JP2004153936A - 渦電流式減速装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】制動効率を向上させること。あるいは、装置の小型・軽量化を図ること。
【解決手段】本発明に係る渦電流式減速装置は、永久磁石を電磁コイルの外部においてロータに面するように配置している。永久磁石は、例えば、回転軸に対して垂直に延びるロータの側面に対向させる。或いは、ロータの内周面に対向するようにロータの内部に配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係る渦電流式減速装置は、永久磁石を電磁コイルの外部においてロータに面するように配置している。永久磁石は、例えば、回転軸に対して垂直に延びるロータの側面に対向させる。或いは、ロータの内周面に対向するようにロータの内部に配置する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、渦電流式減速装置に関し、詳しくは、永久磁石と電磁石を併用した渦電流式減速装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
永久磁石を用いた渦電流減速装置は、永久磁石を制動ドラムの内外に移動させる方式(特願平1−218499号)と、制動ドラムの内部で偶数個の永久磁石を周方向に結合する磁石支持筒を正逆回動させる方式(特願平2−201820号)とがある。この場合、非制動位置と制動位置とに切り換えるために、磁石支持筒を動かすアクチユエータが必要となる。アクチユエータとしては、空圧シリンダ、油圧シリンダ、回転モータ、リニアモータなどが採用される。
【0003】
一方、特開平6−327227号公報などに開示される電磁石を用いた渦電流減速装置は、電磁石を動かす必要はなく、電磁コイルへ供給する電流の制御だけで、非制動状態と制動状態とに切り換えることができる。しかしながら、永久磁石を用いた渦電流減速装置に比べて形状が大きく、重量が重くなる等の問題があった。
【0004】
そこで、特開2002−95235号公報に示されているように、電磁石と永久磁石とを併用した渦電流式減速装置が提案されている。これにより、従来の電磁石を利用した渦電流減速装置よりも小型・軽量であり、磁石支持環を動かすことなく、電磁コイルの電流を制御するだけで非制動状態と制動状態とに切り換えできる。この渦電流式減速装置は、電磁コイルの内部に永久磁石を配置する構造であり、制動時に制動ドラムに作用する磁力線は隣接する2つの電磁コイルの内部を通るようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、特開2002−95235号公報に示された制動装置においては、制動時において永久磁石のN極からS極に向かう磁界が大回りするため、渦電流の発生効率、即ち、制動効率を向上させるのが困難であった。
【0006】
本発明は、上記のような状況に鑑みて成されたものであり、制動効率を向上させることが可能な渦電流式減速装置を提供することを基本的な目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る渦電流式減速装置は、永久磁石を電磁コイルの外部においてロータに面するように配置している。永久磁石は、例えば、回転軸に対して垂直に延びるロータの側面に対向させる。或いは、ロータの内周面に対向するようにロータの内部に配置する。
【0008】
上記のような構成により、制動動作時において永久磁石から発生する磁界は直接ロータに作用することになる。すなわち、特開2002−95235号公報に示された渦電流式減速装置のように、隣接する2つの電磁コイルの内部を通るというような、遠回りをすることがない。このため、永久磁石及び電磁石の磁力を有効に活用することができる。その結果、従来と同程度の制動力を得るのであれば、永久磁石を含めた装置を小型化することが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1実施例に係る渦電流式減速装置(リターダ)の要部の構造を示す縦断面図である。図2は、第1実施例に係るリターダの要部の構造を示す横断面図であり、図1を上方から見た様子である。本実施例に係るリターダ10は、機関の回転軸16に対して固定部材18を介して固定されたロータ11と;ロータ11の近傍に配置される制動ユニット(12a,12b,14a,14b)と、当該制動ユニットを包囲するケース20とを備えている。
【0010】
回転軸16は、例えば、大型車両(トラック)のプロペラシャフトに連結される。ロータ11は円盤状に成形され、中心部を回転軸16が貫通する格好で配置される。ケース20内部に収容された制動ユニットは、ロータ16の右側面側に配置された複数の電磁コイル12aと;当該電磁コイル12aの内部を貫通する鉄心22aと;鉄心22aの一部に埋め込まれ、ロータ11の右側面に対向する複数の永久磁石14aと;ロータ11の左側面側に配置された複数の電磁コイル12bと;当該電磁コイル12bの内部を貫通する鉄心22bと;鉄心22bの一部に埋め込まれ、ロータ11の左側面に対向する複数の永久磁石14bとを備えている。
【0011】
隣接する永久磁石12aは、互いにN極同士又はS極同士が対向するように配置される。また、ロータ11を挟んで左右両側に配置される永久磁石12a,12bは、N極とS極が対向するように配置される。なお、図示はしないが、他の例として永久磁石の同極が対向するように配置させることも可能である。
【0012】
図3は、第1実施例に係るリターダ10の制動原理を示す説明図であり、非制動状態を示す。また、図4は、第1実施例に係るリターダ10の制動原理を示す説明図であり、制動状態を示す。
【0013】
非制動状態(制動OFF時)おいては、原則として、電磁コイル12a,12bを非通電状態とする。図3に示すように、永久磁石14a、14bのN極から出る磁界は、鉄心22a,22bを介して電磁コイル12a,12bの内部を通って短絡磁気回路を形成する。永久磁石14a,14bからの磁界は、鉄心22a,22bの外部へは殆ど出ることがない。
【0014】
なお、非制動時において、電磁コイル12a,12bを非通電状態とすることが好ましい。また、電磁コイル12a,12bの磁界と永久磁石14a,14bの磁界の方向が同じとなるように、電磁コイル12a,12bを通電することも可能である。この場合には、電磁コイルから発生した磁界が永久磁石を通過できずロータ11へ流入する可能性がある。
【0015】
次に、制動状態(制動ON時)においては、図4に示すように、電磁コイル12a,12bの磁界と永久磁石14a,14bの磁界の方向が逆となる方向に電磁コイル12a,12bを通電する。永久磁石14a,14bのN極から出た磁界は、電磁コイル12a,12bによる磁界と反発して、ロータ11側に入り、永久磁石14a,14bのS極に戻る。すなわち、永久磁石14a,14bとロータ11との間に磁気回路が形成される。そして、電磁コイル12a,12bからの磁界と永久磁石14a,14bからの磁界とに基づく渦電流によりロータ11に制動力が付与される。
【0016】
以上説明したように、第1の実施例によれば、制動動作時において永久磁石14から発生する磁界は直接ロータ11に作用することになり、永久磁石及び電磁石の磁力を有効に活用することができる。その結果、従来と同程度の制動力を得るのであれば、永久磁石を含めた装置を小型化することが可能となる。
【0017】
また、ロータ11の側面に対して渦電流を発生させる構造であるため、制動力を付与する面積を大きく採ることができ、制動力の向上が期待できる。
【0018】
なお、図10に示すように、ロータ11の各側において、全ての電磁コイル及び永久磁石に共通一体の鉄心222を使用することができる。これにより、構造の簡素化、小型化を図れる等のメリットがある。図10は非制動状態、図11は制動状態を示す。
【0019】
図5は、本発明の第2実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図である。この実施例は、上述した第1実施例の左側部分を削除したものであり、その他の基本的な構造は同一である。すなわち、ロータ11の右側にのみ制動ユニット(12a、14a)を配置している。このような構造を採用することにより、第1の実施例に比べて制動装置の小型、軽量化を図ることが可能となる。
【0020】
図6は、本発明の第3実施例に係るリターダの構成及び原理を示す説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。本実施例においては、2枚の平行するロータ11R,11Lを採用し、これらのロータ11R,11Lの間に電磁コイル112,永久磁石24R,24L,鉄心122からなる制動ユニットを配置する。隣接する2つの電磁コイル112の間において、ロータ11R,11Lの内側面に対向するように電磁石24R,24Lを配置する。
【0021】
制動時、非制動時の作用については、上述した第1の実施例と同様である。本実施例においては、電磁コイルの両側に永久磁石を配置しているため、制動効率は2倍になるが、制動ユニット自体は2倍にはならない。第1の実施例と同程度の制動力を得るためには、制動ユニットを小さくすることができる。
【0022】
また、図6(A)に示すように、非制動時には永久磁石24R,24Lによって短絡磁気回路が形成されるが、この磁界がロータ11R,11L側に漏れ出る量が極めて小さくなる。これは、左右両側の永久磁石24R,24Lによって互いの磁界を引き付け合うからである。このため、第1及び第2の実施例に比べて、非制動時における不要な渦電流の発生防止効果が高くなる。
【0023】
なお、図12に示すように、全ての電磁コイル及び永久磁石に共通一体の鉄心222を使用することができる。これにより、構造の簡素化、小型化を図れる等のメリットがある。図中、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【0024】
次に、本発明の第4〜第6実施例について説明する。これらの実施例は、上述した第1〜第3の実施例と異なり、永久磁石をロータの内部に配置し、当該ロータの内周面に対して渦電流を発生させる。このように、制動機構をロータ内部に配置することにより、ロータ周りの構造がすっきりと収まる。
【0025】
図7は、本発明の第4実施例に係るリターダの構成及び原理を示す説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。図において、符号111はロータ、112は電磁石用の電磁コイル、114は永久磁石、122は鉄心を示す。なお、便宜上ロータ111は直線状に描いているが、実際には孤を描くことは言うまでもない。
【0026】
鉄心122は矩形環状に成形されており、ロータ111に面する辺に永久磁石114が埋め込まれている。鉄心122において、永久磁石114と対向する側の辺には、電磁コイル112が巻回されている。この実施例においては、1つの鉄心122に対して、1つの永久磁石114,1つの電磁コイル112が使用される。
【0027】
非制動状態(制動OFF時)おいては、原則として、電磁コイル112を非通電状態とする。図7(A)に示すように、永久磁石114のN極から出る磁界は、鉄心122を介して電磁コイル112の内部を通って短絡磁気回路を形成する。この時、永久磁石114からの磁界は、鉄心122の外部へは殆ど出ることがない。
【0028】
なお、非制動時において、電磁コイル112を非通電状態とすることが好ましい。また、電磁コイル12a,12bの磁界と永久磁石14a,14bの磁界の方向が同じとなるように、電磁コイル12a,12bを通電することも可能である。この場合には、電磁コイルから発生した磁界が永久磁石を通過できずロータ11へ流入する可能性がある。
【0029】
次に、制動状態(制動ON時)においては、図7(B)に示すように、電磁コイル112の磁界と永久磁石114の磁界の方向が逆となる方向に電磁コイル112を通電する。永久磁石114のN極から出た磁界は、電磁コイル112による磁界と反発して、ロータ111側に入った後、永久磁石114のS極に戻る。すなわち、永久磁石114とロータ111との間に磁気回路が形成される。そして、電磁コイル112からの磁界と永久磁石114からの磁界とに基づく渦電流によりロータ111に制動力を与える。
【0030】
なお、図13に示すように、全ての電磁コイル及び永久磁石に共通一体の鉄心222を使用することができる。これにより、構造の簡素化、小型化を図れる等のメリットがある。図中、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【0031】
図8は、本発明の第5実施例に係るリターダの構成及び原理を示す説明図である。本実施例は上述した第4の実施例に類似しており、永久磁石214の大きさ(長さ)のみが異なる。すなわち、鉄心122のロータ111側の辺に埋め込まれる永久磁石214が、矩形環状をなす鉄心の1辺全域に渡ることなく、中央部にのみ配置される。このような構成により、リターダ全体の小型・軽量化を図ることが可能となる。その他の構成及び作用・効果については上記第4実施例と同一であるため、重複した説明は省略する。
【0032】
なお、図14に示すように、全ての電磁コイル及び永久磁石に共通一体の鉄心222を使用することができる。これにより、構造の簡素化、小型化を図れる等のメリットがある。図中、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【0033】
図9は、本発明の第6実施例に係るリターダの構成及び原理を示す説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。本実施例は、上述した第1実施例の技術思想と第4実施例の技術思想とを組み合わせたものと言える。矩形環状に成形された鉄心122上において、ロータ111に対向する辺には永久磁石114が埋め込まれている。2つの電磁コイル212R,212Lは、ロータ111から略垂直に延びる両辺に各々巻回されている。電磁コイル、永久磁石、鉄心との構造に関して言えば、第1の実施例と同様である。従って、渦電流を発生させるロータ111の位置が側面か内周面かの違い以外は、作用効果についても同様となる。
【0034】
なお、図15に示すように、全ての電磁コイル及び永久磁石に共通一体の鉄心222を使用することができる。これにより、構造の簡素化、小型化を図れる等のメリットがある。図中、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【0035】
以上、本発明の実施例(実施形態、実施態様)について説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された技術的思想の範疇において変更可能なものである。例えば、第1実施例では1枚のロータの両側面に制動部(永久磁石、電磁コイル)を配置しているが、ロータを複数枚用い、ロータと制動部を交互に配置させた多層構造を採ることも可能である。このような構造により、制動効率が向上する等の効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施例に係るリターダの要部の構造を示す縦断面図である。
【図2】図2は、第1実施例に係るリターダの要部の構造を示す横断面図である。
【図3】図3は、第1実施例に係るリターダの原理を示す説明図であり、非制動状態を示す。
【図4】図4は、第1実施例に係るリターダの原理を示す説明図であり、制動状態を示す。
【図5】図5は、本発明の第2実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の第3実施例に係るリターダの構成及び原理を示す説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【図7】図7は、本発明の第4実施例に係るリターダの構成及び原理を示す説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【図8】図8は、本発明の第5実施例に係るリターダの構成及び原理を示す説明図である。
【図9】図9は、本発明の第6実施例に係るリターダの構成及び原理を示す説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【図10】図10は、第1実施例に係るリターダの他の構成例を示し、図3に対応する説明図であり、リターダの非制動状態を示す。
【図11】図11は、第1実施例に係るリターダの他の構成例を示し、図4に対応する説明図であり、リターダの制動状態を示す。
【図12】図12は、第3実施例に係るリターダの他の構成例を示し、図6に対応する説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【図13】図13は、第4実施例に係るリターダの他の構成例を示し、図7に対応する説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【図14】図14は、第5実施例に係るリターダの他の構成例を示し、図8に対応する説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【図15】図15は、第6実施例に係るリターダの他の構成例を示し、図9に対応する説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【符号の説明】
10 リターダ
11 ロータ
12a,12b 電磁コイル
14a,14b 永久磁石
16 回転軸
22 鉄心
【産業上の利用分野】
本発明は、渦電流式減速装置に関し、詳しくは、永久磁石と電磁石を併用した渦電流式減速装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
永久磁石を用いた渦電流減速装置は、永久磁石を制動ドラムの内外に移動させる方式(特願平1−218499号)と、制動ドラムの内部で偶数個の永久磁石を周方向に結合する磁石支持筒を正逆回動させる方式(特願平2−201820号)とがある。この場合、非制動位置と制動位置とに切り換えるために、磁石支持筒を動かすアクチユエータが必要となる。アクチユエータとしては、空圧シリンダ、油圧シリンダ、回転モータ、リニアモータなどが採用される。
【0003】
一方、特開平6−327227号公報などに開示される電磁石を用いた渦電流減速装置は、電磁石を動かす必要はなく、電磁コイルへ供給する電流の制御だけで、非制動状態と制動状態とに切り換えることができる。しかしながら、永久磁石を用いた渦電流減速装置に比べて形状が大きく、重量が重くなる等の問題があった。
【0004】
そこで、特開2002−95235号公報に示されているように、電磁石と永久磁石とを併用した渦電流式減速装置が提案されている。これにより、従来の電磁石を利用した渦電流減速装置よりも小型・軽量であり、磁石支持環を動かすことなく、電磁コイルの電流を制御するだけで非制動状態と制動状態とに切り換えできる。この渦電流式減速装置は、電磁コイルの内部に永久磁石を配置する構造であり、制動時に制動ドラムに作用する磁力線は隣接する2つの電磁コイルの内部を通るようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、特開2002−95235号公報に示された制動装置においては、制動時において永久磁石のN極からS極に向かう磁界が大回りするため、渦電流の発生効率、即ち、制動効率を向上させるのが困難であった。
【0006】
本発明は、上記のような状況に鑑みて成されたものであり、制動効率を向上させることが可能な渦電流式減速装置を提供することを基本的な目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る渦電流式減速装置は、永久磁石を電磁コイルの外部においてロータに面するように配置している。永久磁石は、例えば、回転軸に対して垂直に延びるロータの側面に対向させる。或いは、ロータの内周面に対向するようにロータの内部に配置する。
【0008】
上記のような構成により、制動動作時において永久磁石から発生する磁界は直接ロータに作用することになる。すなわち、特開2002−95235号公報に示された渦電流式減速装置のように、隣接する2つの電磁コイルの内部を通るというような、遠回りをすることがない。このため、永久磁石及び電磁石の磁力を有効に活用することができる。その結果、従来と同程度の制動力を得るのであれば、永久磁石を含めた装置を小型化することが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1実施例に係る渦電流式減速装置(リターダ)の要部の構造を示す縦断面図である。図2は、第1実施例に係るリターダの要部の構造を示す横断面図であり、図1を上方から見た様子である。本実施例に係るリターダ10は、機関の回転軸16に対して固定部材18を介して固定されたロータ11と;ロータ11の近傍に配置される制動ユニット(12a,12b,14a,14b)と、当該制動ユニットを包囲するケース20とを備えている。
【0010】
回転軸16は、例えば、大型車両(トラック)のプロペラシャフトに連結される。ロータ11は円盤状に成形され、中心部を回転軸16が貫通する格好で配置される。ケース20内部に収容された制動ユニットは、ロータ16の右側面側に配置された複数の電磁コイル12aと;当該電磁コイル12aの内部を貫通する鉄心22aと;鉄心22aの一部に埋め込まれ、ロータ11の右側面に対向する複数の永久磁石14aと;ロータ11の左側面側に配置された複数の電磁コイル12bと;当該電磁コイル12bの内部を貫通する鉄心22bと;鉄心22bの一部に埋め込まれ、ロータ11の左側面に対向する複数の永久磁石14bとを備えている。
【0011】
隣接する永久磁石12aは、互いにN極同士又はS極同士が対向するように配置される。また、ロータ11を挟んで左右両側に配置される永久磁石12a,12bは、N極とS極が対向するように配置される。なお、図示はしないが、他の例として永久磁石の同極が対向するように配置させることも可能である。
【0012】
図3は、第1実施例に係るリターダ10の制動原理を示す説明図であり、非制動状態を示す。また、図4は、第1実施例に係るリターダ10の制動原理を示す説明図であり、制動状態を示す。
【0013】
非制動状態(制動OFF時)おいては、原則として、電磁コイル12a,12bを非通電状態とする。図3に示すように、永久磁石14a、14bのN極から出る磁界は、鉄心22a,22bを介して電磁コイル12a,12bの内部を通って短絡磁気回路を形成する。永久磁石14a,14bからの磁界は、鉄心22a,22bの外部へは殆ど出ることがない。
【0014】
なお、非制動時において、電磁コイル12a,12bを非通電状態とすることが好ましい。また、電磁コイル12a,12bの磁界と永久磁石14a,14bの磁界の方向が同じとなるように、電磁コイル12a,12bを通電することも可能である。この場合には、電磁コイルから発生した磁界が永久磁石を通過できずロータ11へ流入する可能性がある。
【0015】
次に、制動状態(制動ON時)においては、図4に示すように、電磁コイル12a,12bの磁界と永久磁石14a,14bの磁界の方向が逆となる方向に電磁コイル12a,12bを通電する。永久磁石14a,14bのN極から出た磁界は、電磁コイル12a,12bによる磁界と反発して、ロータ11側に入り、永久磁石14a,14bのS極に戻る。すなわち、永久磁石14a,14bとロータ11との間に磁気回路が形成される。そして、電磁コイル12a,12bからの磁界と永久磁石14a,14bからの磁界とに基づく渦電流によりロータ11に制動力が付与される。
【0016】
以上説明したように、第1の実施例によれば、制動動作時において永久磁石14から発生する磁界は直接ロータ11に作用することになり、永久磁石及び電磁石の磁力を有効に活用することができる。その結果、従来と同程度の制動力を得るのであれば、永久磁石を含めた装置を小型化することが可能となる。
【0017】
また、ロータ11の側面に対して渦電流を発生させる構造であるため、制動力を付与する面積を大きく採ることができ、制動力の向上が期待できる。
【0018】
なお、図10に示すように、ロータ11の各側において、全ての電磁コイル及び永久磁石に共通一体の鉄心222を使用することができる。これにより、構造の簡素化、小型化を図れる等のメリットがある。図10は非制動状態、図11は制動状態を示す。
【0019】
図5は、本発明の第2実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図である。この実施例は、上述した第1実施例の左側部分を削除したものであり、その他の基本的な構造は同一である。すなわち、ロータ11の右側にのみ制動ユニット(12a、14a)を配置している。このような構造を採用することにより、第1の実施例に比べて制動装置の小型、軽量化を図ることが可能となる。
【0020】
図6は、本発明の第3実施例に係るリターダの構成及び原理を示す説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。本実施例においては、2枚の平行するロータ11R,11Lを採用し、これらのロータ11R,11Lの間に電磁コイル112,永久磁石24R,24L,鉄心122からなる制動ユニットを配置する。隣接する2つの電磁コイル112の間において、ロータ11R,11Lの内側面に対向するように電磁石24R,24Lを配置する。
【0021】
制動時、非制動時の作用については、上述した第1の実施例と同様である。本実施例においては、電磁コイルの両側に永久磁石を配置しているため、制動効率は2倍になるが、制動ユニット自体は2倍にはならない。第1の実施例と同程度の制動力を得るためには、制動ユニットを小さくすることができる。
【0022】
また、図6(A)に示すように、非制動時には永久磁石24R,24Lによって短絡磁気回路が形成されるが、この磁界がロータ11R,11L側に漏れ出る量が極めて小さくなる。これは、左右両側の永久磁石24R,24Lによって互いの磁界を引き付け合うからである。このため、第1及び第2の実施例に比べて、非制動時における不要な渦電流の発生防止効果が高くなる。
【0023】
なお、図12に示すように、全ての電磁コイル及び永久磁石に共通一体の鉄心222を使用することができる。これにより、構造の簡素化、小型化を図れる等のメリットがある。図中、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【0024】
次に、本発明の第4〜第6実施例について説明する。これらの実施例は、上述した第1〜第3の実施例と異なり、永久磁石をロータの内部に配置し、当該ロータの内周面に対して渦電流を発生させる。このように、制動機構をロータ内部に配置することにより、ロータ周りの構造がすっきりと収まる。
【0025】
図7は、本発明の第4実施例に係るリターダの構成及び原理を示す説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。図において、符号111はロータ、112は電磁石用の電磁コイル、114は永久磁石、122は鉄心を示す。なお、便宜上ロータ111は直線状に描いているが、実際には孤を描くことは言うまでもない。
【0026】
鉄心122は矩形環状に成形されており、ロータ111に面する辺に永久磁石114が埋め込まれている。鉄心122において、永久磁石114と対向する側の辺には、電磁コイル112が巻回されている。この実施例においては、1つの鉄心122に対して、1つの永久磁石114,1つの電磁コイル112が使用される。
【0027】
非制動状態(制動OFF時)おいては、原則として、電磁コイル112を非通電状態とする。図7(A)に示すように、永久磁石114のN極から出る磁界は、鉄心122を介して電磁コイル112の内部を通って短絡磁気回路を形成する。この時、永久磁石114からの磁界は、鉄心122の外部へは殆ど出ることがない。
【0028】
なお、非制動時において、電磁コイル112を非通電状態とすることが好ましい。また、電磁コイル12a,12bの磁界と永久磁石14a,14bの磁界の方向が同じとなるように、電磁コイル12a,12bを通電することも可能である。この場合には、電磁コイルから発生した磁界が永久磁石を通過できずロータ11へ流入する可能性がある。
【0029】
次に、制動状態(制動ON時)においては、図7(B)に示すように、電磁コイル112の磁界と永久磁石114の磁界の方向が逆となる方向に電磁コイル112を通電する。永久磁石114のN極から出た磁界は、電磁コイル112による磁界と反発して、ロータ111側に入った後、永久磁石114のS極に戻る。すなわち、永久磁石114とロータ111との間に磁気回路が形成される。そして、電磁コイル112からの磁界と永久磁石114からの磁界とに基づく渦電流によりロータ111に制動力を与える。
【0030】
なお、図13に示すように、全ての電磁コイル及び永久磁石に共通一体の鉄心222を使用することができる。これにより、構造の簡素化、小型化を図れる等のメリットがある。図中、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【0031】
図8は、本発明の第5実施例に係るリターダの構成及び原理を示す説明図である。本実施例は上述した第4の実施例に類似しており、永久磁石214の大きさ(長さ)のみが異なる。すなわち、鉄心122のロータ111側の辺に埋め込まれる永久磁石214が、矩形環状をなす鉄心の1辺全域に渡ることなく、中央部にのみ配置される。このような構成により、リターダ全体の小型・軽量化を図ることが可能となる。その他の構成及び作用・効果については上記第4実施例と同一であるため、重複した説明は省略する。
【0032】
なお、図14に示すように、全ての電磁コイル及び永久磁石に共通一体の鉄心222を使用することができる。これにより、構造の簡素化、小型化を図れる等のメリットがある。図中、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【0033】
図9は、本発明の第6実施例に係るリターダの構成及び原理を示す説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。本実施例は、上述した第1実施例の技術思想と第4実施例の技術思想とを組み合わせたものと言える。矩形環状に成形された鉄心122上において、ロータ111に対向する辺には永久磁石114が埋め込まれている。2つの電磁コイル212R,212Lは、ロータ111から略垂直に延びる両辺に各々巻回されている。電磁コイル、永久磁石、鉄心との構造に関して言えば、第1の実施例と同様である。従って、渦電流を発生させるロータ111の位置が側面か内周面かの違い以外は、作用効果についても同様となる。
【0034】
なお、図15に示すように、全ての電磁コイル及び永久磁石に共通一体の鉄心222を使用することができる。これにより、構造の簡素化、小型化を図れる等のメリットがある。図中、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【0035】
以上、本発明の実施例(実施形態、実施態様)について説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された技術的思想の範疇において変更可能なものである。例えば、第1実施例では1枚のロータの両側面に制動部(永久磁石、電磁コイル)を配置しているが、ロータを複数枚用い、ロータと制動部を交互に配置させた多層構造を採ることも可能である。このような構造により、制動効率が向上する等の効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施例に係るリターダの要部の構造を示す縦断面図である。
【図2】図2は、第1実施例に係るリターダの要部の構造を示す横断面図である。
【図3】図3は、第1実施例に係るリターダの原理を示す説明図であり、非制動状態を示す。
【図4】図4は、第1実施例に係るリターダの原理を示す説明図であり、制動状態を示す。
【図5】図5は、本発明の第2実施例に係るリターダの要部の構造を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の第3実施例に係るリターダの構成及び原理を示す説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【図7】図7は、本発明の第4実施例に係るリターダの構成及び原理を示す説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【図8】図8は、本発明の第5実施例に係るリターダの構成及び原理を示す説明図である。
【図9】図9は、本発明の第6実施例に係るリターダの構成及び原理を示す説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【図10】図10は、第1実施例に係るリターダの他の構成例を示し、図3に対応する説明図であり、リターダの非制動状態を示す。
【図11】図11は、第1実施例に係るリターダの他の構成例を示し、図4に対応する説明図であり、リターダの制動状態を示す。
【図12】図12は、第3実施例に係るリターダの他の構成例を示し、図6に対応する説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【図13】図13は、第4実施例に係るリターダの他の構成例を示し、図7に対応する説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【図14】図14は、第5実施例に係るリターダの他の構成例を示し、図8に対応する説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【図15】図15は、第6実施例に係るリターダの他の構成例を示し、図9に対応する説明図であり、(A)が非制動状態、(B)が制動状態を示す。
【符号の説明】
10 リターダ
11 ロータ
12a,12b 電磁コイル
14a,14b 永久磁石
16 回転軸
22 鉄心
Claims (7)
- 機関の回転軸に連結されたロータと;
前記ロータの近傍に配置された電磁コイルと;
前記電磁コイルの内空部を貫通して外部に突出した鉄心と;
前記鉄心の一部に連結された永久磁石とを備え、
前記永久磁石は、前記電磁コイルの外部において前記ロータに面し、
前記電磁コイルに通電し、前記永久磁石及び電磁コイルからの磁界に基づく渦電流により制動力を前記ロータに付与することを特徴とする渦電流式減速装置。 - 前記永久磁石は、前記回転軸に対して垂直に延びる前記ロータの側面に対向することを特徴とする請求項1に記載の渦電流式減速装置。
- 前記永久磁石は、前記ロータの側面両側に配置されることを特徴とする請求項2に記載の渦電流式減速装置。
- 内側面同士が平行に面する2枚の円盤状ロータを備え、
前記永久磁石、前記電磁コイル及び前記鉄心は、前記2枚の円盤状ロータの間に配置され、
前記永久磁石は、前記2枚の円盤状ロータの前記内側側面に各々対向する第1永久磁石部材と第2永久磁石部材とから構成されることを特徴とする請求項2に記載の渦電流式減速装置。 - 前記永久磁石は、前記ロータの内部に配置されて当該ロータの内周面に対向することを特徴とする請求項1に記載の渦電流式減速装置。
- 前記鉄心は環状に成形され、
1つの前記鉄心に対し、1つの前記永久磁石が当該鉄心の一部に埋め込まれ;
1つの前記電磁コイルが中空部を前記鉄心が貫通するように配置されることを特徴とする請求項5に記載の渦電流式減速装置。 - 前記鉄心は環状に成形され、
1つの前記鉄心に対し、1つの前記永久磁石が当該鉄心の一部に埋め込まれ;
複数の前記電磁コイルが中空部を前記鉄心が貫通するように並列に配置されることを特徴とする請求項5に記載の渦電流式減速装置。
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2002
- 2002-10-31 JP JP2002316950A patent/JP2004153936A/ja active Pending
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