JP2004211149A - 外観の優れたSn系金属めっき鋼板及びその製造方法 - Google Patents

外観の優れたSn系金属めっき鋼板及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光沢むらがなく、美麗な表面性状を備える外観の優れたSn系金属めっき鋼板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】Ni系金属(Ni、Ni−Sn合金、Ni−Zn合金、Ni−Fe合金、Ni−Co合金等)のプレめっき層の上にSn系金属(Sn−Zn系合金)がめっきされたSn系金属めっき鋼板において、めっき鋼板の表面をグロー放電発光分光分析で分析して得たNi発光強度線とFe発光強度線が、T1≧T2(T1:Ni発光強度線のピークにおけるスパッタ時間、T2:Fe発光強度線の変曲点におけるスパッタ時間)、又は、T1≧T2と1≦T1/T2≦1.5を満たすことを特徴とする外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光沢むらがなく、美麗な表面性状を備える外観の優れたSn系金属めっき鋼板及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
Sn系金属めっき鋼板は、耐食性に優れ、安価に製造できるので、腐食環境下で用いる各種製品の構成材とし広く用いられていて、これまで、耐食性に優れたSn系金属めっき鋼板と、その製造方法が数多く提案されている(例えば、特許文献1〜6、参照)。
【0003】
特許文献1には、15重量%以上のSnと65重量%以上のZnからなる2相Sn−Zn金属被覆を有する低反射性で高腐食抵抗性の被覆金属材料が開示されている。この被覆金属材料は、薄いニッケル層の上に2相Sn−Zn金属被覆を形成した被覆金属材料を含むもので、耐食性と色調を備える建築構造材として用いられるものである。
【0004】
特許文献2には、必要に応じて形成したニッケル層の上に、溶融めっきにより、2相Sn−Zn合金層を被覆した耐食性に優れるめっき鋼板が開示されている。このめっき鋼板は、その表面の色調が非光沢性で、建築構造材として用いられるものである。
【0005】
近年、建築構造材、特に、建築構造外装材においては、外観や色調の確保、又は、塗装後の色調や美感の確保の点から、その表面に光沢むらが存在しないことが求められるが、上記建築構造材において、光沢むらの発現抑制は考慮されていない。
【0006】
他の用途のSn系金属めっき鋼板として、特許文献3には、Ni、Fe、Zn、Snの1種以上を含む厚さ2μm以下の合金層の上に、厚さ4〜50μmのSn−Zn合金めっき層を形成し、かつ、該めっき層における亜鉛晶のサイズを規定して、耐食性を高めた燃料タンク用防錆鋼板が開示されている。この燃料タンク用防錆鋼板は、燃料タンク材として必要な諸特性に優れたものである。
【0007】
また、特許文献4には、厚さ2.0μm以下の合金層の上に、Sn−Zn合金からなり、かつ、最表面におけるめっき金属結晶の長径寸法を規定しためっき層を形成した燃料タンク防錆鋼板が開示されている。この燃料タンク用防錆鋼板は、上記合金層において、Ni、Co、Cuの1種以上を0.5%以上含み、加工性と耐食性、さらに、溶接性に優れ、劣化ガソリンに対しても長期間耐えることができるものである。
【0008】
また、特許文献5には、FeとSnを50%以上含有し、厚さが0.05〜1.5μmの合金層の上に、厚さが2.0〜15.0μmのSn基合金めっき層を形成し、さらに、その上に、有機−無機複合皮膜を備えた燃料タンク用防錆鋼板が開示されている。この燃料タンク用防錆鋼板は、下地めっきとして、所要量のNiめっきを施したもので、加工性、耐食性、及び、溶接性に優れ、特許文献3記載の燃料タンク用防錆鋼板と同様に、劣化ガソリンに対しても長期間耐えることができるものである。
【0009】
しかし、上記いずれの燃料タンク用防錆鋼板においても、めっき層の表面性状の不均一性に起因する光沢むらの発現抑制については、考慮されていない。
【0010】
光沢むらは、めっき層の耐食性や加工性等の諸特性を、特に損なうものではないが、外観や色調、又は、塗装後の色調や美感を損なうことになるから、光沢むらの発現を抑制することが必要である。
【0011】
光沢むらの発現は、めっき方法やめっき条件に依存すると考えられるが、これまでのところ、光沢むらの問題を解消するめっき方法は提案されていない。
【0012】
特許文献6には、極めて薄いニッケル層の上に、溶融めっきにより、2相Sn−Zn合金層を被覆した、非光沢性で耐食性に優れるめっき鋼板と、その製造方法が開示され、さらに、2相Sn−Zn合金層の形成に関して、該合金層と下地鋼板の間には、両者を強く結合せしめる合金化層が形成されることが開示されているが、この合金化層と、光沢むらの発現を左右する2相Sn−Zn合金層の組織との関連性については開示されていない。
【0013】
また、特許文献6開示の製造方法においては、溶融めっき浴の浴面に接して、めっき鋼板を両面から挟むコーティングローラを配置し、めっき鋼板を溶融めっき浴から引き上げる際、このコーティングローラで、めっき層厚を調整するとともに、未めっき部分にめっきを施すことが開示されているが、光沢むらの発現を抑制する手段については開示されていない。
【0014】
このように、近年、Sn系金属めっき鋼板においては、ユーザーから、光沢むらを解消することが厳しく求められているのにも拘らず、光沢むらの問題を解消するめっき方法、及び、めっき鋼板は提案されていない。
【0015】
【特許文献1】
特開平7−207841号公報
【特許文献2】
米国特許第5491035号明細書(1996年)
【特許文献3】
特開平8−269733号公報
【特許文献4】
特開平8−325692号公報
【特許文献5】
特開平9−3659号公報
【特許文献6】
米国特許第5491036号明細書(1996年)
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記要望に鑑み、光沢むらがなく美麗な表面性状を備える外観の優れたSn系金属めっき鋼板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
Sn系金属めっき鋼板は、Ni系金属(Ni、Ni−Sn合金、Ni−Zn合金、Ni−Fe合金、Ni−Co合金等)をプレめっきした鋼板の表面にフラックスを塗布した後、Sn系金属めっき浴中に浸漬して製造されているが、めっき層の表面に光沢むら(表面品質の不良)が発現することがある。
【0018】
この光沢むらは、めっき層内部の組成や組織の不均一性が表面にまで達したことにより生じたものと考えられる。そこで、本発明者は、まず、プレめっき層を含むめっき層における元素分布をグロー放電発光分析法で分析し、分析結果と光沢むらとの関連性について調査した。
【0019】
その結果、Ni発光強度線のピークにおけるスパッタ時間(T1)が、Fe発光強度線の変曲点におけるスパッタ時間(T2)より大きいめっき層の表面には、光沢むらが発現していないことを見出した。
【0020】
また、本発明者は、上記知見を踏まえ、Ni発光強度線のピークにおけるスパッタ時間(T1)が、Fe発光強度線の変曲点におけるスパッタ時間(T2)より大きいめっき層を得る手法について検討した。
【0021】
その結果、Sn系金属めっき浴の浴面下に、1個のスタビロール、又は、2個以上のスタビロールを上下千鳥状に配置し、該スタビロールを、めっき鋼板の引上速度(又は通板速度)と異なる周速で回転させ、めっき鋼板をめっき浴から引き上げる際、めっき鋼板の表面、即ち、Niプレめっき層を含むめっき層に当接すると、Ni発光強度線のピークにおけるスパッタ時間(T1)を、Fe発光強度線の変曲点におけるスパッタ時間(T2)より大きくすることができることを見出した。
【0022】
本発明は、上記知見に基づくものであって、その要旨とするところは、次のとおりである。
【0023】
(1) Ni系金属のプレめっき層の上にSn系金属がめっきされたSn系金属めっき鋼板において、めっき鋼板の表面をグロー放電発光分光分析で分析して得たNi発光強度線とFe発光強度線が、下記(1)式の関係を満たすことを特徴とする外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
【0024】
T1≧T2 …(1)
ここで、T1:Ni発光強度線のピークにおけるスパッタ時間
T2:Fe発光強度線の変曲点におけるスパッタ時間
(2) 前記T1及びT2が、さらに、下記(2)式の関係を満たすことを特徴とする前記(1)に記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
【0025】
1≦T1/T2≦1.5 …(2)
(3) 前記Ni系金属が、Ni、Ni−Sn合金、Ni−Zn合金、Ni−Fe合金、Ni−Co合金のいずれかであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
【0026】
(4) 前記Sn系金属が、Sn−Zn系合金であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
【0027】
(5) 前記Sn系金属めっき鋼板が、極低炭素鋼板であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
【0028】
(6) 前記Sn系金属めっき鋼板が、燃料タンク用材であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
【0029】
(7) 前記Sn系金属めっき鋼板が、家庭電化製品用材であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
【0030】
(8) 前記Sn系金属めっき鋼板が、建築構造用材であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
【0031】
(9) Ni系金属をプレめっきした鋼板を、その片面又は両面にフラックスを塗布した後、Sn系金属めっき浴中に浸漬して引き上げ、Sn系金属めっき鋼板を製造する方法において、上記めっき浴の浴面下に、1個のスタビロール又は2個以上のスタビロールを上下千鳥状に配置し、該スタビロールを、上記めっき鋼板の引上速度と異なる周速で回転させ、引き上げ途中のめっき鋼板の片面又は両面に当接することを特徴とする外観の優れたSn系金属めっき鋼板の製造方法。
【0032】
(10) 前記スタビロールを、めっき鋼板の引上速度の10〜90%又は120%以上の周速で回転させることを特徴とする前記(9)に記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板の製造方法。
【0033】
(11) 前記スタビロールの表面硬度が、Hvで750以上であることを特徴とする前記(9)又は(10)に記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板の製造方法。
【0034】
(12) 前記スタビロールの表面粗度が、Raで0.05μm以下であることを特徴とする前記(9)〜(11)のいずれかに記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板の製造方法。
【0035】
(13) 前記Ni系金属が、Ni、Ni−Sn合金、Ni−Zn合金、Ni−Fe合金、Ni−Co合金のいずれかであることを特徴とする前記(9)〜(12)のいずれかに記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板の製造方法。
【0036】
(14) 前記Sn系金属が、Sn−Zn系合金であることを特徴とする前記(9)〜(12)のいずれかに記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板の製造方法。
【0037】
(15) 前記Sn系金属めっき鋼板が、極低炭素鋼板であることを特徴とする前記(9)〜(14)のいずれかに記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板の製造方法。
【0038】
【発明の実施の形態】
本発明について詳細に説明する。
【0039】
本発明の光沢むらのないSn系金属めっき鋼板(以下「本発明めっき鋼板」ということがある。)は、図1に例示するめっき装置で製造することができる。
【0040】
上記めっき装置においては、別の場所(図示なし)でNi系金属を所要の厚さにプレめっきしたNi金属系プレめっき鋼板(以下「プレめっき鋼板」ということがある。)3aが、その両面にフラックス塗布装置8によってフラックスが塗布された後、めっき槽1に収容されているSn系金属めっき浴2中に送り込まれる。
【0041】
鋼板の表面にプレめっきされるNi系金属は、NiまたはNi系合金であり、Ni基合金として、Ni−Sn合金、Ni−Zn合金、Ni−Fe合金、または、Ni−Co合金を選択することができる。
【0042】
なお、Ni系金属のプレめっきは、主として電気めっきで行うが、プレめっき層としてのめっきがなされる限り、他のめっき方法でもよい。
【0043】
また、プレめっき鋼板にめっきされるSn系金属は、SnまたはSn系合金である。Sn系合金は、特定の合金に限定されるものでないが、優れた耐食性を確保する点で、Sn−Zn系合金が好ましい。
【0044】
めっきを施す鋼板は、用途(例えば、燃料タンク用材、家電製品用材、建築構造用材、その他の用途用材等)に応じ、どのような成分組成や、機械的特性のものでもよいが、めっき層と地鉄との密着性を確保する点で、所要の表面粗度(例えば、Raで0.8〜2.5μm)を有するものが好ましい。
【0045】
めっきを施す鋼板として極低炭素鋼板を用いると、光沢むらがなく加工性に優れためっき鋼板を製造することができる。
【0046】
図1に例示するめっき装置において、プレめっき鋼板3aは、堰6で区画されるフラックス域7のフラックス層9を通過した後、Sn系金属めっき浴2に浸漬され、めっき槽1の底部に配置したポットロール4で転回され、Sn系金属めっき鋼板(以下「めっき鋼板」ということがある。)3として引き上げられる。
【0047】
上記めっき装置においては、Sn系金属めっき浴2の浴面下、所定の位置に、スタビロール5a、5bが、上下に配置されている。本発明においては、このスタビロール5a、5bを、めっき鋼板3の引上速度(又は通板速度)と異なる周速で回転させ、めっき鋼板の引き上げラインに対し所定の距離押し込み、引き上げ途中のめっき鋼板3の表面、即ち、具体的には、プレめっき層、及び/又は、プレめっき層の上に形成されつつあるめっき層に当接する。
【0048】
スタビロールの押し込み量(上下一対の場合、ロールの重なり幅)は、所望のめっき層を得るため、スタビロールの直径や周速、さらには、Ni系金属の種類、Sn系金属の種類、その他のめっき条件に従い、適宜調整する。
【0049】
本発明においては、めっき鋼板の引上速度(又は通板速度)と異なる周速で回転するスタビロールを、プレめっき層、及び/又は、プレめっき層の上に形成されつつあるめっき層に当接することにより、光沢むらのない美麗な表面性状を備える外観の優れたSn系金属めっき鋼板を製造することができる。
【0050】
ここで、本発明めっき鋼板のめっき層をグロー放電発光分析で分析して得た発光強度線の一例を、図2に示す。一方、通常の方法でSn系金属をめっきした光沢むらのあるめっき鋼板のめっき層をグロー放電発光分析で分析して得た発光強度線の一例を、図3に示す。
【0051】
グロー放電発光分析は、所定の分析面積における深さ方向の元素分布を分析する手法であり、めっき層の深さ方向の元素分布を、精度よく定量的に分析するのに好適な手法である。
【0052】
なお、図2及び図3に示す発光強度線は、グロー放電発光分光分析装置(GDLS−5017型、島津製作所製)を用い、真空度:60Pa、測定電流:30mA、データ−プロット:600ポイント、トータル時間:180sec(600ポイント×2.5msec/データ−×120データ−/ポイント[ここで2.5msecはデータの取得間隔である]、測定面積:4mm直径)の測定条件で得たものであるが、本発明において用いるグロー放電発光分光分析装置及び測定条件は、上記分析装置及び測定条件に限られない。
【0053】
図2及び図3に示す発光強度線から、光沢むらのあるめっき鋼板においては、Ni発光強度線のピークにおけるスパッタ時間(T1)が、Fe発光強度線の変曲点におけるスパッタ時間(T2)より小さい(図3、参照)のに対し、本発明めっき鋼板においては、Ni発光強度線のピークにおけるスパッタ時間(T1)が、Fe発光強度線の変曲点におけるスパッタ時間(T2)より大きい(図2、参照)ことが解かる。なお、発光強度線の変曲点は通常の数学的手法で求める。
【0054】
このスパッタ時間(T1、T2)の大小関係が、本発明めっき鋼板における特徴である。
【0055】
即ち、本発明めっき鋼板においては、Ni発光強度線のピークにおけるスパッタ時間T1と、Fe発光強度線の変曲点におけるスパッタ時間T2が、下記(1)式を満たすことを特徴的要件とする。
【0056】
T1≧T2 …(1)
また、本発明めっき鋼板においては、光沢むらの発現をより確実に抑制するため、上記T1及びT2が、さらに、下記(2)式を満たすことが好ましい。
【0057】
1≦T1/T2≦1.5 …(2)
T1/T2が1未満では光沢むらが顕著に発現し、一方、1.5超であると、目視で確認し難い光沢むらが発現することがある。
【0058】
本発明めっき鋼板の製造方法(以下「本発明製造方法」ということがある。)においては、上記(1)式、又は、上記(1)式と(2)式を満たす発光強度線を得るため、めっき鋼板をめっき浴から引き上げる際、めっき浴の浴面下に配置した1個のスタビロール、又は、2個以上のスタビロールを、めっき鋼板の引上速度と異なる周速で回転させ、めっき鋼板の表面、即ち、具体的には、プレめっき層、及び/又は、プレめっき層の上に形成されつつあるめっき層に当接する。
【0059】
スタビロールの周速とめっき鋼板の引上速度(又は通板速度)との速度差は、Ni系金属の種類、Sn系金属の種類、その他のめっき条件に応じて、適宜調整する。
【0060】
本発明者の実験結果によれば、スタビロールの周速は、引上速度(通板速度)の10〜90%又は120%以上とすることが好ましく、50〜90%又は120〜150%がより好ましい。
【0061】
上記速度差は、めっき装置の駆動系能力の範囲内で適宜設定するので、その上限は、特に規定する必要はない。
【0062】
スタビロールは、約300℃のめっき浴中で、所要の周速をもって、該周速と異なる速度で移動するめっき鋼板に当接するものであるから、所要の表面硬度と表面粗度を備えている必要がある。
【0063】
スタビロールの表面硬度が低いと、ロール表面が粗くなり、その部位に、めっき浴中に引き込まれたフラックスが付着して、光沢むらの発生原因となるので、Hvで750以上が好ましい。
【0064】
スタビロールの表面粗度が大きいと、ロール表面位に、めっき浴中に引き込まれたフラックスが付着し易くなり、光沢むらの発生原因となるので、Raで0.05μm以下が好ましい。
【0065】
上記のようなスタビロールとして、例えば、ロール表面にWC−Coを溶射したロールを使用することができる。
【0066】
本発明においては、所要の表面態様(表面粗度、表面硬度)を備えるスタビロールが、めっき鋼板の引上速度(又は通板速度)と異なる周速で回転して、プレめっき層及び/又はプレめっき層の上に形成されつつあるめっき層に当接することにより、プレめっき層や、プレめっき層の上に形成されつつあるめっき層に、場合によっては、下地鋼板に対しても何らかの作用をなし、その結果、Ni発光強度線のピークにおけるスパッタ時間(T1)とFe発光強度線の変曲点におけるスパッタ時間(T2)が前記(1)式(T1≧T2)の関係を満たすこととなり、かつ、光沢むらが発現する余地のない微細なデンドライト組織からなるめっき層の形成が促進されると考えられる。
【0067】
前記(1)の関係を成立せしめ、かつ、上記めっき層の形成を促進するスタビロールの作用については、現段階で、明確に理由付けして説明するのは難しいが、一応、次のように推論できる。ただし、該推論は、あくまでも、“一推論”であり、上記スタビロールの作用の説明については、これに拘束されるものではなく、今後の研究・調査の結果を待つ必要がある。
【0068】
まず、図4に、所要の表面粗度(Raで0.8〜2.5μm)を有する下地鋼板10の表面にプレめっき層12が形成されたプレめっき鋼板が、Sn系溶融金属13のめっき浴中に浸漬している状態を示す。
【0069】
通常、プレめっき層12は、電気めっきにより形成されるが、下地鋼板の凸部14で厚く(下地鋼板凸部で最大0.5μm程度)、同凹部で薄く形成され、プレめっき層12と下地鋼板10の界面11には、極薄い拡散層が形成されている。
【0070】
なお、上記拡散層は、極めて薄いものであるので、その存在は、グロー放電発光分光分析の結果に影響を及ぼさない。
【0071】
結局、プレめっき鋼板の表面も、下地鋼板の表面の凹凸を踏襲して凹凸状となり、この凹凸状のプレめっき層の上に、Sn系金属のめっき層が形成されることになるが、めっき鋼板の引き上げ途中、プレめっき層の上にめっき層が形成されつつある過程において、めっき鋼板の引上速度と異なる周速で回転するスタビロールをめっき層に当接すると、図5に示すように、下地鋼板10の凸部14(以下「鋼板凸部14」という。)に形成された厚いプレめっき層12(以下「凸部プレめっき層」という。)、さらには、鋼板凸部に剪断力が作用して、凸部プレめっき層12と鋼板凸部14(図中「点線部分」参照)は、薄いプレめっき層で覆われた下地鋼板10の凹部を埋めるように塑性変形する。
【0072】
この塑性変形により、鋼板の表層は、図6(a)に示すような潰れ状凹凸表層15となり(図中「太線」参照)、プレめっき層を含むめっき層の深さ方向におけるNi及びFeの分布は、スタビロールを当接しない場合に比べ大きく変化することになる。
【0073】
Sn系金属のめっき層16は、上記潰れ状凹凸表層15の上に形成されるが、プレめっき層を含むめっき層の深さ方向におけるNi及びFeの分布が大きく変化していることにより、該めっき層のグロー放電発光分光分析結果においては、図6(b)に示すように、Ni発光強度線のピークがFe発光強度線の変曲点(図中「△」の位置)より下に位置する、即ち、スパッタ時間が、T1≧T2となると考えられる。
【0074】
図6に示すグロー放電発光分光分析結果との対比で、図7に、めっき鋼板の引き上げ途中、上記周速で回転するスタビロールを当接しなかった場合におけるグロー放電発光分光分析結果を示す。
【0075】
図7に示すように、プレめっき層は、下地鋼板の表面の凹凸を踏襲した凹凸状のままで、めっき層の中に存在しているので、Ni発光強度線のピークは、Fe発光強度線の変曲点(図中「△」の位置)より上に位置している。即ち、スパッタ時間が、T1<T2である。
【0076】
このように、めっき鋼板の引き上げ途中、Sn系金属のめっき層が形成されつつある過程において、めっき鋼板の引上速度と異なる周速で回転するスタビロールを、プレめっき層、及び/又は、プレめっき層の上に形成されつつあるめっき層に当接するかしないかで、プレめっき層を含むめっき層に係るグロー放電発光分光分析結果に、特徴的な相違が現れるのではないかと考えられる。
【0077】
さらに、スタビロールは、所要の表面硬度と表面粗度を備えているが故、凸部プレめっき層や鋼板凸部を塑性変形せしめるだけでなく、凸部プレめっき層の表面に、さらには、凸部プレめっき層の上にSn系金属のめっき層が形成されつつある場合には該めっき層の表面に、Sn系金属のデンドライトの核が生成する場所として働く微小な凹凸を形成すると考えられる。
【0078】
このスタビロールの機械的作用の結果、光沢むらが発現する余地のない微細なデンドライト組織からなるSn系金属めっき層が形成されると考えられる。
【0079】
なお、プレめっき層の上にSn系金属のめっき層が形成されつつある場合、該めっき層とプレめっき層の界面で、Sn系金属とプレめっき金属の合金化が進行することが想定されるが、合金化が進行し合金化層が形成されても、スタビロールの機械的作用により、該合金化層も含めて鋼板凸部と凸部プレめっき層を塑性変形するとともに、凸部プレめっき層の上に形成されつつあるめっき層の表面に、Sn系金属のデンドライトの核が生成する場所として働く微小な凹凸を形成すればよい。
【0080】
即ち、本発明は、下地鋼板とプレめっき層の間に拡散層が形成されていても、また、プレめっき層とSn系金属めっき層の間に合金化層が形成されていも、支障なく、本発明の効果を奏するものである。
【0081】
さらに、スタビロールによる塑性変形により、鋼板凸部が露出して、溶融Sn系金属と直接接触する部分が形成される場合も考えられるが、この場合においても、所要の表面硬度と表面粗度を備えるスタビロールにより、露出した鋼板凸部の表面にも、Sn系金属のデンドライトの核が生成する場所として働く微小な凹凸が形成されると考えられる。
【0082】
グロー放電発光分析結果に係る知見、及び、光沢むらの発現に係る知見に基づけば、本発明において、光沢むらのない美麗な表面性状を備える外観に優れたSn系金属めっき鋼板を製造することができる理由は上記のとおりと考えられる。
【0083】
そして、耐食性に優れるSn系金属めっき鋼板のめっき層に光沢むらが発現しないことは、Sn系金属めっき鋼板の製造において、歩留りを高めるとともに、該鋼板の用途を大きく拡大する。
【0084】
光沢むらのない本発明めっき鋼板は、燃料タンク用材、家庭電化製品用材、及び、建築構造用材に用いることができる他、優れた耐食性とともに美麗な外観を必要とする製品の外装材としても用いることができる。
【0085】
【実施例】
次に、本発明の実施例について説明するが、本発明は、実施例で用いた条件に限定されるものではない。
【0086】
(実施例)
板幅1200mm、板厚0.8mmで、表面粗度がRaで1.5μmの極低炭素鋼板の表面に、Ni、Ni−Sn合金、Ni−Zn合金、Ni−Fe合金、又は、Ni−Co合金を、片面当り0.8g/mめっきして、プレめっき鋼板を製造した。
【0087】
図1に示すめっき装置を用い、プレめっき鋼板の両面に、フラックスとして、ZnCl+NHCl水溶液を塗布し、送り速度50m/minで、浴温300℃のSn−Zn合金めっき浴中へ、1500〜2000mm程度の深さまで送り込み、ポットロールで転回した後、スタビロールを当接して、めっき鋼板を浴上に引き上げた。
【0088】
この場合、表面粗度がRaで0.05μm、表面硬度がHvで1050のスタビロール(直径:200mm、表面にWC−Co溶射層が形成されている)を2個、めっき浴の浴面下50〜150mmの位置に、押し込み量を30mmとして、上下に配置した。
【0089】
めっき鋼板の引上げ速度とスタビロールの周速の速度比を種々変えて、めっき鋼板を製造し、そのめっき層の深さ方向における元素分布を、グロー放電発光分光分析で分析するとともに、めっき層の外観、耐食性、及び、塗装性を評価した。結果を表1に示す。
【0090】
【表1】
Figure 2004211149
【0091】
めっき層の外観については、光沢むらの有無を目視で観察した。性能評価については、Sn−Znめっき鋼板をアルカリ脱脂した後、室温にて、フェノール樹脂と水分散性シリカを主成分とする化成処理皮膜を300mg/m程度塗布した鋼板について、以下の性能評価試験を行った。
【0092】
(1) 耐食性試験
油圧成形試験機で、直径30mm、深さ20mmの平底円筒絞り加工した試料を、JASO(自動車技術会により自動車規格)M610−92自動車部品外観腐食試験法により評価した。
【0093】
[評価条件] 試験期間:150サイクル(50日)
[評価基準]
◎:赤錆発生0.1%未満
○:赤錆発生0.1%、以上1%未満、又は、白錆発生あり
△:赤錆発生1%以上、5%未満、又は、白錆目立つ
×:赤錆発生5%以上、又は、白錆顕著
(2) 塗装性試験
寸法70×150mmの試験片に、祐光社製のアクリーTKブラックをスプレー塗装し、140℃×20分で焼付け、膜厚20μmの塗装膜を形成した。次に、試験片にクロスカットをいれ、55℃の5%NaCl水溶液中に10日間浸漬した後、テーピングして、塗装膜の剥離幅により塗装膜の2次密着性を、以下の評価で評価した。
【0094】
[評価基準]
○:剥離幅5mm以下
△:剥離幅5mm超、7mm以下
×:剥離幅7mm超
表1から、T1(Ni発光強度線のピークにおけるスパッタ時間)/T2(Fe発光強度線の変曲点におけるスパッタ時間)が、1以上1.5以下の場合、光沢むらがなく外観に優れ、かつ、耐食性及び塗装性に優れたSn−Zn合金めっき層が形成されていることが解かる。
【0095】
鋼板とスタビロールの速度比を10〜92%又は120%以上に設定することにより、T1/T2を1以上1.5以下とすることができが、該速度比が、50%未満又は150%超になると、T1/T2は飽和してくることが解かる。
【0096】
【発明の効果】
本発明によれば、耐食性に優れかつ光沢むらのない美麗な外観を有するSn系金属めっき鋼板を、歩留りよく製造することができるとともに、該鋼板の用途を大きく拡大する。
【0097】
そして、本発明のめっき鋼板は、燃料タンク用材、家庭電化製品用材、及び、建築構造用材に用いることができる他、優れた耐食性とともに美麗な外観を必要とする製品の外装材としても用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Sn系金属めっき鋼板を製造するめっき装置の構造を例示する図である。
【図2】光沢むらのないめっき鋼板のめっき層に係るグロー放電発光分析結果(発光強度線)を示す図である。
【図3】光沢むらのあるめっき鋼板のめっき層に係るグロー放電発光分析結果(発光強度線)を示す図である。
【図4】Sn系金属めっき浴中に浸漬しているプレめっき鋼板の態様を模式的に示す図である。
【図5】スタビロールがめっき層に当接した時のプレめっき層の表層態様を示す図である。
【図6】スタビロールを当接しためっき層の表層態様を示すとともに、該表層態様とそのグロー放電発光分光分析結果の関連性を示す図である。
【図7】スタビロールを当接しないめっき層の表層態様を示すとともに、該表層態様とそのグロー放電発光分光分析結果の関連性を示す図である。
【符号の説明】
1…めっき槽
2…Sn系金属めっき浴
3…Sn系金属めっき鋼板(めっき鋼板)
3a…Ni金属系プレめっき鋼板(プレめっき鋼板)
4…ポットロール
5a…スタビロール
5b…スタビロール
6…堰
7…フラックス域
8…フラックス塗布装置
9…フラックス層
10…下地鋼板
11…下地鋼板とプレめっき層の界面
12…プレめっき層
13…溶融Sn系金属
14…下地鋼板の凸部
15…潰れ状凹凸表層
16…Sn系金属のめっき層

Claims (15)

  1. Ni系金属のプレめっき層の上にSn系金属がめっきされたSn系金属めっき鋼板において、めっき鋼板の表面をグロー放電発光分光分析で分析して得たNi発光強度線とFe発光強度線が、下記(1)式の関係を満たすことを特徴とする外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
    T1≧T2 …(1)
    ここで、T1:Ni発光強度線のピークにおけるスパッタ時間
    T2:Fe発光強度線の変曲点におけるスパッタ時間
  2. 前記T1及びT2が、さらに、下記(2)式の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
    1≦T1/T2≦1.5 …(2)
  3. 前記Ni系金属が、Ni、Ni−Sn合金、Ni−Zn合金、Ni−Fe合金、Ni−Co合金のいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
  4. 前記Sn系金属が、Sn−Zn系合金であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
  5. 前記Sn系金属めっき鋼板が、極低炭素鋼板であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
  6. 前記Sn系金属めっき鋼板が、燃料タンク用材であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
  7. 前記Sn系金属めっき鋼板が、家庭電化製品用材であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
  8. 前記Sn系金属めっき鋼板が、建築構造用材であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板。
  9. Ni系金属をプレめっきした鋼板を、その片面又は両面にフラックスを塗布した後、Sn系金属めっき浴中に浸漬して引き上げ、Sn系金属めっき鋼板を製造する方法において、上記めっき浴の浴面下に、1個のスタビロール又は2個以上のスタビロールを上下千鳥状に配置し、該スタビロールを、上記めっき鋼板の引上速度と異なる周速で回転させ、引き上げ途中のめっき鋼板の片面又は両面に当接することを特徴とする外観の優れたSn系金属めっき鋼板の製造方法。
  10. 前記スタビロールを、めっき鋼板の引上速度の10〜90%又は120%以上の周速で回転させることを特徴とする請求項9に記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板の製造方法。
  11. 前記スタビロールの表面硬度が、Hvで750以上であることを特徴とする請求項9又は10に記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板の製造方法。
  12. 前記スタビロールの表面粗度が、Raで0.05μm以下であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板の製造方法。
  13. 前記Ni系金属が、Ni、Ni−Sn合金、Ni−Zn合金、Ni−Fe合金、Ni−Co合金のいずれかであることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板の製造方法。
  14. 前記Sn系金属が、Sn−Zn系合金であることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板の製造方法。
  15. 前記Sn系金属めっき鋼板が、極低炭素鋼板であることを特徴とする請求項9〜14のいずれか1項に記載の外観の優れたSn系金属めっき鋼板の製造方法。
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