JP2004209324A - 排気ガス浄化触媒 - Google Patents
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Abstract
【課題】排圧を高めることなく、HCを吸着浄化できるだけの十分なHC吸着層と、NOx浄化性能を十分に発揮できるだけのNOx浄化層を備えた排気ガス浄化触媒を提供する。
【解決手段】触媒層を内層、中間層、表層から成る3層構造とし、主にゼオライトを含有してHC吸着層として機能する内層と、Ceと共存するアルカリ成分と触媒貴金属とZrを含みRhを担持したアルミナを含み、NOx吸着浄化触媒層として機能する表層との間に、同じくCeと共存するアルカリ成分と触媒貴金属とゼオライトを含む中間層を介在させる。
【選択図】 なし
【解決手段】触媒層を内層、中間層、表層から成る3層構造とし、主にゼオライトを含有してHC吸着層として機能する内層と、Ceと共存するアルカリ成分と触媒貴金属とZrを含みRhを担持したアルミナを含み、NOx吸着浄化触媒層として機能する表層との間に、同じくCeと共存するアルカリ成分と触媒貴金属とゼオライトを含む中間層を介在させる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関から排出される排気ガスに含まれる有害成分を除去する排気ガスの浄化技術に係わり、空燃比がリーン(空気過剰)な状態での窒素酸化物(NOx)の除去と、エンジン始動時の低音域において排出される炭化水素(HC)の除去を1つの触媒で行うことができる排気ガス浄化触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からリーン域のNOxを浄化する触媒は種々提案されており、例えばPtとランタンを多孔質担体に担持した触媒に代表されるように(例えば、特許文献1参照)、リーン域でNOxを吸着し、ストイキ〜リッチ時にNOxを放出させ浄化する触媒が提案されている。
一方、エンジン始動時に排出される、いわゆるコールドHCを浄化する触媒としては、ゼオライト含む触媒が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−168860号公報
【特許文献2】
特開平11−47596号公報
【0004】
これら2つの触媒の機能を1つの触媒で果すようにするには、例えば、HC吸着材であるゼオライト層の上に貴金属とNOx吸着材であるアルカリを含む層をのせ、下層ゼオライトによりコールドHCの吸収を行わせる一方、上層でNOxの吸着、浄化と共に、下層で吸収したHCの浄化を行わせる方法がある。
【0005】
このような触媒を製造する場合、まず、耐熱性無機担体にゼオライト層をコーティングし、続いて、貴金属を含むアルミナ層をコーティングして、最後にアルカリ等を含浸する方法がとられる。しかし、この方法では、アルカリがゼオライト層にかなり吸収されてしまい、ゼオライト層のHC吸収機能が十分に発揮できなくなることがある。
そこで、これを防ぐために、例えば炭酸バリウム(BaCO3)のような固体のアルカリを用い、これと貴金属とアルミナを混合してスラリー化し、ゼオライト層の上にコーティングする方法が考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方法をとることにより、確かにゼオライト層へのアルカリ吸収の大部分を抑えることができるものの、アルカリとして固体のものを使用するために、アルカリの結晶子径が大きくなりがちなことから、リーン時のNOx吸収性能が悪化する。また、同時に燃料及び潤滑油内に含まれる硫黄によりアルカリが被毒を受け、NOx吸着性能が低下する(硫黄被毒)という問題があった。
さらに、ハニカム担体上にこの触媒を設ける際に、ゼオライトは嵩高いことから、HC吸着性能を十分に発揮できるだけのゼオライトをコーティングすると、セルが詰まって排圧が高くなってしまうため、このゼオライト上には僅かな量のNOx浄化層しか設けることができず、十分なNOx浄化性能を発揮することができなくなるという問題があった。
【0007】
本発明は、リーンNOxとコールドHCの浄化を行うことができる従来の一体型触媒における上記課題に着目してなされたものであって、HCを吸着浄化できるだけの十分なHC吸着層をもち、しかもNOx浄化性能を十分に発揮できるだけのNOx浄化層を備えた排気ガス浄化触媒を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の排気ガス浄化触媒は、内層、中間層、表層から成る3層構造を有し、主にゼオライトを含有する第1層(内層)と、Ba,Mg,Ca,Sr,Na,K及びCsから成る群より選ばれた少なくとも1種とCeとを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した第1の触媒粉末とゼオライトを含有する第2層(中間層)と、Ba,Mg,Ca,Sr,Na,K及びCsから成る群より選ばれた少なくとも1種とCeとを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した第2の触媒粉末と、少なくともZrを含むアルミナにRhを担持した第3の触媒粉末を含有する第3層(表層)とを耐火性無機担体にこの順序に積層して成る構造としたことを特徴とし、特に望ましくは、上記第1の触媒粉末がCe、Ba及びMgを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した粉末であり、上記第2の触媒粉末がCe及びNaを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した粉末であって、しかもBa及びMgの一部又は全部が複合炭酸塩である構成としたことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
低温でのHC吸着とリーンNOx浄化を1つの触媒で機能させようとする場合、最内層にHC吸着層(ゼオライト)、その上層にNOx触媒層を設けるようにしているが、どちらの機能も物理的な層の厚みが必要である。しかし、NOx触媒層を厚くするとHC透過能が低下し、HC吸着性能が悪化するのに対し、HC吸着層を厚くするとその上層に僅かな量のNOx触媒層しか設けることができず、NOx性能が悪化する。一方、S被毒解除性能を向上させるためには、NOx触媒層が薄い方が好ましい。
【0010】
本発明の排気ガス浄化触媒においては、上記のように触媒層を3層化し、ゼオライトを含んだ第1層(内層)をHC吸着層として、貴金属触媒をアルカリ成分とCeを含むアルミナに担持した第1の触媒粉末とゼオライトから成る第2層(中間層)をHC吸着層兼NOx浄化層として、さらに貴金属触媒をアルカリ成分とCeを含むアルミナに担持した第2の触媒粉末と少なくともZrを含むアルミナにRhを担持した第3の触媒粉末から成る第3層(表層)をNOx浄化槽としてそれぞれ機能させるようにしている。つまり、HC吸着を行うゼオライトとNOx浄化を行う第1の触媒粉末を物理混合した第2層を中間層として設け、第1層と第2層のゼオライトでHC吸着を行い、第2層における第1の触媒粉末と第3層でNOx浄化を行うようになすことによって、HC吸着触媒として必要な触媒層の厚さと、NOx触媒として必要な触媒層の厚さを両立させるようにしている。
【0011】
すなわち、HC吸着層(第1層+第2層のゼオライト)の厚みを稼ぐことができるようになり、低温でのHC浄化性能が向上する。なお、低温HC浄化性能は、空燃比A/Fによっても左右され、後述するようにリーンであればゼオライト量を少なくすることができ、その分NOx触媒量を稼げ、NOx性能が向上することになる。NOx浄化層(第2層の第1の触媒粉末+第3層)の厚みも稼ぐことができ、NOx性能も向上することになる。さらに第3層を薄くし、第2層がゼオライトと共存することによりS被毒解除性能も大きく改善されることになる。
【0012】
そして、Ba,Mg,Ca,Sr,Na,K,Csなどのアルカリ成分をCeと共存させることによって、これらアルカリのゼオライトへの溶出が抑制され、ゼオライトのHC吸着性能低下が防止されると共に、S被毒解除性能が向上することになる。さらに、第3層に用いるアルミナがZrを含んでいることから、アルミナにRhが固溶するのが防止されることになる。
なお、本発明の排気ガス浄化触媒は、空燃比A/Fが10〜50の間を繰り返す内燃機関(ディーゼル、ガソリン)に取り付けることができ、当該触媒の前段に水素/CO比を調整する手段を備えたり、後段にDPF(ディーゼルエンジン用パティキュレートフィルター)を備えたりすることもできる。水素/CO比調整手段を使用して水素濃度を高くすることによって、さらなるNOx浄化性能向上を図ることができる。
【0013】
本発明の排気ガス浄化触媒の好適形態として、上記第2層を構成するゼオライトに触媒貴金属を含ませることができ、例えばイオン交換などの方法によって、望ましくはPtをゼオライトに含ませることによって、リーン定常走行時のNOx浄化性能が向上すると共に、エンジン始動時のコールド域におけるNOx浄化性能も向上することになる。
【0014】
本発明の排気ガス浄化触媒における他の好適形態としては、Ba,Mg,Ca及びSrから成る群(アルカリ土類金属)より選ばれた少なくとも1種とCeとを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した粉末を第1の触媒粉末として使用すると共に、Na,K及びCsから成る群(アルカリ金属)より選ばれた少なくとも1種とCeとを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した粉末を第2の触媒粉末として使用することが望ましい。
【0015】
NOx吸着触媒における浄化は、▲1▼NOxの吸着、▲2▼還元材投入によるNOx吸着材からのNOx脱離、▲3▼脱離したNOxの還元材による浄化、という機構によって行われる。吸着機能は重要ではあるが、吸着したNOxを脱離できないとNOx吸着容量が減ってしまい、NOx吸着速度が低下して、吸着性能が発揮できなくなる。ここで、NOx吸着性能を考慮すると強アルカリを用いることが好ましいが、触媒内層側に強アルカリを使用した場合、還元材が足りなくなり吸着したNOxの脱離が十分にできなくなる。よって、強アルカリ(アルカリ金属)を表層側に弱アルカリ(アルカリ土類金属)を内層側に配置し、NOx脱離が十分に行われるようにする。すなわち、第3層(表層)にアルカリ金属、第2層(中間層)にアルカリ土類金属とすることで、表層は強アルカリでも還元材が豊富にあるためNOxの脱離が円滑に行われ、中間層は還元材が減っても、アルカリ性が弱いのでNOxを脱離させることができ、燃費の向上に繋がる。仮に、全て強アルカリにした場合には、中間層からNOxを脱離させるためには多量の還元材が必要となって、リーンバーンであるにもかかわらず、リッチにする時間が長くなってしまい、燃費が悪化することになる。
【0016】
なお、第1の触媒粉末として第2層(中間層)に使用される上記アルカリ土類金属のうちでは、特にBa及びMgを用いることが望ましく、第2の触媒粉末として第3層(表層)に使用される上記アルカリ金属のうちでは、特にNaを用いることが望ましく、アルカリのゼオライトへの溶出を抑制して、HC吸着性能低下をより確実に防止する観点から、上記Ba及びMgが複合炭酸塩(BaMg(CO3)2)の形態となっていることが望ましい。
【0017】
さらに他の好適形態として、S被毒の解除を容易なものとする観点から、第1、第2及び第3の触媒粉末の少なくともいずれか1つの粉末にTiを含有させることができる。
S被毒解除性能を向上させるためには、前述のようにNOx触媒層は薄いほうがよく、さらにはTiやSi、ゼオライトのような酸性基材が共存することが望ましい。Tiを含有させることによってNOx浄化性能は多少低下するが、S被毒解除性能が向上する。
【0018】
同じく、S被毒解除性能を向上させる観点から、第2層及び第3層中にさらにCe−Zr複合酸化物を含有させることが望ましい。
S被毒に際して、SはCeにも付着するが、このCeに付着したSは脱離が容易である。そして、さらに脱離が容易なものとするために、当該CeをZrと複合化させることが望ましい。
【0019】
本発明の排気ガス浄化触媒のさらなる好適形態としては、第1層のゼオライト量を50〜150g/L、第2層におけるゼオライトと第1の触媒粉末の合計を100〜250g/L、さらに第3層における第2の触媒粉末と第3の触媒粉末の合計を50g/L以上150g/L未満とすることが各層の量を最適なものとして、HC浄化性能、NOx浄化性能を共に向上させ、本発明の効果を確実なものとする上で望ましい。
【0020】
前述したように、NOx触媒層を厚くするとHC透過能が低下し、HC吸着性能が悪化する一方、HC吸着層を厚くするとその上層に僅かな量のNOx触媒層しか設けることができないことからNOx性能が悪化することになる。
すなわち、このような排気ガス浄化触媒においては、コールドHCを吸着するのに十分な厚みを持つためにはゼオライトのみで最低でも100g/L必要である。本発明の排気ガス浄化触媒では、これをゼオライトのみの層+第2層(ゼオライト+第2触媒粉末)として、ゼオライトが入っている層の厚みを稼ぎ、ゼオライトのみのときよりもHC吸着性能を高くしている。ただし、NOx吸着触媒層と物理混合しないゼオライト層(第1層)が必須となる。これがないといくら厚みをもっていてもHC吸着性能の向上が図れない。第1層中のゼオライト最低量は50g/Lであり、150g/Lを超えて多くするとその上の層を薄くせざるを得ず、NOx性能が低下することになる。
【0021】
第2層のコート量は、HC吸着性能とNOx浄化性能のバランスにより決定される。100g/Lより少ないとHC性能、NOx性能とも不足し、250g/L以上とするとHC吸着性能が低下する。
そして、第3層については、50g/Lより少ないとNOx性能が不足し、150g/L以上になると、HC透過性能が低下するため、第1、第2層のHC吸着性能が低下することになる。
【0022】
さらに、本発明の他の好適形態として、NOx浄化性能及びS被毒解除性能を向上させる観点から、第1層構成粒子の平均粒径を3〜4μm、第2及び第3層構成粒子の平均粒径を2.5〜3.5μmの範囲とすることが望ましい。
各層を構成する粒子の平均粒径を小さくすることにより、幾何学的表面積が大きくなり、NOx浄化性能と共に、特にS被毒解除性能が高まる。ただし、小さくしすぎると、ガス拡散が悪くなり、上記性能が損なわれるため、上記のような最適範囲が存在する。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明する。なお、当該実施例において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
【0024】
(触媒No.1)
先ず、酢酸セリウム(Ce(CH3CO2)3)水溶液と酢酸バリウム(Ba(CH3CO2)2)水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌した。そして、これを120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に2%のテトラアンミン白金水酸塩溶液(pH=10.5)を含浸させて120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Aとした。なお、この粉末AのPt担持濃度は1.3%、Ba担持濃度はBaOとして8.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0025】
次いで、酢酸ジルコニウム(Zr(CH3CO2)4)水溶液中にアルミナを投入し、1時間室温で攪拌した後、120℃で一昼夜乾燥した後、900℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に6%の硝酸ロジウム(Rh(NO3)3)水溶液を含浸させて120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Bとした。なお、得られた粉末BのRh担持濃度は2%、Zrの担持濃度は3%であった。
【0026】
一方、 酢酸セリウム水溶液と酢酸バリウム水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入し、1時間室温で攪拌した後、これに2%のテトラアンミン白金水酸塩溶液(pH=10.5)を含浸させて120℃で一昼夜乾燥したのち、400℃で1時間焼成し、これを粉末Cとした。なお、得られた粉末CのPt担持濃度は3.5%、Ba担持濃度はBaOとして8.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0027】
次に、ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
そして、上記粉末Aを555.3g、アルミナを25.2g、ベータゼオライトを229.5g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Bを318.6g、粉末Cを453.6g、アルミナを37.8g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0028】
そして、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量80g/Lの第1層を形成した。
続いて、第1層の上に、上記の第2触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量220g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
さらに、この第2層の上に、上記第3触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量100g/Lの触媒層(第3層)を得た。
【0029】
(触媒No.2)
粉末Cにおける酢酸バリウムを酢酸ナトリウム(NaCH3CO2)に変えた粉末Dを使用したこと以外は、触媒No.1と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末DにおけるPt担持濃度は3.5%、Na担持濃度はNa2Oとして3.3%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0030】
(触媒No.3)
粉末Cにおける酢酸バリウムを酢酸カリウム(KCH3CO2)に変えたこと以外は、触媒No.1と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末におけるPt担持濃度は3.5%、K担持濃度はK2Oとして5.0%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0031】
(触媒No.4)
粉末Cにおける酢酸バリウムを酢酸セシウム(CsCH3CO2)に変えたこと以外は触媒No.1と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末におけるPt担持濃度は3.5%、Cs担持濃度はCs2Oとして16.6%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0032】
(触媒No.5)
粉末Aにおける酢酸バリウムを酢酸ナトリウムに変えたこと以外は、触媒No.2と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末のPt担持濃度は1.3%、Na担持濃度はNa2Oとして3.3%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0033】
(触媒No.6)
粉末Aにおける酢酸バリウムを酢酸バリウムと酢酸ストロンチウム(Sr(CH3CO2)2)の混合溶液に変えたこと以外は、触媒No.1と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末のPt担持濃度は1.3%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Sr担持濃度はSrOとして2.8%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0034】
(触媒No.7)
粉末Aにおける酢酸バリウムを酢酸バリウムと酢酸カルシウム(Ca(CH3CO2)2)の混合溶液に変えたこと以外は、触媒No.1と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末のPt担持濃度は1.3%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Ca担持濃度はCaOとして1.5%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0035】
(触媒No.8)
粉末Aにおける酢酸バリウムを酢酸バリウムと酢酸マグネシウム(Mg(CH3CO2)2)の混合溶液に変えた粉末Eを使用したこと以外は、触媒No.1と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末EのPt担持濃度は1.3%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0036】
(触媒No.9)
粉末Cにおける酢酸バリウムを酢酸バリウムと酢酸マグネシウムの混合溶液に変えた粉末Fを使用したこと以外は、触媒No.8と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末FのPt担持濃度は3.5%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0037】
(触媒No.10)
粉末Cにおける酢酸バリウムを酢酸ナトリウムに変えたこと以外は、触媒No.8と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末におけるPt担持濃度は3.5%、Na担持濃度はNa2Oとして3.3%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0038】
(触媒No.11)
酢酸セリウム水溶液と酢酸バリウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌した。そして、これを120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に12%の硝酸パラジウム水溶液(pH=1.2)を含浸させて、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Gとした。この粉末GのPt担持濃度は1.3%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0039】
次に、 粉末Aを278.1g、粉末Gを278.1g、アルミナを25.2g、ベータゼオライトを229.5g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。これ以外は、触媒No.9と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0040】
(触媒No.12)
酢酸セリウム水溶液と酢酸バリウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌した。そして、これを120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に2%のテトラアンミン白金水酸塩溶液(pH=10.5)を含浸させて、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Hとした。この粉末HのPt担持濃度は0.78%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0041】
次に、ベータゼオライトにテトラアンミン白金水酸塩溶液を含浸させて、1時間室温で攪拌し、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Iとした。この粉末IのPt担持濃度は2.6%であった。
【0042】
そして、上記粉末Hを555.3g、粉末Iを114.8g、アルミナを25.2g、ベータゼオライトを114.7g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。これ以外は、触媒No.9と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0043】
(触媒No.13)
酢酸セリウム水溶液と酢酸バリウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌した。そして、これを120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。
得られた焼成物にシュウ酸チタニル(TiO(NO3)2)を含浸させて、1時間室温で攪拌し、これを120℃で一昼夜乾燥した後、500℃で1時間焼成した。
【0044】
上記焼成物に、2%のテトラアンミン白金水酸塩溶液を含浸させて、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Jとした。この粉末JのPt担持濃度は1.3%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%、Ti担持濃度はTiO2として16.1%であった。
【0045】
シュウ酸チタニルを含浸後焼成して成る上記焼成物に、2%のテトラアンミン白金水酸塩溶液を含浸させて、これを120℃で昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Kとした。この粉末KにおけるPt担持濃度は3.5%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%、Ti担持濃度はTiO2として16.1%であった。
【0046】
次に、ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Jを555.3g、アルミナを25.2g、ベータゼオライトを229.5g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
そして、上記粉末Bを318.6g、粉末Kを453.6g、アルミナを37.8g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0047】
続いて、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、担体上にコート量80g/Lの第1層を形成した。
次に、この第1層の上に、上記第2触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量220g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
そして、この第2層の上に、上記の第3触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量100g/Lの触媒層(第3層)を得た。
【0048】
(触媒No.14)
ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
次に、上記粉末Eを520.2g、アルミナを23.4g、Ce−Zr複合酸化物(CeO2 :75%−ZrO2 :25%)を57.6g、ベータゼオライトを214.2g、アルミナゾルを84.6g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Bを277.2g、粉末Fを394.2g、上記Ce−Zr複合酸化物を117g、アルミナを33.3g、アルミナゾルを78.3g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0049】
そして、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量80g/Lの第1層を形成した。
続いて、第1層の上に、上記の第2触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量220g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
さらに、この第2層の上に、上記第3触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量100g/Lの触媒層(第3層)を得た。
【0050】
(触媒No.15)
第1触媒スラリのコート量を60g/Lにしたこと以外は、触媒No.9と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0051】
(触媒No.16)
酢酸セリウム水溶液と酢酸バリウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌した。そして、これを120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に2%のテトラアンミン白金水酸塩溶液(pH=10.5)を含浸させて、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Lとした。この粉末LのPt担持濃度は2.6%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0052】
そして、ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
また、上記粉末Lを407.7g、アルミナを66.6g、ベータゼオライトを335.7g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Bを318.6g、粉末Cを453.6g、アルミナを37.8g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0053】
次いで、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量150g/Lの第1層を形成した。
さらに、第1層の上に、上記の第2触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量150g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
そして、この第2層の上に、上記第3触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量100g/Lの触媒層(第3層)を形成した。
【0054】
(触媒No.17)
ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
また、上記粉末Cを378g、アルミナを11.7g、ベータゼオライトを420.3g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Bを318.6g、粉末Cを453.6g、アルミナを37.8g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0055】
そして、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量80g/Lの第1層を形成した。
また、第1層の上に、第2触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量120g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
さらに、この第2層の上に、第3触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成することによりコート量100g/Lの触媒層(第3層)を形成した。
【0056】
(触媒No.18)
酢酸セリウム水溶液と酢酸バリウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌した。そして、これを120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に、12%のテトラアンミン白金水酸塩溶液(pH=10.5)を含浸させて、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Mとした。この粉末MのPt担持濃度は10%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0057】
そして、ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
また、上記粉末Aを555.3g、アルミナを25.2g、βゼオライトを229.5g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Bを531g、粉末Mを263.7g、アルミナを15.3g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0058】
次いで、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量80g/Lの第1層を形成した。
さらに、第1層の上に、第2触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量220g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
そして、この第2層の上に、上記第3触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量60g/Lの触媒層(第3層)を形成した。
【0059】
(触媒No.19)
ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
また、上記粉末Aを555.3g、アルミナを25.2g、ベータゼオライトを229.5g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
そして、上記粉末Bを244.8g、粉末Cを349.2g、アルミナを216g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し平均粒径が3μmになるよう混合粉砕して、第3触媒スラリを得た。
【0060】
そして、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量80g/Lの第1層を形成した。
次いで、第1層の上に、第2触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量220g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
さらに、この第2層の上に、第3触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成することによりコート量130g/Lの触媒層(第3層)を形成した。
【0061】
(触媒No.20)
粉末A及び粉末Cの調製に際して、酢酸セリウムを用いなかったこと以外は、上記触媒No.9の場合と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0062】
(触媒No.21)
第1触媒スラリのコート量を40g/Lにしたこと以外は、上記触媒No.9の場合と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0063】
(触媒No.22)
酢酸セリウム水溶液と酢酸バリウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌した。そして、これを120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に、12%のテトラアンミン白金水酸塩溶液(pH=10.5)を含浸させて、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Nとした。この粉末NのPt担持濃度は7%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0064】
そして、ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
また、上記粉末Nを252g、ベータゼオライトを559.8g、アルミナゾルを88.2g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Bを318.6g、粉末Cを453.6g、アルミナを37.8g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0065】
次いで、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量180g/Lの第1層を形成した。
さらに、第1層の上に、第2触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量90g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
そして、この第2層の上に、上記第3触媒スラリを付着させ、同様に乾燥及び焼成することにより、コート量100g/Lの触媒層(第3層)を形成した。
【0066】
(触媒No.23)
ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
また、上記粉末Aを488.7g、アルミナを119.7、ベータゼオライトを201.6g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Bを318.6g、粉末Cを453.6g、アルミナを37.8g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0067】
そして、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量50g/Lの第1層を形成した。
また、第1層の上に、第2触媒スラリを付着させ、同様に乾燥及び焼成を施すことによって、コート量250g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
さらに、この第2層の上に、第3触媒スラリを付着させ、同様の乾燥及び焼成処理を施すことによって、コート量100g/Lの触媒層(第3層)を形成した。
【0068】
(触媒No.24)
酢酸ジルコニウム水溶液中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌し、これを120℃で一昼夜乾燥した後、900℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に、6%の硝酸ロジウム水溶液を含浸させて、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成することにより粉末Oを得た。この粉末OのRh担持濃度は4%、Zrの担持濃度はZrO2として3%であった。
【0069】
そして、ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
また、上記粉末Aを555.3g、アルミナを25.2g、ベータゼオライトを229.5g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Oを398.7g、粉末Mを396g、アルミナを16.2g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0070】
続いて、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量80g/Lの第1層を形成した。
さらに、第1層の上に、第2触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量220g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
そして、この第2層の上に、上記第3触媒スラリを付着させ、同様に乾燥及び焼成することにより、コート量40g/Lの触媒層(第3層)を形成した。
【0071】
(触媒No.25)
酢酸セリウム水溶液と酢酸バリウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌した。そして、これを120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に、12%のテトラアンミン白金水酸塩溶液(pH=10.5)を含浸させて、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Pとした。この粉末PにおけるPt担持濃度は1.5%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0072】
そして、ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
また、上記粉末Aを555.3g、アルミナを25.2g、ベータゼオライトを229.5g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Bを187.2g、粉末Pを622.8g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0073】
次いで、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量80g/Lの第1層を形成した。
さらに、第1層の上に、第2触媒スラリを付着させ、同様に乾燥及び焼成を施すことによって、コート量220g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
そして、この第2層の上に、上記第3触媒スラリを付着させ、同様に乾燥及び焼成することにより、コート量170g/Lの触媒層(第3層)を形成した。
【0074】
(触媒No.26)
第1触媒スラリを構成する粒子の平均粒径を2.8μmとしたこと以外は、上記触媒No.9の場合と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0075】
(触媒No.27)
第1触媒スラリを構成する粒子の平均粒径を4.3μmとしたこと以外は、上記触媒No.9の場合と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0076】
(触媒No.28)
第2触媒スラリを構成する粒子の平均粒径を2.7μmとしたこと以外は、上記触媒No.9の場合と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0077】
(触媒No.29)
第2触媒スラリを構成する粒子の平均粒径を3.8μmとしたこと以外は、上記触媒No.9の場合と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0078】
(触媒No.30)
第3触媒スラリを構成する粒子の平均粒径を2.8μmとしたこと以外は、上記触媒No.9の場合と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0079】
(触媒No.31)
第3触媒スラリを構成する粒子の平均粒径を3.8μmとしたこと以外は、上記触媒No.9の場合と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0080】
以上によって得られた各排気ガス浄化触媒の仕様を表1に示す。
【0081】
【表1】
【0082】
表1に示した各浄化触媒について、アルカリ成分の第1層への染み出し量を測定すると共に、下記条件による試験を行った。その結果を表2に示す。
【0083】
試験方法1
〔耐久方法〕
排気量4500ccのエンジンの排気系に各触媒をそれぞれ装着し、軽油(S=10ppm以下)を使用し、触媒入口温度を650℃として、50時間運転した。
〔評価方法〕
耐久後の各触媒を排気量2500ccのディーゼルエンジンの排気系に装着して、11モードを走り、排気浄化率(HC転化率)を求めた。
【0084】
試験方法2
〔耐久方法〕
排気量4500ccのエンジンの排気系に各触媒をそれぞれ装着し、軽油(S=10ppm以下)を使用し、触媒入口温度を650℃とし、50時間運転した。その後S被毒処理(S濃度400ppmの軽油を使用し、触媒入口温度を250℃とし、3hr運転)を行った後、S脱離処理(S=10ppm以下の軽油を使用し、触媒入口温度を650℃とし、30分運転)を行った。
〔評価方法〕
排気量2500ccのディーゼルエンジンの排気系に触媒を装着して、リーン(A/F=30)40sec→リッチ(A/F=11)4secの運転を行い、この区間における排気浄化率(NOx転化率)をS被毒‐脱離処理の前後について求めた。なお、触媒の入口温度は250℃とした。
【0085】
【表2】
【0086】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、主にゼオライトから成りHC吸着層として機能する第1層(内層)と、NOx吸着材であるアルカリ成分と触媒貴金属を含みNOx浄化層として機能する第3層(表層)の間に、ゼオライトとアルカリ成分と触媒貴金属を含む第2層を中間層として介在させたことによって、第1層と第2層のゼオライトでHC吸着を行い、第2層と第3層の吸着触媒成分でNOx浄化を行うことができ、HC吸着触媒として必要な触媒層の厚さと、NOx触媒として必要な触媒層の厚さを確保することができ、HC浄化触媒とNOx浄化触媒の各々を並列的に配置する場合に比べて、触媒貴金属の使用量をひとつ分で済ますことができると共に、排圧上昇を抑えることができる。さらに、アルカリ成分とCeとが共存することによってアルカリ成分のゼオライトへの溶出に基づくHC吸着性能の劣化が防止でき、Rhを担持させるアルミナにZrを含有させてあるのでアルミナへのRhの固溶を防止することができ、触媒効果を確保することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関から排出される排気ガスに含まれる有害成分を除去する排気ガスの浄化技術に係わり、空燃比がリーン(空気過剰)な状態での窒素酸化物(NOx)の除去と、エンジン始動時の低音域において排出される炭化水素(HC)の除去を1つの触媒で行うことができる排気ガス浄化触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からリーン域のNOxを浄化する触媒は種々提案されており、例えばPtとランタンを多孔質担体に担持した触媒に代表されるように(例えば、特許文献1参照)、リーン域でNOxを吸着し、ストイキ〜リッチ時にNOxを放出させ浄化する触媒が提案されている。
一方、エンジン始動時に排出される、いわゆるコールドHCを浄化する触媒としては、ゼオライト含む触媒が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−168860号公報
【特許文献2】
特開平11−47596号公報
【0004】
これら2つの触媒の機能を1つの触媒で果すようにするには、例えば、HC吸着材であるゼオライト層の上に貴金属とNOx吸着材であるアルカリを含む層をのせ、下層ゼオライトによりコールドHCの吸収を行わせる一方、上層でNOxの吸着、浄化と共に、下層で吸収したHCの浄化を行わせる方法がある。
【0005】
このような触媒を製造する場合、まず、耐熱性無機担体にゼオライト層をコーティングし、続いて、貴金属を含むアルミナ層をコーティングして、最後にアルカリ等を含浸する方法がとられる。しかし、この方法では、アルカリがゼオライト層にかなり吸収されてしまい、ゼオライト層のHC吸収機能が十分に発揮できなくなることがある。
そこで、これを防ぐために、例えば炭酸バリウム(BaCO3)のような固体のアルカリを用い、これと貴金属とアルミナを混合してスラリー化し、ゼオライト層の上にコーティングする方法が考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方法をとることにより、確かにゼオライト層へのアルカリ吸収の大部分を抑えることができるものの、アルカリとして固体のものを使用するために、アルカリの結晶子径が大きくなりがちなことから、リーン時のNOx吸収性能が悪化する。また、同時に燃料及び潤滑油内に含まれる硫黄によりアルカリが被毒を受け、NOx吸着性能が低下する(硫黄被毒)という問題があった。
さらに、ハニカム担体上にこの触媒を設ける際に、ゼオライトは嵩高いことから、HC吸着性能を十分に発揮できるだけのゼオライトをコーティングすると、セルが詰まって排圧が高くなってしまうため、このゼオライト上には僅かな量のNOx浄化層しか設けることができず、十分なNOx浄化性能を発揮することができなくなるという問題があった。
【0007】
本発明は、リーンNOxとコールドHCの浄化を行うことができる従来の一体型触媒における上記課題に着目してなされたものであって、HCを吸着浄化できるだけの十分なHC吸着層をもち、しかもNOx浄化性能を十分に発揮できるだけのNOx浄化層を備えた排気ガス浄化触媒を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の排気ガス浄化触媒は、内層、中間層、表層から成る3層構造を有し、主にゼオライトを含有する第1層(内層)と、Ba,Mg,Ca,Sr,Na,K及びCsから成る群より選ばれた少なくとも1種とCeとを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した第1の触媒粉末とゼオライトを含有する第2層(中間層)と、Ba,Mg,Ca,Sr,Na,K及びCsから成る群より選ばれた少なくとも1種とCeとを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した第2の触媒粉末と、少なくともZrを含むアルミナにRhを担持した第3の触媒粉末を含有する第3層(表層)とを耐火性無機担体にこの順序に積層して成る構造としたことを特徴とし、特に望ましくは、上記第1の触媒粉末がCe、Ba及びMgを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した粉末であり、上記第2の触媒粉末がCe及びNaを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した粉末であって、しかもBa及びMgの一部又は全部が複合炭酸塩である構成としたことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
低温でのHC吸着とリーンNOx浄化を1つの触媒で機能させようとする場合、最内層にHC吸着層(ゼオライト)、その上層にNOx触媒層を設けるようにしているが、どちらの機能も物理的な層の厚みが必要である。しかし、NOx触媒層を厚くするとHC透過能が低下し、HC吸着性能が悪化するのに対し、HC吸着層を厚くするとその上層に僅かな量のNOx触媒層しか設けることができず、NOx性能が悪化する。一方、S被毒解除性能を向上させるためには、NOx触媒層が薄い方が好ましい。
【0010】
本発明の排気ガス浄化触媒においては、上記のように触媒層を3層化し、ゼオライトを含んだ第1層(内層)をHC吸着層として、貴金属触媒をアルカリ成分とCeを含むアルミナに担持した第1の触媒粉末とゼオライトから成る第2層(中間層)をHC吸着層兼NOx浄化層として、さらに貴金属触媒をアルカリ成分とCeを含むアルミナに担持した第2の触媒粉末と少なくともZrを含むアルミナにRhを担持した第3の触媒粉末から成る第3層(表層)をNOx浄化槽としてそれぞれ機能させるようにしている。つまり、HC吸着を行うゼオライトとNOx浄化を行う第1の触媒粉末を物理混合した第2層を中間層として設け、第1層と第2層のゼオライトでHC吸着を行い、第2層における第1の触媒粉末と第3層でNOx浄化を行うようになすことによって、HC吸着触媒として必要な触媒層の厚さと、NOx触媒として必要な触媒層の厚さを両立させるようにしている。
【0011】
すなわち、HC吸着層(第1層+第2層のゼオライト)の厚みを稼ぐことができるようになり、低温でのHC浄化性能が向上する。なお、低温HC浄化性能は、空燃比A/Fによっても左右され、後述するようにリーンであればゼオライト量を少なくすることができ、その分NOx触媒量を稼げ、NOx性能が向上することになる。NOx浄化層(第2層の第1の触媒粉末+第3層)の厚みも稼ぐことができ、NOx性能も向上することになる。さらに第3層を薄くし、第2層がゼオライトと共存することによりS被毒解除性能も大きく改善されることになる。
【0012】
そして、Ba,Mg,Ca,Sr,Na,K,Csなどのアルカリ成分をCeと共存させることによって、これらアルカリのゼオライトへの溶出が抑制され、ゼオライトのHC吸着性能低下が防止されると共に、S被毒解除性能が向上することになる。さらに、第3層に用いるアルミナがZrを含んでいることから、アルミナにRhが固溶するのが防止されることになる。
なお、本発明の排気ガス浄化触媒は、空燃比A/Fが10〜50の間を繰り返す内燃機関(ディーゼル、ガソリン)に取り付けることができ、当該触媒の前段に水素/CO比を調整する手段を備えたり、後段にDPF(ディーゼルエンジン用パティキュレートフィルター)を備えたりすることもできる。水素/CO比調整手段を使用して水素濃度を高くすることによって、さらなるNOx浄化性能向上を図ることができる。
【0013】
本発明の排気ガス浄化触媒の好適形態として、上記第2層を構成するゼオライトに触媒貴金属を含ませることができ、例えばイオン交換などの方法によって、望ましくはPtをゼオライトに含ませることによって、リーン定常走行時のNOx浄化性能が向上すると共に、エンジン始動時のコールド域におけるNOx浄化性能も向上することになる。
【0014】
本発明の排気ガス浄化触媒における他の好適形態としては、Ba,Mg,Ca及びSrから成る群(アルカリ土類金属)より選ばれた少なくとも1種とCeとを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した粉末を第1の触媒粉末として使用すると共に、Na,K及びCsから成る群(アルカリ金属)より選ばれた少なくとも1種とCeとを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した粉末を第2の触媒粉末として使用することが望ましい。
【0015】
NOx吸着触媒における浄化は、▲1▼NOxの吸着、▲2▼還元材投入によるNOx吸着材からのNOx脱離、▲3▼脱離したNOxの還元材による浄化、という機構によって行われる。吸着機能は重要ではあるが、吸着したNOxを脱離できないとNOx吸着容量が減ってしまい、NOx吸着速度が低下して、吸着性能が発揮できなくなる。ここで、NOx吸着性能を考慮すると強アルカリを用いることが好ましいが、触媒内層側に強アルカリを使用した場合、還元材が足りなくなり吸着したNOxの脱離が十分にできなくなる。よって、強アルカリ(アルカリ金属)を表層側に弱アルカリ(アルカリ土類金属)を内層側に配置し、NOx脱離が十分に行われるようにする。すなわち、第3層(表層)にアルカリ金属、第2層(中間層)にアルカリ土類金属とすることで、表層は強アルカリでも還元材が豊富にあるためNOxの脱離が円滑に行われ、中間層は還元材が減っても、アルカリ性が弱いのでNOxを脱離させることができ、燃費の向上に繋がる。仮に、全て強アルカリにした場合には、中間層からNOxを脱離させるためには多量の還元材が必要となって、リーンバーンであるにもかかわらず、リッチにする時間が長くなってしまい、燃費が悪化することになる。
【0016】
なお、第1の触媒粉末として第2層(中間層)に使用される上記アルカリ土類金属のうちでは、特にBa及びMgを用いることが望ましく、第2の触媒粉末として第3層(表層)に使用される上記アルカリ金属のうちでは、特にNaを用いることが望ましく、アルカリのゼオライトへの溶出を抑制して、HC吸着性能低下をより確実に防止する観点から、上記Ba及びMgが複合炭酸塩(BaMg(CO3)2)の形態となっていることが望ましい。
【0017】
さらに他の好適形態として、S被毒の解除を容易なものとする観点から、第1、第2及び第3の触媒粉末の少なくともいずれか1つの粉末にTiを含有させることができる。
S被毒解除性能を向上させるためには、前述のようにNOx触媒層は薄いほうがよく、さらにはTiやSi、ゼオライトのような酸性基材が共存することが望ましい。Tiを含有させることによってNOx浄化性能は多少低下するが、S被毒解除性能が向上する。
【0018】
同じく、S被毒解除性能を向上させる観点から、第2層及び第3層中にさらにCe−Zr複合酸化物を含有させることが望ましい。
S被毒に際して、SはCeにも付着するが、このCeに付着したSは脱離が容易である。そして、さらに脱離が容易なものとするために、当該CeをZrと複合化させることが望ましい。
【0019】
本発明の排気ガス浄化触媒のさらなる好適形態としては、第1層のゼオライト量を50〜150g/L、第2層におけるゼオライトと第1の触媒粉末の合計を100〜250g/L、さらに第3層における第2の触媒粉末と第3の触媒粉末の合計を50g/L以上150g/L未満とすることが各層の量を最適なものとして、HC浄化性能、NOx浄化性能を共に向上させ、本発明の効果を確実なものとする上で望ましい。
【0020】
前述したように、NOx触媒層を厚くするとHC透過能が低下し、HC吸着性能が悪化する一方、HC吸着層を厚くするとその上層に僅かな量のNOx触媒層しか設けることができないことからNOx性能が悪化することになる。
すなわち、このような排気ガス浄化触媒においては、コールドHCを吸着するのに十分な厚みを持つためにはゼオライトのみで最低でも100g/L必要である。本発明の排気ガス浄化触媒では、これをゼオライトのみの層+第2層(ゼオライト+第2触媒粉末)として、ゼオライトが入っている層の厚みを稼ぎ、ゼオライトのみのときよりもHC吸着性能を高くしている。ただし、NOx吸着触媒層と物理混合しないゼオライト層(第1層)が必須となる。これがないといくら厚みをもっていてもHC吸着性能の向上が図れない。第1層中のゼオライト最低量は50g/Lであり、150g/Lを超えて多くするとその上の層を薄くせざるを得ず、NOx性能が低下することになる。
【0021】
第2層のコート量は、HC吸着性能とNOx浄化性能のバランスにより決定される。100g/Lより少ないとHC性能、NOx性能とも不足し、250g/L以上とするとHC吸着性能が低下する。
そして、第3層については、50g/Lより少ないとNOx性能が不足し、150g/L以上になると、HC透過性能が低下するため、第1、第2層のHC吸着性能が低下することになる。
【0022】
さらに、本発明の他の好適形態として、NOx浄化性能及びS被毒解除性能を向上させる観点から、第1層構成粒子の平均粒径を3〜4μm、第2及び第3層構成粒子の平均粒径を2.5〜3.5μmの範囲とすることが望ましい。
各層を構成する粒子の平均粒径を小さくすることにより、幾何学的表面積が大きくなり、NOx浄化性能と共に、特にS被毒解除性能が高まる。ただし、小さくしすぎると、ガス拡散が悪くなり、上記性能が損なわれるため、上記のような最適範囲が存在する。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明する。なお、当該実施例において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
【0024】
(触媒No.1)
先ず、酢酸セリウム(Ce(CH3CO2)3)水溶液と酢酸バリウム(Ba(CH3CO2)2)水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌した。そして、これを120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に2%のテトラアンミン白金水酸塩溶液(pH=10.5)を含浸させて120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Aとした。なお、この粉末AのPt担持濃度は1.3%、Ba担持濃度はBaOとして8.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0025】
次いで、酢酸ジルコニウム(Zr(CH3CO2)4)水溶液中にアルミナを投入し、1時間室温で攪拌した後、120℃で一昼夜乾燥した後、900℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に6%の硝酸ロジウム(Rh(NO3)3)水溶液を含浸させて120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Bとした。なお、得られた粉末BのRh担持濃度は2%、Zrの担持濃度は3%であった。
【0026】
一方、 酢酸セリウム水溶液と酢酸バリウム水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入し、1時間室温で攪拌した後、これに2%のテトラアンミン白金水酸塩溶液(pH=10.5)を含浸させて120℃で一昼夜乾燥したのち、400℃で1時間焼成し、これを粉末Cとした。なお、得られた粉末CのPt担持濃度は3.5%、Ba担持濃度はBaOとして8.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0027】
次に、ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
そして、上記粉末Aを555.3g、アルミナを25.2g、ベータゼオライトを229.5g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Bを318.6g、粉末Cを453.6g、アルミナを37.8g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0028】
そして、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量80g/Lの第1層を形成した。
続いて、第1層の上に、上記の第2触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量220g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
さらに、この第2層の上に、上記第3触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量100g/Lの触媒層(第3層)を得た。
【0029】
(触媒No.2)
粉末Cにおける酢酸バリウムを酢酸ナトリウム(NaCH3CO2)に変えた粉末Dを使用したこと以外は、触媒No.1と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末DにおけるPt担持濃度は3.5%、Na担持濃度はNa2Oとして3.3%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0030】
(触媒No.3)
粉末Cにおける酢酸バリウムを酢酸カリウム(KCH3CO2)に変えたこと以外は、触媒No.1と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末におけるPt担持濃度は3.5%、K担持濃度はK2Oとして5.0%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0031】
(触媒No.4)
粉末Cにおける酢酸バリウムを酢酸セシウム(CsCH3CO2)に変えたこと以外は触媒No.1と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末におけるPt担持濃度は3.5%、Cs担持濃度はCs2Oとして16.6%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0032】
(触媒No.5)
粉末Aにおける酢酸バリウムを酢酸ナトリウムに変えたこと以外は、触媒No.2と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末のPt担持濃度は1.3%、Na担持濃度はNa2Oとして3.3%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0033】
(触媒No.6)
粉末Aにおける酢酸バリウムを酢酸バリウムと酢酸ストロンチウム(Sr(CH3CO2)2)の混合溶液に変えたこと以外は、触媒No.1と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末のPt担持濃度は1.3%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Sr担持濃度はSrOとして2.8%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0034】
(触媒No.7)
粉末Aにおける酢酸バリウムを酢酸バリウムと酢酸カルシウム(Ca(CH3CO2)2)の混合溶液に変えたこと以外は、触媒No.1と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末のPt担持濃度は1.3%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Ca担持濃度はCaOとして1.5%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0035】
(触媒No.8)
粉末Aにおける酢酸バリウムを酢酸バリウムと酢酸マグネシウム(Mg(CH3CO2)2)の混合溶液に変えた粉末Eを使用したこと以外は、触媒No.1と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末EのPt担持濃度は1.3%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0036】
(触媒No.9)
粉末Cにおける酢酸バリウムを酢酸バリウムと酢酸マグネシウムの混合溶液に変えた粉末Fを使用したこと以外は、触媒No.8と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末FのPt担持濃度は3.5%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0037】
(触媒No.10)
粉末Cにおける酢酸バリウムを酢酸ナトリウムに変えたこと以外は、触媒No.8と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。この粉末におけるPt担持濃度は3.5%、Na担持濃度はNa2Oとして3.3%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0038】
(触媒No.11)
酢酸セリウム水溶液と酢酸バリウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌した。そして、これを120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に12%の硝酸パラジウム水溶液(pH=1.2)を含浸させて、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Gとした。この粉末GのPt担持濃度は1.3%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0039】
次に、 粉末Aを278.1g、粉末Gを278.1g、アルミナを25.2g、ベータゼオライトを229.5g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。これ以外は、触媒No.9と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0040】
(触媒No.12)
酢酸セリウム水溶液と酢酸バリウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌した。そして、これを120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に2%のテトラアンミン白金水酸塩溶液(pH=10.5)を含浸させて、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Hとした。この粉末HのPt担持濃度は0.78%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0041】
次に、ベータゼオライトにテトラアンミン白金水酸塩溶液を含浸させて、1時間室温で攪拌し、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Iとした。この粉末IのPt担持濃度は2.6%であった。
【0042】
そして、上記粉末Hを555.3g、粉末Iを114.8g、アルミナを25.2g、ベータゼオライトを114.7g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。これ以外は、触媒No.9と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0043】
(触媒No.13)
酢酸セリウム水溶液と酢酸バリウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌した。そして、これを120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。
得られた焼成物にシュウ酸チタニル(TiO(NO3)2)を含浸させて、1時間室温で攪拌し、これを120℃で一昼夜乾燥した後、500℃で1時間焼成した。
【0044】
上記焼成物に、2%のテトラアンミン白金水酸塩溶液を含浸させて、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Jとした。この粉末JのPt担持濃度は1.3%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%、Ti担持濃度はTiO2として16.1%であった。
【0045】
シュウ酸チタニルを含浸後焼成して成る上記焼成物に、2%のテトラアンミン白金水酸塩溶液を含浸させて、これを120℃で昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Kとした。この粉末KにおけるPt担持濃度は3.5%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%、Ti担持濃度はTiO2として16.1%であった。
【0046】
次に、ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Jを555.3g、アルミナを25.2g、ベータゼオライトを229.5g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
そして、上記粉末Bを318.6g、粉末Kを453.6g、アルミナを37.8g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0047】
続いて、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、担体上にコート量80g/Lの第1層を形成した。
次に、この第1層の上に、上記第2触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量220g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
そして、この第2層の上に、上記の第3触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量100g/Lの触媒層(第3層)を得た。
【0048】
(触媒No.14)
ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
次に、上記粉末Eを520.2g、アルミナを23.4g、Ce−Zr複合酸化物(CeO2 :75%−ZrO2 :25%)を57.6g、ベータゼオライトを214.2g、アルミナゾルを84.6g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Bを277.2g、粉末Fを394.2g、上記Ce−Zr複合酸化物を117g、アルミナを33.3g、アルミナゾルを78.3g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0049】
そして、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量80g/Lの第1層を形成した。
続いて、第1層の上に、上記の第2触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量220g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
さらに、この第2層の上に、上記第3触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量100g/Lの触媒層(第3層)を得た。
【0050】
(触媒No.15)
第1触媒スラリのコート量を60g/Lにしたこと以外は、触媒No.9と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0051】
(触媒No.16)
酢酸セリウム水溶液と酢酸バリウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌した。そして、これを120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に2%のテトラアンミン白金水酸塩溶液(pH=10.5)を含浸させて、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Lとした。この粉末LのPt担持濃度は2.6%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0052】
そして、ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
また、上記粉末Lを407.7g、アルミナを66.6g、ベータゼオライトを335.7g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Bを318.6g、粉末Cを453.6g、アルミナを37.8g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0053】
次いで、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量150g/Lの第1層を形成した。
さらに、第1層の上に、上記の第2触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量150g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
そして、この第2層の上に、上記第3触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量100g/Lの触媒層(第3層)を形成した。
【0054】
(触媒No.17)
ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
また、上記粉末Cを378g、アルミナを11.7g、ベータゼオライトを420.3g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Bを318.6g、粉末Cを453.6g、アルミナを37.8g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0055】
そして、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量80g/Lの第1層を形成した。
また、第1層の上に、第2触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量120g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
さらに、この第2層の上に、第3触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成することによりコート量100g/Lの触媒層(第3層)を形成した。
【0056】
(触媒No.18)
酢酸セリウム水溶液と酢酸バリウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌した。そして、これを120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に、12%のテトラアンミン白金水酸塩溶液(pH=10.5)を含浸させて、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Mとした。この粉末MのPt担持濃度は10%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0057】
そして、ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
また、上記粉末Aを555.3g、アルミナを25.2g、βゼオライトを229.5g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Bを531g、粉末Mを263.7g、アルミナを15.3g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0058】
次いで、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量80g/Lの第1層を形成した。
さらに、第1層の上に、第2触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量220g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
そして、この第2層の上に、上記第3触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量60g/Lの触媒層(第3層)を形成した。
【0059】
(触媒No.19)
ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
また、上記粉末Aを555.3g、アルミナを25.2g、ベータゼオライトを229.5g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
そして、上記粉末Bを244.8g、粉末Cを349.2g、アルミナを216g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し平均粒径が3μmになるよう混合粉砕して、第3触媒スラリを得た。
【0060】
そして、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量80g/Lの第1層を形成した。
次いで、第1層の上に、第2触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量220g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
さらに、この第2層の上に、第3触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成することによりコート量130g/Lの触媒層(第3層)を形成した。
【0061】
(触媒No.20)
粉末A及び粉末Cの調製に際して、酢酸セリウムを用いなかったこと以外は、上記触媒No.9の場合と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0062】
(触媒No.21)
第1触媒スラリのコート量を40g/Lにしたこと以外は、上記触媒No.9の場合と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0063】
(触媒No.22)
酢酸セリウム水溶液と酢酸バリウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌した。そして、これを120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に、12%のテトラアンミン白金水酸塩溶液(pH=10.5)を含浸させて、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Nとした。この粉末NのPt担持濃度は7%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0064】
そして、ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
また、上記粉末Nを252g、ベータゼオライトを559.8g、アルミナゾルを88.2g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Bを318.6g、粉末Cを453.6g、アルミナを37.8g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0065】
次いで、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量180g/Lの第1層を形成した。
さらに、第1層の上に、第2触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量90g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
そして、この第2層の上に、上記第3触媒スラリを付着させ、同様に乾燥及び焼成することにより、コート量100g/Lの触媒層(第3層)を形成した。
【0066】
(触媒No.23)
ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
また、上記粉末Aを488.7g、アルミナを119.7、ベータゼオライトを201.6g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Bを318.6g、粉末Cを453.6g、アルミナを37.8g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0067】
そして、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量50g/Lの第1層を形成した。
また、第1層の上に、第2触媒スラリを付着させ、同様に乾燥及び焼成を施すことによって、コート量250g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
さらに、この第2層の上に、第3触媒スラリを付着させ、同様の乾燥及び焼成処理を施すことによって、コート量100g/Lの触媒層(第3層)を形成した。
【0068】
(触媒No.24)
酢酸ジルコニウム水溶液中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌し、これを120℃で一昼夜乾燥した後、900℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に、6%の硝酸ロジウム水溶液を含浸させて、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成することにより粉末Oを得た。この粉末OのRh担持濃度は4%、Zrの担持濃度はZrO2として3%であった。
【0069】
そして、ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
また、上記粉末Aを555.3g、アルミナを25.2g、ベータゼオライトを229.5g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Oを398.7g、粉末Mを396g、アルミナを16.2g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0070】
続いて、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量80g/Lの第1層を形成した。
さらに、第1層の上に、第2触媒スラリを付着させ、同様に空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート量220g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
そして、この第2層の上に、上記第3触媒スラリを付着させ、同様に乾燥及び焼成することにより、コート量40g/Lの触媒層(第3層)を形成した。
【0071】
(触媒No.25)
酢酸セリウム水溶液と酢酸バリウム水溶液と酢酸マグネシウム水溶液を混合して攪拌し、その中にアルミナを投入して1時間室温で攪拌した。そして、これを120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。
得られた焼成物に、12%のテトラアンミン白金水酸塩溶液(pH=10.5)を含浸させて、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成し、これを粉末Pとした。この粉末PにおけるPt担持濃度は1.5%、Ba担持濃度はBaOとして4.1%、Mg担持濃度はMgOとして1.1%、Ce担持濃度はCeO2として20%であった。
【0072】
そして、ベータゼオライトを720g、シリカゾルを180g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.8μmになるよう混合粉砕し、第1触媒スラリを得た。
また、上記粉末Aを555.3g、アルミナを25.2g、ベータゼオライトを229.5g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3.2μmになるよう混合粉砕し、第2触媒スラリを得た。
さらに、上記粉末Bを187.2g、粉末Pを622.8g、アルミナゾルを90g、水900gを磁性ボールミルに投入し、平均粒径が3μmになるよう混合粉砕し、第3触媒スラリを得た。
【0073】
次いで、コーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に上記第1触媒スラリを付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、上記担体上にコート量80g/Lの第1層を形成した。
さらに、第1層の上に、第2触媒スラリを付着させ、同様に乾燥及び焼成を施すことによって、コート量220g/Lの触媒層(第2層)を形成した。
そして、この第2層の上に、上記第3触媒スラリを付着させ、同様に乾燥及び焼成することにより、コート量170g/Lの触媒層(第3層)を形成した。
【0074】
(触媒No.26)
第1触媒スラリを構成する粒子の平均粒径を2.8μmとしたこと以外は、上記触媒No.9の場合と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0075】
(触媒No.27)
第1触媒スラリを構成する粒子の平均粒径を4.3μmとしたこと以外は、上記触媒No.9の場合と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0076】
(触媒No.28)
第2触媒スラリを構成する粒子の平均粒径を2.7μmとしたこと以外は、上記触媒No.9の場合と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0077】
(触媒No.29)
第2触媒スラリを構成する粒子の平均粒径を3.8μmとしたこと以外は、上記触媒No.9の場合と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0078】
(触媒No.30)
第3触媒スラリを構成する粒子の平均粒径を2.8μmとしたこと以外は、上記触媒No.9の場合と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0079】
(触媒No.31)
第3触媒スラリを構成する粒子の平均粒径を3.8μmとしたこと以外は、上記触媒No.9の場合と同様の操作を繰り返し、本例の触媒を作製した。
【0080】
以上によって得られた各排気ガス浄化触媒の仕様を表1に示す。
【0081】
【表1】
【0082】
表1に示した各浄化触媒について、アルカリ成分の第1層への染み出し量を測定すると共に、下記条件による試験を行った。その結果を表2に示す。
【0083】
試験方法1
〔耐久方法〕
排気量4500ccのエンジンの排気系に各触媒をそれぞれ装着し、軽油(S=10ppm以下)を使用し、触媒入口温度を650℃として、50時間運転した。
〔評価方法〕
耐久後の各触媒を排気量2500ccのディーゼルエンジンの排気系に装着して、11モードを走り、排気浄化率(HC転化率)を求めた。
【0084】
試験方法2
〔耐久方法〕
排気量4500ccのエンジンの排気系に各触媒をそれぞれ装着し、軽油(S=10ppm以下)を使用し、触媒入口温度を650℃とし、50時間運転した。その後S被毒処理(S濃度400ppmの軽油を使用し、触媒入口温度を250℃とし、3hr運転)を行った後、S脱離処理(S=10ppm以下の軽油を使用し、触媒入口温度を650℃とし、30分運転)を行った。
〔評価方法〕
排気量2500ccのディーゼルエンジンの排気系に触媒を装着して、リーン(A/F=30)40sec→リッチ(A/F=11)4secの運転を行い、この区間における排気浄化率(NOx転化率)をS被毒‐脱離処理の前後について求めた。なお、触媒の入口温度は250℃とした。
【0085】
【表2】
【0086】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、主にゼオライトから成りHC吸着層として機能する第1層(内層)と、NOx吸着材であるアルカリ成分と触媒貴金属を含みNOx浄化層として機能する第3層(表層)の間に、ゼオライトとアルカリ成分と触媒貴金属を含む第2層を中間層として介在させたことによって、第1層と第2層のゼオライトでHC吸着を行い、第2層と第3層の吸着触媒成分でNOx浄化を行うことができ、HC吸着触媒として必要な触媒層の厚さと、NOx触媒として必要な触媒層の厚さを確保することができ、HC浄化触媒とNOx浄化触媒の各々を並列的に配置する場合に比べて、触媒貴金属の使用量をひとつ分で済ますことができると共に、排圧上昇を抑えることができる。さらに、アルカリ成分とCeとが共存することによってアルカリ成分のゼオライトへの溶出に基づくHC吸着性能の劣化が防止でき、Rhを担持させるアルミナにZrを含有させてあるのでアルミナへのRhの固溶を防止することができ、触媒効果を確保することができる。
Claims (8)
- ゼオライトを含有する第1層と、
Ba,Mg,Ca,Sr,Na,K及びCsから成る群より選ばれた少なくとも1種とCeとを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した第1の触媒粉末とゼオライトを含有する第2層と、
Ba,Mg,Ca,Sr,Na,K及びCsから成る群より選ばれた少なくとも1種とCeとを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した第2の触媒粉末と、少なくともZrを含むアルミナにRhを担持した第3の触媒粉末を含有する第3層とを備え、
耐火性無機担体にこれら第1、第2及び第3層がこの順序に積層されていることを特徴とする排気ガス浄化触媒。 - 第2層を構成するゼオライトが、一部又は全部にPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を含むゼオライト粉末であることを特徴とする請求項1に記載の排気ガス浄化触媒。
- 第1の触媒粉末がBa,Mg,Ca及びSrから成る群より選ばれた少なくとも1種とCeとを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した粉末であり、第2の触媒粉末がNa,K及びCsから成る群より選ばれた少なくとも1種とCeとを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した粉末であることを特徴とする請求項1又は2に記載の排気ガス浄化触媒。
- 第1の触媒粉末がCe、Ba及びMgを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した粉末であると共に、第2の触媒粉末がCe及びNaを含むアルミナにPt及び/又はPdから成る触媒貴金属を担持した粉末であって、Ba及びMgの一部又は全部が複合炭酸塩であることを特徴とする請求項3に記載の排気ガス浄化触媒。
- 第1、第2及び第3の触媒粉末の少なくともいずれか1つの粉末にTiが添加されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化触媒。
- 第2層及び第3層がCe−Zr複合酸化物を含有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化触媒。
- 第1層におけるゼオライト量が50g/L以上150g/L以下、第2層におけるゼオライトと第1の触媒粉末の合計が100g/L以上250g/L以下、第3層における第2の触媒粉末と第3の触媒粉末の合計が50g/L以上150g/L未満であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化触媒。
- 第1層を構成する粒子の平均粒径が3〜4μm、第2及び第3層を構成する粒子の平均粒径が2.5〜3.5μmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化触媒。
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