JP2004209116A - 電気かみそり - Google Patents

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Abstract

【課題】電気かみそりにおいて、モーターから内刃に至る動力伝動機構の構造の簡素化と、伝動効率の向上とを同時に実現しながら、仕様が異なる電気かみそりをシリーズ商品化する場合の動力伝動機構の開発に要する時間と手間とを省いて製造コストを削減できる電気かみそりを提供する。
【解決手段】モーター31と、モーター動力を減速する減速伝動機構Dとを1個の動力モジュールMとしてまとめて、モーター31から内刃15に至る動力伝動機構の構造の簡素化と、伝動効率の向上とを同時に実現する。ユニット化された動力モジュールMは、異なる機種電気かみそりの動力源として流用できる。減速伝動機構Dで減速された動力は、次段伝動機構Eを介して内刃15に伝動する。減速伝動機構Dは遊星歯車機構で構成して、ギヤの噛み合い個所を最小限化しながら所定の減速比を得て、ギヤ騒音の発生を抑止する。さらに次段伝動機構Eを無端ベルト135を伝動要素とする巻掛伝動機構で構成して、次段伝動機構Eにおける騒音の発生を防止し、電気かみそりの外部における騒音レベルを低下させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モーターから切断刃に至る、減速機構を含む動力伝動機構に改良を加えた電気かみそりに関する。
【0002】
【従来の技術】
ロータリー式の電気かみそりにおいて、縦置き配置したモーターと、動力伝動機構が組み込まれた内刃ユニットとを一体化すること、換言すれば、モーターと動力伝動機構をユニット化することは特許文献1に公知である。本発明では、モーターから切断刃に至る動力伝動機構の一部を巻掛伝動機構で構成して伝動騒音を低下するが、この種の動力伝動機構は公知である(特許文献2参照)。ただし、そこでの電気かみそりは横置き型のモーター配置ではなく、モーターを縦置き配置している。
【0003】
【特許文献1】
特許第2741054号明細書(2頁、図1)
【特許文献2】
特開2002−306864号公報(段落番号0032、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1においては、モーター動力をフェースギヤで水平軸回りの回転動力に変換した後、平歯車群で構成したギヤトレインで減速して内刃へ伝動する。そのため、例えば内刃の使用個数が異なる電気かみそりをシリーズ商品化するような場合には、個々の電気かみそりに応じてギヤトレインを設計し直す必要があり、電気かみそりの製造に多くの時間と手間とが必要で、その製造コストが増加する一因になっていた。また、各ギヤの噛み合い部に生じるバックラッシュや、ギヤとギヤ支軸との間の遊動隙間などに起因するギヤ騒音の発生を避けることができず、電気かみそりを使用する際の騒音レベルが高い。多数個の平歯車群でモーター動力を減速し内刃へ伝動するので、ギヤの使用個数が多い分だけ動力の伝動効率が低い点にも改善の余地があった。
【0005】
この点、特許文献2の電気かみそりは、平歯車群で減速したモーター動力を、かみそりヘッドの一側に配置した巻掛伝動機構で内刃に伝動するので、伝動機構の終段部における伝動騒音を軽減化できる。しかし、かみそりヘッドの下部空間のうち、巻掛伝動機構が配置してある側に平歯車群を集約配置するので、他側にデッドスペースが形成されるのを避けられず、ケース内の空間利用に無駄がある。
【0006】
因みに、ロータリー式の電気かみそりにおいては、出力軸における駆動回転数が8000rpm前後の高回転低トルク型のモーターを使用することが多く、モーター動力を1/4前後にまで減速することで充分な駆動トルクと、適切な駆動回転数とを内刃に伝動できるようにし、長毛や堅いひげなどをそる場合にも、モーター回転数の変動幅を小さく抑え、安定した状態でひげそり作業が行えるようにしている。つまり、動力を多段状に減速して伝動することを前提にして伝動機構を構成しており、そのことが動力伝動機構を複雑化し、伝動騒音の低下を困難化する一因にもなっている。
【0007】
高トルク低回転型のモーターを駆動源にすることは不可能ではない。しかし、その場合には動力伝動機構を簡素化できる反面、モーター自体が大形化するのを避けられず、その分電気かみそりが大形化するうえ、動力伝動機構が簡素化されているにもかかわらず全体重量が増加する。
【0008】
本発明の目的は、モーターと、モーター動力を減速するための伝動機構とが1個の動力モジュールとしてまとめられていて、例えば内刃の使用個数が異なるなど、仕様が異なる電気かみそりをシリーズ商品化する場合などに、動力モジュールを共通して適用でき、その分だけ製品開発に要する時間と手間とを省いて製造コストを削減できる電気かみそりを提供することにある。
【0009】
本発明の目的は、モーターから内刃に至る動力伝動機構の構造の簡素化と、伝動効率の向上とを同時に実現できる電気かみそりを提供することにある。
【0010】
本発明の目的は、かみそりヘッドの一側に沿って動力伝動機構が集約配置されているにもかかわらず、ケース内にデッドスペースを生じることがなく、ケース内空間を有効に活用できる電気かみそりを提供することにある。
【0011】
本発明の目的は、モーターから内刃に至る動力伝動機構が、遊星歯車機構からなる減速伝動機構Dと、巻掛伝動機構からなる次段伝動機構Eとで構成してあって、動力伝動機構の全体構造を簡素しながら、低騒音化をも実現できる電気かみそりを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気かみそりは、図1に示すように本体ケース1の上部にかみそりヘッド2を有し、かみそりヘッド2の上下に、回転する内刃15と、内刃15を駆動するモーター31とが設けてある。モーター31の一側にモーター動力を減速する減速伝動機構Dを配置する。ユニット部品化した減速伝動機構Dをモーター31の一側に固定して、モーター31と減速伝動機構Dとが1個の動力モジュールMとして構成してあることを特徴とする(請求項1)。
【0013】
減速伝動機構Dの外側面に、減速伝動機構Dで減速された動力を内刃15に伝動する次段伝動機構Eを配置する(請求項2)。
【0014】
モーター31の回転動力を往復動力に変換する起振構造を動力モジュールMに組み込む。モーター31の出力軸32と減速伝動機構Dの出力軸55のいずれか一方に、起振構造を構成する駆動カム67を固定する(請求項3)。モーター31の一側に区画形成した減速室57内に、減速伝動機構Dを収容する(請求項4)。
【0015】
モーター31はモーターハウジング33内に収容固定されて、その出力軸32が減速室57内に突出してある。減速室57は、モーターハウジング33と、モーターハウジング33の側端に固定した減速ケース54とで区画する。モーターハウジング33の内部空間と減速室57とは、隔壁58で分断されてそれぞれ独立空間として区画する(請求項5)。
【0016】
減速伝動機構Dは、モーター31の出力軸32に固定される太陽ギヤ50と、太陽ギヤ50に噛み合う遊星ギヤ51と、遊星ギヤ51を回転自在に軸支するギヤフレーム52と、遊星ギヤ51に噛み合う内歯ギヤ53を備えた減速ケース54と、減速ケース54で軸支されてギヤフレーム52の回転動力を出力する出力軸55とを含む、遊星歯車機構で構成する(請求項6)。
【0017】
かみそりヘッド2の下部にモーター31を横置き配置する。次段伝動機構Eは、かみそりヘッド2の下部および上部に配置した原動プーリー132および従動プーリー133と、両プーリー93・94に巻掛けた無端ベルト135とを含んで構成する(請求項7)。
【0018】
減速ケース54の外面に突出する出力軸55に、次段伝動機構Eの原動プーリー132を固定して、原動プーリー132でギヤフレーム52のスラスト方向の遊動を規制する(請求項8)。かみそりヘッド2の一側に区画形成した伝動室137内に、次段伝動機構Eを収容する(請求項9)。
【0019】
減速伝動機構Dによる減速率が、モーター31と内刃15との間の全減速比の殆どを占めるように設定する(請求項10)。
【0020】
かみそりヘッド2は、本体ケース1で前後、左右、上下の各方向を含む全方位方向へ浮動可能に支持する。かみそりヘッド2の浮動支持位置を、モーター31より下方に設定する(請求項11)。
【0021】
モーターハウジング33は、モーター31の殆どの部分を収容する筒状のモーターホルダー38と、モーターホルダー38の開口を塞ぐホルダーカバー39とで構成する。モーター31に接続してあるリード線45を、モーターホルダー38の中央下面に開口した導線口44から導出し、本体ケース1内に収容した回路基板26に接続する(請求項12)。
【0022】
モーターハウジング33の側面に突出するモーター31の出力軸32を、ホルダーカバー39に装着した軸用パッキン40で水密状に封止する。さらに、モーターハウジング33の下面と本体ケース1の内面との間をケースパッキン100で封止して、本体ケース1内の電装品ユニット3を防水する(請求項13)。
【0023】
起振構造で変換した往復動力で往復駆動される往復動刃13・17を備えている。起振構造は、モーター31の出力軸32に固定される駆動カム67と、駆動カム67で上下に往復駆動される受動ピース68と、モーター31の周囲に配置されて左右スライド自在に案内支持されるスライド片70と、受動ピース68とスライド片70とを接続する伝動体69とを含む。伝動体69は、その中途部が屈曲する状態で受動ピース68およびスライド片70のスライド平面に沿って配置する。受動ピース68の上下動作を伝動体69で左右動作に直接変換してスライド片70を左右方向へ往復駆動する(請求項14)。
【0024】
モーター31はモーターハウジング33に収容固定する。スライド片70は、モーターハウジング33の上面に固定したガイド体90で左右スライド自在に案内支持する(請求項15)。
【0025】
伝動体69の屈曲部の内外を、内ガイド体80と外ガイド体81とで移行案内する(請求項16)。受動ピース68を上下動自在に案内支持するガイド板66は、モーターハウジング33に固定する。ローラーからなる外ガイド体81をガイド板66で遊転自在に支持して、伝動体69の屈曲部に線接触状態で外接させる(請求項17)。
【0026】
伝動体69が歯付ベルトで形成する。内ガイド体80は、伝動体69のギヤ刃と噛み合う遊転自在なギヤで構成する(請求項18)。
【0027】
【発明の作用効果】
本発明では、かみそりヘッド2の上下に、回転する内刃15と、内刃15を駆動するモーター31とが設けてある電気かみそりにおいて、ユニット部品化した減速伝動機構Dをモーター31の一側に固定して、モーター31と減速伝動機構Dとを1個の動力モジュールMとして構成するので、例えば内刃15の使用個数が異なる電気かみそりをシリーズ商品化する場合に、重要な部品であるうえ、電気かみそり全体のコストに占める割合が大きな動力モジュールを共通して使用できるので、個々の電気かみそりにおいて動力伝動機構を再設計する必要がなく、その分だけシリーズ商品化された電気かみそりの製品開発に要する時間と、製造コストを削減し、低コスト化できる(請求項1)。
【0028】
減速伝動機構Dの外側面に、減速伝動機構Dで減速された動力を内刃15に伝動する次段伝動機構Eを配置した動力伝動機構によれば、内刃15の配置形態や使用個数などの構造の変化に応じて、次段伝動機構Eのみを変更すればよいので、構造仕様が異なる電気かみそりをより簡便に製造できる(請求項2)。
【0029】
モーター31の出力軸32と減速伝動機構Dの出力軸55のいずれか一方に、起振構造を構成する駆動カム67を固定し、モーター31の回転動力を往復動力に変換する起振構造を動力モジュールMに組み込むようにした電気かみそりによれば、内刃15を駆動する回転動力とは別に、往復動刃13・17用の駆動動力を動力モジュールMで一括して供給できるので、例えば内刃15のみを備えた電気かみそりと、内刃15と往復動刃13・17とを備えた電気かみそりを容易に造り分けることができるうえ、予め組み立てられた動力モジュールMの動作テストを行うことにより、動力伝動機構の信頼性を向上できる(請求項3)。
【0030】
モーター31の一側に区画形成した減速室57内に減速伝動機構Dを収容した動力モジュールMによれば、減速伝動機構Dにおける伝動騒音が、減速室57の外へ漏れ出るのを阻止できるので、使用時のかみそりヘッド2の外面における伝動騒音量を低減でき、その分だけ電気かみそりを静粛化できる(請求項4)。
【0031】
減速室57と、モーター31を収容するモーターハウジング33の内部とを、モーターハウジング33の側端に固定した減速ケース54とで区画して、モーターハウジング33の内部空間と減速室57とのそれぞれを独立空間として区画した動力モジュールによれば、モーター31からでる騒音と、減速伝動機構Dからでる騒音のそれぞれを、モーターハウジング33の内部と減速室57の内部に封じ込めることができるうえ、各区画内の騒音が互いに協調しあって騒音の音圧が増強されるのを防止でき、全体として、静粛性に優れた電気かみそりが得られる(請求項5)。
【0032】
太陽ギヤ50、遊星ギヤ51、ギヤフレーム52、内歯ギヤ53を備えた減速ケース54、およびギヤフレーム52の回転動力を出力する出力軸55などを含む遊星歯車機構で構成した減速伝動機構Dによれば、例えば一群の平歯車で遊星歯車機構と同じ減速比の伝動機構を構成する場合に比べて、ギヤの実質的な使用個数を少なくして構造の簡素化を実現できるうえ、動力の伝動経路を簡素化してモーター動力の伝動効率を向上できる。遊星歯車機構におけるギヤ騒音が、太陽ギヤ50と遊星ギヤ51、および遊星ギヤ51と内刃歯車53との噛み合い騒音に限られるので、騒音の音圧レベルの低下と周波数特性の改善とを同時に実現して、電気かみそりの騒音レベルを低減化できる(請求項6)。
【0033】
かみそりヘッド2の下部にモーター31を横置き配置したうえで、次段伝動機構Eを、原動プーリー132および従動プーリー133と、両プーリー93・94に巻掛けた無端ベルト135とを含む巻掛伝動機構で構成した電気かみそりによれば、次段伝動機構Eをギヤトレインで構成する場合に比べて、伝動騒音の発生量を著しく抑止でき、その分だけ動力伝動構造全体における騒音の発生量を低下し低騒音化を実現できる。モーター31を横置き配置するので、縦置き型のモーター配置に比べて、モーター31の一側にデッドスペースを生じる余地がなく、本体ケース1内における空間利用に無駄がなく、左右長さが大きな、従って駆動トルクがより大きなモーター31を使用できる利点もある(請求項7)。
【0034】
減速ケース54の外面に突出する出力軸55に、次段伝動機構Eの原動プーリー132を固定して、原動プーリー132でギヤフレーム52のスラスト方向の遊動を規制すると、ギヤフレーム52がスラスト遊動することに基づく騒音の発生を確実に防止できるうえ、動力の伝達ロスを軽減できる(請求項8)。
【0035】
次段伝動機構Eを、かみそりヘッド2の一側に区画形成した伝動室137内に、収容すると、減速伝動機構Dや次段伝動機構Eで発生した伝動騒音が、そのままかみそりヘッド2の外へ漏洩するのを防止して、伝動騒音が電気かみそりの外部へ漏洩するのをよく防止でき、その分だけ電気かみそりの外部における騒音レベルを低減できる(請求項9)。
【0036】
減速伝動機構Dによる減速率を、モーター31と内刃15との間の全減速比の殆どを占めるように設定した電気かみそりによれば、減速伝動機構Dと内刃15との間の減速率を小さくできるので、次段伝動機構Eにおける入力側の駆動回転数が小さくなり、その分だけ次段伝動機構Eにおける伝動騒音の発生量を抑止できる(請求項10)。
【0037】
かみそりヘッド2を本体ケース1で前後、左右、上下の各方向を含む全方位方向へ浮動可能に支持し、かみそりヘッド2の浮動支持位置をモーター31より下方に設定した電気かみそりによれば、かみそりヘッド2の浮動支持位置がモーター31の近傍にある場合に比べて、かみそりヘッド2の傾動角度を大きくできるので、かみそりヘッド2を肌の凹凸に追随して滑らかに傾動できる(請求項11)。
【0038】
筒状のモーターホルダー38と、その開口を塞ぐホルダーカバー39とでモーターハウジング33を構成し、モーター31に接続してあるリード線45を、モーターホルダー38の中央下面に開口した導線口44から導出して、本体ケース1内に収容した回路基板26に接続するようにした電気かみそりによれば、かみそりヘッド2が全方位へ傾動するときのリード線45の変位量を小さくして、リード線45に大きな変形力が作用するのを解消できる。従って、長期使用時の疲労破壊による断線を防止できる。かみそりヘッド2の傾動動作がリード線45によって阻害されるのもよく防止できる(請求項12)。
【0039】
モーター31の出力軸32をホルダーカバー39に装着した軸用パッキン40で水密状に封止し、モーターハウジング33と本体ケース1の内面との間をケースパッキン100で封止して、本体ケース1内の電装品ユニット3を防水する電気かみそりによれば、かみそりヘッド2を水洗いする際に、モーター31および電装品ユニット3に対する水の浸入を確実に防止できる(請求項13)。
【0040】
モーター31の出力軸32に固定される駆動カム67と、駆動カム67で上下に往復駆動される受動ピース68とで、モーター31の回転動力を上下方向の往復動作に変換したうえで、中途部が屈曲する伝動体69で先の上下動作を左右動作に直接変換して、スライド片70を左右方向へ往復駆動する。従って、従来の起振構造に比べて、往復移動する受動ピース68、伝動体69およびスライド片70が占める動作空間量を最小限化できるので、起振機構の周辺部にデッドスペースが生じるのを解消でき、その分だけ起振機構の周辺部における部品の集約配置が可能になり、かみそりヘッド2における構成部品の集約度が向上する。伝動体69で上下動作を左右動作に直接変換するので、従来のこの種の動作変換構造に比べて騒音の発生がなく、起振構造を静粛化できる(請求項14)。
【0041】
モーターハウジング33の上面に固定したガイド体90でスライド片70を左右スライド自在に案内支持する動力モジュールMによれば、例えば、モーターハウジング33でスライド片70を直接案内支持する場合には、その外面にスライド片70用のガイド面を形成することになるが、体積が大きなモーターハウジング33を成形する際の溶融樹脂の収縮によって、ガイド面にヒケなどの成形不良を生じることがあり、スライド片70を適正に案内支持できないおそれがある。この点、モーターハウジング33とは別体のガイド体90を設けると、ガイド体90の体積が小さいためヒケを生じる余地がなく、そのガイド面91をより正確に成形できることになり、スライド片70を適正に案内支持できる(請求項15)。
【0042】
伝動体69の屈曲部の内外を、内ガイド体80と外ガイド体81とで移行案内するようにした起振構造においては、伝動体69が受動ピース68の上下移動に連動して上下動するとき、内ガイド体80は下降移動する伝動体69を移行案内し、外ガイド体81は受動ピース68で押し上げられて上昇移動する伝動体69を移行案内することにより、上下動作を左右動作に変換する。このように、伝動体69の屈曲部の内外を、内ガイド体80と外ガイド体81とで移行案内すると、屈曲部における伝動体69の移動経路を内外のガイド体80・81で適正化して、伝動体68が不必要に屈曲するのを阻止でき、上下動作から左右動作への動作変換を円滑に行って動力損を軽減できる(請求項16)。
【0043】
受動ピース68を上下動自在に案内支持するガイド板66をモーターハウジング33に固定し、このガイド板66でローラーからなる外ガイド体81を遊転自在に支持して、外ガイド体81を伝動体69の屈曲部に線接触状態で外接させるようにした起振構造によれば、外ガイド体81と伝動体69との間の摩擦を、外ガイド体81が転がることで最小限化できるので、伝動体69の屈曲部における摩擦疲労を解消し、長期使用時の信頼性を向上できる。さらに、屈曲部において押し上げ駆動される伝動体69の変向動作を円滑化して、スライド片70を充分なストロークで確実に往復駆動できる(請求項17)。
【0044】
伝動体69を歯付ベルトで形成し、内ガイド体80を伝動体69のギヤ刃と噛み合う遊転自在なギヤで構成すると、伝動体69が上昇移動するとき、内ガイド体80が同行回転することで伝動体69を円滑に変向案内できるうえ、両者69・80間でスリップが生じるのを確実に防止して、上下動作から左右動作への動作変換を変換ロスのない状態で確実に行える。伝動体69と内ガイド体80とは互いにギヤ刃を介して噛み合っているので、伝動体69の屈曲部に作用する駆動力を内ガイド体80で分散できる。換言すると、屈曲部に作用する駆動力が1箇所に集中するのを解消できるので、伝動体69の伝動付加を軽減しその耐久性を向上できる(請求項18)。
【0045】
【実施例】
図1ないし図30は、本発明をロータリー式電気かみそりに適用した実施例を示す。図2ないし図4において電気かみそりは、本体ケース1とその上部に設けたかみそりヘッド2と、本体ケース1に収容される電装品ユニット3などを主な構造体にして構成する。
【0046】
本体ケース1の前面には、モーター起動用のスイッチボタン5と、そのロックボタン6、および運転モードを切り換えるセレクトボタン7などの切り換え操作具と、表示具とを設けてある。表示具は、セレクトボタン7の上側に設けた充電灯8と、電池残量表示灯9と、ケース上部に設けられて運転モードに応じて色が変化する逆U字状のモード表示灯10と、ひげセンサーのオンオフに連動して点灯するセンサー灯11の4種である。これらの表示灯の動作は後述する。
【0047】
図3において本体ケース1の背面側には、きわぞり刃(往復動刃)13と、きわぞり刃13を駆動位置へ押し上げ操作するスライドノブ14とを設けてある。かみそりヘッド2の内部には、横軸回りに回転する前後一対ずつの内刃15および外刃16と、センター刃(往復動刃)17と、これらを駆動する駆動機構などが配置してある。かみそりヘッド2の左右には、かみそりヘッド2を前後揺動不能にロック固定するためのロックノブ18と、外刃ホルダー12をロック解除操作する左右一対の解除ボタン19などが設けてある。
【0048】
本体ケース1は上下両面が開口する筒体からなり、下面開口が底ケース21で塞がれている。図5に示すように、底ケース21を左右一対のビス22で内フレーム25に締結することにより、本体ケース1と、電装品ユニット3と、底ケース21の3者を分離不能に一体化できる。底ケース21と本体ケース1の接合部、および底ケース21を貫通する先のビス22、および充電プラグ23は、それぞれシールリング24・22a・23aで水密状に防水しておく。
【0049】
図4において電装品ユニット3は、内フレーム25と、内フレーム25の前面に装着される回路基板26と、回路基板26の背面側に配置される左右一対の2次電池27と、回路基板26に組み付けられる電源スイッチと、各種の表示用LED等で構成してある。内フレーム25の上部内面には、後述する浮動フレーム34を係合保持する4個の係合爪28(図4参照)が左右に対向する状態で形成されており、フレーム上端に後述するケースパッキン100の外周縁を装着するためのシール枠29が形成されている。
【0050】
図6および図7において、かみそりヘッド2は、その下半分を占める減速伝動機構Dを含む動力モジュールMと、上半分側の首振り構造と、動力モジュールMで減速されたモーター動力を内刃15に伝える次段伝動機構Eと、モーター動力を左右方向の往復動力に変換する起振構造と、起振構造で変換された往復動力をセンター刃17およびきわぞり刃13に伝える往復動力伝動機構などからなる。以下、その詳細を各構造ごとに分けて説明する。
【0051】
(動力モジュールM) 図7において動力モジュールMは、横置き配置されるモーター31と、モーター31を収容するモーターハウジング33と、モーターハウジング33の側端に一体に装着される減速伝動機構Dと、モーター31の出力軸32からモーターハウジング33の上面にわたって組み付けられた起振構造とを含む。モーターハウジング33の下面には浮動フレーム34が固定してある。
【0052】
図8においてモーターハウジング33は、モーター31の殆どの部分を収容するモーターホルダー38と、モーターホルダー38の開口を塞ぐホルダーカバー39と、ホルダーカバー39に装着されて出力軸32を水密状に封止する軸用パッキン40と、モーターホルダー38とホルダーカバー39との接合部を封止するリング状のホルダーパッキン41などで構成されている。モーターホルダー38は有低筒状の筒ケースからなり、その開口面の周囲4箇所にホルダーカバー39と減速ケース54を締結するためのねじボス42が形成され、上壁の一側に締結ボス43が形成してある。モーターホルダー38の中央下面には導線口44が開口してあり、この導線口44から、モーター31に接続されたリード線45を導出して回路基板26に接続してある(図7および図9参照)。
【0053】
減速伝動機構Dは遊星歯車機構で構成する。図13ないし図15の各図において、遊星歯車機構は、モーター31の出力軸32に固定される太陽ギヤ50と、太陽ギヤ50に噛み合う3個の遊星ギヤ51と、各遊星ギヤ51を回転自在に軸支するギヤフレーム52と、遊星ギヤ51に噛み合う内歯ギヤ53を備えた減速ケース54と、減速ケース54に軸支されて、ギヤフレーム52の回転動力を出力する出力軸55などで構成されている。
【0054】
図14に示すようにギヤフレーム52は、板面の左右に出力軸55および3個の遊星ギヤ軸60が固定してある金属円板からなる第1フレーム52aと、第1フレーム52aにビス77で締結固定される、プラスチック製の円板からなる第2フレーム52bで形成してある。第2フレームの第1フレームとの対向面の3箇所には、スペーサーを兼ねる締結用のボス78が突設してあり、これらのボス78の間に配置した遊星ギヤ51が遊星ギヤ軸60で遊転自在に軸支してある。
【0055】
減速ケース54は、ホルダーカバー39との接合面の側が開口するキャップ状のプラスチック成形品からなり、その内周面に内歯ギヤ53が形成してある。開口周縁の周囲4箇所にはねじボス61が突設され、周壁の上部中央に伝動ベルト69をケース外へ導出するためのベルト開口62が切り欠き形成してある。減速ケース54の外側面の上下には、伝動室137を区画する周壁56と、締結ボス59とが形成してある。
【0056】
図10に示すように、遊星ギヤ軸52が組み込まれたギヤフレーム52の出力軸55を、ブッシュ63を介して減速ケース54に組み付けた後、減速ケース54をホルダーカバー39に接合して、モーターホルダー38とホルダーカバー39と減速ケース54の三者をビス64で締結することにより、モーター31、モーターハウジング33、減速伝動機構D、および後述する起振構造とを1個の動力モジュールとして構成することができる。減速ケース54とホルダーカバー39との間の空間、すなわち減速室57内には、減速伝動機構Dが収容される。モーターハウジング33の内部空間と減速室57とは隔壁58で分断されて、それぞれ独立空間として区画してある。この実施例における隔壁58は、ホルダーカバー39と軸用パッキン40とで構成される。
【0057】
図15に示すように、太陽ギヤ50の回転動力をうけた遊星ギヤ51は、太陽ギヤ50と逆向きに回転(自転)しながら、回転しない内歯ギヤ53との噛み合いによって、矢印Pで示すように太陽ギヤ50の周りを同ギヤ50の回転方向と同じ方向へ回転(公転)する。この公転動作はギヤフレーム52を介して出力軸55に伝動されるが、公転回転数は太陽ギヤ50と内歯ギヤ53との歯数比に比例しており、従って多数個の平歯車で減速する場合に比べて、3種のギヤ50・51・53のみの簡単な構造で、大きな減速比を得ることができる。例えば、モーター31の駆動回転数が8000rpmであるとき、出力軸55の回転数を2000rpmにまでいっきに減速して、その分駆動トルクを大きくできる。
【0058】
(起振構造) 起振構造は、モーター31の回転動力を左右方向の往復動作に変換するために設けられる。図16および図17において起振構造は、ホルダーカバー39の側面に固定されるガイド板66と、先の太陽ギヤ50と一体に形成される駆動カム67と、駆動カム67で上下に往復駆動される受動ピース68と、受動ピース68の上下動作を左右動作に直接変換する逆L字状の伝動ベルト(伝動体)69と、伝動ベルト69の左右動作を受け継ぐスライド片70とを含む。
【0059】
ガイド板66は、ステンレス板材を素材とする円盤状のプレス成形品からなり、左右一対の弦月状の締結座71の間に、先の受動ピース68をスライド案内するガイド面72が凹み形成されている(図8参照)。ガイド面62の上部には、左右の締結座71から切離された弾性腕73が形成してあり、この弾性腕73の中途部に伝動ベルト69の平坦面を受け止める突起74と、後述するローラー81を遊転自在に支持する転動壁75とが形成してある。
【0060】
受動ピース68およびスライド片70は、それぞれプラスチック成形品からなり、これらの成形時に伝動ベルト69がインサート固定される。伝動ベルト69は、ポリイミド繊維で強化されたポリウレタン製のタイミングベルト(歯付ベルト)からなり、その中途部が屈曲する状態で受動ピース68およびスライド片70のスライド平面に沿って配置する。図8に示すように、受動ピース68には左右に長い長円状のカム溝76が形成してあり、このカム溝76に駆動カム67が係合する。
【0061】
伝動ベルト69の変向動作を円滑化するために、伝動ベルト69の屈曲部の歯面側を変向ギヤ(内ガイド体)80で直角に変向案内し、屈曲部の外面を遊転ローラー(外ガイド体)81で移行案内している。
【0062】
図17において変向ギヤ80は、ホルダーカバー39に装着した軸82で遊転自在に支持されており、そのギヤ歯は伝動ベルト69のギヤ歯と常時噛み合っている。伝動ベルト69が時計回転方向へ移動するとき、その一部がガイド板66側へ膨らみ変形しようとするのを防止して、伝動ベルト69と変向ギヤ80との噛み合いをより確実なものとするために、ガイド板66の突起74で伝動ベルト69の平坦面を受け止めている。
【0063】
ローラー81は、ガイド板66の転動壁75と伝動ベルト69の屈曲部との間に挟持されて、伝動ベルト69に線接触状態で外接している。この組み付け状態において、ローラー81は転動壁75を含む弾性腕73の弾性によって伝動ベルト69に押し付けられている。従って、伝動ベルト69の屈曲部が変向ギヤ80に沿って往復移動するとき、ローラー81は伝動ベルト69の移動方向と同じ方向へ回転して、伝動ベルト69の変向移動を円滑化する。なお、ローラー81と変向ギヤ80の中心どうしを結ぶ線は、伝動ベルト69の屈曲部のほぼ中央に位置する。
【0064】
図8および図11においてスライド片70は、左右横長の本体部85を有し、その上面中央寄りに突設したボスに駆動ピン86がインサート固定してある。本体部85およびボスの後面に連続して、きわぞり刃13を往復駆動する駆動腕87が一体に設けてある。図17に示すようにスライド片70の上面は、後述するヘッドフレームの上面壁88で覆ってあるので、毛屑がスライド片70の動作領域に浸入することはない。上面壁88はスライド片70が浮き上がるのを規制する機能も発揮する。
【0065】
スライド片70の左右スライドを円滑化するために、ホルダー本体34の上面にガイド体90を固定し、このガイド体90でスライド片70を案内支持している。図8に示すようにガイド体90は、ガイド面91と、ガイド面91の前後に突設した規制壁92と、前後一対の係合脚93とを備えた、プラスチック成形された断面H字状の枠体からなる。係合脚93をモーターホルダー38の上面に設けた前後一対の装着溝94に係合し接着固定することにより、ガイド体90はモーターホルダー38と一体化される。因みに、ガイド体90を体積が大きなモーターホルダー38と一体に成形すると、成形時のひけなどによって、ガイド面91などの平面精度を十分に得ることが困難になるが、この実施例のようにガイド体90が独立部品で形成してあると、ひけを防止してガイド面91の平面精度を充分な精度にまで向上できる。
【0066】
以上のように構成した起振構造によれば、受動ピース68の上下動作を伝動ベルト69で左右動作に直接変換してスライド片70を左右方向へ往復駆動できるので、従来のこの種の動作変換機構に比べて起振構造これ全体を簡素化できるうえ、周辺部に動作スペースを確保する必要がないので、起振機構の周辺部における部品の集約配置が可能になり、かみそりヘッド2のコンパクト化を実現できる。起振構造を含む動力モジュールMは、後述するヘッドフレーム103に下面側から組まれて、左右の締結ボス43・59を側壁111に対してビス95で締結することによりヘッドフレーム103と一体化される(図9、図16参照)。
【0067】
(浮動構造) かみそりヘッド2の全体は、本体ケース1で前後、左右、上下の各方向を含む全方位方向へ浮動可能に支持される。詳しくは図9、図11に示すように、モーターハウジング33の下面に、上下面が開口する筒状の浮動フレーム34を固定し、浮動フレーム34の4隅外面に突設した係合脚97(図25参照)を、内フレーム25の係合爪28に係合したうえで、内フレーム25と浮動フレーム34との間に配置した左右一対の圧縮コイル形のフロートばね98で、かみそりヘッド2の全体を浮動支持する。これにより、かみそりヘッド2の浮動支持位置はモーター31より下方に位置することになる。浮動フレーム34は、導線口44に外嵌する状態でモーターホルダー38に締結してあり、導線口44から導出したリード線45は、筒内空間を介して回路基板26側のコネクターに接続される。
【0068】
かみそりヘッド2の浮動動作を図18および図19に示している。かみそりヘッド2は本体ケース1に対して、図18に想像線で示すように符号S1分だけ左右方向へ傾動でき、図19に示すように符号S2の分だけ前後方向へ、さらに符号S3で示す分だけ上下方向へ傾動できるうえ、複数方向へ同時に傾動できる。このように、かみそりヘッド2を全方位方向へ浮動可能に支持すると、かみそりヘッド2の姿勢をあごや頬などの肌の面変化に応じて円滑に追随させ、フィットさせることができるうえ、かみそりヘッド2が局部的に過剰に押し付けられるのを緩和して、肌に対する接触状態をソフトなものとすることができる。なお、かみそりヘッド2が傾動姿勢から中立姿勢に戻るときの復帰操作力と、かみそりヘッド2を中立姿勢に維持する力とは、主としてフロートばね98の弾性力によって得られるが、ケースパッキン100の弾性力も、かみそりヘッド2の復帰動作を補助することに役立っており、さらに、かみそりヘッド2を中立姿勢に維持することにも役立っている。
【0069】
かみそりヘッド2のフロート動作を阻害することなく、電装品ユニット3を防水するために、モーターハウジング33の下面と、本体ケース1の内面の筒壁99との間をケースパッキン100で封止する。詳しくは、図9および、図11に示すようにモーターホルダー38の下面と浮動フレーム34との間にケースパッキン100の内周縁を挟持固定し、ケースパッキン100の外周縁を内フレーム25の上端のシール枠29に装着したうえで、ケースパッキン100の外周縁の外面を筒壁99の内面に密着させる。ケースパッキン100の外観形状を図25に示している。
【0070】
(首振り構造) 図6、図7、図20の各図において先の首振り構造は、モーターハウジング33の上面に装着固定されるヘッドフレーム103と、ヘッドフレーム103で前後揺動可能に支持される揺動枠104、および内刃支持枠105と、内刃支持枠105に対して前後面からそれぞれ着脱可能に装着される内刃ユニット106と、内刃支持枠105に着脱自在に装着される外刃ホルダー12と、内刃支持枠105の内部に収容される振動子107などで構成する。
【0071】
ヘッドフレーム103は、下向きに開口するケース部110と、ケース部110の上面両側に立設した側壁111とを備えており、左右の側壁111で揺動枠104を前後揺動可能に軸支する。そのために、ケース部110の上面壁は揺動枠104の揺動軌跡に沿って下凹み円弧状に形成されている。四角枠状に形成される揺動枠104の上面左右には、上端に揺動ボス113を備えた揺動腕114が立設されており、先の側壁111で揺動ボス113を前後揺動自在に軸支する。これにより、ヘッドフレーム103を除く、揺動枠104および内刃支持枠105などの各部材は、図21に示すように前後方向に揺動できるが、ロックノブ18を押し下げると揺動できない状態になる。揺動ボス113に、終段軸115と終段ギヤ116とが組み込まれる(図9参照)。
【0072】
図16に示すように揺動枠104の枠開口内に振動子107を配置し、その両側の取付腕108を開口周縁壁に係合することにより、振動子107が揺動枠104と一体化してある。先に説明したスライド片70の駆動ピン86は、振動子107の下面に設けた係合溝118と係合して、往復動力を振動子107に伝える。揺動枠104の左右には、内刃支持枠105に装着した内刃ユニット106を係合捕捉するための係合アーム119が配置されて、圧縮コイル形のばね120で上向きに係合付勢されている。図22に示すように、係合アーム119の前後端には、上向きの係合爪121が形成してある。
【0073】
内刃支持枠105は、揺動枠104に上面側から係合装着されてヘッドフレーム103の上面を側壁111ごとカバーする。これにより振動子107の駆動軸109のみが内刃支持枠105の上壁の開口から上方へ突出する。内刃支持枠105の開口と駆動軸109との間はパッキン122で封止する。内刃支持枠105の左右側壁には、先に述べたロックノブ18と解除ボタン19とが組み込んである。
【0074】
図11において外刃ホルダー12は、前後一対の外刃16とセンター刃17を支持する内ケース12bと、内ケース12bを支持する外ケース12aとに分けて構成してあり、内ケース12bを外ケース12aに対して下面側から係合装着することにより、両ケース12a・12bが一体化されている。外刃16は逆U字状に湾曲保持した金属薄板からなり、その板面には一群の刃穴が網目状に形成してある。外刃ホルダー12をかみそりヘッド2に装着した状態においては、内外の両ケース12a・12bが、内刃支持枠105の前後面を覆い隠してしまう。
【0075】
図20および図23において、内刃ユニット106は、左右に長いH字状の内刃フレーム125と、内刃フレーム125で横軸回りに回転自在に軸支される内刃15と、内刃15の側端に固定した内刃ギヤ126とからなる。内刃フレーム125の両側下端には係合レール127が左右対向状に設けてあり、この係合レール127を内刃支持枠105の上面左右に形成した係合壁128に差し込み係合することにより、内刃ユニット106を内刃支持枠105と一体化できる。内刃15は、円柱状のプラスチック製ホルダーの周面に、一群の金属切刃をスパイラル状に埋設固定して構成してある。
【0076】
この装着状態においては、図22に示すように係合アーム119の係合爪121が、係合レール127の差し込み終端部を係合捕捉するので、内刃ユニット106が内刃支持枠105から分離することはない。また、前後の内刃ギヤ126は、それぞれ終段ギヤ116に噛み合っている。終段ギヤ116と内刃ギヤ126との間では、終段軸115の回転数が僅かに(全体減速比の約5%)増速される。なお、内刃15の交換のために、内刃ユニット106は内刃支持枠105から抜き外すことができ、その場合には、先の係合爪121を押し下げながら、内刃フレーム125を差し込み方向と逆に抜き出し操作することにより、内刃ユニット106の全体を内刃支持枠105から分離できる。
【0077】
(次段伝動機構E) 図7、図24の各図において次段伝動機構Eは、減速伝動機構Dの出力軸55に圧入固定される原動プーリー132と、終段軸115に固定される従動プーリー133と、両プーリ−132・133に巻掛け装着される無端ベルト(タイミングベルト)135と、無端ベルト135の弛みを吸収するテンションローラー136と、これらの構成部品を収容する伝動室137とで構成する。無端ベルト135は、ポリイミド繊維で強化されたポリウレタン製のタイミングベルトからなる。
【0078】
従動プーリー133の歯数は原動プーリー132の歯数より僅かに大きく設定してあり、出力軸55の動力をさらに減速する。モーター31の駆動回転数と、内刃15との間の全減速比(4対1)のうち、減速伝動機構Dの減速率は90%であり、次段伝動機構Eの減速率は10%である。
【0079】
上記のように、原動プーリー132を出力軸55に圧入固定することにより、原動プーリー132でギヤフレーム52のスラスト方向の遊動を規制して、ギヤフレーム52が減速ケース54に接当する際の騒音を減少できる。図7に示すように伝動室137は、減速ケース54の外側面に形成した周壁56と、ヘッドフレーム103の側壁111に形成した上周壁138と、これらの周囲壁56・138に固定される上下のカバー139・140とで区画されており、その内部に次段伝動機構Eの全体を収容することにより、伝動騒音の漏洩を阻止している。さらに、伝動室137の外面を、ヘッドフレーム103のケース部110の側端壁と、内刃支持枠105の側壁で覆って、伝動騒音がかみそりヘッド2の外面に漏洩するのを阻止している。
【0080】
このように、次段伝動機構Eを伝動室137内に収容すると、減速伝動機構Dで発生した伝動騒音を、周壁56・138、およびカバー139・140で遮って、減速伝動機構D側で発生した伝動騒音がそのまま外部へ放出されるのを防止でき、その分だけ電気かみそりの外部における騒音レベルが低下する。
【0081】
(往復動力伝動機構) 起振構造によって変換された左右方向の往復動力は、図11に示すように、駆動ピン86の左右往復動作が、振動子107を介してセンター刃17に伝動される。さらに、駆動腕87(駆動体)と、きわぞり刃ユニットの内面に設けられて軸145回りに左右揺動する伝動アーム146とを介してきわぞり刃13に伝動される。
【0082】
図11においてきわぞり刃13は、きわぞりケース147の上端内面に固定される櫛刃状の固定刃148と、固定刃148に対して左右摺動する櫛刃状の可動刃149とで構成してあり、主として長毛やくせ毛を切断する際に使用する。駆動腕87の後端部には、縦方向の操作溝151が形成してあり、この操作溝151に伝動アーム146の下端に設けた受動突起152が係合することにより、駆動腕87が往復揺動して、可動刃149を左右に往復駆動できる。図3に示すように、スライドノブ14が実線で示す位置にあるときは、受動突起152は操作溝151と係合しておらず、従って可動刃149は停止している。この状態から、スライドノブ14を想像線で示す位置まで押し上げ操作すると、図11に示すように受動突起152が操作溝151に係合して、伝動アーム146の全体が軸145の回りに左右揺動するので、可動刃149をスライド片70に同期して往復駆動できる。
【0083】
図11、および図16において、センター刃17は、外刃ホルダー3に固定される断面逆U字状の固定外刃156と、固定外刃156の内面に配置される可動内刃157とで構成してあり、振動子107の駆動軸109で可動内刃157を左右に往復駆動することにより、主として長毛やくせ毛を切断する。固定外刃156および可動内刃157は、それぞれ溝状の刃穴が形成してあるスリット刃からなる。可動内刃157の内面にはプラスチック製の連結片158が固定してあり、先の駆動軸109が連結片158に設けた連結溝159と係合することにより、可動内刃157をスライド片70に同期して往復駆動できる。
【0084】
(安全スイッチ構造) 図9、図25、ないし図26に安全スイッチ構造を示している。安全スイッチ構造は、外刃ホルダー12がヘッドフレーム103から取り外された状態において、モーター31の給電路をオフ状態に切り換えて、内刃15が回転駆動されるのを規制する。具体的には、図26に示すように、揺動枠104の内部に上下スライド自在に組まれた受動片161と、モーターハウジング33の周囲に設けられて、受動片161の上下変位を安全スイッチ162に伝える中継リング163と、中継リング163上部内面を押し上げ付勢する圧縮コイル形のばね164と、浮動フレーム34の側面に組み込まれる安全スイッチ162などで安全スイッチ構造を構成する。
【0085】
図27に示すように、受動片161は逆T状のプラスチック成形品からなり、揺動枠104の内部を前後に横断する腕の上面前後端に、外刃ホルダー12で押し下げ操作される受動部165を有し、腕の下面中央に部分円弧状の操作部166を備えている。図26に示すように受動部165は、内刃支持枠105に設けたスリット168から前後面に突出している。従って、外刃ホルダー12をかみそりヘッド2に装着すると、受動片161の全体が、ばね164の付勢力に抗して押し下げ操作される。操作部166を部分円弧状に形成するのは、かみそりヘッド2が前後いずれかに傾動する状態、すなわち首振り状態においても、受動片161と中継リング12との接当状態を維持して、外刃ホルダー12がかみそりヘッド2から取り外されたことを検知できるようにするためである。
【0086】
中継リング163は、モーターハウジング33を前後から挟む、前後一対の前リング163a、および後リング163bとからなり、それぞれ半円枠状に形成される前リング163aおよび後リング163bの上下端どうしを、後リング163bに設けたピン163cで連結固定して構成する。前後の両リング163a、163bの内法上下寸法は、モーターハウジング33の上下寸法より大きく設定してあるので、中継リング163はモーターハウジング33の周囲を支障なく上下移動できる。この上下移動を安定した状態で行うために、図28に示すように、モーターハウジング33の上面左右の突起に設けたガイド溝169で、先のピン112cを案内支持している。操作部166と接当する後リング112bの上面には、操作部166の左右移動を規制する側壁170が設けてある。
【0087】
図27に示すように外刃ホルダー12をかみそりヘッド2から取り外した状態では、中継リング163の全体がばね164で押し上げられる。この状態では、中継リング163の下端に設けた操作突起171は安全スイッチ162から離れており、従って安全スイッチ162は、制御回路に対してオン信号を発信する。外刃ホルダー12をかみそりヘッド2に装着すると、中継リング163が受動片161を介して押し下げ操作され、その下端に設けた操作突起171で安全スイッチ162をオフ操作する。なお、安全スイッチ162はケースパッキン100の内部に配置されるので、操作突起171はケースパッキン100の上壁を介して安全スイッチ162をオンオフ操作することになる。
【0088】
図29に制御回路の概略を示しており、図中符号176は制御部(CPU)であり、177は負荷調整用の抵抗が組み込んである負荷検出回路であり、制御部176は外部からの入力信号を受けて、モーター31の運転状態を制御し、表示具10・11の点灯状態を切り換える。使用時にスイッチボタン5を押すと、制御部176はメインスイッチからの信号を受けて、モーター31を起動する。この状態でセレクトボタン7を押すことにより、電気かみそりの運転モードを、センサーモード、マイルドモード、パワフルモード、ターボモードの4種のいずれかに選択可能となる。
【0089】
センサーモードは、パワフルなモーター回転数(8300rpm)と、マイルドなモーター回転数(7800rpm)を髭の量(モーター31の負荷)に応じて自動的に変更できる回転数自動可変モードである。マイルドモードは、モーター31の回転数がマイルドな回転数(7800rpm)で固定されるモードであり、パワフルモードは、モーター31の回転数がパワフルな回転数(8300rpm)で固定されるモードである。また、ターボモードは、パワフルモードのモーター回転数より高い回転数(8800rpm)で固定されるモードである。センサー灯11はセンサーモードのときのみ点灯し、他のモードではセンサー灯11を消灯する。モード表示灯10は、電源オン時には常に点灯しているが、その色が3種の各モードで異なる。マイルドモードでは青と緑のLEDを発光させて水色に、パワフルモードでは青のLEDのみを点灯させて青色に、ターボモードでは赤と緑のLEDを点灯させてオレンジ色の光を発光する。センサーモードにおいては、回転数の自動切り換えに応じて、マイルドな回転数(7800rpm)のときはマイルドモードと同じ水色に点灯し、パワフルな回転数(8300rpm)のときはパワフルモードと同じ青色に点灯する。
【0090】
センサーモードにおいては、髭の切断負荷に応じてモーター31に印加される電圧波形を変更して、モーター31の出力をマイルド、パワフルのいずれかに自動的に切り換える。詳しくは、センサーモードにおいてメインスイッチ(スイッチボタン)5をオンすると、負荷検出回路177と直列接続された第2スイッチ179(トランジスタ、FET等)に駆動パルスを出力してモーター31を駆動する。このとき、負荷検出回路177によって、モーター電流に比例して増減する電圧が取り出されるが、この取り出された検知電圧が予め設定されている基準電圧より高い場合、すなわち切断すべき髭の量が多くモーター31の負荷が高い場合には、第2スイッチ179にオン時間の長いデューティー比の駆動パルスを供給して、モーター31をパワフルな回転数(8300rpm)に増速する。また、検知電圧が基準電圧より低い場合、すなわち髭の量が少なくモーター31の負荷が低い場合には、第2スイッチ179にオン時間の短いデューティー比の駆動パルスを供給し、モーター31をマイルドな回転数(7800rpm)に減速する。この制御によって、髭の量に応じた適切な髭剃りを行うことができる。スイッチボタン5をオンした後、セレクトボタン7によってターボモードを選択すれば、負荷検出回路177と第2スイッチ179をバイパスするように設けられた第1スイッチ178(トランジスタ、FET等)に連続する信号を出力することになり、各モードの中で最大の回転数(8800rpm)を得ることができる。
【0091】
図29には図示していないが、電池残量表示灯9は、回路基板26の上下に隣接配置した複数個のLEDと、ケース前面の表示パネルに設けられて、残量を表示する数字の表示で構成されており、2次電池27の電圧の変化に応じて該当するLEDを点灯して、電池残量の目安をほぼ定量的に表示する。
【0092】
制御部176は、運転途中に安全スイッチ162がオン状態に切り換わると、第1スイッチ178と第2スイッチ179への駆動信号を停止して、モーター31への駆動電流の供給を停止する。これにより外刃ホルダー12を外すことによって内刃15が露呈したとき、内刃15の回転が必ず停止するため、回転する内刃15による怪我を防止でき、恐怖感も解消できる。モーター31の駆動が停止しているとき、充電用アダプターの充電端子が充電プラグ23に差し込まれると充電スイッチ180がオン状態となり本体ケース1に内蔵される2次電池27が充電される。充電電圧が所定電圧になり、あるいは充電端子が外されると充電スイッチ180がオフ状態となり充電が停止する。充電時には充電灯8が点灯する。
【0093】
以上のように構成した動力モジュールMは、例えば内刃15の使用個数が異なる電気かみそりの動力源として共通して使用することができる。詳しくは、図30に示すように、2個の内刃15を備えているかみそりヘッド2と、内刃15を1個だけ備えているかみそりヘッド2Aにおいて、動力モジュールMと次段伝動機構Eとを共用して、設計や製造の手間とコストを省くことができる。また、動力モジュールMから起振構造を省けば、きわぞり刃とセンター刃が省略された電気かみそりを構成でき、必要があれば、きわぞり刃とセンター刃の片方のみを備えた電気かみそりを構成できる。
【0094】
図31は回転内刃(内刃)15を備えた電気かみそりに、本発明の動力モジュールMを適用した実施例を示す。図31(a)においては、横軸回りに回転できる回転内刃15に、出力軸55の回転動力を次段伝動機構Eを介して伝動することにより、回転内刃15が部分球殻状の外刃16と協同してひげ切断を行えるようにした。図31(b)においては、縦軸回りに回転できる回転内刃15を動力モジュールMの出力軸、つまり出力軸55で直接回転駆動して、部分球殻状の外刃16と協同してひげ切断を行えるようにした。先の実施例と同じ部材には、同じ符号を付してその説明を省略する。以下の実施例においても同じ扱いとする。この実施例から理解できるように、動力モジュールMは、機種が異なる電気かみそりの動力源として使用することができる。
【0095】
図32はかみそりヘッドの浮動構造の別実施例を示す。そこでは、動力モジュールMを本体ケース1に対して、前後方向、左右方向およびへ上下方向の全方位へ浮動可能に支持するが、前後方向、左右方向の傾動を許す余地が、動力モジュールMの左右方向の一側と、前後方向の一側とに限定してある点が、先の実施例と異なる。つまり、かみそりヘッド2が非傾動状態にあるとき、動力モジュールMは図32に実線で示す状態にある。
【0096】
上記の実施例以外に、減速伝動機構Dはウォームギヤ機構や、遊星歯車機構以外のギヤ減速機構で構成してもよい。次段伝動機構Eを巻掛伝動機構で構成すると、出力軸55と終段軸115との間の軸間距離の変化に容易に対応できるが、伝動ベルト53を伝動要素とする必要はなく、例えば上下両端に傘歯車が配置してある縦軸で減速動力を終段軸115に伝動してもよい。2次電池27に代えて1次電池を電源とすることができる。
【0097】
伝動体69は、受動ピース68およびスライド片70と一体に成形したプラスチック製の歯付ベルトで形成してもよい。必要に応じてスチールベルトや、スチールベルトをインサートしたプラスチックベルトで伝動体69を形成することができる。伝動ベルト58を変向案内する内ガイド体80は、外ガイド体81と同様にローラーで形成することができる。外ガイド体81は複数個配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】動力伝動機構の概略を示す概念図である。
【図2】電気かみそりの正面図である。
【図3】電気かみそりの側面図である。
【図4】電気かみそりの分解正面図である。
【図5】本体ケース底部の断面図である。
【図6】かみそりヘッドと動力モジュールの分解斜視図である。
【図7】かみそりヘッド側をさらに分解した図6と同趣旨の分解斜視図である。
【図8】動力モジュールの分解斜視図である。
【図9】かみそりヘッドの縦断正面図である。
【図10】動力モジュールの一部破断正面図である。
【図11】かみそりヘッドの縦断側面図である。
【図12】減速伝動機構の横断平面図である。
【図13】動力モジュールの分解斜視図である。
【図14】遊星歯車機構の分解斜視図である。
【図15】遊星歯車機構の縦断側面図である。
【図16】かみそりヘッドの中央縦断面図である。
【図17】起振構造の縦断正面図である。
【図18】かみそりヘッドの左右、および上下浮動動作を示す説明図である。
【図19】かみそりヘッドの前後、および左右浮動動作を示す説明図である。
【図20】かみそりヘッドの分解正面図である。
【図21】かみそりヘッド首振り状態を示す断面図である。
【図22】内刃ユニットの係合構造を示す縦断側面図である。
【図23】内刃ユニットを分離したかみそりヘッドの分解斜視図である。
【図24】次段伝動機構を示す縦断側面図である。
【図25】主として安全スイッチ構造を示す分解斜視図である。
【図26】外刃ホルダーと安全スイッチ機構の関係を示す縦断側面図である。
【図27】外刃ホルダーを取り外した状態の縦断側面図である。
【図28】図26におけるX−X線断面図である。
【図29】制御回路の概略を示す説明図である。
【図30】動力モジュールの利用例を示す分解斜視図である。
【図31】動力モジュールの別の適用例を示す概念図である。
【図32】浮動構造の別実施例を示す概念図である。
【符合の説明】
1 本体ケース
2 かみそりヘッド
15 内刃
31 モーター
M 動力モジュール
D 減速伝動機構
E 次段伝動機構

Claims (18)

  1. 本体ケース1の上部にかみそりヘッド2を有し、かみそりヘッド2の上下に、回転する内刃15と、内刃15を駆動するモーター31とが設けられており、
    モーター31の一側にモーター動力を減速する減速伝動機構Dが配置されており、
    ユニット部品化した減速伝動機構Dをモーター31の一側に固定して、モーター31と減速伝動機構Dとが1個の動力モジュールMとして構成してあることを特徴とする電気かみそり。
  2. 減速伝動機構Dの外側面に、減速伝動機構Dで減速された動力を内刃15に伝動する次段伝動機構Eが配置してある請求項1記載の電気かみそり。
  3. モーター31の回転動力を往復動力に変換する起振構造が動力モジュールMに組み込まれており、
    モーター31の出力軸32と減速伝動機構Dの出力軸55のいずれか一方に、起振構造を構成する駆動カム67が固定してある請求項1または2記載の電気かみそり。
  4. モーター31の一側に区画形成した減速室57内に、減速伝動機構Dが収容してある請求項1、2または3記載の電気かみそり。
  5. モーター31がモーターハウジング33内に収容固定されて、その出力軸32が減速室57内に突出されており、
    減速室57が、モーターハウジング33と、モーターハウジング33の側端に固定した減速ケース54とで区画されており、
    モーターハウジング33の内部空間と減速室57とが、隔壁58で分断されてそれぞれ独立空間として区画してある請求項4記載の電気かみそり。
  6. 減速伝動機構Dが、モーター31の出力軸32に固定される太陽ギヤ50と、太陽ギヤ50に噛み合う遊星ギヤ51と、遊星ギヤ51を回転自在に軸支するギヤフレーム52と、遊星ギヤ51に噛み合う内歯ギヤ53を備えた減速ケース54と、減速ケース54で軸支されてギヤフレーム52の回転動力を出力する出力軸55とを含む、遊星歯車機構で構成してある請求項1〜5のいずれかに記載の電気かみそり。
  7. かみそりヘッド2の下部にモーター31が横置き配置されており、
    次段伝動機構Eが、かみそりヘッド2の下部および上部に配置した原動プーリー132および従動プーリー133と、両プーリー93・94に巻掛けた無端ベルト135とを含む請求項2〜6のいずれかに記載の電気かみそり。
  8. 減速ケース54の外面に突出する出力軸55に、次段伝動機構Eの原動プーリー132を固定して、原動プーリー132でギヤフレーム52のスラスト方向の遊動を規制している請求項7記載の電気かみそり。
  9. かみそりヘッド2の一側に区画形成した伝動室137内に、次段伝動機構Eが収容してある請求項2〜8のいずれかに記載の電気かみそり。
  10. 減速伝動機構Dによる減速率が、モーター31と内刃15との間の全減速比の殆どを占めている請求項1〜9のいずれかに記載の電気かみそり。
  11. かみそりヘッド2が、本体ケース1で前後、左右、上下の各方向を含む全方位方向へ浮動可能に支持されており、
    かみそりヘッド2の浮動支持位置が、モーター31より下方に設定されている請求項7〜10のいずれかひとつに記載の電気かみそり。
  12. モーターハウジング33が、モーター31の殆どの部分を収容する筒状のモーターホルダー38と、モーターホルダー38の開口を塞ぐホルダーカバー39とで構成されており、
    モーター31に接続してあるリード線45が、モーターホルダー38の中央下面に開口した導線口44から導出されて、本体ケース1内に収容した回路基板26に接続されている請求項5〜11のいずれかに記載の電気かみそり。
  13. モーターハウジング33の側面に突出するモーター31の出力軸32が、ホルダーカバー39に装着した軸用パッキン40で水密状に封止されており、
    モーターハウジング33の下面と本体ケース1の内面との間をケースパッキン100で封止して、本体ケース1内の電装品ユニット3が防水してある請求項11または12記載の電気かみそり。
  14. 起振構造で変換した往復動力で往復駆動される往復動刃13・17を備えており、
    起振構造が、モーター31の出力軸32に固定される駆動カム67と、駆動カム67で上下に往復駆動される受動ピース68と、モーター31の周囲に配置されて左右スライド自在に案内支持されるスライド片70と、受動ピース68とスライド片70とを接続する伝動体69とを含み、
    伝動体69は、その中途部が屈曲する状態で受動ピース68およびスライド片70のスライド平面に沿って配置されており、
    受動ピース68の上下動作を伝動体69で左右動作に直接変換してスライド片70を左右方向へ往復駆動することを特徴とする請求項3記載の電気かみそり。
  15. モーター31がモーターハウジング33に収容固定されており、
    スライド片70が、モーターハウジング33の上面に固定したガイド体90で左右スライド自在に案内支持してある請求項14記載の電気かみそり。
  16. 伝動体69の屈曲部の内外が、内ガイド体80と外ガイド体81とで移行案内してある請求項14または15に記載の電気かみそり。
  17. 受動ピース68を上下動自在に案内支持するガイド板66が、モーターハウジング33に固定されており、
    ローラーからなる外ガイド体81がガイド板66で遊転自在に支持されて、伝動体69の屈曲部に線接触状態で外接している請求項14〜16のいずれかに記載の電気かみそり。
  18. 伝動体69が歯付ベルトで形成されており、
    内ガイド体80が、伝動体69のギヤ刃と噛み合う遊転自在なギヤで構成してある請求項14〜17のいずれかに記載の電気かみそり。
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