JP4349517B2 - 切断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電気かみそりに代表される切断装置に関し、モーターの回転動力を往復動力に変換する起振構造に改良を加えたものである。
本発明では、横置き配置としたモーターの回転動力を上下方向の往復動力に変換した後、左右方向の往復動力に変換して切断刃を駆動するが、この種の起振機構を備えた電気かみそりは、特許文献1、2に公知である。特許文献1においては、モーターの出力軸に固定される偏心カムと、偏心カムで上下に往復駆動される昇降アームとでモーターの回転動力を往復動力に変換した後、昇降アームの上下動作をL字状の揺動アームに伝えて、内刃を左右方向へ往復駆動している。特許文献2の電気かみそりも基本的には同様の駆動形態を採るが、昇降アームに相当する部材と、L字状の揺動アームとが、直角に屈曲するヒンジ部を介して一体に繋がっている点が異なる。
実開昭52−115396号公報(第1頁、第5図) 実開昭56−23067号公報(第1頁、第3図)
特許文献1の起振構造では、モーターの回転動力を偏心カムと昇降アームとで上下の往復動作に変換したうえで、昇降アームの上下動作を揺動アームに伝えて左右方向の往復動作方向に変換し、内刃を駆動する。そのため、モーターと内刃との間に揺動アームや昇降アームの動作スペースを確保する必要があり、各アームの周辺部にデッドスペースを生じやすく、かみそりヘッド内の空間利用に無駄がある。
昇降アームと揺動アームとで動作変換を行うので、可動部分が多いうえ、上下動する昇降アームと左右揺動する揺動アームとの連結部において、両アームの軌跡差を吸収する構造が必要な分だけ、動力の伝動損失を避けられない。このように、モーターを横置き配置する電気かみそりでは、モーターの出力軸からモーター上方に至る逆L字上の動力伝動経路を設けたうえで、動力伝動経路の始端で回転動力から往復動力への変換を行う必要があり、モーターを縦置き配置する場合に比べて動作変換構造が複雑になる傾向があった。
本発明の目的は、起振機構を改良することにより、モーターの回転動力を左右方向の往復動力に効果的に変換できるうえ、起振機構の周辺部にデッドスペースが生じるのを解消して、その分だけ部品の集約配置を可能にし、切断装置における構成部品の集積度を向上できる切断装置を提供することにある。本発明の目的は、モーターの回転動力を上下方向、ついで左右方向の往復動力に変換する起振構造の動力伝動効率を向上し、エネルギーロスが少なくてすむ切断装置を提供することにある。
本発明の切断装置は、横置き配置されたモーター15の回転動力を、起振構造で左右方向の往復動力に変換して往復動刃10・13を駆動する。起振構造は、モーター15の出力軸31に固定される偏心駆動体56と、偏心駆動体56で上下に往復駆動される受動ピース57と、受動ピース57に設けたラック歯64と噛み合うピニオン58と、ピニオン58と噛み合って左右方向へ往復駆動される駆動ブロック59とを含んで構成してあることを特徴とする(請求項1)。
モーター15は、モーター15の外面を覆うモーターホルダー30に装着固定する。受動ピース57、ピニオン58、駆動ブロック59の三者を、それぞれモーターホルダー30に組み付ける(請求項2)。
モーターホルダー30の外面に駆動ブロック59を案内支持するガイド体85を設け、駆動ブロック59に設けたラック歯82と噛合するギヤ86をガイド体85に設ける(請求項3)。
ブロック59の上面に、往復動力を出力する駆動ピン77を設ける。ギヤ86の回転中心を、駆動ピン77の往復ストロークのほぼ中央を通る縦軸線上に配置する(請求項4)。
ガイド体85の前後に、駆動ブロック59の前後移動を規制するための規制壁88を形成する(請求項5)。
モーターホルダー30の外面に露出する起振構造の外面を、毛屑の侵入を防ぐカバー壁126で覆う(請求項6)。
駆動ブロック59とカバー壁126とのいずれか一方に、他方と接当して駆動ブロック59の上方移動を規制する突起79を設ける(請求項7)。
切断装置に複数個の往復動刃10・13を設ける。駆動ブロック59に各往復動刃10・13を駆動する駆動部材77・78を一体に形成する(請求項8)。
本発明では、モーター15の出力軸31に固定される偏心駆動体56と、偏心駆動体56で上下に往復駆動される受動ピース57とで、モーター15の回転動力を上下方向の往復動作に変換したうえで、受動ピース57の上下動作をピニオン58、および駆動ブロック59で左右動作に変換するので、起振構造を遊びのない確動機構として構成でき、従来の起振構造に比べて、動力伝動効率を向上した状態で動作変換を行える。往復移動する受動ピース57、および駆動ブロック59が占める動作空間量を最小限化できるので、起振機構の周辺部にデッドスペースが生じるのを解消でき、その分だけ起振機構の周辺部における部品の集約配置を実現して、ヘッドユニット2における構成部品の集約度を向上できる。(請求項1)。
受動ピース57、ピニオン58、駆動ブロック59の三者をそれぞれモーターホルダー30に組み付けると、各部品を異なる複数の部材に組み付ける場合に比べて、三者を適正に位置決めした状態で組むことができ、受動ピース57、ピニオン58、駆動ブロック59の動作を円滑化でき、伝動ロスを小さくできる。少なくとも受動ピース57、およびピニオン58を、モーター15およびモーターホルダー30と一体化して1個のユニットとして取り扱えるので切断装置の組立の手間を軽減できる。予め受動ピース57、ピニオン58、駆動ブロック59の動作を確認してから本体ケース1内に組むことができるので、部品の不良に基づく組み直しの手間を省くことができる(請求項2)。
駆動ブロック59をガイド体85で案内支持し、さらに駆動ブロック59をギヤ86で噛合支持すると、駆動ブロック59をガイド体85に沿って往復スライドさせる場合に比べて、移動摩擦を大幅に軽減して、さらに円滑に駆動ブロック59を往復駆動できる。ギヤ86がピニオン58と協同して駆動ブロック59を移行案内するので、駆動ブロック59をピニオン58のみで駆動する場合のバックラッシュを排除でき、その分だけ動力ロスを軽減できる(請求項3)。
ギヤ86の回転中心を、駆動ピン77の往復ストロークのほぼ中央を通る縦軸線上に配置すると、ギヤ86が回転することで駆動ピン77の駆動反力を吸収して、駆動ブロック59の長手方向中途部がたわみ変形するのを確実に防止でき、従って、駆動ブロック59をさらに円滑に往復駆動できるし、駆動ブロック59が撓むことに伴う往復ストロークの不足を阻止できる(請求項4)。
前後に規制壁88を形成したガイド体85によれば、駆動ブロック59が左右に往復移動するとき、その前後周面を規制壁88で受け止めて、駆動ブロック59が前後方向へ遊動するのを規制できるので、駆動ブロック59の蛇行を確実に防止して、受動ピース57からピニオン58を介して駆動ブロック59に到る起振構造の動力伝動効率を向上できる。前後方向の動作ロスがない分だけ駆動ブロック59のスライドストロークを大きくできるので、往復動歯10・13による髭の切断を効果的に行える(請求項5)。
モーターホルダー30の外面に露出する起振構造の外面をカバー壁126で覆うと、切断された毛屑が駆動ブロック59の動作領域や、偏心カム56の動作領域に侵入するのを確実に防止できるので、偏心カム56や駆動ブロック59の摺接面に毛屑が入り込んで異音を発生し、あるいは摩擦抵抗が増加するのを防止できるうえ、毛屑が詰まって動作不良に陥るのも解消できる(請求項6)。
駆動ブロック59とカバー壁126とのいずれか一方に突起79を設け、この突起79で駆動ブロック59の上方移動を規制する起振構造によれば、左右方向へ往復スライドする駆動ブロック59が、上下方向へ遊動するのを防止して、受動ピース57から駆動ブロック59に到る起振構造の動力伝動効率をさらに向上でき、大きな切断負荷が作用する場合にも、駆動ブロック59を確実に往復駆動して髭切断を確実に行うことができる(請求項7)。
駆動ブロック59に複数個の往復動刃10・13を駆動する駆動部材77・78を一体に設けた起振構造によれば、駆動ブロック59と往復動刃10との間の動力伝動構造を簡素化し、動力伝動部品を別途設ける場合に比べて、動力を伝動ロスのない状態で確実に伝動でき、従って、往復動刃10・13による毛の切断を効果的に行える(請求項13)。
(実施例1) 図1ないし図17に本発明の切断装置をロータリー式の電気かみそりに適用した実施例を示す。図2ないし図4において、電気かみそりは本体ケース1とその上部に設けられるヘッドユニット2と、ヘッドユニット2に着脱される外刃ホルダー3と、本体ケース1に収容される電装品ユニット4などで構成されている。本体ケース1の前面には、モーター起動用のスイッチボタン5、そのロックボタン6、および運転モードを切り換えるセレクトボタン7などの切り換え操作具と、各種の表示具が設けてある。
図3において本体ケース1の背面側には、第2の往復動刃であるきわぞり刃10と、きわぞり刃10を駆動位置へ押し上げ操作するスライドノブ11とが設けてある。図2においてヘッドユニット2には、前後一対の内刃12、および外刃14と、第1の往復動刃であるセンター刃13と、モーター15と、振動子16と、駆動機構などが配置してある。外刃14は、薄板を逆U字状に湾曲させて形成してあり、その板面には一群の刃穴が網目状に形成してある。内刃12は円柱状の刃ホルダーの周面に、一群の切刃をスパイラル状に固定して構成した回転刃からなる。ヘッドユニット2の左右には、ヘッドユニット2の前後揺動をロックするロックノブ18と、外刃ホルダー3をロック解除操作する左右一対の解除ボタン19などが設けてある。
図4において電装品ユニット4は、内フレーム21と、内フレーム21の前面に装着される回路基板22と、回路基板22の背面側に配置される左右一対の2次電池23と、回路基板22に組み付けられる電源スイッチ、各種の表示用LED等で構成してある。
本体ケース1は上下両面が開口する筒体からなり、下面開口が底ケース24で塞いである。底ケース24は左右一対のビス25で内フレーム21に締結してあり、これにより本体ケース1と、電装品ユニット3と、底ケース24との3者が分離不能に一体化してある。底ケース24と本体ケース1との接合部、および底ケース24を貫通する先のビス25、および充電プラグ26は、それぞれシールリングで水密状に防水してある。
ヘッドユニット2は、下半分側のモーター構造と、上半分側の首振り構造と、モーター動力を内刃12に伝える回転動力伝動機構と、モーター動力を左右方向の往復動力に変換する起振構造と、往復動力をセンター刃13およびきわぞり刃10に伝動する伝動機構などで構成してある。以下、その詳細を各構造ごとに分けて説明する。
(モーター構造) 図5および図10においてモーター構造は、横置き配置されるモーター15と、モーター15を収容するモーターホルダー30と、モーターホルダー30の側端に一体に装着される第1伝動機構、および第2伝動機構と、モーター15の出力軸31からモーターホルダー30の上面にわたって組み付けられる起振構造と、モーターホルダー30の下面に固定される浮動フレーム32とからなる。
図6および図10においてモーターホルダー30は、モーター15の殆どの部分を収容するホルダー本体34と、ホルダー本体34の開口を塞ぐカバー35と、カバー35に装着されて出力軸31を水密状に封止する軸用パッキン36、およびホルダー本体34とカバー35との接合部を封止するリング状のホルダーパッキン37などで構成する。ホルダー本体34は有低筒状の筒ケースからなり、その中央下面に導線口38が開口してある。この導線口38から、モーター15に接続されたリード線39を導出して回路基板22に接続する。
(回転動力伝動機構) 回転動力伝動機構は、遊星歯車機構からなる第1伝動機構と、巻掛伝動機構からなる第2伝動機構とで構成する。図5、および図9において、遊星歯車機構は、モーター15の出力軸31に固定される太陽歯車41と、太陽歯車41に噛み合う3個の遊星歯車42と、各遊星歯車42を回転自在に軸支するギヤフレーム43と、遊星歯車42に噛み合う内歯歯車44を備えた減速ケース45と、減速ケース45に軸支されてギヤフレーム43の回転動力を出力する減速軸46などで構成する。ギヤフレーム43は左右に対向する一対の円板どうしを締結固定して形成してあり、両円板間に配置した3個の遊星歯車42を回転自在に軸支している。減速ケース45の開口面をカバー35の側面に締結固定することにより、第1伝動機構とモーター15、および後述する起振構造とを1個の動力モジュールとして構成することができる。
図5、図8、図9において第2伝動機構は、第1伝動機構の減速軸46に圧入固定される原動プーリー48と、終段軸111に固定される従動プーリー49と、両プーリ−48・49に巻き掛け装着される無端ベルト(タイミングベルト)50と、無端ベルト50の弛みを吸収するテンションローラー51(図8参照)などで構成する。従動プーリー49の歯数は原動プーリー48の歯数より僅かに大きく設定してあり、減速軸46の動力をさらに減速する。なお、モーター15の駆動回転数と、内刃12との間の全減速比(4対1)のうち、第1伝動機構の減速率は90%であり、第2伝動機構で残る10%を減速する。
(起振構造) モーター15の回転動力を左右方向の往復動作に変換して、きわぞり刃10、およびセンター刃13を往復駆動するために起振構造を設けている。図10および図11において起振構造は、カバー35の側面にビス54で固定されるガイド板55と、先の太陽歯車41と一体に形成される偏心カム(偏心駆動体)56と、偏心カム56で上下に往復駆動される受動ピース57と、受動ピース57の上下動作を受け継ぐピニオン58と、ピニオン58と噛み合って左右方向へ往復駆動される駆動ブロック59などで構成する。
ガイド板55は、ステンレス板材を素材とする円盤状のプレス成形品からなり、左右一対の弦月状の締結座61の間に、先の受動ピース57をスライド案内するガイド面62が凹み形成され、ガイド面62の上部に連続する弾性片に、受動ピース57の上部を受け止めるガイドリブ63が形成してある。
図10において受動ピース57は板状のプラスチック成形品からなり、板面一側の上部にラック歯64が形成され、下部板面に偏心カム56と係合するカム溝66が形成してある。先のガイド面62と摺接する受動ピース57の面壁には、4個の摩擦軽減用の突起67が突設してある(図11、図12参照)。同趣旨のリブ68が、カバー35の受動ピース57との摺接面に突設され、さらに同趣旨の突片69が、受動ピース57の左右両側の上下3箇所に形成してある。突片69は、先のガイド面62の左右側壁62aで摺動案内される。なお、突起67と突片69とは、それぞれガイド板55側に形成することができ、同様にリブ68は受動ピース57側に形成することができる。
ピニオン58は、前後端がカバー35の軸受壁73に軸支される軸74で遊転自在に支持されており、図1に示すようにそのギヤ歯は受動ピース57のラック歯64と常時噛み合っている。ピニオン58は、時計の文字盤における9時の位置で受動ピース57のラック歯64と噛み合っており、同じく12時の位置で駆動ブロック59のラック歯81と噛み合っている。従って、受動ピース57が上向きにスライド駆動されるとき、ピニオン58は時計回転方向へ回転し、駆動ブロック59は図1に向かって右側へスライド移動する。
駆動ブロック59は、左右横長の本体部76を有し、その上面一側寄りに突設したボスに、振動子16を駆動する駆動ピン(駆動部材)77がインサート固定してある。本体部76およびボスの後面に連続して、きわぞり刃10を往復駆動する駆動爪(駆動部材)78が一体に設けてある(図11参照)。本体部76の上面4箇所には、摩擦軽減用の突起79が突設され、本体部76の前後周面にも同趣旨の突片80が突設されている。本体部76の下面一側には、先のピニオン58と噛み合うラック歯81が形成してあり、さらに駆動ピン77側の下面にラック歯82が形成してある。図1に示すように駆動ブロック59の上面は、後述するヘッドフレーム100の上面壁(カバー壁)126で覆ってあり、毛屑が駆動ブロック59の動作領域に侵入することはない。上面壁126は先の突起79を受け止めて、駆動ブロック59が浮上がるのを規制することにも役立っている。
駆動ブロック59の左右往復動作を円滑化するために、ホルダー本体34の上面にガイド体85を固定し、その上面に駆動ブロック59のラック歯82と噛み合うピニオン(ギヤ)86を軸87で遊転自在に軸支している。ガイド体85の上面前後には、駆動ブロック59の前後移動を規制する規制壁88が形成してある。ガイド体85はホルダー本体34の上面の装着部34a(図10参照)に接着固定する。図1に示すようにピニオン86は、その回転中心が駆動ピン77の往復ストロークの中央を通る縦軸線上に配置する。
以上のように構成した起振構造によれば、受動ピース57の上下動作をピニオン58を介して駆動ブロック59の左右動作に直接変換できるので、従来のこの種の動作変換機構に比べて起振構造全体を簡素化できる。受動ピース57や駆動ブロック59の周辺部に余分な動作スペースを確保する必要がないので、起振機構の周辺部における部品の集約配置が可能になり、かみそりヘッドのコンパクト化を実現できる。また、動作変換用のピニオン58とは別に設けたピニオン86で駆動ブロック59を噛み合い支持するので、駆動ブロック59が左右に往復移動するときの移動摩擦を最小限化して、動力損を軽減し、往復動作を円滑化できる。後者ピニオン86は、前者ピニオン58とラック歯81とのバックラッシュを除去することと、ピニオン58で押された駆動ブロック59がたわみ変形するのを防止することにも役立っている。
(往復動力の伝動機構) 起振構造によって変換された左右方向の往復動力は、図7に示すように駆動爪78(駆動体)と、きわぞり刃ユニットの内面に設けられて軸90の回りに左右揺動する伝動アーム91とを介してきわぞり刃10に伝動される。さらに、駆動ピン77の左右往復動作が、振動子16を介してセンター刃13に伝動される。
図7においてきわぞり刃10は、きわぞりケース130の上端内面に固定される櫛刃状の金属製固定刃131と、固定刃131に対して左右摺動する櫛刃状の金属製可動刃132とで構成してあり、主として長毛やくせ毛を切断する際に使用する。駆動爪78の後端部には、縦方向の操作溝133が形成してあり、この操作溝133に伝動アーム91の下端に設けた受動突起134が係合することにより、駆動爪78の往復動作を可動刃132に伝動できる。
図3に示すように、スライドノブ11が実線で示す位置にあるときは、受動突起134は操作溝133と係合しておらず、従って可動刃132は停止している。この状態から、スライドノブ11を想像線で示す位置まで押し上げ操作すると、図7に示すように受動突起134が操作溝133に係合して、伝動アーム91の全体が軸90の回りに左右揺動するので、可動刃132を駆動ブロック59に同期して往復駆動できる。なお、きわぞり刃10への動力伝動構造は上記のままで、固定刃131を網目状の外刃に替え、可動刃132を多数の切刃を往復動方向に列設した内刃に替えることができる。つまり第1の往復動刃、第2の往復動刃とは、いずれもメイン刃とすることができる。
図6において、センター刃13は、外刃ホルダー3に固定される断面逆U字状の固定外刃140と、固定外刃140の内面に配置される可動内刃141とで構成してあり、振動子16の駆動軸119で可動内刃141を左右に往復駆動することにより、主として長毛やくせ毛を切断する。固定外刃140および可動内刃141は、それぞれ溝状の刃穴が形成してある金属製のスリット刃からなる。可動内刃141の内面にはプラスチック製の連結片142が固定してあり、先の駆動軸119が連結片142に設けた連結溝143と係合することにより、可動内刃141を駆動ブロック59に同期して往復駆動できる。可動内刃141は、プラスチック製の内刃基台の上面に多数の金属製切刃を往復動方向に列設した構造のものであってもよい。
ヘッドユニット2の全体は、本体ケース1に前後、左右、上下の各方向を含む全方位方向へ浮動可能に支持する。そのために、図5に示すようにモーターホルダー30の下面に、上下面が開口する筒状の浮動フレーム32を固定し、浮動フレーム32の4隅外面に突設した係合脚93を内フレーム21の係合爪94に係合したうえで、内フレーム21と浮動フレーム32との間に左右一対の圧縮コイル形のフロートばね95を配置し、ヘッドユニット2の全体を浮動支持している。ヘッドユニット2のフロート動作を阻害することなく、電装品ユニット3を防水するために、モーターホルダー30の下面と、本体ケース1の内面の筒壁96との間はケースパッキン97で水密状に封止されている。
(首振り構造) 図6、図8、および図14において首振り構造は、モーターホルダー30の上面に装着固定されるヘッドフレーム100と、ヘッドフレーム100で前後揺動可能に支持される揺動枠101、および内刃支持枠102と、内刃支持枠102に対して前後面からそれぞれ着脱可能に装着される内刃ユニット103と、内刃支持枠102に着脱自在に装着される外刃ホルダー3と、内刃支持枠102の内部に収容される振動子16などで構成する。
図14および図15において、ヘッドフレーム100は、下向きに開口するケース部107と、ケース部107の上面両側に立設した側壁108とを備えており、左右の側壁108で揺動枠101を前後揺動可能に軸支する。そのために、ケース部107の上面壁は揺動枠101の揺動軌跡に沿って下凹み円弧状に形成してある。四角枠状に形成された揺動枠101の上面左右には、上端に揺動ボス109を備えた揺動腕110が立設されており、揺動ボス109を先の側壁108で軸支することにより、揺動枠101、内刃支持枠102などの、ヘッドフレーム100を除く各部材が、ヘッドフレーム100で揺動自在に支持される。揺動ボス109には、終段軸111と、終段ギヤ112とが組み込まれる(図15参照)。終段ギヤ112は、前後の内刃ユニット103の内刃ギヤ104と同時に噛み合う。
揺動枠101の枠開口内には振動子16を配置し、その両側の取付腕114(図15参照)を開口周縁壁に係合することにより、振動子16を揺動枠101と一体化してある。先に説明した駆動ブロック59の駆動ピン77は、振動子16の下面に設けた係合溝115と係合して、往復動力を振動子16に伝える(図7参照)。揺動枠101の左右には、内刃ユニット103を係合捕捉するための係合アーム116が配置されており、圧縮コイル形のばね117で上向きに係合付勢されている。
図16に示すように、内刃支持枠102は、揺動枠101に上面側から係合装着されてヘッドフレーム100の上面を側壁108ごとカバーする。これにより振動子16の駆動軸119のみが内刃支持枠102の上壁の開口から上方へ突出する。内刃支持枠102の開口と駆動軸119との間は、パッキン120で封止する。内刃支持枠102の左右側壁に、先に述べたロックノブ18と、解除ボタン19とが組み込まれている。
図7に示すように外刃ホルダー3は、前後一対の外刃16を支持する外ケース3aと、センター刃13を支持する内ケース3bとに分けて構成してあり、内ケース3bを外ケース3aに対して下面側から係合装着することにより、両ケース3a・3bが一体化されている。
図16において、内刃ユニット103は、左右に長いH字状の内刃フレーム122と、内刃フレーム122で回転自在に軸支される内刃12と、内刃12の側端に固定した内刃ギヤ104などで構成してある。内刃フレーム122の両側下端には係合レール123が設けてあり、この係合レール123を内刃支持枠102の係合壁124(図8および図16参照)に差し込み係合することにより、図17に示すように係合アーム116で係合レール123の差し込み終端部を係合捕捉して、内刃ユニット103を内刃支持枠102に固定できる。なお、内刃12の交換のために、内刃ユニット103は内刃支持枠102から抜き外すことができる。
(往復動力伝動機構) 先に説明したように、往復動力伝動機構は、駆動ブロック59の駆動ピン77を駆動源にして構成されており、内刃12が駆動されるとき、駆動ピン77で振動子16を同行駆動してセンター刃13を往復駆動する(図7参照)。さらに、駆動ブロック59に設けた駆動爪78できわぞり刃10を往復駆動する。
他は先の実施例と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付して、その説明を省略する。以下の実施例においても同じ扱いとする。
図18は、本発明を電気バリカンに適用した実施例を示す。そこでは、本体ケース145の一端に配置したバリカン刃(往復動刃)146を本発明の起振構造で駆動する。バリカン刃146は、固定刃147と、起振構造で駆動される可動刃148とからなり、駆動ブロック59の駆動ピン77に固定した駆動アーム149で、可動刃148を駆動ブロック59に同期して往復駆動する。なお、可動刃148の駆動構造に関して、駆動アーム149を省略し駆動ピン77を、可動刃148に設けた係合溝に差し込み係合する構造であってもよい。この場合の係合溝は可動刃148に固定したプラスチック製の支持体に形成する。また、駆動アーム149あるいは駆動ピン77の側に溝を設け、可動刃148の側に突起を設けて、両者を係合させる構造であってもよい。さらに、駆動ピン77の突出方向は、上下方向に限らず、前後方向に突出させることができる。例えば、図18の駆動構造において、駆動ピン77を駆動ブロック59の前方に突出して、本体ケース145の前面に配置した往復動刃を駆動することができる。
図19は、電気バリカンあるいはまゆ毛そりを想定した切断装置であって、バリカン刃(往復動刃)151は、グリップを兼ねる本体ケース152の一側面に配置してある。バリカン刃151は、固定刃153と、起振構造で駆動される可動刃154とからなり、駆動ブロック59の駆動ピン77に固定した駆動アーム155で可動刃154を駆動ブロック59に同期して往復駆動する。先に説明した実施例、図18、および図19の各実施例から理解できるように、本発明の切断装置においては、モーター15の回転中心軸線と往復動刃の往復方向とは平行ないしはほぼ平行な関係にあり、本発明で言う左右方向とは往復動刃の駆動方向に一致し、上下方向とは往復動刃の駆動方向と直交しあるいはほぼ直交する方向と言うことができる。
上記の実施例では、駆動ブロック59の下面に形成したラック歯82をピニオン86で噛合支持したが、駆動ブロック59にピニオン86を設け、ガイド体85にラック歯82を形成することができる。複数個のピニオン86でラック歯82を噛合支持することができる。必要があれば、駆動ブロック59とガイド体85のいずれか一方に設けた遊転自在なローラーで駆動ブロック59を支持することができる。
駆動ブロック59はモーターホルダー30で直接スライド案内でき、その場合にはモーターホルダー30の上面にガイド面83を形成する。起振構造は内刃が往復動型の切断装置に適用でき、その場合には駆動ピン77で内刃を直接駆動してもよい。モーターホルダー30は筒構造である必要はなく、少なくともモーター15の上面を覆う壁を備えている構造体であれば足りる。
規制壁88は駆動ブロック59の側に設けることができる。センター刃13の固定外刃140は、スリット刃である必要はなく、網刃で形成することができる。本発明における第1の往復動刃としては、往復動式の電気バリカンにおけるメイン刃であってもよく、往復動刃の構造や形態は何ら限定しない。本発明の切断装置はバリカンを含む。ガイド板55はプラスチック成形品で形成できる。偏心駆動体56としては、偏心カム以外にクランクアームや、偏心位置に駆動ピンが突設してある駆動円板などを適用できる。その場合には、受動ピース57の下部に前後方向へ弾性変形できる弾性アームを一体に設けておき、弾性アームの遊端を駆動ピンに連結して、受動ピース57を上下駆動することができる。
起振構造を示す縦断正面図である。 電気かみそりの正面図である。 電気かみそりの側面図である。 電気かみそりの分解正面図である。 ヘッドユニットの縦断正面図である。 ヘッドユニットの中央縦断正面図である。 電気かみそりの縦断側面図である。 ヘッドユニットの分解斜視図である。 図1におけるA−A線断面図である。 起振機構の分解斜視図である。 起振構造の分解斜視図である。 図1におけるB−B線断面図である。 図1におけるC−C線断面図である。 ヘッドユニットの分解正面図である。 首振り構造の分解斜視図である。 内刃の取り付け構造を示す分解斜視図である。 内刃の取り付け構造を示す縦断側面図である。 切断装置の別の実施例を示す概略正面図である。 切断装置の別の実施例を示す概略平面図である。
符号の説明
10 きわぞり刃
13 センター刃
15 モーター
31 出力軸
55 ガイド板
56 偏心カム
57 受動ピース
58 ピニオン
59 駆動ブロック
85 ガイド体
86 ピニオン

Claims (8)

  1. 横置き配置されたモーター(15)の回転動力を、起振構造で左右方向の往復動力に変換して往復動刃(10)・(13)を駆動する切断装置であって、
    起振構造が、モーター(15)の出力軸(31)に固定される偏心駆動体(56)と、偏心駆動体(56)で上下に往復駆動される受動ピース(57)と、受動ピース(57)に設けたラック歯(64)と噛み合うピニオン(58)と、ピニオン(58)と噛み合って左右方向へ往復駆動される駆動ブロック(59)とを含んで構成してあることを特徴とする切断装置。
  2. モーター(15)が、モーター(15)の外面を覆うモーターホルダー(30)に装着固定されており、
    受動ピース(57)、ピニオン(58)、駆動ブロック(59)の三者が、それぞれモーターホルダー(30)に組み付けてある請求項1記載の切断装置。
  3. モーターホルダー(30)の外面に駆動ブロック(59)を案内支持するガイド体(85)が設けられており、
    駆動ブロック(59)に設けたラック歯(82)と噛合するギヤ(86)がガイド体(85)に設けてある請求項1または2記載の切断装置。
  4. 駆動ブロック(59)の上面に、往復動力を出力する駆動ピン(77)が設けられており、
    ギヤ(86)の回転中心が、駆動ピン(77)の往復ストロークのほぼ中央を通る縦軸線上に配置してある請求項3記載の切断装置。
  5. ガイド体(85)の前後に、駆動ブロック(59)の前後移動を規制する規制壁88が形成してある請求項3または4記載の切断装置。
  6. モーターホルダー(30)の外面に露出する起振構造の外面が、毛屑の侵入を防ぐカバー壁(126)で覆われている請求項2から5のいずれかに記載の切断装置。
  7. 駆動ブロック(59)とカバー壁(126)とのいずれか一方に、他方と接当して横ラックの上方移動を規制する突起(79)が設けられている請求項6記載の切断装置。
  8. 切断装置に複数個の往復動刃(10)・(13)が設けられており、駆動ブロック(59)に各往復動刃(10)・(13)を駆動する駆動部材(77)・(78)が一体に形成してある請求項4から7のいずれかに記載の切断装置。
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