JP2004209027A - 薬品収納庫及び調剤台 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピッキングミス防止機能をさらに強化するとともに、薬剤の在庫を管理することも可能な調剤台を提供する。
【解決手段】調剤台は、多数の小引出しの配列された薬品棚と調剤操作テーブルを備える。操作テーブル上には制御装置13が備えられており、この制御装置13は調剤者Pが小引出しを選択して入力する入力装置に接続している。各引出しには開閉手段が設けられている。この開閉手段は、常時は小引出しを引き出し不能な状態である閉状態とするとともに、調剤者Pによって選択された小引出しについては、該小引出しを引き出し可能な状態である開状態とする。これにより、開くべき小引出しを間違えることがなく、薬剤の選択のミスを無くすことができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、調剤薬局や病院に設置され、調剤者が調剤作業を行うための調剤台に関する。特には、調剤者による薬の選択ミス(ピッキングミス)をなくし処方箋通りに調剤できるとともに、薬剤を管理できる調剤台に関する。なお、薬剤とは広義において医薬品、医療材料を含むものとする。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
一般的な調剤台は、調剤作業を行うための作業テーブルと、薬剤の入ったケースや瓶が置かれている薬品棚とを備える。作業テーブルは手前側(調剤者側)、薬品棚は奥側に配置される。作業テーブル上には、調剤される薬を秤量する秤量部や、その他の作業を行うスペース等が設けられている。薬品棚には、複数の種類の薬品が収容されている小引出しや薬びんが配列されている。調剤者は、処方箋に示されている種類の薬が収容されている小引出しや薬びんを薬品棚から取り出し、所定の量だけ計数し、一患者分の薬を調剤する。散剤の場合は秤量部で秤量する。
【0003】
このような調剤台においては、投薬ミスを防止するための誤薬防止装置が設けられているものがある。誤薬防止装置としては、例えば、薬品棚から取り出された薬びんに収容されている薬剤の名称を見易いように表示する表示器を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。この装置は、薬びんに予め識別コードを与え、調剤台の制御部にこの識別コードに対する登録コードを記録しておく。識別コードは、薬びんの底に設けられた自励発信部に記憶されており、調剤台の上面にはこの発信部に対する受信部が設けられている。
【0004】
調剤者が薬品棚から薬びんを取り出して作業テーブル上に持ち運ぶと、識別コードを表す信号が薬びんの発信部から発せられて、制御部の受信部で受信される。そして、制御部ではこの信号に該当する登録コードが読み出されて表示器に表示される。調剤者はこの表示を見て、処方箋通りの薬かどうかを処方箋と照らし合わせて再確認する。また、同装置には音声表示器も備えられており、音声にて薬剤名を表示することもできる。
【0005】
しかしながら、この調剤台は、薬品棚が常にオープンな状態であるため、薬品棚に置かれているケースや瓶を自由に取り出すことができる。すなわち、必要な調剤作業以外にも薬剤を取り出せるような危険性があり、在庫の管理が不十分である。
【0006】
【特許文献1】
実開平4−13138号公報
【0007】
本発明は、ピッキングミス防止機能をさらに強化するとともに、薬剤の在庫を管理することも可能な薬品収納庫及び調剤台を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本の発明の薬品収納庫は、 複数の薬品ケースと、薬品払い出し情報を受信し、もしくは、自ら薬品払い出し情報を作成する制御装置と、 前記制御装置からの薬品払い出し情報を入力され、前記薬品ケースを直接的に収納位置から押出し移動させる動作手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の調剤台は、 複数の薬品ケースと、 薬品払い出し情報を受信し、もしくは、自ら薬品払い出し情報を作成する制御装置と、 前記制御装置からの薬品払い出し情報を入力され、前記薬品ケースを直接的に収納位置から押出し移動させる動作手段と、を備える薬品収納庫と、 調剤作業テーブルと、を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の第一の具体的態様に係る調剤台は、 多数の薬品ケースの配列された薬品棚及び調剤作業テーブルを備える調剤台において、 前記多数の薬品ケースの内の特定の薬品ケースを選択してそれに指令を発する指令手段と、 前記多数の薬品ケースの各々に対応して設けられた、常時は該薬品ケースを引き出し不能な状態である閉状態とするとともに、前記指令手段によって選択された薬品ケースについては、該薬品ケースを引き出し可能な状態である開状態とする開閉手段と、を具備し、 前記開閉手段が、 前記薬品ケースを前記棚内に引き込まれた位置で固定する固定機構と、 該固定機構の固定力を上回る反発力を生じて前記薬品ケースを棚外に頭を出すように押出す押出し機構と、を有することを特徴とする。
開く必要のある薬品ケースのみ開可能とするとともに、その薬品ケースが「開く必要のある薬品ケース」であることを分かるようにする。そして、他の薬品ケースは開不能としておく。こうすることにより、開くべき薬品ケースを間違えることがなく、薬剤の選択のミスを無くすことができる。
【0011】
本発明の第二の具体的態様に係る調剤台は、 扉により開閉可能な多数のボックスの配列された薬品棚及び調剤作業テーブルを備える調剤台において、 前記多数のボックスの内の特定のボックスを選択してそれに指令を発する指令手段と、 前記多数のボックスの各々に対応して設けられた、常時は該ボックスの扉を開くことができない状態である閉状態とするとともに、前記指令手段によって選択されたボックスについては、該ボックスの扉を開くことのできる状態である開状態とする開閉手段と、を具備し、 前記開閉手段が、 前記ボックスの扉を該ボックスの開口面に固定する固定する固定機構と、 該固定機構の固定力を上回る反発力を生じて前記扉を開かせる開放機構と、を有することを特徴とする。
開く必要のあるボックスのみ開可能とするとともに、そのボックスが「開く必要のあるボックス」であることを分かるようにする。そして、他のボックスは開不能としておく。こうすることにより、開くべきボックスを間違えることがなく、薬の選択のミスを無くすことができる。
【0012】
なお、薬品棚の上方にはボックスが配列され、下方には薬品ケースが配列されることが好ましい。薬品ケースを上方に配置すると、前壁が調剤者の目線を遮って、手前側の中身が見にくくなる。このため、薬品ケースは、中身がよく見えるように、調剤者が見下ろせるような位置に配列されていることが好ましい。ボックスと薬品棚をこのように配列することにより、ボックスや薬品棚の内部を見渡すことができる。
また、薬の形状が小型のものやバラのもの(小型PTP、外用目薬、小型チューブ軟膏など)の場合は小引出し形状の薬品ケースタイプが好適で、中大型のものや束物、整列に収容できるもの、箱物のもの(予製剤散薬ヒート剤、大型PTP、ハップ剤、水剤など)の場合は扉付きのボックスタイプが好適である。
【0013】
本発明においては、 前記開閉手段が、 前記薬品ケースを前記棚内に引き込まれた位置で固定して前記閉状態とするか、又は、前記扉をボックスの開口面に固定する磁気吸着部と、 該磁気吸着部の吸着力を上回る電磁反発力を生じて、前記薬品ケースを棚外に頭を出すように押出すか、又は、前記扉を開口面から離す電磁押出し部と、を有することが好ましい。
薬品ケース又はボックスの開閉を電磁力によって行うため、機械的な動作部がなく、構造が簡単である。
【0014】
本発明においては、 調剤データ(患者情報、薬剤の種類、薬剤の取り出し量、作業者、日時分等の時刻情報など)が入力される制御部をさらに備え、 該制御部から前記指令手段に開状態とすべき薬品ケース又はボックスについての信号が入力されることとできる。
例えば、医師から処方箋がオンラインで制御部に入力されると、この情報に基づいて必要な薬が収容されている薬品ケース又はボックスが開く。これにより、処方箋のデータを間違いなく処方することができる。
【0015】
本発明においては、 前記薬品ケースが閉じられたこと、又は、前記ボックスの扉が閉められたことを検知するセンサを備え、 該薬品ケース、又は、ボックスが閉じられたときに、該センサの信号により、そのときの調剤作業を前記制御部がロギングすることとが好ましい。調剤終了時に手動で薬品ケースやボックスを閉じると、センサが信号を発し、そのときの調剤作業のデータをロギングする。例えば、調剤データとして時刻、調剤者名、患者名、薬の種類及び量、調剤時間などをリアルタイムで記録する。なお、薬の量については、各薬品ケースやボックスに計量手段を設けて実測することも可能であるが、処方箋どおりの量を取り出したものとして記録することもできる。
【0016】
本発明においては、 前記薬品ケース又は前記ボックスの扉の外側に引手部がないことが好ましい。なお、引手部とは、薬品ケースやボックスの扉を手で開けるための手掛かりとなるものであれば、その構造・形状は特に限定されるものではなく、例えば、ノブ、取っ手、指先を引っ掛けるための凹部等を含む。「引手部がない」という状態を実現させる典型的な方法は、薬品ケースやボックスの扉の外面(作業者側の面)をフラットとすることである。
本発明の調剤台は、常時は薬品ケースやボックスの扉を開くことができない状態である閉状態としているが、間違って薬品ケースやボックスの扉を開けようとしても、手を引っ掛ける部分がないため開くことができず、処方箋の再確認等を喚起できる。したがって、指令手段で指令された、開く必要のある薬品ケースやボックスの扉のみしか開かず、収容されている薬剤の在庫をきちんと管理できる。
【0017】
本発明においては、 前記複数の薬品ケース又はボックスの内の2個以上が同時に開くことのないように前記指令手段が薬品ケース又はボックスを選択することとすれば、常に1つの種類の薬剤しか作業の対象とならないため、薬剤のピッキングミスを防止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一つの実施の形態に係る調剤台の構成を示す斜視図である。
図2は、図1の調剤台の制御系のブロック図である。
調剤台1は、図1に示すように、手前側に配置された調剤作業テーブル11と、このテーブル11の手前及び奥側に配置された薬品棚21とを備える。この例では、薬局で処方箋を調剤する場合に使用される調剤台を示す。作業テーブル11上には、制御卓(コンピュータ)13とバーコードリーダ15が備えられている。また、同テーブル上には、薬剤を置いたり、梱包したりするためのスペース17が開けられている。
【0019】
薬品棚21は、図中奥の上部が扉式の収納部23で、下部(作業テーブル11の手前下)が引出し式の収納部25となっている。扉式収納部23には、行列状に配列された多数の箱型の空間(ボックス)27が形成されている。各ボックス27の前面開口には扉29が設けられて、ボックス27を開閉する。
引出し式収納部25には、行列状に配列された多数の小引出し(薬品ケース、ケースボックス)31が出し入れ可能に設置されている。各小引出し31は手前方向に引き出される。扉29やケースボックス31は軽量なプラスチックス等で作製される。
【0020】
図1から分かるように、扉29や小引出し31の外側の面(作業者側の面)は、フラットな形状であり、指先を引っ掛けるためのノブや凹部が形成されていない。このため、後述する閉状態において、扉29や小引出し31を開けようとしても、指先を引っ掛ける手掛かりがないため開くことができない。
【0021】
収納部21、23において、一つのボックス27や小引出し31には、一種類の薬剤が収容されている。扉29が開くとボックス27の前面開口が開いてしまうので、調剤者はボックス27の奥まで見通すことができるとともに、薬剤を取り出すやすい。また、小引出し31は作業テーブル11の下方に配置されているため、調剤者は、小引出し31の前壁が邪魔にならずに小引出し31の中を見下ろすことができるとともに、薬剤を取り出しやすくなる。このように、調剤者の目線や手の出し入れを考慮してボックス27を上部、小引出し31を下部に配置することにより、ボックス27や小引出し31の内部を見渡すことができるとともに、中の薬剤を取り出しやすくなる。
【0022】
薬剤の形態としては、錠剤やカプセルのPTPタイプ、散薬の予製ヒートパック、点眼、点鼻、軟膏チューブ等の医薬品、注射シリンジや各種滅菌フィルター、輸液チューブ等の医療材料が適用できる。そして、扉式収納部23には、中型及び大型の定型箱物、形状の整った束物、箱物等を整列収納することが好適であり、引出し式収納部25には、小型やバラの薬剤を収納することが好適である。
【0023】
各ボックス27及び各小引出し31は、ボックス27の扉29を開けたり、小引出し31を開ける開手段(詳細後述)と、ボックス27の扉29が閉じられたことや小引出し31が閉じられたことを検知する閉検知センサ(図4の近接スイッチ52参照)を備える。各ボックス27及び小引出し31は、通常は開指示がない限り開かないようになっている。
【0024】
図2に示すように、制御卓(制御装置、コンピュータ)13には、制御部(選択手段)、メモリ、タイマ等が備えられている。また、制御卓13は、病院のセンターコンピュータ等との通信手段と、キーボードやバーコードリーダ等の入力装置と、ディスプレイやプリンタ等の出力装置とに接続している。メモリには、薬品棚21に収容されている薬剤に関する情報、例えば、その名称や成分、見掛けの状態(写真)、服用量や服用時間、効用、注意情報等の情報、調剤者に関しては名前等が記録されている。
【0025】
入力装置からは、薬剤の種類を示す信号(薬剤信号)や調剤者の名前を示す信号(調剤者信号)が制御部に入力される。キーボードの場合は、薬剤名や調剤者名を入力する。バーコードの場合は、バーコードリーダ15で、例えば、処方箋に記されているバーコードや、調剤者の名前を示すバーコードを読み取る。あるいは、図6で後述する病院のセンターコンピュータからの情報が通信手段を経て入力される。入力されたこれらの信号は、制御装置13内のメモリに照会され、同メモリから薬品名や調剤者名が読み出される。読み出された薬品名や調剤者名は出力装置に出力される。例えば、これらがディスプレイ上に表示されたり、処方箋、調剤指示箋、取出指示、又は、医薬品や医療材料の取扱い注意コメントや注意指示ラベル、取出作業の集計などがプリンタで印字されて出力される。
【0026】
また、制御部は、図2に示すように、各小引出しやボックスの開手段、及び、閉検知センサに接続している。制御部から各開手段に所定の小引出しやボックスの開信号が発せられると、同開手段は該当する小引出しやボックスを開く。開手段の機構については後述する。そして、小引出しやボックスの扉が開手段により開けられた後、小引出しやボックスの扉が手で閉じられると、閉検知センサが検知して、制御部に閉信号を送る。
【0027】
一連の調剤作業について説明する。
図3は、調剤作業を説明するためのフローチャートである。
処方箋を受け取ると、まず、S1において、調剤者Pは、キーボード(入力装置)から、処方箋に基づいて調剤すべき薬剤の種類を示すデータを入力する。さらに、S2で、調剤者の名前を入力する。薬剤や調剤者名がバーコードで記されている場合は、バーコードリーダで薬品名や調剤者名を表すバーコードを読み取る。入力された薬品名は、S3において、制御卓13のディスプレイ上に表示される。また、このときの時間がタイマから読み出され、制御部に送られる。この時間が作業開始時間となる。なお、上記諸データを、病院のセンターコンピュータから通信手段を介して制御卓13に入力してもよい。
【0028】
制御部に薬剤信号が入力されると、S4において、制御部は、該当する薬剤が収容されている小引出し又はボックスの開手段を駆動するように信号を発する。該当する小引出し又はボックスの開手段は、信号を受け取ると、小引出し又はボックスの扉を開く。各小引出し又はボックスは、通常は開不能となっており、選択された一つの小引出し又はボックス(例えば、図1の小引出し31a)のみが開かれる。
【0029】
S5において、調剤者は、開いた小引出し又はボックスから所定の量の薬剤を取り出して、作業テーブル11上のスペース17に置く。その後、S6において、開いた小引出し又はボックスを手で閉める。小引出し又はボックスの扉が閉じられると、閉検知センサ52(図4参照)が検知し、閉信号を制御部に送る。制御部が閉信号を受け取ると、S7において、所定の薬剤の調剤が終了したことをディスプレイに表示するとともに、調剤作業をメモリにロギングする。ここで、調剤される薬の量は調剤者に一任されるが、処方量としての薬の量は処方箋を読み取った際に、メモリに送られている。そして、S8において、処方箋に記されている薬剤の全てを調剤したかを判定する。すなわち、薬剤の種類の数だけS3〜S7の作業が行われ、この間、作業の対象となるのは、常に1つの種類の薬剤が収容されている小引出しやボックスである。そして、S8において、処方箋に記されている薬剤の種類の数だけS3〜S7の作業を繰り返すことで、一患者分の薬を調剤できる。一患者分の調剤が終了すると、タイマから時間が読み出されて制御部に送られる。この時間が、作業終了時間となる。
【0030】
なお、S9において、処方箋にこの調剤台に収容されている以外の薬剤(実装外薬品)の処方がある場合は、S10でその処方に応じて別途の調剤作業を行う。そして、S11において、調剤された全ての薬剤を作業テーブル11上で監査し、その後、S12で、全ての薬剤を処方箋に対応した枚数の薬袋に袋詰めする。その後、例えば医薬品の服用薬を患者名・用法記載済みの薬袋に詰めて薬袋を患者に渡す。また、薬剤の名称や成分、見掛けの状態(写真)、服用量や服用時間、注意情報等、調剤者の名前等が記されたリストがプリンタから出力されて、又は、薬袋に印字されて、薬と共に患者に渡される。
【0031】
このような操作により、処方箋通りの調剤が行われる。そして、同時に、調剤された薬剤の名称や量、調剤者名、作業時間がメモリに記録される。このように、作業毎に調剤者名や作業時間、患者名、処方した薬の種類を記録する(ロギングする)ことにより、作業の履歴の管理が可能になる。また、調剤された薬剤の量をその都度更新していくことにより、薬品棚にストックされている薬の在庫管理が可能になる。
また、上述の図3のフローチャートのS6に示すように、閉信号が受け取られないと(いったん開けられた小引出しを閉めないた後でないと)、次の作業に進むことができない。こうすることにより、薬剤の取り違い等を防止したり、調剤作業の履歴管理とセキュリティを強化できる。さらに、薬品を補充(薬品充填作業)するときの充填違いを防止できる。
【0032】
つまり、本発明の開閉手段を設けるとともに、一つの小引出しやボックスに一種類の薬剤のみを収容することにより、調剤作業者が同時に複数種類の薬剤が入った小引出しやボックスにアクセスすることが不可能となる。したがって、一種類の薬剤毎の調剤作業(取出しや補充)を徹底できる。例えば、2種類の薬剤を同時に補充しようとして、各瓶の蓋を一度に開けて薬剤の補充後に蓋を取り違えてしまうようなミスを無くすことができる。
さらに、小引出しやボックスの扉の外側の面をフラットにしたことにより、小引出しやボックスへの不用意なアクセスを防止でき、薬剤を厳しく管理できる。
【0033】
次に、小引出しの開閉手段の機構について説明する。
図4は、開閉手段の構造の一例を説明する図である。
この例では、小引出し31の開閉手段について説明する。開閉手段は電磁力を使用したもので、永久磁石(磁気吸着部)41と、この永久磁石41に対して電磁反発力を生じさせる電磁石(電磁押出し部)43とから構成される。電磁石43は、螺旋状に巻いたコイル45の中にコア47(軟鋼板を重ねたもの)を入れたものである。
【0034】
永久磁石41は、小引出し31の裏面に固定されている。この例では、永久磁石のS極が手前側(図の右側)、N極が奥側(図の左側)に配置される。そして、薬品棚の奥壁の、永久磁石41に対向する部分に、電磁石43が固定されている。この状態で、永久磁石41は、電磁石43のコア47の一端面(図の右側)に磁力で吸着している。そして、両磁石が容易には離れないように、すなわち、小引出し31が薬品棚から容易に引き出されないように、永久磁石41とコア47間の磁力の強さや大きさが決定されている。電磁石43のコイル45の巻き方向は、コイル45に通電されたときに、永久磁石41に対向する側のコア47の端面(図の右側)がN極、同コアの反対側の端面(図の左側)がS極となる方向である。
【0035】
コイル45に電流を流すと、永久磁石41に対向する側のコア47の端面がN極となって、このN極と永久磁石41のN極との間に反発力が発生する。この反発力により、小引出し31が薬品棚の奥壁に対して前方に押出される。反発力は、小引出し31が、全長の1/3程度の長さが薬品棚21から前方(調剤者側)へ突き出るように設定されており、小引出し31の重量と同小引出しに収容される最大の量の薬品の重量を足した全重量を押し出す力の1/3より小さい力程度となる。コイル45の巻き数、コア47の断面積、電流量は、小引出し31を前方へ押出すに十分な反発力を生じるように決定されている。
また、小引出し31の代わりに、着脱可能な薬品ケースを扉付きのボックス27と組み合わせて使用してもよい。この薬品ケースとしては、病院薬局や調剤薬局で使用されている調剤台の錠剤ケースや薬剤ケースを使用できる。このような薬品ケースは長さが20〜30cmであり、この長さの1/3程度が薬品棚21から前方へ押し出されるように、反発力を設定する。
【0036】
なお、コイル45へ通電される時間は100ms程度の短時間である。このため、コイル45へ通電されて電磁反発力により小引出し31が押出された後では、電磁石43は初期状態に戻っている。したがって、小引出し31から所定の量の薬剤を取り出した後で小引出し31を閉めると、元のように永久磁石41と電磁石43のコア47とが吸着する。
【0037】
コイル45への通電は、スイッチ回路51によってオンされる。
図5は、スイッチ回路の一例を示す図である。
制御部から所定の小引出しに開信号が発せられると、OUT1が接地される。すると、フォトダイオードD1に電流が流れ、同ダイオードD1が発光する。この発光に反応してフォトトランジスタPCに電流が流れ、トランジスタ(FET)Qのゲートの電圧が上がる。ゲートとソース間の電位差がある程度以上となると、トランジスタQにドレイン電流が流れる。このときにコイル45に電流が流れることよって電磁石43がオン(磁力を帯びた状態)となる。
なお、このオン信号の時間は100ms程度とし、同時間経過後は、電磁石は初期状態に戻る。
【0038】
なお、永久磁石41のN極と電磁石43のコア47の端面(図の右側)との間に、プラスチックやステンレス板など非磁性体を介してもよい。この場合、磁力による吸着距離を調整し、また、磁力による吸着時の音を吸収して消音させることができる。
【0039】
ボックス式収容部23の場合は、扉29の内側の面の下部に永久磁石41を固定し、ボックス27の前壁の下部に電磁石43を固定すればよい。
【0040】
このような調剤台1においては、薬剤の在庫管理も行うことができる。小引出しやボックス内の薬剤の量は、制御部で上述のようにロギングされており、在庫数が常に把握されている。在庫が少なくなった場合は、制御部から補給を示す信号を発して、ディスプレイ等に表示するとともに、該当する小引出しやボックスに開信号を発して同ボックス又は小引出しを開く。そして、調剤者は所定の量の薬剤を補給し、補給した量を入力する。
【0041】
また、小引出し内の薬剤の量が少なくなると、小引出しの重量が軽くなって、小引出しを開けるときの電磁反発力が大きくなる。この反発力が大きくなりすぎると、小引出しが薬品棚から飛び出してしまうこともある。このため、薬剤の単位量や小引出しの重量に基づいて、薬剤が取り出される度に小引出しのおおよその重量を計算し、小引出しの重量が所定の重量以下となった場合は、電磁石のコイルへ流す電流量を少なくするなどにより反発力を低くすることができる。
【0042】
図6は、本発明の他の実施の形態に係る調剤台の制御系のブロック図である。この例の調剤台は、図1の調剤台1と同様の構成を有する。この例では、医師の処方箋をオンラインで薬局に送って調剤する場合を示す。
【0043】
病院で処方された処方箋データは、薬局のサーバ(PC)を介してオンラインで調剤台の制御装置13に送られる。調剤台1の制御装置13は、処方箋データを受け取ると、自動的に該当する薬剤が収容されている小引出し又はボックスを開く。このとき、調剤台の制御装置に処方箋データが入力されたことを、ディスプレイ上に表示したり音声を発して調剤者に知らせる。そして、調剤者はそれに気付くと、スタートスイッチを押すなどして、作業を開始する。調剤作業は図1の調剤台における作業と同様に行うことができる。
【0044】
この例においては、病院等からオンラインで制御装置13に処方箋データが入力されるため、調剤者がキーボードやバーコードリーダから入力する必要がなくなる。これにより、病院で処方された薬剤の処方箋データから直接薬局で調剤でき、調剤者による入力ミスやピッキングミスを無くすことができるとともに、調剤者の手間を省くことができる。
【0045】
また、上述のような調剤台において、調剤作業テーブルを備えないものは、薬品収納庫として使用できる。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、開く必要のある小引出しやボックスのみ開可能とするとともに、他の小引出しは開不能としておくことにより、一種類の薬剤毎の調剤作業(取出しや補充)を徹底できる。したがって、開くべき小引出しやボックスを間違えることがなく、薬剤の選択のミスを無くすことができるとともに、薬剤を管理できる調剤台を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係る調剤台の構成を示す斜視図である。
【図2】図1の調剤台の制御系のブロック図である。
【図3】調剤作業を説明するためのフローチャートである。
【図4】開閉手段の構造の一例を説明する図である。
【図5】スイッチ回路の一例を示す図である。
【図6】本発明の他の実施の形態に係る調剤台の制御系のブロック図である。
【符号の説明】
1 調剤台 11 調剤作業テーブル
13 制御卓(コンピュータ) 15 バーコードリーダ
17 スペース 21 薬品棚
23 扉式収納部 25 引出し式収納部
27 空間(ボックス) 29 扉
31 小引出し(ケースボックス) 41 永久磁石(磁気吸着部)
43 電磁石(電磁押出し部) 45 コイル
47 コア 51 スイッチ回路
52 閉検知センサ

Claims (8)

  1. 複数の薬品ケースと、
    薬品払い出し情報を受信し、もしくは、自ら薬品払い出し情報を作成する制御装置と、
    前記制御装置からの薬品払い出し情報を入力され、前記薬品ケースを直接的に収納位置から押出し移動させる動作手段と、
    を備えることを特徴とする薬品収納庫。
  2. 複数の薬品ケースと、
    薬品払い出し情報を受信し、もしくは、自ら薬品払い出し情報を作成する制御装置と、
    前記制御装置からの薬品払い出し情報を入力され、前記薬品ケースを直接的に収納位置から押出し移動させる動作手段と、を備える薬品収納庫と、
    調剤作業テーブルと、
    を備えることを特徴とする調剤台。
  3. 多数の薬品ケースの配列された薬品棚及び調剤作業テーブルを備える調剤台において、
    前記多数の薬品ケースの内の特定の薬品ケースを選択してそれに指令を発する指令手段と、
    前記多数の薬品ケースの各々に対応して設けられた、常時は該薬品ケースを引き出し不能な状態である閉状態とするとともに、前記指令手段によって選択された薬品ケースについては、該薬品ケースを引き出し可能な状態である開状態とする開閉手段と、を具備し、
    前記開閉手段が、
    前記薬品ケースを前記棚内に引き込まれた位置で固定する固定機構と、
    該固定機構の固定力を上回る反発力を生じて前記薬品ケースを棚外に頭を出すように押出す押出し機構と、
    を有することを特徴とする調剤台。
  4. 扉により開閉可能な多数のボックスの配列された薬品棚及び調剤作業テーブルを備える調剤台において、
    前記多数のボックスの内の特定のボックスを選択してそれに指令を発する指令手段と、
    前記多数のボックスの各々に対応して設けられた、常時は該ボックスの扉を開くことができない状態である閉状態とするとともに、前記指令手段によって選択されたボックスについては、該ボックスの扉を開くことのできる状態である開状態とする開閉手段と、を具備し、
    前記開閉手段が、
    前記ボックスの扉を該ボックスの開口面に固定する固定する固定機構と、
    該固定機構の固定力を上回る反発力を生じて前記扉を開かせる開放機構と、
    を有することを特徴とする調剤台。
  5. 前記開閉手段が、
    前記薬品ケースを前記棚内に引き込まれた位置で固定して前記閉状態とするか、又は、前記扉をボックスの開口面に固定する磁気吸着部と、
    該磁気吸着部の吸着力を上回る電磁反発力を生じて、前記薬品ケースを棚外に頭を出すように押出すか、又は、前記扉を開口面から離す電磁押出し部と、
    を有することを特徴とする請求項3又は4記載の調剤台。
  6. 前記薬品ケースが閉じられたこと、又は、前記ボックスの扉が閉められたことを検知するセンサを備え、
    該薬品ケース、又は、ボックスが閉じられたときに、該センサの信号により、そのときの調剤作業を前記制御部がロギングすることを特徴とする請求項5に記載の調剤台。
  7. 前記薬品ケース又は前記ボックスの扉の外側に引手部がないことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の調剤台。
  8. 前記複数の薬品ケース又はボックスの内の2個以上が同時に開くことのないように前記指令手段が薬品ケース又はボックスを選択することを特徴とする請求項3〜7いずれか1項に記載の調剤台。
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