JP2004210486A - 投与カート - Google Patents
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Abstract
【課題】医療従事者による薬の選択ミスをなくすように改良され、さらに、構造が簡易な投薬カートを提供する。
【解決手段】投薬カートは、多数の小引出しの配列された薬品棚と移動用車輪を備える。各引出しには開閉手段が設けられている。同カートには制御装置20が備えられており、この制御装置20はバーコードリーダ23及び小引出しの開閉手段に接続している。バーコードリーダ23で患者のリストバンドのバーコードを読み取ると、制御装置20は、この患者に決められた小引出しを引き出し可能な状態である開状態とする。これにより、開くべき小引出しを間違えることがなく、薬剤の選択のミスを無くすことができる。
【選択図】 図2
【解決手段】投薬カートは、多数の小引出しの配列された薬品棚と移動用車輪を備える。各引出しには開閉手段が設けられている。同カートには制御装置20が備えられており、この制御装置20はバーコードリーダ23及び小引出しの開閉手段に接続している。バーコードリーダ23で患者のリストバンドのバーコードを読み取ると、制御装置20は、この患者に決められた小引出しを引き出し可能な状態である開状態とする。これにより、開くべき小引出しを間違えることがなく、薬剤の選択のミスを無くすことができる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
【0001】
本発明は、病棟内における入院患者への定期的な投与などに使用される投与カートに関する。特には、医療従事者による薬品の選択ミス(ピッキングミス)をなくすためなどの改良を加えた投与カートに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
病院の病棟等の医療施設において、入院患者への定期的な投与の際には投与カートを使用することが多い。例えば、患者の名前の記入された輸液や薬品入小袋をカート上に載せ、それを看護士などの医療従事者が患者に配って歩く。
【0003】
あるいは、患者毎に区分された多数の小引出しの配列された薬品棚を備える投与カートもある。医療従事者は、投与時間になると、病室の患者の傍まで同カートを押して行く。そして、各患者に投与される薬品が入っている小引出しを開け、同小引出しから所定の薬品を取り出して患者に手渡す。
【0004】
この方式の投与カートにおいては、識別した患者に応じた小引出しを、多数の小引出しの中から選択する必要があり、繁忙な医療従事者にとっては、手間がかかる作業であり、間違った小引出しを選択してしまうようなおそれもある。
【0005】
また、別の方式の投与カートとして、カートの各小引出しに異なる種類の薬品を在庫させ、患者毎に決められた薬品を払い出していくものがある。このような投与カートにおいては、小引出し内の薬品の在庫量は、投与毎に医療従事者によって記録される。そして、量が少なくなった薬品は、一日の内で定期的に補充される。このような作業は、繁忙な医療従事者にとっては手間のかかる作業である。
【0006】
これに対して、カート交換システムと呼ばれるシステム(特許文献1参照)においては、ある程度投与作業が終了したカート(使用済みカート)を、初期状態(全ての薬品が基準量まで供給されている状態)のカートと、定期的に交換する。使用済みカートは、投与センターに戻されて、在庫が記録され、基準量に補充される。
【0007】
しかし、このシステムにおいては、カート内の在庫を常にモニタしていないと、在庫不足が生じることがあり、所定時間に患者へ投与できなくなるおそれがある。また、このようなことを避けるために、常に必要量より多くの薬品を収容すると、在庫が過剰となり、薬品にかかるコストが増大してしまう。このような事態を避けるために、常時カート内の在庫をモニタする必要があるが、上述と同様に作業者に負担がかかる。
【0008】
そこで、在庫の管理を簡易にするとともに投与すべき薬品の選択性を改良した投与カート(物品を分配する装置、薬品分与装置)が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。このような投与カートは、薬品が収容されている小引出しを開くための入力装置を備える。この入力装置から患者を識別する情報や薬品を識別する情報を入力すると、薬品貯蔵場所へのアクセスが可能となる。例えば、貯蔵場所が箱状の場合は、特定の箱の蓋のみが開いて、内部の薬品を取り出し可能となる。
【0009】
そして、貯蔵場所から薬品を取り出す度に、貯蔵場所に近接して配置されているスイッチを押すと、貯蔵場所から取り出された薬品の量がプロセッサに送られて記録される。また、特定の貯蔵場所にアクセスされるとセンサが作動して、貯蔵場所へアクセスされたことをプロセッサに送り、薬品の取り出しをプロセッサに記録する。
【0010】
このような投与カートは、スイッチを押すことにより、あるいは、貯蔵場所へアクセスすることにより薬品が取り出されたことが記録されるため、在庫管理が簡易になる。また、貯蔵場所へのアクセスは、患者を識別する情報及び薬品を識別する情報を入力しない限り不可能であるため、誤ったアクセスを防止できる。
【0011】
しかし、上述の投与カートにおいては、小引出しから薬品を取り出す度にスイッチを押す必要がある。また、貯蔵場所へのアクセスを検知する方法として、機械的なセンサを使用している。機械的なセンサとは、例えば、薬品貯蔵場所が箱の場合、箱の蓋にアームを設け、このアームの回転によって蓋の開け閉めを検知する。このような機械的センサにおいては、薬品貯蔵場所へのアクセスが頻繁になると、部品が磨耗したり疲労して壊れる危険性がある。
【0012】
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものにおいて、医療従事者による薬品の選択ミスをなくすように改良され、さらに、構造が簡易な投与カートを提供することを目的とする。
【0013】
【特許文献1】
特表平9−503732号公報
【特許文献2】
特表2001−505518号公報
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の投与カートは、 多数の薬品ケースの配列された薬品棚及び移動用車輪を備える投与カートにおいて、 前記多数の薬品ケースの内の特定の薬品ケースを選択してそれに指令を発する指令手段と、 前記多数の薬品ケースの各々に対応して設けられた、常時は該薬品ケースを引き出し不能な状態である閉状態とするとともに、前記指令手段によって選択された薬品ケースについては、該薬品ケースを引き出し可能な状態である開状態とする開閉手段と、を具備し、 前記開閉手段が、 前記薬品ケースを前記棚内に引き込まれた位置で固定して前記閉状態とする閉手段と、 前記薬品ケースを棚外へ頭を出すように押出す開手段と、 を有することを特徴とする。
開く必要のある小引出しのみ開可能とし、他の小引出しは開不能とすることにより、開くべき小引出しを間違えることがなく、薬品の選択のミスを無くすことができる。
【0015】
本発明の投与カートにおいては、 前記閉手段が、前記薬品ケースを前記棚内に引き込まれた位置で固定する磁気吸着部であって、 前記開手段が、該磁気吸着部の吸着力を上回る電磁反発力を生じて、前記薬品ケースを棚外へ頭を突き出すように押出す電磁押出し部であることが好ましい。
小引出しの開閉機構を電磁力によって行うため、機械的な動作部がなく、構造が簡単になる。
【0016】
本発明の投与カートにおいては、 各薬品ケース内の薬品を投与すべき患者を識別する識別信号を入力する患者識別手段と、を具備し、 前記識別手段により識別した患者に投与すべき薬品の収容されている薬品ケースの開閉手段にのみ、前記指令手段が開指令を発することが好ましい。
例えば、患者のリストバンドのバーコードをリーダー(患者識別手段)で読み込み、その患者に投与する(飲ませる、打つ、塗るなど)薬品を収容する薬品ケースのみ引き出し可能とする。このため、患者、あるいは薬品を取り違えて投与するようなミスを防ぐことができる。
【0017】
本発明の他の投薬カートは、 多数の薬品ケースの配列された薬品棚及び移動用車輪を備える投与カートにおいて、 前記多数の薬品ケースの内の特定の薬品ケースを選択してそれに指令を発する指令手段と、 前記多数の薬品ケースの各々に対応して設けられた、常時は該薬品ケースを引き出し不能な状態である閉状態とするとともに、前記指令手段によって選択された薬品ケースについては、該薬品ケースを引き出し可能な状態である開状態とする開閉手段と、を備え、 作業者情報、時刻情報、及び、投与患者の現時点投与状況に関する情報等を入力する入力装置と、 該入力装置から入力された情報を記憶する記憶手段と、 該記憶手段に記憶されている情報を表示する表示手段と、 前記各情報等を印字する印字手段と、をさらに具備することを特徴とする。
投与の履歴を確認できる。
【0018】
本発明においては、 前記薬品棚が、箱状の本体を有し、 前記複数の薬品ケースが、前記本体の複数の側壁面に行列上に配列されていることとすれば、小引出しを多数設けることができ、多くの種類の薬品を収容できる。
【0019】
本発明においては、 前記薬品ケースの外側に引手部がないことが好ましい。なお、引手部とは、薬品ケースを手で開けるための手掛かりとなるものであれば、その構造・形状は特に限定されるものではなく、例えば、ノブ、取っ手、指先を引っ掛けるための凹部等を含む。「引手部がない」という状態を実現させる典型的な方法は、薬品ケースの外面(作業者側の面)をフラットとすることである。
本発明の投与カートは、常時は薬品ケースを開くことができない状態である閉状態としているが、間違って薬品ケースを開けようとしても、手を引っ掛ける部分がないため開くことができず、処方箋や患者名の再確認等を喚起できる。したがって、指令手段で指令された、開く必要のある薬品ケースのみしか開かず、収容されている薬品の在庫をきちんと管理できる。
【0020】
本発明においては、 前記複数の薬品ケースの内の2個以上が同時に開くことのないように前記指令手段が薬品ケースを選択することとすれば、常に1つの種類の薬品しか作業の対象とならないため、薬品のピッキングミスを防止できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一つの実施の形態に係る投与カートの構成を示す図であり、図1(A)は前方から見た斜視図、図1(B)は後方から見た斜視図である。
図2は、図1の投与カートの制御系のブロック図である。
投与カート1は、縦長の直方体状の本体5を有し、同本体5の左右両側には複数(この例では、左側面に20個、右側面に20個、合計40個)の小引出し(薬品ケース)7が行列状に配列されている。これらの小引出し7が薬品棚3を構成する。また、本体5には制御装置20(図2参照)が内蔵されている。本体5の下面の四隅にはキャスター9が取り付けられている。各キャスター9にはモータ(図示されず)が備えられている。キャスター7をモータで回転させることにより、薬品棚3は楽に移動できる。図1(B)に示すように、本体5の背面にはハンドル11が設けられて、薬品棚3の移動方向を操作できる。
【0022】
各小引出し7は患者毎に設定されており、その患者に処方された1回分(あるいは1日分)の薬品が予め収容されている。薬品は、錠剤やカプセルのPTPタイプ、散薬の予製ヒートパック、点眼、点鼻、軟膏チューブ等の医薬品、注射シリンジや各種滅菌フィルター、輸液チューブ等の医療材料等である。各小引出し7の内部をさらに複数の区画に仕切っておき、各区画に1回の投与分の薬品を入れてもよい。本体5の右側面に配列されている各小引出しには右方向に引き出され、左側面に配列されている小引出しは左方向に引き出される。各小引出し7は軽量なプラスチックス等で作製される。
【0023】
小引出し7の外側の面(引き出される側の面)は、フラットな形状であり、指先を引っ掛けるためのノブや凹部が形成されていない。このため、後述する閉状態において、小引出し7を開けようとしても、指先を引っ掛ける手掛かりがないため開くことができない。
【0024】
各小引出し7には、小引出し7を開く開閉手段(詳細後述)と、小引出し7が閉じられたことを検知する閉検知センサ52(図4参照)が備えられている。各小引出し7は、通常は開指示がない限り開かないようになっている。
【0025】
本体5の、左右の小引出し7の奥壁で挟まれた中央部分には、複数の棚13が設けられている。これらの棚13の前面には、ドア15が設けられている。この棚13には、投与時に使用されるピンセットやガーゼ等の医療器具類が収容されている。
【0026】
本体5の上面には平坦な作業スペース17が設けられている。上面の奥には、上方に延びる奥壁19が立設している。同奥壁19の前面には、液晶タッチパネル21と、バーコードリーダー23が配置されている。奥壁19の背面に設けられているスイッチ25は、投与カートの搬送者用の入力スイッチであって、投与作業者の入力装置とは別のものである。例えば、搬送者の名前を認証するためのスイッチや移動車輪のロックなどの必要な操作を行う。
【0027】
図2に示すように、制御装置20には、制御部、メモリ(記憶手段)、タイマ等が備えられている。制御部は、液晶タッチパネル21(入力手段及び表示手段)とバーコードリーダ23(入力手段)とに接続している。液晶タッチパネル21からは、医療従事者の名前を示す信号や、作業開始信号等、患者毎の投与履歴が入力され、これらの情報はメモリに記録されている。液晶タッチパネル21にはこれらの情報が表示される。また、制御装置20はプリンタ(印字手段)を備えている(図示されず)。
【0028】
医療従事者の名前がバーコードで記されている場合は、バーコードリーダ23で、同バーコードを読み取る。入力された信号は、制御装置内のメモリに照会され、同メモリから医療従事者名が読み出される。
また、バーコードリーダ23からは、例えば、患者のリストバンドに記されているバーコードが読み取られる。このバーコードには、患者に応じて処方された薬品の種類や量、投与時間等の情報が記録されている。
【0029】
制御装置20は、図2に示すように、各小引出し7の開閉手段、及び、閉検知センサ52に接続している。制御部から各開閉手段に所定の小引出しの開信号が発せられると、同開閉手段は該当する一つの小引出しを開く。開閉手段の機構については後述する。そして、小引出しが開手段により開けられた後、小引出しが手で閉じられると、閉検知センサ52が検知して、制御部に閉信号を送る。
【0030】
投与作業の一例について説明する。
図3は、投与作業の一例を説明するためのフローチャートである。
医療従事者は、投与時間になると、患者の傍まで投与カート1を押して行く。そして、S1において、液晶タッチパネル21から、医療従事者の名前又はIDを入力する。医療従事者名がバーコードで記されている場合は、バーコードリーダ23で医療従事者名を表すバーコードを読み取る。あるいは、指紋入照合によって医療従事者名が入力されてもよい。また、このときの時間がタイマから読み出され、制御部に送られる。この時間が作業開始時間となる。
【0031】
次に、S2において、患者のリストバンドをバーコードリーダ23で読み取る。すると、S3において、読み取られた情報は制御部に送られ、該当する患者に応じた一つの小引出し7の開閉手段が駆動されて、同小引出し7が自動的に開く。上述のように、各小引出し7は患者毎に決められており、その患者に処方された1回分の薬品が予め収容されている。各小引出し7の内部が投与時間毎に複数の区画に仕切られて、各区画に1回の投与分の薬品が入れられている場合は、該当する区画から薬品を取り出す。各小引出し7は、通常は開不能となっており、選択された一つの小引出しのみが開かれる。
【0032】
そして、S4において、医療従事者は、開いた小引出しから1回の投与分の薬品を取り出して、本体5上のスペース17に置く。その後、S5において、開いた小引出し7を手で閉める。小引出し7が閉じられると、閉検知センサ52が検知し、閉信号を制御部に送る。制御部では、S6において、投与作業がメモリにロギングされる。そして、S7において、取り出された薬品が患者に投与される。
また、必要であれば、処方箋、取出指示、医薬品や医療材料の取扱い注意コメント等が印字装置から出力される。
【0033】
このような作業により、一人の患者に合わせた投与が行われる。つまり、本発明の開閉手段を設けるとともに、一つの小引出しに一患者用の薬品のみを収容することにより、同時に複数の小引出しが開くようなことがなく、一患者毎の投与作業を徹底できる。同時に、投与された薬品の名称や量、作業者名、作業時間がメモリに記録される。このように、作業毎に医療従事者名や作業時間、患者名、処方した薬品の種類を記録する(ロギングする)ことにより、作業の履歴の管理が可能になる。
さらに、小引出しの外側の面をフラットにしたことにより、間違って薬品ケースを開けようとしても、手を引っ掛ける部分がないため開くことができず、処方箋や患者名の再確認等を喚起できる。さらに、小引出しへの不用意なアクセスを防止でき、投与カート内の薬品の在庫を厳しく管理できる。
【0034】
なお、各小引出し7に患者名を表すバーコード(識別手段)6を設けてもよい。この場合、小引出し7内に薬品を充填するときに、処方箋に記されている患者名を表すバーコードと、小引出し7に設けられたバーコード6とをそれぞれ読み取り、各バーコードの患者名情報が一致している場合のみ小引出し7が開く。そして、処方箋を見ながら適宜な薬品を充填する。これにより、患者に処方する薬品を間違えて充填することがない。
【0035】
また、各小引出し7には、種類の異なる薬品が収容されていてもよい。この場合は、カートの各小引出し7に異なる種類の薬品を在庫させ、患者毎に決められた薬品を払い出していく。
【0036】
このような方式の投与カートを用いた投与作業について説明する。
図4は、投与作業の他の例を説明するためのフローチャートである。
S1の医療従事者名入力は、図3に示したフローチャートのS1の手順と同様である。次に、S12において、患者のリストバンドをバーコードリーダ23で読み取る。読み取られた情報は制御部に送られ、該当する患者に処方される薬品の名称や量がメモリから呼び出されて、タッチパネル21に表示される。そして、この薬品が収容されている小引出し7の開閉手段が駆動されて、同小引出し7が自動的に開く。各小引出し7は、通常は開不能となっており、選択された一つの小引出しのみが開かれる。
【0037】
そして、S14において、医療従事者は、タッチパネル21を見て、開いた小引出しから所定の量の薬品を取り出して、本体5上のスペース17に置く。その後、S15において、開いた小引出し7を手で閉める。薬品が複数種類ある場合は、一種類の薬品を取り出す度に小引出し7を閉める。小引出し7が閉じられると、閉検知センサ52が検知し、閉信号を制御部に送る。制御部では、S16において、投与作業がメモリにロギングされる。そして、S17において、処方箋に記されている薬品の全てを取り出したかを判定する。すなわち、処方箋に記されている薬品の種類の数だけS13〜S17の作業が行われ、この間、作業の対象となるのは常に一種類の薬品が収容されている小引出しのみである。そして、S17において、処方箋に記されている薬品の種類の数だけS13〜S17の作業を繰り返すことで、一患者へ投与される薬品の全てを取り出したことになる。
【0038】
ここで、取り出される薬品の量は医療従事者に一任されるが、処方量としての薬品の量はリストバンドのバーコードを読み取った際に、メモリに送られている。一患者分の投与が終了すると、タイマから時間が読み出されて制御部に送られる。この時間が、作業終了時間となる。そして、S18において、処方された全ての薬品を患者に投与する。
【0039】
このように、投与された薬品の量をメモリにおいてその都度更新していくことにより、薬品棚にストックされている薬品の在庫管理が可能になる。
【0040】
次に、小引出しの開閉手段について説明する。
図5は、開閉手段の構造の一例を説明する図である。
この例では、小引出し7の開閉手段について説明する。開閉手段は電磁力を使用したもので、永久磁石(磁気吸着部)41と、この永久磁石41に対して電磁反発力を生じさせる電磁石(電磁押出し部)43とから構成される。電磁石43は、螺旋状に巻いたコイル45の中にコア47(軟鋼板を重ねたもの)を入れたものである。
【0041】
永久磁石41は、小引出し7の裏面に固定されている。この例では、永久磁石のS極が手前側(図の右側)、N極が奥側(図の左側)に配置される。そして、薬品棚の奥壁の、永久磁石41に対向する部分に、電磁石43が固定されている。この状態で、永久磁石41は、電磁石43のコア47の一端面(図の右側)に磁力で吸着している。そして、両磁石が容易には離れないように、すなわち、小引出し7が薬品棚から容易に引き出されないように、永久磁石41とコア47間の磁力の強さや大きさが決定されている。電磁石43のコイル45の巻き方向は、コイル45に通電されたときに、永久磁石41に対向する側のコア47の端面(図の右側)がN極、同コアの反対側の端面(図の左側)がS極となる方向である。
【0042】
コイル45に電流を流すと、永久磁石41に対向する側のコア47の端面がN極となって、このN極と永久磁石41のN極との間に反発力が発生する。この反発力により、小引出し31が薬品棚の奥壁に対して前方に押出される。反発力は、小引出し31が、全長の1/3程度の長さが薬品棚21から前方(調剤者側)へ突き出るように設定されており、小引出し31の重量と同小引出しに収容される最大の量の薬品の重量を足した全重量を押し出す力の1/3より小さい力程度となる。コイル45の巻き数、コア47の断面積、電流量は、小引出し31を前方へ押出すに十分な反発力を生じるように決定されている。
また、小引出し31の代わりに、着脱可能な薬品ケースを扉付きのボックス27と組み合わせて使用してもよい。この薬品ケースとしては、病院薬局や調剤薬局で使用されている調剤台の錠剤ケースや薬品ケースを使用できる。このような薬品ケースは長さが20〜30cmであり、この長さの1/3程度が薬品棚21から前方へ押し出されるように、反発力を設定する。
【0043】
なお、コイル45へ通電される時間は100ms程度の短時間である。このため、コイル45へ通電されて電磁反発力により小引出し7が押出された後では、電磁石43は初期状態に戻っている。したがって、小引出し7から所定の量の薬品を取り出した後で小引出し7を閉めると、元のように永久磁石41と電磁石43のコア47とが吸着する。
【0044】
コイル45への通電は、スイッチ回路51によってオンされる。
図6は、スイッチ回路の一例を示す図である。
制御部から所定の小引出しに開信号が発せられると、OUT1が接地される。すると、フォトダイオードD1に電流が流れ、同ダイオードD1が発光する。この発光に反応してフォトトランジスタPCに電流が流れ、トランジスタ(FET)Qのゲートの電圧が上がる。ゲートとソース間の電位差がある程度以上となると、トランジスタQにドレイン電流が流れる。このときにコイル45に電流が流れることよって電磁石43がオン(磁力を帯びた状態)となる。
なお、このオン信号の時間は100ms程度とし、同時間経過後は、電磁石は初期状態に戻る。
【0045】
なお、永久磁石41のN極と電磁石43のコア47の端面(図の右側)との間に、プラスチックやステンレス板など非磁性体を介してもよい。この場合、磁力による吸着距離を調整し、また、磁力による吸着時の音を吸収して消音させることができる。
【0046】
このような投与カートにおいては、上述のように、薬品の在庫管理も行うことができる。小引出し内の薬品の量は、制御部で上述のようにロギングされており、在庫数が常に把握されている。在庫が少なくなった場合は、制御部から補給を示す信号を発して、ディスプレイ等に表示するとともに、該当する小引出しに開信号を発して同小引出しを開く。そして、医療従事者は所定の量の薬品を補給し、補給した量を入力する。
【0047】
また、小引出し内の薬品の量が少なくなると、小引出しの重量が軽くなって、小引出しを開けるときの電磁反発力が大きくなる。この反発力が大きくなりすぎると、小引出しが薬品棚から飛び出してしまうこともある。このため、薬品の単位量や小引出しの重量に基づいて、薬品が取り出される度に小引出しのおおよその重量を計算し、小引出しの重量が所定の重量以下となった場合は、電磁石のコイルへ流す電流量を少なくするなどにより反発力を低くすることができる。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、患者のリストバンドの情報を入力して、患者に応じた種類の薬品を投与するため、患者を間違えることがない。なお、投与の際には、作業の対象となる薬品が収容されている一つの小引出しのみが開くため、一種類の薬品毎の取り出しを徹底できる。また、小引出しの開閉毎に投与作業をロギングするため、在庫の管理を簡易にすることができる。さらに、小引出しの開閉機構を電磁石で行っているため、構造が簡易となり、機械的な摩擦や疲労を受ける部品がなく、損傷のおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係る投与カートの構成を示す図であり、図1(A)は前方から見た斜視図、図1(B)は後方から見た斜視図である。
【図2】図1の投与カートの制御系のブロック図である。
【図3】投与作業の一例を説明するためのフローチャートである。
【図4】投与作業の他の例を説明するためのフローチャートである。
【図5】開閉手段の構造の一例を説明する図である。
【図6】スイッチ回路の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 投与カート 3 薬品棚
5 本体 6 バーコード
7 小引出し(薬品ケース) 9 キャスター
11 ハンドル 13 棚
15 ドア 17 スペース
19 奥壁
20 制御装置 21 液晶タッチパネル
23 バーコードリーダ 25 スイッチ
41 永久磁石(磁気吸着部) 43 電磁石(電磁押出し部)
45 コイル 47 コア
51 スイッチ回路 52 閉検知センサ
【0001】
本発明は、病棟内における入院患者への定期的な投与などに使用される投与カートに関する。特には、医療従事者による薬品の選択ミス(ピッキングミス)をなくすためなどの改良を加えた投与カートに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
病院の病棟等の医療施設において、入院患者への定期的な投与の際には投与カートを使用することが多い。例えば、患者の名前の記入された輸液や薬品入小袋をカート上に載せ、それを看護士などの医療従事者が患者に配って歩く。
【0003】
あるいは、患者毎に区分された多数の小引出しの配列された薬品棚を備える投与カートもある。医療従事者は、投与時間になると、病室の患者の傍まで同カートを押して行く。そして、各患者に投与される薬品が入っている小引出しを開け、同小引出しから所定の薬品を取り出して患者に手渡す。
【0004】
この方式の投与カートにおいては、識別した患者に応じた小引出しを、多数の小引出しの中から選択する必要があり、繁忙な医療従事者にとっては、手間がかかる作業であり、間違った小引出しを選択してしまうようなおそれもある。
【0005】
また、別の方式の投与カートとして、カートの各小引出しに異なる種類の薬品を在庫させ、患者毎に決められた薬品を払い出していくものがある。このような投与カートにおいては、小引出し内の薬品の在庫量は、投与毎に医療従事者によって記録される。そして、量が少なくなった薬品は、一日の内で定期的に補充される。このような作業は、繁忙な医療従事者にとっては手間のかかる作業である。
【0006】
これに対して、カート交換システムと呼ばれるシステム(特許文献1参照)においては、ある程度投与作業が終了したカート(使用済みカート)を、初期状態(全ての薬品が基準量まで供給されている状態)のカートと、定期的に交換する。使用済みカートは、投与センターに戻されて、在庫が記録され、基準量に補充される。
【0007】
しかし、このシステムにおいては、カート内の在庫を常にモニタしていないと、在庫不足が生じることがあり、所定時間に患者へ投与できなくなるおそれがある。また、このようなことを避けるために、常に必要量より多くの薬品を収容すると、在庫が過剰となり、薬品にかかるコストが増大してしまう。このような事態を避けるために、常時カート内の在庫をモニタする必要があるが、上述と同様に作業者に負担がかかる。
【0008】
そこで、在庫の管理を簡易にするとともに投与すべき薬品の選択性を改良した投与カート(物品を分配する装置、薬品分与装置)が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。このような投与カートは、薬品が収容されている小引出しを開くための入力装置を備える。この入力装置から患者を識別する情報や薬品を識別する情報を入力すると、薬品貯蔵場所へのアクセスが可能となる。例えば、貯蔵場所が箱状の場合は、特定の箱の蓋のみが開いて、内部の薬品を取り出し可能となる。
【0009】
そして、貯蔵場所から薬品を取り出す度に、貯蔵場所に近接して配置されているスイッチを押すと、貯蔵場所から取り出された薬品の量がプロセッサに送られて記録される。また、特定の貯蔵場所にアクセスされるとセンサが作動して、貯蔵場所へアクセスされたことをプロセッサに送り、薬品の取り出しをプロセッサに記録する。
【0010】
このような投与カートは、スイッチを押すことにより、あるいは、貯蔵場所へアクセスすることにより薬品が取り出されたことが記録されるため、在庫管理が簡易になる。また、貯蔵場所へのアクセスは、患者を識別する情報及び薬品を識別する情報を入力しない限り不可能であるため、誤ったアクセスを防止できる。
【0011】
しかし、上述の投与カートにおいては、小引出しから薬品を取り出す度にスイッチを押す必要がある。また、貯蔵場所へのアクセスを検知する方法として、機械的なセンサを使用している。機械的なセンサとは、例えば、薬品貯蔵場所が箱の場合、箱の蓋にアームを設け、このアームの回転によって蓋の開け閉めを検知する。このような機械的センサにおいては、薬品貯蔵場所へのアクセスが頻繁になると、部品が磨耗したり疲労して壊れる危険性がある。
【0012】
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものにおいて、医療従事者による薬品の選択ミスをなくすように改良され、さらに、構造が簡易な投与カートを提供することを目的とする。
【0013】
【特許文献1】
特表平9−503732号公報
【特許文献2】
特表2001−505518号公報
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の投与カートは、 多数の薬品ケースの配列された薬品棚及び移動用車輪を備える投与カートにおいて、 前記多数の薬品ケースの内の特定の薬品ケースを選択してそれに指令を発する指令手段と、 前記多数の薬品ケースの各々に対応して設けられた、常時は該薬品ケースを引き出し不能な状態である閉状態とするとともに、前記指令手段によって選択された薬品ケースについては、該薬品ケースを引き出し可能な状態である開状態とする開閉手段と、を具備し、 前記開閉手段が、 前記薬品ケースを前記棚内に引き込まれた位置で固定して前記閉状態とする閉手段と、 前記薬品ケースを棚外へ頭を出すように押出す開手段と、 を有することを特徴とする。
開く必要のある小引出しのみ開可能とし、他の小引出しは開不能とすることにより、開くべき小引出しを間違えることがなく、薬品の選択のミスを無くすことができる。
【0015】
本発明の投与カートにおいては、 前記閉手段が、前記薬品ケースを前記棚内に引き込まれた位置で固定する磁気吸着部であって、 前記開手段が、該磁気吸着部の吸着力を上回る電磁反発力を生じて、前記薬品ケースを棚外へ頭を突き出すように押出す電磁押出し部であることが好ましい。
小引出しの開閉機構を電磁力によって行うため、機械的な動作部がなく、構造が簡単になる。
【0016】
本発明の投与カートにおいては、 各薬品ケース内の薬品を投与すべき患者を識別する識別信号を入力する患者識別手段と、を具備し、 前記識別手段により識別した患者に投与すべき薬品の収容されている薬品ケースの開閉手段にのみ、前記指令手段が開指令を発することが好ましい。
例えば、患者のリストバンドのバーコードをリーダー(患者識別手段)で読み込み、その患者に投与する(飲ませる、打つ、塗るなど)薬品を収容する薬品ケースのみ引き出し可能とする。このため、患者、あるいは薬品を取り違えて投与するようなミスを防ぐことができる。
【0017】
本発明の他の投薬カートは、 多数の薬品ケースの配列された薬品棚及び移動用車輪を備える投与カートにおいて、 前記多数の薬品ケースの内の特定の薬品ケースを選択してそれに指令を発する指令手段と、 前記多数の薬品ケースの各々に対応して設けられた、常時は該薬品ケースを引き出し不能な状態である閉状態とするとともに、前記指令手段によって選択された薬品ケースについては、該薬品ケースを引き出し可能な状態である開状態とする開閉手段と、を備え、 作業者情報、時刻情報、及び、投与患者の現時点投与状況に関する情報等を入力する入力装置と、 該入力装置から入力された情報を記憶する記憶手段と、 該記憶手段に記憶されている情報を表示する表示手段と、 前記各情報等を印字する印字手段と、をさらに具備することを特徴とする。
投与の履歴を確認できる。
【0018】
本発明においては、 前記薬品棚が、箱状の本体を有し、 前記複数の薬品ケースが、前記本体の複数の側壁面に行列上に配列されていることとすれば、小引出しを多数設けることができ、多くの種類の薬品を収容できる。
【0019】
本発明においては、 前記薬品ケースの外側に引手部がないことが好ましい。なお、引手部とは、薬品ケースを手で開けるための手掛かりとなるものであれば、その構造・形状は特に限定されるものではなく、例えば、ノブ、取っ手、指先を引っ掛けるための凹部等を含む。「引手部がない」という状態を実現させる典型的な方法は、薬品ケースの外面(作業者側の面)をフラットとすることである。
本発明の投与カートは、常時は薬品ケースを開くことができない状態である閉状態としているが、間違って薬品ケースを開けようとしても、手を引っ掛ける部分がないため開くことができず、処方箋や患者名の再確認等を喚起できる。したがって、指令手段で指令された、開く必要のある薬品ケースのみしか開かず、収容されている薬品の在庫をきちんと管理できる。
【0020】
本発明においては、 前記複数の薬品ケースの内の2個以上が同時に開くことのないように前記指令手段が薬品ケースを選択することとすれば、常に1つの種類の薬品しか作業の対象とならないため、薬品のピッキングミスを防止できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一つの実施の形態に係る投与カートの構成を示す図であり、図1(A)は前方から見た斜視図、図1(B)は後方から見た斜視図である。
図2は、図1の投与カートの制御系のブロック図である。
投与カート1は、縦長の直方体状の本体5を有し、同本体5の左右両側には複数(この例では、左側面に20個、右側面に20個、合計40個)の小引出し(薬品ケース)7が行列状に配列されている。これらの小引出し7が薬品棚3を構成する。また、本体5には制御装置20(図2参照)が内蔵されている。本体5の下面の四隅にはキャスター9が取り付けられている。各キャスター9にはモータ(図示されず)が備えられている。キャスター7をモータで回転させることにより、薬品棚3は楽に移動できる。図1(B)に示すように、本体5の背面にはハンドル11が設けられて、薬品棚3の移動方向を操作できる。
【0022】
各小引出し7は患者毎に設定されており、その患者に処方された1回分(あるいは1日分)の薬品が予め収容されている。薬品は、錠剤やカプセルのPTPタイプ、散薬の予製ヒートパック、点眼、点鼻、軟膏チューブ等の医薬品、注射シリンジや各種滅菌フィルター、輸液チューブ等の医療材料等である。各小引出し7の内部をさらに複数の区画に仕切っておき、各区画に1回の投与分の薬品を入れてもよい。本体5の右側面に配列されている各小引出しには右方向に引き出され、左側面に配列されている小引出しは左方向に引き出される。各小引出し7は軽量なプラスチックス等で作製される。
【0023】
小引出し7の外側の面(引き出される側の面)は、フラットな形状であり、指先を引っ掛けるためのノブや凹部が形成されていない。このため、後述する閉状態において、小引出し7を開けようとしても、指先を引っ掛ける手掛かりがないため開くことができない。
【0024】
各小引出し7には、小引出し7を開く開閉手段(詳細後述)と、小引出し7が閉じられたことを検知する閉検知センサ52(図4参照)が備えられている。各小引出し7は、通常は開指示がない限り開かないようになっている。
【0025】
本体5の、左右の小引出し7の奥壁で挟まれた中央部分には、複数の棚13が設けられている。これらの棚13の前面には、ドア15が設けられている。この棚13には、投与時に使用されるピンセットやガーゼ等の医療器具類が収容されている。
【0026】
本体5の上面には平坦な作業スペース17が設けられている。上面の奥には、上方に延びる奥壁19が立設している。同奥壁19の前面には、液晶タッチパネル21と、バーコードリーダー23が配置されている。奥壁19の背面に設けられているスイッチ25は、投与カートの搬送者用の入力スイッチであって、投与作業者の入力装置とは別のものである。例えば、搬送者の名前を認証するためのスイッチや移動車輪のロックなどの必要な操作を行う。
【0027】
図2に示すように、制御装置20には、制御部、メモリ(記憶手段)、タイマ等が備えられている。制御部は、液晶タッチパネル21(入力手段及び表示手段)とバーコードリーダ23(入力手段)とに接続している。液晶タッチパネル21からは、医療従事者の名前を示す信号や、作業開始信号等、患者毎の投与履歴が入力され、これらの情報はメモリに記録されている。液晶タッチパネル21にはこれらの情報が表示される。また、制御装置20はプリンタ(印字手段)を備えている(図示されず)。
【0028】
医療従事者の名前がバーコードで記されている場合は、バーコードリーダ23で、同バーコードを読み取る。入力された信号は、制御装置内のメモリに照会され、同メモリから医療従事者名が読み出される。
また、バーコードリーダ23からは、例えば、患者のリストバンドに記されているバーコードが読み取られる。このバーコードには、患者に応じて処方された薬品の種類や量、投与時間等の情報が記録されている。
【0029】
制御装置20は、図2に示すように、各小引出し7の開閉手段、及び、閉検知センサ52に接続している。制御部から各開閉手段に所定の小引出しの開信号が発せられると、同開閉手段は該当する一つの小引出しを開く。開閉手段の機構については後述する。そして、小引出しが開手段により開けられた後、小引出しが手で閉じられると、閉検知センサ52が検知して、制御部に閉信号を送る。
【0030】
投与作業の一例について説明する。
図3は、投与作業の一例を説明するためのフローチャートである。
医療従事者は、投与時間になると、患者の傍まで投与カート1を押して行く。そして、S1において、液晶タッチパネル21から、医療従事者の名前又はIDを入力する。医療従事者名がバーコードで記されている場合は、バーコードリーダ23で医療従事者名を表すバーコードを読み取る。あるいは、指紋入照合によって医療従事者名が入力されてもよい。また、このときの時間がタイマから読み出され、制御部に送られる。この時間が作業開始時間となる。
【0031】
次に、S2において、患者のリストバンドをバーコードリーダ23で読み取る。すると、S3において、読み取られた情報は制御部に送られ、該当する患者に応じた一つの小引出し7の開閉手段が駆動されて、同小引出し7が自動的に開く。上述のように、各小引出し7は患者毎に決められており、その患者に処方された1回分の薬品が予め収容されている。各小引出し7の内部が投与時間毎に複数の区画に仕切られて、各区画に1回の投与分の薬品が入れられている場合は、該当する区画から薬品を取り出す。各小引出し7は、通常は開不能となっており、選択された一つの小引出しのみが開かれる。
【0032】
そして、S4において、医療従事者は、開いた小引出しから1回の投与分の薬品を取り出して、本体5上のスペース17に置く。その後、S5において、開いた小引出し7を手で閉める。小引出し7が閉じられると、閉検知センサ52が検知し、閉信号を制御部に送る。制御部では、S6において、投与作業がメモリにロギングされる。そして、S7において、取り出された薬品が患者に投与される。
また、必要であれば、処方箋、取出指示、医薬品や医療材料の取扱い注意コメント等が印字装置から出力される。
【0033】
このような作業により、一人の患者に合わせた投与が行われる。つまり、本発明の開閉手段を設けるとともに、一つの小引出しに一患者用の薬品のみを収容することにより、同時に複数の小引出しが開くようなことがなく、一患者毎の投与作業を徹底できる。同時に、投与された薬品の名称や量、作業者名、作業時間がメモリに記録される。このように、作業毎に医療従事者名や作業時間、患者名、処方した薬品の種類を記録する(ロギングする)ことにより、作業の履歴の管理が可能になる。
さらに、小引出しの外側の面をフラットにしたことにより、間違って薬品ケースを開けようとしても、手を引っ掛ける部分がないため開くことができず、処方箋や患者名の再確認等を喚起できる。さらに、小引出しへの不用意なアクセスを防止でき、投与カート内の薬品の在庫を厳しく管理できる。
【0034】
なお、各小引出し7に患者名を表すバーコード(識別手段)6を設けてもよい。この場合、小引出し7内に薬品を充填するときに、処方箋に記されている患者名を表すバーコードと、小引出し7に設けられたバーコード6とをそれぞれ読み取り、各バーコードの患者名情報が一致している場合のみ小引出し7が開く。そして、処方箋を見ながら適宜な薬品を充填する。これにより、患者に処方する薬品を間違えて充填することがない。
【0035】
また、各小引出し7には、種類の異なる薬品が収容されていてもよい。この場合は、カートの各小引出し7に異なる種類の薬品を在庫させ、患者毎に決められた薬品を払い出していく。
【0036】
このような方式の投与カートを用いた投与作業について説明する。
図4は、投与作業の他の例を説明するためのフローチャートである。
S1の医療従事者名入力は、図3に示したフローチャートのS1の手順と同様である。次に、S12において、患者のリストバンドをバーコードリーダ23で読み取る。読み取られた情報は制御部に送られ、該当する患者に処方される薬品の名称や量がメモリから呼び出されて、タッチパネル21に表示される。そして、この薬品が収容されている小引出し7の開閉手段が駆動されて、同小引出し7が自動的に開く。各小引出し7は、通常は開不能となっており、選択された一つの小引出しのみが開かれる。
【0037】
そして、S14において、医療従事者は、タッチパネル21を見て、開いた小引出しから所定の量の薬品を取り出して、本体5上のスペース17に置く。その後、S15において、開いた小引出し7を手で閉める。薬品が複数種類ある場合は、一種類の薬品を取り出す度に小引出し7を閉める。小引出し7が閉じられると、閉検知センサ52が検知し、閉信号を制御部に送る。制御部では、S16において、投与作業がメモリにロギングされる。そして、S17において、処方箋に記されている薬品の全てを取り出したかを判定する。すなわち、処方箋に記されている薬品の種類の数だけS13〜S17の作業が行われ、この間、作業の対象となるのは常に一種類の薬品が収容されている小引出しのみである。そして、S17において、処方箋に記されている薬品の種類の数だけS13〜S17の作業を繰り返すことで、一患者へ投与される薬品の全てを取り出したことになる。
【0038】
ここで、取り出される薬品の量は医療従事者に一任されるが、処方量としての薬品の量はリストバンドのバーコードを読み取った際に、メモリに送られている。一患者分の投与が終了すると、タイマから時間が読み出されて制御部に送られる。この時間が、作業終了時間となる。そして、S18において、処方された全ての薬品を患者に投与する。
【0039】
このように、投与された薬品の量をメモリにおいてその都度更新していくことにより、薬品棚にストックされている薬品の在庫管理が可能になる。
【0040】
次に、小引出しの開閉手段について説明する。
図5は、開閉手段の構造の一例を説明する図である。
この例では、小引出し7の開閉手段について説明する。開閉手段は電磁力を使用したもので、永久磁石(磁気吸着部)41と、この永久磁石41に対して電磁反発力を生じさせる電磁石(電磁押出し部)43とから構成される。電磁石43は、螺旋状に巻いたコイル45の中にコア47(軟鋼板を重ねたもの)を入れたものである。
【0041】
永久磁石41は、小引出し7の裏面に固定されている。この例では、永久磁石のS極が手前側(図の右側)、N極が奥側(図の左側)に配置される。そして、薬品棚の奥壁の、永久磁石41に対向する部分に、電磁石43が固定されている。この状態で、永久磁石41は、電磁石43のコア47の一端面(図の右側)に磁力で吸着している。そして、両磁石が容易には離れないように、すなわち、小引出し7が薬品棚から容易に引き出されないように、永久磁石41とコア47間の磁力の強さや大きさが決定されている。電磁石43のコイル45の巻き方向は、コイル45に通電されたときに、永久磁石41に対向する側のコア47の端面(図の右側)がN極、同コアの反対側の端面(図の左側)がS極となる方向である。
【0042】
コイル45に電流を流すと、永久磁石41に対向する側のコア47の端面がN極となって、このN極と永久磁石41のN極との間に反発力が発生する。この反発力により、小引出し31が薬品棚の奥壁に対して前方に押出される。反発力は、小引出し31が、全長の1/3程度の長さが薬品棚21から前方(調剤者側)へ突き出るように設定されており、小引出し31の重量と同小引出しに収容される最大の量の薬品の重量を足した全重量を押し出す力の1/3より小さい力程度となる。コイル45の巻き数、コア47の断面積、電流量は、小引出し31を前方へ押出すに十分な反発力を生じるように決定されている。
また、小引出し31の代わりに、着脱可能な薬品ケースを扉付きのボックス27と組み合わせて使用してもよい。この薬品ケースとしては、病院薬局や調剤薬局で使用されている調剤台の錠剤ケースや薬品ケースを使用できる。このような薬品ケースは長さが20〜30cmであり、この長さの1/3程度が薬品棚21から前方へ押し出されるように、反発力を設定する。
【0043】
なお、コイル45へ通電される時間は100ms程度の短時間である。このため、コイル45へ通電されて電磁反発力により小引出し7が押出された後では、電磁石43は初期状態に戻っている。したがって、小引出し7から所定の量の薬品を取り出した後で小引出し7を閉めると、元のように永久磁石41と電磁石43のコア47とが吸着する。
【0044】
コイル45への通電は、スイッチ回路51によってオンされる。
図6は、スイッチ回路の一例を示す図である。
制御部から所定の小引出しに開信号が発せられると、OUT1が接地される。すると、フォトダイオードD1に電流が流れ、同ダイオードD1が発光する。この発光に反応してフォトトランジスタPCに電流が流れ、トランジスタ(FET)Qのゲートの電圧が上がる。ゲートとソース間の電位差がある程度以上となると、トランジスタQにドレイン電流が流れる。このときにコイル45に電流が流れることよって電磁石43がオン(磁力を帯びた状態)となる。
なお、このオン信号の時間は100ms程度とし、同時間経過後は、電磁石は初期状態に戻る。
【0045】
なお、永久磁石41のN極と電磁石43のコア47の端面(図の右側)との間に、プラスチックやステンレス板など非磁性体を介してもよい。この場合、磁力による吸着距離を調整し、また、磁力による吸着時の音を吸収して消音させることができる。
【0046】
このような投与カートにおいては、上述のように、薬品の在庫管理も行うことができる。小引出し内の薬品の量は、制御部で上述のようにロギングされており、在庫数が常に把握されている。在庫が少なくなった場合は、制御部から補給を示す信号を発して、ディスプレイ等に表示するとともに、該当する小引出しに開信号を発して同小引出しを開く。そして、医療従事者は所定の量の薬品を補給し、補給した量を入力する。
【0047】
また、小引出し内の薬品の量が少なくなると、小引出しの重量が軽くなって、小引出しを開けるときの電磁反発力が大きくなる。この反発力が大きくなりすぎると、小引出しが薬品棚から飛び出してしまうこともある。このため、薬品の単位量や小引出しの重量に基づいて、薬品が取り出される度に小引出しのおおよその重量を計算し、小引出しの重量が所定の重量以下となった場合は、電磁石のコイルへ流す電流量を少なくするなどにより反発力を低くすることができる。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、患者のリストバンドの情報を入力して、患者に応じた種類の薬品を投与するため、患者を間違えることがない。なお、投与の際には、作業の対象となる薬品が収容されている一つの小引出しのみが開くため、一種類の薬品毎の取り出しを徹底できる。また、小引出しの開閉毎に投与作業をロギングするため、在庫の管理を簡易にすることができる。さらに、小引出しの開閉機構を電磁石で行っているため、構造が簡易となり、機械的な摩擦や疲労を受ける部品がなく、損傷のおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係る投与カートの構成を示す図であり、図1(A)は前方から見た斜視図、図1(B)は後方から見た斜視図である。
【図2】図1の投与カートの制御系のブロック図である。
【図3】投与作業の一例を説明するためのフローチャートである。
【図4】投与作業の他の例を説明するためのフローチャートである。
【図5】開閉手段の構造の一例を説明する図である。
【図6】スイッチ回路の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 投与カート 3 薬品棚
5 本体 6 バーコード
7 小引出し(薬品ケース) 9 キャスター
11 ハンドル 13 棚
15 ドア 17 スペース
19 奥壁
20 制御装置 21 液晶タッチパネル
23 バーコードリーダ 25 スイッチ
41 永久磁石(磁気吸着部) 43 電磁石(電磁押出し部)
45 コイル 47 コア
51 スイッチ回路 52 閉検知センサ
Claims (7)
- 多数の薬品ケースの配列された薬品棚及び移動用車輪を備える投与カートにおいて、
前記多数の薬品ケースの内の特定の薬品ケースを選択してそれに指令を発する指令手段と、
前記多数の薬品ケースの各々に対応して設けられた、常時は該薬品ケースを引き出し不能な状態である閉状態とするとともに、前記指令手段によって選択された薬品ケースについては、該薬品ケースを引き出し可能な状態である開状態とする開閉手段と、を具備し、
前記開閉手段が、
前記薬品ケースを前記棚内に引き込まれた位置で固定して前記閉状態とする閉手段と、
前記薬品ケースを棚外へ頭を出すように押出す開手段と、
を有することを特徴とする投与カート。 - 前記閉手段が、前記薬品ケースを前記棚内に引き込まれた位置で固定する磁気吸着部であって、
前記開手段が、該磁気吸着部の吸着力を上回る電磁反発力を生じて、前記薬品ケースを棚外へ頭を突き出すように押出す電磁押出し部であることを特徴とする請求項1記載の投与カート。 - 各薬品ケース内の薬品を投与すべき患者を識別する識別信号を入力する患者識別手段と、を具備し、
前記識別手段により識別した患者に投与すべき薬品の収容されている薬品ケースの開閉手段にのみ、前記指令手段が開指令を発すること特徴とする請求項1又は2記載の投与カート。 - 多数の薬品ケースの配列された薬品棚及び移動用車輪を備える投与カートにおいて、
前記多数の薬品ケースの内の特定の薬品ケースを選択してそれに指令を発する指令手段と、
前記多数の薬品ケースの各々に対応して設けられた、常時は該薬品ケースを引き出し不能な状態である閉状態とするとともに、前記指令手段によって選択された薬品ケースについては、該薬品ケースを引き出し可能な状態である開状態とする開閉手段と、を備え、
作業者情報、時刻情報、及び、投与患者の現時点投与状況に関する情報等を入力する入力装置と、
該入力装置から入力された情報を記憶する記憶手段と、
該記憶手段に記憶されている情報を表示する表示手段と、
前記各情報等を印字する印字手段と、をさらに具備することを特徴とする投与カート。 - 前記薬品棚が、箱状の本体を有し、
前記複数の薬品ケースが、前記本体の複数の側壁面に行列上に配列されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の投与カート。 - 前記薬品ケースの外側に引手部がないことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の投与カート。
- 前記複数の薬品ケースの内の2個以上が同時に開くことのないように前記指令手段が薬品ケースを選択することを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の投与カート。
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