JP2004203924A - 水系インク及びその用途 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通常の可視光下では無色であり、紫外線照射下で発光する発光性化合物を含有し、該化合物と樹脂とでエマルションを形成している水系インク、及びインクジェット記録方式に最適な水系インクに関する。
【0002】
【従来の技術】
秘密保持、偽造防止、隠し印刷などのセキュリティーを目的に、通常の可視光では確認がし難く、紫外線や赤外線によって可視化したり、センサーでの読み取りを可能にする発光性含有インクの開発が行なわれている。印刷方式としては、種々ある中で、インクジェット記録方式が、簡便に実施できることから主流になってきている。
【0003】
インクジェット記録方式は、ノズルよりインクを噴射し、被記録物に付着せしめる方式であるため、該ノズルと被記録物が触れることがなく、曲面や凹凸のある表面に対しても、良好な印刷が可能であり、各種情報のマーキング方法として優れている。インクジェット記録には、ドロップオンディマンド方式やコンティニュアス方式があるが、希土類錯体は、インクジェット印刷用インクなどのインク中で、配位子の解離などにより、その蛍光強度が低下する傾向があり、希土類錯体を含むインクの保存安定性の向上が求められていた。一方、ドロップオンディマンド方式においても、ノズルの目詰まり防止を考慮した場合、インクの保存安定性の改善が求められている。
【0004】
従来、インクジェット記録方式の記録用インクとして水系インクや溶剤系インクが用いられている。水系インクは、基本的に色材、水及び有機溶剤から構成され、臭気、人体及び周辺環境への安全性の配慮から、水を主溶媒とするインクとなっている。一方、溶剤系インクはアルコールなどを主体とする溶剤で構成されているが、臭気、人体及び周辺環境への安全性などの問題があり、使用する場合は、業務用の設備の整のった限られた場所で行われ、民生用などでは使用が制限される。
【0005】
発光性化合物含有インクに使用される発光性化合物として、希土類錯体は、ストークスシフトが大きく、発光強度も大きいので、読み取り間違いを防止でき、好適な化合物である。例えば、インクジェット印刷用として、希土類錯体を蛍光性化合物成分とする、無色または淡色の蛍光インク組成物が提案されている。(特許文献1〜2)
またインクジェット記録用インク及び化合物に関しては、以下に示す様々な要求特性、すなわち、
(1)インクの粘度、表面張力、比電導度、密度、pH等の物性値が適当であること
(2)インクの長期保存安定性が良好であること
(3)溶解成分の溶解安定性が高く、ノズルを目詰まりさせないこと
(4)被記録材での速乾性が良好であること
(5)耐光性、耐水性が良好であること
が挙げられるが、全ての特性を満足するに至っていないのが現状である。
【0006】
【特許文献1】
特開平08 −239607号公報
【特許文献2】
特開平09 −188835号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、特に発光特性に優れた発光性化合物を含有したエマルションの形態をとり、環境面での安全性を備えた発光性水系インクを提供すること、さらに、耐水性に優れ、耐光性、かつ保存安定性に優れたインクジェット記録方式に最適なセキュリティー性を有する発光性水系インクを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、発光特性に優れた発光性化合物を樹脂に含有させ、その樹脂微粒子が分散したエマルションを形成させたインクが保存安定性に優れ、インクジェット記録方式に使用した場合、セキュリティー性に優れている事を見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、
▲1▼水、発光性化合物及び樹脂を主成分とし、発光性化合物を含有する樹脂微粒子が分散したエマルションの形態をとる水系インクにおいて、発光性化合物のうち少なくとも1種が、下記一般式(1)(化3)で表されるユウロピウム化合物であるインク。
【0009】
【化3】
【0010】
〔式中、Aは下記式(化4)で表される置換基の何れかであり、
【0011】
【化4】
【0012】
(式中、R5〜R13はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルキルアミノ基、置換されてもよいジアルキルアミノ基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよいアラルキル基を表す)
Bはトリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、フルオロメチル基、またはメチル基を表し、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、置換されてもよいアルキル基または置換されてもよいアラルキル基を表す。〕
▲2▼インクジェット記録方式に使用されることを特徴とする▲1▼記載の水系インク。に関するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、水、発光性化合物及び樹脂を主成分とし、発光性化合物を含有する樹脂微粒子が分散したエマルションの形態をとる水系インクにおいて、発光性化合物のうち少なくとも1種が、下記一般式(1)(化5)で表されるユウロピウム化合物であるインクに関するものである。
【0014】
【化5】
【0015】
また式中、Aは下記式(化6)で表される置換基の何れかであり、Bはトリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、フルオロメチル基、またはメチル基を表す。またR1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、置換されてもよいアルキル基または置換されてもよいアラルキル基を表す。
【0016】
【化6】
【0017】
(式中、R5〜R13はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルキルアミノ基、置換されてもよいジアルキルアミノ基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよいアラルキル基を表す)
【0018】
R1〜R4およびR5〜R13において、置換されてもよいアルキル基としては特に限定されるものではないが、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられる。
R1〜R4およびR5〜R13において、置換されてもよいアラルキル基としては特に限定されるものではないが、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
【0019】
またR5〜R13において、ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
R5〜R13において、置換されてもよいアルコキシ基としては特に限定されるものではないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。
R5〜R13において、置換されてもよいアリール基としては特に限定されるものではないが、例えば、フェニル基、トリル基、キシリジル基、ナフチル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基等が挙げられる。
【0020】
R5〜R13において、置換されてもよいアルキルアミノ基としては特に限定されるものではないが、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基等が挙げられる。
R5〜R13において、置換されてもよいジアルキルアミノ基としては特に限定されるものではないが、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基等が挙げられる。
【0021】
これらの置換基のうち、好ましい置換基としては、インクの耐光性及び保存安定性の観点から、Aは置換されていてもよいチエニル基であり、Bはトリフルオロメチル基、R1〜R4は置換されてもよいアルキル基である。
【0022】
本発明で使用する一般式(1)で表される発光性化合物の具体例としては、例えば、第1表(表1〜表2)で表される例示化合物を上げる事ができる。なお、本発明はこれらの例示化合物に限定されるものではない。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
本発明で使用する一般式(1)で表される化合物は、常法により合成することができるが、例えば、過塩素酸ユウロピウムと下記一般式(2)(化7)で表される化合物とを水酸化ナトリウム存在下、アセトン中で反応させ、一般式(3)(化8)で表される化合物と反応させる事によって合成できる。
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】
(式中、Xはハロゲン原子を表し、A、B及びR1〜R4は前記と同じ意味を表す。)
本発明で用いる発光性化合物は、各種インク、特にインクジェット記録方式用の化合物として有用である。該化合物はそのままでも使用可能であるが、特にインクジェット記録方式用の化合物として用いる場合、化合物中に含まれる不純物や無機物等による記録装置の吐出ノズルの目詰まりを防止するために、例えば、イオン交換樹脂や限外濾過による脱塩処理や、その他の脱塩処理方法等、あるいはカラムクロマトグラフィーにより精製を行ってもよい。
【0029】
本発明の発光性水系インクは、一般式(1)で表される発光性化合物、水、樹脂が主成分であり、乳化工程により発光性化合物が含有された樹脂微粒子の分散したエマルションの形態をとっている。また、本発明のインクジェット記録用インクは、必要に応じて、有機溶剤、添加剤等を含有していてもよい。一般式(1)で表される発光性化合物は、単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよく、また、その他の構造の異なった化合物を混合してもよい。
【0030】
本発明の発光性水系インクにおいて、樹脂微粒子を構成する樹脂としては、その表面にイオン性基を有するものであれば良く、例えば、ポリエステル系樹脂、ビニル重合体、ポリウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合体等の様々な樹脂を用いることができる。
【0031】
ポリエステル系樹脂としては、多価カルボン酸類と多価アルコール類から構成され、単独あるいは二種類以上組み合わせて重合させた樹脂等が挙げられる。
多価カルボン酸類としては、特に限定されるものではなく、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタルレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7ジカルボン酸、5〔4−スルホフェノキシ〕イソフタル酸、スルホテレフタル酸、p−オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、フマ−ル酸、マレイン酸、イタコン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等で示される芳香族多価カルボン酸、芳香族オキシカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸等が挙げられ、これらは金属塩、アンモニウム塩等としても使用できる。
【0032】
多価アルコール類としては、特に限定されるものではなく、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエルスリトール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、トリシクロデカンジオール、トリシクロデカンジメタノール、メタキシレングリコール、オルトキシレングリコール、1,4−フェニレングリコール、ビスフェノールA、ラクトン系ポリエステルポリオール類等で示される脂肪族多価アルコール類、脂環族多価アルコール類、芳香族多価アルコール類等が挙げられる。
また、前記の多価カルボン酸類と多価アルコール類との単独あるいは二種類以上組み合わせて重合させたポリエステル樹脂は、通常知られている末端封止可能な化合物を用いて、高分子鎖の末端の極性基を封止したものを使用することもできる。
【0033】
ビニル重合体、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合体等の樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、以下に挙げる重合性単量体から得られるものが挙げられる。
この重合性単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−クロルスチレン、ジビニルベンゼン等のビニル系芳香族炭化水素、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸イソペンチル、アクリル酸ネオペンチル、アクリル酸3−(メチル)ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシルアクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸イソペンチル、メタクリル酸ネオペンチル、メタクリル酸3−(メチル)ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル等等の(メタ)アクリル酸エステル系、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸、(メタ)アクリルアミド、N−置換マレイミド、無水マレイン酸、(メタ)アクリロニトリル、ビニルケトン、酢酸ビニル、塩化ビニリデン等の単独あるいは二種類以上組み合わせて重合させた樹脂等が挙げられる。 ポリウレタン系樹脂としては、イソシアネート類とイソシアネート類と反応し得る官能基を有する化合物から構成され、単独あるいは二種類以上組み合わせて重合させた樹脂等が挙げられる。
【0034】
イソシアネート類としては、例えば、エチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ブテンジイソシアネート、1,3−ブタジエン−1,4−ジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカトリイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタン、2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアナト−5−イソシアナトメチルオクタン、ビス(イソシアナトエチル)カーボネート、ビス(イソシアナトエチル)エーテル、1,4−ブチレングリコールジプロピルエーテル−ω,ω’−ジイソシアネート、リジンジイソシアナトメチルエステル、リジントリイソシアネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、2−イソシアナトプロピル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、キシリレンジイソシアナート、ビス(イソシアナトエチル)ベンゼン、ビス(イソシアナトプロピル)ベンゼン、α,α、α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアナート、ビス(イソシアナトブチル)ベンゼン、ビス(イソシアナトメチル)ナフタレン、ビス(イソシアナトメチル)ジフェニルエーテル、ビス(イソシアナトエチル)フタレート、メシチレントリイソシアネート、2,6−ジ(イソシアナトメチル)フラン等の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジメチルメタンジイソシアネート、2,2−ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナト−n−ブチリデン)ペンタエリスリトール、ダイマ酸ジイソシアネート、2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−5−イソシアナトメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−6−イソシアナトメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−5−イソシアナトメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−6−イソシアナトメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−6−(2−イソシアナトエチル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−6−(2−イソシアナトエチル)−ビシクロ[2,1,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−5−(2−イソシアナトエチル)−ビシクロ[2,1,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−6−(2−イソシアナトエチル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、ノルボルナンビス(イソシアナトメチル)等の脂環族ポリイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、エチルフェニレンジイソシアネート、イソプロピレンフェニレンジイソシアネート、ジメチルフェニレンジイソシアネート、ジエチルフェニレンジイソシアネート、ジイソプロピルフェニレンジイソシアネート、トリメチルベンゼントリイソシアネート、ベンゼントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、メチルナフタレンジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ビベンジル−4,4’−ジイソシアネート、ビス(イソシアナトフェニル)エチレン、3,3’−ジメトキシビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメリックMDI、ナフタレントリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,4’−トリイソシアネート、3−メチルジフェニルメタン−4,6,4’−トリイソシアネート、4−メチル−ジフェニルメタン−3,5,2’,4’,6’−ペンタイソシアネート、フェニルイソシアナトメチルイソシアネート、フェニルイソシアナトエチルエチルイソシアネート、テトラヒドロナフチレンジイソシアネート、ヘキサヒドロベンゼンジイソシアネート、ヘキサヒドロジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、エチレングリコールジフェニルエーテルジイソシアネート、1,3−プロピレングリコールジフェニルエーテルジイソシアネート、ベンゾフェノンジイソシアネート、ジエチレングリコールジフェニルエーテルジイソシアネート、ジベンゾフランジイソシアネート、カルバゾールジイソシアネート、エチルカルバゾールジイソシアネート、ジクロロカルバゾールジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、チオジエチルジイソシアネート、チオプロピルジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネート、ジメチルスルフォンジイソシアネート、ジチオジメチルジイソシアネート、ジチオジエチルジイソシアネート、ジチオプロピルジイソシアネート、ジシクロヘキシルスルフィド−4,4’−ジイソシアネート等の含硫脂肪族イソシアネート、ジフェニルスルフィド−2,4’−ジイソシアネート、ジフェニルスルフィド−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジイソシアナトジベンジルチオエーテル、ビス(4−イソシアナトメチルベンゼン)スルフィド、4、4’−メトキシベンゼンチオエチレングリコール−3,3’−ジイソシアネート等の芳香族スルフィド系イソシアネート、ジフェニルジスルフィド−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルジスルフィド−6,6’−ジイソシアネート、4,4’−ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシジフェニルジスルフィド−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジメトキシジフェニルジスルフィド−3,3’−ジイソシアネート等の脂肪族ジスルフィド系イソシアネート、ジフェニルスルホン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート、ベンジディンスルホン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタンスルホン−4,4’−ジイソシアネート、4−メチルジフェニルメタンスルホン−2,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジメトキシジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジイソシアネートジベンジルスルホン、4,4’−ジメチルジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート、4,4’−ジ−tert−ブチルジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート、4,4’−メトキシベンゼンエチレンジスルホン−3,3’−ジイソシアネート、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート等の芳香族スルホン系イソシアネート、
4−メチル−3−イソシアナトベンゼンスルホニル−4’−イソシアナトフェノールエステル、4−メトキシ−3−イソシアナトベンゼンスルホニル−4’−イソシアナトフェノールエステル等のスルホン酸エステル系イソシアネート、4−メチル−4’−イソシアネート、ジベンゼンスルホニル−エチレンジアミン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−メトキシベンゼンスルホニル−エチレンジアミン−3,3’−ジイソシアネート、4−メチル−3−イソシアナトベンゼンスルホニルアニリド−4−メチル−3’−イソシアネート等の芳香族スルホン酸アミド、チオフェン−2,5−ジイソシアネート、チオフェン−2,5−ジイソシアナトメチル、1,4−ジチアン−2,5−ジイソシアネート、1,4−ジチアン−2,5−ジイソシアナトメチル等の含硫複素環化合物等が挙げられる。
【0035】
前記イソシアネート類と反応し得る官能基を有する化合物としては、例えば、以下のものが挙げられる。
ポリオール化合物:エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ブタントリオール、1,2−メチルグリコサイド、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ソルビトール、エリスリトール、スレイトール、リビトール、アラビニトール、キシリトール、アリトール、マニトール、ドルシトール、イディトール、グリコール、イノシトール、ヘキサントリオール、トリグリセロース、ジグリペロール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラエチレンエーテルグリコール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、シクロブタンジオール、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘプタンジオール、シクロオクタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ヒドロキシプロピルシクロヘキサノール、トリシクロ[5,2,1,02,6 ]デカン−ジメタノール、ビシクロ[4,3,0]−ノナンジオール、ジシクロヘキサンジオール、トリシクロ[5,3,1,1]ドデカンジオール、ビシクロ[4,3,0]ノナンジメタノール、トリシクロ[5,3,1,1]ドデカン−エタノール、ヒドロキシプロピルトリシクロ[5,3,1,1]ドデカノール、スピロ[3,4]オクタンジオール、1,1’−ビシクロヘキシリデンジオール、シクロヘキサントリオール、マルチトール、ラクチトール等の脂肪族ポリオール、ジヒドロキシナフタレン、トリヒドロキシナフタレン、テトレヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゼン、ベンゼントリオール、ビフェニルテトラオール、ピロガオール、(ヒドロキシナフチル)ピロガロール、トリヒドロキシフェナントレン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、キシリレングリコール、ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビスフェノールA−ビス−(2−ヒドロキシエチルエーテル)、テトラブロムビスフェノールA、テトラブロムビスフェノールA−ビス−(2−ヒドロキシエチルエーテル)、ビスフェノールS等の芳香族ポリオール、ジブロモネオペンチルグリコール等のハロゲン化ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトン、ポリチオエーテルポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリチオエーテルポリオール、ポリブタジエンポリオール、フランジメタノールの他にシュウ酸、グルタミン酸、アジピン酸、酢酸、フタル酸、イソフタル酸、サリチル酸、ピロメリット酸等の有機酸と前記ポリオールとの縮合反応生成物、前記ポリオールとエチレンオキシドや、プロピレンオキシド等アルキレンオキシドとの付加反応生成物、アルキレンポリアミンとアルキレンオキシドとの付加反応生成物、2,2−ジメチロール乳酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロール吉草酸、3,4−ジアミノブタンスルホン酸、3,6−ジアミノ−2−トルエンスルホン酸、及びこれらのカプロラクトン変性品、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、グリセリンジ(メルカプトアセテート)、1−ヒドロキシ−4−メルカプトシクロヘキサン、2,4−ジメルカプトフェノール、2−メルカプトハイドロキノン、4−メルカプトフェノール、1,3−ジメルカプト−2−プロパノール、2,3−ジメルカプト−1,3−ブタンジオール、ペンタエリスリトールトリス(3ーメルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールモノ(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールトリス(チオグリコレート)、ペンタエリスリトールペンタキス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチル−トリス(メルカプトエチルチオメチル)メタン、1−ヒドロキシエチルチオ−3−メルカプトエチルチオベンゼン、4−ヒドロキシ−4’−メルカプトジフェニルスルフォン、2−(2−メルカプトエチルチオ)エタノール、ジヒドロキシエチルスルフィドモノ(3−メルカプトプロピオネート)、ジメルカプトエタンモノ(サルチレート)、ヒドロキシエチルチオメチル−トリス(メルカプトエチルチオ)メタン等が挙げられる。
【0036】
この他、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、シクロヘキシレンジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、α,α’−メチレンビス(2ークロルアニリン)3,3’−ジクロル−α,α’−ビフェニルアミン、m−キシレンジアミン、イソフォロンジアミン、N−メチル−3,3’−ジアミノプロピルアミン、ノルボルネンジアミン等に挙げられるポリアミノ化合物、ポリチオール化合物、セリン、リシン、ヒスチジン、等のα−アミノ酸、更にこれら上記の活性水素化合物のハロゲン置換体も使用することが出来る。これらはそれぞれ単独で用いることも、また2種類以上混合して用いても良い。
これらの樹脂は、単独あるいは二種類以上混合させて用いることもできるが、なんらこれらに限定されるものではない。
樹脂は、その表面にイオン性基を含有することによって優れた水分散性を発現する。
このようなイオン性基としてはスルホン酸基、カルボン酸基、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸基およびホスフィン酸基もしくはこれらのアルカリ金属塩基やアンモニウム塩基、または第1級〜第3級アミン基等を例示することができ、カルボン酸アルカリ金属塩基、カルボン酸アンモニウム塩基、スルホン酸アルカリ金属塩基およびスルホン酸アンモニウム塩基が好ましく、特にスルホン酸アルカリ金属塩基およびスルホン酸アンモニウム塩基が水分散安定性の点で好ましい。イオン性基の導入は、樹脂合成時にイオン性基を有する単量体を添加すればよい。
【0037】
例えば、ポリエステル系樹脂にイオン性基としてカルボン酸アルカリ金属塩基またはカルボン酸アンモニウム塩基を導入する場合には、ポリエステルの重合末期にトリメリット酸等の多価カルボン酸を系内に導入することにより、樹脂末端にカルボキシル基を付加し、さらにこれをアンモニア、水酸化ナトリウム等にて中和することによりカルボン酸塩の基に交換する方法用いることができる。
また、ポリエステル系樹脂微粒子にイオン性基としてスルホン酸アルカリ金属塩基またはスルホン酸アンモニウム塩基を導入する場合には、スルホン酸アルカリ金属塩基またはスルホン酸アンモニウム塩基を有するモノまたはジカルボン酸を系内に導入することにより、これらのイオン性基をポリエステル樹脂に導入することができる。
塩としてはアンモニウム系イオン、Li、Na、K、Mg、Ca、Cu、Fe等が挙げられ、特に好ましいものはKまたはNaである。
【0038】
本発明の発光性水系インクは、
▲1▼前記の重合性単量体に発光性化合物を溶解あるいは分散させた後、乳化重合を行い、必要に応じて添加剤等を加えて均一溶解あるいは均一分散、さらに水を加えて水分散体とし乳化を行う方法、
▲2▼重合を行い前記の樹脂を得た後、発光性化合物を直接添加し、必要に応じて添加剤等を加えて均一溶解あるいは均一分散、さらに水を加えて水分散体とし乳化を行う方法、
▲3▼水溶性有機溶媒(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)や通常知られている造膜助剤(例えば、テキサノール、N,N−ジメチルピロリドン等)に発光性化合物を溶解あるいは分散させたものを、重合を行った前記の樹脂に加え、また、必要に応じて添加剤等を加えて均一溶解あるいは均一分散、さらに水を加えて水分散体とし乳化を行い、さらに必要に応じて水溶性有機溶媒を留去する方法、
▲4▼水不溶性有機溶媒(例えば、トルエン等)に発光性化合物を溶解あるいは分散させたものを、重合を行った前記の樹脂に加え、また、必要に応じて添加剤等を加えて均一溶解あるいは均一分散、さらに水を加えて水分散体とし乳化を行うい、さらに必要に応じて水不溶性有機溶媒を留去する方法、あるいは、
▲5▼前記の樹脂の水系分散体を得た後、発光性化合物を加えて、高温処理を行う高温染色法、等によって製造される。
なお、製造に際しては、不溶物を除去するため、メンブランフィルター等の微小孔径のフィルターで濾過することもある。
【0039】
乳化して得られた水系分散体中の発光性化合物含有樹脂微粒子は、平均粒径が0.01〜1μmであることが好ましく、さらに0.05〜0.8μmであることが特に好ましい。平均粒径が小さすぎると画像濃度の低下や耐水性の低下を引き起こす可能性があり、また、大きすぎるとインク中における分散安定性が低下して沈降物が生じ保存安定性が悪くなる問題や、ノズルの目詰まり等の問題を引き起こす可能性がある。。
【0040】
発光性化合物含有樹脂微粒子中の発光性化合物の含有量は、用途、目的、発光性化合物の種類、インク組成、インクの印字濃度、目詰まり性にもよるが、樹脂中に、0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%である。
発光性化合物の含有量が少ないと十分な記録画像を得ようとした際、多量のインクを必要とし、記録装置の印字ヘッドや記録紙に負荷がかかり、また、多いと発光性化合物が樹脂粒子から析出し易くなりインク中に析出物を生じ、印字ヘッドの目詰まり等を引き起こす。
【0041】
また、本発明のインクジェット記録用インクには、インクの色調を調製するために、その他の色素や、インク特性を損なわない程度に、公知の染料や顔料をエマルジョンあるいは微分散状態に処理したものを添加しても差し支えない。
また、インク中の発光性化合物含有樹脂微粒子の含有量は1〜70重量%、好ましくは5〜50重量%である。
本発明のインクには、必要に応じて、インクの保湿性、表面張力、粘度、乾燥速度等を調整するために、水溶性有機溶媒を含有させることが可能である。
【0042】
水溶性有機溶媒としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、グリセリン、チオグリコール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコールエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の含窒素化合物、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等のアルコール類、グリセリン等を用いることができる。これらの水溶性有機溶媒を含有させる場合には、インク全量に対して1〜30重量%含有させることが好ましい。
また、インクの保存安定性を向上させるためにインクのpHを7〜10に調整することが好ましい。pH調整剤としては、NaHCO3 、Na2 B4 O7 、エタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミン等のアルカノールアミン、水酸化カリウム及び水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物等が挙げられる。
【0043】
また、本発明のインクには、従来使用されている種々の添加剤を必要に応じて加えることができる。例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、分散剤、分散安定剤、キレート化剤、水溶性ポリマー、マスキング剤、防かび剤、防腐剤、粘度調節剤、界面活性剤、表面張力調整剤、pH調整剤、比抵抗値調整剤、近赤外線吸収剤、浸透剤等の添加剤が挙げられる。
【0044】
前記成分から構成される本発明の発光性水系インクは、インクジェット記録方式のインクとして使用する以外に、筆記用具等のインクとしても使用可能であり、記録特性、保存安定性、被記録材への定着性、記録画像の鮮明性、耐光性、耐水性等に優れたものである。
また、本発明で使用する色素は、有機溶剤に対する溶解性が高いため、捺染用途、印刷用途等の溶剤型インクジェットインクとしても利用可能である。
【0045】
【実施例】
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は重量部を示す。
実施例1
発光性化合物No.1の合成例
アセトン300部に、ベンゾイルトリフルオロアセトン20.8部、水酸化ナトリウム3.8部、水6部を加え、そこへ過塩素酸ユウロピウム7.2重量%を含む水溶液16.8部を滴下し2時間攪拌した。反応終了後、アセトンを留去し、エタノール30部、水30部を加えて、1時間攪拌した後、結晶を濾過、水洗、乾燥した。得られた結晶を180部のエタノールに加え溶解させ、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド7.1部を加え、1時間攪拌した。次に水300部を加えて、結晶を濾過、水洗、減圧乾燥を行い発光性化合物No.1 24部を得た。
発光性化合物含有樹脂微粒子分散液(A)の製造例
温度計、攪拌機を備えたオートクレーブ中に、ジメチルテレフタレート180部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルエステル10部、エチレングリコール130部、トリシクロデカンジメタノール25部、テトラブトキシチタネート0.1部を装入し、180〜220℃で約3時間加熱してエステル交換反応を行った。次いで、反応混合物を240℃まで加熱した後、オートクレーブ内の圧力を10mmHgまでゆっくりと下げ、1時間反応を続けた。オートクレーブ内の圧力を大気圧までもどし、共重合ポリエステル樹脂を得た。
次に、得られたポリエステル樹脂100部、メチルエチルケトン150部、テトラヒドロフラン150部、表1中No.1で表される発光性化合物10部を混合した後、水600部を添加し、さらに混合した。この混合物を0.8ミクロンのメンブランフィルターで濾過し、加熱して溶剤を留去させた。冷却後、水を加えて固形分濃度を20重量%とし、発光性化合物含有樹脂微粒子分散液(A)を得た。分散液中に分散している微小樹脂粒子は平均粒径0.08μmの樹脂の微小粒子であった。
特性の評価
該発光性化合物含有樹脂微粒子分散液にグリセリンおよび水を添加し、固形分15重量%を含有する水系インクを得た。
この水系インクを用い、ピエゾ方式インクジェットプリンター用インクカートリッジに充填し、同方式プリンターにより印字及び画像記録を行い、下記の項目について試験を行った。その結果、印字及び画像記録部分は、蛍光灯下の目視では、無色であり印字及び画像記録されていない部分との差は確認できなかったが、紫外線の照射下では印字及び画像記録部分が赤橙色に発光し、印字及び画像記録されていない部分との差が目視にて容易に確認できた。また、
(A)画像評価;○、(B)耐水性評価;◎、(C)耐光性評価;○、(D)インクの保存安定性評価;◎(1ヶ月)、◎(3ヶ月)と良好であった。
なお、各試験項目の評価基準は下記の通りである。
(A)画像評価:普通紙に画像を形成させ、ブラックライトを照射し、滲み状態を目視により判定した。
(B)耐水性評価:試験の画像記録された普通紙の印字部分を、水に漬けて自然乾燥後、蛍光分光光度計を用いて、発光強度を測定し、下記式のOD1にて耐水性評価を行った。
OD1=(水に漬けた後の発光強度)/(水に漬ける前の発光強度)×100(%)
(C)耐光性評価:キセノンフェードメーター(スガ試験機社製)を用い、100時間照射した後、、蛍光分光光度計を用いて、発光強度を測定し、下記式のOD2にて耐光性評価を行った。
OD2=(照射後の発光強度)/(照射前の発光強度)×100(%)
(D)インクの保存安定性評価:水系インクを40℃で1ヶ月間保存後、3ヶ月間保存後、析出物の有無を目視にてを観察した。
【0046】
実施例2
発光性化合物含有樹脂微粒子分散液(B)の製造例
温度計、攪拌機を備えたオートクレーブ中に、ジメチルテレフタレート 150部、ジメチルイソフタレート 50部、5ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルエステル5部、エチレングリコール 150部、ネオペンチルグリコール 250部、テトラブトキシチタネート 0.1部を装入し、180〜220℃で約3時間加熱してエステル交換反応を行った。
次いで、反応混合物を240℃まで加熱した後、オートクレーブ内の圧力を10mmHgまでゆっくりと下げ、1時間反応を続けた。オートクレーブ内の圧力を大気圧までもどし、共重合ポリエステル樹脂を得た。次に、得られたポリエステル樹脂100部、メチルエチルケトン150部、テトラヒドロフラン150部、表1中No.1で表される発光性化合物10部を混合した後、水600部を添加し、さらに混合した。この混合物を0.8ミクロンのメンブランフィルターで濾過し、加熱して溶剤を留去させた。冷却後、水を加えて固形分濃度を20重量%とし、発光性化合物含有樹脂微粒子分散液(B)を得た。分散液中に分散している微小樹脂粒子は平均粒径0.1μmの樹脂の微小粒子であった。
該発光性化合物含有樹脂微粒子分散液にグリセリンおよび水を添加し、固形分15重量%を含有する水系インクを得た。実施例1と同様にインク特性の評価を行った結果、印字及び画像記録部分は、蛍光灯下の目視では、無色であり印字及び画像記録されていない部分との差は確認できなかったが、紫外線の照射下では印字及び画像記録部分が赤橙色に発光し、印字及び画像記録されていない部分との差が目視にて容易に確認できた。また、
(A)画像評価;○、(B)耐水性評価;◎、(C)耐光性評価;○、(D)インクの保存安定性評価;◎(1ヶ月)、○(3ヶ月)と良好であった。
【0047】
実施例3
発光性化合物含有樹脂微粒子分散液(C)の製造例
温度計、撹拌機、還流冷却管、滴下装置、および窒素導入管を備えた反応容器に、イオン交換水900部 を装入し、窒素置換を十分に行った。70 ℃まで加熱した後、過硫酸カリウム2部 を装入した。次に、滴下装置中のイオン交換水70部 、ラウリル硫酸ナトリウム1 .0部 にスチレン53部 、ブチルアクリレート59部 、グリシジルメタクリレート48部 、t −ドデシルメルカプタン0 .16部 からなる混合物を、反応容器へ2 時間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、2 時間熟成させた。次に、過硫酸アンモニウム2部 、イオン交換水20部 からなる水溶液を反応容器へ装入し、滴下装置中のイオン交換水300部 、ラウリル硫酸ナトリウム2部 、アクリルアミド16部 にスチレン298部 、ブチルアクリレート297部 、メタクリル酸29部 、エチレングリコールジメタクリレート10部 、およびt −ドデシルメルカプタン0 .65部 からなる混合物を反応容器へ3 時間かけて滴下した。滴下終了後、3 時間熟成させた。室温まで冷却した後、イオン交換水とアンモニア水を装入して水性アクリル樹脂を得た。
得られた水性アクリル樹脂100部、メチルエチルケトン150部、テトラヒドロフラン150部、表1中No.1で表される発光性化合物10部を混合した後、イオン交換水600部を添加し、さらに混合した。該色素は、溶媒に対する溶解性が高いため、完全に溶解した。この混合物を0.8ミクロンのメンブランフィルターで濾過し、加熱して溶剤を留去させた。冷却後、イオン交換水を加えて固形分濃度を20重量%とし、発光性化合物含有樹脂微粒子分散液(C)を得た。分散液中に分散している微小樹脂粒子は平均粒径0.08μmの樹脂の微小粒子であった。
該発光性化合物含有樹脂微粒子分散液にグリセリンおよびイオン交換水を添加し、固形分15重量%を含有する水系インクを得た。実施例1と同様にインク特性の評価を行った結果、印字及び画像記録部分は、蛍光灯下の目視では、無色であり印字及び画像記録されていない部分との差は確認できなかったが、紫外線の照射下では印字及び画像記録部分が赤橙色に発光し、印字及び画像記録されていない部分との差が目視にて容易に確認できた。また、
(A)画像評価;○、(B)耐水性評価;◎、(C)耐光性評価;○、(D)インクの保存安定性評価;◎(1ヶ月)、○(3ヶ月)と良好であった。
【0048】
実施例4〜8
表1に記載の発光性化合物を用い、実施例1あるいは2の方法でインクを作製し、該インク特性の評価を行い、その結果を、第2表(表3)に示した。なお、第2表中の「インク作製法」は実施例1、2、3のいずれかの方法を示す。
【0049】
【表3】
【0050】
本発明の発光性水系インクは、特に耐水性に優れ、長期に渡る保存安定性に優れたものであった。また、記録画像においても良好で滲みもなく、耐光性に優れたものであった。印字及び画像記録部分についても、蛍光灯下の目視では、無色であり印字及び画像記録されていない部分との差は確認できなかったが、紫外線の照射下では印字及び画像記録部分が赤橙色に発光し、印字及び画像記録されていない部分との差が目視にて容易に確認できた。
【0051】
【発明の効果】
本発明の発光性水系インクは、特に耐水性に優れており、耐光性、保存安定性に優れた性能を示す。特にインクジェット記録方式のインクとして使用する場合、該インクを用いることで高品位で滲みのない画像形成が可能となり、記録画像も耐水性、耐光性に優れた特性を有した。また、印字及び画像記録部分について、蛍光灯下の目視では、無色であり印字及び画像記録されていない部分との差はなく、紫外線の照射下では印字及び画像記録部分が発光し、印字及び画像記録されていない部分との差が発現するセキュリティー性にも優れた発光性水系インクを提供することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、通常の可視光下では無色であり、紫外線照射下で発光する発光性化合物を含有し、該化合物と樹脂とでエマルションを形成している水系インク、及びインクジェット記録方式に最適な水系インクに関する。
【0002】
【従来の技術】
秘密保持、偽造防止、隠し印刷などのセキュリティーを目的に、通常の可視光では確認がし難く、紫外線や赤外線によって可視化したり、センサーでの読み取りを可能にする発光性含有インクの開発が行なわれている。印刷方式としては、種々ある中で、インクジェット記録方式が、簡便に実施できることから主流になってきている。
【0003】
インクジェット記録方式は、ノズルよりインクを噴射し、被記録物に付着せしめる方式であるため、該ノズルと被記録物が触れることがなく、曲面や凹凸のある表面に対しても、良好な印刷が可能であり、各種情報のマーキング方法として優れている。インクジェット記録には、ドロップオンディマンド方式やコンティニュアス方式があるが、希土類錯体は、インクジェット印刷用インクなどのインク中で、配位子の解離などにより、その蛍光強度が低下する傾向があり、希土類錯体を含むインクの保存安定性の向上が求められていた。一方、ドロップオンディマンド方式においても、ノズルの目詰まり防止を考慮した場合、インクの保存安定性の改善が求められている。
【0004】
従来、インクジェット記録方式の記録用インクとして水系インクや溶剤系インクが用いられている。水系インクは、基本的に色材、水及び有機溶剤から構成され、臭気、人体及び周辺環境への安全性の配慮から、水を主溶媒とするインクとなっている。一方、溶剤系インクはアルコールなどを主体とする溶剤で構成されているが、臭気、人体及び周辺環境への安全性などの問題があり、使用する場合は、業務用の設備の整のった限られた場所で行われ、民生用などでは使用が制限される。
【0005】
発光性化合物含有インクに使用される発光性化合物として、希土類錯体は、ストークスシフトが大きく、発光強度も大きいので、読み取り間違いを防止でき、好適な化合物である。例えば、インクジェット印刷用として、希土類錯体を蛍光性化合物成分とする、無色または淡色の蛍光インク組成物が提案されている。(特許文献1〜2)
またインクジェット記録用インク及び化合物に関しては、以下に示す様々な要求特性、すなわち、
(1)インクの粘度、表面張力、比電導度、密度、pH等の物性値が適当であること
(2)インクの長期保存安定性が良好であること
(3)溶解成分の溶解安定性が高く、ノズルを目詰まりさせないこと
(4)被記録材での速乾性が良好であること
(5)耐光性、耐水性が良好であること
が挙げられるが、全ての特性を満足するに至っていないのが現状である。
【0006】
【特許文献1】
特開平08 −239607号公報
【特許文献2】
特開平09 −188835号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、特に発光特性に優れた発光性化合物を含有したエマルションの形態をとり、環境面での安全性を備えた発光性水系インクを提供すること、さらに、耐水性に優れ、耐光性、かつ保存安定性に優れたインクジェット記録方式に最適なセキュリティー性を有する発光性水系インクを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、発光特性に優れた発光性化合物を樹脂に含有させ、その樹脂微粒子が分散したエマルションを形成させたインクが保存安定性に優れ、インクジェット記録方式に使用した場合、セキュリティー性に優れている事を見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、
▲1▼水、発光性化合物及び樹脂を主成分とし、発光性化合物を含有する樹脂微粒子が分散したエマルションの形態をとる水系インクにおいて、発光性化合物のうち少なくとも1種が、下記一般式(1)(化3)で表されるユウロピウム化合物であるインク。
【0009】
【化3】
【0010】
〔式中、Aは下記式(化4)で表される置換基の何れかであり、
【0011】
【化4】
【0012】
(式中、R5〜R13はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルキルアミノ基、置換されてもよいジアルキルアミノ基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよいアラルキル基を表す)
Bはトリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、フルオロメチル基、またはメチル基を表し、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、置換されてもよいアルキル基または置換されてもよいアラルキル基を表す。〕
▲2▼インクジェット記録方式に使用されることを特徴とする▲1▼記載の水系インク。に関するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、水、発光性化合物及び樹脂を主成分とし、発光性化合物を含有する樹脂微粒子が分散したエマルションの形態をとる水系インクにおいて、発光性化合物のうち少なくとも1種が、下記一般式(1)(化5)で表されるユウロピウム化合物であるインクに関するものである。
【0014】
【化5】
【0015】
また式中、Aは下記式(化6)で表される置換基の何れかであり、Bはトリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、フルオロメチル基、またはメチル基を表す。またR1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、置換されてもよいアルキル基または置換されてもよいアラルキル基を表す。
【0016】
【化6】
【0017】
(式中、R5〜R13はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコキシ基、置換されてもよいアルキルアミノ基、置換されてもよいジアルキルアミノ基、置換されてもよいアリール基または置換されてもよいアラルキル基を表す)
【0018】
R1〜R4およびR5〜R13において、置換されてもよいアルキル基としては特に限定されるものではないが、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられる。
R1〜R4およびR5〜R13において、置換されてもよいアラルキル基としては特に限定されるものではないが、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
【0019】
またR5〜R13において、ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
R5〜R13において、置換されてもよいアルコキシ基としては特に限定されるものではないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。
R5〜R13において、置換されてもよいアリール基としては特に限定されるものではないが、例えば、フェニル基、トリル基、キシリジル基、ナフチル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基等が挙げられる。
【0020】
R5〜R13において、置換されてもよいアルキルアミノ基としては特に限定されるものではないが、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基等が挙げられる。
R5〜R13において、置換されてもよいジアルキルアミノ基としては特に限定されるものではないが、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基等が挙げられる。
【0021】
これらの置換基のうち、好ましい置換基としては、インクの耐光性及び保存安定性の観点から、Aは置換されていてもよいチエニル基であり、Bはトリフルオロメチル基、R1〜R4は置換されてもよいアルキル基である。
【0022】
本発明で使用する一般式(1)で表される発光性化合物の具体例としては、例えば、第1表(表1〜表2)で表される例示化合物を上げる事ができる。なお、本発明はこれらの例示化合物に限定されるものではない。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
本発明で使用する一般式(1)で表される化合物は、常法により合成することができるが、例えば、過塩素酸ユウロピウムと下記一般式(2)(化7)で表される化合物とを水酸化ナトリウム存在下、アセトン中で反応させ、一般式(3)(化8)で表される化合物と反応させる事によって合成できる。
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】
(式中、Xはハロゲン原子を表し、A、B及びR1〜R4は前記と同じ意味を表す。)
本発明で用いる発光性化合物は、各種インク、特にインクジェット記録方式用の化合物として有用である。該化合物はそのままでも使用可能であるが、特にインクジェット記録方式用の化合物として用いる場合、化合物中に含まれる不純物や無機物等による記録装置の吐出ノズルの目詰まりを防止するために、例えば、イオン交換樹脂や限外濾過による脱塩処理や、その他の脱塩処理方法等、あるいはカラムクロマトグラフィーにより精製を行ってもよい。
【0029】
本発明の発光性水系インクは、一般式(1)で表される発光性化合物、水、樹脂が主成分であり、乳化工程により発光性化合物が含有された樹脂微粒子の分散したエマルションの形態をとっている。また、本発明のインクジェット記録用インクは、必要に応じて、有機溶剤、添加剤等を含有していてもよい。一般式(1)で表される発光性化合物は、単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよく、また、その他の構造の異なった化合物を混合してもよい。
【0030】
本発明の発光性水系インクにおいて、樹脂微粒子を構成する樹脂としては、その表面にイオン性基を有するものであれば良く、例えば、ポリエステル系樹脂、ビニル重合体、ポリウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合体等の様々な樹脂を用いることができる。
【0031】
ポリエステル系樹脂としては、多価カルボン酸類と多価アルコール類から構成され、単独あるいは二種類以上組み合わせて重合させた樹脂等が挙げられる。
多価カルボン酸類としては、特に限定されるものではなく、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタルレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7ジカルボン酸、5〔4−スルホフェノキシ〕イソフタル酸、スルホテレフタル酸、p−オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、フマ−ル酸、マレイン酸、イタコン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等で示される芳香族多価カルボン酸、芳香族オキシカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸等が挙げられ、これらは金属塩、アンモニウム塩等としても使用できる。
【0032】
多価アルコール類としては、特に限定されるものではなく、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエルスリトール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、トリシクロデカンジオール、トリシクロデカンジメタノール、メタキシレングリコール、オルトキシレングリコール、1,4−フェニレングリコール、ビスフェノールA、ラクトン系ポリエステルポリオール類等で示される脂肪族多価アルコール類、脂環族多価アルコール類、芳香族多価アルコール類等が挙げられる。
また、前記の多価カルボン酸類と多価アルコール類との単独あるいは二種類以上組み合わせて重合させたポリエステル樹脂は、通常知られている末端封止可能な化合物を用いて、高分子鎖の末端の極性基を封止したものを使用することもできる。
【0033】
ビニル重合体、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合体等の樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、以下に挙げる重合性単量体から得られるものが挙げられる。
この重合性単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−クロルスチレン、ジビニルベンゼン等のビニル系芳香族炭化水素、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸イソペンチル、アクリル酸ネオペンチル、アクリル酸3−(メチル)ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシルアクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸イソペンチル、メタクリル酸ネオペンチル、メタクリル酸3−(メチル)ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル等等の(メタ)アクリル酸エステル系、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸、(メタ)アクリルアミド、N−置換マレイミド、無水マレイン酸、(メタ)アクリロニトリル、ビニルケトン、酢酸ビニル、塩化ビニリデン等の単独あるいは二種類以上組み合わせて重合させた樹脂等が挙げられる。 ポリウレタン系樹脂としては、イソシアネート類とイソシアネート類と反応し得る官能基を有する化合物から構成され、単独あるいは二種類以上組み合わせて重合させた樹脂等が挙げられる。
【0034】
イソシアネート類としては、例えば、エチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ブテンジイソシアネート、1,3−ブタジエン−1,4−ジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカトリイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタン、2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアナト−5−イソシアナトメチルオクタン、ビス(イソシアナトエチル)カーボネート、ビス(イソシアナトエチル)エーテル、1,4−ブチレングリコールジプロピルエーテル−ω,ω’−ジイソシアネート、リジンジイソシアナトメチルエステル、リジントリイソシアネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、2−イソシアナトプロピル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、キシリレンジイソシアナート、ビス(イソシアナトエチル)ベンゼン、ビス(イソシアナトプロピル)ベンゼン、α,α、α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアナート、ビス(イソシアナトブチル)ベンゼン、ビス(イソシアナトメチル)ナフタレン、ビス(イソシアナトメチル)ジフェニルエーテル、ビス(イソシアナトエチル)フタレート、メシチレントリイソシアネート、2,6−ジ(イソシアナトメチル)フラン等の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジメチルメタンジイソシアネート、2,2−ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナト−n−ブチリデン)ペンタエリスリトール、ダイマ酸ジイソシアネート、2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−5−イソシアナトメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−6−イソシアナトメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−5−イソシアナトメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−6−イソシアナトメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−6−(2−イソシアナトエチル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−6−(2−イソシアナトエチル)−ビシクロ[2,1,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−5−(2−イソシアナトエチル)−ビシクロ[2,1,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−6−(2−イソシアナトエチル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、ノルボルナンビス(イソシアナトメチル)等の脂環族ポリイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、エチルフェニレンジイソシアネート、イソプロピレンフェニレンジイソシアネート、ジメチルフェニレンジイソシアネート、ジエチルフェニレンジイソシアネート、ジイソプロピルフェニレンジイソシアネート、トリメチルベンゼントリイソシアネート、ベンゼントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、メチルナフタレンジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ビベンジル−4,4’−ジイソシアネート、ビス(イソシアナトフェニル)エチレン、3,3’−ジメトキシビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメリックMDI、ナフタレントリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,4’−トリイソシアネート、3−メチルジフェニルメタン−4,6,4’−トリイソシアネート、4−メチル−ジフェニルメタン−3,5,2’,4’,6’−ペンタイソシアネート、フェニルイソシアナトメチルイソシアネート、フェニルイソシアナトエチルエチルイソシアネート、テトラヒドロナフチレンジイソシアネート、ヘキサヒドロベンゼンジイソシアネート、ヘキサヒドロジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、エチレングリコールジフェニルエーテルジイソシアネート、1,3−プロピレングリコールジフェニルエーテルジイソシアネート、ベンゾフェノンジイソシアネート、ジエチレングリコールジフェニルエーテルジイソシアネート、ジベンゾフランジイソシアネート、カルバゾールジイソシアネート、エチルカルバゾールジイソシアネート、ジクロロカルバゾールジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、チオジエチルジイソシアネート、チオプロピルジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネート、ジメチルスルフォンジイソシアネート、ジチオジメチルジイソシアネート、ジチオジエチルジイソシアネート、ジチオプロピルジイソシアネート、ジシクロヘキシルスルフィド−4,4’−ジイソシアネート等の含硫脂肪族イソシアネート、ジフェニルスルフィド−2,4’−ジイソシアネート、ジフェニルスルフィド−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジイソシアナトジベンジルチオエーテル、ビス(4−イソシアナトメチルベンゼン)スルフィド、4、4’−メトキシベンゼンチオエチレングリコール−3,3’−ジイソシアネート等の芳香族スルフィド系イソシアネート、ジフェニルジスルフィド−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルジスルフィド−6,6’−ジイソシアネート、4,4’−ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシジフェニルジスルフィド−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジメトキシジフェニルジスルフィド−3,3’−ジイソシアネート等の脂肪族ジスルフィド系イソシアネート、ジフェニルスルホン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート、ベンジディンスルホン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタンスルホン−4,4’−ジイソシアネート、4−メチルジフェニルメタンスルホン−2,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジメトキシジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジイソシアネートジベンジルスルホン、4,4’−ジメチルジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート、4,4’−ジ−tert−ブチルジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート、4,4’−メトキシベンゼンエチレンジスルホン−3,3’−ジイソシアネート、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート等の芳香族スルホン系イソシアネート、
4−メチル−3−イソシアナトベンゼンスルホニル−4’−イソシアナトフェノールエステル、4−メトキシ−3−イソシアナトベンゼンスルホニル−4’−イソシアナトフェノールエステル等のスルホン酸エステル系イソシアネート、4−メチル−4’−イソシアネート、ジベンゼンスルホニル−エチレンジアミン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−メトキシベンゼンスルホニル−エチレンジアミン−3,3’−ジイソシアネート、4−メチル−3−イソシアナトベンゼンスルホニルアニリド−4−メチル−3’−イソシアネート等の芳香族スルホン酸アミド、チオフェン−2,5−ジイソシアネート、チオフェン−2,5−ジイソシアナトメチル、1,4−ジチアン−2,5−ジイソシアネート、1,4−ジチアン−2,5−ジイソシアナトメチル等の含硫複素環化合物等が挙げられる。
【0035】
前記イソシアネート類と反応し得る官能基を有する化合物としては、例えば、以下のものが挙げられる。
ポリオール化合物:エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ブタントリオール、1,2−メチルグリコサイド、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ソルビトール、エリスリトール、スレイトール、リビトール、アラビニトール、キシリトール、アリトール、マニトール、ドルシトール、イディトール、グリコール、イノシトール、ヘキサントリオール、トリグリセロース、ジグリペロール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラエチレンエーテルグリコール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、シクロブタンジオール、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘプタンジオール、シクロオクタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ヒドロキシプロピルシクロヘキサノール、トリシクロ[5,2,1,02,6 ]デカン−ジメタノール、ビシクロ[4,3,0]−ノナンジオール、ジシクロヘキサンジオール、トリシクロ[5,3,1,1]ドデカンジオール、ビシクロ[4,3,0]ノナンジメタノール、トリシクロ[5,3,1,1]ドデカン−エタノール、ヒドロキシプロピルトリシクロ[5,3,1,1]ドデカノール、スピロ[3,4]オクタンジオール、1,1’−ビシクロヘキシリデンジオール、シクロヘキサントリオール、マルチトール、ラクチトール等の脂肪族ポリオール、ジヒドロキシナフタレン、トリヒドロキシナフタレン、テトレヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゼン、ベンゼントリオール、ビフェニルテトラオール、ピロガオール、(ヒドロキシナフチル)ピロガロール、トリヒドロキシフェナントレン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、キシリレングリコール、ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビスフェノールA−ビス−(2−ヒドロキシエチルエーテル)、テトラブロムビスフェノールA、テトラブロムビスフェノールA−ビス−(2−ヒドロキシエチルエーテル)、ビスフェノールS等の芳香族ポリオール、ジブロモネオペンチルグリコール等のハロゲン化ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトン、ポリチオエーテルポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリチオエーテルポリオール、ポリブタジエンポリオール、フランジメタノールの他にシュウ酸、グルタミン酸、アジピン酸、酢酸、フタル酸、イソフタル酸、サリチル酸、ピロメリット酸等の有機酸と前記ポリオールとの縮合反応生成物、前記ポリオールとエチレンオキシドや、プロピレンオキシド等アルキレンオキシドとの付加反応生成物、アルキレンポリアミンとアルキレンオキシドとの付加反応生成物、2,2−ジメチロール乳酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロール吉草酸、3,4−ジアミノブタンスルホン酸、3,6−ジアミノ−2−トルエンスルホン酸、及びこれらのカプロラクトン変性品、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、グリセリンジ(メルカプトアセテート)、1−ヒドロキシ−4−メルカプトシクロヘキサン、2,4−ジメルカプトフェノール、2−メルカプトハイドロキノン、4−メルカプトフェノール、1,3−ジメルカプト−2−プロパノール、2,3−ジメルカプト−1,3−ブタンジオール、ペンタエリスリトールトリス(3ーメルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールモノ(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールトリス(チオグリコレート)、ペンタエリスリトールペンタキス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチル−トリス(メルカプトエチルチオメチル)メタン、1−ヒドロキシエチルチオ−3−メルカプトエチルチオベンゼン、4−ヒドロキシ−4’−メルカプトジフェニルスルフォン、2−(2−メルカプトエチルチオ)エタノール、ジヒドロキシエチルスルフィドモノ(3−メルカプトプロピオネート)、ジメルカプトエタンモノ(サルチレート)、ヒドロキシエチルチオメチル−トリス(メルカプトエチルチオ)メタン等が挙げられる。
【0036】
この他、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、シクロヘキシレンジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、α,α’−メチレンビス(2ークロルアニリン)3,3’−ジクロル−α,α’−ビフェニルアミン、m−キシレンジアミン、イソフォロンジアミン、N−メチル−3,3’−ジアミノプロピルアミン、ノルボルネンジアミン等に挙げられるポリアミノ化合物、ポリチオール化合物、セリン、リシン、ヒスチジン、等のα−アミノ酸、更にこれら上記の活性水素化合物のハロゲン置換体も使用することが出来る。これらはそれぞれ単独で用いることも、また2種類以上混合して用いても良い。
これらの樹脂は、単独あるいは二種類以上混合させて用いることもできるが、なんらこれらに限定されるものではない。
樹脂は、その表面にイオン性基を含有することによって優れた水分散性を発現する。
このようなイオン性基としてはスルホン酸基、カルボン酸基、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸基およびホスフィン酸基もしくはこれらのアルカリ金属塩基やアンモニウム塩基、または第1級〜第3級アミン基等を例示することができ、カルボン酸アルカリ金属塩基、カルボン酸アンモニウム塩基、スルホン酸アルカリ金属塩基およびスルホン酸アンモニウム塩基が好ましく、特にスルホン酸アルカリ金属塩基およびスルホン酸アンモニウム塩基が水分散安定性の点で好ましい。イオン性基の導入は、樹脂合成時にイオン性基を有する単量体を添加すればよい。
【0037】
例えば、ポリエステル系樹脂にイオン性基としてカルボン酸アルカリ金属塩基またはカルボン酸アンモニウム塩基を導入する場合には、ポリエステルの重合末期にトリメリット酸等の多価カルボン酸を系内に導入することにより、樹脂末端にカルボキシル基を付加し、さらにこれをアンモニア、水酸化ナトリウム等にて中和することによりカルボン酸塩の基に交換する方法用いることができる。
また、ポリエステル系樹脂微粒子にイオン性基としてスルホン酸アルカリ金属塩基またはスルホン酸アンモニウム塩基を導入する場合には、スルホン酸アルカリ金属塩基またはスルホン酸アンモニウム塩基を有するモノまたはジカルボン酸を系内に導入することにより、これらのイオン性基をポリエステル樹脂に導入することができる。
塩としてはアンモニウム系イオン、Li、Na、K、Mg、Ca、Cu、Fe等が挙げられ、特に好ましいものはKまたはNaである。
【0038】
本発明の発光性水系インクは、
▲1▼前記の重合性単量体に発光性化合物を溶解あるいは分散させた後、乳化重合を行い、必要に応じて添加剤等を加えて均一溶解あるいは均一分散、さらに水を加えて水分散体とし乳化を行う方法、
▲2▼重合を行い前記の樹脂を得た後、発光性化合物を直接添加し、必要に応じて添加剤等を加えて均一溶解あるいは均一分散、さらに水を加えて水分散体とし乳化を行う方法、
▲3▼水溶性有機溶媒(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)や通常知られている造膜助剤(例えば、テキサノール、N,N−ジメチルピロリドン等)に発光性化合物を溶解あるいは分散させたものを、重合を行った前記の樹脂に加え、また、必要に応じて添加剤等を加えて均一溶解あるいは均一分散、さらに水を加えて水分散体とし乳化を行い、さらに必要に応じて水溶性有機溶媒を留去する方法、
▲4▼水不溶性有機溶媒(例えば、トルエン等)に発光性化合物を溶解あるいは分散させたものを、重合を行った前記の樹脂に加え、また、必要に応じて添加剤等を加えて均一溶解あるいは均一分散、さらに水を加えて水分散体とし乳化を行うい、さらに必要に応じて水不溶性有機溶媒を留去する方法、あるいは、
▲5▼前記の樹脂の水系分散体を得た後、発光性化合物を加えて、高温処理を行う高温染色法、等によって製造される。
なお、製造に際しては、不溶物を除去するため、メンブランフィルター等の微小孔径のフィルターで濾過することもある。
【0039】
乳化して得られた水系分散体中の発光性化合物含有樹脂微粒子は、平均粒径が0.01〜1μmであることが好ましく、さらに0.05〜0.8μmであることが特に好ましい。平均粒径が小さすぎると画像濃度の低下や耐水性の低下を引き起こす可能性があり、また、大きすぎるとインク中における分散安定性が低下して沈降物が生じ保存安定性が悪くなる問題や、ノズルの目詰まり等の問題を引き起こす可能性がある。。
【0040】
発光性化合物含有樹脂微粒子中の発光性化合物の含有量は、用途、目的、発光性化合物の種類、インク組成、インクの印字濃度、目詰まり性にもよるが、樹脂中に、0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%である。
発光性化合物の含有量が少ないと十分な記録画像を得ようとした際、多量のインクを必要とし、記録装置の印字ヘッドや記録紙に負荷がかかり、また、多いと発光性化合物が樹脂粒子から析出し易くなりインク中に析出物を生じ、印字ヘッドの目詰まり等を引き起こす。
【0041】
また、本発明のインクジェット記録用インクには、インクの色調を調製するために、その他の色素や、インク特性を損なわない程度に、公知の染料や顔料をエマルジョンあるいは微分散状態に処理したものを添加しても差し支えない。
また、インク中の発光性化合物含有樹脂微粒子の含有量は1〜70重量%、好ましくは5〜50重量%である。
本発明のインクには、必要に応じて、インクの保湿性、表面張力、粘度、乾燥速度等を調整するために、水溶性有機溶媒を含有させることが可能である。
【0042】
水溶性有機溶媒としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、グリセリン、チオグリコール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコールエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の含窒素化合物、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等のアルコール類、グリセリン等を用いることができる。これらの水溶性有機溶媒を含有させる場合には、インク全量に対して1〜30重量%含有させることが好ましい。
また、インクの保存安定性を向上させるためにインクのpHを7〜10に調整することが好ましい。pH調整剤としては、NaHCO3 、Na2 B4 O7 、エタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミン等のアルカノールアミン、水酸化カリウム及び水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物等が挙げられる。
【0043】
また、本発明のインクには、従来使用されている種々の添加剤を必要に応じて加えることができる。例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、分散剤、分散安定剤、キレート化剤、水溶性ポリマー、マスキング剤、防かび剤、防腐剤、粘度調節剤、界面活性剤、表面張力調整剤、pH調整剤、比抵抗値調整剤、近赤外線吸収剤、浸透剤等の添加剤が挙げられる。
【0044】
前記成分から構成される本発明の発光性水系インクは、インクジェット記録方式のインクとして使用する以外に、筆記用具等のインクとしても使用可能であり、記録特性、保存安定性、被記録材への定着性、記録画像の鮮明性、耐光性、耐水性等に優れたものである。
また、本発明で使用する色素は、有機溶剤に対する溶解性が高いため、捺染用途、印刷用途等の溶剤型インクジェットインクとしても利用可能である。
【0045】
【実施例】
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は重量部を示す。
実施例1
発光性化合物No.1の合成例
アセトン300部に、ベンゾイルトリフルオロアセトン20.8部、水酸化ナトリウム3.8部、水6部を加え、そこへ過塩素酸ユウロピウム7.2重量%を含む水溶液16.8部を滴下し2時間攪拌した。反応終了後、アセトンを留去し、エタノール30部、水30部を加えて、1時間攪拌した後、結晶を濾過、水洗、乾燥した。得られた結晶を180部のエタノールに加え溶解させ、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド7.1部を加え、1時間攪拌した。次に水300部を加えて、結晶を濾過、水洗、減圧乾燥を行い発光性化合物No.1 24部を得た。
発光性化合物含有樹脂微粒子分散液(A)の製造例
温度計、攪拌機を備えたオートクレーブ中に、ジメチルテレフタレート180部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルエステル10部、エチレングリコール130部、トリシクロデカンジメタノール25部、テトラブトキシチタネート0.1部を装入し、180〜220℃で約3時間加熱してエステル交換反応を行った。次いで、反応混合物を240℃まで加熱した後、オートクレーブ内の圧力を10mmHgまでゆっくりと下げ、1時間反応を続けた。オートクレーブ内の圧力を大気圧までもどし、共重合ポリエステル樹脂を得た。
次に、得られたポリエステル樹脂100部、メチルエチルケトン150部、テトラヒドロフラン150部、表1中No.1で表される発光性化合物10部を混合した後、水600部を添加し、さらに混合した。この混合物を0.8ミクロンのメンブランフィルターで濾過し、加熱して溶剤を留去させた。冷却後、水を加えて固形分濃度を20重量%とし、発光性化合物含有樹脂微粒子分散液(A)を得た。分散液中に分散している微小樹脂粒子は平均粒径0.08μmの樹脂の微小粒子であった。
特性の評価
該発光性化合物含有樹脂微粒子分散液にグリセリンおよび水を添加し、固形分15重量%を含有する水系インクを得た。
この水系インクを用い、ピエゾ方式インクジェットプリンター用インクカートリッジに充填し、同方式プリンターにより印字及び画像記録を行い、下記の項目について試験を行った。その結果、印字及び画像記録部分は、蛍光灯下の目視では、無色であり印字及び画像記録されていない部分との差は確認できなかったが、紫外線の照射下では印字及び画像記録部分が赤橙色に発光し、印字及び画像記録されていない部分との差が目視にて容易に確認できた。また、
(A)画像評価;○、(B)耐水性評価;◎、(C)耐光性評価;○、(D)インクの保存安定性評価;◎(1ヶ月)、◎(3ヶ月)と良好であった。
なお、各試験項目の評価基準は下記の通りである。
(A)画像評価:普通紙に画像を形成させ、ブラックライトを照射し、滲み状態を目視により判定した。
(B)耐水性評価:試験の画像記録された普通紙の印字部分を、水に漬けて自然乾燥後、蛍光分光光度計を用いて、発光強度を測定し、下記式のOD1にて耐水性評価を行った。
OD1=(水に漬けた後の発光強度)/(水に漬ける前の発光強度)×100(%)
(C)耐光性評価:キセノンフェードメーター(スガ試験機社製)を用い、100時間照射した後、、蛍光分光光度計を用いて、発光強度を測定し、下記式のOD2にて耐光性評価を行った。
OD2=(照射後の発光強度)/(照射前の発光強度)×100(%)
(D)インクの保存安定性評価:水系インクを40℃で1ヶ月間保存後、3ヶ月間保存後、析出物の有無を目視にてを観察した。
【0046】
実施例2
発光性化合物含有樹脂微粒子分散液(B)の製造例
温度計、攪拌機を備えたオートクレーブ中に、ジメチルテレフタレート 150部、ジメチルイソフタレート 50部、5ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルエステル5部、エチレングリコール 150部、ネオペンチルグリコール 250部、テトラブトキシチタネート 0.1部を装入し、180〜220℃で約3時間加熱してエステル交換反応を行った。
次いで、反応混合物を240℃まで加熱した後、オートクレーブ内の圧力を10mmHgまでゆっくりと下げ、1時間反応を続けた。オートクレーブ内の圧力を大気圧までもどし、共重合ポリエステル樹脂を得た。次に、得られたポリエステル樹脂100部、メチルエチルケトン150部、テトラヒドロフラン150部、表1中No.1で表される発光性化合物10部を混合した後、水600部を添加し、さらに混合した。この混合物を0.8ミクロンのメンブランフィルターで濾過し、加熱して溶剤を留去させた。冷却後、水を加えて固形分濃度を20重量%とし、発光性化合物含有樹脂微粒子分散液(B)を得た。分散液中に分散している微小樹脂粒子は平均粒径0.1μmの樹脂の微小粒子であった。
該発光性化合物含有樹脂微粒子分散液にグリセリンおよび水を添加し、固形分15重量%を含有する水系インクを得た。実施例1と同様にインク特性の評価を行った結果、印字及び画像記録部分は、蛍光灯下の目視では、無色であり印字及び画像記録されていない部分との差は確認できなかったが、紫外線の照射下では印字及び画像記録部分が赤橙色に発光し、印字及び画像記録されていない部分との差が目視にて容易に確認できた。また、
(A)画像評価;○、(B)耐水性評価;◎、(C)耐光性評価;○、(D)インクの保存安定性評価;◎(1ヶ月)、○(3ヶ月)と良好であった。
【0047】
実施例3
発光性化合物含有樹脂微粒子分散液(C)の製造例
温度計、撹拌機、還流冷却管、滴下装置、および窒素導入管を備えた反応容器に、イオン交換水900部 を装入し、窒素置換を十分に行った。70 ℃まで加熱した後、過硫酸カリウム2部 を装入した。次に、滴下装置中のイオン交換水70部 、ラウリル硫酸ナトリウム1 .0部 にスチレン53部 、ブチルアクリレート59部 、グリシジルメタクリレート48部 、t −ドデシルメルカプタン0 .16部 からなる混合物を、反応容器へ2 時間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、2 時間熟成させた。次に、過硫酸アンモニウム2部 、イオン交換水20部 からなる水溶液を反応容器へ装入し、滴下装置中のイオン交換水300部 、ラウリル硫酸ナトリウム2部 、アクリルアミド16部 にスチレン298部 、ブチルアクリレート297部 、メタクリル酸29部 、エチレングリコールジメタクリレート10部 、およびt −ドデシルメルカプタン0 .65部 からなる混合物を反応容器へ3 時間かけて滴下した。滴下終了後、3 時間熟成させた。室温まで冷却した後、イオン交換水とアンモニア水を装入して水性アクリル樹脂を得た。
得られた水性アクリル樹脂100部、メチルエチルケトン150部、テトラヒドロフラン150部、表1中No.1で表される発光性化合物10部を混合した後、イオン交換水600部を添加し、さらに混合した。該色素は、溶媒に対する溶解性が高いため、完全に溶解した。この混合物を0.8ミクロンのメンブランフィルターで濾過し、加熱して溶剤を留去させた。冷却後、イオン交換水を加えて固形分濃度を20重量%とし、発光性化合物含有樹脂微粒子分散液(C)を得た。分散液中に分散している微小樹脂粒子は平均粒径0.08μmの樹脂の微小粒子であった。
該発光性化合物含有樹脂微粒子分散液にグリセリンおよびイオン交換水を添加し、固形分15重量%を含有する水系インクを得た。実施例1と同様にインク特性の評価を行った結果、印字及び画像記録部分は、蛍光灯下の目視では、無色であり印字及び画像記録されていない部分との差は確認できなかったが、紫外線の照射下では印字及び画像記録部分が赤橙色に発光し、印字及び画像記録されていない部分との差が目視にて容易に確認できた。また、
(A)画像評価;○、(B)耐水性評価;◎、(C)耐光性評価;○、(D)インクの保存安定性評価;◎(1ヶ月)、○(3ヶ月)と良好であった。
【0048】
実施例4〜8
表1に記載の発光性化合物を用い、実施例1あるいは2の方法でインクを作製し、該インク特性の評価を行い、その結果を、第2表(表3)に示した。なお、第2表中の「インク作製法」は実施例1、2、3のいずれかの方法を示す。
【0049】
【表3】
【0050】
本発明の発光性水系インクは、特に耐水性に優れ、長期に渡る保存安定性に優れたものであった。また、記録画像においても良好で滲みもなく、耐光性に優れたものであった。印字及び画像記録部分についても、蛍光灯下の目視では、無色であり印字及び画像記録されていない部分との差は確認できなかったが、紫外線の照射下では印字及び画像記録部分が赤橙色に発光し、印字及び画像記録されていない部分との差が目視にて容易に確認できた。
【0051】
【発明の効果】
本発明の発光性水系インクは、特に耐水性に優れており、耐光性、保存安定性に優れた性能を示す。特にインクジェット記録方式のインクとして使用する場合、該インクを用いることで高品位で滲みのない画像形成が可能となり、記録画像も耐水性、耐光性に優れた特性を有した。また、印字及び画像記録部分について、蛍光灯下の目視では、無色であり印字及び画像記録されていない部分との差はなく、紫外線の照射下では印字及び画像記録部分が発光し、印字及び画像記録されていない部分との差が発現するセキュリティー性にも優れた発光性水系インクを提供することができる。
Claims (2)
- 水、発光性化合物及び樹脂を主成分とし、発光性化合物を含有する樹脂微粒子が分散したエマルションの形態をとる水系インクにおいて、発光性化合物のうち少なくとも1種が、下記一般式(1)(化1)で表されるユウロピウム化合物であるインク。
Bはトリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、フルオロメチル基、またはメチル基を表し、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、置換されてもよいアルキル基または置換されてもよいアラルキル基を表す。〕 - インクジェット記録方式に使用されることを特徴とする請求項1記載の水系インク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002371600A JP2004203924A (ja) | 2002-12-24 | 2002-12-24 | 水系インク及びその用途 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019189565A1 (ja) | 2018-03-30 | 2019-10-03 | キヤノン株式会社 | 水性の液体組成物、及び水性インク |
-
2002
- 2002-12-24 JP JP2002371600A patent/JP2004203924A/ja active Pending
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