JP2000297234A - インクジェット記録用水性インク - Google Patents

インクジェット記録用水性インク

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JP2000297234A
JP2000297234A JP10538999A JP10538999A JP2000297234A JP 2000297234 A JP2000297234 A JP 2000297234A JP 10538999 A JP10538999 A JP 10538999A JP 10538999 A JP10538999 A JP 10538999A JP 2000297234 A JP2000297234 A JP 2000297234A
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JP
Japan
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ink
diisocyanate
resin
water
acid
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JP10538999A
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English (en)
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Tatsu Oi
龍 大井
Yoriaki Matsuzaki
▲頼▼明 松▲崎▼
Tadashi Okuma
正 大熊
Osamu Kougo
修 高後
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 油溶性染料および樹脂分散体を含有する
インクジェット記録用水性インクであって、油溶性染料
が水への溶解度1%以下、かつトルエンへの溶解度10
%以上のものであるインクジェット記録用水性インク。 【効果】 耐水性に優れ、耐光性、かつ保存安定性に優
れたインクジェット記録方式に適したインクジェット記
録用水性インクを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録方式に好適に用いられるインクジェット記録用インク
に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、インクジェット記録方式の記録用
インクとしては水系インクが用いられている。水系イン
クは、基本的に色素、水及び有機溶剤から構成され、臭
気、人体及び周辺環境への安全性の配慮から、水を主溶
媒とするインクとなっている。また、色素としては、一
般的には、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、及び直
接性染料等の水溶性染料が使用されている。インクジェ
ット記録用インク及び色素に関しては、以下に示す様々
な特性、すなわち、(1)インクの粘度、表面張力、比
電導度、密度、pH等の物性値が適当であること、
(2)インクの長期保存安定性が良好であること、
(3)溶解成分の溶解安定性が高く、ノズルを目詰まり
させないこと、(4)被記録材での速乾性が良好である
こと、(5)記録画像が鮮明であり、耐光性、耐水性が
良好であること、等の特性が要求されているが、全ての
特性を満足するに至っていないのが現状である。
【0003】通常使用されている水性インクの場合、水
溶性染料を使用しているために、記録画像に水が掛かっ
た場合、染料が溶出し、記録画像が滲んだり、消失して
しまうなど、特に耐水性に大きな問題があり、現在、耐
水性向上に注力した様々な検討がなされている。例え
ば、種々の有機溶剤や樹脂等の添加剤を添加する方法、
顔料を用いた水性インク、あるいは油溶性染料を用いる
有機溶剤型インクが検討がされている。しかし、水溶性
染料を用いた水性インクに有機溶剤や樹脂等を添加する
方法は、水溶性染料を用いているために、記録画像の耐
水性向上は不十分であり、添加剤によるノズルの目詰ま
り、あるいはインクが高粘度化しインクの飛翔が悪い等
の問題点もあった。また、顔料分散させた水性インクを
用いた場合には、記録画像の耐水性は改良できるものの
分散安定性が悪く保存安定性が不良であったり、ノズル
の目詰まりを引き起こす等の問題があった。また、油溶
性染料を溶解させた有機溶剤型インクを用いた場合には
有機溶剤を用いているため、臭気等の環境衛生や安全性
等に問題がある。
【0004】最近、特開平6−340835号公報、特
開平7−196965号公報、特開平10−25156
8号公報、特開平9−241565号公報、特開平9−
286939号公報、特開平7−224239号公報等
に、分散染料等の油溶性染料または顔料によって着色さ
れた樹脂を分散質とする水系分散体を用いる水性インク
等が開示させている。しかし、顔料については、依然と
して前記の問題が残されており、油溶性染料についても
実用的な染料の必要条件や選択基準に関する記載は無
く、長期的には、インク中に析出物が現れ、保存安定性
が不良となり、ノズルの目詰まりを引き起こす等の問題
を依然として抱えている。
【0005】以上のように、特にインクジェット記録方
式に用いられるインクの諸特性においては、染料固有の
特性に影響されるところが大きく、これら諸条件を満た
す染料を見出すことは極めて重要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に
耐水性に優れ、耐光性、かつ保存安定性に優れたインク
ジェット記録方式に適したインクジェット記録用水性イ
ンクを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、水への溶解度が低
く、かつ疎水性溶媒であるトルエンへの溶解度の高い色
素が優れた特性を発揮することを見出し、本発明を完成
するに到った。すなわち、本発明は、油溶性染料および
樹脂分散体を含有するインクジェット記録用水性インク
であって、油溶性染料が水への溶解度1%以下、かつト
ルエンへの溶解度10%以上のものであるインクジェッ
ト記録用水性インクに関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット記録用水
性インクは、油溶性染料および樹脂分散体を含有するイ
ンクジェット記録用水性インクであって、油溶性染料と
して、水への溶解度1%以下、かつトルエンへの溶解度
10%以上のものを用いることを特徴とするインクジェ
ット記録用水性インクである。本発明のインクジェット
記録用水性インクで用いられる油溶性染料は、好ましく
は、トルエンへの溶解度が20%以上、より好ましく
は、30%以上のものである。トルエンへの溶解度が高
い油溶性染料を用いるほど保存安定性が良く、耐水性に
優れた水性インクができる。ここで、%は重量%を表
し、溶解度は常温(10〜30℃)での溶解度を表す。
【0009】また、本発明のインクジェット記録用水性
インクで用いられる油溶性染料は、更に好ましくは、油
溶性染料の融点が100℃以下のものであり、更に好ま
しくは、融点が70℃以下であり、更に好ましくは常温
で液状の染料である。融点が100℃以下の油溶性染料
を用いることにより、染料のインク中での結晶析出が抑
制され、保存安定性が良くなる。本発明のインクにおい
ては、油溶性染料は単独で用いてもよく、また、数種類
を混合して用いてもよい。また、本発明の効果を阻害し
ない範囲で、必要に応じて、他の水溶性染料や分散染料
等の着色材が含有されていてもよい。
【0010】本発明のインクジェット記録用水性インク
で用いられる油溶性染料としては、トルエンに10%以
上溶解するものなら特に限定を受けないが、例えば、ア
ントラキノン系、ナフトキノン系、スチリル系、インド
アニリン系、アゾ系、ニトロ系、クマリン系、メチン
系、ポルフィリン系、アザポルフィリン系、フタロシア
ニン系染料等が挙げられる。なお、フルカラー印刷用の
インクジェットインクとして完成させるためには、通
常、黄色(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の三原
色に黒を加えた4色の染料が必要となる。
【0011】本発明のインクジェット記録用水性インク
は、水中に、油溶性染料および樹脂分散体を含有するも
のであり、さらに、油溶性染料を溶解或いは分散させる
ために、他の添加剤を加えてもよい。これらの添加剤と
しては、水と親和性のあるアルコール系溶媒、ケトン系
溶媒、カルボン酸系溶媒、N,N−ジメチルピロリド
ン、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン等の溶媒類、
界面活性剤、或いは水溶性樹脂等が挙げられる。通常、
それらを数種類混合して用いる。本発明のインクジェッ
ト記録用水性インクにおける樹脂分散体としては、後記
の各種の樹脂の1.0μm以下の平均粒子径を有する樹
脂分散体が用いられる。好ましい形態としてはエマルシ
ョンである。本発明のインクジェット記録用水性インク
において、トルエンに10%以上の溶解度を持つ油溶性
染料で着色された樹脂分散体は、インクジェット記録用
水性インクとして特に優れた性能を示す。
【0012】樹脂分散体を構成する樹脂としては、その
表面にイオン性基を有するものであれば良く、例えば、
ポリエステル系樹脂、ビニル重合体、スチレン系樹脂、
スチレン−アクリル共重合体、ポリウレタン系樹脂等の
様々な樹脂を用いることができる。
【0013】ポリエステル系樹脂としては、多価カルボ
ン酸類と多価アルコール類から構成され、単独あるいは
二種類以上組み合わせて重合させた樹脂等が挙げられ
る。多価カルボン酸類としては、特に限定されるもので
はなく、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソ
フタル酸、1,5−ナフタルレンジカルボン酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸、スルホテレフ
タル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホフタル
酸、4−スルホナフタレン−2,7ジカルボン酸、5
〔4−スルホフェノキシ〕イソフタル酸、スルホテレフ
タル酸、p−オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキ
シ)安息香酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、フマール酸、マレ
イン酸、イタコン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒ
ドロフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメ
リット酸等で示される芳香族多価カルボン酸、芳香族オ
キシカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボ
ン酸等が挙げられ、これらは金属塩、アンモニウム塩等
としても使用できる。
【0014】多価アルコール類としては、特に限定され
るものではなく、例えば、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,3−プロパンジオール、2,3−
ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタ
ンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコール、トリメチ
ロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、
ペンタエルスリトール、1,4−シクロヘキサンジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピログリ
コール、トリシクロデカンジオール、トリシクロデカン
ジメタノール、メタキシレングリコール、オルトキシレ
ングリコール、1,4−フェニレングリコール、ビスフ
ェノールA、ラクトン系ポリエステルポリオール類等で
示される脂肪族多価アルコール類、脂環族多価アルコー
ル類、芳香族多価アルコール類等が挙げられる。また、
前記の多価カルボン酸類と多価アルコール類との単独あ
るいは二種類以上組み合わせて重合させたポリエステル
樹脂は、通常知られている末端封止可能な化合物を用い
て、高分子鎖の末端の極性基を封止したものを使用する
こともできる。
【0015】ビニル重合体、スチレン系樹脂、スチレン
−アクリル共重合体等の樹脂としては、特に限定される
ものではなく、例えば、以下に挙げる重合性単量体から
得られるものが挙げられる。この重合性単量体として
は、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エ
チルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−ter
t−ブチルスチレン、p−クロルスチレン、ジビニルベ
ンゼン等のビニル系芳香族炭化水素、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n
−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチ
ル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸イソペンチ
ル、アクリル酸ネオペンチル、アクリル酸3−(メチ
ル)ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸シクロヘキシル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸
オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アク
リル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシルアクリル酸フェ
ニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピ
ル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチ
ル、メタクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸イソペン
チル、メタクリル酸ネオペンチル、メタクリル酸3−
(メチル)ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メ
タクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸
ウンデシル、メタクリル酸ドデシル等等の(メタ)アク
リル酸エステル系、アクリル酸、メタクリル酸、イタコ
ン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸、(メタ)アク
リルアミド、N−置換マレイミド、無水マレイン酸、
(メタ)アクリロニトリル、ビニルケトン、酢酸ビニ
ル、塩化ビニリデン等を、単独で、あるいは、二種類以
上を組み合わせて重合させた樹脂等が挙げられる。
【0016】ポリウレタン系樹脂としては、イソシアネ
ート類とイソシアネート類と反応し得る官能基を有する
化合物から構成され、単独あるいは二種類以上組み合わ
せて重合させた樹脂等が挙げられる。イソシアネート類
としては、例えば、エチレンジイソシアネート、トリメ
チレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレ
ンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、
2,2−ジメチルペンタンジイソシアネート、2,2,
4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、デカ
メチレンジイソシアネート、ブテンジイソシアネート、
1,3−ブタジエン−1,4−ジイソシアネート、2,
4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
1,6,11−ウンデカトリイソシアネート、1,3,
6−ヘキサメチレントリイソシアネート、1,8−ジイ
ソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタン、2,
5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアナト−5−イ
ソシアナトメチルオクタン、ビス(イソシアナトエチ
ル)カーボネート、ビス(イソシアナトエチル)エーテ
ル、1,4−ブチレングリコールジプロピルエーテル−
ω,ω’−ジイソシアネート、リジンジイソシアナトメ
チルエステル、リジントリイソシアネート、2−イソシ
アナトエチル−2,6−ジイソシアナトエチル−2,6
−ジイソシアナトヘキサノエート、2−イソシアナトプ
ロピル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、キシ
リレンジイソシアナート、ビス(イソシアナトエチル)
ベンゼン、ビス(イソシアナトプロピル)ベンゼン、
α,α、α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシ
アナート、ビス(イソシアナトブチル)ベンゼン、ビス
(イソシアナトメチル)ナフタレン、ビス(イソシアナ
トメチル)ジフェニルエーテル、ビス(イソシアナトエ
チル)フタレート、メシチレントリイソシアネート、
2,6−ジ(イソシアナトメチル)フラン等の脂肪族ポ
リイソシアネート、
【0017】イソホロンジイソシアネート、ビス(イソ
シアナトメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネー
ト、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロ
ヘキシルジメチルメタンジイソシアネート、2,2−ジ
メチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ビス
(4−イソシアナト−n−ブチリデン)ペンタエリスリ
トール、ダイマ酸ジイソシアネート、2−イソシアナト
メチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−5−イソ
シアナトメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、
2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロ
ピル)−6−イソシアナトメチル−ビシクロ[2,2,
1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−2−(3−
イソシアナトプロピル)−5−イソシアナトメチル−ビ
シクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメ
チル−2−(3−イソシアナトプロピル)−6−イソシ
アナトメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2
−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピ
ル)−6−(2−イソシアナトエチル)−ビシクロ
[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−
3−(3−イソシアナトプロピル)−6−(2−イソシ
アナトエチル)−ビシクロ[2,1,1]−ヘプタン、
2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロ
ピル)−5−(2−イソシアナトエチル)−ビシクロ
[2,1,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−
2−(3−イソシアナトプロピル)−6−(2−イソシ
アナトエチル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、
ノルボルナンビス(イソシアナトメチル)等の脂環族ポ
リイソシアネート、
【0018】フェニレンジイソシアネート、トリレンジ
イソシアネート、エチルフェニレンジイソシアネート、
イソプロピレンフェニレンジイソシアネート、ジメチル
フェニレンジイソシアネート、ジエチルフェニレンジイ
ソシアネート、ジイソプロピルフェニレンジイソシアネ
ート、トリメチルベンゼントリイソシアネート、ベンゼ
ントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、
メチルナフタレンジイソシアネート、ビフェニルジイソ
シアネート、トリジンジイソシアネート、4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル
ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ビベ
ンジル−4,4’−ジイソシアネート、ビス(イソシア
ナトフェニル)エチレン、3,3’−ジメトキシビフェ
ニル−4−4’−ジイソシアネート、トリフェニルメタ
ントリイソシアネート、ポリメリックMDI、ナフタレ
ントリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,
4’−トリイソシアネート、3−メチルジフェニルメタ
ン−4,6,4’−トリイソシアネート、4−メチル−
ジフェニルメタン−3,5,2’,4’,6’−ペンタ
イソシアネート、フェニルイソシアナトメチルイソシア
ネート、フェニルイソシアナトエチルエチルイソシアネ
ート、テトラヒドロナフチレンジイソシアネート、ヘキ
サヒドロベンゼンジイソシアネート、ヘキサヒドロジフ
ェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニ
ルエーテルジイソシアネート、エチレングリコールジフ
ェニルエーテルジイソシアネート、1,3−プロピレン
グリコールジフェニルエーテルジイソシアネート、ベン
ゾフェノンジイソシアネート、ジエチレングリコールジ
フェニルエーテルジイソシアネート、ジベンゾフランジ
イソシアネート、カルバゾールジイソシアネート、エチ
ルカルバゾールジイソシアネート、ジクロロカルバゾー
ルジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、
【0019】チオジエチルジイソシアネート、チオプロ
ピルジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネー
ト、ジメチルスルフォンジイソシアネート、ジチオジメ
チルジイソシアネート、ジチオジエチルジイソシアネー
ト、ジチオプロピルジイソシアネート、ジシクロヘキシ
ルスルフィド−4,4’−ジイソシアネート等の含硫脂
肪族イソシアネート、ジフェニルスルフィド−2,4’
−ジイソシアネート、ジフェニルスルフィド−4,4’
−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’
−ジイソシアナトジベンジルチオエーテル、ビス(4−
イソシアナトメチルベンゼン)スルフィド、4、4’−
メトキシベンゼンチオエチレングリコール−3,3’−
ジイソシアネート等の芳香族スルフィド系イソシアネー
ト、ジフェニルジスルフィド−4,4’−ジイソシアネ
ート、2,2’−ジメチルジフェニルジスルフィド−
5,5’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフ
ェニルジスルフィド−5,5’−ジイソシアネート、
3,3’−ジメチルジフェニルジスルフィド−6,6’
−ジイソシアネート、4,4’−ジメチルジフェニルジ
スルフィド−5,5’−ジイソシアネート、3,3’−
ジメトキシジフェニルジスルフィド−4,4’−ジイソ
シアネート、4,4’−ジメトキシジフェニルジスルフ
ィド−3,3’−ジイソシアネート等の脂肪族ジスルフ
ィド系イソシアネート、
【0020】ジフェニルスルホン−4,4’−ジイソシ
アネート、ジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシア
ネート、ベンジディンスルホン−4,4’−ジイソシア
ネート、ジフェニルメタンスルホン−4,4’−ジイソ
シアネート、4−メチルジフェニルメタンスルホン−
2,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジメトキシジ
フェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート、3,
3’−ジメトキシ−4,4’−ジイソシアネートジベン
ジルスルホン、4,4’−ジメチルジフェニルスルホン
−3,3’−ジイソシアネート、4,4’−ジ−ter
t−ブチルジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシア
ネート、4,4’−メトキシベンゼンエチレンジスルホ
ン−3,3’−ジイソシアネート、4,4’−ジクロロ
ジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート等の
芳香族スルホン系イソシアネート、4−メチル−3−イ
ソシアナトベンゼンスルホニル−4’−イソシアナトフ
ェノールエステル、4−メトキシ−3−イソシアナトベ
ンゼンスルホニル−4’−イソシアナトフェノールエス
テル等のスルホン酸エステル系イソシアネート、4−メ
チル−4’−イソシアネート、ジベンゼンスルホニル−
エチレンジアミン−4,4’−ジイソシアネート、4,
4’−メトキシベンゼンスルホニル−エチレンジアミン
−3,3’−ジイソシアネート、4−メチル−3−イソ
シアナトベンゼンスルホニルアニリド−4−メチル−
3’−イソシアネート等の芳香族スルホン酸アミド、チ
オフェン−2,5−ジイソシアネート、チオフェン−
2,5−ジイソシアナトメチル、1,4−ジチアン−
2,5−ジイソシアネート、1,4−ジチアン−2,5
−ジイソシアナトメチル等の含硫複素環化合物等が挙げ
られる。
【0021】前記イソシアネート類と反応し得る官能基
を有する化合物としては、例えば、以下のものが挙げら
れる。 ポリオール化合物:エチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、テトラエチレング
リコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプ
ロパン、ブタントリオール、1,2−メチルグリコサイ
ド、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、
トリペンタエリスリトール、ソルビトール、エリスリト
ール、スレイトール、リビトール、アラビニトール、キ
シリトール、アリトール、マニトール、ドルシトール、
イディトール、グリコール、イノシトール、ヘキサント
リオール、トリグリセロース、ジグリペロール、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテ
トラエチレンエーテルグリコール、トリス(2−ヒドロ
キシエチル)イソシアヌレート、シクロブタンジオー
ル、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオー
ル、シクロヘプタンジオール、シクロオクタンジオー
ル、シクロヘキサンジメタノール、ヒドロキシプロピル
シクロヘキサノール、トリシクロ[5,2,1,
2,6 ]デカン−ジメタノール、ビシクロ[4,3,
0]−ノナンジオール、ジシクロヘキサンジオール、ト
リシクロ[5,3,1,1]ドデカンジオール、ビシク
ロ[4,3,0]ノナンジメタノール、トリシクロ
[5,3,1,1]ドデカン−エタノール、ヒドロキシ
プロピルトリシクロ[5,3,1,1]ドデカノール、
スピロ[3,4]オクタンジオール、1,1’−ビシク
ロヘキシリデンジオール、シクロヘキサントリオール、
マルチトール、ラクチトール等の脂肪族ポリオール、
【0022】ジヒドロキシナフタレン、トリヒドロキシ
ナフタレン、テトレヒドロキシナフタレン、ジヒドロキ
シベンゼン、ベンゼントリオール、ビフェニルテトラオ
ール、ピロガオール、(ヒドロキシナフチル)ピロガロ
ール、トリヒドロキシフェナントレン、ビスフェノール
A、ビスフェノールF、キシリレングリコール、ジ(2
−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビスフェノールA−
ビス−(2−ヒドロキシエチルエーテル)、テトラブロ
ムビスフェノールA、テトラブロムビスフェノールA−
ビス−(2−ヒドロキシエチルエーテル)、ビスフェノ
ールS等の芳香族ポリオール、ジブロモネオペンチルグ
リコール等のハロゲン化ポリオール、ポリエステルポリ
オール、ポリカプロラクトン、ポリチオエーテルポリオ
ール、ポリアセタールポリオール、ポリカーボネートポ
リオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリチオエ
ーテルポリオール、ポリブタジエンポリオール、フラン
ジメタノールの他にシュウ酸、グルタミン酸、アジピン
酸、酢酸、フタル酸、イソフタル酸、サリチル酸、ピロ
メリット酸等の有機酸と前記ポリオールとの縮合反応生
成物、前記ポリオールとエチレンオキシドや、プロピレ
ンオキシド等アルキレンオキシドとの付加反応生成物、
アルキレンポリアミンとアルキレンオキシドとの付加反
応生成物、2,2−ジメチロール乳酸、2,2−ジメチ
ロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、
2,2−ジメチロール吉草酸、3,4−ジアミノブタン
スルホン酸、3,6−ジアミノ−2−トルエンスルホン
酸、及びこれらのカプロラクトン変性品、
【0023】2−メルカプトエタノール、3−メルカプ
ト−1,2−プロパンジオール、グリセリンジ(メルカ
プトアセテート)、1−ヒドロキシ−4−メルカプトシ
クロヘキサン、2,4−ジメルカプトフェノール、2−
メルカプトハイドロキノン、4−メルカプトフェノー
ル、1,3−ジメルカプト−2−プロパノール、2,3
−ジメルカプト−1,3−ブタンジオール、ペンタエリ
スリトールトリス(3ーメルカプトプロピオネート)、
ペンタエリスリトールモノ(3−メルカプトプロピオネ
ート)、ペンタエリスリトールトリス(チオグリコレー
ト)、ペンタエリスリトールペンタキス(3−メルカプ
トプロピオネート)、ヒドロキシメチル−トリス(メル
カプトエチルチオメチル)メタン、1−ヒドロキシエチ
ルチオ−3−メルカプトエチルチオベンゼン、4−ヒド
ロキシ−4’−メルカプトジフェニルスルフォン、2−
(2−メルカプトエチルチオ)エタノール、ジヒドロキ
シエチルスルフィドモノ(3−メルカプトプロピオネー
ト)、ジメルカプトエタンモノ(サルチレート)、ヒド
ロキシエチルチオメチル−トリス(メルカプトエチルチ
オ)メタン等が挙げられる。
【0024】この他、エチレンジアミン、ジエチレント
リアミン、トリエチレンテトラミン、プロピレンジアミ
ン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、シク
ロヘキシレンジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラ
ジン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレ
ンジアミン、α,α’−メチレンビス(2ークロルアニ
リン)3,3’−ジクロル−α,α’−ビフェニルアミ
ン、m−キシレンジアミン、イソフォロンジアミン、N
−メチル−3,3’−ジアミノプロピルアミン、ノルボ
ルネンジアミン等に挙げられるポリアミノ化合物、ポリ
チオール化合物、セリン、リシン、ヒスチジン、等のα
−アミノ酸、更にこれら上記の活性水素化合物のハロゲ
ン置換体も使用することが出来る。これらはそれぞれ単
独で用いることも、また2種類以上混合して用いても良
い。
【0025】これらの樹脂は、単独あるいは二種類以上
混合させて用いることもできるが、なんらこれらに限定
されるものではない。樹脂は、その表面にイオン性基を
含有することによって優れた水分散性を発現する。この
ようなイオン性基としては、スルホン酸基、カルボン酸
基、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸基およびホスフィン
酸基、もしくはこれらのアルカリ金属塩基やアンモニウ
ム塩基、または第1級〜第3級アミン基等を例示するこ
とができ、カルボン酸アルカリ金属塩基、カルボン酸ア
ンモニウム塩基、スルホン酸アルカリ金属塩基およびス
ルホン酸アンモニウム塩基が好ましく、特にスルホン酸
アルカリ金属塩基およびスルホン酸アンモニウム塩基が
水分散安定性の点で好ましい。イオン性基の導入は、樹
脂合成時に、イオン性基を有する単量体を添加すること
により行われる。
【0026】例えば、ポリエステル系樹脂にイオン性基
としてカルボン酸アルカリ金属塩基またはカルボン酸ア
ンモニウム塩基を導入する場合には、ポリエステルの重
合末期にトリメリット酸等の多価カルボン酸を系内に導
入することにより、樹脂末端にカルボキシル基を付加
し、さらにこれをアンモニア、水酸化ナトリウム等にて
中和することによりカルボン酸塩の基に交換する方法用
いることができる。また、ポリエステル系樹脂微粒子に
イオン性基としてスルホン酸アルカリ金属塩基またはス
ルホン酸アンモニウム塩基を導入する場合には、スルホ
ン酸アルカリ金属塩基またはスルホン酸アンモニウム塩
基を有するモノまたはジカルボン酸を系内に導入するこ
とにより、これらのイオン性基をポリエステル樹脂に導
入することができる。塩としてはアンモニウム系イオ
ン、Li、Na、K、Mg、Ca、Cu、Fe等が挙げ
られ、特に好ましいものはKまたはNaである。
【0027】本発明のインクジェット記録用インクの製
造法としては、例えば、 前記の重合性単量体に、油溶性染料を溶解あるいは分
散させた後、乳化重合を行い、必要に応じて、添加剤等
を加えて均一溶解あるいは均一分散させ、さらに水を加
えて水分散体とし、乳化を行う方法、 重合を行って前記の樹脂を得た後、油溶性染料を直接
添加し、必要に応じて、添加剤等を加えて均一溶解ある
いは均一分散させ、さらに水を加えて水分散体とし、乳
化を行う方法、 水溶性有機溶媒(例えば、アセトン、メチルエチルケ
トン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)や通常知ら
れている造膜助剤(例えば、テキサノール、N,N−ジ
メチルピロリドン等)に油溶性染料を溶解あるいは分散
させたものを、重合を行った前記の樹脂に加え、また必
要に応じて、添加剤等を加えて均一溶解あるいは均一分
散させ、さらに水を加えて水分散体とし、乳化を行い、
さらに必要に応じて、水溶性有機溶媒を留去する方法、 水不溶性有機溶媒(例えば、トルエン等)に油溶性染
料を溶解あるいは分散させたものを、重合を行った前記
の樹脂に加え、また必要に応じて、添加剤等を加えて均
一溶解あるいは均一分散させ、さらに水を加えて水分散
体とし、乳化を行い、さらに必要に応じて、水不溶性有
機溶媒を留去する方法、 あるいは、前記の樹脂の水系分散体を得た後、油溶性
染料を加えて、高温処理を行う高温染色法、等が挙げら
れる。なお、製造に際しては、不溶物を除去するため、
メンブランフィルター等の微小孔径のフィルターで濾過
することもある。
【0028】上記の方法で得られた本発明のインクジェ
ット記録用インクは、油溶性染料で着色された樹脂が、
乳化した水分散体中に、着色樹脂微粒子として分散した
ものであり、好ましくは、その平均粒径は0.01〜1
μmであり、より好ましくは、0.05〜0.8μmで
ある。平均粒径が小さすぎると画像濃度の低下や耐水性
の低下を引き起こす可能性があり、また、大きすぎると
インク中における分散安定性が低下して沈降物が生じ保
存安定性が悪くなる問題や、ノズルの目詰まり等の問題
を引き起こす可能性がある。
【0029】本発明のインクジェット記録用インクにお
いて、インク中の着色樹脂微粒子の含有量は1〜70重
量%、好ましくは5〜50重量%である。また、着色樹
脂微粒子中の色素の含有量は、用途、目的、色素の種
類、インク組成、インクの印字濃度、目詰まり性にもよ
るが、樹脂中に、1〜90重量%、好ましくは5〜50
重量%である。色素の含有量が少ないと十分な記録画像
を得ようとした際、多量のインクを必要とし、記録装置
の印字ヘッドや記録紙に負荷がかかり、また、多いと色
素が樹脂粒子から析出し易くなりインク中に析出物を生
じ、印字ヘッドの目詰まり等を引き起こす。なお、本発
明のインクジェット記録用インクでは、インクの色調を
調製するために、その他の色素や、インク特性を損なわ
ない程度に、公知の染料や顔料をエマルジョンあるいは
微分散状態に処理したものを添加しても差し支えない。
【0030】本発明のインクには、必要に応じて、イン
クの保湿性、表面張力、粘度、乾燥速度等を調整するた
めに、水溶性有機溶媒を含有させることが可能である。
水溶性有機溶媒としては、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、グリセリン、
チオグリコール等の多価アルコール類、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコ
ールエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケ
トン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の
アミド類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリド
ン、N−ビニル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン等の含窒素化合物、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル類、メタノール、エタ
ノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブ
タノール、2−ブタノール等のアルコール類、グリセリ
ン等を用いることができる。これらの水溶性有機溶媒を
含有させる場合には、インク全量に対して1〜30重量
%含有させることが好ましい。
【0031】また、インクの保存安定性を向上させるた
めにインクのpHを7〜10に調整することが好まし
い。pH調整剤としては、NaHCO3 、Na2 4
7 、エタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリ
エタノールアミン等のアルカノールアミン、水酸化カリ
ウム及び水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物等
が挙げられる。さらに、本発明のインクには、従来使用
されている種々の添加剤を必要に応じて加えることがで
きる。例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、分散剤、分
散安定剤、キレート化剤、水溶性ポリマー、マスキング
剤、防かび剤、防腐剤、粘度調節剤、界面活性剤、表面
張力調整剤、pH調整剤、比抵抗値調整剤、近赤外線吸
収剤、浸透剤等の添加剤が挙げられる。
【0032】前記成分から構成される本発明のインク
は、インクジェット記録方式のインクとして使用する以
外に、筆記用具等のインクとしても使用可能であり、記
録特性、保存安定性、被記録材への定着性、記録画像の
鮮明性、耐光性、耐水性等に優れたものである。また、
本発明のインクは、保存安定性、耐水性が高いために、
印刷用途だけでなく、捺染用途のインクジェットインク
としても優れている。
【0033】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例中の「部」は重量部を示す。
【0034】実施例1 ・インクの製造 温度計、攪拌機を備えたオートクレーブ中に、ジメチル
テレフタレート180部、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸ジメチルエステル10部、エチレングリコール1
30部、トリシクロデカンジメタノール25部、テトラ
ブトキシチタネート0.1部を装入し、180〜220
℃で約3時間加熱してエステル交換反応を行った。次い
で、反応混合物を240℃まで加熱した後、オートクレ
ーブ内の圧力を10mmHgまでゆっくりと下げ、1時
間反応を続けた。オートクレーブ内の圧力を大気圧まで
もどし、共重合ポリエステル樹脂を得た。次に、得られ
たポリエステル樹脂100部、メチルエチルケトン15
0部、テトラヒドロフラン150部、トルエンへの溶解
度が35%(室温で液状)の油溶性黄色染料(1)(化
1)10部を混合した後、水600部を添加し、さらに
混合した。この混合物を0.8ミクロンのメンブランフ
ィルターで濾過し、加熱して溶剤を留去させた。冷却
後、水を加えて固形分濃度を20重量%とし、着色樹脂
微粒子分散液(A)を得た。分散液中に分散している微
小樹脂粒子は平均粒径0.1μmを有する黄色に着色さ
れた樹脂の微小粒子であった。
【0035】
【化1】
【0036】・特性の評価 該着色樹脂微粒子分散液に、グリセリンおよび水を添加
し、固形分15重量%を含有する水系インクを得た。こ
の水系インクを用い、ピエゾ方式インクジェットプリン
ター用インクカートリッジに充填し、同方式プリンター
により印字及び画像記録を行い、下記の項目について試
験を行った。その結果、 (A)画像評価:◎、(B)耐水性評価:◎、(C)耐
光性評価:◎、(D)インクの保存安定性評価:◎ と
良好であった。
【0037】なお、各試験項目の評価基準は下記の通り
である。 (A)画像評価:普通紙に画像を形成させ、滲み状態を
目視により判定した。
【0038】(B)耐水性評価:試験の画像記録された
普通紙の印字部分を、水に漬けて自然乾燥後、反射濃度
計(マクベス社製)を用い、印字濃度(OD値)を測定
し耐水性評価を行った。
【0039】(C)耐光性評価:キセノンフェードメー
ター(スガ試験機社製)を用い、100時間照射した
後、印字濃度(OD値)を測定し、耐光性評価を行っ
た。
【0040】(D)インクの保存安定性評価:水系イン
クを40℃で2ヶ月間保存後、上記プリンターで長時間
連続記録して、目詰まりの有無を観察した。 評価基準:異常なし(結晶析出なし、エマルション粒径変化なし):◎ 特に異常なし(結晶析出なし、エマルション粒径変化あり):○ 異常あり:×
【0041】実施例2 ・インクの製造 温度計、攪拌機を備えたオートクレーブ中に、ジメチル
テレフタレート 150部、ジメチルイソフタレート
50部、5ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルエス
テル5部、エチレングリコール 150部、ネオペンチ
ルグリコール250部、テトラブトキシチタネート
0.1部を装入し、180〜220℃で約3時間加熱し
てエステル交換反応を行った。次いで、反応混合物を2
40℃まで加熱した後、オートクレーブ内の圧力を10
mmHgまでゆっくりと下げ、1時間反応を続けた。オ
ートクレーブ内の圧力を大気圧までもどし、共重合ポリ
エステル樹脂を得た。次に、得られたポリエステル樹脂
100部、メチルエチルケトン150部、テトラヒドロ
フラン150部、トルエンへの溶解度25%(融点10
0℃以下)のマゼンタ色素(2)(化2)10部を混合
した後、水600部を添加し、さらに混合した。この混
合物を0.8ミクロンのメンブランフィルターで濾過
し、加熱して溶剤を留去させた。冷却後、水を加えて固
形分濃度を20重量%とし、着色樹脂微粒子分散液
(B)を得た。分散液中に分散している微小樹脂粒子は
平均粒径0.2μmを有するマゼンタ色に着色された樹
脂の微小粒子であった。該着色樹脂微粒子分散液に、グ
リセリンおよび水を添加し、固形分15重量%を含有す
る水系インクを得た。実施例1と同様にインク特性の評
価を行った結果、 (A)画像評価:◎、(B)耐水性評価:◎、(C)耐
光性評価:◎、(D)インクの保存安定性評価:○ と
良好であった。
【0042】
【化2】
【0043】比較例1 トルエンへの溶解度6%(融点100℃以上)の油溶性
黄色染料(3)(化3)を用い、実施例1に従いインク
を作製した。インクは40℃、1時間後に染料の結晶が
析出し、インクの保存安定性が悪かった。
【0044】
【化3】
【0045】比較例2 トルエンへの溶解度5%以下(融点100℃以上)の油
溶性マゼンタ染料(4)(化4)を用い、実施例1に従
いインクを作製しようとしたところ、染料を添加した時
点で染料が析出し、インクができなかった。
【0046】
【化4】
【0047】実施例3〜9 式(5)〜(11)(化5〜6)で表される油溶性染料
を用い、実施例1の方法でインクを作製し、該インク特
性の上記(D)に従う保存安定性評価を行い、その結果
を第1表(表1)に示した。
【0048】
【化5】
【0049】
【化6】
【0050】比較例3〜9 式(12)〜(18)(化7〜8)で表される油溶性染
料を用い、実施例1の方法でインクを作製し、該インク
特性の上記(D)に従う保存安定性評価を行い、その結
果を第1表(表1)に示した。
【0051】
【化7】
【0052】
【化8】
【0053】
【表1】
【0054】本発明のインクジェット記録用色素を用い
た全ての水系インクは、特に耐水性に優れ、長期に渡る
保存安定性に優れたものであった。また、記録画像にお
いても良好で滲みもなく、耐光性に優れたものであっ
た。なお、従来の水性染料を使ったインクについても、
同様に評価したところ、 (A)画像評価:×、(B)耐水性評価:×、(C)耐
光性評価:◎、(D)インクの保存安定性評価:○ と
なり、水溶性色素を使用しているため、特に滲みがひど
く、耐水性が極端に悪い結果となった。
【0055】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録用水性イン
クは、保存安定性に優れた性能を示した。特に、インク
ジェット記録方式のインクとして使用する場合、該イン
ク組成物を用いることで、高品位で、滲みのない画像形
成が可能となり、得られた記録画像も耐水性に優れた特
性を有することが判明し、優れた水系インクを提供する
ことが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高後 修 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA13 FA04 FC01 FC02 2H086 BA54 BA56 BA59 BA60 BA62 4J039 AD03 AD09 AD20 AE04 AE06 BA12 BC04 BE02 BE07 BE12 CA03 EA35 EA38 EA44 GA24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油溶性染料および樹脂分散体を含有する
    インクジェット記録用水性インクであって、油溶性染料
    が水への溶解度1%以下、かつトルエンへの溶解度10
    %以上のものであるインクジェット記録用水性インク。
  2. 【請求項2】 油溶性染料が、トルエンに対し20%以
    上の溶解度を有するものである請求項1記載のインクジ
    ェット記録用水性インク。
  3. 【請求項3】 油溶性染料が、トルエンに対し30%以
    上の溶解度を有するものである請求項2記載のインクジ
    ェット記録用水性インク。
  4. 【請求項4】 油溶性染料が、100℃以下の融点を有
    するものである請求項1〜3のいずれかに記載のインク
    ジェット記録用水性インク。
  5. 【請求項5】 樹脂分散体の平均粒子径が1.0μm以
    下である請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェッ
    ト記録用水性インク。
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