JP3839640B2 - インクジェット記録用水系インク - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録方式に好適に用いられるインクジェット記録用インクに関する。より詳しくは、特にインクジェット記録用インクに適した色素、この色素で着色した樹脂微粒子、この樹脂微粒子を水媒体に分散した分散体、及びこれらを用いたインクジェット記録用インクに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、インクジェット記録方式の記録用インクとしては水系インクが用いられている。水系インクは、基本的に色素、水及び有機溶剤から構成され、臭気、人体及び周辺環境への安全性の配慮から、水を主溶媒とするインクとなっている。また、色素としては、一般的には酸性染料、塩基性染料、反応性染料、及び直接性染料等の水溶性染料が使用されている。
インクジェット記録用インク及び色素に関しては、以下に示す様々な特性が要求されている。すなわち、
(1)インクの粘度、表面張力、比電導度、密度、pH等の物性値が適当であること、
(2)インクの長期保存安定性が良好であること、
(3)溶解成分の溶解安定性が高く、ノズルを目詰まりさせないこと、
(4)被記録材での速乾性が良好であること、
(5)記録画像が鮮明であり、耐光性、耐水性が良好であること
が挙げられる。しかしながら、現状では、これらの全ての特性を満足する色素及びインクが提供されるに至っていない。
【0003】
特に、通常使用されている水系インクの場合、水溶性染料を使用しているために、記録画像に水が掛かると、染料が溶出し、記録画像が滲んだり、消失してしまうなど耐水性に大きな問題があり、現在、耐水性向上に注力した様々な検討がなされている。
例えば、顔料または油溶性染料を色素として用いるインクや、水溶性染料を用いた水性インクに有機溶剤や樹脂等を添加する方法等の検討がされている。しかし、顔料を用いた場合には、分散安定性が悪く保存安定性が不良であったり、ノズルの目詰まりを引き起こす等の問題があった。油溶性染料を用いた場合には有機溶剤を用いているため、臭気等の環境衛生等に問題があったり、インクの滲みが大きく画像品位の低下を招くなどの問題があった。また、添加剤を加えたインクの場合でも、保存安定性が不良であったり、ノズルの目詰まり、あるいはインクが高粘度化しインクの飛翔が悪い等の問題点もあった。
【0004】
最近では、特開平6−340835号公報等に、染料または顔料によって着色されたポリエステル樹脂を分散質とする水系分散体を用いるインクの記載がある。しかし、顔料については、依然として前記の問題が残されており、染料についても樹脂との相溶性が悪いため、インク中に析出物が現れ、保存安定性が不良となり、ノズルの目詰まりを引き起こす等の問題を依然として抱えている。
以上のように、特にインクジェット記録方式に用いられるインクの諸特性においては、色素固有の特性に影響されるところが大きく、これら諸条件を満たす色素の創出が極めて重要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
耐光性、樹脂との相溶性に優れた色素、およびこの色素で着色された樹脂微粒子及びその水系分散体、ならびにこれらを用いた、耐水性、耐光性に優れ、かつ保存安定性に優れたインクジェット記録方式に最適のインクジェット記録用インクを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討し、下記一般式(1)で表わされる構造を有する色素が上記目的に適うものであることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0007】
すなわち、本発明は、
▲1▼下記一般式(1)
【化5】
Figure 0003839640
〔式中、Rは、総炭素数4以上のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基を示し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基を示し、Rはアルキル基、アルコキシ基、−COOR、−CONR、−NHSOまたは、−NHCOR10(Rは、アルキル基、アリール基を示し、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基を示し、ただし、RとRが同時に水素原子になることはなく、Rはアルキル基、アリール基を示し、R10はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基を示す。)を示し、R、Rはそれぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アラルキル基を示し、これらの基は有機基で置換されていてもよい。〕で表わされる水に不溶の色素。
【0008】
▲2▼一般式(1)において、R、R及びRの少なくとも一つが総炭素数6以上のアルキル基、または総炭素数6以上のアルケニル基 (これらの基は有機基で置換されていてもよい。)であることを特徴とする▲1▼記載の色素。
【0009】
▲3▼水に不溶の色素、水及び樹脂を少なくとも主成分とし、エマルジョンを形成しているインクジェット記録用水系インクにおいて、色素が下記一般式(1)で表される化合物の少なくとも一種であることを特徴とするインクジェット記録用水系インク。
【化6】
Figure 0003839640
〔式中、Rは、総炭素数4以上のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基を示し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基を示し、Rはアルキル基、アルコキシ基、−COOR、−CONR、−NHSOまたは、−NHCOR10(Rは、アルキル基、アリール基を示し、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基を示し、ただし、RとRが同時に水素原子になることはなく、Rはアルキル基、アリール基を示し、R10はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基を示す。)を示し、R、Rはそれぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アラルキル基を示し、これらの基は有機基で置換されていてもよい〕。
【0010】
▲4▼下記一般式(1)
【化7】
Figure 0003839640
〔式中、Rは、総炭素数4以上のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基を示し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基を示し、Rはアルキル基、アルコキシ基、−COOR、−CONR、−NHSOまたは、−NHCOR10(Rは、アルキル基、アリール基を示し、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基を示し、ただし、RとRが同時に水素原子になることはなく、Rはアルキル基、アリール基を示し、R10はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基を示す。)を示し、R、Rはそれぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アラルキル基を示し、これらの基は有機基で置換されていてもよい〕で表わされる色素で着色された樹脂微粒子。
【0011】
▲5▼下記一般式(1)
【化8】
Figure 0003839640
〔式中、Rは、総炭素数4以上のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基を示し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基を示し、Rはアルキル基、アルコキシ基、−COOR、−CONR、−NHSOまたは、−NHCOR10(Rは、アルキル基、アリール基を示し、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基を示し、ただし、RとRが同時に水素原子になることはなく、Rはアルキル基、アリール基を示し、R10はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基を示す。)を示し、R、Rはそれぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アラルキル基を示し、これらの基は有機基で置換されていてもよい。〕で表わされる色素で着色された樹脂微粒子を水媒体中に分散してなる分散体。
【0012】
本発明のインクジェット記録用色素は、特に耐水性に優れており、さらに耐光性、樹脂との相溶性に優れたもので、インクジェット用途に好適なものである。さらに、該色素を用いて作製した本発明のインクジェット記録用水系インクも耐光性、保存安定性に優れた性能を示す。特にインクジェット記録方式のインクとして使用する場合、該インク組成物を用いることで高品位で滲みのない画像形成が可能となり、記録画像も耐水性に優れた特性を有する、優れた水系インクを提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、少なくとも、水に不溶の色素、水及び樹脂を主成分としエマルジョンを形成しているインクジェット記録用水系インクに関し、▲1▼色素が前記一般式(1)で表される少なくとも一種の色素であり、▲2▼一般式(1)で表わされる少なくとも一種の色素で着色された樹脂微粒子であり、▲3▼この樹脂微粒子を水媒体に分散させた分散体であり、さらに▲4▼分散体から得られる、前記一般式(1)で表される少なくとも一種の色素で着色された樹脂微粒子を乳化分散させたエマルジョンであるインクジェット記録用水系インクである。
【0014】
本発明の色素、すなわち、本発明のインクジェット記録用水系インクに好ましく用いられる色素は、前記の一般式(1)で表される色素〔以下、インクジェット記録用色素ともいう〕である。
式中、Rは、置換されていてもよい総炭素数4以上のアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいアルケニル基を示し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基を示し、Rは置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、−COOR、−CONR、−NHSOまたは、−NHCOR10(Rは、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基を示し、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基を示し、ただし、RとRが同時に水素原子になることはなく、Rは置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基を示し、R10は置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ基を示す。)を示し、R、Rはそれぞれ独立に、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアラルキル基を示す。
本発明の色素は樹脂や溶剤などに対して高い相溶性が必要であるため、置換基として親水性基は好ましくない。
ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
【0015】
好ましい一般式(1)で表わされる色素としては、R、RおよびRの少なくとも一つが総炭素数6以上のアルキル基、または総炭素数6以上のアルケニル基(これらの基は有機基で置換されていてもよい)であり、より好ましくはR、RおよびRの少なくとも一つが総炭素数8以上のアルキル基である。さらには、R、RおよびRの少なくとも二つが総炭素数6以上のアルキル基、または総炭素数6以上のアルケニル基(これらの基は有機基で置換されていてもよい)であり、より好ましくはR、RおよびRの少なくとも二つが総炭素数8以上のアルキル基である。さらに好ましくはR、RおよびRの全てが総炭素数8以上のアルキル基である。最も好ましくは、Rが総炭素数8〜20の直鎖または分岐のアルキル基、または総炭素数6〜20のアルコキシカルボニルアルキル基、Rが総炭素数1〜10の−NHSO,または総炭素数2〜10の−NHCOR10、R、Rが総炭素数8〜20のアルキル基である。
【0016】
上記一般式(1)において、置換されていてもよいアルキル基としては特に限定されるものではないが、総炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基あるいはハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基などで置換された総炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基である。
【0017】
例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、tert−ペンチル基、sec−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、シクロヘキシル基、メチルシクロペンチル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、1,1−ジメチルペンチル基、1,2−ジメチルペンチル基、1,3−ジメチルペンチル基、1,4−ジメチルペンチル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、3,4−ジメチルペンチル基、1−エチルペンチル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、1,1,2−トリメチルブチル基、1,1,3−トリメチルブチル基、1,2,3−トリメチルブチル基、1,2,2−トリメチルブチル基、1,3,3−トリメチルブチル基、2,3,3−トリメチルブチル基、1−エチル−1−メチルブチル基、1−エチル−2−メチルブチル基、1−エチル−3−メチルブチル基、2−エチル−1−メチルブチル基、2−エチル−3−メチルブチル基、1−n−プロピルブチル基、1−iso−プロピルブチル基、1−iso−プロピル−2−メチルプロピル基、メチルシクロヘキシル基、n−オクチル基、1−メチルヘプチル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、6−メチルヘプチル基、1,1−ジメチルヘキシル基、1,2−ジメチルヘキシル基、1,3−ジメチルヘキシル基、1,4−ジメチルヘキシル基、1,5−ジメチルヘキシル基、2,2−ジメチルヘキシル基、2,3−ジメチルヘキシル基、2,4−ジメチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、3,3−ジメチルヘキシル基、3,4−ジメチルヘキシル基、3,5−ジメチルヘキシル基、4,4−ジメチルヘキシル基、4,5−ジメチルヘキシル基、1−エチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基 4−エチルヘキシル基、1−n−プロピルペンチル基、2−n−プロピルペンチル基、1−iso−プロピルペンチル基、2−iso−プロピルペンチル基、1−エチル−1−メチルペンチル基、1−エチル−2−メチルペンチル基、1−エチル−3−メチルペンチル基、1−エチル−4−メチルペンチル基、2−エチル−1−メチルペンチル基、2−エチル−2−メチルペンチル基、2−エチル−3−メチルペンチル基、2−エチル−4−メチルペンチル基、3−エチル−1−メチルペンチル基、3−エチル−2−メチルペンチル基、3−エチル−3−メチルペンチル基、3−エチル−4−メチルペンチル基、1,1,2−トリメチルペンチル基、1,1,3−トリメチルペンチル基、1,1,4−トリメチルペンチル基、1,2,2−トリメチルペンチル基、1,2,3−トリメチルペンチル基、1,2,4−トリメチルペンチル基、1,3,4−トリメチルペンチル基、2,2,3−トリメチルペンチル基、2,2,4−トリメチルペンチル基、2,3,4−トリメチルペンチル基、1,3,3−トリメチルペンチル基、2,3,3−トリメチルペンチル基、3,3,4−トリメチルペンチル基、1,4,4−トリメチルペンチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基、3,4,4−トリメチルペンチル基、1−n−ブチルブチル基、1−iso−ブチルブチル基、1−sec−ブチルブチル基、1−tert−ブチルブチル基、2−tert−ブチルブチル基、1−n−プロピル−1−メチルブチル基、1−n−プロピル−2−メチルブチル基、1−n−プロピル−3−メチルブチル基、1−iso−プロピル−1−メチルブチル基、1−iso−プロピル−2−メチルブチル基、1−iso−プロピル−3−メチルブチル基、1,1−ジエチルブチル基、1,2−ジエチルブチル基、1−エチル−1,2−ジメチルブチル基、1−エチル−1,3−ジメチルブチル基、1−エチル−2,3−ジメチルブチル基、2−エチル−1,1−ジメチルブチル基、2−エチル−1,2−ジメチルブチル基、2−エチル−1,3−ジメチルブチル基、2−エチル−2,3−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルシクロヘキシル基、1,3−ジメチルシクロヘキシル基、1,4−ジメチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基、n−ノニル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基等の総炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基;
【0018】
フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブロモメチル基、フルオロエチル基、クロロエチル基、ブロモエチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、テトラクロロエチル基、ヘキサフルオロ−iso−プロピル基等のハロゲン原子が置換した総炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のハロゲン化アルキル基;
【0019】
シアノエチル基、シアノプロピル基、シアノブチル基等の総炭素数2〜10のシアノアルキル基;
【0020】
メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシエチル基、ブトキシエチル基のアルコキシアルキル基;メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、プロポキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、ペンチルオキシカルボニルメチル基、ヘキシルオキシカルボニルメチル基、ヘキプチルオキシカルボニルメチル基、オクチルオキシカルボニルメチル基、ノニルオキシカルボニルメチル基、デシルオキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボニルエチル基、プロポキシカルボニルエチル基、ブトキシカルボニルエチル基、ペンチルオキシカルボニルエチル基、ヘキシルオキシカルボニルエチル基、ヘキプチルオキシカルボニルエチル基、オクチルオキシカルボニルエチル基、ノニルオキシカルボニルエチル基、デシルオキシカルボニルエチル基等の総炭素数1〜20の直鎖、分岐のアルコキシカルボニルアルキル基;
【0021】
フェノキシカルボニルメチル基等の総炭素数8〜20のアリールオキシカルボニルアルキル基;
【0022】
メチルアミノカルボニルメチル基、ジメチルアミノカルボニルメチル基、エチルアミノカルボニルメチル基、ジエチルアミノカルボニルメチル基、プロピルアミノカルボニルメチル基、ジプロピルアミノカルボニルメチル基、ブチルアミノカルボニルメチル基、ジブチルアミノカルボニルメチル基、ペンチルアミノカルボニルメチル基、ジペンチルアミノカルボニルメチル基、ヘキシルアミノカルボニルメチル基、ジヘキシルアミノカルボニルメチル基、ヘプチルアミノカルボニルメチル基、ジヘプチルアミノカルボニルメチル基、オクチルアミノカルボニルメチル基、ジオクチルアミノカルボニルメチル基、ノニルアミノカルボニルメチル基、ジノニルアミノカルボニルメチル基、デシルアミノカルボニルメチル基、ジデシルアミノカルボニルメチル基、メチルアミノカルボニルエチル基、ジメチルアミノカルボニルエチル基、エチルアミノカルボニルエチル基、ジエチルアミノカルボニルエチル基、プロピルアミノカルボニルエチル基、ジプロピルアミノカルボニルエチル基、ブチルアミノカルボニルエチル基、ジブチルアミノカルボニルエチル基、ペンチルアミノカルボニルエチル基、ジペンチルアミノカルボニルエチル基、ヘキシルアミノカルボニルエチル基、ジヘキシルアミノカルボニルエチル基、ヘプチルアミノカルボニルエチル基、ジヘプチルアミノカルボニルエチル基、オクチルアミノカルボニルエチル基、ジオクチルアミノカルボニルエチル基、ノニルアミノカルボニルエチル基、ジノニルアミノカルボニルエチル基、デシルアミノカルボニルエチル基、ジデシルアミノカルボニルエチル基等の総炭素数3〜20の直鎖、分岐のアルキルアミノカルボニルアルキル基;
【0023】
アセチルオキシエチル基、エチルカルボニルオキシエチル基、プロピルカルボニルオキシエチル基、ブチルカルボニルオキシエチル基、ペンチルカルボニリオキシエチル基、ヘキシルカルボニルオキシエチル基、ヘプチルカルボニリオキシエチル基、オクチルカルボニリオキシエチル基、ノニルカルボニリオキシエチル基、デシルカルボニリオキシエチル基等の総炭素数3〜20の直鎖、分岐のアルキルカルボニルオキシアルキル基;
置換されてもよいアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基の総炭素数7〜20のアラルキル基等が挙げられる。
【0024】
置換されていてもよいアルコキシ基としては特に限定されるものではないが、総炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基あるいはハロゲン原子、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基などで置換された総炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基である。
【0025】
例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、1−メチルブトキシ基、2−メチルブトキシ基、3−メチルブトキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、2,2−ジメチルブトキシ基、1−エチルプロポキシ基、2−エチルプロポキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、メチルシクロヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、エチルシクロヘキシルオキシ基、ジメチルシクロヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,5,5−トリメチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基等の炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基;
【0026】
フルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、フルオロエトキシ基、トリフルオロエトキシ基、ヘキサフルオロエトキシ基、フルオロプロポキシ基、トリフルオロプロポキシ基、ヘキサフルオロプロポキシ基、クロロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、クロロエトキシ基、トリクロロエトキシ基等のハロゲン原子が置換した総炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状のハロゲン化アルコキシ基;
【0027】
メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、プロポキシメトキシ基、ブトキシメトキシ基、シクロヘキシルオキシメトキシ基、メトキシメトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、プロポキシエトキシ基、ブトキシエトキシ基、シクロヘキシルオキシエトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基、エトキシエトキシエトキシ基、プロポキシエトキシエトキシ基、ブトキシエトキシエトキシ基、メトキシメチルエトキシ基、エトキシメチルエトキシ基、プロポキシメチルエトキシ基、ブトキシメチルエトキシ基、シクロヘキシルオキシメチルエトキシ基、メトキシエトキシメチルエトキシ基、エトキシエトキシメチルエトキシ基、プロポキシエトキシメチルエトキシ基、ブトキシエトキシメチルエトキシ基、2−〔(2’−メトキシ)プロポキシ〕プロポキシ基、メトキシプロポキシ基、エトキシプロポキシ基、エトキシプロポキシ基等の総炭素数2〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシ基、または総炭素数3〜20の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルコキシアルコキシ基等が挙げられる。
【0028】
置換されていてもよいアリール基としては特に限定されるものではないが、例えば、フェニル基、トルイル基、キシリジル基、ナフチル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基等が挙げられる。
【0029】
置換されていてもよいアリールオキシ基としては特に限定されるものではないが、例えば、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、メトキシフェノキシ基、クロロフェノキシ基、ブロモフェノキシ基、フルオロフェノキシ基、トリフルオロメチルフェノキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0030】
置換されていてもよいアルケニル基としては特に限定されるものではないが、総炭素数3〜20の直鎖、分岐のアルケニル基あるいはハロゲン原子、アルコキシ基などで置換された総炭素数3〜20の直鎖、分岐のアルケニル基である。
【0031】
例えば、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、エイコセニル基等の二重結合基をいずれかの位置に一個有する総炭素数3〜20のアルケニル基、または二重結合基をいずれかの位置に2〜3個有する総炭素数3〜20のアルケニル基等が挙げられる。
【0032】
好ましいインクジェット記録用色素としては、R、RおよびRの少なくとも一つが総炭素数6以上のアルキル基、または総炭素数6以上のアルケニル基(これらの基は有機基で置換されていてもよい)であり、より好ましくはR、RおよびRの少なくとも一つが総炭素数8以上のアルキル基である。さらには、R、RおよびRの少なくとも二つが総炭素数6以上のアルキル基、または総炭素数6以上のアルケニル基(これらの基は有機基で置換されていてもよい)であり、より好ましくはR、RおよびRの少なくとも二つが総炭素数8以上のアルキル基である。さらに好ましくはR、RおよびRの全てが総炭素数8以上のアルキル基である。最も好ましくは、Rが総炭素数8〜20の直鎖または分岐のアルキル基、または総炭素数6〜20のアルコキシカルボニルアルキル基、Rが総炭素数1〜10の−NHSO,または総炭素数2〜10の−NHCOR10、R、Rが総炭素数8〜20のアルキル基である。なお、親水性基が多い置換基は、耐水性を悪くするため好ましくない。前記一般式(1)で表されるマゼンタ色素の具体例を第1表(〔表1〕及び〔表2〕以下同様)に示すが、本発明は第1表の色素に限定されるものではない。
【0033】
【表1】
Figure 0003839640
【0034】
【表2】
Figure 0003839640
【0035】
本発明のインクジェット記録用インクで用いる一般式(1)で表される色素は、常法のアゾカップリングに従い、例えば、下記に示すルートのように、アミノイミダゾール類(2)とアニリン類(3)とのカップリングにより製造される。
【化9】
Figure 0003839640
(式中、R〜Rは、前記に同じである。)
具体的には、例えば塩酸中でアミノイミダゾール類(2)に、亜硝酸ナトリウム水溶液を加えて、ジアゾ化した後、アニリン類(3)へ前記のジアゾ化物を加え、アゾカップリング反応を行い、生成した化合物を濾別することで得られる。なお、一般式(1)の製造方法においては、前記の方法に限定されるものではない。
【0036】
本発明に係る色素は、各種インク、特にインクジェット記録方式用の色素として有用である。該色素はそのままでも使用可能であるが、特にインクジェット記録方式用の色素として用いる場合、色素中に含まれる不純物や無機物等による記録装置の吐出ノズルの目詰まりを防止するために、例えば、イオン交換樹脂や限外濾過による脱塩処理や、その他の脱塩処理方法等、あるいはカラムクロマトグラフィーにより精製を行ってもよい。
【0037】
本発明のインクジェット記録用インクは、少なくとも、一般式(1)で表される色素、水、樹脂を主成分とし、すなわち、これらの成分を必須の成分とし、必要により、その他の成分、例えば分散剤、乳化剤、その他の添加剤や助剤を用いてもよく、本発明に係る色素で着色された樹脂微粒子を水媒体中に分散し、乳化工程により乳化分散したエマルジョンの形態をとっている。
また、本発明のインクジェット記録用インクは、必要に応じて、有機溶剤、添加剤等を含有していてもよい。一般式(1)で表される色素は、単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよく、また、その他の構造の異なった色素を混合してもよい。
【0038】
本発明のインクジェット記録用インクにおいて、樹脂微粒子を構成する樹脂としては、その表面にイオン性基を有するものであれば良く、例えば、ポリエステル系樹脂、ビニル重合体、ポリウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合体等の様々な樹脂を用いることができる。
【0039】
(a)ポリエステル系樹脂としては、多価カルボン酸類と多価アルコール類から構成され、単独あるいは二種類以上組み合わせて重合させた樹脂等が挙げられる。
多価カルボン酸類としては、特に限定されるものではなく、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタルレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7ジカルボン酸、5〔4−スルホフェノキシ〕イソフタル酸、スルホテレフタル酸、p−オキシ安息香酸、p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、フマ−ル酸、マレイン酸、イタコン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の芳香族多価カルボン酸、芳香族オキシカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸等が挙げられ、これらは金属塩、アンモニウム塩等としても使用できる。
【0040】
多価アルコール類としては、特に限定されるものではなく、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエルスリトール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、トリシクロデカンジオール、トリシクロデカンジメタノール、メタキシレングリコール、オルトキシレングリコール、1,4−フェニレングリコール、ビスフェノールA、ラクトン系ポリエステルポリオール類等の脂肪族多価アルコール類、脂環族多価アルコール類、芳香族多価アルコール類等が挙げられる。
また、前記の多価カルボン酸類と多価アルコール類との単独あるいは二種類以上組み合わせて重合させたポリエステル樹脂は、通常知られている末端封止可能な化合物を用いて、高分子鎖の末端の極性基を封止したものを使用することもできる。
【0041】
(b)ビニル重合体、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合体等の樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、以下に挙げる重合性単量体から得られるものが挙げられる。
この重合性単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−クロルスチレン、ジビニルベンゼン等のビニル系芳香族炭化水素;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ペンチル、アクリル酸イソペンチル、アクリル酸ネオペンチル、アクリル酸3−(メチル)ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸イソペンチル、メタクリル酸ネオペンチル、メタクリル酸3−(メチル)ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル等の(メタ)アクリル酸エステル系、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸;(メタ)アクリルアミド、N−置換マレイミド、無水マレイン酸、(メタ)アクリロニトリル、ビニルケトン、酢酸ビニル、塩化ビニリデン等の単独あるいは二種類以上組み合わせて重合させた樹脂等が挙げられる。
【0042】
(c)ポリウレタン系樹脂としては、イソシアネート類とイソシアネート類と反応し得る官能基を有する化合物から構成され、単独あるいは二種類以上組み合わせて重合させた樹脂等が挙げられる。
イソシアネート類としては、例えば、エチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ブテンジイソシアネート、1,3−ブタジエン−1,4−ジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカトリイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタン、2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアナト−5−イソシアナトメチルオクタン、ビス(イソシアナトエチル)カーボネート、ビス(イソシアナトエチル)エーテル、1,4−ブチレングリコールジプロピルエーテル−ω,ω’−ジイソシアネート、リジンジイソシアナトメチルエステル、リジントリイソシアネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、2−イソシアナトプロピル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、キシリレンジイソシアナート、ビス(イソシアナトエチル)ベンゼン、ビス(イソシアナトプロピル)ベンゼン、α,α、α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアナート、ビス(イソシアナトブチル)ベンゼン、ビス(イソシアナトメチル)ナフタレン、ビス(イソシアナトメチル)ジフェニルエーテル、ビス(イソシアナトエチル)フタレート、メシチレントリイソシアネート、2,6−ジ(イソシアナトメチル)フラン等の脂肪族ポリイソシアネート;
【0043】
イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジメチルメタンジイソシアネート、2,2−ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナト−n−ブチリデン)ペンタエリスリトール、ダイマ酸ジイソシアネート、2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−5−イソシアナトメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−6−イソシアナトメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−5−イソシアナトメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−6−イソシアナトメチル−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−6−(2−イソシアナトエチル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−6−(2−イソシアナトエチル)−ビシクロ[2,1,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−5−(2−イソシアナトエチル)−ビシクロ[2,1,1]−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−6−(2−イソシアナトエチル)−ビシクロ[2,2,1]−ヘプタン、ノルボルナンビス(イソシアナトメチル)等の脂環族ポリイソシアネート;
【0044】
フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、エチルフェニレンジイソシアネート、イソプロピレンフェニレンジイソシアネート、ジメチルフェニレンジイソシアネート、ジエチルフェニレンジイソシアネート、ジイソプロピルフェニレンジイソシアネート、トリメチルベンゼントリイソシアネート、ベンゼントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、メチルナフタレンジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ビベンジル−4,4’−ジイソシアネート、ビス(イソシアナトフェニル)エチレン、3,3’−ジメトキシビフェニル−4−4’−ジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメリックMDI、ナフタレントリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,4’−トリイソシアネート、3−メチルジフェニルメタン−4,6,4’−トリイソシアネート、4−メチル−ジフェニルメタン−3,5,2’,4’,6’−ペンタイソシアネート、フェニルイソシアナトメチルイソシアネート、フェニルイソシアナトエチルイソシアネート、テトラヒドロナフチレンジイソシアネート、ヘキサヒドロベンゼンジイソシアネート、ヘキサヒドロジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、エチレングリコールジフェニルエーテルジイソシアネート、1,3−プロピレングリコールジフェニルエーテルジイソシアネート、ベンゾフェノンジイソシアネート、ジエチレングリコールジフェニルエーテルジイソシアネート、ジベンゾフランジイソシアネート、カルバゾールジイソシアネート、エチルカルバゾールジイソシアネート、ジクロロカルバゾールジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;
【0045】
チオジエチルジイソシアネート、チオプロピルジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネート、ジメチルスルフォンジイソシアネート、ジチオジメチルジイソシアネート、ジチオジエチルジイソシアネート、ジチオプロピルジイソシアネート、ジシクロヘキシルスルフィド−4,4’−ジイソシアネート等の含硫脂肪族イソシアネート;
【0046】
ジフェニルスルフィド−2,4’−ジイソシアネート、ジフェニルスルフィド−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジイソシアナトジベンジルチオエーテル、ビス(4−イソシアナトメチルベンゼン)スルフィド、4、4’−メトキシベンゼンチオエチレングリコール−3,3’−ジイソシアネート等の芳香族スルフィド系イソシアネート;
【0047】
ジフェニルジスルフィド−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルジスルフィド−6,6’−ジイソシアネート、4,4’−ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシジフェニルジスルフィド−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジメトキシジフェニルジスルフィド−3,3’−ジイソシアネート等の芳香族ジスルフィド系イソシアネート;
【0048】
ジフェニルスルホン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート、ベンジディンスルホン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタンスルホン−4,4’−ジイソシアネート、4−メチルジフェニルメタンスルホン−2,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジメトキシジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジイソシアネートジベンジルスルホン、4,4’−ジメチルジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート、4,4’−ジ−tert−ブチルジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート、4,4’−メトキシベンゼンエチレンジスルホン−3,3’−ジイソシアネート、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアネート等の芳香族スルホン系イソシアネート;
【0049】
4−メチル−3−イソシアナトベンゼンスルホニル−4’−イソシアナトフェノールエステル、4−メトキシ−3−イソシアナトベンゼンスルホニル−4’−イソシアナトフェノールエステル等のスルホン酸エステル系イソシアネート;
【0050】
4−メチル−4’−イソシアネート、ジベンゼンスルホニル−エチレンジアミン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−メトキシベンゼンスルホニル−エチレンジアミン−3,3’−ジイソシアネート、4−メチル−3−イソシアナトベンゼンスルホニルアニリド−4−メチル−3’−イソシアネート等の芳香族スルホン酸アミド;
【0051】
チオフェン−2,5−ジイソシアネート、チオフェン−2,5−ジイソシアナトメチル、1,4−ジチアン−2,5−ジイソシアネート、1,4−ジチアン−2,5−ジイソシアナトメチル等の含硫複素環化合物等が挙げられる。
【0052】
前記イソシアネート類と反応し得る官能基を有する化合物としては、例えば、以下のものが挙げられる。
ポリオール化合物:エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ブタントリオール、1,2−メチルグリコサイド、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ソルビトール、エリスリトール、スレイトール、リビトール、アラビニトール、キシリトール、アリトール、マニトール、ドルシトール、イディトール、グリコール、イノシトール、ヘキサントリオール、トリグリセロース、ジグリセロール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラエチレンエーテルグリコール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、シクロブタンジオール、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘプタンジオール、シクロオクタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ヒドロキシプロピルシクロヘキサノール、トリシクロ[5,2,1,02,6 ]デカン−ジメタノール、ビシクロ[4,3,0]−ノナンジオール、ジシクロヘキサンジオール、トリシクロ[5,3,1,1]ドデカンジオール、ビシクロ[4,3,0]ノナンジメタノール、トリシクロ[5,3,1,1]ドデカン−エタノール、ヒドロキシプロピルトリシクロ[5,3,1,1]ドデカノール、スピロ[3,4]オクタンジオール、1,1’−ビシクロヘキシリデンジオール、シクロヘキサントリオール、マルチトール、ラクチトール等の脂肪族ポリオール;
【0053】
ジヒドロキシナフタレン、トリヒドロキシナフタレン、テトラヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゼン、ベンゼントリオール、ビフェニルテトラオール、ピロガロール、(ヒドロキシナフチル)ピロガロール、トリヒドロキシフェナントレン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、キシリレングリコール、ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビスフェノールA−ビス−(2−ヒドロキシエチルエーテル)、テトラブロムビスフェノールA、テトラブロムビスフェノールA−ビス−(2−ヒドロキシエチルエーテル)、ビスフェノールS等の芳香族ポリオール;
【0054】
ジブロモネオペンチルグリコール等のハロゲン化ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトン、ポリチオエーテルポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリチオエーテルポリオール、ポリブタジエンポリオール、フランジメタノールの他にシュウ酸、グルタミン酸、アジピン酸、酢酸、フタル酸、イソフタル酸、サリチル酸、ピロメリット酸等の有機酸と前記ポリオールとの縮合反応生成物、前記ポリオールとエチレンオキシドや、プロピレンオキシド等アルキレンオキシドとの付加反応生成物、アルキレンポリアミンとアルキレンオキシドとの付加反応生成物、2,2−ジメチロール乳酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロール吉草酸、3,4−ジアミノブタンスルホン酸、3,6−ジアミノ−2−トルエンスルホン酸、及びこれらのカプロラクトン変性品;
【0055】
2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、グリセリンジ(メルカプトアセテート)、1−ヒドロキシ−4−メルカプトシクロヘキサン、2,4−ジメルカプトフェノール、2−メルカプトハイドロキノン、4−メルカプトフェノール、1,3−ジメルカプト−2−プロパノール、2,3−ジメルカプト−1,3−ブタンジオール、ペンタエリスリトールトリス(3ーメルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールモノ(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールトリス(チオグリコレート)、ペンタエリスリトールペンタキス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチル−トリス(メルカプトエチルチオメチル)メタン、1−ヒドロキシエチルチオ−3−メルカプトエチルチオベンゼン、4−ヒドロキシ−4’−メルカプトジフェニルスルフォン、2−(2−メルカプトエチルチオ)エタノール、ジヒドロキシエチルスルフィドモノ(3−メルカプトプロピオネート)、ジメルカプトエタンモノ(サルチレート)、ヒドロキシエチルチオメチル−トリス(メルカプトエチルチオ)メタン等が挙げられる。
【0056】
この他、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、シクロヘキシレンジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、α,α’−メチレンビス(2ークロルアニリン)3,3’−ジクロル−α,α’−ビフェニルアミン、m−キシレンジアミン、イソフォロンジアミン、N−メチル−3,3’−ジアミノプロピルアミン、ノルボルネンジアミン等に挙げられるポリアミノ化合物、ポリチオール化合物、セリン、リジン、ヒスチジン、等のα−アミノ酸、更にこれら上記の活性水素化合物のハロゲン置換体も使用することが出来る。これらはそれぞれ単独で用いることも、また2種類以上混合して用いても良い。
これらの樹脂は、単独あるいは二種類以上混合させて用いることもできるが、なんらこれらに限定されるものではない。
【0057】
樹脂は、その表面にイオン性基を含有することによって優れた水分散性を発現する。
このようなイオン性基としてはスルホン酸基、カルボン酸基、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸基およびホスフィン酸基もしくはこれらのアルカリ金属塩基やアンモニウム塩基、または第1級〜第3級アミン基等を例示することができ、カルボン酸アルカリ金属塩基、カルボン酸アンモニウム塩基、スルホン酸アルカリ金属塩基およびスルホン酸アンモニウム塩基が好ましく、特にスルホン酸アルカリ金属塩基およびスルホン酸アンモニウム塩基が水分散安定性の点で好ましい。イオン性基の導入は、樹脂合成時にイオン性基を有する単量体を添加すればよい。例えば、ポリエステル系樹脂にイオン性基としてカルボン酸アルカリ金属塩基またはカルボン酸アンモニウム塩基を導入する場合には、ポリエステルの重合末期にトリメリット酸等の多価カルボン酸を系内に導入することにより、樹脂末端にカルボキシル基を付加し、さらにこれをアンモニア、水酸化ナトリウム等にて中和することによりカルボン酸塩の基に交換する方法を用いることができる。
【0058】
また、ポリエステル系樹脂微粒子にイオン性基としてスルホン酸アルカリ金属塩基またはスルホン酸アンモニウム塩基を導入する場合には、スルホン酸アルカリ金属塩基またはスルホン酸アンモニウム塩基を有するモノまたはジカルボン酸を系内に導入することにより、これらのイオン性基をポリエステル樹脂に導入することができる。
塩としてはアンモニウム系イオン、Li、Na、K、Mg、Ca、Cu、Fe等が挙げられ、特に好ましいものはKまたはNaである。
【0059】
本発明は、一般式(1)で表わされる色素で着色された樹脂微粒子、色素で着色された樹脂微粒子、この樹脂微粒子を水媒体中に分散した分散体、及び分散体を経て乳化分散されたエマルジョンであるインクジェット記録用インクを含む。
本発明に係る色素で着色された樹脂微粒子は、次のように製造される。
▲1▼前記の重合性単量体に色素を溶解または分散させた後、乳化重合を行う方法、
▲2▼前記の重合性単量体の重合を行い樹脂を得た後、色素を直接添加し、必要に応じて添加剤等を加えて均一溶解または均一分散させて着色する方法、
▲3▼水溶性有機溶媒(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)や通常知られている造膜助剤(例えば、テキサノール、N,N−ジメチルピロリドン等)に色素を溶解または分散させたものを、重合を行った前記の樹脂に加え、また、必要に応じて添加剤等を加えて均一溶解または均一分散して、着色する方法、
▲4▼水不溶性有機溶媒(例えば、トルエン等)に色素を溶解または分散させたものを、重合を行った前記の樹脂に加え、また、必要に応じて添加剤等を加えて均一溶解または均一分散、さらに水を加えて水分散体とし乳化を行い、さらに必要に応じて水不溶性有機溶媒を留去して着色する方法、
または、▲5▼前記の樹脂の水系分散体を得た後、インクジェット記録用色素を加えて、高温処理を行う高温染色法等によって着色する方法、
等で製造される。
【0060】
これらの方法で製造される本発明の色素で着色された樹脂微粒子は、その粒子径については特に限定されないが、水媒体中に分散剤を用いて分散させる分散体においては、粒子径が小さいほど好ましく、特にインクジェット記録用色素分散体として用いられる場合は、平均粒径が0.01〜1μm、さらに0.05〜0.8μmであるのが好ましい。又、色素で着色された樹脂微粒子の水媒体中に分散させた分散体の製造は、特に限定されるものではなく、分散体を適用する用途に応じて、選択された分散剤を用い、及び所望の組成の分散体とすることができる。
着色された樹脂微粒子において、色素は、色素と樹脂との相容性に左右されて、樹脂中に均一に溶解または一部樹脂の表面に均一に分散付着するものも含むが、好ましくは、色素は樹脂中に均一に溶解したものである。樹脂に対する色素の量は、通常1〜90重量%、好ましくは5〜50重量%である。しかし、特に限定されるものではない。
また、これらの着色された樹脂微粒子又はその分散体は、その疎水性を活かして各種の着色、記録用材料として適用できる。また、これらを乳化する工程を経てエマルジョンとしてインクジェット記録用インクを製造することができる。
【0061】
本発明のインクジェット記録用インクは、上述の一般式(1)で表わされる色素、樹脂及び水を必須の成分として用いるエマルジョンであり、次の方法で製造できる。
▲1▼前記の重合性単量体にインクジェット記録用色素を溶解あるいは分散させた後、乳化重合を行い、必要に応じて添加剤等を加えて均一溶解あるいは均一分散、さらに水を加えて水分散体とし乳化を行う方法、
▲2▼重合を行い前記の樹脂を得た後、インクジェット記録用色素を直接添加し、必要に応じて添加剤等を加えて均一溶解または均一分散、さらに水を加えて水分散体とし乳化を行う方法、
▲3▼水溶性有機溶媒(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)や通常知られている造膜助剤(例えば、テキサノール、N,N−ジメチルピロリドン等)にインクジェット記録用色素を溶解あるいは分散させたものを、重合を行った前記の樹脂に加え、また、必要に応じて添加剤等を加えて均一溶解あるいは均一分散、さらに水を加えて水分散体とし乳化を行い、さらに必要に応じて水溶性有機溶媒を留去する方法、
▲4▼水不溶性有機溶媒(例えば、トルエン等)にインクジェット記録用色素を溶解あるいは分散させたものを、重合を行った前記の樹脂に加え、また、必要に応じて添加剤等を加えて均一溶解あるいは均一分散、さらに水を加えて水分散体とし乳化を行うい、さらに必要に応じて水不溶性有機溶媒を留去する方法、
あるいは、▲5▼前記の樹脂の水系分散体を得た後、インクジェット記録用色素を加えて、高温処理を行う高温染色法等によって樹脂を着色し、着色した樹脂微粒子の水分散体の乳化を行う方法
等により製造される。
なお、製造に際しては、不溶物を除去するため、メンブランフィルター等の微小孔径のフィルターで濾過することもある。
【0062】
乳化して得られた水系分散体中の着色樹脂微粒子(以下、色素で着色した樹脂微粒子を単に着色樹脂微粒子と言うこともある)は、平均粒径が0.01〜1μmであることが好ましく、さらに0.05〜0.8μmであることが特に好ましい。平均粒径が小さすぎると画像濃度の低下や耐水性の低下を引き起こす可能性があり、また、大きすぎるとインク中における分散安定性が低下して沈降物が生じ保存安定性が悪くなる問題や、ノズルの目詰まり等の問題を引き起こす可能性がある。。
【0063】
着色樹脂微粒子中の色素の含有量は、用途、目的、色素の種類、インク組成、インクの印字濃度、目詰まり性にもよるが、樹脂中に、1〜90重量%、好ましくは5〜50重量%である。
色素の含有量が少ないと十分な記録画像を得ようとした際、多量のインクを必要とし、記録装置の印字ヘッドや記録紙に負荷がかかり、また、多いと色素が樹脂粒子から析出し易くなりインク中に析出物を生じ、印字ヘッドの目詰まり等を引き起こす。
また、本発明のインクジェット記録用インクには、インクの色調を調製するために、その他の色素や、インク特性を損なわない程度に、公知の染料や顔料をエマルジョンあるいは微分散状態に処理したものを添加しても差し支えない。
また、インク中の着色樹脂微粒子の含有量は1〜70重量%、好ましくは5〜50重量%である。
【0064】
本発明のインクには、必要に応じて、インクの保湿性、表面張力、粘度、乾燥速度等を調整するために、水溶性有機溶媒を含有させることが可能である。
水溶性有機溶媒としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、グリセリン、チオグリコール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコールエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の含窒素化合物、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等のアルコール類、グリセリン等を用いることができる。これらの水溶性有機溶媒を含有させる場合には、インク全量に対して1〜20重量%含有させることが好ましい。
【0065】
また、インクの保存安定性を向上させるためにインクのpHを7〜10に調整することが好ましい。pH調整剤としては、NaHCO、Na 、エタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミン等のアルカノールアミン、水酸化カリウム及び水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物等が挙げられる。
【0066】
また、本発明のインクには、従来使用されている種々の添加剤を必要に応じて加えることができる。例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、分散剤、分散安定剤、キレート化剤、水溶性ポリマー、マスキング剤、防かび剤、防腐剤、粘度調節剤、界面活性剤、表面張力調整剤、pH調整剤、比抵抗値調整剤、近赤外線吸収剤、浸透剤等の添加剤が挙げられる。
前記成分から構成される本発明のインクは、インクジェット記録方式のインクとして使用する以外に、筆記用具等のインクとしても使用可能であり、記録特性、保存安定性、被記録材への定着性、記録画像の鮮明性、耐光性、耐水性等に優れたものである。
また、本発明で使用する色素は、有機溶剤に対する溶解性が高いため、捺染用途、印刷用途等の溶剤型インクジェットインクとしても利用可能である。
【0067】
【実施例】
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は重量部を示す。
色素の製造例1
第1表中の色素No.31は以下の方法で製造した。
水106 部、35%塩酸15部に、2−アミノ−4,5−ジシアノイミダゾール5.3部を加えて、10℃以下に冷却した。次に、亜硝酸ナトリウム3部及び水7部からなる溶液を10℃以下で滴下し、2時間攪拌し、スルファミン酸2.4部を加えて、ジアゾ液とした。別に、メタノール45部に、下記化合物(a)17部を加えて、10℃まで冷却した。ここへ、前記ジアゾ液を加えて、2時間攪拌した。反応終了後、NaOH水溶液で弱酸性に調製し、析出物を濾過、洗浄し、乾燥させ下記化合物(b)21.9部を得た。次に、N,N−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMIと略記する) 60部に、得られた化合物(b) 20部、炭酸カリウム5.2部、及びKI 0.6部を加えて、80℃まで加熱した。ここへ、2−エチルヘキシルブロミド44部を滴下し、120℃に加熱して2時間攪拌した。室温まで冷却し、氷水150部へ排出した。トルエンで抽出し、カラム精製を行い、色素No.31を15部得た。
【化10】
Figure 0003839640
以下に、該化合物のトルエン中での分光特性及び元素分析値を示す。また、トルエンに対して40%以上溶解し、高い溶解性を示した。
極大吸収波長(λmax)=520nm
グラム吸光係数=8.0×10ml/g・cm
元素分析(C41H66N8O)
【0068】
Figure 0003839640
【0069】
色素の製造例2
第1表中色素No.41は以下の方法で製造した。
DMI 60部に、前記で得られた化合物(b) 20部、炭酸カリウム5.2部、及びKI 0.6部を加えて、60℃まで加熱した。ここへ、クロロ酢酸-tert−ブチル30部を滴下し、60℃に加熱して1時間攪拌した。室温まで冷却し、氷水150部へ排出した。トルエンで抽出し、カラム精製を行い、色素No.41を14部得た。
以下に、該化合物のトルエン中での分光特性及び元素分析値を示す。また、トルエンに対して40%以上溶解し、高い溶解性を示した。
極大吸収波長(λmax)=525nm
グラム吸光係数=7.5×10ml/g・cm
元素分析(C39H60N8O3
【0070】
Figure 0003839640
【0071】
実施例1
着色樹脂微粒子及びその分散液(A)の製造例
温度計、攪拌機を備えたオートクレーブ中に、ジメチルテレフタレート180部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルエステル10部、エチレングリコール130部、トリシクロデカンジメタノール25部、テトラブトキシチタネート0.1部を装入し、180〜220℃で約3時間加熱してエステル交換反応を行った。次いで、反応混合物を240℃まで加熱した後、オートクレーブ内の圧力を10mmHgまでゆっくりと下げ、1時間反応を続けた。オートクレーブ内の圧力を大気圧までもどし、共重合ポリエステル樹脂を得た。
次に、得られたポリエステル樹脂100部、メチルエチルケトン150部、テトラヒドロフラン150部、第1表中No.1で表されるインクジェット記録用色素10部を混合した後、イオン交換水600部を添加し、さらに混合した。この混合物を0.8ミクロンのメンブランフィルターで濾過し、加熱して溶剤を留去させた。冷却後、イオン交換水を加えて固形分濃度を20重量%とし、着色樹脂微粒子分散液(A)を得た。分散液中に分散している微小樹脂粒子は平均粒径0.2μmを有するマゼンタ色に着色された樹脂の微小粒子であった。
特性の評価
該着色樹脂微粒子分散液にグリセリンおよびイオン交換水を添加し、固形分15重量%を含有する水系インクを得た。
【0072】
この水系インクを用い、ピエゾ方式インクジェットプリンター用インクカートリッジに充填し、同方式プリンターにより印字及び画像記録を行い、下記の項目について試験を行った。その結果を第2表(〔表3〕及び〔表4〕以下同様)に示す。
なお、各試験項目の評価基準は下記の通りである。
【0073】
(A)乳化評価:エマルジョンインク作製時における乳化の状況を目視にて評価した。
Figure 0003839640
【0074】
(B)画像評価:普通紙に画像を形成させ、滲み状態を目視により判定した。
Figure 0003839640
【0075】
(C)画像記録濃度評価:画像記録された普通紙を、反射濃度計(マクベス社製)を用い、記録濃度(OD値)を測定し、画像記録濃度評価を行った。
Figure 0003839640
【0076】
(D)耐水性評価:試験の画像記録された普通紙の印字部分を、水に漬ける前と水に漬けて自然乾燥後の印字濃度(OD値)を反射濃度計で測定し、ODを比較して耐水性評価を行った。
OD=(水に漬けて自然乾燥後のOD値)/(水に漬ける前のOD値)×100
Figure 0003839640
【0077】
(E)耐光性評価:キセノンフェードメーター(スガ試験機社製)を用い、照射前と100時間照射した後の印字濃度(OD値)を測定し、ODを比較して耐光性評価を行った。
Figure 0003839640
【0078】
(F)インクの保存安定性評価:水系インクの初期保存安定性(40℃、1ヶ月間保存)、さらに長期保存安定性(40℃、3ヶ月間保存)を評価するため、それぞれ保存した後の水系インクの状態を目視にて観察し、また上記プリンターで長時間連続記録して、目詰まりの有無を観察した。
Figure 0003839640
【0079】
実施例2
着色樹脂微粒子分散液(B)の製造例
温度計、攪拌機を備えたオートクレーブ中に、ジメチルテレフタレート 150部、ジメチルイソフタレート 50部、5ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルエステル5部、エチレングリコール 150部、ネオペンチルグリコール 250部、テトラブトキシチタネート 0.1部を装入し、180〜220℃で約3時間加熱してエステル交換反応を行った。次いで、反応混合物を240℃まで加熱した後、オートクレーブ内の圧力を10mmHgまでゆっくりと下げ、1時間反応を続けた。オートクレーブ内の圧力を大気圧までもどし、共重合ポリエステル樹脂を得た。次に、得られたポリエステル樹脂100部、メチルエチルケトン150部、テトラヒドロフラン150部、第1表中No.2で表されるインクジェット記録用色素10部を混合した後、イオン交換水600部を添加し、さらに混合した。この混合物を0.8ミクロンのメンブランフィルターで濾過し、加熱して溶剤を留去させた。冷却後、イオン交換水を加えて固形分濃度を20重量%とし、着色樹脂微粒子分散液(B)を得た。分散液中に分散している微小樹脂粒子は平均粒径0.3μmを有するマゼンタ色に着色された樹脂の微小粒子であった。
該着色樹脂微粒子分散液にグリセリンおよびイオン交換水を添加し、固形分15重量%を含有する水系インクを得た。実施例1と同様にインク特性の評価を行った結果を第2表に示す。
【0080】
実施例3〜20
第1表に記載のインクジェット記録用色素を用い、実施例1あるいは2の方法でインクを作製し、該インク特性の評価を行い、その結果を第2表に示した。なお、第2表中の「インク製造法」は実施例1あるいは2のいずれかの方法を示す。
本発明のインクジェット記録用色素を用いた全ての水系インクは、特に耐水性に優れ、長期に渡る保存安定性に優れたものであった。また、記録画像においても良好で滲みもなく、耐光性に優れたものであった。
【0081】
実施例21
着色樹脂微粒子分散液(C)の製造例
温度計、撹拌機、還流冷却管、滴下装置、および窒素導入管を備えた反応容器に、イオン交換水900部 を装入し、窒素置換を十分に行った。70 ℃まで加熱した後、過硫酸カリウム2部 を装入した。次に、滴下装置中のイオン交換水70部 、ラウリル硫酸ナトリウム1 .0部 にスチレン53部 、ブチルアクリレート59部 、グリシジルメタクリレート48部 、t −ドデシルメルカプタン0 .16部 からなる混合物を、反応容器へ2 時間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、2 時間熟成させた。次に、過硫酸アンモニウム2部 、イオン交換水20部 からなる水溶液を反応容器へ装入し、滴下装置中のイオン交換水300部 、ラウリル硫酸ナトリウム2部 、アクリルアミド16部 にスチレン298部 、ブチルアクリレート297部 、メタクリル酸29部 、エチレングリコールジメタクリレート10部 、およびt −ドデシルメルカプタン0 .65部 からなる混合物を反応容器へ3 時間かけて滴下した。滴下終了後、3 時間熟成させた。室温まで冷却した後、イオン交換水とアンモニア水を装入して水性アクリル樹脂を得た。
得られた水性アクリル樹脂100部、メチルエチルケトン150部、テトラヒドロフラン150部、表1中No.1で表されるインクジェット記録用色素10部を混合した後、イオン交換水600部を添加し、さらに混合した。この混合物を0.8ミクロンのメンブランフィルターで濾過し、加熱して溶剤を留去させた。冷却後、イオン交換水を加えて固形分濃度を20重量%とし、着色樹脂微粒子分散液(C)を得た。分散液中に分散している微小樹脂粒子は平均粒径0.1μmを有するマゼンタ色に着色された樹脂の微小粒子であった。
該着色樹脂微粒子分散液にグリセリンおよびイオン交換水を添加し、固形分15重量%を含有する水系インクを得た。実施例1と同様にインク特性の評価を行った結果を第2表に示す。
【0082】
実施例22〜37
第1表に記載のインクジェット記録用色素を用い、実施例1、2あるいは21の方法でインクを作製し、該インク特性の評価を行い、その結果を第2表に示した。なお、第2表中の「インク製造法」は実施例1、2あるいは21のいずれかの方法を示す。
本発明のインクジェット記録用色素を用いた全ての水系インクは、特に耐水性に優れ、長期に渡る保存安定性に優れたものであった。また、記録画像においても良好で滲みもなく、耐光性に優れたものであった。
次に、高濃度での色素の特性を評価するため、色素の添加量を増やし高濃度インクの調製し評価した。
【0083】
実施例38
着色樹脂微粒子分散液(D)の製造例
実施例1で得られた得られたポリエステル樹脂100部、メチルエチルケトン150部、テトラヒドロフラン150部、第1表中No.1で表されるインクジェット記録用色素40部を混合した後、イオン交換水600部を添加し、さらに混合した。該色素は、溶媒に対する溶解度を越えたため、完全に溶解せず色素の溶け残りが発生した。この混合物を0.8ミクロンのメンブランフィルターで濾過し、加熱して溶剤を留去させた。冷却後、イオン交換水を加えて固形分濃度を20重量%とし、着色樹脂微粒子分散液を得た。分散液中に分散している微小樹脂粒子は平均粒径0.3μmを有するマゼンタ色に着色された樹脂の微小粒子であった。該着色樹脂微粒子分散液にグリセリンおよびイオン交換水を添加し、固形分15重量%を含有する水系インクを得た。実施例1と同様にインク特性の評価を行った結果を第2表に示す。
【0084】
実施例39
着色樹脂微粒子分散液(E)の製造例
実施例2で得られた得られたポリエステル樹脂100部、メチルエチルケトン150部、テトラヒドロフラン150部、第1表中No.31で表されるインクジェット記録用色素40部を混合した後、イオン交換水600部を添加し、さらに混合した。該色素は、溶媒に対する溶解性が高いため、完全に溶解した。この混合物を0.8ミクロンのメンブランフィルターで濾過し、加熱して溶剤を留去させた。冷却後、イオン交換水を加えて固形分濃度を20重量%とし、着色樹脂微粒子分散液を得た。分散液中に分散している微小樹脂粒子は平均粒径0.1μmを有するマゼンタ色に着色された樹脂の微小粒子であった。
該着色樹脂微粒子分散液にグリセリンおよびイオン交換水を添加し、固形分15重量%を含有する水系インクを得た。実施例1と同様にインク特性の評価を行った結果を第2表に示す。
【0085】
実施例40
着色樹脂微粒子分散液(F)の製造例
実施例21で得られたアクリル樹脂100部、メチルエチルケトン150部、テトラヒドロフラン150部、第1表中No.31で表されるインクジェット記録用色素40部を混合した後、イオン交換水600部を添加し、さらに混合した。該色素は、溶媒に対する溶解性が高いため、完全に溶解した。この混合物を0.8ミクロンのメンブランフィルターで濾過し、加熱して溶剤を留去させた。冷却後、イオン交換水を加えて固形分濃度を20重量%とし、着色樹脂微粒子分散液(F)を得た。分散液中に分散している微小樹脂粒子は平均粒径0.1μmを有するマゼンタ色に着色された樹脂の微小粒子であった。
該着色樹脂微粒子分散液にグリセリンおよびイオン交換水を添加し、固形分15重量%を含有する水系インクを得た。実施例1と同様にインク特性の評価を行った結果を第2表に示す。
【0086】
実施例41〜50
第1表に記載のインクジェット記録用色素を用い、実施例38、39あるいは40の方法でインクを作製し、該インク特性の評価を行い、その結果を第2表に示した。なお、第2表中の「インク製造法」は実施例38、39あるいは40のいずれかの方法を示す。
本発明の色素は、樹脂及び溶剤に対する相溶性が高いが、より高いものほど、高濃度の画像記録を与えるインクを調製できる。インクにおける色素の高濃度化では、本発明のインクジェット記録用色素、特に炭素数が多い置換基を複数持った色素を用いた水系インクは、樹脂や溶剤に対して色素の溶解度が高いため、多量の色素添加が容易で、乳化工程においても、ゲル化や沈殿物が殆どない優れたものであった。また、記録画像においても良好で滲みもなく、に耐水性、耐光性に優れたものであった。
【0087】
比較例1
C.I.Disperse Red 90(第2表中、Z1で示す) を用い、実施例1に従いインクを作製したところ、色素の溶解性が低いため一部不溶物が見られた。該インクをフィルターを通して不溶物を除去した後、同様に特性評価を行った。
その結果、第2表に示すように、本発明のインクジェット記録用色素に比べ、著しく悪かった。
【0088】
比較例2
下記色素Z2 を用い、実施例1に従いインクを作製したところ、色素の溶解性が低いため一部不溶物が見られた。該インクをフィルターを通して不溶物を除去した後、同様に特性評価を行った。
【化11】
Figure 0003839640
その結果、第2表に示すように、本発明のインクジェット記録用色素に比べ、著しく悪かった。
【0089】
比較例3
下記色素Z3を用い、実施例1に従いインクを作製したところ、色素は水溶性であるため、完全に溶解した。該インクをフィルターを通して不溶物を除去した後、同様に特性評価を行った。
【化12】
Figure 0003839640
その結果、第2表に示すように、本発明のインクジェット記録用色素に比べ、著しく悪かった。
【0090】
比較例4
下記色素Z4を用い、実施例1に従いインクを作製したところ、色素の溶解性が低いため一部不溶物が見られた。該インクをフィルターを通して不溶物を除去した後、同様に特性評価を行った。
【化13】
Figure 0003839640
その結果、第2表に示すように、本発明のインクジェット記録用色素に比べ、著しく悪かった。
【0091】
【表3】
Figure 0003839640
【0092】
【表4】
Figure 0003839640

Claims (1)

  1. 色素、水及び樹脂を少なくとも主成分とし、エマルジョンを形成しているインクジェット記録用水系インクにおいて、色素が下記一般式(1)で表される化合物の少なくとも一種であることを特徴とするインクジェット記録用水系インク。
    Figure 0003839640
    〔式中、Rは、総炭素数8〜20の直鎖または分岐のアルキル基を示し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基を示し、Rは総炭素数1〜10の−NHSOまたは総炭素数2〜10の−NHCOR10(Rは、アルキル基、アリール基を示し、R10はアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基を示す。)を示し、R、Rは炭素数8〜20のアルキル基を示す。〕。
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