JP2004200380A - 双方向フォトサイリスタチップ - Google Patents

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Abstract

【課題】転流特性の改善を図り、1チップで光点弧・負荷制御を可能にする。
【解決手段】CH1側のフォトサイリスタとCH2側のフォトサイリスタとにおいて、Pゲート拡散領域33とN型シリコン基板31との間にショットキーバリアダイオード44を形成している。したがって、Pゲート拡散領域33からN型シリコン基板31への少数キャリアの注入が抑制されて残存キャリア量が減少し、N型シリコン基板31中に残存している転流時の過剰なキャリアが、逆チャンネル側への移動する機会を減少して転流特性の改善を図ることができる。したがって、LEDと組あわせることによって、点弧用兼負荷制御用の光点弧カプラを提供することが可能になる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、この発明は、双方向フォトサイリスタチップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、交流で使用するソリッドステートリレー(以下、SSRと略称する)として、図9に示すような回路構成を有するものがある。このSSR8は、LED(発光ダイオード)等の発光素子1と点弧用の双方向フォトサイリスタ2とから成る光点弧カプラ3と、負荷を実制御するための双方向サイリスタ(以下、メインサイリスタと言う場合もある)4と、抵抗器5や容量6等で成るスナバ回路7とで構成されている。
【0003】
また、上記SSR8を構成する光点弧カプラ3の等価回路図は、図10に示す通りである。双方向フォトサイリスタ2は、CH(チャネル)1のフォトサイリスタ9とCH2のフォトサイリスタ10とで構成されている。そして、CH1のフォトサイリスタ9は、PNPトランジスタQ1のベースをNPNトランジスタQ2のコレクタに接続する一方、PNPトランジスタQ1のコレクタをNPNトランジスタQ2のベースに接続して構成されている。同様に、CH2のフォトサイリスタ10は、PNPトランジスタQ3のベースをNPNトランジスタQ4のコレクタに接続する一方、PNPトランジスタQ3のコレクタをNPNトランジスタQ4のベースに接続して構成されている。
【0004】
さらに、上記CH1側においては、PNPトランジスタQ1のエミッタが直接電極T1に接続されている。一方、NPNトランジスタQ2のエミッタは直接に、ベースはゲート抵抗11を介して、電極T2に接続されている。同様に、CH2側においては、PNPトランジスタQ3のエミッタが直接電極T2に接続されている。一方、NPNトランジスタQ4のエミッタは直接に、ベースはゲート抵抗12を介して、電極T1に接続されている。
【0005】
図11は、図10における双方向フォトサイリスタ2の概略パターンレイアウトである。また、図12は図11におけるA‐A'矢視断面概略図である。尚、図12(a)は光オン時の状態を示し、図12(b)は光オフ時の電圧反転時(転流時)の状態を示す。この双方向フォトサイリスタ2は、N型シリコン基板21の表面側に、2つのアノード拡散領域(P型)22と、このアノード拡散領域22に対向する2つのPゲート拡散領域(P型)23とを、夫々図において左右反対の状態で備えている。そして、上記各Pゲート拡散領域23内におけるアノード拡散領域22とは反対側に、カソード拡散領域(N型)24が設けられている。こうして、図中右側のアノード拡散領域22から左側のカソード拡散領域24に向かって、図10におけるCH1のフォトサイリスタ9を構成するPNPN部が形成されている。また、図中左側のアノード拡散領域22から右側のカソード拡散領域24に向かって、CH2のフォトサイリスタ10を構成するPNPN部が形成されている。
【0006】
すなわち、上記右側のアノード拡散領域22とN型シリコン基板21と左側のPゲート拡散領域23とで上記CH1側のPNPトランジスタQ1を構成し、左側のカソード拡散領域24およびPゲート拡散領域23とN型シリコン基板21とでCH1側のNPNトランジスタQ2を構成している。一方、左側のアノード拡散領域22とN型シリコン基板21と右側のPゲート拡散領域23とでCH2側のPNPトランジスタQ3を構成し、右側のカソード拡散領域24およびPゲート拡散領域23とN型シリコン基板21とでCH2側のNPNトランジスタQ4を構成しているのである。尚、右側のアノード拡散領域22と電極T1とはAuワイヤ25aで接続される一方、カソード拡散領域24と電極T1とは右側のAl電極26を介してチップ内で接続されている。また、左側のアノード拡散領域22と電極T2とはAuワイヤ25bで接続される一方、カソード拡散領域24と電極T2とは左側のAl電極26を介してチップ内で接続されている。
【0007】
上記構成を有する双方向フォトサイリスタ2は以下のように動作する。すなわち、図10〜図12(a)において、電極T1‐電極T2間に素子のオン電圧(約1.5V)よりも高い電圧の電源電圧がバイアスされている条件下で、先ず、電極T1側が電極T2側よりも正電位にある場合は、LED1からの光信号を双方向フォトサイリスタ2が受光すると、CH1側のNPNトランジスタQ2がオン状態となる。そうすると、CH1側のPNPトランジスタQ1のベース電流が引き出されることになり、このPNPトランジスタQ1がオンする。続いて、PNPトランジスタQ1のコレクタ電流によってCH1側のNPNトランジスタQ2にベース電流が供給され、正帰還によってCH1側のPNPN部がオンして、電極T1から電極T2へ交流回路の負荷に応じたオン電流が流れる。その場合、CH2側では、バイアス印加の向きが逆であるからPNPN部の正帰還が起こらず、1次光電流のみが流れる。
【0008】
一方、上記電極T2側が電極T1側よりも正電位にある場合は、CH2側のPNPN部が、上述の場合と全く同様に正帰還動作してオンし、CH1側では1次光電流のみが流れる。
【0009】
こうして、上記CH1側のPNPN部またはCH2側のPNPN部がオン動作すると、この電流がメインサイリスタ4のゲートに流れ込み、メインサイリスタ4をオンさせるのである。尚、上述したような光点弧カプラに用いられる双方向フォトサイリスタに関する先行技術文献としては、例えば、特許文献1等がある。
【0010】
ところで、図9に示す上記SSR8の回路構成において、実際に負荷電流を制御するのはメインサイリスタ4であり、双方向フォトサイリスタ2は、メインサイリスタ4を光で点弧するために用いられるのである。そして、上記回路構成を有するSSR8は、電気的に絶縁されている特徴を有している。
【0011】
一般的なSSRデバイス設計においては、上記点弧用の双方向フォトサイリスタ2は、LED1からの光を受光し、その時発生する約10μA程度の光励起電流によって動作するようにする。一方、メインサイリスタ4は、双方向フォトサイリスタ2の動作電流である20mA程度のゲートトリガ電流で動作する。したがって、LED1の光励起電流では、メインサイリスタ4は到底オンできないのである。
【0012】
ところで、上述したような、1チップ内に双方向のチャネルCH1,CH2を有して交流回路のスイッチとして用いられる素子の場合には、転流特性(後で詳述する)が重要な評価基準となっている。この転流特性によって、メインサイリスタ4は、制御したい電流値以上の実力がないと負荷を制御(オフ動作)できなくなって、誤動作に至ってしまう。同様に、双方向フォトサイリスタ2も、メインサイリスタ4のトリガ電流以上の実力がないと、上記転流特性によって誤動作することになり、その値はおよそ50mA程度である。
【0013】
【特許文献1】
特開平10‐242449号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
近年、電子業界を取り巻く経済環境は益々厳しくなってきており、電子機器のコストの削減や軽便性の向上が益々強く望まれるようになってきている。このような要求に対応するために、図9に示すような構成を有する従来のSSRにおいて、例えば、部品点数を削減するため、メインサイリスタ4を省略して、双方向フォトサイリスタのみでダイレクトに負荷を制御する試みがなされている。
【0015】
その場合、上記双方向フォトサイリスタ2として、図11に示すような双方向フォトサイリスタを用いた場合には、この双方向フォトサイリスタの転流特性が最も問題となる。この転流特性は重要な設計パラメ−タであり、制御できる負荷電流はこの転流特性で決まるのである。
【0016】
ここで、上記転流特性について説明する。転流特性とは、正常動作の場合においては、図12(a)に示すように、CH1がオンしている交流の半サイクル期間中に光入射が無くなった場合は、この半サイクル期間中は上記PNPN部の電流保持特性によってオン状態が継続する。そして、図12(b)に示すごとく、次の半サイクルに移行すると、光入射が無い限りCH2はオンしない。しかしながら、スイッチングする交流回路にL負荷が存在する場合には、電極T1‐電極T2間に印加される交流電圧の位相よりもオン電圧の位相が遅れるため、CH1がオフする時点においては既に電極T1‐電極T2間には逆位相の交流電圧が印加されている。したがって、CH1がオフした時点でCH2側に急峻な立ち上がりを示す逆位相の電圧が印加されることになる。
【0017】
そのために、上記双方向フォトサイリスタ2のN型シリコン基板21中に残存している正孔27が、消滅する前に矢印(A)に示すように右側のPゲート拡散領域23へ移動して、光入射が無いにも拘わらず上記CH2側のPNPトランジスタをオンすると共にCH2側の正帰還作用を促して、CH2がオンするという誤動作(転流失敗)を招くのである。
【0018】
つまり、上記「転流特性」とは、上述したような転流失敗を起こさずに制御可能な最大の動作電流値Icomを表す特性なのである。
【0019】
ところで、図9に示すような構成を有する従来のSSRにおいて、メインサイリスタ4を省略して双方向フォトサイリスタ2のみでダイレクトに負荷を制御する場合には、双方向フォトサイリスタ2の能力としては0.2A程度の負荷電流に耐え得るだけの能力が必要である。ところが、その場合に双方向フォトサイリスタ2に要求される転流特性Icomは約200mArms以上であり、通常この1/5程度の転流特性Icomを呈する図11に示す双方向フォトサイリスタ2では上記転流失敗による誤動作が生ずるため、メインサイリスタ4を省略することができないという問題がある。
【0020】
そこで、この発明の目的は、転流特性の改善を図り、1チップで光点弧・負荷制御を可能にする双方向フォトサイリスタチップを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明は、第1の導電型を持つ基板の表面に,第2の導電型を持つ第1拡散層と,この第1拡散層に対向する上記第2の導電型を持つ第2拡散層と,この第2拡散層内に上記第1拡散層に対向して形成されて上記第1の導電型を持つ第3拡散層とを含む一対のフォトサイリスタ部を備えた1つの半導体チップである双方向フォトサイリスタチップにおいて、上記フォトサイリスタ部を構成する第2拡散層と基板との間に形成されたショットキーバリアダイオードを備えている。
【0022】
上記構成によれば、上記第2拡散領域から基板への少数キャリアの注入がショットキーバリアダイオードによって抑制されて、上記基板の残存キャリア量が減少する。したがって、転流時において、上記基板内の残存キャリアが上記一対のサイリスタ部のチャネル間で移動する機会が減少される。すなわち、例えば一方のフォトサイリスタ部のチャネルがオフした場合に、上記一方のフォトサイリスタ部側の基板中に残存しているキャリアの他方のフォトサイリスタ部側への移動が少なくなる。その結果、上記他方のフォトサイリスタ部側の正帰還作用によって上記他方のフォトサイリスタ部のチャネルがオンするという誤動作が抑制されて、転流特性が改善される。
【0023】
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記ショットキーバリアダイオードを、上記第3拡散領域に対向させると共に、上記第3拡散拡散領域と略同じ長さで所定の幅に形成している。
【0024】
この実施例によれば、上記フォトサイリスタ部を構成するトランジスタのベースとなる上記第2拡散領域からコレクタとなる上記基板へ流れる電流(誤動作の原因となるキャリア注入に相当)の値が、上記ショットキーバリアダイオードの幅によって設定可能になる。
【0025】
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記ショットキーバリアダイオードの幅を変更することによって上記ショットキーバリアダイオードの面積を変え、上記ショットキーバリアダイオードの面積を変更することによって上記ショットキーバリアダイオードの順方向電圧を設定可能にしている。
【0026】
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記ショットキーバリアダイオードの幅を、上記ショットキーバリアダイオードの順方向電圧が上記フォトサイリスタ部の第2拡散領域と基板との間の順方向電圧よりも20mV以上低い値になるように設定している。
【0027】
この実施例によれば、上記フォトサイリスタ部の第2拡散領域と基板との順方向電圧を約0.6Vとすると、上記第2拡散領域から基板へ流れる電流が約1オーダー減少される。こうして、転流特性の改善が図られる。
【0028】
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記ショットキーバリアダイオードゲートを挟む2つの拡散領域の間隔を、上記ショットキーバリアダイオードが耐圧以内でピンチオフできる距離に設定している。
【0029】
この実施例によれば、上記ショットキーバリアダイオードが耐圧以内でピンチオフできるため、800V近くの最大電圧が印加される使用環境であっても破壊に至ることはなく高信頼性が得られる。
【0030】
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記基板をN型シリコン基板とし、上記N型シリコン基板の裏面には1015cm-3以上且つ1018cm-3以下の濃度でリンが注入されたN+層を形成している。
【0031】
この実施例によれば、上記N型シリコン基板裏面のN+層には、1015cm-3以上の濃度でリンが注入されている。したがって、本双方向フォトサイリスタがディバイスとして正常に機能するために必要な1000V/μs以上の臨界オフ電圧上昇率dv/dtが得られる。また、上記N+層には、1018cm-3以下の濃度でリンが注入されている。したがって、メインサイリスタを省略して双方向フォトサイリスタのみでダイレクトに負荷を制御するSSRを実現するのに必要な約200mArms以上の転流特性Icomを得ることが可能になる。
【0032】
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記基板をN型シリコン基板とし、上記一対のフォトサイリスタ部を構成する各拡散層を各フォトサイリスタ部のチャネルにおける動作電流領域が交差しないように配置し、上記基板の表面には上記各動作電流領域を分離するチャネル分離領域を備えている。
【0033】
この実施例によれば、上記チャネル分離領域によって、転流時において、上記基板内の残存キャリアの上記チャネル間の移動が制限される。したがって、転流特性がさらに改善される。
【0034】
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記チャネル分離領域を、上記N型シリコン基板の表面に形成されたリンがドープされた酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜を含んで構成している。
【0035】
上記酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜にリンがドープされると酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜内の準位が増大し、その結果シリコン界面準位(Qss)が増大する。そのため、この実施例によれば、上記N型シリコン基板内の少数キャリアである正孔が上記チャネル分離領域において消滅されて、上記正孔のライフタイムの低減が促進される。こうして、転流時における上記正孔のチャネル間の移動が上記チャネル分離領域によって阻止される。
【0036】
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記チャネル分離領域を、上記N型シリコン基板の表面に接触して形成された酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜を含んで構成している。
【0037】
この実施例によれば、上記チャネル分離領域において、上記N型シリコン基板の表面に接触させて上記酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜が形成されている。したがって、上記チャネル分離領域のシリコン界面準位Qssが著しく増大するため、上記正孔のライフタイムの低減が更に促進される。
【0038】
また、1実施例の双方向フォトサイリスタチップでは、上記チャネル分離領域を、上記半導体チップの表面に形成されたショートダイオードを含んで構成している。
【0039】
この実施例によれば、上記基板内の残存キャリアが上記チャネル分離領域におけるショートダイオードの拡散領域に吸収されて、上記残存キャリアのライフタイムが低減される。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0041】
・第1実施の形態
図1は、本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップにおける概略パターンレイアウトを示す。また、図2は、図1におけるB‐B'矢視断面図である。また、図3は、本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップにおける等価回路図である。尚、本フォトサイリスタチップにおけるパターンレイアウトは、基本的には、図11に示す従来の双方向フォトサイリスタ2の場合と同じパターンレイアウトを有している。
【0042】
上記双方向フォトサイリスタチップは以下のような構成を有している。すなわち、N型シリコン基板31の表面側に、2つのアノード拡散領域(P型)32と、このアノード拡散領域32に対向する2つのPゲート拡散領域(P型)33とを、夫々図において左右反対の状態で設けられている。そして、上記各Pゲート拡散領域33内におけるアノード拡散領域32とは反対側に、カソード拡散領域(N型)34が設けられている。こうして、図中右側のアノード拡散領域32から左側のカソード拡散領域34に向かって、CH1側のフォトサイリスタを構成するPNPN部が形成されている。また、図中左側のアノード拡散領域32から右側のカソード拡散領域34に向かって、CH2側のフォトサイリスタを構成するPNPN部が形成されている。尚、35はゲート抵抗である。
【0043】
チップの周辺に沿って、チャネルストッパとしてのN型拡散領域36が形成されている。そして、N型シリコン基板31の表面にはSiO2膜37が形成されており、このSiO2膜37におけるアノード拡散領域32およびカソード拡散領域34上の部分に開口が設けられている。また、N型拡散領域36上のSiO2膜37上には、破線で示すようにAl電極38が形成されている。さらに、左側部分と右側部分とのSiO2膜37上に、アノード拡散領域32およびPゲート拡散領域33を覆うようにAl電極(破線表示)39が形成されている。尚、Al電極39におけるアノード拡散領域32とPゲート拡散領域33との間には、開口部40が形成されて受光部を形成している。
【0044】
そして、上記左側部分のAl電極39直上には電極T2が形成されて、Al電極39を介してアノード拡散領域32およびカソード拡散領域34と接続されている。同様に、上記右側部分のAl電極39直上には電極T1が形成されて、Al電極39を介してアノード拡散領域32およびカソード拡散領域34と接続されている。その際に、Pゲート拡散領域33と電極T1,T2との間は、SiO2膜37によって絶縁されている。
【0045】
上記左側部分と右側部分とのPゲート拡散領域33におけるカソード拡散領域34が形成されていない領域には、カソード拡散領域34に並行して略同じ長さの矩形のP型不純物が拡散されていない開口部41を設けている。また、SiO2膜37におけるPゲート拡散領域33の開口部41の位置には、この開口部41を取り囲むように開口を形成している。さらに、Al電極39におけるSiO2膜37の上記開口の位置には、この開口を取り囲むように開口部42を形成している。そして、上記Al電極39の開口部42内およびSiO2膜37の上記開口内には、Al電極39の開口部42に沿って矩形のAl電極43が形成されている。その際に、Al電極39とAl電極43との間には、電気的に絶縁可能な空間が形成されている。
【0046】
以上のごとく、上記Al電極43は、上記SiO2膜37の開口を介して、Pゲート拡散領域33の開口部41内におけるN型シリコン基板31に直接接触している。こうして、Pゲート拡散領域33とN型シリコン基板31との間に、ショットキーバリアダイオード44を形成している。したがって、矢印(B)で示すようなPゲート拡散領域33からN型シリコン基板31への少数キャリア(ホール)の注入が抑制される。その結果、N型シリコン基板31内の残存キャリア量が減少し、転流特性の改善を図ることができるのである。上述の説明では、ショットキーバリアダイオード44を構成する金属材料としてAlを用いている。しかしながら、Alの代りにCr,Mo,Ti,Pt等の金属材料を用いても差し支えない。
【0047】
上記N型シリコン基板31の裏面には、リンを1016cm-3の濃度になるようにイオン注入法によって注入して、N+層45を形成している。このように、上記N型シリコン基板31の裏面に高濃度のリンを注入してN+層45を形成することによって、このN+層45でキャリアの反射が起り、等価的なライフタイムが大きくなる所謂BSF(Back Surface Field)効果によって光感度が上昇するのである。尚、このような構造をとらずに、N型シリコン基板31の裏面をN−(N型基板のまま)にすると、キャリアはN型シリコン基板31の裏面で再結合し易いため、等価的ライフタイムは小さくなる。
【0048】
後者は、図3に示すようなフォトサイリスタの等価回路の定数設計時においては、上記等価的ライフタイムが小さいため転流特性においては有利であるが、PNPトランジスタの電流増幅率Hfe(pnp)が低下して光感度の低下を招く。これを補うためには、回路定数設計において、ゲート抵抗35やNPNトランジスタの電流増幅率Hfe(npn)を増大しなければならなくなり、臨界オフ電圧上昇率dv/dt特性が低下するというデバイスの主要特性を満足しない問題が生じる。尚、臨界オフ電圧上昇率dv/dt特性もN型シリコン基板31のライフタイムに依存し、▲1▼裏面N−の場合に、ホールのライフタイムτpが小であり、アノード拡散領域32の拡散容量が低下してPNPトランジスタの動作応答が速くなって、臨界オフ電圧上昇率dv/dtが小となる。一方、▲2▼裏面N+の場合、ホールのライフタイムτpが大で、アノード拡散領域32の拡散容量が増加してPNPトランジスタの動作応答が鈍くなって、臨界オフ電圧上昇率dv/dtが大となる。
【0049】
そこで、この転流特性と臨界オフ電圧上昇率dv/dt特性とに関するトレードオフの相関を満たすために、N型シリコン基板31裏面のリン濃度を適正化して、PNPトランジスタの電流増幅率Hfe(pnp)の特性を任意の回路定数に設定する必要がある。
【0050】
ところで、上記N型シリコン基板31裏面のN型不純物(リン)濃度と転流失敗を起こさずに制御可能な最大の動作電流値Icomとの関係を調べると、上記N型不純物濃度の増加に伴って転流特性Icomは減少する傾向にある。そして、上記メインサイリスタを省略して双方向フォトサイリスタのみでダイレクトに負荷を制御するSSRを実現する場合に、上記双方向フォトサイリスタに要求される転流特性Icomは約200mArms以上である。したがって、本実施の形態における基板裏面のN型不純物濃度は1018cm-3以下である必要がある。
【0051】
一方、上記N型シリコン基板31裏面のN型不純物濃度と臨界オフ電圧上昇率dv/dtとの関係を調べると、上記N型不純物濃度の増加に伴って臨界オフ電圧上昇率dv/dtは増加する傾向にある。そして、双方向フォトサイリスタがディバイスとして正常に機能するには、1000V/μs以上の臨界オフ電圧上昇率dv/dtが要求される。したがって、本実施の形態における基板裏面のN型不純物濃度は1015cm-3以上である必要がある。
【0052】
以上のように、互いにトレードオフの関係にある転流特性Icomと臨界オフ電圧上昇率dv/dt特性との両者の要求を満たすためには、N+層47のリン濃度は1015cm-3以上且つ1018cm-3以下が望ましいのである。
【0053】
また、上記ショットキーバリアダイオード44の面積と順方向電圧VFとは略反比例の関係にある。一方、上記面積と転流特性Icomとは略比例の関係にある。したがって、ショットキーバリアダイオード44の面積の適正下限値は、適用されるサイリスタの所望の転流特性Icomによって決まる。具体的には、残留キャリアの量や残留キャリアのライフタイムや誤動作に至る猶予時間等のパラメータによって決まる。一方、上記面積の適正上限値は、上記面積の増大がチップサイズの拡大につながるために、その弊害を許容できる最大値で決まるのである。
【0054】
具体的な一例として、上記ショットキーバリアダイオード44の面積を、ショットキーバリアダイオード44の順方向電圧VFが、適用されるサイリスタのPゲート拡散領域33とN型シリコン基板31との間の順方向電圧VF(約0.635V)よりも20mV低い値である0.615V以下になるように設定するのである。このようにショットキーバリアダイオード44の順方向電圧VFを設定するのは、上記NPNトランジスタのベースからコレクタへ流れる電流(誤動作の原因となるキャリア注入に相当)がショットキーバリアダイオード44によってクランプされて、電流を減少させる効果を得るためである。尚、ショットキーバリアダイオード44の順方向電圧VFは、Pゲート拡散領域33とN型シリコン基板31との間の順方向電圧VFよりも30mV〜35mV低い値が好ましい。
【0055】
すなわち、上記ショットキーバリアダイオード44の面積は、以下のようにすれば簡単に設定できる。先ず、ショットキーバリアダイオード44の長さを、隣接するカソード拡散領域34と同じ長さに設定する。そして、ショットキーバリアダイオード44の幅を、上述のように設定した順方向電圧VFになるように適正化するである。
【0056】
また、上記ショットキーバリアダイオード44の構造は、デバイス特性上800V近くの最大電圧が印加される使用環境であるため、Pゲート拡散領域33の開口部41の幅L1は、ショットキーバリアダイオード44がその耐圧以内でピンチオフできる距離に設定する必要がある。本実施の形態においては50μmとしている。
【0057】
尚、図3に示す等価回路において、51は本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップ、52はCH1側のフォトサイリスタ、53はCH2側のフォトサイリスタ、Q7,Q9はアノード拡散領域32とN型シリコン基板31とPゲート拡散領域33とで成るPNPトランジスタ、Q8,Q10はカソード拡散領域34とPゲート拡散領域33とN型シリコン基板31と成るNPNトランジスタ、44,44'は上記ショットキーバリアダイオードである。
【0058】
上述したように、本実施の形態における双方向フォトサイリスタチップでは、CH1側のフォトサイリスタ52とCH2側のフォトサイリスタ53とにおいて、Pゲート拡散領域33とN型シリコン基板31との間にショットキーバリアダイオード44,44'を形成している。そのために、Pゲート拡散領域33からN型シリコン基板31への少数キャリア(ホール)の注入が抑制されて残存キャリア量が減少し、N型シリコン基板31中に残存している転流時(交流電圧に対応して負荷電流が減衰して保持電流のタイミングでサイリスタがオフする過程)の過剰なキャリアが、逆チャンネル側への移動する機会を減少することができるのである。
【0059】
すなわち、本実施の形態における双方向フォトサイリスタチップに寄れば、0.2A程度までの負荷電流であれば誤動作無く制御することができ、上記SSRのメインサイリスタ程度の機能を備えていると言うことができる。したがって、本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップを用いれば、図9におけるメインサイリスタ4を省略して、LEDおよび本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップでなる点弧用兼負荷制御用の光点弧カプラとスナバ回路とで構成された、部品点数を削減した安価なSSRを実現することが可能になるのである。
【0060】
・第2実施の形態
上記第1実施の形態における双方向フォトサイリスタチップは、そのパターンレイアウトから分るように、CH1とCH2との動作電流領域が交差している。したがって、チップサイズを小さくすることができ、コンパクトに設計できるというメリットを有している。その反面、CH1とCH2との動作電流が交差するためにキャリアの干渉が生じ、N型シリコン基板31への少数キャリア(ホール)の注入が抑制されて残存キャリア量が減少するとは言え、転流特性Icomとしては比較的低い(悪い)。そこで、本実施の形態においては、更なる転流特性Icomの改善を図った双方向フォトサイリスタチップについて述べる。
【0061】
図4は、本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップにおける概略パターンレイアウトを示している。尚、図4における断面図および等価回路図は省略しているが、基本的には図2および図3と同様である。
【0062】
本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップのパターンレイアウトは、上記第1実施の形態の双方向フォトサイリスタチップのパターンレイアウトにおける両側のアノード拡散領域32,Pゲート拡散領域33およびカソード拡散領域34の長さを半分より小さくし、半分より小さくなったアノード拡散領域を、半分より小さくなったカソード拡散領域の横に、略1直線状に配置したようになっている。こうして、CH1側のアノード拡散領域とCH1側のPゲート拡散領域およびカソード拡散領域とを対向させ、CH2側のアノード拡散領域とCH2側のPゲート拡散領域およびカソード拡散領域とを対向させている。
【0063】
すなわち、本実施の形態における双方向フォトサイリスタチップは、図4に示すように、N型シリコン基板61の表面側に、アノード拡散領域(P型)62とこのアノード拡散領域62に対向するPゲート拡散領域(P型)63とを、図4中の上側部分60aと下側部分60bとに左右反対の状態で設けている。そして、両Pゲート拡散領域63,63内には、アノード拡散領域62に近い側にカソード拡散領域(N型)64,64を設けている。さらに、上側部分60aのPゲート拡散領域63におけるカソード拡散領域64形成領域の反対側を、下側部分60bの(つまり、反対側のチャネルの)アノード拡散領域62の背後まで延在させている。同様に、下側部分60bのPゲート拡散領域63におけるカソード拡散領域64形成領域の反対側を、上側部分60aのアノード拡散領域62の背後まで延在させている。これによって、チップの上側部分60aと下側部分60bとの夫々に、アノード拡散領域62からカソード拡散領域64に向かってPNPN部が構成される。尚、65はゲート抵抗である。
【0064】
このように、本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップにおいては、上記上側部分60aにおいて、CH1側のアノード拡散領域62とPゲート拡散領域63およびカソード拡散領域64とを互いに対向させている。同様に、下側部分60bにおいて、CH2側のアノード拡散領域62とPゲート拡散領域63およびカソード拡散領域64とを互いに対向させている。こうすることによって、上記第1実施の形態の双方向フォトサイリスタチップのごとく、上記チップの全幅において、CH1側のPゲート拡散領域63およびカソード拡散領域64とCH2側のPゲート拡散領域63およびカソード拡散領域64とを互いに対向させる場合とは異なり、CH1とCH2との動作電流領域を交差しないようにできるのである。
【0065】
そして、上記CH1側のPゲート拡散領域63およびカソード拡散領域64とCH2側のアノード拡散領域62とを覆って、破線で示すようにAl電極66を形成している。同様に、CH2側のPゲート拡散領域63およびカソード拡散領域64とCH1側のアノード拡散領域62とを覆って、破線で示すようにAl電極66を形成している。
【0066】
そして、図4中左側のPゲート拡散領域63と右側のPゲート拡散領域63とにおけるカソード拡散領域64が形成されていない領域には、カソード拡散領域64に並行して略同じ長さの矩形のP型不純物が拡散されていない開口部(図示せず)を設けている。また、Al電極66におけるPゲート拡散領域63の上記開口部の位置には、この開口部を取り囲むように開口部67を形成している。そして、Al電極66の開口部67内には、N型シリコン基板61に直接接触するAl電極68を形成して、Pゲート拡散領域63とN型シリコン基板61との間に、ショットキーバリアダイオード69を形成している。
【0067】
したがって、上記Pゲート拡散領域63からN型シリコン基板61への少数キャリア(ホール)の注入が抑制される。その結果、N型シリコン基板61内の残存キャリア量が減少し、転流特性の改善を図ることができるのである。
【0068】
尚、説明は省略しているが、上記N型シリコン基板61上には、上記第1実施の形態の双方向フォトサイリスタチップの場合と同様にSiO2膜が形成されており、必要な箇所においてAl電極66との間を絶縁している。また、図4においては、チップの周辺に沿って形成されるチャネルストッパとしてのN型拡散領域とこのN型拡散領域上のAl電極は省略している。また、電極T1および電極T2は、上記第1実施の形態の双方向フォトサイリスタチップの場合と同様に、Al電極66の直上に形成されている。
【0069】
本実施の形態においは、上記N型シリコン基板61上における左側のアノード拡散領域62と右側のアノード拡散領域62との間であって、上側部分60aのCH1と下側部分60bのCH2との間に、CH1およびCH2の方向に延在してチャネル分離領域70が形成されている。したがって、このチャネル分離領域70によって、上記転流時において、N型シリコン基板61内の少数キャリアである正孔が吸い込まれてチャネル間の移動が制限される。したがって、例えばCH1がオフした場合に、上側部分60aのN型シリコン基板61中に残存している正孔が下側部分60bへ移動し難くなる。その結果、ショットキーバリアダイオード69によるPゲート拡散領域63からN型シリコン基板61への少数キャリア(ホール)の注入抑制効果、および、CH1とCH2との動作電流領域が交差しない効果と相俟って、下側部分60bの正帰還作用によってCH2がオンするという誤動作(転流失敗)を抑制でき、転流特性を上記第1実施の形態の場合よりも改善することができるのである。
【0070】
・第3実施の形態
上記第2実施の形態における双方向フォトサイリスタチップにおいては、チップの周囲における互いに対向する2辺に沿って拡散領域が設けられる一方、他の対向する2辺に沿ってCH1およびCH2が形成される。したがって、チャネル分離領域70の形成領域はチップの中央部の限られた領域となり、CH1とCH2とを完全に分離できるように形成することができない。したがって、転流特性Icomを十分に改善できてはいない。
【0071】
また、上述したように、CH1側およびCH2側におけるアノード拡散領域,Pゲート拡散領域およびカソード拡散領域の長さは、第1実施の形態の双方向フォトサイリスタチップの場合よりも短くなっている。したがって、対向している拡散領域の長さが短いためにオン電圧VTが高くなってディバイスの発熱が大きくなる。
【0072】
そこで、本実施の形態においては、ディバイス特性を高めると共に、更なる転流特性Icomの改善を図ることができる双方向フォトサイリスタチップについて述べる。
【0073】
図5は、本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップにおける概略パターンレイアウトを示している。尚、図5における断面図および等価回路図は省略しているが、基本的には図2および図3と同様である。
【0074】
本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップのパターンレイアウトは、上記第1実施の形態の双方向フォトサイリスタチップのパターンレイアウトにおけるCH1側のPゲート拡散領域33に対して、CH2側のPゲート拡散領域33とは反対側に位置しているCH2側のアノード拡散領域32を、CH1側のPゲート拡散領域33とCH2側のPゲート拡散領域33との間に配置して、CH2側のアノード拡散領域とCH2側のPゲート拡散領域およびカソード拡散領域とを互いに対向させる。同様に、CH1側のアノード拡散領域32を、CH1側のPゲート拡散領域33と移動後のCH2側のアノード拡散領域との間に配置して、CH1側のアノード拡散領域とCH1側のPゲート拡散領域およびカソード拡散領域とを互いに対向させている。
【0075】
すなわち、本実施の形態における双方向フォトサイリスタチップは、図5に示すように、N型シリコン基板72の表面側において、左側部分71aには、内側にアノード拡散領域(P型)73を形成し、このアノード拡散領域73に対向するPゲート拡散領域(P型)74を外側に形成している。同様に、右側部分71bには、内側にアノード拡散領域73を形成し、このアノード拡散領域73に対向するPゲート拡散領域74を外側に形成している。さらに、夫々のPゲート拡散領域74内には、アノード拡散領域73に対向する辺に沿って並行に上記アノード拡散領域73に近い側に、カソード拡散領域(N型)75を形成している。こうして、左側部分71aと右側部分71bとの夫々において、アノード拡散領域73からカソード拡散領域75に向かってPNPN部が形成されている。尚、76はゲート抵抗であり、夫々のPゲート拡散領域74から逆チャネルのアノード拡散領域73までチップの互いに対向する側辺に沿って配置されている。
【0076】
このように、本実施の形態の双方向フォトサイリスタチップにおいては、上記左側部分71aに、CH1側のアノード拡散領域73とPゲート拡散領域74およびカソード拡散領域75とを互いに対向させて形成している。また、右側部分71bに、CH2側のアノード拡散領域73とPゲート拡散領域74およびカソード拡散領域75とを互いに対向させて形成している。このように、CH1の動作電流領域とCH2の動作電流領域とを左側部分71aと右側部分71bとに分離して形成することによって、CH1とCH2との動作電流領域を交差しないようにできる。また、アノード拡散領域73,Pゲート拡散領域74およびカソード拡散領域75の長さを、第2実施の形態の双方向フォトサイリスタチップの場合よりも長くできる。したがって、ディバイス特性を高めることもできるのである。
【0077】
そして、上記左側部分71aのCH1側のPゲート拡散領域74およびカソード拡散領域75と、右側部分71bのCH2側のアノード拡散領域73と、CH1側のPゲート拡散領域74とCH2側のアノード拡散領域73とを接続するゲート抵抗76とを覆って、破線で示すようにAl電極77を形成している。同様に、上記右側部分71bのCH2側のPゲート拡散領域74およびカソード拡散領域75と、左側部分71aのCH1側のアノード拡散領域73と、CH2側のPゲート拡散領域74とCH1側のアノード拡散領域73とを接続するゲート抵抗76とを覆って、破線で示すようにAl電極77を形成している。
【0078】
そして、上記両Pゲート拡散領域74におけるカソード拡散領域75が形成されていない領域上のAl電極77に、カソード拡散領域75と平行に略同じ長さの矩形の開口部78を形成している。そして、このAl電極77の開口部78内には、上記第1,第2実施の形態の場合と同様にして、N型シリコン基板72に直接接触するAl電極79を形成して、Pゲート拡散領域74とN型シリコン基板72との間に、ショットキーバリアダイオード80を形成している。
【0079】
したがって、上記Pゲート拡散領域74からN型シリコン基板72への少数キャリア(ホール)の注入が抑制される。その結果、N型シリコン基板72内の残存キャリア量が減少し、転流特性の改善を図ることができるのである。
【0080】
尚、説明は省略しているが、上記N型シリコン基板72上には、上記第1実施の形態の双方向フォトサイリスタチップの場合と同様にSiO2膜が形成されており、必要な箇所においてAl電極77との間を絶縁している。また、図5においては、チップの周辺に沿って形成されるチャネルストッパとしてのN型拡散領域とこのN型拡散領域上のAl電極は省略している。また、電極T1および電極T2は、上記第1実施の形態の双方向フォトサイリスタチップの場合と同様に、Al電極77の直上に形成されている。
【0081】
本実施の形態においは、上記N型シリコン基板72上における両アノード拡散領域73,73との間(つまり、CH1とCH2との間)であって、両ゲート抵抗76,76の間に、アノード拡散領域73の延在方向に延在してチャネル分離領域81を形成している。したがって、このチャネル分離領域81によって、上記転流時において、N型シリコン基板72内の少数キャリアである正孔が吸い込まれて、チャネル間の移動が制限される。
【0082】
その場合、上記CH1は左側部分71a内に形成され、CH2は右側部分71b内に形成されている。したがって、チャネル分離領域81とCH1およびCH2の動作電流領域とは交差することなく、チャネル分離領域81をアノード拡散領域73に沿って、上記第2実施の形態におけるチャネル分離領域70よりも長く形成することができる。
【0083】
したがって、例えば、上記CH1がオフした場合に、左側部分71aのN型シリコン基板72中に残存している正孔が右側部分71bへ移動するのを、上記第2実施の形態におけるチャネル分離領域70の場合よりも的確に阻止することができる。その結果、ショットキーバリアダイオード80によるPゲート拡散領域74からN型シリコン基板72への少数キャリア(ホール)の注入抑制効果、及び、CH1とCH2との動作電流領域が交差しない効果と相俟って、右側部分71bの正帰還作用によってCH2がオンするという誤動作(転流失敗)をより効果的に抑制でき、転流特性を上記第2実施の形態の場合よりも改善することができるのである。
【0084】
尚、上記第2,第3実施の形態における説明では省略しているが、上記第1実施の形態の場合と同様に、ショットキーバリアダイオード69,80の順方向電圧を、適用されるサイリスタのPゲート拡散領域63,74とN型シリコン基板61,72との間の順方向電圧よりも20mV以上低い値に設定することが望ましい。また、ショットキーバリアダイオード69,80におけるPゲート拡散領域63,74の上記開口部の幅L1(図2参照)を、ショットキーバリアダイオード69,80がその耐圧以内でピンチオフできる距離に設定することが望ましい。また、転流特性Icomと臨界オフ電圧上昇率dv/dt特性とに関するトレードオフの相関を満たすために、N型シリコン基板61,72の裏面にリン濃度が1015cm-3以上且つ1018cm-3以下のN+層を形成することが望ましい。
【0085】
・第4実施の形態
以下、上記第2,第3実施の形態におけるチャネル分離領域70,81の具体的構成について説明する。図6は、本実施の形態におけるパシベーション構造を示すチャネル分離領域付近のN型シリコン基板91の断面図である。尚、図6は、図5におけるC‐C'矢視断面図に相当するが、図4におけるチャネル分離領域70の場合も全く同様に適用することができる。
【0086】
本実施の形態におけるチャネル分離領域92は、N型シリコン基板91上に形成されたリンがドープされた酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜で構成されている。酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜にリンをドープすると酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜内の準位が増大し、その結果シリコン界面準位(Qss)が増大する。そのために、N型シリコン基板91内の少数キャリアである正孔を積極的に消滅させることができ、正孔のライフタイムの低減を促進することができるのである。
【0087】
上記N型シリコン基板91上におけるチャネル分離領域92の左側部分93aと右側部分93bとには、左側部分93aのアノード拡散領域94a上から右側部分93bのアノード拡散領域94b上にかけてSiO2膜95を形成している。さらに、このSiO2膜95上に酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96を形成し、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96におけるチャネル分離領域92近傍の領域96'と両端部の領域96''とにリンをドープする。こうすることによって、N型シリコン基板91の表面におけるチャネル分離領域92の領域96'と両端部の領域96''とのシリコン界面準位Qssが増大するのである。
【0088】
さらに、上記酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96におけるリンをドープしていない領域の上にSiO2膜97を化学気相成長法によって形成する。そして、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96におけるリンをドープした両端部96''の位置にはアノード拡散領域94上からリン注入酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96''上にかけてAl電極98を形成して、電極T1または電極T2に接続する。一方、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96におけるリンをドープした領域96'には左側部分93aのSiO2膜97上から右側部分93bのSiO2膜97上にかけてAl電極99を形成し、N型シリコン基板91に接続している。こうして、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96の両端と中央とをAl電極98,99に接触させ、両Al電極98,99間に電位勾配を形成してSi‐SiO2界面の電界集中を緩和する。こうして、高耐圧化が有利に行えるフィールドプレート構造としている。
【0089】
上記構成によって、上記N型シリコン基板91の表面におけるチャネル分離領域92の位置のシリコン界面準位Qssが増大するため、N型シリコン基板91内の少数キャリアである正孔100がチャネル分離領域92において消滅され、チャネルの移動が制限されのである。
【0090】
さらに、上記アノード拡散領域94上における酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96に対してリンをドープしている。したがって、N型シリコン基板91の表面におけるアノード拡散領域94のチャネル分離領域92側近傍のシリコン界面準位Qssが増大し、アノード拡散領域94を含むPNPトランジスタの電流増幅率Hfe(pnp)が低下する。その結果、保持電流(以下、IHと略称する)が500μA以上に上がって上記PNPN部のオン状態が継続する時間が長くなり、上記転流時において、誤動作に至るまでの時間的猶予を稼ぐことができ、逆チャンネルへの移動するキャリアをより効果的に消滅させることが可能になる。
【0091】
尚、上記IHを500μA以上に上げる方法は、上述した▲1▼PNPトランジスタの電流増幅率Hfe(pnp)の低下に限らず、▲2▼上記カソード拡散面積のPゲート拡散面積に対する面積比率を上げること、▲3▼上記NPNトランジスタの電流増幅率Hfe(npn)あるいはゲート抵抗値を下げることでも可能である。
【0092】
ところで、上記酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96に対して注入するリン濃度は高ければ高いほどシリコン界面準位Qssが増大して転流特性改善には効果的であるが、あまり多すぎるとデバイス本来の信頼性等に悪影響を及ぼすため、シート抵抗で1Ω/□以上且つ2000Ω/□が適当である。また、上記チャネル間の距離L2を350μmにしているが、300μm以上の距離であって長い程キャリアの分離において有利である。但し、チップサイズが増大するため上記距離の適正化が必要である。また、左側部分93aと右側部分93bとの境界にある酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜96におけるリン注入領域96'の幅であるチャネル分離領域92の幅を100μmとしているが、50μm以上であれば良い。
【0093】
また、上記チャネル分離領域92の位置に形成されたAl電極99は、遮光膜としても機能することができる。
【0094】
・第5実施の形態
図7は、本実施の形態におけるパシベーション構造を示すチャネル分離領域付近のN型シリコン基板101の断面図である。本実施の形態におけるチャネル分離領域102は、N型シリコン基板101の表面に酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜を直接形成することによって構成されている。尚、図7は、図5におけるC‐C'矢視断面図に相当するが、図4におけるチャネル分離領域70の場合も全く同様に適用できる。
【0095】
上記N型シリコン基板101上におけるチャネル分離領域102の左側部分103aと右側部分103bとには、左側部分103aのアノード拡散領域104a上から右側部分103bのアノード拡散領域104b上にかけてSiO2膜105を形成している。そして、チャネル分離領域102の部分のSiO2膜105を除去してN型シリコン基板101を露出させる。その状態において、左側部分103aのSiO2膜105aにおけるアノード拡散領域104a上の部分から右側部分103bのSiO2膜105bにおけるアノード拡散領域104b上の部分まで酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜106を形成する。こうして、チャネル分離領域102におけるN型シリコン基板101の表面に接触させて酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜106を直接形成する。
【0096】
さらに、上記SiO2膜105上の領域における酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜106上に、SiO2膜107を化学気相成長法によって形成する。そして、アノード拡散領域104の表面からSiO2膜107の表面にかけてAl電極108を形成して、電極T1または電極T2に接続する。一方、左側部分103aのSiO2膜107の表面から右側部分103bのSiO2膜107の表面にかけてAl電極109を形成して、N型シリコン基板101に接続している。こうして、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜106の端部と中央部とをAl電極108,109に接触させ、上記両Al電極108,109間に電位勾配を形成してSi‐SiO2界面の電界集中を緩和する。こうして、本実施の形態においてもフィールドプレート構造を形成するのである。
【0097】
上記構成によって、上記N型シリコン基板101の表面におけるチャネル分離領域102には、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜106が直接形成されている。このような構造をとることによって、上記第4実施の形態におけるチャネル分離領域92よりも本チャネル分離領域102の方がシリコン界面準位Qssが著しく増大する。そのため、上記第4実施の形態の場合と同様に、N型シリコン基板101内の少数キャリアである正孔110のライフタイムの低減を大いに促進することができるのである。
【0098】
尚、上記チャネル間の距離L2を350μmにしているが、300μm以上の距離であって長い程キャリアの分離において有利である。但し、チップサイズが増大するため上記距離の適正化が必要である。また、左側部分103aのSiO2膜105aと右側部分103bのSiO2膜105bとの間隔であるチャネル分離領域102の幅を100μmとしているが、50μm以上であれば良い。
【0099】
また、上記チャネル分離領域102の位置に形成されたAl電極109は、遮光膜としても機能することができる。
【0100】
・第6実施の形態
図8は、本実施の形態におけるパシベーション構造を示すチャネル分離領域付近のN型シリコン基板111の断面図である。本実施の形態におけるチャネル分離領域112は、N型シリコン基板111の表面に形成されて短絡されたショートダイオードで構成されている。尚、図8は、図5におけるC‐C'矢視断面図に相当するが、図4におけるチャネル分離領域70の場合も全く同様に適用できる。
【0101】
上記N型シリコン基板111の表面におけるチャネル分離領域112の領域にP型拡散領域115が形成され、P型拡散領域115における左側部分113aの側面の位置にN型シリコン基板111からP型拡散領域115にかけてチャネルストッパとしてのN型拡散領域116aが形成され、P型拡散領域115における右側部分113bの側面の位置にも同様にN型拡散領域116bが形成されている。
【0102】
上記左側部分113aと右側部分113bとの夫々において、アノード拡散領域114上からN型拡散領域116上にかけてSiO2膜117を形成している。そして、SiO2膜117上におけるアノード拡散領域114近傍からN型拡散領域116近傍にかけて酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜118を形成する。さらに、酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜118上にSiO2膜119を化学気相成長法によって形成する。そして、アノード拡散領域114の表面からSiO2膜119の表面にかけてAl電極120を形成して、電極T1または電極T2に接続する。一方、左側部分113aのSiO2膜119の表面から右側部分113bのSiO2膜119の表面にかけてAl電極121を形成し、N型シリコン基板111に接続している。こうして、上記酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜118の両端をAl電極120,121に接触させ、両Al電極120,121間に電位勾配を形成してSi‐SiO2界面の電界集中を緩和する。こうして、本実施の形態においてもフィールドプレート構造を形成するのである。
【0103】
上記構成によって、上記N型シリコン基板111の表面におけるチャネル分離領域112には、P型拡散領域115とN型拡散領域116とで短絡されたショートダイオードが構成されている。そのため、N型シリコン基板111内の少数キャリアである正孔122が上記ショートダイオードのP型拡散領域115に吸収されて、正孔122のライフタイムが低減されるのである。
【0104】
尚、上記チャネル間の距離L2を350μmにしているが、300μm以上の距離であって長い程キャリアの分離において有利である。但し、チップサイズが増大するため上記距離の適正化が必要である。また、左側部分113aのN型拡散領域116a外縁と右側部分113bのN型拡散領域116b外縁との距離であるチャネル分離領域112の幅を100μmとしているが、50μm以上であれば良い。
【0105】
また、上記チャネル分離領域112の位置に形成されたAl電極121は遮光膜としても機能することができ、受光時にいたずらに上記ショートダイオードの領域から光が侵入してキャリアが発生するのことを抑制することができる。
【0106】
尚、この発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内で適宜変形を行っても差し支えない。例えば、各半導体の導電型は、上記各実施の形態とは逆であっても差し支えない。また、材料も、上述した機能や効果を奏する範囲内で適宜選択してもよい。
【0107】
【発明の効果】
以上より明らかなように、この発明の双方向フォトサイリスタチップは、基板の表面に一対のフォトサイリスタ部を形成して1つの半導体チップを得る際に、この一対のフォトサイリスタ部を構成する第2拡散層と基板との間にショットキーバリアダイオードを形成したので、上記第2拡散領域から基板への少数キャリアの注入を抑制して、上記基板の残存キャリア量を減少させることができる。
【0108】
したがって、転流時において、上記基板内の残存キャリアが上記一対のサイリスタ部のチャネル間で移動する機会を減少することができ、転流特性Icomを、本双方向フォトサイリスタチップのみで光点弧・負荷制御を可能にするに必要な約200mArms以上にまで改善することができる。
【0109】
さらに、上記一対のフォトサイリスタ部を構成する各拡散層を各フォトサイリスタ部の動作電流領域が交差しないように配置し、上記基板の表面に上記各動作電流領域を分離するチャネル分離領域を設けるようにすれば、上記チャネル分離領域によって、転流時において、上記基板内の残存キャリアが上記チャネル間で移動するのを制限することができる。したがって、上記転流特性Icomをさらに改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の双方向フォトサイリスタチップにおける概略パターンレイアウトを示す図である。
【図2】図1におけるB‐B'矢視断面図である。
【図3】図1に示す双方向フォトサイリスタチップにおける等価回路図である。
【図4】図1とは異なる概略パターンレイアウトを示す図である。
【図5】図1および図4とは異なる概略パターンレイアウトを示す図である。
【図6】図4および図5におけるチャネル分離領域の具体的構成を示す断面図である。
【図7】図6とは異なるチャネル分離領域の構成を示す断面図である。
【図8】図6および図7とは異なるチャネル分離領域の構成を示す断面図である。
【図9】SSRの回路構成を示す図である。
【図10】図9における光点弧カプラの等価回路図である。
【図11】図10における双方向フォトサイリスタ2の概略パターンレイアウトを示す図である。
【図12】図11におけるA‐A'矢視断面図である。
【符号の説明】
31,61,72,91,101,111…N型シリコン基板、
32,62,73,94,104,114…アノード拡散領域、
33,63,74…Pゲート拡散領域、
34,64,75…カソード拡散領域、
35,65,76…ゲート抵抗、
36,116…N型拡散領域、
37,95,97,105,107,117,119…SiO2膜、
38,39,43,66,68,77,79,98,99,108,109,120,121…Al電極、
40,42,67,78…Al電極の開口部、
41…Pゲート拡散領域の開口部、
44,69,80…ショットキーバリアダイオード、
45…N+層、
51…双方向フォトサイリスタチップ、
52,53…フォトサイリスタ、
70,81,92,102,112…チャネル分離領域、
96,106,118…酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜、
96',96''…リン・酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜、
100,110,122…残存正孔、
115…P型拡散領域、
T1,T2…電極。

Claims (10)

  1. 第1の導電型を持つ基板の表面に、第2の導電型を持つ第1拡散層と、この第1拡散層に対向する上記第2の導電型を持つ第2拡散層と、この第2拡散層内に上記第1拡散層に対向して形成されて上記第1の導電型を持つ第3拡散層とを含む一対のフォトサイリスタ部を備えた1つの半導体チップである双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記フォトサイリスタ部を構成する第2拡散層と基板との間に形成されたショットキーバリアダイオードを備えたことことを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  2. 請求項1に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記ショットキーバリアダイオードは、上記第3拡散領域に対向すると共に、上記第3拡散拡散領域と略同じ長さで所定の幅に形成されていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  3. 請求項2に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記ショットキーバリアダイオードの幅を変更することによって、上記ショットキーバリアダイオードの面積を変え、
    上記ショットキーバリアダイオードの面積を変更することによって、上記ショットキーバリアダイオードの順方向電圧を設定可能
    になっていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  4. 請求項3に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記ショットキーバリアダイオードの幅は、上記ショットキーバリアダイオードの順方向電圧が上記フォトサイリスタ部の第2拡散領域と基板との間の順方向電圧よりも20mV以上低い値になるように設定されていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  5. 請求項3に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記ショットキーバリアダイオードゲートを挟む2つの拡散領域の間隔は、上記ショットキーバリアダイオードが耐圧以内でピンチオフできる距離に設定されていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  6. 請求項1に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記基板はN型シリコン基板であり、
    上記N型シリコン基板の裏面には、1015cm-3以上且つ1018cm-3以下の濃度でリンが注入されたN+層が形成されている
    ことを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  7. 請求項1に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記基板はN型シリコン基板であり、
    上記一対のフォトサイリスタ部を構成する各拡散層は、各フォトサイリスタ部のチャネルにおける動作電流領域が交差しないように配置されており、
    上記基板の表面に、上記各動作電流領域を分離するチャネル分離領域を備えたことを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  8. 請求項7に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記チャネル分離領域は、上記N型シリコン基板の表面に形成されたリンがドープされた酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜を含んで構成されていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  9. 請求項7に記載の双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記チャネル分離領域は、上記N型シリコン基板の表面に接触して形成された酸素ドープ半絶縁多結晶シリコン膜を含んで構成されていることを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
  10. 請求項7に記載された双方向フォトサイリスタチップにおいて、
    上記チャネル分離領域は、上記半導体チップの表面に形成されたショートダイオードを含んで構成されたことを特徴とする双方向フォトサイリスタチップ。
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