JP2004200176A - リチウム・ポリマ二次電池 - Google Patents

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Akiko Ishida
明子 石田
Masaru Nishimura
賢 西村
Masahiko Ogawa
昌彦 小川
Nobuo Eda
信夫 江田
Tetsuhisa Sakai
哲久 酒井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】 電流特性に優れた高容量のリチウム・ポリマ二次電池を提供する。
【解決手段】 リチウム遷移金属複合化合物を活物質とする正極、負極および
正負極間に介在するポリマとリチウム塩を溶解した有機電解液とから成るゲル状
ポリマ電解質層とから構成され、前記正極および負極に前記ゲル電解質を含有す
るリチウム・ポリマ二次電池において、負極のみ、あるいは正極、負極、および
ゲル状ポリマ電解質層にセラミック粒子を混合することにより、電極中のイオン
伝導度を向上し、電池の内部抵抗を削減する。これにより高率放電において、よ
り高容量のリチウム・ポリマ二次電池が得られる。
【選択図】 図4

Description

本発明はリチウム・ポリマ二次電池の、特にその電極に関するものである。
リチウム二次電池は高電圧、高エネルギー密度の観点から、新型二次電池とし
て近年盛んに開発が行われている。また有機電解液の代わりにポリマ電解質を用
いたリチウム・ポリマ二次電池の研究も行われており、小型化や軽量化、さらに
は形状自由性をも有する次世代リチウム二次電池として注目されている。しかし
ながら、ポリマ電解質のイオン伝導度は概して10-4S/cm程度であり、電解
液と比較すると2桁程度低い。そこで電解液と同程度の伝導度を得るために、ポ
リマ中に電解液を含浸させたゲル電解質が採用されるようになった。ゲル電解質
は例えば下記の方法で製造される。
光架橋性ポリマであるポリエチレングリコールジアクリレート、光架橋性モノマ
であるトリメチロールプロパンエトキシル化トリアクリレート、電解液溶媒であ
るプロピレンカーボネートやポリエチレンオキシド、電解質塩であるLiCF3
SO3などからなる混合溶液を平板上に塗布し、これに電子線を照射することに
よってモノマを重合硬化させ、透明で柔軟なフィルム状のゲル電解質を得ている
(特許文献1参照。)。ゲル電解質ではイオン伝導の大半は電解液相を介して行
われるため、室温で3×10-3S/cm程度の高いイオン伝導度を得ることがで
きる。
リチウム・ポリマ二次電池は通常の電池系で使用されるセパレータの代用とし
てポリマ電解質を正極および負極と接合させ電池を構成する。電解液を用いた通
常のリチウム電池の場合、正極は活物質や導電剤、結着剤を用いて成形したもの
に電解液を含浸させるため活物質との良好な電気化学的界面が得られる。しかし
ながら、固体状であるゲル電解質は流動性がないため電極内部への浸透は難しい
。そこで、あらかじめ電極内にポリマ電解質を含有した複合電極を作製し、これ
をポリマ電解質と接合させることで電池を作製する。
特開平5−109310号公報
しかしながら上記に示す従来のゲル状ポリマ電解質は、電解液を含有すること
を特徴とし、高イオン伝導性を示すポリマ電解質であるが、特性的にはいまだ電
解液の水準には達していない。また、この電解質を電極中に導入して電池を構成
した場合、電解質自体の低イオン伝導性のため電極の内部抵抗が増大して、電池
の充放電容量は著しく損なわれる。以上のことから、高容量型の電池を作製する
ためには、電極内ポリマ電解質のイオン伝導度を向上させ、内部抵抗の低い電池
を構成することが必要となる。
本発明はこのような課題を解決するものであり、高容量の新型のリチウム・ポ
リマ二次電池を提案するものである。
上記の課題を解決するために本発明のリチウム・ポリマ二次電池は、イオン伝
導性向上のため負極のみ、もしくは正、負極及び電解質層にセラミック粒子を含
有したものである。本発明では電気化学的にリチウムの吸蔵・放出を伴わないセ
ラミックを電極内部に混合することでイオン伝導性を向上し、より円滑なリチウ
ムイオンの拡散により電極の内部抵抗を低下することを目的とするものである。
よって本発明の電極を用いたリチウム・ポリマ二次電池では、特に高率放電にお
いて高容量化が図られる。
特表平8−509100号公報にはアルミナまたはシラン化ヒュームドシリカ
のような無機充填材を電解質中に添加し、セパレータ膜の機械的強度の増加およ
び電解質吸収レベルの上昇を報告しているが、電極中にセラミック粒子を含有さ
せる本願とは構成が異なるものであり、また、イオン伝導性を向上し電池の内部
抵抗を低下することを目的とする本願発明とは、目的、作用およびその効果も異
なるものである。
本発明によれば、負極のみ、あるいは正極、負極、およびゲル状ポリマ電解質
層にセラミック粒子を混合することで、特に高率放電時における電極容量が向上
した。このリチウム電池用正・負電極ならびに電解質を組み合わせることで、よ
り高容量のリチウム・ポリマ二次電池が得られた。
本発明は、リチウム遷移金属複合化合物を活物質とする正極、負極および正負
極間に介在するポリマとリチウム塩を溶解した有機電解液とから成るゲル状ポリ
マ電解質層とから構成され、前記正極および負極に前記ゲル電解質を含有するリ
チウム・ポリマ二次電池において、前記正極、負極、電解質層のうち、負極のみ
に、電池の充放電反応に関与しないAl23,SiO2,ZrO2,MgOおよびN
2Oから成る群より選ばれた少なくとも一種以上のセラミックを含有するリチウ
ム・ポリマ二次電池である。
また、リチウム遷移金属複合化合物を活物質とする正極、負極および正負極間に
介在するポリマとリチウム塩を溶解した有機電解液とから成るゲル状ポリマ電解質
層とから構成され、前記正極および負極に前記ゲル電解質を含有するリチウム・ポ
リマ二次電池において、前記正極、負極、およびゲル状ポリマ電解質層に、電池の
充放電反応に関与しないAl23,SiO2,ZrO2,MgOおよびNa2Oから成
る群より選ばれた少なくとも一種以上のセラミックを含有するリチウム・ポリマ二
次電池(ただし、前記ポリマがポリもしくはオリゴオキシアルキレン、フルオロカ
ーボン、またはオキシフルオロカーボンの架橋もしくは側鎖形構造を有する少なく
とも一種の高分子からなる場合を除く)である。
電極内部にセラミックを含有することでイオン伝導性が向上し、内部抵抗の低い
リチウム・ポリマ二次電池とすることができる。この結果、高率充放電が可能な、よ
り高容量のリチウム・ポリマ二次電池が得られる。
また、セラミックは粒子であり、その粒径が10μm以下のものを用いる。リ
チウムイオンの伝達にはセラミック粒子のもつ表面多孔部が、より詳しくは多孔
体積が関与しており、粒径が小さく、表面積の大きなセラミック粒子を用いるこ
とでより効果的なイオン拡散能が得られたためであると考えられる。
また、セラミックの含有量は、活物質100重量部に対して0.01〜20重
量部とする。セラミック粒子の存在により電極のイオン伝導性が向上するが、そ
の効果が現れるのは0.01重量部以上からであり、また、セラミックが電極中
に多量に存在するとイオン伝達路である電解質体積が激減するため、電極中に混
合する前記セラミックは20重量%以下が適当である。より好ましくは10重量
%以下であり、このとき高容量のリチウム・ポリマ二次電池が得られる。
以下、本発明の実施例を図面とともに説明する。
(参考例1)
Al23粒子を混合したポリマ電解質複合正極を用いてリチウム・ポ
リマ二次電池を構成した。
図1にリチウム・ポリマ二次電池の縦断面図を示す。図において1は
リチウム金属負極であり、3はAl23粒子を混合してなるポリマ電解
質を含んだ複合正極である。また2はゲル状ポリマ電解質層、4は正極のアルミ
ニウム製集電箔である。
Al23粒子を混合したポリマ電解質複合正極3は以下の方法で作製した。ま
ずモノマとしてポリエチレングリコールジアクリレート20重量部に粒径0.5
μmのAl23粒子10重量部を加え攪拌した。これに熱重合性開始剤を0.5
重量部と非水電解液70重量部を加え、さらにボールミルで攪拌しAl23粒子
が均一に分散した熱重合性のポリマ電解質硬化液を得た。続いてV613活物質
100重量部に対しアセチレンブラック6重量部、さらに前記熱重合性のポリマ
電解質硬化液を50重量部注入し混練する。このペースト状正極合剤を正極集電
体であるアルミニウム箔上に塗布し、80℃で1時間加熱処理することによりモ
ノマを重合硬化させ、活物質100重量部に対しAl23粒子を5重量部混合し
たポリマ電解質複合正極3を得た。
次にゲル状ポリマ電解質2を以下の方法で作製した。まずモノマとしてポリエ
チレングリコールジアクリレート20重量部に光重合性開始剤を0.1重量部と
非水電解液70重量部を混合、攪拌し光重合性のポリマ電解質硬化液を得た。こ
れを50μmの厚さで塗布し、最大出力波長365nmの紫外線を3分間照射し
た。これにより、モノマが重合硬化して非水電解液を含有したゲル状ポリマ電解
質2を得た。
このゲル状ポリマ電解質2をリチウム金属負極1と前記ポリマ電解質複合正極
3で挟み接合積層し、コイン型リチウム・ポリマ二次電池を構成した。
ここでは、熱重合性開始剤にアゾイソブチロニトリル、光重合性開始剤にベン
ジルジメチルケタール、非水電解液にはプロピレンカーボネートとエチレンカー
ボネートが50:50の等体積混合溶媒に溶質としてLiPF6を1モル/リッ
トル溶解した非水電解液を使用した。
(参考例2)
ポリマ電解質複合正極に混合するAl23粒子の粒径は0.5μmで固定し、
添加率を活物質100重量部に対し5、10、20、30重量部とした以外は参
考例1と同様にしてコイン型リチウム・ポリマ二次電池を構成した。
(参考例3)
ポリマ電解質複合正極に混合するAl23粒子の添加率を活物質100重量部
に対し5重量部に固定し、Al23粒子の粒径を0.5、1.0、10、20μ
mとした以外は参考例1と同様にしてコイン型リチウム・ポリマ二次電池を構成
した。
(参考例4)
ゲル状ポリマ電解質にAl23粒子を含んだこと以外は参考例1と同様にして
コイン型リチウム・ポリマ二次電池を構成した。
Al23粒子を含んだゲル状ポリマ電解質は以下の方法で作製した。まずモノ
マとしてポリエチレングリコールジアクリレート20重量部に粒径0.5μmの
Al23粒子10重量部を加え攪拌した。これに光重合性開始剤を0.1重量部
と非水電解液70重量部を加え、さらにボールミルで攪拌しAl23粒子が均一
に分散した光重合性のポリマ電解質硬化液を得た。これを50μmの厚さで塗布
し、最大出力波長365nmの紫外線を3分間照射した。これにより、モノマが
重合硬化して非水電解液を含有しかつAl23粒子が分散したゲル状ポリマ電解
質を得た。
このAl23粒子が分散したゲル状ポリマ電解質を参考例1と同様に金属リチ
ウム負極とポリマ電解質複合正極で挟み接合積層し、コイン型リチウム・ポリマ
二次電池を構成した。
(比較例1)
ポリマ電解質複合正極にAl23粒子を含まないこと以外は参考例1と同様に
して比較例のコイン型リチウム・ポリマ二次電池を構成した。
(実施例1)
本発明のAl23粒子を混合したポリマ電解質複合負極を用いてリチウム・ポ
リマ二次電池を構成した。
図2に本発明の他の実施例のリチウム・ポリマ二次電池の縦断面図を示す。図
において5は負極集電体であり、本発明のAl23粒子を混合したポリマ電解質
複合負極6が塗布されている。これと9の正極集電体に塗布された8のポリマ電
解質複合正極と7のゲル状ポリマ電解質を挟んで構成されている。
Al23粒子を混合したポリマ電解質複合負極6は以下の方法で作製した。ま
ずモノマであるポリエチレングリコールジアクリレート20重量部に粒径0.5
μmのAl23粒子10重量部を加え攪拌した。これに熱重合開始剤を0.5重
量部と非水電解液70重量部を加え、さらにボールミルで攪拌しAl23粒子が
均一に分散した熱重合性のポリマ電解質硬化液を得た。続いて負極活物質として
粒径6μmの黒鉛粉末90重量部に対し、結着剤としてポリフッ化ビニリデン1
0重量部を混合、さらに前記熱重合性のポリマ電解質硬化液を50重量部注入し
て混練した。このペースト状負極合剤を負極集電体5である銅箔上に塗布し、1
50℃で減圧乾燥した後打抜いて、活物質100重量部に対してAl23粒子を
5重量部混合したポリマ電解質複合負極6を得た。
ポリマ電解質複合正極8を以下の方法で作製した。まずモノマであるポリエチ
レングリコールジアクリレート20重量部に熱重合開始剤を0.5重量部と非水
電解液70重量部を加え、攪拌し、熱重合性のポリマ電解質硬化液を得た。続い
て正極活物質としてLiCoO2100重量部に対し、アセチレンブラック3重
量部、さらに前記熱重合性のポリマ電解質硬化液を50重量部注入して混練する
。このペースト状正極合剤を正極集電体9であるアルミニウム箔上に塗布し、8
0℃で1時間加熱処理することによりモノマを重合硬化させ、ポリマ電解質複合
正極8を得た。
次にゲル状ポリマ電解質7を参考例1と同様の方法で作製した。
このゲル状ポリマ電解質7を前記ポリマ電解質複合負極6と前記ポリマ電解質
複合正極8で挟み接合積層し、本発明のコイン型リチウム・ポリマ二次電池を構
成した。
ここでは、熱重合性開始剤にアゾイソブチロニトリル、光重合性開始剤にベン
ジルジメチルケタール、非水電解液にはエチレンカーボネートとエチルメチルカ
ーボネイトが25:75の等体積混合溶媒に溶質としてLiPF6を1.5モル
/リットル溶解した非水電解液を使用した。
(参考例5)
ゲル状ポリマ電解質にAl23粒子を含んだこと以外は実施例1と同様にして
コイン型リチウム・ポリマ二次電池を構成した。
Al23粒子を含んだゲル状ポリマ電解質は参考例4と同様の方法で作製した
このAl23粒子が分散したゲル状ポリマ電解質をポリマ電解質複合負極とポ
リマ電解質複合正極で挟み接合積層し、コイン型リチウム・ポリマ二次電池を構
成した。
(実施例2)
本発明のAl23粒子を混合したポリマ電解質複合負極および正極を用いてリ
チウム・ポリマ二次電池を構成した。
ポリマ電解質複合正極にAl23粒子を含んだこと以外は参考例5と同様にし
て本発明のコイン型リチウム・ポリマ二次電池を構成した。
Al23粒子を混合したポリマ電解質複合正極を以下の方法で作製した。
まずモノマであるポリエチレングリコールジアクリレート20重量部に粒径0.
5μmのAl23粒子10重量部を加え攪拌した。これに熱重合開始剤を0.5
重量部と非水電解液70重量部を加え、撹拌し、熱重合性のポリマ電解質硬化液
を得た。続いて正極活物質としてLiCoO2100重量部に対し、アセチレン
ブラック3重量部、さらに前記熱重合性のポリマ電解質硬化液を50重量部注入
して混練する。このペースト状正極合剤をアルミニウム箔上に塗布し、80℃で
1時間加熱処理することによりモノマを重合硬化させ、Al23粒子を混合した
ポリマ電解質複合正極を得た。
このAl23粒子が分散したポリマ電解質複合正極と前記ポリマ電解質複合負
極でゲル状ポリマ電解質を挟み接合積層し、本発明のコイン型リチウム・ポリマ
二次電池を構成した。
(比較例2)
ポリマ電解質複合負極にAl23粒子を含まないこと以外は実施例1と同様に
して比較例のコイン型リチウム・ポリマ二次電池を構成した。
これら実施例1〜実施例2、参考例1〜参考例5の電池、および比較例1と比
較例2の電池の特性を評価した。その結果を図2〜図5に示す。
図3に参考例1、参考例4および比較例1で得られたコイン型リチウム・ポリ
マ二次電池の電流−容量特性を放電電流密度に対する放電容量として表した。電
池試験は充電を0.5mA/cm2の定電流とし、放電は0.5〜6.0mA/
cm2の電流密度で電圧範囲1.8〜3.3Vの間で20℃にて行った。その結
果、比較例1の電池に対し、正極中にAl23微粒子を混合した参考例
1の電池は、1mA/cm2以上の放電電流密度で放電容量が著しく向上した。
またゲル状ポリマ電解質にもAl23微粒子を混合した参考例4の電池は、参考
例1の電池に比べ、さらなる放電容量の向上が見られた。
図4に実施例1〜実施例2、参考例5および比較例2で得られたコイン型リチ
ウム・ポリマ二次電池の電流−容量特性を放電電流密度に対する放電容量として
示す。
電池試験は充電を0.5mA/cm2の定電流とし、放電は0.5〜6.0m
A/cm2の電流密度で電圧範囲3.0〜4.2Vの間で20℃にて行った。
その結果、本発明の負極にAl23粒子を混合した実施例1の電池は比較例2
の電池に比べ、高い放電電流密度領域で容量の向上が見られた。またポリマ電解
質にもAl23粒子を混合した参考例5の電池は、実施例1の電池に比べ、さら
なる放電容量の向上が見られた。さらに、正極、負極およびポリマ電解質ともに
Al23粒子を混合した実施例2の電池は高容量を示した。
従来の比較例2の電池は6.0mA/cm2の放電では、0.5mA/cm2
放電時の約48%容量を示すのに対し、参考例5の電池では77%もの高い容量
維持率が認められた。
図5は参考例2で得られたポリマ電解質複合正極を用いたコイン型リチウム・
ポリマ二次電池の正極中に混合したAl23粒子の添加量に対する放電容量を示
した図である。電池試験は放電3.0mA/cm2、充電0.5mA/cm2の電
流密度で20℃にて行った。その結果、放電容量はAl23粒子の添加量ととも
に向上し、5重量%で最大値2.6mAhを示した。しかし、添加率20重量%
以上では逆に、添加しないものより放電容量の減少がみられた。
図6は参考例3で得られたポリマ電解質複合正極を用いたコイン型リチウム・
ポリマ二次電池の正極中に混合したAl23粒子の粒径に対する放電容量を示し
た図である。電池試験は放電3.0mA/cm2、充電0.5mA/cm2の電流
密度で20℃にて行った。その結果、粒子径の低下とともに放電容量は向上し、
粒径10μm以下で2.0mAh以上の高い容量が得られた。
なお充放電後の正極および負極のX線回折を測定したところ、Al23ピーク
の差異は認められなかった。このことからAl23は充放電には関与していない
と考えられる。
なお本実施例では非水電解液の溶質としてLiPF6を用いたが、これはLi
CF3SO3、LiClO4、LiN(CF3SO2)、LiAsF6あるいはLiB
4などの他のリチウム塩であってもよい。
また本実施例では非水電解液の溶媒にプロピレンカーボネートとエチレンカー
ボネートの混合溶媒およびエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの
混合溶媒を用いたが、これは他の有機溶媒もしくはその混合溶媒であってもよい
なお、本実施例では正極活物質としてLiCoO2を用いたが、これはLi1+X
Mn24(0≦X≦0.1)、LiNiO2、LiXMnO2(0<X≦0.5)
およびその他のリチウム遷移金属複合化合物であってもよい。
また、本実施例では負極にリチウム金属および黒鉛粉末を用いたが、他の炭素
質材料や金属酸化物、金属窒化物などの金属化合物であってもよい。
また、本実施例ではセラミック微粒子としてAl23を用いたが、SiO2
ZrO2,MgOあるいはNa2Oなどであっても同様の効果が得られた。
なお、実施例ではセラミックの粒子を用いたが、粒子の形状は粒状に限らず大
きな比表面積を持つ繊維状のセラミックでも同様の効果が得られた。
本発明はリチウム・ポリマ二次電池として有用である。
本発明の参考例のリチウム・ポリマ二次電池の発電素子部の縦断面図 本発明の他の実施例のリチウム・ポリマ二次電池の発電素子部の縦断面図 本発明の参考例および比較例のリチウム・ポリマ二次電池の放電電流密度に対する放電容量を示す図 本発明および参考例および比較例のリチウム・ポリマ二次電池の放電電流密度に対する放電容量を示す図 正極中に混合したAl23粒子の添加率に対する放電容量を示す図 正極中に混合したAl23粒子の粒子径に対する放電容量を示す図
符号の説明
1 リチウム金属負極
2 ゲル状ポリマ電解質
3 Al23微粒子を混合したポリマ電解質複合正極
4 アルミニウム集電箔
5 負極集電体
6 Al23微粒子を混合したポリマ電解質複合負極
7 ゲル状ポリマ電解質
8 ポリマ電解質複合正極
9 正極集電体

Claims (4)

  1. リチウム遷移金属複合化合物を活物質とする正極、負極
    および正負極間に介在するポリマとリチウム塩を溶解した有機電解液とから成る
    ゲル状ポリマ電解質層とから構成され、
    前記正極および負極に前記ゲル電解質を含有するリチウム・ポリマ二次電池にお
    いて、
    前記正極、負極、電解質層のうち、負極のみに、電池の充放電反応に関与しない
    Al23,SiO2,ZrO2,MgOおよびNa2Oから成る群より選ばれた少
    なくとも一種以上のセラミックを含有するリチウム・ポリマ二次電池。
  2. リチウム遷移金属複合化合物を活物質とする正極、負極
    および正負極間に介在するポリマとリチウム塩を溶解した有機電解液とから成る
    ゲル状ポリマ電解質層とから構成され、
    前記正極および負極に前記ゲル電解質を含有するリチウム・ポリマ二次電池にお
    いて、
    前記正極、負極、およびゲル状ポリマ電解質層に、電池の充放電反応に関与しな
    いAl23,SiO2,ZrO2,MgOおよびNa2Oから成る群より選ばれた
    少なくとも一種以上のセラミックを含有するリチウム・ポリマ二次電池(ただし
    、前記ポリマがポリもしくはオリゴオキシアルキレン、フルオロカーボン、また
    はオキシフルオロカーボンの架橋もしくは側鎖形構造を有する少なくとも一種の
    高分子からなる場合を除く)。
  3. 前記セラミックは粒子であり、その粒径が10μm以下の粒子
    である請求項1もしくは2に記載のリチウム・ポリマ二次電池。
  4. 前記セラミックの含有量が活物質100重量部に対して0.0
    1〜20重量部である請求項1〜3のいずれかに記載のリチウム・ポリマ二次電
    池。

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