JP2004200027A - 有機エレクトロルミネセンス素子及びその製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネセンス素子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有機EL素子の陰極を形成する蒸着法には、分離用立体構造物で電極を分離する方法や、基材に設けた溝で電極を分離する方法が提案されている。しかし、従来提案されているような分離溝だけでは、十分に電極を分離することができず、有機EL素子の製造において歩留まりの劣化となっていた。本発明は、このような問題を解決するために、電極絶縁性の信頼性の高い製造方法及び表示素子を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、基板上に陽極と、該基板上及び該陽極上に該陽極に直交する複数枚構造の電気絶縁性隔壁と、該電気絶縁性隔壁が形成された後に成膜された有機EL層と、少なくとも該有機EL層上に蒸着された陰極とを有する有機EL素子である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機エレクトロルミネセンス(以後、「エレクトロルミネセンス」を「EL」と略記する。)素子及び有機EL素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
表示素子として現在主流の液晶表示素子に対して、有機EL表示素子は自発光素子であるために、情報表示デバイス、光源として、広い利用範囲が期待されている。
【0003】
しかし、有機EL表示素子の製造方法に関して越えるべき課題を残している。即ち、ガラス基板に陽極である透明電極を形成し、その上に有機EL層、及び陰極である金属電極を順次積層した構造の有機EL表示素子において、陰極を形成するためのウェットエッチング工程又はドライエッチング工程で使用する溶剤、現像液、エッチング液、剥離液が有機EL層に進入して、性能劣化や寿命劣化を生じさせる。
【0004】
この種の有機EL素子は、直交するストライプ状の陽極とストライプ状の陰極との間に有機EL層を配置した構成としている。この有機EL層は水分によって劣化するため、陰極は主に蒸着によって形成されている。蒸着によって陰極を形成する方法として、ストライプ状のメタルマスクを用いた塗り分け蒸着法や、分離溝を利用した蒸着法がある。ストライプ状のメタルマスクを用いた塗り分け蒸着法は、ストライプパターンのドットマトリクスに対してのみ有効な方法であり、高精度なアラインメント技術と高精度なメタルマスクが必要であるため、製造歩留まりが悪くなる。ストライプパターンのドットマトリクス以外のパターンレイアウトに対しては、分離溝を利用した蒸着法がある。
【0005】
分離溝を利用した蒸着法には、分離用立体構造物で電極を分離する方法(例えば、特許文献1参照。)や、基材に設けた溝で電極を分離する方法(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。しかし、従来提案されているような分離溝だけでは、十分に電極を分離することができず、有機EL素子の製造において歩留まりの劣化となっていた。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−215989号公報 (第21図)
【特許文献2】
特開平10−247588号公報 (第5図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題を解決するために、隣接する電極との間の電気絶縁の信頼性を向上させる有機ELの製造方法を提供し、また隣接する電極との間の電気絶縁の信頼性の高い有機EL素子を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本願第一発明は、基板上に陽極と、該基板上及び該陽極上に該陽極に直交する複数枚構造の電気絶縁性隔壁と、該電気絶縁性隔壁が形成された後に成膜された有機EL層と、少なくとも該有機EL層上に蒸着された陰極とを有する有機EL素子である。
複数枚構造の電気絶縁性隔壁とは、並行する複数の電気絶縁性隔壁が組となったものをいう。
【0009】
本願第二発明は、本願第一発明において、前記電気絶縁性隔壁の側面に蒸着された陰極の厚さ(t:単位μm)と有機EL層の厚さ(s:単位μm)に対して、前記電気絶縁性隔壁の複数枚構造の間隔(W:単位μm)がW>2t+2s+2(μm)となることを特徴とする有機EL素子である。
電気絶縁性隔壁の複数枚構造の間隔とは、複数枚構造の中で隣接する電気絶縁性隔壁の側壁の距離をいう。
【0010】
これら、本願発明によって、隣接する電極との間で電気絶縁の信頼性の高い有機EL素子を提供することができる。
【0011】
本願第三発明は、基板上に、陽極を形成する工程と、該陽極を形成する工程後に行われ、該陽極に直交するように前記基板上及び該陽極上に複数枚構造の電気絶縁性隔壁を形成する工程と、該電気絶縁性隔壁を形成する工程後に行われ、該電気絶縁性隔壁の上面から有機EL層を成膜する工程と、該有機EL層を成膜する工程後に行われ、基板に対して斜め上方向から陰極を蒸着する工程とを有する有機EL素子の製造方法である。
【0012】
本願第四発明は、本願第三発明において、陰極を蒸着する工程が、基板に対して斜め上方向で、かつ対向する2方向から陰極を蒸着する工程であることを特徴とする有機EL素子の製造方法である。
【0013】
本願第五発明は、本願第三又は第四発明において、陰極を蒸着する工程が、前記電気絶縁性隔壁の複数枚構造の間隔(W)と高さ(H)に対して、基板面と蒸着方向のなす角度θがtanθ<H/Wとなることを特徴とする有機EL素子の製造方法である。
【0014】
これら、本願発明によって、隣接する電極との間で電気絶縁の信頼性の高い有機EL素子の製造方法を提供することができる。
なお、これらの各構成及び各製造方法は、可能な限り組み合わせることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態について、図1を参照して説明する。図1において、11は基板、12は陽極、13は有機EL層、14は陰極、15は電気絶縁性隔壁、16は蒸着方向である。
【0016】
基板11としては、ガラス基板、フレキシブル基板、カラーフィルタや色変換膜あるいは誘電体反射膜が形成された基板を含む。カラーフィルタはその特性を調整し、効率や色純度を最適化できる。色変換膜は、EL発光の光を吸収し、蛍光変換膜の蛍光体から光を放出させることで、発光色の色変換を行わせる。誘電体多層膜はカラーフィルタの代わりに、所定の波長の光を透過させる。
【0017】
陽極12として使用する金属電極には高仕事関数で正孔注入の容易な金属が適するため、透明化の容易な金属が使用できる。透明化の容易な金属には、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)、SnO(酸化スズ)、In(酸化インジウム)、AuやNiなどがある。
【0018】
有機EL層13には、必要な場合には正孔注入輸送層、有機EL発光層、電子注入輸送層を含むことがある。正孔注入輸送層は、正孔注入電極から正孔の注入を容易にする機能、正孔を安定に輸送する機能を有する。電子注入輸送層は、電子注入電極からの電子の注入を容易にする機能、電子を安定に輸送する機能を有する。これらの層は、有機EL発光層に注入される正孔や電子を増大し、閉じ込め効果を発揮して発光効率を改善する。有機EL発光層には、発光機能を有する化合物である蛍光性物質を含有させ、EL現象によって発光する。
【0019】
陰極14として使用する金属電極には、低仕事関数で電子注入の容易な金属が適する。陰極電極材料には、Al、Li、Mg、Au、Ag又はこれらの合金を用いることができる。
【0020】
電気絶縁性隔壁15は、電気絶縁性の材料を用い、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、オレフィン系樹脂等が適用可能である。
【0021】
以下に、本発明の有機EL素子の製造方法を説明する。図1において、基板11の上に陽極12を形成する。陽極のストライプ状のパターンはメタルマスク等で蒸着したり、フォトリソグラフィ法でエッチングしたりすることによって得られる。陽極12を形成した後に、電気絶縁性材料を用いて電気絶縁性隔壁15を形成する。電気絶縁性隔壁15は陽極12に直交するように形成する。電気絶縁性隔壁15の側壁の角度は必ずしも逆テーパである必要はなく、垂直か順テーパであってもよい。電気絶縁性隔壁15を形成後に有機EL層13を成膜する。成膜方法は、モノカラー表示の場合は単一の有機EL材料で有機EL層を形成し、マルチカラー表示の場合は各カラーに応じた有機EL材料で塗り分けて有機EL層を形成する。有機EL層は、フォトリソグラフィ法、スパッタ法、塗布法、蒸着法、インクジェット法等で形成することができる。蒸着法で成膜する際には、蒸着源からの蒸着方向は図1に示す方向でなくてもよい。
【0022】
次に、陰極14を蒸着によって形成する。本実施の形態では、蒸着は図1に示す蒸着方向16から行われる。蒸着方向16は、基板11に対して斜め上方向である。斜め上方向から蒸着することによって、陰極14のパターンの分離を向上させることができる。即ち、蒸着方向16に対して電気絶縁性隔壁15の陰影となる部分には陰極が形成されず、隣接する陰極との電気絶縁を可能にする。蒸着方向16は、さらに、電気絶縁性隔壁15に直交する方向であることが好ましい。蒸着方向16に対して電気絶縁性隔壁15の陰影となる部分を多くすることができる。また、複数枚構造の電気絶縁性隔壁を採用することによって、電気絶縁の信頼性を向上させることが可能となる。電気絶縁性隔壁の枚数は多い方が電気絶縁の信頼性は向上するが、高精細なパターンが必要になるため、2枚程度でもよい。
【0023】
本実施の形態で説明したように、複数枚構造の電気絶縁性隔壁を利用して、陰極を斜め蒸着すると、有機EL層を劣化させることなく、有機EL素子を製造することができ、また、隣接する陰極との間の電気絶縁の信頼性を向上させる有機EL素子の製造方法を提供することができた。
【0024】
さらに、基板上及び陽極上に形成された複数枚構造の電気絶縁性隔壁を有する有機EL素子は有機EL層の劣化が少なく、また隣接する陰極との間で電気絶縁の信頼性の高い有機EL素子とすることができた。
【0025】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態について図2を参照して説明する。図2において、11は基板、12は陽極、13は有機EL層、14は陰極、15は電気絶縁性隔壁、16は蒸着方向である。
【0026】
基板11としては、ガラス基板、フレキシブル基板、カラーフィルタや色変換膜あるいは誘電体反射膜が形成された基板を含む。カラーフィルタはその特性を調整し、効率や色純度を最適化できる。色変換膜は、EL発光の光を吸収し、蛍光変換膜の蛍光体から光を放出させることで、発光色の色変換を行わせる。誘電体多層膜はカラーフィルタの代わりに、所定の波長の光を透過させる。
【0027】
陽極12として使用する金属電極には高仕事関数で正孔注入の容易な金属が適するため、透明化の容易な金属が使用できる。透明化の容易な金属には、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)、SnO(酸化スズ)、In(酸化インジウム)、AuやNiなどがある。
【0028】
有機EL層13には、正孔注入輸送層、有機EL発光層、電子注入輸送層を含むことがある。正孔注入輸送層は、正孔注入電極から正孔の注入を容易にする機能、正孔を安定に輸送する機能を有する。電子注入輸送層は、電子注入電極からの電子の注入を容易にする機能、電子を安定に輸送する機能を有する。これらの層は、有機EL発光層に注入される正孔や電子を増大し、閉じ込め効果を発揮して発光効率を改善する。有機EL発光層には、発光機能を有する化合物である蛍光性物質を含有させ、EL現象によって発光する。
【0029】
陰極14として使用する金属電極には、低仕事関数で電子注入の容易な金属が適する。陰極電極材料には、Al、Li、Mg、Au、Ag又はこれらの合金を用いることができる。
【0030】
電気絶縁性隔壁15は、電気絶縁性の材料を用い、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、オレフィン系樹脂等が適用可能である。
【0031】
以下に、本発明の有機EL素子の製造方法を説明する。図2において、基板11の上に陽極12を形成する。陽極のストライプ状のパターンはメタルマスク等で蒸着したり、フォトリソグラフィ法でエッチングしたりすることによって得られる。陽極12を形成した後に、電気絶縁性材料を用いて電気絶縁性隔壁15を形成する。電気絶縁性隔壁15は陽極12に直交するように形成する。電気絶縁性隔壁15の側壁の角度は必ずしも逆テーパである必要はなく、垂直か順テーパであってもよい。電気絶縁性隔壁15を形成後に有機EL層13を成膜する。成膜方法は、モノカラー表示の場合は単一の有機EL材料で有機EL層を形成し、マルチカラー表示の場合は各カラーに応じた有機EL材料で塗り分けて有機EL層を形成する。有機EL層は、フォトリソグラフィ法、スパッタ法、塗布法、蒸着法、インクジェット法等で形成することができる。蒸着法で成膜する際には、蒸着源からの蒸着方向は図1に示す方向でなくてもよい。
【0032】
次に、陰極14を蒸着によって形成する。本実施の形態では、蒸着は図2に示すように、2方向の蒸着方向16から行われる。蒸着方向16は、基板11に対して斜め上方向で、かつ対向する2方向である。複数の有機EL素子基板をまとめて蒸着する際に、1つの蒸着源から遠い位置に配置された基板であっても、対向する2方向から蒸着することによって、均等な厚さの陰極14を形成することができる。また、斜め上方向から蒸着することによって、陰極14のパターンの分離を向上させることができる。即ち、2つの蒸着方向16に対して電気絶縁性隔壁15の陰影となる部分には陰極が形成されず、隣接する陰極との電気絶縁を可能にする。蒸着方向16は、さらに、電気絶縁性隔壁15に直交する方向であることが好ましい。蒸着方向16に対して電気絶縁性隔壁15の陰影となる部分を多くすることができる。また、複数枚構造の電気絶縁性隔壁を採用することによって、複数枚構造の中で、1の電気絶縁性隔壁が他の電気絶縁性隔壁の側壁に影を作るため、2つの蒸着方向16から同時に蒸着しても隣接する陰極との分離が可能となる。電気絶縁の信頼性は電気絶縁性隔壁の枚数は多い方が向上するが、高精細なパターンが必要になるため、2枚程度でもよい。
【0033】
本実施の形態で説明したように、複数枚構造の電気絶縁性隔壁を利用して、陰極を斜め蒸着すると、有機EL層を劣化させることなく、有機EL素子を製造することができ、また、複数枚構造の電気絶縁性隔壁を利用すると、陰極を2方向から斜め蒸着しても、隣接する陰極との間で電気絶縁の信頼性を向上させる有機EL素子の製造方法を提供することができた。
【0034】
さらに、基板上及び陽極上に形成された複数枚構造の電気絶縁性隔壁を有する有機EL素子は有機EL層の劣化が少なく、また隣接する陰極との間で電気絶縁の信頼性の高い有機EL素子とすることができた。
【0035】
(実施の形態3)
前述の本発明の実施の形態における電気絶縁性隔壁の形成方法について、図3乃至図6を参照して説明する。図3乃至図6において、11は基板、12は陽極、15は電気絶縁性隔壁、21は電気絶縁性隔壁を形成するための隔壁材料、22はSiO膜、23はポジ型のフォトレジストである。SiO膜に代えて、SiNxや金属でも同様の効果が得られる。
【0036】
隔壁材料21には、電気絶縁性の材料を用い、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、オレフィン系樹脂等が適用可能である。
【0037】
図3において、基板11の上に陽極12を形成する。陽極のパターンはメタルマスク等で蒸着したり、フォトリソグラフィ法でパターンエッチングしたりすることによって得られる。陽極12を形成した後に、隔壁材料21を積層する。その上面にSiO膜22、ポジ型のフォトレジスト23を積層する。隔壁材料21の厚さは電気絶縁性隔壁15の高さとしておく。
【0038】
図3のポジ型のフォトレジスト23をフォトリソグラフィ法でパターン形成する。パターン形成されたフォトレジスト23を利用して、SiO膜22をエッチングすると、図4に示すようにSiO膜22をパターン形成する。フォトレジスト23を除去し、パターン形成されたSiO膜22をマスクにして、ORIE(O Reactive Ion Etching:反応性酸素イオンエッチング)等によって、図5に示すように隔壁材料21を異方性にエッチングする。隔壁材料21を異方性にエッチングするのは、ORIEに限らない。深さ方向に対して選択的にエッチングできる方法であればよい。隔壁材料21を異方性にエッチングした後にSiO膜22を除去すると、図6に示すような高精度でハイアスペクト比の電気絶縁性隔壁15が完成する。
【0039】
本実施の形態で説明したように、2度のエッチングをすることによって、高精度でハイアスペクト比の電気絶縁性隔壁を形成することができた。ハイアスペクト比の電気絶縁性隔壁は隣接する陰極との間の電気絶縁の信頼性を向上させることができる。
【0040】
(実施の形態4)
本発明の有機EL素子の製造方法において、複数枚構造の中で隣接する電気絶縁性隔壁の間隔(W)と電気絶縁性隔壁の高さ(H)に対して、基板面と蒸着方向のなす角度θについて図7を参照して説明する。
【0041】
図7において、11は基板、12は陽極、15は電気絶縁性隔壁、16は蒸着方向である。図7に示すように、複数枚構造の中で隣接する電気絶縁性隔壁の間隔(W)と高さ(H)に対して、基板面と蒸着方向のなす角度θが、
tanθ<H/W (1)
となるような関係にあれば、複数枚構造の中で隣接する電気絶縁性隔壁の側壁に他の電気絶縁性隔壁の蒸着による影が形成される。電気絶縁性隔壁の側壁に影が形成されると、蒸着方向16から陰極となる材料を蒸着しても、複数枚構造の中で隣接する電気絶縁性隔壁の間に陰極が形成されることはない。このような蒸着方法で有機EL素子を製造すると隣接する陰極間の電気絶縁の信頼性を向上させることができる。
【0042】
さらに、蒸着される陰極の厚さ(t:単位μm)と有機EL層の厚さ(s:単位μm)に対する複数枚構造の中で隣接する電気絶縁性隔壁の間隔(W:単位μm)について図8を参照して説明する。
【0043】
図8において、11は基板、12は陽極、13は有機EL層、14は陰極、15は電気絶縁性隔壁である。図8に示すように、蒸着される陰極の厚さ(t)と有機EL層の厚さ(s)に対する複数枚構造の中で隣接する電気絶縁性隔壁の間隔(W)が
W>2t+2s+2(単位μm) (2)
となるような関係にあれば、複数枚構造の中で隣接する電気絶縁性隔壁に堆積された陰極同士の間隔が2μm以上となる。陰極同士の間隔が2μm以上になると、陰極材料のウィスカ等がショートして絶縁が妨げられることが少なくなる。このような構造の有機EL素子であれば、隣接する陰極間の電気絶縁の信頼性を向上させることができる。なお、(2)式において、2t又は2sとしたのは、両側の電気絶縁性隔壁に蒸着される陰極の厚さ又は有機EL層の厚さを加算するためである。
【0044】
本実施の形態で説明したように、複数枚構造の中で隣接する電気絶縁性隔壁の間隔(W)と電気絶縁性隔壁の高さ(H)に対して、基板面と蒸着方向のなす角度θを一定値以下にすることによって、隣接する陰極間の電気絶縁の信頼性を向上させることができた。
【0045】
また、蒸着される陰極の厚さ(t)と有機EL層の厚さ(s)に対して、複数枚構造の中で隣接する電気絶縁性隔壁の間隔(W)を一定値以上とすることによって、隣接する陰極間の電気絶縁の信頼性を向上させることができた。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、複数枚構造の電気絶縁性隔壁を利用して、陰極を斜め蒸着すると、有機EL層を劣化させることなく、有機EL素子を製造することができ、また、隣接する陰極との間の電気絶縁の信頼性を向上させる有機ELの製造方法を提供することができる。
【0047】
さらに、基板上及び陽極上に形成された複数枚構造の電気絶縁性隔壁を有する有機EL素子は有機EL層の劣化が少なく、また隣接する陰極との間で電気絶縁の信頼性の高い有機EL素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である1の蒸着方向から陰極を蒸着する有機EL素子の製造方法を説明する図である。
【図2】本発明の実施形態である2の蒸着方向から陰極を蒸着する有機EL素子の製造方法を説明する図である。
【図3】本発明の実施形態である電気絶縁性隔壁を形成する方法を説明する工程図であって、ポジ型のフォトレジストを塗布した工程である。
【図4】本発明の実施形態である電気絶縁性隔壁を形成する方法を説明する工程図であって、SiO膜をパターン形成した工程である。
【図5】本発明の実施形態である電気絶縁性隔壁を形成する方法を説明する工程図であって、電気絶縁性隔壁をエッチングした工程である。
【図6】本発明の実施形態である電気絶縁性隔壁を形成する方法を説明する工程図であって、SiO膜を除去した電気絶縁性隔壁である。
【図7】本発明の実施形態である複数枚構造の中で隣接する電気絶縁性隔壁の間隔(W)と高さ(H)に対して、基板面と蒸着方向のなす角度θの関係を説明する図である。
【図8】本発明の実施形態である蒸着される陰極の厚さ(t)と有機EL層の厚さ(s)に対する複数枚構造の中で隣接する電気絶縁性隔壁の間隔(W)を説明する図である。
【符号の説明】
11:基板
12:陽極
13:有機EL層
14:陰極
15:電気絶縁性隔壁
16:蒸着方向
21:電気絶縁性隔壁を形成するための隔壁材料
22:SiO
23:ポジ型のフォトレジスト

Claims (5)

  1. 基板上に陽極と、該基板上及び該陽極上に該陽極に直交する複数枚構造の電気絶縁性隔壁と、該電気絶縁性隔壁が形成された後に成膜された有機エレクトロルミネセンス層と、少なくとも該有機エレクトロルミネセンス層上に蒸着された陰極とを有する有機エレクトロルミネセンス素子。
  2. 請求項1において、前記電気絶縁性隔壁の側面に蒸着された陰極の厚さ(t:単位μm)と有機エレクトロルミネセンス層の厚さ(s:単位μm)に対して、前記電気絶縁性隔壁の複数枚構造の間隔(W:単位μm)がW>2t+2s+2(μm)となることを特徴とする有機エレクトロルミネセンス素子。
  3. 基板上に、陽極を形成する工程と、該陽極を形成する工程後に行われ、該陽極に直交するように前記基板上及び該陽極上に複数枚構造の電気絶縁性隔壁を形成する工程と、該電気絶縁性隔壁を形成する工程後に行われ、該電気絶縁性隔壁の上面から有機エレクトロルミネセンス層を成膜する工程と、該有機エレクトロルミネセンス層を成膜する工程後に行われ、基板に対して斜め上方向から陰極を蒸着する工程とを有する有機エレクトロルミネセンス素子の製造方法。
  4. 請求項3において、陰極を蒸着する工程が、基板に対して斜め上方向で、かつ対向する2方向から陰極を蒸着する工程であることを特徴とする有機エレクトロルミネセンス素子の製造方法。
  5. 請求項3又は4において、陰極を蒸着する工程が、前記電気絶縁性隔壁の複数枚構造の間隔(W)と高さ(H)に対して、基板面と蒸着方向のなす角度θがtanθ<H/Wとなることを特徴とする有機エレクトロルミネセンス素子の製造方法。
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