JP2004196435A - 大型薄板状材の搬送方法及び装置 - Google Patents

大型薄板状材の搬送方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで、且つ、空気の乱れを生じたりすることなく、大型ガラス基板等の薄板状材を気体により浮上させた状態で搬送する。
【解決手段】搬送装置10は、大型薄板状の基板12を鉛直面から5〜10°の傾斜角度の搬送面14に沿って水平方向に搬送するものであり、搬送面14と平行な平滑面20を備えた背面板18と、この背面板18の上側端縁18A近傍に設けられた気体吹出ノズル22と、基板12の下端縁12Aを支持する搬送ローラ列16とを有しており、気体吹出ノズル22から吹出した気体を、平滑面20の幅方向端部から、平滑面20と基板12との間に流入させて気体からなる流体膜Fによって基板12を浮上させて平滑面20と非接触状態とし、この状態で、搬送ローラ列16により搬送力を付与して搬送する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液晶表示(LCD)パネル、プラズマディスプレイパネル(PDP)などの平面板ディスプレイに用いる大型で薄いガラス基板、装飾用金属薄板、金属箔に高分子フィルムをラミネートした積層材のような大型薄板状材を搬送する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
大型のLCD用ガラス基板は、サイズが、例えば750mm×950mm、厚さが0.7mmなどであって、大きさに比べて非常に薄く、近い将来、1200mm×1500mmあるいは1400mm×1700mmと更に大型化が考えられている。
【0003】
上記のような大型のガラス基板を水平に搬送する際に、その幅方向両端のみならず、幅方向中央部を支持しなければ大きく垂れ下がってしまうが、このようなガラス基板は、特にその外周端部を除いた部分に搬送装置などが接触しないことが要求されている。
【0004】
このための手段としては、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3等に開示されるような、空気などの気体を用いて基板を浮上させ非接触で搬送する技術が提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−139160号公報
【特許文献2】
特開平11−268830号公報
【特許文献3】
特開平11−268831号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような搬送装置は、複数のノズルから圧縮空気などを噴出するようにし、且つ、その噴出方向、噴出及び停止を複雑に制御することによって、基板を浮上させ、目的の方向に搬送させるようにしているので、製造コスト及び運転コストが非常に高くなると共に、例えばクリーンルーム内においては、複数のノズルから比較的高い圧力の空気などが噴出するので、クリーンルーム内に気流の乱れを生じてしまうという問題点がある。
【0007】
更に、このような問題点を解決するために、例えば多孔質セラミクス板を水平に配置し、その下側から空気を送り込んで、搬送されるガラス基板と多孔質セラミクス板との間に流体膜を形成し、これによってガラス基板を浮上させるようにしたものがある。
【0008】
しかしながら、この多孔質セラミクス板は非常に高価であり、製造コストが増大してしまうという問題点がある。
【0009】
又、大型薄板状材の幅方向縁端を搬送ローラ列により下方から接触支持すると共に、面板に形成された多数の気体噴出孔から気体を噴出して面板と大型薄板状材との間に静圧気体からなる流体膜を形成し、前記搬送ローラ列により搬送することも考えられるが、この場合は、多数の気体噴出孔を設ける必要があり、製造コストが増大し、又、ここからの気体の噴出量が大きくなるのでランニングコストが高くなるのみならず、クリーンルーム内での気流の乱れの原因となるという問題点がある。
【0010】
この発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、多数の気体噴出孔を設けることなく低コストで、且つ、気体の噴出量が少なくて、クリーンルーム内でも気流の乱れが生じないようにした大型薄板状材の搬送方法及び装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本方法発明は、搬送すべき大型薄板状材の搬送方向と直交する幅方向の寸法よりも小さい幅の平滑な背面板を搬送路に沿って配置し、この背面板に対して前記大型薄板状材を上側から被せ、且つ、前記背面板から前記幅方向にはみ出した前記大型薄板状材の幅方向端部に対して、その裏面側から、該大型薄板状材の裏面と前記背面板との間に斜めに気流を吹き付けて、両者の間に流体膜を形成し、前記大型薄板状材を背面板と非接触で、且つ、該背面板に沿って搬送することを特徴とする大型薄板状材の搬送方法により、上記目的を達成するものである。
【0012】
又、前記背面板を水平に配置し、この背面板から幅方向にはみ出した前記大型薄板状材の幅方向両端縁を、搬送ローラにより下方から支持し、且つ、搬送するようにしてもよい。
【0013】
更に、前記大型薄板状材の前記背面板から幅方向にはみ出した部分の裏面に対して、前記背面板の幅方向両端近傍の外側から幅方向内側に、且つ、上方に向けて気流を吹き付けるようにしてもよい。
【0014】
又、前記背面板を、上端側が鉛直面から5〜10°傾くように設けると共に、該背面板に対して斜め上方から前記大型薄板状材を被せ、且つ、該大型薄板状材の下端を搬送手段により支持すると共に搬送するようにしてもよい。
【0015】
更に、前記大型薄板状材の、前記背面板から上方にはみ出した部分における裏面と、前記背面板の上端縁との間の位置に、斜め下向きに気流を吹き付けるようにしてもよい。
【0016】
更に又、前記背面板の幅Wtを、前記大型薄板状材における幅Wsに対して、Ws/6≦Wt≦Ws/2の範囲となるように設定してもよい。
【0017】
本装置発明は、搬送面に沿って、且つ、該搬送面の斜め下方を含む下方に配置され、表面が平滑で、搬送方向と直交する幅方向の寸法が、搬送すべき大型薄板状材の幅よりも小さい背面板と、この背面板の幅方向外側の少なくとも一方に配置され、前記大型薄板状材の幅方向の少なくとも一方の端縁を支持し、前記搬送面に沿って搬送可能な搬送手段と、前記背面板の幅方向少なくとも一方の端縁近傍に配置され、前記背面板に沿って、前記搬送手段により支持された前記大型薄板状材の裏面に対して、幅方向内側に斜めに気流を吹き付け可能とされたノズルと、を有してなる大型薄板状材の搬送装置により、上記目的を達成するものである。
【0018】
又、前記搬送面及び背面板は水平であり、前記搬送手段は、前記背面板の幅方向両側に配置され、前記大型薄板状材の幅方向両端縁を支持して搬送力を付与する搬送ローラ列としてもよい。
【0019】
更に、前記ノズルは、前記背面板の幅方向両側端縁に沿って、前記搬送方向に適宜間隔で、且つ、前記搬送面よりも下側位置から、前記背面板の幅方向側端縁における上側角部に対して斜め上向きに配置するようにしてもよい。
【0020】
又、前記搬送面及び背面板は、鉛直面に対して5〜10°傾けて設けられ、前記搬送手段は、前記搬送面の下端位置に設けられ、搬送面上の大型薄板状材の下端縁を支持、搬送するようにしてもよい。
【0021】
更に、前記ノズルは、前記背面板の上側端縁近傍に沿って、搬送方向に適宜間隔位置で、且つ、該上側端縁の搬送面側の角部近傍に向けて配設されるようにしてもよい。
【0022】
更に又、前記背面板の表面の粗さHmaxが100μ以下、好ましくは10μ以下としてもよい。
【0023】
この発明においては、大型薄板状材を、平滑面からなる背面板に被せ、背面板からはみ出した幅方向端部を搬送手段により支持し、且つ背面板の端縁部から、背面板と大型薄板状材との間に気体を吹き込み、非接触で支持しつつ前記搬送手段により搬送するので、低コストで気流の乱れが少なく、粉塵の飛散あるいは発生等を防止することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態の例を図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
図1、図2に示されるように、本発明の実施の形態の第1例に係る大型薄板状材の搬送装置10は、大型薄板状材(以下基板)12を、鉛直面から5〜10°の傾斜面を搬送面14として、その下端縁12Aを、搬送ローラ列16により支持して搬送するものであって、前記搬送面14上の基板12における上下方向の中央部12Bに相当する位置で、搬送方向に長く、且つ、搬送方向と直交する幅方向寸法が基板12の幅よりも小さい背面板18を搬送面14に沿って連続して設け、この背面板18により、基板12の前記中央部12Bを非接触で斜め下側から支持するように構成されている。
【0026】
前記背面板18は、前述のように、搬送方向に長い板状体であって、前記搬送面14と平行、且つ、隣接する平滑面20を有している。前記背面板18の上側端縁18Aに沿って気体吹出ノズル22が、搬送方向適宜間隔に設けられている。
【0027】
これら気体吹出ノズル22は前記上側端縁18Aの近傍に、これと平行に搬送方向に連続して配置され、送気パイプ24に適宜間隔で設けられた気体噴出孔により構成されている。
【0028】
前記基体吹出ノズル22は、図3に拡大して示されるように、前記搬送面14よりも背面板18側(図において右側)位置から、前記上側端縁18Aにおける搬送面14側の角部のわずかに上側位置に向けて、斜め下向きに気体、例えば空気を吹き付けて、前記平滑面20と基板12との間に、該12基板の中央部12Bを平滑面20に接触しない程度に僅かに離間させる流体膜Fを形成できるようにされている(詳細後述)。
【0029】
前記搬送面14は、更に詳細には、図2に示されるように、搬送方向と平行な鉛直面に対する傾斜角度θが、5°<θ≦10°に設定され、前記背面板18は、前記搬送面14上の前記基板12の裏面側に配置されている。
【0030】
又、前記搬送ローラ列16は、複数の搬送ローラ17を搬送面14の下端に沿って一列に並べたものであり、各搬送ローラ17は、その回転軸17Aが水平面に対して角度θだけ傾斜し、且つ、前記搬送面14と直交して配置されている。更に、この搬送ローラ17は、支持する基板12の背面板18から下方にはみ出した部分の下端縁12Aにおける裏面側が接触可能な大径の鍔部17Bを備えていて、いわゆる段付ローラとされている。
【0031】
図1、図2の符号19は、前記各搬送ローラ17毎にその下側及び各搬送ローラ17間の適宜位置に配置された吸引ノズルを示す。この吸引ノズル19は一本の集合吸気管19Aを介して負圧が印加されて、搬送ローラ17との接触により基板12の下端縁12Aから発生する微塵を吸引して排出するようにされている。前記搬送ローラ17の上端部を除く部分、吸引ノズル19、集合吸気管19Aは、搬送方向に延在された四角筒状ケース21内に収納され、内部の微塵が外側に漏れないようにされている。
【0032】
ここで、前記背面板18の上下方向の幅Wtは、基板12における上下方向の幅Wsに対して、Ws/6≦Wt≦Ws/2の範囲となるようにされている。
【0033】
前記送気パイプ24に対しては、図3に示されるように、ブロワー32からフィルター34を介して、ダクトホース36により、例えば比較的低圧の空気が供給され、前記多数の気体吹出ノズル22から噴出されるようになっている。
【0034】
前記気体吹出ノズル22の径及び送気パイプ24における搬送方向のピッチは、ここから噴出した空気が基板12の裏面と、平滑面20の表面との間に薄い流体膜Fを形成できればよいので、大量の空気を噴出して動圧気体で基板12を浮上させる場合と比較して小さくてもよい。
【0035】
この実施の形態の例に係る搬送装置10に対しては、例えば搬送ロボットにより基板12を上方から搬入したり、あるいは搬送方向上流側からコンベア等によって搬入するが、このとき、気体吹出ノズル24から気体を噴出させると、背面板18と平滑面20との間に気体が入り込み、ここに流体膜Fが形成される。又、この流体膜Fを形成する気流は背面板18の下側端縁18Bと基板12との間から下方に流出する。
【0036】
このとき、前記流体膜Fの厚さは、基板12が背面板18の平滑面20に接触することを阻止できるものであればよく、従って吹出ノズル22からの吹き出した気体の量がわずかであっても基板12を背面板18に対して非接触で維持することができる。
【0037】
又、気体吹出ノズル22から噴出された気体は、前記背面板18と基板12との間を通って、該背面板18の下側端縁18Bの位置から下向きに噴出される。
【0038】
従って、この搬送装置10がクリーンルーム内に設置されている場合は、クリーンルーム内のダウンフローと方向が一致して、該クリーンルーム内での気流に乱れが生じることがなく、従って微細な埃等が巻き上げられて、クリーン度が低下することがない。
【0039】
更に、気体吹出ノズル22から吹き出される気体の量が少ないので、基板12が背面板18から過剰に浮上して搬送中に不安定な状態になることがなく、安定して搬送面14上に基板が維持される。
【0040】
又、搬送ローラ17の回転軸17Aが水平面に対して角度θ傾けられているので、基板12の下端縁12Aに対して垂直になり、この下端縁12Aを安定して支持でき、且つ、鍔部17が下端縁12Aの横滑りを抑制しているので、搬送中の基板12の、搬送面14からのずれを規制する。
【0041】
更に、基板12の搬送は、該基板12の下端縁12Aを搬送ローラ列16で支持し、且つ搬送力を付与してなされるので、気体吹出ノズル22から供給される気体は、単に流体膜Fを形成して基板12が平滑面20に接触しないようにしているのみであって、搬送力を発生させる必要がない。
【0042】
従って、気体吹出ノズル22から噴出される気体の量及び圧力は従来の動圧気体による搬送装置と比較して少なく、且つ、低圧であってもよい。又、搬送ローラ列16は、基板12の荷重のかなりの部分を支えるが、基板12は薄板状であり、1個当たりの搬送ローラ17が負担する荷重が少ないので、僅かな搬送力によって基板12を搬送面14に沿って搬送することができると共に、搬送ローラ17との接触による下端縁12Aの損傷を少なくすることができる。
【0043】
ここで、前記背面板18を搬送面14に沿って搬送方向に長く形成した場合、基板12が通過中でない位置の気体吹出ノズル22からは無駄に気体が流出してしまうが、気体吹出ノズル22からの吹出量がわずかであるので、大部分の気体が、基板12がない位置から流出してしまって、基板12と平滑面20との間に流体膜Fを形成できないということはない。
【0044】
なお、基板12と平滑面20との間における流体の速度を一定値以上とすると、高速気流による負圧が発生し、基板12は背面板18の平滑面20に、接触しない程度に吸引され、これにより、基板12を安定して搬送面14上に維持することができる。
【0045】
又、流体膜Fの最小の厚さは、平滑面20における表面粗さによって決定される。即ち、平滑面20の粗さが小さいほど、流体膜Fを薄くしても、基板12との接触を抑制でき、表面の凹凸が大きい場合は、流体膜Fを該凹凸よりも厚くしなければ、基板12と接触してしまう。
【0046】
従って、表面の粗さが一定値以上の場合は、気体の供給量を増大して、流体膜Fの厚さを大きくしなければならないが、その限界は、平滑面20の粗さHmaxが100μ以下、好ましくは10μ以下である。
【0047】
このHmaxが小さく、且つ平滑面20のうねりが少ない場合は、流体膜Fの厚さが非常に薄くても、基板12を、平滑面20に非接触とすることができる。
【0048】
又、吸気ノズル19は、例えばクリーンルーム内で基板12に沿って流下する気体中に含まれる浮遊微塵、基板12のエッジ、特に下端縁12Aと搬送ローラ列16との接触によるチッピング片を吸入して排出させることができる。
【0049】
上記搬送装置10は、搬送面14の上下方向中央位置における水平方向に1列の背面板18と下端縁12Aを支持する搬送ローラ列16、及び気体吹出ノズル22とにより構成されているが、本発明はこれに限定されるものでなく、背面板は基板12における幅方向中央部12Bが平滑面20に非接触とするものであればよく、又、他の位置に別個の背面板を設けてもよい。更に、搬送力付与手段としての搬送ローラ列は、コンベア等の他の搬送手段としてもよい。
【0050】
なお、上記搬送装置10において、搬送面14を鉛直面に近い角度に設定すると、搬送装置10の装置面積が減少し、且つ、背面板18での基板12の支持荷重が減少する。
【0051】
従って、傾斜角θが小さい程本発明の効果が大きいことになるが、搬送面14を鉛直に近い状態とすると、基板12を搬送面14内に維持することが困難であるので、傾斜角の最小値は5°を越えるものとする。又、傾斜角があまりにも大きいと装置面積の減少率が少なく、流体膜Fの形成に必要な気体の消費量も増大してしまうので、傾斜角θの限界は10°とする。
【0052】
次に、図4に示されるように、搬送面が水平の場合の、本発明の実施の形態の第2例に係る搬送装置30について説明する。
【0053】
この搬送装置30は、例えば大型のPDP用の基板12を、搬送面34に沿って水平に搬送するものであり、搬送面34における搬送方向と直交する幅方向中央部位置に配置された搬送方向に長い水平の背面板36と、搬送面34における幅方向両端位置で、搬送方向に配置された幅方向一対の搬送ローラ列38A、38Bと、前記背面板36の幅方向両端縁36A、36Bに沿って、搬送方向適宜間隔に配置された気体吹出ノズル32A、32Bとから構成されている。前記背面板36の上面は水平の平滑面37とされている。
【0054】
又、図4、図5に示されるように、前記基板12は、背面板36よりも、搬送方向と直交する方向の幅が大きく、背面板36から幅方向両側にはみ出した側端縁13A、13Bにおいて、前記一対の搬送ローラ列38A、38Bによって支持されるようになっている。図4、図5の符号39は前記搬送ローラ列38A、38Bを構成する搬送ローラを示す。
【0055】
前記気体吹出ノズル32A、32Bは、前記背面板36の幅方向両端縁36A、36Bの外側に沿って配置された送気パイプ31A、31Bに、搬送方向適宜間隔に形成された気体吹出孔により構成されている。
【0056】
又、気体吹出ノズル32A、32Bの吹出し方向は、図6に示されるように、前記背面板36における幅方向両端縁36A、36Bの上側の角部と、この上方において搬送面34に沿って搬送される基板12の裏面との隙間に、気体を斜め下方から、且つ背面板36の幅方向中央側に向かって吹き込むようにされている。
【0057】
この発明の実施の形態の例に係る搬送装置30において、背面板36の平滑面37と基板12の裏面との間に吹き込まれた気体(空気)は、流体膜Fを構成し、この流体膜Fからは、気体が、基板12の搬送方向前後端から流出される。
【0058】
前記送気パイプ31A、31Bに対しては、図5に示されるように、ブロワー40からフィルター42を介して、ダクトホース44により比較的低圧の空気が供給されるようになっている。
【0059】
この実施の形態の例に係る搬送装置30は、例えばフォーク状の搬送ロボットにより基板12を上方から搬入したり、あるいは搬送方向上流側からコンベア等によって搬入するが、このとき、気体吹出ノズル32A、32Bから所定の圧力で気体を吹出させる。
【0060】
このようにすると、吹出した気体が背面板36の幅方向両端線36A、36Bの上側角部と基板12の裏面との交差部から、該裏面と平滑面37との間に入り込んで流体膜Fを形成する。
【0061】
又、基板12の搬送は、流体膜Fによって基板12の幅方向中央部を浮上させた状態で、該基板12の幅方向両端を搬送ローラ列38A、38Bで支持し、且つ搬送力を付与するので、前記気体吹出ノズル32A、32Bから供給される気体は、単に流体膜を形成して基板12が背面板36に接触しないようにしているのみであって、搬送力を発生させる必要がない。
【0062】
従って、気体吹出ノズル32A、32Bから噴出される空気の量及び圧力は従来の気体による搬送装置と比較して少なく、且つ、低圧であってもよい。又、搬送ローラ列38A、38Bは、基板12の荷重のかなりの部分が前記背面板36によって支えられるので、僅かな搬送力によって基板12を搬送面34に沿って搬送することができる。更に、搬送ローラ列38A、38Bに係る荷重が少ないので、その反力としての基板12の幅方向両端にかかる力が少なく、該基板12に歪みを生じさせるようなことが少ない。
【0063】
上記搬送装置30は、搬送面34の幅方向中央位置における1枚の背面板36と幅方向両端の一対の搬送ローラ列38A、38Bにより構成されているが、本発明はこれに限定されるものでなく、背面板は搬送面14における幅方向中央部を少なくとも浮上させるものであればよく、又、他の位置に別個の背面板を設けてもよい。更に、搬送力付与手段としての搬送ローラ列は、コンベア等の他の搬送手段としてもよく、必要に応じて、その幅方向位置を変更してもよい。
【0064】
上記のような各実施の形態の例において、背面板は単純な平滑面を有する板状体であり、従って、低コストで簡単に製造することができる。
【0065】
又、気体吹出ノズルは搬送されてくる基板12と背面板の端部との間に気体を吹き込んで、流体膜を形成するものであればよく、その孔の方向、大きさ等の設計の自由度が大きい。
【0066】
又、動圧気体による従来の浮上搬送手段と比較すると、ブロワーから低圧の気体を供給するのみで足りるので、ブロワーを含めた装置の製造コストを大幅に低減させることができ、更に、気体吹出ノズルの複雑な制御が不要であるので、構造が簡単である。
【0067】
なお、上記の実施の形態の例は、PDP用のガラス基板を搬送するためのものであるが、本発明はこれに限定されるものでなく、面積に比較して板厚の薄いいわゆる薄板を搬送する場合について適用されるものである。従って、金属薄板、樹脂の薄板等の撓みを生じ易い材料の搬送の場合に適用される。
【0068】
又、流体膜を形成する気体は、空気に限定されるものでなく、窒素ガス、希ガス等であってもよい。
【0069】
【発明の効果】
本発明は、上記のように構成したので、低コストで、且つ、クリーンルーム内等の空気の乱れを生じたりすることがなく、大型ガラス基板等の薄板状材を安定して搬送することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例に係る搬送装置を示す正面図
【図2】同側面図
【図3】同搬送装置の要部を拡大して示す断面図
【図4】本発明の実施の形態の第2例に係る搬送装置を示す断面図
【図5】同平面図
【図6】同搬送装置の要部を拡大して示す断面図
【符号の説明】
10、30…搬送装置
12…基板(大型薄板状材)
12A…下端縁
14、34…搬送面
16、38A、38B…搬送ローラ列
17、39…搬送ローラ
18、36…背面板
18A…上側端縁
18B…下側端縁
20、37…平滑面
22、32A、32B…気体吹出ノズル
36A、36B…幅方向端縁
F…流体膜

Claims (12)

  1. 搬送すべき大型薄板状材の搬送方向と直交する幅方向の寸法よりも小さい幅の平滑な背面板を搬送路に沿って配置し、この背面板に対して前記大型薄板状材を上側から被せ、且つ、前記背面板から前記幅方向にはみ出した前記大型薄板状材の幅方向端部に対して、その裏面側から、該大型薄板状材の裏面と前記背面板との間に斜めに気流を吹き付けて、両者の間に流体膜を形成し、前記大型薄板状材を背面板と非接触で、且つ、該背面板に沿って搬送することを特徴とする大型薄板状材の搬送方法。
  2. 請求項1において、前記背面板を水平に配置し、この背面板から幅方向にはみ出した前記大型薄板状材の幅方向両端縁を、搬送ローラにより下方から支持し、且つ、搬送することを特徴とする大型薄板状材の搬送方法。
  3. 請求項2において、前記大型薄板状材の前記背面板から幅方向にはみ出した部分の裏面に対して、前記背面板の幅方向両端近傍の外側から幅方向内側に、且つ、上方に向けて気流を吹き付けることを特徴とする大型薄板状材の搬送方法。
  4. 請求項1において、前記背面板を、上端側が鉛直面から5〜10°傾くように設けると共に、該背面板に対して斜め上方から前記大型薄板状材を被せ、且つ、該大型薄板状材の下端を搬送手段により支持すると共に搬送することを特徴とする大型薄板状材の搬送方法。
  5. 請求項4において、前記大型薄板状材の、前記背面板から上方にはみ出した部分における裏面と、前記背面板の上端縁との間の位置に、斜め下向きに気流を吹き付けることを特徴とする大型薄板状材の搬送方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記背面板の幅Wtを、前記大型薄板状材における幅Wsに対して、Ws/6≦Wt≦Ws/2の範囲となるように設定することを特徴とする大型薄板状材の搬送方法。
  7. 搬送面に沿って、且つ、該搬送面の斜め下方を含む下方に配置され、表面が平滑で、搬送方向と直交する幅方向の寸法が、搬送すべき大型薄板状材の幅よりも小さい背面板と、この背面板の幅方向外側の少なくとも一方に配置され、前記大型薄板状材の幅方向の少なくとも一方の端縁を支持し、前記搬送面に沿って搬送可能な搬送手段と、前記背面板の幅方向少なくとも一方の端縁近傍に配置され、前記背面板に沿って、前記搬送手段により支持された前記大型薄板状材の裏面に対して、幅方向内側に斜めに気流を吹き付け可能とされたノズルと、を有してなる大型薄板状材の搬送装置。
  8. 請求項7において、前記搬送面及び背面板は水平であり、前記搬送手段は、前記背面板の幅方向両側に配置され、前記大型薄板状材の幅方向両端縁を支持して搬送力を付与する搬送ローラ列であることを特徴とする大型薄板状材の搬送装置。
  9. 請求項8において、前記ノズルは、前記背面板の幅方向両側端縁に沿って、前記搬送方向に適宜間隔で、且つ、前記搬送面よりも下側位置から、前記背面板の幅方向側端縁における上側角部に対して斜め上向きに配置されたことを特徴とする大型薄板状材の搬送装置。
  10. 請求項7において、前記搬送面及び背面板は、鉛直面に対して5〜10°傾けて設けられ、前記搬送手段は、前記搬送面の下端位置に設けられ、搬送面上の大型薄板状材の下端縁を支持、搬送するようにされたことを特徴とする大型薄板状材の搬送装置。
  11. 請求項10において、前記ノズルは、前記背面板の上側端縁近傍に沿って、搬送方向に適宜間隔で、且つ、該上側端縁の搬送面側の角部近傍に向けて配設されたことを特徴とする大型薄板状材の搬送装置。
  12. 請求項7乃至11のいずれかにおいて、前記背面板の表面の粗さHmaxが100μ以下、好ましくは10μ以下であることを特徴とする大型薄板状材の搬送装置。
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