JP2004193552A - 半導体装置配線シード層形成用銅合金スパッタリングターゲット - Google Patents

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Abstract

【課題】LSIなどの半導体装置におけるエレクトロマイグレーション耐性に優れた銅配線を形成する際に下地層として形成するシード層およびこのシード層を得るための銅合金スパッタリングターゲットに関するものである。
【解決手段】Ag:0.05〜2質量%を含み、さらにFe:0.03〜0.4質量%またはNi:0.035〜1.5質量%を含み、残部がCuおよび不可避不純物からなる組成を有する銅合金からなる半導体装置配線シード層および半導体装置配線シード層を形成するための銅合金スパッタリングターゲット。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、LSIなどの半導体装置におけるエレクトロマイグレーションやストレスマイグレーション耐性に優れた銅配線を形成する際に下地層となるシード層を形成するための半導体装置配線シード層形成用銅合金スパッタリングターゲットおよびこのターゲットにより形成した半導体装置配線シード層に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、LSIなどの半導体デバイスの内部配線は、SiO、SiONなどの基板またはSiウエハの表面にSiO、SiONなどのを被覆したものを基板とし、その上に純度:99.9999質量%以上の高純度銅からなるターゲットまたはTi,Zr,V,Cr,Nb,Ta,Y,LaおよびScのうちの種または2種以上:0.00005〜0.025質量%含有した銅合金からなるターゲットを用いてスパッタリングすることにより形成されている。この高純度銅または銅合金からなる配線をSiO、SiONなどの基板に形成するには、まず基板に微細な配線溝を形成しておき、その上面に銅薄膜をスパッタリング方によって堆積せしめ、しかる後に堆積した銅薄膜を550℃以下の低温度で加熱流動(リフロー)せしめて前記配線溝に流し込み、過剰量の銅薄膜を研磨処理によって除去することによって所定の微細な銅配線パターンを形成する加熱リフロー処理(ダマシン処理)することにより形成されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、Cu配線の場合はCuが基板に拡散すること防止するためのバリア層を形成することが必要であり、このバリア層としてTaN層が有効であることが明らかになった。そのため、近年、基板に微細な銅配線を形成するには、図1に示されるように、基板1に形成した微細な配線溝2にTaN層3を形成し、このTaN層3の上に純銅からなるシード層4をスパッタリングにより形成し、この純銅からなるシード層4の上に電解メッキ法により銅メッキ層5をしたのち、銅メッキ層5の安定化のために熱処理を行い、次いで過剰量のTaN層3、シード層4および銅メッキ層5を研磨処理によって除去することにより図2の断面説明図に示される所定の微細な銅配線6を形成する方法が提案されている。このとき、シード層を形成するためのターゲットは、AgおよびAuのうちの1種または2種を合計で0.005〜500ppm含有し、不純物元素として含まれるFe,Ni,Cr,Ti,Al,NaおよびKのうちの1種または2種以上は合計で10ppm以下に抑えた成分組成の純銅からなるターゲットが好ましいとされている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−176769号公報
【特許文献2】
特開2001−342560号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようにして得られた銅配線は、微細化するに伴い、銅配線を流れる電流密度が増大し、それに伴って銅配線にエレクトロマイグレーションやストレスマイグレーションによるボイドが生成して銅配線の電気抵抗が増加し、さらにエレクトロマイグレーションやストレスマイグレーションにより生成したボイドがさらに成長して銅配線が断線することがある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者は、エレクトロマイグレーションやストレスマイグレーションによる銅配線のボイド発生を少なくすべく研究を行った。その結果、
(イ)エレクトロマイグレーションやストレスマイグレーションによる銅配線のボイド発生はシード層とTaN層の界面から生じることが多いところから、このボイド発生を防止するためにはTaN層の上に形成されたシード層を加熱してもシード層に凝集やボイドが発生しない程度にTaN層とシード層の界面の密着性を向上させることが必要である、
(ロ)かかるTa層との密着性に優れたシード層は、純度:99.9999%以上の高純度銅に、Ag:0.05〜2質量%を添加し、さらにFe:0.03〜0.4質量%またはNi:0.035〜1.5質量%添加して得られた銅合金からなるターゲットを用いてスパッタリングすることにより得られ、このようにして得られたシード層は、ターゲットと同じ成分組成を有し、加熱しても凝集がないところからTaN層の上に形成し、そのシード層の上に形成した銅配線は、エレクトロマイグレーションやストレスマイグレーションによるボイド発生が抑制され、断線を防止することができる、などの知見を得たのである。
【0006】
この発明は、上記の知見に基づいてなされたものであって、
(1)Ag:0.05〜2質量%、Fe:0.03〜0.4質量%を含み、残部がCuおよび不可避不純物からなる組成を有する銅合金からなる半導体装置配線シード層形成用銅合金スパッタリングターゲット、
(2)Ag:0.05〜2質量%、Ni:0.035〜1.5質量%を含み、残部がCuおよび不可避不純物からなる組成を有する銅合金からなる半導体装置配線シード層形成用銅合金スパッタリングターゲット、
(3)Ag:0.05〜2質量%、Fe:0.03〜0.4質量%を含み、残部がCuおよび不可避不純物からなる組成を有する銅合金からなる半導体装置配線シード層、
(4)Ag:0.05〜2質量%、Ni:0.035〜1.5質量%を含み、残部がCuおよび不可避不純物からなる組成を有する銅合金からなる半導体装置配線シード層、に特徴を有するものである。
【0007】
この発明の半導体装置配線シード層形成用銅合金スパッタリングターゲットを製造するには、純度:99.9999%以上の高純度電解銅を、不活性ガス雰囲気中、高純度グラファイトルツボ内で高周波溶解し、得られた高純度電解銅にAg:0.05〜2質量%を添加し、さらにFe:0.03〜0.4質量%またはNi:0.035〜1.5質量%添加して銅合金溶湯を作製し、得られた銅合金溶湯を鋳造して板状インゴットを作製し、このインゴットを熱間圧延して熱延板を作製し、この熱延板を切り抜いて円板を作製することにより製造することができる。
【0008】
次に、この発明の半導体装置配線シード層形成用銅合金スパッタリングターゲットおよびこのターゲットを用いてスパッタリングすることにより形成されたシード層の成分組成を前述のごとく限定した理由を説明する。
Ag:
AgはCuの表面張力を低下させることからFeまたはNiと組み合わせることにより大きな凝集防止効果を示し、したがってボイドの発生を抑制するためにFeまたはNiと共に添加するが、その含有量は0.05質量%未満では効果がなく、一方、2質量%を越えて含有すると、比抵抗が著しく増加するのでLSIなど半導体デバイスのCuシード層として使用するには好ましくない。したがって、この発明の半導体装置配線シード層および半導体装置配線シード層を形成するための銅合金スパッタリングターゲットに含まれるAgの含有量を0.05〜2質量%に定めた。
一方、Cuシード層の電気抵抗は純銅の電気抵抗の3倍以内、好ましくは2倍以内に抑えることが好ましいとされている。したがって、この発明の半導体装置配線シード層および半導体装置配線シード層形成用銅合金スパッタリングターゲットに含まれるAgの一層好ましい含有量は0.1〜1質量%である。
【0009】
Fe:
FeはTaとの間にFe単体より融点の高い安定な金属間化合物を形成し、Taとの濡れ性が高く、Cu中に含有させることでTaNとの密着性を向上させ、それによって凝集およびボイドの発生を抑制する作用があるのでAgと共に添加するが、Feは0.03質量%未満含んでも十分なボイド発生抑止効果が得られず、一方、0.4質量%を越えて含有すると、比抵抗が著しく増加するのでLSIなど半導体デバイスのCuシード層として使用するには好ましくない。したがって、この発明の半導体装置配線シード層およびこの半導体装置配線シード層を形成するための銅合金スパッタリングターゲットに含まれるFeの含有量を0.03〜0.4質量%に定めた。
Cuシード層の電気抵抗は純銅の電気抵抗の3倍以内、好ましくは2倍以内に抑えることが好ましいとされている。したがって、この発明の半導体装置配線シード層および半導体装置配線シード層形成用銅合金スパッタリングターゲットに含まれるFeの一層好ましい含有量は0.05〜0.15質量%である。
【0010】
Ni:
NiはTaとの間にNi単体より融点の高い安定な金属間化合物を形成し、Taとの濡れ性が高く、Cu中に含有させることでTaNとの密着性を向上させ、それによって凝集およびボイドの発生を抑制する作用があるのでAgと共に添加するが、Niは0.035質量%未満含んでも十分なボイド発生抑止効果が得られず、一方、1.5質量%を越えて含有すると、比抵抗が著しく増加するのでLSIなど半導体デバイスのCuシード層として使用するには好ましくない。したがって、この発明の半導体装置配線シード層およびその半導体装置配線シード層を形成するための銅合金スパッタリングターゲットに含まれるNiの含有量は0.035〜1.5質量%に定めた。
Cuシード層の電気抵抗は純銅の電気抵抗の3倍以内、好ましくは2倍以内に抑えることが好ましいとされている。したがって、この発明の半導体装置配線シード層および半導体装置配線シード層形成用銅合金スパッタリングターゲットに含まれるNiの一層好ましい含有量は0.1〜0.8質量%である。
【0011】
【発明の実施の態様】
つぎに、この発明の半導体装置配線シード層形成用銅合金スパッタリングターゲットおよびそのターゲットを用いて形成する半導体装置配線シード層について実施例により具体的に説明する。
【0012】
実施例1
純度:99.9999質量%の高純度電解銅を用意し、この高純度電解銅をArガス雰囲気中、高純度グラファイトルツボ内で高周波誘導溶解して高純度電解銅溶湯を作製し、このようにして得られた高純度電解銅溶湯にAgおよびFeを添加することにより銅合金溶湯を作製し、これら銅合金溶湯を水冷銅板上に載置されたカーボン鋳型に鋳造して引け巣部分を切断したのち縦:140mm、横:140mm、厚さ:20mmの寸法を有する板状インゴットを作製した。この板状インゴットを温度:500℃、1時間加熱後、厚さ:8mmになるまで熱間圧延して熱延板を作製し、この熱延板を切り抜いて直径:152mm、厚さ:8mmの寸法を有する円板を作製した。これら円板をさらに機械加工することにより直径:152mm、厚さ:6mmの寸法を有し、表1に示される成分組成を有する本発明銅合金シード層形成用ターゲット(以下、本発明ターゲットという)1〜10、比較銅合金シード層形成用ターゲット(以下、比較ターゲットという)1〜2および従来銅合金シード層形成用ターゲット(以下、従来ターゲットという)1〜2を作製した。
【0013】
さらに、無酸素銅製バッキングプレートを用意し、この無酸素銅製バッキングプレートに前記本発明ターゲット1〜10、比較ターゲット1〜2および従来ターゲット1〜2をInハンダによりハンダ付けし、バッキングプレート付きターゲットを作製した。
さらに、直径:152mm、厚さ:6mmの寸法を有する市販のTaターゲットを用意し、このTaターゲットを無酸素銅製バッキングプレートにInハンダによりハンダ付けし、バッキングプレート付きTaターゲットを作製した。さらに、基板としてSiウエハ表面に厚さ:100nmのSiO層を形成した酸化膜付きシリコンウエハを用意した。
【0014】
前記用意したバッキングプレート付きTaターゲットおよび基板を、通常の直流マグネトロンスパッタ装置に、ターゲットと基体との距離が60mmとなるように取り付け、
スパッターパワー:DC1000W、
チャンバー内到達真空度:1×10−5Pa、
スパッタリング中の真空度:0.5Pa、
スパッタリングに使用したガスとその流量比:Ar:N=9:1
の条件でスパッタリングすることにより、厚さ:30nmを有するTaN膜を基板表面のSiO層表面の上に形成した。
【0015】
このようにして形成したTaN膜の上に、本発明ターゲット1〜10、比較ターゲット1〜2および従来ターゲット1〜2をバッキングプレートに取付けたバッキングプレート付きターゲットを前記直流マグネトロンスパッタ装置に取付け、ターゲットと基体との距離が70mmとなるようにして、
スパッターパワー:DC600W、
チャンバー内到達真空度:1×10−5Pa、
スパッタリング中の真空度:0.3Pa、
スパッタリングに使用したガス:Ar、
の条件でスパッタリングすることにより表1に示される成分組成を有し、厚さ:300nmおよび厚さ:20nmを有するシード層となる銅合金スパッタリング薄膜をそれぞれ形成した。
【0016】
このようにして本発明ターゲット1〜10、比較ターゲット1〜2および従来ターゲット1〜2を用いて得られた厚さ:300nmの銅合金スパッタリング薄膜について4探針法により比抵抗を測定し、この結果を表1に示した。この際、銅合金スパッタリング薄膜の比抵抗はTaN膜の比抵抗に比べて2桁ほど低く、したがって下地であるTaN膜の存在は無視できるものとした。
【0017】
その後、さらに本発明ターゲット1〜10、比較ターゲット1〜2および従来ターゲット1〜2を用いて形成した厚さ:20nmの銅合金スパッタリング薄膜について真空中で450℃、30分間保持の条件の熱処理を施し、熱処理後における銅合金スパッタリング薄膜の表面をSEMにて観察し、2万倍の視野(4.5μm×6μm)にて観察し、発生したボイドの発生数とボイド径を測定し、これを表1に示すことによりシード層としての評価を行なった。
【0018】
【表1】
Figure 2004193552
【0019】
表1に示される結果から、本発明ターゲット1〜10を用いてTaN膜表面に形成した銅合金スパッタリング薄膜は、従来ターゲット1〜2を用いて形成した銅合金スパッタリング薄膜に比べて熱処理により凝集することがなく、また熱処理後にボイドが発生しても、ボイド発生数が少なく平均ボイド径も小さいところから、本発明ターゲット1〜10を用いて作製した銅合金スパッタリング薄膜はシード層として優れていることが分かる。しかし、比較ターゲット1〜2を用いて形成した銅合金スパッタリング薄膜は比抵抗が大きくなってシード層として適さないことが分かる。
【0020】
実施例2
純度:99.9999質量%の高純度電解銅を用意し、この高純度電解銅をArガス雰囲気中、高純度グラファイトルツボ内で高周波誘導溶解して高純度電解銅溶湯を作製し、このようにして得られた高純度電解銅溶湯にAgおよびNiを添加することにより銅合金溶湯を作製し、これら銅合金溶湯を水冷銅板上に載置されたカーボン鋳型に鋳造して引け巣部分を切断したのち縦:140mm、横:140mm、厚さ:20mmの寸法を有する板状インゴットを作製した。この板状インゴットを温度:500℃、1時間の加熱後、厚さ:8mmになるまで熱間圧延して熱延板を作製し、この熱延板を切抜いて直径:152mm、厚さ:8mmの寸法を有する円板を作製した。これら円板をさらに機械加工することにより直径:152mm、厚さ:6mmの寸法を有し、表2に示される成分組成を有する本発明ターゲット11〜20、比較ターゲット3〜4および従来ターゲット3〜4を作製した。
【0021】
さらに、無酸素銅製バッキングプレートを用意し、この無酸素銅製バッキングプレートに前記本発明ターゲット11〜20、比較ターゲット3〜4および従来ターゲット3〜4をInハンダによりハンダ付けし、バッキングプレート付きターゲットを作製した。
【0022】
前記実施例1で用意したバッキングプレート付きTaターゲットおよび基板を、通常の直流マグネトロンスパッタ装置に、ターゲットと基体との距離が60mmとなるように取り付け、
スパッターパワー:DC1000W、
チャンバー内到達真空度:1×10−5Pa、
スパッタリング中の真空度:0.5Pa、
スパッタリングに使用したガスとその流量比:Ar:N=9:1
の条件でスパッタリングすることにより、厚さ:30nmを有するTaN膜を基板表面のSiO層表面の上に形成した。
【0023】
このようにして形成したTaN膜を形成した基板におけるTaN膜の上に、本発明ターゲット11〜20、比較ターゲット3〜4および従来ターゲット3〜4をバッキングプレートに取付けたバッキングプレート付きターゲットを前記直流マグネトロンスパッタ装置に取付け、ターゲットと基体との距離が70mmとなるようにして、
スパッターパワー:DC600W、
チャンバー内到達真空度:1×10−5Pa、
スパッタリング中の真空度:0.3Pa、
スパッタリングに使用したガス:Ar、
の条件でスパッタリングすることにより表2に示される成分組成を有し、厚さ:300nmおよび厚さ:20nmを有するシード層となる銅合金スパッタリング薄膜をそれぞれ形成した。
【0024】
このようにして本発明ターゲット11〜20、比較ターゲット3〜4および従来ターゲット3〜4を用いて得られた厚さ:300nmの銅合金スパッタリング薄膜について4探針法により比抵抗を測定し、この結果を表2に示した。この際、銅合金薄膜の比抵抗はTaN膜の比抵抗に比べて2桁ほど低く、したがって下地であるTaN膜の存在は無視できるものとした。
その後、さらに本発明ターゲット11〜20、比較ターゲット3〜4および従来ターゲット3〜4で形成した厚さ:20nmの銅合金スパッタリング薄膜について真空中で450℃、30分間保持の条件の熱処理を施し、熱処理後における銅合金スパッタリング薄膜の表面をSEMにて観察し、2万倍の視野(4.5μm×6μm)にて観察し、発生したボイドの発生数とボイド径を測定し、これを表2に示すことによりシード層としての評価を行なった。
【0025】
【表2】
Figure 2004193552
【0026】
表2に示される結果から、本発明ターゲット11〜20を用いてTaN膜表面に形成した銅合金スパッタリング薄膜は、従来ターゲット3〜4を用いて形成した銅合金スパッタリング薄膜に比べて熱処理後の凝集がなく、したがってボイドの発生がないので、本発明ターゲット11〜20を用いて作製した銅合金スパッタリング薄膜はシード層として優れていることが分かる。しかし比較ターゲット3〜4を用いて形成した銅合金スパッタリング薄膜は比抵抗が大きすぎてシード層として適さないことが分かる。
【0027】
【発明の効果】
この発明のターゲットを用いて作製したTaN膜表面にCuシード層を形成して作製した銅配線はボイドが発生し難いので、LSIなどの半導体装置における銅配線パターンの微細化進展、歩留の向上に寄与するものであり、半導体装置産業上優れた効果を奏するものである。
なお、最近、バリア層としてTaNの代わりにTaを用いる場合や、TaN層の上にさらにTa層を積層したものを用いる場合があるが、これらを下地バリア層として用いる場合でも同様の効果を有することが確認できた。したがって、本発明ターゲットを用いることでTaをバリア層として用いた場合でも、同様にエレクトロマイグレーションやストレスマイグレーション耐性に優れた銅配線を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】配線溝にTaN層およびシード層を形成した基体に銅メッキ層を形成し、熱処理した後の状態を示す断面説明図である。
【図2】過剰なTaN層、シード層および銅メッキ層を研磨処理によって除去した状態の配線溝の断面説明図である。
【符号の説明】
1:基板、
2:配線溝、
3:TaN層、
4:シード層
5:銅メッキ層、
6:銅配線、

Claims (4)

  1. Ag:0.05〜2質量%、Fe:0.03〜0.4質量%を含み、残部がCuおよび不可避不純物からなる組成を有する銅合金からなることを特徴とする半導体装置配線シード層形成用銅合金スパッタリングターゲット。
  2. Ag:0.05〜2質量%、Ni:0.035〜1.5質量%を含み、残部がCuおよび不可避不純物からなる組成を有する銅合金からなることを特徴とする半導体装置配線シード層形成用銅合金スパッタリングターゲット。
  3. Ag:0.05〜2質量%、Fe:0.03〜0.4質量%を含み、残部がCuおよび不可避不純物からなる組成を有する銅合金からなることを特徴とする半導体装置配線シード層。
  4. Ag:0.05〜2質量%、Ni:0.035〜1.5質量%を含み、残部がCuおよび不可避不純物からなる組成を有する銅合金からなることを特徴とする半導体装置配線シード層。
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