JPH11176769A - スパッタリングターゲットおよび銅配線膜 - Google Patents

スパッタリングターゲットおよび銅配線膜

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JPH11176769A
JPH11176769A JP34539497A JP34539497A JPH11176769A JP H11176769 A JPH11176769 A JP H11176769A JP 34539497 A JP34539497 A JP 34539497A JP 34539497 A JP34539497 A JP 34539497A JP H11176769 A JPH11176769 A JP H11176769A
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copper
ppm
film
wiring film
wiring
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Michio Sato
道雄 佐藤
Yasuo Kosaka
泰郎 高阪
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】配線膜の流動性が良好であり、緻密で密着性が
良好な配線膜を形成できるスパッタリングターゲットお
よび銅配線膜を提供することを目的とする。 【解決手段】酸素含有量が10ppm 以下であり、硫黄含
有量が1ppm 以下であり、鉄含有量が1ppm 以下であ
り、純度が99.999%以上の高純度銅基材から成る
ことを特徴とする。またはTi,Zr,V,Cr,N
b,Ta,Y,LaおよびScから選択される少なくと
も1種の元素を0.5〜250ppm 含有する銅基材から
成ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体デバイスの配
線層として使用される銅配線膜をスパッタリング法によ
って形成する場合に適したスパッタリングターゲットお
よび銅配線膜に係り、特に成膜時における配線膜の流動
性が良好であり、緻密で密着性が良好な配線膜を形成で
きるスパッタリングターゲットおよび銅配線膜に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年の電子技術の進展によりLSI(大
規模集積回路)の高集積化,高出力化,高速化が急速に
進行している。例えば、DRAM(随時書き込み読み出
しメモリー)の記憶容量は、従来の4メガビットおよび
16メガビットが主流であったものが、64メガビット
へと移行しつつあり、さらに256メガビットも出現
し、近い将来には1ギガビットおよび4ギガビットも実
現しようという現状である。
【0003】上記のようなLSIの高集積化により、配
線幅の減少と配線長の増大とが必至となり、配線材料の
電気抵抗による信号遅延が顕著になり高速化が阻害され
る弊害が起こるため、より電気抵抗が小さい配線材料が
希求されている。
【0004】従来、上記配線材料としては、Al−Si
系,Al−Si−Cu系などの高純度アルミニウム合金
材料が一般的に広く使用されている。しかしながら、上
記アルミニウム系合金材料で形成された配線は、エレク
トロマイグレーションやストレスマイグレーションによ
って断線事故を生じ易い難点があった。すなわち、電子
や原子の移動(エレクトロマイグレーション)によりA
l配線が切断されたり、配線の伸び縮みによって発生す
る応力(ストレスマイグレーション)によって疲労して
Al配線が切断する不具合が発生し易く、LSIの製造
歩留りが低下する問題点があった。
【0005】特に配線幅が0.25μm以下となる25
6メガビット世代のLSIの配線材料として上記Al合
金を使用した場合には配線抵抗による信号遅延や上記マ
イグレーションに起因する断線が顕著になる。その対策
として、より低抵抗で耐マイグレーション特性に優れた
銅(Cu)材料を使用して銅配線膜を形成することが試
行されている。
【0006】上記銅配線膜の形成方法としては、スパッ
タリング法およびCVD(化学的蒸着)法があるが、成
膜の量産性および安定性の観点で有利なスパッタリング
法が一般的に採用されている。このスパッタリング法
は、高速のアルゴンイオンを高純度銅ターゲットに衝突
させて微細な銅粒子をたたき出し、この放出された銅粒
子を対向電極上に配置したウエハー基板表面に堆積させ
て所定厚さの薄膜を形成する方法である。この薄膜をド
ライエッチングなどの配線加工方法により処理すること
により、所定の銅配線膜パターンが形成される。
【0007】なお、上記スパッタリング法において使用
される高純度銅スパッタリングターゲットの製造方法と
しては、一般的にゾーンメルト法(ゾーン精製法)によ
って不純物量を低減して得られた銅の溶解インゴットを
圧延加工した後に、機械加工を施して所定のターゲット
形状に仕上げる方法が採用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の銅スパッタリングターゲットを使用して形成した銅
配線膜は、比較的に低集積度のLSIに好適であるが、
配線幅が0.25μm以下となる次世代のLSIには不
適であることが判明している。すなわち、半導体素子な
どのLSIの集積度が増加するに伴って、より微細な配
線を高精度に形成することは困難になる。
【0009】そこで最近では、基板表面に予め微細な配
線溝を形成しておき、その上面に銅薄膜をスパッタリン
グ法によって堆積せしめ、しかる後に堆積した銅薄膜を
550℃以下の低温度で加熱溶融(リフロー)せしめて
上記配線溝に流し込み、過剰量の銅薄膜を研磨処理によ
り除去することによって所定の微細な銅配線パターンを
形成する加熱リフロー方式(ダマシン法)が一般に採用
されている。特に多層配線化および高電流密度化が要求
されるパワートランジスタや高周波トランジスタの配線
膜の形成方法としてプロセス技術開発が進められてい
る。
【0010】上記加熱リフロー方式による銅配線膜を良
好に形成するためには、特に550℃以下の低温度にお
いて加熱流動性が良好な銅薄膜を形成できるスパッタリ
ングターゲットが要求される。しかしながら、現在の時
点では上記の要求特性を満足するスパッタリングターゲ
ットは未だ開発されていない。
【0011】すなわち、従来のスパッタリングターゲッ
トを使用して形成した銅薄膜は加熱流動性が乏しいため
に、配線溝内に十分に充填されず、ボイドが形成され易
い問題点があった。また、ボイドが発生し易いために基
板と配線膜との密着性も低下し易くなり、リフロー処理
後の研磨加工により配線膜が剥離し、いずれにしてもL
SIの製造歩留りが大幅に低下してしまう問題点があっ
た。
【0012】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、成膜時における配線膜の流動性が良好で
あり、緻密で密着性が良好な配線膜を形成できるスパッ
タリングターゲットおよび銅配線膜を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明者らはスパッタリング膜の加熱流動性に影響を及
ぼす要因について鋭意比較検討した。その結果、スパッ
タリングターゲットの不純物含有量が上記膜の加熱流動
性に大きな影響を及ぼし、特に不純物元素としての酸素
(O),硫黄(S)および鉄(Fe)の含有量を所定値
以下に低減することにより、スパッタリング膜の加熱流
動性を大幅に向上でき、緻密で密着性が良好なスパッタ
リング膜が初めて得られるという知見を得た。
【0014】一方、ターゲット中または配線膜中にTi
などの特定の元素を所定量だけ含有させることにより、
銅スパッタリング膜の再結晶温度が低下して銅基材が軟
化し、低温での加熱流動性が大幅に改善されたスパッタ
リング膜が得られるという知見も得た。本発明は上記知
見に基づいて完成されたものである。
【0015】すなわち、本願第1の発明に係るスパッタ
リングターゲットは、酸素含有量が10ppm 以下であ
り、硫黄含有量が1ppm 以下であり、鉄含有量が1ppm
以下であり、純度が99.999%以上の高純度銅基材
から成ることを特徴とする。
【0016】また本願第2の発明に係るスパッタリング
ターゲットは、Ti,Zr,V,Cr,Nb,Ta,
Y,LaおよびScから選択される少なくとも1種の元
素を0.5〜250ppm 含有する銅基材から成ることを
特徴とする。
【0017】さらに上記スパッタリングターゲットにお
いて、銅基材中の銀(Ag)含有量は、1ppm 以下であ
ることが望ましい。
【0018】また、本発明に係る銅配線膜は、酸素含有
量が10ppm 以下であり、硫黄含有量が1ppm 以下であ
り、鉄含有量が1ppm 以下であり、純度が99.999
%以上の高純度銅基材から成るスパッタリングターゲッ
トから放出された粒子を基板上に堆積せしめて形成した
銅配線膜において、酸素含有量が10ppm 以下であり、
硫黄含有量が1ppm 以下であり、鉄含有量が1ppm 以下
であり、純度が99.999%以上であることを特徴と
する。
【0019】さらに、本発明に係る他の銅配線膜は、T
i,Zr,V,Cr,Nb,Ta,Y,LaおよびSc
から選択される少なくとも1種の元素を0.5〜250
ppm含有する銅基材から成るスパッタリングターゲット
から放出された粒子を基板上に堆積せしめて形成した銅
配線膜において、上記銅配線膜は、Ti,Zr,V,C
r,Nb,Ta,Y,LaおよびScから選択される少
なくとも1種の元素を0.5〜250ppm 含有すること
を特徴とする。
【0020】ここで、上記スパッタリングターゲットお
よびそのターゲットを使用して形成した銅配線膜におい
て、酸素含有量はスパッタリング膜の加熱流動性に大き
く影響するため、本発明では10ppm 以下とした。すな
わち、酸素含有量を低減することにより銅配線膜の加熱
流動性が向上し、緻密で基板に対する密着性に優れた銅
配線膜が得られるという効果が得られる。さらに上記酸
素含有量は5ppm 以下が、より好ましい。
【0021】また、硫黄(S),鉄(Fe),銀(A
g)などの元素や窒素(N)などのガス成分が銅基材中
に存在すると、銅基材が硬化する性質がある。そのた
め、スパッタリング膜の加熱による流動性を高めるため
には上記各成分の含有量を低減することが重要なポイン
トとなる。特に硫黄(S)および鉄(Fe)成分の含有
量がそれぞれ1ppm を超えるスパッタリン膜を加熱流動
化させた場合には、上記硫黄成分などがスパッタリング
膜表面に拡散し膜の流動性を悪化させる現象を生じる。
その現象を防止するためには、硫黄および鉄,銀,窒素
の含有量をそれぞれ1ppm 以下にすることが必要であ
る。なお、上記各成分の含有量は、それぞれ0.5ppm
以下の範囲がさらに好ましい。
【0022】一方、Ti,Zr,V,Cr,Nb,T
a,Y,La,Scの元素をスパッタリング銅薄膜中に
微量含有させることにより、銅薄膜の再結晶温度が低下
して軟化し、膜の低温での加熱流動性が向上する効果が
あり、本発明ではターゲット中または銅配線膜中に0.
5〜250ppm の範囲で含有される。上記元素の合計含
有量が0.5ppm 未満の場合には、前記加熱流動性の改
善効果が不十分となる。一方、合計含有量が250ppm
を超えると、逆に銅配線膜の再結晶温度が高くなり、低
温度での加熱リフロー時における膜の流動性が低下して
しまう。そのため、上記各元素の合計含有量は0.5〜
250ppm の範囲とされるが、さらには5〜100ppm
の範囲がより好ましい。
【0023】上記、本発明に係るスパッタリングターゲ
ットは、例えば以下のような手順で製造される。まず、
銅基材となる純銅を用意する。純銅としては比較的高純
度品とされる純度4N(99.99%)レベルの無酸素
銅(OFC)や純度5N(99.999%)〜6Nレベ
ルの高純度銅があるが、特に電気分解操作によって酸
素,鉄,硫黄等の不純物の大部分を除去した純度5N以
上の高純度電気銅が好ましい。
【0024】さらに、上記電気分解操作によっても除去
できない不純物元素は、下記のゾーンメルト法(ゾーン
精製法)によって除去する。ゾーンメルト法は金属材料
の精製法の一種であり、平衡状態にある液体と固体との
組成の差を利用して液相と固相との界面に不純物を偏析
させて除去する精製法である。具体的には金属材料に狭
い溶融ゾーンを局部的に形成し、この溶融ゾーンを金属
材料の全域に亘ってゆっくり移動せしめ、溶融部と非溶
融部との境界部に不純物を析出せしめて除去する。
【0025】さらに、上記ゾーンメルト法によって精製
した溶解インゴットを、10-5〜10-6Torr程度の高真
空雰囲気で真空溶解することにより、さらに不純物レベ
ルを低減した高純度銅インゴットが得られる。
【0026】なお、前記した銅スパッタリング膜の加熱
流動性を向上させるためのTi,Zr,Vなどの元素を
添加したターゲットを製造する場合には、上記の真空溶
解操作を実施する際に添加することが好ましい。ここで
上記Ti,Zr,Vなどの元素の添加量は、加熱真空溶
解時における蒸発損失量を見込んで所定の含有量(0.
5〜250ppm )より10%程度過剰に添加することが
好ましい。
【0027】上記のように真空溶解して調製した高純度
銅インゴットを100〜300℃で熱処理することによ
り、再結晶化および均質化を図るとともに軟化せしめ、
しかる後に機械加工により所定の円盤形状に加工して本
発明のスパッタリングターゲットは製造される。
【0028】また、上記のように製造したスパッタリン
グターゲットをマグネトロンスパッタリング装置の一方
の電極にセットし、高速のアルゴンイオンをターゲット
に衝突させて微細な銅粒子をたたき出し、この放出され
た銅粒子を対向電極上に配置したウエハー基板表面に堆
積させることにより、ターゲットの組成に対応した本発
明の銅配線膜が形成される。
【0029】上記構成に係るスパッタリングターゲット
および銅配線膜によれば、銅基材の硬化を引き起こす酸
素,硫黄,鉄の含有量が低減されているため、または銅
基材の加熱流動性を向上させる元素が所定量添加されて
いるため、成膜時における銅配線膜の流動性が良好であ
り、緻密で密着性に優れた銅配線膜を形成することがで
きる。特に銅配線膜を加熱リフロー方式により形成する
場合、膜の密着性が良好であるため、リフロー後の研磨
工程においても銅配線膜の剥離が少なく、微細配線膜を
有するLSIの製造歩留りを大幅に高めることができ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態について以
下の実施例に基づいて説明する。
【0031】実施例1 純度99.9%の電気銅をゾーンメルト法により処理し
て純度が99.9995%の溶解インゴットを調製し
た。さらに、この溶解インゴットを10-6Torrの高真空
中で真空溶解して不純物を除去し、高純度銅インゴット
を得た。この高純度銅インゴットを加工率90%で圧延
加工して平板状に形成した後に、温度200℃で加熱処
理を実施し、さらに機械研削研磨加工を実施することに
より、直径250mm×厚さ6mmの実施例1に係る高純度
銅スパッタリングターゲットを製造した。
【0032】得られたターゲットについて化学分析法ま
たはグロー放電質量分析法(GDMS)によって酸素,
硫黄および鉄の含有量を測定した結果、それぞれ3ppm
,0.1ppm ,0.05ppm であった。
【0033】次に、上記のように調製した高純度スパッ
タリングターゲットを用いてマグネトロンスパッタリン
グを実施し、幅0.8μm×深さ0.5μmの配線溝を
形成した6インチウエハー表面に膜厚3000オングス
トロームの銅薄膜を形成した。その後、450℃で加熱
リフローして配線溝中に銅基材を流動させて充填した。
そして配線溝の3ヶ所の断面について配線溝内に充填さ
れた銅基材の断面積割合を充填度として測定したところ
全て100%であり、緻密な銅配線膜が形成されている
ことが確認された。
【0034】比較例1 一方、純度99.9%の電気銅をゾーンメルト法により
処理して純度が99.98%の溶解インゴットを調製し
た。さらに、この溶解インゴットを加工率90%で圧延
加工して平板状に形成した後に、温度200℃で加熱処
理を実施し、さらに機械研削研磨加工を実施することに
より、直径250mm×厚さ6mmの比較例1に係る銅スパ
ッタリングターゲットを製造した。
【0035】得られたターゲットについて化学分析法に
よって酸素,硫黄および鉄の含有量を測定した結果、そ
れぞれ35ppm ,15ppm ,23ppm であった。
【0036】次に、上記のように調製した銅スパッタリ
ングターゲットを用いてマグネトロンスパッタリングを
実施し、幅0.8μm×深さ0.5μmの配線溝を形成
した6インチウエハー表面に膜厚3000オングストロ
ームの銅薄膜を形成した。その後、450℃で加熱リフ
ローして配線溝中に銅基材を流動させて充填した。そし
て配線溝の3ヶ所の断面について配線溝内に充填された
銅基材の断面積割合を充填度として測定したところ、平
均値で83%であり、空隙の多い銅配線膜が形成されて
いることが判明した。また、加熱リフロー後に過剰な銅
基材を除去するために研磨処理を実施したところ、銅配
線膜の剥離が多発した。
【0037】すなわち、酸素,硫黄および鉄の含有量を
低減したターゲットを用いてスパッタリング膜を形成し
た場合には、加熱リフロー時の膜の流動性が向上するた
め、緻密でウエハーに対する密着性が良好なLSIが得
られることが判明した。
【0038】実施例2〜16 純度99.9%の電気銅をゾーンメルト法により処理し
て純度が99.9995%の溶解インゴットを調製し
た。さらに、この溶解インゴットに、表1に示すような
Ti,Zr,V,Cr,Nb,Ta,Y,La,Scの
元素を所定量添加し、10-6Torrの高真空中で真空溶解
してそれぞれ銅インゴットを得た。これらの銅インゴッ
トを加工率90%で圧延加工して平板状に形成した後
に、温度200℃で加熱処理を実施し、さらに機械研削
研磨加工を実施することにより、直径250mm×厚さ6
mmの実施例2〜16に係る銅スパッタリングターゲット
を製造した。
【0039】得られたターゲットについて化学分析法ま
たはグロー放電質量分析法によって酸素,硫黄および鉄
の含有量を測定し、表1に示す結果を得た。
【0040】次に、上記のように調製した各銅スパッタ
リングターゲットを用いてマグネトロンスパッタリング
を実施し、幅0.8μm×深さ0.5μmの配線溝を形
成した6インチウエハー表面に膜厚3000オングスト
ロームの銅薄膜を形成した。その後、450℃で加熱リ
フローして配線溝中に銅基材を流動させて充填した。そ
して配線溝の3ヶ所の断面について配線溝内に充填され
た銅基材の断面積割合を充填度として測定したところ、
表1に示すように全て100%であり、緻密な銅配線膜
が形成されていることが確認された。
【0041】また、加熱リフロー後に余剰の銅基材を除
去するために、銅配線膜表面をメカノケミカル研磨(C
MP)処理した際に配線膜が剥離した割合を計測して表
1に示す結果を得た。すなわち、配線の剥離割合が少な
くLSIの製造歩留りを大幅に改善することが可能とな
った。
【0042】比較例2〜4 一方、比較例2として、ゾーンメルト法により純度が9
9.9995%の溶解インゴットを調製し、このインゴ
ットを加工率70%で圧延加工して平板状に形成した後
に200℃で熱処理を施し、さらに機械加工を施すこと
により、直径250mm×厚6mmのスパッタリングターゲ
ットを調製した。
【0043】一方、膜の流動性を改善するTiおよびZ
rを過剰量添加した以外は実施例2と同様に処理して、
それぞれ比較例3〜4に係るスパッタリングターゲット
を調製した。
【0044】次に得られた各比較例2〜4のターゲット
を用いてマグネトロンスパッタリングを実施し、幅0.
8μm×深さ0.5μmの配線溝を形成した6インチウ
エハー面上に膜厚3000オングストロームの銅薄膜を
形成した。その後、450℃で加熱リフローして配線溝
中に銅基材を流動せしめて充填した。そして各配線溝に
おける銅基材の充填度およびメカノケミカル研磨(CM
P)後における配線の剥離割合を測定して、下記表1に
示す結果を得た。
【0045】
【表1】
【0046】上記表1に示す結果から明らかなように、
Ti,Zrなどの元素を適正量含有させた各実施例の銅
スパッタリングターゲットによれば、各比較例のものと
比較して加熱流動性が向上した銅配線膜が形成でき、緻
密で密着性が良好な銅配線膜が得られることが判明し
た。
【0047】また加熱流動性が良好な銅薄膜が形成でき
るため、LSIの製造プロセスの低温化が可能となり、
薄膜の高温酸化が効果的に防止でき、耐久性が良好なL
SIを製造することができた。さらに膜の密着性が良好
であり、研磨処理による膜の剥れも少ないため、LSI
の製造歩留りを大幅に高めることができた。
【0048】
【発明の効果】以上説明の通り、本発明に係るスパッタ
リングターゲットおよび銅配線膜によれば、銅基材の硬
化を引き起こす酸素,硫黄,鉄の含有量が低減されてい
るため、または銅基材の加熱流動性を向上させる元素が
所定量添加されているため、成膜時における銅配線膜の
流動性が良好であり、緻密で密着性に優れた銅配線膜を
形成することができる。特に銅配線膜を加熱リフロー方
式により形成する場合、膜の密着性が良好であるため、
リフロー後の研磨工程においても銅配線膜の剥離が少な
く、微細配線膜を有するLSIの製造歩留りを大幅に高
めることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素含有量が10ppm 以下であり、硫黄
    含有量が1ppm 以下であり、鉄含有量が1ppm 以下であ
    り、純度が99.999%以上の高純度銅基材から成る
    ことを特徴とするスパッタリングターゲット。
  2. 【請求項2】 Ti,Zr,V,Cr,Nb,Ta,
    Y,LaおよびScから選択される少なくとも1種の元
    素を0.5〜250ppm 含有する銅基材から成ることを
    特徴とするスパッタリングターゲット。
  3. 【請求項3】 銅基材中の銀(Ag)含有量が1ppm 以
    下であることを特徴とする請求項1または2記載のスパ
    ッタリングターゲット。
  4. 【請求項4】 酸素含有量が10ppm 以下であり、硫黄
    含有量が1ppm 以下であり、鉄含有量が1ppm 以下であ
    り、純度が99.999%以上の高純度銅基材から成る
    スパッタリングターゲットから放出された粒子を基板上
    に堆積せしめて形成した銅配線膜において、酸素含有量
    が10ppm 以下であり、硫黄含有量が1ppm 以下であ
    り、鉄含有量が1ppm 以下であり、純度が99.999
    %以上であることを特徴とする銅配線膜。
  5. 【請求項5】 Ti,Zr,V,Cr,Nb,Ta,
    Y,LaおよびScから選択される少なくとも1種の元
    素を0.5〜250ppm 含有する銅基材から成るスパッ
    タリングターゲットから放出された粒子を基板上に堆積
    せしめて形成した銅配線膜において、上記銅配線膜は、
    Ti,Zr,V,Cr,Nb,Ta,Y,LaおよびS
    cから選択される少なくとも1種の元素を0.5〜25
    0ppm 含有することを特徴とする銅配線膜。
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Cited By (6)

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