JP2002129313A - パーティクル発生の少ない高純度銅スパッタリングターゲット - Google Patents

パーティクル発生の少ない高純度銅スパッタリングターゲット

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JP2002129313A JP2000320642A JP2000320642A JP2002129313A JP 2002129313 A JP2002129313 A JP 2002129313A JP 2000320642 A JP2000320642 A JP 2000320642A JP 2000320642 A JP2000320642 A JP 2000320642A JP 2002129313 A JP2002129313 A JP 2002129313A
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Kazunari Takahashi
一成 高橋
Hirohito Miyashita
博仁 宮下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スパッタリングにより薄膜を形成する際にパ
ーティクルの発生の少ない、LSIなどの半導体薄膜配
線材料を製造するために好適な高純度銅スパッタリング
ターゲットを得ることを課題とする。 【解決手段】 純度が5N(99.999%)、好まし
くは6N(99.9999%)以上(ガス成分を除く)
で、平均結晶粒径が250(超)〜5000μmである
ことを特徴とするパーティクル発生の少ない高純度銅ス
パッタリングターゲット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LSIなどの半導
体薄膜配線材料を製造するための高純度銅スパッタリン
グターゲット、特にスパッタリングにより薄膜を形成す
る際に、パーティクルの発生の少ない高純度銅スパッタ
リングターゲットに関するものである。なお、本明細書
で使用する%、ppm及びppbはそれぞれmass
%、massppm及びmassppbを表す。
【0002】
【従来の技術】スパッタリングターゲットは各種半導体
デバイスの電極、配線、拡散バリヤ膜などを基板上に形
成するためのスパッタリング源であり、配線材料として
はアルミニウム又はアルミニウム合金、Mo又はWなど
の高融点金属及び銅又は銅合金が使用されている。従
来、上記配線材料の中で、特にアルミニウム又はアルミ
ニウム合金(Siを含有するAl合金)が主力であった
が、集積度の増大に伴い素子や配線が微細化して配線抵
抗値が増加するという問題及びアルミニウム配線特有の
断線やショートの原因となるエレクロトマイグレーショ
ンなどの問題が発生してきた。
【0003】このような問題のあるアルミニウム又はア
ルミニウム合金に替わるものとして、アルミニウムより
も低抵抗でありかつ耐エレクロトマイグレーションに優
れている銅又は銅合金が提案された。しかし、純銅は酸
化し易く又SiやSiO膜などとの反応性が大きいた
め銅合金とする以外になかった。しかし、配線材料を銅
合金にすると電気抵抗の増加を招き必ずしも得策ではな
かった。しかし、近年デバイス構造やバリヤ材の進歩に
よって状況が変わり、耐酸化性が十分でなくても使用可
能な構造となり、また銅に適合するバリヤ材が新たに開
発されたことに伴って銅配線材が急速に普及し始めた。
【0004】このような銅ターゲットの品質として、ス
パッタリングで形成した薄膜は当然ながらターゲットの
純度により決定されることから、半導体素子の性能と信
頼性を大きく劣化させる不純物の低減化が必須課題とし
て重点的に取り組まれてきた。このようなことから、現
在99.999%レベルの高純度銅が中心となってい
る。
【0005】一方、スパッタリング法は、加速された荷
電粒子がターゲット表面に衝突する時に運動量の交換に
よりターゲットを構成する原子が空間に放出され対向す
る基板に堆積するという現象を利用して基板上に皮膜を
形成するものであるが、LSI半導体デバイスが高集積
度化し配線幅が0.25μm以下と微細化されつつある
最近の状況下において、断線や配線のショートの原因と
なるパーティクルの発生が問題となってきた。パーティ
クルの発生源としては、搬送系、真空排気系、チャンバ
内の壁面、ターゲット上の堆積物の剥離などが指摘され
ている。
【0006】このような中で、スパッタリングターゲッ
ト材がパーティクル発生原因と考えられているものにタ
ーゲットの結晶粒径がある。従来この結晶粒径は小さい
ほど良く、特にセラミックターゲット(粉末冶金ターゲ
ット)の密度向上との関係から、結晶粒径をできるだけ
細かくするという製造方法が一般に採用されている。配
線材料として使われるアルミニウムの多くは微量の添加
元素を含んだアルミニウム合金のため、結晶粒径を粗大
化させるのが難しい。またタンタル、タングステンはそ
れぞれ単体(つまり純タンタル膜、純タングステン膜)
としても使われるが、バリヤ膜はスパッタリングの際に
窒素を導入し窒化物(タンタル窒化物、タングステン窒
化物)として使われる。
【0007】このような化合物膜の供給原料として使わ
れる場合のパーティクル発生機構は複雑で解明が進んで
いないが、経験的に結晶粒径の微細なターゲットを用い
た方がパーティクル発生が抑制されることが知られてい
るため、あえて粗大な結晶粒径のターゲットを用いる必
要が無い。特にタングステンは溶解法で作製するのは極
めて困難でターゲットとしては粉末冶金法や化学気相成
長法( Chemical Vapor Deposition : CVD )で作製さ
れており、結晶粒径を粗大化するのは困難な上に効果は
ない。
【0008】このように、パーティクル発生を抑制する
ためターゲットにおける改善策としては結晶粒径を微細
化するのが半ば常識と思われていた。また使用後の美観
の面でも微細な結晶粒径が望ましいものと考えられてい
た。すなわち、銅、アルミニウム、タンタル、タングス
テンなどの各種金属ターゲットにおいても同様に、結晶
粒径が小さい方が良いというのが業界の一般常識になっ
ている。また、スパッタされたターゲットのエロージョ
ン面は、粒径が細かい方が滑らかで見た目が綺麗なの
で、この意味からも結晶粒径の細かいものが要求されて
いる。
【0009】したがって、配線材料として、一方ではよ
り高純度の銅ターゲットを得るために製造方法の改善を
図り、他方で加工と熱処理に工夫を凝らし、より結晶粒
径を細かくする試みを行ったが、銅については結晶粒径
を微細化してもパーティクルの発生を抑制することはで
きなかった。配線材料として使われる銅は成膜しても純
銅のままであり、化合物膜として利用されることはな
い。また溶解法で作られるため相対密度も100%であ
る。それゆえパーティクル発生機構が他の配線材料とは
異なるものと考えられる。このように、銅配線材が急速
に普及しているにもかかわらず、上記のような結晶粒径
を微細化してもパーティクル発生という未解決の問題が
あった。
【0010】
【発明が解決しょうとする課題】以上から、本発明はス
パッタリングにより薄膜を形成する際にパーティクルの
発生の少ない、LSIなどの半導体薄膜配線材料を製造
するために好適な高純度銅スパッタリングターゲットを
得ようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】銅ターゲットの高純度
化、結晶粒径及びパーティクルの発生の相互関係を究明
した結果、純度が5N(99.999%(ガス成分を除
く))以上の高純度ターゲットにおいては、結晶粒径が
粗大である方がむしろパーティクル発生が減少するとの
知見を得た。本発明は、この知見に基づき下記の発明を
提供するものである。 1.純度が5N(99.999%)以上(ガス成分を除
く)、好ましくは6N(99.9999%)以上(ガス
成分を除く)、平均結晶粒径が250(超)〜5000
μmであることを特徴とするパーティクル発生の少ない
高純度銅スパッタリングターゲット 2 平均結晶粒径が500〜5000μmであることを
特徴とする上記1記載のパーティクル発生の少ない高純
度銅スパッタリングターゲット 3.C、Oなどのガス成分の総計が5ppm以下である
ことを特徴とする上記1又は2記載のパーティクル発生
の少ない高純度銅スパッタリングターゲット 4.C、Oなどのガス成分の総計が1ppm以下である
ことを特徴とする上記1又は2記載のパーティクル発生
の少ない高純度銅スパッタリングターゲット 5.Na、Kなどのアルカリ金属元素の含有量が総計で
0.02ppm以下、U、Thなどの放射性元素の含有
量が総計で0.5ppb以下、Fe、Ni、Crなどの
遷移金属元素が総計で0.1ppm以下、Al、Ca、
Mgなどの軽金属元素の含有量が総計で0.1ppm以
下、Si、Ti、Zr、Hf、B及びAgの含有量が総
計で0.1ppm以下であることを特徴とする上記1〜
4記載のそれぞれに記載のパーティクル発生の少ない高
純度銅スパッタリングターゲット
【0012】
【発明の実施の形態】純度が5N(99.999%(ガ
ス成分を除く))以上、好ましくは6N(99.999
9%(ガス成分を除く)以上)の銅は、例えば電気銅を
硫酸浴中又は硝酸浴中で電解精製し、不純物含有量を5
N好ましくは6N以上の高純度レベルまで低減させた銅
を真空誘導炉にて溶解し高純度銅インゴットを作製す
る。次に、これを必要に応じて熱間鍛造、熱間圧延など
の熱間加工を施し、次に冷間圧延、冷間鍛造などの冷間
加工を行い、さらに熱処理する。熱間加工は加工率50
%以上、冷間加工は加工率30%以上、熱処理は温度3
50〜850°C、時間1〜2時間程度が望ましい。熱
間加工はインゴットの鋳造組織を破壊し、等軸の結晶粒
を有する組織に調節するために必要ある。この鋳造組織
を破壊した後、冷間加工と熱処理により結晶粒の調整を
行う。
【0013】冷間加工率は熱処理後の結晶粒径に影響を
与え、加工率が大きいほど微細結晶となり易いが、加工
率が大きいと加工硬化によりクラックが発生し、過度の
加工率の増加は製造コスト増を招く。その後の熱処理温
度と時間は再結晶粒の粒径に影響を及ぼし、適切な熱処
理条件を選択することにより、狙いとする結晶粒径に調
製できる。温度が低すぎると再結晶が不十分で加工歪を
十分に除去することができない。本発明は、上記により
製造した純度が5N好ましくは6N(ガス成分を除く)
以上の高純度銅を上記の熱処理(焼鈍)により平均結晶
粒径が250(超)〜5000μmに調製する。好まし
くは500〜5000μmの平均結晶粒径とする。
【0014】熱処理を終了した高純度銅を旋盤などの機
械加工によりターゲット形状に加工する。この加工は例
えば、回転数40〜80rpm、バイトの送り0.1〜
0.2mm、バイトの切り込み量0.1〜0.2mmで
実施する。機械加工により所定の形状に加工した高純度
銅をバッキングプレートにボンディングしスパッタリン
グターゲットとして使用可能な状態とする。このよう
に、平均結晶粒径を250(超)〜5000μmに、好
ましくは500〜5000μmに調製した純度5N(ガ
ス成分を除く)以上の高純度スパッタリングターゲット
は、同一純度のスパッタリングターゲット及び純度の低
いスパッタリングターゲットで同一平均結晶粒径のもの
に比べてパーティクル数が大きく減少し優れた高純度ス
パッタリングターゲットが得られる。
【0015】純度5N以上、好ましくは6N以上の高純
度スパッタリングターゲットで、結晶粒径が大きい銅タ
ーゲットが(平均結晶粒径が250μmを超え5000
μm以下)パーティクル発生防止に有効であることを見
出した。平均結晶粒径が250μm以下ではパーティク
ル発生が依然として多く見られ、また、5000μm以
上の均一な組織の高純度銅ターゲットを工業的に作るこ
とは困難である。このような高純度銅スパッタリングタ
ーゲットは、パーティクル発生防止のためにできるだけ
結晶粒径を細かくしなければならないとする従来の発想
を大きく転換するものである。このパーティクル発生を
抑制できる理由は明確に解明された訳ではないが、端的
に言えば結晶粒径が大きい方が結晶粒界の面積は少な
く、また結晶の3重点の数も少ないことによるものと考
えられる。
【0016】これに対し、結晶粒径が小さい場合は結晶
の不連続部においてアルゴンイオンによって弾き出され
た原子オーダーのスパッタ粒子の衝突が起こり易く、再
度ターゲットに付着し徐々にミクロンオーダーのパーテ
ィクルに成長してしまうと考えられる。すなわち結晶粒
径が細かい方がこのような結晶の不連続部が多いので、
必然的にパーティクルが発生し易くなると考えられる。
したがって、結晶粒界の面積が少なくまた結晶の3重点
の数も少ない結晶粒径が大きいスパッタリングターゲッ
トの方がパーティクル発生を効果的に抑制できる結果が
得られる。
【0017】また、従来型の純度がさほど高くないスパ
ッタリングターゲットでは、結晶粒を細かくして結晶粒
界に偏析する不純物を分散させ、パーティクル発生の影
響を小さくする狙いもあるが、本件発明のように純度5
N(99.999%)以上の高純度スパッタリングター
ゲットでは、このような不純物分散の効果も減少し、む
しろ結晶粒径が細かいことによる弊害が出るものと考え
られる。また、加工後の熱処理において、結晶粒微細化
に比べ結晶粒を粗大化させる製造条件がはるかに容易と
なり加工歪が残存する虞もないという利点もある。
【0018】スパッタリングによって形成される半導体
素子の動作性能の信頼性を保証するためには、半導体素
子に有害な不純物を極力排除する必要がある。 特に有
害な不純物としては、Na、Kなどのアルカリ金属元
素、U、Thなどの放射性元素、Fe、Ni、Crなど
の遷移金属元素、その他Al、Ca、Mgなどの軽金属
元素、Si、Ti、Zr、Hf、B及びAgやC、Oな
どのガス成分が挙げられる。アルカリ金属元素は拡散し
易く絶縁膜中を容易に移動し、MOS−LSI界面特性
の劣化となり易い。したがって、Na、Kなどのアルカ
リ金属元素の含有量は総計で0.02ppm以下とする
ことが望ましい。
【0019】放射性元素はα線を放出し半導体素子のソ
フトエラーの原因となるため、特に厳しく制限する必要
があり、U、Thなどの放射性元素の含有量が総計で
0.5ppb以下とすることが望ましい。また、遷移金
属元素は界面接合部のトラブルの原因となるので、F
e、Ni、Crなどの遷移金属元素が総計で0.1pp
m以下とするのが望ましい。この外、有害な不純物と考
えられるものとしてAl、Ca、Mgなどの軽金属元素
の含有量を総計で0.1ppm以下に、またSi、T
i、Zr、Hf、B及びAgの含有量を総計で0.1p
pm以下に、さらにC、Oなどのガス成分の総計を5p
pm以下に、好ましくは1ppm以下とするのが望まし
い。
【0020】
【実施例】次に、実施例及び比較例に基づいて説明す
る。なお、本実施例は本件発明の理解を容易にするため
の一例にすぎず、本発明がこれらの実施例及び比較例に
制限されるものではない。すなわち、本発明は本技術思
想に含まれる他の態様及び変形を含むものである。
【0021】(実施例1)電解精製にて純度6N、すな
わち99.9999%(ガス成分を除く)まで精製した
銅を真空誘導炉にて溶解し、直径200mmのインゴッ
トを作製した。これを上記に示す熱間圧延及び冷間圧延
を実施し、それを600°C×1hrの焼鈍を実施し
た。この結果、得られた平均結晶粒径は500μmであ
った。この高純度銅材料から直径300mmのターゲッ
トを作製して、スパッタパワー10KWでスパッタ試験
を行い、8インチウエハ上に存在する直径0.3μm以
上のパーティクル数をパーティクルカウンターで測定し
た。さらに、同一組成の高純度銅インゴットを熱間圧延
及び冷間圧延の加工度と焼鈍温度を変えて1000μm
及び4000μmのターゲットを作成し、同様にパーテ
ィクル数を測定した。以上の各々の測定は、5回行いパ
ーティクル数はその平均値とした。この結果を表1に示
す。また、この時のNa、Kなどのアルカリ金属元素、
U、Thなどの放射性元素の含有量、遷移金属元素の含
有量、Al、Ca、Mgなどの軽金属元素の含有量、そ
の他Si、Ti、Zr、Hf、B及びAgの含有量及び
C、Oなどのガス成分の含有量を表2に示す。
【0022】(比較例1)上記実施例の純度6N、すな
わち99.9999%(ガス成分を除く)まで精製した
同一組成の高純度銅インゴットを、熱間圧延及び冷間圧
延の加工度と焼鈍温度を変えて、80μm、100μ
m、150μmの銅ターゲットを作製し、実施例と同様
の方法でパーティクル数を測定した。この結果を実施例
と対比して表1に示す。
【0023】(実施例2)電解精製にて純度5Nすなわ
ち、99.999%(ガス成分を除く)まで精製した銅
を真空誘導炉にて溶解し、直径200mmのインゴット
を作製した。これを上記に示す熱間圧延及び冷間圧延及
びさらに焼鈍温度と時間を変えて熱処理を実施し、25
0μm、500μm、1000μm、1500μmのタ
ーゲットを作成した。そして同様の方法でパーティクル
数を測定した。この結果を実施例及び比較例1と対比し
て表1に示す。また、この時のNa、Kなどのアルカリ
金属元素、U、Thなどの放射性元素の含有量、遷移金
属元素の含有量、Al、Ca、Mgなどの軽金属元素の
含有量、その他Si、Ti、Zr、Hf、B及びAgの
含有量及びC、Oなどのガス成分の含有量を表2に示
す。
【0024】(比較例2)上記実施例2の純度5Nすな
わち99.999%(ガス成分を除く)まで精製した同
一組成の高純度銅インゴットから同様の方法で75μ
m、120μm、200μmのターゲットを作成し、同
じくパーティクル数を測定した。この結果を表1に示
す。
【0025】(比較例3)さらに、純度4Nすなわち9
9.99%(ガス成分を除く)の銅インゴットから70
μm、130μm、300μm、800μm、1500
μmのターゲットを作成し、同じくパーティクル数を測
定した。この結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】上記表1に示すように、実施例の純度6
N、すなわち99.9999%の高純度スパッタリング
ターゲットは、平均結晶粒径500μm、1000μm
及び4000μmにおける8インチウエハ上に存在する
直径0.3μm以上のパーティクル数は8.6〜11個
の範囲にあり、極めて少ない結果が得られた。これに対
して、比較例1に示す実施例1と同一純度の高純度スパ
ッタリングターゲットで平均結晶粒径が80μm、10
0μm、150μmでは、同パーティクル数は23〜2
8.2個の範囲にあり、結晶粒径が小さいターゲットの
方がよりパーティクル数が増加する結果となった。この
傾向は比較例2の結果でも同じであった。
【0029】また、比較例3に示す純度4N、すなわち
99.99%の高純度スパッタリングターゲットでは、
平均結晶粒径が70μm、130μm、300μm、8
00μm、1500μmと変化しても、パーティクル数
の変化があまりなく、いずれも高いパーティクル数を示
した。これは、結晶粒径が細かいことによる結晶の不連
続部の多さに原因するパーティクル発生と、逆に結晶粒
粗大化による不純物の偏析の矛盾した問題が同時並行的
に存在したためと考えられる。以上から、純度5N以
上、好ましくは6N以上の高純度スパッタリングターゲ
ットは、むしろ平均結晶粒径が500〜5000μmの
範囲に粗大化させ、結晶粒界の面積が少なくまた結晶の
3重点の数も少ないスパッタリングターゲットの方がパ
ーティクル発生を効果的に抑制できるということが分か
る。
【0030】
【発明の効果】スパッタリングにより薄膜を形成する際
に、結晶粒を極限まで微細化するという従来の加工工程
と熱処理工程のコスト高となる厳密な調製作業を必要と
せず、通常の容易な加工工程と熱処理工程による平均結
晶粒径の調製(粗大化)により、パーティクルの発生が
少なく、LSIなどの半導体薄膜配線材料を製造するた
めに好適な高純度銅スパッタリングターゲットが得られ
るという優れた特徴を有している。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C22B 15/14 C22B 15/14 Fターム(参考) 4K001 AA09 4K029 BD02 CA05 DC03 4M104 BB04 CC01 DD40 GG13 HH01 HH20 5F103 AA08 BB22 DD28 RR05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純度が5N(ガス成分を除く)以上、平
    均結晶粒径が250(超)〜2000μmであることを
    特徴とするパーティクル発生の少ない高純度銅スパッタ
    リングターゲット。
  2. 【請求項2】 平均結晶粒径が500〜5000μmで
    あることを特徴とする請求項1記載のパーティクル発生
    の少ない高純度銅スパッタリングターゲット。
  3. 【請求項3】 C、Oなどのガス成分の総計が5ppm
    以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のパー
    ティクル発生の少ない高純度銅スパッタリングターゲッ
    ト。
  4. 【請求項4】 C、Oなどのガス成分の総計が1ppm
    以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のパー
    ティクル発生の少ない高純度銅スパッタリングターゲッ
    ト。
  5. 【請求項5】 Na、Kなどのアルカリ金属元素の含有
    量が総計で0.02ppm以下、U、Thなどの放射性
    元素の含有量が総計で0.5ppb以下、Fe、Ni、
    Crなどの遷移金属元素が総計で0.1ppm以下、A
    l、Ca、Mgなどの軽金属元素の含有量が総計で0.
    1ppm以下、Si、Ti、Zr、Hf、B及びAgの
    含有量が総計で0.1ppm以下であることを特徴とす
    る請求項1〜4記載のそれぞれに記載のパーティクル発
    生の少ない高純度銅スパッタリングターゲット。
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