JP2004190563A - 噴射ノズル及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造コストの低減を図り、耐久性向上と流体の微粒化促進を図ること。
【解決手段】噴射ノズル1は、カップ状のノズルボディ2の先端部に一つのオリフィス3を含む。この噴射ノズル1は、ノズルボディ2が金属ガラスを素材として構成され、ノズルボディ2及びオリフィス3が精密鋳造により同時に一体成形される。この噴射ノズル1は、型締めされた金型のキャビティの中に金属ガラスを素材として注湯することによりノズルボディ2を成形すると共に、金型の型面から突出したピンによりオリフィス3を成形するようにしている。
【選択図】 図1
【解決手段】噴射ノズル1は、カップ状のノズルボディ2の先端部に一つのオリフィス3を含む。この噴射ノズル1は、ノズルボディ2が金属ガラスを素材として構成され、ノズルボディ2及びオリフィス3が精密鋳造により同時に一体成形される。この噴射ノズル1は、型締めされた金型のキャビティの中に金属ガラスを素材として注湯することによりノズルボディ2を成形すると共に、金型の型面から突出したピンによりオリフィス3を成形するようにしている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、流体を噴射する噴射弁(インジェクタ)に使用される噴射ノズル及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の噴射ノズルとして、例えば、エンジンに燃料を噴射する電磁式燃料噴射弁(インジェクタ)に設けられるものがある。この噴射ノズルは、カップ状のノズルボディを備え、そのノズルボディ先端部に一つ又は複数のオリフィスを有する。この噴射ノズルは、インジェクタの先端部に設けられる。ノズルボディ先端部では、弁座から弁体が引き上げられることにより、オリフィスを通じて燃料が噴射される。この噴射燃料が、オリフィスにより方向付けら、霧化・微粒化される。
【0003】
噴射ノズルとして、オリフィスがノズルボディに直接形成されるタイプ(以下「直接タイプ」と言う。)と、オリフィスを含むプレート(オリフィスプレート)がノズルボディに装着されるタイプ(以下「プレートタイプ」と言う。)とがある。
【0004】
直接タイプの噴射ノズルは、例えば、下記の特許文献1及び特許文献2に記載される。プレートタイプの噴射ノズルは、例えば、下記の特許文献3〜特許文献8に記載される。
【0005】
直接タイプにつき、特許文献1には、ステンレス鋼により構成されたカップ状をなすインジェクタノズル(噴射ノズル)に、微細孔(オリフィス)がレーザビームにより加工されることが記載される。特許文献2には、カップ状をなすノズル(噴射ノズル)に、オリフィスがパンチにより打抜き加工されることが記載される。
【0006】
プレートタイプにつき、特許文献3には、バルブボディの先端部に筒状をなすプロテクタが嵌合固定され、そのプロテクタとバルブボディ先端面との間に、板状のプレートオリフィス(オリフィスプレート)が挟持固定されることが記載される。又、同文献3には、プレートオリフィス(オリフィスプレート)が、SUS304等のステンレススチール板からなり、噴孔(オリフィス)がプレスにより打ち抜かれ、その噴孔の開口面が研磨又は研削により一定厚さで除去されることが記載される。特許文献4には、カップ状に絞られたオリフィスプレートが、ステンレス鋼を打ち抜きプレスや抜き絞りプレスにより形成されることが記載される。特許文献5には、パンチで噴孔(オリフィス)が穿設されるプレートオリフィス(オリフィスプレート)が記載される。特許文献6には、パンチによる打ち抜きにより噴口(オリフィス)が形成され、プレス機によるプレスにより噴口を含む部分が凸型に形成される金属製のオリフィスプレートが記載される。特許文献7には、パンチで噴射孔(オリフィス)が打ち抜き形成されるステンレス薄板材等からなるオリフィスプレートが記載される。特許文献8には、パンチでオリフィスが打ち抜き形成されるSUS等の金属材料よりなるオリフィスプレートが記載される。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−202666号公報(第3頁,図1)
【特許文献2】
特開2001−96196号公報(第3頁,図1〜図3)
【特許文献3】
特開平3−194163号公報(第1−3頁,図1〜図3)
【特許文献4】
特開平5−223036号公報(第3頁,図1,図9〜図12)
【特許文献5】
特開平8−303320号公報(第3−4頁,図1〜図6)
【特許文献6】
特開平11−82246号公報(第3頁,図1〜図8)
【特許文献7】
特開2000−52157号公報(第4−6頁,図1〜図7)
【特許文献8】
特開2002−102977号公報(第4−5頁,図1〜図5)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記の特許文献1に記載された噴射ノズルでは、オリフィスがレーザビームにより加工されることから、精密な加工が要求され、高コストになる傾向があった。
【0009】
又、前記の特許文献2乃至8に記載の噴射ノズルでは、オリフィスがパンチやプレスなどにより打抜き加工されることから、オリフィスの面粗度が悪くなるおそれがあった。このため、製品が噴射弁に使用された場合に、流体の微粒化を阻む原因となった。
【0010】
更に、前記の特許文献1,3,4,7,8に記載の噴射ノズルでは、オリフィスプレートがステンレス鋼などにより形成されることから、加工が難しく、レーザビーム加工や打ち抜き加工によりバリ発生のおそれがあり、製品が噴射弁に使用された場合に、異物噛み込みのおそれがあった。
【0011】
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、製造コストの低減を図り、耐久性向上と流体の微粒化促進を図ることを可能とした噴射ノズル及びその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ノズルボディの先端部に一つ又は複数のオリフィスを含む噴射ノズルであって、ノズルボディが金属ガラスを素材として構成され、ノズルボディ及びオリフィスが精密鋳造により一体成形されたことを趣旨とする。
【0013】
上記発明の構成によれば、噴射ノズルは、噴射弁に設けられて使用される。そして、噴射弁に供給される流体は、ノズルボディのオリフィスから噴射される。
ここで、ノズルボディを構成する金属ガラスとは、金属でありながら、酸化物ガラスのように安定な非晶質(アモルファス)で、高温で容易に変形(粘性流動)するものである。変形特性については、金属ガラスは、原子配列がランダムであるため、結晶合金に存在する特定の滑り面が無く、機械的強度に優れる。材料特性については、金属ガラスは、引張強度が相対的に高く、ヤング率が相対的に低い。耐食性については、金属ガラスは、構造・組成が均質であるために表面に形成される不働態被膜も均質となり、粒界が無いため、耐食性に優れる。酸化処理することにより、表面にジルコニア膜が形成され、耐摩耗性が向上する。高密度性については、金属ガラスの鋳造では、金型の寸法に応じて、型の形状が鋳物に高精度に転写(再現)される。金属ガラスでは、過冷却液体領域があるため、凝固収縮を考慮する必要がなく、アモルファスのため、表面が滑らかになり、金型の表面状態が高精度に再現される。
従って、オリフィスを含むノズルボディの成形品は、寸法精度が高く、面粗度が良く、バリの発生もなく、後加工の必要がない。又、ノズルボディの成形品は、機械的強度が大きく、表面が均質な不働態膜により耐食性が大となる。
【0014】
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、ノズルボディの先端部に一つ又は複数のオリフィスを含むオリフィスプレートを組み付けてなる噴射ノズルであって、オリフィスプレートが金属ガラスを素材として構成され、オリフィスプレート及びオリフィスが精密鋳造により一体成形されたことを趣旨とする。
【0015】
上記発明の構成によれば、噴射ノズルは、噴射弁に設けられて使用される。そして、噴射弁に供給される流体は、ノズルボディに組み付けられたオリフィスプレートのオリフィスから噴射される。
ここで、オリフィスプレートを構成する金属ガラスとは、金属でありながら、酸化物ガラスのように安定な非晶質(アモルファス)で、高温で容易に変形(粘性流動)するものである。変形特性については、金属ガラスは、原子配列がランダムであるため、結晶合金に存在する特定の滑り面が無く、機械的強度に優れる。材料特性については、金属ガラスは、引張強度が相対的に高く、ヤング率が相対的に低い。耐食性については、金属ガラスは、構造・組成が均質であるために表面に形成される不働態被膜も均質となり、粒界が無いため、耐食性に優れる。
酸化処理することにより、表面にジルコニア膜が形成され、耐摩耗性が向上する。高密度性については、金属ガラスの鋳造では、金型の寸法に応じて、型の形状が鋳物に高精度に転写(再現)される。金属ガラスでは、過冷却液体領域があるため、凝固収縮を考慮する必要がなく、アモルファスのため、表面が滑らかになり、金型の表面状態が高精度に再現される。
従って、オリフィスプレートの成形品は、寸法精度が高く、面粗度が良く、バリの発生もなく、後加工の必要がない。又、オリフィスプレートの成形品は、機械的強度が大きく、表面が均質な不働態膜により耐食性が大となる。
【0016】
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、ノズルボディの先端部に一つ又は複数のオリフィスを含む噴射ノズルの製造方法であって、型締めされた金型のキャビティの中に金属ガラスを素材として注湯することによりノズルボディを成形すると共に、金型の型面から突出したピンによりオリフィスを成形することを趣旨とする。
【0017】
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の噴射ノズルが得られる。
【0018】
上記目的を達するために、請求項4に記載の発明は、ノズルボディの先端部に一つ又は複数のオリフィスを含むオリフィスプレートを組み付けてなる噴射ノズルの製造方法であって、型締めされた金型のキャビティの中に金属ガラスを素材として注湯することによりオリフィスプレートを成形すると共に、金型の型面から突出したピンによりオリフィスを成形することを趣旨とする。
【0019】
上記発明の構成によれば、請求項2に記載の噴射ノズルが得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の噴射ノズル及びその製造方法を具体化した第1の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
この実施の形態では、直噴用の電磁式燃料噴射弁(インジェクタ)に使用され、オリフィスがノズルボディに直接形成される「直接タイプ」の噴射ノズルについて説明する。
【0022】
図1に、本実施の形態における噴射ノズル1を断面図に示す。図2に、同噴射ノズル1の先端を正面から見た図を示す。この噴射ノズル1は、カップ状のノズルボディ2の先端部に一つのオリフィス3を含む。図1に示すように、オリフィス3は、中心軸線Oに対して所定角度θだけ傾いて形成される。このオリフィス3の傾きにより、燃料の噴射方向に傾きが与えられる。図2に示すように、オリフィス3は、扁平状に形成される。このオリフィス3の形状により、噴射燃料の形状を扁平にしている。
【0023】
この実施の形態で、ノズルボディ2は金属ガラスを素材として構成され、ノズルボディ2及びオリフィス3は、精密鋳造により同時に一体成形される。この実施の形態では、金属ガラスとして、比較的容易に合金が作りやすい「Zr−Al−Ni−Cu合金」が素材として使用される。
【0024】
図3に、噴射ノズル1を含む直噴用のインジェクタ4を断面図に示す。このインジェクタ4は、ハウジング5の中に設けられたコア6と、コア6の中に設けられた調整パイプ7と、ハウジング5とコア6との間に設けられたソレノイド8と、ハウジング5の先端側に設けられたロワボディ9とを備える。噴射ノズル1は、ハウジング5の先端部にロワボディ9及びキャップ10を介して組み付けられる。ロワボディ9及び噴射ノズル1の中には、ストッパ11及び弁体であるニードルバルブ12が組み付けられる。ニードルバルブ12の基端部には、アーマチュア13が一体的に設けられる。アーマチュア13と調整パイプ7との間には、スプリング14が設けられる。
【0025】
コア6の基端部は、デリバリパイプ(図示略)に接続される配管コネクタ15となっている。配管コネクタ15の周囲には、Oリング16が装着される。配管コネクタ15の内側には、ストレーナ17が設けられる。ハウジング5には、配線コネクタ18設けられる。配線コネクタ18には、ターミナル19が設けられる。
【0026】
ソレノイド8は、ターミナル19に電気的に接続される。ニードルバルブ12のアーマチュア13は、ソレノイド8に隣接して配置される。アーマチュア13は、磁性材料より形成されることから、ソレノイド8の磁力に吸引される。ニードルバルブ12の先端部は、噴射ノズル1の内側に一体成形された弁座20に整合して配置される。
【0027】
従って、この実施の形態のインジェクタ4では、アーマチュア13にソレノイド8の磁力による吸引力が作用することにより、スプリング14に抗してニードルバルブ12がアーマチュア13と一体的に移動し、同バルブ12が弁座20から離れて開弁する。これにより、配管コネクタ15からコア6の内部に供給される燃料が、噴射ノズル1のオリフィス3を通じて噴射される。一方、アーマチュア13に対するソレノイド8の吸引力が消失することにより、スプリング14により押圧されてニードルバルブ12が移動し、同バルブ12の先端部が弁座20に密着して閉弁する。これにより、オリフィス20からの燃料噴射が停止する。
【0028】
次に、噴射ノズル1の製造方法について説明する。図4〜図10に、噴射ノズル1のための一連の製造手順を簡略化した工程図に示す。図4に示すように、噴射ノズル1の製造には、互いに型締め及び型割り可能に設けられた第1金型31、第2金型32及び第3金型33と、第1及び第2の金型31,32に形成されるボア34に対して往復動可能に設けられたプランジャ35とが使用される。第1及び第2の金型31,32の内部には、水通路31a,32aが形成される。
第1金型31、第3金型33及びプランジャ35は、図4に矢印で示す方向へ往復動可能に設けられる。図4に示すように、三つの金型31〜33が型締めされた状態では、噴射ノズル1を成形するためのキャビティ36と、上記したボア34とが構成される。第3金型33の型面37には、オリフィス3を成形するためのピン37aが設けられる。
【0029】
ここで、ノズルボディ2の素材として使用される金属ガラスは、全く収縮しない訳ではないので、三つの金型31〜33により構成されるキャビティ36の寸法は、わずかな収縮量(1%程度)を見込んだ精度で設定する必要がある。キャビティ36の抜き勾配は、ネットシェイプ(正確な転写)の点からは、できるだけ小さくすることが望ましい。
【0030】
噴射ノズル1を製造するには、図4に示すように、三つの金型31〜33を互いに型締めした状態から、図5に示す第1工程で、キャビティ36に対して金属ガラスを素材40として注湯すると共に、プランジャ35をボア34に挿入する。素材40は、第1及び第2の金型31,32に設けられた所定のランナ(図示略)からキャビティ36に投入される。ここで、金属ガラスの溶湯温度は、例えば「1100℃」に設定される。各金型31〜33及びプランジャ35の温度は、例えば「100〜200℃」が適切である。
【0031】
次に、図6に示す第2工程では、ノズルボディ2とオリフィス3を一体成形するために、プランジャ35を更に往動させることにより、注湯された素材40に圧力を加える。このときの鋳造圧力は、例えば「数十MPa」である。このとき、プランジャ35の先端は、第3金型33のピン37aに接した状態で止められる。
【0032】
次に、図7に示す第3工程では、プランジャ35を上方へ復動させてキャビティ36から引き抜く。
【0033】
次に、図8に示す第4工程で、第3金型33を矢印の方向へ斜めに移動させて型開きすると共に、プランジャ35を更に復動させる。第3金型33の移動方向は、ピン37aの傾き角度に整合する。
【0034】
そして、図9に示す第5工程で、第1金型31を矢印方向へ水平に移動させて型開きすると共に、プランジャ35をボア34から引き抜く。これにより、図10に示すように、成形品を取り出すことができ、噴射ノズル1の完成品が得られる。
【0035】
つまり、この実施の形態の製造方法では、互いに型締めされた三つの金型31〜33のキャビティ36の中に金属ガラスを素材40として注湯することによりノズルボディ2を成形すると共に、第3金型33の型面37から突出したピン37aによりオリフィス3を成形するようにしている。このような製造方法により、金属ガラスを素材40として構成され、ノズルボディ2とオリフィス3とが精密鋳造により一体成形された噴射ノズル1が得られる。
【0036】
ここで、上記製造方法は、真空雰囲気中で行われる。その理由は、金属ガラスの溶湯の酸化を防止し、Zrの活性を高め、鋳物に気泡が入るのを防止するためである。
【0037】
以上説明したこの実施の形態の噴射ノズル1によれば、インジェクタ4に設けられて使用される。そして、インジェクタ4に供給される燃料は、ニードルバルブ12の動作に伴い、ノズルボディ2のオリフィス3から噴射される。
【0038】
ここで、ノズルボディ2に使用される金属ガラスとは、金属でありながら、酸化物ガラスのように安定な非晶質(アモルファス)であり、高温で容易に変形(粘性流動)するものである。
【0039】
変形特性としては、図11(a),(b)に示す原子配列モデルから分かるように、金属ガラスは、結晶合金に比べ、原子配列がランダムであるため、結晶合金に存在する特定の滑り面が無く、機械的強度に優れる。このため、この金属ガラスを使用したノズルボディ2を含む噴射ノズル1では、その耐久性を向上させることができる。
【0040】
耐食性としては、図12(a)(b)の断面モデル図からも分かるように、金属ガラスは、結晶合金に比べ、構造・組成が均質であるため表面に形成される不働態被膜も均質となる。又、金属ガラスは、結晶粒界が無いため、耐食性に優れる。更に、金属ガラスは、酸化処理することにより、表面にジルコニア膜が形成されるので、耐摩耗性が向上する。この意味でも、金属ガラスを使用したノズルボディ2を含む噴射ノズル1では、燃料等による腐食を防止することができ、耐久性を向上させることができる。
【0041】
材料特性としては、図13の表からも分かるように、金属ガラス(Zr系)は、ステンレス(SUS304)に比べ、密度が低く、引張強度が高く、ヤング率が低く、硬質である。このため、金属ガラスを使用したノズルボディ2を含む噴射ノズル1では、ニードルバルブ12との間で油密性を向上させることができ、弁座20とニードルバルブ12との接触騒音を低減させることができる。
【0042】
高密度性としては、金属ガラスの鋳造では、金型の寸法に応じて、金型の形状が鋳物に高精度に転写(再現)される。金属ガラスでは、過冷却液体領域があるため、凝固収縮を考慮する必要がなく、アモルファスのため、表面が滑らかになり、金型の表面状態が高精度に再現される。この意味でも、噴射ノズル1として、仕上加工等の後工程の必要がなく、製造工数を減らすことができ、製造コストを低減させることができる。
【0043】
ここで、従来の噴射ノズルでは、オリフィスがレーザビームにより加工されることから、精密な加工が要求され、高コストになる傾向があった。これに対して、本実施の形態の噴射ノズル1では、各金型31〜33及びプランジャ35を使用して精密鋳造を行うだけなので、表面処理等の後工程を不要にできる分だけ製造工数を減らすことができ、製造を簡略化することができ、製造コストを低減することができる。又、レーザビーム加工や切削加工に比べてオリフィス3の表面が滑らかになることから、本実施の形態の噴射ノズル1では、噴射燃料の微粒化を促進することができる。
【0044】
このように、ノズルボディ2とオリフィス3を含む噴射ノズル1の成形品は、寸法精度が高く、面粗度が良く、バリの発生もなく、後加工の必要がない。このため、噴射ノズル1として製造工数を減らすことができ、製造コストを低減させることができる。又、オリフィス3の表面を精密に成形できることから、オリフィス3から噴射される燃料の微粒化を促進することができる。更に、噴射ノズル1の成形品は、機械的強度が大きくなり、表面が均質な不働態膜により耐食性が大となる。このため、噴射ノズル1として耐久性と信頼性を向上させることができる。
【0045】
[第2の実施の形態]
以下、本発明の噴射ノズル及びその製造方法を具体化した第2の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。尚、この実施の形態において、第1の実施の形態と同等の構成部材については、同一の符号を付して説明を省略する。以下には、異なった点を中心に説明する。
【0046】
この実施の形態では、電磁式燃料噴射弁(インジェクタ)に使用され、オリフィスを含むプレート(オリフィスプレート)がノズルボディに装着される「プレートタイプ」の噴射ノズルについて説明する。
【0047】
図14に、本実施の形態の噴射ノズル21を断面図に示す。図15に、噴射ノズル21の先端部を更に拡大して示す。図16に、オリフィスプレート22の断面図を示す。図17に、オリフィスプレート22の平面図を示す。
【0048】
図14に示すように、噴射ノズル21は、カップ状のノズルボディ23の先端部に複数のオリフィス24を含むオリフィスプレート22が組み付けられて構成される。ノズルボディ23は、チューブ25とシートボディ26によりカップ状に構成される。シートボディ26は、弁座26aを含む。オリフィスプレート22は、シートボディ26の先端面に装着され、プレートホルダ27によりチューブ25に固定される。プレートホルダ27の先端は、チューブ25に対して溶接される。図15,16に示すように、オリフィスプレート22において、複数のオリフィス24は、中心軸線Oに対して所定角度傾いて形成される。このオリフィス24の傾きにより、燃料の噴射方向に傾きが与えられる。図17に示すように、複数のオリフィス24が、分散配置されることにより、噴射燃料の霧化及び微粒化が図られる。
【0049】
この実施の形態で、ノズルボディ23及びプレートホルダ27は、ステンレス等の結晶合金より形成される。それに対して、オリフィスプレート22は、金属ガラスを素材として構成され、オリフィスプレート22及び各オリフィス24は、精密鋳造により同時に一体成形される。この実施の形態では、金属ガラスとして、比較的容易に合金が作りやすい「Zr−Al−Ni−Cu合金」が素材として使用される。この金属ガラスが有する各種特性は、第1の実施の形態で、図11〜13を参照して説明したものと同じである。
【0050】
図18に、噴射ノズル21を含むインジェクタ28を断面図に示す。このインジェクタ28は、噴射ノズル21に関連する構成を除き、基本構成については、第1の実施の形態のインジェクタ4のそれと同じである。このインジェクタ28のニードルバルブ12は、先端に球状の弁部12aを有するニードル12bを含む。シートボディ26の弁座26aは、この弁部12aに整合する。
【0051】
従って、この実施の形態のインジェクタ28では、アーマチュア13にソレノイド8の磁力による吸引力が作用することにより、スプリング14に抗してニードルバルブ12がアーマチュア13と一体的に移動し、弁部12aが弁座26aから離れて開弁する。これにより、コア6の内部に供給された燃料が、オリフィスプレート22の各オリフィス24を通じて噴射される。一方、アーマチュア13に対するソレノイド8の吸引力が消失することにより、ニードルバルブ12がスプリング14により押圧され、弁部12aが弁座26aに密着して閉弁する。
これにより、各オリフィス24からの燃料噴射が停止する。
【0052】
次に、噴射ノズル21のオリフィスプレート22の製造方法について説明する。図19〜図25に、オリフィスプレート22のための一連の製造手順を簡略化した工程図に示す。図19に示すように、オリフィスプレート22の製造には、互いに型締め及び型割り可能に設けられた第1金型51及び第2金型52と、両金型51,52により構成されるキャビティ53に対して往復動可能に設けられたプランジャ54とが使用される。第2金型52及びプランジャ54は、図19に矢印で示すように垂直方向へ往復動可能に設けられる。第1金型51の底壁には、複数のピン55が出没可能に設けられる。各ピン55は、第1金型51の下側に設けられた対応するアクチュエータ56によって往復駆動される。第2金型52の底面には、各ピン54の先端を受け入れる凹部52aが形成される。各ピン55は、オリフィスプレート22の各オリフィス24を成形するためのものであり、各オリフィス24の傾斜角度に合わせて傾いて配置される。又、第1金型51の底壁には、プッシュピン57が、垂直方向へ往復動可能に設けられる。このプッシュピン57は、オリフィスプレート22の成形品をキャビティ53から押し出すためのものである。
【0053】
ここで、オリフィスプレート22の素材として使用される金属ガラスは、全く収縮しない訳ではないので、両金型51,52により構成されるキャビティ53の寸法は、わずかな収縮量(1%程度)を見込んだ精度で設定する必要がある。
キャビティ53の抜き勾配は、ネットシェイプ(正確な転写)の点からは、できるだけ小さくすることが望ましい。
【0054】
オリフィスプレート22を製造するには、図19に示すように、第1及び第2の金型51,52を互いに型締めする。各ピン55を第1金型51の底壁に貫通させ、それらの先端を第2金型52の底面の凹部52aに整合させる。又、プッシュピン57の先端を第1金型51の底壁に没入させる。プランジャ54を上方位置に待機させる。この初期状態から、図20に示す第1工程で、キャビティ53に対して金属ガラスを素材40として注湯する。素材40は、第1金型51に設けられる所定のランナ(図示略)からキャビティ53に投入される。ここで、金属ガラスの溶湯温度は、例えば「1100℃」に設定される。両金型51,52及びプランジャ54の温度は、水冷却装置で金型を、例えば「100〜200℃」に維持するのが適切である。
【0055】
次に、図21に示す第2工程では、オリフィスプレート22と各オリフィス24を同時に一体成形するために、プランジャ54をキャビティ53へ向けて往動させることにより、注湯された素材40に圧力を加える。このときの鋳造圧力は、例えば「数十MPa」である。このとき、プランジャ54の先端は、キャビティ53の深さの中間位置当たりで止められる。
【0056】
次に、図22に示す第3工程では、プランジャ54を上方へ復動させてキャビティ53から引き抜く。
【0057】
次に、図23に示す第4工程で、各アクチュエータ56により各ピン55を矢印の方向へ斜めに復動させてキャビティ53から各ピン55を引き抜く。
【0058】
次に、図24に示す第5工程で、第2金型52を上方へ往動させて型割りすると共に、プランジャ54を更に上方へ復動させる。
【0059】
そして、図25に示す第6工程で、プッシュピン57を上方へ往動させて成形品を押し上げ、その成形品を第1金型51から取り出すことにより、複数のオリフィス24を含むオリフィスプレート22の完成品が得られる。
【0060】
つまり、この実施の形態の製造方法では、互いに型締めされた第1及び第2の金型51,52のキャビティ53の中に金属ガラスを素材40として注湯することによりオリフィスプレート22を成形すると共に、第1金型51の型面51aから突出した複数のピン55により各オリフィス24を成形するようにしている。このような製造方法により、金属ガラスを素材40として、複数のオリフィス24を含むオリフィスプレート22が精密鋳造により同時に一体成形されて得られる。このオリフィスプレート22を、カップ状のノズルボディ23の先端部に組み付けることにより、プレートタイプの噴射ノズル21が得られる。
【0061】
この製造方法も、金属ガラスの溶湯の酸化を防止し、Zrの活性を高め、鋳物に気泡が入らないようにするために、真空雰囲気中で行われる。
【0062】
従って、この実施の形態の噴射ノズル21では、オリフィスプレート22の成形品が、寸法精度が高く、面粗度が良く、バリの発生もなく、後加工の必要がない。このため、オリフィスプレート22を組み付けてなる噴射ノズル21としては、製造工数を減らすことができ、製造コストを低減させることができる。又、各オリフィス24の表面を精密に成形できることから、各オリフィス24から噴射される燃料の微粒化を促進することができる。更に、オリフィスプレート22の成形品は、機械的強度が大きく、表面が均質な不働態膜により耐食性が大となる。このため、このオリフィスプレート22を組み付けてなる噴射ノズル21としては、耐久性と信頼性を向上させることができる。
【0063】
即ち、従来例の噴射ノズルでは、オリフィスプレートのオリフィスがパンチやプレスなどにより打抜き加工されていた。このことから、オリフィスの面粗度が悪くなるおそれがあり、製品が噴射弁に使用された場合に、流体の微粒化を阻む原因となっていた。これに対し、本実施の形態の噴射ノズル21では、上記のような問題を解消することができる。
【0064】
更に、従来例の噴射ノズルでは、オリフィスプレートがステンレス鋼などにより形成された。このことから、加工がし難く、レーザビーム加工や打ち抜き加工によりバリ発生のおそれがあり、製品が噴射弁に使用された場合に、異物噛み込みのおそれがあった。これに対し、本実施の形態の噴射ノズル21では、上記のような問題を解消することができる。
【0065】
尚、この発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することもできる。
【0066】
(1)前記各実施の形態では、金属ガラスとして、「Zr−Al−Ni−Cu」からなるZr系の金属ガラスを使用したが、金属ガラスの組成としてはこれに限られるものではない。例えば、「Zr−Ti−Cu−Ni−Be又はTi系合金」からなる金属ガラスを使用することもできる。
【0067】
(2)前記各実施の形態では、燃料を噴射するためのインジェクタ4,28に使用される噴射ノズル1,21に具体化した。これに対し、燃料以外の流体を噴射するためのインジェクタに使用される噴射ノズルに具体化することもできる。
【0068】
(3)前記第1の実施の形態では、本発明を、ノズルボディ2に一つのオリフィス3を含む噴射ノズル1に具体化したが、ノズルボディに複数のオリフィスを含む噴射ノズルに具体化することもできる。
【0069】
(4)前記第2の実施の形態では、本発明を、オリフィスプレート22に複数のオリフィス24を含む噴射ノズル21に具体化したが、オリフィスプレートに一つのオリフィスを含む噴射ノズルに具体化することもできる。
【0070】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明の構成によれば、噴射ノズルとして製造工数と製造コストを低減させることがで、耐久性を向上させることができ、流体の微粒化を促進することができる。
【0071】
請求項2に記載の発明の構成によれば、噴射ノズルとして製造工数と製造コストを低減させることがで、耐久性を向上させることができ、流体の微粒化を促進することができる。
【0072】
請求項3に記載の発明の構成によれば、耐久性と流体微粒化に優れた噴射ノズルを、従来より少ない製造工数と製造コストで製造することができる。
【0073】
請求項4に記載の発明の構成によれば、耐久性と流体微粒化に優れた噴射ノズルを、従来より少ない製造工数と製造コストで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係り、噴射ノズルを示す断面である。
【図2】噴射ノズルの先端を示す平面図である。
【図3】インジェクタを示す断面図である。
【図4】製造手順の初期状態を示す工程図である。
【図5】製造手順の第1工程を示す工程図である。
【図6】製造手順の第2工程を示す工程図である。
【図7】製造手順の第3工程を示す工程図である。
【図8】製造手順の第4工程を示す工程図である。
【図9】製造手順の第5工程を示す工程図である。
【図10】成形された噴射ノズルを示す断面図である。
【図11】(a),(b)は、原子配列モデルを示す模式図である。
【図12】(a),(b)は、 断面モデルを示す模式図である。
【図13】材料特性を示す表である。
【図14】第2の実施の形態に係り、噴射ノズルを示す断面図である。
【図15】噴射ノズルの先端を拡大して示す断面である。
【図16】オリフィスプレートを示す断面図である。
【図17】オリフィスプレートを示す平面図である。
【図18】インジェクタを示す断面図である。
【図19】製造手順の初期状態を示す工程図である。
【図20】製造手順の第1工程を示す工程図である。
【図21】製造手順の第2工程を示す工程図である。
【図22】製造手順の第3工程を示す工程図である。
【図23】製造手順の第4工程を示す工程図である。
【図24】製造手順の第5工程を示す工程図である。
【図25】製造手順の第6工程を示す工程図である。
【符号の説明】
1 噴射ノズル
2 ノズルボディ
3 オリフィス
4 インジェクタ
21 噴射ノズル
22 オリフィスプレート
23 ノズルボディ
24 オリフィス
28 インジェクタ
31 第1金型
32 第2金型
33 第3金型
35 プランジャ
36 キャビティ
37 型面
37a ピン
40 素材
51 第1金型
51a 型面
52 第2金型
53 キャビティ
54 プランジャ
55 ピン
【発明の属する技術分野】
この発明は、流体を噴射する噴射弁(インジェクタ)に使用される噴射ノズル及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の噴射ノズルとして、例えば、エンジンに燃料を噴射する電磁式燃料噴射弁(インジェクタ)に設けられるものがある。この噴射ノズルは、カップ状のノズルボディを備え、そのノズルボディ先端部に一つ又は複数のオリフィスを有する。この噴射ノズルは、インジェクタの先端部に設けられる。ノズルボディ先端部では、弁座から弁体が引き上げられることにより、オリフィスを通じて燃料が噴射される。この噴射燃料が、オリフィスにより方向付けら、霧化・微粒化される。
【0003】
噴射ノズルとして、オリフィスがノズルボディに直接形成されるタイプ(以下「直接タイプ」と言う。)と、オリフィスを含むプレート(オリフィスプレート)がノズルボディに装着されるタイプ(以下「プレートタイプ」と言う。)とがある。
【0004】
直接タイプの噴射ノズルは、例えば、下記の特許文献1及び特許文献2に記載される。プレートタイプの噴射ノズルは、例えば、下記の特許文献3〜特許文献8に記載される。
【0005】
直接タイプにつき、特許文献1には、ステンレス鋼により構成されたカップ状をなすインジェクタノズル(噴射ノズル)に、微細孔(オリフィス)がレーザビームにより加工されることが記載される。特許文献2には、カップ状をなすノズル(噴射ノズル)に、オリフィスがパンチにより打抜き加工されることが記載される。
【0006】
プレートタイプにつき、特許文献3には、バルブボディの先端部に筒状をなすプロテクタが嵌合固定され、そのプロテクタとバルブボディ先端面との間に、板状のプレートオリフィス(オリフィスプレート)が挟持固定されることが記載される。又、同文献3には、プレートオリフィス(オリフィスプレート)が、SUS304等のステンレススチール板からなり、噴孔(オリフィス)がプレスにより打ち抜かれ、その噴孔の開口面が研磨又は研削により一定厚さで除去されることが記載される。特許文献4には、カップ状に絞られたオリフィスプレートが、ステンレス鋼を打ち抜きプレスや抜き絞りプレスにより形成されることが記載される。特許文献5には、パンチで噴孔(オリフィス)が穿設されるプレートオリフィス(オリフィスプレート)が記載される。特許文献6には、パンチによる打ち抜きにより噴口(オリフィス)が形成され、プレス機によるプレスにより噴口を含む部分が凸型に形成される金属製のオリフィスプレートが記載される。特許文献7には、パンチで噴射孔(オリフィス)が打ち抜き形成されるステンレス薄板材等からなるオリフィスプレートが記載される。特許文献8には、パンチでオリフィスが打ち抜き形成されるSUS等の金属材料よりなるオリフィスプレートが記載される。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−202666号公報(第3頁,図1)
【特許文献2】
特開2001−96196号公報(第3頁,図1〜図3)
【特許文献3】
特開平3−194163号公報(第1−3頁,図1〜図3)
【特許文献4】
特開平5−223036号公報(第3頁,図1,図9〜図12)
【特許文献5】
特開平8−303320号公報(第3−4頁,図1〜図6)
【特許文献6】
特開平11−82246号公報(第3頁,図1〜図8)
【特許文献7】
特開2000−52157号公報(第4−6頁,図1〜図7)
【特許文献8】
特開2002−102977号公報(第4−5頁,図1〜図5)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記の特許文献1に記載された噴射ノズルでは、オリフィスがレーザビームにより加工されることから、精密な加工が要求され、高コストになる傾向があった。
【0009】
又、前記の特許文献2乃至8に記載の噴射ノズルでは、オリフィスがパンチやプレスなどにより打抜き加工されることから、オリフィスの面粗度が悪くなるおそれがあった。このため、製品が噴射弁に使用された場合に、流体の微粒化を阻む原因となった。
【0010】
更に、前記の特許文献1,3,4,7,8に記載の噴射ノズルでは、オリフィスプレートがステンレス鋼などにより形成されることから、加工が難しく、レーザビーム加工や打ち抜き加工によりバリ発生のおそれがあり、製品が噴射弁に使用された場合に、異物噛み込みのおそれがあった。
【0011】
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、製造コストの低減を図り、耐久性向上と流体の微粒化促進を図ることを可能とした噴射ノズル及びその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ノズルボディの先端部に一つ又は複数のオリフィスを含む噴射ノズルであって、ノズルボディが金属ガラスを素材として構成され、ノズルボディ及びオリフィスが精密鋳造により一体成形されたことを趣旨とする。
【0013】
上記発明の構成によれば、噴射ノズルは、噴射弁に設けられて使用される。そして、噴射弁に供給される流体は、ノズルボディのオリフィスから噴射される。
ここで、ノズルボディを構成する金属ガラスとは、金属でありながら、酸化物ガラスのように安定な非晶質(アモルファス)で、高温で容易に変形(粘性流動)するものである。変形特性については、金属ガラスは、原子配列がランダムであるため、結晶合金に存在する特定の滑り面が無く、機械的強度に優れる。材料特性については、金属ガラスは、引張強度が相対的に高く、ヤング率が相対的に低い。耐食性については、金属ガラスは、構造・組成が均質であるために表面に形成される不働態被膜も均質となり、粒界が無いため、耐食性に優れる。酸化処理することにより、表面にジルコニア膜が形成され、耐摩耗性が向上する。高密度性については、金属ガラスの鋳造では、金型の寸法に応じて、型の形状が鋳物に高精度に転写(再現)される。金属ガラスでは、過冷却液体領域があるため、凝固収縮を考慮する必要がなく、アモルファスのため、表面が滑らかになり、金型の表面状態が高精度に再現される。
従って、オリフィスを含むノズルボディの成形品は、寸法精度が高く、面粗度が良く、バリの発生もなく、後加工の必要がない。又、ノズルボディの成形品は、機械的強度が大きく、表面が均質な不働態膜により耐食性が大となる。
【0014】
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、ノズルボディの先端部に一つ又は複数のオリフィスを含むオリフィスプレートを組み付けてなる噴射ノズルであって、オリフィスプレートが金属ガラスを素材として構成され、オリフィスプレート及びオリフィスが精密鋳造により一体成形されたことを趣旨とする。
【0015】
上記発明の構成によれば、噴射ノズルは、噴射弁に設けられて使用される。そして、噴射弁に供給される流体は、ノズルボディに組み付けられたオリフィスプレートのオリフィスから噴射される。
ここで、オリフィスプレートを構成する金属ガラスとは、金属でありながら、酸化物ガラスのように安定な非晶質(アモルファス)で、高温で容易に変形(粘性流動)するものである。変形特性については、金属ガラスは、原子配列がランダムであるため、結晶合金に存在する特定の滑り面が無く、機械的強度に優れる。材料特性については、金属ガラスは、引張強度が相対的に高く、ヤング率が相対的に低い。耐食性については、金属ガラスは、構造・組成が均質であるために表面に形成される不働態被膜も均質となり、粒界が無いため、耐食性に優れる。
酸化処理することにより、表面にジルコニア膜が形成され、耐摩耗性が向上する。高密度性については、金属ガラスの鋳造では、金型の寸法に応じて、型の形状が鋳物に高精度に転写(再現)される。金属ガラスでは、過冷却液体領域があるため、凝固収縮を考慮する必要がなく、アモルファスのため、表面が滑らかになり、金型の表面状態が高精度に再現される。
従って、オリフィスプレートの成形品は、寸法精度が高く、面粗度が良く、バリの発生もなく、後加工の必要がない。又、オリフィスプレートの成形品は、機械的強度が大きく、表面が均質な不働態膜により耐食性が大となる。
【0016】
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、ノズルボディの先端部に一つ又は複数のオリフィスを含む噴射ノズルの製造方法であって、型締めされた金型のキャビティの中に金属ガラスを素材として注湯することによりノズルボディを成形すると共に、金型の型面から突出したピンによりオリフィスを成形することを趣旨とする。
【0017】
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の噴射ノズルが得られる。
【0018】
上記目的を達するために、請求項4に記載の発明は、ノズルボディの先端部に一つ又は複数のオリフィスを含むオリフィスプレートを組み付けてなる噴射ノズルの製造方法であって、型締めされた金型のキャビティの中に金属ガラスを素材として注湯することによりオリフィスプレートを成形すると共に、金型の型面から突出したピンによりオリフィスを成形することを趣旨とする。
【0019】
上記発明の構成によれば、請求項2に記載の噴射ノズルが得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の噴射ノズル及びその製造方法を具体化した第1の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
この実施の形態では、直噴用の電磁式燃料噴射弁(インジェクタ)に使用され、オリフィスがノズルボディに直接形成される「直接タイプ」の噴射ノズルについて説明する。
【0022】
図1に、本実施の形態における噴射ノズル1を断面図に示す。図2に、同噴射ノズル1の先端を正面から見た図を示す。この噴射ノズル1は、カップ状のノズルボディ2の先端部に一つのオリフィス3を含む。図1に示すように、オリフィス3は、中心軸線Oに対して所定角度θだけ傾いて形成される。このオリフィス3の傾きにより、燃料の噴射方向に傾きが与えられる。図2に示すように、オリフィス3は、扁平状に形成される。このオリフィス3の形状により、噴射燃料の形状を扁平にしている。
【0023】
この実施の形態で、ノズルボディ2は金属ガラスを素材として構成され、ノズルボディ2及びオリフィス3は、精密鋳造により同時に一体成形される。この実施の形態では、金属ガラスとして、比較的容易に合金が作りやすい「Zr−Al−Ni−Cu合金」が素材として使用される。
【0024】
図3に、噴射ノズル1を含む直噴用のインジェクタ4を断面図に示す。このインジェクタ4は、ハウジング5の中に設けられたコア6と、コア6の中に設けられた調整パイプ7と、ハウジング5とコア6との間に設けられたソレノイド8と、ハウジング5の先端側に設けられたロワボディ9とを備える。噴射ノズル1は、ハウジング5の先端部にロワボディ9及びキャップ10を介して組み付けられる。ロワボディ9及び噴射ノズル1の中には、ストッパ11及び弁体であるニードルバルブ12が組み付けられる。ニードルバルブ12の基端部には、アーマチュア13が一体的に設けられる。アーマチュア13と調整パイプ7との間には、スプリング14が設けられる。
【0025】
コア6の基端部は、デリバリパイプ(図示略)に接続される配管コネクタ15となっている。配管コネクタ15の周囲には、Oリング16が装着される。配管コネクタ15の内側には、ストレーナ17が設けられる。ハウジング5には、配線コネクタ18設けられる。配線コネクタ18には、ターミナル19が設けられる。
【0026】
ソレノイド8は、ターミナル19に電気的に接続される。ニードルバルブ12のアーマチュア13は、ソレノイド8に隣接して配置される。アーマチュア13は、磁性材料より形成されることから、ソレノイド8の磁力に吸引される。ニードルバルブ12の先端部は、噴射ノズル1の内側に一体成形された弁座20に整合して配置される。
【0027】
従って、この実施の形態のインジェクタ4では、アーマチュア13にソレノイド8の磁力による吸引力が作用することにより、スプリング14に抗してニードルバルブ12がアーマチュア13と一体的に移動し、同バルブ12が弁座20から離れて開弁する。これにより、配管コネクタ15からコア6の内部に供給される燃料が、噴射ノズル1のオリフィス3を通じて噴射される。一方、アーマチュア13に対するソレノイド8の吸引力が消失することにより、スプリング14により押圧されてニードルバルブ12が移動し、同バルブ12の先端部が弁座20に密着して閉弁する。これにより、オリフィス20からの燃料噴射が停止する。
【0028】
次に、噴射ノズル1の製造方法について説明する。図4〜図10に、噴射ノズル1のための一連の製造手順を簡略化した工程図に示す。図4に示すように、噴射ノズル1の製造には、互いに型締め及び型割り可能に設けられた第1金型31、第2金型32及び第3金型33と、第1及び第2の金型31,32に形成されるボア34に対して往復動可能に設けられたプランジャ35とが使用される。第1及び第2の金型31,32の内部には、水通路31a,32aが形成される。
第1金型31、第3金型33及びプランジャ35は、図4に矢印で示す方向へ往復動可能に設けられる。図4に示すように、三つの金型31〜33が型締めされた状態では、噴射ノズル1を成形するためのキャビティ36と、上記したボア34とが構成される。第3金型33の型面37には、オリフィス3を成形するためのピン37aが設けられる。
【0029】
ここで、ノズルボディ2の素材として使用される金属ガラスは、全く収縮しない訳ではないので、三つの金型31〜33により構成されるキャビティ36の寸法は、わずかな収縮量(1%程度)を見込んだ精度で設定する必要がある。キャビティ36の抜き勾配は、ネットシェイプ(正確な転写)の点からは、できるだけ小さくすることが望ましい。
【0030】
噴射ノズル1を製造するには、図4に示すように、三つの金型31〜33を互いに型締めした状態から、図5に示す第1工程で、キャビティ36に対して金属ガラスを素材40として注湯すると共に、プランジャ35をボア34に挿入する。素材40は、第1及び第2の金型31,32に設けられた所定のランナ(図示略)からキャビティ36に投入される。ここで、金属ガラスの溶湯温度は、例えば「1100℃」に設定される。各金型31〜33及びプランジャ35の温度は、例えば「100〜200℃」が適切である。
【0031】
次に、図6に示す第2工程では、ノズルボディ2とオリフィス3を一体成形するために、プランジャ35を更に往動させることにより、注湯された素材40に圧力を加える。このときの鋳造圧力は、例えば「数十MPa」である。このとき、プランジャ35の先端は、第3金型33のピン37aに接した状態で止められる。
【0032】
次に、図7に示す第3工程では、プランジャ35を上方へ復動させてキャビティ36から引き抜く。
【0033】
次に、図8に示す第4工程で、第3金型33を矢印の方向へ斜めに移動させて型開きすると共に、プランジャ35を更に復動させる。第3金型33の移動方向は、ピン37aの傾き角度に整合する。
【0034】
そして、図9に示す第5工程で、第1金型31を矢印方向へ水平に移動させて型開きすると共に、プランジャ35をボア34から引き抜く。これにより、図10に示すように、成形品を取り出すことができ、噴射ノズル1の完成品が得られる。
【0035】
つまり、この実施の形態の製造方法では、互いに型締めされた三つの金型31〜33のキャビティ36の中に金属ガラスを素材40として注湯することによりノズルボディ2を成形すると共に、第3金型33の型面37から突出したピン37aによりオリフィス3を成形するようにしている。このような製造方法により、金属ガラスを素材40として構成され、ノズルボディ2とオリフィス3とが精密鋳造により一体成形された噴射ノズル1が得られる。
【0036】
ここで、上記製造方法は、真空雰囲気中で行われる。その理由は、金属ガラスの溶湯の酸化を防止し、Zrの活性を高め、鋳物に気泡が入るのを防止するためである。
【0037】
以上説明したこの実施の形態の噴射ノズル1によれば、インジェクタ4に設けられて使用される。そして、インジェクタ4に供給される燃料は、ニードルバルブ12の動作に伴い、ノズルボディ2のオリフィス3から噴射される。
【0038】
ここで、ノズルボディ2に使用される金属ガラスとは、金属でありながら、酸化物ガラスのように安定な非晶質(アモルファス)であり、高温で容易に変形(粘性流動)するものである。
【0039】
変形特性としては、図11(a),(b)に示す原子配列モデルから分かるように、金属ガラスは、結晶合金に比べ、原子配列がランダムであるため、結晶合金に存在する特定の滑り面が無く、機械的強度に優れる。このため、この金属ガラスを使用したノズルボディ2を含む噴射ノズル1では、その耐久性を向上させることができる。
【0040】
耐食性としては、図12(a)(b)の断面モデル図からも分かるように、金属ガラスは、結晶合金に比べ、構造・組成が均質であるため表面に形成される不働態被膜も均質となる。又、金属ガラスは、結晶粒界が無いため、耐食性に優れる。更に、金属ガラスは、酸化処理することにより、表面にジルコニア膜が形成されるので、耐摩耗性が向上する。この意味でも、金属ガラスを使用したノズルボディ2を含む噴射ノズル1では、燃料等による腐食を防止することができ、耐久性を向上させることができる。
【0041】
材料特性としては、図13の表からも分かるように、金属ガラス(Zr系)は、ステンレス(SUS304)に比べ、密度が低く、引張強度が高く、ヤング率が低く、硬質である。このため、金属ガラスを使用したノズルボディ2を含む噴射ノズル1では、ニードルバルブ12との間で油密性を向上させることができ、弁座20とニードルバルブ12との接触騒音を低減させることができる。
【0042】
高密度性としては、金属ガラスの鋳造では、金型の寸法に応じて、金型の形状が鋳物に高精度に転写(再現)される。金属ガラスでは、過冷却液体領域があるため、凝固収縮を考慮する必要がなく、アモルファスのため、表面が滑らかになり、金型の表面状態が高精度に再現される。この意味でも、噴射ノズル1として、仕上加工等の後工程の必要がなく、製造工数を減らすことができ、製造コストを低減させることができる。
【0043】
ここで、従来の噴射ノズルでは、オリフィスがレーザビームにより加工されることから、精密な加工が要求され、高コストになる傾向があった。これに対して、本実施の形態の噴射ノズル1では、各金型31〜33及びプランジャ35を使用して精密鋳造を行うだけなので、表面処理等の後工程を不要にできる分だけ製造工数を減らすことができ、製造を簡略化することができ、製造コストを低減することができる。又、レーザビーム加工や切削加工に比べてオリフィス3の表面が滑らかになることから、本実施の形態の噴射ノズル1では、噴射燃料の微粒化を促進することができる。
【0044】
このように、ノズルボディ2とオリフィス3を含む噴射ノズル1の成形品は、寸法精度が高く、面粗度が良く、バリの発生もなく、後加工の必要がない。このため、噴射ノズル1として製造工数を減らすことができ、製造コストを低減させることができる。又、オリフィス3の表面を精密に成形できることから、オリフィス3から噴射される燃料の微粒化を促進することができる。更に、噴射ノズル1の成形品は、機械的強度が大きくなり、表面が均質な不働態膜により耐食性が大となる。このため、噴射ノズル1として耐久性と信頼性を向上させることができる。
【0045】
[第2の実施の形態]
以下、本発明の噴射ノズル及びその製造方法を具体化した第2の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。尚、この実施の形態において、第1の実施の形態と同等の構成部材については、同一の符号を付して説明を省略する。以下には、異なった点を中心に説明する。
【0046】
この実施の形態では、電磁式燃料噴射弁(インジェクタ)に使用され、オリフィスを含むプレート(オリフィスプレート)がノズルボディに装着される「プレートタイプ」の噴射ノズルについて説明する。
【0047】
図14に、本実施の形態の噴射ノズル21を断面図に示す。図15に、噴射ノズル21の先端部を更に拡大して示す。図16に、オリフィスプレート22の断面図を示す。図17に、オリフィスプレート22の平面図を示す。
【0048】
図14に示すように、噴射ノズル21は、カップ状のノズルボディ23の先端部に複数のオリフィス24を含むオリフィスプレート22が組み付けられて構成される。ノズルボディ23は、チューブ25とシートボディ26によりカップ状に構成される。シートボディ26は、弁座26aを含む。オリフィスプレート22は、シートボディ26の先端面に装着され、プレートホルダ27によりチューブ25に固定される。プレートホルダ27の先端は、チューブ25に対して溶接される。図15,16に示すように、オリフィスプレート22において、複数のオリフィス24は、中心軸線Oに対して所定角度傾いて形成される。このオリフィス24の傾きにより、燃料の噴射方向に傾きが与えられる。図17に示すように、複数のオリフィス24が、分散配置されることにより、噴射燃料の霧化及び微粒化が図られる。
【0049】
この実施の形態で、ノズルボディ23及びプレートホルダ27は、ステンレス等の結晶合金より形成される。それに対して、オリフィスプレート22は、金属ガラスを素材として構成され、オリフィスプレート22及び各オリフィス24は、精密鋳造により同時に一体成形される。この実施の形態では、金属ガラスとして、比較的容易に合金が作りやすい「Zr−Al−Ni−Cu合金」が素材として使用される。この金属ガラスが有する各種特性は、第1の実施の形態で、図11〜13を参照して説明したものと同じである。
【0050】
図18に、噴射ノズル21を含むインジェクタ28を断面図に示す。このインジェクタ28は、噴射ノズル21に関連する構成を除き、基本構成については、第1の実施の形態のインジェクタ4のそれと同じである。このインジェクタ28のニードルバルブ12は、先端に球状の弁部12aを有するニードル12bを含む。シートボディ26の弁座26aは、この弁部12aに整合する。
【0051】
従って、この実施の形態のインジェクタ28では、アーマチュア13にソレノイド8の磁力による吸引力が作用することにより、スプリング14に抗してニードルバルブ12がアーマチュア13と一体的に移動し、弁部12aが弁座26aから離れて開弁する。これにより、コア6の内部に供給された燃料が、オリフィスプレート22の各オリフィス24を通じて噴射される。一方、アーマチュア13に対するソレノイド8の吸引力が消失することにより、ニードルバルブ12がスプリング14により押圧され、弁部12aが弁座26aに密着して閉弁する。
これにより、各オリフィス24からの燃料噴射が停止する。
【0052】
次に、噴射ノズル21のオリフィスプレート22の製造方法について説明する。図19〜図25に、オリフィスプレート22のための一連の製造手順を簡略化した工程図に示す。図19に示すように、オリフィスプレート22の製造には、互いに型締め及び型割り可能に設けられた第1金型51及び第2金型52と、両金型51,52により構成されるキャビティ53に対して往復動可能に設けられたプランジャ54とが使用される。第2金型52及びプランジャ54は、図19に矢印で示すように垂直方向へ往復動可能に設けられる。第1金型51の底壁には、複数のピン55が出没可能に設けられる。各ピン55は、第1金型51の下側に設けられた対応するアクチュエータ56によって往復駆動される。第2金型52の底面には、各ピン54の先端を受け入れる凹部52aが形成される。各ピン55は、オリフィスプレート22の各オリフィス24を成形するためのものであり、各オリフィス24の傾斜角度に合わせて傾いて配置される。又、第1金型51の底壁には、プッシュピン57が、垂直方向へ往復動可能に設けられる。このプッシュピン57は、オリフィスプレート22の成形品をキャビティ53から押し出すためのものである。
【0053】
ここで、オリフィスプレート22の素材として使用される金属ガラスは、全く収縮しない訳ではないので、両金型51,52により構成されるキャビティ53の寸法は、わずかな収縮量(1%程度)を見込んだ精度で設定する必要がある。
キャビティ53の抜き勾配は、ネットシェイプ(正確な転写)の点からは、できるだけ小さくすることが望ましい。
【0054】
オリフィスプレート22を製造するには、図19に示すように、第1及び第2の金型51,52を互いに型締めする。各ピン55を第1金型51の底壁に貫通させ、それらの先端を第2金型52の底面の凹部52aに整合させる。又、プッシュピン57の先端を第1金型51の底壁に没入させる。プランジャ54を上方位置に待機させる。この初期状態から、図20に示す第1工程で、キャビティ53に対して金属ガラスを素材40として注湯する。素材40は、第1金型51に設けられる所定のランナ(図示略)からキャビティ53に投入される。ここで、金属ガラスの溶湯温度は、例えば「1100℃」に設定される。両金型51,52及びプランジャ54の温度は、水冷却装置で金型を、例えば「100〜200℃」に維持するのが適切である。
【0055】
次に、図21に示す第2工程では、オリフィスプレート22と各オリフィス24を同時に一体成形するために、プランジャ54をキャビティ53へ向けて往動させることにより、注湯された素材40に圧力を加える。このときの鋳造圧力は、例えば「数十MPa」である。このとき、プランジャ54の先端は、キャビティ53の深さの中間位置当たりで止められる。
【0056】
次に、図22に示す第3工程では、プランジャ54を上方へ復動させてキャビティ53から引き抜く。
【0057】
次に、図23に示す第4工程で、各アクチュエータ56により各ピン55を矢印の方向へ斜めに復動させてキャビティ53から各ピン55を引き抜く。
【0058】
次に、図24に示す第5工程で、第2金型52を上方へ往動させて型割りすると共に、プランジャ54を更に上方へ復動させる。
【0059】
そして、図25に示す第6工程で、プッシュピン57を上方へ往動させて成形品を押し上げ、その成形品を第1金型51から取り出すことにより、複数のオリフィス24を含むオリフィスプレート22の完成品が得られる。
【0060】
つまり、この実施の形態の製造方法では、互いに型締めされた第1及び第2の金型51,52のキャビティ53の中に金属ガラスを素材40として注湯することによりオリフィスプレート22を成形すると共に、第1金型51の型面51aから突出した複数のピン55により各オリフィス24を成形するようにしている。このような製造方法により、金属ガラスを素材40として、複数のオリフィス24を含むオリフィスプレート22が精密鋳造により同時に一体成形されて得られる。このオリフィスプレート22を、カップ状のノズルボディ23の先端部に組み付けることにより、プレートタイプの噴射ノズル21が得られる。
【0061】
この製造方法も、金属ガラスの溶湯の酸化を防止し、Zrの活性を高め、鋳物に気泡が入らないようにするために、真空雰囲気中で行われる。
【0062】
従って、この実施の形態の噴射ノズル21では、オリフィスプレート22の成形品が、寸法精度が高く、面粗度が良く、バリの発生もなく、後加工の必要がない。このため、オリフィスプレート22を組み付けてなる噴射ノズル21としては、製造工数を減らすことができ、製造コストを低減させることができる。又、各オリフィス24の表面を精密に成形できることから、各オリフィス24から噴射される燃料の微粒化を促進することができる。更に、オリフィスプレート22の成形品は、機械的強度が大きく、表面が均質な不働態膜により耐食性が大となる。このため、このオリフィスプレート22を組み付けてなる噴射ノズル21としては、耐久性と信頼性を向上させることができる。
【0063】
即ち、従来例の噴射ノズルでは、オリフィスプレートのオリフィスがパンチやプレスなどにより打抜き加工されていた。このことから、オリフィスの面粗度が悪くなるおそれがあり、製品が噴射弁に使用された場合に、流体の微粒化を阻む原因となっていた。これに対し、本実施の形態の噴射ノズル21では、上記のような問題を解消することができる。
【0064】
更に、従来例の噴射ノズルでは、オリフィスプレートがステンレス鋼などにより形成された。このことから、加工がし難く、レーザビーム加工や打ち抜き加工によりバリ発生のおそれがあり、製品が噴射弁に使用された場合に、異物噛み込みのおそれがあった。これに対し、本実施の形態の噴射ノズル21では、上記のような問題を解消することができる。
【0065】
尚、この発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することもできる。
【0066】
(1)前記各実施の形態では、金属ガラスとして、「Zr−Al−Ni−Cu」からなるZr系の金属ガラスを使用したが、金属ガラスの組成としてはこれに限られるものではない。例えば、「Zr−Ti−Cu−Ni−Be又はTi系合金」からなる金属ガラスを使用することもできる。
【0067】
(2)前記各実施の形態では、燃料を噴射するためのインジェクタ4,28に使用される噴射ノズル1,21に具体化した。これに対し、燃料以外の流体を噴射するためのインジェクタに使用される噴射ノズルに具体化することもできる。
【0068】
(3)前記第1の実施の形態では、本発明を、ノズルボディ2に一つのオリフィス3を含む噴射ノズル1に具体化したが、ノズルボディに複数のオリフィスを含む噴射ノズルに具体化することもできる。
【0069】
(4)前記第2の実施の形態では、本発明を、オリフィスプレート22に複数のオリフィス24を含む噴射ノズル21に具体化したが、オリフィスプレートに一つのオリフィスを含む噴射ノズルに具体化することもできる。
【0070】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明の構成によれば、噴射ノズルとして製造工数と製造コストを低減させることがで、耐久性を向上させることができ、流体の微粒化を促進することができる。
【0071】
請求項2に記載の発明の構成によれば、噴射ノズルとして製造工数と製造コストを低減させることがで、耐久性を向上させることができ、流体の微粒化を促進することができる。
【0072】
請求項3に記載の発明の構成によれば、耐久性と流体微粒化に優れた噴射ノズルを、従来より少ない製造工数と製造コストで製造することができる。
【0073】
請求項4に記載の発明の構成によれば、耐久性と流体微粒化に優れた噴射ノズルを、従来より少ない製造工数と製造コストで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係り、噴射ノズルを示す断面である。
【図2】噴射ノズルの先端を示す平面図である。
【図3】インジェクタを示す断面図である。
【図4】製造手順の初期状態を示す工程図である。
【図5】製造手順の第1工程を示す工程図である。
【図6】製造手順の第2工程を示す工程図である。
【図7】製造手順の第3工程を示す工程図である。
【図8】製造手順の第4工程を示す工程図である。
【図9】製造手順の第5工程を示す工程図である。
【図10】成形された噴射ノズルを示す断面図である。
【図11】(a),(b)は、原子配列モデルを示す模式図である。
【図12】(a),(b)は、 断面モデルを示す模式図である。
【図13】材料特性を示す表である。
【図14】第2の実施の形態に係り、噴射ノズルを示す断面図である。
【図15】噴射ノズルの先端を拡大して示す断面である。
【図16】オリフィスプレートを示す断面図である。
【図17】オリフィスプレートを示す平面図である。
【図18】インジェクタを示す断面図である。
【図19】製造手順の初期状態を示す工程図である。
【図20】製造手順の第1工程を示す工程図である。
【図21】製造手順の第2工程を示す工程図である。
【図22】製造手順の第3工程を示す工程図である。
【図23】製造手順の第4工程を示す工程図である。
【図24】製造手順の第5工程を示す工程図である。
【図25】製造手順の第6工程を示す工程図である。
【符号の説明】
1 噴射ノズル
2 ノズルボディ
3 オリフィス
4 インジェクタ
21 噴射ノズル
22 オリフィスプレート
23 ノズルボディ
24 オリフィス
28 インジェクタ
31 第1金型
32 第2金型
33 第3金型
35 プランジャ
36 キャビティ
37 型面
37a ピン
40 素材
51 第1金型
51a 型面
52 第2金型
53 キャビティ
54 プランジャ
55 ピン
Claims (4)
- ノズルボディの先端部に一つ又は複数のオリフィスを含む噴射ノズルであって、
前記ノズルボディが金属ガラスを素材として構成され、前記ノズルボディ及び前記オリフィスが精密鋳造により一体成形されたことを特徴とする噴射ノズル。 - ノズルボディの先端部に一つ又は複数のオリフィスを含むオリフィスプレートを組み付けてなる噴射ノズルであって、
前記オリフィスプレートが金属ガラスを素材として構成され、前記オリフィスプレート及び前記オリフィスが精密鋳造により一体成形されたことを特徴とする噴射ノズル。 - ノズルボディの先端部に一つ又は複数のオリフィスを含む噴射ノズルの製造方法であって、
型締めされた金型のキャビティの中に金属ガラスを素材として注湯することにより前記ノズルボディを成形すると共に、前記金型の型面から突出したピンにより前記オリフィスを成形することを特徴とする噴射ノズルの製造方法。 - ノズルボディの先端部に一つ又は複数のオリフィスを含むオリフィスプレートを組み付けてなる噴射ノズルの製造方法であって、
型締めされた金型のキャビティの中に金属ガラスを素材として注湯することにより前記オリフィスプレートを成形すると共に、前記金型の型面から突出したピンにより前記オリフィスを成形することを特徴とする噴射ノズルの製造方法。
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