JP2003090276A - 流体噴射ノズルの噴孔加工装置、および流体噴射ノズルの噴孔加工方法 - Google Patents

流体噴射ノズルの噴孔加工装置、および流体噴射ノズルの噴孔加工方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パンチ41を用いた押し出し成形を採用して
も、パンチ折損が生じることのない電磁式燃料噴射弁の
噴孔加工方法を提供する。 【解決手段】 電磁式燃料噴射弁の噴孔中心軸線が板状
材料面に直交する垂線に対して傾斜している場合でも、
パンチ41の先端部(テーパ部46)をパンチ41の中
心軸線に対して板状材料40と反対方向に傾斜させるよ
うにして、パンチホルダ42の摺動面(内面)に沿った
形状とする。これにより、製造コストの低減を図りなが
らも板状材料40に末拡がり形状の噴孔が精度良く形成
されると共に、パンチ41の先端部が板状材料40に当
たった時に生じる側方力(Fs)を板状材料40と反対
側のパンチホルダ42の支持孔47の摺動面(内面)で
受けることができ、その反力(Fr)で側方力は相殺さ
れ、パンチ41の折損を生じさせるような曲げモーメン
トが発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体入口から流体
出口に向けて径が広がる末広がり形状の噴孔を有する噴
孔付きプレートを備えた流体噴射ノズルの噴孔加工方法
に関するもので、例えば内燃機関に燃料を噴射する燃料
噴射弁の燃料噴射ノズルの噴孔加工方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばノズルニードルとバル
ブボディの弁座とが形成する弁部の燃料下流側に複数個
の噴孔を形成した薄板の噴孔付きプレートを配設し、各
噴孔から燃料を噴射する電磁式燃料噴射弁が知られてい
る。噴孔付きプレートに形成される噴孔は、燃料入口か
ら燃料出口まで同一径であることが一般的であったが、
米国特許第4907784号では、燃料入口から燃料出
口に向けて径が広がる末広がり形状の噴孔を形成した噴
孔付きプレートが示されている。
【0003】近年、電磁式燃料噴射弁における噴霧燃料
の高微粒化に対するニーズが高まっており、バルブボデ
ィの先端部に形成される開口部を閉塞するようにバルブ
ボディの先端面に組み付けられる噴孔付きプレートに形
成される噴孔の高精度加工が求められている。これま
で、電磁式燃料噴射弁における噴霧燃料の微粒化に対し
ては噴孔の微細化、大角度化によって対応してきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の噴孔
付きプレートの噴孔加工前の板状材料に末広がり形状の
噴孔を形成する噴孔加工方法としては、これまで加工時
間が数十秒間かかる放電加工等の除去加工しか実施され
ておらず、寸法精度が悪く、噴霧燃料の流量精度が悪い
という問題が生じると同時に、市場ニーズに対応できる
だけの数量を生産する目的で、放電加工機の台数を多く
すると、設備投資費用が非常に多くかかり、製造コスト
が上昇するという問題が生じている。
【0005】そこで、上述の問題を解決することが可能
な噴孔加工方法として、パンチを用いた押し出し成形が
考えられるが、噴孔中心軸線が噴孔付きプレートの噴孔
加工前の板状材料(素材)面の法線、つまり板状材料面
に直交する垂線に対して傾斜している(テーパ斜め孔)
の場合には、パンチ先端が板状材料に当たった時に生じ
る側方力(パンチの中心軸線に対して垂直方向の力)に
よりパンチ折損が生じる可能性がある。このため、上記
の噴孔加工方法として、パンチを用いた押し出し成形を
採用することが困難であった。
【0006】
【発明の目的】本発明は、製造コストを低減することが
でき、且つ生産性を向上することのできる流体噴射ノズ
ルの噴孔加工方法を実現することを目的とする。また、
放電加工等の除去加工やプレス孔抜き加工では得られな
かった寸法精度や流量精度を得ることを目的とする。さ
らに、パンチを用いた押し出し成形を採用しても、パン
チ折損が生じることのない流体噴射ノズルの噴孔加工装
置およびその噴孔加工方法を実現することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1〜10に記載の
発明によれば、パンチガイドは、噴孔中心軸線が板状材
料面に直交する垂線に対して傾斜している場合に、噴孔
加工時に生じるパンチの先端部の側方力を内面で受ける
ことが可能な型構造を用いたことにより、噴孔内面はプ
レス孔抜き加工のような破断面が生じることはなく、噴
孔内面全域に渡って均一な面性状を得ることができる。
これにより、製造コストを低減することができ、且つ生
産性を向上できる流体噴射ノズルの噴孔加工方法を実現
することができる。
【0008】また、パンチを用いた押し出し成形を採用
することにより、放電加工等の除去加工やプレス孔抜き
加工では得られなかった寸法精度や流量精度を得ること
ができる。さらに、パンチの先端部が噴孔加工時に生じ
る側方力(パンチの中心軸線に対して垂直方向の力)を
板状材料と反対側のパンチガイドの摺動面で受けること
ができ、その反力で側方力は相殺され、パンチの折損を
生じさせるような曲げモーメントが発生しない。したが
って、パンチの先端部が噴孔加工時に生じる側方力によ
りパンチ折損が生じることはない。
【0009】請求項9に記載の発明によれば、パンチの
先端部とダイスとのクリアランスを、板状材料の板厚に
対して所定範囲内に設定したプレス成形型を備えてい
る。そして、前記押し出し成形の後に、パンチの先端部
が押し退けたボリューム分の押し出し部を、板状材料面
の高さ位置で切断または切削または研削することにより
取り除く除去工程を行うことにより、板状材料に所望の
噴孔形状を形成することができる。
【0010】請求項10に記載の発明によれば、パンチ
の先端部とダイスとのクリアランスを所定値以下に設定
したプレス成形型を備えている。そして、前記押し出し
成形時に、パンチの先端部が押し退けたボリューム分の
押し出し部が板状材料から離脱するまでパンチを押し込
むことにより、板状材料に所望の噴孔形状を形成するこ
とができる。これにより、除去工程を廃止できるので、
製造コストを低減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例に基づ
き図面を参照して説明する。
【0012】〔第1実施例の構成〕図1ないし図9は本
発明の第1実施例を示したもので、図2は流体噴射ノズ
ルをガソリンエンジンの電磁式燃料噴射弁に適用した例
を示した図で、図3(a)は電磁式燃料噴射弁の燃料噴
射ノズルを示した図で、図3(b)は燃料入口側から見
た噴孔付きプレートを示した図である。
【0013】本実施例の電子制御燃料噴射装置は、燃料
供給系統、吸気系統、内燃機関の稼働状態を検出するセ
ンサ、およびそれらを統合制御する電子制御装置(EC
U)等から構成されている。これらのうち、燃料供給系
統は、電動式のフューエルポンプ(図示せず)により燃
料を一定の圧力に加圧してデリバリパイプ(図示せず)
を経て電磁式燃料噴射弁1へ送り、最適なタイミングで
燃料を噴射できるようにしたシステムである。
【0014】その電磁式燃料噴射弁1は、ガソリンエン
ジン等の内燃機関(以下エンジンと呼ぶ)のインテーク
バルブ(吸入弁)近く(インテークポート)へタイミン
グ良く噴射する噴霧燃料の微粒化を促進させる機能(噴
孔付きプレート)を備えたフューエルインジェクタであ
る。そして、電磁式燃料噴射弁1は、エンジンの気筒数
に応じた本数が燃焼用の空気を供給するインテークマニ
ホールド(吸気管)に組み付けられている。
【0015】電磁式燃料噴射弁1は、デリバリパイプの
各ホルダーに組み付けられるハウジングモールド2と、
このハウジングモールド2内に配設された樹脂製のコイ
ルボビン3の外周に巻装された電磁コイル(ソレノイド
コイル)4と、ハウジングモールド2内に固定された略
円筒状の固定鉄心(ステータ)5と、軸方向に移動可能
な可動鉄心(アーマチュア)6と、ハウジングモールド
2の先端側に設けられたバルブボディ7と、このバルブ
ボディ7内に収容されたノズルニードル8と、このノズ
ルニードル8の軸方向の一端面(先端面)との間に燃料
通路9を形成する噴孔付きプレート(オリフィスプレー
ト)10とから構成されている。
【0016】ハウジングモールド2は、樹脂材料により
一体成形されている。このハウジングモールド2の内部
には、コイルボビン3と固定鉄心5と外部接続端子(タ
ーミナル)11とが一体成形されている。そして、コイ
ルボビン3および電磁コイル4の外周には、電磁コイル
4を包囲する樹脂モールド55が一体成形されている。
また、ハウジングモールド2の図示上方には、ハウジン
グモールド2の外壁から所定の傾斜角度で斜めに突出す
るようにコネクタ部12が設けられている。そして、電
磁コイル4に電気的に接続される外部接続端子(ターミ
ナル)11は、コネクタ部12および樹脂モールド56
に埋設されている。また、外部接続端子11は、図示し
ないECUにワイヤーハーネスを介して接続されてい
る。
【0017】固定鉄心5は、強磁性材料よりなり、ハウ
ジングモールド2の図示上端面より上方に突出するよう
に樹脂ハウジングモールド2内に設けられている。そし
て、固定鉄心5の内部には、軸方向の燃料通路13が形
成されている。この固定鉄心5の内周面には、内部に軸
方向孔14を有する略円筒形状のアジャスティングパイ
プ15が設けられている。アジャスティングパイプ15
は、固定鉄心5内を軸方向に変位させることで、コイル
スプリング16のセット荷重(開弁圧)を設定するもの
で、設定後は、固定鉄心5の内周面に固定される。
【0018】そして、アジャスティングパイプ15の先
端面には、コイルスプリング16の一端が当接してい
る。このコイルスプリング16の他端は、可動鉄心6に
溶接固定されるノズルニードル8の図示上端面に当接し
ている。そのコイルスプリング16は、可動鉄心6およ
びノズルニードル8を図示下方に付勢することで、ノズ
ルニードル8のシート部22をバルブボディ7の弁座2
1に着座させる。そして、ECUによって外部接続端子
11から電磁コイル4に励磁電流が流れると、可動鉄心
6およびノズルニードル8がコイルスプリング16の付
勢力(スプリング力)に抗して固定鉄心5の方向へ吸引
される。
【0019】また、固定鉄心5の軸方向の一方側には、
非磁性パイプ17および磁性パイプ18が配設されてい
る。非磁性パイプ17は、非磁性材料よりなり、略円筒
状に形成されている。この非磁性パイプ17は、固定鉄
心5の図示下端に接続されている。また、磁性パイプ1
8は、磁性材料よりなり、段付きパイプ状に形成されて
いる。この磁性パイプ18は、非磁性パイプ17の図示
下端に接続されている。これらの非磁性パイプ17およ
び磁性パイプ18の内部空間には、磁性材料よりなり円
筒状に形成される可動鉄心6が設けられている。
【0020】そして、磁性パイプ18の内部には、中空
円盤状のスペーサ19を介してバルブボディ7が挿入さ
れレーザ溶接されている。そのスペーサ19の厚さは、
固定鉄心5と可動鉄心6との間のエアギャップを所定値
に保持するように調節されている。ここで、ハウジング
モールド2、電磁コイル4、固定鉄心5、可動鉄心6、
非磁性パイプ17および磁性パイプ18等によって電磁
式アクチュエータが構成される。
【0021】次に、本実施例のバルブボディ7およびノ
ズルニードル8の構造を図2および図3に基づいて簡単
に説明する。これらのバルブボディ7およびノズルニー
ドル8は、SUS等の金属材料により所定の形状に形成
されている。そして、バルブボディ7の内部には、流体
通路としての燃料通路20が形成されている。バルブボ
ディ7の円筒面23とノズルニードル8の摺動部24に
形成された四面取り部との間には、燃料が通過する隙間
が形成される。そして、バルブボディ7の弁座21とノ
ズルニードル8の先端のシート部22とで弁部が構成さ
れている。
【0022】ノズルニードル8は、バルブボディ7の弁
座21に着座することにより燃料通路20を閉塞し、弁
座21から離座することにより燃料通路20を開放する
弁体である。このノズルニードル8の図示上部には、接
合部25が形成されている。そして、この接合部25と
可動鉄心6とがレーザ溶接されることにより、可動鉄心
6とノズルニードル8とが一体的に連結されている。そ
の接合部25の外周には、燃料通路としての面取りが設
けられている。また、ノズルニードル8は、電磁コイル
4に起磁力が発生することで可動鉄心6が固定鉄心5に
吸引されると、スペーサ19にフランジ部26が当接す
るまでリフトする。
【0023】ここで、バルブボディ7および噴孔付きプ
レート10によって電磁式燃料噴射弁1の弁本体が構成
され、ノズルニードル8によって電磁式燃料噴射弁1の
弁体が構成される。一方、固定鉄心5内に形成される燃
料通路13の図示上方には、フィルタ57が装着されて
いる。このフィルタ57は、燃料タンクからフューエル
ポンプ等によって圧送されて、電磁式燃料噴射弁1内に
流入する燃料中のゴミ等の異物を除去する異物除去手段
である。なお、固定鉄心5の図示上端部には、Oリング
54の抜け止め部材58が装着されている。
【0024】次に、本実施例の噴孔付きプレート10の
構造を図2ないし図4に基づいて簡単に説明する。ここ
で、図4(a)、(b)は噴孔付きプレートの噴孔形状
を示した図である。
【0025】噴孔付きプレート10は、バルブボディ7
の図示下端面(先端面)に形成された丸穴状の開口部2
9を塞ぐように、バルブボディ7の先端面にレーザ溶接
等の溶接手段を用いて固定されている。この噴孔付きプ
レート10は、SUS等の金属材料よりなる。そして、
噴孔付きプレート10には、噴霧燃料の方向を制御する
と共に、噴霧燃料の微粒化を促進させる複数個の噴孔
(オリフィス)30a〜30dが形成されている。これ
らの噴孔30a〜30dは、本発明に係るプレス1工程
でのテーパ形状成形加工(噴孔加工)にて開けられ、そ
の電磁式燃料噴射弁1(噴孔付きプレート10)の中心
軸線を中心とした一重円の想像線上に4個配置されてい
る。
【0026】複数個の噴孔30a〜30dは、それぞれ
燃料入口31から燃料出口32に向かって、電磁式燃料
噴射弁1の中心軸線が燃料通路9の燃料流れ方向に対し
て上流側に戻る方向に所定の傾斜角度だけ傾斜し、且つ
燃料入口31から燃料出口32に向けて徐々に広がるよ
うに噴孔付きプレート10に貫通形成されている。すな
わち、各噴孔30a〜30dは、燃料入口31から燃料
出口32に向けて徐々に広がる末広がり形状(テーパ形
状)の断面を有する。
【0027】そして、各噴孔30a〜30dは、燃料噴
射方向に向け噴孔付きプレート10面に直交する垂線
(中心軸線)33から離れるように形成されている。各
噴孔30a〜30dの形状および大きさは同一であり、
後述するθ1、θ2およびθ3の大きさは等しい。噴孔
30aと噴孔30b、並びに噴孔30cと噴孔30d
は、噴孔付きプレート10の中心軸線33に対しそれぞ
れ同じ方向に形成されている。噴孔30a、30bより
燃料が噴射する方向と、噴孔30c、30dより燃料が
噴射する方向とは180°反対を向いており、電磁式燃
料噴射弁1は2方向噴射を行う。
【0028】ここで、図3および図4に示したように、
噴孔中心軸線34を含み噴孔付きプレート10と直交す
る仮想面と、各噴孔30a〜30dを形成する噴孔付き
プレート10の噴孔内周面35との交線のうち、噴孔中
心軸線34と噴孔付きプレート10の燃料入口側端面3
8とが形成する鈍角側にある第1の交線36と中心軸線
33と形成する第1の傾斜角をθ1、噴孔中心軸線34
と噴孔付きプレート10の燃料入口側端面38とが形成
する鋭角側にある第2の交線37と中心軸線33と形成
する第2の傾斜角をθ2とすると、θ1<θ2の関係を
有している。つまり各噴孔30a〜30dにおいて、噴
孔中心軸線34に対し噴孔付きプレート10の中心軸線
33から遠い噴孔内周面35は、噴孔中心軸線34に対
し噴孔付きプレート10の中心軸線33から近い噴孔内
周面35よりも中心軸線33に対し傾斜している。
【0029】なお、第1の傾斜角をθ1とすると、θ1
=15°〜45°またはθ1は15°以上とされてい
る。また、θ3はθ2−θ1としたとき、θ3=15°
〜30°またはθ3は15°以上とされている。さら
に、噴孔付きプレート10の板厚をtとすると、t=
0.05〜0.15mmまたはtは0.05mm以上で
ある。
【0030】〔第1実施例の作用〕次に、本実施例の電
磁式燃料噴射弁1の作用を図2ないし図4に基づいて簡
単に説明する。
【0031】ECUによって電磁式燃料噴射弁1の電磁
コイル4が通電されると、可動鉄心6がコイルスプリン
グ16の付勢力に抗して固定鉄心5に吸引されて、可動
鉄心6に接合部25がレーザ溶接されたノズルニードル
8が、そのフランジ部26がスペーサ19に当接するま
でリフトする。すると、バルブボディ7の弁座21とノ
ズルニードル8のシート部22よりなる弁部が開かれ
る。これにより、フューエルポンプにより燃料を一定の
圧力に加圧してデリバリパイプを経て電磁式燃料噴射弁
1の固定鉄心5内に形成される燃料通路13にフィルタ
57を通して流入した燃料は、アジャスティングパイプ
15内に形成される軸方向孔14からノズルニードル8
の接合部25に形成された二面取り部との隙間を通過す
る。
【0032】そして、燃料は、バルブボディ7の円筒面
23とノズルニードル8の摺動部24に形成された四面
取り部との隙間を通過し、バルブボディ7の弁座21と
ノズルニードル8のシート部22との間から燃料通路9
内に到る。そして、弁座21とシート部22との間を通
過した燃料は、燃料通路9内において噴孔付きプレート
10の通路壁面に衝突して、噴孔付きプレート10の通
路壁面に沿うように流れる。そして、燃料通路9から噴
孔30a〜30dの燃料入口31に流入した燃料は、噴
孔30a〜30dの燃料入口31の回りで渦を作ること
なく、燃料通路9内から噴孔30a〜30dの通路壁面
に向かって曲がりながら流入し、噴孔30a〜30dの
燃料出口32からエンジンのインテークバルブ近くにタ
イミング良く噴射される。
【0033】〔第1実施例の噴孔加工方法〕次に、本実
施例の電磁式燃料噴射弁の噴孔加工方法を図1ないし図
9に基づいて簡単に説明する。ここで、図5(a)〜図
5(c)は電磁式燃料噴射弁の噴孔加工方法を示した工
程図(比較例)である。
【0034】ここで、噴孔付きプレート10の噴孔加工
装置は、噴孔加工前の噴孔付きプレート10であるSU
S等の金属材料よりなるロール状で、且つ板厚がtの板
状材料40を順次送る順送り装置と、上型と下型よりな
るプレス金型と、上型を駆動する上型駆動装置(図示せ
ず)とを備えている。
【0035】プレス金型の上型は、中心軸線が板状部材
面に直交する垂線(中心軸線33)に対して傾斜したパ
ンチ41、およびこのパンチ41を中心軸線方向に往復
移動可能に支持するためのパンチホルダ(本発明のパン
チガイドに相当する)42を有し、プレス金型の下型
は、端面上に板状部材40が送り込まれた後に、パンチ
ホルダ42との間に板状部材40を挟み込んで保持する
ダイス43を有する。なお、パンチ41の先端部には、
所定の噴孔形状を転写するため、噴孔30と同じ形状で
ある末広がり(テーパ)形状にしたテーパ部44が形成
されている。
【0036】先ず、プレス金型において、パンチ41の
中心軸線が板状材料40の板厚方向に対して所定の傾斜
角度を持つようにパンチ駆動装置(パンチ駆動手段)に
よってパンチ41を軸線方向に移動するように駆動する
ことにより、順送り装置より送り込まれた板状材料40
にパンチ41のテーパ部44を押し当て、パンチ41の
先端部形状を板状材料40に転写する(図5(a)参
照)。
【0037】すると、板状材料40のパンチ41のテー
パ部44を押し当てた反対面にパンチ41のテーパ部4
4が押し退けたボリューム分の不要部45が残存する。
次に、その不要部45を、板状材料40の高さ位置で取
り除く(図5(b)参照)。これにより、所望の噴孔形
状、すなわち、燃料入口31から燃料出口32に向けて
径が広がる末広がり(テーパ)形状の噴孔30を形成す
ることができる(図5(c)参照)。
【0038】この噴孔加工方法によれば、噴孔30の内
面はプレス孔抜き加工のような破断面が生じることがな
く、噴孔30の内面全域に渡って均一な面性状を得るこ
とができる。これにより、低コストで、且つ高生産性の
噴孔加工方法を実現することができると共に、放電加工
等の除去加工やプレス孔抜き加工では得られなかった寸
法精度や流量精度を得ることができる。
【0039】そして、上記の噴孔加工を噴孔付きプレー
ト10に配置する個数分だけ開けるように板状材料40
を下型上で回転させるか、あるいはプレス成形機をずら
す。このような噴孔加工を繰り返すことで、多大な設備
投資をすることなく、燃料入口31から燃料出口32に
向けて徐々に広がるテーパ形状の噴孔30を有する噴孔
付きプレートを市場ニーズに対応できるだけの数量を生
産することができる。
【0040】ここで、電磁式燃料噴射弁1の噴孔30の
中心軸線(噴孔中心軸線34)が板状材料面に直交する
垂線に対して傾斜している(テーパ斜め孔)場合には、
図6(a)、(b)に示したように、パンチ41の先端
部が板状材料40に当たった時、つまり噴孔加工時に生
じる側方力(パンチ41の中心軸線に対して垂直方向の
力:Fs)によりパンチ41の折損が生じる可能性があ
る。この場合には、図1および図7に示すプレス金型構
造を採用することにより、パンチ41の折損が生じるこ
とはなく、プレス1工程でテーパ斜め孔を板状材料40
に貫通形成することができる。つまり、パンチ41の先
端部(テーパ部46)をパンチ41の中心軸線51に対
して板状材料40と反対方向に傾斜させるようにしてパ
ンチホルダ42の摺動面(内面)に沿った形状としてい
る。
【0041】このパンチ41のテーパ部46は、板状材
料面に直交する垂線(中心軸線33)に対して第1の傾
斜角θ1および第2の傾斜角θ2を持つテーパ斜め形状
(略楕円錐形状)を有している。また、パンチホルダ4
2には、パンチ41の全周を覆うと共に、パンチ41を
中心軸線51が傾斜するようにパンチ41を摺動自在に
支持するための支持孔47がパンチホルダ42の中心軸
線52方向に形成されている。そして、パンチホルダ4
2の内面のうちパンチ41のテーパ部46が摺動する摺
動面は、板状材料面に直交する垂線(噴孔付きプレート
10の中心軸線33)に対して第1の傾斜角θ1を有し
ている。なお、上端面に板状材料40が載置されるダイ
ス43には、不要部45を排出することが可能な排出孔
48がダイス43の中心軸線53方向に形成されてい
る。
【0042】また、図8(a)、(b)に示したよう
に、パンチ41のテーパ部46が押し退けたボリューム
分の不要部(押し出し部)45を押し出し成形する噴孔
加工時に、パンチ41のテーパ斜め形状のテーパ部46
とダイス43の上端面とのクリアランスをCr1、Cr
2としたとき、Cr1は板状材料40の板厚(t)の0
〜40%とされ、Cr2は板状材料40の板厚(t)の
0〜120%とされている。なお、図8(b)において
Bはパンチ41の断面形状を示し、Cはダイス43の断
面形状(パンチ41の断面形状と相似の楕円形状)を示
す。
【0043】この噴孔付きプレート10の噴孔加工方法
によれば、噴孔加工時に、図1、図7および図8
(a)、(b)に示したように、ダイス43の上端面と
パンチホルダ42の下端面との間に板状材料40を挟み
込んで保持した状態で、パンチホルダ42の中心軸線方
向にパンチ41を前進させてパンチ41のテーパ部46
を板状材料40に押し当て、パンチ41のテーパ部46
が押し退けたボリューム分の不要部45を板状材料面よ
り前方に押し出すことで、パンチ41のテーパ部46形
状を板状材料40に転写して板状材料40に所望の形状
の噴孔30を高精度に形成することが可能な押し出し成
形を行う(図9(a)参照)。次に、この押し出し成形
の後に、その不要部45を、板状材料40の高さ位置で
取り除く(図9(b)参照)。
【0044】これにより、電磁式燃料噴射弁1の噴孔3
0の中心軸線(噴孔中心軸線34)が板状材料面に直交
する垂線に対して傾斜している(テーパ斜め孔)場合で
も、図1(b)に示したように、パンチ41の先端部が
板状材料40に当たった時、つまり噴孔加工時に生じる
側方力(Fs)を板状材料40と反対側のパンチホルダ
42の支持孔47の摺動面(内面)で受けることがで
き、その反力(Fr)で側方力は相殺され、パンチ41
の折損を生じさせるような曲げモーメントが発生しな
い。なお、パンチ41の材料としては、噴孔加工時に生
じる側方力(Fs)よりもパンチ41の強度が大きくな
るような材料(例えば超硬材)を用いることが望まし
い。また、パンチホルダ42の材料としては、側方力
(Fs)を受けることが可能な材料を用いることが望ま
しい。本実施例では、パンチ41の全周囲をパンチホル
ダ42で覆うようにしているが、側方力(Fs)方向の
みにパンチホルダが存在するようにしても良い。例えば
部分円弧形状のパンチホルダを用いる。
【0045】〔第1実施例の効果〕以上のように、プレ
ス1工程でテーパ形状の噴孔成形を行う噴孔加工方法を
採用することによって、内燃機関へタイミング良く噴射
する噴霧燃料の高微粒化を促進させる機構、すなわち、
噴孔付きプレート10による製品特性上での付加価値を
向上するだけでなく、低サイクルタイムな高生産性の加
工、且つ高寸法精度の加工が可能となるため、設備投資
費用を軽減でき、大きなコストダウン効果をもたらすこ
とができる。
【0046】また、電磁式燃料噴射弁1の噴孔30の中
心軸線(噴孔中心軸線34)が板状材料面に直交する垂
線に対して傾斜している(テーパ斜め孔)場合でも、パ
ンチ41のテーパ部46が噴孔加工時に生じる側方力を
板状材料40と反対側のパンチホルダ42の摺動面で受
けることができ、その反力で側方力は相殺され、パンチ
41のテーパ部46の折損を生じさせるような曲げモー
メントが発生しない。したがって、パンチ41のテーパ
部46が板状材料40に当たった時、つまり噴孔加工時
に生じる側方力によりパンチ41の折損が生じることは
ない。さらに、パンチホルダ42の支持孔47の中心軸
線52に平行で、且つ同一軸線上にダイス43の排出孔
48の中心軸線53を配しているので、パンチ41とダ
イス43の芯合わせを作業者が目で見ながら調整するこ
とができるので、高寸法精度の加工が可能となる。
【0047】〔第2実施例〕図10は本発明の第2実施
例を示したもので、噴孔付きプレートの噴孔加工方法を
示した図である。
【0048】本実施例では、パンチ41のテーパ部46
とダイス43の上端面とのクリアランスをCr1、Cr
2としたとき、Cr1=2〜20%、Cr2=2〜20
%としている。このように、パンチ41のテーパ部46
とダイス43の上端面とのクリアランスを所定値以下に
小さくすることで、押し出し成形時に、板状材料40の
パンチ41のテーパ部46を押し当てた反対面に押し出
される、パンチ41のテーパ部46が押し退けたボリュ
ーム分の不要部(押し出し部)45が板状材料40の反
対面から離脱するまでパンチ41を押し込むことで、排
出孔48より不要部45が第1実施例のような除去工程
を実施しなくても自動的に排出される。
【0049】〔第3実施例〕図11は本発明の第3実施
例を示したもので、噴孔付きプレートの噴孔加工方法を
示した図である。
【0050】本実施例では、板状材料面に直交する垂線
上に、ダイス43の排出孔48の中心軸線53を配して
いるので、板状材料40を次工程に送る際に、図9
(a)に示した不要部45がダイス43に引っ掛かり送
り不良を起こす可能性が少ない。これにより、板状材料
40を次工程に送る際のリフトアップが容易となる。
【0051】〔第4実施例〕図12は本発明の第4実施
例を示したもので、図12(a)は電磁式燃料噴射弁の
燃料噴射ノズルを示した図で、図12(b)は燃料入口
側から見た噴孔付きプレートを示した図である。
【0052】本実施例の噴孔付きプレート10には、1
2個の噴孔30a〜30lが形成されている。噴孔30
a〜30dは、内周側の円周上に燃料入口31が配置さ
れており、噴孔30e〜30lは外周側の円周上に燃料
入口31が配置されている。また、噴孔30a、30
b、30e、30f、30g、30hより燃料が噴射す
る方向と、噴孔30c、30d、30i、30j、30
k、30lより燃料が噴射する方向とは180°反対を
向いており、2方向噴射を実現している。なお、各噴孔
30a〜30lにおいてθ1とθ2とθ3との関係は第
1実施例と同一である。
【0053】本実施例では、第1実施例と同量の燃料噴
射量であれば、噴孔1個当たりの噴射量は減少し、噴孔
径を小さくできるので、燃料噴霧の微粒化が促進され
る。なお、複数個の噴孔30の配置は、噴霧燃料の微粒
化を促進させる効果を低下させない範囲内で自由に配置
できる。
【0054】〔変形例〕本実施例では、電磁式燃料噴射
弁(フューエルインジェクタ)1等の内燃機関用燃料噴
射弁をガソリンエンジンのインテークマニホールドに取
り付けた例を説明したが、内燃機関用燃料噴射弁をエン
ジンの気筒に取り付けても良く、また、燃料噴射弁を湯
沸器、石油ストーブ等の燃焼装置に取り付けても良い。
なお、電磁式燃料噴射弁1では、ある一定の微粒化促進
性能を維持する目的で、噴孔付きプレート10の板厚t
(mm)と噴孔30の噴孔径(燃料入口径または燃料出
口径)との比をある特定の範囲内に設定することが望ま
しい。
【0055】本実施例では、燃料噴射ノズルの弁体を構
成するノズルニードル8を電磁式アクチュエータにより
軸方向に往復変移させる電磁式燃料噴射弁1に適用した
例を説明したが、弁体を機械的に軸方向に往復変移させ
る燃料噴射弁に適用しても良い。例えばバルブボディ内
に燃料が供給されて所定の油圧力に達すると、弁体が開
弁する燃料噴射ノズルに本発明を適用しても良い。これ
以外にも、流体を微粒化して噴射したいのであれば、そ
のような用途に本発明の流体噴射ノズルを用いても良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は電磁式燃料噴射弁の噴孔加工
方法を示した模式図である(第1実施例)。
【図2】電磁式燃料噴射弁の全体構成を示した断面図で
ある(第1実施例)。
【図3】(a)は電磁式燃料噴射弁の燃料噴射ノズルを
示した拡大断面図で、(b)は燃料入口側から見た噴孔
付きプレートを示した平面図である(第1実施例)。
【図4】(a)は噴孔付きプレートの噴孔形状を示した
平面図で、(b)は噴孔付きプレートの噴孔形状を示し
た断面図である(第1実施例)。
【図5】(a)〜(c)は電磁式燃料噴射弁の噴孔加工
方法を示した模式図である(比較例)。
【図6】(a)、(b)はパンチが折損する例を示した
模式図である(比較例)。
【図7】電磁式燃料噴射弁の噴孔加工方法を示した模式
図である(第1実施例)。
【図8】(a)は電磁式燃料噴射弁の噴孔加工方法を示
した模式図で、(b)は(a)のA−A断面図である
(第1実施例)。
【図9】(a)、(b)電磁式燃料噴射弁の噴孔加工方
法を示した模式図である(第1実施例)。
【図10】電磁式燃料噴射弁の噴孔加工方法を示した模
式図である(第2実施例)。
【図11】電磁式燃料噴射弁の噴孔加工方法を示した模
式図である(第3実施例)。
【図12】(a)は電磁式燃料噴射弁の燃料噴射ノズル
を示した拡大断面図で、(b)は燃料入口側から見た噴
孔付きプレートを示した平面図である(第4実施例)。
【符号の説明】
1 電磁式燃料噴射弁 7 バルブボディ 8 ノズルニードル(弁体) 9 燃料通路 10 噴孔付きプレート 20 燃料通路(流体通路) 21 弁座 22 シート部 29 バルブボディの開口部 30 噴孔 31 燃料入口(流体入口) 32 燃料出口(流体出口) 33 中心軸線(噴孔付きプレート面に直交する垂
線、板状材料面に直交する垂線) 34 噴孔中心軸線 40 板状材料 41 パンチ 42 パンチホルダ(パンチガイド) 43 ダイス 47 支持孔 48 排出孔 51 中心軸線 52 中心軸線 53 中心軸線 30a 噴孔 30b 噴孔 30c 噴孔 30d 噴孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗田 幹哉 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 原田 明典 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G066 AA01 AB02 BA55 CC24 CC37 CE22

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体入口から流体出口に向けて径が広が
    る末広がり形状の噴孔を有した噴孔付きプレートを備
    え、噴孔中心軸線が前記噴孔付きプレートに直交する垂
    線に対して傾斜している流体噴射ノズルの噴孔加工装置
    であって、 前記噴孔付きプレートの噴孔加工前の板状材料が載置さ
    れるダイスと、 先端部にテーパ部が形成されたパンチと、 このパンチの中心軸線が前記板状材料面に直交する垂線
    に対して傾斜するように前記パンチを摺動自在に支持す
    る支持孔を有するパンチガイドと、 前記パンチをその中心軸線方向に前進させるパンチ駆動
    手段とを備え、 前記パンチガイドは、前記パンチの先端部が前記板状材
    料に当たった時に生じる側方力を、前記支持孔の摺動面
    で受けることを特徴とする流体噴射ノズルの噴孔加工装
    置。
  2. 【請求項2】 前記パンチのテーパ部を、前記摺動面に
    沿う形状としたことを特徴とする請求項1に記載の流体
    噴射ノズルの噴孔加工装置。
  3. 【請求項3】 前記ダイスには、前記パンチが押し退け
    た不要部を排出する排出孔が形成されたことを特徴とす
    る請求項1または2に記載の流体噴射ノズルの噴孔加工
    装置。
  4. 【請求項4】 前記噴孔中心軸線を含み前記噴孔付きプ
    レートと直交する仮想面と前記噴孔付きプレートの噴孔
    内周面との2本の交線は、前記噴孔付きプレート面に直
    交する垂線に対して前記噴孔中心軸線と同じ方向に傾斜
    しており、 前記噴孔中心軸線と前記流体入口側端面とが形成する鈍
    角側にある第1の交線が前記噴孔付きプレート面に直交
    する垂線と形成する第1の傾斜角をθ1、前記噴孔中心
    軸線と前記流体入口側端面とが形成する鋭角側にある第
    2の交線が前記噴孔付きプレート面に直交する垂線と形
    成する第2の傾斜角をθ2としたとき、 θ1<θ2 の関係を満足することを特徴とする請求項1ないし3い
    ずれか1つに記載の流体噴射ノズルの噴孔加工装置。
  5. 【請求項5】 θ1≧15°の関係を満足することを特
    徴とする請求項4に記載の流体噴射ノズルの噴孔加工装
    置。
  6. 【請求項6】 前記パンチガイドの内面のうち前記パン
    チの先端部が摺動する摺動面は、前記板状材料面に直交
    する垂線に対して前記第1の傾斜角を有し、 前記パンチの先端部形状を、前記パンチの中心軸線に対
    して前記板状材料と反対方向に傾斜させて前記パンチガ
    イドの摺動面に沿う形状としたことを特徴とする請求項
    4または5に記載の流体噴射ノズルの噴孔加工装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1つに記載
    の噴孔加工装置を用いた流体噴射ノズルの噴孔加工方
    法。
  8. 【請求項8】 噴孔加工時に、前記ダイスと前記パンチ
    ガイドとの間に前記板状材料を保持した状態で、前記パ
    ンチガイドの中心軸線方向に前記パンチを前進させて前
    記パンチの先端部を前記板状材料に押し当て、前記パン
    チの先端部が押し退けたボリューム分の押し出し部を前
    記板状材料面より前方に押し出すことで、前記パンチの
    先端部形状を前記板状材料に転写して前記板状材料に前
    記所望の形状の噴孔を形成する押し出し成形を行うこと
    を特徴とする請求項7に記載の流体噴射ノズルの噴孔加
    工方法。
  9. 【請求項9】 前記パンチの先端部と前記ダイスとのク
    リアランスを、前記板状材料の板厚に対して所定範囲内
    に設定したプレス成形型を備え、 前記押し出し成形の後に、前記押し出し部を、前記板状
    材料面の高さ位置で切断または切削または研削すること
    により取り除く除去工程を行うことを特徴とする請求項
    8に記載の流体噴射ノズルの噴孔加工方法。
  10. 【請求項10】 前記パンチの先端部と前記ダイスとの
    クリアランスを所定値以下に設定したプレス成形型を備
    え、 前記押し出し成形時に、前記押し出し部が前記板状材料
    から離脱するまで前記パンチを押し込むことを特徴とす
    る請求項8に記載の流体噴射ノズルの噴孔加工方法。
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