JP2005098231A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 噴孔が配置された噴孔プレートを有するものであって、噴霧形状の形成のための噴孔の加工コストの低減を図るとともに、燃料噴霧の微粒化向上が可能な燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】 内周面13に弁座14を有する弁ボディ12と、弁座14に対し燃料流れの下流側に設けられ、燃料を噴射する噴孔21a〜21fを有する噴孔プレート20と、弁座14に着座することで噴孔21a〜21fからの燃料噴射を遮断し、弁座14から離座することで噴孔21a〜21fからの燃料噴射を許容する弁部材30とを備え、噴孔21a〜21fの燃料流れの下流側には、噴孔21a〜21fから噴射された燃料噴流を略液膜状体に形成するガイド部材23が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料噴射弁に関し、例えば内燃機関の燃焼室に燃料を噴射供給する燃料噴射弁に適用して好適なものである。
燃料噴射弁としては、例えば内燃機関の燃焼室に直接あるいは間接的に燃料噴射する燃料噴射弁が知られている。この種の燃料噴射弁から供給された燃料は、燃焼室あるいは吸気管において空気と混合され、燃焼室内に可燃混合気を形成する。燃焼室内の可燃混合気はピストン運動により圧縮された後、点火装置により着火燃焼し、内燃機関の動力として利用されている。
近年車両の排気ガス規制が強化されている。排気ガス中に含まれる有害成分を低減するために、燃料噴射弁から噴射される燃料噴霧を微粒化することが重要となっている。
特許文献1および特許文献2は、燃料噴射弁の先端に設けられた複数の微細な噴孔を有する噴孔プレート(オリフィスプレートとも呼ばれる)を開示している。これらの従来技術によると、噴孔プレートに形成された噴孔から燃料は噴射され、微粒化される。
特開平9−14090号公報 特開平11−70347号公報
上記従来技術は、例えば中空円錐状等の液膜状体の噴霧形状等の燃料噴霧の形状によっては、各噴孔(噴孔軸)の加工方向を噴孔毎に異なるようにする必要があるため(図8参照)、特に噴孔数が多い場合には膨大な加工消費時間が掛かってしまい、製造コストの増加要因となっていった。
また、最近の国内外の排気ガス規制が更に強化されるに伴い更なる燃料の微粒化向上の要求がある。従来技術の微粒化程度では、法規制を通らなくなってきている。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、噴孔が配置された噴孔プレートを有するものであって、噴霧形状の形成のための噴孔の加工コストの低減を図るとともに、燃料噴霧の微粒化向上が可能な燃料噴射弁を提供することにある。
本発明の請求項1によると、内周面に弁座を有する弁ボディと、弁座に対し燃料流れの下流側に設けられ、燃料を噴射する噴孔を有する噴孔プレートと、弁座に着座することで噴孔からの燃料噴射を遮断し、弁座から離座することで噴孔からの燃料噴射を許容する弁部材とを備え、噴孔の燃料流れの下流側には、噴孔から噴射された燃料噴流を略液膜状体に形成するガイド部材が設けられていることを特徴とする。
これによると、弁ボディの先端側に噴孔を有する噴孔プレートが設けられている。噴孔プレートに形成された噴孔の燃料流れの下流側には、各噴孔から噴射された燃料噴流を例えば略中空円錐状の液膜状体に形成するガイド部材が設けられている。したがって、従来技術のように各噴孔毎に噴孔軸方向を変えて加工することなく、噴孔から噴射された燃料噴流を沿わせて液膜状体に噴霧形状を形成できる。
さらに、従来技術では、各噴孔から噴射した燃料噴流はそれぞれ筋状に広がり、全体としてほぼ液膜状にみえる程度であったのに比べて、本発明の請求項1の燃料噴射弁では、ガイド部材によって液膜状体の燃料噴霧に形成するので、空気との接触面積の拡大が図れ、よって燃料の微粒化が促進された噴霧となる。
本発明の請求項2によると、ガイド部材は、燃料噴流を外周面に沿って誘導可能な末広がり形状に形成されていることを特徴とする。
これによると、ガイド部材の外周面は、各噴孔からの燃料噴流を沿わせて誘導することが可能な末広がり形状に形成されているため、略中空円錐状等の液膜状体の燃料噴霧に形成することができる。
なお、液膜状体は、空気との接触面積拡大が図れる形状であれば、略中空円錐状に限らず、略中空楕円錘状、あるいは略中空長円錘状等であってもよい。
本発明の請求項3によると、噴孔は、複数個設けられており、噴孔プレートの所定の円内において、ほぼ等間隔配置されていることを特徴とする。
従来技術では、均質な液膜状体を形成するためには、噴孔間の間隔が狭くなり、噴孔プレートにおける燃料噴射圧力に対する強度が低下するおそれがあった。これに対して本発明の請求項3の燃料噴射弁では、噴孔プレート上に所定の円内において噴孔をほぼ等間隔配置するため、噴孔プレートの燃料噴射圧力に対する強度低下を回避することができる。そのため、微粒化の促進を図るための液膜状体の噴霧を形成することができるとともに、噴孔プレートに噴孔を形成する際の製造コストの低減と強度確保とが図れる。
本発明の請求項4によると、噴孔の形状は、軸方向にストレート状の円筒であることを特徴とする。
これによると、微粒化を促進するための燃料噴霧を形成するのに、噴孔プレートに形成する噴孔形状は、軸方向にストレート状の円筒であればよいので、噴孔プレートに噴孔を加工する加工コストつまり製造コストの低減が図れる。
本発明の請求項5によると、噴孔の形状は、スリット状の長孔であることを特徴とする。
これによると、噴孔形状は、ストレート状の円筒等の円、楕円等に限らず、スリット状の長孔であってもよい。ストレート状の円筒等の丸孔、主流が確定しにくい長孔いずれの孔形状であっても、ガイド部材によって液膜状体に燃料噴霧を形成できる。
本発明の請求項6によると、ガイド部材は、噴孔プレートの燃料出口面側に設けられていることを特徴とする。
これによると、ガイド部材が噴孔プレートの燃料出口側に設けられているものに適用して好適である。例えば、ガイド部材は噴孔プレートに一体的に形成され、また接合することで形成される。
本発明の請求項7によると、燃料を噴射するための燃料噴射弁において、燃料噴射弁の先端に設けられ、燃料を噴射するための噴孔が形成された噴孔プレートと、
噴孔の燃料流れの下流側に設けられ、噴孔から噴射された燃料噴流を外周面に沿って誘導して略液膜状体に形成する液膜形成手段とを備えている。
これによると、燃料噴射弁の先端側に噴孔を有する噴孔プレートが設けられている。噴孔プレートに形成された噴孔の燃料流れの下流側には、各噴孔から噴射された燃料噴流を例えば略中空円錐状の液膜状体に形成する液膜形成手段が設けられている。したがって、従来技術のように各噴孔毎に異なる加工による加工コスト増加を招くことなく、噴孔の下流側に設けた液膜形成手段によって液膜状体に噴霧形状を形成することができる。
以下、本発明の燃料噴射弁を、内燃機関の燃焼室に燃料を直接噴射供給する燃料噴射弁に適用して、具体化した実施形態を図面に従って説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係わる噴孔プレート周りを示す模式的部分断面図である。図2は、本実施形態の燃料噴射弁を示す断面図である。図3は、図1中のガイド部材および噴孔プレートを下方向からみた部分平面図である。図4は、本実施形態に係わる噴孔プレートおよびガイド部材を示す斜視図である。
燃料噴射弁(以下、インジェクタと呼ぶ)10は、図示しないエンジンのシリンダヘッドに取付けられている。具体的には図示しない燃焼室はシリンダブロック(図示せず)の内周面と、シリンダヘッドの内周面と、ピストン(図示せず)の上端面とで区画されており、燃焼室臨んだ略中央上部位置にインジェクタ10が配置され、燃焼室に直接燃料を噴射するものである。インジェクタ10の噴射圧力は、1MPaから30MPaの範囲内の所定の燃料噴射圧である。インジェクタ10から燃焼室内に噴射する燃料噴霧は、略中空円錐状の噴霧である。この噴霧は、図2に示すインジェクタ10の弁部材30が弁座14に着座する方向に沿ったインジェクタ10の中心軸線(以下、軸線と呼ぶ)108から噴射方向に向かうに従い離れ、軸線108を中心とする略中空円錐状等の薄液膜状体に形成されている。なお、薄液膜状体は、噴孔プレート20に配置された複数の噴孔21から噴射された噴流群によって形成されている。
図2に示すように、弁ボディ12は弁ハウジング16の燃料噴射側端部の内壁に溶接により固定されている。弁ボディ12は燃料流れ方向の噴孔プレート20側に向けて縮径する内周面としての円錐面13を有している。円錐面13には、円錐面13には弁部材としてのノズルニードル30が離座および着座可能である。なお、ここで、円錐面13は、ノズルニードル30が離座および着座可能な弁座14を構成する。具体的には、弁座14には、ノズルニードル30の当接部31が離座、着座する。
噴孔プレート20は略有底筒状に形成されており、弁ハウジング16の底部の内壁と弁ボディ12の底部の内壁との間に挟持されている。噴孔プレート20には、図1および図3に示すように、複数(本実施例では、図3に示す6個)の噴孔21a、21b、21c、21d、21e、21fがほぼ等間隔に配置されている。具体的には6個の噴孔21a〜21fは、噴孔プレート20の中心軸90を中心として略円周上に並ぶように配置されている。なお、複数の噴孔配置としては、中心軸90を中心として内側円周と外側円周に、それぞれ周方向に横並びする噴孔同士の間隔が略等間隔に配置されるものであってもよい。
6個の噴孔21a〜21fは、要求される燃料の噴霧の形状、方向、数などに応じて、その大きさ、噴孔配列等が決定される。また、噴孔の開口面積は、開弁時の流量を規定する。したがって、インジェクタ10の燃料噴射量は、噴孔の開口面積と、開弁期間とによって計量される。なお、以下本実施形態で説明する噴孔21a〜21fの形状は、噴孔径が一定のストレート孔(ストレート状の円筒)とする。なお、噴孔形状は、ストレート状の円筒に限らず、噴射方向に先細のテーパ状の円筒、あるいは先太のテーパ状の円筒等の円筒状であってもよい。噴孔21a〜21fは、プレス加工、レーザ加工または放電加工により形成されている。
本実施形態では、図1に示すように、各噴孔21a〜21fは、各噴孔軸が軸方向に配置されている。具体的には噴孔プレート20に各噴孔軸が直交して配置されている。噴孔21a〜21fの燃料流れの下流側には、ガイド部材23が配置されている。このガイド部材23は、各噴孔21a〜21fから噴射された燃料噴流が沿う外周面24を有する。この外周面24は、インジェクタ10の弁部材30が弁座14に着座する方向に沿ったインジェクタ10の中心軸線108から噴射方向に向かうに従い、ベルマウス状に広がっている。この外周面24は燃料噴流をベルマウス状の表面を沿わせて誘導する機能を有する。外周面24は、ベルマウス状に限らず、噴射方向に向かうに従い末広がり形状であるものであれば、円錐状、楕円錘状等のいずれの形状であってもよい。なお、ガイド部材23は、略円錐台の形状である。ガイド部材23の形状は、略円錐台に限らず、略楕円錘台等であってもよい。
図3に示すように、ガイド部材23の外周面24の最外周の大きさ(径)をφD2とすると、各噴孔21a〜21fを外接する外接円もしくは21a〜21fをほぼ等間隔配置する所定の円内φDsに対して、φD2>φDsの関係にある。噴孔21a〜21fから鉛直下方に筋状に燃料噴流が噴出したとき、φD2>φDsの関係にあるるため、燃料噴流は外周24に沿って誘導される。ベルマウス状等の外周面24に沿って滑らかに噴射方向を放射方向に変えられる。噴射方向を変えられた燃料噴流は、外周面24の外周端から薄い液膜状に流出する。
なお、ここで、ガイド部材23は、各噴孔21a〜21fから噴射された燃料噴流を外周面24に沿って誘導して液膜状体に形成する液膜形成手段を構成する。
ノズルニードル30が弁座14に着座すると噴孔21a〜21jからの燃料噴射が遮断され、ノズルニードル30が弁座14から離座すると噴孔21a〜21jからの燃料噴射が許容され燃料が噴射される。
図1に示すように、ノズルニードル30の先端部(詳しくは、噴孔プレート側の端面32)は平坦である。噴孔プレート側の端面32と噴孔プレート20のノズルニードル側端面26とで区画される燃料空間80は扁平である。また、噴孔プレート20の板厚をt、各噴孔の径をdとすると、t/d≦1.5になるように設定されている。具体的には板厚tは、t=0.3〜0.5mmの範囲内の所定の板厚である。
図2に示すように、筒部材40は弁ハウジング16の反噴孔側の内周壁に挿入され、溶接により弁ハウジング16に固定されている。筒部材40は、噴孔プレート20側から第1磁性筒部42、非磁性筒部44、および第2磁性筒部46により構成されている。非磁性筒部44は第1磁性筒部42と第2磁性筒部46との磁気的短絡を防止する。この磁気的短絡防止により、コイル60の通電により発生する電磁力による磁束を、アーマチャ50と吸引部材54に効率的に流れるようにしている。
可動コア(以下、アーマチャと呼ぶ)50は磁性材料で略円筒状に形成されており、ノズルニードル30の反噴孔側の端部34と溶接により固定されている。アーマチャ50はノズルニードル30とともに往復移動する。アーマチャ50の筒壁を貫通する流出孔52は、アーマチャ50の筒内外を連通する燃料通路を形成している。
固定コア(以下、吸引部材と呼ぶ)54は磁性材料で略円筒状に形成されている。吸引部材54は筒部材40内に挿入されており、筒部材40と溶接により固定されている。吸引部材54はアーマチュア50に対し反噴孔側に設置されアーマチャア50に向きあっている。
アジャスティングパイプ56は吸引部材54の内周に圧力され、内部に燃料通路を形成している。スプリング58は一端部でアジャスティングパイプ56に係止され、他端部でアーマチャ50に係止されている。アジャスティングパイプ56の圧入量を調整することにより、アーマチャ50に付勢するスプリング58の荷重が変更される。スプリング58の付勢力によりアーマチャ50およびノズルニードル30は弁座14に向けて付勢されている。
コイル60はスプール62に巻回されている。ターミナル65はコネクタ64にインサート成形されており、コイル60と電気的に接続している。コイル60に通電すると、アーマチャ50と吸引部材54との間に磁気吸引力が働き、スプリング58の付勢力に抗してアーマチャ50は吸引部材54側に吸引される。
フィルタ70は吸引部材54の燃料上流側に設置されており、インジェクタ10に供給される燃料中の異物を除去する。吸引部材54内にフィルタ70を通して流入した燃料は、アジャスティングパイプ56内の燃料通路、アーマチャ50内の燃料通路、流出孔52、弁ハウジング16の内周壁とノズルニードル30の外周壁との間を順次通過する。ノズルニードル30が弁座14との間に形成される開口流路を燃料が通過し噴孔21a〜21jに導かれる。
なお、ここで、弁ボディ12とノズルニードル30とは燃料噴射を断続する弁部を構成する。噴孔プレート20は燃料を微粒化し、噴霧を形成する燃料噴霧形成手段を構成する。コイル60とアーマチャ50と吸引部材54と筒部材40とスプリング58とは弁部を駆動する電磁駆動部を構成する。弁ボディ12とノズルニードル30の弁部構造は、弁ボディ12がノズルニードル30を往復移動可能に収容され、ノズルニードル30が弁ボディ12内で弁座14に離座および着座するいわゆる内開弁である。
上述の構成を有するインジェクタ10の作動について以下説明する。コイル60に通電すると、コイル60には電磁力が生じる。したがって、アーマチャ50は吸引部材54に向けて引きつけられ、ノズルニードル30が弁座14から離座する。よって、インジェクタ10は開弁し、燃料が噴孔21a〜21fを通して噴射される。
各噴孔21a〜21fから噴射された燃料(燃料噴流)は、図4の矢印で示されるように、鉛直下方に噴出する。噴出した燃料噴流は、ガイド部材23の外周面24に沿って略放射状に噴射方向の向きを変えられる。さらに、各燃料噴流は、外周面24に沿いながら略扇状に複数(図4では模式的に3分流)の分流する。そして、各噴孔21a〜21fから噴射された燃料噴流は外周面24に沿って分流化して薄液膜状に形成される。その結果、各噴孔21a〜21fから噴射された燃料噴流は、ガイド部材23の外周面24によって略液膜状体に形成できる。略中空円錐状の略液膜状体の噴霧が形成されると、噴霧は広げられ、空気との接触面積が増加する。さらに、燃料噴霧の横断面は、略全周にわたってほぼ均一に微粒化されている。
コイル60への通電が停止されると、コイル60に生じていた電磁力が消失する。ノズルニードル30が、スプリング58により弁座14に向けて押付けられ、インジェクタ10は閉弁し、燃料噴霧が遮断される。コイル60への通電期間を調節することにより、インジェクタ10から噴射される燃料噴霧の燃料噴射量が調節される。
次に、本実施形態の作用効果を説明すると、(1)噴孔プレート20に形成された噴孔21a〜21fの燃料流れの下流側には、各噴孔21a〜21fから噴射された燃料噴流を略中空円錐状の液膜状体に形成するガイド部材が設けられている。したがって、従来技術(図8参照)のように各噴孔毎に噴孔軸方向を変えて加工することなく、噴孔21a〜21fから噴射された燃料噴流を沿わせて液膜状体に噴霧形状を形成できる。
(2)さらに、従来技術(図8参照)では、各噴孔から噴射した燃料噴流はそれぞれ筋状に広がり、全体としてほぼ液膜状にみえる程度であったのに比べて、本発明の燃料噴射弁10では、ガイド部材23によって略中空円錐状の液膜状体に燃料噴霧を形成するので、空気との接触面積の拡大が図れ、よって燃料の微粒化が促進された噴霧となる。
(3)ガイド部材23の外周面24は、各噴孔21a〜21fからの燃料噴流を沿わせて誘導することが可能な末広がり形状に形成されているため、略中空円錐状等の液膜状体の燃料噴霧に形成することができる。なお、液膜状体は、空気との接触面積拡大が図れる形状であれば、略中空円錐状に限らず、略中空楕円錘状、あるいは略中空長円錘状等であってもよい。
(4)噴孔21a〜21fの形状はストレート状の円筒であって、噴孔軸が噴孔プレートに直交する配置されている。そのため、微粒化を促進するための略中空円錐状等の液膜状体の燃料噴霧を形成するのに、軸方向にストレート状の円筒の噴孔21a〜21fを噴孔プレート20に形成するだけでよいので、噴孔プレート20に噴孔21a〜21fを加工する加工コストつまり製造コストの低減が図れる。
(5)ガイド部材23は、噴孔プレート20の燃料出口面27(図1参照)側に設けられている。そのため、ガイド部材23は噴孔プレート20に一体的に形成され、また接合することで形成されることができる。
(6)なお、従来技術では、均質な液膜状体を形成しようとすると、筋状に噴射される燃料(燃料噴流)同士を近づけるために噴孔21a〜21f間の間隔が狭くなって、噴孔プレート20における燃料噴射圧力に対する強度が低下するおそれがあった。これに対して、本発明の燃料噴射弁では、複数の噴孔21a〜21fは噴孔プレート20の所定の円(φDs)内においてほぼ等間隔配置されている。そのため、噴孔21a〜21f間の間隔が狭くなることを防止でき、よって噴孔プレート20の燃料噴射圧力に対する強度低下を回避することができる。したがって、微粒化の促進を図るための液膜状体の噴霧を形成することができるとともに、噴孔プレート20に噴孔21a〜21fを形成する際の製造コストの低減と強度確保とが図れる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を適用した他の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態においては、第1の実施形態と同じもしくは均等の構成には同一の符号を付し、説明を繰返さない。
第2の実施形態では、第1の実施形態で説明した噴孔21a〜21fが噴孔プレート20に直交する直交配置されるものに代えて、図5および図6に示すように、噴孔121a〜121fが噴孔プレート20に傾斜した傾斜配置されたものとする。図5は、本実施形態に係わるガイド部材および噴孔プレートを下方向からみた部分平面図である。図6は、本実施形態に係わる噴孔プレートおよびガイド部材を示す斜視図である。
図5に示すように、噴孔121a〜121fが噴孔プレート20に傾斜して形成されている。なお、例えば噴孔121aの燃料出口、燃料入口を、それぞれ121ao、121aiで表すようにし、燃料出口を添え字としてo、燃料入口を添え字としてiを追加するものとする。
ガイド部材23の外周面24の最外径をφD2とすると、各噴孔の燃料出口121ao〜121foを外接する外接円もしくは121a〜121fをほぼ等間隔配置する所定の円内φDsに対して、φD2>φDsの関係にある。
この様な構成であっても、各噴孔121a〜121fから噴射された燃料(燃料噴流)は、鉛直下方よりやや外側に傾斜して下方に噴出する。そして、φD2>φDsの関係にあるため、燃料噴流は外周面24に沿って誘導される。したがって、第1の実施形態と同様な効果が得られる。
(他の実施形態)
なお、上述した実施形態では、噴孔プレート20に形成する噴孔21a〜21fの形状を、ストレート状の円筒等の丸孔で説明したが、図7に示すように、スリット状の長孔221a、221b、221cであるものでもよい。図7は、他の実施形態に係わるガイド部材および噴孔プレートを下方向からみた部分平面図である。図7に示すように、長孔221a〜221cは、所定の円φDs内にほぼ等間隔に配置されている。スリット状の長孔221a〜221cでは、ストレート状の円筒等の丸孔に比べて主流が確定しにくい。長孔221a〜221cから噴射された燃料(燃料噴流)は、鉛直下方へ噴出する。そして、主流が確定しにくい燃料噴流であっても、ガイド部材23の外周面24に沿うことで液膜状体を形成するように誘導される。したがって、第1の実施形態と同様な効果が得られる。
なお、以上説明した本実施形態では、インジェクタ10を燃焼室に臨んだ略中央上部位置に配置する構成で説明したが、燃焼室に臨んだ外周側の上部位置であってもよい。
さらになお、以上説明した本実施形態では、燃焼室に直接燃料噴射するインジェクタ10で説明したが、吸気管等に燃料噴射することで燃焼室に間接的に燃料噴射するインジェクタであってもよい。
なお、以上説明した本実施形態では、噴孔プレート20には噴孔21a〜21fが6個設けられているものとして説明したが、ガイド部材(液膜形成手段)23を有するものであれば、噴孔プレート20に形成される噴孔は複数個に限らず、1個(単孔)であってもよい。
本発明の第1の実施形態に係わる噴孔プレート周りを示す模式的部分断面図である。 第1の実施形態の燃料噴射弁を示す断面図である。 図1中のガイド部材および噴孔プレートを下方向からみた部分平面図である。 第1の実施形態に係わる噴孔プレートおよびガイド部材を示す斜視図である。 第2の実施形態に係わるガイド部材および噴孔プレートを下方向からみた部分平面図である。 第2の実施形態に係わる噴孔プレートおよびガイド部材を示す斜視図である。 他の実施形態に係わるガイド部材および噴孔プレートを下方向からみた部分平面図である。 従来技術による噴孔プレートを示す斜視図である。
符号の説明
10 インジェクタ(燃料噴射弁)
12 弁ボディ
13 円錐面(内周面)
14 弁座
20 噴孔プレート
21a、21b、21c、21d、21e、21f 噴孔
23 ガイド部材
24 外周面
30 ノズルニードル(弁部材)
90 (噴孔プレートの)中心軸
108 (インジェクタの)中心軸

Claims (7)

  1. 内周面に弁座を有する弁ボディと、
    前記弁座に対し燃料流れの下流側に設けられ、燃料を噴射する噴孔を有する噴孔プレートと、
    前記弁座に着座することで前記噴孔からの燃料噴射を遮断し、前記弁座から離座することで前記噴孔からの燃料噴射を許容する弁部材とを備え、
    前記噴孔の燃料流れの下流側には、前記噴孔から噴射された燃料噴流を略液膜状体に形成するガイド部材が設けられていることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記ガイド部材は、前記燃料噴流を外周面に沿って誘導可能な末広がり形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記噴孔は、複数個設けられており、前記噴孔プレートの所定の円内において、ほぼ等間隔配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記噴孔の形状は、軸方向にストレート状の円筒であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記噴孔の形状は、スリット状の長孔であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料噴射弁。
  6. 前記ガイド部材は、前記噴孔プレートの燃料出口面側に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  7. 燃料を噴射するための燃料噴射弁において、
    前記燃料噴射弁の先端に設けられ、燃料を噴射するための噴孔が形成された噴孔プレートと、
    前記噴孔の燃料流れの下流側に設けられ、前記噴孔から噴射された燃料噴流を外周面に沿って誘導して略液膜状体に形成する液膜形成手段とを備えていることを特徴とする燃料噴射弁。
JP2003333952A 2003-09-25 2003-09-25 燃料噴射弁 Pending JP2005098231A (ja)

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