JP2004182009A - 車両用空調ユニット及び膨張弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】車室内の温度が高いとき、フロント側を積極的に冷房しクールダウン時間を短縮できる空調ユニット及び小型の膨張弁を提供することである。
【解決手段】車両用空調ユニットは、受液器104と、並列に配置されたフロント側蒸発器108及びリア側蒸発器107と、受液器とフロント側蒸発器との間に配置されたフロント側減圧手段112及び受液器とリア側蒸発器との間に配置されたリア側減圧手段112と、を含む。この空調ユニットにおいて、車室内の温度が特に高いとき、フロント側1減圧手段112の内圧とリア側減圧手段111の内圧との差を利用してフロント側減圧手段の開度を増加させる開度調整部115を設けた。
【選択図】図1
【解決手段】車両用空調ユニットは、受液器104と、並列に配置されたフロント側蒸発器108及びリア側蒸発器107と、受液器とフロント側蒸発器との間に配置されたフロント側減圧手段112及び受液器とリア側蒸発器との間に配置されたリア側減圧手段112と、を含む。この空調ユニットにおいて、車室内の温度が特に高いとき、フロント側1減圧手段112の内圧とリア側減圧手段111の内圧との差を利用してフロント側減圧手段の開度を増加させる開度調整部115を設けた。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用空調ユニット及び該空調ユニットで使用される膨張弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両において空調ユニット(冷房ユニット)は、一般的に、冷媒循環回路上に配置された圧縮機、凝縮器、受液器、膨張弁及び蒸発器等から成り、蒸発器で発生した冷気を車室内に送り込む。しかし、いわゆるワンボックスカー等では車室が前後方向に長く、フロント側の吹出口のみから冷気を吹き出したのでは、後部座席に座っている同乗者には冷気は余り届かない。
【0003】
そこで、従来の空調ユニットの(特許文献1参照)の一種に、車室内にフロント側の吹出口及びリヤ側の吹出口を設け、これに対応してフロント側の蒸発器及び膨張弁と、リヤ側の蒸発器及び膨張弁を設けたものがある。この場合、2つの蒸発器はエンジンルーム内に配置され、2つの膨張弁はキャビン内に配置されていた。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−130245
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の空調ユニット及び膨張弁には以下の点で改良の余地があった。第1に、車室内の温度が特に上昇し、運転席のステアリングホイールやレバーが触れない程熱くなっているとき(例えば夏期屋外に駐車したとき)、空調ユニットの作動開始後、ステアリングホイール等が運転可能な温度に下がるまでの時間(クールダウン時間)が長い。
【0006】
尚、クールダウンの初期にフロント側の膨張弁の開度を大きくして多量の冷媒を流せばクールダウン時間はある程度短くできる。しかし、過熱度が一定になるように膨張弁の絞りを制御しているため、クールダウン時間の短縮には限界がある。
【0007】
第2の問題点は、膨張弁が2つあることに起因する。先ず、両方の膨張弁のキャビン内への搭載作業は困難であり、時間及び手間がかかる。また、2つの膨張弁を搭載しているために空調ユニットの重量が重くなるるのみならず、キャビン内で大きなスペースを占める。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、車室内の温度が特に高いときは車室のフロント側を積極的に冷房しクールダウン時間を短くできる空調ユニット、及び該空調ユニットに使用する膨張弁を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願の発明者は、車室内の温度が所定値よりも高いときは、フロント側の吹出口からより多量の冷風を吹き出すことを思い付いて、本発明を完成した。
【0010】
本願の第1発明による車両用空調ユニットは、請求項1に記載したように、受液器と;並列に配置されたフロント側蒸発器及びリア側蒸発器と;受液器とフロント側蒸発器との間に配置されたフロント側減圧手段及び受液器とリア側蒸発器との間に配置されたリア側減圧手段と;を含む車両用空調ユニットにおいて、車室内の温度が特に高いとき、フロント側減圧手段の内圧とリア側減圧手段の内圧との差を利用してフロント側減圧手段の開度を増加させる開度調整部を設けたことを特徴とする。
【0011】
この空調ユニットにおいて、車室内の温度が特に高いときは、開度調整部がフロント側減圧手段の開度を増加させてより多量の冷媒をフロント側蒸発器に供給する。
【0012】
請求項2の空調ユニットは、請求項1において、フロント側減圧手段は第1膨張弁であり、リア側減圧手段は第1膨張弁とは別個独立の第2膨張弁である。また、請求項3の空調ユニットは、請求項1において、フロント側減圧手段は1つの膨張弁の第1絞り部であり、リア側減圧手段は膨張弁の第2絞り部である。
【0013】
第2発明による膨張弁は、請求項4に記載したように、冷媒循環回路上において受液器と、並列に配置されたフロント側蒸発器及びリア側蒸発器との間に配置される1つの膨張弁であって、受液器に接続される1つの流入口と;フロント側蒸発器に接続される第1流出口、及びリア側蒸発器に接続される第2流出口と;流入口と第1流出口との間に配置されたフロント側絞り部、及び流入口と第2流出口との間に配置されたリア側絞り部と;フロント側絞り部の開度を調整するフロント側開度調整部、及びリア側絞り部の開度を調整するリア側開度調整部と;車室内の温度が特に高いとき、フロント側開度調整部の内圧とリア側開度調整部の内圧との差を利用してフロント側1絞り部の開度を増加させる開度増加部と;から成ることを特徴とする。
【0014】
この膨張弁において、車室内の温度が特に高いときは、開度増加部がフロント側絞り部の開度を増加させ、より多量の冷媒をフロント側蒸発器に供給する。
【0015】
請求項5の膨張弁は、請求項4において、流入口、第1流出口及び第2流出口はハウジングに形成され;フロント側1絞り部及びリア側絞り部はハウジングとこのハウジングに移動可能に挿入された第1軸部材及び第2軸部材との間に形成され;フロント側開度調整部は第1流出口に接続されるフロント側蒸発器の出口の圧力により変形し第1軸部材を軸方向に移動させる第1変形部材を含み;リア側開度調整部は第2流出口に接続されるリア側蒸発器の出口の圧力により変形し第2軸部材を軸方向に移動させる第1変形部材を含む。
【0016】
請求項6の膨張弁は、請求項5において、第1軸部材と第2軸部材とは同軸上に配置されている。また、請求項7の膨張弁は、請求項5において、フロント側蒸発器の出口の圧力はリア側蒸発器の出口の圧力よりも高く設定され;開度増加部は第1軸部材に結合された第3変形部材、第1軸部材の近くに配置され第1変形部材に結合された第3軸部材、第2変形部材と第3変形部材とを結ぶ第1通路、第1変形部材と第3変形部材とを結ぶ第2通路から成る。
【0017】
【発明の実施の形態】
<空調ユニット>
▲1▼本発明の空調ユニット(冷房ユニット)は、少なくとも冷媒循環回路上に配置された受液器、冷房時の冷媒の流れ方向において受液器の下流側の1つ又は2つの膨張弁、及び該膨張弁の下流側の2つの蒸発器を含む。膨張弁については後述する。
【0018】
2つの蒸発器(エバポレータ)は冷媒循環回路上で1つ又は2つの膨張弁の下流側に並列に配置され、凝縮器で液化され膨張弁で低温かつ低圧状態になった液冷媒を蒸発させることにより、その外部を流通する空気から熱を奪い冷気にするとともに、除湿する。この冷気がダクト等通して車室内に送り込まれる。
【0019】
空調ユニットは更に、圧縮機(コンプレッサ)及びその下流側に配置された凝縮器(コンデンサ)を含むことができる。圧縮機は吸入した冷媒を圧縮し、凝縮器は圧縮機から吐出される冷媒を凝縮液化させるものである。上記受液器(レシーバ)は凝縮器から流出する冷媒を気体と液体とに分離して液冷媒のみを膨張弁を介して蒸発器に供給するものである。
▲2▼膨張弁が2つの場合について図4を基に説明する。冷媒循環回路100上に、圧縮機102、凝縮器104、受液器106、リヤ側膨張弁111及びフロント側蒸発器112、並びにリヤ側蒸発器107及びフロント側蒸発器108がこの順序で配置されている。
【0020】
膨張弁111及び112では、軸部材の一端に取り付けたダイアフラムがケース内に収容されている。他端に取り付けた弁部がハウジングの弁座に接触可能となっており、弁部と弁座とが1つの減圧手段(絞り部)を構成している。また、軸部材はバネによって閉弁方向に付勢されている。このような膨張弁の構成自体は公知であるので、これ以上詳述しない。
【0021】
開度調整部115は、車室内の温度が特に高いとき、フロント側膨張弁108の減圧手段の内圧とリア側膨張弁107減圧手段の内圧との差を利用して、フロント側膨張弁107の開度を増加させる。
▲3▼尚、膨張弁が1つの場合については、実施例で説明する。また、1つ又は2つの膨張弁も、2つの蒸発器もエンジンルーム内に配置することができる。
▲4▼冷却負荷、過熱度(スーパヒート)
冷却負荷の高低は、例えば車室のフロント側の温度で判断することができる。フロント側の所定部位に取り付けた温度センサに測定した温度が所定値よりも高いときは負荷が大きく、低いときは小さいと判断する。所定温度は例えば60から35度の範囲で設定できる。
【0022】
「過熱度(スーパヒート)」とは、フロント側蒸発器の出口における冷媒温度と入口における冷媒温度(飽和温度)との差であり、通常5から10度の範囲で選定する。絞りの開度が大きく蒸発器に供給する冷媒の量が多いと過熱度は小さくなり、冷媒の量が少ないと大きくなる。過熱度が大きすぎると冷媒が早く蒸発してしまい、反対に小さすぎると十分に蒸発しない。本発明では、一定の条件下で減圧手段の開度を増加させる開度増加部を設けたことにより、過熱度がこれを設けない場合よりも小さくなる。但し、開度増加部が作動するのは冷却負荷が大きいときであるので、冷媒が蒸発しない心配はない。
<膨張弁(エックスパンションバルブ)>
▲1▼膨張弁には2つの機能がある。第1の機能は、凝縮器から受液器を介して流れてくる高温かつ高圧の液冷媒を小孔から噴射することにより減圧及び膨張させて、低温かつ低圧で霧状の冷媒にすることである。第2の機能は、冷媒の流量を調節して、蒸発器の出口で冷媒の蒸発状態が適度な過熱度を持つようにすることである。そのために、蒸発器の出口の温度を検出している。
▲2▼1つの膨張弁はハウジング、第1軸部材及び第2軸部材等を含み、フロント側及びリア側の絞り部を備えている。即ち、ハウジングに移動可能に挿入された第1軸部材の一端に取り付けた第1ダイアフラムが第1ケース内に収容され、他端に取り付けた第1弁部がハウジングに形成された第1弁座に接触可能となっている。第1弁部と第1弁座とがフロント側絞り部を構成する。第1ケースには第1感温部が接続され、フロント側蒸発器の出口の冷媒の温度を検出して第1ダイアフラムにフィードバックしている。また、第1軸部材は第1バネによって閉弁方向に付勢されている。
【0023】
上記事情は、第2軸部材、第2ケース、第2ダイヤフラム及び第2感温部等についても同様である。第2弁部と第2弁座とがリア側絞り部を構成する。また、第2感温部がリア側蒸発器の出口の冷媒の温度を検出している。
第1軸部材と第2軸部材とは同軸上に配置することできる。
▲3▼1つの膨張弁は更に、開度増加部を持つ。この開度増加部は機械作動式のものでも、電気作動式のものでも良い。電気作動式の場合、車室内の温度が35度以上であればフロント側の減圧手段の弁開度を大きくすれば良い。機械作動式について実施例で説明する。
【0024】
【実施例】
以下、図1、図2及び図3を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
(構成)
図1に示すように、冷媒循環回路100上に圧縮機102、凝縮器104、受液器106、1つの膨張弁10及び2つの蒸発器107,108が冷房時の冷媒の流れ方向においてこの順序で配置されている。フロント側蒸発器108とリヤ側蒸発器107とは並列に配置されている。
【0025】
膨張弁10はハウジング11と、上方軸部材(第2軸部材)21、上方ダイアフラム(第2変形部材)22及びリヤ側感温筒24と、下方軸部材(第1軸部材)31、第1下方ダイアフラム(第1変形部材)32及びフロント側感温筒34と、側方軸部材(第3軸部材)44及び第2下方ダイヤフラム(第3変形部材)41等を有する。
【0026】
詳述すると、全体として柱形状のハウジング11の中心部に形成され軸方向(図1で上下方向)に延びる貫通孔12は上方孔部12a及び下方孔部12bと中間孔部12cとの間にそれぞれ上方弁座14及び下方弁座15が形成されている。高さ方向中間部の左側には中間孔部12cに繋がる1つの流入口17、右側には流入口17の上下でそれぞれ上方孔部12a及び下方孔部12bにそれぞれ繋がる2つの流出孔18及び19が形成されている。
【0027】
上方孔部12aに上方軸部材21が挿入され、その上端には上方ダイヤフラム22が結合されている。上方ダイヤフラム22が収容された上方ケース23にリヤ側感温筒24が接続され、このリヤ側感温筒24に冷媒循環回路100内の冷媒と同じ冷媒が充填され(但し、異なる冷媒が充填されていても良い)、リア側蒸発器107の出口に配置されている。上方軸部材21の下端は上方弁座14に接触する上方弁部26を備え、上方弁部26と上方弁座14とでリヤ側絞り部27が構成される。上方ダイヤフラム22はその下面とハウジング11との間に配置された上方圧縮バネ28より上方に付勢されている。
【0028】
上方軸部材21、ダイヤフラム22及び上方圧縮バネ28等によりリア側開度調整部25が構成される。
【0029】
一方、下方孔部12bに下方軸部材31が挿入され、その下端寄りの部分には第1下方ダイヤフラム32が結合されている。第1下方ダイヤフラム32が収容された第1下方ケース33にフロント側感温筒34が接続され、このフロント側感温筒34に冷媒循環回路100内の冷媒と同じ冷媒が充填され、フロント側蒸発器108の出口に配置されている。下方軸部材31の上端は下方弁座15に接触する下方弁部36を備え、下方弁部36と下方弁座15とでフロント側絞り部37が構成される。第1下方ダイヤフラム32はその下面とハウジング11との間に配置された下方圧縮バネ38より上方に付勢されている。
【0030】
下方軸部材31、第1下方ダイヤフラム32、下方圧縮バネ38によりフロント側開度調整部35が構成される。尚、上記リア側感温筒24の設定圧力はフロント側感温筒34の設定圧力よりも高くなっている。
【0031】
下方軸部材31の最下端に結合された第2下方ダイヤフラム41は第2下方ケース42に収容されている。また、ハウジング11には下方孔部12bの側方(左方)に細い側方軸部材44が下方軸部材31と平行に挿入され、その下端は第1下方ダイヤフラム32に結合されている。
【0032】
図1及び図2に示すように、ハウジング11には上方ケース23から延びた上方通路45、第1下方ケース33から延びた下方通路51、及び第2下方ケース42に延びた中間通路53が形成されている。上方通路45は側方軸部材44の上端付近では上下方向に延び、その下端の小内径部46に収容されたボール47がバネ48により下方に付勢されている。小内径部46とボール47とで側方弁49が構成される。下方通路51は側方軸部材44の近傍では左右方向に延び、中間通路53がその上方で左右方向に延びている。側方軸部材44の上端の小外径部61がボール47に下方から当接している。また、小径部61から側方軸部材44にかけて均圧孔62が形成されている。
【0033】
下方軸部材31に結合された第2下方ダイヤフラム41、第1下方ダイヤフラム32に結合された側方軸部材44、上方通路45と中間通路53との間の側方弁49、及び下方通路51と中間通路53を連通する均圧孔62等により開度増加部55が構成される。
【0034】
この実施例では、フロント側蒸発器108に接続されたフロント側吹出口からの冷気吹出量と、リア側蒸発器107に接続されたリア側吹出口からの冷気吹出量とはほぼ等しくされているが、前者が後者よりも大きくても良い。
(作用)
圧縮機102、凝縮器104及び受液器106の作動は公知であるので説明を割愛し、主に膨張弁10、フロント側蒸発器108及びリア側蒸発器107の作動について説明する。
▲1▼冷却負荷が低いとき
冷却負荷が低いとき、上方ダイヤフラム22は、リア側感温筒24で検出される温度に基づきその上面に加わる圧力により、上方圧縮バネ28からその下面に加わる付勢力に抗して下方に変形する。冷却負荷が低いとは、車室のフロント側の温度が低く、蒸発器出口の冷媒温度が図3の所定値t0以下の場合である。
【0035】
上方ダイヤフラム22の変形に伴い、上方軸部材21が下方に移動する。その結果、上方弁部26が上方弁座14から離れてリア側絞り部27が開き、流入口17から流入する冷媒は減圧された後、上方流出孔18からリア側蒸発器107に流出する。リア側蒸発器107は回りの空気から熱を奪い、冷気が車室のリヤ側に送り出される。
【0036】
一方、第1下方ダイヤフラム32は、フロント側感温筒34で検出される温度に基づきその下面に加わる圧力により、下方圧縮バネ38からその上面に加わる付勢力に抗して上方に変形し、それに伴い下方軸部材31が上方に移動する。その結果、下方弁部36が下方弁座15から離れてフロント側絞り部37が開き、流入口17から流入する冷媒は減圧された後、下方流出孔19からフロント側蒸発器108に流出する。フロント側蒸発器108は回りの空気から熱を奪い、冷気が車室のフロント側に送り込まれる。
【0037】
ここで、リア側感温筒24及びフロント側感温筒34の圧力が小さく、側方軸部材44が下降してボール47が小径部46に接触して側方弁49が閉じるため、第2下方ダイヤフラム41は殆ど変形しない。側方軸部材44の均圧孔62が下方通路51と中間通路53とを連通させ、第2ダイヤフラム41の上面と下面とに等しい圧力が加わる。よって、図3に示すように、フロント側蒸発器108の出口の冷媒温度から飽和温度(曲線aで示す)を引いた加熱度(曲線bで示す)は、フロント側感温部34のみで決まる温度t0以下ではほぼ一定である。
▲2▼冷却負荷が高いとき
一方、冷却負荷が高いとき(車室のフロント側の温度が高く蒸発器の冷媒出口の温度が上記所定温度t0以上であるとき)、リア側感温筒24及びフロント側感温筒34で検出される温度が高くなり、上方ダイヤフラム22の上面に加わる圧力が増加すると共に、第1下方ダイヤフラム32の下面に加わる圧力が増加する。これにより、上方軸部材21の下方移動量が増加してリア側絞り部27の開度が大きくなると共に、下方軸部材31の上方移動量が増加してフロント側絞り部37の開度が大きくなる。その結果、リア側蒸発器107及びフロント側蒸発器108に、冷却負荷が低いときよりも多量の冷媒が送り込まれる。
【0038】
これに加えて、開度増加弁55により下方絞り部37が更に大きく開く。即ち、第2下方ダイヤフラム41の変形により側方軸部材44が上昇し小外径部61がボール47を押し上げ側方弁49を開く。これにより高い上方ケース23内の高い圧力が上方通路45から下方通路51を経て第2下方ダイヤフラム41の下面に加わる。一方、第2下方ダイヤフラム41の上面にはフロント側感温筒34の低い圧力が加わっている。
【0039】
よって、この圧力差により第2下方ダイヤフラム41が上方に変形し、下方軸部材31が上昇してフロント側絞り部37の開度がより大きくなる。これにより、フロント側絞り部37を介してフロント側蒸発器108に更に付加的な冷媒が供給され、図3において、温度t0以上では冷媒の圧力及び温度が急速に上昇し、曲線bで示す加熱度が大きく(開度増加部55がないときの加熱度を二点鎖線で示す)。このように、開度増加部55の配置によりフロント側蒸発器108の出口の冷媒の過熱度が変更されている。
(効果)
先ず、空調ユニットの効果として、冷却負荷が特に高いときには、車室のフロント側でのクールダウン時間が短縮できる。これにより、エンジンの作動開始後快適温度になるまでの時間が短くなる。
【0040】
次に、膨張弁10の効果として、2つの蒸発器107及び108に供給する冷媒を1つの膨張弁10で減圧させることができる。しかも、膨張弁10では上方軸部材21と下方軸部材31とが同軸上に配置されており、小型化が図られている。これにより、膨張弁10とエンジンルーム間に配置することが可能となる。
【0041】
【発明の効果】
以上述べてきたように、第1発明の空調ユニットによれば、冷却負荷が特に高いとき、第1減圧手段でフロント側蒸発器内の冷媒の過熱度を変更することにより、車室のフロント側により多量の冷媒が送り込まれ、クールダウン時間が短縮できる。
【0042】
請求項2によれば、2つの膨張弁を含む空調ユニットにおいて上記クールダウンの短縮が達成できる。請求項3によれば、2つの蒸発器に供給する冷媒を1つの膨張弁で減圧する空調ユニットにおいて、上記クールダウン時間の短縮が達成できる。
【0043】
また、第2発明によれば、1つの膨張弁でフロント側膨張弁及びリア側膨張弁に供給する冷媒を減圧することができ、2つの膨張弁を用いる場合に比べて、膨張弁の大きさが半減し、その配置スペースも半減する。
【0044】
請求項5の空調ユニットによれば、少ない部品数で流入口、2つの流出口、2つの絞り部、フロント側及びリア側開度調整部が実現できる。請求項6の空調ユニットによれば、膨張弁の寸法(特に軸直角方向)が小さくなる。請求項7の空調ユニットによれば、少ない部品点数で開度増加部が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例(空調ユニット及び膨張弁)の全体を示す断面説明図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】上記実施例の作動を説明する説明図である。
【図4】発明の実施の形態を示す説明図である。
【符号の説明】
10:膨張弁 11:ハウジング
21:第2軸部材 22:第2ダイヤフラム
24:リア側感温部 25:リア側開度調整部
27:リア側絞り部 31:第1軸部材
32:第1ダイヤフラム 34:フロント側感温部
35:フロント側開度調整部 37:フロント側絞り部
41:第3ダイヤフラム 44:第3軸部材
55:開度増加部 100:冷媒循環回路
102:圧縮機 104:凝縮器
106:受液器 107:リア側蒸発器
108:フロント側蒸発器
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用空調ユニット及び該空調ユニットで使用される膨張弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両において空調ユニット(冷房ユニット)は、一般的に、冷媒循環回路上に配置された圧縮機、凝縮器、受液器、膨張弁及び蒸発器等から成り、蒸発器で発生した冷気を車室内に送り込む。しかし、いわゆるワンボックスカー等では車室が前後方向に長く、フロント側の吹出口のみから冷気を吹き出したのでは、後部座席に座っている同乗者には冷気は余り届かない。
【0003】
そこで、従来の空調ユニットの(特許文献1参照)の一種に、車室内にフロント側の吹出口及びリヤ側の吹出口を設け、これに対応してフロント側の蒸発器及び膨張弁と、リヤ側の蒸発器及び膨張弁を設けたものがある。この場合、2つの蒸発器はエンジンルーム内に配置され、2つの膨張弁はキャビン内に配置されていた。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−130245
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の空調ユニット及び膨張弁には以下の点で改良の余地があった。第1に、車室内の温度が特に上昇し、運転席のステアリングホイールやレバーが触れない程熱くなっているとき(例えば夏期屋外に駐車したとき)、空調ユニットの作動開始後、ステアリングホイール等が運転可能な温度に下がるまでの時間(クールダウン時間)が長い。
【0006】
尚、クールダウンの初期にフロント側の膨張弁の開度を大きくして多量の冷媒を流せばクールダウン時間はある程度短くできる。しかし、過熱度が一定になるように膨張弁の絞りを制御しているため、クールダウン時間の短縮には限界がある。
【0007】
第2の問題点は、膨張弁が2つあることに起因する。先ず、両方の膨張弁のキャビン内への搭載作業は困難であり、時間及び手間がかかる。また、2つの膨張弁を搭載しているために空調ユニットの重量が重くなるるのみならず、キャビン内で大きなスペースを占める。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、車室内の温度が特に高いときは車室のフロント側を積極的に冷房しクールダウン時間を短くできる空調ユニット、及び該空調ユニットに使用する膨張弁を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願の発明者は、車室内の温度が所定値よりも高いときは、フロント側の吹出口からより多量の冷風を吹き出すことを思い付いて、本発明を完成した。
【0010】
本願の第1発明による車両用空調ユニットは、請求項1に記載したように、受液器と;並列に配置されたフロント側蒸発器及びリア側蒸発器と;受液器とフロント側蒸発器との間に配置されたフロント側減圧手段及び受液器とリア側蒸発器との間に配置されたリア側減圧手段と;を含む車両用空調ユニットにおいて、車室内の温度が特に高いとき、フロント側減圧手段の内圧とリア側減圧手段の内圧との差を利用してフロント側減圧手段の開度を増加させる開度調整部を設けたことを特徴とする。
【0011】
この空調ユニットにおいて、車室内の温度が特に高いときは、開度調整部がフロント側減圧手段の開度を増加させてより多量の冷媒をフロント側蒸発器に供給する。
【0012】
請求項2の空調ユニットは、請求項1において、フロント側減圧手段は第1膨張弁であり、リア側減圧手段は第1膨張弁とは別個独立の第2膨張弁である。また、請求項3の空調ユニットは、請求項1において、フロント側減圧手段は1つの膨張弁の第1絞り部であり、リア側減圧手段は膨張弁の第2絞り部である。
【0013】
第2発明による膨張弁は、請求項4に記載したように、冷媒循環回路上において受液器と、並列に配置されたフロント側蒸発器及びリア側蒸発器との間に配置される1つの膨張弁であって、受液器に接続される1つの流入口と;フロント側蒸発器に接続される第1流出口、及びリア側蒸発器に接続される第2流出口と;流入口と第1流出口との間に配置されたフロント側絞り部、及び流入口と第2流出口との間に配置されたリア側絞り部と;フロント側絞り部の開度を調整するフロント側開度調整部、及びリア側絞り部の開度を調整するリア側開度調整部と;車室内の温度が特に高いとき、フロント側開度調整部の内圧とリア側開度調整部の内圧との差を利用してフロント側1絞り部の開度を増加させる開度増加部と;から成ることを特徴とする。
【0014】
この膨張弁において、車室内の温度が特に高いときは、開度増加部がフロント側絞り部の開度を増加させ、より多量の冷媒をフロント側蒸発器に供給する。
【0015】
請求項5の膨張弁は、請求項4において、流入口、第1流出口及び第2流出口はハウジングに形成され;フロント側1絞り部及びリア側絞り部はハウジングとこのハウジングに移動可能に挿入された第1軸部材及び第2軸部材との間に形成され;フロント側開度調整部は第1流出口に接続されるフロント側蒸発器の出口の圧力により変形し第1軸部材を軸方向に移動させる第1変形部材を含み;リア側開度調整部は第2流出口に接続されるリア側蒸発器の出口の圧力により変形し第2軸部材を軸方向に移動させる第1変形部材を含む。
【0016】
請求項6の膨張弁は、請求項5において、第1軸部材と第2軸部材とは同軸上に配置されている。また、請求項7の膨張弁は、請求項5において、フロント側蒸発器の出口の圧力はリア側蒸発器の出口の圧力よりも高く設定され;開度増加部は第1軸部材に結合された第3変形部材、第1軸部材の近くに配置され第1変形部材に結合された第3軸部材、第2変形部材と第3変形部材とを結ぶ第1通路、第1変形部材と第3変形部材とを結ぶ第2通路から成る。
【0017】
【発明の実施の形態】
<空調ユニット>
▲1▼本発明の空調ユニット(冷房ユニット)は、少なくとも冷媒循環回路上に配置された受液器、冷房時の冷媒の流れ方向において受液器の下流側の1つ又は2つの膨張弁、及び該膨張弁の下流側の2つの蒸発器を含む。膨張弁については後述する。
【0018】
2つの蒸発器(エバポレータ)は冷媒循環回路上で1つ又は2つの膨張弁の下流側に並列に配置され、凝縮器で液化され膨張弁で低温かつ低圧状態になった液冷媒を蒸発させることにより、その外部を流通する空気から熱を奪い冷気にするとともに、除湿する。この冷気がダクト等通して車室内に送り込まれる。
【0019】
空調ユニットは更に、圧縮機(コンプレッサ)及びその下流側に配置された凝縮器(コンデンサ)を含むことができる。圧縮機は吸入した冷媒を圧縮し、凝縮器は圧縮機から吐出される冷媒を凝縮液化させるものである。上記受液器(レシーバ)は凝縮器から流出する冷媒を気体と液体とに分離して液冷媒のみを膨張弁を介して蒸発器に供給するものである。
▲2▼膨張弁が2つの場合について図4を基に説明する。冷媒循環回路100上に、圧縮機102、凝縮器104、受液器106、リヤ側膨張弁111及びフロント側蒸発器112、並びにリヤ側蒸発器107及びフロント側蒸発器108がこの順序で配置されている。
【0020】
膨張弁111及び112では、軸部材の一端に取り付けたダイアフラムがケース内に収容されている。他端に取り付けた弁部がハウジングの弁座に接触可能となっており、弁部と弁座とが1つの減圧手段(絞り部)を構成している。また、軸部材はバネによって閉弁方向に付勢されている。このような膨張弁の構成自体は公知であるので、これ以上詳述しない。
【0021】
開度調整部115は、車室内の温度が特に高いとき、フロント側膨張弁108の減圧手段の内圧とリア側膨張弁107減圧手段の内圧との差を利用して、フロント側膨張弁107の開度を増加させる。
▲3▼尚、膨張弁が1つの場合については、実施例で説明する。また、1つ又は2つの膨張弁も、2つの蒸発器もエンジンルーム内に配置することができる。
▲4▼冷却負荷、過熱度(スーパヒート)
冷却負荷の高低は、例えば車室のフロント側の温度で判断することができる。フロント側の所定部位に取り付けた温度センサに測定した温度が所定値よりも高いときは負荷が大きく、低いときは小さいと判断する。所定温度は例えば60から35度の範囲で設定できる。
【0022】
「過熱度(スーパヒート)」とは、フロント側蒸発器の出口における冷媒温度と入口における冷媒温度(飽和温度)との差であり、通常5から10度の範囲で選定する。絞りの開度が大きく蒸発器に供給する冷媒の量が多いと過熱度は小さくなり、冷媒の量が少ないと大きくなる。過熱度が大きすぎると冷媒が早く蒸発してしまい、反対に小さすぎると十分に蒸発しない。本発明では、一定の条件下で減圧手段の開度を増加させる開度増加部を設けたことにより、過熱度がこれを設けない場合よりも小さくなる。但し、開度増加部が作動するのは冷却負荷が大きいときであるので、冷媒が蒸発しない心配はない。
<膨張弁(エックスパンションバルブ)>
▲1▼膨張弁には2つの機能がある。第1の機能は、凝縮器から受液器を介して流れてくる高温かつ高圧の液冷媒を小孔から噴射することにより減圧及び膨張させて、低温かつ低圧で霧状の冷媒にすることである。第2の機能は、冷媒の流量を調節して、蒸発器の出口で冷媒の蒸発状態が適度な過熱度を持つようにすることである。そのために、蒸発器の出口の温度を検出している。
▲2▼1つの膨張弁はハウジング、第1軸部材及び第2軸部材等を含み、フロント側及びリア側の絞り部を備えている。即ち、ハウジングに移動可能に挿入された第1軸部材の一端に取り付けた第1ダイアフラムが第1ケース内に収容され、他端に取り付けた第1弁部がハウジングに形成された第1弁座に接触可能となっている。第1弁部と第1弁座とがフロント側絞り部を構成する。第1ケースには第1感温部が接続され、フロント側蒸発器の出口の冷媒の温度を検出して第1ダイアフラムにフィードバックしている。また、第1軸部材は第1バネによって閉弁方向に付勢されている。
【0023】
上記事情は、第2軸部材、第2ケース、第2ダイヤフラム及び第2感温部等についても同様である。第2弁部と第2弁座とがリア側絞り部を構成する。また、第2感温部がリア側蒸発器の出口の冷媒の温度を検出している。
第1軸部材と第2軸部材とは同軸上に配置することできる。
▲3▼1つの膨張弁は更に、開度増加部を持つ。この開度増加部は機械作動式のものでも、電気作動式のものでも良い。電気作動式の場合、車室内の温度が35度以上であればフロント側の減圧手段の弁開度を大きくすれば良い。機械作動式について実施例で説明する。
【0024】
【実施例】
以下、図1、図2及び図3を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
(構成)
図1に示すように、冷媒循環回路100上に圧縮機102、凝縮器104、受液器106、1つの膨張弁10及び2つの蒸発器107,108が冷房時の冷媒の流れ方向においてこの順序で配置されている。フロント側蒸発器108とリヤ側蒸発器107とは並列に配置されている。
【0025】
膨張弁10はハウジング11と、上方軸部材(第2軸部材)21、上方ダイアフラム(第2変形部材)22及びリヤ側感温筒24と、下方軸部材(第1軸部材)31、第1下方ダイアフラム(第1変形部材)32及びフロント側感温筒34と、側方軸部材(第3軸部材)44及び第2下方ダイヤフラム(第3変形部材)41等を有する。
【0026】
詳述すると、全体として柱形状のハウジング11の中心部に形成され軸方向(図1で上下方向)に延びる貫通孔12は上方孔部12a及び下方孔部12bと中間孔部12cとの間にそれぞれ上方弁座14及び下方弁座15が形成されている。高さ方向中間部の左側には中間孔部12cに繋がる1つの流入口17、右側には流入口17の上下でそれぞれ上方孔部12a及び下方孔部12bにそれぞれ繋がる2つの流出孔18及び19が形成されている。
【0027】
上方孔部12aに上方軸部材21が挿入され、その上端には上方ダイヤフラム22が結合されている。上方ダイヤフラム22が収容された上方ケース23にリヤ側感温筒24が接続され、このリヤ側感温筒24に冷媒循環回路100内の冷媒と同じ冷媒が充填され(但し、異なる冷媒が充填されていても良い)、リア側蒸発器107の出口に配置されている。上方軸部材21の下端は上方弁座14に接触する上方弁部26を備え、上方弁部26と上方弁座14とでリヤ側絞り部27が構成される。上方ダイヤフラム22はその下面とハウジング11との間に配置された上方圧縮バネ28より上方に付勢されている。
【0028】
上方軸部材21、ダイヤフラム22及び上方圧縮バネ28等によりリア側開度調整部25が構成される。
【0029】
一方、下方孔部12bに下方軸部材31が挿入され、その下端寄りの部分には第1下方ダイヤフラム32が結合されている。第1下方ダイヤフラム32が収容された第1下方ケース33にフロント側感温筒34が接続され、このフロント側感温筒34に冷媒循環回路100内の冷媒と同じ冷媒が充填され、フロント側蒸発器108の出口に配置されている。下方軸部材31の上端は下方弁座15に接触する下方弁部36を備え、下方弁部36と下方弁座15とでフロント側絞り部37が構成される。第1下方ダイヤフラム32はその下面とハウジング11との間に配置された下方圧縮バネ38より上方に付勢されている。
【0030】
下方軸部材31、第1下方ダイヤフラム32、下方圧縮バネ38によりフロント側開度調整部35が構成される。尚、上記リア側感温筒24の設定圧力はフロント側感温筒34の設定圧力よりも高くなっている。
【0031】
下方軸部材31の最下端に結合された第2下方ダイヤフラム41は第2下方ケース42に収容されている。また、ハウジング11には下方孔部12bの側方(左方)に細い側方軸部材44が下方軸部材31と平行に挿入され、その下端は第1下方ダイヤフラム32に結合されている。
【0032】
図1及び図2に示すように、ハウジング11には上方ケース23から延びた上方通路45、第1下方ケース33から延びた下方通路51、及び第2下方ケース42に延びた中間通路53が形成されている。上方通路45は側方軸部材44の上端付近では上下方向に延び、その下端の小内径部46に収容されたボール47がバネ48により下方に付勢されている。小内径部46とボール47とで側方弁49が構成される。下方通路51は側方軸部材44の近傍では左右方向に延び、中間通路53がその上方で左右方向に延びている。側方軸部材44の上端の小外径部61がボール47に下方から当接している。また、小径部61から側方軸部材44にかけて均圧孔62が形成されている。
【0033】
下方軸部材31に結合された第2下方ダイヤフラム41、第1下方ダイヤフラム32に結合された側方軸部材44、上方通路45と中間通路53との間の側方弁49、及び下方通路51と中間通路53を連通する均圧孔62等により開度増加部55が構成される。
【0034】
この実施例では、フロント側蒸発器108に接続されたフロント側吹出口からの冷気吹出量と、リア側蒸発器107に接続されたリア側吹出口からの冷気吹出量とはほぼ等しくされているが、前者が後者よりも大きくても良い。
(作用)
圧縮機102、凝縮器104及び受液器106の作動は公知であるので説明を割愛し、主に膨張弁10、フロント側蒸発器108及びリア側蒸発器107の作動について説明する。
▲1▼冷却負荷が低いとき
冷却負荷が低いとき、上方ダイヤフラム22は、リア側感温筒24で検出される温度に基づきその上面に加わる圧力により、上方圧縮バネ28からその下面に加わる付勢力に抗して下方に変形する。冷却負荷が低いとは、車室のフロント側の温度が低く、蒸発器出口の冷媒温度が図3の所定値t0以下の場合である。
【0035】
上方ダイヤフラム22の変形に伴い、上方軸部材21が下方に移動する。その結果、上方弁部26が上方弁座14から離れてリア側絞り部27が開き、流入口17から流入する冷媒は減圧された後、上方流出孔18からリア側蒸発器107に流出する。リア側蒸発器107は回りの空気から熱を奪い、冷気が車室のリヤ側に送り出される。
【0036】
一方、第1下方ダイヤフラム32は、フロント側感温筒34で検出される温度に基づきその下面に加わる圧力により、下方圧縮バネ38からその上面に加わる付勢力に抗して上方に変形し、それに伴い下方軸部材31が上方に移動する。その結果、下方弁部36が下方弁座15から離れてフロント側絞り部37が開き、流入口17から流入する冷媒は減圧された後、下方流出孔19からフロント側蒸発器108に流出する。フロント側蒸発器108は回りの空気から熱を奪い、冷気が車室のフロント側に送り込まれる。
【0037】
ここで、リア側感温筒24及びフロント側感温筒34の圧力が小さく、側方軸部材44が下降してボール47が小径部46に接触して側方弁49が閉じるため、第2下方ダイヤフラム41は殆ど変形しない。側方軸部材44の均圧孔62が下方通路51と中間通路53とを連通させ、第2ダイヤフラム41の上面と下面とに等しい圧力が加わる。よって、図3に示すように、フロント側蒸発器108の出口の冷媒温度から飽和温度(曲線aで示す)を引いた加熱度(曲線bで示す)は、フロント側感温部34のみで決まる温度t0以下ではほぼ一定である。
▲2▼冷却負荷が高いとき
一方、冷却負荷が高いとき(車室のフロント側の温度が高く蒸発器の冷媒出口の温度が上記所定温度t0以上であるとき)、リア側感温筒24及びフロント側感温筒34で検出される温度が高くなり、上方ダイヤフラム22の上面に加わる圧力が増加すると共に、第1下方ダイヤフラム32の下面に加わる圧力が増加する。これにより、上方軸部材21の下方移動量が増加してリア側絞り部27の開度が大きくなると共に、下方軸部材31の上方移動量が増加してフロント側絞り部37の開度が大きくなる。その結果、リア側蒸発器107及びフロント側蒸発器108に、冷却負荷が低いときよりも多量の冷媒が送り込まれる。
【0038】
これに加えて、開度増加弁55により下方絞り部37が更に大きく開く。即ち、第2下方ダイヤフラム41の変形により側方軸部材44が上昇し小外径部61がボール47を押し上げ側方弁49を開く。これにより高い上方ケース23内の高い圧力が上方通路45から下方通路51を経て第2下方ダイヤフラム41の下面に加わる。一方、第2下方ダイヤフラム41の上面にはフロント側感温筒34の低い圧力が加わっている。
【0039】
よって、この圧力差により第2下方ダイヤフラム41が上方に変形し、下方軸部材31が上昇してフロント側絞り部37の開度がより大きくなる。これにより、フロント側絞り部37を介してフロント側蒸発器108に更に付加的な冷媒が供給され、図3において、温度t0以上では冷媒の圧力及び温度が急速に上昇し、曲線bで示す加熱度が大きく(開度増加部55がないときの加熱度を二点鎖線で示す)。このように、開度増加部55の配置によりフロント側蒸発器108の出口の冷媒の過熱度が変更されている。
(効果)
先ず、空調ユニットの効果として、冷却負荷が特に高いときには、車室のフロント側でのクールダウン時間が短縮できる。これにより、エンジンの作動開始後快適温度になるまでの時間が短くなる。
【0040】
次に、膨張弁10の効果として、2つの蒸発器107及び108に供給する冷媒を1つの膨張弁10で減圧させることができる。しかも、膨張弁10では上方軸部材21と下方軸部材31とが同軸上に配置されており、小型化が図られている。これにより、膨張弁10とエンジンルーム間に配置することが可能となる。
【0041】
【発明の効果】
以上述べてきたように、第1発明の空調ユニットによれば、冷却負荷が特に高いとき、第1減圧手段でフロント側蒸発器内の冷媒の過熱度を変更することにより、車室のフロント側により多量の冷媒が送り込まれ、クールダウン時間が短縮できる。
【0042】
請求項2によれば、2つの膨張弁を含む空調ユニットにおいて上記クールダウンの短縮が達成できる。請求項3によれば、2つの蒸発器に供給する冷媒を1つの膨張弁で減圧する空調ユニットにおいて、上記クールダウン時間の短縮が達成できる。
【0043】
また、第2発明によれば、1つの膨張弁でフロント側膨張弁及びリア側膨張弁に供給する冷媒を減圧することができ、2つの膨張弁を用いる場合に比べて、膨張弁の大きさが半減し、その配置スペースも半減する。
【0044】
請求項5の空調ユニットによれば、少ない部品数で流入口、2つの流出口、2つの絞り部、フロント側及びリア側開度調整部が実現できる。請求項6の空調ユニットによれば、膨張弁の寸法(特に軸直角方向)が小さくなる。請求項7の空調ユニットによれば、少ない部品点数で開度増加部が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例(空調ユニット及び膨張弁)の全体を示す断面説明図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】上記実施例の作動を説明する説明図である。
【図4】発明の実施の形態を示す説明図である。
【符号の説明】
10:膨張弁 11:ハウジング
21:第2軸部材 22:第2ダイヤフラム
24:リア側感温部 25:リア側開度調整部
27:リア側絞り部 31:第1軸部材
32:第1ダイヤフラム 34:フロント側感温部
35:フロント側開度調整部 37:フロント側絞り部
41:第3ダイヤフラム 44:第3軸部材
55:開度増加部 100:冷媒循環回路
102:圧縮機 104:凝縮器
106:受液器 107:リア側蒸発器
108:フロント側蒸発器
Claims (7)
- 受液器と、並列に配置されたフロント側蒸発器及びリア側蒸発器と、受液器とフロント側蒸発器との間に配置されたフロント側減圧手段及び受液器とリア側蒸発器との間に配置されたリア側減圧手段と、を含む車両用空調ユニットにおいて、
車室内の温度が特に高いとき、前記フロント側減圧手段の内圧と前記リア側減圧手段の内圧との差を利用して該フロント側減圧手段の開度を増加させる開度調整部を設けたことを特徴とする車両用空調ユニット。 - 前記フロント側減圧手段は第1膨張弁であり、前記リア側減圧手段は該第1膨張弁とは別個独立の第2膨張弁である請求項1に記載の空調ユニット。
- 前記フロント側減圧手段は1つの膨張弁の第1絞り部であり、前記リア側減圧手段は該1つの膨張弁の第2絞り部である請求項1に記載の空調ユニット。
- 冷媒循環回路上において受液器と、並列に配置されたフロント側蒸発器及びリア側蒸発器との間に配置される1つの膨張弁であって、
前記受液器に接続される1つの流入口と、
前記フロント側蒸発器に接続される第1流出口、及び前記リア側蒸発器に接続される第2流出口と、
前記流入口と前記第1流出口との間に配置されたフロント側絞り部、及び該流入口と前記第2流出口との間に配置されたリア側絞り部と、
前記フロント側側絞り部の開度を調整するフロント側開度調整部、及び前記リア側絞り部の開度を調整するリア側開度調整部と、
車室内の温度が特に高いとき、前記フロント側開度調整部の内圧と前記リア側開度調整部の内圧との差を利用して該フロント側絞り部の開度を増加させる開度増加部と、
から成ることを特徴とする車両用空調ユニットの膨張弁。 - 前記流入口、前記第1流出口及び前記第2流出口はハウジングに形成され、
前記フロント側絞り部及び前記リア側絞り部は、前記ハウジングと該ハウジングに移動可能に挿入された第1軸部材及び第2軸部材との間に形成され、
前記フロント側開度調整部は前記第1流出口に接続されるフロント側蒸発器の出口の圧力により変形し前記第1軸部材を軸方向に移動させる第1変形部材を含み、前記リア側開度調整部は前記第2流出口に接続されるリア側蒸発器の出口の圧力により変形し前記第2軸部材を軸方向に移動させる第2変形部材を含む請求項4に記載の膨張弁。 - 前記第1軸部材と前記第2軸部材とは同軸上に配置されている請求項5に記載の膨張弁。
- 前記第1変形部材の変形量は前記第2変形部材の変形量よりも大きく設定され、前記開度増加部は前記第1軸部材に結合された第3変形部材、前記第1軸部材の近くに配置され前記第1変形部材に結合された第3軸部材、前記第2変形部材と前記第3変形部材とを結ぶ第1通路、該第1変形部材と該第3変形部材とを結ぶ第2通路から成る請求項5に記載の膨張弁。
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