JP2007131072A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車室内の乗員に向けて一時的な臭気を放出するという問題を解決し、乗員の快適性を常時維持することができる車両用空調装置を提供すること。
【解決手段】フェース吹出モード及びフット吹出モードを含む複数の吹出モードを備えている車両用空調装置において、蒸発器13を内蔵する空調ユニット10内に臭気が発生しやすい所定の運転条件になると、フェース吹出モードの運転を禁止またはフェース吹出口の吹出風量を抑制する臭気低減運転モードを設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、車室内の冷暖房等に用いられる車両用空調装置に係り、特に、車両用空調装置の起動時等に発生しやすい臭気の低減に関する。
従来より、車室内の冷暖房及び除湿を行って快適な車室内環境を提供する車両用空調装置が知られている。このような車両用空調装置は、車両走行用内燃機関等の出力の一部を利用して運転される圧縮機と、車室外の空気(室外気)と熱交換を行ってガス冷媒を凝縮させる凝縮器と、液冷媒を減圧する膨張弁と、車室外または車室内から導入した空気と熱交換を行って液冷媒を気化させる蒸発器とが冷媒配管で連結されてなる閉回路の冷凍サイクルを備えている。なお、上述した蒸発器は空気から気化熱を奪う機能を有しており、通常HVAC(Heating, Ventilation, and Air-Conditioning)ユニット内に暖房用の加熱源となるヒータコアと共に設置され、導入した空気(室内気または室外気)の冷却及び除湿を行うものである。
また、従来の車両用空調装置においては、外気が汚染された場合に、汚染された外気の導入を回避すると同時に、汚染された外気が乗員に当たるのを低減するため、外気導入口近傍に空気の汚染を検出するガス検出手段を設けたものがある。この車両用空調装置は、外気汚染が検出された場合、外気導入口及びベント吹出口を閉鎖する回避手段が動作するように構成されている。(たとえば、特許文献1参照)
特開平11−78485号公報(図1及び図2等)
ところで、空調装置に使用される熱交換器は、熱交換効率を高めるため表面積を大きく設定したものほど臭気(ガス成分)を吸着しやすいことが知られている。この臭気は、主に温度変化の大きい運転停止時に熱交換器から脱離(気化)し、空調運転の再開により室内に放出される。このような臭気放出の問題は、同様の熱交換器を使用する車両用空調装置にとっても例外ではなく、熱交換器を設置する環境の温度変化が大きい(たとえば0℃〜70℃程度)車両用空調装置においてはより顕著になる。
すなわち、車両用空調装置の熱交換器(蒸発器)が設置されるHVACは、発熱体である内燃機関等の影響で温度変化の大きいエンジンルームに隣接した配置とされるため、空調運転を停止して冷媒の循環が終了した後には、運転状態で低温の蒸発器が高温となる周囲温度の影響を受け、大きな温度上昇をする温度変化が生じる。また、夏期には日射による空調運転停止後のHVACの温度上昇が顕著となる。これらの結果、熱交換器に吸着されている臭気が気化して脱離しやすい環境となり、熱交換器から脱離した臭気はダンパ類が閉じられたHVAC内の閉空間に溜まった状態となる。従って、この状態で空調運転を再開すると、閉空間に溜まっている臭気の全量が車室内の乗員へ向けて放出されることがあるため、乗員に不快感を与えるという問題が発生する。
また、埃やゴミなどの異物が溜まるHVAC内部は、空調運転停止後等に高温多湿となって異物にかび等の微生物が繁殖しやすい環境となる。このため、運転再開時には、微生物から放出される胞子や代謝物等がまとめて車室内の乗員へ向けて吹き出されるという問題もあった。
このように、従来の車両用空調装置においては、車室内の乗員に向けて臭気を放出することや、微生物の胞子や代謝物等を吹き出すという問題があるため、これらの問題を解決して乗員の快適性を常時維持することが望まれる。
また、HVAC内の閉空間に溜まった臭気を積極的に車外へ排出する手段として、HVAC内の空気を逆方向に流す方法が考えられ、ブロワファンを逆方向に回転させるものがある(たとえば特開平4−176727号公報,特開2002−103959号公報)。ただしこの場合、特殊なブロワファンへの変更や流路設計の変更が伴うという問題を有している。また、流路途中でエアを解放する方法が考えられ、ダンパを取り付けたものがある(特開平8−188031号公報)。ただしこの場合、解放されたエアの排出がスムーズになされない上に、ダンパ以降に溜まった臭気の排出ができないという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車室内の乗員に向けて一時的な臭気を放出することや、微生物の胞子や代謝物等を吹き出すという問題を解決し、乗員の快適性を常時維持することができる車両用空調装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係る車両用空調装置は、フェース吹出モード及びフット吹出モードを含む複数の吹出モードを備えている車両用空調装置において、熱交換器を内蔵する空調ユニット内に臭気が発生しやすい所定の運転条件になると、前記フェース吹出モードの運転を禁止またはフェース吹出口の吹出風量を抑制する臭気低減運転モードを設けたことを特徴とするものである。
本発明の車両用空調装置によれば、熱交換器を内蔵する空調ユニット内に臭気が発生しやすい所定の運転条件になると、フェース吹出モードの運転を禁止またはフェース吹出口の吹出風量を抑制する臭気低減運転モードを設けたので、一時的な臭気の吹き出しが、最も臭気を感じやすい乗員の頭部付近に向かうことを防止または抑制できる。
上記の車両予空調装置においては、外気導入口に設けた臭気検出手段が外気から所定値以上の臭気を検出すると、前記臭気低減運転モードに選択切換されることが好ましく、これにより、一時的に流入する車外の臭気についても、最も臭気を感じやすい乗員の頭部付近に吹き出すことを防止または最小限に抑制できる。
本発明に係る車両用空調装置は、空調ユニット内に室内気または室外気のいずれか一方を選択導入し、熱交換器を通過する導入空気を空調して車室内へ吹き出す車両用空調装置において、前記空調ユニットに、前記熱交換器の下流と前記室外気の導入口との間を連結するとともに流路切換手段を備えているバイパス排気流路を設けたことを特徴とするものである。
本発明の車両用空調装置によれば、空調ユニットに、熱交換器の下流と室外気の導入口との間を連結するとともに流路切換手段を備えているバイパス排気流路を設けたので、ブロワファンの設計や制御の変更をすることなく空調ユニット内の空気を必要に応じて直接車外へ排気することが可能になる。そして、空調ユニット内の空気を直接車外へ排気する運転を空調運転停止直後に実施すれば、空調ユニット内部の湿気を外部へ排出することが可能になる。
上述した本発明によれば、臭気を発生しやすい所定の運転条件になると臭気低減運転モードを選択し、フェース吹出モードの運転を禁止またはフェース吹出口の吹出風量を抑制することができるので、一時的に吹き出す臭気が、最も臭気を感じやすい乗員の頭部付近に向かうことを防止または抑制できる。また、外気導入口から導入する外気に臭気を含む場合においても、同様に作用する臭気低減モードを選択することで、乗員の頭部付近に向けて一時的な臭気が吹き出すことを防止または抑制できる。
さらに、熱交換器の下流と室外気の導入口との間を連結するとともに流路切換手段を備えているバイパス排気流路を空調ユニットに設けたので、たとえば空調ユニット内に臭気が溜まった場合には、空気とともに臭気を直接車外へ排気することが可能になり、乗員の頭部付近に対する一時的な臭気の吹き出しを防止することができる。また、空調ユニット内の空気を直接車外へ排気する運転を空調運転停止直後に実施すれば、空調ユニット内部の湿気を外部へ排出してかび等の微生物が繁殖しやすい環境の形成を防止することができる。
従って、車室内に一時的な臭気が放出されたり、微生物の胞子や代謝物等を吹き出すことを防止または抑制し、乗員の快適性を常時維持することが可能になる車両用空気調和装置を提供するという顕著な効果が得られる。
以下、本発明に係る車両用空調装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図2に示す外観斜視図は、車両用空調装置(以下、「空調装置」と呼ぶ)を構成する空調(HVAC:Heating, Ventilation, and Air-Conditioning)ユニット10を示している。この空調ユニット10は、樹脂等を成形してなるケーシング11内の風路に、空気の流れ方向において上流側から順に、ブロワファン12、蒸発器13及びヒータコア14を設置した構成とされる。
空調ユニット10の空気入口部には、内外気切換ダンパ15の操作により車室内の空気(室内気)または車室外の空気(室外気)を選択的に導入することができる内外気切換箱16が設けられている。なお、図中の符号17は内気導入口、18は外気導入口であり、内外気切換ダンパ15の操作によりいずれか一方が開くようになっている。
なお、以下の説明では、内外気切換箱16から導入した空調前の室内気及び室外気を総称して「導入空気」と呼び、凝縮器13及びヒータコア14を通過して空調された温風及び冷風等の空気を総称して「空調空気」と呼ぶことにする。
空調ユニット10の空気出口部には、車室内へ向けた吹出方向の異なる3つの吹出口として、フェース吹出口19、フット吹出口20及びデフロスト吹出口21が設けられている。フェース吹出口19は、主として前席乗員の頭部及び上半身に向けた吹出口であり、フェースダンパ22の操作により開閉される。フット吹出口20は、主として前席乗員の足元に向けた吹出口であり、フットダンパ23の操作により開閉される。デフロスト吹出口21は、フロントガラス等に向けて温風を吹き出すことで曇りを除去するための吹出口であり、デフロストダンパ24の操作により開閉される。
上述した空調ユニット10を備えた空調装置は、車室内に空調空気を供給することにより冷暖房及び除湿を行って快適な車室内環境を提供する機能を有しており、車両走行用内燃機関の出力の一部を利用して運転される図示省略の圧縮機と、車室外の空気(室外気)と熱交換を行ってガス冷媒を凝縮させる図示省略の凝縮器と、液冷媒を減圧する図示省略の膨張弁と、導入空気と熱交換を行って液冷媒を気化させる蒸発器13とが冷媒配管で連結された閉回路の冷凍サイクルを備えている。
上述した蒸発器13は導入空気から気化熱を奪う機能を有しており、通常暖房用加熱源となる熱交換器のヒータコア14と共に空調ユニット10内に設置される冷却手段として機能し、導入空気の冷却及び除湿を行うものである。なお、蒸発器13とヒータコア14との間には、ヒータコア14を通過する空気量を調整するエアミックスダンパ25が設けられ、このエアミックスダンパ25の開度制御により吹出温度の調整が可能となる。
このように構成された空調ユニット10は、主として前席乗員の上半身に向けて冷風を吹き出す「フェース吹出モード」と、主として乗員の足元へ温風を吹き出す「フット吹出モード」と、フロントガラスの霜取り及び雨天走行中のフロントガラスの曇りを除去するため、フロントガラスの内面等に向けて温風及び除湿した風を吹き出す「デフロスタ吹出モード」と、主として春や秋の中間期に用いられ、頭寒足熱となるようフェース吹出口19及びフット吹出口20の両方から空調された空気を吹き出す「バイレベル吹出モード」とを備えている。このような吹出モードの運転切換は、フェースダンパ22、フットダンパ23及びデフロストダンパ24の開閉操作により実施されるが、これらの各ダンパについては、全開、全閉及び任意の中間開度を選択することが可能である。
なお、特に寒冷地で使用される車両においては、デフロスタ吹出口21及びフット吹出口20の両方から空調された空気(温風)を吹き出す「フット/デフ吹出モード」と呼ばれる空調運転モードを備えたものもある。
このように、フェース吹出モード及びフット吹出モードを含む複数の吹出モードを備えている空調装置において、蒸発器13を内蔵する空調ユニット10内に臭気が発生しやすい所定の運転条件になると、図示省略の制御部が臭気低減運転モードを選択する。この臭気低減運転モードは、一時的に吹き出すことが避けられない臭気の影響を最小とするために設けた運転モードであり、第1の制御としてフェース吹出モードの運転を禁止するか、あるいは、第2の制御としてフェース吹出口19の吹出風量を抑制する。
次に、空調ユニット10内に臭気が発生しやすい運転条件を具体的に説明する。
ここで問題とする臭気は、空調運転中は低温となる蒸発器13に吸着された成分が空調運転停止後の温度上昇により気化して脱離し、空調ユニット10の閉空間内に溜まったものである。従って、次に空調運転を再開する場合や、空調運転中に制御部が圧縮機のON・OFF制御を実施するオート制御時に圧縮機をONにした場合など、空調ユニット10内に臭気が溜まりやすい状況にあると判断することができる。
図3は、横軸を空調装置(圧縮機)の運転時間(秒)とし、縦軸に車室内の適所で雰囲気温湿度の影響を受けにくいセンサを用いて臭気強度を測定した値を示す実験結果のグラフである。このグラフによれば、最初の停止領域(200秒程度まで)では空調装置の運転が停止され、臭気強度は略一定の値を示している。なお、測定開始(0秒)直後に臭気強度が上昇する現象は、センサへの導入空気を、臭気成分を含まない空気(活性炭カラム経由の空気)から車室内の空気に切り換えたことによるものである。
続いて、ブロワファン12のみを運転する送風運転の領域では、ブロワファン12の運転開始直後に臭気強度が一時的に急激に上昇している。この臭気は、空調ユニット10内に溜まっていたものが、送風運転の開始と同時にフェースダンパ22等が開操作されて放出されたためと考えられる。
また、空調運転が開始された後には、オート制御による圧縮機のON・OFFに応じて臭気強度が変動している。すなわち、圧縮機がONとなるa点に向けて臭気強度が増し、圧縮機がOFFとなるb点に向けて臭気強度が低下している。このような臭気強度の変化は、圧縮機を運転することで蒸発器13に冷媒が供給された場合は温度低下して臭気成分を吸着し、圧縮機の運転を停止して蒸発器13に冷媒が供給されない場合に温度上昇して臭気成分が脱離するためと考えられる。
以下、上述した臭気低減運転モードを具体的に説明する。
臭気低減運転モードの第1の制御は、空調装置を運転して臭気が発生するタイミングになると、このタイミングに合わせてフェース吹出モードを禁止し、前席乗員の頭部及び上半身に向けた空調空気の吹き出しを防止する。すなわち、空調装置の運転時にフェース吹出モードが選択されている場合には、空調ユニット10内に臭気が溜まりやすい運転条件になったと判断すると、一時的にフット吹出モードに切り換えて所定時間運転する。換言すれば、フェースダンパ22を操作してフェース吹出口19を全閉とし、同時に、フット吹き出しダンパ23を操作してフット吹出口20を全開とする。
なお、臭気低減運転モードにおいて、臭気が溜まりやすい運転条件を検出してフェース吹出モードからフット吹出モードに切り換えるタイミング、そして、一時的なフット吹出モードの継続時間等の設定については、空調ユニット10内の温度や湿度、ケーシング11の大きさ及びブロワファン12の能力など諸条件に応じて、実験等により予め用意したデータベースに基づき適宜選択した最適値に変更される。
この結果、空調ユニット10内から放出される一時的な臭気は、前席乗員が最も臭気を感じやすい頭部(鼻)及び上半身付近に向かうことを防止される。すなわち、一時的な臭気は、運転者等の前席乗員が最も臭気を感じやすい頭部から離れたフット足元に吹き出されるので、前席乗員に不快感を与える頭部近傍まで到達しにくくなり、乗員の快適性を維持することができる。そして、一時的にフット吹出モードに切り換える臭気低減運転モードの運転は、所定時間経過後に終了して元のフェース吹出モードに戻される。
このような臭気低減運転モードは、フェース吹出モードが選択されている場合だけでなく、バイレベル吹出モード時にも適用される。この場合においても、中間開度のフェース吹出口19を全閉とし、同時に、中間開度のフット吹出口20を全開とする。
ところで、上述した臭気低減運転モードの第1の制御では、フェース吹出モードを禁止して完全にフット吹出モードに切り換えるものとしたが、フェースダンパ22の開度を絞ってフェース吹出口19から吹き出す風量を抑制するとともに、フット吹き出しダンパ23を操作してフット吹出口20を全開とする第2の制御を採用してもよい。
この制御では、バイレベル吹出モードに類似した吹出モードとなるので、フェース吹出口19から吹き出す空調空気の風量は減少するものの、上半身に向けた空調空気の吹き出しが完全になくなることはない。従って、特に冷房運転時に選択されることの多いフェース吹出モードから臭気低減運転モードに切り換える場合においては、臭気を低減するとともに、冷風の吹き出しを継続して良好な空調フィーリングを得ることができる。
また、上述した構成の空調装置においては、たとえば図1に示すように、空調ユニット10の外気導入口18に臭気検出手段として臭気センサ30を設置し、この臭気センサ30が所定値以上の臭気を検出した場合に同様の臭気低減運転モードを選択して切り換えてもよい。すなわち、導入空気として外気導入の空調運転状態にあり、導入した外気が所定値以上に強い臭気を含んでいる場合には、この臭気が空調ユニット10を通過して最も臭気を感じやすい乗員の頭部付近に吹き出すことを防止または最小限に抑制されるので、一時的に流入する車外の臭気に対しても、乗員の快適性を維持することができる。
次に、本発明に係る車両用空調装置の他の実施形態を図4に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部材には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この実施形態では、空調ユニット10Aにバイパス排気流路26を設けてある。このバイパス排気流路26は、蒸発器13の下流と室外気を導入する内外気切換箱16の外気導入口18との間を連結するものであり、バイパス排気流路26の開閉操作を行うための流路切換手段として機能する流路切換ダンパ27を備えている。
上述した流路切換ダンパ27は、バイパス排気流路26を全閉にする破線表示の空調運転位置と、ヒータコア14及び各吹出口19,20,21へ通じる流路を全閉とする実線表示の排気運転位置との間を揺動する。なお,流路切換ダンパ27がヒータコア14及び各吹出口19,20,21へ通じる流路を全閉とする実線表示の排気運転位置にある場合は、内外気切換ダンパ15を外気導入口側を全閉とする破線表示の内気導入運転位置になるよう連動させる必要がある。
上述した構成の空調ユニット10Aでは、必要に応じて流路切換ダンパ27を排気運転位置に設定すれば、バイパス排気流路26が全開となる。このため、流路切換ダンパ26より上流側(ブロワファン26側)の内部空気は、各吹出口19,20,21から車室内へ吹き出されることはなく、バイパス排気流路26から外気導入口18を経由して直接車外へ排気することができる。
従って、空調装置の起動時にバイパス排気流路26を全開にする運転を一時的に実施すれば、空調運転停止後に蒸発器13から脱離して溜まり込んだ臭気は、車室内へ吹き出されることなく車外へ排出される。このため、空調ユニット10A内に溜まり込んだ臭気が車室内へ放出されることはなく、従って、乗員に不快感を与えるようなことはない。
また、空調運転を停止した直後に、ユニット10A内の空気を直接車外へ排気する運転を実施すれば、空調ユニット10A内部の湿気を外部へ排出することが可能になる。このため、空調ユニット10Aの内部を乾燥させ、かび等の微生物が繁殖しやすい環境になることを防止できるので、微生物から放出されて車室内へ吹き出される胞子や代謝物を低減することができる。
このように、上述した本発明によれば、臭気を発生しやすい所定の運転条件になると臭気低減運転モードを選択し、フェース吹出モードの運転を禁止またはフェース吹出口の吹出風量を抑制するので、一時的に吹き出す臭気は、最も臭気を感じやすい乗員の頭部付近に向かうことが防止または抑制される。また、外気導入口18から導入する外気に臭気を含む場合においても、同様に作用する臭気低減モードを選択することで、乗員の頭部付近に向けて一時的な臭気が吹き出すことを防止または抑制できる。従って、臭気により乗員が不快感を感じることはなく、乗員の快適性を常時維持することができる。
さらに、流路切換ダンパ27を備えているバイパス排気流路26を空調ユニット10Aに設けたことにより、空調ユニット10A内に臭気が溜まった場合に空気とともに臭気を直接車外へ排気し、乗員の頭部付近に対する一時的な臭気の吹き出しを防止して快適性を常時維持することができる。
また、空調ユニット10A内の空気を直接車外へ排気する運転を空調運転停止直後に実施すれば、空調ユニット10A内部の湿気を外部へ排出してかび等の微生物が繁殖しやすい環境の形成を防止できるので、微生物から放出されて車室内へ吹き出される胞子や代謝物を低減することができる。
従って、本発明の車両用空調装置は、車室内に一時的な臭気が放出されたり、微生物の胞子や代謝物等を吹き出すことを防止または抑制し、乗員の快適性を常時維持することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明に係る車両用空調装置の一実施形態として、空調ユニットの構成例を示す図である。 空調ユニットの概要を示す外観斜視図である。 空調運転の状況により変化する臭気強度を示す実験結果のグラフである。 本発明に係る車両用空調装置の他の実施形態として、空調ユニットの要部構成例を示す図である。
符号の説明
10,10A 空調ユニット(HVACユニット)
12 ブロワファン
13 蒸発器(熱交換器)
14 ヒータコア
15 内外気切換ダンパ(流路切換手段)
16 内外気切換箱
17 内気導入口
18 外気導入口
19 フェース吹出口
20 フット吹出口
21 デフロスト吹出口
22 フェースダンパ
23 フットダンパ
24 デフロストダンパ
25 エアミックスダンパ
26 バイパス排気流路
27 流路切換ダンパ(流路切換手段)
30 臭気センサ(臭気検出手段)

Claims (3)

  1. フェース吹出モード及びフット吹出モードを含む複数の吹出モードを備えている車両用空調装置において、
    熱交換器を内蔵する空調ユニット内に臭気が発生しやすい所定の運転条件になると、前記フェース吹出モードの運転を禁止またはフェース吹出口の吹出風量を抑制する臭気低減運転モードを設けたことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 外気導入口に設けた臭気検出手段が外気から所定値以上の臭気を検出すると、前記臭気低減運転モードに選択切換されることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 空調ユニット内に室内気または室外気のいずれか一方を選択導入し、熱交換器を通過する導入空気を空調して車室内へ吹き出す車両用空調装置において、
    前記空調ユニットに、前記熱交換器の下流と前記室外気の導入口との間を連結するとともに流路切換手段を備えているバイパス排気流路を設けたことを特徴とする車両用空調装置。
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