JP2004180917A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】多彩なテンパイ報知音による演出を行うとともに、遊技者にテンパイ報知音とそのときのテンパイ状態との関係が容易に把握できる遊技機を提供する。
【解決手段】テンパイ状態となった場合、報知手段としてのスピーカ11により、当該テンパイ状態を報知するテンパイ報知音を報知する。このテンパイ報知音は、テンパイ状態に係る組み合わせ図柄から連想される特定音が設定されている。さらに、テンパイ状態が複数種類同時に成立した場合(ダブルテンパイ状態、トリプルテンパイ状態等)、当該複数種類のテンパイ状態を形成する組み合わせ図柄のそれぞれに設定されたテンパイ報知音が組み合わされて報知手段としてのスピーカ11から報知される。
【選択図】 図4
【解決手段】テンパイ状態となった場合、報知手段としてのスピーカ11により、当該テンパイ状態を報知するテンパイ報知音を報知する。このテンパイ報知音は、テンパイ状態に係る組み合わせ図柄から連想される特定音が設定されている。さらに、テンパイ状態が複数種類同時に成立した場合(ダブルテンパイ状態、トリプルテンパイ状態等)、当該複数種類のテンパイ状態を形成する組み合わせ図柄のそれぞれに設定されたテンパイ報知音が組み合わされて報知手段としてのスピーカ11から報知される。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数種類の図柄を変動表示させることができる図柄表示手段を備えたスロットマシン、パチスロ等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
スロットマシン等の遊技機は、始動レバーを操作して3つのリール等を回転始動させること等により、図柄を変動表示させた後、各リールに対応した停止ボタンを押下してリールを停止させ、メダルの投入枚数に応じて有効化された停止ライン上に特定の組み合わせ図柄が揃えば、当該組み合わせ図柄に係る賞が成立(入賞)し、賞の種類に応じて定められた所定枚数のメダルが払い出されるのが一般的である。ただし、このようなスロットマシンは、始動レバーの操作によって内部的に抽選処理が実行されており、この抽選結果がいずれかの賞に当選した上で、停止ボタンを適正なタイミングで押下することにより、その賞に係る組み合わせ図柄を揃えることができる。
【0003】
そして、以下に示す特許文献1に開示されているように、変動表示中の最後の一列を除いて停止した図柄が組み合わせ図柄となる、いわゆるテンパイ状態において、当該テンパイ状態になったことを報知する演出が行われるスロットマシンが公知である。
【0004】
また、以下に示す特許文献2に開示されているように、複数種類のテンパイ状態が同時に成立した場合(いわゆるダブルテンパイ状態、トリプルテンパイ状態等)に、1種類のテンパイ状態のみの場合(いわゆるシングルテンパイ状態)と異なる報知音により、期待度を高める演出が行われるスロットマシンも公知である。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−137425号公報
【特許文献2】
特開2000−24172号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなスロットマシンには以下のような問題があった。すなわち、テンパイ報知音による演出をより豊かにしようとすると、より多くのテンパイ報知音をより多くの組み合わせ図柄に対して設定することが考えられる。また、ダブルテンパイ状態や、トリプルテンパイ状態の組み合わせにより、新たなテンパイ報知音を設定することが考えられる。こうすることにより、遊技者は、テンパイ報知音とそのときのテンパイ状態との関係を全て把握することが困難となる問題があった。また、テンパイ報知音とそのときのテンパイ状態との関係を把握しないまま遊技を行った場合、多数種類のテンパイ報知音は、遊技者に煩わしく感じさせるだけになってしまい、遊技に対する興味を喪失してしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するべくなされたもので、多彩なテンパイ報知音による演出を行うとともに、遊技者にテンパイ報知音とそのときのテンパイ状態との関係が容易に把握できる遊技機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る遊技機は、賞に当選するか否かの賞抽選処理を実行する第1抽選手段と、複数種類の図柄を各列毎に変動表示する図柄表示手段と、所定の報知音を報知するための報知手段とを具備し、前記変動表示中の最後の一列を除いて停止した前記図柄が組み合わせ図柄となるテンパイ状態において、当該テンパイ状態になったことを前記報知手段からテンパイ報知音により報知する遊技機であって、前記テンパイ報知音は、前記テンパイ状態に係る図柄に対応して設定された特定音であり、複数種類のテンパイ状態が同時に成立した場合、それぞれの前記テンパイ報知音を組み合わせて前記報知手段から報知するものである。
【0009】
上記構成に係る遊技機は、第1抽選手段において賞に当選するか否かの賞抽選処理が実行される。また、図柄表示手段により、複数種類の図柄が各列毎に変動表示される。この変動表示中に、遊技者が、停止ボタンを押下する等の停止操作を行うと、停止手段により、変動表示が停止される。このとき、賞抽選手段において、賞に当選した上で、遊技者が適正な位置で停止操作を行うと、所定位置に当該賞に係る組み合わせ図柄で停止し、メダルの払い戻し等の入賞処理が行われる。
【0010】
ここで、変動表示中の最後の一列以外が停止しているときに、当該停止表示されている図柄が、残り1図柄揃えば組み合わせ図柄が揃う(入賞成立する)状態をテンパイ状態という。このテンパイ状態となった場合、報知手段により、当該テンパイ状態を報知するテンパイ報知音を報知する。このテンパイ報知音は、テンパイ状態に係る組み合わせ図柄に対応して特定音が設定されている。したがって、特定音から図柄を連想することが容易となるため、遊技者はテンパイ報知音からテンパイ状態にある組み合わせ図柄を容易に連想することができる。
【0011】
さらに、テンパイ状態が複数種類同時に成立した場合(ダブルテンパイ状態、トリプルテンパイ状態等)、当該複数種類のテンパイ状態を形成する組み合わせ図柄のそれぞれに設定されたテンパイ報知音が組み合わされて報知手段から報知される。
【0012】
このように、テンパイ報知音の種類が増えても報知されたテンパイ報知音からテンパイ状態にある組み合わせ図柄を容易に連想することができる。また、複数種類のテンパイ状態が同時成立した場合においても、連想容易な特定音が組み合わされて報知されるため、遊技者は、テンパイ報知音の多様化に煩わしさを覚えることなく、多彩なテンパイ報知音による演出を楽しむことができる。
【0013】
なお、複数のテンパイ報知音を組み合わせて報知する態様としては、それぞれのテンパイ報知音を同時に報知してもよいし、所定の規則性を持って報知してもよい。所定の規則性とは、例えば、入賞した際にメダルをより多く得られる組み合わせ図柄から報知したり、同時にテンパイ状態になった組み合わせ図柄のうち第1抽選手段において当選した賞に係る組み合わせ図柄がある場合は当該組み合わせ図柄に係るテンパイ報知音を最初に報知する等をいうものである。
【0014】
また、図柄に対応して設定される特定音は、遊技者が当該特定音から容易に図柄を連想可能であるものがよく、例えば、動物の図柄に対して、当該図柄の動物の鳴き声を模したテンパイ報知音であってもよいし、楽器の図柄に対して、当該図柄の楽器から奏でられる音色を模したテンパイ報知音であってもよいし、文字や数字およびそれらを連想する図形等が描かれた図柄に対して、当該図柄の文字等の発声を模したテンパイ報知音であってもよい。
【0015】
好ましくは、前記テンパイ報知音は、前記特定音とは別に、図柄によらず一定の通常音を有し、前記テンパイ状態において、少なくとも前記特定音で報知するか、前記通常音で報知するかを抽選する報知音抽選処理を行う第2抽選手段をさらに具備するように構成される。
【0016】
この場合、第2抽選手段における報知音抽選処理の結果に応じて、図柄によらず一定の通常音により報知したり、図柄から連想される特定音により報知したりと、報知態様が変化する。このように、報知態様を変化させることにより、遊技者に飽きさせない幅広い演出を行うことができる。
【0017】
なお、通常音は、複数種類を設定してもよく、また、特定音は、1つの組み合わせ図柄に対して複数種類を設定してもよい。さらに、テンパイ状態になっても報知されないことを含めてもよい。
【0018】
好ましくは、前記報知音抽選処理における前記特定音で報知する確率は、前記賞抽選処理において所定の前記賞に当選すると高くなるように構成される。
【0019】
この場合、賞抽選処理において所定の賞に当選しているときに、テンパイ状態となったとき、テンパイ報知音として特定音が報知される確率が高くなる。また、特定音で報知されたことにより、所定の賞のいずれかに当選しているという当選告知的態様とすることができる。これにより、遊技者に、より一層の期待感を与えることができる。
【0020】
なお、賞に当選した図柄に係るテンパイ報知音についてのみ、特定音で報知される確率が高くなることとしてもよい。
【0021】
好ましくは、前記テンパイ報知音は、前記特定音とは別に、当該テンパイ状態に係る図柄とは異なる図柄に対応して設定された特定音を偽の特定音として有し、前記テンパイ状態において、少なくとも真である前記特定音で報知するか、前記偽の特定音で報知するかを抽選する真偽抽選処理を行う第3抽選手段をさらに具備するように構成される。
【0022】
この場合、第3抽選手段における真偽抽選処理の結果に応じて、実際にテンパイ状態となった図柄に係る特定音をテンパイ報知音として報知したり、実際にテンパイ状態となった図柄と異なる図柄に係る特定音を偽の特定音として設定し、これをテンパイ報知音として報知したりと、報知態様が変化する。通常報知されない偽の特定音が報知されることにより、遊技者に意外感を与え、飽きさせない幅広い演出を行うことができる。
【0023】
好ましくは、前記真偽抽選処理における真偽の確率は、前記賞抽選処理において所定の前記賞に当選するか否かで異なるように構成される。
【0024】
この場合、賞抽選処理において所定の賞に当選しているか否かで、テンパイ状態となったとき、報知されるテンパイ報知音が真の特定音となるか偽の特定音となるかの確率が異なる。例えば、賞に当選していないときは、真の特定音(または偽の特定音)で報知される確率が高く、賞に当選すると、偽の特定音(または真の特定音)で報知される確率が高くなるように設定される。
【0025】
このように、所定の賞に当選すると、通常時とは異なる報知態様となるため、遊技者に対して所定の賞のいずれかに当選しているという当選告知的態様とすることができる。したがって、遊戯者に意外感を与えるとともに、より一層の期待感を与えることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係るスロットマシンの正面図である。
【0027】
本実施の形態に係るスロットマシンは、賞に当選するか否かの賞抽選処理を実行する第1抽選手段としての乱数発生器(後述)と、複数種類の図柄を各列毎に変動表示する図柄表示手段3と、所定の報知音を報知するための報知手段としてのスピーカ11とを具備している。そして、前記変動表示中の最後の一列を除いて停止した前記図柄が組み合わせ図柄となるテンパイ状態において、当該テンパイ状態になったことを前記報知手段としてのスピーカ11からテンパイ報知音により報知する。前記テンパイ報知音は、前記テンパイ状態に係る図柄に対応して設定された特定音であり、複数種類のテンパイ状態が同時に成立した場合、それぞれの前記テンパイ報知音を組み合わせて前記報知手段から報知する。
【0028】
本実施の形態のスロットマシンは、図1に示すように、筐体1の前面に設けられた中間パネル2に、横長の図柄表示窓4を具備し、当該図柄表示窓4を横方向に3等分するよう区画している。また、筐体1は、内部に3つのリール5を具備し、図柄表示窓4の各区画の形成位置に対応してそれぞれが配置されており、この図柄表示窓4およびリール5により図柄表示手段3が形成された構成となっている。さらに、図柄表示手段3は、後述する主制御部24の制御のもと、図柄表示窓4に図柄を表示する。
【0029】
各リール5の外周面には、文字、数字、図形、キャラクター等の複数種類の図柄を表示したリールテープが貼り付けられており、リール5の回転中(変動表示中)は、それぞれの外周面に表示された図柄が図柄表示窓4内に次々に現れる一方、リール5を停止させたときは、各リール5の所定コマ(例えば、図1に示す3コマ)分の図柄が、図柄表示手段3に設定された、上段、中段、下段、右上がりおよび右下がりの5本の停止ラインL上に整列した状態で表示される。なお、通常の円形のリール5の代わりに、液晶表示器や、プーリに巻回されて周回するベルト式リールテープを使用したり、これらを組み合わせて用いてもよい。
【0030】
停止ラインLは、メダル投入口6から投入されたメダルの投入枚数やBETボタン7の押下操作に応じて有効化される。例えば、1枚のメダルが賭けられたときは、中段の横1本の停止ラインLが有効となり、2枚のメダルが賭けられたときは、上段、中段、下段の横3本の停止ラインLが有効となり、3枚のメダルが賭けられたときは、5本全ての停止ラインLが有効となる。
【0031】
そして、中間パネル2の下方の張り出し面上に設けられた始動レバー8を操作して、3つのリール5が回転し、変動表示を開始した後、各リール5に対応して設けられた停止ボタン9を押下すれば、3つのリール5が順次停止するようになっている。このとき、メダルの賭け枚数により有効となった停止ラインL上に特定の組み合わせ図柄が揃えば、当該組み合わせ図柄に応じた賞が成立し、当該賞の種類に応じて定められた所定枚数のメダルが払い出される。
【0032】
図2は図1のリールの外周面に貼り付けられたリールテープの展開図である。各リールテープ5aは、3つのリール5に対応して、左から左リール用、中リール用、右リール用の3種類が用意され、それぞれ上端部分および下端部分が互いに接続されて環状となる樹脂製シートである。
【0033】
図柄表示手段3に表示される図柄には、特別賞用の特定図柄A1,A2と小役賞用の非特定図柄B1,B2とがある。いずれかの特定図柄A1,A2が有効ラインL上に3つ揃うと、特別賞が成立して、メダルを1枚投入して所定枚数のメダルの払い出しを受ける、いわゆる「ボーナスゲーム(特別遊技モード)」等が行われる。特別賞には、ボーナスゲームの合間にメダルを3枚投入して小役賞を狙う、いわゆる「小役ゲーム(通常遊技モード)」が組み合わされて、両者が数セット行われるビッグボーナス賞や、ボーナスゲームが1回行われるレギュラーボーナス賞等がある。
【0034】
一方、いずれかの非特定図柄B1が有効ラインL上に3つ揃ったり、特定図柄A1,A2との所定の組み合わせ等が有効ラインL上に揃うと、所定枚数のメダルの払い出しを受けるようになっている。なお、リール5のいずれか一列(例えば、左側)に、ある非特定図柄B2が有効ラインL上で停止すると、所定枚数のメダルの払い出しを受ける、いわゆるチェリー賞としたり、ある非特定図柄が有効ラインL上に3つ揃ったときは、メダルの払い出しがなく、その代わりに、メダルを消費しないでもう1ゲーム実施できる、いわゆるリプレイ賞としてもよい。
【0035】
ところで、スロットマシンは、始動レバー8を操作するたびに(1ゲームごとに)制御部内で内部抽選を行い、その抽選結果に応じて有効ラインL上に揃うべき図柄の組み合わせ(賞に係る組み合わせ図柄)を決定するという完全確率方式を採用している。
【0036】
賞は、上述のように、特別賞および小役賞からなり、抽選処理においていずれかの賞に当選すると、その賞に応じた個別の当選フラグがセットされる(「当選フラグが立つ」という)ようになっている。なお、特別賞に係る当選フラグは、特別賞が成立するまで持ち越され、その他の当選フラグは、そのゲームにおいてのみ有効とされている。
【0037】
したがって、実際には、当選フラグが立っていないと、停止ボタン9を押下するタイミング(いわゆる目押しするタイミング)が正しくても、特定の組み合わせ図柄を揃える(賞を成立させる)ことはできない。換言すると、当選フラグが立っていると目押しするタイミングさえ正しければ、特定の組み合わせ図柄を揃える(賞を成立させる)ことは可能となる。
【0038】
というのも、全ての遊技者が賞に係る図柄を正確に狙うことは困難であるため、スロットマシンは、当選フラグが立つと、当該図柄を引き込むようなリール制御を行う。これは、いわゆる「図柄の引き込み処理」と呼ばれるもので、賞に係る図柄を有効ラインL上に狙えなくても当該図柄の引き込み範囲内(当該図柄の手前最大4コマまでの範囲)で停止ボタン9を押すと、賞に係る図柄が有効ラインL上に滑り込むようにリール5が制御されるが、当選フラグが立っていないと、賞に係る組み合わせ図柄を正確に狙った場合であっても、当該組み合わせ図柄とならないように制御する、いわゆる「図柄の蹴飛ばし処理」が行われるからである。
【0039】
図3は図1のスロットマシンの電気的な構成を示すブロック図である。スロットマシンは、遊技内容に関する制御、演算の主体であるCPU26、遊技制御プログラムが記憶されるROM27、データの読み書きに用いられるRAM28、および乱数発生器29を有する主制御部(主制御基板)24を具備している。CPU26には、バス30を介して各種の入出力部が接続されている。入力部としては、BETボタン7、始動レバー8、3つの停止ボタン9等が接続され、これらからの信号がCPU26に入力される。出力部としては、3つのリール5の回転始動、停止等を実行するリール駆動部32、賞の種類に応じたメダルの払い出しを行うメダル払出部33等が接続されている。さらに、リール駆動部32には、図柄表示手段3に表示される表示図柄を検出する判別手段39が具備されており、表示図柄の検出結果を主制御部24に伝えている。この判別手段39によって停止図柄が賞に係る組み合わせ図柄となっているか否かを検出するとともに、図柄の組み合わせが後述するテンパイ状態となっているか否かについても検出される。
【0040】
また、スロットマシンは、周辺出力部の制御、演算の主体であるCPU36、各種制御プログラムが記憶されるROM37、データの読み書きに用いられるRAM38を有するサブ制御部(サブ制御基板)35を備えている。当該サブ制御部35は、バス30,40同士が接続されて、主制御部24から各種の制御信号が入力されるようになっている。
【0041】
CPU36には、リール5の背面に配され、各図柄表示窓4のそれぞれ3コマの図柄を個別に照明するバックライト41、筐体1の上部に配され、エラー表示や特別賞時の光演出を行う上部ランプ42、告知用の表示器10等の各種ランプや、音声制御基板41を介してテンパイ報知音を報知する報知手段としてのスピーカ11等が接続され、CPU36により制御される。
【0042】
図4は第1の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技の流れを示すフローチャートである。まず、遊技者が所定枚数のメダルを投入して、始動レバー8を操作する(ステップS10)と、賞抽選が行われる(ステップS20)。具体的には、始動レバー8の操作時点で乱数発生器29から抽出された乱数とROM27に記憶されている抽選テーブルとを照合し、どの賞に当選したか、またはいずれの賞にも当選しなかったかが判別される。この抽選結果が特別賞または小役賞に当選する(ステップS30)と、対応する当選フラグ(ビッグボーナス賞、レギュラーボーナス賞およびそれぞれの小役賞で異なる当選フラグを立てるのが一般的である)をセットする(ステップS40)。
【0043】
なお、賞に当選したことを入賞確定ランプとしての表示器10やスピーカ11等により告知する構成としてもよい。この際、ステップS40において当選フラグがセットされてすぐに告知することとしてもよいし、ステップS40の後、告知するか否かの抽選を行い、これに当選した場合は、告知することとしてもよい。告知するか否かの抽選においては、賞に当選後、ゲーム数を経過すればするほど告知する確率を高くすることとしてもよい。
【0044】
この後、リール5を回転始動させる(ステップS50)。リール5の回転中にいずれかの停止ボタン9が押下されると、当該停止ボタン9が押下された列の回転が停止する(ステップS60)。
【0045】
ここで、変動表示中の最後の一列のリール5以外が停止ボタン9により停止しているときに、図柄表示窓4の有効ラインL上に停止表示されている図柄が、残り1図柄揃えば組み合わせ図柄が揃う(入賞成立する)状態をテンパイ状態という。このようなテンパイ状態となった場合(ステップS80)、当該テンパイ状態に係る組み合わせ図柄に設定されている特定音がテンパイ報知音として報知手段であるスピーカ11から報知される(ステップS90)。このときのテンパイ報知音は、当該テンパイ状態に係る組み合わせ図柄に対応して設定された特定音であるため、遊技者は、テンパイ報知音を聞くだけで、テンパイ状態となった組み合わせ図柄を容易に連想することができる。
【0046】
さらに、テンパイ状態が複数種類同時に成立した場合(ダブルテンパイ状態、トリプルテンパイ状態等)、当該複数種類のテンパイ状態を形成する組み合わせ図柄のそれぞれに設定されたテンパイ報知音(特定音)が組み合わされてスピーカ11から報知される。したがって、複数種類が同時にテンパイ状態となったときに、単独のテンパイ状態とは異なるテンパイ報知音(報知態様)を報知しつつ、遊技者にテンパイ状態となった複数種類の組み合わせ図柄を容易に想定させることができる。詳しくは、後述する。
【0047】
ステップS60において、全ての停止ボタン9が押下されると全てのリール5が停止する(ステップS70)。このとき、図柄表示窓4の有効ラインL上に表示された組み合わせ図柄により賞判定を行う。停止した組み合わせ図柄が、いずれかの賞に係る組み合わせ図柄となっている場合は、賞が成立(入賞)し(ステップS100)、ボーナスゲーム等の入賞処理が行われる(ステップS110)。所定の入賞処理が行われた後、ステップS40においてセットされた対応する当選フラグがリセットされる(ステップS120)。
【0048】
ここで、ステップS90におけるテンパイ報知音の態様について具体例を挙げて詳説する。図5〜図7は図1のスロットマシンにおいて図柄表示窓に表示されたテンパイ状態を示す模式図である。図5は単一種類の組み合わせ図柄についてのテンパイ状態(シングルテンパイ状態)を示す模式図であり、図6(a)は2種類の組み合わせ図柄についてのテンパイ状態(ダブルテンパイ状態)を示す模式図であり、図6(b)はダブルテンパイ状態を示す他の模式図であり、図7は3種類の組み合わせ図柄についてのテンパイ状態(トリプルテンパイ状態)を示す模式図である。
【0049】
ここで、図中の「↓」表示は、リール5が回転中(変動表示中)であることを示す。また、テンパイ状態となっている図柄には、網掛け表示がなされている。これは、本実施の形態において実際の図柄表示における表示態様を示すものではないが、テンパイ状態となった図柄についてその他の図柄と異なる表示態様(他の図柄のバックライトを消灯する、テンパイ状態となった図柄のバックライトを消灯する、同じく点滅させる等)で表示することにより視覚的にテンパイ状態を報知することとしてもよい。
【0050】
図5〜図7において示されている図柄は、図2に示されるリール配列に基いたテンパイ状態の例を示すものである。すなわち、各図柄は、いわゆるチェリー賞として設定されている非特定図柄B2であるクラッカーを除いて動物の顔(鶏、馬、犬、猫、豚および山羊)であり、クラッカーおよび動物のそれぞれに対応して、クラッカー破裂音を模した特定音(「パァーン!」)および動物の鳴き声を模した特定音(「コケコッコー!」、「ヒヒーン!」、「ワンワン!」、「ニャー!」、「ブーブー!」および「メェー!」)が設定されている。なお、特定図柄A1は「鶏」であり、特定図柄A2は「馬」であり、非特定図柄B1は「犬」、「猫」、「豚」および「山羊」であるとする。
【0051】
まず、図5においては、停止した左リール5の中段図柄および中リール5の中段図柄が共に「豚」である。すなわち、右リール5の中段図柄も「豚」で停止すれば、中段の停止ラインで「豚」が揃うテンパイ状態といえる。したがって、このテンパイ状態を報知するためにテンパイ報知音として特定音「ブーブー!」がスピーカ11から報知される。
【0052】
このようにテンパイ報知音は、テンパイ状態に係る組み合わせ図柄から連想される特定音が設定されている。これにより、逆に、特定音から図柄を連想することも容易となるため、遊技者はテンパイ報知音からテンパイ状態にある組み合わせ図柄を容易に連想することができる。
【0053】
図6は、ダブルテンパイ状態となったときを示している。図6(a)においては、停止した左リール5の上段図柄および中リール5の上段図柄が共に「犬」である一方、停止した左リール5の下段図柄および中リール5の下段図柄が共に「猫」である。すなわち、右リール5の上段図柄が「犬」であるか、右リール5の下段図柄が「猫」であるかのいずれかで停止すれば、上段または下段の停止ラインで「犬」または「猫」が揃うダブルテンパイ状態といえる。したがって、このテンパイ状態を報知するためにテンパイ報知音として特定音「ワンワン!」および「ニャー!」が組み合わされてスピーカ11から報知される。
【0054】
また、図6(b)においては、停止した左リール5の上段図柄および中リール5の中段図柄が共に「猫」である一方、停止した左リール5の下段図柄および中リール5の下段図柄が共に「鶏」である。すなわち、右リール5の下段図柄が「猫」または「鶏」で停止すれば、右下がりまたは下段の停止ラインで「猫」または「鶏」が揃うダブルテンパイ状態といえる。したがって、このテンパイ状態を報知するためにテンパイ報知音として特定音「ニャー!」および「コケコッコー!」が組み合わされてスピーカ11から報知される。
【0055】
同様に、図7は、トリプルテンパイ状態となったときを示している。図7においては、停止した左リール5および中リール5の図柄が、上段は共に「鶏」、中段は共に「犬」、下段は共に「馬」である。すなわち、右リール5の上段図柄が「鶏」、中段図柄が「犬」、下段図柄が「馬」のいずれかで停止すれば、上段、中段、下段のいずれかの停止ラインで「鶏」、「犬」、「馬」のいずれかが揃うトリプルテンパイ状態といえる。したがって、このテンパイ状態を報知するためにテンパイ報知音として特定音「コケコッコー!」、「ワンワン!」および「ヒヒーン!」が組み合わされてスピーカ11から報知される。
【0056】
ここで、複数のテンパイ報知音を組み合わせて報知する態様としては、それぞれのテンパイ報知音を同時に報知してもよいし、所定の規則性を持って報知してもよい。所定の規則性の例として、例えば、入賞した際にメダルをより多く得られる組み合わせ図柄から順に報知してもよいし、同時にテンパイ状態になった組み合わせ図柄のうち賞抽選処理において当選した賞に係る組み合わせ図柄がある場合は当該組み合わせ図柄に係るテンパイ報知音を最初に報知してもよいし、当該当選した組み合わせ図柄に係るテンパイ報知音のみを報知したり、または報知しないこととしてもよい。これらに加えて優先順位によって音量・音程を変えてもよい。
【0057】
より具体的には、例えば図6(a)において、賞抽選の結果、図柄「犬」に係る賞が当選していた場合、「ワンワン!ニャー!」と報知したり、図6(b)において、特定図柄A1である「鶏」を優先して「コケコッコー!ニャー!」と報知する。また、図6(a)の場合、「ワンワン!ニャー!ワンワン!」のように、優先順位の高い方を多く繰り返して報知してもよい。また、例えば図6(a)において、賞抽選の結果、図柄「犬」に係る賞が当選していた場合、当該当選図柄に係る特定音である「ワンワン!」のみ報知したり、逆に、当選図柄に係る特定音のみ報知しない(図6(a)において「ニャー!」と報知)こととしてもよい。これらに加えて、優先順位の高い方の音量を上げてスピーカ11から報知することとしてもよいし、逆に優先順位の高い方の音量を下げてスピーカ11から報知することとしてもよい。
【0058】
ここで、特定音は、1つの組み合わせ図柄に対して複数種類を設定してもよい。例えば、シングルテンパイ状態、ダブルテンパイ状態およびトリプルテンパイ状態のそれぞれに対応する特定音を設定してもよい。具体的には、図柄「犬」に関して、図6(a)のようなダブルテンパイ状態において特定音「ワンワン!」をテンパイ報知音として報知するように設定する一方、図7のようなトリプルテンパイ状態において特定音「ワンワンワン!」をテンパイ報知音として報知するように設定することができる。
【0059】
このように、テンパイ報知音の種類が増えても報知されたテンパイ報知音からテンパイ状態にある組み合わせ図柄を容易に連想することができる。また、複数種類のテンパイ状態が同時成立した場合においても、連想容易な特定音が組み合わされて報知されるため、遊技者は、テンパイ報知音の多様化に煩わしさを覚えることなく、多彩なテンパイ報知音による演出を楽しむことができる。
【0060】
以上で説明した図5〜図7においては、全て右リール5が最後の一列として変動表示中であるように示されているが、左リール5または中リール5が最後の一列として変動表示中である場合においても、以上の態様を採り得ることとしてもよい。
【0061】
また、本実施の形態においては、図2に示されるように、図柄に対応して設定される特定音として、動物の図柄に対して当該図柄の動物の鳴き声を模したテンパイ報知音を用いたが、図柄とテンパイ報知音との相互間で容易に連想し得る他の構成、例えば、楽器の図柄に対して、当該図柄の楽器から奏でられる音色を模したテンパイ報知音(例えば、図柄「太鼓」に対して「ドンドン!」と太鼓を打つ音による報知)や、文字や数字およびそれらを連想する図形等が描かれた図柄に対して、当該図柄の文字等の発声を模したテンパイ報知音(例えば、図柄「1」に対して「イチ!」と発声することによる報知)を用いてもよい。
【0062】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態において第1の実施の形態と異なる点は、前記テンパイ報知音は、前記特定音とは別に、図柄によらず一定の通常音を有し、前記テンパイ状態において、前記通常音で報知するか、前記特定音で報知するか、または、報知しないかの報知音抽選処理を行う第2抽選手段をさらに具備するように構成することである。本実施の形態において第1の実施の形態と同様の構成については同一の符号を付し説明を省略する。図8は第2の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技の流れを示すフローチャートである。
【0063】
この場合、図8に示すように、図4における賞抽選処理(ステップS20〜S40)の後、特定音で報知、通常音で報知または報知しないのうちいずれの報知態様で報知するかを抽選する報知音抽選を行う(ステップS41)。本実施の形態において、報知音抽選のための第2抽選手段は、賞抽選処理を行った第1抽選手段と同じ構成を用い、乱数発生器29からの抽出方法を異ならせたり、ROM27に記憶されている抽選テーブルを異ならせること等により、賞抽選処理とは異なる乱数発生方式を採用して抽選しているが、乱数発生器29において賞抽選処理と同じ乱数発生方式を採用して抽選してもよい。
【0064】
この報知音抽選処理の結果、特定音報知に当選した場合は(ステップS42)、特定音フラグをセットし(ステップS43)、通常音報知に当選した場合は(ステップS44)、通常音フラグをセットする(ステップS45)。ここで、特定音報知に当選した場合、テンパイ状態となった全ての図柄に対してそれぞれの特定音を報知し得ることとしてもよいし、1または複数の図柄をさらに抽選することにより選択し、当選した図柄がテンパイ状態となった場合、それぞれの特定音により報知することとしてもよい。
【0065】
この後、ステップS80においてテンパイ状態となった場合は、ステップS43またはステップS45において音フラグ(特定音フラグ(テンパイ状態に係る組み合わせ図柄に対応する特定音フラグ)または通常音フラグ)が成立していることを条件として(ステップS85)、成立している音フラグに対応するテンパイ報知音をスピーカ11から報知する。この後、当該音フラグはリセットされる(ステップS95)。
【0066】
上記のように、報知音抽選処理における結果に応じて、テンパイ状態になっても報知されなかったり、図柄によらず一定の通常音により報知したり、図柄から連想される特定音により報知したりと報知態様が変化する。このように、報知態様を変化させることにより、遊技者に飽きさせない幅広い演出を行うことができる。
【0067】
ここで、本実施の形態のステップS90におけるテンパイ報知音の態様について第1の実施の形態と同様に図5〜図7を用いて例示する。本実施の形態においては、例えば、図7のトリプルテンパイ状態となったときであっても、報知音抽選処理の結果に応じて、特定音が当選したときのテンパイ報知音(「コケコッコー!ワンワン!ヒヒーン!」)と、図柄によらず設定された通常音(「ピピッ!」)が当選したときのテンパイ報知音(「ピピッ!」(同時にテンパイ状態となった数だけ繰り返してもよい))と、報知しない態様との3種類の報知態様のいずれかで報知される報知態様を有している。なお、通常音は、複数種類を設定してもよい。このように、報知音抽選処理における抽選結果に応じて報知態様を変化させることにより、遊技者に飽きさせない幅広い演出を行うことができる。
【0068】
さらに、本実施の形態においては、前記報知音抽選処理における前記特定音で報知する確率が、前記賞抽選処理において所定の前記賞に当選すると高くなるように構成することも可能である。具体的には、報知音抽選処理においてROM27に記憶されている抽選テーブルを賞に当選した場合と賞に当選していない場合とで異ならせること等により実現できる。
【0069】
この場合、賞抽選処理において所定の賞に当選しているときに、テンパイ状態となったとき、テンパイ報知音として特定音が報知される確率が高くなる。これにより、遊技者に、より一層の期待感を与えることができる。
【0070】
第1の具体例として、賞抽選処理において特定図柄A1,A2である「鶏」または「馬」に当選し、かつ、当該「鶏」または「馬」がテンパイ状態となったとき、当該「鶏」または「馬」について特定音で報知する確率を高くするべく設定することが可能である。この条件下において、特定図柄A1である「鶏」に当選し、かつ、図6(b)のダブルテンパイ状態となったときは、当該図柄「鶏」のみが特定音(「コケコッコー!」)で報知される確率が高くなる。すなわち、図6(b)のダブルテンパイ状態において、「コケコッコー!ピピッ!」(特定音+通常音)または「コケコッコー!」(特定音+報知せず)と報知された場合、遊技者に、当該組み合わせ図柄「鶏」に係る賞に当選していることについての期待感を高めることができる。
【0071】
また、第2の具体例として、賞抽選処理において特定図柄A1,A2である「鶏」または「馬」に当選し、かつ、当該「鶏」または「馬」がテンパイ状態となったとき、テンパイ状態となったいずれの図柄についても特定音で報知する確率を高くするべく設定することも可能である。この場合、特定図柄A1である「鶏」に当選し、かつ、図6(b)のダブルテンパイ状態となったときは、当該図柄「鶏」および「猫」が特定音(「コケコッコー!」および「ニャー!」)で報知される確率が高くなる。すなわち、図6(b)のダブルテンパイ状態において、「コケコッコー!ニャー!」と報知された場合、遊技者に、当該図柄「鶏」に係る賞に当選していることについての期待感を高めることができる。
【0072】
第3の具体例として、賞抽選処理において特定図柄A1,A2である「鶏」または「馬」に当選し、かつ、いずれかの図柄についてテンパイ状態となったとき、テンパイ状態となったいずれの図柄についても特定音で報知する確率を高くするべく設定することが可能である。この条件下において、特定図柄A1である「鶏」に当選し、かつ、図6(a)のダブルテンパイ状態となったときは、当該図柄「犬」および「猫」が特定音(「ワンワン!」および「ニャー!」)で報知される確率が高くなる。すなわち、図6(a)のダブルテンパイ状態において、「ワンワン!ニャー!」と報知された場合、遊技者に、特定図柄A1,A2である「鶏」または「馬」のいずれかに係る賞に当選していることについての期待感を高めることができる。
【0073】
これらのように、賞抽選処理において所定の賞に当選しているときに、テンパイ状態となったとき、テンパイ報知音として特定音が報知される確率が高くなる。これにより、遊技者に、より一層の期待感を与えることができる。
【0074】
また、特定音を複数種類とし、そのテンパイ報知音が報知されれば、必ず当選している確定音を設定してもよい。この際、以下の表1で例示するように、賞抽選処理に当選しているか否かにより各確率を変化させ、所定の賞に当選しているときに特定音および確定音で報知される確率を高くすることとしてもよい。
【0075】
具体例として、図柄「犬」に関して、特定音を「ワンワン!」、確定音を「ウォーン!」(遠吠えを模した音)とすると、図6(a)のダブルテンパイ状態において、「ウォーン!ニャー!」と報知されたとき、当該図柄「犬」は、当選確実であることが遊技者に報知される。したがって、テンパイ状態の報知において賞当選のより確実な告知を兼ねることができる。
【0076】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態において第1の実施の形態と異なる点は、前記テンパイ報知音は、前記特定音とは別に、当該テンパイ状態に係る図柄とは異なる図柄に対応して設定された特定音を偽の特定音として有し、前記テンパイ状態において、少なくとも真である前記特定音で報知するか、前記偽の特定音で報知するかを抽選する真偽抽選処理を行う第3抽選手段をさらに具備するように構成されることである。本実施の形態において第1の実施の形態と同様の構成については同一の符号を付し説明を省略する。図9は第3の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技の流れを示すフローチャートである。
【0077】
この場合、図9に示すように、図4における賞抽選処理(ステップS20〜S40)の後、真である前記特定音で報知するか、前記偽の特定音で報知するかを抽選する真偽抽選処理を行う(ステップS46)。偽の特定音で報知するとは、実際にテンパイ状態となった組み合わせ図柄とは異なる図柄に係る特定音で報知することをいう。本実施の形態において、真偽抽選のための第3抽選手段は、賞抽選処理や報知音抽選処理を行った第1抽選手段や第2抽選手段と同じ構成を用い、乱数発生器29からの抽出方法を異ならせたり、ROM27に記憶されている抽選テーブルを異ならせること等により、賞抽選処理や報知音抽選処理とは異なる乱数発生方式を採用して抽選しているが、乱数発生器29において賞抽選処理や報知音抽選処理と同じ乱数発生方式を採用して抽選してもよい。
【0078】
この真偽抽選処理の結果、真の特定音報知(図柄に対応する特定音)に当選した場合は(ステップS47)、真の特定音フラグをセットし(ステップS48)、真の特定音報知に当選しなかった場合は、偽の特定音フラグをセットする(ステップS49)。ここで、ステップS47において全図柄をまとめて真偽を抽選(全て真または全て偽)してもよいし、図柄のそれぞれに対して真偽を抽選(例えば、特定図柄A1,A2に対しては真、それ以外は偽等)してもよい。
【0079】
この後、ステップS80においてテンパイ状態となった場合は、成立している音フラグ(真の特定音フラグまたは偽の特定音フラグ)に対応するテンパイ報知音をスピーカ11から報知する(ステップS90)。この後、当該音フラグはリセットされる(ステップS95)。
【0080】
上記のように、第3抽選手段における真偽抽選処理の結果に応じて、実際にテンパイ状態となった図柄に係る特定音をテンパイ報知音として報知したり、実際にテンパイ状態となった図柄と異なる図柄に係る特定音を偽の特定音として設定し、これをテンパイ報知音として報知したりと、報知態様が変化する。このように、通常報知されない偽の特定音が報知されることにより、遊技者に意外感を与え、飽きさせない幅広い演出を行うことができる。
【0081】
ここで、本実施の形態のステップS90におけるテンパイ報知音の態様についての具体例としては、図6(a)のダブルテンパイ状態となったとき、真偽抽選処理の結果に応じて、真の特定音が当選したときのテンパイ報知音(「ワンワン!ニャー!」)か、偽の特定音が当選したときのテンパイ報知音(例えば、「ブーブー!」)かのいずれかで報知される報知態様を有している。このように、通常と異なる報知態様がなされるため、幅広い演出を提供することができる。なお、偽の報知音は、予め定められた所定の特定音でもよいし、抽選によりランダムで選ばれたものであってもよいし、他の表示図柄等に関連を持たせたものであってもよい。また、複数種類のテンパイ状態における偽の報知音は、単一種類のものであってもよいし、複数種類同時に報知するものであってもよい。
【0082】
さらに、本実施の形態においては、前記真偽抽選処理における真偽の確率が、前記賞抽選処理において所定の前記賞に当選するか否かで異なるように構成することも可能である。具体的には、真偽抽選処理においてROM27に記憶されている抽選テーブルを賞に当選した場合と賞に当選していない場合とで異ならせること等により実現できる。
【0083】
この場合、賞抽選処理において所定の賞に当選しているか否かで、テンパイ状態となったとき、報知されるテンパイ報知音が真の特定音となるか偽の特定音となるかの確率が異なる。
【0084】
このように、所定の賞に当選すると、通常時とは異なる報知態様となるため、遊技者に対して所定の賞のいずれかに当選しているという当選告知的態様とすることができる。したがって、遊戯者に意外感を与えるとともに、より一層の期待感を与えることができる。
【0085】
この具体例として、例えば、以下の表2のように、賞に当選していないときは、真の特定音で報知される確率が高く、賞に当選すると、偽の特定音で報知される確率が高くなるように設定されているとする。
【0086】
この条件下において、図6(b)のダブルテンパイ状態となったとき、賞に当選していない場合は、主に真の報知音として「コケコッコー!ニャー!」と報知されるが、賞に当選している場合は、主に偽の報知音として例えば「パァーン!」(クラッカー)で報知される。
【0087】
このように、賞当選時、通常と異なる態様で報知されることにより、遊戯者に意外感を与えるとともに、より一層の期待感を与えることができる。
【0088】
なお、報知音抽選処理および真偽抽選処理を組み合わせて用いることも可能である。
【0089】
【発明の効果】
本発明に係る遊技機によれば、テンパイ報知音がテンパイ状態に係る組み合わせ図柄から連想される特定音が設定されているため、逆に、特定音から図柄を連想することも容易となる。したがって、遊技者はテンパイ報知音からテンパイ状態にある組み合わせ図柄を容易に連想することができる。さらに、テンパイ状態が複数種類同時に成立した場合(ダブルテンパイ状態、トリプルテンパイ状態等)には、当該複数種類のテンパイ状態を形成する組み合わせ図柄のそれぞれに設定されたテンパイ報知音が組み合わされて報知手段から報知されるため、連想容易な特定音が組み合わされて報知されるため、遊技者は、テンパイ報知音の多様化に煩わしさを覚えることなく、多彩なテンパイ報知音による演出を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るスロットマシンの正面図である。
【図2】図1のリールの外周面に貼り付けられたリールテープの展開図である。
【図3】図1のスロットマシンの電気的な構成を示すブロック図である。
【図4】第1の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技の流れを示すフローチャートである。
【図5】図1のスロットマシンにおいて図柄表示窓に表示されたテンパイ状態を示す模式図である。
【図6】図1のスロットマシンにおいて図柄表示窓に表示されたダブルテンパイ状態を示す模式図である。
【図7】図1のスロットマシンにおいて図柄表示窓に表示されたトリプルテンパイ状態を示す模式図である。
【図8】第2の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技の流れを示すフローチャートである。
【図9】第3の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 図柄表示手段
4 図柄表示窓
5 リール
11 スピーカ
24 主制御部
29 乱数発生器
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数種類の図柄を変動表示させることができる図柄表示手段を備えたスロットマシン、パチスロ等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
スロットマシン等の遊技機は、始動レバーを操作して3つのリール等を回転始動させること等により、図柄を変動表示させた後、各リールに対応した停止ボタンを押下してリールを停止させ、メダルの投入枚数に応じて有効化された停止ライン上に特定の組み合わせ図柄が揃えば、当該組み合わせ図柄に係る賞が成立(入賞)し、賞の種類に応じて定められた所定枚数のメダルが払い出されるのが一般的である。ただし、このようなスロットマシンは、始動レバーの操作によって内部的に抽選処理が実行されており、この抽選結果がいずれかの賞に当選した上で、停止ボタンを適正なタイミングで押下することにより、その賞に係る組み合わせ図柄を揃えることができる。
【0003】
そして、以下に示す特許文献1に開示されているように、変動表示中の最後の一列を除いて停止した図柄が組み合わせ図柄となる、いわゆるテンパイ状態において、当該テンパイ状態になったことを報知する演出が行われるスロットマシンが公知である。
【0004】
また、以下に示す特許文献2に開示されているように、複数種類のテンパイ状態が同時に成立した場合(いわゆるダブルテンパイ状態、トリプルテンパイ状態等)に、1種類のテンパイ状態のみの場合(いわゆるシングルテンパイ状態)と異なる報知音により、期待度を高める演出が行われるスロットマシンも公知である。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−137425号公報
【特許文献2】
特開2000−24172号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなスロットマシンには以下のような問題があった。すなわち、テンパイ報知音による演出をより豊かにしようとすると、より多くのテンパイ報知音をより多くの組み合わせ図柄に対して設定することが考えられる。また、ダブルテンパイ状態や、トリプルテンパイ状態の組み合わせにより、新たなテンパイ報知音を設定することが考えられる。こうすることにより、遊技者は、テンパイ報知音とそのときのテンパイ状態との関係を全て把握することが困難となる問題があった。また、テンパイ報知音とそのときのテンパイ状態との関係を把握しないまま遊技を行った場合、多数種類のテンパイ報知音は、遊技者に煩わしく感じさせるだけになってしまい、遊技に対する興味を喪失してしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するべくなされたもので、多彩なテンパイ報知音による演出を行うとともに、遊技者にテンパイ報知音とそのときのテンパイ状態との関係が容易に把握できる遊技機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る遊技機は、賞に当選するか否かの賞抽選処理を実行する第1抽選手段と、複数種類の図柄を各列毎に変動表示する図柄表示手段と、所定の報知音を報知するための報知手段とを具備し、前記変動表示中の最後の一列を除いて停止した前記図柄が組み合わせ図柄となるテンパイ状態において、当該テンパイ状態になったことを前記報知手段からテンパイ報知音により報知する遊技機であって、前記テンパイ報知音は、前記テンパイ状態に係る図柄に対応して設定された特定音であり、複数種類のテンパイ状態が同時に成立した場合、それぞれの前記テンパイ報知音を組み合わせて前記報知手段から報知するものである。
【0009】
上記構成に係る遊技機は、第1抽選手段において賞に当選するか否かの賞抽選処理が実行される。また、図柄表示手段により、複数種類の図柄が各列毎に変動表示される。この変動表示中に、遊技者が、停止ボタンを押下する等の停止操作を行うと、停止手段により、変動表示が停止される。このとき、賞抽選手段において、賞に当選した上で、遊技者が適正な位置で停止操作を行うと、所定位置に当該賞に係る組み合わせ図柄で停止し、メダルの払い戻し等の入賞処理が行われる。
【0010】
ここで、変動表示中の最後の一列以外が停止しているときに、当該停止表示されている図柄が、残り1図柄揃えば組み合わせ図柄が揃う(入賞成立する)状態をテンパイ状態という。このテンパイ状態となった場合、報知手段により、当該テンパイ状態を報知するテンパイ報知音を報知する。このテンパイ報知音は、テンパイ状態に係る組み合わせ図柄に対応して特定音が設定されている。したがって、特定音から図柄を連想することが容易となるため、遊技者はテンパイ報知音からテンパイ状態にある組み合わせ図柄を容易に連想することができる。
【0011】
さらに、テンパイ状態が複数種類同時に成立した場合(ダブルテンパイ状態、トリプルテンパイ状態等)、当該複数種類のテンパイ状態を形成する組み合わせ図柄のそれぞれに設定されたテンパイ報知音が組み合わされて報知手段から報知される。
【0012】
このように、テンパイ報知音の種類が増えても報知されたテンパイ報知音からテンパイ状態にある組み合わせ図柄を容易に連想することができる。また、複数種類のテンパイ状態が同時成立した場合においても、連想容易な特定音が組み合わされて報知されるため、遊技者は、テンパイ報知音の多様化に煩わしさを覚えることなく、多彩なテンパイ報知音による演出を楽しむことができる。
【0013】
なお、複数のテンパイ報知音を組み合わせて報知する態様としては、それぞれのテンパイ報知音を同時に報知してもよいし、所定の規則性を持って報知してもよい。所定の規則性とは、例えば、入賞した際にメダルをより多く得られる組み合わせ図柄から報知したり、同時にテンパイ状態になった組み合わせ図柄のうち第1抽選手段において当選した賞に係る組み合わせ図柄がある場合は当該組み合わせ図柄に係るテンパイ報知音を最初に報知する等をいうものである。
【0014】
また、図柄に対応して設定される特定音は、遊技者が当該特定音から容易に図柄を連想可能であるものがよく、例えば、動物の図柄に対して、当該図柄の動物の鳴き声を模したテンパイ報知音であってもよいし、楽器の図柄に対して、当該図柄の楽器から奏でられる音色を模したテンパイ報知音であってもよいし、文字や数字およびそれらを連想する図形等が描かれた図柄に対して、当該図柄の文字等の発声を模したテンパイ報知音であってもよい。
【0015】
好ましくは、前記テンパイ報知音は、前記特定音とは別に、図柄によらず一定の通常音を有し、前記テンパイ状態において、少なくとも前記特定音で報知するか、前記通常音で報知するかを抽選する報知音抽選処理を行う第2抽選手段をさらに具備するように構成される。
【0016】
この場合、第2抽選手段における報知音抽選処理の結果に応じて、図柄によらず一定の通常音により報知したり、図柄から連想される特定音により報知したりと、報知態様が変化する。このように、報知態様を変化させることにより、遊技者に飽きさせない幅広い演出を行うことができる。
【0017】
なお、通常音は、複数種類を設定してもよく、また、特定音は、1つの組み合わせ図柄に対して複数種類を設定してもよい。さらに、テンパイ状態になっても報知されないことを含めてもよい。
【0018】
好ましくは、前記報知音抽選処理における前記特定音で報知する確率は、前記賞抽選処理において所定の前記賞に当選すると高くなるように構成される。
【0019】
この場合、賞抽選処理において所定の賞に当選しているときに、テンパイ状態となったとき、テンパイ報知音として特定音が報知される確率が高くなる。また、特定音で報知されたことにより、所定の賞のいずれかに当選しているという当選告知的態様とすることができる。これにより、遊技者に、より一層の期待感を与えることができる。
【0020】
なお、賞に当選した図柄に係るテンパイ報知音についてのみ、特定音で報知される確率が高くなることとしてもよい。
【0021】
好ましくは、前記テンパイ報知音は、前記特定音とは別に、当該テンパイ状態に係る図柄とは異なる図柄に対応して設定された特定音を偽の特定音として有し、前記テンパイ状態において、少なくとも真である前記特定音で報知するか、前記偽の特定音で報知するかを抽選する真偽抽選処理を行う第3抽選手段をさらに具備するように構成される。
【0022】
この場合、第3抽選手段における真偽抽選処理の結果に応じて、実際にテンパイ状態となった図柄に係る特定音をテンパイ報知音として報知したり、実際にテンパイ状態となった図柄と異なる図柄に係る特定音を偽の特定音として設定し、これをテンパイ報知音として報知したりと、報知態様が変化する。通常報知されない偽の特定音が報知されることにより、遊技者に意外感を与え、飽きさせない幅広い演出を行うことができる。
【0023】
好ましくは、前記真偽抽選処理における真偽の確率は、前記賞抽選処理において所定の前記賞に当選するか否かで異なるように構成される。
【0024】
この場合、賞抽選処理において所定の賞に当選しているか否かで、テンパイ状態となったとき、報知されるテンパイ報知音が真の特定音となるか偽の特定音となるかの確率が異なる。例えば、賞に当選していないときは、真の特定音(または偽の特定音)で報知される確率が高く、賞に当選すると、偽の特定音(または真の特定音)で報知される確率が高くなるように設定される。
【0025】
このように、所定の賞に当選すると、通常時とは異なる報知態様となるため、遊技者に対して所定の賞のいずれかに当選しているという当選告知的態様とすることができる。したがって、遊戯者に意外感を与えるとともに、より一層の期待感を与えることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係るスロットマシンの正面図である。
【0027】
本実施の形態に係るスロットマシンは、賞に当選するか否かの賞抽選処理を実行する第1抽選手段としての乱数発生器(後述)と、複数種類の図柄を各列毎に変動表示する図柄表示手段3と、所定の報知音を報知するための報知手段としてのスピーカ11とを具備している。そして、前記変動表示中の最後の一列を除いて停止した前記図柄が組み合わせ図柄となるテンパイ状態において、当該テンパイ状態になったことを前記報知手段としてのスピーカ11からテンパイ報知音により報知する。前記テンパイ報知音は、前記テンパイ状態に係る図柄に対応して設定された特定音であり、複数種類のテンパイ状態が同時に成立した場合、それぞれの前記テンパイ報知音を組み合わせて前記報知手段から報知する。
【0028】
本実施の形態のスロットマシンは、図1に示すように、筐体1の前面に設けられた中間パネル2に、横長の図柄表示窓4を具備し、当該図柄表示窓4を横方向に3等分するよう区画している。また、筐体1は、内部に3つのリール5を具備し、図柄表示窓4の各区画の形成位置に対応してそれぞれが配置されており、この図柄表示窓4およびリール5により図柄表示手段3が形成された構成となっている。さらに、図柄表示手段3は、後述する主制御部24の制御のもと、図柄表示窓4に図柄を表示する。
【0029】
各リール5の外周面には、文字、数字、図形、キャラクター等の複数種類の図柄を表示したリールテープが貼り付けられており、リール5の回転中(変動表示中)は、それぞれの外周面に表示された図柄が図柄表示窓4内に次々に現れる一方、リール5を停止させたときは、各リール5の所定コマ(例えば、図1に示す3コマ)分の図柄が、図柄表示手段3に設定された、上段、中段、下段、右上がりおよび右下がりの5本の停止ラインL上に整列した状態で表示される。なお、通常の円形のリール5の代わりに、液晶表示器や、プーリに巻回されて周回するベルト式リールテープを使用したり、これらを組み合わせて用いてもよい。
【0030】
停止ラインLは、メダル投入口6から投入されたメダルの投入枚数やBETボタン7の押下操作に応じて有効化される。例えば、1枚のメダルが賭けられたときは、中段の横1本の停止ラインLが有効となり、2枚のメダルが賭けられたときは、上段、中段、下段の横3本の停止ラインLが有効となり、3枚のメダルが賭けられたときは、5本全ての停止ラインLが有効となる。
【0031】
そして、中間パネル2の下方の張り出し面上に設けられた始動レバー8を操作して、3つのリール5が回転し、変動表示を開始した後、各リール5に対応して設けられた停止ボタン9を押下すれば、3つのリール5が順次停止するようになっている。このとき、メダルの賭け枚数により有効となった停止ラインL上に特定の組み合わせ図柄が揃えば、当該組み合わせ図柄に応じた賞が成立し、当該賞の種類に応じて定められた所定枚数のメダルが払い出される。
【0032】
図2は図1のリールの外周面に貼り付けられたリールテープの展開図である。各リールテープ5aは、3つのリール5に対応して、左から左リール用、中リール用、右リール用の3種類が用意され、それぞれ上端部分および下端部分が互いに接続されて環状となる樹脂製シートである。
【0033】
図柄表示手段3に表示される図柄には、特別賞用の特定図柄A1,A2と小役賞用の非特定図柄B1,B2とがある。いずれかの特定図柄A1,A2が有効ラインL上に3つ揃うと、特別賞が成立して、メダルを1枚投入して所定枚数のメダルの払い出しを受ける、いわゆる「ボーナスゲーム(特別遊技モード)」等が行われる。特別賞には、ボーナスゲームの合間にメダルを3枚投入して小役賞を狙う、いわゆる「小役ゲーム(通常遊技モード)」が組み合わされて、両者が数セット行われるビッグボーナス賞や、ボーナスゲームが1回行われるレギュラーボーナス賞等がある。
【0034】
一方、いずれかの非特定図柄B1が有効ラインL上に3つ揃ったり、特定図柄A1,A2との所定の組み合わせ等が有効ラインL上に揃うと、所定枚数のメダルの払い出しを受けるようになっている。なお、リール5のいずれか一列(例えば、左側)に、ある非特定図柄B2が有効ラインL上で停止すると、所定枚数のメダルの払い出しを受ける、いわゆるチェリー賞としたり、ある非特定図柄が有効ラインL上に3つ揃ったときは、メダルの払い出しがなく、その代わりに、メダルを消費しないでもう1ゲーム実施できる、いわゆるリプレイ賞としてもよい。
【0035】
ところで、スロットマシンは、始動レバー8を操作するたびに(1ゲームごとに)制御部内で内部抽選を行い、その抽選結果に応じて有効ラインL上に揃うべき図柄の組み合わせ(賞に係る組み合わせ図柄)を決定するという完全確率方式を採用している。
【0036】
賞は、上述のように、特別賞および小役賞からなり、抽選処理においていずれかの賞に当選すると、その賞に応じた個別の当選フラグがセットされる(「当選フラグが立つ」という)ようになっている。なお、特別賞に係る当選フラグは、特別賞が成立するまで持ち越され、その他の当選フラグは、そのゲームにおいてのみ有効とされている。
【0037】
したがって、実際には、当選フラグが立っていないと、停止ボタン9を押下するタイミング(いわゆる目押しするタイミング)が正しくても、特定の組み合わせ図柄を揃える(賞を成立させる)ことはできない。換言すると、当選フラグが立っていると目押しするタイミングさえ正しければ、特定の組み合わせ図柄を揃える(賞を成立させる)ことは可能となる。
【0038】
というのも、全ての遊技者が賞に係る図柄を正確に狙うことは困難であるため、スロットマシンは、当選フラグが立つと、当該図柄を引き込むようなリール制御を行う。これは、いわゆる「図柄の引き込み処理」と呼ばれるもので、賞に係る図柄を有効ラインL上に狙えなくても当該図柄の引き込み範囲内(当該図柄の手前最大4コマまでの範囲)で停止ボタン9を押すと、賞に係る図柄が有効ラインL上に滑り込むようにリール5が制御されるが、当選フラグが立っていないと、賞に係る組み合わせ図柄を正確に狙った場合であっても、当該組み合わせ図柄とならないように制御する、いわゆる「図柄の蹴飛ばし処理」が行われるからである。
【0039】
図3は図1のスロットマシンの電気的な構成を示すブロック図である。スロットマシンは、遊技内容に関する制御、演算の主体であるCPU26、遊技制御プログラムが記憶されるROM27、データの読み書きに用いられるRAM28、および乱数発生器29を有する主制御部(主制御基板)24を具備している。CPU26には、バス30を介して各種の入出力部が接続されている。入力部としては、BETボタン7、始動レバー8、3つの停止ボタン9等が接続され、これらからの信号がCPU26に入力される。出力部としては、3つのリール5の回転始動、停止等を実行するリール駆動部32、賞の種類に応じたメダルの払い出しを行うメダル払出部33等が接続されている。さらに、リール駆動部32には、図柄表示手段3に表示される表示図柄を検出する判別手段39が具備されており、表示図柄の検出結果を主制御部24に伝えている。この判別手段39によって停止図柄が賞に係る組み合わせ図柄となっているか否かを検出するとともに、図柄の組み合わせが後述するテンパイ状態となっているか否かについても検出される。
【0040】
また、スロットマシンは、周辺出力部の制御、演算の主体であるCPU36、各種制御プログラムが記憶されるROM37、データの読み書きに用いられるRAM38を有するサブ制御部(サブ制御基板)35を備えている。当該サブ制御部35は、バス30,40同士が接続されて、主制御部24から各種の制御信号が入力されるようになっている。
【0041】
CPU36には、リール5の背面に配され、各図柄表示窓4のそれぞれ3コマの図柄を個別に照明するバックライト41、筐体1の上部に配され、エラー表示や特別賞時の光演出を行う上部ランプ42、告知用の表示器10等の各種ランプや、音声制御基板41を介してテンパイ報知音を報知する報知手段としてのスピーカ11等が接続され、CPU36により制御される。
【0042】
図4は第1の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技の流れを示すフローチャートである。まず、遊技者が所定枚数のメダルを投入して、始動レバー8を操作する(ステップS10)と、賞抽選が行われる(ステップS20)。具体的には、始動レバー8の操作時点で乱数発生器29から抽出された乱数とROM27に記憶されている抽選テーブルとを照合し、どの賞に当選したか、またはいずれの賞にも当選しなかったかが判別される。この抽選結果が特別賞または小役賞に当選する(ステップS30)と、対応する当選フラグ(ビッグボーナス賞、レギュラーボーナス賞およびそれぞれの小役賞で異なる当選フラグを立てるのが一般的である)をセットする(ステップS40)。
【0043】
なお、賞に当選したことを入賞確定ランプとしての表示器10やスピーカ11等により告知する構成としてもよい。この際、ステップS40において当選フラグがセットされてすぐに告知することとしてもよいし、ステップS40の後、告知するか否かの抽選を行い、これに当選した場合は、告知することとしてもよい。告知するか否かの抽選においては、賞に当選後、ゲーム数を経過すればするほど告知する確率を高くすることとしてもよい。
【0044】
この後、リール5を回転始動させる(ステップS50)。リール5の回転中にいずれかの停止ボタン9が押下されると、当該停止ボタン9が押下された列の回転が停止する(ステップS60)。
【0045】
ここで、変動表示中の最後の一列のリール5以外が停止ボタン9により停止しているときに、図柄表示窓4の有効ラインL上に停止表示されている図柄が、残り1図柄揃えば組み合わせ図柄が揃う(入賞成立する)状態をテンパイ状態という。このようなテンパイ状態となった場合(ステップS80)、当該テンパイ状態に係る組み合わせ図柄に設定されている特定音がテンパイ報知音として報知手段であるスピーカ11から報知される(ステップS90)。このときのテンパイ報知音は、当該テンパイ状態に係る組み合わせ図柄に対応して設定された特定音であるため、遊技者は、テンパイ報知音を聞くだけで、テンパイ状態となった組み合わせ図柄を容易に連想することができる。
【0046】
さらに、テンパイ状態が複数種類同時に成立した場合(ダブルテンパイ状態、トリプルテンパイ状態等)、当該複数種類のテンパイ状態を形成する組み合わせ図柄のそれぞれに設定されたテンパイ報知音(特定音)が組み合わされてスピーカ11から報知される。したがって、複数種類が同時にテンパイ状態となったときに、単独のテンパイ状態とは異なるテンパイ報知音(報知態様)を報知しつつ、遊技者にテンパイ状態となった複数種類の組み合わせ図柄を容易に想定させることができる。詳しくは、後述する。
【0047】
ステップS60において、全ての停止ボタン9が押下されると全てのリール5が停止する(ステップS70)。このとき、図柄表示窓4の有効ラインL上に表示された組み合わせ図柄により賞判定を行う。停止した組み合わせ図柄が、いずれかの賞に係る組み合わせ図柄となっている場合は、賞が成立(入賞)し(ステップS100)、ボーナスゲーム等の入賞処理が行われる(ステップS110)。所定の入賞処理が行われた後、ステップS40においてセットされた対応する当選フラグがリセットされる(ステップS120)。
【0048】
ここで、ステップS90におけるテンパイ報知音の態様について具体例を挙げて詳説する。図5〜図7は図1のスロットマシンにおいて図柄表示窓に表示されたテンパイ状態を示す模式図である。図5は単一種類の組み合わせ図柄についてのテンパイ状態(シングルテンパイ状態)を示す模式図であり、図6(a)は2種類の組み合わせ図柄についてのテンパイ状態(ダブルテンパイ状態)を示す模式図であり、図6(b)はダブルテンパイ状態を示す他の模式図であり、図7は3種類の組み合わせ図柄についてのテンパイ状態(トリプルテンパイ状態)を示す模式図である。
【0049】
ここで、図中の「↓」表示は、リール5が回転中(変動表示中)であることを示す。また、テンパイ状態となっている図柄には、網掛け表示がなされている。これは、本実施の形態において実際の図柄表示における表示態様を示すものではないが、テンパイ状態となった図柄についてその他の図柄と異なる表示態様(他の図柄のバックライトを消灯する、テンパイ状態となった図柄のバックライトを消灯する、同じく点滅させる等)で表示することにより視覚的にテンパイ状態を報知することとしてもよい。
【0050】
図5〜図7において示されている図柄は、図2に示されるリール配列に基いたテンパイ状態の例を示すものである。すなわち、各図柄は、いわゆるチェリー賞として設定されている非特定図柄B2であるクラッカーを除いて動物の顔(鶏、馬、犬、猫、豚および山羊)であり、クラッカーおよび動物のそれぞれに対応して、クラッカー破裂音を模した特定音(「パァーン!」)および動物の鳴き声を模した特定音(「コケコッコー!」、「ヒヒーン!」、「ワンワン!」、「ニャー!」、「ブーブー!」および「メェー!」)が設定されている。なお、特定図柄A1は「鶏」であり、特定図柄A2は「馬」であり、非特定図柄B1は「犬」、「猫」、「豚」および「山羊」であるとする。
【0051】
まず、図5においては、停止した左リール5の中段図柄および中リール5の中段図柄が共に「豚」である。すなわち、右リール5の中段図柄も「豚」で停止すれば、中段の停止ラインで「豚」が揃うテンパイ状態といえる。したがって、このテンパイ状態を報知するためにテンパイ報知音として特定音「ブーブー!」がスピーカ11から報知される。
【0052】
このようにテンパイ報知音は、テンパイ状態に係る組み合わせ図柄から連想される特定音が設定されている。これにより、逆に、特定音から図柄を連想することも容易となるため、遊技者はテンパイ報知音からテンパイ状態にある組み合わせ図柄を容易に連想することができる。
【0053】
図6は、ダブルテンパイ状態となったときを示している。図6(a)においては、停止した左リール5の上段図柄および中リール5の上段図柄が共に「犬」である一方、停止した左リール5の下段図柄および中リール5の下段図柄が共に「猫」である。すなわち、右リール5の上段図柄が「犬」であるか、右リール5の下段図柄が「猫」であるかのいずれかで停止すれば、上段または下段の停止ラインで「犬」または「猫」が揃うダブルテンパイ状態といえる。したがって、このテンパイ状態を報知するためにテンパイ報知音として特定音「ワンワン!」および「ニャー!」が組み合わされてスピーカ11から報知される。
【0054】
また、図6(b)においては、停止した左リール5の上段図柄および中リール5の中段図柄が共に「猫」である一方、停止した左リール5の下段図柄および中リール5の下段図柄が共に「鶏」である。すなわち、右リール5の下段図柄が「猫」または「鶏」で停止すれば、右下がりまたは下段の停止ラインで「猫」または「鶏」が揃うダブルテンパイ状態といえる。したがって、このテンパイ状態を報知するためにテンパイ報知音として特定音「ニャー!」および「コケコッコー!」が組み合わされてスピーカ11から報知される。
【0055】
同様に、図7は、トリプルテンパイ状態となったときを示している。図7においては、停止した左リール5および中リール5の図柄が、上段は共に「鶏」、中段は共に「犬」、下段は共に「馬」である。すなわち、右リール5の上段図柄が「鶏」、中段図柄が「犬」、下段図柄が「馬」のいずれかで停止すれば、上段、中段、下段のいずれかの停止ラインで「鶏」、「犬」、「馬」のいずれかが揃うトリプルテンパイ状態といえる。したがって、このテンパイ状態を報知するためにテンパイ報知音として特定音「コケコッコー!」、「ワンワン!」および「ヒヒーン!」が組み合わされてスピーカ11から報知される。
【0056】
ここで、複数のテンパイ報知音を組み合わせて報知する態様としては、それぞれのテンパイ報知音を同時に報知してもよいし、所定の規則性を持って報知してもよい。所定の規則性の例として、例えば、入賞した際にメダルをより多く得られる組み合わせ図柄から順に報知してもよいし、同時にテンパイ状態になった組み合わせ図柄のうち賞抽選処理において当選した賞に係る組み合わせ図柄がある場合は当該組み合わせ図柄に係るテンパイ報知音を最初に報知してもよいし、当該当選した組み合わせ図柄に係るテンパイ報知音のみを報知したり、または報知しないこととしてもよい。これらに加えて優先順位によって音量・音程を変えてもよい。
【0057】
より具体的には、例えば図6(a)において、賞抽選の結果、図柄「犬」に係る賞が当選していた場合、「ワンワン!ニャー!」と報知したり、図6(b)において、特定図柄A1である「鶏」を優先して「コケコッコー!ニャー!」と報知する。また、図6(a)の場合、「ワンワン!ニャー!ワンワン!」のように、優先順位の高い方を多く繰り返して報知してもよい。また、例えば図6(a)において、賞抽選の結果、図柄「犬」に係る賞が当選していた場合、当該当選図柄に係る特定音である「ワンワン!」のみ報知したり、逆に、当選図柄に係る特定音のみ報知しない(図6(a)において「ニャー!」と報知)こととしてもよい。これらに加えて、優先順位の高い方の音量を上げてスピーカ11から報知することとしてもよいし、逆に優先順位の高い方の音量を下げてスピーカ11から報知することとしてもよい。
【0058】
ここで、特定音は、1つの組み合わせ図柄に対して複数種類を設定してもよい。例えば、シングルテンパイ状態、ダブルテンパイ状態およびトリプルテンパイ状態のそれぞれに対応する特定音を設定してもよい。具体的には、図柄「犬」に関して、図6(a)のようなダブルテンパイ状態において特定音「ワンワン!」をテンパイ報知音として報知するように設定する一方、図7のようなトリプルテンパイ状態において特定音「ワンワンワン!」をテンパイ報知音として報知するように設定することができる。
【0059】
このように、テンパイ報知音の種類が増えても報知されたテンパイ報知音からテンパイ状態にある組み合わせ図柄を容易に連想することができる。また、複数種類のテンパイ状態が同時成立した場合においても、連想容易な特定音が組み合わされて報知されるため、遊技者は、テンパイ報知音の多様化に煩わしさを覚えることなく、多彩なテンパイ報知音による演出を楽しむことができる。
【0060】
以上で説明した図5〜図7においては、全て右リール5が最後の一列として変動表示中であるように示されているが、左リール5または中リール5が最後の一列として変動表示中である場合においても、以上の態様を採り得ることとしてもよい。
【0061】
また、本実施の形態においては、図2に示されるように、図柄に対応して設定される特定音として、動物の図柄に対して当該図柄の動物の鳴き声を模したテンパイ報知音を用いたが、図柄とテンパイ報知音との相互間で容易に連想し得る他の構成、例えば、楽器の図柄に対して、当該図柄の楽器から奏でられる音色を模したテンパイ報知音(例えば、図柄「太鼓」に対して「ドンドン!」と太鼓を打つ音による報知)や、文字や数字およびそれらを連想する図形等が描かれた図柄に対して、当該図柄の文字等の発声を模したテンパイ報知音(例えば、図柄「1」に対して「イチ!」と発声することによる報知)を用いてもよい。
【0062】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態において第1の実施の形態と異なる点は、前記テンパイ報知音は、前記特定音とは別に、図柄によらず一定の通常音を有し、前記テンパイ状態において、前記通常音で報知するか、前記特定音で報知するか、または、報知しないかの報知音抽選処理を行う第2抽選手段をさらに具備するように構成することである。本実施の形態において第1の実施の形態と同様の構成については同一の符号を付し説明を省略する。図8は第2の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技の流れを示すフローチャートである。
【0063】
この場合、図8に示すように、図4における賞抽選処理(ステップS20〜S40)の後、特定音で報知、通常音で報知または報知しないのうちいずれの報知態様で報知するかを抽選する報知音抽選を行う(ステップS41)。本実施の形態において、報知音抽選のための第2抽選手段は、賞抽選処理を行った第1抽選手段と同じ構成を用い、乱数発生器29からの抽出方法を異ならせたり、ROM27に記憶されている抽選テーブルを異ならせること等により、賞抽選処理とは異なる乱数発生方式を採用して抽選しているが、乱数発生器29において賞抽選処理と同じ乱数発生方式を採用して抽選してもよい。
【0064】
この報知音抽選処理の結果、特定音報知に当選した場合は(ステップS42)、特定音フラグをセットし(ステップS43)、通常音報知に当選した場合は(ステップS44)、通常音フラグをセットする(ステップS45)。ここで、特定音報知に当選した場合、テンパイ状態となった全ての図柄に対してそれぞれの特定音を報知し得ることとしてもよいし、1または複数の図柄をさらに抽選することにより選択し、当選した図柄がテンパイ状態となった場合、それぞれの特定音により報知することとしてもよい。
【0065】
この後、ステップS80においてテンパイ状態となった場合は、ステップS43またはステップS45において音フラグ(特定音フラグ(テンパイ状態に係る組み合わせ図柄に対応する特定音フラグ)または通常音フラグ)が成立していることを条件として(ステップS85)、成立している音フラグに対応するテンパイ報知音をスピーカ11から報知する。この後、当該音フラグはリセットされる(ステップS95)。
【0066】
上記のように、報知音抽選処理における結果に応じて、テンパイ状態になっても報知されなかったり、図柄によらず一定の通常音により報知したり、図柄から連想される特定音により報知したりと報知態様が変化する。このように、報知態様を変化させることにより、遊技者に飽きさせない幅広い演出を行うことができる。
【0067】
ここで、本実施の形態のステップS90におけるテンパイ報知音の態様について第1の実施の形態と同様に図5〜図7を用いて例示する。本実施の形態においては、例えば、図7のトリプルテンパイ状態となったときであっても、報知音抽選処理の結果に応じて、特定音が当選したときのテンパイ報知音(「コケコッコー!ワンワン!ヒヒーン!」)と、図柄によらず設定された通常音(「ピピッ!」)が当選したときのテンパイ報知音(「ピピッ!」(同時にテンパイ状態となった数だけ繰り返してもよい))と、報知しない態様との3種類の報知態様のいずれかで報知される報知態様を有している。なお、通常音は、複数種類を設定してもよい。このように、報知音抽選処理における抽選結果に応じて報知態様を変化させることにより、遊技者に飽きさせない幅広い演出を行うことができる。
【0068】
さらに、本実施の形態においては、前記報知音抽選処理における前記特定音で報知する確率が、前記賞抽選処理において所定の前記賞に当選すると高くなるように構成することも可能である。具体的には、報知音抽選処理においてROM27に記憶されている抽選テーブルを賞に当選した場合と賞に当選していない場合とで異ならせること等により実現できる。
【0069】
この場合、賞抽選処理において所定の賞に当選しているときに、テンパイ状態となったとき、テンパイ報知音として特定音が報知される確率が高くなる。これにより、遊技者に、より一層の期待感を与えることができる。
【0070】
第1の具体例として、賞抽選処理において特定図柄A1,A2である「鶏」または「馬」に当選し、かつ、当該「鶏」または「馬」がテンパイ状態となったとき、当該「鶏」または「馬」について特定音で報知する確率を高くするべく設定することが可能である。この条件下において、特定図柄A1である「鶏」に当選し、かつ、図6(b)のダブルテンパイ状態となったときは、当該図柄「鶏」のみが特定音(「コケコッコー!」)で報知される確率が高くなる。すなわち、図6(b)のダブルテンパイ状態において、「コケコッコー!ピピッ!」(特定音+通常音)または「コケコッコー!」(特定音+報知せず)と報知された場合、遊技者に、当該組み合わせ図柄「鶏」に係る賞に当選していることについての期待感を高めることができる。
【0071】
また、第2の具体例として、賞抽選処理において特定図柄A1,A2である「鶏」または「馬」に当選し、かつ、当該「鶏」または「馬」がテンパイ状態となったとき、テンパイ状態となったいずれの図柄についても特定音で報知する確率を高くするべく設定することも可能である。この場合、特定図柄A1である「鶏」に当選し、かつ、図6(b)のダブルテンパイ状態となったときは、当該図柄「鶏」および「猫」が特定音(「コケコッコー!」および「ニャー!」)で報知される確率が高くなる。すなわち、図6(b)のダブルテンパイ状態において、「コケコッコー!ニャー!」と報知された場合、遊技者に、当該図柄「鶏」に係る賞に当選していることについての期待感を高めることができる。
【0072】
第3の具体例として、賞抽選処理において特定図柄A1,A2である「鶏」または「馬」に当選し、かつ、いずれかの図柄についてテンパイ状態となったとき、テンパイ状態となったいずれの図柄についても特定音で報知する確率を高くするべく設定することが可能である。この条件下において、特定図柄A1である「鶏」に当選し、かつ、図6(a)のダブルテンパイ状態となったときは、当該図柄「犬」および「猫」が特定音(「ワンワン!」および「ニャー!」)で報知される確率が高くなる。すなわち、図6(a)のダブルテンパイ状態において、「ワンワン!ニャー!」と報知された場合、遊技者に、特定図柄A1,A2である「鶏」または「馬」のいずれかに係る賞に当選していることについての期待感を高めることができる。
【0073】
これらのように、賞抽選処理において所定の賞に当選しているときに、テンパイ状態となったとき、テンパイ報知音として特定音が報知される確率が高くなる。これにより、遊技者に、より一層の期待感を与えることができる。
【0074】
また、特定音を複数種類とし、そのテンパイ報知音が報知されれば、必ず当選している確定音を設定してもよい。この際、以下の表1で例示するように、賞抽選処理に当選しているか否かにより各確率を変化させ、所定の賞に当選しているときに特定音および確定音で報知される確率を高くすることとしてもよい。
【0075】
具体例として、図柄「犬」に関して、特定音を「ワンワン!」、確定音を「ウォーン!」(遠吠えを模した音)とすると、図6(a)のダブルテンパイ状態において、「ウォーン!ニャー!」と報知されたとき、当該図柄「犬」は、当選確実であることが遊技者に報知される。したがって、テンパイ状態の報知において賞当選のより確実な告知を兼ねることができる。
【0076】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態において第1の実施の形態と異なる点は、前記テンパイ報知音は、前記特定音とは別に、当該テンパイ状態に係る図柄とは異なる図柄に対応して設定された特定音を偽の特定音として有し、前記テンパイ状態において、少なくとも真である前記特定音で報知するか、前記偽の特定音で報知するかを抽選する真偽抽選処理を行う第3抽選手段をさらに具備するように構成されることである。本実施の形態において第1の実施の形態と同様の構成については同一の符号を付し説明を省略する。図9は第3の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技の流れを示すフローチャートである。
【0077】
この場合、図9に示すように、図4における賞抽選処理(ステップS20〜S40)の後、真である前記特定音で報知するか、前記偽の特定音で報知するかを抽選する真偽抽選処理を行う(ステップS46)。偽の特定音で報知するとは、実際にテンパイ状態となった組み合わせ図柄とは異なる図柄に係る特定音で報知することをいう。本実施の形態において、真偽抽選のための第3抽選手段は、賞抽選処理や報知音抽選処理を行った第1抽選手段や第2抽選手段と同じ構成を用い、乱数発生器29からの抽出方法を異ならせたり、ROM27に記憶されている抽選テーブルを異ならせること等により、賞抽選処理や報知音抽選処理とは異なる乱数発生方式を採用して抽選しているが、乱数発生器29において賞抽選処理や報知音抽選処理と同じ乱数発生方式を採用して抽選してもよい。
【0078】
この真偽抽選処理の結果、真の特定音報知(図柄に対応する特定音)に当選した場合は(ステップS47)、真の特定音フラグをセットし(ステップS48)、真の特定音報知に当選しなかった場合は、偽の特定音フラグをセットする(ステップS49)。ここで、ステップS47において全図柄をまとめて真偽を抽選(全て真または全て偽)してもよいし、図柄のそれぞれに対して真偽を抽選(例えば、特定図柄A1,A2に対しては真、それ以外は偽等)してもよい。
【0079】
この後、ステップS80においてテンパイ状態となった場合は、成立している音フラグ(真の特定音フラグまたは偽の特定音フラグ)に対応するテンパイ報知音をスピーカ11から報知する(ステップS90)。この後、当該音フラグはリセットされる(ステップS95)。
【0080】
上記のように、第3抽選手段における真偽抽選処理の結果に応じて、実際にテンパイ状態となった図柄に係る特定音をテンパイ報知音として報知したり、実際にテンパイ状態となった図柄と異なる図柄に係る特定音を偽の特定音として設定し、これをテンパイ報知音として報知したりと、報知態様が変化する。このように、通常報知されない偽の特定音が報知されることにより、遊技者に意外感を与え、飽きさせない幅広い演出を行うことができる。
【0081】
ここで、本実施の形態のステップS90におけるテンパイ報知音の態様についての具体例としては、図6(a)のダブルテンパイ状態となったとき、真偽抽選処理の結果に応じて、真の特定音が当選したときのテンパイ報知音(「ワンワン!ニャー!」)か、偽の特定音が当選したときのテンパイ報知音(例えば、「ブーブー!」)かのいずれかで報知される報知態様を有している。このように、通常と異なる報知態様がなされるため、幅広い演出を提供することができる。なお、偽の報知音は、予め定められた所定の特定音でもよいし、抽選によりランダムで選ばれたものであってもよいし、他の表示図柄等に関連を持たせたものであってもよい。また、複数種類のテンパイ状態における偽の報知音は、単一種類のものであってもよいし、複数種類同時に報知するものであってもよい。
【0082】
さらに、本実施の形態においては、前記真偽抽選処理における真偽の確率が、前記賞抽選処理において所定の前記賞に当選するか否かで異なるように構成することも可能である。具体的には、真偽抽選処理においてROM27に記憶されている抽選テーブルを賞に当選した場合と賞に当選していない場合とで異ならせること等により実現できる。
【0083】
この場合、賞抽選処理において所定の賞に当選しているか否かで、テンパイ状態となったとき、報知されるテンパイ報知音が真の特定音となるか偽の特定音となるかの確率が異なる。
【0084】
このように、所定の賞に当選すると、通常時とは異なる報知態様となるため、遊技者に対して所定の賞のいずれかに当選しているという当選告知的態様とすることができる。したがって、遊戯者に意外感を与えるとともに、より一層の期待感を与えることができる。
【0085】
この具体例として、例えば、以下の表2のように、賞に当選していないときは、真の特定音で報知される確率が高く、賞に当選すると、偽の特定音で報知される確率が高くなるように設定されているとする。
【0086】
この条件下において、図6(b)のダブルテンパイ状態となったとき、賞に当選していない場合は、主に真の報知音として「コケコッコー!ニャー!」と報知されるが、賞に当選している場合は、主に偽の報知音として例えば「パァーン!」(クラッカー)で報知される。
【0087】
このように、賞当選時、通常と異なる態様で報知されることにより、遊戯者に意外感を与えるとともに、より一層の期待感を与えることができる。
【0088】
なお、報知音抽選処理および真偽抽選処理を組み合わせて用いることも可能である。
【0089】
【発明の効果】
本発明に係る遊技機によれば、テンパイ報知音がテンパイ状態に係る組み合わせ図柄から連想される特定音が設定されているため、逆に、特定音から図柄を連想することも容易となる。したがって、遊技者はテンパイ報知音からテンパイ状態にある組み合わせ図柄を容易に連想することができる。さらに、テンパイ状態が複数種類同時に成立した場合(ダブルテンパイ状態、トリプルテンパイ状態等)には、当該複数種類のテンパイ状態を形成する組み合わせ図柄のそれぞれに設定されたテンパイ報知音が組み合わされて報知手段から報知されるため、連想容易な特定音が組み合わされて報知されるため、遊技者は、テンパイ報知音の多様化に煩わしさを覚えることなく、多彩なテンパイ報知音による演出を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るスロットマシンの正面図である。
【図2】図1のリールの外周面に貼り付けられたリールテープの展開図である。
【図3】図1のスロットマシンの電気的な構成を示すブロック図である。
【図4】第1の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技の流れを示すフローチャートである。
【図5】図1のスロットマシンにおいて図柄表示窓に表示されたテンパイ状態を示す模式図である。
【図6】図1のスロットマシンにおいて図柄表示窓に表示されたダブルテンパイ状態を示す模式図である。
【図7】図1のスロットマシンにおいて図柄表示窓に表示されたトリプルテンパイ状態を示す模式図である。
【図8】第2の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技の流れを示すフローチャートである。
【図9】第3の実施の形態に係るスロットマシンにおける遊技の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 図柄表示手段
4 図柄表示窓
5 リール
11 スピーカ
24 主制御部
29 乱数発生器
Claims (5)
- 賞に当選するか否かの賞抽選処理を実行する第1抽選手段と、複数種類の図柄を各列毎に変動表示する図柄表示手段と、所定の報知音を報知するための報知手段とを具備し、前記変動表示中の最後の一列を除いて停止した前記図柄が組み合わせ図柄となるテンパイ状態において、当該テンパイ状態になったことを前記報知手段からテンパイ報知音により報知する遊技機であって、
前記テンパイ報知音は、前記テンパイ状態に係る図柄に対応して設定された特定音であり、複数種類のテンパイ状態が同時に成立した場合、それぞれの前記テンパイ報知音を組み合わせて前記報知手段から報知することを特徴とする遊技機。 - 前記テンパイ報知音は、前記特定音とは別に、図柄によらず一定の通常音を有し、前記テンパイ状態において、少なくとも前記特定音で報知するか、前記通常音で報知するかを抽選する報知音抽選処理を行う第2抽選手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 前記報知音抽選処理における前記特定音で報知する確率は、前記賞抽選処理において所定の前記賞に当選すると高くなることを特徴とする請求項2記載の遊技機。
- 前記テンパイ報知音は、前記特定音とは別に、当該テンパイ状態に係る図柄とは異なる図柄に対応して設定された特定音を偽の特定音として有し、前記テンパイ状態において、真である前記特定音で報知するか、前記偽の特定音で報知するかを抽選する真偽抽選処理を行う第3抽選手段をさらに具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遊技機。
- 前記真偽抽選処理における真偽の確率は、前記賞抽選処理において所定の前記賞に当選するか否かで異なることを特徴とする請求項4記載の遊技機。
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