JP2004180850A - 治療用ペーストの注入針および治療用ユニット - Google Patents

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洋一郎 水谷
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Abstract

【課題】治療用ペーストを患部に充填または塗布して治療を施すに当たり、その治療を施すことが比較的困難な部位であっても、柔軟に対応することのできる治療用ペーストの注入針およびこの治療用ペーストの注入針を有して成る治療用ユニットを提供すること。
【解決手段】樹脂製チューブとハブとを有することを特徴とする治療用ペーストの注入針およびこの治療用ペーストの注入針と前記治療用ペーストを調製して押し出すための混練押出器とを有することを特徴とする治療用ユニット。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、治療用ペーストの注入針および治療用ユニットに関し、さらに詳しくは、治療用ペーストを患部に充填または塗布して治療を施すに当たり、その治療を施すことが比較的困難な部位であっても、柔軟に対応することのできる治療用ペーストの注入針およびこの治療用ペーストの注入針を有して成る治療用ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
医科または歯科分野においては、例えば、骨または歯の欠損部または損傷部に骨ペーストを充填または塗布し、その後、充填または塗布された前記ペーストを硬化させて、骨または歯の治療が施される。この骨ペーストとしては、通常、リン酸カルシウム化合物を主成分とするペーストが用いられている。
【0003】
このような治療に用いられるリン酸カルシウム化合物を主成分とするペーストは、生体骨または歯の組織を構成する無機成分と同じ成分を含んでいるため、生体親和性が高く、整形または形成等の治療にきわめて有用である。
【0004】
このリン酸カルシウム化合物を主成分とするペーストは、通常、リン酸カルシウム化合物粉末と蒸留水等の混練液とを混合し混練して、比較的高粘度の懸濁液として調製される。調製されたペーストは、注射器等に採取して、注射器等の先端に取り付けられた注入針から押し出し、骨または歯の欠損部または損傷部に充填または塗布される。
【0005】
ところが、注射器等の先端に取り付けて用いられる注入針は、従来は、周知のとおり、ほとんど可撓性を持たない金属製の注入針であったことから、曲げることができず、また、撓むこともなかった。このため、治療を施す部位が複雑な形態である場合、または生体の奥深い部位である場合等にあっては、医師または歯科医師の手腕のみでは、前記ペーストを患部に適正に充填または塗布することが困難な場合があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような従来の不都合を解消し、治療用ペーストを患部に充填または塗布して治療を施すに当たり、その治療を施すことが比較的困難な部位であっても、柔軟に対応することのできる治療用ペーストの注入針およびこの治療用ペーストの注入針を有して成る治療用ユニットを提供することをその課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するために、治療用ペーストの注入針を形成する材料について検討した結果、この注入針を樹脂製チューブとすることによって、前記課題が解決できるということを見出し、この知見に基づいてこの発明を完成するに到った。
【0008】
すなわち、この発明の前記課題を解決するための第1の手段は、
(1) 樹脂製チューブとハブとを有して成ることを特徴とする治療用ペーストの注入針である。
【0009】
この第1の手段における好ましい態様としては、下記▲1▼〜▲6▼の治療用ペーストの注入針を挙げることができる。
▲1▼ 前記樹脂製チューブの樹脂肉部に造影剤が含有されている治療用ペーストの注入針。
▲2▼ 前記造影剤が、前記樹脂肉部にストライプ状に含有されている治療用ペーストの注入針。
▲3▼ 前記造影剤が、前記樹脂肉部に埋没して含有されている治療用ペーストの注入針。
▲4▼ 前記樹脂が、ウレタン樹脂、フッ素樹脂または塩化ビニル樹脂である治療用ペーストの注入針。
▲5▼ 前記治療用ペーストが、骨ペーストである治療用ペーストの注入針。
▲6▼ 前記骨ペーストが、リン酸カルシウム化合物を主成分とするペーストである治療用ペーストの注入針。
【0010】
また、この発明の前記課題を解決するための第2の手段は、
(2) 前記(1)の治療用ペーストの注入針と前記治療用ペーストを調製して押し出すための混練押出器とを有して成ることを特徴とする治療用ユニットである。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明の治療用ペーストの注入針は、樹脂製チューブとハブとを有することを特徴とする。
【0012】
治療用ペーストとは、医科または歯科分野において治療に用いられる、薬剤等を液体に懸濁させた比較的高粘度の懸濁液をいう。この発明が適用される治療用ペーストに特に制限はないが、骨ペーストであることが好ましい。
【0013】
この骨ペーストは、骨折部もしくは骨粗髭症等による生体骨の欠損部または歯の欠損部もしくは損傷部に充填して用いられ、また、金属やセラミックス等からなる人工骨を生体骨に固定するための接着剤として用いられる。
【0014】
このようにして用いられる骨ペーストとしては、リン酸カルシウム化合物を主成分とするペーストが好ましい。主成分となるリン酸カルシウム化合物としては、リン酸水素カルシウム無水物、リン酸水素カルシウム二水和物、β型リン酸三カルシウム、α型リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム、水酸アパタイト、リン酸二水素カルシウム無水物、リン酸二水素カルシウム一水和物、フッ素アパタイト、塩素アパタイト、炭酸アパタイト等の水和硬化性化合物を挙げることができる。これら化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。特に、リン酸カルシウム化合物としては、リン酸水素カルシウムとリン酸四カルシウムとを組み合わせたものが好ましい。
【0015】
骨ペーストは、前記リン酸カルシウム化合物と混練液とを混練して調製される。混練液は、同時に硬化液としての機能を果たす液であり、水のみであってもよいが、多糖類を含む水溶液が好ましく、デキストラン硫酸ナトリウムを含む水溶液がより好ましい。また、混練液には、有機酸および/または無機酸が含まれていてもよい。さらに、骨ペーストには、所望成分として、硫酸バリウム、炭酸ビスマス等の造影剤が添加されていてもよく、混練液の成分とする多糖類(例えば、デキストラン硫酸ナトリウム等)、有機酸塩、無機酸塩を粉体として添加してもよい。
【0016】
前記リン酸カルシウム化合物を主成分とするペーストの混練液を除いた混合粉体中に含有されるリン酸カルシウム化合物の量は、通常は50〜100質量%、好ましくは70〜100質量%である。また、リン酸カルシウム化合物中のリン酸水素カルシウムおよびリン酸四カルシウムの含有割合は、等モル近傍が好ましい。前記混合粉体と混練液との質量比(混合粉体:混練液)は、通常は1:0.05〜1、好ましくは1:0.1〜0.5である。
【0017】
このようにして調製されたペーストは、注射器等に充填して、注射器等の先端に取り付けられた注入針から押し出し、骨または歯の欠損部または損傷部に充填または塗布される。この発明は、このような場合に使用される治療用ペーストの注入針を提供する。
【0018】
まず、この発明の治療用ペーストの注入針を、図面に基づいて説明する。図1は、この発明の治療用ペーストの注入針を示す斜視図であり、図2は、図1のA−A断面図である。図1および2において、1は治療用ペーストの注入針を、2は樹脂製チューブを、3は造影剤が含有された樹脂製チューブの樹脂肉部を、4はハブを表す。
【0019】
この発明の治療用ペーストの注入針1は、樹脂製チューブ2とハブ4とを有しており、樹脂製チューブ2の先端形状に特に制限はなく、縦断されていても斜断されていてもよいが、実際に適用する症例によっては、図1に示すように、治療用ペーストを患部に充填または塗布し易くするために斜断されていることが好ましい場合がある。樹脂製チューブ2の大きさに制限はないが、通常は、その外径が1.0〜12.0mm、内径が0.8〜10.0mm、長さが20〜500mmである。ハブ4は、樹脂製チューブ2と、治療用ペーストを押し出すための注入器または後記する治療用ペーストを調製して押し出すための混練押出器とを接続する部材である。
【0020】
この発明の治療用ペーストの注入針1は、チューブが樹脂によって形成されている樹脂製チューブ2であることを特徴とする。用いられる樹脂としては、合成樹脂であっても天然樹脂であってもよいが、合成樹脂が好ましく、特に可撓性に富んだ合成樹脂が好ましい。可撓性に富んだ合成樹脂としては、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、シリコーン樹脂等を挙げることができる。
【0021】
前記樹脂の中でも、広い範囲で可撓性を設定できるウレタン樹脂または塩化ビニル樹脂が好ましく用いられるが、環境問題の見地からすると、焼却したとしても有害ガスを発生しないウレタン樹脂がより好ましい。また、注入針をオートクレーブを用いて滅菌することを考慮すると、耐熱性に優れたフッ素樹脂も好ましく用いられる。
【0022】
このような可撓性に富んだ合成樹脂により形成された樹脂製チューブ2を有するこの発明の治療用ペーストの注入針1は、ほとんど可撓性を持たない従来の金属製の注入針に比し、曲げることができ、また、撓むこともあるので、治療を施す部位が複雑な形態である場合、または生体の奥深い部位である場合等にあっても、柔軟に対応することができ、容易に治療用ペーストを患部に充填または塗布することができるという作用効果を奏するのである。
【0023】
この発明の治療用ペーストの注入針1にあっては、樹脂製チューブの樹脂肉部3に造影剤が含有されていることが好ましい。樹脂製チューブの樹脂肉部3に造影剤が含有されていることによって、患部の治療中、医師または歯科医師が注入針1の位置および挙動をX線撮影映像で視認することができるからである。
【0024】
この造影剤は、図1および2に示すように、造影剤が含有された樹脂製チューブの樹脂肉部3にストライプ状に含有されていることが好ましい。造影剤がストライプ状に含有されている態様として、樹脂製チューブ2の軸方向に平行にもしくは所定の傾斜角をもって筋状にまたは帯状に造影剤が含有されて成る態様、または円周方向に沿って筋状にもしくは帯状に造影剤が含有されて成る態様を挙げることができる。すなわち、樹脂製チューブの樹脂肉部には、造影剤が含有されている部分と含有されていない部分とが存在するのである。また、チューブを形成する樹脂は、透明な樹脂であることが好ましく、このことから、造影剤が含有されていない樹脂製チューブの樹脂肉部からは、治療用ペーストが樹脂製チューブ2内を移動していく状態を肉眼により確認することができる。
【0025】
樹脂製チューブ2の樹脂肉部3における造影剤が含有されている部分は、一箇所であっても複数の箇所であってもよいが、例えば、図2に示すように、樹脂製チューブ2の樹脂肉部3を六等分し、その内の三箇所を、交互に造影剤が含有されて成る樹脂肉部3aと造影剤が含有されていない樹脂肉部3bとすることが好ましい。このようにすることによって、いずれの方向からも治療用ペーストの注入針1の位置および挙動をX線撮影映像で視認することができ、また、樹脂製チューブ2内を移動していく治療用ペーストの状態を肉眼により確認することができる。
【0026】
また、図3に示すように、造影剤5を、樹脂製チューブの樹脂肉部3に埋没して含有させることも好ましい。造影剤5をこのように含有させることによって、造影剤5が生体または治療用ペーストと直接、接触しないようにすることができるからである。
【0027】
用いる造影剤としては、硫酸バリウムまたはヨードを挙げることができるが、化学的に安定な硫酸バリウムが好ましい。樹脂製チューブの樹脂肉部3に含有される造影剤の量は、X線撮影映像で視認することができる量であれば特に制限はない。
【0028】
樹脂製チューブの樹脂肉部3に造影剤がストライプ状に含有された樹脂製チューブを製造する方法としては、例えば、押出成形機を用い、造影剤を配合しない樹脂ペレットと造影剤を配合した樹脂ペレットとを別途用意した各々のホッパーから隔壁を設けたスクリューに供給し加熱溶融させて、ダイから欠片円筒状の半溶融成形体を押出し、この押出された半溶融成形体をダイと冷却水槽間で合流させた後、冷却しながらチューブとして引き取ることによって製造する方法を採用することができる。
【0029】
次に、前記治療用ペーストを調製して押し出すための混練押出器とを有する治療用ユニットについて説明する。この発明の治療用ユニットは、前記治療用ペーストの注入針と前記治療用ペーストを調製して押し出すための混練押出器とを有して成ることを特徴とする。
【0030】
この発明に用いる治療用ペーストを調製して押し出すための混練押出器を、図面に基づいて説明する。図4は、この混練押出器を示す断面図である。図4において、6は混練押出器を、7はハンドルを、8は円筒体を、9はシャフトを、10は撹拌翼を、11はノズルを表す。
【0031】
この混練押出器6を用い、治療用ペーストを調製するには、例えば、まず、所定量のリン酸水素カルシウムとリン酸四カルシウムとの混合粉体を円筒体8内に投入する。次いで、混練押出器6全体をγ線照射することにより滅菌処理する。以後の混練作業は、密閉された混練押出器6内で行われるため、異物や雑菌等の混入は防止することができる。
【0032】
続いて、蒸留水等の混練液を入れたシリンジ(図示せず)をノズル11に接続し、混練液を混練押出器6内に注入する。その後、混練押出器6を軽く振とうし、ハンドル7を回転させて、シャフト9の先端に備えられた撹拌翼10をノズル11方向に移動させる。次いで、ハンドル7を反対に回転させて撹拌翼10を反対に移動させる。この操作を繰り返すことにより混練が進行し完結して治療用ペーストが調製される。
【0033】
この発明の治療用ユニットは、前記治療用ペーストの注入針1が有するハブ4によって、前記混練押出器6が前記治療用ペーストの注入針1に接続され、一体的に形成された治療用器具である。治療用ペーストの注入針1が有するハブ4は、前記チューブ2を形成する樹脂と同じ樹脂によって形成されていることが好ましく、前記混練押出器6を嵌め込むことができる形状となっている。また、治療用ペーストの粘度が高く、その治療用ペーストの押し出しが容易でないときには、例えば、特開2001−104324号公報に開示されているような押出器やコーキングガンのようなガンタイプの補助器具を用いて、高粘度の治療用ペーストであっても、押し出しを容易にすることができる。
【0034】
また、前記混練押出器6を形成する材料としては、樹脂、硬質ゴム、金属等を挙げることができるが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、シリコーンゴム、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエステル等の合成樹脂が好ましく用いられる。
【0035】
【実施例】
以下に、実施例を挙げてこの発明をさらに詳細に説明するが、これら実施例によってこの発明はなんら限定されるものではない。
【0036】
実施例1
〔治療用ペーストの調製〕
予め当モルに混合されたリン酸水素カルシウム3.3gとリン酸四カルシウム6.7gとの混合粉体10gおよび40質量%デキストラン硫酸ナトリウム水溶液3gを薬用乳鉢に採り、乳棒によって混練して、骨ペーストを調製した。
【0037】
〔治療用ペーストの注入針の作製〕
ウレタン樹脂を材料として、押出成形法によって、図1に示す下記▲1▼および▲2▼の治療用ペーストの注入針を作製した。
▲1▼ 外径4.0mm、内径3.2mm、長さ130mm
▲2▼ 外径2.7mm、内径2.0mm、長さ130mm
この2本の治療用ペーストの注入針は、各々その注入針を形成する樹脂製チューブの樹脂肉部に、図2に示すとおり、三箇所、幅1.4mmの帯状に造影剤としての硫酸バリウムを含有させて成形した。
【0038】
〔評価〕
前記のとおり調製した骨ペーストを、前記のとおり作製した治療用ペーストの注入針に採取し、この注入針の中央部を90°に曲げて骨ペーストを押し出したところ、▲1▼および▲2▼のいずれの治療用ペーストの注入針からも、骨ペーストは円滑に押し出すことができた。また、治療用ペーストの注入針の位置および挙動を、X線撮影映像により明瞭に視認することができた。
【0039】
比較例
図1に示す下記▲3▼および▲4▼の治療用ペーストの注入針を作製した。
▲3▼ ステンレス製、外径4.0mm、内径3.2mm、長さ130mm
▲4▼ ステンレス製、外径2.7mm、内径2.0mm、長さ130mm
この2本の治療用ペーストの注入針について、実施例1と同様にして評価した結果、いずれの注入針も、曲げた箇所で完全に折れ曲がり、チューブが潰れた状態となって、骨ペーストをに押し出すことが困難となった。
【0040】
実施例2
〔治療用ユニットを作製〕
ポリプロピレン、ポリカーボネートおよびシリコーンゴムを所定部材の材料として、図4に示す混練押出器6を作製した。この混練押出器6を実施例1で作製した治療用ペーストの注入針▲1▼に、その注入針が有するハブ4を介して嵌合させて接続し、治療用ユニットを作製した。
【0041】
〔治療用ペーストの調製〕
実施例1と同様の処方のリン酸水素カルシウムとリン酸四カルシウムとの混合粉体を円筒体8内に投入した。次いで、実施例1と同様のデキストラン硫酸ナトリウム水溶液を入れたシリンジをノズル11に接続し、この水溶液を混練押出器6内に注入した。その後、混練押出器6を軽く振とうし、ハンドル7を回転させて、シャフト9の先端に備えられた撹拌翼10をノズル11方向に移動させ、次いで、ハンドル6を反対に回転させて撹拌翼10を反対に移動させ、この操作を九回繰り返して骨ペーストを調製した。
【0042】
〔評価〕
このようにして調製された骨ペーストを内蔵した前記治療用ユニットについて、実施例1と同様にして評価し、実施例1と同様の評価結果を得た。
【0043】
【発明の効果】
この発明によれば、治療用ペーストを患部に充填または塗布して治療を施すに当たり、その治療を施すことが比較的困難な部位であっても、柔軟に対応することのできる治療用ペーストの注入針およびこの治療用ペーストの注入針を有して成る治療用ユニットが提供され、医科および歯科分野に寄与するところはきわめて多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の治療用ペーストの注入針を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1の他のA−A断面図である。
【図4】この発明に用いる混練押出器を示す断面図である。
【符号の説明】
1 治療用ペーストの注入針
2 樹脂製チューブ
3 造影剤が含有された樹脂製チューブの樹脂肉部
4 ハブ
5 造影剤
6 混練押出器
7 ハンドル
8 円筒体
9 シャフト
10 撹拌翼
11 ノズル

Claims (8)

  1. 樹脂製チューブとハブとを有して成ることを特徴とする治療用ペーストの注入針。
  2. 前記樹脂製チューブの樹脂肉部に造影剤が含有されている請求項1に記載の治療用ペーストの注入針。
  3. 前記造影剤が、前記樹脂肉部にストライプ状に含有されている請求項2に記載の治療用ペーストの注入針。
  4. 前記造影剤が、前記樹脂肉部に埋没して含有されている請求項2または3に記載の治療用ペーストの注入針。
  5. 前記樹脂が、ウレタン樹脂、フッ素樹脂または塩化ビニル樹脂である請求項1〜4のいずれか一項に記載の治療用ペーストの注入針。
  6. 前記治療用ペーストが、骨ペーストである請求項1〜5のいずれか一項に記載の治療用ペーストの注入針。
  7. 前記骨ペーストが、リン酸カルシウム化合物を主成分とするペーストである請求項6に記載の治療用ペーストの注入針。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の治療用ペーストの注入針と前記治療用ペーストを調製して押し出すための混練押出器とを有して成ることを特徴とする治療用ユニット。
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