JP2004180429A - 捩り振動系制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータ駆動系において、要求される回転精度が厳しくなると、トルク伝達機構を剛結合とみなす従来の設計法では、共振系による制御への影響が無視できなくなる。
【解決手段】駆動側慣性体101と従動側慣性体102を連結する軸を、弾性体からなる捩り軸として扱い、両慣性体101、102にそれぞれ角度検出器103、104を取り付ける。両検出器からの出力θ、θを1つの入力とし、外部操作による目標状態値Xをもう1つの入力として、駆動モータ操作量τを出力とする制御部109を設ける。制御部109は、外乱トルク推定器105と、状態推定器106と、状態フィードバック制御器107とから構成される。制御部109の出力τはPWMアンプ108を経て、駆動モータ101に供給され、安定で精度の高い制御が行われる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、OA機器、FA機器等、高精度な制御を要する回転機構を有する装置におけるモータ制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
モータ駆動系ではトルク伝達機構に弾性体要素が含まれていることが多く、モータ自身や従動側慣性体の慣性モーメントと関係して共振系を構成している。このとき、それほど回転精度が要求されないものではトルク伝達機構が剛結合と見なせるため、共振系による制御への影響は無視できる。しかしながら回転精度が厳しくなると、その仕様を満足させるためにハイゲイン制御が必要となり、制御しなければならない上限周波数が高くなる。このような系ではもはや剛結合で扱うことは困難である。例えば、フルカラーの画像形成装置では、複数の感光体で作られた色別の画像を重ね合わせて1枚のカラー画像に形成するが、各感光体の回転ムラ等があると、画像に微妙な色ずれが生じ、画像品質の低下になる。
【0003】
図6は柔結合された2慣性系の物理モデルを示す図である。
同図において符号Jは駆動側慣性モーメント、Jは従動側慣性モーメント、Dは駆動側粘性抵抗、Dは従動側粘性抵抗、Dは捩り軸粘性抵抗、Kは捩り軸バネ定数、τは駆動軸トルク(操作量)、τは従動軸トルク(外乱)、ωは駆動軸角速度、ωは従動軸角速度、θは駆動軸角度(観測出力)、θは従動軸角度(観測出力)をそれぞれ示す。
【0004】
なお、このときの共振周波数ωは以下の式で示すことができる。
ω=√(K(1/J+1/J))
このような系を古典的な制御手法(PIDや位相補償等)で制御しようとすると、制御対象の出力1変数のみで制御を行なうため、制御対象の共振周波数において位相遅れの増大が問題となり、これを越えて制御を行なうことは困難である。一方、状態フィードバック制御による方法では、制御対象の内部状態全てを扱うため、制御対象が線形システムとみなせる範疇では、状態フィードバック制御することにより、共振周波数を越えて制御することが可能となる。
【0005】
状態フィードバック制御を実現するためには全ての状態変数を知っておく必要があるが、実際の制御対象から状態観測できるものは限られることが多く、このままでは状態フィードバック制御することができない。
【0006】
そこで状態フィードバック制御を実現するために、制御対象の内部状態を推定する状態推定器を用意する。このとき状態推定器の入力として、操作量τと観測出力θ,θのほかに外乱トルクτが必要であり、一般には外乱トルクτの計測は困難であることから、簡単のために外乱トルクτを零、または一定値に設定するが、いずれも実際に発生する外乱トルクτとの差異により状態推定器の出力に大きな誤差を生じるため、系を不安定化させる恐れがある。
【0007】
図7は結合部を剛体とみなした外乱トルク推定器の構成を示すブロック図である。
同図において、符号701、702は軸に作用しているトルクを得るための関数、703、704は駆動トルクτMから高周波ノイズを除去する関数をそれぞれ示す。
関数701、702は高周波ノイズ除去用LPFがついた微分要素で示される。関数703、704は高周波ノイズ除去用LPFがついた1次遅れ要素でそれぞれ示される。
符号sはラプラス演算子と呼ばれる複素数s=σ+jωを示す。ただし、σは発散振動・持続振動・減衰振動を示し、ωは角周波数を示している。以後の図においても同様である。
【0008】
同図に示すように、軸を剛体とみなすと、駆動側慣性体と従動側慣性体とが一体となるため、慣性モーメントJも粘性抵抗Dも一体として計算される。
よって、軸に作用しているトルクが簡単な計算で済み、そこから印加したトルクを差し引けば、推定外乱トルクτLEが得られる。
このように、外乱推定を行う場合、一般的に弾性体要素の捩れを無視し剛体として扱うものが知られている(例えば、特許文献1 参照。)。本発明で取り上げたような制御対象の場合、弾性体と剛体の違いから推定した外乱トルクに差異が生じ、上述と同様に系を不安定化させる恐れがある。
【0009】
【特許文献1】
特許第3244184号公報(第5頁、段落0024、図6)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような観点に鑑みなされたものであり、状態フィードバック制御に用いる推定誤差の少ない状態推定器を実現するために、新たな弾性体要素を考慮した外乱トルク推定器を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、駆動側慣性体と従動側慣性体とを有し、駆動軸と従動軸が弾性体要素で結合されている2慣性系の制御対象を有する捩り振動系制御装置において、さらに、外乱トルク推定器と、状態推定器と、状態フィードバック制御器とからなる制御部を有し、前記駆動側慣性体と前記従動側慣性体のそれぞれに個別に角度検出器を備え、前記制御部は、前記両角度検出器の出力、および操作量を入力とし、モータ操作量を出力とすることを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の捩り振動系制御装置において、前記外乱トルク推定器は、前記両角度検出器の出力、および前記操作量を入力とし、トルク変動推定値を出力とすることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の捩り振動系制御装置において、前記状態推定器は、前記両角度検出器の出力、前記操作量、および前記トルク変動推定値を入力とし、状態推定値を出力とすることを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の捩り振動系制御装置において、前記状態フィードバック制御器は、目標状態値、および前記状態推定値を入力とし、前記操作量を出力とすることを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の捩り振動系制御装置において、前記制御部は、離散時間系で制御され、外乱トルク推定器のサンプリングレートを状態推定器のサンプリングレートよりも高く設定されていることを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の捩り振動系制御装置において、前記制御部は、離散時間系で制御され、前記状態フィードバック制御器は、前記制御部における演算遅れも状態の1つとしてフィードバックすることを特徴とする。
請求項7に記載の発明では、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の捩り振動系制御装置において、前記制御部が制御できる上限の周波数は、制御対象が有する共振周波数より大きいことを特徴とする。
請求項8に記載の発明では、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の捩り振動系制御装置において、前記状態推定器は、カルマンフィルタを有することを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明では、請求項1ないし8のいずれか1つに記載の捩り振動系制御装置において、前記状態フィードバック制御器は、最適レギュレータを有することを特徴とする。
請求項10に記載の発明では、請求項1ないし9のいずれか1つに記載の捩り振動系制御装置を有する画像形成装置を特徴とする。
【0015】
【実施形態】
以下に実施形態に従って本発明を説明する。
図1は本発明の捩り振動系制御装置の全体構成を示す概要図である。
同図において、符号101は駆動側慣性体としてのモータ回転子、102は従動側慣性体、103、104は角度検出器、105は外乱トルク推定器、106は状態推定器、107は状態フィードバック制御器、108はPWMアンプ、109は制御部、Xは目標状態値をそれぞれ示す。
【0016】
制御対象はモータ回転子101(以下単にモータと呼ぶ)に柔結合された従動側慣性体(以下単に慣性体と呼ぶ)102であり、モータ101と慣性体102それぞれに角度検出器103、104が接続され、慣性体102には外乱トルクτが印加される構成となっている。制御部109は、外乱トルク推定器105と、状態推定器106と、状態フィードバック制御器107とから構成され、制御部109への入力としては上記2つの角度検出器103、104によって得られる回転角θ、θと、設計者が希望する目標状態値Xとが入力される。また、モータに対する操作量τを表す制御部109の出力にはモータ駆動用PWMアンプ108が接続され、同アンプ108の出力はモータ101に接続されている。
【0017】
図2は外乱トルク推定器の詳細図である。
同図において符号201、202は駆動軸角度θから駆動軸トルクを得るための関数、203、204は従動軸角度θから駆動軸トルクを得るための関数、205は軸の捩り角度によって発生するトルクを得るための関数、206は軸の捩り角速度によって発生するトルクを得るための関数、207、208は駆動トルクτから高周波ノイズ除去をしたトルクを得るための関数をそれぞれ示す。また、添え字Eは推定値であることを示す。
関数201〜204はそれぞれの軸角度θ、θから、捩り軸からの影響分を除くためのもので、高周波ノイズ除去用LPFがついた微分要素で示される。関数205、206はそれぞれ比例要素で示される。207、208はそれぞれ1次遅れ要素で示される。
【0018】
柔結合された2慣性系を制御対象としていることから、本推定器では柔結合部分にあたる弾性体要素を考慮して外乱トルクを推定する構成となっている。なお、Tはローパスフィルタの時定数である。
外乱トルク推定器105では、操作量τと2つの回転角θ、θから制御対象のモデルを使って、慣性体102に印加される外乱トルクτLEを推定する。このとき、制御対象内部の柔結合された軸の弾性Kや粘性Dを考慮した形で推定を行う。
【0019】
図3は状態推定器の詳細図である。
同図において符号301は駆動トルクτから推定角速度ωMEを得るための関数、302は推定角速度ωMEから推定角度θMEを得るための関数、303は従動軸に作用するトルクから推定角速度ωLEを得るための関数、304は推定角速度ωLEから推定角度θLEを得るための関数、305は軸の捩り角度によって発生するトルクを得るための関数、306は軸の捩り角速度によって発生するトルクを得るための関数、307はカルマンフィルタのフィードバックゲインをそれぞれ示す。
関数301、303は1次遅れ要素で示され、関数302、304は純積分要素で示される。305、306はそれぞれ比例要素で示される。
【0020】
状態推定器106は、推定された外乱トルクτ、操作量τ、それに2つの回転角θ、θから制御対象のモデルを使って、制御対象の内部状態X(ωME、ωLE、θME、θLE)を推定する。このとき、常に推定状態θME、θLEと回転角θ、θとを比較し、誤差を生じたときにはフィードバックゲインGの効果によって回転角θ,θに合わせて推定状態θME,θLEを修正する動作を行なう。状態推定器106内部のフィードバックゲインGはカルマンフィルタの設計法によって決定されるが、適切なノイズ共分散データを与えることにより、Riccati方程式を解くことで求まる。設計法として、このカルマンフィルタを用いることにより、設計者が極配置等を考慮せずに容易に設計を行なうことができる。
【0021】
図4は状態フィードバック制御器の詳細図である。
同図において符号401はフィードバックゲインを示す。
状態フィードバック制御器107は、観測出力θME、θLEと推定状態ωME、ωLEから、フィードバックするための制御対象の内部状態Xを用意し、この内部状態Xと設計者が希望する目標状態Xとの偏差に対し、状態フィードバックを行なうことで、操作量τを算出する。状態フィードバックゲインFは最適レギュレータ設計法によって決定されるが、制御仕様を満たすように適切に評価関数を与え、Riccati方程式を解くことにより求まる。
【0022】
このとき、制御対象の共振を抑制するようにするためには、
{制御しようとする上限周波数}>{制御対象の共振周波数}
となるように評価関数を与える必要がある。設計法として、上記のように最適レギュレータを用いることにより、設計者が極配置等を考慮せずに容易に設計を行なうことができる。
【0023】
以上のような制御装置を実際に構成する場合、デジタルシステムの利点を得るためにデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等を用いて実現するのが一般的であるが、この場合には連続時間系を離散時間系に置き換える必要がある。
この離散化に伴い、制御処理による演算遅れ、すなわち、1サンプリング周期遅れによって、制御系が不安定化する問題が生じる。そこで、操作量τの演算遅れ分を1状態と考え、これを状態フィードバックに追加することにより、この演算遅れを補償し、制御系の安定性を保持することができる。
【0024】
また、図3の外乱トルク推定器105は、基本的に微分器であるため、離散化によって微分器が差分器に置換されると、差分による時間遅れが問題となる。このため、外乱トルク推定器105を構成するときには、外乱トルク推定器105のサンプリングレートを状態推定器106のサンプリングレートよりも高く設定することにより、時間遅れが低減されて精度よく外乱トルクを推定することができる。
【0025】
次に、本発明を画像形成装置に適用した場合について、図5を参照しながら説明する。
図5は複数の感光体を用いる画像形成装置の一例である。
同図において符号1は感光体ドラム、2はクリーニング装置、3は帯電装置、4は露光装置、5は現像装置、10は1次転写ベルト、11はベルト駆動ローラ、12はベルト支持ローラ、13はクリーニング対向ローラ、20は1次転写装置、25はベルトクリーニング装置、26は給紙装置、27は給紙ころ、28はレジストローラ対、29は給紙ガイド板、30は定着装置、31は排紙ガイド板、32は排紙ローラ、40は排紙スタック部、50は2次転写ベルト、51はベルト駆動ローラ、52は支持ローラ、53、54は2次転写ローラ、Pは転写紙、TSは制御装置をそれぞれ示す。感光体1の中の符号は色別を表す。
【0026】
従動側慣性体102として感光体ドラム1を用いる。駆動側慣性体としてのモータ回転子101は、感光体ドラムの駆動モータの回転子である。外乱トルクτは、現像装置5の現像スリーブの接触抵抗や、クリーニング装置2のクリーニングブレードの接触抵抗等の、抵抗むら、あるいは転写ベルト10との間の瞬時的な微妙な速度差によって生ずる。
【0027】
図5に示す画像形成装置の簡単な動作説明をする
3原色と黒の計4食用に用意された4個の感光体1a〜dは、図の矢印の方向に回転させられながら、帯電装置3で表面を特定の極性に一様に帯電され、露光装置4によって色別の情報によって変調された光を投影されて静電潜像を形成され、現像装置5によって静電潜像が顕像化されてトナー像となり、1次転写ベルト10に対向したとき、1次転写ローラに与えられたバイアスにより、トナー像は1次転写ベルト10に転移する。色別の4個のトナー像は、タイミングを合わせて1次転写ベルト10に転写されて、すべての画像が重ね合わせられてフルカラー画像となる。
【0028】
片面複写の場合は、重ね合わせ画像が2次転写ベルトに到達するタイミングに合わせて、転写紙Pが、給紙装置26から給紙ころによって取り出され、給紙ガイド板29の間を通ってレジストローラ対28で待機した後、2次転写位置に送り込まれる。転写ローラ53と54で駆動ローラ11側に押しつけられて転写ニップを形成した2次転写ベルト50により、転写紙Pは駆動ローラ11の周囲を通過する転写ベルト10に押しつけられ、必要なバイアスを付与されて、画像が転写紙側に転移する。画像を担持した転写紙は、定着装置30を経ることにより、トナー像が転写紙に固着して半永久的な画像となり、排紙ローラ対32によって排紙スタック部40上に排出される。
【0029】
両面複写の場合は、重ね合わせられた画像を、一旦、2次転写ベルト50に対して転写を行う。このとき2次転写ベルト用のクリーニング装置55は不作動にしておく。転写を済ませた1次転写ベルト10は、クリーニング装置25を経由することで、残留トナーを除去され、さらに移動して、再度感光体ドラムに対面する。感光体ドラムは1次転写が済むとクリーニング装置2を経由するので、残留トナーが除去されて、再び一様帯電からの工程が繰り返される。露光装置4は原稿の裏面の情報で変調された光を感光体ドラムに与えることによって、以下同様の工程を踏むことにより、原稿裏面の重ね合わせ画像が1次転写ベルト10上にできる。
【0030】
前記と同様に、タイミングを合わせて供給された転写紙Pに対し、1次転写ベルト10上の裏面画像と、2次転写ベルト上の画像が両面に転写される。ただし、転写するときはそれなりのバイアスをかける必要があるので、転写を表裏同時に行うことはできず、例えば、転写紙Pが駆動ローラ11に最接近した時点で、裏面画像が転写され、さらに、転写ローラ53に最接近した時点で初めの画像が転写されるようにする。
【0031】
以上のような動作において、外乱トルクτによる影響が正しく制御されないと、1枚の画像の中でも、4色の画像のそれぞれに、回転ムラによる微小な伸び縮みが発生し、色ずれとなって表れる。色の変化が激しい部分ついては、そのような色ずれは目立たないが、広い面積に均一な中間色があるときは非常に目立つ。したがって、感光体個別に十分な制御が必要となるので、本発明を複数の感光体を用いる画像形成装置に適用するのは非常に有用である。
【0032】
各感光体ドラムから1次転写ベルト10に画像を転写するタイミングは同時ではない。すなわち、1番目の感光体ドラムaによる1色目の画像が2番目の感光体ドラムbの位置に到達したとき初めて2色目の画像が転写される。このように、転写のタイミングは時間的にずれているので、感光体ドラムの制御を十分したとしても、1次転写ベルトの制御が不十分であれば、上記で説明したような色ずれの心配が残る。1次転写ベルトの駆動ローラ11自体の慣性はさほど大きくないが、負荷として1次転写ベルト10と関連のローラ類を有しているので、透過的に大きな慣性を有していると考えて良い。したがって本発明は、感光体ドラムのみならず、1次転写ベルト駆動系にも適用することで画像品質の向上が図れる。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、慣性体を連結する軸を剛体と見なせない場合でも、外乱トルクの推定誤差を低減でき、制御を安定化させることができ、ハイゲイン制御装置の設計が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の捩り振動系制御装置の全体構成を示す概要図である。
【図2】外乱トルク推定器の詳細図である。
【図3】状態推定器の詳細図である。
【図4】状態フィードバック制御器の詳細図である。
【図5】複数の感光体を用いる画像形成装置の一例を示す図である。
【図6】柔結合された2慣性系の物理モデルを示す図である。
【図7】結合部を剛体とみなした外乱トルク推定器の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
101 モータ
102 従動側慣性体
103、104 角度検出器
105 外乱トルク推定器
106 状態推定器
107 状態フィードバック制御器
108 PWMアンプ
109 制御部

Claims (10)

  1. 駆動軸に連結された駆動側慣性体と、従動軸に連結された従動側慣性体とを有し、前記駆動軸と前記従動軸が弾性体要素で結合されている2慣性系の制御対象を有する捩り振動系制御装置において、外乱トルク推定器と、状態推定器と、状態フィードバック制御器とからなる制御部を有し、前記駆動側慣性体と前記従動側慣性体のそれぞれに個別に角度検出器を備え、前記制御部は、前記両角度検出器の出力、および外部からの外部操作量を入力とし、モータ操作量を出力とすることを特徴とする捩り振動系制御装置。
  2. 請求項1に記載の捩り振動系制御装置において、前記外乱トルク推定器は、前記両角度検出器の出力、および前記外部操作量を入力とし、トルク変動推定値を出力とすることを特徴とする捩り振動系制御装置。
  3. 請求項2に記載の捩り振動系制御装置において、前記状態推定器は、前記両角度検出器の出力、前記外部操作量、および前記トルク変動推定値を入力とし、状態推定値を出力とすることを特徴とする捩り振動系制御装置。
  4. 請求項3に記載の捩り振動系制御装置において、前記状態フィードバック制御器は、目標状態値、および前記状態推定値を入力とし、前記モータ操作量を出力とすることを特徴とする捩り振動系制御装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の捩り振動系制御装置において、前記制御部は、離散時間系で制御され、外乱トルク推定器のサンプリングレートが状態推定器のサンプリングレートよりも高く設定されていることを特徴とする捩り振動系制御装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の捩り振動系制御装置において、前記制御部は、離散時間系で制御され、前記状態フィードバック制御器は、前記制御部における演算遅れも状態の1つとしてフィードバックすることを特徴とする捩り振動系制御装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1つに記載の捩り振動系制御装置において、前記制御部が制御できる上限の周波数は、制御対象が有する共振周波数より大きいことを特徴とする捩り振動系制御装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1つに記載の捩り振動系制御装置において、前記状態推定器は、カルマンフィルタを有することを特徴とする捩り振動系制御装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1つに記載の捩り振動系制御装置において、前記状態フィードバック制御器は、最適レギュレータを有することを特徴とする捩り振動系制御装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1つに記載の捩り振動系制御装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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