JP6748500B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、像担持体に画像を形成する画像形成装置において前記像担持体の速度制御に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、像担持体に静電潜像を形成し、前記静電潜像を現像剤を用いて現像して画像を形成する。像担持体において現像された前記画像は中間転写体に一旦転写された後、中間転写体上の前記画像がシートに転写される。
画像形成装置は、像担持体の表面が移動する速度(表面速度)、中間転写体の表面が移動する速度(表面速度)を定速に制御することが求められる。これは、像担持体に静電潜像を形成するためのレーザ光が予め決まったタイミングにおいて像担持体を走査するからである。例えば、像担持体の表面速度が変化してしまうと走査線のピッチが変化してしまうので画像の長さが変化してしまったり、像担持体上の画像に濃度のムラが生じてしまう。そこで、画像形成装置は、像担持体の表面速度や中間転写体の表面速度を制御するため、例えば、エンコーダの出力に基づきフィードバック制御を実行する。
ところで、像担持体の表面速度や中間転写体の表面速度を定速に制御できたとしても、像担持体上の画像を中間転写体に転写するためのニップ部の負荷状態に応じて、像担持体の表面速度や中間転写体の表面速度が制御不能となる可能性があった。つまり、ニップ部に現像剤が介在している状態からニップ部に現像剤が介在していない状態へ変化するときに、モータの負荷が急激に変化してしまい、モータの回転速度が制御不能となってしまう可能性があった。モータの回転速度が制御されていない状態においては、前述のような画像不良が生じてしまう。
そのため、ニップ部に現像剤が供給された状態でのモータの負荷と、ニップ部に現像剤が供給されない状態でのモータの負荷とが小さくなるように、像担持体の目標速度を調整する画像形成装置が知られている(特許文献1)。この画像形成装置は、ニップ部に現像剤を供給してモータの速度指令値を切り替えながらモータの駆動信号を取得し、ニップ部に現像剤を供給せずにモータの速度指令値を切り替えながらモータの駆動信号を取得する。なお、この画像形成装置は、モータの回転速度が速度指令値に対応する速度となるように、フィードバック制御を実行しているので、モータの負荷に応じてモータの駆動信号が変化する。つまり、この画像形成装置はモータの駆動信号からモータの負荷を予測する。
特開2016−1268号公報
しかし、特許文献1に記載の画像形成装置はモータの回転速度を切り替えるので、像担持体の目標速度を決定するために長大なダウンタイムが生じてしまうという問題があった。
そこで、本発明の目的は、像担持体の目標速度を決定するために生じるダウンタイムを抑制することにある。
上記課題を解決するため、本発明に記載の画像形成装置は、像担持体と、現像剤を担持して回転する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に担持された前記現像剤を用いて、前記像担持体に画像を形成する画像形成手段と、前記像担持体とのニップ部において前記像担持体上の前記画像が転写される中間転写体と、前記像担持体を回転駆動させるモータと、前記像担持体の回転速度が目標速度となるように前記モータを制御する制御手段と、前記モータが前記像担持体を回転しながら前記現像剤担持体が回転している状態において前記モータのトルクに応じて変化する第1信号値を取得し、前記モータが前記像担持体を回転しながら前記現像剤担持体が回転していない状態において前記モータのトルクに応じて変化する第2信号値を取得し、前記第1信号値と前記第2信号値とに基づいて前記像担持体の前記目標速度を決定する決定手段と、を有し、前記画像形成手段が前記画像を形成し終えた後に、前記決定手段は前記第1信号値を取得し、前記画像形成手段が画像データに基づく全ての画像を形成し終えた後に、前記現像剤担持体の回転が停止され、前記現像剤担持体の回転が停止された後に、前記決定手段は前記第2信号値を取得することを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に記載の他の画像形成装置は、第1像担持体と、現像剤を担持して回転する第1現像剤担持体と、前記第1現像剤担持体に担持された前記現像剤を用いて、前記第1像担持体に第1画像を形成する第1画像形成手段と、第2像担持体と、現像剤を担持して回転する第2現像剤担持体と、前記第2現像剤担持体に担持された前記現像剤を用いて、前記第2像担持体に第2画像を形成する第2画像形成手段と、前記第1像担持体とのニップ部において前記第1像担持体上の前記第1画像が転写され、前記第2像担持体とのニップ部において前記第2像担持体上の前記第2画像が転写される中間転写体と、前記第1像担持体を回転駆動させる第1モータと、前記第2像担持体を回転駆動させる第2モータと、前記第1像担持体の回転速度が第1目標速度となるように前記第1モータを制御し、前記第2像担持体の回転速度が第2目標速度となるように前記第2モータを制御する制御手段と、前記第1モータが前記第1像担持体を回転しながら前記第1現像剤担持体が回転している状態において前記第1モータのトルクに応じて変化する第1信号値を取得し、前記第1モータが前記第1像担持体を回転しながら前記第1現像剤担持体が回転していない状態において前記第1モータのトルクに応じて変化する第2信号値を取得し、前記第1信号値と前記第2信号値とに基づいて前記第1像担持体の前記第1目標速度を決定する第1決定手段と、前記第2モータが前記第2像担持体を回転しながら前記第2現像剤担持体が回転している状態において前記第2モータのトルクに応じて変化する第3信号値を取得し、前記第2モータが前記第2像担持体を回転しながら前記第2現像剤担持体が回転していない状態において前記第2モータのトルクに応じて変化する第4信号値を取得し、前記第3信号値と前記第4信号値とに基づいて前記第2像担持体の前記第2目標速度を決定する第2決定手段と、を有し、前記第1画像形成手段が前記第1画像を形成し終えた後に、前記第1決定手段は前記第1信号値を取得し、前記第2画像形成手段が前記第2画像を形成し終えた後に、前記第2決定手段は前記第3信号値を取得し、前記第1画像形成手段が画像データに基づき全ての第1画像を形成し終えた後、前記第1現像剤担持体の回転が停止され、前記第1現像剤担持体の回転が停止された後に、前記第1決定手段は前記第2信号値を取得し、前記第2画像形成手段が前記画像データに基づき全ての第2画像を形成し終えた後、前記第2現像剤担持体の回転が停止され、前記第2現像剤担持体の回転が停止された後に、前記第2決定手段は前記第4信号値を取得することを特徴とする。
本発明によれば、像担持体の目標速度を決定するために生じるダウンタイムを抑制できる。
画像形成装置の概略断面図 画像形成部の要部概略図 パターン画像の模式図 感光ドラムの駆動部の要部概略図 中間転写ベルトの駆動部の要部概略図 摩擦力の特性の説明図 画像形成装置の制御ブロック図 画像形成動作を示すフローチャート図 目標速度の調整処理を示すフローチャート図 画像形成枚数とモータのPWM信号値との測定結果を例示した図 PWM信号値のサンプリングタイミングの説明図
(画像形成装置)
図1は画像形成装置100の主要部を示している。画像形成装置100は多色画像を形成するために四つの画像形成部5y、5c、5m、及び5bkを有している。画像形成部5y、5c、5m、5bkは、それぞれ色の異なる現像剤を用いて画像を形成する。ここでは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(Bk)といった色の現像剤が使用される。参照符号の末尾に付与されているy、c、m、bkの文字は現像剤の色を示している。
感光ドラム10は静電潜像や画像(現像剤像)を担持する像担持体である。帯電器21は感光ドラム10の表面を一様に帯電させる帯電手段である。露光装置22は帯電された感光ドラム10を露光して静電潜像を形成する露光手段である。露光装置22のレーザ光は感光ドラム10の表面を走査する。レーザ光が感光ドラム10を走査する方法は主走査方向と称す。露光装置22はレーザ光を走査するために回転駆動される回転多面鏡やミラーやレンズ等の光学部材を有する。現像装置1は現像剤を用いて静電潜像を現像し、画像を形成する現像手段である。現像剤は、たとえば、非磁性現像剤と磁性キャリアとを含む二成分現像剤である。一次転写ローラ23は、感光ドラム10に担持されている画像を中間転写ベルト24に転写する。中間転写ベルト24は感光ドラム10上の画像が転写される中間転写体として機能する。二次転写ローラ29は中間転写ベルト24に担持されている画像をシートPに転写する。
定着装置27はシートP上の画像を加熱して当該画像をシートPに定着させる。ドラムクリーナ26は感光ドラム10に接触するブレードを有し、感光ドラム10から中間転写ベルト24へ転写されずに残留した現像剤を除去する。ドラムクリーナ26のブレードは感光ドラム10上の現像剤を除去する除去部材として機能する。ベルトクリーナ28は、中間転写ベルト24に当接するブレードを有し、中間転写ベルト24からシートPへ転写されずに残留した現像剤を除去する。現像剤補給槽20は現像剤を現像装置1に補給する。センサ14は発光素子と受光素子とを有し、中間転写ベルト24に形成された測定用画像からの反射光を測定する光学式センサである。
(現像装置)
図2は画像形成部5の要部概略図である。現像装置1は現像剤補給槽20から供給された現像剤とキャリアとを撹拌しながら搬送するスクリュー等の撹拌部材6を有している。撹拌部材6はモータM1によって駆動される。現像剤とキャリアとが撹拌されることで、現像剤が摩擦帯電する。現像スリーブ8は現像剤を担持する現像剤担持体である。現像スリーブ8は感光ドラム10と対向するように配置される。現像スリーブ8はモータM2によって駆動される。電源ユニット2は、静電潜像を現像する場合、現像スリーブ8に直流電圧に交流電圧を重畳させた重畳電圧(現像バイアス)を印加する。電源ユニット2は、感光ドラム10と現像スリーブ8との間に電位差を生じさせるように重畳電圧を印加する電圧印加手段として機能する。なお、電源ユニット3は、感光ドラム10上の画像を中間転写ベルト24へ転写する場合、一次転写ローラ23に所定の直流電圧(転写バイアス)を印加する。電源ユニット3は、感光ドラム10と中間転写ベルト24との間に電位差が生じるように、一次転写ローラ23に直流電圧を印加する。
(画像形成位置の調整)
画像形成部5y、5c、5m、及び5bkにより形成される画像は中間転写ベルト24に重なるように転写される。これによって、フルカラーの画像が中間転写ベルト24に担持される。そのため、画像形成部5y、5c、5m、及び5bkの画像形成位置(画像形成タイミング)が異なってしまうとフルカラーの画像の色味が補償できない。例えば、画像形成装置100の温度変化や画像形成枚数によって、画像形成部5y、5c、5m、及び5bkの画像形成位置が変化する可能性がある。画像形成部5y、5c、5m、及び5bkに形成される画像の相対的な位置のずれはカラーミスレジストレーションと呼ばれる。
カラーミスレジストレーションを補正するため、画像形成装置100は中間転写ベルト24上に各色の測定用画像(パターン画像)を形成し、センサ14によってカラーレジストレーション量を検知する。そして、画像形成装置100は、検知されたカラーレジストレーション量に基づいて画像形成部5y、5c、5m、及び5bkが静電潜像を形成するときの書き出しタイミング(露光タイミング)等を補正する。前述の処理は色ずれ調整(カラーレジストレーション処理)と呼ばれる。
図3は色ずれ調整において中間転写ベルト24に形成されるパターン画像の模式図である。色ずれ調整が開始されると画像形成装置100はパターン画像を中間転写ベルト24に形成し、パターン画像をセンサ14により測定する。色ずれ調整は、実行条件が満たされたときに実行される。実行条件は、たとえば、操作者によって色ずれ調整の実行が指示された場合、画像形成装置100の主電源がオンされた場合、及び、画像形成枚数が所定枚数に達した場合などを含む。
図3が示すようにパターン画像には、それぞれ色の異なるカラーパターン48y、48m、48c、及び48bkが含まれている。カラーパターン48y、48m、48c、及び48bkは、例えばV字状の測定用画像とする。中間転写ベルト24は搬送方向に沿って移動する。図3の2点鎖線はセンサ14の測定位置の軌跡を示す。
画像形成装置100はセンサ14の出力値に基づいてカラーパターン48y、48m、48c、及び48bkの各々がセンサ14の測定位置を通過した時間を取得する。画像形成装置100は、たとえば、イエローのカラーパターン48yがセンサ14の測定位置を通過した通過時間Lysをセンサ14の測定結果に基づいて測定する。通過時間Lysは、中間転写ベルト24の搬送方向においてカラーパターン48yの一方のエッジがセンサ14の測定位置を通過したタイミングから搬送方向においてカラーパターン48yの他方のエッジがセンサ14の測定位置に到達するまでの時間に対応する。画像形成装置は、同様に、マゼンタのカラーパターン48mの通過時間Lms、シアンのカラーパターン48cの通過時間Lcs、及びブラックのカラーパターン48bkの通過時間Lbksをセンサ14の測定結果に基づいて取得する。
通過時間Lys、Lms、Lcs、及びLbksはカラーパターンの主走査方向(中間転写ベルト24の搬送方向と直交する方向)の画像形成位置を表している。つまり、通過時間Lys、Lms、Lcs、及びLbksの関係は主走査方向における各パッチの相対的な位置関係を示している。そのため、通過時間Lys、Lms、Lcs、Lbksが同じ値となるように主走査方向において各色の画像の書き出しタイミングを補正すれば、主走査方向における色ずれ量が補正される。
続いて、副走査方向において各色の画像の書き出しタイミングを補正する方法について説明する。通過時間Lymは、カラーパターン48yの中心位置がセンサ14の測定位置を通過してからカラーパターン48mの中心位置がセンサ14の測定位置に到達するまでの時間に対応する。つまり、通過時間Lymは、副走査方向におけるイエローのカラーパターン48yとマゼンタのカラーパターン48mとの相対的な位置関係に相当する。画像形成装置100は、通過時間Lymが予め決められた目標通過時間となるように副走査方向におけるマゼンタの画像の書き出しタイミングを補正する。
通過時間Lycは、カラーパターン48yの中心位置がセンサ14の測定位置を通過してからカラーパターン48cの中心位置がセンサ14の測定位置に到達するまでの時間に対応する。通過時間Lybkは、カラーパターン48yの中心位置がセンサ14の測定位置を通過してからカラーパターン48bkの中心位置がセンサ14の測定位置に到達するまでの時間に対応する。画像形成装置100は、通過時間Lycが目標通過時間となるように副走査方向におけるシアンの画像の書き出しタイミングを補正し、通過時間Lybkが目標通過時間となるように副走査方向におけるブラックの画像の書き出しタイミングを補正する。
上述のように、カラーパターン48y、48m、48c、及び48bkの通過時間から主走査方向における書き出しタイミングの補正量と、副走査方向における書き出しタイミングの補正量とが決定される。決定された補正量を、各色を担当する露光装置22の書き出しタイミングに反映させることで色ずれが補正される。
(感光ドラムと中間転写ベルトの速度制御)
感光ドラム10と中間転写ベルト24とは当接しながら回転駆動される。そのため、感光ドラム10の周速度と中間転写ベルト24の周速度とが一致していなければ、画像の伸縮やバンディングが発生することがある。したがって、感光ドラム10の周速度と中間転写ベルト24の周速度との差は画像の伸縮やバンディングが顕在化しない程度に調整される。以下に記載の画像形成装置は、転写効率を高効率にする目的で、感光ドラム10の周速度が中間転写ベルト24の周速度より速くなるように、感光ドラム10の目標速度と中間転写ベルト24の目標速度とが異なる値に設定されている。
図4は感光ドラム10を駆動する駆動部を示している。モータM3はモータギア31を駆動する。モータギア31はドラム駆動ギア35と噛み合っており、モータM3から伝達された駆動力をドラム駆動ギア35に伝達する。ドラム駆動ギア35の軸上には感光ドラム10が固定されており、モータM3がドラム駆動ギア35を駆動することで、感光ドラム10が回転する。ドラム駆動ギア35の軸上にはエンコーダ34も設けられている。エンコーダ34は多数のスリットが設けられた回転板である。このスリットを検知するように二つの速度センサ32、33が設けられている。速度センサ32、33はそれぞれ受光素子と発光素子とを有し、発光素子から発光された光がスリットを通過して受光素子により受光された回数をカウントする。単位時間あたりのカウント回数は感光ドラム10の回転速度に相当する。2つの速度センサ32、33の出力は平均化される。これは、エンコーダ34の偏心の影響を低減するためである。
画像形成装置100は、モータドライバ1300(図7)を備えており、モータドライバ1300は、速度センサ32、33により検知された回転速度が目標速度となるように、モータM3に流れる電流値(PWM信号)をフィードバック制御する。PWMはパルス幅変調の略称である。モータM3に供給されるPWM信号値は所定時間あたりにモータM3に供給される電力に相当する。さらに、感光ドラム10の回転速度が目標速度に制御されている状態において、モータM3に入力されるPWM信号値は感光ドラム10の負荷に応じて変化する。つまり、モータM3に入力されるPWM信号値はモータM3のトルクに関する情報である。上述の構成は、画像形成部5y、5c、5m、及び5bkの各々に設けられている。
図5は中間転写ベルト24を駆動する駆動部を示している。モータM4はモータギア36を駆動する。モータギア36は駆動ギア42と噛み合っており、モータM4から伝達された駆動力を駆動ギア42に伝達する。駆動ギア42はさらに駆動ギア41に噛み合っている。駆動ギア41の軸上には駆動ローラ40が設けられている。モータM4が駆動ギア41、42を駆動することで、駆動ローラ40が回転し、駆動ローラ40によって中間転写ベルト24も回転する。駆動ギア41の軸上にはさらにエンコーダ39が設けられている。エンコーダ39は多数のスリットが設けられた回転板である。このスリットを検知するように二つの速度センサ37、38が設けられている。速度センサ37、38はそれぞれ受光素子と発光素子とを有し、発光素子が発光した光がスリットを通過して受光素子により受光された回数をカウントする。単位時間あたりの回数は回転速度に相当する。2つの速度センサ37、38の出力は平均化される。これは、エンコーダ39の偏心の影響を低減するためである。
画像形成装置100は、速度センサ37、38により検知された回転速度が目標速度となるように、モータM4に流れる電流(PWM信号のデューティ)をフィードバック制御する。つまり、画像形成装置100は、中間転写ベルト24の移動速度が目標速度となるように、モータM4に供給するPWM信号値を制御する。モータM4に供給されるPWM信号値は所定時間あたりにモータM4に流れる電流値に相当する。さらに、駆動ローラ40の回転速度が目標速度に制御されている状態において、モータM4に入力されるPWM信号値は駆動ローラ40の負荷に応じて変化する。つまり、モータM4に入力されるPWM信号値は中間転写ベルト24の負荷に関する情報である。
次に、感光ドラム10と中間転写ベルト24の摩擦力が増加することで、引き起こされる弊害について詳しく説明する。なお、中間転写ベルト24と感光ドラム10の速度差は感光ドラム10の表面速度の目標値が中間転写ベルト24の表面速度の目標値よりも、例えば0.15[%]速く設定されている。
感光ドラム10と中間転写ベルト24との間に働く摩擦力は大きく分けて2つの状態が存在する。一方は、画像形成時のように現像スリーブ8が回転し、感光ドラム10と中間転写ベルト24とのニップ部に現像剤が少量でも供給された状態である。つまり、感光ドラム10と中間転写ベルト24の間の転写面において現像剤が介在する。他方は、現像スリーブ8の回転が停止し、感光ドラム10と中間転写ベルト24とのニップ部に現像剤が供給されていない状態である。つまり、感光ドラム10と中間転写ベルト24の間の転写面において現像剤が介在しない。この状態は、例えば、1ページ分の画像を現像し終えた後、又は、画像の形成が開始される前の状態である。
現像スリーブ8が回転すると現像剤が感光ドラム10に供給されてしまう。つまり、現像容器内の現像剤が消費される。そのため、画像形成装置は、画像形成に必要最小限の時間しか現像スリーブ8を回転させない。つまり、画像形成装置100は、画像形成直前のタイミングにおいて現像スリーブ8の回転を開始し、画像形成が終了した後に速やかに現像スリーブ8の回転を停止する。
画像形成装置100は画像データに基づいて画像を形成する場合、ニップ部に現像剤が介在しない状態から、ニップ部に現像剤が介在する状態へ変化する。そして、画像形成装置100は、画像データに基づく画像の形成が完了すると、ニップ部に現像剤が介在する状態から、ニップ部に現像剤が介在しない状態へと変化する。このとき、ニップ部に現像剤が介在する状態と、ニップ部に現像剤が介在しない状態とで、感光ドラム10と中間転写ベルト24との摩擦力の差が大きいと、状態が切り替わる際に感光ドラム10および中間転写ベルト24にとって大きな負荷変動が生じる。画像形成を開始するときに状態が切り替わるので、画像形成を開始する度に感光ドラム10と中間転写ベルト24に負荷変動が生じてしまう。負荷変動が生じたときには、感光ドラム10を回転させるモータM3や駆動ローラ40を回転させるモータM4の回転速度が不安定になる。モータM3の回転速度、又はモータM4の回転速度が不安定な状態で画像形成が実行されてしまうと、画像の濃度が変動したり、画像に色ずれが発生する。
そこで、画像形成装置100は、感光ドラム10と中間転写ベルト24の摩擦力に応じて感光ドラム10の表面速度と中間転写ベルト24の表面速度との差を縮める制御を実行する。これによって、画像形成装置100は、画像不良の原因となる負荷変動を引き起こすほど摩擦力が増加する前に速度差を縮めて摩擦力を低減することができる。
ここで、速度差が大きくなると、摩擦力が上昇することについて詳しく説明する。一般的には、物体と物体の摩擦力は2つに分類され、静止摩擦力と動摩擦力に分けられる。動摩擦力は物体の相対速度によって変化することなく、一定の値である。これをそのまま適用すると、感光ドラム10と中間転写ベルト24間の速度差がいくら生じようとも、動摩擦力は一定となる。しかし、動摩擦力が一定になるのは、物体と物体の速度差がある程度大きい場合に成り立つことも一般的に知られている。つまり、画像形成装置における感光ドラム10と中間転写ベルト24の間の速度差は通常は1%程度であるので、前述のように、動摩擦力は一定という物理法則には則らない。したがって、このような速度差が微小な系においては、図6に示すように、速度差が大きくなるにしたがって、摩擦力も上昇することが知られている。
(目標速度の調整処理)
画像形成装置100は、画像形成動作の実行中、ニップ部に現像剤が介在する状態のPWM信号値とニップ部に現像剤が介在しない状態のPWM信号値とを取得する。そして、画像形成装置100は2つの状態において取得したPWM信号値に基づいて感光ドラム10の目標速度を変更するか否かを制御する。感光ドラム10の目標速度を調整する調整処理について以下に説明する
画像形成装置100の制御ブロック図を図7に基づいて説明する。CPU1000は画像形成装置100の各部を制御する制御回路である。ROM1100は、CPU1000により実行される、後述のフローチャートの各種処理等を実行するために必要な制御プログラムが記憶されている。RAM1200はCPU1000が動作するためのシステムワークメモリである。温度センサ1005は画像形成装置100の内部温度を測定する。
また、画像形成部5y、5c、5m、及び5bk(図7においては画像形成部5)、センサ14、速度センサ32及び33、モータM3は、既に説明しているので、ここでの説明を省略する。
また、パターンジェネレータ70は、色ずれ調整が実行された場合に測定用画像データを出力する。画像形成部5は、パターンジェネレータ70から転送された測定用画像データに基づいて、中間転写ベルト24にパターン画像(図3)を形成する。CPU1000は、中間転写ベルト24上のパターン画像を搬送させ、センサ14にパターン画像を測定させる。センサ14は、パターン画像の測定結果を色ずれ量決定部1004へ出力する。
色ずれ量補正部1003は、各色の画像の書き出しタイミングをカラーレジストレーション量に基づいて補正する。色ずれ量決定部1004は、センサ14によるパターン画像の測定結果に基づいて、通過時間Lys、Lms、Lcs、及びLbksと、通過時間Lym、Lyc、及びLybkを決定する。そして、色ずれ量決定部1004は通過時間Lys、Lms、Lcs、及びLbksから主走査方向の色ずれ量を決定し、通過時間Lym、Lyc、及びLybkから副走査方向の色ずれ量を決定する。主走査方向の色ずれ量と副走査方向の色ずれ量とを含むカラーレジストレーション量は色ずれ量補正部1003へ出力される。
モータドライバ1300は感光ドラム10の目標速度(モータM3の目標回転速度)が設定されると、速度センサ32、及び33によって検知された感光ドラム10の回転速度が目標速度となるようにモータM3に入力するPWM信号値を制御する。これによって、感光ドラム10の回転速度が目標速度となるように、モータM3に流れる電流値が制御される。また、モータドライバ1300から出力されたモータM3を制御するためのPWM信号値は、目標速度決定部1002にも入力される。
目標速度決定部1002はASIC(application specific integrated circuit)であり、感光ドラム10の目標速度を決定する。目標速度決定部1002は感光ドラム10と中間転写ベルト24の摩擦力が画像不良を引き起こすほどの値となっていなければ感光ドラム10の表面速度が中間転写ベルト24の表面速度よりも速い速度を目標速度として決定する。一方、目標速度の調整処理において摩擦力が画像不良を引き起こすほどの値になっていれば、目標速度決定部1002は感光ドラム10の目標速度を変更する。つまり、感光ドラム10の表面速度の目標値と中間転写ベルト24の表面速度の目標値との差を縮める。目標速度決定部1002は、モータドライバ1300から入力されたPWM信号値に基づいて、感光ドラム10の目標値を低下させるか否かを制御する。なお、目標速度決定部1002はASICに限らない。例えば、CPU1000の機能の一部がPWM信号に基づいて目標速度を決定する構成であってもよい。
画像形成装置100が画像データに基づいて画像を形成する画像形成動作について図8のフローチャートに基づき説明する。CPU1000は、不図示のPCから画像データが入力されると、ROM1100に格納されたプログラムを読み出し、図8のフローチャートの処理を実行する。
先ず、CPU1000は、感光ドラム10、中間転写ベルト24、現像スリーブ8を回転させる(S800)。モータドライバ1300は、感光ドラム10の回転速度が目標速度となるように、速度センサ32及び33の検知結果に基づいてフィードバック制御を実行している。そのため、モータドライバ1300はモータM3に入力するPWM信号を制御する。なお、モータドライバ1300は8[msec]毎にPWM信号値を更新する。また、不図示のモータドライバが、中間転写ベルト24の表面速度が目標速度となるように、速度センサ37及び38の検知結果に基づいてフィードバック制御を実行する。不図示のモータドライバは、同様に、8[msec]毎にPWM信号値を更新する。
撹拌部材6を回転するモータM1も所定速度となるようにフィードバック制御が実行され、現像スリーブ8を回転するモータM2も基準速度となるようにフィードバック制御が実行される。
ステップS800において、現像スリーブ8が回転すると、電源ユニット2から供給される現像バイアスとは関係なく、現像スリーブ8から感光ドラム10へ少量の現像剤が付着する。この少量の現像剤は感光ドラム10の回転に伴って、感光ドラム10と中間転写ベルト24とのニップ部に供給される。感光ドラム10と中間転写ベルト24とのニップ部に現像剤が供給されると、感光ドラム10と中間転写ベルト24との間の摩擦力が低下する。
感光ドラム10が回転し、中間転写ベルト24が駆動され、現像スリーブ8が回転した後、画像形成部5が画像データに基づいて画像の形成を開始する(S801)。帯電器21は感光ドラム10の表面を一様に帯電し、露光装置22は帯電された感光ドラム10を露光して静電潜像を形成する。そして、現像装置1が現像スリーブ8に担持された現像剤を用いて静電潜像を現像し、感光ドラム10に画像が形成される。感光ドラム10上の画像はニップ部へ搬送され、ニップ部において感光ドラム10から中間転写ベルト24へ転写される。
感光ドラム10から中間転写ベルト24へ1ページ分の画像が転写された後、ニップ部に現像剤が供給された状態で目標速度決定部1002はモータドライバ1300からモータM3へ出力されたPWM信号値PWMduty1を取得する(S802)。このとき、目標速度決定部1002は、画像形成部5y、5m、5c、及び5bkの各々の感光ドラム10を駆動するモータM3のPWM信号値を取得する。フルカラーの画像を形成する場合、中間転写ベルト24の搬送方向において上流側の感光ドラム10を回転するモータM3のPWM信号値が最初に取得される。つまり、イエローの感光ドラム10yを回転するモータM3yのPMW信号値が、モータM3yを制御するモータドライバ1300から取得される。同様に、マゼンタの感光ドラム10mを回転するモータM3mのPWM信号値、シアンの感光ドラム10cを回転するモータM3cのPWM信号値、及びブラックの感光ドラム10mを回転するモータM3bkのPWM信号値が取得される。ここで、イエローの感光ドラム10yを回転するモータM3yに流れる電流値(PMW信号値)はモータM3yのトルクに応じて変化する第1信号値に対応する。さらに、マゼンタの感光ドラム10mを回転するモータM3mに流れる電流値(PWM信号値)はモータM3mのトルクに応じて変化する第23信号値に対応する。
そして、CPU1000は画像データに含まれる全ての画像の形成が完了したか否かを判定する(S803)。ステップS803において全ての画像が形成されていない場合、画像形成部5は画像を形成し続け、CPU1000はステップS802において再びPWM信号値PWMduty1を取得する。ステップS802とステップS803の処理は、画像形成部5が画像データに含まれる全ての画像を形成し終えるまで繰り返される。
一方、ステップS803において全ての画像が形成された場合、画像形成部5は画像形成を停止する(S804)。そして、CPU1000は、現像スリーブ8を回転させるモータM2の回転駆動を停止する(S805)。ステップS805において現像スリーブ8の回転が停止してから所定時間が経過した後、目標速度決定部1002はモータドライバ1300から出力されたPWM信号値PWMduty2を取得する(S806)。このとき、目標速度決定部1002は、画像形成部5y、5m、5c、及び5bkの各々の感光ドラム10を駆動するモータM3のPWM信号値を取得する。目標速度決定部1002は、中間転写ベルト24の搬送方向において上流側の感光ドラム10を回転するモータM3のPWM信号値が最初に取得される。つまり、イエローの感光ドラム10yを回転するモータM3yのPMW信号値が、モータM3yを制御するモータドライバ1300から取得される。同様に、マゼンタの感光ドラム10mを回転するモータM3mのPWM信号値、シアンの感光ドラム10cを回転するモータM3cのPWM信号値、及びブラックの感光ドラム10mを回転するモータM3bkのPWM信号値が取得される。ここで、イエローの感光ドラム10yを回転するモータM3yに流れる電流値(PMW信号値)はモータM3yのトルクに応じて変化する第2信号値に対応する。さらに、マゼンタの感光ドラム10mを回転するモータM3mに流れる電流値(PWM信号値)はモータM3mのトルクに応じて変化する第4信号値に対応する。
なお、ステップS806の所定時間は、現像スリーブ8の回転が停止してから、感光ドラム10に付着した現像剤がニップ部を通過し終えるまでの時間に相当する。所定時間は感光ドラム10の回転速度と、現像スリーブ8と感光ドラム10とが対向する位置からニップ部までの距離によって決まる時間である。本実施形態では感光ドラム10の目標速度にかかわらず固定時間としてROM1100に記憶されている。
ステップS806において目標速度決定部1002がPWM信号値PWMduty2を取得し終えた後、CPU1000は、感光ドラム10の回転を停止し、中間転写ベルト24の駆動を停止する(S807)。モータドライバ1300はモータM3へのPWM信号の供給を停止し、不図示のモータドライバからモータM4へのPWM信号の供給を停止する。そして、CPU1000は画像形成動作を終了する。
続いて、CPU1000が実行する目標速度の調整処理について図9のフローチャートに基づき説明する。CPU1000は、画像データに基づく画像形成動作を実行した後、ROM1100に格納されたプログラムを読み出し、図9のフローチャートの処理を実行する。
先ず、CPU1000は、目標速度決定部1002により取得されたPWM信号値の差ΔPWMdutyが第1の閾値Thaより大きいか否かを判定する(S900)。ステップS900において、目標速度決定部1002はPWM信号値の差ΔPWMdutyを式1に基づいて演算する。
ΔPWMduty=PWMduty2−PWMduty1・・・(式1)
PWM信号値の差ΔPWMdutyが第1の閾値Thaより大きい場合、ニップ部に現像剤が介在している状態とニップ部に現像剤が介在していない状態との摩擦力が画像不良を引き起こすほど増大していることを意味する。
ステップS900において、目標速度決定部1002は、PWM信号値の差ΔPWMdutyが第1の閾値Thaより大ければ、感光ドラム10の目標速度を変更する(S901)。ステップS901において、目標速度決定部1002は式2に基づいて感光ドラム10の目標速度を決定する。
目標速度Vt(n+1)=現在の目標速度Vt(n)−係数×ΔPWMduty・・・(式2)
そして、CPU1000は色ずれ調整を実行し(S902)、目標速度の調整処理を終了する。係数は正の値である。
なお、感光ドラム10の目標速度が変更されると、感光ドラム10に形成される感光ドラム10の回転方向において画像の長さが変化してしまう。例えば、副走査方向の書き出し位置が色毎に異なってしまう可能性がある。そこで、CPU1000は感光ドラム10の目標速度を変更した場合には、ステップS902において色ずれ調整を実行する。
また、ステップS900においてPWM信号値の差ΔPWMdutyが第1の閾値Thaより大きくない場合、CPU1000は色ずれ調整の実行条件を満たしているか否かを判定する(S903)。ステップS903において、例えば、前回色ずれ調整が実行されてから画像形成枚数の累積値が所定枚数に達した場合、CPU1000は実行条件を満たしていると判定する。ステップS903において色ずれ調整の実行条件を満たしている場合、CPU1000は、目標速度決定部1002により取得されたPWM信号値の差ΔPWMdutyが第2の閾値Thbより大きいか否かを判定する(S904)。ここで、第2の閾値Thbは第1の閾値Thaより小さい値である。ステップS904において、PWM信号値の差ΔPWMdutyが第2の閾値Thbより大きければ、感光ドラム10の目標速度を変更するためにCPU1000はステップS901の処理へ移行する。
一方、ステップS904において、PWM信号値の差ΔPWMdutyが第2の閾値Thbより大きくない場合、CPU1000はステップS902へ処理を移行し、色ずれ調整を実行した後、目標速度の調整処理を終了する。
また、ステップS903において、色ずれ調整の実行条件が満たされていない場合、CPU1000は色ずれ調整を実行せずに目標速度の調整処理を終了する。
また、前述の目標速度の調整処理は感光ドラムを駆動するモータ毎に実行される。そのため、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの感光ドラム10の少なくとも1つの目標速度が変更された場合、CPU1000は色ずれ調整を実行する。
図8及び図9のフローチャートの説明によって感光ドラム10の目標速度は摩擦力が増大する前に変更され、感光ドラム10と中間転写ベルト24の摩擦力を低下させることができる。さらに、色ずれ調整を実行する条件が満たされている場合には摩擦力が十分に増大する前に目標速度を変更するので、閾値を1種類しか持たない構成に比べて目標速度が変更されたことに伴って実行される色ずれ調整の頻度を抑制できる。
図10(a)は実験によって得られたイエローの感光ドラム10のPWM信号値をプロットしたものである。矢印は感光ドラム10の目標速度が変更されたタイミングである。ニップ部に現像剤が介在するときのPWM信号値と、ニップ部に現像剤が介在しないときのPWM信号値との差分は目標速度が変更される度に減少している。また、図10(b)は中間転写ベルト24のPWM信号値をプロットしたものである。感光ドラム10の目標速度が変更されたことによって、感光ドラム10と中間転写ベルト24との摩擦力が低下し、中間転写ベルト24の負荷が減少していることがわかる。これにより負荷変動が生じなくなり、画像形成を開始した直後の感光ドラム10の表面速度や中間転写ベルト24の表面速度が不安定になることを抑制できる。
(PWM信号値の取得方法)
図8の説明においてはPWM信号値PWMduty1は画像が形成される毎に取得されて更新する構成とした。しかしながら、例えば、感光ドラム10が1回転する期間にPWM信号値のサンプリングを複数回実行し、複数のPWM信号値の平均値からPWMduty1を決定する構成としてもよい。この構成によればPWM信号値の変化を高精度に取得できる。モータM3が感光ドラム10を回転する場合、モータM3の駆動力を伝達するギアなどのバックラッシや感光ドラム10の偏心によってPWM信号値が変化してしまうからである。
(サンプリングのタイミングと感光ドラム10の負荷)
画像形成装置100は、感光ドラム10を回転させるモータM3のPWM信号値を取得する構成とした。その理由としては以下の2点がある。1つ目は、複数の感光ドラム10の各々に対して目標速度を変更できるからである。仮に中間転写ベルト24を駆動させるモータM4のPWM信号値に基づき感光ドラム10の目標速度を変更する場合、摩擦力が増大している感光ドラム10が特定できない。2つ目は、注目感光ドラム10と中間転写ベルト24とのニップ部にさえ現像剤が介在しなければ、他の感光ドラム10と中間転写ベルト24とのニップ部に現像剤が介在していてもPWM信号値PWMduty1を取得できるからである。仮に中間転写ベルト24を駆動させるモータM4のPWM信号値に基づき感光ドラム10の目標速度を変更する場合、全ての感光ドラム10と中間転写ベルト24とのニップ部に現像剤が介在していない状態においてPWM信号値を取得する必要がある。そのため、画像データが連続して転送された場合には、全ての感光ドラム10と中間転写ベルト24とのニップ部に現像剤が介在していない状態とならずPWM信号値を取得する機会が減少してしまう。
ところで、感光ドラム10の負荷情報を取得する上で考慮すべきことがある。感光ドラム10を駆動させる際、負荷となる主なものとしては、中間転写ベルト24による摩擦力と、感光ドラム10に当接するドラムクリーナ26のブレードによる摩擦力がある。
画像形成装置100は、現像スリーブ8が回転し、ニップ部に現像剤が介在する状態と、ニップ部に現像剤が介在しない状態とで感光ドラム10と中間転写ベルト24の摩擦力が許容範囲を越えているか否かを判定する。しかし、ドラムクリーナ26のブレードによる摩擦力がどちらの状況においても一定であることが前提となる。感光ドラム10とブレードとの間に現像剤が介在することで、感光ドラム10とブレードとの摩擦力が低下する。一方、感光ドラム10とブレードとの間の現像剤が枯渇すると、感光ドラム10とブレードとの摩擦力が上昇してしまう。図11は、感光ドラム10とブレードとの間に現像剤が供給された状態から感光ドラム10とブレードとの間の現像剤が減少していく場合の感光ドラム10の負荷の推移を示している。図11に示す通り、現像剤が減少すると感光ドラム10の負荷が急激に上昇して摩擦力が一定値に収束する。つまり、ニップ部に現像剤が介在しない状態でも感光ドラム10とブレードとの間の現像剤が枯渇してしまうと、感光ドラム10の負荷が上昇してしまう。感光ドラム10の負荷が上昇している期間にPWM信号値が取得されると、感光ドラム10とブレードとの摩擦力によって感光ドラム10と中間転写ベルト24との摩擦力を高精度に予測できない。
そこで、画像形成装置100は、現像スリーブ8の回転が停止し、感光ドラム10に付着した現像剤がニップ部を通過した直後であって、感光ドラム10とブレードとの間に現像剤が介在している期間に、PWM信号値を取得している。図11に示す通り、感光ドラム10とブレードとの間には一定時間現像剤が介在するので、その期間にPWM信号値のサンプリングを行うことで、ブレードの負荷を考慮する必要がなくなる。
また、現像スリーブ8が回転している場合のPWM信号値のサンプリングについては、現像スリーブ8の回転が停止する直前にサンプリングすることが望ましい。感光ドラム10とブレードとの間に現像剤が介在している状態においても、感光ドラム10とブレードの摺擦は常に起こっており、その摺擦によってブレードが摩耗し、感光ドラム10に与える負荷も変化するからである。
(変形例)
離形性の高い現像剤を使用する場合、現像スリーブ8の回転が停止していても現像バイアスによって現像スリーブ8から感光ドラム10へ現像剤が飛翔する可能性がある。ここで、現像バイアスの交流電圧を0に設定すると、現像スリーブ8から感光ドラム10へ飛翔する現像剤の量が略0になった。そこで、電源ユニット2は、ニップ部に現像剤が介在しない状態においてPWM信号値PWMduty2を取得する場合、直流電圧だけを印加する。
さらに、電源ユニット3から一次転写ローラ23に供給される転写バイアスに関しても以下のように設定する。ニップ部に現像剤が介在する状態における転写バイアスと、ニップ部に現像剤が介在しない状態における転写バイアスとを同じ転写バイアスを印加する。この構成によれば、感光ドラム10と中間転写ベルト24との間の摩擦力が静電気力によって増加する。そこで、目標速度決定部1002は、電源ユニット3が一次転写ローラ23に転写バイアスを印加している状態でPWM信号値PWMduty2を取得する。
M3 モータ
5 画像形成部
8 現像スリーブ
10 感光ドラム
24 中間転写ベルト
1000 CPU
1002 目標速度決定部
1300 モータドライバ

Claims (11)

  1. 像担持体と、
    現像剤を担持して回転する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に担持された前記現像剤を用いて、前記像担持体に画像を形成する画像形成手段と、
    前記像担持体とのニップ部において前記像担持体上の前記画像が転写される中間転写体と、
    前記像担持体を回転駆動させるモータと、
    前記像担持体の回転速度が目標速度となるように前記モータを制御する制御手段と、
    前記モータが前記像担持体を回転しながら前記現像剤担持体が回転している状態において前記モータのトルクに応じて変化する第1信号値を取得し、前記モータが前記像担持体を回転しながら前記現像剤担持体が回転していない状態において前記モータのトルクに応じて変化する第2信号値を取得し、前記第1信号値と前記第2信号値とに基づいて前記像担持体の前記目標速度を決定する決定手段と、を有し、
    前記画像形成手段が前記画像を形成し終えた後に、前記決定手段は前記第1信号値を取得し、
    前記画像形成手段が画像データに基づく全ての画像を形成し終えた後に、前記現像剤担持体の回転が停止され、
    前記現像剤担持体の回転が停止された後に、前記決定手段は前記第2信号値を取得することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記中間転写体を駆動するために回転する他のモータを更に有し、
    前記制御手段は、さらに、前記中間転写体の移動速度が他の目標速度となるように、前記他のモータを制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記決定手段は、さらに、前記現像剤担持体の回転が停止された後に前記他のモータに前記中間転写体の駆動を停止するまでの間に前記第2信号値を取得することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記像担持体に接触し、前記像担持体上の前記現像剤を除去する除去部材をさらに有し、
    前記決定手段は、さらに、前記像担持体と前記除去部材との間に前記現像剤が介在する状態において前記第2信号値を取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記モータの回転速度が前記目標速度となるように、前記モータに供給する電力を制御し、
    前記第1信号値は、前記現像剤担持体が回転している状態において前記モータに流れる第1電流値に対応し、
    前記第2信号値は、前記現像剤担持体が回転していない状態において前記モータに流れる第2電流値に対応することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記決定手段は、前記第1電流値と前記第2電流値との差が閾値より大きければ、前記目標速度を減少させることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記画像形成手段は、前記現像剤担持体と前記像担持体との間に電位差を生じさせるように電圧を印加する電圧印加手段をさらに有し、
    前記電圧印加手段は、前記画像形成手段が前記画像を形成する場合、交流電圧と直流電圧とを重畳させた重畳電圧を印加し、
    前記電圧印加手段は、前記決定手段が前記第2信号値を取得する場合、交流電圧を印加せずに直流電圧を印加することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記画像形成手段は、前記像担持体と前記中間転写体との間に電位差が生じるように、電圧を印加する他の電圧印加手段を更に有し、
    前記決定手段は、前記他の電圧印加手段によって前記電圧が印加されている期間に前記第2信号値を取得することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 第1像担持体と、
    現像剤を担持して回転する第1現像剤担持体と、
    前記第1現像剤担持体に担持された前記現像剤を用いて、前記第1像担持体に第1画像を形成する第1画像形成手段と、
    第2像担持体と、
    現像剤を担持して回転する第2現像剤担持体と、
    前記第2現像剤担持体に担持された前記現像剤を用いて、前記第2像担持体に第2画像を形成する第2画像形成手段と、
    前記第1像担持体とのニップ部において前記第1像担持体上の前記第1画像が転写され、前記第2像担持体とのニップ部において前記第2像担持体上の前記第2画像が転写される中間転写体と、
    前記第1像担持体を回転駆動させる第1モータと、
    前記第2像担持体を回転駆動させる第2モータと、
    前記第1像担持体の回転速度が第1目標速度となるように前記第1モータを制御し、前記第2像担持体の回転速度が第2目標速度となるように前記第2モータを制御する制御手段と、
    前記第1モータが前記第1像担持体を回転しながら前記第1現像剤担持体が回転している状態において前記第1モータのトルクに応じて変化する第1信号値を取得し、前記第1モータが前記第1像担持体を回転しながら前記第1現像剤担持体が回転していない状態において前記第1モータのトルクに応じて変化する第2信号値を取得し、前記第1信号値と前記第2信号値とに基づいて前記第1像担持体の前記第1目標速度を決定する第1決定手段と、
    前記第2モータが前記第2像担持体を回転しながら前記第2現像剤担持体が回転している状態において前記第2モータのトルクに応じて変化する第3信号値を取得し、前記第2モータが前記第2像担持体を回転しながら前記第2現像剤担持体が回転していない状態において前記第2モータのトルクに応じて変化する第4信号値を取得し、前記第3信号値と前記第4信号値とに基づいて前記第2像担持体の前記第2目標速度を決定する第2決定手段と、を有し、
    前記第1画像形成手段が前記第1画像を形成し終えた後に、前記第1決定手段は前記第1信号値を取得し、
    前記第2画像形成手段が前記第2画像を形成し終えた後に、前記第2決定手段は前記第3信号値を取得し、
    前記第1画像形成手段が画像データに基づき全ての第1画像を形成し終えた後、前記第1現像剤担持体の回転が停止され、
    前記第1現像剤担持体の回転が停止された後に、前記第1決定手段は前記第2信号値を取得し、
    前記第2画像形成手段が前記画像データに基づき全ての第2画像を形成し終えた後、前記第2現像剤担持体の回転が停止され、
    前記第2現像剤担持体の回転が停止された後に、前記第2決定手段は前記第4信号値を取得することを特徴とする画像形成装置。
  10. 前記中間転写体上の測定用画像を測定する測定手段と、
    前記第1画像と前記第2画像との相対的な位置を前記測定手段の測定結果に基づいて調整する調整手段と、をさらに有し、
    前記調整手段は、前記第1目標速度が変更された場合、前記第1画像形成手段に第1測定用画像を形成させ、前記第2画像形成手段に第2測定用画像を形成させ、前記測定手段に前記第1測定用画像と前記第2測定用画像とを測定させることを特徴とすることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記調整手段は、前記第2目標速度が変更された場合、前記第1画像形成手段に第1測定用画像を形成させ、前記第2画像形成手段に第2測定用画像を形成させ、前記測定手段に前記第1測定用画像と前記第2測定用画像とを測定させることを特徴とすることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
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