JP2016081018A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成開始時の感光ドラム間の位相差を増大させることなく、ファーストプリントアウトタイムを早くすること。
【解決手段】感光ドラム13が停止した後に、感光ドラム13を駆動時間Tp回転させる動作を、所定の回数行うことにより、クリーニングブレード14と感光ドラム13との当接部に残ったトナーを除去するクリーニング制御を行う画像形成装置であって、当接部に残ったトナーの量を予測する残トナー量予測制御部10と、残トナー量予測制御部10により予測されたトナーの量に基づいて、クリーニング制御を実行するか否かを決定するCPU42と、を備える。
【選択図】図6
【解決手段】感光ドラム13が停止した後に、感光ドラム13を駆動時間Tp回転させる動作を、所定の回数行うことにより、クリーニングブレード14と感光ドラム13との当接部に残ったトナーを除去するクリーニング制御を行う画像形成装置であって、当接部に残ったトナーの量を予測する残トナー量予測制御部10と、残トナー量予測制御部10により予測されたトナーの量に基づいて、クリーニング制御を実行するか否かを決定するCPU42と、を備える。
【選択図】図6
Description
本発明は、画像形成装置に関し、特に、複数の感光体を有した、レーザプリンタ、複写機、ファクシミリなどの電子写真方式のカラー画像形成装置に関する。
近年、画像形成装置は、複数の感光ドラムに対して複数の光学装置を備えるものがある。このような画像形成装置では、複数の光学装置により対応する感光ドラム上に光ビームをそれぞれ独立に走査させて潜像を形成させ、複数の現像装置により各色のトナー像を形成する。そして、各感光ドラム上に形成された各色のトナー像を、中間転写ベルト上で重ね合わせてフルカラーのトナー像を形成し、中間転写ベルトからフルカラーのトナー像を用紙に転写する。また、各感光ドラム上に形成された各色のトナー像を転写ベルト上で搬送される転写材上に重ね合わせて転写することにより、フルカラーの画像を形成する方法もある。一度に4色のトナー像を形成するこのような方式(以下、インライン方式という)は、最終的なカラー画像を形成するまでの時間を短縮することができる。しかし、インライン方式では、各感光ドラムを駆動するギアの偏心やモータの回転むらにより、周期的に変動する色ずれが発生しやすい。特に感光ドラムを駆動するギアの偏心による感光ドラムの一回転成分の低周波の色ずれが発生しやすく、視覚的にも目立つ。このため、各色の感光ドラムの回転位相の関係を望ましい状態に合わせることにより、各色の相対的な色ずれを減少させる構成が提案されている。
また、電子写真プロセスや静電記録プロセスなどを採用した転写方式では、用紙に転写されずに感光ドラムの表面に残ったトナーをクリーニングする必要がある。感光ドラムとクリーニングブレードとを当接させたまま放置すると、当接領域にトナーや外添剤(以下、トナー等という)などが凝集し、スジ画像や画像のブレによる濃度変動等の画像不良が発生するおそれがある。一般に、感光ドラムの周面のうちトナー等が凝集した部分の摩擦係数μは相対的に低下する。このため、摩擦係数μが低下した部分をクリーニングブレードが通過する際に感光ドラムの回転角速度が一時的に速くなってしまう。これがスジ画像や画像のブレ等の一因となる。例えば特許文献1では、画像形成が終了すると感光ドラムを停止させ、その後、感光ドラムを微小回転させることでトナー等を除去し、更に感光ドラムを微小に逆回転させることで凝集を低減するクリーニング処理が提案されている。また、例えば特許文献2では、画像形成時の回転方向と同一方向へ間欠的に感光ドラムを微小回転させ、その後、感光ドラムを逆方向に微小回転させるクリーニング処理が提案されている。このように、クリーニング処理においては、感光ドラムが停止した後に、感光ドラムを所定距離移動させるために、感光ドラムを回転駆動させるモータを所定時間駆動する制御が採用されている。
従来例では、複数のステーションを有する画像形成装置では、ステーション毎にそれぞれ異なるカートリッジが挿入されるため、カートリッジの使用状況や固体差によって、モータ毎に負荷が異なる。また、各モータのトルクにもバラツキがある。従って、モータを所定時間駆動する制御では、感光ドラム面上の移動量がばらついてしまう。そのため、クリーニング処理の効果を十分に発揮できない可能性や、感光ドラムの回転の位相差を増大させてしまい、次回の画像形成時に色ずれを発生させてしまう可能性がある。次回の画像形成時の色ずれを軽減するためには、感光ドラムの駆動を開始してからステーション間の位相差が所定値以内に収まった後に画像形成を開始しなければならない。そのため、印刷指示がなされてから最初の一枚目の用紙の画像形成が完了して用紙を排紙するまでの出力時間(以下、ファーストプリントアウトタイムという)が長くなるという課題がある。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、画像形成開始時の感光ドラム間の位相差を増大させることなく、ファーストプリントアウトタイムを早くすることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)静電潜像が形成される少なくとも2以上の像担持体と、前記像担持体上の静電潜像を現像剤により現像し現像剤像を形成する現像手段と、前記現像手段により形成された現像剤像を転写体に転写する転写手段と、前記転写手段により現像剤像を転写した後に前記像担持体上に残った現像剤を除去するクリーニング手段と、を備え、前記像担持体が停止した後に、前記像担持体を所定の時間回転させる動作を、所定の回数行うことにより、前記クリーニング手段と前記像担持体との当接部に残った現像剤を除去するクリーニング制御を行う画像形成装置であって、前記当接部に残った現像剤の量を予測する予測手段と、前記予測手段により予測された現像剤の量に基づいて、前記クリーニング制御を実行するか否かを決定する決定手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、画像形成開始時の感光ドラム間の位相差を増大させることなく、ファーストプリントアウトタイムを早くすることができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。従って、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[画像形成装置の構成の説明:図1(a)]
図1(a)は実施例1のインライン方式のカラー画像形成装置の全体を示す構成図で、カラー画像形成装置の本体を、以下、本体2とする。インライン方式のカラー画像形成装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせることでフルカラー画像を出力できるように構成されている。図1(a)の符号の添え字Y、M、C、Kは各色を表すもので、以下、必要な場合を除き省略する。カラー画像形成装置は、レーザスキャナ11とカートリッジ12を備えている。本実施例のレーザスキャナ11は、各色に対応して独立に設けられている。
図1(a)は実施例1のインライン方式のカラー画像形成装置の全体を示す構成図で、カラー画像形成装置の本体を、以下、本体2とする。インライン方式のカラー画像形成装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせることでフルカラー画像を出力できるように構成されている。図1(a)の符号の添え字Y、M、C、Kは各色を表すもので、以下、必要な場合を除き省略する。カラー画像形成装置は、レーザスキャナ11とカートリッジ12を備えている。本実施例のレーザスキャナ11は、各色に対応して独立に設けられている。
カートリッジ12は、像担持体である感光ドラム13と、クリーニングブレード14、帯電ローラ15、及び現像手段である現像ローラ16から構成されている。感光ドラム13は、図中矢印方向(時計回り方向)に回転する。クリーニングブレード14は、感光ドラム13に接するように設けられている。現像ローラ16は、画像形成動作を開始する際には、感光ドラム13上(像担持体上)に形成された潜像を現像するために感光ドラム13に当接した状態となり、画像形成動作が終了すると、感光ドラム13から離間した状態となる。
クリーニング手段であるクリーニングブレード14は、可撓性(ゴム弾性)であり、感光ドラム13に所定の圧接状態で当接し感光ドラム13の表面を拭掃することで、感光ドラム13上の転写後に残ったトナーを掻きとって除去する。また、クリーニングブレード14は、クリーニングの効率を向上させるために、画像形成時の回転方向に対しカウンタ方向で感光ドラム13に当接させた配設形態が採用されている。更にカートリッジ12には、各色カートリッジに関する情報を記録する不揮発性メモリ77をそれぞれ有している。尚、現像処理に用いる現像剤であるトナーと、感光ドラム13から中間転写ベルト17への転写が終了した後に感光ドラム13上に残ったトナーとを区別するために、感光ドラム13上に残ったトナーを残トナーという。
各色の感光ドラム13には転写体である中間転写ベルト17が接して設けられている。転写手段である一次転写ローラ18は、感光ドラム13と中間転写ベルト17を挟み、感光ドラム13に対向するように設置されている。一次転写ローラ18は、感光ドラム13上の現像剤像であるトナー像を中間転写ベルト17に転写する(以下、一次転写という)。中間転写ベルト17にはベルトクリーナ19が設けられ、中間転写ベルト17から掻き取ったトナーが収納されるトナー容器20が設置されている。また、記録材である用紙21を格納するカセット22には、カセット22内に格納された用紙21の位置を規制するサイズガイド23と、カセット22内の用紙21の有無を検出する用紙有無検知センサ24が設けられている。用紙21の搬送路には給紙ローラ25、分離ローラ26a、26b、レジストレーションローラ27が設けられ、レジストレーションローラ27の用紙21の搬送方向の下流側近傍にレジストセンサ28が設けられている。中間転写ベルト17と接するように二次転写ローラ29、二次転写ローラ29の搬送方向下流側には定着器30が設置されている。
[感光ドラムの駆動機構・回転位相検知機構の説明:図1(b)、図1(c)]
図1(b)、図1(c)を用いて、感光ドラム13を駆動するための機構、及び感光ドラム13の回転位相を検知するための機構について説明する。図1(b)、図1(c)は感光ドラム13の駆動及び感光ドラム13の回転位相検知機構を2方向から示した図である。図1(b)は、感光ドラム13の回転軸方向から見た図であり、図1(c)は、感光ドラム13を回転軸に直交する方向、即ち側面から見た図である。後述するDCブラシレスモータ及び各種ギア列に関しては、各色の感光ドラム13についてそれぞれ同一の構成であるため、図1(b)、図1(c)では感光ドラム13Yについてのみ説明する。
図1(b)、図1(c)を用いて、感光ドラム13を駆動するための機構、及び感光ドラム13の回転位相を検知するための機構について説明する。図1(b)、図1(c)は感光ドラム13の駆動及び感光ドラム13の回転位相検知機構を2方向から示した図である。図1(b)は、感光ドラム13の回転軸方向から見た図であり、図1(c)は、感光ドラム13を回転軸に直交する方向、即ち側面から見た図である。後述するDCブラシレスモータ及び各種ギア列に関しては、各色の感光ドラム13についてそれぞれ同一の構成であるため、図1(b)、図1(c)では感光ドラム13Yについてのみ説明する。
ギア70Yは、感光ドラム13Yと一体に回転し、感光ドラム13Yを駆動する。ギア70Yにはフラグ71Yが設けられ、感光ドラム13Yの回転に伴い、検知手段であるフォトセンサ64Y(以後、位相検知センサ64Y)の光路を遮るように構成されている。これにより、感光ドラム13Yが1回転する毎に、位相検知センサ64Yから信号が出力される。また、DCブラシレスモータ39Y(以下、モータ39Y)の出力軸にはギア72Yが設けられており、ギア72Yとギア70Yが噛み合うことでモータ39Yの駆動を感光ドラム13Yに伝達するよう構成されている。
[画像形成制御構成の説明:図2]
図2は、カラー画像形成装置の各制御部を示すブロック図である。本体2は、本体2に対して通信可能に接続されたホストコンピュータからの指示に基づき、コントローラ1からジョブを受信する。また、本体2が別途備える不図示の原稿読み取り部からのRGB画像信号を受信する。画像形成制御部4は、ビデオインターフェイス3を介してコントローラ1からの命令に応じて画像形成を行う。画像形成制御部4は、画像形成制御部4による処理を制御するCPU42、CPU42により実行されるプログラムなどを記憶しているROM43、CPU42による制御処理時に各種データを記憶するRAM44を有している。
図2は、カラー画像形成装置の各制御部を示すブロック図である。本体2は、本体2に対して通信可能に接続されたホストコンピュータからの指示に基づき、コントローラ1からジョブを受信する。また、本体2が別途備える不図示の原稿読み取り部からのRGB画像信号を受信する。画像形成制御部4は、ビデオインターフェイス3を介してコントローラ1からの命令に応じて画像形成を行う。画像形成制御部4は、画像形成制御部4による処理を制御するCPU42、CPU42により実行されるプログラムなどを記憶しているROM43、CPU42による制御処理時に各種データを記憶するRAM44を有している。
露光制御部5は、レーザスキャナ11の駆動を行うほか、不図示のスキャナモータの駆動や、レーザ光量の補正等を行っている。高圧制御部6は、帯電電圧や現像電圧、一次転写電圧、二次転写電圧、ベルトクリーニング電圧等の印加を行っている。ここで、帯電電圧は、感光ドラム13を帯電ローラ15により帯電するときの電圧、現像電圧は、感光ドラム13上の静電潜像を現像するときの電圧、一次転写電圧は、感光ドラム13上のトナー像を中間転写ベルト17に転写するときの電圧である。また、二次転写電圧は、中間転写ベルト17上のトナー像を記録媒体である用紙21に転写するときの電圧、ベルトクリーニング電圧は、感光ドラム13上に残ったトナーをクリーニングするときの電圧である。
駆動制御部7は、現像ローラ16、中間転写ベルト17の不図示の作像系モータの駆動や、用紙21を搬送する搬送モータ(不図示)の駆動を行っている。また、駆動制御部7は、感光ドラム13を駆動するためのモータ39の駆動や、感光ドラム13と現像ローラ16の当接離間状態を切り替えるための駆動を行っている。センサ制御部8は、用紙21の搬送路上の不図示の各センサによる用紙21の有無の検出を行っている。また、センサ制御部8は、カセット22内の用紙有無検知センサ24による用紙21の有無の検知、各色の感光ドラム13の位相検知センサ64による回転位相の検知を行っている。また、定着制御部9は、定着器30の温度制御を行っている。
予測手段である残トナー量予測制御部10は、感光ドラム13に接するように設けられたクリーニングブレード14とのニップ部(当接部、以下、クリーニングニップ部という)の残トナー量の予測を行う。以降、予測した残トナーの量を残トナー予測量という。残トナー予測量は、1ページ当たりの平均印字率と一次転写時の転写効率により決定する。ここで、1ページとは、用紙21の片面のことである。一次転写時の転写効率は、一定になるように制御されている。このため、感光ドラム13上のトナー像のうち、クリーニングブレード14側に供給されるトナー量は一定となる。従って、1ページ当たりの平均印字率がわかれば、1ページの画像形成動作が終了したときの感光ドラム13上の残トナー量を予測することができる。
本実施例では、感光ドラム13の表面に作像された画像ドット数を計測することで1ページ当たりの平均印字率を決定する画像ドット式検出方式を採用している。図2のブロック図に示すように、ホストコンピュータからの指示によって画像データがコントローラ1に送信される。コントローラ1は、受信した画像データをレーザ点灯量と点灯タイミングの制御信号に変換し、変換後の制御信号を画像形成制御部4に対して、ビデオ信号として送信する。
画像形成制御部4は、レーザ点灯カウント回路800と印字画素数カウント部805とを有している。取得手段であるレーザ点灯カウント回路800は、コントローラ1から送信された1ページ分のビデオデータのうち、レーザの点灯量を検出して、トナーを付着すべき画素である印字画素数を取得し記憶する。レーザ点灯カウント回路800は、同期式のデジタル回路で構成されている。ただし、システムクロックは図示していない。コントローラ1から入力されたビデオ信号S1をフリップフロップ回路(DF/Fと図示)801で受信し、同期信号に変換する。
サンプルタイミング生成部804には、レーザビームの走査方向の画像領域を示す水平イネーブル信号S2とレーザビームの走査方向に直交する方向の画像印字領域を示す垂直イネーブル信号S3が入力されている。水平イネーブル信号S2は図示しない水平同期信号に基づいてプリンタエンジン内部の不図示の制御ロジック回路で生成することができる。また、垂直イネーブル信号S3は用紙搬送のタイミングに応じてプリンタエンジン内部の不図示の制御ロジック回路で生成することができる。
ゲート802は、サンプルタイミング生成部804により決められたタイミングでビデオ信号S1を同期化した信号がオンである場合にハイレベルをカウンタ803に出力する。カウンタ803は、所定の画像領域内でゲート802がハイレベルとなった回数、即ちビデオ信号がオンとなった回数を計測する。カウンタ803により計測された結果であるカウント値は、画像形成制御部4がコントローラ1から、そのページに対するビデオ信号S1を全て受信した時点で、印字画素数カウント部805に送信される。印字画素数カウント部805は、得られた印字画素数のカウント値に基づき、1ページ当たりの平均印字率Crsを決定し、決定した平均印字率CrsをCPU42に送信する。
CPU42は、ROM43に格納された各種制御プログラムに基づいてRAM44を作業領域に用い画像形成制御部4の各部を制御しながら、具体的な画像形成制御を実行する。尚、本実施例では、CPU42の処理に基づき、各種処理が行われるよう説明してきたが、CPU42が行う処理の一部又は全てを集積回路であるASICに行わせてもよい。
[感光ドラムの駆動停止後のクリーニング制御の説明:図3(a)]
図3(a)を用いて、画像形成が終了し、感光ドラム13の駆動が停止した後のクリーニング制御について説明する。図3(a)(i)は、定常回転、減速、停止、微小回転等のモータ39の状態を示す。図3(a)(ii)は、感光ドラム13の回転位相を示す。図3(a)(iii)は、駆動制御部7がモータ39に出力するモータ駆動信号を示し、例えばモータ駆動信号がハイレベルのときにモータ39は定常回転し、モータ駆動信号がローレベルになると、モータ39は減速し、やがて停止する。図3(a)(iv)は、モータ39の回転速度を示す。横軸はいずれも時間を示す。
図3(a)を用いて、画像形成が終了し、感光ドラム13の駆動が停止した後のクリーニング制御について説明する。図3(a)(i)は、定常回転、減速、停止、微小回転等のモータ39の状態を示す。図3(a)(ii)は、感光ドラム13の回転位相を示す。図3(a)(iii)は、駆動制御部7がモータ39に出力するモータ駆動信号を示し、例えばモータ駆動信号がハイレベルのときにモータ39は定常回転し、モータ駆動信号がローレベルになると、モータ39は減速し、やがて停止する。図3(a)(iv)は、モータ39の回転速度を示す。横軸はいずれも時間を示す。
画像形成動作や所定の後回転動作が終了し、駆動制御部7がモータ駆動信号をローレベルにしてモータ39が減速し、やがて停止すると、各色の感光ドラム13も停止する、言い換えれば、感光ドラム13の回転位相が一定となる。駆動制御部7は、各色の感光ドラム13が停止した後、図3(a)(iii)に示すように、モータ駆動信号を所定時間(以下、駆動時間という)だけハイレベルにする動作を3回繰り返し、モータ39を画像形成動作時と同じ方向に駆動する。これにより、各色の感光ドラム13が、画像形成時の回転方向と同一方向へ間欠的に微小回転する。本実施例では、駆動制御部7は、各色の感光ドラム13が停止した後、各色のモータ39を所定の時間回転させる動作を所定の回数行う。例えば、駆動制御部7は、各色のモータ39に対して駆動時間Tpの駆動指示(以下、微小駆動指示という)を3回繰り返す。この動作により感光ドラム13が微小回転することによって、クリーニングブレード14と感光ドラム13の当接部に凝集したトナーや外添剤(以下、トナー等という)などを除去する。微小回転のための駆動時間Tpや微小回転のための回数は、予め決められたものとする。
本実施例では、例えば、駆動時間Tpを100ms、微小回転の1回の駆動について感光ドラム13の回転量の目標値を回転角度で16.0度とする。従って、微小回転を3回行う場合、感光ドラム13の回転量の目標値は、回転角度で48.0度(=16.0度×3)となる。また、駆動時間Tpの終点から次の駆動時間Tpの始点までの時間(各駆動時間Tpの時間間隔)、即ち、各駆動時間Tp間の停止時間は、トナー等が凝集しない程度の時間とする。また、微小回転の回数、言い換えれば、微小回転によって感光ドラム13が回転する総量は、クリーニングニップ部から感光ドラム13と帯電ローラ15の当接部分までの距離に応じて決定される。尚、所定の時間回転させる動作である1回の微小回転による感光ドラム13の回転量(移動幅)は、クリーニングニップ部のニップ幅(感光ドラム13の回転方向におけるニップ部の長さ)より大きく、感光ドラム13の1周分の回転量より小さくなる。
駆動時間Tpに対する各色の感光ドラム13の回転量は、ばらつく可能性がある。これは、各色のカートリッジ12の使用状況や固体差によってモータ39の負荷が異なるためである。また、各色のモータ39にトルクのバラツキがある場合にも、感光ドラム13の回転量のばらつきが発生する可能性がある。そのため、微小回転による回転角度の目標値と実際の回転角度が異なる場合があり、微小回転を伴うクリーニング制御が終了したときの各色の感光ドラム13の回転位相にずれが生じる場合がある。尚、本実施例で説明したクリーニング制御方法及び設定値は一例であり、本発明の範囲を限定するものでない。クリーニング制御の一例として、例えば、微小回転を行った後に、微小回転の回転方向とは逆方向に感光ドラム13を回転させる動作を行ってもよい。
[感光ドラムの位相合わせ制御の説明:図3(b)、図4]
(回転位相検知方法)
以下、カラー用の感光ドラム13Y、13M、13Cを代表して、カラー用の感光ドラム13Cについて記載する。図3(b)を用いて、感光ドラム13の回転位相の検知方法について説明する。図3(b)(i)は、感光ドラム13Cの回転位相を検知する位相検知センサ64Cの出力信号を示す図、図3(b)(ii)は、感光ドラム13Kの回転位相を検知する位相検知センサ64Kの出力信号を示す図である。図3(b)(iii)は、CPU42の内部で生成されているクロック(内部クロック)を示し、いずれも横軸は時間を示す。
(回転位相検知方法)
以下、カラー用の感光ドラム13Y、13M、13Cを代表して、カラー用の感光ドラム13Cについて記載する。図3(b)を用いて、感光ドラム13の回転位相の検知方法について説明する。図3(b)(i)は、感光ドラム13Cの回転位相を検知する位相検知センサ64Cの出力信号を示す図、図3(b)(ii)は、感光ドラム13Kの回転位相を検知する位相検知センサ64Kの出力信号を示す図である。図3(b)(iii)は、CPU42の内部で生成されているクロック(内部クロック)を示し、いずれも横軸は時間を示す。
図3(b)において、センサ制御部8は任意のタイミングで位相検知センサ64C、64Kにより、感光ドラム13C、13Kの位相検知を開始する。センサ制御部8は、感光ドラム13C、13Kの位相検知を開始したタイミング(図3(b)に位相検知開始と図示)を基準として、CPU42の内部クロックに同期したカウント動作を開始する。センサ制御部8は、カウント動作の開始から、位相検知センサ64C、64Kから出力される信号の立ち上がりエッジを検知するまでの時間をカウントする。ここで、位相検知が開始されてから、位相検知センサ64Cより出力される信号の立ち上がりエッジが検知されるまでにカウントされたカウント数をCcntとする。また、位相検知が開始されてから、位相検知センサ64Kより出力される信号の立ち上がりエッジが検知されるまでにカウントされたカウント数をKcntとする。
ROM43には、感光ドラム13が1周(1回転)したときのカウント値である感光ドラム周期Tcnt(図3(b)(i)に図示)が予め記憶されている。センサ制御部8は、感光ドラム13C、13Kの位相検知センサ64C、64Kの立ち上がりエッジを検知したときのカウント値Ccnt、Kcntに基づき、感光ドラム13C、13Kの相対的な位相ずれ量を検知することができる。ここで、感光ドラム13C、13Kの相対的な位相ずれ量には、進み量と遅れ量がある。例えば、図3(b)に示すように、Ccnt>Kcntであった場合、位相のずれ量は(Ccnt−Kcnt)/(Tcnt)×360[deg]で、ブラック用の感光ドラム13Cの位相が感光ドラム13Cの位相よりも進んでいることになる。
(位相合わせ制御)
図4を用いて、感光ドラム13の位相調整を行う位相合わせ制御の一例について説明する。図4(i)は感光ドラム13Cの周速度(mm/sec)を示す図、図4(ii)は位相検知センサ64Cの出力信号を示す図である。図4(iii)は感光ドラム13Kの周速度(mm/sec)を示す図、図4(iv)は位相検知センサ64Kの出力信号を示す図である。横軸はいずれも時間を示す。
図4を用いて、感光ドラム13の位相調整を行う位相合わせ制御の一例について説明する。図4(i)は感光ドラム13Cの周速度(mm/sec)を示す図、図4(ii)は位相検知センサ64Cの出力信号を示す図である。図4(iii)は感光ドラム13Kの周速度(mm/sec)を示す図、図4(iv)は位相検知センサ64Kの出力信号を示す図である。横軸はいずれも時間を示す。
駆動制御部7がモータ39C、39Kの駆動を開始し、感光ドラム13C、13Kの回転速度が定常速度に到達した段階で、調整手段であるCPU42は、センサ制御部8により回転位相検知を行う。本実施例では、ブラック用の感光ドラム13K(一の感光ドラム)の回転位相を基準とし、上述した位相検知結果に基づいて、ブラック用の感光ドラム13Kに対してカラー用の感光ドラム13C(他の感光ドラム)の回転位相の進み量に換算する。換算した回転位相の進み量(換算結果)を、感光ドラム13Cと感光ドラム13K間の回転位相のずれ量の情報(以下、位置誤差情報とする)として、駆動制御部7のモータ速度制御に利用している。その結果、駆動制御部7は、図4(i)に示すように、位相調整期間において、モータ39Cの回転速度を減速させることによって、感光ドラム13Cの回転位相を調整する制御を行う。これにより、感光ドラム13C、13Kの回転位相のずれを解消し、各感光ドラム13間の位相合わせが行われる。
[クリーニング制御後の画像形成動作の説明:図5]
図5を用いて図3(a)で説明した微小回転を伴うクリーニング制御を実行した後の画像形成動作について説明する。図5は、微小回転を伴うクリーニング制御を実行した後に画像形成を開始する場合の感光ドラム13の位相合わせ制御に要する時間を示したものである。図5(i)は、スタンバイ中や画像形成中等、画像形成装置の状態を示し、図5(ii)は、微小回転や加速、定常回転等、モータ39の状態を示す。図5(iii)は、感光ドラム13Yの、図5(iv)は感光ドラム13Mの、図5(v)は感光ドラム13Cの、図5(vi)は感光ドラム13Kの、それぞれ回転位相を示す。図5(vii)はモータ39Yの、図5(viii)はモータ39Mの、図5(ix)はモータ39Cの、図5(x)はモータ39Kの、それぞれ回転速度を示す。横軸はいずれも時間を示す。
図5を用いて図3(a)で説明した微小回転を伴うクリーニング制御を実行した後の画像形成動作について説明する。図5は、微小回転を伴うクリーニング制御を実行した後に画像形成を開始する場合の感光ドラム13の位相合わせ制御に要する時間を示したものである。図5(i)は、スタンバイ中や画像形成中等、画像形成装置の状態を示し、図5(ii)は、微小回転や加速、定常回転等、モータ39の状態を示す。図5(iii)は、感光ドラム13Yの、図5(iv)は感光ドラム13Mの、図5(v)は感光ドラム13Cの、図5(vi)は感光ドラム13Kの、それぞれ回転位相を示す。図5(vii)はモータ39Yの、図5(viii)はモータ39Mの、図5(ix)はモータ39Cの、図5(x)はモータ39Kの、それぞれ回転速度を示す。横軸はいずれも時間を示す。
感光ドラム13の回転が停止され、画像形成装置がスタンバイ状態になると、図3(a)で説明したような感光ドラム13の微小回転を伴うクリーニング制御が実行される(図5(vii)〜図5(x))。微小回転を伴うクリーニング制御が実行されると、図5(iii)〜図5(vi)に示すように、微小回転時の回転量のばらつきにより、各感光ドラム13の回転位相がずれてしまう場合がある。感光ドラム13の微小回転を伴うクリーニング制御は、画像形成制御終了時の感光ドラム13の駆動停止時に必ず行われる。クリーニング制御時に感光ドラム13の位相ずれが発生した状態で、コントローラ1からのプリント開始指示によりそのまま画像形成動作を開始すると、感光ドラム13の回転位相がずれてしまっているため、色ずれが発生する。このような色ずれを防止するために、画像形成準備中の各感光ドラム13の駆動を開始した後のモータ39が定常回転に到達した後に、図4で説明したような各感光ドラム13の位相合わせ制御を開始する。
図5(iii)に示す位相調整期間には、微小回転を伴うクリーニング制御を実行した際の位相ずれを解消するための時間である位相合わせ完了待ち時間(以下、単に待ち時間という)Tpcが含まれている。待ち時間Tpcを含む位相調整期間が経過した後に、画像形成を開始する。待ち時間Tpcを含む位相調整期間は、微小回転のための駆動時間Tpや微小回転の回数や、上述した各ばらつきを考慮した時間とする。位相調整期間のうち、微小回転のための駆動時間Tpや微小回転の回数を考慮した時間が待ち時間Tpcである。このように、微小回転を伴うクリーニング制御後に画像形成を実施する場合には、微小回転を伴うクリーニング制御を実施しない場合の位相調整期間に比較して、待ち時間Tpcの分が長くなるため、ファーストプリントアウトタイムが長くなっている。
[感光ドラムの駆動停止後のクリーニング制御の実行判断の説明]
微小回転を伴うクリーニング制御の実行判断について説明する。本実施例では、感光ドラム13の駆動が停止した後のクリーニング制御の実行の要否を、予測したクリーニングニップ部の残トナー量に基づいて判断する。クリーニング制御の実行の要否の判断時の残トナー量は、後述する式(1)により算出した、画像形成中の各色の総残トナー量Trscntのうち、4色の総残トナー予測量の中で最も大きい値を採用する。以降、最も大きい(最も多い)総残トナー予測量Trscntを総残トナー予測量Trscntmaxとする。1ページ当たりの各感光ドラム13の残トナー量Trsは、1ページの画像形成終了時に、画像形成が終了したページ(以下、当該ページという)の平均印字率Crsと一次転写時の転写効率Teを用いて、次の式(2)により算出できる。
微小回転を伴うクリーニング制御の実行判断について説明する。本実施例では、感光ドラム13の駆動が停止した後のクリーニング制御の実行の要否を、予測したクリーニングニップ部の残トナー量に基づいて判断する。クリーニング制御の実行の要否の判断時の残トナー量は、後述する式(1)により算出した、画像形成中の各色の総残トナー量Trscntのうち、4色の総残トナー予測量の中で最も大きい値を採用する。以降、最も大きい(最も多い)総残トナー予測量Trscntを総残トナー予測量Trscntmaxとする。1ページ当たりの各感光ドラム13の残トナー量Trsは、1ページの画像形成終了時に、画像形成が終了したページ(以下、当該ページという)の平均印字率Crsと一次転写時の転写効率Teを用いて、次の式(2)により算出できる。
尚、図2で説明した残トナー量予測制御部10が、総残トナー予測量Trscntを算出し、CPU42に送信する。CPU42は、受信した総残トナー予測量TrscntをRAM44に記憶しておき、ジョブが完了したときに、総残トナー予測量Trscntmaxを求めて、RAM44に記憶する。また、図2で説明した印字画素数カウント部805が、平均印字率Crsを求め、CPU42に送信する。CPU42は、受信した平均印字率Crsを残トナー量予測制御部10に送信する。尚、総残トナー予測量Trscntは、ジョブ全体で、言い換えれば、感光ドラム13が回転を開始してから回転を停止させるまでに、感光ドラム13上のクリーニングニップ部に残ったトナーの予測量である。
Trscnt=Trscnt+Trs 式(1)
Trs=Crs×(100−Te) 式(2)
Trscnt=Trscnt+Trs 式(1)
Trs=Crs×(100−Te) 式(2)
本実施例では、一次転写時の転写効率Teは、一定になるように制御されているため、定数とする。本実施例では、一次転写時の転写効率Teを95%としている。このため、感光ドラム13上のトナー像のうち、5%(=100%−95%)のトナーがクリーニングブレード14側に供給されるトナー量となる。クリーニングブレード14側に供給されたトナー量と1ページ当たりの平均印字率を用いることにより、残トナー量予測制御部10は、式(2)からクリーニングニップ部の1ページ当たりの残トナー量Trsを予測する。そして、1ページ毎に1ページ当たりの残トナー量Trsを積算する(Trscnt+Trs)ことで、感光ドラム13の駆動停止時のクリーニングニップ部の総残トナー予測量Trscntを予測する。
本実施例では、微小回転を伴うクリーニング制御を実行するか否かの判断に用いる閾値TrHを、100%の印字率で2ページプリントした場合の残トナー量とする。CPU42は、残トナー量予測制御部10により予測された4色の総残トナー予測量Trscntの中で最も大きい総残トナー予測量Trscntmaxと閾値TrHとを比較し、閾値TrHの方が大きい場合は、微小回転を伴うクリーニング制御を行わない。このように、CPU42は、微小回転を伴うクリーニング制御を実行するか否かを決定する決定手段として機能する。これにより、微小回転を伴うクリーニング制御を実行しなかった場合、次の画像形成時の待ち時間Tpが必要ないため、ファーストプリントアウトタイムを早くできる。
[クリーニング制御実行判断処理の説明:図6]
図6を用いて、本実施例のクリーニング制御実行判断処理を説明する。図6には、感光ドラム13の駆動を停止したときの微小回転を伴うクリーニング制御の実行要否を判断してから、次の画像形成動作が終了するまでの処理を説明するフローチャートである。ステップ(以下、Sとする)801でCPU42は、画像形成が終了したことに応じて、駆動制御部7によりモータ39を停止させ、感光ドラム13の駆動を停止させる。
図6を用いて、本実施例のクリーニング制御実行判断処理を説明する。図6には、感光ドラム13の駆動を停止したときの微小回転を伴うクリーニング制御の実行要否を判断してから、次の画像形成動作が終了するまでの処理を説明するフローチャートである。ステップ(以下、Sとする)801でCPU42は、画像形成が終了したことに応じて、駆動制御部7によりモータ39を停止させ、感光ドラム13の駆動を停止させる。
S802でCPU42は、後述するS816でRAM44に記憶した各感光ドラム13上のクリーニングニップ部の総残トナー予測量Trscntの中で最も大きい総残トナー予測量Trscntmaxを読み出す。そして、CPU42は、総残トナー予測量Trscntmaxと閾値TrHとを比較し、総残トナー予測量Trscntmaxが閾値TrHより大きいか否かを判断する。上述したように、この判断は、微小回転を伴うクリーニング制御を実行するか否かの判断である。
S802でCPU42は、総残トナー予測量Trscntmaxが閾値TrHよりも大きいと判断した場合、即ち、微小回転を伴うクリーニング制御を実行すると判断した場合は、S803の処理に進む。S803でCPU42は、図3(a)で説明した微小回転を伴うクリーニング制御を実行する。また、CPU42は、総残トナー予測量Trscntmaxを0にして、RAM44に記憶しておく。S802でCPU42は、総残トナー予測量Trscntmaxが閾値TrH以下であると判断した場合、即ち、微小回転を伴うクリーニング制御を実行しないと判断した場合、S804の処理に進む。
S804でCPU42は、クリーニング制御の実行状況に応じて画像形成準備時に行う待ち時間Tpcを決定する。ここで、微小回転を伴うクリーニング制御を実行した場合の待ち時間Tpcは、モータ39のトルクやメカ構成のばらつきが最も大きい場合を想定した時間とする。一方、微小回転を伴うクリーニング制御を実行しない場合の待ち時間Tpcは、ゼロとする。S805でCPU42は、コントローラ1から印字開始コマンドを受信したか否か判断する。S805でCPU42は、印字開始コマンドを受信していないと判断した場合は、S805の処理を繰り返し、印字開始コマンドを受信したと判断した場合は、S806で画像形成準備動作を開始する。
S807でCPU42は、感光ドラム13を駆動するモータ39が定常回転に達したか否かを判断する。ここで、CPU42は、例えば、モータ39の公差やばらつきが最も大きい場合を想定して予め決定され、ROM43に記憶されている所定の時間が経過したことに応じて、モータ39が定常回転に達したと判断する。また、CPU42は、例えば、位相検知センサ64からの出力信号に基づいて、モータ39が定常回転に達したか否かを判断してもよい。S807でCPU42は、モータ39が定常回転に達していないと判断した場合、S807の処理を繰り返し、モータ39が定常回転に達したと判断した場合、S808の処理に進む。S808でCPU42は、ブラックの感光ドラム13Kの回転位相を基準として、カラー用の感光ドラム13Y、13M、13Cの回転位相を合わせる、図4で説明した位相合わせ制御を開始する。また、CPU42は、不図示のタイマをリセットし、スタートさせる。
S809でCPU42は、S804で決定した待ち時間Tpcがゼロか否かを判断する。S809でCPU42は、待ち時間Tpcがゼロではないと判断した場合、S810の処理に進む。S810でCPU42は、不図示のタイマを参照することにより、時間Tpcが経過したか否かを判断する。S810でCPU42は、待ち時間Tpcが経過していないと判断した場合はS810の処理を繰り返し、時間Tpcが経過したと判断した場合、S812の処理に進む。S812でCPU42は、感光ドラム13Y、13M、13Kの位相合わせ制御を停止する。尚、待ち時間Tpcがゼロでない場合には、待ち時間Tpcの中には現像当接動作に必要な時間も含まれている。ここで、現像当接動作とは、離間した状態であった現像ローラ16が、感光ドラム13に当接し、トナーを感光ドラム13に供給可能な状態にする動作をいう。
S809でCPU42は、時間Tpcがゼロであると判断した場合、S811で現像当接動作が完了したか否かを判断する。尚、微小回転を伴うクリーニング制御を行わない場合の待ち時間Tpcをゼロとしている。待ち時間Tpcがゼロである場合、クリーニング制御以外の要因によって発生した位相ずれを調整する位相調整もこの時間の中で行われる。S811でCPU42は、現像当接動作が完了していないと判断した場合はS811の処理を繰り返し、現像当接動作が完了したと判断した場合は、S812の処理に進む。S812でCPU42は、位相合わせ制御を停止し、S813で画像形成を開始する。S814でCPU42は、1ページ(以下、当該ページともいう)の用紙21に対する画像形成が終了したか否かを判断する。S814でCPU42は、画像形成が終了していないと判断した場合はS814の処理を繰り返し、画像形成が終了したと判断した場合はS815の処理に進む。
S815でCPU42は、残トナー量予測制御部10により、当該ページの平均印字率Crsと転写効率Teから、上述した式(2)を用いてクリーニングニップ部の当該ページに対する残トナー量Trsを算出する。残トナー量予測制御部10は、各感光ドラム13Y、13M、13C、13Kについて、残トナー量Trsを算出する。S816でCPU42は、残トナー量予測制御部10により、S815で算出した残トナー量Trsから、上述した式(1)を用いて総残トナー予測量Trscntを算出し、RAM44に記憶する。残トナー量予測制御部10は、各感光ドラム13Y、13M、13C、13Kについて、総残トナー予測量Trscntを算出し、CPU42に送信する。
次に、S817でCPU42は、次のページに対する印字開始コマンドを受信したか否かを判断する。S817でCPU42は、次のページに対する印字開始コマンドを受信したと判断した場合、S813の処理に戻って次のページに対する画像形成を開始する。CPU42は、残トナー量予測制御部10により、1つのジョブの画像形成動作が終了するまでの間のクリーニングニップ部の残トナー量Trsを、総残トナー予測量Trscntへ積算する。ここで、1つのジョブの画像形成動作が終了するまでの間とは、感光ドラム13が回転を開始してから回転を停止するまでの間を意味する。S817でCPU42は、次のページに対する印字開始コマンドを受信してしないと判断した場合、ジョブが終了したと判断し、S818で画像形成終了動作を開始して処理を終了する。ここで、画像形成終了動作とは、例えば、現像ローラ16を感光ドラム13から離間させる動作(現像離間動作)や、感光ドラム13の回転停止等を含む公知の画像形成終了動作である。また、CPU42は、RAM44に記憶した総残トナー予測量Trscntの中で最も大きい総残トナー予測量Trscntmaxを決定し、RAM44に記憶する。尚、総残トナー予測量Trscntmaxの決定は、S816のタイミングで、1ページの画像形成が終了するたびに行ってもよい。
以上のように、本実施例では、感光ドラム13の駆動停止時に画像形成中に蓄積したクリーニングニップ部の残トナーの予測量に応じて、微小回転を伴うクリーニング制御を実行するか否かを判断する。そして、微小回転を伴うクリーニング制御を実行しないと判断した場合、次の画像形成開始時の感光ドラム13の待ち時間Tpcを最小限に抑え、ファーストプリントアウトタイムを従来に比べて早くすることが可能になる。以上、本実施例によれば、画像形成開始時の感光ドラム間の位相差を増大させることなく、ファーストプリントアウトタイムを早くすることができる。
実施例2では、実施例1で微小回転を伴うクリーニング制御を実行すると判断した際に、微小回転を伴うクリーニング制御の最適化を行う方法について説明する。実施例1では、予測した総残トナー予測量Trscntの中で最も大きい値である総残トナー予測量Trscntmaxと閾値TrHとを比較し、微小回転を伴うクリーニング制御を実行するか否かを判断している。そして、微小回転を伴うクリーニング制御を実行すると判断した場合に、所定の時間である駆動時間Tpや所定の回数である微小駆動の回数を、予め決められた値としている。本実施例では、予測した総残トナー予測量Trscntmaxに応じて駆動時間Tpや微小駆動の回数を決定し、画像形成準備動作時の待ち時間Tpcを短くする構成とする。これにより、ファーストプリントアウトタイムを従来に比べて早くすることができる。本実施例でも、実施例1で説明した構成と同様の構成には同じ符号を付し、重複する説明となるものは省略する。
[感光ドラムの駆動停止後のクリーニング制御の説明]
感光ドラム13の駆動が停止した後に行う微小回転を伴うクリーニング制御は、各色の感光ドラム13を画像形成時の回転方向と同一方向へ間欠的に微小回転させる。本実施例では、4つの感光ドラム13の総残トナー予測量Trscntの最大値である総残トナー予測量Trscntmaxに基づいて、微小回転を行う際の駆動時間Tpや微小回転の回数を決定する。表1には、各色の感光ドラム13が停止した後の総残トナー予測量Trscntmaxに応じた駆動時間Tpと微小回転の回数と待ち時間Tpcの関係を示す。尚、総残トナー予測量Trscntmaxと、駆動時間Tp、微小回転の回数、待ち時間Tpcとを関連づけた情報(表1)は、例えばROM43に予め記憶しておく。
感光ドラム13の駆動が停止した後に行う微小回転を伴うクリーニング制御は、各色の感光ドラム13を画像形成時の回転方向と同一方向へ間欠的に微小回転させる。本実施例では、4つの感光ドラム13の総残トナー予測量Trscntの最大値である総残トナー予測量Trscntmaxに基づいて、微小回転を行う際の駆動時間Tpや微小回転の回数を決定する。表1には、各色の感光ドラム13が停止した後の総残トナー予測量Trscntmaxに応じた駆動時間Tpと微小回転の回数と待ち時間Tpcの関係を示す。尚、総残トナー予測量Trscntmaxと、駆動時間Tp、微小回転の回数、待ち時間Tpcとを関連づけた情報(表1)は、例えばROM43に予め記憶しておく。
表1は、一列目に総残トナー予測量Trscntmax、二列目に微小回転のための駆動時間Tp(msec(ミリ秒))、三列目に微小回転の回数、四列目に待ち時間Tpc(msec)を示す。表1からわかるように、総残トナー予測量Trscntmaxが大きいほど駆動時間Tpは長くなり、総残トナー予測量Trscntmaxが小さいほど駆動時間Tpは短くなる。また、総残トナー予測量Trscntmaxが大きいほど微小回転の回数は多くなり、総残トナー予測量Trscntmaxが小さいほど微小回転の回数は少なくなる。更に、総残トナー予測量Trscntmaxが大きいほど待ち時間Tpcは長くなり、総残トナー予測量Trscntmaxが小さいほど待ち時間Tpcは短くなる。本実施例では、総残トナー予測量Trscntmaxが0.1以下の場合、駆動時間Tpを0、微小回転の回数も0、待ち時間Tpcも0としている。
例えば、総残トナー予測量Trscntmaxが0.3<Trscntmax≦0.4の場合、駆動時間Tpは50msec(ミリ秒)、微小回転の回数は2回とする。ここで、感光ドラム13の回転量の目標値は回転角度として8.0度を目標とする。よって、微小回転の回数が2回の場合の感光ドラム13の回転量の目標値は、回転角度として16.0度(=8.0度×2)となる。このような微小回転を行った場合の待ち時間Tpcは、800(msec)となる。
各色の駆動時間Tpを小さくしたり微小回転の回数を少なくしたりすると、各色の感光ドラム13の回転量が小さくなる。このため、微小回転を伴うクリーニング制御を実行した後の画像形成時の感光ドラム13の位相のばらつき量を抑えることができる。これにより、各色の感光ドラム13の位相ずれ量を抑えることができ、微小回転を伴うクリーニング制御後の画像形成準備動作における待ち時間Tpcを短くできる。その結果、ファーストプリントアウトタイムを従来に比べて早くすることが可能になる。
[クリーニング制御実行判断処理の説明:図7]
図7を用いて、本実施例のフローチャートを説明する。図7は、感光ドラム13の駆動停止時の微小回転を伴うクリーニング制御の実行要否を判断してから次の画像形成動作が終了するまでの処理を説明するフローチャートである。尚、S901、S902の処理は、図6のS801、S802の処理と同様であり説明を省略する。S902でCPU42は、微小回転を伴うクリーニング制御を実行しないと判断した場合はS905の処理に進み、微小回転を伴うクリーニング制御を実行すると判断した場合はS903の処理に進む。S903でCPU42は、総残トナー予測量Trscntmaxに応じて、ROM43に記憶された表1のような情報(例えば、テーブル)を参照することにより、微小回転の駆動時間Tpや微小回転の回数を決定する。例えば、CPU42は、総残トナー予測量Trscntmaxが0.3よりも大きく0.4以下であった場合、駆動時間Tpを50msec、回数を2回と決定する。
図7を用いて、本実施例のフローチャートを説明する。図7は、感光ドラム13の駆動停止時の微小回転を伴うクリーニング制御の実行要否を判断してから次の画像形成動作が終了するまでの処理を説明するフローチャートである。尚、S901、S902の処理は、図6のS801、S802の処理と同様であり説明を省略する。S902でCPU42は、微小回転を伴うクリーニング制御を実行しないと判断した場合はS905の処理に進み、微小回転を伴うクリーニング制御を実行すると判断した場合はS903の処理に進む。S903でCPU42は、総残トナー予測量Trscntmaxに応じて、ROM43に記憶された表1のような情報(例えば、テーブル)を参照することにより、微小回転の駆動時間Tpや微小回転の回数を決定する。例えば、CPU42は、総残トナー予測量Trscntmaxが0.3よりも大きく0.4以下であった場合、駆動時間Tpを50msec、回数を2回と決定する。
S904は、図6のS803と同じ処理であり、説明を省略する。S905でCPU42は、総残トナー予測量Trscntmaxに応じて、ROM43に記憶された表1のような情報を参照することにより、画像形成準備時に行う待ち時間Tpcを決定する。例えば、CPU42は、総残トナー予測量Trscntmaxが0.3よりも大きく0.4以下であった場合、待ち時間Tpcを800msecと決定する。S906〜S909の処理は、図6のS805〜S808の処理と同様であり、説明を省略する。
S910でCPU42は、待ち時間Tpcと、位相合わせ開始から現像当接完了までに要する時間(以下、現像当接完了時間とする)とを比較する。即ち、CPU42は、待ち時間Tpcが現像当接完了時間よりも小さいか否かを判断する。尚、現像当接完了時間は、現像ローラ16を感光ドラム13に当接させる際の公差やばらつき等を考慮して予め決められた時間であり、ROM43に記憶されている。
S910でCPU42は、待ち時間Tpcが現像当接完了時間以上であると判断した場合、S911の処理に進む。S910でCPU42は、待ち時間Tpcが現像当接完了時間よりも小さいと判断した場合、S912の処理に進む。尚、S911〜S919の処理は、図6のS810〜S818の処理と同様であるため、説明を省略する。
以上のように、本実施例では、感光ドラム13の駆動停止時に画像形成中に蓄積したクリーニングニップ部の残トナー予測量に応じて、微小回転を伴うクリーニング制御を実行するか否かを判断する。更に、本実施例では、微小回転を伴うクリーニング制御を実行すると判断した場合でも、次の画像形成開始時の感光ドラム13の待ち時間Tpcを最小限に抑え、ファーストプリントアウトタイムを従来に比べて早くすることが可能になる。
以上、本実施例によれば、画像形成開始時の感光ドラム間の位相差を増大させることなく、ファーストプリントアウトタイムを早くすることができる。
尚、上述した実施例では、カラー用の感光ドラム13Y、13M、13Cが各々モータ39Y、39M、39Cにより駆動される構成としたが、一つのモータで3つの感光ドラム13Y、13M、13Cを駆動する構成としてもよい。また、上述した実施例で、印字画素数カウント部805や残トナー量予測制御部10が実行した処理を、CPU42が実行する構成としてもよい。更に、用紙21を搬送する搬送ベルトを備え、用紙21上に感光ドラム13上の各色のトナー像を順次、重畳して転写する構成の画像形成装置であってもよい。この場合、用紙21が転写体に相当する。本発明は、感光ドラムと、感光ドラム上に残ったトナーを除去するクリーニングブレードを備える画像形成装置で、少なくとも2以上の感光ドラムを備える構成の画像形成装置であれば適用可能である。
10 残トナー量予測制御部
13 感光ドラム
14 クリーニングブレード
42 CPU
13 感光ドラム
14 クリーニングブレード
42 CPU
Claims (9)
- 静電潜像が形成される少なくとも2以上の像担持体と、
前記像担持体上の静電潜像を現像剤により現像し現像剤像を形成する現像手段と、
前記現像手段により形成された現像剤像を転写体に転写する転写手段と、
前記転写手段により現像剤像を転写した後に前記像担持体上に残った現像剤を除去するクリーニング手段と、
を備え、
前記像担持体が停止した後に、前記像担持体を所定の時間回転させる動作を、所定の回数行うことにより、前記クリーニング手段と前記像担持体との当接部に残った現像剤を除去するクリーニング制御を行う画像形成装置であって、
前記当接部に残った現像剤の量を予測する予測手段と、
前記予測手段により予測された現像剤の量に基づいて、前記クリーニング制御を実行するか否かを決定する決定手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記予測手段は、記録材の1ページ当たりの印字率と、前記転写手段が現像剤像を前記転写体に転写する際の転写効率とに基づいて前記当接部に残った現像剤の量を予測することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 入力されたビデオ信号に基づき、前記像担持体に現像剤を付着すべき画素の数を取得する取得手段を備え、
前記予測手段は、前記取得手段により取得された画素の数に基づき、前記印字率を求めることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記転写効率は、一定であることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
- 前記予測手段は、前記2以上の像担持体について夫々前記当接部に残った現像剤の量を予測し、
前記決定手段は、前記2以上の像担持体について前記予測手段により予測された現像剤の量の中で最も多い現像剤の量に基づいて、前記クリーニング制御を実行するか否かを決定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記所定の回数と前記所定の時間は、前記予測手段により予測された現像剤の量に基づいて決定されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 停止した前記像担持体の回転を開始する際に、前記2以上の像担持体の回転の位相を調整する調整手段を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体の回転を検知する検知手段を備え、
前記調整手段は、前記検知手段により前記2以上の像担持体のうち基準となる一の像担持体に対する他の像担持体の位相の進み又は遅れを求め、前記他の像担持体の位相を調整することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記像担持体を所定の時間回転させる動作における前記像担持体の回転量は、前記クリーニング手段と前記像担持体との当接部の前記像担持体の回転方向における長さより大きく、前記像担持体の1周分の回転量より小さくなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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JP2014215616A JP2016081018A (ja) | 2014-10-22 | 2014-10-22 | 画像形成装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2014
- 2014-10-22 JP JP2014215616A patent/JP2016081018A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020086181A (ja) * | 2018-11-27 | 2020-06-04 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
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