JP4294443B2 - 駆動制御装置、駆動制御方法、画像形成装置、画像読取装置及びプログラム - Google Patents

駆動制御装置、駆動制御方法、画像形成装置、画像読取装置及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4294443B2
JP4294443B2 JP2003376433A JP2003376433A JP4294443B2 JP 4294443 B2 JP4294443 B2 JP 4294443B2 JP 2003376433 A JP2003376433 A JP 2003376433A JP 2003376433 A JP2003376433 A JP 2003376433A JP 4294443 B2 JP4294443 B2 JP 4294443B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drive control
signal
feedback control
feedback
period
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003376433A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005141442A (ja
Inventor
真 小松
俊幸 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2003376433A priority Critical patent/JP4294443B2/ja
Priority to US10/937,447 priority patent/US7576509B2/en
Publication of JP2005141442A publication Critical patent/JP2005141442A/ja
Priority to US11/684,991 priority patent/US7696713B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4294443B2 publication Critical patent/JP4294443B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Image Input (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)
  • Control Of Electric Motors In General (AREA)

Description

本発明は、無端移動する駆動制御対象部材又はこれに伴って無端移動する無端移動部材に設けられた複数のマークの検出結果に基づき、その駆動制御対象部材の駆動をフィードバック制御する駆動制御装置、駆動制御方法、画像形成装置、画像読取装置及びプログラムに関するものである。
駆動制御対象部材の回転軸又はこれに伴って無端移動する無端移動部材の回転軸上に、その回転方向にわたって連続した複数のマークを設け、その検出結果をフィードバックして、その駆動制御対象部材の速度制御や位置制御を行う方法が知られている(特許文献1参照)。この方法においては、複数のマークが設けられた回転軸の偏心や、その回転軸に対するマーク設置位置の誤差などが影響して、駆動制御対象部材の無端移動速度(以下、単に「速度」という。)や無端移動位置(以下、単に「位置」という。)の検出に誤差が生じ、正確なフィードバック制御を行うことができない。そのため、従来、上記駆動制御対象部材の表面や上記無端移動部材の表面に直接マークを設け、そのマークを検出してフィードバック制御を行う方法が実用化されている。この方法によれば、回転軸の偏心やマーク設置位置のズレなどの影響がマーク検出結果に出ないので、正確なフィードバック制御を行うことが可能になる。
特開平9−229957号公報
ところが、上記のように直接マークを設ける場合、駆動制御対象部材を経時的に使用していると、そのマークの一部に傷や汚れが生じることが多い。このような傷や汚れが付いたマーク部分では、マーク検出手段による正確なマーク検出を行うことができない。
また、予め複数のマークが形成されたエンコーダスケール等を上記駆動制御対象部材の表面等に貼り付けることでマークを設けた場合には、つなぎ目が存在してしまう。一般に、スケールを貼り付ける場合、スケールの両端が重ならないようにその両端を離間させるので、そのつなぎ目部分を挟んだ2つのマークの間隔は、通常、他の部分のマーク間隔よりも広くなる。よって、このつなぎ目部分でも、マーク検出手段による正確なマーク検出を行うことができない。
このように、連続する複数のマーク中に傷や汚れあるいはつなぎ目といったものが存在すると、マーク検出信号中に、マークに対応する信号部分の間隔が予め決められた範囲外となる不連続部分が生じることになる。このような不連続部分がマーク検出信号中に存在すると、その不連続部分の期間及びその後の一定期間においては、フィードバック制御が不安定となり、安定した駆動制御を行うことができない。
そこで、本出願人は、特願2003−326822号において、マーク検出信号中の不連続部分についてはフィードバック信号を補正処理する方法を提案している。この先願では、一例として、マーク検出信号中の不連続部分については、これに代わる代替信号を用いてフィードバック制御を行う方法が挙げられている。この場合、その代替信号としては、例えば過去に検出されたマーク検出信号中の不連続部分以外の信号部分(連続部分)等を用いる。この方法によれば、マーク検出信号中の不連続部分についても、連続部分と同様のフィードバック制御を行うことが可能になる結果、安定した駆動制御を行うことができる。
しかし、上記先願の方法だけでは、次のような不具合が生じることが、本発明者らの研究で明らかになった。以下、この不具合について説明する。
マーク検出手段として高分解能のマークセンサを用いることは、製造コストを高騰させる結果となる。そのため、上記先願の方法を実用化するあたっては、安価な低分解能のマークセンサを用いることが望まれる。低分解能のマークセンサを用いる場合、その分解能によって検出できるマーク間隔には限界がある。具体的には、例えば、282mm/sの速度で無端移動する駆動制御対象部材の表面に直接マークを設けた場合、そのマーク間隔の限界は160μm程度となる。この場合、駆動制御対象部材の位置は160μm単位でしか把握することができない。したがって、例えば、目標とするマーク数よりも1個だけ多くマークが検出された場合、実際には駆動制御対象部材の位置が目標位置よりも1μmしか進んでいないときでも、駆動制御対象部材の位置は目標位置よりも160μm進んでいると判断されてしまう。そのため、低分解能のマークセンサを用いる場合、高分解能のマークセンサに比べて、駆動制御対象部材の位置を目標位置に追従させる精度は落ちることになる。
このような低分解能のマークセンサを用いた装置であっても、上記先願の方法を適用すれば、不連続部分の期間に関しては安定したフィードバック制御を行うことができる。しかし、上記先願の方法は、不連続部分の期間中、過去の連続部分におけるマーク検出信号等(ダミー信号)を、不連続部分におけるマーク検出信号として擬似的にフィードバックする。よって、不連続部分の期間については、駆動制御対象部材における実際の位置を把握することはできない。しかも、駆動制御対象部材の速度は、駆動系における種々の誤差から変動する。したがって、不連続部分の期間が終わった直後における実際の無端移動位置が、目標位置に対してどのくらい遅れているのか又はどのくらい進んでいるのかを把握することができない。
図20は、不連続部分の期間の前後にわたりマークセンサからのマーク検出信号に基づいて把握される駆動制御対象部材の位置を説明すべく、その概略を示したグラフである。このグラフは、時間を横軸にとり、目標位置に対する駆動制御対象部材の位置(相対位置)を縦軸にとっている。
図示のように、連続部分の期間Aにおいては、マークセンサからのマーク検出信号に基づき、目標位置に追従したフィードバック制御が行われている。低分解能のマークセンサを用いた本例であっても、フィードバック制御により、この期間A中の駆動制御対象部材の位置を、目標位置を中心に160μm程度の範囲内に収めることができる。一方、不連続部分の期間Bにおいては、上記のようなダミー信号を用いてフィードバック制御が行われる。この期間B中においては、上述したように、駆動制御対象部材の位置を把握することはできない。ここでは、期間B中は、目標位置に対する駆動制御対象部材の位置(相対位置)が変化しないものと仮定する。他方、不連続部分の期間Bが終わると、再び、マークセンサからのマーク検出信号に基づいてフィードバック制御が行われる。このとき、そのフィードバック制御の結果は、駆動系にかかるトルク等の影響により、駆動制御対象部材の位置変更に瞬時に反映されない。そのため、不連続部分の期間Bが終わった直後においては、駆動制御対象部材の位置が目標位置から大きくズレることがある。
このズレの大きさは、駆動制御対象部材の速度変動中のどのタイミングで不連続部分の期間Bが開始し、また終了するのかによって決まってくる。
具体的に説明すると、駆動制御対象部材の速度が最も遅いときに期間Bが開始した場合、駆動制御対象部材の無端移動位置は、図示のように、目標位置に対して最も遅れた状態となる。ここで、駆動制御対象部材の速度が最も速いときに期間Bが終了したとする。期間Bの終了直後においては、上述したようにフィードバック制御の結果が駆動制御対象部材の位置変更に反映されない。よって、期間Bが終了した後、駆動制御対象部材の速度は徐々に遅くなり、その駆動制御対象部材の位置は目標位置から更に遅れてしまう。その結果、上記のように目標位置に対する駆動制御対象部材の位置を160μm程度の範囲内に収めることができる本例であっても、期間Bが終了した直後においては、駆動制御対象部材の位置が目標位置から最大で480μm程度遅れてしまうことになる。このような大幅な遅れが生じると、その遅れを修正すべくフィードバック制御が行われる結果、駆動制御対象部材の速度が急激に変動し、安定した駆動制御を行うことができないという不具合が生じる。また、このような大幅な遅れが生じると、駆動制御対象部材の位置を目標位置に安定して追従させるまでに要する期間C2が長くなってしまうという不具合も生じる。
一方で、高分解能のマークセンサを用いれば、より高精度なフィードバック制御が可能となる。よって、目標位置に対する駆動制御対象部材の位置の誤差範囲を、低分解能のマークセンサを用いた上記の例に比べて狭くすることができる。すなわち、図20に示すグラフで言えば、期間Aや期間C2において、目標位置に対する駆動制御対象部材の位置の変化を示す波形の振幅を小さくすることができる。その結果、期間Bが終了した直後における駆動制御対象部材の位置と目標位置との最大遅れ量D2を小さくできる。したがって、高分解能のマークセンサを用いれば、上記不具合を抑制することが可能である。しかし、上述したように、このような高分解能のマークセンサは、製造コストを高騰させる結果となるため、安価な低分解能のマークセンサを用いても、上記不具合を抑制できる新たな手法が望まれる。
なお、以上の説明では、期間Bが終了した直後に駆動制御対象部材の位置が目標位置に対して遅れる場合を例に挙げたが、目標位置に対して進む場合も同様である。この場合、期間Bが終了した直後に進み量が最大となり得るのは、駆動制御対象部材の速度が最も速いときに期間Bが開始し、かつ、駆動制御対象部材の速度が最も遅いときに期間Bが終了した場合である。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、マーク検出手段として低分解能の安価なセンサを用いた場合であっても、上記不具合を抑制することができる駆動制御装置、駆動制御方法、画像形成装置、画像読取装置及びプログラムを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、無端移動する駆動制御対象部材又は該駆動制御対象部材の無端移動に伴って無端移動する無端移動部材の無端移動方向にわたり所定間隔で連続するように設けた複数のマークをマーク検出手段によって検出し、これにより得られるマーク検出信号を用いて該駆動制御対象部材の駆動をフィードバック制御する駆動制御装置において、上記マーク検出信号を所定倍まで逓倍した逓倍信号を生成する逓倍手段と、該マーク検出信号中又は該逓倍信号中に、マークに対応する信号部分の間隔が予め決められた範囲外となる不連続部分が存在しないと判断したときには、該逓倍信号を用いてフィードバック制御を行い、該不連続部分が存在すると判断したときには、該逓倍信号に代わる代替信号を用いてフィードバック制御を行うフィードバック制御手段と、該フィードバック制御手段に対し、上記逓倍信号を用いてフィードバック制御させるか、上記代替信号を用いてフィードバック制御させるかを切り替えるための切替処理を行う制御切替手段とを有し、上記制御切替手段により上記フィードバック制御手段に対して上記代替信号を用いてフィードバック制御させる期間を、上記不連続部分が存在すると判断されてから、該不連続部分が存在しないと判断されるまでの期間に、更に上記逓倍手段による逓倍動作が安定化するまでに必要な時間以上に設定された動作安定期間を加えたものとし、上記不連続部分が存在するか否かの判断は、所定のサンプリング時間内に得た上記マーク検出信号又は上記逓倍信号中におけるマークに対応した信号部分の数が規定数よりも少ないか否かによって行い、上記動作安定期間を、該サンプリング時間の整数倍に相当する期間に設定したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の駆動制御装置において、上記逓倍手段として、フィードバックした逓倍信号と逓倍前のマーク検出信号とを位相比較し、その位相比較結果を用いて逓倍信号を生成する逓倍回路を用いることを特徴とするものである
た、請求項の発明は、求項1又は2の駆動制御装置において、上記フィードバック制御手段として機能するコンピュータを上記制御切替手段として機能させるプログラムを記憶したプログラム記憶媒体を有し、該コンピュータは、該プログラムを実行することにより上記切替処理を行うことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1又は2の駆動制御装置において、上記制御切替手段は、上記フィードバック制御手段に対して切替信号を送信することにより上記切替処理を行うことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、無端移動する駆動制御対象部材又は該駆動制御対象部材の無端移動に伴って無端移動する無端移動部材の無端移動方向にわたり所定間隔で連続するように設けた複数のマークをマーク検出手段によって検出し、これにより得られるマーク検出信号を用いて該駆動制御対象部材の駆動をフィードバック制御する駆動制御方法において、上記マーク検出信号を所定倍まで逓倍した逓倍信号を生成する逓倍工程と、該マーク検出信号中又は該逓倍信号中に、マークに対応する信号部分の間隔が予め決められた範囲外となる不連続部分が存在しないと判断したときには、該逓倍信号を用いてフィードバック制御を行い、該不連続部分が存在すると判断したときには、該逓倍信号に代わる代替信号を用いてフィードバック制御を行うフィードバック制御工程と、該フィードバック制御工程で、上記逓倍信号を用いてフィードバック制御させるか、上記代替信号を用いてフィードバック制御させるかを切り替えるための切替処理を行う制御切替工程とを有し、上記制御切替工程により上記フィードバック制御工程で上記代替信号を用いてフィードバック制御させる期間を、上記不連続部分が存在すると判断されてから、該不連続部分が存在しないと判断されるまでの期間に、更に上記逓倍工程による逓倍動作が安定化するまでに必要な時間以上に設定された動作安定期間を加えたものとし、上記不連続部分が存在するか否かの判断は、所定のサンプリング時間内に得た上記マーク検出信号又は上記逓倍信号中におけるマークに対応した信号部分の数が規定数よりも少ないか否かによって行い、上記動作安定期間を、該サンプリング時間の整数倍に相当する期間に設定したことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、無端移動する駆動制御対象部材と、該駆動制御対象部材の駆動制御を行う駆動制御手段とを備えた画像形成装置において、上記駆動制御手段として、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の駆動制御装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、原稿面に対して光を照射し、あるいは原稿面に対して照射された光の反射光を受光する走行体と、該走行体を該原稿面に沿って走行させるための駆動力を伝達する駆動力伝達経路上に設けられる無端移動する駆動制御対象部材と、該駆動制御対象部材の駆動制御を行う駆動制御手段とを備えた画像読取装置において、上記駆動制御手段として、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の駆動制御装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、無端移動する駆動制御対象部材又は該駆動制御対象部材の無端移動に伴って無端移動する無端移動部材の無端移動方向にわたり所定間隔で連続するように設けた複数のマークをマーク検出手段によって検出し、これにより得られるマーク検出信号を用いて該駆動制御対象部材の駆動をフィードバック制御する駆動制御装置に設けられるコンピュータを機能させるためのプログラムにおいて、上記マーク検出信号中又はこれを上記駆動制御装置に設けられた逓倍手段によって所定倍まで逓倍して得た逓倍信号中に、マークに対応する信号部分の間隔が予め決められた範囲外となる不連続部分が存在しないと判断したときには、該逓倍信号を用いてフィードバック制御を行い、該不連続部分が存在すると判断したときには、該逓倍信号に代わる代替信号を用いてフィードバック制御を行うフィードバック制御手段、及び、該フィードバック制御手段に対し、上記逓倍信号を用いてフィードバック制御させるか、上記代替信号を用いてフィードバック制御させるかを切り替えるための切替処理を行う制御切替手段として、上記コンピュータを機能させるものであって、上記制御切替手段により上記フィードバック制御手段に対して上記代替信号を用いてフィードバック制御させる期間を、上記不連続部分が存在すると判断されてから、該不連続部分が存在しないと判断されるまでの期間に、更に上記逓倍手段による逓倍動作が安定化するまでに必要な時間以上に設定された動作安定期間を加えたものとし、上記不連続部分が存在するか否かの判断は、所定のサンプリング時間内に得た上記マーク検出信号又は上記逓倍信号中におけるマークに対応した信号部分の数が規定数よりも少ないか否かによって行い、上記動作安定期間を、該サンプリング時間の整数倍に相当する期間に設定されていることを特徴とするものである。
発明では、マークに傷や汚れが付いている部分やつなぎ目の部分等がマーク検出手段の検出領域に存在するとき、マーク検出信号中には不連続部分が現れる。この不連続部分が存在しないと判断された場合には、マーク検出信号を所定倍まで逓倍した逓倍信号を用いてフィードバック制御が行われる。一方、不連続部分が存在すると判断された場合には、その逓倍信号に代わる代替信号を用いてフィードバック制御が行われる。このように、マーク検出信号を逓倍した逓倍信号を用いてフィードバック制御を行うことで、マーク検出手段が低分解能のものであっても、その見かけ上の分解能を高める効果が得られる。よって、マーク検出信号中の連続部分については、目標位置に対する駆動制御対象部材の無端移動位置の誤差範囲を小さくすることができる。その結果、高分解能のマーク検出手段を用いた場合と同様に、不連続部分の期間が終了した直後に生じ得る駆動制御対象部材の無端移動位置と目標位置との最大遅れ量又は最大進み量を小さくすることができる。したがって、不連続部分の期間が終了した直後に生じ得る駆動制御対象部材の無端移動速度の急激な変動を抑制することができる。また、不連続部分の期間終了後に駆動制御対象部材の無端移動速度が安定するまでに要する期間も短縮することができる。
以上、発明によれば、マーク検出手段として低分解能の安価なセンサを用いた場合であっても、不連続部分の期間が終了した直後に生じ得る駆動制御対象部材の無端移動速度の急激な変動を抑制し、また、不連続部分の期間終了後に駆動制御対象部材の無端移動速度が安定するまでに要する期間も短縮できるという優れた効果が奏される。
以下、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、駆動制御対象部材としてのベルト106を含む回転体駆動装置であるベルト駆動装置の構成を示す概略構成図である。このベルト106は、少なくとも2つ以上の軸間に掛け回された無端状のベルトであって、後述する感光体ベルト、中間転写ベルト、直接転写ベルトに相当するものである。
ギヤ100の回転軸には駆動ローラ101が固定されており、直流電動機であるモータ102の回転軸にはギヤ103が固定されている。駆動源としてのモータ102が回転駆動すると、その回転力がギヤ103及びギヤ100を介して駆動ローラ101へ伝えられ、駆動ローラ101が回転駆動する。駆動ローラ101と従動ローラ104,105との間には、ベルト106が掛け回されており、テンションローラ107によって一定の張力が掛かるようになっている。このベルト106の表面には、その表面移動方向(無端移動方向)に沿って複数のマークが形成されたリニアスケール108が貼り付けられている。また、このリニアスケール108に対向するように、マーク検出手段としての反射型フォトセンサからなる表面センサ109が設けられている。この表面センサ109によりリニアスケール108上のマークを読み込むことで、ベルト106の無端移動位置である表面移動位置や、無端移動速度である表面移動速度を計測する。
図2は、駆動制御対象部材としてのドラム126を含む回転体駆動装置であるドラム駆動装置の構成を示す概略構成図である。このドラム126は、後述する感光体ドラムや転写ドラムに相当するものである。
ギヤ122の回転軸124には駆動プーリ125が固定されており、駆動源としての直流電動機であるモータ121の回転軸にはギア122に噛み合うギヤ123が固定されている。モータ121が回転駆動すると、その回転力がギア122,123を介して駆動プーリ125が回転駆動される。駆動プーリ125と従動プーリ128との間には、タイミングベルト131が掛け回されており、テンションプーリ130によって一定の張力が掛かるようになっている。従動プーリ128には同軸度が保たれるように、ドラム126が軸127を介して取り付けられている。ドラム126の表面には、その周方向に沿って図1に示したものと同様のリニアスケール108が貼り付けられている。また、このリニアスケール108に対向するように、マーク検出手段としての反射型フォトセンサからなる表面センサ109が設けられている。この表面センサ109によりリニアスケール108上のマークを読み込むことで、ドラム126の無端移動位置である表面移動位置や、無端移動速度である表面移動速度を計測する。
なお、本実施形態では、ベルト106又はドラム126の表面の一端部にリニアスケール108を貼り付けているが、表面の中央部や裏面に貼り付けてもよい。また、本実施形態では、駆動制御対象部材であるベルト106やドラム126に直接マークを設けているが、ベルト106の表面移動に伴って無端移動する駆動ローラ101や従動ローラ104,105や、ドラム126の表面移動に伴って無端移動する従動プーリ128などの無端移動部材に設けてもよい。また、本実施形態では、所定間隔で連続するように複数のマークが予め形成されているリニアスケール108をベルト106に貼り付けることで、ベルト106に複数のマークを設けているが、ベルト106に直接マークを書き込むなどして設けてもよい。
図3(a)は、図1におけるベルト106、又は図2におけるドラム126に貼り付けたリニアスケール108のつなぎ目部分を拡大した図である。このリニアスケール108には、複数のマーク108aがレーザ照射等の手法によりベルト106やドラム126(以下、これらを適宜「回転体」と称する。)の表面移動方向に等間隔で書き込まれている。具体的には、アルミニウム製のテープに、約160μmの間隔をあけて複数のマーク108aが書き込まれている。もっと狭い間隔でマーク108aを書き込むことも可能であるが、本実施形態で用いる表面センサ109が受光素子としてフォトダイオードを用いた低分解能の安価なセンサであるため、これ以上狭くすることができない。表面センサ109は、図示しない発光素子から出力される光をリニアスケール108に照射し、その反射光を図示しない受光素子で受光する。マーク108aが書き込まれない部分は反射光が強く、書き込まれた部分は反射光が弱くなるので、その受光量の違いにより、リニアスケール108上のマーク108aを認識する。ここでは、リニアスケール108の基材としてアルミテープを用いたが、その他の素材のものであってもよい。
本実施形態のように、リニアスケール108を貼り付けることでマークを設ける場合、通常は、図3(a)に示すように、リニアスケール108の両端が重ならないように貼り付ける。そのため、このつなぎ目を挟んで位置する2つのマークの間隔は、リニアスケール108上のマーク間隔よりもずっと広くなる。よって、このつなぎ目部分に対応するマーク検出信号部分では、マークに対応する信号部分の間隔が予め決められた範囲外となる不連続部分となり、正常な信号が得られない。
図3(b)は、図1におけるベルト106、又は図2におけるドラム126に貼り付けたリニアスケール108上に汚れ133が付いた部分を拡大した図である。
本実施形態のように、回転体106,126の表面側にマークが設けられている場合、そのマークにトナー等の汚れが付着する場合がある。このように汚れが付着すると、その部分の反射光が弱くなり、この部分は、マークに対応する信号部分の間隔が予め決められた範囲外となる不連続部分となる。したがって、上記つなぎ目の場合と同様に、正常な信号が得られない。なお、汚れに限らず、マークに傷が付いた場合も同様である。
図4は、モータ102,121の角変位を、上記表面センサ109の出力信号に基づいてデジタル制御する制御系の構成を示すブロック図である。
図4において、符号135は、マイクロプロセッサ136、リードオンリメモリ(ROM)137、ランダムアクセスメモリ(RAM)138からなるマイクロコンピュータを示している。マイクロプロセッサ136、リードオンリメモリ(ROM)137、ランダムアクセスメモリ(RAM)138は、それぞれバス143を介して接続されている。また、符号139は、モータ102,121の目標角変位を指令する目標指令信号を出力する指令発生装置を示す。この指令発生装置139もバス143に接続されている。また、符号142は、表面センサ109の出力パルス(マーク検出信号)を処理してデジタル数値に変換する検出用インターフェース装置を示す。この検出用インターフェース装置142は、表面センサ109の出力パルスを所定のサンプリング時間ごとに計数するカウンタを備えており、このカウンタのカウント値をバス143を介してマイクロコンピュータ135へ順次送信する。また、符号140は、モータ駆動用インターフェースを示す。このモータ駆動用インターフェース140は、マイクロコンピュータ135から送られてくるフィードバック信号と、指令発生装置139から送られてくる目標指令信号との比較結果に基づいて、モータ駆動装置141を構成するパワー半導体、例えばトランジスタを動作させるパルス状信号(制御信号)を出力する。モータ駆動装置141は、モータ駆動用インターフェース140からのパルス状信号に基づき動作し、モータ102,121に印加する電圧を制御する。
なお、本実施形態では、検出用インターフェース装置142、マイクロコンピュータ135、指令発生装置139及びモータ駆動用インターフェース140によって、フィードバック制御手段が構成されている。
図5は、本実施形態のフィードバック制御系の概略構成を示す制御ブロック図である。本ブロック図において、コントローラ150及び減算器155は、図4で示したモータ駆動用インターフェース140により構成される。また、プラント151には、図1や図2で示すモータ102、121及びベルト106やドラム126を駆動する全体構成(駆動装置)並びに表面センサ109が含まれる。また、逓倍部152及びカウンタ153は、図4で示した検出用インターフェース装置142により構成される。また、補正処理部154は、マイクロコンピュータ135により構成される。なお、減算器155に入力されるリファレンス信号refは、指令発生装置139から出力される目標指令信号に相当する。
このようなフィードバック制御系において、コントローラ150からプラント151中のモータ駆動装置141へ制御信号が出力されると、その制御信号に応じた回転数でモータ102,121が回転駆動する。この回転駆動力がプラント151中のベルト106やドラム126へ伝達されてベルト106やドラム126が表面移動すると、これに伴ってリニアスケール108が無端移動する。そして、このリニアスケール108上のマーク108aがプラント151中の表面センサ109で連続的に検出されることで、表面センサ109から出力パルスが出力される。この出力パルスが検出用インターフェース装置142で構成される逓倍部152に入力されると、その出力パルスの周波数が64倍に逓倍される。このようにして64倍に逓倍されたパルス(逓倍パルス)は、検出用インターフェース装置142で構成されるカウンタ153に入力される。このカウンタ153は、入力された逓倍パルスのパルス数を、所定のサンプリング時間ごとにカウントする。そして、このカウント値は、マイクロコンピュータ135により構成される補正処理部154へ入力される。補正処理部154は、後述する補正処理を行った後、フィードバック信号を減算器155へ出力する。減算器155では、補正処理部154から出力されたフィードバック信号(逓倍パルス又は後述のダミーパルス)を、減算器155に入力されるリファレンス信号refすなわち目標指令信号(目標パルス数)から減算し、その結果を、コントローラ150へ出力する。モータ駆動用インターフェース140で構成されるコントローラ150は、その減算結果からモータ駆動装置141を制御する制御信号を生成し、これをプラント151のモータ駆動装置141へ出力する。その結果、ベルト106やドラム126は、その表面移動位置が指令発生装置139で生成される目標指令信号に対応した目標位置に追従するようにフィードバック制御がなされる。
図6は、上記逓倍部152を構成する逓倍回路を示す機能ブロック図である。この逓倍回路は、PLL(Phase−Locked−Loop)を利用したものである。具体的には、表面センサ109からの出力パルスが入力されると、この出力パルスは、位相比較器160へ入力される。この位相比較器160には、分周器163からの分周パルスも入力される。位相比較器160は、表面センサ109からの出力パルスと分周器163からの分周パルスの位相比較を行い、その位相差に比例した電圧を出力する。この出力は、ループフィルタ161へ入力されてスムージング化される。このループフィルタ161の出力は、VCO(Voltage−Controlled−Oscillator)162へ入力される。VCO162では、ループフィルタ161から出力された電圧に応じて出力するパルスの周波数が制御される。本実施形態では、VCO162から、表面センサ109からの出力パルスの64倍の周波数をもった逓倍パルスが出力される。この逓倍パルスは、上述したようにカウンタ153へ入力されるとともに、分周器163へフィードバックされる。分周器163では、VCO162からの逓倍パルスを、その逓倍数の逆数倍の周波数すなわち1/64に分周する。この分周パルスは、位相比較器160に入力される。
次に、リニアスケール108の傷や汚れが付いた部分やスケールのつなぎ目が表面センサ109の検出領域に存在するために、表面センサ109からの出力パルス中に不連続部分が生じる場合に関して説明する。
図7は、補正処理部154による補正処理を行わない場合において、不連続部分の前後にわたる、各サンプリング時間ごとにカウントされるパルス数を示すグラフである。図7において、横軸は時間を、縦軸は表面センサ109から出力パルスについてサンプリング時間ごとにカウントされたパルス数をそれぞれ示している。サンプリング時間ごとのパルス数は、連続部分については、図中の通常領域a1の範囲内となる。しかし、リニアスケール108の傷や汚れが付いた部分やスケールのつなぎ目が表面センサ109の検出領域にやってくると、表面センサ109がマーク108aを検出できず、図示のようにパルス数が減少する。そこで、本実施形態では、サンプリング時間ごとのパルス数が通常領域a1から外れた非通常領域a2の範囲に入り込んだとき、補正処理部154がエラーであると判断するように構成されている。なお、通常領域a1は設計者が任意に決めることができる。
通常領域a1と非通常領域a2との境界を示すスレッシュパルス数を決める方法の1つの例としては、サンプリング時間をAとし、ベルト106又はドラム126の速度をBとし、分解能をCとし、マーク間隔(マーク108aのピッチ)をDとした場合、A×B×C÷Dの計算から理論値を求め、この値に対して設計者が通常の外乱で起こり得る変動幅を決め、さらにその変動幅に相当する余裕を考慮して、図7に示すような通常領域a1を決定する。ここでの「余裕」は、例えば実験データの分布状況から決定することができる。
傷や汚れが付いた部分やつなぎ目部分が表面センサ109の検出領域に存在しないときのパルス数Pn1,Pn2,Pn3は、図7の通常領域a1の範囲内に収まる。しかし、傷や汚れが付いた部分やつなぎ目部分が表面センサ109の検出領域へやってくると、パルス数はPn4,Pn5まで落ち込み、図7の非通常領域a2の範囲内に入る。このパルス数Pn4,Pn5(不連続部分)をそのままフィードバック信号として用いると、ベルト106やドラム126は適切に駆動しているにもかかわらず、ベルト106やドラム126の駆動が遅くなったと判断され、速度を上げるように駆動制御されてしまう。そして、不連続部分が終わると、今度は、エラー部分で速度を上げてしまった分、ベルト106やドラム126の駆動が速いと判断され(Pn6)、速度を下げる駆動制御がなされる。このような一連の駆動動作により、本来は存在しない変動をフィードバック制御系自身が作り出してしまい、ベルト106やドラム126の駆動に大きな変動が生み出されてしまう。
そこで、本実施形態では、サンプリング時間ごとにカウントしたパルス数が通常領域a1の範囲内であるか否かを判断する。そして、通常領域a1の範囲内でない、すなわち、非通常領域a2の範囲内であると判断したら、カウントしたパルス数の代わりに、通常領域a1に入る代替信号としてのダミーパルスを用いて制御を継続する。
図8は、本実施形態のフィードバック制御系における制御の流れを示すフローチャートである。表面センサ109がリニアスケール108上のマーク108aを検出する(S1)。表面センサ109からの出力パルスは、逓倍部152においてその周波数が64倍に逓倍される(S2)。そして、カウンタ153において、サンプリング時間ごとに、その逓倍パルスのパルス数をカウントする(S3)。補正処理部154では、カウンタ153から出力されるカウント値が規定範囲内にあるか否か、すなわち、上記スレッシュパルス数以上であるか否かを判断する(S4)。
規定範囲内であった場合、カウント値は正常なものであるので、メモリ(check1)へ今まで累積されていたカウント数に加えてカウンタが計測したカウント数を追加保存する(S5)。ここで、メモリ(check1)とは、図4に示したRAM138の特定の保存領域を意味する。その後、カウンタがリセットされ(S6)、追加保存されたメモリ(check1)の値を用いてフィードバック制御が行われる(S7)。なお、メモリ(check1)の初期値は0である。
一方、上記S4において、カウント値が規定範囲内にないと判断された場合、そのカウント値はつなぎ目部分や傷、汚れの付いた部分などに対応するエラー値である。よって、本実施形態では、ダミーパルスのパルス数をカウント値としてメモリ(check1)に追加保存する(S8)。その後、カウンタがリセットされ(S6)、ダミーパルスのパルス数が追加保存されたメモリ(check1)の値を用いてフィードバック制御が行われる(S7)。
次に、上記補正処理部154における補正処理で用いられるダミーパルスの決め方の一例を図9に基づいて説明する。
図7において、パルス数Pn3までは、そのパルス数を示すカウント値がそのままフィードバック信号として用いられる通常のフィードバック制御を行う。このときのパルス数は、例えばRAM138に保存しておく。表面センサ109からの出力パルスのカウント値が通常領域a1に入っている場合は、RAM138に保存されるパルス数の値を更新する。そして、非通常領域a2の範囲内にあるパルス数Pn4がカウントされたら、パルス数Pn4の代わりに、RAM138に保存されているパルス数(最後に更新されたパルス数Pn3)を、ダミーパルスのパルス数Pn4aとして用い、これをフィードバック信号とする。制御ループの中では、このパルス数Pn4aがカウントされたものとして扱われる。パルス数Pn5についても同様である。このときは、RAM138に保存されるパルス数の値を更新せずに、最後に更新されたパルス数Pn3を保持する。そして、通常領域a1に入るパルス数Pn6がカウントされたら、上述した通常のフィードバック制御に戻る。このような補正処理を行うことで、表面センサ109の検出領域につなぎ目部分や傷、汚れの付いた部分が存在しても、フィードバック制御系が不安定となることなく、継続される。
なお、ダミーパルスの決め方は、これに限らず、例えば上記先願に記載される他の決め方を採用してもよい。
以上、本実施形態によれば、表面センサ109からの出力パルスを64倍まで逓倍した逓倍パルスについて、所定のサンプリング時間ごとにパルス数をカウントする。したがって、サンプリング時間内にカウントされるパルスの数は、逓倍しない場合に比べて大幅に増やすことができる。これにより、高精度なフィードバック制御を行うことが可能となる結果、不連続部分の期間が終了した直後におけるベルト106やドラム126の位置と目標位置との最大ズレ量を小さくできる。
具体的に説明すると、図10(a)に示すように、逓倍前の出力パルスにおいては、サンプリング時間T1,T2の区切りタイミングT0にまたがるように1個のパルスが存在する場合、パルスの立ち上がり部分でパルス数をカウントするときは、この1個のパルスはサンプリング時間T1でカウントされる。このような場合、サンプリング時間T1がちょうどパルスの立ち上がり部分で開始されたとしたら、このサンプリング時間T1では、およそマーク間隔の3/4に相当する進み位置誤差が生じる。また、サンプリング時間T2がちょうどパルスの立ち上がり部分で終了されたとしたら、このサンプリング時間T2では、おおよそマーク間隔の1/4に相当する遅れ位置誤差が生じる。これに対し、本実施形態のように上記出力パルスを逓倍した逓倍パルスを用いる場合、図10(b)に示すように、サンプリング時間T1,T2で生じ得る位置誤差は、最大でもマーク間隔の1/64に相当するものとなる。この結果、図11に示すように、目標位置に対するベルト106やドラム126の位置の誤差範囲、すなわち、期間Aや期間C1における波形の振幅を、出力パルスを逓倍しない図20に示した場合に比べて小さくすることができる。これにより、不連続部分の期間Bが終了した直後に生じ得るベルト106やドラム126の目標位置に対する最大遅れ量D1は、図示のように、出力パルスを逓倍しない場合の最大遅れ量D2に比べて小さくできる。
〔変形例〕
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態においては、逓倍部152をPLLを利用した逓倍回路を用いているので、ループフィルタ161を含んでいる。このため、そのループフィルタ161の時定数分だけの遅れ時間が存在する。このような遅れ時間が存在する結果、表面センサ109から異常な出力パルスすなわち非通常領域a2の範囲内に入るパルス数をもった出力パルスが逓倍部152へ入力された後、その逓倍部152へ正常な出力パルスすなわち通常領域a1の範囲内に入るパルス数をもった出力パルスが入力されても、即座に所定倍(64倍)の逓倍パルスを生成できない。したがって、表面センサ109から正常な出力パルスが出力されるようになっても、その後上記遅れ時間に相当する期間は、逓倍部152から正常な逓倍パルスが出力されず、適切なフィードバック制御を行うことができない。
図12は、表面センサ109から出力される出力パルスと逓倍部152の動作との関係を説明するためのタイミングチャートである。このタイミングチャートにおいて、上段は表面センサ109から出力される出力パルス、中段は逓倍部152から出力される逓倍パルスの周波数(概略)、下段は後述するタイマーの出力信号を、それぞれ示す。
表面センサ109の検出領域内につなぎ目部分や傷、汚れの付いた部分が存在すると、図示のように、表面センサ109からの出力パルス中にマークが検出されない不連続部分が生じる。このとき、その出力パルスを逓倍する逓倍部152からは逓倍パルスが出力されないものとしている。なお、場合によっては逓倍部152から周波数の異なる逓倍パルスが出力されることもある。そして、不連続部分の期間Bが終了したら、再び表面センサ109から出力パルスが出力されるが、逓倍部152はループフィルタ161がもつ時定数の関係で、直ちに所定倍(64倍)に逓倍された逓倍パルスを出力することができない。すなわち、不連続部分の期間Bが終了した後も、図中期間Eの間は逓倍部152から適切な逓倍パルスが出力されない。そのため、不連続部分の期間Bが終了した直後に、補正処理部154で利用するパルス数を、ダミーパルス数から逓倍パルスのパルス数へ切り換えてしまうと、適切なフィードバック制御を行うことができないおそれがある。
図13は、本変形例に係るフィードバック制御系における制御の流れを示すフローチャートである。
本変形例では、補正処理部154において、カウンタ153から出力される逓倍パルスのカウント値が規定範囲内にないと判断された場合(S4)、タイマーをスタートさせる。このタイマーは、図4に示したマイクロコンピュータ135の外部に設けられる図示しないタイマー回路によって構成されている。よって、規定範囲内にないと判断したマイクロコンピュータ135は、タイマー回路へ計測信号を送信し、これを受けたタイマー回路は、設定時間に達するまで時間を計測する。また、タイマー回路は、図12に示したように、時間の計測を開始するとLレベルの出力信号をマイクロコンピュータ135へ出力し、設定時間に達した後はHレベルの出力信号を出力する。なお、その後、カウント値が規定範囲内にあると判断されている間は、カウント値が規定範囲内にないと判断されてもタイマーをリスタートさせることはしない。なお、本変形例では、タイマー回路を用いて設定時間を計測しているが、時間が計測可能であれば他の手段でもよい。
そして、補正処理部154においてカウント値が規定範囲内にあると判断された場合(S4)、補正処理部154は、タイマー回路からの出力信号に基づいてタイマーが設定時間に達したか否かを判断する(S9)。この判断において、まだタイマーが設定時間に達していないと判断されると、上記S4においてカウント値が規定範囲内にないと判断された場合と同様に、ダミーパルスを用いたフィードバック制御を継続する(S8,S6,S7)。その後、タイマーが設定時間に達したと判断されたら(S9)、通常のフィードバック制御に戻る(S5,S6,S7)。したがって、タイマーの設定時間を、図12に示した期間Eを期間Bに加えた時間以上に設定しておけば、逓倍部152の遅れ時間による影響を受けることなく、適切なフィードバック制御を行うことができる。なお、この設定時間は、図12に示した期間Eを期間Bに加えた時間以上であればよいが、本変形例ではサンプリング時間の整数倍に相当する時間Fとなるように設定している。これにより、サンプリング時間を計測するために利用する基準クロックを、タイマー回路でも利用することが可能となり、本フィードバック制御系を実現するにあたりクロック発生回路を省略することが可能となる。なお、本変形例においては、期間Bもサンプリング時間の整数倍に相当する時間となるので、上記時間Fから上記期間Bに相当する時間を差し引いた時間(動作安定期間)もサンプリング時間の整数倍に相当する時間となる。
本変形例では、補正処理部154を構成するマイクロコンピュータ135が、タイマー回路の出力信号に基づいて、逓倍パルスを用いてフィードバック制御を行うか、ダミーパルスを用いてフィードバック制御を行うかを切り替えるための切替処理を行う制御切換手段として機能する。具体的には、マイクロコンピュータ135を構成するマイクロプロセッサ136を上記制御切替手段として機能させるプログラムがプログラム記憶媒体としてのROM137に記憶されており、このプログラムをマイクロプロセッサ136が読み出して実行することにより上記切替処理が行われる。
なお、本変形例では、この切替処理をソフトウェアによって実現しているが、ハードウェアによって実現するようにしてもよい。例えば、表面センサ109の出力パルスを処理してデジタル数値に変換する検出用インターフェース装置142を、上記制御切替手段として機能させてもよい。この場合、検出用インターフェース装置142は、例えば、入力される表面センサ109からの出力パルスから上記補正処理部154と同様に不連続部分を判断し、不連続部分の期間Bが開始してから上記設定時間に達するまでは逓倍部152へ出力パルスを入力させないように構成する。
また、タイマー回路を用いることなく、上記設定時間に相当する時間に達するまでダミーパルスを用いたフィードバック制御を継続させることもできる。具体例を挙げると、不連続部分の前後にわたる表面センサ109の受光レベルは、図14の上段に示す実線のようになる。この受光レベル信号をローパスフィルタに通過させると、図14の上段に示す一点鎖線のような低周波信号になる。そして、この低周波信号の信号レベルと所定のスレッシュレベルSとを比較して、図14の中段に示す比較結果信号を生成する。この比較結果信号は、低周波信号の信号レベルが所定のスレッシュレベルS以上であればHレベルとなり、所定のスレッシュレベルSよりも小さければLレベルとなる。この比較結果信号は、遅延回路等によって遅延させた後、この遅延信号を補正処理部154へ出力する。この遅延により、補正処理部154へ入力される遅延信号のLレベル終端時期を、図12に示した期間Fの終期に一致させる。このように構成した表面センサ109を用いれば、補正処理部154において、図13で示した上記S9の判断に代えて、この遅延信号がLレベルか否かを判断を行うことにより、タイマー回路を用いることなく、表面センサ109に上記設定時間に相当する時間に達するまでダミーパルスを用いたフィードバック制御を継続させることができる。
〔実施例1〕
次に、上述したフィードバック制御系を、画像形成装置としてのカラー複写機へ適用した実施例(以下、本実施例を「実施例1」という。)について説明する。
図15は、本実施例1に係るカラー複写機を示す概略構成図である。
装置本体10は、外装ケース11内の中央よりもやや図中右寄りに、像担持体としての潜像担持体である感光体ドラム12を備えている。感光体ドラム12の周りには、その上に設置されている帯電器13から矢示の回転方向(反時計回り方向)へ順に、現像手段としての回転型現像装置14、中間転写ユニット15、クリーニング装置16、除電器17などが配置されている。これらの帯電器13、回転型現像装置14、クリーニング装置16、除電器17の上には、露光手段としての光書込み装置、例えばレーザ書込み装置18が設置される。回転型現像装置14は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーをそれぞれ収納した、現像ローラ21を有する現像器20A、20B、20C、20Dを備え、中心軸回りに回動して各色の現像器20A、20B、20C、20Dを選択的に感光体ドラム12の外周に対向する現像位置へ移動させる。
中間転写ユニット15は複数のローラ23に像担持体としての無端状の中間転写体、例えば中間転写ベルト24が掛け渡され、この中間転写ベルト24は感光体ドラム12に当接される。中間転写ベルト24の内側には転写装置25が設置され、中間転写ベルト24の外側には転写装置26及びクリーニング装置27が設置されている。クリーニング装置27は中間転写ベルト24に対して接離自在に設けられる。
レーザ書込み装置18は、画像読取装置29から図示しない画像処理部を介して各色の画像信号が入力され、各色の画像信号により順次に変調されたレーザ光Lを一様帯電状態の感光体ドラム12に照射して感光体ドラム12を露光することで感光体ドラム12上に静電潜像を形成する。
画像読取装置29は装置本体10の上面に設けられた原稿台30上にセットされた原稿Gの画像を色分解して読み取り、電気的な画像信号に変換する。記録媒体搬送路32は右から左へ用紙等の記録媒体を搬送する。記録媒体搬送路32には、中間転写ユニット15及び転写装置26より手前にレジストローラ対33が設置され、中間転写ユニット15及び転写装置26より下流側に搬送ベルト34、定着装置35、排紙ローラ対36が配置されている。
装置本体10は給紙装置50上に載置されている。給紙装置50内には、複数の給紙カセット51が多段に設けられ、給紙ローラ52のいずれか1つが選択的に駆動されて給紙カセット51のいずれか1つから記録媒体が送り出される。この記録媒体は装置本体10内の自動給紙路37を通して記録媒体搬送路32へ搬送される。
装置本体10の右側には、手差しトレイ38が開閉自在に設けられ、この手差しトレイ38から挿入された記録媒体は装置本体10内の手差し給紙路39を通して記録媒体搬送路32へ搬送される。装置本体10の左側には、図示しない排紙トレイが着脱自在に取り付けられ、記録媒体搬送路32を通して排紙ローラ対36により排出された記録媒体が排紙トレイへ収容される。
このカラー複写機において、カラーコピーをとる時には、原稿台30上に原稿Gをセットし、図示しないスタートスイッチを押すと、複写動作が開始される。まず、画像読取装置29が原稿台30上の原稿Gの画像を色分解して読み取る。
同時に、給紙装置50内の給紙カセット51から給紙ローラ52で選択的に記録媒体が送り出され、この記録媒体は自動給紙路37、記録媒体搬送路32を通してレジストローラ対33に突き当たって止まる。
感光体ドラム12は、反時計回り方向に回転し、複数のローラ23のうちの駆動ローラの回転で中間転写ベルト24が時計回り方向へ回転する。感光体ドラム12は、回転に伴い、帯電器13により一様に帯電され、画像読取装置29から画像処理部を介してレーザ書込み装置18に加えられる1色目の画像信号で変調されたレーザ光がレーザ書込み装置18から照射されて静電潜像が形成される。
感光体ドラム12上の静電潜像は回転型現像装置14の1色目の現像器20Aにより現像されて1色目の画像となり、感光体ドラム12上の1色目の画像は転写装置25により中間転写ベルト24に転写される。感光体ドラム12は、1色目の画像の転写後にクリーニング装置16でクリーニングされて残留トナーが除去され、除電器17で除電される。
続いて、感光体ドラム12は、帯電器13により一様に帯電され、画像読取装置29から画像処理部を介してレーザ書込み装置18に加えられる2色目の画像信号で変調されたレーザ光がレーザ書込み装置18から照射されて静電潜像が形成される。感光体ドラム12上の静電潜像は回転型現像装置14の2色目の現像器20Bにより現像されて2色目の画像となり、感光体ドラム12上の2色目の画像は転写装置25により中間転写ベルト24上に1色目の画像と重ねて転写される。感光体ドラム12は、2色目の画像の転写後にクリーニング装置16でクリーニングされて残留トナーが除去され、除電器17で除電される。
次に、感光体ドラム12は、帯電器13により一様に帯電され、画像読取装置29から画像処理部を介してレーザ書込み装置18に加えられる3色目の画像信号で変調されたレーザ光がレーザ書込み装置18から照射されて静電潜像が形成される。感光体ドラム12上の静電潜像は回転型現像装置14の3色目の現像器20Cにより現像されて3色目の画像となり、この感光体ドラム12上の3色目の画像は転写装置25により中間転写ベルト24上に1色目の画像、2色目の画像と重ねて転写される。感光体ドラム12は、3色目の画像の転写後にクリーニング装置16でクリーニングされて残留トナーが除去され、除電器17で除電される。
さらに、感光体ドラム12は、帯電器13により一様に帯電され、画像読取装置29から画像処理部を介してレーザ書込み装置18に加えられる4色目の画像信号で変調されたレーザ光がレーザ書込み装置18から照射されて静電潜像が形成される。感光体ドラム12上の静電潜像は回転型現像装置14の4色目の現像器20Dにより現像されて4色目の画像となり、感光体ドラム12上の4色目の画像が転写装置25により中間転写ベルト24上に1色目の画像、2色目の画像、3色目の画像と重ねて転写されることでフルカラー画像が形成される。
感光体ドラム12は、4色目の画像の転写後にクリーニング装置16でクリーニングされて残留トナーが除去され、除電器17で除電される。
そして、レジストローラ対33がタイミングをとって回転して記録媒体が送り出され、この記録媒体は転写装置26により中間転写ベルト24上のフルカラー画像が転写される。この記録媒体は、搬送ベルト34で搬送されて定着装置35によりフルカラー画像が定着され、排紙ローラ対36により排紙トレイへ排出される。また、中間転写ベルト24はフルカラー画像の転写後にクリーニング装置27でクリーニングされて残留トナーが除去される。
以上4色重ね画像を形成する動作について説明したが、3色重ね画像を形成する場合には感光体ドラム12上に3つの異なる単色画像が順次に形成されて中間転写ベルト24上に重ねて転写された後に記録媒体に一括して転写される。2色重ね画像を形成する場合には感光体ドラム12上に2つの異なる単色画像が順次に形成されて中間転写ベルト24上に重ねて転写された後に記録媒体に一括して転写される。
このようなカラー複写機においては、像担持体である感光体ドラム12及び中間転写ベルト24、記録材搬送部材である搬送ベルト34の駆動精度が最終画像の品質に大きく影響し、これらのより高精度な駆動が望まれる。
そこで、本実施例1では、感光体ドラム12が図2で示した駆動装置を用い、中間転写ベルト24及び搬送ベルト34の駆動が図1に示した駆動装置を用いて、上述したフィードバック制御系により駆動制御されている。従って、像担持体の駆動精度、記録材搬送部材の駆動精度が向上し、高品質な画像を得ることができる。
〔実施例2〕
次に、上述したフィードバック制御系を、上記実施例1と同様に、画像形成装置としてのカラー複写機へ適用した実施例(以下、本実施例を「実施例2」という。)について説明する。
図16は、本実施例2に係るカラー複写機を示す概略構成図である。
本実施例2におけるカラー複写機において、像担持体としての潜像担持体である感光体60は、閉ループ状のNi(ニッケル)のベルト基材の外周面上に、有機光半導体(OPC)等の感光層が薄膜状に形成された感光体ベルトである。この感光体60は、3本の感光体搬送ローラ61,62,63によって支持され、駆動モータ(図示せず)によって矢印A方向に回動される。
感光体60の周りには、矢印Aで示す感光体60回転方向へ順に、帯電器64、露光手段としての露光光学系(以下LSUという)65、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色の現像器66〜69、中間転写ユニット70、感光体クリーニング手段71及び除電器72が設けられている。
帯電器64は、−4〜5kV程度の高電圧が図示しない電源装置から印加され、感光体60の帯電器64に対向した部分を帯電して一様な帯電電位を与える。
LSU65は、レーザ駆動回路(図示せず)により階調変換手段(図示せず)からの各色の画像信号を順次に光強度変調やパルス幅変調してその変調信号で半導体レーザ(図示せず)を駆動することにより露光光線73を得、この露光光線73により感光体60を走査して感光体60上に各色の画像信号に対応する静電潜像を順次に形成する。
継ぎ目センサ74はループ状に形成された感光体60の継ぎ目を検知するものであり、継ぎ目センサ74が感光体60の継ぎ目を検知すると、感光体60の継ぎ目を回避するように、かつ、各色の静電潜像形成位置が同一になるように、タイミングコントローラ75がLSU65の発光タイミングを制御する。
各現像器66〜69は、それぞれの現像色に対応したトナーを収納しており、感光体60上の各色の画像信号に対応した静電潜像に応じたタイミングで選択的に感光体60に当接し、感光体60上の静電潜像をトナーにより現像して各色の画像とすることで、4色重ねの画像によるフルカラー画像を形成する。
中間転写ユニット70は、アルミニウム等の金属の素管に導電性の樹脂等からなるベルト状のシートを巻いた中間転写体としての転写ドラム76と、ゴム等をブレード状に形成した中間転写体クリーニング手段77とからなり、中間転写体76上に4色重ねの画像が形成されている間は中間転写体クリーニング手段77が中間転写体76から離間している。
中間転写体クリーニング手段77は、中間転写体76をクリーニングする時のみ中間転写体76に当接し、中間転写体76から記録媒体としての記録紙78に転写されずに残ったトナーを除去する。記録紙78は、記録紙カセット79から給紙ローラ80により1枚ずつ用紙搬送路81に送り出される。
転写手段としての転写ユニット82は、中間転写体76上のフルカラー画像を記録紙78に転写するものであり、導電性のゴム等をベルト状に形成した転写ベルト83と、中間転写体76上のフルカラー画像を記録紙78に転写するための転写バイアスを中間転写体76に印加する転写器84と、記録紙78にフルカラー画像が転写された後に記録紙78が中間転写体76に静電的に張り付くのを防止するようにバイアスを中間転写体76に印加する分離器85とから構成されている。
定着器86は、内部に熱源を有するヒートローラ87と、加圧ローラ88とから構成され、記録紙78上に転写されたフルカラー画像をヒートローラ87と加圧ローラ88との記録紙挟持回転に伴い圧力と熱を記録紙78に加えて記録紙78にフルカラー画像を定着させてフルカラー画像を形成する。
以上のように構成されたカラー複写機の動作を以下に説明する。ここで、静電潜像の現像は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順で行われるものとして説明を進める。
感光体60と中間転写体76は、それぞれの駆動源(図示せず)により、矢印A、B方向にそれぞれ駆動される。この状態で、まず、帯電器64に−4〜5kV程度の高電圧が電源装置(図示せず)から印加され、帯電器64が感光体60の表面を一様に−700V程度に帯電させる。
次に、継ぎ目センサ74が感光体60の継ぎ目を検知してから、感光体60の継ぎ目を回避するように一定時間が経過した後に感光体60にLSU65からブラックの画像信号に対応したレーザビームの露光光線73が照射され、感光体60は露光光線73が照射された部分の電荷が消えて静電潜像が形成される。
一方、ブラック現像器66は所定のタイミングで感光体60に当接される。ブラック現像器66内のブラックトナーは負の電荷が予め与えられており、感光体60上の露光光線73の照射により電荷が無くなった部分(静電潜像部分)にのみブラックトナーが付着し、いわゆるネガポジプロセスによる現像が行われる。
ブラック現像器66により感光体60の表面に形成されたブラックトナー像は、中間転写体76に転写される。感光体60から中間転写体76に転写されなかった残留トナーは感光体クリーニング手段71により除去され、さらに除電器72によって感光体60上の電荷が除去される。
次に、帯電器64が感光体60の表面を一様に−700V程度に帯電させる。そして、継ぎ目センサ74が感光体60の継ぎ目を検知してから、感光体60の継ぎ目を回避するように一定時間が経過した後に感光体60にLSU65からシアンの画像信号に対応したレーザビームの露光光線73が照射され、感光体60は露光光線73が照射された部分の電荷が消えて静電潜像が形成される。
一方、感光体60には所定のタイミングでシアン現像器67が当接される。シアン現像器67内のシアントナーは負の電荷が予め与えられており、感光体60上の露光光線73の照射により電荷が無くなった部分(静電潜像部分)にのみシアントナーが付着し、いわゆるネガポジプロセスによる現像が行われる。
シアン現像器67により感光体60の表面に形成されたシアントナー像は、中間転写体76上にブラックトナー像と重ねて転写される。感光体60から中間転写体76に転写されなかった残留トナーは感光体クリーニング手段71により除去され、さらに除電器72によって感光体60上の電荷が除去される。
次に、帯電器64が感光体60の表面を一様に−700V程度に帯電させる。そして、継ぎ目センサ74が感光体60の継ぎ目を検知してから、感光体60の継ぎ目を回避するように一定時間が経過した後に感光体60にLSU65からマゼンタの画像信号に対応したレーザビームの露光光線73が照射され、感光体60は露光光線73が照射された部分の電荷が消えて静電潜像が形成される。
一方、感光体60には所定のタイミングでマゼンタ現像器68が当接される。マゼンタ現像器68内のマゼンタトナーは負の電荷が予め与えられており、感光体60上の露光光線73の照射により電荷が無くなった部分(静電潜像部分)にのみマゼンタトナーが付着し、いわゆるネガポジプロセスによる現像が行われる。
マゼンタ現像器68により感光体60の表面に形成されたマゼンタトナー像は、中間転写体76上にブラックトナー像、シアントナー像と重ねて転写される。感光体60から中間転写体76に転写されなかった残留トナーは感光体クリーニング手段71により除去され、さらに除電器72によって感光体60上の電荷が除去される。
さらに、帯電器64が感光体60の表面を一様に−700V程度に帯電させる。そして、継ぎ目センサ74が感光体60の継ぎ目を検知してから、感光体60の継ぎ目を回避するように一定時間が経過した後に感光体60にLSU65からイエローの画像信号に対応したレーザビームの露光光線73が照射され、感光体60は露光光線73が照射された部分の電荷が消えて静電潜像が形成される。
一方、感光体60には所定のタイミングでイエロー現像器69が当接される。イエロー現像器69内のイエロートナーは負の電荷が予め与えられており、感光体60上の露光光線73の照射により電荷が無くなった部分(静電潜像部分)にのみイエロートナーが付着し、いわゆるネガポジプロセスによる現像が行われる。
イエロー現像器69により感光体60の表面に形成されたイエロートナー像は中間転写体76上にブラックトナー像、シアントナー像、マゼンタトナー像と重ねて転写され、中間転写体76上にフルカラー画像が形成される。感光体60から中間転写体76に転写されなかった残留トナーは感光体クリーニング手段71により除去され、さらに除電器72によって感光体60上の電荷が除去される。
中間転写体76上に形成されたフルカラー画像は、これまで中間転写体76から離間していた転写ユニット83が中間転写体76に接触し、転写器84に+1kV程度の高電圧が電源装置(図示せず)から印加されることで、記録紙カセット79から用紙搬送路81に沿って搬送されてきた記録紙78へ転写器84により一括して転写される。
また、分離器85には記録紙78を引き付ける静電力が働くように電圧が電源装置から印加され、記録紙78が中間転写体76から剥離される。続いて、記録紙78は、定着器86に送られ、ここでヒートローラ87と加圧ローラ88とによる挟持圧、ヒートローラ88の熱によってフルカラー画像が定着されて排紙ローラ対89により排紙トレイ90へ排出される。
また、転写ユニット82により記録紙78上に転写されなかった中間転写体76上の残留トナーは中間転写体クリーニング手段77により除去される。中間転写体クリーニング手段77は、フルカラー画像が得られるまで中間転写体76から離間した位置にあり、フルカラー画像が記録紙78に転写された後に中間転写体76に接触して中間転写体76上の残留トナーを除去する。以上の一連の動作によって1枚分のフルカラー画像形成が終了する。
このようなカラー複写機においては、感光体ベルト60や転写ドラム76、転写ベルト83の駆動精度が最終画像の品質に大きく影響し、特に感光体ベルト60、転写ベルト83の高精度駆動が望まれる。
そこで、本実施例2では、感光体ベルト60と転写ベルト83が図1で示した駆動装置を用い、転写ドラム76が図2に示した駆動装置を用いて、上述したフィードバック制御系により駆動制御されている。従って、像担持体の駆動精度、記録材搬送部材の駆動精度が向上し、高品質な画像を得ることができる。上述した回転体の位置制御方法に基づいて行われる。
〔実施例3〕
次に、上述したフィードバック制御系を、上記実施例1と同様に、画像形成装置としてのカラー複写機へ適用した実施例(以下、本実施例を「実施例3」という。)について説明する。
図17は、本実施例3に係るカラー複写機を示す概略構成図である。
本実施例3では、タンデム方式の画像形成装置への適用例を示している。本実施例3では、複数色、例えばブラック(以下Bkという)、マゼンタ(以下Mという)、イエロー(以下Yという)、シアン(以下Cという)の各画像をそれぞれ形成する複数の画像形成ユニット221Bk、221M、221Y、221Cが垂直方向に配列され、この画像形成ユニット221Bk、221M、221Y、221Cは、それぞれドラム状の感光体からなる像担持体222Bk、222M、222Y、222C、帯電装置(例えば接触帯電装置)223Bk、223M、223Y、223C、現像装置224Bk、224M、224Y、224C、クリーニング装置225Bk、225M、225Y、225Cなどから構成される。
感光体222Bk、222M、222Y、222Cは、無端状の直接転写ベルト(搬送転写ベルト)226と対向して垂直方向に配列され、直接転写ベルト226と同じ周速で回転駆動される。この感光体222Bk、222M、222Y、222Cは、それぞれ、帯電装置223Bk、223M、223Y、223Cにより均一に帯電された後に、光書き込み装置からなる露光手段227Bk、227M、227Y、227Cによりそれぞれ露光されて静電潜像が形成される。
光書き込み装置227Bk、227M、227Y、227Cは、それぞれY、M、C、Bk各色の画像信号により半導体レーザ駆動回路で半導体レーザを駆動して半導体レーザからのレーザビームをポリゴンミラー229Bk、229M、229Y、229Cにより偏向走査し、このポリゴンミラー229Bk、229M、229Y、229Cからの各レーザビームを図示しないfθレンズやミラーを介して感光体222Bk、222M、222Y、222Cに結像することにより、感光体222Bk、222M、222Y、222Cを露光して静電潜像を形成する。
この感光体222Bk、222M、222Y、222C上の静電潜像は、それぞれ現像装置224Bk、224M、224Y、224Cにより現像されてBk、M、Y、C各色のトナー像となる。したがって、帯電装置223Bk、223M、223Y、223C、光書き込み装置227Bk、227M、227Y、227C及び現像装置224Bk、224M、224Y、224Cは、感光体222Bk、222M、222Y、222C上にBk、M、Y、C各色の画像(トナー像)を形成する画像形成手段を構成している。
一方、普通紙、OHPシートなどの転写紙は本実施例の下部に設置された、給紙カセットを用いて構成された給紙装置230から転写紙搬送路に沿ってレジストローラ231に給紙され、レジストローラ231は1色目の画像形成ユニット(転写紙に最初に感光体上の画像を転写する画像形成ユニット)221Bkにおける感光体222Bk上のトナー像とタイミングを合わせて転写紙を直接転写ベルト226と感光体222Bkとの転写ニップ部へ送出する。
直接転写ベルト226は垂直方向に配列された駆動ローラ232及び従動ローラ233に掛け渡され、駆動ローラ232が図示しない駆動部により回転駆動されて直接転写ベルト226が感光体222Bk、222M、222Y、222Cと同じ周速で回転する。レジストローラ231から送出された転写紙は、直接転写ベルト226により搬送され、感光体222Bk、222M、222Y、222C上のBk、M、Y、C各色のトナー像がコロナ放電器からなる転写手段234Bk、234M、234Y、234Cにより形成される電界の作用で順次に重ねて転写されることによりフルカラー画像が形成されると同時に、直接転写ベルト226に静電的に吸着されて確実に搬送される。
この転写紙は、分離チャージャからなる分離手段236により徐電されて直接転写ベルト226から分離された後に定着装置237によりフルカラー画像が定着され、排紙ローラ238により本実施例の上部に設けられている排紙部239へ排出される。また、感光体222Bk、222M、222Y、222Cは、トナー像転写後にクリーニング装置225Bk、225M、225Y、225Cによりクリーニングされて次の画像形成動作に備える。
このようなカラー複写機においては、直接転写ベルト226の駆動精度が最終画像の品質に大きく影響し、直接転写ベルト226のより高精度な駆動が望まれる。
そこで、本実施例3では、直接転写ベルト226が図1に示した駆動装置を用いて、上述したフィードバック制御系により駆動制御されている。従って、記録材搬送部材の駆動精度が向上し、高品質な画像を得ることができる。
〔実施例4〕
次に、上述したフィードバック制御系を、画像読取装置の走行体駆動装置へ適用した実施例(以下、本実施例を「実施例4」という。)について説明する。
図18は、本実施例4に係る画像読取装置を示す概略構成図である。この画像読取装置において、符号901は読み取られる原稿、符号902は原稿901が載置される原稿台、符号903は原稿901に光を照射する原稿照明系、符号904は反射光の光軸、905は読み取り用の素子で例えばCCD(Charge Coupled Device)、符号906は結像レンズ、符号907は全反射ミラーを示している。
また、符号908は、これらCCD905、レンズ906、ミラー907等からなる走行体としての光電変換ユニット、符号909,910は副走査駆動用のプーリ、符号911はワイヤ、符号300は駆動用の電動機、符号912はイメージスキャナのハウジングをそれぞれ示している。原稿を読み取るための光電変換ユニット908は、駆動用のモータ300をハウジング912に固定して、ワイヤ911とプーリ909,910など電動機の駆動力を伝達する手段を用いて、原稿901の副走査方向に駆動する。
このとき蛍光灯などの読み取り用照明系903で、原稿台902上の原稿901を照明し、その反射光束(光軸を904に示す)を複数のミラー907で折り返し、結像レンズ906を介して、CCD905などのイメージセンサの受光部に原稿901の像を結像するようになっている。そして、この光電変換ユニット908により、原稿901の全面を走査することにより、原稿全体を読み取る。
また、読み取り開始位置を示すセンサ913は原稿901の端部の下部に設置されていて、光電変換ユニット908は、ホームポジションHPから読み取り開始位置Nの間に立ち上り等速の定常状態になるように設計されていて、HP点に達した後読み取りを開始するようになっている。
本実施例4では、光電変換ユニット908が図1に示した駆動装置を用いて、上述したフィードバック制御系により駆動制御されている。従って、走行体の駆動精度が向上し、画像の読取精度を高めることができる。
なお、上述したフィードバック制御により行われるベルト106やドラム126の駆動制御は、コンピュータを用いて実行することができる。
図19は、上記駆動制御の実行に使用するコンピュータの一例であるパーソナルコンピュータ1001の正面図である。パーソナルコンピュータ1001に着脱可能な記録媒体1003には、パーソナルコンピュータ1001に制御のための演算、データ入出力等を実行させるためのプログラムが格納されている。パーソナルコンピュータ1001は、この記録媒体1003に格納されているプログラムを実行することにより、上述したフィードバック制御を実行できる。上記記録媒体1003としては、CD−ROM等の光ディスクやフレキシブルディスク等の磁気ディスクが挙げられる。また、上記プログラムは、記録媒体を用いずに通信ネットワークを介してパーソナルコンピュータ1001に取り込むようにしてもよい。
上記プログラムとしては、具体的には次のようなものが挙げられる。例えば、上記実施例1においては、コンピュータによって感光体ドラム12、中間転写ベルト24、搬送ベルト34の駆動制御を行うための制御プログラムである。また、上記実施例2においては、コンピュータによって感光体ベルト60、転写ドラム76、転写ベルト83の駆動制御を行うための制御プログラムである。また、上記実施例3においては、直接転写ベルト226の駆動ローラの駆動制御を行うための制御プログラムである。また、上記実施例4においては、コンピュータによって画像読取装置の光電変換ユニット908を駆動する駆動プーリの駆動制御を行うための制御プログラムである。
以上のように、上記実施形態(上記変形例や上記各実施例を含む。以下同様。)における駆動制御装置は、無端移動する駆動制御対象部材であるベルト106やドラム126又はこれらの無端移動に伴って無端移動する無端移動部材である駆動ローラ101、従動ローラ104,105、従動プーリ128の無端移動方向にわたり所定間隔で連続するように設けた複数のマーク108aをマーク検出手段である表面センサ109によって検出し、これにより得られるマーク検出信号である出力パルスを用いてベルト106やドラム126の駆動をフィードバック制御するものである。この駆動制御装置は、上記出力パルスを所定倍まで逓倍した逓倍信号である逓倍パルスを生成する逓倍手段としての逓倍部152を構成する検出用インターフェース装置142を備えている。また、出力パルス中又は逓倍信号中に、マークに対応する信号部分の間隔が予め決められた範囲(通常領域a1)外となる不連続部分が存在しないと判断したときには、逓倍パルスを用いてフィードバック制御を行い、不連続部分が存在すると判断したときには、逓倍パルスに代わる代替信号であるダミーパルスを用いてフィードバック制御を行うフィードバック制御手段としての検出用インターフェース装置142、マイクロコンピュータ135、指令発生装置139及びモータ駆動用インターフェース140も備えている。このような構成を有することで、上述したように、表面センサ109が低分解能のものであっても、その見かけ上の分解能を高める効果が得られ、出力パルス又は逓倍パルス中の連続部分については、目標位置に対するベルト106やドラム126の位置の誤差範囲を小さくすることができる。その結果、不連続部分の期間Bが終了した直後に生じ得る最大ズレ量D1を小さくすることができる。したがって、不連続部分の期間Bが終了した直後に生じ得るベルト106やドラム126の急激な速度変動を抑制することができ、また、不連続部分の期間Bの終了後にベルト106やドラム126の速度が安定するまでに要する期間C1も短縮することができる。
また、上記実施形態では、上記逓倍部152として、フィードバックした逓倍パルスと逓倍前の出力パルスとを位相比較し、その位相比較結果を用いて逓倍パルスを生成する逓倍回路であるPLL回路を用いている。これにより、安価な構成で、逓倍パルスを生成することが可能となる。
また、上記実施形態では、上記フィードバック制御手段に対し、逓倍パルスを用いてフィードバック制御させるか、ダミーパルスを用いてフィードバック制御させるかを切り替えるための切替処理を行う制御切替手段を有し、これによりフィードバック制御手段に対してダミーパルスを用いてフィードバック制御させる期間を、上記不連続部分が存在すると判断されてから、この不連続部分が存在しないと判断されるまでの期間Bに、更に上記逓倍回路による逓倍動作が安定化するまでに必要な時間E以上に設定された動作安定期間を加えたものとしている。これにより、上述したように、逓倍回路の遅れ時間による影響を受けることなく、適切なフィードバック制御を行うことができる。
また、上記実施形態では、上記不連続部分が存在するか否かの判断は、所定のサンプリング時間内に得た出力パルス又は逓倍パルス中におけるマークに対応した信号部分の数であるカウント値が規定数よりも少ないか否かによって行い、上記動作安定期間を、サンプリング時間の整数倍に相当する期間に設定している。これにより、上述したように、クロック発生回路を省略することが可能となり、低コスト化を図ることが可能となる。
また、上記実施形態では、上記フィードバック制御手段として機能するコンピュータ135であるマイクロプロセッサ136を上記制御切替手段として機能させるプログラムを記憶したプログラム記憶媒体であるROM137を有し、マイクロプロセッサ136は、このプログラムを実行することにより上記切替処理を行う。このようにソフトウェア上で切替処理を行うことにより、別途、上記制御切替手段として機能するハードウェアを設ける必要がないので、低コスト化を図ることができる。
また、上記実施形態中で述べたように、上記制御切替手段は、上記フィードバック制御手段に対して切替信号を送信することにより上記切替処理を行うように構成してもよい。このような構成によっても、上記切替処理を行うことができる。
また、上記実施例1乃至3に係る画像形成装置としてのカラー複写機は、無端移動する駆動制御対象部材としての感光体ドラム12、中間転写ベルト24、搬送ベルト34、感光体ベルト60、転写ベルト83、転写ドラム76、直接転写ベルト226と、これらの駆動制御を行う駆動制御手段とを備えている。そして、この駆動制御手段として、上述した実施形態で説明した駆動制御装置を用いている。これにより、駆動精度が最終画像の品質に大きく影響する駆動制御対象部材の駆動制御を向上させ、高品質な画像を得ることができる。
また、上記実施例4の画像読取装置は、原稿面に対して光を照射し、あるいは原稿面に対して照射された光の反射光を受光する走行体である光電変換ユニット908と、これを原稿面に沿って走行させるための駆動力を伝達する駆動力伝達経路上に設けられる無端移動する駆動制御対象部材であるワイヤ911やプーリ909,910と、これの駆動制御を行う駆動制御手段とを備えている。そして、この駆動制御手段として、上述した実施形態で説明した駆動制御装置を用いている。これにより、光電変換ユニット908の駆動精度が向上し、画像の読取精度を高めることができる。
本発明は、上記画像形成装置や画像読取装置における駆動制御対象部材の駆動制御に限定されることなく用いることができ、例えば、ODD(Optical Disk Drive)、HDD(Hard Disk Drive)、ロボット等に設けられる回転体の駆動制御にも適用することができる。
実施形態の一例であるベルト駆動装置の構成を示す概略構成図。 実施形態の他の例であるドラム駆動装置の構成を示す概略構成図。 (a)はリニアスケールのつなぎ目部分を拡大した図。(b)はリニアスケール上に汚れが付いた部分を拡大した図。 モータの角変位を表面センサの出力信号に基づいてデジタル制御する制御系の構成を示すブロック図。 実施形態に係るフィードバック制御系の概略構成を示す制御ブロック図。 同フィードバック制御系を構成する逓倍部を構成する逓倍回路を示す機能ブロック図。 補正処理部による補正処理を行わない場合において、不連続部分の前後にわたる、各サンプリング時間ごとにカウントされるパルス数を示すグラフ。 同フィードバック制御系における制御の流れを示すフローチャート。 同補正処理部による補正処理を行った場合において、不連続部分の前後にわたる、各サンプリング時間ごとにカウントされるパルス数を示すグラフ。。 (a)及び(b)は逓倍前の出力パルスと逓倍後の逓倍パルスとをそれぞれ示す図。 同フィードバック制御系を用いた場合において、不連続部分の期間の前後にわたり目標位置に対するベルトやドラムの位置を説明するためのグラフ。 表面センサから出力される出力パルスと逓倍部の動作との関係を説明するためのタイミングチャート。 変形例に係るフィードバック制御系における制御の流れを示すフローチャート。 同変形例に係る構成の他の例を説明すべく、表面センサの受光レベル、比較結果信号、逓倍信号をそれぞれ示すグラフ。 実施例1に係る1ドラム型カラー複写機の概要正面図。 実施例2に係る感光体ベルト方式のカラー複写機の概要正面図。 実施例3に係る直接転写ベルト方式のカラー複写機の概要正面図。 実施例4に係る画像読取装置の概要正面図。 実施形態における駆動制御の実行に使用するコンピュータの一例であるパーソナルコンピュータの正面図。 センサ出力について逓倍しないフィードバック制御系において、不連続部分の期間の前後にわたり目標位置に対するベルトやドラムの位置を説明するためのグラフ。
符号の説明
12 感光体ドラム
24 中間転写ベルト
34 搬送ベルト
60 感光体ベルト
76 転写ドラム
83 転写ベルト
102,121 モータ
106 ベルト(駆動制御対象部材)
108 リニアスケール
108a マーク
109 表面センサ
126 ドラム(駆動制御対象部材)
135 マイクロコンピュータ
136 マイクロプロセッサ
139 指令発生装置
140 モータ駆動用インターフェース
141 モータ駆動装置
142 検出用インターフェース装置
152 逓倍部
153 カウンタ
154 補正処理部
155 減算器
160 位相比較器
161 ループフィルタ
163 分周器
908 光電変換ユニット

Claims (8)

  1. 無端移動する駆動制御対象部材又は該駆動制御対象部材の無端移動に伴って無端移動する無端移動部材の無端移動方向にわたり所定間隔で連続するように設けた複数のマークをマーク検出手段によって検出し、これにより得られるマーク検出信号を用いて該駆動制御対象部材の駆動をフィードバック制御する駆動制御装置において、
    上記マーク検出信号を所定倍まで逓倍した逓倍信号を生成する逓倍手段と、
    該マーク検出信号中又は該逓倍信号中に、マークに対応する信号部分の間隔が予め決められた範囲外となる不連続部分が存在しないと判断したときには、該逓倍信号を用いてフィードバック制御を行い、該不連続部分が存在すると判断したときには、該逓倍信号に代わる代替信号を用いてフィードバック制御を行うフィードバック制御手段と
    該フィードバック制御手段に対し、上記逓倍信号を用いてフィードバック制御させるか、上記代替信号を用いてフィードバック制御させるかを切り替えるための切替処理を行う制御切替手段とを有し、
    上記制御切替手段により上記フィードバック制御手段に対して上記代替信号を用いてフィードバック制御させる期間を、上記不連続部分が存在すると判断されてから、該不連続部分が存在しないと判断されるまでの期間に、更に上記逓倍手段による逓倍動作が安定化するまでに必要な時間以上に設定された動作安定期間を加えたものとし、
    上記不連続部分が存在するか否かの判断は、所定のサンプリング時間内に得た上記マーク検出信号又は上記逓倍信号中におけるマークに対応した信号部分の数が規定数よりも少ないか否かによって行い、
    上記動作安定期間を、該サンプリング時間の整数倍に相当する期間に設定したことを特徴とする駆動制御装置。
  2. 請求項1の駆動制御装置において、
    上記逓倍手段として、フィードバックした逓倍信号と逓倍前のマーク検出信号とを位相比較し、その位相比較結果を用いて逓倍信号を生成する逓倍回路を用いることを特徴とする駆動制御装置
  3. 求項1又は2の駆動制御装置において、
    上記フィードバック制御手段として機能するコンピュータを上記制御切替手段として機能させるプログラムを記憶したプログラム記憶媒体を有し、
    該コンピュータは、該プログラムを実行することにより上記切替処理を行うことを特徴とする駆動制御装置。
  4. 請求項1又は2の駆動制御装置において、
    上記制御切替手段は、上記フィードバック制御手段に対して切替信号を送信することにより上記切替処理を行うことを特徴とする駆動制御装置。
  5. 無端移動する駆動制御対象部材又は該駆動制御対象部材の無端移動に伴って無端移動する無端移動部材の無端移動方向にわたり所定間隔で連続するように設けた複数のマークをマーク検出手段によって検出し、これにより得られるマーク検出信号を用いて該駆動制御対象部材の駆動をフィードバック制御する駆動制御方法において、
    上記マーク検出信号を所定倍まで逓倍した逓倍信号を生成する逓倍工程と、
    該マーク検出信号中又は該逓倍信号中に、マークに対応する信号部分の間隔が予め決められた範囲外となる不連続部分が存在しないと判断したときには、該逓倍信号を用いてフィードバック制御を行い、該不連続部分が存在すると判断したときには、該逓倍信号に代わる代替信号を用いてフィードバック制御を行うフィードバック制御工程と
    該フィードバック制御工程で、上記逓倍信号を用いてフィードバック制御させるか、上記代替信号を用いてフィードバック制御させるかを切り替えるための切替処理を行う制御切替工程とを有し、
    上記制御切替工程により上記フィードバック制御工程で上記代替信号を用いてフィードバック制御させる期間を、上記不連続部分が存在すると判断されてから、該不連続部分が存在しないと判断されるまでの期間に、更に上記逓倍工程による逓倍動作が安定化するまでに必要な時間以上に設定された動作安定期間を加えたものとし、
    上記不連続部分が存在するか否かの判断は、所定のサンプリング時間内に得た上記マーク検出信号又は上記逓倍信号中におけるマークに対応した信号部分の数が規定数よりも少ないか否かによって行い、
    上記動作安定期間を、該サンプリング時間の整数倍に相当する期間に設定したことを特徴とする駆動制御方法。
  6. 無端移動する駆動制御対象部材と、
    該駆動制御対象部材の駆動制御を行う駆動制御手段とを備えた画像形成装置において、
    上記駆動制御手段として、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の駆動制御装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  7. 原稿面に対して光を照射し、あるいは原稿面に対して照射された光の反射光を受光する走行体と、
    該走行体を該原稿面に沿って走行させるための駆動力を伝達する駆動力伝達経路上に設けられる無端移動する駆動制御対象部材と、
    該駆動制御対象部材の駆動制御を行う駆動制御手段とを備えた画像読取装置において、
    上記駆動制御手段として、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の駆動制御装置を用いることを特徴とする画像読取装置。
  8. 無端移動する駆動制御対象部材又は該駆動制御対象部材の無端移動に伴って無端移動する無端移動部材の無端移動方向にわたり所定間隔で連続するように設けた複数のマークをマーク検出手段によって検出し、これにより得られるマーク検出信号を用いて該駆動制御対象部材の駆動をフィードバック制御する駆動制御装置に設けられるコンピュータを機能させるためのプログラムにおいて、
    上記マーク検出信号中又はこれを上記駆動制御装置に設けられた逓倍手段によって所定倍まで逓倍して得た逓倍信号中に、マークに対応する信号部分の間隔が予め決められた範囲外となる不連続部分が存在しないと判断したときには、該逓倍信号を用いてフィードバック制御を行い、該不連続部分が存在すると判断したときには、該逓倍信号に代わる代替信号を用いてフィードバック制御を行うフィードバック制御手段、及び、該フィードバック制御手段に対し、上記逓倍信号を用いてフィードバック制御させるか、上記代替信号を用いてフィードバック制御させるかを切り替えるための切替処理を行う制御切替手段として、上記コンピュータを機能させるものであって、
    上記制御切替手段により上記フィードバック制御手段に対して上記代替信号を用いてフィードバック制御させる期間を、上記不連続部分が存在すると判断されてから、該不連続部分が存在しないと判断されるまでの期間に、更に上記逓倍手段による逓倍動作が安定化するまでに必要な時間以上に設定された動作安定期間を加えたものとし、
    上記不連続部分が存在するか否かの判断は、所定のサンプリング時間内に得た上記マーク検出信号又は上記逓倍信号中におけるマークに対応した信号部分の数が規定数よりも少ないか否かによって行い、
    上記動作安定期間を、該サンプリング時間の整数倍に相当する期間に設定されていることを特徴とするプログラム。
JP2003376433A 2003-09-10 2003-11-06 駆動制御装置、駆動制御方法、画像形成装置、画像読取装置及びプログラム Expired - Fee Related JP4294443B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003376433A JP4294443B2 (ja) 2003-11-06 2003-11-06 駆動制御装置、駆動制御方法、画像形成装置、画像読取装置及びプログラム
US10/937,447 US7576509B2 (en) 2003-09-10 2004-09-10 Drive control method, drive control device, belt apparatus, image forming apparatus, image reading apparatus, computer product
US11/684,991 US7696713B2 (en) 2003-09-10 2007-03-12 Drive control method, drive control device, belt apparatus, image forming apparatus, image reading apparatus, computer product

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003376433A JP4294443B2 (ja) 2003-11-06 2003-11-06 駆動制御装置、駆動制御方法、画像形成装置、画像読取装置及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005141442A JP2005141442A (ja) 2005-06-02
JP4294443B2 true JP4294443B2 (ja) 2009-07-15

Family

ID=34687474

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003376433A Expired - Fee Related JP4294443B2 (ja) 2003-09-10 2003-11-06 駆動制御装置、駆動制御方法、画像形成装置、画像読取装置及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4294443B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005141442A (ja) 2005-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7696713B2 (en) Drive control method, drive control device, belt apparatus, image forming apparatus, image reading apparatus, computer product
JP2004123383A (ja) ベルト駆動制御方法及びその装置、ベルト装置、画像形成装置、プロセスカートリッジ、プログラム並びに記録媒体
US20060133873A1 (en) Belt drive controlling method, belt drive controlling apparatus, belt apparatus, image forming apparatus, and computer product
JP2006113540A (ja) 画像形成装置
JP4351509B2 (ja) 回転体の位置制御方法・回転体の位置制御装置・画像形成装置・画像読み取り装置・記録媒体
JPH0736230A (ja) 画像濃度制御方法
JP3965357B2 (ja) 駆動制御方法及びその装置、ベルト装置、画像形成装置、画像読み取り装置、プログラム及び記録媒体
US20070092275A1 (en) Image forming apparatus using detection of toner image on image bearing member
JP2006006083A (ja) 駆動制御装置、駆動制御方法、画像形成装置、画像読取装置及びプログラム
JP2007072167A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP5627549B2 (ja) 画像形成装置
JP2007156194A (ja) 角変位又は変位制御装置及びこれを使用する画像形成装置
JP4294443B2 (ja) 駆動制御装置、駆動制御方法、画像形成装置、画像読取装置及びプログラム
JP2006215071A (ja) マーク部材、駆動制御装置、搬送装置、画像形成装置及び画像読取装置
JP3309306B2 (ja) デジタル画像形成装置
JP5123265B2 (ja) 画像形成装置
JP2005115903A (ja) 回転体の位置制御方法・回転体の位置制御装置・画像形成装置・画像読み取り装置・記録媒体
JP3961382B2 (ja) 外乱推定オブザーバ、角変位制御装置、画像形成装置、画像読み取り装置及び記録媒体
JP4092118B2 (ja) 回転体駆動制御方法、回転体駆動装置、画像形成装置、画像読み取り装置、及び記録媒体
JP4622420B2 (ja) カラー画像形成装置
JP2001147573A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP2005086956A (ja) 駆動制御方法、駆動制御装置、ベルト装置、画像形成装置、画像読み取り装置、プログラム及び記録媒体
JP2011102886A (ja) 画像形成装置
JP3659015B2 (ja) 濃度測定装置及びそれを利用した画像形成装置
JP4346832B2 (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081114

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090327

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090408

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130417

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140417

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees