JP4346832B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は潜像担持体から像担持体に複数色のトナー画像を順次に重ねて転写してカラー画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、画像形成装置に用いられている像担持体としてのベルトの表面速度の変動を測定すると、図22に示すような周期的変動が観測される。この周期的変動の周期Tは、ベルトを駆動する駆動ロールの軸の回転速度が一定であっても、この駆動ロールが偏心していると、これがベルトの表面速度変動となって現れる。画像形成装置において、像担持体としてのベルトの表面速度を測定すると、ベルトの表面速度変動に駆動ロールの偏心による速度変動が合成されたものが測定される。従って、ベルトの表面速度の測定結果をもとにベルトの速度制御を行うと、ベルトの表面速度は駆動ロールの偏心により駆動ロール回転周期の速度変動が発生してしまう。
【0003】
また、ベルト上に一定間隔のマークを設けて該マークをセンサで検知し、このセンサのマーク検知間隔からベルトの速度を算出する方法もある。この方法では、ベルトの速度を検知するためのロールがないので、駆動ロール回転周波数は検知できるが、マークの汚れ、傷等で誤った検知を行うと、ベルトの大きな速度変動が発生してしまう。また、ベルト上に正確に一定間隔でマークを付けることが必要である。
【0004】
上記問題を解決すべく発明されたベルト搬送装置が特開平6−263281号公報に記載されている。このベルト搬送装置は、ベルト上の1箇所にマーク(又はホール)を設け、このマークを検知してセンサ信号を発生する光学式センサと、ベルトを回転させる駆動ロールの軸上に取り付けられてベルトの1回転に1回インデックス信号を発生するエンコーダとを設け、センサ信号のオン時間のフーリエ変換と、この時のエンコーダからのインデックス信号のカウント値のフーリエ変換によってベルトの表面速度を検出し、その速度データをメモリに保存して、ベルトの速度変動を敢えて抑制せずに、1色目で測定したベルトの速度変動を基準にして、2色目以降でベルトの速度変動を制御するものであり、ベルト上の汚れや傷によベルト表面速度の測定誤差の影響が少なくなる効果がある。
【0005】
また、潜像担持体としての感光体ドラム及び像担持体としての中間転写ベルトを有するカラー画像形成装置では、感光体ドラム上に潜像を形成して現像する動作を繰り返すことにより各色のトナー画像を形成するとともに、感光体ドラムから中間転写ベルトへ各色のトナー像を重ね合わせて転写してカラー画像を形成し、この各色のトナー画像の転写が全て終った時点でカラー画像が中間転写ベルトから紙に転写される。中間転写ベルトには一回転に一色のトナー画像を感光体ドラムから転写するが、中間転写ベルトの次の周回には別の色のトナー像を感光体ドラムから中間転写ベルト上の転写済みのトナー画像に重ね合わせて転写しなければならないので、感光体ドラムと中間転写ベルトとの位置合わせが重要である。
【0006】
一般的には中間転写ベルト上の像形成部(感光体ドラムからトナー画像が転写される部分)以外の一箇所にマークを付け、このマークをセンサにより読み取ることで、原点マーク信号を中間転写ベルトの一回転に一回発生させ、この原点マーク信号の発生タイミングで潜像形成をスタートさせて色合わせ(各色のトナー画像の位置合わせ)を行う色合わせ方法が採用されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開平6−263281号公報記載のベルト搬送装置では、センサ信号のオン時間のフーリエ変換と、この時のエンコーダからのインデックス信号のカウント値のフーリエ変換によってベルト表面速度を検出するので、検出結果は複数のマーク信号による速度データであり、実時間の速度のデータではなく、遅延及び平均化がなされて応答が遅くなり、高速なベルト速度制御ができない。また、速度データをメモリに保存するので、ベルトの1周目以降にマークに汚れや傷が付いた場合には異常信号が発生してしまい、動作が不安定になってしまう。
【0008】
また、上記色合わせ方法では、画像の書き出しでは比較的ずれのない各色のトナー画像が得られるが、画像の後端部に近づくと各色のトナー画像にずれが生じてしまうという問題がある。これは、中間転写ベルトは、感光体ドラムと異なり、クリーニングや紙への画像転写の摂動が断続的に発生して負荷が一定でないことや、複数本のローラにより保持されていることにより、それぞれのローラの偏心・変形成分が不規則に発生するためである。
【0009】
中間転写ベルト表面の位置決め誤差の様子は図23に示すようになり、中間転写ベルト上のシアン(以下Cという)、マゼンタ(以下Mという)、イエロー(以下Yという)、ブラック(以下Kという)の各色のトナー画像が長周期の変動成分を持つようになる。中間転写ベルトが図23に示すような位置変動をしているときに各色のトナー画像を重ね合わせると、図24に示すような位置変動を持つ各色トナー画像の重ね合わせとなり、画像先端では各色トナー画像の位置が合っているが、徐々に色のずれたカラー画像が形成されてしまう。
【0010】
本発明は、各色のトナー画像の位置合わせを正確に行うことができ、色ずれのないカラー画像を形成することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、回転駆動されて複数の潜像が順次に形成され該複数の潜像が現像されて複数色のトナー画像が順次に形成される潜像担持体と、前記潜像担持体に対して入力された複数色の画像信号に基づいて一定周期で1ライン分の書き込みを行って複数の潜像を形成する潜像形成手段と、駆動モータで回転駆動されることにより前記潜像担持体に接して回転し、前記潜像担持体から複数色のトナー画像が順次に重ねて転写されてカラー画像が形成される像担持体とを有する画像形成装置において、前記像担持体に回転方向に等間隔で配列された光学パターンと、この光学パターンを読み取ることにより前記像担持体の回転状態を検出する検出手段と、この検出手段からの検出信号に基づいて前記像担持体の回転位置が目標値となるように前記駆動モータを制御する像担持体回転制御手段と、前記画像信号を作り出して前記潜像形成手段へ出力する画像信号生成手段を有し、前記画像信号生成手段は前記検出手段からの検出信号より前記像担持体の位置変動を求めて該位置変動に応じて前記画像信号を補正し、前記像担持体回転制御手段は前記検出手段からの各検出信号の間を該検出信号よりも短い周期の一定間隔のクロックで時間的に補間する信号補間手段を有していて該信号補間手段により検出信号の間が前記クロックで時間的に補間された信号に基づいて前記像担持体の回転位置が目標値となるように前記駆動モータを制御するものである。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体と接触する構造体は少なくとも前記像担持体の前記光学パターン形成部との間にギャップを設けたものである。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体と接触する構造体と、前記像担持体の前記構造体との接触部分を洗浄する洗浄部材とを有するものである。
【0014】
請求項4に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体と接触する構造体と、前記像担持体と前記構造体との接触部分で前記像担持体を除電する除電部材とを有するものである。
【0015】
請求項5に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記光学パターンは前記像担持体に対して複数の光学パターンを有するスリットを少なくとも2箇所以上形成したものとしたものである。
【0016】
請求項6に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記光学パターンのピッチが前記潜像形成手段の解像度の整数比であるものである。
【0017】
請求項7に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記検出器を前記潜像担持体と前記像担持体との接触部近傍に配置したものである。
【0018】
請求項8に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体をクリーニングするクリーニング手段と、このクリーニング手段を前記像担持体に対して接離させる接離手段とを有し、この接離手段を前記検出手段からの検出信号により制御するものである。
【0019】
請求項9に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体上の画像を転写材に転写させる転写手段を有し、この転写手段による画像転写を前記検出手段からの検出信号により制御するものである。
【0020】
請求項10に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体上の画像を転写材に転写させる転写手段と、この転写手段を前記像担持体に対して接離させる接離手段とを有し、この接離手段を前記検出手段からの検出信号により制御するものである。
【0021】
請求項11に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体は無端ベルト状像担持体であり、この無端ベルト状像担持体の平坦部に対向して前記検出手段を配置したものである。
【0022】
請求項12に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記検出手段を前記像担持体の移動方向に対する振動の少ない位置に配置し、あるいは前記検出手段の振動を低減する手段を付加したものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態は、中間転写ベルトの位置変動を計測してその位置情報に基づいて潜像担持体上の潜像形成を制御することにより例えば図25に示すように中間転写ベルトの位置変動の低周波成分を補正し、これにより前述の問題を解決して各色のトナー画像の位置合わせを正確に行うようにしたものである。
【0025】
図2は、本発明の第1実施形態を示す。この第1実施形態は画像形成装置であるカラー形成装置の一形態である。このカラー画像形成装置は、カラー画像読取部(以下、カラースキャナという)1、画像形成部(以下、カラープリンタという)2、給紙部3等で構成されたカラー複写機である。
【0026】
カラースキャナ1は、コンタクトガラス101上に載置された原稿4を照明ランプ102により照明し、その反射光をミラー群103a,103b,103c及びレンズ104を介してカラーセンサ105に結像するとともに、照明ランプ102及びミラー群103a,103b,103cの移動により原稿4を走査し、原稿4のカラー画像情報を、例えば赤,緑,青(以下、それぞれR,G,Bという)の色分解光毎に読み取ってそれぞれ電気的な画像信号に変換する。ここで、カラーセンサ105は、本実施形態ではR,G,Bの色分解手段とCCDのような光電変換素子で構成され、原稿4の画像を色分解したR,G,B3色のカラー画像情報を同時に読み取る。
【0027】
そして、図示しない画像処理部は、カラースキャナ1からのR,G,B各色に分解した画像信号に対してその強度レベルをもとにして色変換処理を行い、K、C、M、Y各色のカラー画像データを順次に得る。そして、カラープリンタ2は、画像処理部からのK、C、M、Y各色のカラー画像データにより順次にK、C、M、Y各色の画像形成を行い、これらの画像を重ね合わせて最終的な4色重ねのフルカラー画像を形成する。
【0028】
カラースキャナ1は、カラープリンタ2の動作とタイミングを取ったスキャナスタ−ト信号を受けて、照明ランプ102及びミラー群103a,103b,103c等からなる光学系の矢印方向への移動で原稿4を走査し、R、G、B3色のカラー画像データを画像処理部へ出力して1回の走査毎に1色のカラー画像データが画像処理部から得られる。この動作が合計4回繰り返されることによって、4色のカラー画像データが画像処理部から順次に得られる。そして、カラープリンタ2が、画像処理部からのK、C、M、Y各色のカラー画像データにより順次にK、C、M、Y各色の画像形成を行い、これらの画像を重ね合わせて最終的な4色重ねのフルカラー画像を形成する。
【0029】
カラープリンタ2は、潜像担持体としての感光体(ここではドラム状感光体)200、露光手段としての書き込み光学ユニット220、現像手段としてのリボルバ現像ユニット230、中間転写ユニット500、2次転写ユニット600、定着装置270等で構成されている。
【0030】
感光体200は図示しない駆動モータにより回転駆動されて矢印の反時計方向に回転し、その周りには図3にも示すように感光体クリ−ニング装置201、除電ランプ202、帯電手段としての帯電器203、表面電位センサ204、リボルバ現像ユニット230の選択された現像器、反射濃度センサ205、中間転写ユニット500などが配置されている。
【0031】
帯電器203は、図示しない帯電用電源から電圧が印加されて感光体200を一様に帯電させる。表面電位センサ204は感光体200の表面電位を検知し、反射濃度センサ205は感光体200の反射濃度を光学的に検知する。帯電器203及び書き込み光学ユニット220は感光体200上に静電潜像を形成する潜像形成手段を構成し、この潜像形成手段とリボルバ現像ユニット230は感光体200上にトナー像を形成するトナー像形成手段を構成している。
【0032】
また、書き込み光学ユニット220は、カラースキャナ1から画像処理部を介して入力されるカラー画像データを光信号に変換して、感光体200にカラー画像データに対応した光書き込みを行い、感光体200上に静電潜像を形成する。この書き込み光学ユニット220は、光源としての半導体レーザ221、ポリゴンミラー222とその回転駆動用モ−タ223、f/θレンズ224、反射ミラー225などで構成されている。半導体レーザ221は、カラースキャナ1から画像処理部を介して入力されるカラー画像データにより駆動制御されることで、カラー画像データで変調されたレーザ光を出射する。このレーザ光は、ポリゴンミラー222により主走査方向に走査され、f/θレンズ224、反射ミラー225などを介して感光体200に照射される。
【0033】
また、リボルバ現像ユニット230は、K現像器231K、C現像器231C、M現像器231M、Y現像器231Yと、これらの現像器231K、231C、231M、231Yを反時計方向に回転させるリボルバ回転駆動部と、各現像器231K、231C、231M、231YにKトナー、Cトナー、Mトナー、Yトナーをそれぞれ補給するK、C、M、Y各色のトナー補給部などで構成されている。
【0034】
各現像器231K、231C、231M、231Yは、感光体200上の静電潜像を現像するために現像剤の穂を感光体200の表面に接触させて回転する現像剤担持体としての現像ローラと、現像剤を汲み上げて撹拌するために回転する攪拌手段としての現像剤パドルなどで構成されている。各色のトナー補給部はそれぞれ図示しないトナー補給モータで駆動されることにより各現像器231K、231C、231M、231Yへのトナー補給を行い、各現像器231K、231C、231M、231Yは内部の現像剤とトナー補給部から補給されたトナーとを現像剤パドルで攪拌する。
【0035】
各現像器231K、231C、231M、231Y内には、Kトナーとフェライトキャリアとからなる2成分現像剤、Cトナーとフェライトキャリアとからなる2成分現像剤、Mトナーとフェライトキャリアとからなる2成分現像剤、Yトナーとフェライトキャリアとからなる2成分現像剤がそれぞれ収納されており、K、C、M、Y各色のトナーがフェライトキャリアとの撹拌によって負極性に帯電される。また、各現像器231K、231C、231M、231Y内の現像ローラには図示しない現像バイアス電源によって負の直流電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスが印加され、現像ローラが感光体200の金属基体層に対して所定電位にバイアスされている。
【0036】
本カラー複写機の待機状態では、リボルバ現像ユニット230はK現像器231Kが現像位置のホームポジションにセットされており、スタートキーが押されて複写動作が開始されると、カラースキャナ1で所定のタイミングからK画像データを得るための原稿画像の読み取りが開始され、このカラースキャナ1からのカラー画像データが画像処理部を介して書き込み光学ユニット220に入力されて書き込み光学ユニット220が画像処理部からのK画像データに基づきレーザ光による光書き込み、静電潜像形成を開始する(以下、K画像データによる静電潜像をK潜像という。C画像データによる静電潜像、M画像データによる静電潜像、Y画像データによる静電潜像も同様にC潜像、M潜像、Y潜像という)。
【0037】
リボルバ現像ユニット230は、感光体200上のK潜像の先端部から現像すべく現像位置にK潜像先端部が到達する前に、K現像器231KにおけるK現像ローラの回転を開始し、感光体200上のK潜像をK現像器231Kで現像してKトナー像とする。そして、以後、感光体200上のK潜像の現像動作が続けられるが、K潜像の後端部が現像位置を通過した時点で、速やかに次の色の現像器が現像位置にくるまで、リボルバ現像ユニット230が回転する。これは、少なくとも次の画像データによる静電潜像の先端部が現像位置に到達する前に完了する。
【0038】
中間転写ユニット500は、後述する複数のローラに張架された像担持体としての中間転写ベルト501からなる中間転写体などで構成されている。この中間転写ベルト501の周りには、2次転写ユニット600の転写材担持体である2次転写ベルト601、2次転写手段である2次転写バイアスローラ605、中間転写体クリーニング手段であるベルトクリーニング装置504、潤滑剤塗布手段である潤滑剤塗布ブラシ505などが中間転写ベルト501と対向するように配設されている。
【0039】
中間転写ベルト501は、1次転写手段である1次転写バイアスローラ507、ベルト駆動ローラ508、ベルトテンションローラ509、2次転写対向ローラ510,クリーニング対向ローラ511、及びアースローラ512に張架されている。これらのローラ507〜512は導電性材料で形成され、1次転写バイアスローラ507以外の各ローラ508〜512は接地されている。
【0040】
1次転写バイアスローラ507には、1次転写電源801により、中間転写ベルト501上のトナー像の重ね合わせ数に応じて所定の大きさの電流又は電圧に制御された転写バイアスが印加される。また、中間転写ベルト501は、図示しない駆動モータによって回転駆動されるベルト駆動ローラ508により、矢印方向に駆動される。
【0041】
感光体200上のトナー像を中間転写ベルト501に転写する転写部(以下1次転写部という)では、中間転写ベルト501を1次転写バイアスローラ507及びアースローラ512で感光体200側に押し当てるように張架することにより、感光体200と中間転写ベルト501との間に所定幅のニップ部を形成している。
【0042】
潤滑剤塗布ブラシ505は、板状に形成された潤滑剤としてのステアリン酸亜鉛506を研磨し、この研磨された微粒子を中間転写ベルト501に塗布する。この潤滑剤塗布ブラシ505も、図示しない接離機構により中間転写ベルト501に対して接離可能に構成され、所定のタイミングで中間転写ベルト501に接触するように制御される。
【0043】
2次転写ユニット600は、3つの支持ローラ602、603、604に張架された2次転写ベルト601と、2次転写バイアスローラ605などで構成され、2次転写ベルト601の支持ローラ602、603間張架部が2次転写対向ローラ510に対して中間転写ベルト501を介して圧接可能になっている。3つの支持ローラ602,603,604の一つは、図示しない駆動手段によって回転駆動される駆動ローラであり、この駆動ローラにより2次転写ベルト601が駆動される。
【0044】
2次転写バイアスローラ605は、2次転写対向ローラ510との間に中間転写ベルト501と2次転写ベルト601を挟持するように配設され、2次転写電源802によって所定電流の転写バイアスが印加される。また、2次転写ベルト601及び2次転写バイアスローラ605が、2次転写対向ローラ510に対して圧接する位置と離間する位置とを取り得るように、支持ローラ602及び2次転写バイアスローラ605を駆動する図示しない接離手段が設けられている。図3の2点鎖線は2次転写ベルト601及び2次転写バイアスローラ605が2次転写対向ローラ510から離間している位置を示し、図3の実線は2次転写ベルト601及び2次転写バイアスローラ605が2次転写対向ローラ510に圧接している位置を示す。
【0045】
一対のレジストローラ650は、2次転写バイアスローラ605及び2次転写対向ローラ510に挟持された中間転写ベルト501及び2次転写ベルト601の間に、所定のタイミングで転写材である転写紙を送り込む。
2次転写ベルト601の定着装置270側の支持ローラ603に張架されている部分には、転写材除電手段である転写紙除電チャージャ606と、転写材担持体除電手段であるベルト除電チャージャ607とが対向して配置されている。また、2次転写ベルト601の下側支持ローラ604に張架されている部分には、転写材担持体クリーニング手段であるクリーニングブレード608が当接している。
【0046】
転写紙除電チャージャ606は、2次転写ベルト601上の転写紙に保持されている電荷を除電することにより、転写紙自体のこしの強さで転写紙を2次転写ベルト601から分離させる。ベルト除電チャージャ607は、2次転写ベルト601上に残留する電荷を除電する。また、クリーニングブレード608は、2次転写ベルト601の表面に付着した付着物を除去してクリーニングする。
【0047】
このように構成したカラー複写機において、画像形成サイクルが開始されると、感光体200と中間転写ベルト501は、図示しない駆動モータによって回転駆動されて一次転写位置において同じ線速度で回転する。感光体200及び中間転写ベルト501の回転に伴ってKトナー像形成、Cトナー像形成、Mトナー像形成、Yトナー像形成が行われてこれらのKトナー像、Cトナー像、Mトナー像、Yトナー像が1次転写電源801から1次転写バイアスローラ507に印加される転写バイアスにより感光体200から中間転写ベルト501へ順次に重ねて1次転写され、最終的に中間転写ベルト501上に4色重ねのフルカラートナー像が形成される。
【0048】
トナー像形成は次のように行われる。帯電チャージャ203は、コロナ放電によって感光体200の表面を負電荷で所定電位に一様に帯電させる。書き込み光学ユニット220は画像処理部からのK画像信号に基づいて感光体200にラスタ露光を行う。このとき、当初一様に帯電された感光体200の表面の露光された部分は、露光光量に比例する電荷が消失し、K潜像が形成される。
【0049】
このK潜像は、K現像器231KにおけるK現像ローラ上の負帯電されたKトナーが接触することにより、感光体200の露光されない部分にはトナーが付着せず、感光体200の露光された部分にはトナーが付着し、K潜像と相似なKトナー像が形成される。この感光体200上に形成されたKトナー像は、1次転写位置で感光体200と接触状態で等速駆動している中間転写ベルト501の表面に転写される。以下、感光体200から中間転写ベルト501へのトナー像の転写をベルト転写という。ベルト転写後の感光体200は、感光体200の再使用に備えて、除電ランプ202により均一に除電され、表面に残留している若干の未転写残留トナーが感光体クリーニング装置201で清掃される。
【0050】
感光体200側では上述したK画像形成工程の次にC画像形成工程に進み、所定のタイミングでカラースキャナ1によりC画像データを得るための原稿画像の読み取りが始まり、カラースキャナ1からR、G、B3色のカラー画像データが画像処理部へ出力されて画像処理部から書き込み光学ユニット220へC画像データが出力される。書き込み光学ユニット220は、画像処理部からのC画像データにより感光体200に光書き込みを行って感光体200の表面にC潜像を形成する。
【0051】
そして、リボルバ現像ユニット230は感光体200上のK潜像の後端部が通過した後で、且つC潜像の先端部が到達する前に回転動作を行ってC現像器231Cを現像位置にセットし、C潜像はC現像器231Cで現像されてCトナー像となる。
【0052】
以後、C現像器231Cは感光体200上のC潜像領域の現像を続けるが、感光体200上のC潜像の後端部が通過した時点で、先のK現像器231Kの場合と同様にリボルバ現像ユニット230が回転動作を行って次のM現像器231Mを現像位置に移動させる。これもやはり次のM潜像の先端部が現像位置に到達する前に完了する。
【0053】
この感光体200上に形成されたCトナー像は、1次転写位置で感光体200と接触状態で等速駆動している中間転写ベルト501の表面にKトナー像と重ねてベルト転写される。ベルト転写後の感光体200は、感光体200の再使用に備えて、除電ランプ202により均一に除電され、表面に残留している若干の未転写残留トナーが感光体クリーニング装置201で清掃される。
【0054】
感光体200側ではC画像形成工程の次にM画像形成工程に進み、所定のタイミングでカラースキャナ1によりM画像データを得るための原稿画像の読み取りが始まり、カラースキャナ1からR、G、B3色のカラー画像データが画像処理部へ出力されて画像処理部から書き込み光学ユニット220へM画像データが出力される。書き込み光学ユニット220は、画像処理部からのM画像データにより感光体200に光書き込みを行って感光体200の表面にM潜像を形成する。
【0055】
そして、リボルバ現像ユニット400は感光体200上のC潜像の後端部が通過した後で、且つM潜像の先端部が到達する前に回転動作を行ってM現像器231Mを現像位置にセットし、M潜像はM現像器231Mで現像されてMトナー像となる。以後、M現像器231Mは感光体200上のM潜像領域の現像を続けるが、感光体200上のM潜像の後端部が通過した時点で、リボルバ現像ユニット230が回転動作を行って次のY現像器231Yを現像位置に移動させる。これもやはり次のY潜像の先端部が現像位置に到達する前に完了する。
【0056】
この感光体200上に形成されたMトナー像は、1次転写位置で感光体200と接触状態で等速駆動している中間転写ベルト501の表面にKトナー像及びCトナー像と重ねてベルト転写される。ベルト転写後の感光体200は、感光体200の再使用に備えて、除電ランプ202により均一に除電され、表面に残留している若干の未転写残留トナーが感光体クリーニング装置201で清掃される。
【0057】
感光体200側ではM画像形成工程の次にY画像形成工程に進み、所定のタイミングでカラースキャナ1によりY画像データを得るための原稿画像の読み取りが始まり、カラースキャナ1からR、G、B3色のカラー画像データが画像処理部へ出力されて画像処理部から書き込み光学ユニット220へY画像データが出力される。書き込み光学ユニット220は、画像処理部からのY画像データにより感光体200に光書き込みを行って感光体200の表面にY潜像を形成する。
【0058】
そして、リボルバ現像ユニット400は感光体200上のM潜像の後端部が通過した後で、且つY潜像の先端部が到達する前に回転動作を行ってY現像器231Yを現像位置にセットし、Y潜像はY現像器231Yで現像されてYトナー像となる。以後、Y現像器231Yは感光体200上のY潜像領域の現像を続けるが、感光体200上のY潜像の後端部が通過した時点で、リボルバ現像ユニット230が回転動作を行ってK現像器231Kを現像位置に移動させる。
【0059】
この感光体200上に形成されたYトナー像は、1次転写位置で感光体200と接触状態で等速駆動している中間転写ベルト501の表面にKトナー像、Cトナー像及びMトナー像と重ねてベルト転写され、4色重ねのフルカラー画像が形成される。ベルト転写後の感光体200は、感光体200の再使用に備えて、除電ランプ202により均一に除電され、表面に残留している若干の未転写残留トナーが感光体クリーニング装置201で清掃される。
【0060】
このように、中間転写ベルト501上には、感光体200上に順次に形成されたK、C、M、Y各色のトナー像が、同一面に順次に位置合わせされて転写されて4色重ねのフルカラー画像が形成される。上記画像形成動作が開始される時期には転写紙Pは給紙部3又は手差しトレイ210から給送されてレジストローラ650のニップ部で待機している。
【0061】
2次転写対向ローラ510及び2次転写バイアスローラ605によりニップが形成された2次転写部に中間転写ベルト501上のフルカラー画像の先端がさしかかるときに、ちょうど転写紙Pの先端がそのフルカラー画像の先端に一致するようにレジストローラ650が駆動され、転写紙Pとフルカラー画像とのレジスト合わせが行われて転写紙Pがレジストローラ650により送り出される。
【0062】
転写紙Pは中間転写ベルト501上のフルカラー画像と重ねられて2次転写部を通過する。このとき、2次転写電源802によって2次転写バイアスローラ605に印加される転写バイアスにより、中間転写ベルト501上の4色重ねのフルカラー画像が転写紙P上に一括して転写される。
【0063】
その後、転写紙Pは、2次転写ベルト601の移動方向における2次転写部の下流側に配置された転写紙除電チャージャ606と2次転写ベルト601との対向部を通過するときに転写紙除電チャージャ606により除電され、2次転写ベルト601から剥離されて搬送装置211により定着装置270に向けて送られる。転写紙Pは、定着装置270によりトナー像が溶融定着され、一対の排出ローラ212により図示しないコピートレイに表向きにスタックされ、フルカラーコピーが得られる。
また、転写紙Pにトナー像を転写した後の中間転写ベルト501の表面に残留したトナーは、図示しない離接機構によって中間転写ベルト501に押圧されるベルトクリーニング装置504によってクリーニングされる。
【0064】
ここで、リピート複写の時は、カラースキャナ1の動作及び感光体200への画像形成は、1枚目の4色目(Y)の画像形成工程に引き続き、所定のタイミングで2枚目の1色目(K)の画像形成工程に進む。また、中間転写ベルト501の方は、1枚目の4色重ねフルカラー画像の転写紙への一括転写工程に引き続き、表面がベルトクリーニング装置504でクリーニングされた領域に、2枚目のKトナー像がベルト転写される。その後は、1枚目と同様な動作になる。
【0065】
以上は、4色フルカラーコピーを得るコピーモードであるが、3色コピーモード、2色コピーモードの場合は、指定された色と回数の分について、上記同様の動作を行うことになる。
また、単色コピーモードの場合は、所定枚数の複写が終了するまでの間、リボルバ現像ユニット230の所定色の現像器のみを現像動作状態にし、ベルトクリーニング装置504を中間転写ベルト501に押圧させた状態のままにして複写動作を行う。
【0066】
本実施形態の画像形成装置においては、図1に示すように、中間転写ベルト501の表面もしくは内側面には微細且つ精密な目盛が中間転写ベルト501の回転方向に一定の間隔で形成された光学パターン701が設けられ、この光学パターン701は位置の目盛線として利用される。光学パターン701を読み取る読み取り手段としての光学型の検出器702は、光学パターン701の反射率周期の複数周期分を同時に検出する検出器として構成される。また、本実施形態は潜像形成手段を駆動する駆動信号(画像信号を含む変調信号)を生成する画像信号生成手段を有し、この画像信号生成手段には検出器702からの検出信号が入力される。
【0067】
ここに、駆動モータ703は駆動ローラ508に連結されて中間転写ベルト501を駆動ローラ508を介して回転駆動する。また、同期信号発生手段としてのビームディテクタ726は、ポリゴンミラー222からのレーザビームを書き込み領域よりも走査開始側で検知してポリゴンミラー222の1回転に付き1回以上同期信号(ここではポリゴンミラー222の1面に付き1回)を発生し、つまりポリゴンミラー222によるレーザビーム走査毎に1回同期信号を発生する。
【0068】
次に、光学パターン701及び検出器702について説明する。
光学パターン701は、図4に示すように反射部701aと透過部701bとが中間転写ベルト501の回転方向へ一定の間隔で交互に配列されたスリットパターンとすれば、一般的に入手しやすく利用しやすい。検出器702は、光学パターン701の反射率周期の複数周期分を同時に検出する検出器であり、例えば分割ビーム705により光学パターン701を検出する図5に示すような検出器が用いられる。この場合、分割ビーム705は光学パターン701の周期と同じ周期にすると良い。検出器702が図5に示すように光源706からレンズ707及びスリットマスク708を介して光学パターン701へこれと同周期のビームパターン705を照射すると、光学パターン701の移動に伴い光学パターン701と同周期のビームの反射、透過の繰り返しが生じ、その反射ビームをフォトダイオードのような受光素子で検出することにより、光学パターン701の移動速度・位置に応じた信号が得られる。
【0069】
また、検出器702はスリット投影で光学パターン701の複数本(複数周期分)を同時に検知するものを用いてもよい。この場合、検出器702は、例えば図7に示すように、光源715からの光をレンズ716によりほぼ平行光として図6に示すようなスリット板717の複数のスリットを通して分割ビーム705とし、光学パターン701に照射する。中間転写ベルト501の移動に伴い光学パターン701が移動すると、検出器702でスリット板717の複数のスリットを通して光学パターン701をみた場合には分割ビーム705の光学パターン701による反射と透過が交互に繰り返され、その反射ビームがスリット板717の複数のスリットを通して受光器718で検出されて上記と同様の信号が得られる。また、中間転写ベルト501には中間転写ベルト501の原点を示す原点マークが設けられ、検出器702は中間転写ベルト501上の原点マークを検出して原点信号を出力する。
【0070】
光学パターン701の作成方法については、エッチング、印刷、フォトエマルジョンフィルムにより光学パターン701を作成できる。光学パターン701を中間転写ベルト501上に形成するには、可とう性の有る素材によるスリットパターン701を中間転写ベルト501に接着する方法、テープ状パターン701を中間転写ベルト501に接着する方法、中間転写ベルト501に光学パターン701を直接印刷する方法などを採用すればよい。また、光学パターン701の形状についても、長方形パターンの連続である必要性はなく、自由に選択して良い。
【0071】
次に、上記画像信号生成手段について説明する。
画像信号生成手段は、出力すべき画像データが入力され(カラースキャナ1から画像処理部を介してカラー画像データが入力され)、この画像データに基づいて、潜像形成手段としての書き込み光学ユニット220を駆動するための駆動信号(画像信号を含む変調信号)を生成する部分である。本実施形態では、画像信号生成手段は、画像データと共に検出器702からの検出信号が同時に入力され、検出器702からの検出信号に基づいて駆動信号を生成することを特徴としている。
【0072】
画像信号生成手段は、画像データ及び検出器702からの検出信号だけでなく通常は本実施形態の制御手段であるCPUからの制御信号や各種プロセスに関する信号なども送受信する。なお、画像信号生成手段は本実施形態のメイン制御部を構成するCPUにより構成することも可能である。
【0073】
図8は本実施形態に用いられる画像信号生成手段の一例を示す。この画像信号生成手段719は、データ生成部721、変調回路722、矩形化回路723及びカウンタ位置比較回路724を有する。中間転写ベルト501表面の位置を計測する位置計測手段としての位検出器702からの検出信号は、中間転写ベルト501に形成された光学パターン701の1周期に相当する周期を持つ正弦波状信号となり、矩形化回路723により矩形化(パルス化)される。
【0074】
中間転写ベルト501の位置変動を検出する位置変動検出手段としてのカウンタ位置比較回路724は、矩形化回路723からのパルスを積算することで位置データを得ることが可能であり、矩形化回路723からのパルスの周期を計測することで速度データを得ることも可能である。カウンタ位置比較回路724は、矩形化回路723からのパルスと基準クロックをそれぞれ積算することで中間転写ベルト501の現在位置と目標位置を求め、これらのカウント値を比較することで中間転写ベルト501の位置変動を求めて位置データとしてデータ生成部721へ出力する。
【0075】
潜像形成手段に書き込み光学ユニットを用いた場合には感光体にポリゴンミラー222の回転速度に合わせて一定周期で1ライン分の書き込みが行われ、また、潜像形成手段にLEDヘッドを用いた場合においても感光体に一定周期間隔で書き込みが行われるので、感光体表面の速度が一定であって、もし中間転写ベルト表面が速度変動を起こしていれば、その変動がそのまま、感光体から中間転写ベルトへ転写されるトナー画像の位置ずれとなって現れてしまう。
【0076】
画像形成手段719では、データ生成部721は、入力画像データより1ライン毎の画像データを生成してバッファに蓄え、このバッファからビームディテクタ726からの同期信号に同期して画像データを変調回路722へ出力する。変調回路722はデータ生成部721からの画像データを変調して半導体レーザ(LD)ドライバ725へ出力する。LDドライバ725は、変調回路722からの変調信号により書き込み光学ユニット220のLD221を駆動してレーザビームを出射させる。
【0077】
ここで、画像信号生成手段719では、検出器702によって得られた中間転写ベルト501の位置計測結果を使って画像データの修正を行って画像データの位置変動(中間転写ベルト501表面の位置変動分)を補正することにより、歪みの無い静電潜像を得る。すなわち、データ生成部721は、入力画像データより1ライン毎の画像データを生成してバッファに蓄える際に、1ライン毎に生成する画像データをカウンタ位置比較回路724からの位置データに基づき補正して画像データを作り直すことで画像データの位置変動(中間転写ベルト501表面の位置変動分)を補正する、すなわち、1ライン毎に生成する画像データを、中間転写ベルト501表面の位置変動分に応じて位置補正を行って画像データを作り直すことにより、歪みの無い静電潜像を得る。
【0078】
図9は本実施形態に用いられる画像信号生成手段の他の例を示す。この画像信号生成手段7727は、データ生成部728、変調回路729及び矩形化回路730を有する。データ生成部728は、入力画像データより1ライン毎の画像データを生成してバッファに蓄え、このバッファからビームディテクタ726からの同期信号に同期して画像データを変調回路729へ出力する。変調回路729はトリガ信号によりトリガされてデータ生成部728からの画像データを変調してLDドライバ725へ出力する。
【0079】
ここで、画像信号生成手段727では、検出器702により得られた中間転写ベルト501の位置計測結果を使って書き込みタイミングの修正を行って静電潜像の位置変動(中間転写ベルト501の位置変動分)を補正することにより、歪みの無い静電潜像を得る。すなわち、検出器702からの検出信号は矩形化回路730により矩形化(パルス化)される。変調回路729は、矩形化回路730からのパルス信号によりトリガされてデータ生成部728からの画像データを変調してLDドライバ725へ出力することで、画像データの位置変動(中間転写ベルト501表面の位置変動分)を補正する、すなわち、画像データを、中間転写ベルト501表面の位置変動分に応じて位置補正を行って変調することにより、歪みの無い静電潜像を得る。
【0080】
図10は本実施形態で用いられる像担持体回転制御手段としての中間転写ベルト駆動制御系のハードウェア構成を示す。この中間転写ベルト駆動制御系は、まず全体の制御を受け持つ制御手段としてのマイクロコンピュータ10が設けられている。このマイクロコンピュータ10は、マイクロプロセッサ(CPU)11と、リードオンリーメモリ(ROM)12と、ランダムアクセスメモリ(RAM)13がそれぞれバス14を介して接続されている。
【0081】
また、検出器(ベルトセンサ)702の出力信号は状態検出用のインターフェイス15、バス14を介してマイクロコンピュータ10に入力される。ここに,状態検出用のインターフェイス15は検出器(ベルトセンサ)702の出力信号を処理してデジタル数値に変換するもので、検出器(ベルトセンサ)702からのパルスの数を計数するカウンタを備えている。
【0082】
状態検出用のインターフェイス15は、検出器702からの原点信号や、電源オン時の中間転写ベルト501の初期位置をRAMに格納することで、中間転写ベルト501の移動位置との対応付け(相関)をとる機能を備えている。従って、本実施形態では、状態検出用のインターフェイス15が中間転写ベルト501の位置を管理する機能を有する。マイクロコンピュータ10は状態検出用のインターフェイス15からの入力信号を用いて中間転写ベルト501の回転位置が目標値となるような駆動モータ703の位置制御量を演算する。
【0083】
駆動モータ703は、マイクロコンピュータ10に対してバス14、駆動用のインターフェイス16及び駆動装置(ドライバー)17を介して接続されている。駆動用のインターフェイス16はマイクロコンピュータ10における位置制御量演算結果のデジタル信号をアナログ信号に変換して駆動装置17のモータ駆動用アンプに与えることで、このモータ駆動用アンプから駆動モータ703に印加する電流や電圧を制御する。この結果、中間転写ベルト501は所定の目標位置に追従するように駆動される。この時、中間転写ベルト501の位置は検出器702及び状態検出用のインターフェイス15により検出されてマイクロコンピュータ10に取り込まれる。
【0084】
本実施形態の中間転写ベルト駆動制御方式は、マイクロコンピュータ10、駆動装置17等により構成されて実現される。なお、マイクロコンピュータ10の代わりに演算処理速度が速いDSPやRISCプロセッサを用いてもよい。
【0085】
本実施形態においては図11に示すようなCPUやDSPなどのコンピュータにより制御演算をする像担持体回転制御手段としての中間転写ベルト駆動制御系を用いてもよい。この中間転写ベルト駆動制御系では、中間転写ベルト501の位置ずれをなくすために目標速度を積分手段18で積分して目標位置を作る。積分手段18に与えるリセット信号RESETは、検出器702が光学パターン701の原点マークを中間転写ベルト501の1回転に1回中間転写ベルト501のホームポジションで検出することにより得られた原点信号が入力されたものであり、積分手段18をリセットする。
【0086】
位置制御コントローラ19は例えばPIDコントロ−ラが用いられ、CPUやDSPなどのコンピュータ20は位置制御コントローラとしてのPIDコントローラ19などを有する。ベルト系34は、中間転写ユニット500、駆動モータ703、検出器702、駆動モータ703を駆動する駆動回路を含み、PIDコントローラ19からの制御信号により駆動回路を介して駆動モータ703が制御される。中間転写ベルト501の位置は光学パターン701が検出器702で検出されることにより読み取られ、検出器702の出力信号がPLD(Programmable Logic Device)21で処理される。
【0087】
このPLD21は、検出器702の出力信号に対して光学パターン701の100μmピッチのスリットを電気的に0.5μmの分解能にして100μmの分解能のスリット検出信号と0.5μmの分解能のスリット検出信号をコンピュータ20の入力部22、23へパラレルに入力する。100μmの分解能のスリット検出信号は15ビット、0.5μmの分解能のスリット検出信号は8ビットである。
【0088】
また、PLD21は検出器702が光学パターン701の原点マークを中間転写ベルト501の1回転に1回中間転写ベルト501のホームポジションで検出することにより得られた原点信号homeをコンピュータ20の入力部24へ入力し、この原点信号homeは積分手段18に与えられる。コンピュータ20は、積分手段18で求めた目標位置から入力部22、23にフィードバックされた中間転写ベルト501の表面位置を減算し、その結果から位置制御コントローラ19により中間転写ベルト501の位置制御量を求めてベルト系20の上記駆動回路へ出力することで、中間転写ベルト501の表面位置制御を行う。
【0089】
図12は中間転写ベルト501の表面位置と目標位置との偏差を示す。コンピュータ20が入力部22からの位置信号を用いる場合にはその位置信号の分解能が0.5μmであるので、中間転写ベルト501の表面位置と目標位置との偏差は±10μm内の偏差に収まっている。図13は中間転写ベルト501の表面位置と目標位置との偏差であるが、コンピュータ20が入力部23からの位置信号のみを用いるので、その位置信号の分解能が100μmであるために中間転写ベルト501の表面位置と目標位置との偏差は100μmの偏差となる。なお、図12及び図13はコントローラ20のサンプリング周期が1ms、中間転写ベルト501の線速度が200mm/s、開ループ伝達関数の交差周波数が50Hzのときの結果を示す。
【0090】
このように、第1実施形態によれば、像担持体としての中間転写ベルト501の表面に回転方向に等間隔で配列された光学パターン701と、この光学パターン701を読み取ることにより中間転写ベルト501の回転状態を検出する検出手段としての検出器702と、この検出器702からの検出信号に基づいて中間転写ベルト501表面の回転位置を制御する像担持体回転制御手段とを備え、潜像形成手段は画像信号を作り出す画像信号生成手段719もしくは727を有していて該画像信号生成手段719もしくは727からの画像信号により潜像担持体としての感光体200に潜像を形成し、画像信号生成手段719もしくは727は検出器702からの検出信号により画像信号生成を調整するので、感光体200上に等ピッチの潜像を生成することができて潜像の位置ずれを低減することが可能となり、高画質なカラー画像が得られると共に、感光体を高精度に駆動する高価なコントローラを利用しなくてもよくなって低コスト化を図ることができる。ここに、感光体200上に潜像を形成してから感光体200より中間転写ベルト501へトナー画像を転写するまでにタイムラグがあるが、この分を差し引いた長周期の画像信号生成の調整を行っても十分な効果が得られる。
【0091】
また、本実施形態によれば、光学パターン701の複数周期分を同時に検出するので、光学パターンの欠陥や傷、付着物などがあっても光学パターンの検出に与える影響は少なくなり、中間転写ベルト501のより安定した位置制御を行うことができる。
【0092】
一般的に、カラー電子写真複写機やカラープリンタ等の画像形成装置に使用される無端ベルト状の回転体は、複数の支持ローラにより支持される構造となっており、その内の1つの支持ローラの回転軸に駆動モータを連結し、上記無端ベルト状の回転体を回転駆動する。また、潜像担持体と像担持体が接触し、トナー像の転写を行う。
【0093】
本発明の第2実施形態では、像担持体の表面もしくは内側面に微細且つ精密な目盛が形成された光学パターンを設け、かつ像担持体の光学パターン形成部と、像担持体を回転させる駆動ローラ、像担持体を支持する支持ローラ、潜像担持体等の回転構造体とが接触を回避する構造とし、光学パターンと回転構造体との間にギャップを設ける。
【0094】
これは、例えば像担持体の裏面に光学パターンを形成する場合には、駆動ローラ、支持ローラの一部に凹みを設けることで実現可能であり、あるいは像担持体における軸、潜像担持体等との接触のない領域にパターンを形成することでも同様の効果を果たすことができる。
【0095】
このような第2実施形態の構成により、光学パターンの摩耗等による破壊を防ぐことができ、また光学パターンを配置したために生じる回転偏差あるいは速度変動の影響を除去することが出来る。また、光学パターンと回転構造体との間にギャップを設けることにより、光学パターンにトナー、ゴミ等が付着した場合でも光学パターンと他の回転体との接触が起こりづらくなり、光学パターンに対する撥水性、撥油性等の機能を付加する必要が無くなる。
【0096】
図14は第2実施形態の中間転写ユニットを示し、図15及び図16はその一部を示す。この第2実施形態では、上記第1実施形態において、光学パターン701と回転体としての支持ローラ507〜512との接触を回避するためにローラ507〜512の回転軸の一部にくぼみ25を設け、中間転写ベルト501の内面にはローラ507〜512の回転軸のくぼみ25と対向する位置に光学パターン701を印刷、露光、レーザ加工等により作成し、あるいは印刷、露光、レーザ加工等により光学パターン701を作成することで、光学パターン701を中間転写ベルト501の内面に配置する。光学パターン701は中間転写ベルト501の内面端部に形成された蛇行防止用の寄り止め33(図15では図示を省略)上に形成し、あるいは寄り止めガイドの機能を併せ持つようにすることも可能である。また、中間転写ベルト501の内面端部には蛇行防止用寄り止めガイド26が形成されている。このような構成によりローラ507〜512の回転時の光学パターン701とローラ507〜512との接触が回避される。
【0097】
画像形成装置、特にカラー画像形成装置においては、トナー飛散が問題となっている。特に像担持体周りへのトナー飛散は多く、光学パターン701等を検出器702で検出する際には汚れ対策が必要となる。
本実施形態では、光学パターン701に対応した位置に清掃部材27を設置している。ここでは、清掃部材27として繊維状のブラシが光学パターン701に接触するように配置され、像担持体としての中間転写ベルト501が回転することで光学パターン701が清掃部材27により清掃される。これにより光学パターン701の検出不良が防止される。清掃部材27はスポンジ、フェルト等でもよい。
【0098】
画像形成装置における像担持体は比較的高抵抗な層を有していることが多く、帯電、転写等にて必ず電荷を保持してしまう。像担持体が1000V以上の電位を常時有する場合もあり、光学パターン701をこれに近接した検出器702で検出する際には、ノイズ等による誤検出防止が必要となる。
【0099】
本実施形態では、光学パターン701に対応した位置に除電部材を設置している。ここでは、清掃部材27として、繊維状のブラシが光学パターン701に接触するように配置され、このブラシ27が接地されて除電部材を兼ね、像担持体としての中間転写ベルト501が回転することで光学パターン701がブラシ27により除電される。これにより光学パターン701の検出不良が防止される。
【0100】
本発明の第3実施形態では、上記第1実施形態において、像担持体としての中間転写ベルト501の表面もしくは内側面に微細且つ精密な目盛が形成された光学パターン701が複数箇所に分割して光学パターン付スリットとして設けられる。
これは、例えば図17に示すように一つの光学パターン付スリット701aに対してもう一つの光学パターン付スリット701bを近接して平行に配置し、あるいは一方の光学パターン付スリット701aを他方の光学パターン付スリット701bと連続して配置するなどして連続的に配置することも可能である。これは2以上の複数の光学パターン付スリットに対しても同様の配置が可能である。また、複数の光学パターン付スリットを像担持体としての中間転写ベルト501の両サイドに配置し、あるいは中間転写ベルト501の裏面において像形成部中央付近と周辺部に配置することも可能である。
【0101】
本実施形態では、一方の光学パターン付スリット701aを他方の光学パターン付スリット701bに平行に配置し、一つあるいは複数の検出器702a、702bによって同時に光学パターン付スリット701a、701bを検出することで、検出誤差を低減させることが可能となる。複数の検出器702a、702bにより位置の異なった場所で光学パターン付スリット701a、701bを検出することで、光学パターン付スリット701a、701bの位置での検出誤差を低減することができる。
【0102】
また、複数の光学パターン付スリットにより光学パターン付スリット未形成部を補完するように配置することで、像担持体の全周にわたって光学パターン付スリット検出をすることが可能となる。これは複数の光学パターン付スリットを連続的に配置することでも同様な作用を期待でき、またこれにより像担持体全周長よりも短い光学パターン付スリットを利用することが可能となる。これは、光学パターン付スリット作成が容易となり、コスト低減の効果をもたらす。また、光学パターン付スリット長を短くする場合は、光学パターン付スリットの接着等の作業が容易となり、高精度な光学パターン付スリット作成が可能となるメリットがある。
【0103】
さらに、像担持体の周辺部、中央部等の位置によるスリットの違いを検出することで、像担持体位置による回転のずれを検出することができ、それを像担持体のバランス調整や速度調整等に利用することができ、高精度な像担持体表面位置制御に効果がある。
【0104】
本実施形態では、例えば中間転写ベルト501の一部に形成した光学パターン付スリット701a、701bがそれぞれ検出器702a、702bにより検出されて中間転写ベルト501の位置検出が行われる。検出器702bの検出信号は検出器702aの検出信号のない部分で切替手段により切り替えられて検出信号が生成されることで、中間転写ベルト501全周にわたっての位置検出が可能となる。このとき、検出器702a、702bの検出信号(検出器702a、702bからの検出信号を上記切替手段により切替えた検出信号)から中間転写ベルト501の位置を演算する回路を設けることで、この回路からの信号を、検出器702a、702bからの検出信号を平均化した信号あるいは一方が他方を補完した信号として、中間転写ベルト駆動制御系により駆動モータ703の位置制御に用いることが可能となる。また、検出器702aを光学パターン付スリット701a、701bの中間に配置し、例えば検出器702aとして分割フォトダイヤードを用いるなどして、同時に両光学パターン付スリット701a、701bを検出する構造とすることで、一つの検出器により両光学パターン付スリット701a、701bの検出が可能となる。
【0105】
一般的に、カラー電子写真複写機やカラープリンタ等の画像形成装置に使用される無端ベルト状の回転体は、複数の支持ローラにより支持され、一つの回転軸により回転駆動される。
本発明の第4実施形態では、上記第1実施形態において、像担持体としての中間転写ベルト501の表面もしくは内側面に微細且つ精密な目盛が形成された光学パターン701を設け、かつその光学パターン701のピッチ(周期)を画像形成ピッチの整数比とする。これは、たとえば600dpiの光学解像度を有する電子写真複写機やプリンタでは画像形成ピッチである約40ミクロンピッチの整数倍の20ミクロン、40ミクロン、80ミクロン、120ミクロン等から光学パターン701のピッチを選択して光学パターン701を作成することにあたる。
【0106】
このとき、無端の中間転写ベルト501の駆動軸は中間転写ベルト駆動制御系にて書き込みタイミングによる信号と、光学パターン701に対する検出器702の検出信号が同期するように制御され、これにより中間転写ベルト501の速度、位置が制御される。潜像形成位置と中間転写ベルト501上の画像形成位置のずれは、たとえば書き込みタイミング信号を一旦メモリに格納し、ある遅延時間をおいて、あるいは信号処理により画像形成位置での書き込みタイミングと同期させることにより高精度化が可能である。
【0107】
この書き込みタイミング信号は、たとえばポリゴンミラーを用いて書き込みを行う場合には、ポリゴンミラーの一面あるいは一回転で一度形成される信号を利用し、あるいはLEDによる書き込みを行う場合には1画素の書き込みの信号を利用することなどが可能である。
本実施形態では、中間転写ベルト駆動制御系にて書き込みタイミングと無端ベルト501の位置信号(検出器702の出力信号)を同期させるように中間転写ベルト501の駆動軸の制御を行う。
【0108】
従来、回転体の制御は駆動軸での回転速度を一定にするように行っていたが、これでは軸の偏心、加工誤差によるずれ、ギア等の伝達系の誤差等による実際の画像形成位置と回転体の表面位置とのずれが生じてしまっていた。
また、従来書き込みのタイミングとは独自に回転体の回転制御を行っていたため、書き込みのずれによる画像劣化の影響を除去することは困難であった。
【0109】
本実施形態によれば,画像形成タイミングと中間転写ベルト501の表面位置を中間転写ベルト501上の画像形成位置で同期させることが可能となる。これは書き込みのすべてのタイミングと中間転写ベルト501の表面位置を同期させる必要はなく、必要に応じて中間転写ベルト501の回転信号の整数比の信号を選択して画像形成タイミングと中間転写ベルト501の表面位置を同期させることが可能である。
【0110】
これにより、中間転写ベルト501の表面位置を画像形成タイミングに同期させることができるため、書き込みタイミングに合わせた中間転写ベルト501表面の位置合わせが可能となる。これにより上記多くの画質劣化の要因を除去することができ、かつ高精度部品の利用を必要としない安価なシステムを構成することが可能となる。
【0111】
図18は本実施形態の中間転写ベルト駆動制御系を示し、図19はそのタイミングチャートである。本実施形態では、上記第1実施形態において、書き込み系はポリゴンミラーを有する書き込み光学ユニット或いはLEDを有する書き込み系が用いられ、この書き込み系はビームディテク或いはセンサなどの同期検知器で書き込み同期信号を発生している。検出器702からの光学パターン検出信号と書き込み同期信号が整数比であれば、両信号のエッジで位相差が発生しないように制御すれば画像形成ピッチは一定間隔に保たれる。
【0112】
検出器702からの光学パターン検出信号と書き込み同期信号との位相差検知ではカウンタ等の分周回路28でパルス周波数が同じになるように書き込み同期信号が分周され、一般的なPLL回路29でモータ制御系が構成される。すなわち、PLL回路29が分周回路28の出力信号に位相が同期した出力信号により駆動モータ(転写M)703を駆動し、検出器702からの光学パターン検出信号によりPLL回路29の分周比が制御されて中間転写ベルト501の表面位置制御が行われる。これにより、中間転写ベルト501のトナー像転写位置が書き込みタイミングのずれ、回転軸の偏心等によらずに一定となり、高精度な画像形成が可能となる。
【0113】
一般的に、カラー電子写真複写機やカラープリンタ等の画像形成装置に使用される像担持体としての無端ベルト状の回転体は、感光体ドラム、感光体ベルトなどの潜像担持体と同期して回転し、静電力等により潜像担持体から像担持体へのトナー像転写を行うことで画像の形成を行う。
【0114】
本発明の第5実施形態では、上記第1実施形態において、像担持体としての中間転写ベルト(無端ベルト状回転体)501の表面もしくは内側面に微細且つ精密な目盛が形成された光学パターン701を設け、検出器702を潜像担持体としての感光体200と中間転写ベルト501の接触位置近傍に配置し、検出器702により光学パターンの検出を行う。
【0115】
このとき、中間転写ベルト501に形成された微細ピッチの光学パターン701に対する検出器702からの信号は、中間転写ベルト駆動制御系にて中間転写ベルト501の駆動軸の制御(駆動モータ703の制御)に利用され、中間転写ベルト駆動制御系により感光体200と中間転写ベルト501との接触位置近傍での位置制御が行われる。これにより、トナー像転写位置近傍での感光体200に対する中間転写ベルト501の位置合わせ制御が行われる。
【0116】
従来、感光体と像担持体との位置合わせは、像担持体の駆動軸の回転制御により行っていた。しかしながら、この方法では、像担持体である無端ベルトの伸び、スリップ等による変位の影響により画質の低下を招き、また無端ベルトのクリーニング、紙接触等の摂動により無端ベルトと感光体とのトナー転写位置のずれが発生していた。
【0117】
本実施形態によれば、像担持体である無端の中間転写ベルト501の制御に検出器703からの中間転写ベルト表面位置検出信号を利用し、かつ中間転写ベルト501の表面位置を感光体200と中間転写ベルト501との接触位置近傍で観測することにより、従来問題となっていた感光体から無端ベルト(ここでは中間転写ベルト501)へのトナー転写時の位置ずれを大幅に軽減することが可能となる。
【0118】
また、感光体200と中間転写ベルト501との接触位置近傍で中間転写ベルト501の表面位置を光学パターン701及び検出器702により計測することで、中間転写ベルト501の回転支持軸、駆動軸の配置や引っ張りテンション等による中間転写ベルト501内の表面の伸び変動が存在する場合でも、その構造を変更することなく、高精度にトナー像転写、画像形成を行うことが可能となる。
【0119】
中間転写装置では、複数色の画像を重ねるため、中間転写体に接触する部材は、画像重ね合わせ時に中間転写体から離間している必要がある。
画像形成枚数が多くなると当然線速は速くなり、画像間距離も短くなり、タイミングがとりにくくなる。通常の一定時間的な制御より、光学パターンに対する検出器の出力信号から算出された中間転写体の回転状態に合わせて、タイミングを制御することが望ましい。
更には、熱等により周長が変化するような材質を使用した像担持体では、1次転写位置から当接離間する部材までの距離が構成によっては変わるような場合、光学パターンの検出信号により算出した距離にてタイミングを制御することが望ましい。
【0120】
本発明の第6実施形態では、上記第1実施形態において、ベルトクリーニング装置50を中間転写ベルト501に対して接離させる接離手段は、図示しない制御部により図20に示すように基準位置画像検出信号から所定の時間Tbが経過した後に、つまり検出器702が中間転写ベルト501上の原点マークを検出してから中間転写ベルト501が一定距離移動して検出器702が光学パターン701を所定数(所定周期分)検出した後に所定の時間オンされてベルトクリーニング装置504を中間転写ベルト501に当接させる。光学パターン701は中間転写ベルト501の伸びに同期して伸びるものであれば、一定の光学パターン数の検出でベルトクリーニング装置504(ここではクリーニングブレード)を中間転写ベルト501に対して接離させることで、中間転写ベルト501上の画像の後端に合わせてベルトクリーニング装置504の正確な制御が可能である。
【0121】
このようにベルトクリーニング装置504を中間転写ベルト501上の画像に対して正確に接離させることにより、その接離それぞれのショックによるトナーの飛び散りが前後の画像に影響する事をより正確に防止できる。
【0122】
2次転写装置は転写紙の先端、後端、中央部にて転写性が異なることが従来より知られている。これは、2次転写進入部において、転写紙先端が最初に中間転写体側に接触して進入していき、その後安定して2次転写が行われ、転写紙後端は入り口ガイド板がある場合に転写紙が入り口ガイド板を抜けると、跳ね上がったり、落ちたりするために起こる現象である。その為、転写紙の先端、後端にそれぞれ別の2次転写バイアス値を設定している。2次転写バイアス値の切り替えの境界位置は微妙な調整が必要である。
【0123】
そこで、通常の一定時間的な制御により、光学パターン検出信号から算出された中間転写体の回転状態に合わせて、タイミングを制御することが望ましい。更には、熱等により周長が変化するような材質を使用した中間転写体では1次転写位置から2次転写位置までの距離が構成によっては変わるような場合、光学パターンの検出信号により算出した距離にてタイミングを制御することが望ましい。
【0124】
本実施形態では、2次転写バイアスローラ605及び支持ローラ602を2次転写対向ローラ510に対して接離させる接離手段は図示しない制御部により図20に示すように基準位置画像検出信号から所定の時間Taが経過した後に、つまり検出器702が中間転写ベルト501上の原点マークを検出してから中間転写ベルト501が一定距離移動して検出器702が光学パターン701を所定数(所定周期分)検出した後に所定の時間オンされて2次転写バイアスローラ605及び支持ローラ602を2次転写対向ローラ510に当接させる。
【0125】
光学パターン701は中間転写ベルト501の伸びに同期して伸びるものであれば、図示しない制御部にて検出器702からの一定数の光学パターン検出信号の入力により2次転写電源802から2次転写バイアスローラ605への2次転写バイアスを切り替えることで、中間転写ベルト501上の画像の後端に合わせて正確な2次転写バイアス制御が可能となる。このような中間転写ベルト501上の画像に対して正確な2次転写バイアス切り替えにより、画像全面にわたり良好な画像が得られる。
【0126】
転写紙と中間転写体上の画像の先端のレジスト合わせは必要である。しかしながら、従来の基準信号が出てから中間転写体上の画像が作像経路を通過して2次転写部へ来る時間は、中間転写体の速度や、中間転写体の伸縮、周長によりばらついてしまう。
そこで、通常の一定時間的な制御により、光学パターン検出信号から算出された中間転写体の回転状態に合わせてタイミングを制御することが望ましい。さらには、光学パターン検出信号により算出した距離にてタイミングを制御することが望ましい。
【0127】
本実施形態では、レジストローラ650は、図示しない制御部により図20に示すように基準位置画像検出信号から所定の時間Tcが経過した後に、つまり検出器702が中間転写ベルト501上の原点マークを検出してから中間転写ベルト501が一定距離移動して検出器702が光学パターン701を所定数(所定周期分)検出した後に所定の時間駆動源により回転駆動されるように制御される。光学パターン701は中間転写ベルト501の伸びに同期して伸びるものであれば、一定数のパターン検出信号でレジストローラ650をオンさせることで、転写紙に対する画像の位置のズレのない良好な画像を得ることが可能である。
【0128】
一般的に、カラー電子写真複写機やカラープリンタ等の画像形成装置に使用される像担持体としての無端ベルト状の回転体は、感光体ドラム、感光体ベルトなどの潜像担持体と同期して回転し、静電力等により潜像担持体から無端ベルト状の回転体へのトナーの転写を行うことで、画像の形成を行う。
【0129】
本発明の第7実施形態では、上記第5実施形態において、像担持体としての中間転写ベルト501の表面もしくは内側面に微細且つ精密な目盛が形成された光学パターン701を設け、検出器702はその光学パターン701の検出を中間転写ベルト501の平坦部で行う。中間転写ベルト501の平坦部は、中間転写ベルト501を駆動軸と回転支持軸との間或いは回転支持軸と回転支持軸との間に配置し、或いは、検出器702に対して中間転写ベルト501が平坦になるように配置された固定のベルト支持構造体を配置するなどにより形成される。中間転写ベルト501の平坦部の長さは少なくとも検出器702の光照射幅以上であればよい。
【0130】
このとき、中間転写ベルト501に形成された微細ピッチの光学パターン701に対する検出器702の出力信号は中間転写ベルト駆動制御系にて中間転写ベルト501の駆動軸の制御に利用され、中間転写ベルト駆動制御系が感光体200と中間転写ベルト501との接触位置近傍での中間転写ベルト501の位置制御を行う。これにより、中間転写ベルト501の平坦部で検出器702により光学パターン701を検出した信号により中間転写ベルト501の位置合わせ制御が行われる。
【0131】
従来、潜像担持体としての感光体と像担持体との位置合わせは、像担持体の駆動軸の回転制御により行っていた。しかしながら、この方法では、像担持体である無端の中間転写ベルトの伸び、スリップ等による変位の影響により画質の低下を招き、また中間転写ベルトのクリーニング、紙接触等の摂動により感光体と中間転写ベルトとのトナー転写位置のずれが発生していた。
【0132】
本実施形態によれば、像担持体である中間転写ベルト501の制御に検出器702からの中間転写ベルト501表面位置検出信号を利用し、さらに中間転写ベルト501の表面位置検出を検出器702により中間転写ベルト501の平坦部で行う。これにより、中間転写ベルト501の曲面で中間転写ベルト501の位置を検出する場合の曲面での光反射ロスを低減でき、また等ピッチの光学パターン701を像の変化なく高精度に検出することが可能となる。
【0133】
また、構造体により中間転写ベルト501の変動を抑制することで、中間転写ベルト501の振動による表面位置検出信号変動、それに起因する表面位置計測誤差を低減することが可能となる。また、これにより、回転方向と垂直な方向への中間転写ベルト501の変位に起因する表面位置検出信号変動、それに起因する表面位置計測誤差を低減することが可能となる。このため、像担持体である中間転写ベルト501の表面位置を高精度に制御することができ、画像品位の向上、色ずれの低減を期待できる。
【0134】
一般的に、カラー電子写真複写機やカラープリンタ等の画像形成装置に使用される像担持体としての無端ベルト状の回転体は、感光体ドラム、感光体ベルトなどの潜像担持体と同期して回転し、静電力等により潜像担持体から像担持体へのトナーの転写を行うことで、画像の形成を行う。
【0135】
本発明の第8実施形態では、上記第7実施形態において、像担持体としての中間転写ベルト501の表面もしくは内側面に微細且つ精密な目盛が形成された光学パターン701を設け、その光学パターンを検出する検出器702をその振動が低減された位置に配置し、あるいは検出器702が光学パターン701を検出する箇所でその振動を軽減させる振動軽減構造を付加する。
【0136】
これは、たとえば、装置全体あるいは回転機構を含む中間転写ベルト501構造体の振動解析シュミレーションにより、検出器702の最適位置を計算し、あるいは実験的に検出器702の振動量を計測して検出器702を振動最小位置に配置し、あるいは振動軽減材料により検出器702の固定を行うことにより実現できる。
【0137】
このとき、中間転写ベルト501に形成された微細ピッチの光学パターン701に対する検出器702の検出信号は、中間転写ベルト駆動制御系にて無端の中間転写ベルト501の駆動軸の制御に利用され、中間転写ベルト駆動制御系が感光体200と中間転写ベルト501との接触位置近傍での中間転写ベルト501の位置制御を行う。これにより、検出器702が振動の少ない状態で光学パターン701を検出してその検出信号により中間転写ベルト501の感光体200に対する位置合わせ制御が行われる。
【0138】
従来、潜像担持体としての感光体と像担持体との位置合わせは、像担持体の駆動軸の回転制御により行っていた。しかしながら、この方法では、像担持体である無端の中間転写ベルトの伸び、スリップ等による変位の影響により画質の低下を招き、また中間転写ベルトのクリーニング、紙接触等の摂動により感光体と中間転写ベルトとのトナー転写位置のずれが発生していた。
【0139】
本実施形態によれば、像担持体である無端の中間転写ベルト501の制御に検出器702からの中間転写ベルト501表面位置検出信号を利用し、さらにその表面位置検出を中間転写ベルト501の平坦部で行う。
このとき、検出器702の検出信号の振動を低減するような配置、構造体の付加を行う。これにより、振動による中間転写ベルト表面位置検出信号の誤差を低減し、振動の影響を低減し、中間転写ベルト表面本来の挙動に起因する信号での中間転写ベルト位置制御が可能となる。これにより、中間転写ベルト表面位置を高精度に制御することができ、画像品位の向上、色ずれの低減を期待できる。
【0140】
本発明の第9実施形態では、制御手段としての制御回路に一定間隔のクロックで時間的に補間する信号補間手段としての信号補間回路を合わせ持つという特徴を有する。
この信号補間回路は、たとえば光学パターン検出信号よりも短い周期の基準クロックを光学パターン検出信号のエッジをトリガにしてカウントするカウンタなどで構成できる。上記制御回路は、パターン検出信号のカウント値と上記信号補間回路のカウント値を取り込み、その取り込んだ瞬間における中間転写ベルト501の位置を計算し、目標値と比較してフィードバック量を算出するCPUやマイコン、DSP等の制御コントローラで構成される。
【0141】
一般的なエンコーダなどを用いたフィードバックシステムでは、エンコーダカウンタを使い、制御コントローラがそのカウント値を読み込んだ時間におけるカウント値から位置・角度などを算出して目標値と比較する構成を採っている。しかし、カウンタのカウント値はパルス周期分の不確定性を持っており、たとえば0.1mm周期相当のパルスであれば最大0.1mmの誤差を生じることになり、制御が不安定になる原因となり得る。
【0142】
本実施形態では、たとえば0.001mm周期に相当するクロックを用いて光学パターン信号周期を一定速度とみなして補間する。このようにすることで位置検出誤差を速度変動分の誤差に押さえることができ、制御系を安定させ、より高速な制御が行えるようになる。
【0143】
本実施形態では、上記第1実施形態乃至第8実施形態において、それぞれ図21に示すように、検出器702からの光学パターン検出信号(パターン信号)と補間クロックが入力されるカウンタ30は一般的なGATE入力端子とSOUCE入力端子を有するカウンタによって構成される。光学パターン信号用カウンタ31は、GATE入力端子に中間転写ベルト501の一回転に付き一回発生する原点信号もしくは機械本体からの信号が入力され、この信号をカウント開始用に用いる。光学パターン信号用カウンタ31は、SOURCE入力端子に検出器702から光学パターン検出信号が入力され、GATE入力端子に信号が入力されることにより検出器702からの光学パターン検出信号のカウントを開始する。
【0144】
カウンタ30は、GATE入力端子に検出器702から光学パターン検出信号が入力されてSOURCE入力端子に補間クロックが入力され、光学パターン検出信号が入力されることにより補間クロックのカウントを開始する。たとえば光学パターン701の間隔(周期)が0.1mm、検出器702からの光学パターン検出信号が約1kHzで中間転写ベルト501の速度変動により1%前後変動し、補間クロックが100kHzであるとする。モータ制御コントローラ32は、カウンタ30、31のデータの取り込み、その取り込みデータと目標値より駆動モータ703の位置制御量を演算する内部演算と、駆動モータ(ベルト駆動モータ)703を駆動するモータドライブ回路への演算結果出力のループを行っており、カウンタ30、31のデータの読み込みが処理速度により変動する。
【0145】
よって、モータ制御コントローラ32は、たとえばカウンタ31の値を読み込んだときに、その値が10カウントだったとすると位置としては1mm〜1.1mmである可能性がある。そこで、モータ制御コントローラ32は、カウンタ30の値を読み込み、その値が50カウントであれば中間転写ベルト501の平均速度100mm/sより100(mm/s)×50(カウント)/100k(Hz)のクロックカウント分を0.05mmと判断し、全体としては中間転写ベルト501が1.05mmの位置にあると算出する。平均速度の変動分が1%であれば、クロックカウント分の誤差も1%以内で0.0499〜0.0501mmであり、精度の高い位置検出が行える。
【0146】
なお、上記第1実施形態乃至第9実施形態において、潜像担持体としてドラム状感光体200の代りにベルト状感光体などを用いてもよく、また、像担持体として中間転写ベルト501の代りに中間転写ドラムなどを用いることも可能である。
【0147】
【発明の効果】
以上のように請求項1に係る発明によれば、潜像の位置ずれを低減することが可能となり、高画質なカラー画像が得られると共に、潜像担持体を高精度に駆動する高価なコントローラを利用しなくてもよくなって低コスト化を図ることができる。さらに、位置検出誤差を速度変動分の誤差に押さえることができ、制御系を安定させ、より高速な制御を行うことが可能になる。
請求項2に係る発明によれば、光学パターンの摩耗等による破壊を防ぐことができ、光学パターンを配置したために生じる回転偏差あるいは速度変動の影響を除去することが出来る。また、光学パターンにトナー、ゴミ等が付着した場合でも光学パターンと他の回転体との接触が起こりづらくなり、光学パターンに対する撥水性、撥油性等の機能を付加する必要が無くなる。
【0148】
請求項3に係る発明によれば、光学パターンの検出不良を防止することができる。
請求項4に係る発明によれば、光学パターンの検出不良を防止することができる。
請求項5に係る発明によれば、検出誤差を低減させることが可能となる。
【0149】
請求項6に係る発明によれば、多くの画質劣化の要因を除去することができ、かつ高精度部品の利用を必要としない安価なシステムを構成することが可能となる。
請求項7に係る発明によれば、潜像担持体から像担持体へのトナー転写時の位置ずれを大幅に軽減することが可能となる。また、像担持体の回転支持軸、駆動軸の配置や引っ張りテンション等による像担持体内の表面の伸び変動が存在する場合でも、その構造を変更することなく、高精度にトナー像転写、画像形成を行うことが可能となる。
【0150】
請求項8に係る発明によれば、クリーニング装置を像担持体上の画像に対して正確に接離させることができてその接離それぞれのショックによるトナーの飛び散りが前後の画像に影響する事をより正確に防止できる。
請求項9に係る発明によれば、像担持体上の画像を転写材に正確に転写させることができ、画像全面にわたり良好な画像が得られる。
【0151】
請求項10に係る発明によれば、転写手段を像担持体に対して正確に接離させることができ、画像全面にわたり良好な画像が得られる。
請求項11に係る発明によれば、像担持体の曲面で像担持体の位置を検出する場合の曲面での光反射ロスを低減でき、等ピッチの光学パターンを像の変化なく高精度に検出することが可能となる。また、像担持体の振動による表面位置検出信号変動、それに起因する表面位置計測誤差を低減することが可能となる。また、これにより、回転方向と垂直な方向への像担持体の変位に起因する表面位置検出信号変動、それに起因する表面位置計測誤差を低減することが可能となる。このため、像担持体の表面位置を高精度に制御することができ、画像品位の向上、色ずれの低減を期待できる。
【0152】
請求項12に係る発明によれば、振動による像担持体表面位置検出信号の誤差を低減し、振動の影響を低減し、像担持体表面本来の挙動に起因する信号での像担持体位置制御が可能となる。これにより、像担持体表面位置を高精度に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の一部を示す斜視図である。
【図2】同第1実施形態の概略を示す断面図である。
【図3】同第1実施形態の一部を拡大して示す断面図である。
【図4】同第1実施形態の光学パターン及び分割ビームを示す図である。
【図5】同第1実施形態に用いられる検出器の一例を示す概略図である。
【図6】同第1実施形態に用いられるスリット板を示す平面図である。
【図7】同第1実施形態に用いられる検出器の他の例、光学パターン及び中間転写ベルトを示す断面図である。
【図8】同第1実施形態で用いられる画像信号発生手段の一例、検出器及びLDドライバを示すブロック図である。
【図9】同第1実施形態で用いられる画像信号発生手段の他の例、検出器及びLDドライバを示すブロック図である。
【図10】同第1実施形態で用いられる中間転写ベルト駆動制御系を示すブロック図である。
【図11】同第1実施形態で用いられる他の中間転写ベルト駆動制御系を示すブロック図である。
【図12】同第1実施形態における中間転写ベルトの表面位置と目標位置との偏差を示す図である。
【図13】同第1実施形態における中間転写ベルトの表面位置と目標位置との偏差を示す図である。
【図14】本発明の第2実施形態の中間転写ユニットを示す概略図である。
【図15】同中間転写ユニットの一部を示す概略図である。
【図16】同中間転写ユニットの一部を示す断面図である。
【図17】本発明の第3実施形態における中間転写ベルト、光学パターン及び検出器を示す平面図である。
【図18】本発明の第4実施形態の中間転写ベルト駆動制御系を示すブロック図である。
【図19】同第4実施形態の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【図20】本発明の第6実施形態の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【図21】本発明の第9実施形態の中間転写ベルト駆動制御系を示すブロック図である。
【図22】ベルトの表面速度の変動の測定結果を示す図である。
【図23】中間転写ベルト表面の位置決め誤差の様子を示す図である。
【図24】従来の画像形成装置における各色トナー画像の位置変動を示す図である。
【図25】上記第1実施形態における中間転写ベルトの位置変動の低周波成分補正結果を示す図である。
【符号の説明】
200 感光体
501 中間転写ベルト
701 光学パターン
702 検出器
719、727 画像信号生成手段
25 くぼみ
27 清掃部材
30、31 カウンタ

Claims (12)

  1. 回転駆動されて複数の潜像が順次に形成され該複数の潜像が現像されて複数色のトナー画像が順次に形成される潜像担持体と、前記潜像担持体に対して入力された複数色の画像信号に基づいて一定周期で1ライン分の書き込みを行って複数の潜像を形成する潜像形成手段と、駆動モータで回転駆動されることにより前記潜像担持体に接して回転し、前記潜像担持体から複数色のトナー画像が順次に重ねて転写されてカラー画像が形成される像担持体とを有する画像形成装置において、前記像担持体に回転方向に等間隔で配列された光学パターンと、この光学パターンを読み取ることにより前記像担持体の回転状態を検出する検出手段と、この検出手段からの検出信号に基づいて前記像担持体の回転位置が目標値となるように前記駆動モータを制御する像担持体回転制御手段と、前記画像信号を作り出して前記潜像形成手段へ出力する画像信号生成手段を有し、前記画像信号生成手段は前記検出手段からの検出信号より前記像担持体の位置変動を求めて該位置変動に応じて前記画像信号を補正し、前記像担持体回転制御手段は前記検出手段からの各検出信号の間を該検出信号よりも短い周期の一定間隔のクロックで時間的に補間する信号補間手段を有していて該信号補間手段により検出信号の間が前記クロックで時間的に補間された信号に基づいて前記像担持体の回転位置が目標値となるように前記駆動モータを制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体と接触する構造体は少なくとも前記像担持体の前記光学パターン形成部との間にギャップを設けたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体と接触する構造体と、前記像担持体の前記構造体との接触部分を洗浄する洗浄部材とを有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体と接触する構造体と、前記像担持体と前記構造体との接触部分で前記像担持体を除電する除電部材とを有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1記載の画像形成装置において、前記光学パターンは前記像担持体に対して複数の光学パターンを有するスリットを少なくとも2箇所以上形成したものとしたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1記載の画像形成装置において、前記光学パターンのピッチが前記潜像形成手段の解像度の整数比であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1記載の画像形成装置において、前記検出器を前記潜像担持体と前記像担持体との接触部近傍に配置したことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体をクリーニングするクリーニング手段と、このクリーニング手段を前記像担持体に対して接離させる接離手段とを有し、この接離手段を前記検出手段からの検出信号により制御することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体上の画像を転写材に転写させる転写手段を有し、この転写手段による画像転写を前記検出手段からの検出信号により制御することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体上の画像を転写材に転写させる転写手段と、この転写手段を前記像担持体に対して接離させる接離手段とを有し、この接離手段を前記検出手段からの検出信号により制御することを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1記載の画像形成装置において、前記像担持体は無端ベルト状像担持体であり、この無端ベルト状像担持体の平坦部に対向して前記検出手段を配置したことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1記載の画像形成装置において、前記検出手段を前記像担持体の移動方向に対する振動の少ない位置に配置し、あるいは前記検出手段の振動を低減する手段を付加したことを特徴とする画像形成装置。
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