JP4019637B2 - カラーレジストレーション検知装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー画像のレジストレーション(各色画像相互が符合しないでずれている色ずれ)の検知、特にカラー複写機やプリンタ等の画像形成装置におけるカラーレジストレーションの検知に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年におけるカラー画像形成装置の画質向上は目覚しく、これに伴って、色ずれに対するユーザの要求はますます厳しくなってきており、色ずれ量を100〜200μm以下に抑えた高精度の画像形成が求められている。
【0003】
しかし、電子写真方式によるカラー画像形成装置などでは、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(サイアン)の三色またはそれにK(ブラック)を加えた四色のトナー像が形成される。このため、各色毎に帯電・露光・現像装置が使用される場合は、それら各装置の取付位置のずれや、温度変化による機械構造の伸縮などにより色ずれが発生しやすいうえ、中間転写ベルトや用紙搬送ベルトが使用される場合には、ベルトの速度変動や蛇行などにより色ずれが発生してしまう。
【0004】
このような問題に対し、濃度と色ずれをCCDセンサなどの共用の読み取り装置で検出する技術が特許第2573855号公報に開示されている。
【0005】
しかし、この開示された技術は、検知用センサとしてCCDを用いているため、コストが高い。
【0006】
また、ベルトが進行するプロセス方向のずれを検出する技術が特許第2765627号公報に開示されているが、この開示された技術では、プロセス方向に交わる主走査方向の色ずれは検出できない。
【0007】
さらに、予め濃度を検知して画像形成条件を変更することにより濃度ムラを修正し、変更後の画像形成条件に基づいて色ずれ検出用のマークを形成し、色ずれを検出する技術が特開平10−260567号公報に開示されている。
【0008】
この技術によれば、環境変化や経年劣化の影響を受けることなく色ずれを検出できるという利点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平10−260567号公報に開示された技術では色ずれ検出と濃度検出を別個に行うため、これら検出用画像として、ライン状パターンやパッチ画像を形成する必要がある。したがって、検出用画像を形成するためのトナー消費によりランニングコストが増大するという問題がある。また、形成された検知用画像は検知後にクリーニング処理を行う必要があり、クリーナーを高性能化したり、クリーニング処理によって生じた廃トナーの収容容器を大型化する必要がある。さらに、クリーニング不良により、プリントアウトされる画像に画質欠陥が生じる恐れがある。
【0010】
上記事情に鑑み、本発明は、カラーレジストレーション検知を、ランニングコストをできるだけ低減しつつ、低コストのセンサを用いて精度良く行うことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明のカラーレジストレーション検知装置は、各色のトナー像を形成する配列された複数の像形成体に接触あるいは近接する所定の経路を経由して所定のプロセス方向に移動し、各像形成体で形成された各色トナー像の、表面への、あるいは表面に担持された被担持体への転写を受ける被転写体に転写された各色トナー像の、該被転写体上の各目標転写位置からの、転写位置ずれを検知するカラーレジストレーション検知装置において、上記複数の像形成体それぞれに、上記プロセス方向の寸法が該プロセス方向に交わる幅方向に単調に変化する形状の各色の検知用トナー像を形成させて、これら各色の検知用トナー像を上記被転写体上にプロセス方向に順次配列された状態に転写させる検知用トナー像形成手段と、上記プロセス方向の、上記複数の像担持体が配備された位置よりも下流側に設置され、上記被転写体表面の、上記検知用トナー像の上記幅方向の寸法よりも狭い検知領域内を経由した光を受光することにより、上記被転写体上に転写された各色の検知用トナー像により変化を受けた受光信号を生成する受光センサと、上記受光センサで得られた受光信号に基づいて、上記被転写体上に転写された各色の検知用トナー像の、上記幅方向の色ずれ量を求める色ずれ算出手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
ここで、上記色ずれ算出手段は、上記受光信号に基づいて上記幅方向の色ずれ量を求めるとともに、上記受光センサで得られた受光信号に基づいて、上記被転写体上に転写された各色の検知用のトナー像の上記プロセス方向の位置を求めることにより該プロセス方向の色ずれ量を求めるものであることが好ましい。
また、上記検知用トナー像形成手段は、各色の検知用トナー像として、上記プロセス方向に延びる底辺を持つ三角形もしくは台形のトナー像を形成するものであることが好ましい。
また、上記検知用トナー像形成手段は、上記複数の像形成体それぞれに、各色の検知用トナー像とともに、上記プロセス方向の寸法が前記幅方向について一定な各色の補正用トナー像を形成させて、これら各色の補正用トナー像を上記被転写体上に各色の検知用トナー像とともに上記プロセス方向に順次配列された状態に転写させるものであり、上記受光センサは、上記被転写体の上記検知領域内を経由した光を受光することにより該被転写体上に形成された各色の検知用トナー像により変化を受けた受光信号および各色の補正用トナー像により変化を受けた受光信号を生成するものであり、上記色ずれ算出手段は、上記受光センサで受光された受光信号のうちの各色の検知用トナー像で変化を受けた信号を各色の補正用トナー像で変化を受けた信号に基づいて補正し、補正後の信号に基づいて、上記被転写体上に転写された各色の検知用トナー像の色ずれ量を求めるものであることが好ましい。
【0013】
さらに、上記検知用トナー像形成手段は、各色の補正用トナー像として、上記プロセス方向の寸法が上記幅方向に一定な矩形のトナー像を形成するものであることが好ましい態様である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態について説明する。
【0015】
図1は、本発明のカラーレジストレーション検知装置が適用される画像形成装置の第1の実施形態をあらわす概略構成図である。
【0016】
図1には、スコロトロン帯電器で感光体表面に一様帯電を行なった後、レーザ光線の照射により静電潜像を形成し、この静電潜像をトナーにより現像するゼログラフィーエンジンをイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)各色毎に備えたタンデム型のカラー電子写真方式の画像形成装置の画像出力部(IOT)の概要が示されている。なお、図1では画像形成装置の画像読取部や画像処理部などは省略されている。
【0017】
この画像形成装置の画像出力部(IOT)には、矢印A方向に回転する4つの感光体1Y、1M、1C、1Kを備えている。感光体1Y、1M、1C、1Kのそれぞれには、表面を均一に帯電するスコロトロン帯電器2Y、2M、2C、2K、帯電されたこれら各感光体の表面に画像信号に基づいて変調された露光光を照射して静電潜像を形成させるレーザ出力部(ROS)3Y、3M、3C、3K、および、それらの静電潜像を現像剤で現像して色トナー像を形成させる現像器4Y、4M、4C、4Kが設けられている。また、感光体1Y、1M、1C、1Kに沿って循環移動し、用紙Pを収納する用紙トレイ7から用紙Pを搬送する用紙搬送ベルト6が備えられ、その用紙搬送ベルト6を挟んで感光体1Y、1M、1C、1Kと対向する位置に、各感光体上の色トナー像を用紙P上に転写する転写器5Y、5M、5C、5Kが設けられている。さらに、用紙搬送ベルト6が循環移動するプロセス方向に関し感光体1Kの下流側には転写された色トナー像を加圧および加熱して用紙P上に定着する定着器9が設けられている。また、感光体1Y、1M、1C、1Kが設けられている位置よりもプロセス方向の下流側には、用紙搬送ベルト表面に転写された検知用トナー像の色ずれを検知する受光センサ10が設けられ、さらに定着器よりプロセス方向の下流側には、用紙搬送ベルト表面の検知用トナー像をクリーニングするベルトクリーナ8が備えられている。なお、各感光体の回転方向Aに関し、現像器の下流には、図示していないが、感光体の表面をクリーニングするクリーナおよび感光体の表面の残留電荷を除去する除電器が設けられている。
【0018】
次に、この画像形成装置における画像形成プロセスについて説明する。
【0019】
先ず、画像処理部(図示せず)で画像処理が行われた画像信号は、各色毎にレーザ出力部(ROS)3Y、3M、3C、3Kに入力され、画像信号によって変調されたレーザ光線Rは、スコロトロン帯電器2Y、2M、2C、2Kにより一様に帯電された感光体1Y、1M、1C、1Kの表面に照射される。4つの感光体表面にレーザ光線Rがラスタ照射されると、感光体1Y、1M、1C、1Kには各色毎の画像信号に対応した静電潜像が形成される。それらの静電潜像は、各色の現像器4Y、4M、14C、4Kの色トナーにより現像されて感光体1Y、1M、1C、1Kに色トナー像が形成される。
【0020】
これらの色トナー像は、用紙搬送ベルト6により搬送される用紙Pが感光体1Y、1M、1C、1Kを通過する際に、転写器5Y、5M、5C、5Kにより用紙P上に転写される。用紙上へのトナー像の転写が終了した感光体1は、図示しないクリーナにより表面に付着した残留トナーなどの付着物がクリーニングされ、図示しない除電器により残留電荷が除去されて次の画像形成プロセスに備える。用紙P上に重ね合わされて転写された色トナー像は、定着器9によって用紙P上に定着されカラー画像が得られる。
【0021】
ここでは、本発明のカラーレジストレーション検知装置を電子写真方式の画像形成装置に適用した実施形態について説明したが、画像形成装置は必ずしも電子写真方式である必要はなく、インクジェット方式であっても、感熱記録方式であってもよい。また、カラーのハードコピーが形成されるものであれば、例えば印刷装置であってもよい。
【0022】
次に、本実施形態における色ずれ検知用トナー像(以下、「レジ検知用トナー像」と呼ぶ。)の形成及び位置ずれの測定について説明する。
【0023】
図2は、本実施形態における受光センサと色ずれ算出手段の概略構成図である。
【0024】
図2において、図のA方向が用紙搬送ベルトが移動するプロセス方向に交わる、ROSの主走査方向である。
【0025】
図2に示す受光センサ10は、赤外線を発光するLED10aからなる光源を用紙搬送ベルト6上のレジ検知用トナー像15に45°の角度で照射し、レジ検知用トナー像15からの正反射光を用紙搬送ベルト6面に対し45°の角度でレンズ10bを介してフォトダイオード(PD)10cの受光面に結像させる共役光学系として構成されている。
【0026】
ここで、レンズ10bはφ3mm、焦点距離4mmのものが用られ、レジ検知用トナー像15からレンズ10bまでの距離とレンズ10bからフォトダイオード(PD)10cまでの距離がともに8mmであり、光学系の倍率は1倍である。
【0027】
さらに、フォトダイオード(PD)10cの直前には、フォトダイオード(PD)10cがレジ検知用トナー像の主走査方向の幅よりも狭い検知領域内を経由した正反射光を受光するように、正反射光の通過領域を制限するウインドウを持ったマスク10dが設けられ、マスク10dのウインドウ以外の部分は迷光防止のため黒に彩色されている。
【0028】
検知領域内を経由した光だけが通過するように制限されたレジ検知用トナー像15の光学像がフォトダイオード10cの受光面上に投影されると、フォトダイオード10cは光学像の濃淡に応じて変化する受光信号電流を出力する。フォトダイオード10cから出力された受光信号電流は電圧に変換され、A/Dコンバータ11で8ビットのデジタル受光信号に変換される。A/Dコンバータ11から出力された8ビットのデジタル受光信号はデータメモリ12に記憶される。データメモリ12に記憶されたデジタル受光信号は色ずれ算出手段13に入力され、レジ検知用トナー像15のレジずれ量が演算される。
【0029】
これらの動作の詳細については後程説明する。
【0030】
次に、レジ検知用トナー像について説明する。
【0031】
図3(a)は、本実施形態におけるレジ検知用トナー像の平面図であり、図3(b)は、受光センサーの出力信号を示す模式図である。
【0032】
図3(a)において、図のA方向が用紙搬送ベルトの移動方向と交わる方向であり、ROSの主走査方向である。また、図のB方向が用紙搬送ベルトの移動方向であり、画像形成のプロセス方向である。
【0033】
図3(a)に示すように、レジ検知用トナー像Py,Pm,Pc,Pkが、図1において説明した画像出力部の画像形成プロセスを経て、プロセス方向に沿って互いに重ならないように順次配列された状態に用紙搬送ベルト上に形成される。
【0034】
各色のレジ検知用トナー像Py,Pm,Pc,Pkは、プロセス方向に延びる底辺を持つ二等辺三角形をなし、それぞれの形状とサイズが同じである。
【0035】
ここで、レジ検知用トナー像Py,Pm,Pc,Pkの形状は、プロセス方向に交わる幅方向に単調に変化する形状のものであればよく、例えば主走査方向に斜辺を持つ三角形でも、あるいはプロセス方向に延びる底辺を持つ台形であってもよい。幅方向に単調に変化する形状のものであれば、目標とする位置からずれると、その形状の幅方向の寸法よりも狭い検知領域を通過する面積が、ずれ量に比例して変化し、フォトダイオードで受光される光量も変化するからである。
【0036】
図3(a)の上方に四角の枠で示した検知領域16は、その検知領域16を経由した光をフォトダイオードの受光面で受光することができる制限されたぎりぎりの限界領域となっている。
【0037】
検知領域16のプロセス方向Bの長さhと、レジ検知用トナー像Py,Pm,Pc,Pkのプロセス方向の最大幅jとの間には、h>jの関係が成り立つように受光手段の検知領域の長さとレジ検知用トナー像Py,Pm,Pc,Pkのサイズが設定されている。
【0038】
ここでは、h=1mm、j=500μmに設定されているが、これに限定されるものではなく、任意に設定することができる。
【0039】
また、検知領域16の主走査方向Aの幅Wと、レジ検知用トナー像の主走査方向の長さVは、想定される主走査方向のレジストレーションの最大値をLとすれば、W<V−Lの関係が成り立つように受光センサの検知領域の幅とレジ検知用トナー像Py,Pm,Pc,Pkのサイズが設定され、レジ検知用トナー像Py,Pm,Pc,Pkが検知エリアから外れないようにする。なお、Lの値はあらかじめ実験的に求めておく。
【0040】
ここでは、W=200μm、V=1mm、Lは実験的に求めて750μmとしているが、これに限定されるものではなく、任意に設定することができる。
【0041】
次に、図3(b)を用いて、受光センサーから出力される受光信号の電圧出力レベルについて説明する。
【0042】
図3(b)において、縦軸は時間、横軸は受光信号の電圧出力レベルをあらわす。
【0043】
図3(b)の出力レベルは、レジ検知用トナー像Py,Pm,Pc,Pkが、図3(a)に示す状態にあるときの受光センサの電圧出力レベルを模式的に示している。
【0044】
まず、用紙搬送ベルト表面に対応した電圧Voを出力しているが、イエロー(Y)のレジ検知用トナー像Pyが検知領域を通過すると、その検知領域を経由した光は検知領域を通過する面積に比例するので、電圧出力レベルは、検知領域を通過するレジ検知用トナー像の面積に比例する電圧Vyまで低下する。レジ検知画像Pyが通過した後は、電圧出力レベルは、再び電圧Voに復帰する。その後、マゼンダ(M)、サイアン(C)、ブラック(K)各色のレジ検知用トナー像Pm,Pc,Pkが通過するにしたがって、電圧出力レベルは、検知領域を通過するレジ検知用トナー像のそれぞれの面積に比例する電圧Vm,Vc,Vkまで低下し、通過後は、用紙搬送ベルト表面に対応した電圧Voに復帰するという状態が繰り返される。
【0045】
レジ検知用トナー像の通過に伴って電圧が低下するのは、用紙搬送ベルト表面の反射率にくらべ、レジ検知用トナー像の反射率が小さいためである。
【0046】
次に、図3(b)に示す電圧出力レベルを用いてレジずれ量を演算する方法について説明する。
【0047】
まず、主走査方向Aの色ずれ量を演算する方法について説明する。
【0048】
検知領域を通過する各色のレジ検知用トナー像の面積に比例する電圧出力レベルの最小値であるVy、Vm、Vc、Vkを用紙搬送ベルト表面の出力電圧Voで除した、用紙搬送ベルト面を基準とする相対反射率を求める。
【0049】
この相対反射率を求めることにより、受光素子や回路の温度変化、ばらつき、あるいは受光素子面の汚れによる電圧出力レベル低下などにより生じる測定誤差を補正することができる。
【0050】
次に、各色の相対反射率の目標値、色ずれ量がゼロの場合における検知領域を通過する各色のレジ検知用トナー像の面積に比例する電圧出力レベルVyo,Vmo,Vco,Vkoと、その際の用紙搬送ベルト表面の電圧出力レベルVooをあらかじめ実験などにより求めておき、色ずれ量がゼロの場合の相対反射率目標値と、色ずれのある測定された相対反射率との差分を計算し、この差分にあらかじめ求めておいた換算係数Rを乗算することにより、主走査方向の色ずれ量Δfsiを検出する。なお、この関係を式1に示す。
【0051】
【数1】
【0052】
次に、プロセス方向Bの色ずれ量を演算する方法について説明する。
【0053】
プロセス方向の色ずれ量は、イエロー(Y)のレジ検知用トナー像Pyを基準に、それぞれのレジ検知用トナー像の中央部が測定位置を通過する時間間隔Tym,Tyc,Tykからそれぞれのレジ検知用トナー像のプロセス方向の位置を求めることにより検出することができる。
【0054】
ここでは、A/Dコンバータのサンプリング周期と、各レジ検知用トナー像の出力レベルおよび用紙搬送ベルト表面の出力レベルからそれぞれサンプリングされたデータ数を用いて時間間隔Tym,Tyc,Tykを算出する。なお、これらの演算は、データメモリに記憶された受光信号に基づいて、色ずれ算出手段が行う。
【0055】
本実施形態に示した電子写真方式の画像形成装置は一例であり、用紙搬送ベルトの代わりに、中間転写ベルトを用い、3色(Y,M,C)または4色(Y,M,C,K)あるいは、それ以上の色のトナー像を重ねあわせた後、用紙上に一括転写するタイプの画像形成装置でもよく、さらに、電子写真方式以外の画像形成装置においてもも適用することができる。
【0056】
次に本発明の第2の実施形態について説明する。
【0057】
本実施形態では、第1の実施形態とくらべて、形成されるレジ検知用トナー像は異なるが、画像形成装置の構成、受光センサと色ずれ算出手段の構成は同じであり、それらの図および説明は省略する。
【0058】
図4(a)は、本実施形態におけるレジ検知用トナー像の平面図であり、図4(b)は、受光信号の出力レベルを示す模式図である。
【0059】
本実施形態におけるレジ検知用トナー像は、2つの異なる形状のもので構成されている。ここでは、イエロー(Y)の第1のレジ検知用トナー像Py1とイエロー(Y)の第2のレジ検知用トナー像Py2のみを示し、マゼンダ(M),サイアン(C),ブラック(K)それぞれの、第1および第2のレジ検知用トナー像は、イエロー(Y)の第1のレジ検知用トナー像Py1、およびイエロー(Y)の第2のレジ検知用トナー像Py2とそれぞれ形状およびサイズが同じものであるから、それらの図および説明は省略する。
【0060】
図4(a)に示す、第1のレジ検知用トナー像Py1は、第1の実施形態におけるレジ検知用トナー像と形状およびサイズが同じであり、プロセス方向Bに延びた底辺をもつ二等辺三角形をなしている。第2のレジ検知用トナー像Py2は、プロセス方向の寸法が幅方向である主走査方向Aについて一定な、長方形をなしている。
【0061】
ここで、第1のレジ検知用トナー像は、プロセス方向Bの寸法が、プロセス方向に交わる幅方向、すなわち主走査方向Aに単調に変化する形状のものであればよく、例えば主走査方向Aに斜辺を持つ三角形でも、あるいはプロセス方向に延びる底辺を持つ台形であってもよい。
【0062】
第2のレジ検知用トナー像Py2の大きさは、主走査方向Aの寸法及び位置が第1のレジ検知用トナー像Py1と等しく、プロセス方向Bの幅が、第1のレジ検知用トナー像Py1の最大幅hの1/2である。
【0063】
ここで、第2のレジ検知用トナー像の主走査方向Aの寸法は、第1のレジ検知用トナー像と同程度であればよく、特に規定はない。また、形状は、例えば平行四辺形であってもよく、プロセス方向Bの幅が一定であればよい。
【0064】
このように、2種類のレジ検知用トナー像Py1,Py2を用いる理由は、環境変動や、経時劣化などにより画像形成装置の出力画像の濃度が変動し、レジ検知用トナー像の濃度変動を無視しえないときに、それを補正するためである。
【0065】
すなわち、第1のレジ検知用トナー像Py1の出力レベルは、主走査方向Aの色ずれと、レジ検知用トナー像の濃度変動の双方に基づいて変化するため、第1のレジ検知用トナー像Py1と用紙搬送ベルト表面との相対反射率を求めるのみでは色ずれ量を一義的に決定できないので、濃度変動による影響を補正する必要がある。
【0066】
一方、第2のレジ検知用トナー像Py2は、プロセス方向Bの幅が主走査方向Aに沿って一定であるため、主走査方向Aにずれが生じても出力レベルは影響を受けることはない。したがって、出力レベルの変化を捉えることにより第二のレジ検知用トナー像の濃度変動を検出することができる。
【0067】
この第二のレジ検知用トナー像の濃度の検出結果により、第1のレジ検知用トナー像の出力レベルを濃度補正し、濃度補正後の色ずれ量を検知することができる。
【0068】
主走査方向Aの色ずれについては、先ず、第1のレジ検知用トナー像Py1の出力レベルVy1を、第2のレジ検知用トナー像Py2の出力レベルVy2で除した後、用紙搬送ベルト表面の出力レベルVoで除することにより、第2のレジ検知用トナー像Py2の濃度で補正した、用紙搬送ベルト面を基準とする相対反射率を求める。次に、あらかじめ実験などにより求めておいた相対反射率の目標値、すなわち色ずれ量がゼロである第1のレジ検知用トナー像Py1の受光センサの出力レベルVyloを第2のレジ検知用トナー像Py2の出力レベルVy2で除した後、その際の用紙搬送ベルト面における出力レベルVooで除した値との差分を計算し、この差分にあらかじめ求めておいた換算係数R’を乗算して、主走査方向Aの色ずれ量Δfsi’を検出することができる。この関係を式2に示す。
【0069】
【数2】
【0070】
一方、プロセス方向Bの色ずれについては、レジ検知用トナー像の濃度変動による影響は受けないので、第1の実施形態において示したと同様の方法で算出することができる。
【0071】
本実施形態に示した電子写真方式の画像形成装置は一例であり、用紙搬送ベルトの代わりに、中間転写ベルトを用いて、3色または4色、あるいは、それ以上の色のトナー像を重ねあわせた後、用紙上に一括転写するタイプの画像形成装置でもよく、さらに、電子写真方式以外の画像形成装置や印刷機に適用することもできる。
【0072】
【発明の効果】
本発明により、高価なCCDやカラーセンサーを用いることなく、単眼のセンサ、単一の光源という簡易かつ低コストな構成を用い、精度よく色ずれ量を検知できるカラーレジストレーション検知装置を提供することができる。また、レジ検知用トナー像のサイズを数十ミクロン〜数百ミクロン程度と極めて微小にすることができるため、クリーナーの負荷が軽く、トナー使用量も少ない、低ランニングコストのカラーレジストレーション検知装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーレジストレーション検知装置が適用される電子写真方式を用いた画像形成装置の第1の実施形態をあらわす概略構成図である。
【図2】本実施形態における受光センサおよび色ずれ算出手段の概略構成図である。
【図3】第1の実施形態におけるレジ検知用トナー像の平面図、および受光センサの受光信号の出力レベルを示す図である。
【図4】第2の実施形態におけるレジ検知用トナー像の平面図、および受光センサの受光信号の出力レベルを示す図である。
【符号の説明】
1Y,1M,1C,1K 感光体
2Y,2M,2C,2K スコロトロン帯電器
3Y,3M,3C,3K レーザ出力部(ROS)
4Y,4M,4C,4K 現像器
5Y,5M,5C,5K 転写器
6 用紙搬送ベルト
7 用紙トレイ
8 ベルトクリーナ
9 定着器
10 受光センサ
10a 光源
10b レンズ
10c フォトダイオード
10d マスク
11 A/Dコンバータ
12 データメモリ
13 色ずれ算出手段
15 レジ検知用トナー像
16 検知領域
Claims (5)
- 各色のトナー像を形成する配列された複数の像形成体に接触あるいは近接する所定の経路を経由して所定のプロセス方向に移動し、各像形成体で形成された各色トナー像の転写を表面に受け、あるいは該各色トナー像の転写を、表面に担持された被担持体に受ける被転写体に転写された各色トナー像の、該被転写体上の各目標転写位置からの、転写位置ずれを検知するカラーレジストレーション検知装置において、
前記複数の像形成体それぞれに、前記プロセス方向の寸法が該プロセス方向に交わる幅方向に単調に変化する形状の各色の検知用トナー像を形成させて、これら各色の検知用トナー像を前記被転写体上にプロセス方向に順次配列された状態に転写させる検知用トナー像形成手段と、
前記プロセス方向の、前記複数の像担持体が配備された位置よりも下流側に設置され、前記被転写体表面の、前記検知用トナー像の前記幅方向の寸法よりも狭く、該検知用トナー像の前記プロセス方向の最大寸法よりも長い検知領域内を経由した、該検知用トナー像と該検知領域との前記幅方向における相対的な位置関係に応じた光量の光を受光することにより、該光の光量を表わす受光信号を生成する受光センサと、
前記受光センサで得られた受光信号が表わす光量を使って、前記被転写体上に転写された各色の検知用トナー像の、前記幅方向における色ずれ量を求める色ずれ算出手段とを備えたことを特徴とするカラーレジストレーション検知装置。 - 前記色ずれ算出手段は、前記受光信号が表わす光量を使って前記幅方向の色ずれ量を求めるとともに、前記受光センサで得られた受光信号に基づいて、前記被転写体上に転写された各色の検知用のトナー像の前記プロセス方向の位置を求めることにより該プロセス方向の色ずれ量を求めるものであることを特徴とする請求項1記載のカラーレジストレーション検知装置。
- 前記検知用トナー像形成手段は、各色の検知用トナー像として、前記プロセス方向に延びる底辺を持つ三角形もしくは台形のトナー像を形成するものであることを特徴とする請求項1記載のカラーレジストレーション検知装置。
- 前記検知用トナー像形成手段は、前記複数の像形成体それぞれに、各色の検知用トナー像とともに、前記プロセス方向の寸法が前記幅方向について一定な各色の補正用トナー像を形成させて、これら各色の補正用トナー像を前記被転写体上に各色の検知用トナー像とともに前記プロセス方向に順次配列された状態に転写させるものであり、
前記受光センサは、前記被転写体の前記検知領域内に前記検知用トナー像が存在するときの光量を表わす第1の受光信号を生成し、該検知領域内に前記補正用トナー像が存在するときの光量を表わす第2の受光信号も生成するものであり、
前記色ずれ算出手段は、前記受光センサで生成された受光信号のうちの前記第1の受光信号から、前記検知用トナー像の濃度変動による影響を除く補正を、前記第2の受光信号に基づいて行い、補正後の受光信号に基づいて、前記被転写体上に転写された各色の検知用トナー像の色ずれ量を求めるものであることを特徴とする請求項1記載のカラーレジストレーション検知装置。 - 前記検知用トナー像形成手段は、各色の補正用トナー像として、前記プロセス方向の寸法が前記幅方向に一定な矩形のトナー像を形成するものであることを特徴とする請求項4記載のカラーレジストレーション検知装置。
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