JP2004178817A - 燃料電池セル及び燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電量の増加と、エネルギー効率の向上を同時に達成できる燃料電池セル及び燃料電池を提供することを目的とする。
【解決手段】3以上のガス流路15を有し、固体電解質13cが燃料極13bおよび空気極13dで挟持された発電部が長径方向および短径方向の側面に設けられ、断面が扁平状の燃料電池セル13であって、中心側のガス流路の断面積S1よりも、長径方向の端にあるガス流路の断面積S2が大きいことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、3以上のガス流路が軸長方向に形成され、断面が扁平状の燃料電池セル及び燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来技術】
次世代エネルギーとして、近年、燃料電池セルのスタックを収納容器内に収容した燃料電池が種々提案されている。
【0003】
図6は、従来の扁平状燃料電池セルの断面斜視図で、燃料電池セル1は断面が扁平状で、全体的に見て楕円柱状であり、その内部には複数の燃料ガス流路3が形成されている。
【0004】
この燃料電池セル1は、全体的に見て楕円柱状の多孔質な支持体1aの外面に、多孔質な燃料極1b、緻密質な固体電解質1c、多孔質な導電性セラミックスからなる空気極1dを順次積層し、空気極1dと反対側の支持体1aの外面にインターコネクタ1eを形成して構成されている。
【0005】
即ち、燃料電池セル1は、断面形状が、幅方向両端に設けられた弧状部mと、これらの弧状部mを連結する一対の平坦部nとから構成されており、一対の平坦部nは平坦であり、ほぼ平行に形成されている。これらの一対の平坦部nは、支持体1aの平坦部nにインターコネクタ1e、又は燃料極1b、固体電解質1c、空気極1dを形成して構成されている。
【0006】
このような形態の燃料電池セル1では円筒型セルに比べ、セル当たりの発電部の面積を増加させることができ、そのため、セル当たりの発電量を増加させることができる(特許文献1参照。)。
【0007】
燃料電池は、上記燃料電池セルを収納容器内に収容して構成され、支持体1a内部に燃料(水素)を流し、空気極1dに空気(酸素)を流して600〜1000℃で発電される。
【0008】
【特許文献1】
特開平1−169878号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
セル当たりの発電面積を増加させるために、断面を扁平状とした燃料電池セルでは、長径方向の端(弧状部m付近)ではガス流路当たりの発電部が中心側より多くなる。そのため、長径方向の端のガス流路では中心側のガス流路よりも多くの酸素ガスあるいは水素ガスを消費することになる。しかしながら、上記した特許文献1では、燃料ガス流路3の断面積は、燃料ガス流路3の位置にかかわらず、同一であり、このとき、長径方向の端のガス流路に十分なガスを供給できなければ燃料電池セルの発電量は小さくなるという問題が発生する。一方で、長径方向の端のガス流路に十分なガスを供給した場合には中心側のガス流路には過剰なガスが供給されることになり、エネルギー効率が低下するという問題が発生する。
【0010】
本発明は、発電量の増加と、エネルギー効率の向上を同時に達成できる燃料電池セル及び燃料電池を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の燃料電池セルは、3以上のガス流路が軸長方向に形成され、断面が扁平状で柱状の燃料電池セルであって、固体電解質が燃料極および空気極で挟持された発電部を長径方向および短径方向の側面に設けるとともに、中心側のガス流路の断面積S1よりも、長径方向の端にあるガス流路の断面積S2が大きいことを特徴とする。
【0012】
本発明の燃料電池セルは、扁平状であるために、セル当たりの発電量が円筒型の燃料電池セルよりも大きくなる。また、燃料電池セルの長径方向の端の側面にも、燃料極と固体電解質と空気極とを積層した発電部を設けており、さらに発電量は増加している。このような燃料電池セルでは、燃料電池セルの長径方向の端の側面にも発電部を設けたために、中心側よりも長径方向の端が発電量が多くなり、酸素ガス、水素ガスを多く消費する。そのため、長径方向の端のガス流路と中心側のガス流路とでは消費するガスの量が異なり、長径方向の端のガス流路と中心側のガス流路のガス流量を同じにすると、発電量が減少する、あるいはエネルギー効率が低下するといった問題が発生する。
【0013】
この問題は、長径方向の中心側のガス流路の断面積S1よりも、長径方向の端にあるガス流路の断面積S2を大きくすることで解決される。すなわち、長径方向の中心側のガス流路の断面積S1よりも、長径方向の端にあるガス流路の断面積S2を大きくすることにより、長径方向の端に供給されるガス量が中心側より多くなり、端部、中心側ともに供給されるガス量を最適化することが可能となり、エネルギー効率が高く、かつ、発電量の大きい燃料電池セルを提供できる。
【0014】
また、本発明の燃料電池セルは、4以上のガス流路が軸長方向に形成され、断面が扁平状で柱状の燃料電池セルであって、固体電解質が燃料極および空気極で挟持された発電部を長径方向および短径方向の側面に設けるとともに、中心側のガス流路間距離L1よりも、長径方向の端にあるガス流路間距離L2が小さいことを特徴とする。
【0015】
上述したように、本発明の燃料電池セルでは、長径方向の端のガス流路と中心側のガス流路とでは消費するガスの量が異なる。したがって、燃料電池セルの長径方向の端の部分に、燃料電池セルの中心側よりも多くのガスを供給する必要がある。本発明の燃料電池セルでは長径方向の端のガス流路間距離L2を中心側のガス流路間距離L1より小さくすることで、長径方向の端の断面積当たりのガス流量を増加させることができ、エネルギー効率が高く、かつ、発電量の大きい燃料電池セルを提供できる。
【0016】
また、本発明の燃料電池セルは、4以上のガス流路が軸長方向に形成され、断面が扁平状で柱状の燃料電池セルであって、固体電解質が燃料極および空気極で挟持された発電部を長径方向および短径方向の側面に設けるとともに、中心側のガス流路の断面積S1よりも、長径方向の端にあるガス流路の断面積S2が大きく、かつ、中心側のガス流路間距離L1よりも、長径方向の端にあるガス流路間距離L2が小さいことを特徴とする。
【0017】
長径方向の中心側のガス流路の断面積S1よりも、長径方向の端にあるガス流路の断面積S2を大きくすることと、長径方向の中心側のガス流路間距離L1よりも、長径方向の端にあるガス流路間距離L2を小さくすることを、同時に行うことで、長径方向の端のガス消費量が中心側よりも大きい場合でも、容易に、長径方向の端部および中心側に供給するガス量を最適化することができ、エネルギー効率が高く、かつ、発電量の大きい燃料電池セルを提供できる。
【0018】
また、本発明の燃料電池は上述した本発明のいずれかの燃料電池セルを収納容器内に複数収納してなることを特徴とする。このような燃料電池では、エネルギー効率が高く、かつ、発電量の大きい燃料電池を提供できる。
【0019】
また、本発明の燃料電池は、3以上のガス流路が軸長方向に形成されるとともに、断面が扁平状からなり、固体電解質が燃料極および空気極で挟持された発電部を長径方向および短径方向の側面に設けた燃料電池セルを、収納容器内に複数収納してなる燃料電池であって、前記燃料電池セルの中心側のガス流路のガス流量V1よりも、長径方向の端にあるガス流路のガス流量V2が大きいことを特徴とする。
【0020】
本発明の燃料電池セルは、扁平状であるためにセル当たりの発電量が円筒型の燃料電池セルよりも大きくなる。また、燃料電池セルの長径方向の端の側面にも燃料極と固体電解質と空気極とが積層された発電部を設けており、さらに発電量は増加している。このような燃料電池セルでは、燃料電池セルの長径方向の端の側面にも発電部を設けたために、燃料電池セル中心側よりも燃料電池セルの長径方向の端が発電量が多くなり、酸素ガス、水素ガスを多く消費する傾向にある。そのため、長径方向の端のガス流路と中心側のガス流路とでは消費するガスの量が異なり、長径方向の端のガス流路と中心側のガス流路とを同じにすると、発電量が減少する、あるいはエネルギー効率が低下するといった問題が発生する。
【0021】
この問題を解決するには、それぞれのガス流路に流すガス量を最適化すればよく、燃料電池セルの長径方向の中心側にあるガス流路のガス流量V1とし、長径方向の端のガス流路のガス流量をV2としたとき、V2をV1よりも大きくすることで、ガスの供給量を最適化でき、エネルギー効率が高く、かつ、発電量の大きい燃料電池を提供できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の燃料電池セルの一形態の断面斜視図を示す。燃料電池セル13は断面が扁平状で、全体的に見て楕円柱状であり、その内部には複数の燃料ガス流路15が軸長方向に形成されている。また、燃料電池セル13の端面には、長径方向に所定間隔を置いて燃料ガス流路15が開口している。
【0023】
この燃料電池セル13は、断面が扁平状で、全体的に見て楕円柱状の多孔質な支持体13aの外面に、多孔質な燃料極13b、緻密質な固体電解質13c、多孔質な導電性セラミックスからなる空気極13dを順次積層し、空気極13dと反対側の支持体13aの外面にインターコネクタ13eを形成して構成されている。
【0024】
即ち、燃料電池セル13は、断面形状が、幅方向両端に設けられた弧状部mと、これらの弧状部mを連結する一対の平坦部nとから構成されており、一対の平坦部nは平坦であり、ほぼ平行に形成されている。これらの一対の平坦部nは、支持体13aの平坦部nにインターコネクタ13e、又は燃料極13b、固体電解質13c、空気極13dを形成して構成されている。
【0025】
なお、長径方向の端の側面とは弧状部mを意味しており、ここでは、曲面となっているが、側面は平面であってもかまわない。
【0026】
このような形態の燃料電池セル13では発電部が弧状部m、すなわち、短径側側面(長径方向の端の側面)にも設けられているため、燃料電池セル13の短径側側面付近では発電量が燃料電池セル13の中心側よりも多くなり、消費する水素含有ガス、酸素含有ガスの量も中心側よりも多くなる。
【0027】
そこで、燃料電池セル13の長径方向の中心側にあるガス流路15の断面積S1よりも、燃料電池セル13の端にあるガス流路15の断面積S2の方を大きくすることで、より多く燃料ガスおよび酸素含有ガスを消費する燃料電池セル13の端にあるガス流路15に流れるガス量を、燃料電池セル13の長径方向の中心側にあるガス流路15に流れるガス量よりも多くすることができ、燃料電池セル13内の全てのガス流路15に最適量のガスを供給することができるようになり、エネルギー効率の向上と、燃料電池セル13の発電量を増加させることを同時に達成できる。
【0028】
なお、S1とS2の比率は燃料電池セル13の幅や厚さによっても影響されるが、1.1倍以上が望ましい。また、1.3倍以上がさらに望ましい。
【0029】
図2に本発明の燃料電池セル13の他の形態の断面図を示す。燃料電池セル13の長径方向の中心側にあるガス流路間距離L1よりも、燃料電池セル13の端部にあるガス流路間距離L2の方を小さくすることで、燃料電池セル13の中心側よりも燃料電池セル13の端部へ多くガスを供給することができるようになり、エネルギー効率の向上と、燃料電池セル13の発電量を増加させることを同時に達成できる。
【0030】
なお、L1とL2の比率は0.9倍以下が望ましく、さらに、0.7倍以下が望ましい。
【0031】
図3は、本発明の燃料電池セル13の、さらに他の形態の断面図を示すもので、この燃料電池セル13はS2>S1とL2<L1の条件を同時に満足している。両者を同時に行うことで、端部に供給されるガス量と中心側に供給されるガス量の差を大きくすることができるため、端部と中心側で消費されるガス量の差が大きい場合にも十分対応でき、エネルギー効率の向上と、燃料電池セル13の発電量を増加させることを同時に達成することが容易になる。
【0032】
このような燃料電池セル13は例えば、以下のように構成される。
【0033】
支持体13aは、少なくとも一種の鉄属金属及び/又は鉄属金属酸化物、もしくはこれらの合金又は合金酸化物を主成分とするものである。
【0034】
鉄族金属及び/又は鉄族金属酸化物は、コスト低減、還元雰囲気中で安定という点から、Ni及び/又はNiOが望ましい。Ni及び/又はNiOは、支持体13a全量中35〜65体積%であることが望ましい。
【0035】
また、Ni、NiO以外の構成材料として、無機粉末が用いられ、特にAl、SiO、ZrO、YSZ、希土類酸化物のうちから選ばれる1種以上を用いることが望ましい。
【0036】
無機粉末として希土類酸化物を用いる場合には、YSZの熱膨張係数(約10.8×10−6/℃)よりも熱膨張係数が小さいという理由から、Y、Lu、Yb、Tm、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Prから選ばれた元素を含む希土類酸化物が望ましい。これらの希土類酸化物のうち、安価であり、供給が安定しているという点からY、Ybを用いることが望ましい。
【0037】
支持体13aの長径寸法(弧状部m間の距離)は15〜35mm、短径寸法(平坦部n間の距離)が2〜4mmであることが望ましい。
【0038】
この支持体13aの外面に設けられた固体電解質13cは、3〜15モル%の希土類元素を含有した部分安定化、あるいは安定化ZrOからなる緻密質なセラミックスが用いられている。固体電解質13cの厚みは、ガス透過を防止するという点から10〜100μmであることが望ましい。
【0039】
支持体13aと固体電解質13cの間には、Ni及び/又はNiOと、希土類元素が固溶したZrOとを含有する燃料極13bが形成されている。この燃料極13bの厚みは1〜30μmであることが望ましい。
【0040】
また、空気極13dは、LaMnO系材料、LaFeO系材料、LaCoO系材料の少なくとも一種の多孔質の導電性セラミックスから構成されている。空気極13cは、600〜1000℃程度の比較的低温での電気伝導性が高いという点からLaFeO系材料が望ましい。空気極13dの厚みは、集電性という点から30〜100μmであることが望ましい。
【0041】
支持体13a外面の一部には、その軸長方向に固体電解質13c及び空気極13dが形成されていない部分を有しており、この固体電解質13c及び空気極13dから露出した支持体13aの外面には、導電性セラミックスからなるインターコネクタ13eが形成されている。このインターコネクタ13eの厚みは、緻密性と電気抵抗の低減という点から30〜200μmであることが望ましい。
【0042】
インターコネクタ13eは、LaCrO系材料の導電性セラミックスから構成されている。インターコネクタ13eは、支持体13aの内外の燃料ガス、酸素含有ガスの漏出を防止するため緻密質とされており、また、インターコネクタ13eの内外面は、燃料ガス、酸素含有ガスと接触するため、耐還元性、耐酸化性を有している。このインターコネクタ13eの端面と固体電解質13cの端面との間には、シール性を向上すべく接合層を介在させていることが望ましい。
【0043】
さらに、インターコネクタ13eの外面には、P型半導体17が設けられている。このP型半導体17としては、使用環境下で作動させるために、一般の不純物半導体ではなく、インターコネクタ13eを構成するLaCrO系材料よりも電子伝導性が大きいセラミック製のP型半導体である空気極13dと同一成分、即ち、LaMnO系材料、LaFeO系材料、LaCoO系材料の少なくとも一種からなることが望ましい。
【0044】
このP型半導体17により、他方の燃料電池セル13の空気極13dからの電流を、他の燃料電池セル13の支持体13aに効率良く伝達できる。
【0045】
以上のような燃料電池セルの製法について説明する。先ず、例えば、平均粒径0.1〜5.0μmのNiO粉末と、平均粒径0.8〜2.0μmY粉末(35〜65体積%)と、さらに、ポアー剤を材料に対して10〜30重量%外部添加し、セルロース系有機バインダーと水とからなる溶媒とを混合して形成した支持体基部材料を押し出し成形して、支持体13aとなる扁平状の成形体を作製し、これを乾燥する。なお、ガス流路15の断面積や、ガス流路間距離の変更は押し出し成形に用いる金型のピン形状や配置を適宜変更することで達成される。
【0046】
この後、支持体13aとなる扁平状の成形体上に、平均粒径0.2〜1.0μmの金属Niと平均粒径0.8〜2.0μmの8YSZ(YとZrの有機金属塩0〜30%分を含む)との比が体積比で40:60〜60:40となるように調整したスラリーをスクリーン印刷にて塗布し、燃料極13bとなる成形体層を形成し、これを乾燥する。
【0047】
次に、例えば、平均粒径0.5〜2.0μmの8YSZ粉末と、アクリル系バインダーとトルエンを加えて得たスラリーを用いてシート状成形体を作製し、燃料極13bとなる成形体層上に、その両端間が支持体成形体の平坦部nで所定間隔をおいて離間するように、巻き付け、100〜150℃の温度域で乾燥し、この積層体を900〜1100℃の温度範囲で仮焼する。
【0048】
なお、ここでは支持体13aとなる成形体上に燃料極13bとなる成形体層を印刷して形成したが、固体電解質シート状成形体上に燃料極成形体層を印刷して形成し、この積層体を支持体成形体に巻きつけてもよい。この場合は曲面を有する支持体成形体に燃料極成形体を形成するよりも成形が容易であり、歩留まりが向上するため望ましい。また、あるいはそれぞれをシート状成形体とし、積層してもよい。この場合には、工程に要する時間が短縮でき、コスト低減が達成できるため望ましい。
【0049】
この後、例えば、LaCrO系材料と、有機バインダーと、溶媒とを混合したインターコネクタ材料を用いてシート状成形体を作製し、このシート状成形体を、露出した支持体13aとなる成形体の外面に積層し、支持体13aとなる成形体に燃料極13bとなる成形体、固体電解質13cとなる成形体、インターコネクタ13eとなるシート状成形体が積層された積層成形体を作製する。
【0050】
次に、積層成形体を脱バインダ処理し、酸素含有雰囲気中で1300〜1600℃で焼成する。次に、例えば、LaFeO系材料からなる平均粒径0.5〜4μmの導電性セラミック微粒子と、IPA、水等の溶媒とからなるスラリーを作製し、このスラリーを噴霧装置(スプレードライ)により噴霧し、落下中に乾燥させて、平均粒径10〜100μmの粗粒子を作製しながら、上記積層成形体の固体電解質表面に10〜200μmの厚みで堆積させる。
【0051】
固体電解質表面に堆積した粗粒子は、1000〜1400℃の温度で大気中で加熱処理することにより、固体電解質表面に空気極を作製する。
【0052】
なお、燃料電池セル13は、酸素含有雰囲気での焼成により、支持体13aが、例えばNiOとなっているため、その後、還元処理したり、発電中に還元雰囲気に曝されるため、この時に還元されることになる。
【0053】
セルスタックは、図4に示すように、燃料電池セル13が複数集合してなり、一方の燃料電池セル13と他方の燃料電池セル13との間に、金属フェルト及び/又は金属板からなる集電部材19を介在させ、一方の燃料電池セル13の支持体13a上に形成された燃料極13bを、インターコネクタ13e、P型半導体17、集電部材19を介して他方の燃料電池セル13の空気極13dに電気的に接続して構成されている。
【0054】
集電部材19は、耐熱性、耐酸化性、電気伝導性という点から、Pt、Ag、Ni基合金、Fe−Cr鋼合金の少なくとも一種からなることが望ましい。なお、図4ではP型半導体17は省略した。また、符号21は、燃料電池セルを直列に接続するための導電部材である。
【0055】
本発明の燃料電池は、本発明の燃料電池セル13を複数、収納容器内に収容して構成されている。この収納容器には、外部から水素等の燃料ガス及び空気等の酸素含有ガスを燃料電池セルに導入する導入管が設けられており、燃料電池セル13が所定温度に加熱されることにより発電し、使用された燃料ガス、酸素含有ガスは、収納容器外に排出される。このような燃料電池は、燃料電池セル13のガス流路15に過不足無くガスが供給されるため、エネルギー効率に優れ、発電量の大きい燃料電池となる。
【0056】
また、本発明の燃料電池は、図5に示すように、燃料電池セルの長径方向の中心側にあるガス流路15のガス流量V1よりも、燃料電池セル13の端にあるガス流路15のガス流量V2の方を多くするものである。
【0057】
このように、燃料電池セル13の長径方向の中心側にあるガス流路15のガス流量V1よりも、燃料電池セル13の端にあるガス流路15のガス流量V2の方を多くすることで、燃料電池セル13内の全てのガス流路15に最適量のガスを供給することができるようになり、エネルギー効率の向上と、燃料電池セル13の発電量を増加させることを同時に達成できる。
【0058】
ガス流量V1、V2の制御は燃料電池セル13のガス流路15にガスを供給する配管と、燃料電池セル13を接続する接続部材23の形状を適宜選択することで、容易に達成できる。すなわち、燃料電池セル13中心側のガス流路15に通じる接続孔の断面積S11を、燃料電池セル13の端部のガス流路15に通じる接続孔の断面積S12よりも小さくしたり、あるいは、燃料電池セル13中心側のガス流路15に通じる接続孔にガスの通過抵抗が大きくなるような部材を配置することで、燃料電池セル13の長径方向の中心側にあるガス流路のガス流量V1よりも、燃料電池セル13の端にあるガス流路のガス流量V2の方を多くすることが可能となる。
【0059】
なお、本発明は上記形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、内側電極を空気側電極とし、外側電極を燃料極としてもよい。また、横縞型燃料電池セルとしてもよいし、燃料電池セルの全周に発電部を設けるインターコネクタレス型であってもよい。なお、本発明においては支持体と記載しているが、内側電極を燃料極とした場合は、本発明における支持体は鉄族金属粉末を含む組成物からなるため、燃料極そのものとしての機能も有するものである。従って、本発明の支持体は燃料極と置き換えてもよく、絶縁体等からなる純然たる支持体としてのみ規定されるものではない。
【0060】
また、ガス流路の断面形状は円のみで無く、四角や多角形状のものであってもかまわない。また、本発明で長径方向の端にあるガス流路と記述しているが、最も端にあるガス流路のみを表すものではなく、外側にある複数のガス流路に本発明を適用することも可能である。
【0061】
【発明の効果】
本発明では、扁平状で短径側側面に発電部を備え、内部に3以上のガス流路を有する燃料電池セルにおいて、燃料電池セルの端部へのガス供給量を、燃料電池セル中心側へのガス供給量よりも多くすることで、エネルギー効率の向上と燃料電池セルあたりの発電量を増加させることを同時に達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池セルを示す断面斜視図である。
【図2】本発明の燃料電池セルを示す横断面図である。
【図3】本発明の燃料電池セルの他の形態を示す横断面図である。
【図4】本発明の燃料電池セルスタックを示す横断面図である。
【図5】本発明の燃料電池に用いられる燃料電池セルへのガス供給を示す断面斜視図である。
【図6】従来の燃料電池セルを示す断面斜視図である。
【符号の説明】
13・・・燃料電池セル
13a・・・支持体
13b・・・燃料極
13c・・・固体電解質
13d・・・空気極
13e・・・インターコネクタ
15・・・ガス流路
S1・・・長径方向の中心側のガス流路の断面積
S2・・・長径方向の端にあるガス流路の断面積

Claims (5)

  1. 3以上のガス流路が軸長方向に形成され、断面が扁平状で柱状の燃料電池セルであって、固体電解質が燃料極および空気極で挟持された発電部を長径方向および短径方向の側面に設けるとともに、中心側のガス流路の断面積S1よりも、長径方向の端にあるガス流路の断面積S2が大きいことを特徴とする燃料電池セル。
  2. 4以上のガス流路が軸長方向に形成され、断面が扁平状で柱状の燃料電池セルであって、固体電解質が燃料極および空気極で挟持された発電部を長径方向および短径方向の側面に設けるとともに、中心側のガス流路間距離L1よりも、長径方向の端にあるガス流路間距離L2が小さいことを特徴とする燃料電池セル。
  3. 4以上のガス流路が軸長方向に形成され、断面が扁平状で柱状のの燃料電池セルであって、固体電解質が燃料極および空気極で挟持された発電部を長径方向および短径方向の側面に設けるとともに、中心側のガス流路の断面積S1よりも、長径方向の端にあるガス流路の断面積S2が大きく、かつ、中心側のガス流路間距離L1よりも、長径方向の端にあるガス流路間距離L2が小さいことを特徴とする燃料電池セル。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれかに記載の燃料電池セルを収納容器内に複数収納してなることを特徴とする燃料電池。
  5. 3以上のガス流路が軸長方向に形成されるとともに、断面が扁平状からなり、固体電解質が燃料極および空気極で挟持された発電部を長径方向および短径方向の側面に設けた燃料電池セルを、収納容器内に複数収納してなる燃料電池であって、前記燃料電池セルの中心側のガス流路のガス流量V1よりも、長径方向の端にあるガス流路のガス流量V2が大きいことを特徴とする燃料電池。
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JP2009081113A (ja) * 2007-09-27 2009-04-16 Kyocera Corp 横縞型燃料電池セルおよび燃料電池
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