JP2004177705A - 経時変色シートおよびそれに用いるインク - Google Patents

経時変色シートおよびそれに用いるインク Download PDF

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Abstract

【課題】時間の経過とともに、筆圧、タイプ圧などの刺激を付与してマイクロカプセルを破壊しなくても、徐々に発色するとともに色相が青から赤などに変色して発色を明瞭に見ることができる伝票、帳票、記録紙、玩具、通信、証券、金券、チケット、切符、書類、シール、くじ、ラベル、チラシ、ダイレクトメール、ポスターなどに用いることができる経時変色シートおよびそれを製造するために用いるインクの提供。
【解決手段】シート基材1上の所定部に顕色剤層4が形成され、前記顕色剤層4上に徐放性発色剤含有マイクロカプセル6を含むインクを塗布してなる徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層2Aが形成されてなる経時変色シート20Aにより課題を解決できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、経時変色シートおよびそれに用いるインクに関するものであり、さらに詳しくは、製造後は発色していないが、時間の経過とともに徐々に発色するとともに色相が青から赤などに変色して、発色を明瞭に見ることができるシートおよびそれに用いるインクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子供与性のまたはプロトン受容性の無色の有機化合物である発色剤と、クレー類、フェノール樹脂類、芳香族カルボン酸類およびその金属塩などの電子受容性またはプロトン放出性の顕色剤との反応にて発色像を得ることは古くから知られている。さらに顕色剤を塗工したシート基材に発色剤を含むインキを供給して着色像を得る印刷方法も知られている。
【0003】
図7は、従来の感圧複写紙の一例を示す断面説明図である。
図7に示すようにシート基材1の裏面に発色剤含有マイクロカプセルインク層2が形成された上用紙(1P(CB))3と、シート基材1の表面に顕色剤層4が形成された下用紙5(2P(CF))とを端部で分離可能に綴じ合わせてなる感圧複写紙(ノンカーボン紙)(例えば、特許文献1参照)が知られている。
発色剤含有マイクロカプセルインク層2と顕色剤層4とを接触させ、筆圧、タイプ圧などによりマイクロカプセルを破壊させて、発色剤と顕色剤を接触させることにより発色像を得ることができる。
【0004】
一方、N,N−ジエチル−m−トルアミドなどの防虫剤や殺菌剤、香料、農薬成分、消臭剤、肥料などの芯物質を徐々に外部に放出するような徐放性能を調節したマイクロカプセルの調製方法も知られている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第3,672,935号明細書
【特許文献2】
特開平2−282306号公報
【特許文献3】
特開平6−106047号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の感圧複写紙は、図6に示したように発色剤含有マイクロカプセルインク層2と顕色剤層4とを接触させただけでは発色像を得ることはできず、発色剤含有マイクロカプセルインク層2と顕色剤層4とを接触させた後、筆圧、タイプ圧などにより発色剤含有マイクロカプセルを破壊させて、発色剤と顕色剤を接触させて反応させることにより発色像を得ている。
また従来の感熱複写紙は、加熱することにより発色剤含有マイクロカプセルを破壊して、発色剤と顕色剤を接触させることにより発色像を得るなど、従来は加圧、加熱などのなんらかの刺激を与えることにより発色像を得ていた。
【0007】
本発明の第1の目的は、発色剤含有マイクロカプセルインク層と顕色剤層とを接触させただけでは発色しないが、時間の経過とともに、筆圧、タイプ圧などの刺激を付与してマイクロカプセルを破壊しなくても、徐々に発色するとともに色相が青から赤などに変色して発色を明瞭に見ることができるようになる経時変色シートであって、伝票、帳票、記録紙、玩具、通信、証券、金券、チケット、切符、書類、シール、くじ、ラベル、チラシ、ダイレクトメール、ポスターなどに用いることが可能な経時変色シートを提供することであり、
本発明の第2の目的は、そのような経時変色シートを製造するために用いるインクを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、芯物質の発色剤を経時的に徐々に放出する徐放性発色剤含有マイクロカプセルおよび他の色に発色する発色剤を徐放性を異にして経時的に徐々に放出する徐放性発色剤含有マイクロカプセルを2種以上含むインクを用いて、シート基材上の所定部に塗布し、発色剤含有マイクロカプセルインク層を形成を形成すれば、課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明の請求項1記載の経時変色シートは、シート基材上の所定部に異なる発色剤を含む2種以上の徐放性発色剤含有マイクロカプセルを含むインクを塗布してなる徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層が形成されてなることを特徴とする。
【0010】
異なる発色剤を含む2種以上の徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層中に含まれるマイクロカプセルの芯物質である発色剤は、筆圧、タイプ圧などの刺激を付与してマイクロカプセルを破壊しなくても、経時的に徐々に発色剤が放出されるので、例えば顕色剤と接触して青色に発色する発色剤を芯物質として含む徐放性発色剤含有マイクロカプセルと、顕色剤と接触して赤色に発色する発色剤を芯物質として含む前者のマイクロカプセルより徐放性を抑制して発色剤の放出速度を遅くした徐放性発色剤含有マイクロカプセルの2種のマイクロカプセルを含むインクを用いて、シート基材上の所定部に塗布して形成した徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層と顕色剤層とを接触させただけでは発色しないが、時間の経過とともに、先ず青色に発色する発色剤が徐々に放出されて青色に発色して青色の発色像を明瞭に見ることができるが、さらに時間が経過すると、赤色に発色する発色剤が徐々に放出されて赤色が発色して色相が変化し、先の青色と赤色が混じった紫色の発色像を明瞭に見ることができるようになる。
【0011】
本発明の請求項2記載の経時変色シートは、請求項1記載の経時変色シートにおいて、シート基材上の所定部に顕色剤層が形成され、前記顕色剤層上に異なる発色剤を含む2種以上の徐放性発色剤含有マイクロカプセルを含むインクを塗布してなる徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層が形成されてなることを特徴とする。
【0012】
シート基材上の所定部に形成された顕色剤層と、この顕色剤層上に塗布して形成された徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層とが接触すると、時間の経過とともに、徐々に異なる発色剤が異なる放出速度で放出されるので、始めは色相が青だった発色像が紫などに変色した発色像を明瞭に見ることができるようになる。
【0013】
本発明の請求項3記載の経時変色シートは、請求項1記載の経時変色シートにおいて、シート基材上の所定部に顕色剤層が形成されたシート基材と、シート基材上の所定部に異なる発色剤を含む2種以上の徐放性発色剤含有マイクロカプセルを含むインクを塗布してなる徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層が形成されてなる他のシート基材とを、前記顕色剤層と徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層が重ね合わせることができるように構成した経時変色シートであって、前記シート基材の少なくとも1つが透明性を有するシート基材であることを特徴とする。
【0014】
使用時などに顕色剤層と徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層とを重ね合わせると、重ね合わせた際は発色しないが、時間の経過とともに、徐々に異なる発色剤が異なる放出速度で放出されるので、始めは色相が青だった発色像が紫などに変色して透明なシート基材側からその発色像を明瞭に見ることができるようになる。
【0015】
本発明の請求項4記載の経時変色シートは、請求項1あるいは請求項2記載の経時変色シートにおいて、シート基材上の所定部に異なる発色剤を含む2種以上の徐放性発色剤含有マイクロカプセルおよび顕色剤を含むインクを塗布してなる徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層が形成されてなることを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項4記載の経時変色シートの徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層は異なる発色剤を含む2種以上の徐放性発色剤含有マイクロカプセルと顕色剤を含むが、当初は発色せず、しかし時間の経過とともに、徐々に異なる発色剤が異なる放出速度で放出されるので、始めは色相が青だった発色像が紫などに変色した発色像を明瞭に見ることができるようになる。
【0017】
本発明の請求項5は、少なくとも異なる発色剤を含む2種以上の徐放性発色剤含有マイクロカプセルあるいはさらに顕色剤を含むことを特徴とするインクである。
【0018】
このインクを用いて公知の方法、装置を用いてシート基材上に塗布して本発明の経時変色シートを容易に製造できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の経時変色シートの第1の実施の形態の断面説明図である。
図2は、本発明の経時変色シートの第2の実施の形態の断面説明図である。
図3は、本発明の経時変色シートの第3の実施の形態の断面説明図である。
図4は、本発明の経時変色シートの第4の実施の形態の断面説明図である。
図5(イ)、(ロ)は、本発明の経時変色シートの第5の実施の形態の断面説明図である。
図6(イ)〜(ハ)は、本発明の経時変色シートの第6の実施の形態の説明図である。
図1〜6において、図7に示した符号と同じ符号のものは図7に示したものと同じものを示し、重複する説明を省略する。
【0020】
図1に示すように、本発明の経時変色シート20Aは、シート基材1上の所定部に公知の方法により顕色剤層4が形成されており、顕色剤層4上に異なる発色剤を含む2種の徐放性発色剤含有マイクロカプセル6A、6Bを含むインクを公知の方法により塗布して印字・画像などの徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層2Aが形成されている。
顕色剤層4と徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層2Aとを接触させても当初は発色しないが、時間の経過とともに、例えば先ずマイクロカプセル6Aから徐々に発色剤が放出されて、発色剤と顕色剤が接触して反応し徐々に発色した印字・画像などの発色像を明瞭に見ることができ、さらに時間の経過とともに、次いでマイクロカプセル6Bから徐々に発色剤が放出されて、発色剤と顕色剤が接触して反応し徐々に発色するので、始めは色相が青だった発色像が紫などに変色した印字・画像などの発色像を明瞭に見ることができるようになる。
【0021】
図2に示すように、本発明の経時変色シート20Bは、顕色剤層4と印字・画像などの徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層2Aとの間に、発色剤が顕色剤層4への浸透、接触、反応するのを制御するための中間層10を設けた以外は図1に示した本発明の経時変色シート20Aと同様になっている。
上記のように時間の経過とともに、マイクロカプセル6A、6Bから徐々に発色剤が異なる放出速度で放出されるが、中間層10が設けられているので発色剤が直ぐには顕色剤層4へ浸透、接触、反応せず、中間層10の種類、厚さなどにより顕色剤層4への浸透、接触、反応などの時間、量などが制御されたのち、発色剤と顕色剤が接触して反応し徐々に発色するとともに色相が青から紫などに変色して印字・画像などの発色像を明瞭に見ることができるようになる。
【0022】
図3に示すように、本発明の経時変色シート20Cは、シート基材1上の所定部に異なる発色剤を含む2種の徐放性発色剤含有マイクロカプセル6A、6Bを含むインクを塗布して印字・画像などの徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層2Aが形成されており、この上に顕色剤層4が形成されている。
顕色剤層4と徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層2Aとを接触させても当初は発色しないが、時間の経過とともに、例えば先ずマイクロカプセル6Aから徐々に発色剤が放出されて、発色剤と顕色剤が接触して反応し徐々に発色した印字・画像などの発色像を明瞭に見ることができ、さらに時間の経過とともに、次いでマイクロカプセル6Bから徐々に発色剤が放出されて、発色剤と顕色剤が接触して反応し徐々に発色するので、始めは色相が青だった発色像が紫などに変色した印字・画像などの発色像を明瞭に見ることができるようになる。
【0023】
図4に示すように本発明の経時変色シート20Dは、シート基材1上の所定部に芯物質としてそれぞれ異なる発色剤および顕色剤4Aを含む2種の徐放性発色剤含有マイクロカプセル6A、6Bを含むインクを塗布して形成された印字・画像などの徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層2Bが形成されている。
徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層2Bは、当初は発色せず、時間の経過とともに、例えば先ずマイクロカプセル6Aから徐々に発色剤が放出されて、発色剤と顕色剤が接触して反応し徐々に発色した印字・画像などの発色像を明瞭に見ることができ、さらに時間の経過とともに、次いでマイクロカプセル6Bから徐々に発色剤が放出されて、発色剤と顕色剤が接触して反応し徐々に発色するので、始めは色相が青だった発色像が紫などに変色した印字・画像などの発色像を明瞭に見ることができるようになる。
【0024】
図5(イ)に示すように、本発明の経時変色シート20Eは、中央の折れ線7を中心線として左右折り重ねできるようにした透明なシート基材1の一方の部分(左側)上の所定部に異なる発色剤を含む2種の徐放性発色剤含有マイクロカプセル6A、6Bを含むインクを塗布して形成された印字・画像などの徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層2Aが形成されており、透明なシート基材1の他方の部分(右側)上の所定部に顕色剤4Aを含む顕色剤層4が形成されており、徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層2Aおよび顕色剤層4が形成されていない残りの部分には接着剤層8が形成されている。
【0025】
そして、本発明の経時変色シート20Eの上面全部を覆って接着剤層8がベタ付いて取り扱いにくくなるのを防止し、そして徐放性発色剤含有マイクロカプセル6A、6Bが発色剤を徐放するのを抑制するためのセパレーター9が積層されている。
【0026】
そして本発明の経時変色シート20Eの使用時には図5(ロ)に示すように、セパレーター9を剥がして取り去り、本発明の経時変色シート20Eの中央の折れ線7を中心線として左右折り重ね、徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層2Aと顕色剤4Aを重ね合わせ、接着剤層8により接着、積層すると、当初は発色しないが、時間の経過とともに、例えば先ずマイクロカプセル6Aから徐々に発色剤が放出されて、発色剤と顕色剤が接触して反応し徐々に発色した印字・画像などの発色像を透明なシート基材1側から明瞭に見ることができ、さらに時間の経過とともに、次いでマイクロカプセル6Bから徐々に発色剤が放出されて、発色剤と顕色剤が接触して反応し徐々に発色するので、始めは色相が青だった発色像が紫などに変色した印字・画像などの発色像を透明なシート基材1側から明瞭に見ることができるようになる。
セパレーター9の材質は特に限定されるものではなく、透明なシート基材1と同じかあるいは異なっていてもよく、紙や合成紙などでもよく、本発明の経時変色シート20Eの使用時にはセパレーター9を剥がして取り去るので、セパレーター9の接着剤層8に対面する側の表面にシリコン系、フッ素系などの剥離層を設けたものが好ましく使用できる。
【0027】
図6(イ)に示す本発明の経時変色シート20Fは印刷時のものであり、シート基材上の所定部に異なる発色剤を含む2種以上の徐放性発色剤含有マイクロカプセルを含むインクを塗布して画像が形成されている。
そして図6(ロ)に示す本発明の経時変色シート20Fは、時間の経過とともに、或るマイクロカプセルから徐々に発色剤が放出されて、発色剤と顕色剤が接触して反応し徐々に発色し、(イ)に示した画像の一部(例えば空の部分)が発色した画像となっている。
そして図6(ハ)に示す本発明の経時変色シート20Fは、さらに時間の経過とともに、他のマイクロカプセルから徐々に発色剤が放出されて、発色剤と顕色剤が接触して反応し徐々に他の色に発色し、(イ)に示した画像の一部(例えば空の部分)が始めは色相が青系画像だったものが紫系などに変色した画像となっている。
【0028】
本発明で用いる発色剤としては、トリアリルメタン系化合物、ジアリールメタン系化合物、キサンテン系化合物、チアジン系化合物、スピロピラン系化合物などが使用でき、一般に感圧記録材料や感熱記録材料に用いられているものであれば、特に制限されない。例えば、トリアリルメタン系化合物、ジアリ−ルメタン系化合物、キサンテン系化合物、チアジン系化合物、スピロピラン系化合物、ジフェニルメタン系染料、スピロ系染料、ラクタム系染料、フルオラン系染料などが使用できる。
具体的には、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインド−ル−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインド−ル−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインド−ル−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾ−ル−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインド−ル−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロ−ル−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリドなどのトリアリルメタン系染料、4,4’−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリルベンジルエ−テル、N−ハロフェニル、ロイコオ−ラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオ−ラミンなどのジフェニルメタン系染料、ベンゾイルロイコメチレンブル−、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブル−などのチアジン系染料、3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニル−スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジル−スピロ−ジナフトピラン、3−メチル−ナフト(6’−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピランなどのスピロ系染料、ロ−ダミン−B−アニリノラクタム、ロ−ダミン(p−ニトロアニリノ)ラクタム、ロ−ダミン(o−クロロアニリノ)ラクタムなどのラクタム系染料、3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−アセチル−N−メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチルアミノフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチル−N−ベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−クロロエチル−N−メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−ジエチルアミノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−カルボメトキシ−フェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−iso−アミルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−p−ブチルフェニルアミノフルオランなどのフルオラン系染料などを挙げることができる。
【0029】
発色剤を溶解する溶媒としては、ジアリールアルカン系、アルキルナフタレン系、アルキル化ビフェニル、水添ターフェニルの如き芳香族合成油、ケロシン、ナフサ、パラフィン油、塩素化パラフィンの如き脂肪族合成油、綿実油、大豆油、亜麻仁油の如き植物油などが使用できる。
【0030】
本発明で用いる顕色剤としては、粘土類(例えば、活性白土、酸性白土、アタパルジャイト、ベントナイト、コロイダルシルカ、硅酸アルミニウムなど)、有機酸(例えば、サリチル酸の如き芳香族カルボキシ化合物またはこれらの金属塩など)、有機酸と金属化合物の混合物、酸性重合体(例えばフェノ−ル/ホルムアルデヒド樹脂、サリチル酸系樹脂またはこれらの亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケルなどの多価金属塩など)などが使用できる。
特にフェノール誘導体、芳香族カルボン酸誘導体あるいはその金属化合物、N,N’−ジアリールチオ尿素誘導体、有機酸と金属化合物の混合物、酸性重合体(例えばフェノ−ル/ホルムアルデヒド樹脂、サリチル酸系樹脂またはこれらの亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケルなどの多価金属塩など)などが使用できる。
これらの中で特に好ましく使用できるものは、フェノ−ル誘導体、芳香族カルボン酸およびそのフェノ−ル性化合物であり、具体的には、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、ビスフェノ−ルスルフォン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルフォン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロピルオキシジフェニルスルフォン、3,4−ジヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルフォン、ジフェノ−ルエ−テル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、p−tert−ブチル安息香酸、トリクロロ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸オクチル、安息香酸、テレフタル酸、3−sec −ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−tert−ブチルサリチル酸、3−ベンジルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−クロロ−5−(α−メチルベンジル)、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3−フェニル−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、4−tert−ブチルフェノ−ル、4−ヒドロキシジフェノキシド、α−ナフト−ル、β−ナフト−ル、4−ヒドロキシアセトフェノ−ル、4−tert−カテコ−ル、2,2’−ジヒドロキシジフェノ−ル、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−イソブチルフェノ−ル、4,4’−イソプロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノ−ル)、4,4’−sec−ブチリデンジフェノ−ル、4−フェニルフェノ−ル、4,4’−イソプロピリデンジフェノ−ル、2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノ−ル)、ヒドロキノン、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノ−ル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、ヒドロキノンモノベンジルエ−テル、ノボラック型フェノ−ル樹脂、フェノ−ル重合体などのフェノ−ル性化合物が挙げられる。
【0031】
上記の発色剤を用いて本発明で用いる徐放性発色剤含有マイクロカプセルを調製する方法は特に限定されるものではなく、(1)芯物質/膜物質の比率の調整、(2)膜硬化剤の濃度や処理時間の調整、(3)分散媒のpHの調整、(4)マイクロカプセルの粒径、膜厚の調整、(5)乳化剤の性質や濃度の調整などを行う公知の調製方法を用いることができる。
これらの中でも、アルカリ領域において溶解性が増加するような乳化剤を使用して調製を行った徐放性がないかあるいは徐放性がほとんどないマイクロカプセル分散液を調製後に、このマイクロカプセル分散液のpHをアルカリ域とする処理を行ってマイクロカプセルに徐放性を付与する徐放性マイクロカプセル調製方法は本発明において好ましく使用できる。
【0032】
すなわち、先ずアルカリ領域において溶解性が増加するような乳化剤を使用して膜厚を増加させてマイクロカプセルを調製した後、そのマイクロカプセルをアルカリにて処理してマイクロカプセル膜中に含まれる乳化剤を分散媒中に溶出せしめて芯物質の透過経路を作ることにより、カプセル膜中を透過する芯物質の放出の制御を行うものである。膜厚を増加させてマイクロカプセルを調製するので、カプセル調製後に乳化剤をカプセル膜から取り去ってもマイクロカプセルの物理的強度を充分に確保することができる。
【0033】
本発明で使用する徐放性マイクロカプセルの壁材を形成する高分子化合物は、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂などの高分子化合物など、あるいはこれらの混合物からなる高分子などいずれでもよく、特に限定されるものではない。
【0034】
本発明で使用するマイクロカプセル化法は、界面重合法、相分離析出法、オリフィス法、in−situ 法などと称される公知のマイクロカプセル化法などいずれでもよく、特に限定されるものではない。
【0035】
アルカリ領域において溶解性が増加するような乳化剤としては、一般には親水基と疎水基を有するアニオン性水溶性高分子が適している。アニオン性水溶性高分子の具体的な例としてはスチレン無水マレイン酸共重合体、エチレン無水マレイン酸共重合体、イソブチレン無水マレイン酸共重合体、これらの混合物などを挙げることができる。
【0036】
本発明で使用する徐放性マイクロカプセルの具体的調製方法を次に述べる。
芯物質として発色剤400g、乳化剤として少量のアルカリにてpHを4.5に調製したスチレン無水マレイン酸共重合体3.3%水溶液(商品名:スクリプトセット520 モンサント社製)600gをステンレスのビーカーに秤りとり、乳化機(特殊機化製)を用いて0/W型のエマルジョンができるまで乳化を行う。これにあらかじめ調製しておいたメチロール化メラミン初期縮合物(メラミン:12g、37%ホルムアルデヒド30g、蒸留水70gをNaOHにてpHを8.5〜10.5に調製した後80℃に加温)を加え、80℃にて120分攪拌を行う。
こうして調製したマイクロカプセル150gに、NaOH20%水溶液を例えば0.5g、1.0g、2.0g、4.0g添加して(この時pHは8.5〜12.5の間で所望のpHに調整することができる)60℃・30分攪拌した後、p−トルエンスルホン酸にてpHを7付近に調整して徐放性発色剤マイクロカプセルを調製した。本徐放性マイクロカプセルは、カプセル調製後にNaOHの添加量を変化させることにより芯物質の放出率を各々変化させることができた。
【0037】
本発明において、徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層、顕色剤層の形成に使用されるバインダーとしては、天然品でも合成品でもあるいはこれらの2つ以上の混合物でもよく、熱硬化性バインダー、熱可塑性バインダー、赤外線、紫外線、電子線などの放射線を照射して硬化する放射線硬化性バインダー、水溶性バインダー、水分散性バインダーなど公知のバインダーのいずれでもよい。
具体的には、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチンなどのプロテイン、酸化デンプン、エステル化合物デンプン、エーテル化澱粉、酸化澱粉、酵素変性澱粉やそれらをフラッシュドライして得られる冷水可溶性澱粉、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白などの天然高分子化合物、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体などアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体または共重合体、アクリル酸及びメタクリル酸の重合体または共重合体などのアクリル系重合体ラテックス、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ラテックス、ポリアクリルアミド、スチレン/無水マレイン酸共重合体、酢ビ・アクリル系、酢ビ・ブチルアクリレート共重合体、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス、イソブテン・無水マレイン酸共重合体などの如き水溶性合成高分子化合物やラテックス類、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩などの水溶性接着樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体などのビニル系重合体ラテックス、あるいはこれらの各種重合体のカルボキシル基などの官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂系などの水性接着剤、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、ポリメチルメタクリレート、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂などの合成樹脂系接着剤、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/アクリル酸共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体などのラテックスなどが挙げられ、1種以上で使用される。
また、必要に応じて、本発明で用いるバインダーにはさらに、慣用されている添加成分、例えば、粘度調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消泡剤、各種安定剤、増感剤などを含有させることもできる。
【0038】
また、接着剤層8を構成する接着剤としては、永久接着剤でもよく、あるいは再剥離性接着剤でもよく、いずれも使用できる。接着剤基材としては、具体的には例えば、ゴム系またはアクリル樹脂系の粘着剤を用いることができる。ゴム系の主原料は天然ゴムまたはスチレン・ブタジエンラバーであり、天然ゴムでは、ロジン系樹脂や可塑剤なとが添加され、通常ノルマルヘキサンを溶媒として塗工する。また、スチレン・ブタジエンラバーを主原料とした場合は溶融して塗工する。アクリル樹脂系においては、2−エチルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート、エチルアクリレート、アクリル酸、β−ヒドロキシエチルアクリレートなどのアクリル系モノマーを重合して作る。重合の方法により、酢酸エチルやトルエンなどの有機溶媒を用いたり、界面活性剤を用いて水中で乳化させながら重合したエマルジョンタイプを用いることができる。
【0039】
本発明において徐放性発色剤含有マイクロカプセルインクや顕色剤層、接着剤層、中間層などを塗工する方法としては、グラビアコーター、グラビアオフセットコーター、バーコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、Uコンマコーター、AKKUコーター、スムージングコーター、マイクログラビアコーター、リバースロールコーター、4本あるいは5本(多段)ロールコーター、カーテンコーター、ブレードコーター、ディップコーター、落下カーテンコーター、スライドコーター、リップコーター、ダイコーター、スクイズコーター、ショートドウェルコータ、サイズプレス、スプレーなどの各種装置の中から適当な装置をオンマシンあるいはオフマシンで用いることができる。
【0040】
印字・画像などの方法は特に限定されるものではなく、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、活版印刷、凹版印刷などの公知の印刷法やインクジェット印刷法などを挙げることができる。
【0041】
発色剤が顕色剤層4への浸透、接触、反応するのを制御するための中間層10を形成するのに用いることのできる高分子としては、具体的には、水性高分子としては、例えば、天然高分子および半合成高分子として、デンプン、酸化デンプン、エーテル化デンプン、ジアルデヒド化デンプン、エステル化デンプンなどの変性デンプン化合物、アルギン酸ソーダ、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどのアルギン酸化合物、カゼイン、ゼラチン、プルラン、デキストラン、キチン、キトサン、ゴムラッテクス、アラビアゴム、フノリ、天然ガム、デキストリン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシセルロース、カルボキシメチルセルロースなどの変性セルロース化合物などが挙げられ、合成高分子としては、完全ケン化あるいは部分ケン化ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールと多価カルボン酸とのエステル化物、カルボキシ変性化ポリビニルアルコール、スルホン酸変性化ポリビニルアルコール、オレフィン変性化ポリビニルアルコール、ニトリル変性化ポリビニルアルコール、アミド変性化ポリビニルアルコール、ピロリドン変性化ポリビニルアルコールなどの変性化ポリビニルアルコール化合物、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸ソーダなどのポリアクリル酸化合物、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリビニルエーテル、ポリマレイン酸共重合体、ポリアクリルアミド、水溶性アルキド樹脂などを挙げることができる。
【0042】
本発明で用いるシート基材は、その材料として、一般的に使用されるプラスチック材料(例えばポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合(ABS)、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、セルロースアセテートブチレート(CAB)、セルロースプロピオネート(CP)など)又は紙(例えば上質紙、アート紙、コート紙など)等を好適に用いることができる。
プラスチック基材はコロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、電子線照射処理、フレームプラズマ処理およびオゾン処理などの表面処理を施したものなどが好ましく使用できる。
【0043】
なお、上記実施形態の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮するものではない。又、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
【0044】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の経時変色シートは、シート基材上の所定部に少なくとも徐放性発色剤含有マイクロカプセルを含むインクを塗布してなる徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層が形成されてなるので、徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層中に含まれるマイクロカプセルの芯物質である発色剤は、筆圧、タイプ圧などの刺激を付与してマイクロカプセルを破壊しなくても、経時的に徐々に発色剤が放出され、例えば、徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層と顕色剤層とを接触させただけでは発色しないが、時間の経過とともに、発色剤と顕色剤が接触、反応して徐々に発色するとともに色相が青から赤などに変色して印字・画像などの発色像を明瞭に見ることができるようになるという顕著な効果を奏する。
本発明の経時変色シートは、伝票、帳票、記録紙、玩具、通信、証券、金券、チケット、切符、書類、シール、くじ、ラベル、チラシ、ダイレクトメール、ポスターなどに用いることができる。
【0045】
本発明の請求項2記載の経時変色シートは、請求項1記載の経時変色シートにおいて、シート基材上の所定部に顕色剤層が形成され、前記顕色剤層上に徐放性発色剤含有マイクロカプセルを含むインクを塗布してなる徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層が形成されてなるので、当初は発色しないが、時間の経過とともに、徐々に発色剤が放出されるので、発色剤と顕色剤が接触、反応して徐々に発色するとともに色相が青から赤などに変色して発色像を明瞭に見ることができるようになるという顕著な効果を奏する。
【0046】
本発明の請求項3記載の経時変色シートは、請求項1記載の経時変色シートにおいて、シート基材上の所定部に顕色剤層が形成されたシート基材と、シート基材上の所定部に徐放性発色剤含有マイクロカプセルを含むインクを塗布してなる徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層が形成されてなる他のシート基材とを、前記顕色剤層と徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層が重ね合わせることができるように構成した経時変色シートであって、前記シート基材の少なくとも1つが透明性を有するシート基材であるので、使用時などに顕色剤層と徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層とを重ね合わせると、重ね合わせた際は発色しないが、時間の経過とともに、徐々に発色剤が放出されるので、徐々に発色するとともに色相が青から赤などに変色して透明なシート基材側から発色像を明瞭に見ることができるようになるというさらなる顕著な効果を奏する。
【0047】
本発明の請求項4記載の経時変色シートは、請求項1あるいは請求項2記載の経時変色シートにおいて、シート基材上の所定部に少なくとも徐放性発色剤含有マイクロカプセルおよび顕色剤を含むインクを塗布してなる徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層が形成されてなるので、当初は発色せず、しかし時間の経過とともに、徐々に発色剤が放出されるので、徐々に発色するとともに色相が青から赤などに変色して発色像を明瞭に見ることができるようになるというさらなる顕著な効果を奏する。
【0048】
本発明の請求項5は、少なくとも徐放性発色剤含有マイクロカプセルあるいはさらに顕色剤を含むインクであり、このインクを用いて公知の方法、装置を用いてシート基材上に塗布して本発明の経時変色シートを容易に製造できるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の経時変色シートの第1の実施の形態の断面説明図である。
【図2】本発明の経時変色シートの第2の実施の形態の断面説明図である。
【図3】本発明の経時変色シートの第3の実施の形態の断面説明図である。
【図4】本発明の経時変色シートの第4の実施の形態の断面説明図である。
【図5】(イ)、(ロ)は、本発明の経時変色シートの第5の実施の形態の断面説明図である。
【図6】(イ)〜(ハ)は、本発明の経時変色シートの第6の実施の形態の説明図である。
【図7】従来の感圧複写紙の一例を示す断面説明図である。
【符号の説明】
1 シート基材
2A、2B 徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層
4 顕色剤層
4A 顕色剤
6 徐放性発色剤含有マイクロカプセル
7 折れ線
8 接着剤層
9 セパレーター
10 中間層
20A〜20E 本発明の経時変色シート

Claims (5)

  1. シート基材上の所定部に異なる発色剤を含む2種以上の徐放性発色剤含有マイクロカプセルを含むインクを塗布してなる徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層が形成されてなることを特徴とする経時変色シート。
  2. シート基材上の所定部に顕色剤層が形成され、前記顕色剤層上に異なる発色剤を含む2種以上の徐放性発色剤含有マイクロカプセルを含むインクを塗布してなる徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層が形成されてなることを特徴とする請求項1記載の経時変色シート。
  3. シート基材上の所定部に顕色剤層が形成されたシート基材と、シート基材上の所定部に異なる発色剤を含む2種以上の徐放性発色剤含有マイクロカプセルを含むインクを塗布してなる徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層が形成されてなる他のシート基材とを、前記顕色剤層と徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層が重ね合わせることができるように構成した経時変色シートであって、前記シート基材の少なくとも1つが透明性を有するシート基材であることを特徴とする請求項1記載の経時変色シート。
  4. シート基材上の所定部に異なる発色剤を含む2種以上の徐放性発色剤含有マイクロカプセルおよび顕色剤を含むインクを塗布してなる徐放性発色剤含有マイクロカプセルインク層が形成されてなることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の経時変色シート。
  5. 少なくとも異なる発色剤を含む2種以上の徐放性発色剤含有マイクロカプセルあるいはさらに顕色剤を含むことを特徴とするインク。
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