JP2004176165A - 銀粉末、その製造方法、および硬化性シリコーン組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】メカノケミカル反応により酸化防止剤で表面処理されている銀粉末、酸化防止剤の有機溶液を潤滑剤として、銀粉末に力学的エネルギーを加え、メカノケミカル反応により該酸化防止剤で該銀粉末を表面処理することを特徴とする銀粉末の製造方法、および酸化防止剤で表面処理されている銀粉末を含有する硬化性シリコーン組成物。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、銀粉末、その製造方法、および硬化性シリコーン組成物に関し、詳しくは、硬化性有機樹脂組成物等に配合した場合に、貯蔵中に該組成物の硬化性を低下させない銀粉末、このような銀粉末を効率良く製造する方法、および貯蔵中に硬化性の経時変化が小さく、硬化して電気的特性の経時変化が小さいシリコーン硬化物を形成する硬化性シリコーン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
銀合金粉の表面をベンゾトリアゾールで被覆して、耐マイグレーション性を向上することは、特公昭62−53033号公報、特公昭62−53034号公報、特開昭58−103565号公報、特開昭58−103566号公報、特公昭62−53035号公報、および特開昭58−104970号公報により公知であるが、表面をベンゾトリアゾールで被覆した銀粉末、あるいは一般に入手可能である銀粉末を硬化性有機樹脂組成物等に配合した場合には、貯蔵中に該組成物の硬化性が低下するという問題があった。
【0003】
また、銀粉末は、導電率、熱伝導率が大きいため、硬化性シリコーン組成物の導電性充填剤あるいは熱伝導性充填剤として使用されているが、一般に入手可能である銀粉末の表面には、製造時に用いた高級脂肪酸、金属石鹸、高級脂肪族アルコールまたはそのエステル、高級脂肪族アミン、高級脂肪族アミド、ポリエチレンワックス等の潤滑剤が残存しているため、硬化性シリコーン組成物の硬化性が貯蔵中に著しく低下して、やがては硬化しなくなるという問題があった。
【0004】
硬化性シリコーン組成物における、上記の問題を解決するために、特開平7−109501号公報、特開平7−150048号公報、および特開平8−302196号公報には、有機ケイ素化合物で表面処理された銀粉末、およびその銀粉末を配合した硬化性シリコーン組成物について提案されているが、硬化性シリコーン組成物の貯蔵中の硬化性低下を抑制するには十分でなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明の目的は、硬化性有機樹脂組成物等に配合した場合に、貯蔵中に該組成物の硬化性を低下させない銀粉末、このような銀粉末を効率良く製造する方法、および貯蔵中に硬化性の経時変化が小さく、硬化して電気的特性の経時変化が小さいシリコーン硬化物を形成する硬化性シリコーン組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の銀粉末は、メカノケミカル反応により酸化防止剤で表面処理されていることを特徴とする。
また、本発明の銀粉末の製造方法は、酸化防止剤の有機溶液を潤滑剤として、銀粉末に力学的エネルギーを加え、メカノケミカル反応により該酸化防止剤で該銀粉末を表面処理することを特徴とする。
また、本発明の硬化性シリコーン組成物は、酸化防止剤で表面処理されている銀粉末を含有することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
はじめに、本発明の銀粉末について詳細に説明する。
本発明の銀粉末は、メカノケミカル反応により酸化防止剤で表面処理されていることを特徴とする。すなわち、本発明の銀粉末は、酸化防止剤の存在下で銀粉末に、粉砕、衝撃、圧延等の力学的エネルギーを加えることにより、該銀粉末表面を活性化させ、酸化防止剤との化学反応等を促進したものである。本発明の銀粉末の原料である銀粉末としては、硝酸銀水溶液をヒドラジン、ホルムアルデヒド、アスコルビン酸等の還元剤により還元して粒状に調製した還元銀粉末;硝酸銀水溶液を電気分解により陰極上で樹枝状に析出させた電解銀粉末;1000℃以上に加熱溶融させた溶融銀を、水中または不活性ガス中に噴霧することにより、粒状または不定形状に調製したアトマイズ銀粉末が例示され、純銀粉末であってもよく、また銀−銅合金、銀−パラジウム合金、その他、亜鉛、錫、マグネシウム、ニッケル等の金属を微量含有する銀合金等の銀合金粉末であってもよい。また、本発明の銀粉末の表面を処理している酸化防止剤としては、フェノール系化合物、ヒンダートフェノール系化合物、およびトリアゾール系合物が例示される。このフェノール系化合物としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)が例示される。また、このヒンダートフェノール系化合物としては、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネートジエチルエステルが例示される。また、このトリアゾール系化合物としては、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、4−メチルベンゾトリアゾール、5−メチルベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾールが例示され、特に、ベンゾトリアゾール系化合物であることが好ましい。本発明の銀粉末は力学的エネルギーを受けているので、その形状としては、フレーク状、フレーク樹枝状、不定形状が例示される。また、本発明の銀粉末の粒径は限定されないが、実用的には、平均粒径が0.1〜20μmの範囲であることが好ましい。
【0008】
本発明の銀粉末は、導電性、熱伝導性が優れるので、熱硬化性有機樹脂、熱可塑性有機樹脂、あるいは硬化性シリコーン組成物の導電性充填剤もしくは熱伝導性充填剤として好適である。特に、この銀粉末を硬化性シリコーン組成物に配合した場合には、貯蔵中に該組成物の硬化性の経時変化が著しく小さく、硬化して得られるシリコーン硬化物の電気的特性の経時変化が著しく小さいことから、硬化性シリコーン組成物のための導電性充填剤もしくは熱伝導性充填剤として好適である。
【0009】
次に、本発明の銀粉末の製造方法を詳細に説明する。
本発明の製造方法では、酸化防止剤の有機溶液を潤滑剤として、銀粉末に力学的エネルギーを加えることを特徴とする。本発明の製造方法で使用する銀粉末としては、上記のような還元銀粉末、電解銀粉末、あるいはアトマイズ銀粉末が例示され、純銀粉末であってもよく、また銀−銅合金、銀−パラジウム合金、その他、亜鉛、錫、マグネシウム、ニッケル等の金属を微量含有する銀合金等の銀合金粉末であってもよい。また、本発明の製造方法で使用する銀粉末の粒径は限定されないが、得られる銀粉末の平均粒径が0.1〜20μmの範囲内となるためには、平均粒径が0.1〜50μmの範囲内であることが好ましい。また、この銀粉末の形状は限定されないが、粒状、樹枝状、フレーク状、不定形状が例示される。この銀粉末として、これらの形状の2種以上の混合物を用いてもよい。
【0010】
また、本発明の製造方法で使用する酸化防止剤としては、上記のようなフェノール系化合物、ヒンダートフェノール系化合物、あるいはトリアゾール系化合物が例示され、好ましくはベンゾトリアゾール系化合物である。本発明の製造方法では、これらの酸化防止剤を2種以上併用してもよい。これらの酸化防止剤の多くは固体であるため、本発明の製造方法では、これらの酸化防止剤の有機溶液を用いる。この有機溶液を調製するための有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶剤;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族系溶剤;シクロヘキサン、シクロオクタン等の環状脂肪族系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸カルビトール等のエステル系溶剤が例示される。
【0011】
本発明の製造方法で、酸化防止剤の添加量は限定されないが、銀粉末100重量部に対して0.01〜2重量部の範囲内であることが好ましい。これは、酸化防止剤の添加量が上記範囲の下限未満であると、銀粉末の表面を十分に処理できなくなる恐れがあるからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られる銀粉末の導電性・熱伝導性が低下したり、硬化性有機樹脂組成物等に対する親和性が低下したりする恐れがあるからである。
【0012】
本発明の製造方法では、銀粉末に力学的エネルギーを加えて、メカノケミカル反応により、該銀粉末表面を活性化させ、酸化防止剤との化学反応等を促進することを特徴とする。本発明の製造方法において、酸化防止剤で表面処理された銀粉末を調製するため、該酸化防止剤の有機溶液を潤滑剤として、銀粉末に力学的エネルギーを加える。この方法としては、スタンプミル、ボールミル、振動ミル、ハンマーミル、圧延ローラ、乳鉢等の公知の粉砕装置を用いることが好ましい。この際の処理温度は限定されないが、発熱を伴うため、室温〜100℃の温度範囲となるように調節して、1〜50時間処理することが好ましい。このようにして得られた銀粉末の表面には過剰の酸化防止剤が付着しているため、必要に応じて有機溶剤により洗浄することにより取り除いた後、室温〜105℃で24時間以上乾燥することが好ましい。
【0013】
次に、本発明の硬化性シリコーン組成物を詳細に説明する。
本発明の硬化性シリコーン組成物は、酸化防止剤で表面処理された銀粉末を含有することを特徴とする。この銀粉末としては、上記のような還元銀粉末、電解銀粉末、あるいはアトマイズ銀粉末が例示され、純銀粉末であってもよく、また銀−銅合金、銀−パラジウム合金、その他、亜鉛、錫、マグネシウム、ニッケル等の金属を微量含有する銀合金等の銀合金粉末であってもよい。また、この銀粉末の粒径は限定されないが、平均粒径が0.1〜20μmの範囲であることが実用上好ましい。また、この銀粉末の形状は限定されないが、粒状、樹枝状、フレーク状、不定形状が例示される。この銀粉末は、これらの2種以上の形状からなる混合物であってもよいが、硬化性シリコーン組成物に配合した際、高導電性のシリコーン硬化物を形成するためにはフレーク状であることが好ましい。
【0014】
この銀粉末の表面を処理している酸化防止剤としては、上記のようなフェノール系化合物、ヒンダートフェノール系化合物、トリアゾール系化合物、あるいはこれらの2種以上の混合物が例示され、好ましくはベンゾトリアゾール系化合物である。これらの酸化防止剤の多くは固体であるため、銀粉末の表面を処理する際には、これらの酸化防止剤の有機溶液を用いることが好ましい。この有機溶剤としては、上記のようなアルコール系溶剤、脂肪族系溶剤、環状脂肪族系溶剤、芳香族系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤が例示される。
【0015】
この銀粉末は、表面が酸化防止剤により均一に処理されていることが好ましいが、この表面の一部が酸化防止剤により処理されていてもよい。また、酸化防止剤は、この銀粉末の表面に化学的に結合していることが好ましいが、この銀粉末の表面に単に付着していてもよい。この銀粉末の表面に酸化防止剤による被膜が形成されている場合には、その膜厚は薄いほど、硬化性シリコーン組成物に配合して得られるシリコーン硬化物の導電性、熱伝導性が優れるが、貯蔵中に硬化性シリコーン組成物の硬化性の経時変化が大きくなるおそれがあるので、被膜の膜厚を適宜選択することが好ましい。この被膜の膜厚は0.1μm以下であることが好ましい。また、この銀粉末の表面には、表面処理に関与しない酸化防止剤が付着していてもよいが、上記の理由から、有機溶剤等で洗浄して除去しておくことが好ましい。
【0016】
この銀粉末を調製する方法としては、銀粉末を、酸化防止剤の有機溶液に浸漬するか、または該有機溶液中で力学的エネルギーを加える方法が例示される。前者の方法では、銀粉末を酸化防止剤の有機溶液中に投入し、必要に応じて攪拌する方法が例示される。その際の処理温度は限定されず、室温〜100℃の温度範囲で、1〜50時間浸漬することが好ましい。次いで、銀粉末を取り出し、この銀粉末の表面に付着する過剰の酸化防止剤を取り除くため、必要に応じて有機溶剤により洗浄した後、室温〜105℃で24時間以上乾燥することが好ましい。
【0017】
また、後者の方法では、酸化防止剤の有機溶液を潤滑剤として、銀粉末を粉砕、衝撃、圧延等の力学的エネルギーを加える方法としては、スタンプミル、ボールミル、振動ミル、ハンマーミル、圧延ローラ、乳鉢で例示される公知の粉砕装置を用いることが好ましい。この際の処理温度は限定されないが、発熱を伴うため、室温〜100℃の温度範囲となるように調節して、1〜50時間処理することが好ましい。このようにして得られた銀粉末の表面には過剰の酸化防止剤が付着しているため、必要に応じて有機溶剤により洗浄することにより取り除いた後、室温〜105℃で24時間以上乾燥することが好ましい。この方法では、導電性・熱伝導性であるフレーク状の銀粉末を製造することができる。また、この方法では、銀粉末の粉砕により活性化された表面に酸化防止剤が吸着または化学結合しやすくなり、得られるフレーク状の銀粉末の凝集を防止し、さらに銀粉末の鱗片化を促進することができる。
【0018】
後者の方法において使用する銀粉末の粒径は限定されないが、得られる銀粉末の平均粒径が0.1〜20μmの範囲内となるためには、平均粒径が0.1〜50μmの範囲内であることが好ましい。また、この銀粉末の形状は限定されないが、粒状、樹枝状、フレーク状、不定形状が例示される。この銀粉末として、これらの形状の2種以上の混合物を用いてもよい。
【0019】
これらの製造方法において、酸化防止剤の添加量は限定されないが、銀粉末100重量部に対して0.01〜2重量部の範囲内であることが好ましい。これは、酸化防止剤の添加量が上記範囲の下限未満であると、銀粉末の表面を十分に処理できなくなる恐れがあるからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られる銀粉末の導電性・熱伝導性が低下したり、硬化性シリコーン組成物に対する親和性が低下する恐れがあるからである。
【0020】
本発明の硬化性シリコーン組成物の硬化機構は限定されず、例えば、ヒドロシリル化反応、縮合反応、有機過酸化物によるラジカル反応が挙げられ、特に、ヒドロシリル化反応硬化性シリコーン組成物であることが好ましい。このヒドロシリル化反応硬化性シリコーン組成物としては、
(A)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン100重量部、
(B)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン{(A)成分中のアルケニル基1個に対して、本成分中のケイ素原子結合水素原子が0.5〜5個となる量である。}、
(C)酸化防止剤で表面処理されている銀粉末 50〜2,000重量部、
および
(D)白金系触媒(本組成物を硬化させる量)
から少なくともなる硬化性シリコーン組成物であることが好ましい。
【0021】
(A)成分は本組成物の主剤であり、一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンである。(A)成分中のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基が例示され、好ましくはビニル基である。このアルケニル基の結合位置は限定されず、分子鎖末端および/または分子鎖側鎖が例示される。また、(A)成分中のアルケニル基以外のケイ素原子結合有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等のアルケニル基を除く置換または非置換の一価炭化水素基が例示され、好ましくはメチル基、フェニル基である。また、(A)成分の分子構造は限定されず、直鎖状、一部分岐を有する直鎖状、分岐状、網状が例示され、好ましくは直鎖状、一部分岐を有する直鎖状である。また、(A)成分の25℃における粘度は限定されないが、好ましくは、50〜500,000mPa・sの範囲内であり、特に好ましくは、400〜10,000mPa・sの範囲内である。
【0022】
このような(A)成分のオルガノポリシロキサンとしては、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルビニルポリシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、R3SiO1/2単位とSiO4/2単位からなるシリコーンレジン、RSiO3/2単位からなるシリコーンレジン、R2SiO2/2単位とRSiO3/2単位からなるシリコーンレジン、R2SiO2/2単位とRSiO3/2単位とSiO4/2単位からなるシリコーンレジン、およびこれらの二種以上の混合物が例示される。上記のシリコーンレジン中、Rは置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、但し、上記のシリコーンレジンの一分子中の少なくとも2個のRはアルケニル基であることが必要である。このRとしては、前記と同様のアルケニル基、および前記と同様のアルケニル基を除く置換または非置換の一価炭化水素基が例示される。
【0023】
(B)成分は(A)成分の架橋剤として作用し、本組成物を硬化させるための成分である、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンである。(A)成分中のケイ素原子結合水素原子の結合位置は限定されず、分子鎖末端および/または分子鎖側鎖が例示される。また、(B)成分中の水素原子以外のケイ素原子結合有機基としては、前記と同様のアルケニル基を除く置換または非置換の一価炭化水素基が例示され、好ましくはメチル基、フェニル基である。また、(B)成分の分子構造は限定されず、直鎖状、一部分岐を有する直鎖状、分岐状、網状が例示され、好ましくは直鎖状、一部分岐を有する直鎖状である。また、(B)成分の25℃における粘度は限定されず、好ましくは、1〜50,000mPa・sの範囲内であり、特に好ましくは、5〜1,000mPa・sの範囲内である。
【0024】
このような(B)成分のオルガノポリシロキサンとしては、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体が例示される。
【0025】
本組成物において、(B)成分の含有量は、(A)成分中のアルケニル基1個に対して(B)成分中のケイ素原子結合水素原子が0.5〜5個となるような量である。これは、(B)成分の含有量が、上記範囲の下限未満であると、得られる組成物が十分に硬化しなくなるためであり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られるシリコーン硬化物の耐熱性が著しく低下するからである。
【0026】
(C)成分は本組成物を硬化して得られるシリコーン硬化物に導電性、熱伝導性を付与するための銀粉末であり、酸化防止剤で表面処理されていることを特徴とする。この(C)成分については上記の通りである。本組成物において、(C)成分の含有量は、(A)成分100重量部に対して、50〜2,000重量部の範囲内であり、好ましくは300〜600重量部の範囲内である。これは、(C)成分の含有量が上記範囲の下限未満であると、得られるシリコーン硬化物の導電性が著しく低下するためであり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られる組成物の取扱作業性や成形性が著しく低下するためである。
【0027】
(D)成分は本組成物の硬化を促進するための白金系触媒触媒であり、一般に、ヒドロシリル化反応用触媒として周知の白金系触媒を用いることができる。この(D)成分の白金系触媒としては、白金黒、白金担持のアルミナ粉末、白金担持のシリカ粉末、白金担持のカーボン粉末、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金のオレフィン錯体、白金のアルケニルシロキサン錯体、これらの白金系触媒をメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコーン樹脂等の熱可塑性有機樹脂中に分散した微粒子状の白金系触媒が例示される。
【0028】
本組成物において、(D)成分の含有量は、本組成物を硬化させる量であれば限定されないが、好ましくは、本組成物中に(D)成分中の白金金属が重量単位で0.1〜1000ppmの範囲内となる量である。これは、(D)成分の含有量が上記範囲の下限未満であると、得られる硬化性シリコーン組成物が十分に硬化しなくなるからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られるシリコーン硬化物に着色等の問題を生じる可能性があるからである。
【0029】
本組成物は、上記の(A)成分〜(D)成分を均一に混合することにより調製できるが、これを硬化して得られるシリコーン硬化物の接触抵抗や体積抵抗率の経時変化をさらに小さくするため成分として、(E)ケイ素原子結合アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物を含有することが好ましい。(E)成分の有機ケイ素化合物としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン;式:
【化1】
で表されるシロキサン、式:
【化2】
で表されるシロキサン、式:
【化3】
で表されるシロキサン、式:
【化4】
で表されるシロキサン、式:
【化5】
(式中、aは1以上の整数であり、bは1以上の整数である。)
で表されるシロキサンが例示される。
【0030】
本組成物において、(E)成分は任意の成分であるが、これを含有する場合には、その含有量は、(A)成分100重量部に対して20重量部以下であることが好ましく、さらに、0.5〜10重量部の範囲内であることが好ましい。これは、(E)成分を含有しない場合には、得られる硬化性シリコーン組成物は接着性が乏しかったり、これを硬化して得られるシリコーン硬化物の接触抵抗や体積抵抗率の経時変化を招来する可能性があるためであり、一方、(E)成分の含有量が上記範囲の上限を超えると、得られる硬化性シリコーン組成物の貯蔵安定性が低下したり、これを硬化して得られるシリコーン硬化物の物理的特性が経時的に変化するようになるからである。
【0031】
また、本組成物において、貯蔵安定性を向上させ、また、取扱作業性を向上させるため、2−メチル−3−ブチン−2−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、2−フェニル−3−ブチン−2−オール等のアルキンアルコール;3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物;1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロトトラシロキサン等のアルケニルシロキサンオリゴマー;ベンゾトリアゾール等の硬化抑制剤を含有することが好ましい。この硬化抑制剤の含有量は限定されないが、(A)成分100重量部に対して0.001〜5重量部の範囲内であることが好ましい。
【0032】
また、本組成物には、硬化して得られるシリコーン硬化物に適当な硬度と強度を付与するため、フュームドシリカ、結晶性シリカ、焼成シリカ、湿式シリカ、フュームド酸化チタン、カーボンブラック等の無機質充填剤;これらの充填剤をオルガノアルコキシシラン、オルガノクロロシラン、オルガノジシラザン等の有機ケイ素化合物により表面処理した無機質充填剤を含有してもよい。この無機質充填剤の含有量は限定されないが、(A)成分100重量部に対して50重量部以下であることが好ましい。
【0033】
本組成物を硬化して得られるシリコーン硬化物の性状は限定されず、例えば、ゴム状、ゲル状等のエラストマー状や硬質レジン状が挙げられ、好ましくはエラストマー状である。特に、(C)成分としてフレーク状の銀粉末を用いた場合には、本組成物を硬化して得られるシリコーン硬化物の体積抵抗率が0.1Ω・cm以下、さらには1×10−3Ω・cm以下となり、また熱伝導率が1W/mK以上、さらには3W/mK以上となる。このような本組成物は、導電性接着剤、放熱性接着剤、導電性ダイボンディング剤、放熱性ダイボンディング剤、導電性ペースト、放熱性ペースト、電磁波シールド剤等として好適であり、また、導電性シート、放熱性シート、電磁波吸収シートの原料としても好適である。
【0034】
【実施例】
本発明の銀粉末、その製造方法、および硬化性シリコーン組成物について実施例により詳細に説明する。なお、実地例中の粘度は25℃における値である。また、硬化性シリコーン組成物の硬化性の経時変化、該組成物を硬化して得られるシリコーン硬化物の体積抵抗率の経時変化、熱伝導率、および接着性は次のようにして測定した。
【0035】
[硬化性シリコーン組成物の硬化性の経時変化]
硬化性シリコーン組成物を調製後、冷凍保管して、調製直後(初期)、1日貯蔵後、1週間貯蔵後、1ヶ月貯蔵後、3ヶ月貯蔵後のそれぞれの硬化性シリコーン組成物を150℃で30分間加熱することにより硬化して得られたシリコーン硬化物の硬さをJIS K 6253に記載されたタイプAデュロメータにより測定した。
【0036】
[シリコーン硬化物の体積抵抗率の経時変化]
硬化性シリコーン組成物を150℃で30分間加熱することにより、厚さ1mm以上のシリコーン硬化物シートを作製した。このシートの体積抵抗率を体積抵抗率測定装置(有限会社共和理研製のK−705RL)により測定した。次に、このシリコーン硬化物シートの体積抵抗率の経時変化を測定するため、このシートを150℃のオーブン中で100時間、500時間、および1000時間それぞれ放置した後のシートについて、その体積抵抗率を上記と同様にして測定した。
【0037】
[シリコーン硬化物の熱伝導率]
硬化性シリコーン組成物を150℃で30分間加熱することにより、厚さ1mmのシリコーン硬化物シートを作製した。このシートの熱伝導率を、比熱、密度、およびレーザーフラッシュ装置により得られた熱拡散率から算出した。
【0038】
[シリコーン硬化物の接着性]
硬化性シリコーン組成物をニッケル板上に塗布した後、150℃で30分間加熱することによりシリコーン硬化物を形成した。次に、このシリコーン硬化物をニッケル板から引き剥がした際に、シリコーン硬化物が凝集破壊して剥がれた場合を○、シリコーン硬化物がニッケル板から界面剥離した場合を×として評価した。
【0039】
[硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化性の経時変化]
硬化性エポキシ樹脂組成物を調製後、冷凍保管して、調製直後(初期)、1日貯蔵後、1週間貯蔵後、1ヶ月貯蔵後、3ヶ月貯蔵後のそれぞれの硬化性エポキシ樹脂組成物の外観を観察し、また、これを150℃で1時間加熱して、硬化性を確認した。
【0040】
[エポキシ樹脂硬化物の体積抵抗率の経時変化]
硬化性エポキシ組成物を150℃で1時間加熱することにより、厚さ1mm以上のエポキシ樹脂硬化物シートを作製した。このシートの体積抵抗率を体積抵抗率測定装置(有限会社共和理研製のK−705RL)により測定した。次に、このエポキシ樹脂硬化物シートの体積抵抗率の経時変化を測定するため、このシートを150℃のオーブン中で100時間、500時間、および1000時間それぞれ放置した後のシートについて、その体積抵抗率を上記と同様にして測定した。
【0041】
[エポキシ樹脂硬化物の熱伝導率]
硬化性エポキシ樹脂組成物を150℃で1時間加熱することにより、厚さ1mmのエポキシ樹脂硬化物シートを作製した。このシートの熱伝導率を、比熱、密度、およびレーザーフラッシュ装置により得られた熱拡散率から算出した。
【0042】
[エポキシ樹脂硬化物の接着性]
硬化性エポキシ樹脂組成物をニッケル板上に塗布した後、150℃で1時間加熱することによりエポキシ樹脂硬化物を形成した。次に、このエポキシ樹脂硬化物をニッケル板から引き剥がした際に、エポキシ樹脂硬化物が凝集破壊または、樹脂に亀裂が入って剥がれた場合を○、エポキシ樹脂硬化物がニッケル板から界面剥離した場合を×として評価した。
【0043】
[実施例1]
20gの硝酸銀を40mlの水に溶解した後、これに水酸化ナトリウムの46重量%水溶液を添加することにより、粒状の酸化銀を沈澱させた。この粒状の酸化銀をホルマリンにより還元した後、洗浄、濾過を繰り返し行った後、室温で乾燥することにより、平均粒径が2μmである粒状の還元銀粉末を調製した。
【0044】
上記の還元銀粉末200gと潤滑剤としてのベンゾトリアゾールの30量%アセトン溶液80gをボールミルに投入し、ボールミル中でこの還元銀粉末を粉砕した。次に、粉砕された銀粉末をアセトンにより洗浄した後、室温で乾燥することにより、ベンゾトリアゾールで表面処理された銀粉末(I)を調製した。
【0045】
粘度10Pa・sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン100重量部、粘度10mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン0.71重量部(上記ジメチルポリシロキサン中のビニル基1個に対して、本成分中のケイ素原子結合水素原子が2個となる量)、上記の銀粉末(I)1035重量部、式:
【化6】
で表されるシロキサン化合物23重量部、白金の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体を軟化点80〜90℃の熱可塑性シリコーン樹脂中に分散し、微粒子化した白金系触媒(本組成物において、白金金属の含有量が重量単位で32ppmとなる量)、2−フェニル−3−ブチン−2−オール(本組成物において、含有量が重量単位で60ppmとなる量)を均一に混合してヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製した。
【0046】
このシリコーンゴム組成物の硬化性の経時変化、この組成物を硬化して得られるシリコーンゴムの体積抵抗率の経時変化、熱伝導率、および接着性について上記の方法により評価し、それらの結果を表1に記載した。
【0047】
[実施例2]
水アトマイズ法により調製した、平均粒径が5μmである球状のアトマイズ銀粉末200gを、ベンゾトリアゾールの10重量%アセトン溶液80g中に、50℃で5時間浸漬した後、濾過して、室温で乾燥することにより、ベンゾトリアゾールで表面処理された銀粉末(II)を調製した。
【0048】
実施例1において、銀粉末(I)の代わりに上記の銀粉末(II)を用いた以外は実施例1と同様にしてヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム組成物の硬化性の経時変化、この組成物を硬化して得られるシリコーンゴムの体積抵抗率の経時変化、熱伝導率、および接着性について上記の方法により評価し、それらの結果を表1に記載した。
【0049】
[比較例1]
20gの硝酸銀を40mlの水に溶解した後、これに水酸化ナトリウムの46重量%水溶液を添加することにより、粒状の酸化銀を沈澱させた。この粒状の酸化銀をホルマリンにより還元した後、洗浄、濾過を繰り返し行った後、室温で乾燥することにより、平均粒径が2μmである粒状の還元銀粉末を調製した。
【0050】
上記の還元銀粉末200gと潤滑剤としてのステアリン酸の20重量%酢酸カルビトール溶液100gをボールミルに投入し、ボールミル中でこの還元銀粉末を粉砕した。次に、粉砕された銀粉末をメタノールにより洗浄した後、室温で乾燥することにより、ステアリン酸で表面処理された銀粉末(III)を調製した。
【0051】
実施例1において、銀粉末(I)の代わりに上記の銀粉末(III)を用いた以外は実施例1と同様にしてヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム組成物の硬化性の経時変化、この組成物を硬化して得られるシリコーンゴムの体積抵抗率の経時変化、熱伝導率、および接着性について上記の方法により評価し、それらの結果を表1に記載した。
【0052】
[比較例2]
実施例1において、銀粉末(I)の代わりに、水アトマイズ法により調製した、平均粒径5μmの球状のアトマイズ銀粉末(IV)を用いた以外は実施例1と同様にしてヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム組成物の硬化性の経時変化、この組成物を硬化して得られるシリコーンゴムの体積抵抗率の経時変化、熱伝導率、および接着性について上記の方法により評価し、それらの結果を表1に記載した。
【0053】
[実施例3]
水アトマイズ法により調製した、平均粒径が2μmである球状のアトマイズ銀粉末200gと潤滑剤としてのベンゾトリアゾールの30重量%アセトン溶液80gをボールミルに投入し、ボールミル中でこのアトマイズ銀粉末を粉砕した。次に、粉砕された銀粉末をアセトンにより洗浄した後、室温で乾燥することにより、ベンゾトリアゾールで表面処理された銀粉末(V)を調製した。
【0054】
実施例1において、銀粉末(I)の代わりに上記の銀粉末(V)を用いた以外は実施例1と同様にしてヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム組成物の硬化性の経時変化、この組成物を硬化して得られるシリコーンゴムの体積抵抗率の経時変化、熱伝導率、および接着性について上記の方法により評価し、それらの結果を表1に記載した。
【0055】
[比較例4]
水アトマイズ法により調製した、平均粒径が2μmである球状のアトマイズ銀粉末200gと潤滑剤としての2,000mPa・sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンの10重量%キシレン溶液100gをボールミルに投入し、ボールミル中でこのアトマイズ銀粉末を粉砕した。次に、粉砕された銀粉末をキシレンにより洗浄した後、150℃で24時間乾燥することにより、ジメチルポリシロキサンで表面処理された銀粉末(VI)を調製した。
【0056】
実施例1において、銀粉末(I)の代わりに上記の銀粉末(VI)を用いた以外は実施例1と同様にしてヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム組成物の硬化性の経時変化、この組成物を硬化して得られるシリコーンゴムの体積抵抗率の経時変化、熱伝導率、および接着性について上記の方法により評価し、それらの結果を表1に記載した。
【0057】
[実施例4]
平均粒径が10μmである樹枝状の電解銀粉末200gと潤滑剤としての2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールの10重量%アセトン溶液80gをボールミルに投入し、ボールミル中でこの電解銀粉末を粉砕した。次に、粉砕された銀粉末をアセトンにより洗浄した後、室温で乾燥することにより、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールで表面処理された銀粉末(VII)を調製した。
【0058】
実施例1において、銀粉末(I)の代わりに上記の銀粉末(VII)を用いた以外は実施例1と同様にしてヒドロシリル化反応硬化型シリコーンゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム組成物の硬化性の経時変化、この組成物を硬化して得られるシリコーンゴムの体積抵抗率の経時変化、熱伝導率、および接着性について上記の方法により評価し、それらの結果を表1に記載した。
【0059】
【表1】
【0060】
[実施例5]
市販の硬化性エポキシ樹脂(セメダイン製のEP−106)に、実施例3で調製した銀粉末(V)を75重量%となる量添加して硬化性エポキシ樹脂組成物を調製した。この硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化性の経時変化、この組成物を硬化して得られるエポキシ樹脂硬化物の体積抵抗率の経時変化、熱伝導率、および接着性について上記の方法により評価し、それらの結果を表2に記載した。
【0061】
[比較例4]
実施例5において、実施例3で調製した銀粉末(V)の代わりに実施例2で調製した銀粉末(II)を添加した以外は実施例5と同様にして硬化性エポキシ樹脂組成物を調製した。この硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化性の経時変化、この組成物を硬化して得られるエポキシ樹脂硬化物の体積抵抗率の経時変化、熱伝導率、および接着性について上記の方法により評価し、それらの結果を表2に記載した。
【0062】
【表2】
【0063】
【発明の効果】
本発明の銀粉末は、硬化性有機樹脂組成物等に配合した場合に、貯蔵中に該組成物の硬化性を低下させないという特徴があり、また、本発明の銀粉末の製造方法は、このような銀粉末を効率良く製造できるという特徴があり、さらに、本発明の硬化性シリコーン組成物は、貯蔵中に硬化性の経時変化が小さく、硬化して電気的特性の経時変化が小さいシリコーン硬化物を形成できるという特徴がある。
Claims (9)
- メカノケミカル反応により酸化防止剤で表面処理されている銀粉末。
- 酸化防止剤が、フェノール系化合物、ヒンダートフェノール系化合物、またはトリアゾール系化合物であることを特徴とする、請求項1記載の銀粉末。
- 酸化防止剤の有機溶液を潤滑剤として、銀粉末に力学的エネルギーを加え、メカノケミカル反応により該酸化防止剤で該銀粉末を表面処理することを特徴とする銀粉末の製造方法。
- 酸化防止剤が、フェノール系化合物、ヒンダートフェノール系化合物、またはトリアゾール系化合物であることを特徴とする、請求項3記載の銀粉末の製造方法。
- 酸化防止剤で表面処理されている銀粉末を含有する硬化性シリコーン組成物。
- 銀粉末が、メカノケミカル反応により酸化防止剤で表面処理されている銀粉末であることを特徴とする、請求項5記載の硬化性シリコーン組成物。
- 酸化防止剤が、フェノール系化合物、ヒンダートフェノール系化合物、またはトリアゾール系化合物であることを特徴とする、請求項5記載の硬化性シリコーン組成物。
- 硬化性シリコーン組成物がヒドロシリル化反応硬化性シリコーン組成物であることを特徴とする、請求項5記載の硬化性シリコーン組成物。
- ヒドロシリル化反応硬化性シリコーン組成物が、
(A)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン100重量部、
(B)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン{(A)成分中のアルケニル基1個に対して、本成分中のケイ素原子結合水素原子が0.5〜5個となる量である。}、
(C)酸化防止剤で表面処理されている銀粉末 50〜2,000重量部、
および
(D)白金系触媒(ヒドロシリル化反応を促進する量)
からなることを特徴とする、請求項8記載の硬化性シリコーン組成物。
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