JP2004176040A - 下地調整塗材、及び建築物壁面の塗装方法 - Google Patents

下地調整塗材、及び建築物壁面の塗装方法 Download PDF

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Abstract

【課題】第一には、下地調整塗材として1液形の材料を使用し、塗装時の作業性を改善すること、第二には、常温は勿論、低温下においても十分な弾性を有する塗膜が形成できること、第三には、種々の広範な上塗材を適用して仕上げられることを課題とする。
【解決手段】(a)少なくともコア部及びシェル部の2層を含み、前記コア部にエポキシ基、前記シェル部にカルボキシル基を有し、ガラス転移温度が−30〜30℃である多層構造エマルション、(b)前記(a)成分と反応可能な反応性化合物、(c)平均粒子径0.1〜100μmの無機質粉粒体、を含有し、形成塗膜の顔料容積濃度が40〜70%、20℃における伸び率が120%以上、−10℃における伸び率が20%以上である下地調整塗材によって解決する。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物壁面の塗装に好適な下地調整塗材、及びそれを用いた塗装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、建築物壁面に対する塗装方法のひとつとして、下地調整塗材を塗装した後、上塗材を塗装する方法が一般的に採用されている。
この際使用される下地調整塗材は、下地の不陸、クラック、巣穴等を充填補修する機能に加え、塗付量の調整や塗装器具の選定等によって、所望の凹凸模様を付与することができる機能をも有する材料である。
このような下地調整塗材としては、セメント系下地調整塗材、合成樹脂エマルション系下地調整塗材が挙げられる。このうち、合成樹脂エマルション系下地調整塗材は、基材への密着性に優れ、さらに基材の変位に追従可能な性能を有することから、近年好んで使用されている。
【0003】
特開平6−190332号公報には、カルボニル基含有合成樹脂エマルションとヒドラジド化合物とを含む合成樹脂エマルション系下地調整塗材を使用した塗装方法が開示されている。しかし、該公報に記載の下地調整塗材は、低温下での弾性が不十分であるため、冬期においては基材の変位に追従することができず、塗膜に割れが生じてしまうおそれがある。
【0004】
これに対し、特開2001−262013号公報では、低温下での弾性を高めた合成樹脂エマルション系下地調整塗材が開示されている。このような下地調整塗材を使用すれば、塗膜の割れ発生を十分に防止することが可能となる。
しかしながら、該公報に記載の下地調整塗材は、水酸基含有合成樹脂エマルションを含むベース塗料に対し、使用時にイソシアネート化合物を配合する2液形の塗料である。このため、調合比率を管理しなければならない、2液が均一になるように攪拌しなければならない、可使時間内に塗装しなければならないといった制約があり、塗装現場における作業の煩雑さを避けることができない。
また、下地調整塗材を塗装した後に適用可能な上塗材が、特定樹脂組成のものに限定されるため、上塗材選定の自由度が低く、汎用性に欠けるという問題もある。
【0005】
【特許文献1】特開平6−190332号(特許請求の範囲)
【特許文献2】特開2001−262013号(特許請求の範囲)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、以下の点を満足する下地調整塗材、及びそれを用いた塗装方法を提供することを目的とするものである。
・下地調整塗材として1液形の材料を使用し、塗装時の作業性を改善すること
・常温は勿論、低温下においても十分な弾性を有する塗膜が形成できること
・種々の広範な上塗材を適用して仕上げられること
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明者は鋭意検討した結果、下地調整塗材として特定の合成樹脂エマルションと架橋剤とを組合わせた材料を使用することに想到し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.(a)少なくともコア部及びシェル部の2層を含み、前記コア部にエポキシ基、前記シェル部にカルボキシル基を有し、ガラス転移温度が−30〜30℃である多層構造エマルション、
(b)前記(a)成分と反応可能な反応性化合物、
(c)平均粒子径0.1〜100μmの無機質粉粒体、
を含有し、(a)成分の固形分100重量部に対する(b)成分の混合量が0.05〜50重量部であり、形成塗膜の顔料容積濃度が40〜70%、20℃における伸び率が120%以上、−10℃における伸び率が20%以上であることを特徴とする下地調整塗材。
2.前記(b)成分として、(b−1)カルボキシル基と反応可能な官能基を有する反応性化合物を含むことを特徴とする1.に記載の下地調整塗材。
3.前記(b−1)成分が、エポキシ基を有する反応性化合物であることを特徴とする2.に記載の下地調整塗材。
4.前記(b)成分として、(b−2)エポキシ基と反応可能な官能基を有する反応性化合物を含むことを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載の下地調整塗材。
5.建築物壁面に対し、1.〜4.のいずれかに記載の下地調整塗材を塗付した後、上塗材を塗付することを特徴とする建築物壁面の塗装方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態とともに詳細に説明する。
【0010】
本発明における下地調整塗材は、
(a)少なくともコア部及びシェル部の2層を含み、前記コア部にエポキシ基、前記シェル部にカルボキシル基を有し、ガラス転移温度が−30〜30℃である多層構造エマルション(以下「(a)成分」という)、
(b)前記(a)成分と反応可能な反応性化合物(以下「(b)成分」という)、
(c)平均粒子径0.1〜100μmの無機質粉粒体(以下「(c)成分」という)、
を必須成分として含有するものである。
【0011】
(a)成分は、下地調整塗材のバインダーとして機能するものである。
この(a)成分は、少なくともコア部及びシェル部の2層を含む多層構造エマルションである。ここで言うコア部とは、多層構造エマルションの内層部を意味し、最外層部以外の層である。シェル部とは、多層構造エマルションの最外層部を意味するものである。(a)成分は、コア部とシェル部の間に中間部を有する3層構造でもよいし、さらに複数の中間部を有する多層構造であってもよい。
【0012】
(a)成分のコア部にエポキシ基を生成させるためには、コア部を構成するモノマーとしてエポキシ基含有モノマーを使用すればよい。エポキシ基含有モノマーとしては、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。このうち、特にグリシジルメタクリレートが好適である。
【0013】
(a)成分のシェル部にカルボキシル基を生成させるためには、シェル部を構成するモノマーとしてカルボキシル基含有モノマーを使用すればよい。カルボキシル基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸またはそのモノアルキルエステル、イタコン酸またはそのモノアルキルエステル、フマル酸またはそのモノアルキルエステル等、あるいはこれらのアンモニウム塩、有機アミン塩、アルカリ金属塩等が挙げられる。このうち、特にアクリル酸、メタクリル酸から選ばれる1種以上が好適である。
【0014】
上述のエポキシ基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマーと共重合可能なモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー;
N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノエチル)メタクリルアミド等のアミノ基含有モノマー;
ビニルピリジン等のピリジン系モノマー;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマー;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル系モノマー;
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有モノマー;
スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族モノマー;
アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸アミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド基含有モノマー;
アクロレイン、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン等のカルボニル基含有モノマー;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等のアルコキシシリル基含有モノマー;
塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン系モノマー;
その他、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルアミド、クロロプレン等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
【0015】
このうち、シェル部を構成するモノマーとしてアミド基含有モノマーを使用すれば、塗材貯蔵中におけるエポキシ基の反応が十分に抑制され、1液形としての安定性を十分に確保することができる。また、膨れ防止性や剥れ防止性の点においても有利となる。アミド基含有モノマーとしては、特に、アクリルアミド、メタクリルアミドから選ばれる1種以上が好適である。
【0016】
エポキシ基含有モノマーの使用量は、多層構造エマルションを構成する全モノマー量に対し、通常0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜20重量%とする。
カルボキシル基含有モノマーの使用量は、多層構造エマルションを構成する全モノマー量に対し、通常0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜20重量%とする。
シェル部においてアミド基含有モノマーを使用する場合、その使用量は、多層構造エマルションを構成する全モノマー量に対し0.5〜5重量%が好適である。
コア部とシェル部に用いるモノマーの重量比率は、通常10/90〜90/10程度である。
【0017】
(a)成分の製造方法は特に限定されないが、例えば、乳化重合、ソープフリー乳化重合、分散重合、フィード乳化重合、フィード分散重合、シード乳化重合、シード分散重合等を採用することができる。
【0018】
(a)成分のガラス転移温度(以下「Tg」という)は−30〜30℃、好ましくは−20〜10℃に設定する。Tgが−30℃より低い場合は、下地調整塗材層の強度が不十分となり、膨れ、剥れ等が発生しやすくなる。Tgが30℃より高い場合は、下地への追従性が低下し、割れが発生しやすくなる。また、十分な密着性能が得られず、膨れ、剥れ等が発生しやすくなる。なお、本発明におけるTgは、Foxの計算式により求められる値である。
(a)成分の平均粒子径は、通常0.05〜0.2μm程度である。
【0019】
下地調整塗材における(b)成分は、上述の(a)成分と反応可能な反応性化合物である。この(b)成分は架橋剤として作用するものである。(b)成分としては、カルボキシル基と反応可能な官能基を有する反応性化合物(以下「(b−1)成分」という)、及び/または、エポキシ基と反応可能な官能基を有する反応性化合物(以下「(b−2)成分」という)を使用することができる。なお、本発明における(b)成分は(a)成分とは異なる化合物である。通常は多層構造エマルション以外の化合物を使用する。
【0020】
(b−1)成分における、カルボキシル基と反応可能な官能基としては、例えば、カルボジイミド基、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。このうち、本発明では特にエポキシ基が好適である。
エポキシ基を有する反応性化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリヒドロキシアルカンポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。この他、エポキシ基含有モノマーの重合体(ホモポリマーまたはコポリマー)からなる水溶性樹脂やエマルションを挙げることもできる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
【0021】
(b−2)成分における、エポキシ基と反応可能な官能基としては、例えば、カルボキシル基、アミノ基、ヒドラジノ基等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。このうち、本発明では特にヒドラジノ基が好適である。
ヒドラジノ基を有する反応性化合物としては、例えば、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド等、あるいはヒドラジノ基含有重合体等が挙げられる。
【0022】
(b)成分の混合比率は、使用する(b)成分の反応性の程度等にもよるが、通常(a)成分の樹脂固形分100重量部に対し0.05〜50重量部、好ましくは0.08〜15重量部、より好ましくは0.1〜5重量部である。このような範囲内であれば、貯蔵中における(a)成分と(b)成分との反応を十分に抑制することができ、1液形の下地調整塗材として好適である。
(b)成分として、(b−1)成分と(b−2)成分の両方を使用した場合は、下地の既存塗膜(特に有機系既存塗膜)に対する密着性を高めることもできる。
【0023】
下地調整塗材における(c)成分としては、平均粒子径が0.1〜100μmの範囲内にあるものであれば、その種類については特に限定されず、各種無機質粉体を使用することができる。(c)成分としては、例えば、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、陶土、チャイナクレー、硫酸バリウム、炭酸バリウム、珪砂、珪石、珪藻土、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化鉄等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
(c)成分の平均粒子径が0.1μmより小さい場合は、顔料容積濃度を高く設定することが困難となり、下地調整機能を発揮することができなくなる。平均粒子径が100μmより大きい場合は、上塗材の仕上り性が低下してしまう。また、下地調整塗材の塗膜物性が低下するおそれもある。好適な平均粒子径は、1〜50μmである。
【0024】
このような(c)成分は、形成塗膜における顔料容積濃度が40〜70%、好ましくは45〜60%となるように配合する。このような顔料容積濃度であれば、十分な下地調整機能を有するとともに、強度と弾性のバランスに優れた塗膜を形成することができる。顔料容積濃度が40%より小さい場合は、下地の不陸、クラック、巣穴等を充填補修することや、凹凸模様を付与することが困難となる。また、塗膜の強度が低下するおそれもある。顔料容積濃度が70%より大きい場合は、十分な弾性機能が得られず、下地への追従性が低下するおそれがある。また、上塗材の仕上り性、密着性が低下するおそれもある。
【0025】
本発明では(c)成分の分散剤として、(d)カルボキシル基含有分散剤(以下「(d)成分」という)を使用することが望ましい。このような分散剤を使用することにより、より強靭な塗膜を形成することが可能となる。
(d)成分としては、例えば、ポリアクリル酸、スチレン−アクリル酸共重合物、スチレン−メタクリル酸共重合物、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合物、スチレン−マレイン酸共重合物、アミレン−マレイン酸共重合物等、あるいはこれらのアンモニウム塩、有機アミン塩、アルカリ金属塩等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
(d)成分の使用量は、(c)成分の種類や比表面積等にもよるが、通常(c)成分100重量部に対し0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜2重量部程度である。
【0026】
本発明の下地調整塗材では、上述のような(a)〜(c)成分、必要に応じさらに(d)成分を必須成分として組合わせることにより、十分な弾性を有する塗膜が形成可能な1液形の下地調整塗材を得ることができる。
具体的に、本発明の下地調整塗材では、20℃における伸び率が120%以上、−10℃における伸び率が20%以上の塗膜を形成することができる。なお、本発明における「20℃における伸び率」及び「−10℃における伸び率」は、JIS A6909 7.31「伸び試験」に準じて測定される値である。
【0027】
さらに、本発明の下地調整塗材は、その構成成分による複合的な反応架橋性、すなわち、(a)成分におけるコア部のエポキシ基とシェル部のカルボキシル基との反応架橋性、(a)成分のカルボキシル基及び/またはエポキシ基と(b)成分との反応架橋性、(d)成分を含む場合には(d)成分のカルボキシル基と(b)成分の反応性官能基との反応架橋性によって、強靭な塗膜を形成することができる。このため、通常の合成樹脂に比べ強度や弾性等の温度依存性が小さく、種々の広範な上塗材を適用することができる。さらには、塗膜の膨れや剥れを防止することもできる。
具体的に、本発明の下地調整塗材では、20℃における抗張積が50N/mm以上、−10℃における抗張積が50N/mm以上、浸水後の抗張積が50N/mm以上、加熱後の抗張積が180N/mm以上の塗膜を形成することができる。なお、ここに言う「20℃における抗張積」、「−10℃における抗張積」「浸水後の抗張積」、及び「加熱後の抗張積」は、JIS A6909 7.31「伸び試験」に準じて測定した引張り強さと破断時のチャック間距離によって算出される値である。
【0028】
本発明の下地調整塗材では、上述の成分以外に、通常塗材に配合可能な添加剤を本発明の効果を阻害しない範囲内で添加することもできる。このような添加剤としては、例えば、触媒、顔料、染料、骨材、艶消し剤、繊維、増粘剤、レベリング剤、可塑剤、造膜助剤、凍結防止剤、防腐剤、抗菌剤、防黴剤、分散剤、消泡剤、pH調整剤等が挙げられる。
【0029】
本発明の下地調整塗材は、主に建築物壁面に塗付するものである。この中でも特に外壁面に対して好適に適用することができるものである。
壁面の基材としては、特に限定されず、例えば、コンクリート、モルタル、金属、プラスチック、あるいはスレート板、押出し成形板、サイディングボード、ALC板等の各種ボード類等が挙げられる。これら基材は既に塗膜が形成されたものであってもよい。下地調整塗材の塗装は、主に既存の建築物に対して行うものであるが、各種ボード類については、予め工場等でプレコートすることもできる。塗装対象となる建築物は、新築物件でもよいし、改装物件でもよい。
【0030】
特に、本発明の下地調整塗材は各種既存塗膜との密着性にも優れるため、改修・改装用として好適に使用することができる。この際、本発明の下地調整塗材は、下地調整を行う機能と表面形状を整える機能とを発揮することができ、既存塗膜の表面形状と異なる形状に仕上げることも可能である。
下地調整塗材による形成塗膜の表面形状としては、例えば、平滑状、ゆず肌状、吹付タイル状、さざ波状等が挙げられる。
【0031】
本発明の下地調整塗材は、塗装対象となる下地に対し直接塗装することができるが、必要に応じ、例えばシーラー、フィラー等を塗付しておいてもよい。
【0032】
下地調整塗材の塗装においては、公知の塗装器具を用いることができる。塗装器具としては、例えば、スプレー、ローラー、刷毛、コテ等を使用することができる。
下地調整塗材の塗付量は、使用する塗装器具、所望の表面形状等に応じて適宜設定すればよいが、通常0.3〜3kg/m、好ましくは0.5〜1.5kg/mである。塗装時には水を用いて塗料を希釈することもできる。
下地調整塗材の乾燥時間は、通常常温で3〜24時間程度である。
【0033】
本発明では、建築物壁面に対し上述の下地調整塗材を塗付した後、上塗材を塗付する。
本発明では、塗料の種類、光沢の程度等を問わず、各種の広範な上塗材を使用することができる。具体的に使用可能な塗料としては、例えば、合成樹脂エマルションペイント、つや有り合成樹脂エマルションペイント、非水分散形樹脂エナメル等のフラット系塗料、JIS A 6909に規定される建築用仕上塗材、例えば、リシン塗料、単層弾性塗材等の薄付け仕上塗材、スタッコ塗料等の厚付け仕上塗材及び複層仕上塗材等、その他多彩模様塗料、石材調仕上塗材、砂岩調仕上塗材等が挙げられる。
これら上塗材の結合剤としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂等、あるいはこれらの複合系等が使用可能である。これらは1種または2種以上で使用することができる。また、これら結合剤は架橋反応性を有するものであってもよい。架橋反応性を有する結合剤を使用した場合は、塗膜の耐水性、耐候性、耐薬品性等を向上させることができる。
これら上塗材は、水または弱溶剤を媒体とするものが好適である。このような上塗材は環境対応形の塗料として好ましいものである。
【0034】
上塗材の塗装においては、公知の塗装器具を用いることができる。塗装器具としては、例えば、スプレー、ローラー、刷毛、コテ等を使用することができる。
上塗材の塗付量は、使用する塗料や塗装器具の種類、仕上塗膜の表面形状等に応じて適宜設定すればよい。塗装時には、必要に応じ塗料を希釈することもできる。
【0035】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明の特徴をより詳細に示す。
【0036】
(実施例1)
(1)下地調整塗材の製造
合成樹脂エマルションA200重量部に対し、エポキシ基含有化合物1.8重量部、無機質粉体A182重量部、無機質粉体B16重量部、分散剤0.8重量部、造膜助剤22重量部、増粘剤8重量部、消泡剤2重量部を常法により混合・攪拌することによって下地調整塗材を製造した。
なお、合成樹脂エマルションAとしては、表1に示す組成のものを使用した。その他の原料については、下記のものを使用した。
・エポキシ基含有化合物:ポリヒドロキシアルカンポリグリシジルエーテル
・ヒドラジノ基含有化合物:アジピン酸ジヒドラジド
・無機質粉体A:重質炭酸カルシウム(平均粒子径4μm)
・無機質粉体B:酸化チタン(平均粒子径0.3μm)
・分散剤:スチレン−マレイン酸共重合物(固形分30重量%)
・造膜助剤:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート
・増粘剤:ヒドロキシエチルセルロース3重量%水溶液
・消泡剤:シリコーン系消泡剤
【0037】
【表1】
Figure 2004176040
【0038】
(2)伸び率
得られた下地調整塗材について、JIS A6909 7.31「伸び試験」に準じ、「20℃時の伸び試験」、「−10℃時の伸び試験」を行った。結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
Figure 2004176040
【0040】
(3)抗張積
得られた下地調整塗材について、JIS A6909 7.31「伸び試験」に準じ、「20℃時の伸び試験」、「−10℃時の伸び試験」、「浸水後の伸び試験」、「加熱後の伸び試験」を行ったときの抗張積を、下記式によって算出した。結果を表3に示す。
<式>「抗張積(N/mm)」=「引張強さ(N/mm)」×「破断時のチャック間の伸び量(mm)」
【0041】
【表3】
Figure 2004176040
【0042】
(4)温冷繰返し試験
150×70mmのスレート板に、得られた下地調整塗材を塗付量1.2kg/mでスプレー塗装し、温度23℃・相対湿度50%RH雰囲気下(以下「標準状態」という)で16時間乾燥後、上塗材を塗付量0.3kg/mでスプレー塗装し、さらに標準状態で14日間養生することにより試験板を作製した。
なお、上塗材としては、下記の2種類(上塗材1、上塗材2)を使用し、それぞれの上塗材について試験板を作製した。
・上塗材1:つや有り合成樹脂エマルションペイント(結合剤:アクリル−スチレン共重合樹脂、ガラス転移温度15℃、顔料容積濃度:15%)
・上塗材2:合成樹脂エマルションペイント(結合剤:アクリル−スチレン共重合樹脂、ガラス転移温度26℃、顔料容積濃度:50%)
【0043】
作製した試験板について、水浸漬(23℃)18時間→−20℃3時間→65℃3時間を1サイクルとする温冷繰返し試験を合計10サイクル行ない、塗膜の表面状態の変化を目視にて観察した。試験結果を表4に示す。この実施例1においては、いずれの上塗材を使用した場合においても特に異常は認められなかった。
【0044】
【表4】
Figure 2004176040
【0045】
(実施例2)
表2に示す配合に従って下地調整塗材を製造し、得られた下地調整塗材について実施例1と同様にして試験を行った。実施例2では、実施例1と同様の優れた結果を得ることができた。
【0046】
(実施例3)
表2に示す配合に従って下地調整塗材を製造し、得られた下地調整塗材について実施例1と同様にして試験を行った。実施例3では、実施例1と同様の優れた結果を得ることができた。
【0047】
(比較例1〜3)
表2に示す配合に従って下地調整塗材を製造し、得られた下地調整塗材について実施例1と同様にして試験を行った。比較例1〜3では、硬質タイプの上塗材2を塗付した場合に、温冷繰返し試験において割れが発生してしまった。
【0048】
【発明の効果】
本発明では、下地調整塗材として1液形の材料を使用することから、塗装時の作業性を改善することができる。また、常温は勿論、低温下においても十分な弾性を有する塗膜が形成できる。さらに、種々の広範な上塗材を適用して仕上塗装を施すことができる。

Claims (5)

  1. (a)少なくともコア部及びシェル部の2層を含み、前記コア部にエポキシ基、前記シェル部にカルボキシル基を有し、ガラス転移温度が−30〜30℃である多層構造エマルション、
    (b)前記(a)成分と反応可能な反応性化合物、
    (c)平均粒子径0.1〜100μmの無機質粉粒体、
    を含有し、(a)成分の固形分100重量部に対する(b)成分の混合量が0.05〜50重量部であり、形成塗膜の顔料容積濃度が40〜70%、20℃における伸び率が120%以上、−10℃における伸び率が20%以上であることを特徴とする下地調整塗材。
  2. 前記(b)成分として、(b−1)カルボキシル基と反応可能な官能基を有する反応性化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の下地調整塗材。
  3. 前記(b−1)成分が、エポキシ基を有する反応性化合物であることを特徴とする請求項2に記載の下地調整塗材。
  4. 前記(b)成分として、(b−2)エポキシ基と反応可能な官能基を有する反応性化合物を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の下地調整塗材。
  5. 建築物壁面に対し、請求項1〜4のいずれかに記載の下地調整塗材を塗付した後、上塗材を塗付することを特徴とする建築物壁面の塗装方法。
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