JP4771653B2 - 水性塗料組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、水性塗料組成物に関するものである。本発明組成物は、特に内装用塗料として好適に使用することができる。
従来、水性塗料の結合剤としては、各種アクリル系モノマー等のエチレン性不飽和モノマーを乳化重合することにより得られる合成樹脂エマルションが広く用いられている。このような合成樹脂エマルションは、基本的には水を媒体とするものであるが、塗料の結合剤として用いる場合には、十分な造膜性を得るために通常、高沸点の有機溶剤が造膜助剤として添加されている。
近年、環境や健康に対する意識の高まりから、有機溶剤の排出を抑制する動きが活発化している。特に、建築物の室内環境においては、揮発性有機化合物によるシックハウス等が社会的な問題として取り上げられており、水性塗料においても有機溶剤の低減が望まれている。
この要望に応えるために、水性塗料においては、造膜助剤の添加量を削減しつつ、造膜性を確保することが必要となる。一般的に、このような造膜性を確保する手法のひとつとして、合成樹脂エマルションに用いるモノマー成分の種類や比率を調整して樹脂のガラス転移温度を下げる方法が挙げられる。しかし、この手法では、形成される塗膜表面の粘着性が大きくなり、塗膜表面に一旦汚れが付着すると除去しにくくなる、という問題が発生する。
この問題を改善する手法として、合成樹脂エマルションに架橋反応性を導入して形成塗膜を緻密化させる技術が提案されている。例えば、特許文献1(特開2002−3778号公報)には、カルボニル基含有合成樹脂エマルションと、分子内にヒドラジド基を2個以上有する化合物とを含む水性塗料組成物が記載されている。
特開2002−3778号公報
しかしながら、1液型の水性塗料において、十分な汚染除去性を得るために架橋剤の配合量を増量すると、塗料が不安定化する場合がある。また、架橋剤の増量はコスト面においても不利である。
架橋剤を使用時に別途混合する2液型にすれば、塗料安定性の問題は一応解消することができる。しかし、塗装作業が煩雑になる、あるいは架橋剤混合後の使用時間が限定される等の問題が生じる。
以上のように、架橋反応による汚染除去性向上においては、塗料安定性、コスト、作業性等の制約があり、実用的な改善手法が求められている状況である。
本発明は、上述のような問題点に鑑みなされたものであり、塗料の安定性、及び形成塗膜の汚染除去性において優れた性能を有するとともに、コスト面等においても有利な1液架橋反応型の水性塗料組成物を得ることを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行なった結果、架橋反応型合成樹脂エマルションとアルカリ金属シリコネートとを特定比率で組み合せて使用することに想到し、本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.最低造膜温度が10℃以下の水性塗料組成物であって、
反応性官能基を有する合成樹脂エマルション(A−1)(但し、多層構造を有する合成樹脂エマルションは除く)、(A−1)成分の反応性官能基と反応可能な官能基を有する架橋剤(B)を結合剤として含み、該合成樹脂エマルション(A−1)の樹脂固形分100重量部に対し、架橋剤(B)を0.05〜15重量部、ナトリウムメチルシリコネートを0.01〜10重量部含むことを特徴とする水性塗料組成物。
2.最低造膜温度が10℃以下の水性塗料組成物であって、
反応性官能基を有する合成樹脂エマルション(A−1)(但し、多層構造を有する合成樹脂エマルションは除く)、(A−1)成分の反応性官能基と反応可能な官能基を有する架橋剤(B)を結合剤として含み、該合成樹脂エマルション(A−1)の樹脂固形分100重量部に対し、架橋剤(B)を0.05〜15重量部、ナトリウムメチルシリコネートを0.01〜10重量部、顔料を5〜1000重量部含むことを特徴とする水性塗料組成物。
3.塗料中の揮発性有機化合物含有量が5重量%未満であることを特徴とする1.または2.に記載の水性塗料組成物。
本発明によれば、塗料の安定性、及び形成塗膜の汚染除去性において優れた性能を有するとともに、コスト面等においても有利な1液架橋反応型の水性塗料組成物を得ることができる。このような水性塗料組成物は、環境対応形の水性塗料として使用することができ、特に建築物の内装用塗料として好適である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明の水性塗料組成物では、架橋反応型合成樹脂エマルション(以下「(A)成分」という)を結合剤として使用する。(A)成分における架橋反応としては、例えばカルボキシル基と金属イオン、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボキシル基とオキサゾリン基、水酸基とイソシアネート基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とヒドラジド基、エポキシ基とアミノ基、等の組み合わせが挙げられる。(A)成分としては、これら架橋反応の1種または2種以上を有するものが使用できる。特に好適な架橋反応としては、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とオキサゾリン基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とヒドラジド基等が挙げられる。
具体的な(A)成分としては、第一に、反応性官能基を有する合成樹脂エマルション(以下「(A−1)成分」という)、第二には、反応性官能基、及び該反応性官能基と反応可能な官能基を有する合成樹脂エマルション(以下「(A−2)成分」という)が挙げられる。
このうち、(A−1)成分を使用する場合は、(A−1)成分の反応性官能基と反応可能な官能基を有する架橋剤(以下「(B)成分」という)を併せて使用する。
(A)成分において使用可能なモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸またはそのモノアルキルエステル、イタコン酸またはそのモノアルキルエステル、フマル酸またはそのモノアルキルエステル等のカルボキシル基含有モノマー;
N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノエチル)メタクリルアミド等のアミノ基含有モノマー;
ビニルピリジン等のピリジン系モノマー;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマー;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル系モノマー;
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有モノマー;
スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族モノマー;
アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸アミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド基含有モノマー;
グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー;
アクロレイン、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン等のカルボニル基含有モノマー;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等のアルコキシシリル基含有モノマー;
塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン系モノマー;
その他、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルアミド、クロロプレン等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
(A−1)成分においては、(B)成分との架橋反応性を考慮して、上記モノマーを適宜選定すればよい。(A−2)成分においては、自己架橋が可能となるように上記モノマーを適宜選定すればよい。
(A)成分のガラス転移温度(以下「Tg」という)は、通常−50〜100℃、好ましくは−40〜50℃、より好ましくは−30〜30℃である。本発明組成物では、(A)成分のTgを比較的低く設定することにより、造膜助剤の混合量を削減しつつ造膜性を確保することができる。なお、本発明におけるTgは、Foxの計算式により求められる値である。
(A)成分の製造方法は特に限定されないが、例えば、乳化重合、ソープフリー乳化重合、分散重合、フィード乳化重合、フィード分散重合、シード乳化重合、シード分散重合等を採用することができる。
(A)成分の平均粒子径は、通常0.05〜0.2μm程度である。
(B)成分としては、上述の(A−1)成分の架橋剤として作用するものが使用できる。(B)成分の形態は、エマルションタイプ、水溶性タイプのいずれでもよい。
(B)成分の具体例としては、例えば、エポキシ基を含む架橋剤としてポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリヒドロキシアルカンポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等、オキサゾリン基を含む架橋剤として2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン等の重合性オキサゾリン化合物を該化合物と共重合可能な単量体と共重合した樹脂、ヒドラジド基を含む架橋剤としてマロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド等が挙げられる。
(B)成分の配合量は、(A−1)成分の樹脂固形分100重量部に対し、通常0.05〜15重量部、好ましくは0.1〜5重量部である。(B)成分が0.05重量部未満の場合は、耐汚染性、耐水性等の向上効果が得られず、15重量部を超える場合は塗料安定性が低下する傾向となり、またコスト面においても不利となる。
なお、(B)成分は通常、(A−1)成分と組み合せて使用するが、(A−2)成分と組み合せて使用することもできる。
本発明では、アルカリ金属シリコネート(以下「(C)成分」という)を必須成分として使用する。本発明では、このような(C)成分を上述の(A)成分と組み合わせて使用することにより、(A)成分の架橋反応性を確保しつつ、塗料の安定性を高めることができる。さらに、形成塗膜の汚染除去性を向上させることができる。また(C)成分の使用はコスト面においても有利である。
本発明における(C)成分は、RaSi(OR)b(OM)cで表される化合物である。[式中、aは0以上の整数(好ましくは1)、bは0以上の整数(好ましくは2)、cは1以上の整数(好ましくは1)であり、a+b+c=4を満たす。Rは同一または異なるものであってよく、炭化水素基を表す。Rは同一または異なるものであってよく、水素原子または炭化水素基を表す。Mは同一または異なるものであってよく、アルカリ金属を表す。]
としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、2,2,4−トリメチルペンチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、メチルシクロヘキシル基、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基等が挙げられる。このうち、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
としては、水素原子の他、Rと同様の基が挙げられる。このうち、水素原子、メチル基、エチル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。
Mとしては、Li、Na、K等が挙げられ、特にNaが好ましい。
(C)成分の混合量は、(A)成分の樹脂固形分100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部、より好ましくは0.1〜3重量部である。このような混合量であれば、塗料の安定性、形成塗膜の汚染除去性等において十分な効果を得ることができる。塗料の安定性については、常温貯蔵時は勿論、高温貯蔵時、低温貯蔵時の安定性も十分に確保することができる。
(C)成分を(A)成分に混合するタイミングについては、特に限定されず、(A)成分の製造時に混合してもよいし、(A)成分を使用して塗料を製造する時に混合してもよい。
本発明の水性塗料組成物では、顔料(以下「(D)成分」という)を混合することにより、様々な色彩を表出することができる。また、艶の程度を調整することもできる。さらに本発明では、このような(D)成分が混合された場合であっても、十分な塗料安定性を確保することができる。
(D)成分としては、一般的に塗料に配合可能なものを使用することができる。例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、黒色酸化鉄、銅クロムブラック、コバルトブラック、銅マンガン鉄ブラック、べんがら、モリブデートオレンジ、パーマネントレッド、パーマネントカーミン、アントラキノンレッド、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、黄色酸化鉄、チタンイエロー、ファーストイエロー、ベンツイミダゾロンイエロー、クロムグリーン、コバルトグリーン、フタロシアニングリーン、群青、紺青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、キナクリドンバイオレット、ジオキサジンバイオレット、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、陶土、チャイナクレー、硫酸バリウム、炭酸バリウム、珪砂、珪石、珪藻土、酸化アルミニウム、樹脂ビーズ、アルミニウム顔料、パール顔料等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
(D)成分の混合量は、(A)成分の樹脂固形分100重量部に対して、通常5〜1000重量部程度である。このような混合量の範囲内で(D)成分を適宜選択し組み合せることによって、実用的な物性を確保しつつ、所望の色相を付与することができる。
形成塗膜における艶の程度は、(D)成分の混合量や、使用する(D)成分の組成、形状、粒子径等を適宜調整することよって設定することができる。艶消しタイプの塗料を得る場合には、(A)成分の樹脂固形分100重量部に対して(D)成分を50〜1000重量部程度(好ましくは100〜500重量部程度)混合すればよい。艶有りタイプの塗料を得る場合には、(A)成分の樹脂固形分100重量部に対して(D)成分を5〜100重量部程度(好ましくは10〜80重量部程度)混合すればよい。
本発明組成物においては、上述の成分の他に通常塗料に使用可能な成分を含むこともできる。このような成分としては、例えば、骨材、繊維、増粘剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、吸着剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、触媒、架橋剤等が挙げられる。
本発明組成物には、必要に応じ、造膜助剤その他の揮発性有機化合物を混合することもできるが、その含有量は塗料中に5重量%未満、さらには1重量%未満とすることが望ましい。
本発明組成物は、主に建築物や土木構造物等の塗装に使用することができ、特に建築物の内装仕上用として好適に用いることができるものである。適用可能な基材としては、例えば、石膏ボード、合板、コンクリート、モルタル、磁器タイル、繊維混入セメント板、セメント珪酸カルシウム板、スラグセメントパーライト板、石綿セメント板、ALC板、サイディング板、押出成形板、鋼板、プラスチック板等が挙げられる。これら基材の表面は、何らかの表面処理(例えば、シーラー、サーフェーサー、フィラー等)が施されたものでもよく、既に塗膜が形成されたものや、既に壁紙が貼り付けられたもの等であってもよい。
上述の如き基材に本発明組成物を塗付することによって塗膜が得られる。塗付方法としては、公知の方法を採用することができ、例えば、スプレー塗り、ローラー塗り、刷毛塗り等が可能である。建材を工場内で塗装する場合は、ロールコーター、フローコーター等によって塗装することも可能である。
本発明組成物を塗装する際の塗付量は、塗料の種類や用途により適宜選択すればよく、例えばフラットペイントの場合0.1〜0.5kg/m程度となる。塗付時には、水等で希釈することによって、塗料の粘性を適宜調製することもできる。希釈割合は、通常0〜20重量%程度である。
本発明組成物を塗装した後の乾燥は通常、常温で行えばよいが、加熱することも可能である。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
(合成樹脂エマルション1の製造)
反応容器に、脱イオン水50重量部を仕込み、攪拌及び窒素置換を行いながら70℃まで昇温した。これに、別途用意した乳化モノマー(脱イオン水250重量部にアニオン系乳化剤3重量部、ノニオン系乳化剤6重量部、過硫酸アンモニウム0.9重量部を溶解させた水溶液に、スチレン60重量部、メチルメタクリレート54重量部、2−エチルヘキシルアクリレート175重量部、アクリル酸8重量部、アクリルアミド4重量部を乳化分散させたもの)を3時間かけて連続的に滴下した。滴下終了後3時間熟成し、30℃まで冷却した後、10%水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを8に調製することにより、合成樹脂エマルション1を得た。この合成樹脂エマルション1の樹脂固形分は50重量%、Tgは−4℃である。
結合剤として上記合成樹脂エマルションを用い、表1、表2に示す配合によって各原料を常法で均一に混合し、各水性塗料組成物を製造した。なお、塗料の製造において使用した原料は以下の通りである。
・架橋剤:ポリヒドロキシアルカンポリグリシジルエーテル
・アルカリ金属シリコネート:ナトリウムメチルシリコネート30重量%溶液
・揮発性塩基:25重量%アンモニア水
・不揮発性塩基:水酸化ナトリウム10重量%溶液
・顔料A:酸化チタン70重量%分散液
・顔料B:重質炭酸カルシウム
・顔料C:カーボンブラック24重量%分散液
・顔料D:酸化鉄45重量%分散液
・分散剤:アニオン系分散剤
・増粘剤:ウレタン系増粘剤
・消泡剤:シリコーン系消泡剤
得られた水性塗料組成物について以下の試験を行った。試験結果を表1に示す。
(1)最低造膜温度
ポリエチレンフィルムに、各水性塗料組成物をウェット膜厚250μmで塗付し、直ちに、−10℃〜40℃の温度勾配を有する金属板上に静置して乾燥させた。このとき、連続塗膜を形成している最低温度を確認した。
(2)貯蔵安定性試験
各水性塗料組成物について、BH型粘度計(回転数20rpm、測定温度23℃)で粘度を測定した後、250ccの容器に密封し、50℃の恒温器で一定期間(30日間)貯蔵した。貯蔵後の塗料を標準状態(温度23℃、湿度50%)で放冷後、粘度をBH型粘度計で測定し、初期粘度に対する変化を調べた。評価基準は以下のとおりである。
◎:粘度変化10%未満
○:粘度変化10%以上30%未満
△:粘度変化30%以上50%未満
×:粘度変化50%以上
(3)低温安定性試験
各水性塗料組成物について、BH型粘度計(回転数20rpm、測定温度23℃)で粘度を測定した後、250ccの容器に密封し、−5℃の恒温器に18時間に入れた後、容器を取り出して室内に6時間放置した。この操作を3回繰り返した後、粘度をBH型粘度計で測定し、初期粘度に対する変化を調べた。評価基準は以下のとおりである。
◎:粘度変化10%未満
○:粘度変化10%以上30%未満
△:粘度変化30%以上50%未満
×:粘度変化50%以上
(4)耐水性試験
予めシーラーを塗装した150×60×6mmのスレート板に、各水性塗料組成物を塗付量300g/mでスプレー塗装し、標準状態で14日間養生した。得られた試験体の初期色相(L 、a 、b )を測定した後、試験体を23℃の水に96時間浸漬した。試験体を引きあげて標準状態で2時間放置した後、試験体の色相(L 、a 、b )を測定し、水浸漬前後の色差(△E)を下記式に従って算出した。
<式>△E={(L −L +(a −a +(b −b 0.5
評価基準は以下のとおりである。
○:△E0.5未満
△:△E0.5以上1.0未満
×:△E1.0以上
(5)耐汚染性試験
予めシーラーを塗装した150×60×6mmのスレート板に、各水性塗料組成物を塗付量300g/mでスプレー塗装し、標準状態で14日間養生した。得られた試験体の塗膜表面に汚れ成分(水性ペン)を付着させ、水を含んだ布で擦った後、汚れ成分の残存の程度を確認した。評価基準は以下のとおりである。
◎:汚れが完全に除去された
○:汚れがほとんど除去された
△:汚れがわずかに残存した
×:汚れが明らかに残存した
Figure 0004771653

Claims (3)

  1. 最低造膜温度が10℃以下の水性塗料組成物であって、
    反応性官能基を有する合成樹脂エマルション(A−1)(但し、多層構造を有する合成樹脂エマルションは除く)、(A−1)成分の反応性官能基と反応可能な官能基を有する架橋剤(B)を結合剤として含み、該合成樹脂エマルション(A−1)の樹脂固形分100重量部に対し、架橋剤(B)を0.05〜15重量部、ナトリウムメチルシリコネートを0.01〜10重量部含むことを特徴とする水性塗料組成物。
  2. 最低造膜温度が10℃以下の水性塗料組成物であって、
    反応性官能基を有する合成樹脂エマルション(A−1)(但し、多層構造を有する合成樹脂エマルションは除く)、(A−1)成分の反応性官能基と反応可能な官能基を有する架橋剤(B)を結合剤として含み、該合成樹脂エマルション(A−1)の樹脂固形分100重量部に対し、架橋剤(B)を0.05〜15重量部、ナトリウムメチルシリコネートを0.01〜10重量部、顔料を5〜1000重量部含むことを特徴とする水性塗料組成物。
  3. 塗料中の揮発性有機化合物含有量が5重量%未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の水性塗料組成物。
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