JP2004175645A - ガラスフリット混合物、電子回路基板製造方法および電子回路基板 - Google Patents

ガラスフリット混合物、電子回路基板製造方法および電子回路基板 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラスフリット組成物からなるグリーンシート表面に銀電極を形成し、このグリーンシートとともに銀電極を焼成して電子回路基板を製造したときに銀電極周辺に着色が生じないガラスフリット組成物の提供。
【解決手段】質量百分率表示で、ガラス転移点が450〜800℃であるガラス粉末50〜98.5%、CeO粉末1〜10%、B、ZnOおよびTiOからなる群から選ばれる1種以上の酸化物の粉末0.5〜5%、セラミックスフィラー0〜48%、から本質的になるガラスフリット混合物。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼成して電子回路基板を作製するのに好適なガラスフリット混合物、電子回路基板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子回路基板として、アルミナ粉末を焼結して作製されるアルミナ基板が広く使用されている。
前記アルミナ基板においては、アルミナ粉末の焼結温度が約1600℃と高いために、アルミナ基板作製と同時に焼成する電極の材料としてタングステン(融点:3400℃)、モリブデン(融点:2620℃)等の高融点金属しか使用できなかった。そのため、比抵抗が小さいが融点が1600℃以下である銀(融点:962℃)等の非・高融点金属を前記電極の材料として使用できない問題があった。
【0003】
このような問題を解決するために950℃以下で焼結可能なガラスセラミックス組成物が開発されているが、これらガラスセラミック組成物の焼成体の比誘電率および誘電損失はいずれもアルミナと同程度またはそれ以下であることが求められている。
【0004】
また、焼成体の強度を高くするために、焼成によって結晶化するガラスすなわち結晶化ガラスを含有するガラスセラミックス組成物も開示されている(たとえば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−220256号公報(表1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これらガラスセラミックス組成物は、グリーンシートにして、表面に銀の材料で電極を形成し、電極とともに焼成して電子回路基板とすることができる。しかし、焼成中に電極から銀が基板内に溶出し、それによって電極周辺の基板に着色が生じることがある。
本発明は、上記課題を解決するガラスフリット混合物、電子回路基板製造方法および電子回路基板の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、質量百分率表示で、ガラス転移点が450〜800℃であるガラス粉末50〜98.5%、CeO粉末1〜10%、B、ZnOおよびTiOからなる群から選ばれる1種以上の酸化物の粉末0.5〜5%、セラミックスフィラー0〜48%、から本質的になるガラスフリット混合物を提供する。
【0008】
また、前記ガラスフリット混合物を焼成して電子回路基板を製造することを特徴とする電子回路基板製造方法を提供する。
また、前記電子回路基板製造方法によって製造された電子回路基板であって、該基板表面に銀含有導体を用いて配線が形成されていることを特徴とする電子回路基板を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のガラスフリット組成物(以下、本発明の組成物という。)は通常、グリーンシート化して使用される。すなわち、本発明の組成物はポリビニルブチラールやアクリル樹脂等の樹脂と、トルエン、キシレン、ブタノール等の溶剤と、さらに必要に応じてフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル等の可塑剤や分散剤を添加して混合し、スラリーとされる。次に、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のフィルム上にドクターブレード法等によって、前記スラリーをシート状に成形する。このシート状に成形されたものを乾燥して溶剤を除去し、グリーンシートとする。このグリーンシートは、典型的には800〜950℃に5〜180分間、より典型的には850〜900℃に5〜180分間保持する焼成工程を経て、電子回路基板とされる。
【0010】
このようにして本発明の組成物を焼成して電子回路基板を製造する方法は本発明の電子回路基板製造方法である。
【0011】
本発明の組成物を900℃で焼成して得られる焼成体の20℃、35GHzにおける比誘電率εは8.6以下であることが好ましい。より好ましくは7.8以下である。また、εは典型的には4以上である。なお、前記900℃に保持する時間は典型的には30分間である。
【0012】
また、前記焼成体の20℃、35GHzにおける誘電損失tanδは0.0030以下であることが好ましい。より好ましくは0.0024以下、さらに好ましくは0.0019以下である。なお、tanδは典型的には0.0010以上である。
【0013】
次に、本発明の組成物の成分について説明する。なお、含有量は質量百分率表示を用いて示す。
【0014】
ガラス転移点Tが450〜800℃であるガラス粉末(以下、本発明のガラス粉末という。)は本発明の組成物の主成分であり、焼成体の緻密性を向上させる等の効果を有し、必須である。50%未満では緻密性が不足する。好ましくは55%以上、より好ましくは58%以上である。98.5%超では後述する他の成分の含有量が小さくなる。好ましくは70%以下である。
【0015】
前記Tは800℃以下であるが、本発明の組成物を900℃またはそれ以下の温度で焼成して得られる焼成体の緻密性をより向上させるためには760℃以下であることが好ましく、730℃以下であることがより好ましい。
【0016】
また、Tは450℃以上であるが、本発明の組成物を900℃で焼成しても流動性が過多とならず所望の焼成体を容易に得られるようにするためには550℃以上であることが好ましく、600℃以上であることがより好ましい。
【0017】
本発明のガラス粉末の平均粒径D50は0.5〜15μmであることが好ましい。0.5μm未満では保存安定性が低下するおそれがある。15μm超では焼結性が低下するおそれがある。
【0018】
本発明のガラス粉末を900℃で焼成して得られる焼成体の20℃、35GHzにおける比誘電率εは8以下であることが好ましい。また、εは典型的には4以上である。なお、前記900℃に保持する時間は典型的には30分間である。
【0019】
また、前記焼成体の20℃、35GHzにおける誘電損失tanδは0.0070以下であることが好ましい。より好ましくは0.0055以下、特に好ましくは0.0030以下である。なお、tanδは典型的には0.0010以上である。
【0020】
本発明のガラス粉末は、900℃で焼成したときに結晶が析出するものであることが好ましい。結晶が析出しないものでは焼成体の強度が低下するおそれがある。
εまたはtanδを小さくするためには、前記結晶は、アノーサイト、ディオプサイド、エンスタタイトおよびフォルステライトからなる群から選ばれる結晶の1種以上であることが好ましい。
【0021】
本発明のガラス粉末は、下記酸化物基準のモル%表示で、SiO 35〜60%、B 0〜2%、Al 5〜18%、MgO 7〜40%、CaO 7〜40%、SrO 0〜20%、BaO 0〜20%、ZnO 0〜10%、から本質的になる無鉛ガラスの粉末であることが好ましい。
【0022】
以下、前記好ましいガラス粉末の組成について各成分のモル%表示含有量で説明する。
SiOはガラスのネットワークフォーマであり、必須である。35%未満ではガラス化しないおそれがある、εが大きくなる、tanδが大きくなる、または化学的耐久性が低下する。好ましくは40%以上である。60%超ではTが高くなり、950℃以下の温度で焼結することが困難となる。また、焼成したときに結晶が析出するものを得にくくなり焼成体の強度が低下するおそれがある。好ましくは50%以下、より好ましくは45%以下である。
【0023】
は必須ではないが、流動性を高め、焼成体の緻密性を高めるために2%まで含有してよい。2%超では化学的耐久性が低下する、またはtanδが大きくなるおそれがある。
【0024】
Alはガラスを安定化させ、また化学的耐久性を高める成分であり、必須である。5%未満ではガラスが不安定になる。また、Alはアノーサイトの構成成分であるので焼成したときにアノーサイトが析出するものを得にくくなる。アノーサイトを析出させたい場合等においてはAlは7%以上であることが好ましい。18%超ではTが高くなり、950℃以下の温度で焼結することが困難となる。好ましくは13%以下である。
【0025】
MgOはtanδを低下させる成分であり、必須である。7%未満ではtanδが大きくなる。また、MgOはディオプサイド、エンスタタイトおよびフォルステライトの構成成分であるので焼成したときにこれら結晶が析出するものを得にくくなる。当該これら結晶を析出させたい場合等においてはMgOは、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上である。40%超ではガラスが不安定になる。好ましくは35%以下である。
【0026】
CaOはガラスを安定化する成分であり、必須である。7%未満ではガラスが不安定になる。また、CaOはアノーサイトおよびディオプサイドの構成成分であるので焼成したときにこれら結晶が析出するものを得にくくなる。当該これら結晶を析出させたい場合等においてはCaOは10%以上であることが好ましい。40%超ではかえってガラスが不安定になる。好ましくは20%以下、より好ましくは17%以下である。
【0027】
SrOおよびBaOはいずれも必須ではないが、ガラスを安定化させる等のためにそれぞれ20%まで含有してもよい。20%超ではガラスがかえって不安定になる。
【0028】
ZnOは必須ではないが、ガラスの溶融温度を低下させる等のために10%まで含有してもよい。10%超では化学的耐久性、特に耐酸性が低下する。好ましくは5%以下である。
【0029】
前記好ましいガラス粉末は本質的に上記成分からなるが、他の成分を本発明の目的を損なわない範囲で含有してもよい。当該他の成分の含有量の合計は好ましくは10%以下である。10%超ではガラスが失透しやすくなる。より好ましくは5%以下である。
【0030】
当該他の成分として、TiO、ZrO、SnO、P、Ta、Nb、WO、MoO、CeO等が例示される。
【0031】
CeO粉末は、たとえば本発明の組成物を用いて作製したグリーンシート上に銀を含む導体層を形成して焼成するときに、導体層周辺に着色が生じることを抑制する成分であり、必須である。1%未満では前記着色を充分には抑制できない。好ましくは1.8%以上、より好ましくは4%以上である。10%超では化学的耐久性が低下するおそれがある、tanδが大きくなるおそれがある、焼成体の緻密性が低下するおそれがある、または強度が低下するおそれがある。好ましくは8%以下、より好ましくは6%以下である。
【0032】
粉末、ZnO粉末およびTiO粉末は、CeO粉末と同様に前記着色を抑制する効果を有し、いずれか1種以上を含有しなければならない。これら3種の粉末の含有量の合計が0.5%未満では前記効果が小さい。好ましくは0.7%以上である。前記合計が5%超では、化学的耐久性が低下する、焼成体の緻密性が低下する等の問題が起こる。好ましくは4%以下である。
【0033】
粉末を含有する場合、その含有量は0.2〜5%であることが好ましい。5%超では化学的耐久性が低下する、または、グリーンシート化するときにスラリーの粘性が不安定となりグリーンシートの性状が悪化するおそれがある。より好ましくは3%以下、特に好ましくは2.5%以下である。
【0034】
ZnO粉末を含有する場合、その含有量は0.2〜5%であることが好ましい。5%超では化学的耐久性、特に耐酸性が低下するおそれがある、tanδが大きくなるおそれがある、または焼成体の緻密性が低下するおそれがある。好ましくは2%以下である。
【0035】
ZnO粉末の平均粒径D50は10μm以下であることが好ましい。10μm超であるとZnO粉末含有効果が不充分となる。より好ましくは5μm以下、特に好ましくは1μm以下、最も好ましくは0.1μm以下である。
【0036】
TiO粉末を含有する場合、その含有量は0.2〜5%であることが好ましい。5%超では焼成体の緻密性が低下する。より好ましくは3%以下、特に好ましくは1%以下である。
【0037】
セラミックスフィラーは、融点またはガラス転移点が1000℃以上の無機物の粉末である。
セラミックスフィラーは必須ではないが、焼成体の強度を増加させる等のために48%まで含有してもよい。好ましくは45%以下、より好ましくは40%以下である。セラミックスフィラーを含有する場合その含有量は好ましくは9%以上、より好ましくは20%以上である。
【0038】
焼成体のtanδをより低下させたい等の場合には、セラミックスフィラーは、α−アルミナ(融点=2050℃)、コーディエライト(融点=1460℃)、フォルステライト(融点=1890℃)、エンスタタイト(融点=1550℃)およびスピネル(融点=2050℃)からなる群から選ばれる1種以上の無機物の粉末であることが好ましい。α−アルミナ粉末を含有することがより好ましい。
【0039】
セラミックスフィラーの平均粒径は0.5〜20μmであることが好ましい。0.5μm未満では流動性が不足し、焼成体の緻密性が不足するおそれがある。好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上である。焼成体の変形をより少なくしたい等の場合には7μm以上であることが好ましい。20μm超では混合度が低下するおそれがある、または焼成体の強度が低くなるおそれがある。より好ましくは15μm以下、特に好ましくは12μm以下である。
【0040】
本発明の組成物は本質的に上記成分からなるが、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分を、たとえば焼成体の結晶化率を高めるため、焼成体全体を着色するため、等のために含有してもよい。当該他の成分の含有量の合計は好ましくは10%以下、より好ましくは7%以下である。
前記他の成分としては耐熱着色顔料が例示される。
【0041】
本発明の電子回路基板はたとえば、本発明の組成物をグリーンシート化し、その表面に銀含有導体を含む導体ペーストをスクリーン印刷等によって塗布して配線を形成した後、導体ペーストとともに焼成して製造される。
【0042】
また、前記導体ペーストをグリーンシートに形成されたスルーホールに充填してビアを形成する等してもよい。
【0043】
表面に配線を形成したグリーンシートを重ねて、典型的には100〜150℃に加熱してプレスすることにより積層し、これを焼成して積層タイプの本発明の電子回路基板を得ることもできる。
【0044】
前記導体ペーストは通常、銀粉末と、エチルセルロース等の有機樹脂成分と、α−テルピネオール、ブチルカルビトールアセテート等の溶剤とを主成分とするペーストである。
【0045】
【実施例】
酸化物基準のモル%表示で、SiOが44%、Alが8%、MgOが30%、CaOが16%、ZnOが2%の組成を有するガラスの粉末を以下の方法で作製した。すなわち、ガラス原料としてケイ砂、アルミナ、酸化ホウ素、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛を使用して、前記組成になるように調合、混合した原料を白金ルツボに入れて、1600℃で120分間、溶融してから流し出して冷却した。得られたガラスをアルミナ製ボールミルを使用して粉砕した。
【0046】
このガラス粉末のD50を、水を溶媒として島津製作所社製レーザー回折式粒度分布計SALD2100を用いて測定した結果、2.5μmであった。
また、このガラス粉末のTおよび結晶化ピーク温度Tは、マックサイエンス社製示差熱分析計TG−DTAを用いて測定した結果それぞれ720℃および948℃であった。
また、このガラス粉末のεおよびtanδを、後述するεおよびtanδの測定と同様にして測定した結果、それぞれ6.7および0.0052であった。
【0047】
表1のガラス粉末からTiO粉末までの欄に質量百分率表示で示した割合で各粉末を混合し、例1〜例8の混合粉末を得た。
なお、アルミナ粉末として住友化学工業社製スミコランダムAA10(D50=9.7μm)を、CeO粉末として新日本金属化学社製CeO−100粉末(D50=8.3μm)を、CuO粉末として日本化学産業社製CuO粉末(D50=4.8μm)を、B粉末として高純度化学研究所社製B粉末(平均粒径=850μm)を、ZnO粉末としてシーアイ化成社製酸化亜鉛ナノテック超微粒子(D50=0.03μm)をそれぞれ使用した。ここで、アルミナ粉末、CeO粉末、CuO粉末およびZnO粉末のD50の測定はガラス粉末の場合と同様にして行なった。
【0048】
例1〜例8の各混合粉末100質量部にトルエン、キシレン、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコールからなる有機溶剤70質量部、フタル酸ジブチル5質量部、分散剤0.5質量部およびポリビニルブチラール10質量部を加えて攪拌し、なめらかなスラリーを得た。
【0049】
PETフィルム上に前記スラリーをドクターブレード法によって塗布し、乾燥してグリーンシートを得た。グリーンシートの厚さは約200μmであった。
【0050】
このようなグリーンシートを2枚作製し、これらを重ねた後110℃に加熱してプレスすることにより積層した。得られた積層体を900℃で1時間焼成し、厚さが約0.3mmの焼成体を得た。
この焼成体の上下両面を鏡面研磨して厚さ200μmのサンプルを作製した。このサンプルについて空洞共振法により20℃、35GHzにおける比誘電率εおよび誘電損失tanδを測定した。結果を表1に示す。
【0051】
また、4cm×4cmに切断したグリーンシート6枚を用意しこれらを積層した。得られた積層体の表面に、ナミックス社製銀ペーストX7558−80Dを用いて櫛形パターンの配線を印刷し、900℃で1時間焼成して銀導体配線が表面に形成された焼成体が得られた。
得られた焼成体について、銀導体周辺の変色の程度を目視観察した。発色が認められなかったものを○、銀導体との境界部がわずかに赤くなっていたものを△、銀導体の周辺に赤色の発色が広がっていたものを×として表1の銀発色欄に示す。
【0052】
【表1】
Figure 2004175645
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、950℃以下の温度で、銀導体と同時に焼成したときに銀導体周辺に発色がみられず、かつεおよびtanδの小さい電子回路基板が得られる。

Claims (5)

  1. 質量百分率表示で、ガラス転移点が450〜800℃であるガラス粉末50〜98.5%、CeO粉末1〜10%、B、ZnOおよびTiOからなる群から選ばれる1種以上の酸化物の粉末0.5〜5%、セラミックスフィラー0〜48%、から本質的になるガラスフリット混合物。
  2. 前記ガラス粉末が、下記酸化物基準のモル%表示で、SiO 35〜60%、B 0〜2%、Al 5〜18%、MgO 7〜40%、CaO7〜40%、SrO 0〜20%、BaO 0〜20%、ZnO 0〜10%、から本質的になる無鉛ガラスの粉末である請求項1に記載のガラスフリット混合物。
  3. セラミックスフィラーがα−アルミナ、コーディエライト、フォルステライト、エンスタタイトおよびスピネルからなる群から選ばれる1種以上の無機物の粉末である請求項1または2に記載のガラスフリット混合物。
  4. 請求項1、2または3に記載のガラスフリット混合物を焼成して電子回路基板を製造することを特徴とする電子回路基板製造方法。
  5. 請求項4に記載の電子回路基板製造方法によって製造された電子回路基板であって、該基板表面に銀含有導体を用いて配線が形成されていることを特徴とする電子回路基板。
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