JP2004174763A - 感熱記録材料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発色物質として無色又は淡色のロイコ染料を含有し、顕色物質として一般式[1]で表される4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーと一般式[2]で表される多価アルコールの縮合反応生成物を含有し、増感物質としてN−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド、N−ベンジルベンゼンスルホンアミド又は1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンを含有する感熱発色層を支持体上に設けてなることを特徴とする感熱記録材料。ただし、式中、mは0〜5であり、R1及びn個のR2は、それぞれ独立にヒドロキシメチル基又は炭素数1〜8のアルキル基であり、nは0〜9である。
【化1】
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感熱記録材料に関する。さらに詳しくは、本発明は、優れた発色性と画像保存性とを兼ね備えた感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
感熱記録材料は、加熱により発色する感熱発色層を、紙、合成紙、プラスチックフィルムなどの支持体上に設けた記録材料であり、ファクシミリ、レジスター、電卓、計測機器、携帯端末などのサーマルプリンター、心電図や分析機器などのサーモペンレコーダ、乗車券、スーパーマーケットでのPOS用ラベルなどに利用されている。
感熱記録材料は、通常、発色物質として無色又は淡色のラクトン系、ラクタム系又はスピロピラン系のロイコ染料と、この発色物質と反応して発色させる顕色物質とを、それぞれ別個にボールミルやサンドミルで微粉砕して溶媒に分散させ、結合剤を加え、必要に応じて同様に微粉砕した増感物質、ワックス、界面活性剤、消泡剤、無機顔料などを添加し、紙などの支持体上に塗布し、乾燥して製造される。
従来、顕色物質としては、各種のフェノール化合物が用いられ、とりわけ多用されるものとしては、安価なビスフェノールA(2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン)がある。しかし、ビスフェノールA単独では、高い保存性を必要とするPOS用ラベル、乗車券などとしては不十分であり、また、発色感度も不十分であるために、顕色剤に増感物質を添加して発色温度を下げることが行われている。この目的で現在使用されている増感物質としては、例えば、パラフィンワックス、ステアリン酸アミドなどのアミド、テレフタル酸ジメチルなどのエステル、4−ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、4−トリルオキシビフェニル、1,2−ビスフェノキシエタンなどのエーテルなどがある。このような感熱記録材料には、地肌カブリが少なく白色度に優れること、発色性に優れ少ない熱量で高濃度に発色すること、さらに、発色により得られた画像の保存性に優れることなど、さまざまな特性が要求されている。しかし、ビスフェノールAでは、耐熱性、耐可塑剤性、耐水性などの要求特性を十分に満たすことができない。
フェノール化合物の中には、比較的安価で顕色物質としての性能が良好なビスフェノールS(4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン)がある。発色により得られる画像の保存性は、おおむね要求特性を満たすが、ビスフェノールS単独では発色感度が不十分であるために、増感物質を添加して発色温度を下げることが行われている。例えば、優れた発色性と画像安定性を有する感熱記録材料として、発色物質としてロイコ染料、顕色物質として2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン又は4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、増感物質としてN−ベンジル−p−トルエンスルホンアミドを含有する感熱発色層を有する感熱記録材料が提案されている(特許文献1)。しかし、この感熱記録材料は、画像の耐可塑剤性は良好であるが、発色性と耐水性と耐油性には満足できない点が残されている。また、発色感度に優れるばかりでなく、発色記録後の耐熱性、耐光性、耐油性などの保存性の改善された感熱記録材料として、(ポリ)4−ヒドロキシ安息香酸と三価以上の多価アルコールとの縮合反応生成物を感熱記録層中に含有する感熱記録材料が提案されている(特許文献2)。さらに、発色濃度が高く、発色感度が良好で、画像部の保存安定性に優れた感熱記録材料として、(ポリ)4−ヒドロキシ安息香酸と三価以上の多価アルコールとの縮合反応生成物及び4−アセチルビフェニルを含有する感熱記録材料が提案されている(特許文献3)。しかし、(ポリ)4−ヒドロキシ安息香酸と三価以上の多価アルコールとの縮合反応生成物は、優れた画像保存性を有する顕色物質であるが、発色感度に対する要求は満たされておらず、提案されている4−アセチルビフェニルを増感物質として用いても、感度要求特性は十分には満たされない。さらに、増感物質を用いることにより、画像保存性が低下し、地肌カブリ、白化などの現象が発生する。
【特許文献1】
特開2001−293964号公報(第2頁)
【特許文献2】
特再表WO99/51444号公報(第2−3頁)
【特許文献3】
特開2002−59665号公報(第2頁)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた発色感度と画像保存性とを兼ね備えた感熱記録材料を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、発色物質として無色又は淡色のロイコ染料を用い、顕色物質として4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーと多価アルコールの縮合反応生成物を用い、増感物質としてN−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド、N−ベンジルベンゼンスルホンアミド又は1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンを用いることにより、優れた発色感度と画像安定性を兼ね備えた感熱記録材料が得られることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は
(1)発色物質として無色又は淡色のロイコ染料を含有し、顕色物質として一般式[1]で表される4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーと一般式[2]で表される多価アルコールの縮合反応生成物を含有し、増感物質としてN−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド、N−ベンジルベンゼンスルホンアミド又は1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンを含有する感熱発色層を支持体上に設けてなることを特徴とする感熱記録材料、
【化3】
(ただし、式中、mは0〜5である。)
【化4】
(ただし、式中、R1及びn個のR2は、それぞれ独立に、ヒドロキシメチル基又は炭素数1〜8のアルキル基であり、nは0〜9である。)、
(2)顕色物質として、一般式[1]で表される4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーと一般式[2]で表される多価アルコールの縮合反応生成物及びジヒドロキシジフェニルスルホンを含有し、顕色物質中の該縮合反応生成物の割合が5質量%以上である第1項記載の感熱記録材料、
(3)ジヒドロキシジフェニルスルホンが、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンである第2項記載の感熱記録材料、
(4)増感物質としてN−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド、N−ベンジルベンゼンスルホンアミド又は1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン及びカルボン酸アミドを含有する第1項記載の感熱記録材料、
(5)カルボン酸アミドが、ステアリン酸アミドである第4項記載の感熱記録材料、及び、
(6)ロイコ染料が、フルオラン構造を有する染料である第1項記載の感熱記録材料、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の感熱記録材料は、発色物質として無色又は淡色のロイコ染料を含有し、顕色物質として一般式[1]で表される4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーと一般式[2]で表される多価アルコールの縮合反応生成物を含有し、増感物質としてN−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド、N−ベンジルベンゼンスルホンアミド又は1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンを含有する感熱発色層を支持体上に設けてなる感熱記録材料である。
【化5】
ただし、一般式[1]において、mは0〜5であり、一般式[2]において、R1及びn個のR2は、それぞれ独立に、ヒドロキシメチル基又は炭素数1〜8のアルキル基であり、nは0〜9である。
本発明の感熱記録材料は、発色性に優れ、低印字エネルギーで十分な発色が得られ、耐熱性、耐水性、耐油性、耐可塑剤性などの画像保存性にも優れている。
【0006】
本発明に用いる無色又は淡色のロイコ染料に特に制限はなく、例えば、クリスタルバイオレットラクトン、マラカイトグリーンラクトン、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−アミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−(p−トルエンスルホンアミド)フタリド、3,3−ビス(2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)ビニル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ジベンゾフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジアミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ[a]フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−7−フルオロアニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−(N−メチル−N−フェニルアミノ)−6−(N−エチル−N−p−トルイジノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、1,3,3−トリメチル−6’−クロロ−8’−メトキシインドリノベンゾスピロピランなどを挙げることができる。これらのロイコ染料は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの中で、フルオラン構造を有するロイコ染料は発色性が良好なので好適に用いることができ、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン及び3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを特に好適に用いることができる。本発明において、感熱発色層に含有せしめるロイコ染料の量は、目的とする感熱記録材料の特性に応じて適宜選択することができる。
【0007】
本発明の感熱記録材料は、感熱発色層に顕色物質として一般式[1]で表される4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーと一般式[2]で表される多価アルコールの縮合反応生成物を含有する。
【化6】
ただし、一般式[1]において、mは0〜5であり、一般式[2]において、R1及びn個のR2は、それぞれ独立に、ヒドロキシメチル基又は炭素数1〜8のアルキル基であり、nは0〜9である。
本発明において、一般式[1]で表される4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーと一般式[2]で表される多価アルコールの縮合反応生成物の製造方法に特に制限はなく、例えば、一般式[1]で表される4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーを合成し、一般式[2]で表される多価アルコールと縮合反応させることができ、あるいは、4−ヒドロキシ安息香酸又は4−ヒドロキシ安息香酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸エチルなどの4−ヒドロキシ安息香酸低級アルキルエステルと、一般式[2]で表される多価アルコールを混合して縮合反応することにより、縮合反応生成物中に4−ヒドロキシ安息香酸のオリゴマーの構造を同時に形成させることもできる。
一般式[1]で表される4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーの製造方法に特に制限はなく、例えば、4−ヒドロキシ安息香酸と4−ヒドロキシ安息香酸低級アルキルエステル化合物との混合物のエステル交換反応により製造することができ、あるいは、高分子量のポリ−4−ヒドロキシ安息香酸の加水分解により製造することもできる。いずれの場合も、通常は4−ヒドロキシ安息香酸と重合度の異なる複数種の4−ヒドロキシ安息香酸オリゴマーとを含む混合物が得られ、このような混合物を一般式[1]で表される4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーとして用いることができる。4−ヒドロキシ安息香酸オリゴマーの数平均重合度は、4−ヒドロキシ安息香酸と4−ヒドロキシ安息香酸低級アルキルエステルのモル比により制御することができ、例えば、4−ヒドロキシ安息香酸1モルと4−ヒドロキシ安息香酸低級アルキルエステル2モルのエステル交換反応により、一般式[1]において、mの数平均値が2である4−ヒドロキシ安息香酸オリゴマーを得ることができる。一般式[2]で表される多価アルコールとしては、例えば、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、これらの縮合物などを挙げることができる。
本発明において、顕色物質として用いられる一般式[1]で表される4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーと一般式[2]で表される多価アルコールの縮合物は、他の一価カルボン酸、二価カルボン酸などや、二価の低分子量アルコールなどの共縮合物とすることもできる。
【0008】
本発明の感熱記録材料においては、顕色物質として、一般式[1]で表される4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーと一般式[2]で表される多価アルコールの縮合反応生成物と、ジヒドロキシジフェニルスルホンを含有させることができる。顕色物質として、一般式[1]で表される4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーと一般式[2]で表される多価アルコールの縮合反応生成物とジヒドロキシジフェニルスルホンを含有させるとき、顕色物質中の該縮合反応生成物の割合は、5質量%以上であることが好ましく、20〜30質量%であることがより好ましい。顕色物質中の一般式[1]で表される4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーと一般式[2]で表される多価アルコールの縮合反応生成物の割合が5質量%未満であると、発色感度が低下するおそれがある。顕色物質として、一般式[1]で表される4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーと一般式[2]で表される多価アルコールの縮合反応生成物とジヒドロキシジフェニルスルホンを併用することにより、感熱発色層の発色性が向上し、画像と白紙部の保存性にも優れ、画像の退色が少なく、白紙部のカブリが生じにくい感熱記録材料を得ることができる。
本発明においては、顕色物質として含有させるジヒドロキシジフェニルスルホンが、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンであることが好ましい。ジヒドロキシジフェニルスルホンとして4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを用いることにより、感熱記録材料の画像安定性を向上することができる。
本発明においては、一般式[1]で表される4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーと一般式[2]で表される多価アルコールの縮合反応生成物とジヒドロキシジフェニルスルホンに加えて、さらに他の顕色物質を併用することができる。併用する他の顕色物質に特に制限はなく、例えば、4−ヒドロキシ安息香酸エステル類、4−ヒドロキシフタル酸ジエステル類、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)及びその誘導体、4−イソプロピルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンなどのビスフェノールS誘導体、N−トシル−p−アミノフェノールなどのスルホンアミド化合物、スルホンアミド尿素化合物などを挙げることができる。
【0009】
本発明の感熱記録材料は、増感物質としてN−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド、N−ベンジルベンゼンスルホンアミド又は1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンを含有する。感熱発色層にこれらの増感物質を含有させることにより、発色性を向上させ、低い印字エネルギーで高濃度に発色させることができる。
本発明の感熱記録材料においては、増感物質として、N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド、N−ベンジルベンゼンスルホンアミド又は1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンに加えて、カルボン酸アミドを含有させることができる。増感物質として含有させるカルボン酸アミドとしては、例えば、ステアリン酸アミド、ステアリン酸メチロールアミド、オレイン酸アミド、パルミチン酸アミド、ヤシ油脂肪酸アミドなどを挙げることができる。これらの中で、ステアリン酸アミドは、感熱記録材料の発色感度を向上することができるので、特に好適に用いることができる。
本発明の感熱記録材料においては、N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド、N−ベンジルベンゼンスルホンアミド又は1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンとカルボン酸アミドに加えて、さらに他の増感物質を併用することができる。併用する他の増感物質に特に制限はなく、例えば、1,2−ビスフェノキシエタン、1,2−ビス(m−トリルオキシ)エタン、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジベンジルオキシナフタレン、ベンジルオキシチオフェニルエーテル、2−ベンジルオキシナフタレンなどのエーテル類、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)、ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステルなどのエステル類、N−ジベンジルトルエンスルホンアミド、N−ベンジルベンゼンスルホンアミドなどのスルホン酸アミド類、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニルなどの炭化水素化合物、各種ワックス類、芳香族カルボン酸とアミンとの縮合物、高級直鎖グリコール類、高級ケトン類、4,4’−ジ(アリルオキシ)ジフェニルスルホンなどのビスフェノールS誘導体、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)及びその誘導体、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジルなどのp−ヒドロキシ安息香酸エステル類、テレフタル酸ジベンジルなどのフタル酸ジエステル類などを挙げることができる。これらの増感物質は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0010】
本発明においては、支持体上に発色物質、顕色物質及び増感物質を含有する感熱発色層を形成するために、結合剤を使用することが好ましい。使用する結合剤に特に制限はなく、例えば、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、シリコーン変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール類、ゼラチン、カゼイン、デンプン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、スチレン−マレイン酸共重合物、スチレン−ブタジエン共重合物、ポリアミド樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂などを挙げることができる。これらの結合剤は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明においては、必要に応じて、感熱発色層に画像安定化剤を含有せしめることができる。画像安定化剤としては、例えば、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−ジ−t−ブチリル−5,5’−ジメチル−4,4’−スルホニルフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1−[4’−(4’’−ベンジルオキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−2,3−エポキシプロパンなどを挙げることができる。
【0011】
本発明においては、必要に応じて、感熱発色層に填料を含有せしめることができる。填料としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機充填剤や、スチレンマイクロボール、ナイロンパウダー、尿素−ホルマリン樹脂フィラーなどの有機充填剤などを挙げることができる。
本発明の感熱記録材料においては、上記の成分のほかに、必要に応じて、通常感熱記録材料に用いられる公知の添加剤を、感熱発色層に含有せしめることができる。このような添加剤としては、例えば、ステアリン酸エステルワックス、ポリエチレンワックス、ステアリン酸亜鉛などの滑剤、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系の紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどのトリアゾール系の紫外線吸収剤、グリオキサールなどの耐水化剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料などを挙げることができる。
本発明の感熱記録材料においては、上記の成分のほかに、必要に応じて、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機充填剤や、スチレンマイクロボール、ナイロンパウダー、尿素−ホルマリン樹脂フィラーなどの有機充填剤などを含むアンダーコート層を設けることができる。さらに、必要に応じて、感熱発色層の上に、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール類などの水溶性樹脂やスチレン−ブタジエン共重合物やテルペン樹脂などの水溶性エマルジョンや非水溶性樹脂、又は、それらの樹脂に填料、イソシアネート類、不飽和化合物などのモノマーやオリゴマーと架橋剤を加えてオーバーコート層を形成することができる。
本発明の感熱記録材料は、色調の異なる発色物質をそれぞれ感熱発色層として多層形成した多色感熱記録材料とすることができる。
【0012】
本発明の感熱記録材料に使用する支持体に特に制限はなく、従来より感熱記録材料の支持体として慣用されているもの、例えば、中性紙や酸性紙などの紙、合成紙、古紙パルプを用いた再生紙、フィルム、不織布、織布などを挙げることができる。
本発明の感熱記録材料において、支持体上に感熱発色層を設ける方法には特に制限はなく、感熱記録材料の製造に通常用いられる方法、例えば、発色物質、顕色物質、増感物質及び必要に応じて用いられるその他の添加剤を、適当な結合剤とともに水性媒体などの媒体中に分散させて分散液を調製し、この分散液を支持体上に塗布し、乾燥することにより製造することができる。発色物質、顕色物質及び増感物質を含有する分散液は、発色物質を含有する分散液、顕色物質を含有する分散液及び増感物質を含有する分散液をそれぞれ別々に調製したのち、これらの分散液を混合することにより調製することが好ましい。各分散液中において、発色物質、顕色物質及び増感物質は、微粒子化して分散していることが望ましいので、これらの分散液の調製には、ビーズミル、サンドミル、ボールミルなどを用いることが好ましい。
【0013】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、作製した感熱記録紙の性能は、次の方法により評価した。
(1)発色性
感熱印字装置[(株)大倉電機]を用い、印字電圧20V、パルス幅3msにて発色を行い、印字エネルギー0.42mJ/dotと、0.49mJ/dotで得られた画像の色濃度を、マクベス濃度計を用いて測定する。
(2)耐熱性
感熱印字装置[(株)大倉電機]を用い、印字電圧20Vにて発色した画像を、100℃で24時間放置したのち、試験前後の画像の色濃度及び白紙部の色濃度を、マクベス濃度計を用いて測定し、色濃度の残存率(%)及び白紙部の発色率(%)を求める。
残存率(%)=(P1/P0)×100
発色率(%)={(W1−W0)/P0}×100
ただし、P0:試験前の画像の色濃度、P1:試験後の画像の色濃度、W0:試験前の白紙部の色濃度、W1:試験後の白紙部の色濃度である。
(3)耐水性
感熱印字装置[(株)大倉電機]を用い、印字電圧20Vにて発色した画像を、水中に浸漬し20℃で24時間放置したのち風乾し、試験前後の画像の色濃度をマクベス濃度計を用いて測定し、色濃度の残存率(%)を求める。
残存率(%)=(P1/P0)×100
ただし、P0:試験前の画像の色濃度、P1:試験後の画像の色濃度である。
(4)耐油性
感熱印字装置[(株)大倉電機]を用い、印字電圧20Vにて発色した画像上に、一滴の綿実油を落とす。10秒後に余分な綿実油を吸い取り、20℃で24時間放置したのち、画像の色濃度をマクベス濃度計を用いて測定し、色濃度の残存率(%)を求める。
残存率(%)=(P1/P0)×100
ただし、P0:試験前の画像の色濃度、P1:試験後の画像の色濃度である。
(5)耐可塑剤性
感熱印字装置[(株)大倉電機]を用い、印字電圧20Vにて発色した画像を、厚さ1mmの透明塩化ビニルシートに挟み込み、45℃で24時間放置したのち、画像の色濃度をマクベス濃度計を用いて測定し、色濃度の残存率(%)を求める。
残存率(%)=(P1/P0)×100
ただし、P0:試験前の画像の色濃度、P1:試験後の画像の色濃度である。
(6)白化現象
感熱印字装置[(株)大倉電機]を用い、印字電圧20Vにて発色した画像の表面を目視で観察し、表面上に微細な粉末や結晶が発生した画像を「白化あり」とする。
【0014】
実施例1
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン40質量部、10質量%スルホン酸変性ポリビニルアルコール[日本合成化学工業(株)、ゴーセランL−3266]水溶液80質量部及び水40質量部を、サンドミルを用いて4時間微粉砕して分散させることにより、発色物質分散液(A液)を調製した。
4−ヒドロキシ安息香酸オリゴマーと多価アルコールの縮合反応生成物[旭電化工業(株)、アデカアークルズK−5]28質量部、10質量%スルホン酸変性ポリビニルアルコール水溶液120質量部及び水52質量部を、サンドミルを用いて4時間微粉砕して分散させることにより、顕色物質分散液(B液)を調製した。
N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド28質量部、10質量%スルホン酸変性ポリビニルアルコール水溶液120質量部及び水52質量部を、サンドミルを用いて4時間微粉砕して分散させることにより、増感物質分散液(C液)を調製した。
さらに、B液30質量部、C液30質量部、10質量%スルホン酸変性ポリビニルアルコール水溶液8質量部及びカオリン6.1質量部を、ディスパーを用いて撹拌混合し、D液を調製した。
次いで、A液11.3質量部及びD液100質量部を混合して、感熱発色層の塗布液を調製し、坪量65g/m2の上質紙に、乾燥塗布量が約6g/m2となるように塗布し、風乾し、カレンダー処理により感熱記録紙を得た。
この感熱記録紙は、発色性試験において、印字エネルギー0.42mJ/dotのとき色濃度が0.88、0.49mJ/dotのとき色濃度が1.00となり、耐熱性試験において画像色濃度の残存率102%、白紙部の発色率78%であり、耐水性試験において画像色濃度の残存率79%、耐油性試験において画像色濃度の残存率91%、耐可塑剤性試験において画像色濃度の残存率100%であり、白化現象は認められなかった。
実施例2
実施例1におけるC液の増感物質N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミドの代わりに、N−ベンジルベンゼンスルホンアミドを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
実施例3
実施例1におけるC液の増感物質N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド28質量部の代わりに、N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド14質量部とステアリン酸アミド14質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
実施例4
実施例1におけるC液の増感物質N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド28質量部の代わりに、N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド14質量部とステアリン酸アミド14質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
【0015】
実施例5
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン40質量部、10質量%スルホン酸変性ポリビニルアルコール[日本合成化学工業(株)、ゴーセランL−3266]水溶液80質量部及び水40質量部を、サンドミルを用いて4時間微粉砕して分散させることにより、発色物質分散液(A液)を調製した。
4−ヒドロキシ安息香酸オリゴマーと多価アルコールの縮合反応生成物[旭電化工業(株)、アデカアークルズK−5]7質量部、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン21質量部、10質量%スルホン酸変性ポリビニルアルコール水溶液120質量部及び水52質量部を、サンドミルを用いて4時間微粉砕して分散させることにより、顕色物質分散液(B液)を調製した。
N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド28質量部、10質量%スルホン酸変性ポリビニルアルコール水溶液120質量部及び水52質量部を、サンドミルを用いて4時間微粉砕して分散させることにより、増感物質分散液(C液)を調製した。
さらに、B液30質量部、C液30質量部、10質量%スルホン酸変性ポリビニルアルコール水溶液8質量部及びカオリン6.1質量部を、ディスパーを用いて撹拌混合し、D液を調製した。
次いで、A液11.3質量部及びD液100質量部を混合して、感熱発色層の塗布液を調製し、坪量65g/m2の上質紙に、乾燥塗布量が約6g/m2となるように塗布し、風乾し、カレンダー処理により感熱記録紙を得た。
この感熱記録紙は、発色性試験において、印字エネルギー0.42mJ/dotのとき色濃度が0.81、0.49mJ/dotのとき色濃度が1.00となり、耐熱性試験において画像色濃度の残存率106%、白紙部の発色率61%であり、耐水性試験において画像色濃度の残存率68%、耐油性試験において画像色濃度の残存率80%、耐可塑剤性試験において画像色濃度の残存率99%であり、白化現象は認められなかった。
実施例6
実施例5におけるB液の4−ヒドロキシ安息香酸オリゴマーと多価アルコールの縮合反応生成物7質量部を14質量部に、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン21質量部を14質量部にした以外は、実施例5と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
実施例7
実施例5におけるB液の4−ヒドロキシ安息香酸オリゴマーと多価アルコールの縮合反応生成物7質量部を3質量部に、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン21質量部を25質量部にした以外は、実施例5と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
実施例8
実施例5におけるC液の増感物質N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド28質量部の代わりに、N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド14質量部とステアリン酸アミド14質量部を使用した以外は、実施例と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
実施例9
実施例5におけるC液の増感物質N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミドの代わりに、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンを使用した以外は、実施例5と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
実施例10
実施例5におけるC液の増感物質N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド28質量部の代わりに、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン14質量部とステアリン酸アミド14質量部を使用した以外は、実施例5と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
実施例11
実施例9におけるB液の4−ヒドロキシ安息香酸オリゴマーと多価アルコールの縮合反応生成物7質量部を14質量部に、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン21質量部を14質量部にした以外は、実施例5と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
【0016】
比較例1
実施例1におけるC液の増感物質N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミドの代わりに、2−ベンジルオキシナフタレンを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製した。
この感熱記録紙は、発色性試験において、印字エネルギー0.42mJ/dotのとき色濃度が0.31となり、0.49mJ/dotのとき色濃度が0.38となり、耐熱性試験において画像色濃度の残存率99%、白紙部の発色率54%であり、耐水性試験において画像色濃度の残存率75%、耐油性試験において画像色濃度の残存率88%、耐可塑剤性試験において画像色濃度の残存率96%であり、白化現象は観察されなかった。
比較例2
実施例1におけるC液の増感物質N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミドの代わりに、ジフェニルスルホンを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
比較例3
実施例1におけるB液の顕色剤物質4−ヒドロキシ安息香酸オリゴマーと多価アルコールの縮合反応生成物の代わりに、ビスフェノールAを使用し、C液の増感物質N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミドの代わりに、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
比較例4
実施例1におけるB液の4−ヒドロキシ安息香酸オリゴマーと多価アルコールの縮合反応生成物の代わりに、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製した。
この感熱記録紙は、発色性試験において、印字エネルギー0.42mJ/dotのとき色濃度が0.88、0.49mJ/dotのとき色濃度が1.03となり、耐熱性試験において画像色濃度の残存率108%、白紙部の発色率40%であり、耐水性試験において画像色濃度の残存率61%、耐油性試験において画像色濃度の残存率73%、耐可塑剤性試験において画像色濃度の残存率100%であり、白化現象は観察されなかった。
比較例5
実施例1におけるB液の4−ヒドロキシ安息香酸オリゴマーと多価アルコールの縮合反応生成物の代わりに、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンを使用し、C液の増感物質N−ベンジル−p−トルエンスルホンアミドの代わりに、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼンを使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を作製し評価を行った。
実施例で用いた顕色物質と増感物質を第1表に、比較例で用いた顕色物質と増感物質を第2表に、実施例の性能評価結果を第3表に、比較例の性能評価結果を第4表に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
【表4】
【0021】
第3表と第4表に見られるように、第3表の実施例の感熱記録紙は、第4表の比較例の感熱記録紙と較べて、低印字エネルギーで十分な発色が得られ、特に増感物質としてステアリン酸アミドを併用した実施例3、実施例4、実施例8及び実施例10の感熱記録紙は低印字エネルギーで極めて高濃度に発色している。また、実施例の感熱記録紙の耐熱性、耐水性、耐油性、耐可塑剤性は良好であり、いずれも十分な画像保存性を有している。
比較例1の感熱記録紙は発色感度が低く、比較例2の感熱記録紙は発色感度はやや高いが、画像部に白化現象が生じ、比較例3の感熱記録紙は画像保存性が劣る。また、比較例4と比較例5の感熱記録紙は、耐水性と耐油性がやや低い。
【0022】
【発明の効果】
本発明の感熱記録材料は、画像保存性に優れ、低印字エネルギーで発色するので、POS、携帯端末などの小電流、高速印字にも十分対応することができる。
Claims (6)
- 顕色物質として、一般式[1]で表される4−ヒドロキシ安息香酸又はそのオリゴマーと一般式[2]で表される多価アルコールの縮合反応生成物及びジヒドロキシジフェニルスルホンを含有し、顕色物質中の該縮合反応生成物の割合が5質量%以上である請求項1記載の感熱記録材料。
- ジヒドロキシジフェニルスルホンが、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンである請求項2記載の感熱記録材料。
- 増感物質としてN−ベンジル−p−トルエンスルホンアミド、N−ベンジルベンゼンスルホンアミド又は1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン及びカルボン酸アミドを含有する請求項1記載の感熱記録材料。
- カルボン酸アミドが、ステアリン酸アミドである請求項4記載の感熱記録材料。
- ロイコ染料が、フルオラン構造を有する染料である請求項1記載の感熱記録材料。
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