JP2004174695A - 研磨方法及び研磨装置並びに磁気ディスク用ガラス基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】円板状のガラス基板1の端面に研磨ブラシ7を駆動手段11により接触回転させて研磨する研磨方法であって、研磨ブラシ7の接触回転により上記駆動手段11に加わる負荷の変動を検出し、その検出結果を基にガラス基板1の端面に対する研磨ブラシ7の当接圧力を調整する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、研磨方法及び研磨装置に関し、特に磁気ディスク用ガラス基板等の端面の研磨に好適に使用できる研磨方法及び研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、情報記録技術、特に磁気記録技術は、急速なIT産業の発達に伴い飛躍的な技術革新が要請されている。HDD(ハードディスクドライブ)等に搭載される磁気ディスクでは、高容量化の要請により40Gbit/inch2〜100Gbit/inch2以上の情報記録密度を実現できる技術が求められている。
ところで、磁気ディスク等の磁気記録媒体用基板としては、従来はアルミニウム系合金基板が広く用いられていたが、最近では、高記録密度化に適した磁気ディスク用基板として、ガラス基板が注目されている。ガラス基板は、アルミニウム系合金基板に比べて剛性が高いので、磁気ディスク装置の高速回転化に適し、また、平滑な表面が得られるので、磁気ヘッドの浮上量を低下させることが容易となり、記録信号のS/N比を向上させることが出来るので好適である。
【0003】
また、磁気ディスクの高記録密度化のためには、ガラス基板の加工精度にも高度なものが要求されており、それはガラス基板の主表面のみならず、端面形状においても同様である。
このようなガラス基板の端面研磨方法として、特開平11−28649号公報(下記特許文献1)には、積層したガラス基板の外周面に対して研磨ブラシを回転とともに上下に往復動させることにより研磨を行う方法が開示されており、また特開2000−185927号公報(下記特許文献2)には、ガラス基板の端面部分に遊離砥粒を含有した研磨液を供給しながらガラス基板の端面に研磨ブラシを回転接触させて研磨を行う方法が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−28649号公報
【特許文献2】
特開2000−185927号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
情報化社会の進展とともに、磁気ディスクの高記録密度化と低価格化の要求は日増しに高まってきている。磁気ディスクの端面形状においても、更なる平滑化、加工精度の向上及び加工時間の短縮や、副資材の寿命向上が求められてきている。
ところが、上記特許文献1と2に開示されているような従来の研磨方法を用いて多数枚の磁気ディスク用ガラス基板を製造した場合、ガラス基板間の端面形状、寸法精度のばらつきがあり、再加工可能な基板は再加工するが、その他の不良品は廃棄処分せざるを得なく、いずれにしてもコスト高になってしまう問題がある。要するに、従来技術を用いても、所定の端面形状を要求される低コストで製造することが困難になってきている。
【0006】
本発明は、磁気ディスクの高記録密度化と低価格化の要請に応える観点から、特に磁気ディスク用ガラス基板の端面の表面状態を低コストで効率良く高品質に仕上げる研磨方法及び研磨装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、従来の研磨方法を用いてガラス基板の端面加工を行った場合に不良品が発生する原因について検討した結果、ガラス基板に対する研磨ブラシの当接圧力が常時一定ではないことが原因であることを突き止めた。すなわち、従来の研磨装置においても、研磨ブラシの当接圧力を調節するために、ガラス基板と研磨ブラシとの間の距離を調整する手段は設けられていたものの、作業者が手動で適宜調整していたため、作業者間での調整のばらつきが大きく、その結果、品質ばらつきの問題が発生していた。
【0008】
また、本発明者は、研磨ブラシの長期間の使用により毛が次第に磨耗してきて、ガラス基板に対する研磨ブラシの当接圧力が不十分になることも不良品が発生しやすい原因であることを突き止めた。この場合、研磨ブラシの当接圧力を適切に調節するために、随時ガラス基板と研磨ブラシとの間の距離の調整を行う必要があるが、この際も作業者間での調整のばらつきが生じやすい。
なお、研磨ブラシの押し当てが強すぎると、研磨ブラシの寿命を早める結果ともなる。
そこで、本発明者は、このような一連の知見に基づき、鋭意検討の結果、本発明を完成するに到ったものである。
【0009】
すなわち、本発明は、前記課題を解決するため、以下の構成としている。
(構成1)中心部に円孔を有する円板状のガラス基板の端面部分に研磨液を必要に応じて供給しつつ、前記ガラス基板の端面に研磨ブラシ又は研磨パッドを駆動手段により接触回転させて研磨する研磨方法であって、前記研磨ブラシ又は研磨パッドの接触回転により前記駆動手段に加わる負荷の変動を検出し、その検出結果を基に前記ガラス基板の端面に対する前記研磨ブラシ又は研磨パッドの当接圧力を制御することを特徴とする研磨方法。
(構成2)前記当接圧力の制御は、前記駆動手段に加わる負荷の変動の検出値が予め設定した範囲外になった時に、前記ガラス基板に対する前記研磨ブラシ又は研磨パッドの回転軸方向とは垂直方向への当接位置を調整する駆動手段を制御することを特徴とする構成1記載の研磨方法。
(構成3)複数枚のガラス基板の端面が同時に研磨されるようにガラス基板を複数枚重ねて研磨を行うことを特徴とする構成1又は2記載の研磨方法。
【0010】
(構成4)中心部に円孔を有する円板状のガラス基板を複数枚重ねて保持する基板保持手段と、前記複数枚重ねられたガラス基板の端面部分に研磨液を必要に応じて供給する研磨液供給手段と、前記複数枚重ねられたガラス基板の端面に接触回転可能に保持された研磨ブラシ又は研磨パッドと、該研磨ブラシ又は研磨パッドを回転駆動する駆動手段と、前記研磨ブラシ又は研磨パッドの接触回転により前記駆動手段に加わる負荷の変動を検出する検出手段と、該検出手段による検出結果を基に前記ガラス基板の端面に対する前記研磨ブラシ又は研磨パッドの当接圧力を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする研磨装置。
(構成5)前記制御手段は、前記検出手段による検出値が予め設定した範囲外になった時に、前記ガラス基板に対する前記研磨ブラシ又は研磨パッドの回転軸方向とは垂直方向への当接位置を調整する駆動手段を制御する手段であることを特徴とする構成4記載の研磨装置。
(構成6)構成1乃至3の何れか記載の研磨方法によりガラス基板の端面を研磨する工程を有することを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
【0011】
本発明の研磨方法は、構成1にあるように、中心部に円孔を有する円板状のガラス基板の端面部分に研磨液を必要に応じて供給しつつ、ガラス基板の端面に研磨ブラシ又は研磨パッドを駆動手段により接触回転させて研磨するに際し、研磨ブラシ又は研磨パッドの接触回転により上記駆動手段に加わる負荷の変動を検出し、その検出結果を基にガラス基板の端面に対する研磨ブラシ又は研磨パッドの当接圧力を制御するものである。なお、本発明においては研磨ブラシの代わりに上記の研磨パッドも好ましく用いられるので、以下研磨ブラシを例に挙げて説明するが、研磨パッドを用いてもよい。
すなわち、本発明の構成では、ガラス基板に対する研磨ブラシの接触回転により、研磨ブラシの駆動手段に加わる負荷の変動を常時監視し、この監視結果を基にリアルタイムで、ガラス基板に対する研磨ブラシの当接圧力を所定範囲内とするように調節するので、研磨ブラシの押し当ての程度が常時ほぼ一定に維持され、ガラス基板及び研磨ブラシに過負荷がかかることなく端面研磨を行うことが出来、その結果、研磨加工終了後のガラス基板の端面形状、寸法精度が向上し、端面の表面状態を高品質に仕上げることが出来る。また、多数枚のガラス基板を研磨加工した場合でも、ガラス基板間の品質のばらつきを抑制できる。
【0012】
また、1度目の研磨加工後の不良品を従来と比べて格段に減らせるので、再加工の割合が減り、加工時間を全体として短縮できる。また最終的に廃棄処分となる分も大幅に減らせる。さらには、ガラス基板に対する研磨ブラシの押し当てが常時適切に調整されることから、たとえば研磨ブラシの押し当てが強すぎることによる研磨ブラシの寿命を早めるような不具合も防止でき、副資材の寿命向上を達成できる。要するに、ガラス基板の端面を低コストで効率良く仕上げることが可能になる。
【0013】
上記構成1における、研磨ブラシを回転駆動する駆動手段に加わる負荷の変動を検出し、その検出結果を基にガラス基板の端面に対する研磨ブラシの当接圧力を制御する方法としては、たとえば構成2のように、上記駆動手段の負荷変動の検出値が予め設定した範囲外になった時に、ガラス基板に対する研磨ブラシの回転軸方向とは垂直方向への当接位置を調整する駆動手段を制御する方法が好適である。ここで、ガラス基板に対する研磨ブラシの回転軸方向とは垂直方向への当接位置を調整するとは、研磨ブラシの回転軸とガラス基板(又はその保持軸)との離間距離を調整することである。
例えば、研磨加工時における、研磨ブラシを駆動するモータに接続しているインバータの負荷出力電流をモニターし、その電流値が予め設定した範囲を超えた場合は、ガラス基板に対して研磨ブラシを離す方向へ位置調整を行い、研磨ブラシのガラス基板に対する当接圧力を低下させるように制御を行う。一方、その電流値が予め設定した範囲を下回った場合は、ガラス基板に対して研磨ブラシを接近させる方向へ位置調整を行い、研磨ブラシのガラス基板に対する当接圧力を高めるように制御を行う。
【0014】
これにより、研磨加工中は、ガラス基板に対する研磨ブラシの当接圧力を常時、所定範囲内とするように調整することが出来る。
また、構成3にあるように、複数枚のガラス基板の端面が同時に研磨されるようにガラス基板を複数枚重ねて研磨を行うことにより、より効率化及び低コスト化を図ることができる。
【0015】
上述の本発明の研磨方法を実施するための研磨装置は、構成4にあるように、中心部に円孔を有する円板状のガラス基板を複数枚重ねて保持する基板保持手段と、複数枚重ねられたガラス基板の端面部分に研磨液を必要に応じて供給する研磨液供給手段と、複数枚重ねられたガラス基板の端面に接触回転可能に保持された研磨ブラシと、該研磨ブラシを回転駆動する駆動手段と、研磨ブラシの接触回転により該駆動手段に加わる負荷の変動を検出する検出手段と、該検出手段による検出結果を基にガラス基板の端面に対する研磨ブラシの当接圧力を制御する制御手段とを備えている。
そして、構成4における制御手段は、構成5にあるように、前記検出手段による検出値が予め設定した範囲外になった時に、ガラス基板に対する研磨ブラシの回転軸方向とは垂直方向への当接位置を調整する駆動手段を制御する手段で構成することができる。ここで、ガラス基板に対する研磨ブラシの回転軸方向とは垂直方向への当接位置を調整するとは、前述したように、研磨ブラシの回転軸とガラス基板(又はその保持軸)との離間距離を調整することである。
本発明の研磨装置は、ガラス基板に対する研磨ブラシの当接圧力を所定範囲内とするように調節するので、ガラス基板端面への研磨ブラシの押し当ての程度が常時ほぼ一定に維持されて端面研磨を行うことが出来、研磨加工終了後のガラス基板の端面形状、寸法精度が向上し、端面の表面状態を高品質に仕上げることが出来る。
【0016】
次に、本発明の研磨装置の一例について説明する。
図1は本発明の研磨装置の一例を示す正面図、図2は図1の研磨装置においてガラス基板と研磨ブラシとを離した状態の正面図、図3は本発明の研磨装置の制御機構を示す構成図である。
上記研磨装置は、図1に示すように、外ケースである筐体10内に、研磨ブラシ7が左右に2本並設されており、これら研磨ブラシ7,7が多数枚重ねられた磁気ディスク用ガラス基板1の端面に接触回転して研磨を行うように構成されている。
ガラス基板1は中心部に円孔を有する円板状の基板であり、図5に示すように、2つの主表面101と、その間に形成された内外周の端面102とを有する。
このガラス基板1を多数枚重ねてその中心孔を保持軸2に挿入して積層し、下部は受座17で保持し、軸方向上部からカラー16を締め込むことで、各ガラス基板1同士の主表面間の摩擦により、研磨ブラシ7の回転等に影響されることなく多数枚重ねたガラス基板1を保持できるようにしている。
【0017】
多数枚のガラス基板1を挿入した保持軸2の上端は、ブッシュ4により筐体10の天板10aに回転自在に軸支され、保持軸2の下端は、主軸台3に同じく回転自在に軸支されている。この保持軸2は図示しない駆動モータによって正逆の双方向に回転できるようになっており、保持軸2の回転に伴って、保持軸2に保持された多数枚のガラス基板1も同時に回転する。保持軸2に保持されたガラス基板1の回転数は、研磨ブラシ7の回転数との相対で適宜決定されるもので特に制約はないが、実用上は研磨ブラシ7とは逆回転の10〜100rpm程度である。なお、ガラス基板1の回転は研磨ブラシ7と正回転(同方向回転)であってもよい。また、保持軸2は上記ブッシュ4の固定ネジを締めたり緩めたりすることで筐体10から着脱できるようになっており、保持軸2の軸方向の微調整も可能になっている。
【0018】
研磨ブラシ7は、上記保持軸2に多数枚が積層保持された状態のガラス基板1の左右に配設され、ガラス基板1の外周側端面に研磨ブラシ7を接触可能に構成している。この左右2本の研磨ブラシ7、7はそれぞれ筐体10上に配設した左右のスピンドル12,12の各出力軸に接続されており、正逆の双方向に回転可能に構成されている。各スピンドル12の入力軸12aと駆動モータ11の出力軸11aとはベルト20で連結されて(図3参照)、駆動モータ11の回転駆動がスピンドル12に伝達される。この回転駆動によりスピンドル12の出力軸5が回転し、同時に研磨ブラシ7が回転する。研磨ブラシ7の回転数は適宜決定されるものであるが、実用上は1000〜2000rpm程度である。また、各スピンドル12の外筒壁に一体的に取り付けられた案内ロッド32と筐体10上に配設した偏心カム31とが当接するように構成されており、偏心カム31のカム軸31aが回転することによって、偏心カム31と当接する案内ロッド32が上下に移動する。これによって、研磨ブラシ7は、回転と同時に、その回転軸方向に沿って往復しつつ揺動運動が出来るように構成されている。図1中、14は上記スピンドル12と駆動モータ11の上部を覆うカバーである。
【0019】
この研磨ブラシ7は、例えば金属製のブラシコア6の外周面にブラシ毛7aを密に植毛したものであり、回転軸に垂直な平面に対し傾斜を持たせて螺旋状に植毛されている。ブラシ毛7aの螺旋の傾斜角は30度〜60度程度であるが、特に限定はされない。ブラシ毛7aの材質は、通常はナイロン繊維が使用されるが、ナイロン繊維の代わりに塩化ビニル繊維、豚毛、ピアノ線、ステンレス製繊維などを使用してもよい。なお、硬度が低い繊維、あるいは柔軟性の高い繊維を利用すれば、ブラシ毛7aの弾性変形によって擦る力が過大になることを防止でき、スクラッチなどの傷の発生をより良好に防止できる。
【0020】
研磨作業中は、多数枚重ねられたガラス基板1の端面部分に研磨液を供給することが好ましい。研磨液供給手段としては、シャワーによる吹き付け、放水などがあるが、図1では、研磨液供給部(図示せず)から上下2本のクーラントノズル18を通って各先端のノズル部19より研磨液を噴出する態様を示している。
研磨剤としては、酸化セリウム、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化マンガン等の研磨剤を用いることが出来るが、特に、ガラス基板1に近い硬さの酸化セリウムを用いるのが好ましい。研磨剤が硬すぎるとガラス基板端面に傷を与えることになり、研磨剤が軟らかすぎるとガラス基板端面を鏡面にすることができなくなる。研磨液温度は、25℃〜40℃程度が好ましい。
【0021】
次に、この研磨装置の制御機構について説明する。
図3において、21は前記研磨ブラシ7を駆動する駆動モータ11に接続しているインバータであり、22は該インバータ21の負荷出力電流をモニターするパルスメータであり、23は該パルスメータ22と接続しているシーケンサーであり、24は増幅用のサーボアンプである。また、25は該アンプ24と接続する正逆回転可能なサーボモータであり、その出力軸25aはボールネジ機構により作動軸26と連結している。上記パルスメータ22には、予め「ハイ」レベルと「ロー」レベルの電流値を設定しておき、該パルスメータ22で検出したインバータ21の負荷出力電流値によって、「ハイ」又は「ロー」信号をシーケンサー23へ送り、サーボモータ25の制御量が決定される。
【0022】
また、前記スピンドル12の外筒壁に取り付けられたフラップ13の先端下部にピン15が延出して形成され、該ピン15には上記作動軸26の先端部が貫通して取り付けられている。したがって、上記サーボモータ25の駆動により作動軸26が図示する矢印方向に移動すると、研磨ブラシ7も同時に同じ方向へ移動するようにしている。なお、図3において、各構成は左右対称関係を成しているので、一方の構成については図示を一部省略している。
【0023】
次に、上記構成の研磨装置の動作及びこの研磨装置を用いた研磨方法について説明する。
まず、中心部に円孔を有する円板状のガラス基板1を多数枚重ねて保持軸2にセットする。次いで、このガラス基板1をセットした保持軸2を図1に示す研磨装置に装着する。保持軸2の下端は主軸台3に嵌め込んで、上端はブッシュ4により筐体10の天板10aに軸支する。なお、左右2本の研磨ブラシ7,7は保持軸2の装着に干渉しない位置に退避させておく(図2の状態)。
こうして加工を行うガラス基板1をセットしてから、左右の研磨ブラシ7,7をそれぞれガラス基板1の外周側端面に接触するように押し当てる。次いで、ガラス基板1端面の研磨加工を開始させるが、研磨時間、研磨ブラシ7及び保持軸2の回転方向及び回転数、研磨液の供給など、研磨加工の諸条件の設定や、装置のオン・オフは、装置前面にある操作パネル9にて行う。なお、研磨ブラシ7の押し当て量が適切となるように、ガラス基板1に対する研磨ブラシ7の当接圧力を考慮して、パルスメータ22には、予め「ハイ」レベルと「ロー」レベルの電流値を設定しておく。
【0024】
こうして、研磨加工を開始する。なお、研磨加工中は、勿論、装置前面の開口部8は図示しないカバー扉を閉じておく。
前述のように、研磨加工中、研磨ブラシ7を駆動する駆動モータ11に接続しているインバータ21の負荷出力電流をパルスメータ22でモニターしているが、その電流値が上述の予め設定した範囲を超えた時は、ガラス基板1に対して研磨ブラシ7を離す方向へ位置調整を行い、研磨ブラシ7のガラス基板1に対する当接圧力を低下させるように制御を行う。一方、その電流値が上述の予め設定した範囲を下回った時は、ガラス基板1に対して研磨ブラシ7をより接近させる(つまり、より押し当てる)方向へ位置調整を行い、研磨ブラシ7のガラス基板1に対する当接圧力を高めるように制御を行う。これにより、研磨加工中は、ガラス基板1に対する研磨ブラシ7の当接圧力を常時、所定範囲内とするように調整することが出来る。
【0025】
本発明の研磨装置は、ガラス基板1に対する研磨ブラシ7の当接圧力を所定範囲内とするように調節するので、研磨ブラシ7の押し当ての程度が常時ほぼ一定に維持され、ガラス基板1及び研磨ブラシ7に過負荷がかかることなく端面研磨を行うことが出来る。その結果、研磨加工終了後のガラス基板1の端面形状、寸法精度が向上し、端面の表面状態を高品質に仕上げることが出来る。また、多数枚のガラス基板1を研磨加工した場合でも、ガラス基板間の品質のばらつきを抑制できる。
そして、所定の研磨時間が終了したら、保持軸2を外してガラス基板1を取り出す。
なお、図1では、ガラス基板1の保持軸2は1本のみ示しているが、前後に所定の間隔をあけて保持軸2を2本取り付けることもできるようになっており、2本の保持軸2にそれぞれガラス基板1をセットすることにより、大量のガラス基板1の端面を同時に研磨処理することが可能である。
【0026】
本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、構成6にあるように、上述の本発明の研磨方法によりガラス基板の端面を研磨する工程を含むものである。
磁気ディスク用のガラス基板は、通常、ディスク状に成形したガラス基板に、研削、研磨、化学強化等の工程を順次施し、場合により更に、磁性層に磁気異方性を付与するためのテクスチャ加工を施して製造される。研磨工程は、上述のガラス基板端面の研磨工程と、ガラス基板の主表面の研磨工程を含む。
磁気ディスク用ガラス基板に用いる硝種としては特に限定を設けないが、ガラス基板の材質としては、例えば、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ソーダアルミノシリケートガラス、アルミノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、石英ガラス、チェーンシリケートガラス、又は結晶化ガラス等のガラスセラミックス等が挙げられる。なお、アルミノシリケートガラスは、耐衝撃性や耐振動性に優れるための特に好ましい。アルミノシリケートガラスとしては、SiO2: 62〜75wt%、Al2O3: 5〜15wt%、Li2O:4〜10wt%、Na2O: 4〜12wt%、ZrO2: 5.5〜15wt%を主成分として含有すると共に、Na2O/ZrO2の重量比が0.5〜2.0、Al2O3/ZrO2の重量比が0.4〜2.5である化学強化用ガラス等が好ましい。また、ZrO2の未溶解物が原因で生じるガラス基板表面の突起を無くすためには、モル%表示で、SiO2を57〜74%、ZnO2を0〜2.8%、Al2O3を3〜15%、LiO2を7〜16%、Na2Oを4〜14%含有する化学強化用ガラス等を使用することが好ましい。
【0027】
このようなアルミノシリケートガラスは、化学強化することによって、ガラス基板表面に圧縮応力層を設けることができ、抗折強度や、剛性、耐衝撃性、耐振動性、耐熱性に優れ、高温環境下にあってもNaの析出がないとともに、平坦性を維持し、ヌープ硬度にも優れる。化学強化方法としては、従来より公知の化学強化法であれば特に限定されない。ガラス基板の化学強化は、加熱した化学強化溶融塩にガラス基板を浸漬し、ガラス基板表層のイオンを化学強化溶融塩中のイオンでイオン交換して行う。
なお、ガラス基板として上記の化学強化基板を用いる場合、テクスチャ加工は化学強化後に行うことが好ましい。化学強化においては、イオン交換の過程で、ガラス基板主表面形状が乱される場合がある。
【0028】
ガラス基板の直径サイズついては特に限定はないが、実用上、モバイル用途のHDDとして使用されることの多い2.5インチサイズ以下の小型磁気ディスクに対しては、耐衝撃性が高く、高情報記録密度化を可能とする磁気ディスク用ガラス基板を提供できる本発明は有用性が高く好適である。
また、ガラス基板の厚さは、0.1mm〜1.5mm程度が好ましい。特に、0.1mm〜0.9mm程度の薄型基板により構成される磁気ディスクの場合では、耐衝撃性が高い磁気ディスク用ガラス基板を提供できる本発明は有用性が高く好適である。
【0029】
本発明の磁気ディスク用ガラス基板上に、少なくとも磁性層を形成することにより磁気ディスクが得られる。通常は、ガラス基板上に、シード層、下地層、オンセット層、磁性層、保護層、潤滑層を設けた磁気ディスクとするのが好適である。
シード層としては、例えば、Al系合金、Cr系合金、NiAl系合金、NiAlB系合金、AlRu系合金、AlRuB系合金、AlCo系合金、FeAl系合金等のbccまたはB2結晶構造型合金等を用いることにより、磁性粒子の微細化を図ることができる。
下地層としては、Cr系合金、CrMo系合金、CrV系合金、CrW系合金、CrTi系合金、Ti系合金等の磁性層の配向性を調整する層を設けることができる。
オンセット層としては、磁性層と同様の結晶構造をもつ非磁性材料を用いることにより、磁性層のエピタキシャル成長を助けることができる。
磁性層としては、例えばCo系のhcp結晶構造をもつ合金などが挙げられる。
保護層としては、例えば、カーボン保護膜などが挙げられる。また、保護層上の潤滑層を形成する潤滑剤としては、PFPE(パーフロロポリエーテル)化合物が挙げられる。
ガラス基板上に上記各層を成膜する方法については、公知のスパッタリング法などを用いることが出来る。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に実施例を挙げて、本発明の実施の形態についてさらに具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例)
以下の(1)粗ラッピング工程(粗研削工程)、(2)形状加工工程、(3)精ラッピング工程(精研削工程)、(4)端面研磨工程、(5)主表面第1研磨工程、(6)主表面第2研磨工程、(7)化学強化工程、を経て本実施例の磁気ディスク用ガラス基板を製造した。
【0031】
(1)粗ラッピング工程
まず、溶融ガラスから上型、下型、胴型を用いたダイレクトプレスにより直径66mmφ、厚さ1.5mmの円盤状のアルミノシリケートガラスからなるガラス基板を得た。なお、この場合、ダイレクトプレス以外に、ダウンドロー法やフロート法で形成したシートガラスから研削砥石で切り出して円盤状のガラス基板を得てもよい。このアルミノシリケートガラスとしては、SiO2:58〜75重量%、Al2O3:5〜23重量%、Li2O:3〜10重量%、Na2O:4〜13重量%を含有する化学強化ガラスを使用した。次いで、ガラス基板に寸法精度及び形状精度の向上させるためラッピング工程を行った。このラッピング工程は両面ラッピング装置を用い、粒度#400の砥粒を用いて行なった。具体的には、はじめに粒度#400のアルミナ砥粒を用い、荷重を100kg程度に設定して、上記ラッピング装置のサンギアとインターナルギアを回転させることによって、キャリア内に収納したガラス基板の両面を面精度0〜1μm、表面粗さ(Rmax)6μm程度にラッピングした。
【0032】
(2)形状加工工程
次に、円筒状の砥石を用いてガラス基板の中央部分に孔を空けると共に、外周端面の研削をして直径を65mmφとした後、外周端面および内周端面に所定の面取り加工を施した。このときのガラス基板端面の表面粗さは、Rmaxで4μm程度であった。なお、一般に、2.5インチ型HDD(ハードディスクドライブ)では、外径が65mmの磁気ディスクを用いる。
(3)精ラッピング工程
次に、砥粒の粒度を#1000に変え、ガラス基板表面をラッピングすることにより、表面粗さをRmaxで2μm程度、Raで0.2μm程度とした。上記ラッピング工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、水の各洗浄槽(超音波印加)に順次浸漬して、超音波洗浄を行なった。
【0033】
(4)端面研磨工程
次いで、図1に示す研磨装置を用いて、ガラス基板の外周端面の研磨を行った。本実施例で使用した研磨ブラシは、直径200mmφ、長さが600mmの円筒状で、螺旋の傾斜角は45度のもので、ブラシ毛(毛足30mm)の材質は6−6ナイロンを使用した。この研磨ブラシの回転数は、1400rpm、また多数枚を積層したガラス基板の回転数は、研磨ブラシとは逆方向に60rpmとし、研磨ブラシは回転と同時に上下方向に数Hzオーダーの周期で揺動させた。また、研磨剤は酸化セリウムを使用し、この酸化セリウムを含む約30℃の研磨液を研磨加工中は常時前記ノズルから噴出させて供給した。研磨時間は約30分とした。
次いで、ガラス基板の内周端面の研磨を、直径20mmφの研磨ブラシを用いて同様にして行った。
こうして研磨を終えたガラス基板端面(内周、外周)の表面の粗さは、Rmaxで1μm、Raで0.1μm程度であった。そして、上記端面鏡面加工を終えたガラス基板の表面を水洗浄した。
なお、研磨後のガラス基板の外周端面形状をコントレーサーで測定したところ、図6に示すように、端面102が、2つの面取部102bとその間の側壁部102aとからなる形状に仕上がっていた。内周端面についてもほぼ同様な形状に仕上がっていた。
【0034】
(5)主表面第1研磨工程
次に、上述したラッピング工程で残留した傷や歪みの除去するため第1研磨工程を両面研磨装置を用いて行なった。両面研磨装置においては、研磨パッドが貼り付けられた上下定盤の間にキャリアにより保持したガラス基板を密着させ、このキャリアをサンギアとインターナルギアとに噛合させ、上記ガラス基板を上下定番によって挟圧する。その後、研磨パッドとガラス基板の研磨面との間に研磨液を供給して回転させることによって、ガラス基板が定盤上で自転しながら公転して両面を同時に研磨加工するものである。具体的には、ポリシャとして硬質ポリシャ(硬質発泡ウレタン)を用い、研磨工程を実施した。研磨条件は、研磨液としては酸化セリウム(平均粒径1.3μm)を研磨剤として分散したRO水とし、荷重:100g/cm2、研磨時間:15分とした。上記第1研磨工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、超音波洗浄し、乾燥した。
【0035】
(6)主表面第2研磨工程
次に第1研磨工程で使用したものと同じタイプの両面研磨装置を用い、ポリシャを軟質ポリシャ(スウェードパット)に変えて、第2研磨工程を実施した。この第2研磨工程は、上述した第1研磨工程で得られた平坦な表面を維持しつつ、例えば表面粗さRaを1.0〜0.3μm程度以下まで低減させることを目的とするものである。研磨条件は、研磨液としては酸化セリウム(平均粒径0.8μm)を分散したRO水とし、荷重:100g/cm2、研磨時間を5分とした。
上記第2研磨工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、純水、純水、IPA、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、超音波洗浄し、乾燥した。
【0036】
(7)化学強化工程
次に、上記洗浄を終えたガラス基板に化学強化を施した。化学強化は硝酸カリウムと硝酸ナトリウムの混合した化学強化液を用意し、この化学強化溶液を380℃に加熱し、上記洗浄・乾燥済みのガラス基板を約4時間浸漬して化学強化処理を行なった。化学強化を終えたガラス基板を硫酸、中性洗剤、純水、純水、IPA、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、超音波洗浄し、乾燥した。
次に、上記洗浄を終えたガラス基板表面の目視検査及び光の反射・散乱・透過を利用した精密検査を実施した。その結果、ガラス基板表面に付着物による突起や、傷等の欠陥は発見されなかった。また、上記工程を経て得られたガラス基板の主表面の表面粗さを原子間力顕微鏡(AFM)にて測定したところ、Rmax=2.13nm、Ra=0.20nmと超平滑な表面を持つ磁気ディスク用ガラス基板を得た。また、ガラス基板の外径は65mm、内径は20mm、板厚は0.635mmであった。
【0037】
以上の様にして磁気ディスク用ガラス基板を約1万枚製造してロングランテストを行った。その結果、1度目の端面研磨加工により、所定の端面形状、寸法精度をクリアした良品率は平均90%以上であり、不良となった基板についても再研磨により良品となったものがほとんどであった。
また、使用する研磨ブラシの寿命についても検討したところ、本発明の研磨装置を用いて研磨加工を行うと、約180時間までは少なくとも使用可能であることがわかった。
【0038】
(比較例)
本比較例は、図4に示す研磨装置を用いて、ガラス基板端面の研磨を行った点が前述の実施例とは相違する。
図4は本比較例に使用した研磨装置の制御機構を示す構成図であり、前述の図3に示す構成と同等の箇所は同一符号を付してその重複説明は省略するが、図3の本発明の構成と異なる点は、研磨ブラシ7の位置の調節にエアーシリンダー27を使用して、レギュレター29のエアー圧と、エアーシリンダー27の作動軸28先端を規制するストッパー30の距離操作とによって研磨ブラシ7の押し当て量を調整する点である。すなわち、作業者がこの調整を適宜手動で行うものである。
この図4に示す研磨装置を用いて、ガラス基板端面の研磨を行ったこと以外は、前述の実施例と同様にして、磁気ディスク用ガラス基板を製造した。
外周端面研磨後のガラス基板の端面形状をコントレーサーで測定したところ、図7に示すように、端面102が、2つの面取部102bとその間の側壁部102aとからなる形状に一応形成されてはいるものの、研磨ブラシの押し当てが強いためと考えられる凹部や凹みがとくに面取部102bに出来ている。
【0039】
そして、本比較例においても、磁気ディスク用ガラス基板を約1万枚製造してロングランテストを行ったところ、1度目の端面研磨加工により、所定の端面形状、寸法精度をクリアした良品率は平均70%以下であった。不良となった基板については再研磨可能なものもあるが、削られすぎて再研磨不能で廃棄せざるを得ないものの割合も50%程度と高かった。
前述の実施例では、研磨ブラシの押し当て量が常時ほぼ一定となるように調整されるため、端面研磨加工後の端面形状、寸法精度が良好で、基板間のばらつきも少なく、高品質に仕上がるが、本比較例では、研磨ブラシの押し当て量の調整の適否が作業者の経験に因るところが大きく、そのため作業者間でのばらつきが大きく、その結果品質のばらつきの問題が発生しやすいと考えられる。
また、研磨ブラシ(実施例で使用したものと全く同一のもの)の寿命についても検討したところ、本比較例においては、約90時間までは使用可能であり、実施例の場合と比べると寿命が大幅に短いことがわかった。これは、作業者により研磨ブラシをどうしても強めに押し当てるように調整されやすく、それだけブラシ毛の磨耗が早まるためであると考えられる。
【0040】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の研磨方法によれば、円板状のガラス基板の端面に研磨ブラシ又は研磨パッドを駆動手段により接触回転させて研磨するに際し、研磨ブラシ等の接触回転により前記駆動手段に加わる負荷の変動を検出し、その検出結果を基にリアルタイムでガラス基板の端面に対する研磨ブラシ等の当接圧力を所定範囲内とするように調節するので、研磨ブラシ等の押し当ての程度が常時ほぼ一定に維持されて端面研磨を行うことが出来る。その結果、研磨加工終了後のガラス基板の端面形状、寸法精度が向上し、多数枚のガラス基板間のばらつきも少なく、端面の表面状態を高品質に仕上げることが出来る。
【0041】
また、1度目の研磨加工後の不良品を従来と比べて格段に減らせるので、再加工の割合が減り、加工時間を全体として短縮できる。さらには、ガラス基板に対する研磨ブラシ又は研磨パッドの押し当てが常時適切に調整されることから、ガラス基板及び研磨ブラシ等に過負荷がかかることなく、たとえば研磨ブラシの押し当てが強すぎることによる研磨ブラシの寿命を早めるような不具合も防止でき、副資材の寿命向上を達成できる。すなわち、本発明によれば、ガラス基板の端面を低コストで効率良く仕上げることが可能になる。
また、複数枚のガラス基板の端面が同時に研磨されるようにガラス基板を複数枚重ねて研磨を行うことにより、より効率化及び低コスト化を図ることができる。
【0042】
また、本発明の研磨装置によれば、簡易な構成で上述の本発明の研磨方法を実施することができ、ガラス基板に対する研磨ブラシ又は研磨パッドの当接圧力を所定範囲内とするように調節し、ガラス基板端面への研磨ブラシ等の押し当ての程度が常時ほぼ一定に維持された状態で端面研磨を行うことが出来る。
また、上述の本発明の研磨方法によりガラス基板の端面を研磨する工程を含む本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法によれば、端面の表面状態が高品質に仕上がった磁気ディスク用ガラス基板が低コストで効率よく得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研磨装置の一例を示す正面図である。
【図2】本発明の研磨装置の一例を示す正面図であり、研磨ブラシをガラス基板から退避させた状態を示す。
【図3】本発明の研磨装置における制御機構を示す構成図である。
【図4】比較例の研磨装置の構成図である。
【図5】磁気ディスク用ガラス基板の全体斜視図である。
【図6】実施例における端面研磨加工終了後のガラス基板の断面図である。
【図7】比較例における端面研磨加工終了後のガラス基板の断面図である。
【符号の説明】
1 円板状のガラス基板
2 保持軸
5 研磨ブラシの回転軸
7 研磨ブラシ
10 筐体
11 駆動モータ
12 スピンドル
19 ノズル部
21 インバータ
22 パルスメータ
23 シーケンサー
25 サーボモータ
101 ガラス基板の主表面
102 ガラス基板の端面
Claims (6)
- 中心部に円孔を有する円板状のガラス基板の端面部分に研磨液を必要に応じて供給しつつ、前記ガラス基板の端面に研磨ブラシ又は研磨パッドを駆動手段により接触回転させて研磨する研磨方法であって、
前記研磨ブラシ又は研磨パッドの接触回転により前記駆動手段に加わる負荷の変動を検出し、その検出結果を基に前記ガラス基板の端面に対する前記研磨ブラシ又は研磨パッドの当接圧力を制御することを特徴とする研磨方法。 - 前記当接圧力の制御は、前記駆動手段に加わる負荷の変動の検出値が予め設定した範囲外になった時に、前記ガラス基板に対する前記研磨ブラシ又は研磨パッドの回転軸方向とは垂直方向への当接位置を調整する駆動手段を制御することを特徴とする請求項1記載の研磨方法。
- 複数枚のガラス基板の端面が同時に研磨されるようにガラス基板を複数枚重ねて研磨を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の研磨方法。
- 中心部に円孔を有する円板状のガラス基板を複数枚重ねて保持する基板保持手段と、前記複数枚重ねられたガラス基板の端面部分に研磨液を必要に応じて供給する研磨液供給手段と、前記複数枚重ねられたガラス基板の端面に接触回転可能に保持された研磨ブラシ又は研磨パッドと、該研磨ブラシ又は研磨パッドを回転駆動する駆動手段と、前記研磨ブラシ又は研磨パッドの接触回転により前記駆動手段に加わる負荷の変動を検出する検出手段と、該検出手段による検出結果を基に前記ガラス基板の端面に対する前記研磨ブラシ又は研磨パッドの当接圧力を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする研磨装置。
- 前記制御手段は、前記検出手段による検出値が予め設定した範囲外になった時に、前記ガラス基板に対する前記研磨ブラシ又は研磨パッドの回転軸方向とは垂直方向への当接位置を調整する駆動手段を制御する手段であることを特徴とする請求項4記載の研磨装置。
- 請求項1乃至3の何れか記載の研磨方法によりガラス基板の端面を研磨する工程を有することを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
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