JP2004170537A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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Shuichi Yamaguchi
修一 山口
Tsunehisa Ueda
倫久 上田
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Abstract

【課題】スペーサによる光漏れ及び光抜け等が防止され、高解像度を有する高い表示画質の液晶表示装置を製造することができる液晶表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】インクジェット装置のノズルから粒子径R(μm)のスペーサを含有するスペーサ分散液の液滴を吐出して基板面に着弾させることにより前記スペーサを前記基板上に配置する工程を有する液晶表示装置の製造方法であって、前記ノズルの口径は、7R(μm)以上であり、前記スペーサ分散液は、表面張力が30〜50mN/m、かつ、前記基板面との接触角θが30〜90°であり、前記スペーサを基板上に配置する工程において、下記式(1)の関係を満たす着弾間隔D(μm)で前記スペーサ分散液の液滴を前記基板面に着弾させる液晶表示装置の製造方法。
【数1】
Figure 2004170537

【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スペーサによる光漏れ及び光抜け等が防止され、高解像度を有する高い表示画質の液晶表示装置を製造することができる液晶表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、現在、パソコン、携帯電子機器等に広く用いられている。液晶表示装置は、一般に、図1に示したように、2枚の透明基板1の間に透明電極3、配向膜9、RGB着色膜4、ブラックマトリクス5等が形成され、2枚の透明基板1の外側に偏光板2が配置され、2枚の透明基板1の周囲にシール材10が配設され、シール材10を介して対向配置された2枚の透明基板1の空隙に液晶7が封入されて構成されている。この液晶表示装置において2枚の透明基板1の間隔を規制し適正な液晶層の厚み(セルギャップ)を維持する目的で使用されているのがスペーサ8である。
【0003】
従来の液晶表示装置の製造方法においては、画素電極が形成された基板上にスペーサをランダムかつ均一に散布することから、図1に示したように表示部である画素電極上にもスペーサが配置されてしまうことがあった。スペーサは、通常、合成樹脂やガラス等からなり、画素電極上にスペーサが配置されると消偏作用によりスペーサが配置された部分が光漏れを起こす。また、スペーサ表面で液晶の配向が乱れることにより光抜けが起こり、コントラストや色調が低下して表示画質が悪化する。更に、TFT液晶表示装置においては、スペーサが基板上のTFT素子上に配置されると、基板に圧力がかかったときに素子を破損させてしまうという重大な問題もあった。
【0004】
このようなスペーサのランダム散布にともなう問題を解決するために、スペーサを非表示部である遮光領域にのみ配置することが提案されている。このようにスペーサを特定の位置にのみ配置する方法としては、例えば、特許文献1には、開口部を有するマスクを用いて、マスクの開口部とスペーサを配置させたい位置とをあわせた上でスペーサを開口部に相当する位置にのみ配置する方法が開示されており、特許文献2には、感光体に静電的にスペーサを吸着させた後に透明基板に転写する方法が開示されている。しかし、これらの方法では基板上にマスクや感光体が直接接触するため、基板上の配向膜を損傷したりして液晶表示の画質を低下させる原因になるという問題があった。
【0005】
これに対して、特許文献3には、基板上の画素電極に電圧を印加し、帯電させた樹脂スペーサを散布することで静電的斥力によって特定の位置に配置させる方法が開示されている。しかし、この方法では配置させたいパターンに従った電極を必要とするため、完全に任意の位置に配置することが不可能であり、特定の種類の液晶表示装置の製造には適用できない場合があった。
【0006】
一方、特許文献4には、インクジェット装置のノズルからスペーサ分散液の液滴を吐出して基板上に着弾させるインクジェット法によってスペーサを基板上に配置する方法が開示されている。この方法では、上述の方法のように基板にマスク等を接触させることもなく、任意の位置に任意のパターンでスペーサを配置できる点で有効な方法であるといえる。
【0007】
しかし、従来のインクジェット法では、液晶表示装置の解像度を向上する(スペーサの配置間隔を狭める)ために、スペーサ分散液の液滴の着弾間隔を狭めると、スペーサ分散液の液滴同士が基板上で合着してしまい、一方、スペーサ分散液の液滴同士が基板上で合着しないようにインクジェットヘッドのノズルの口径を小さくしてスペーサ分散液の液滴1滴あたりの量を減らすと、スペーサ分散液の液滴の着弾位置の精度が悪くなるため、液晶表示装置の解像度を上げることができないという問題があった。
【0008】
【特許文献1】
特開平4−198919号公報
【特許文献2】
特開平6―258647号公報
【特許文献3】
特開平10−339878号公報
【特許文献4】
特開昭57−58124号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑み、スペーサによる光漏れ及び光抜け等が防止され、高解像度を有する高い表示画質の液晶表示装置を製造することができる液晶表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、インクジェット装置のノズルから粒子径R(μm)のスペーサを含有するスペーサ分散液の液滴を吐出して基板面に着弾させることにより前記スペーサを前記基板上に配置する工程を有する液晶表示装置の製造方法であって、前記ノズルの口径は、7R(μm)以上であり、前記スペーサ分散液は、表面張力が30〜50mN/m、かつ、前記基板面との接触角θが30〜90°であり、前記スペーサを基板上に配置する工程において、下記式(1)の関係を満たす着弾間隔D(μm)で前記スペーサ分散液の液滴を前記基板面に着弾させる液晶表示装置の製造方法に関する。
【0011】
【数2】
Figure 2004170537
【0012】
以下に本発明を詳述する。
【0013】
本発明の液晶表示装置の製造方法は、インクジェット装置のノズルから粒子径R(μm)のスペーサを含有するスペーサ分散液の液滴を吐出して基板面に着弾させることにより上記スペーサを上記基板上に配置する工程を有する。
【0014】
上記インクジェット装置としては特に限定されず、例えば、ピエゾ素子の振動によって液体を吐出させるピエゾ方式、急激な加熱による液体の膨張を利用して液体を吐出させるサーマル方式等の通常の吐出方式を用いたインクジェット装置等が挙げられる。なお、上記ピエゾ方式ではピエゾ素子の振動によりピエゾ素子に近接したインク室に液体を吸引又はインク室からノズル先端を通じて液体を吐出する。
【0015】
上記インクジェット装置のノズルは、通常、インクジェットヘッドの移動方向に対して直交する方向に等間隔等の一定の配置方式でインクジェットヘッドに複数個配置される。
上記インクジェット装置のノズルの口径は、スペーサの粒子径R(μm)に対して7R(μm)以上である。7R(μm)未満であると、スペーサの粒子径に比較してノズルの口径が小さすぎてスペーサを吐出する際に吐出精度が低下したり、著しい場合にはノズルが詰まって吐出ができなくなったりする。通常、スペーサの粒子径は1.5〜10μm程度であることから、インクジェット装置のノズルの口径は少なくとも10μm以上にされる。
【0016】
上記インクジェット装置のノズルの口径が粒子径に比較して小さすぎるとスペーサを吐出する際に吐出精度が低下する理由は、以下のように説明される。
上記インクジェット装置における液滴の吐出方法としては、吐出の直前にノズル先端のメニスカス(インクと気体との界面)を引き込んでから液を押し出す引き打ち法と、メニスカスが待機停止している位置から直接液を押し出す押し打ち法とがある。一般的なインクジェット装置では引き打ち法が主流であり、引き打ち法は小さな液滴を吐出できるという特徴を有する。上記スペーサ分散液の液滴の吐出においては、小さな液滴を吐出することが要求されることから、引き打ち法が有効である。上記引き打ち法では、吐出直前にメニスカスを引き込むが、図2(a)に示したように、ノズルの口径が小さい場合には引き込んだメニスカス近傍にスペーサが有るとメニスカスは軸対称に引き込まれないため、引き込み後の押し出しの際に液滴は直進せず曲がってしまい、吐出精度が低下することになる。一方、図2(b)に示したように、ノズルの口径が大きい場合にはメニスカスは軸対称に引き込まれ、引き込み後の押し出しの際に液滴は直進する。
ただし、上記インクジェット装置のノズルの口径の好ましい上限は、15R(μm)及び150μmである。15R(μm)及び150μmを超えると、吐出される液滴が大きくなって着弾径が大きくなるのでスペーサを配置する精度が低下してしまうことがある。
【0017】
上記インクジェット装置のノズルから吐出される液滴量の好ましい下限は10pL、好ましい上限は80pLである。上記液滴量を制御する方法としては、例えば、ノズルの口径を最適化する方法、インクジェットヘッドを制御する電気信号を最適化する方法等が挙げられる。なかでも、インクジェットヘッドを制御する電気信号を最適化する方法はピエゾ方式のインクジェット装置では特に重要である。
【0018】
上記スペーサ分散液は、粒子径R(μm)のスペーサを含有する。
上記スペーサは、スペーサ分散液中に単粒子状に分散されることが好ましい。上記スペーサ分散液中に凝集物が存在するとインクジェット装置の吐出精度が低下することがあり、著しい場合にはインクジェット装置のノズルに閉塞を起こすことがある。
【0019】
上記スペーサとしては特に限定されず、例えば、無機系のシリカ微粒子、有機高分子系の微粒子等が挙げられる。なかでも、有機高分子系の微粒子は液晶表示装置の基板上に形成された配向膜を傷つけない適度の硬度を有し、熱膨張や熱収縮による厚みの変化に追随しやすく、更に、液晶表示装置内部でのスペーサの移動が比較的少ないことから好適である。
【0020】
上記有機高分子系の微粒子としては特に限定されず、通常、強度等の理由から単官能単量体と多官能単量体との混合物を重合してなるもの等が用いられる。上記混合物における多官能単量体の配合量は30重量%以下が好ましい。
【0021】
上記単官能単量体としては特に限定されず、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン誘導体;塩化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、エチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体等が挙げられる。これら単官能単量体は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0022】
上記多官能単量体としては特に限定されず、例えば、ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート及びその異性体、トリアリルイソシアヌレート及びその誘導体、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びその誘導体、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート等の2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート、2,2−水添ビス[4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシポリプロポキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら多官能単量体は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0023】
上記単官能単量体と多官能単量体との混合物を重合して微粒子を製造する方法としては特に限定されず、例えば、懸濁重合、シード重合、分散重合等が挙げられる。
【0024】
上記懸濁重合とは、単量体及び重合開始剤よりなる単量体組成物を貧溶媒中に分散し、目的とする粒子径となるよう重合する方法である。上記懸濁重合では、分散媒として、通常、水に分散安定剤を添加したものが用いられる。
上記懸濁重合における重合条件は重合開始剤や単量体の種類により異なるが、通常、重合温度の好ましい下限は50℃、好ましい上限は80℃、重合時間の好ましい下限は3時間、好ましい上限は24時間である。
上記懸濁重合では、得られる微粒子の粒子径分布が比較的広くなるため、スペーサとして利用する際には分級操作を行う。従って、多種の粒子径の微粒子を製造するのに好適である。
【0025】
上記シード重合とは、ソープフリー重合や乳化重合にて合成した単分散の種粒子に、更に単量体を吸収させて重合することにより、目的とする粒子径にまで膨らませる重合方法である。
上記種粒子に用いられる有機単量体としては特に限定されないが、シード重合時の相分離を抑えるため、シード重合時に吸収させる単量体の組成と近い組成であることが好ましく、粒子径分布の単分散性の点等からスチレン及びその誘導体等が好適に用いられる。
上記種粒子の粒子径分布は、シード重合後の粒子径分布に反映されるのでできるだけ単分散であることが好ましく、CV値として5%以下であることが好ましい。
【0026】
上記シード重合時に吸収させる単量体としては特に限定されないが、シード重合時には種粒子との相分離が起きやすいため、できるだけ種粒子の組成と近い組成であることが好ましい。例えば、種粒子がスチレン系であれば芳香族系ジビニル単量体、種粒子がアクリル系であればアクリル系マルチビニル単量体を用いることが好ましい。
上記シード重合において種粒子に吸収させる単量体の配合量の好ましい下限は、種粒子1重量部に対して20重量部、好ましい上限は100重量部である。20重量部未満であると、得られる架橋粒子の破壊強度が充分でないことがあり、100重量部を超えると、シード重合時に粒子合一等が起こり粒子径分布が広がることがある。
上記シード重合では、分級操作をすることなく単分散粒子が得られるので、特定の粒子径の微粒子を大量に製造するのに好適である。
【0027】
上記分散重合とは、単量体は溶解するが、生成したポリマーは溶解しない貧溶媒系で重合を行い、この系に高分子系分散安定剤を添加しておくことにより生成ポリマーを粒子形状で析出させる方法である。一般に架橋性単量体を分散重合により重合すると、粒子の凝集が起きやすく安定して単分散架橋粒子を得ることは難しいが、条件を選定することにより可能となる。
上記架橋性単量体は単量体全量に対して50重量%以上とされることが好ましい。50重量%未満であると、分散重合により形成される微粒子は、重合時の溶媒中で表面が柔らかく微粒子同士の衝突により合着が起こるため、粒子径分布が広くなり、更には凝集体となってしまうことがある。また、たとえ単分散性を保っても架橋密度が少ないとスペーサとしての充分な破壊強度が得られないことがある。
上記分散重合では、分級操作をすることなく単分散粒子が得られるので、特定の粒子径の微粒子を大量に製造するのに好適である。
【0028】
上記各種重合の際には重合開始剤、媒体、分散安定剤等が用いられる。
上記重合開始剤としては特に限定されず、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサカルボニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物等が挙げられる。
上記重合開始剤の配合量の好ましい下限は、通常、単官能単量体と多官能単量体との混合物100重量部に対して0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。
【0029】
上記媒体としては、使用する単量体に応じて適宜決定されるが、例えば、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、シメチルスルホキシド、酢酸エチル;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、2−ブタノン等のケトン類;炭化水素等の有機溶媒が好適である。また、これらの有機溶媒と互いに相溶しあう他の有機溶剤、水等との混合溶媒であってもよい。
【0030】
上記分散安定剤としては、媒体中に可溶の高分子が好ましく、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。また、ノニオン性又はイオン性の界面活性剤も適宜使用される。
【0031】
上記スペーサは、液晶表示装置のギャップ材として用いられることから一定の強度が必要であり、直径が10%変位した時の圧縮弾性率(以下、10%K値ともいう)の好ましい下限は2000MPa、好ましい上限は15000MPaである。2000MPa未満であると、液晶表示装置を組立てる際のプレス圧により、変形して適切なギャップをとれなくなることがある。15000MPaを超えると、液晶表示装置に組み込んだ際に基板上の配向膜を傷つけて表示異常を引き起こすことがある。
なお、上記10%K値は、特表平6−503180号公報に準拠して、微小圧縮試験器(島津製作所社製、PCT−200等)を用い、ダイヤモンド製の直径50μmの円柱の平滑端面で、微粒子を10%歪ませるための加重から求めることができる。
【0032】
上記スペーサは、液晶表示装置のコントラスト向上のために着色して用いてもよい。着色されたスペーサとしては、例えば、カーボンブラック、分散染料、酸性染料、塩基性染料、金属酸化物等により処理されたもの、表面に有機物の膜が形成され高温で分解又は炭化されて着色されたもの等が挙げられる。なお、スペーサを形成する材質自体が色を有している場合には着色せずにそのまま用いてもよい。
【0033】
上記スペーサは、表面に接着層を設けたり、液晶の配向を乱さないための表面修飾を行ったりしてもよい。
上記表面修飾を施す方法としては、例えば、特開平1−247154号公報に開示されているようにスペーサ表面に樹脂を析出させて修飾する方法、特開平9−113915号公報に開示されているようにスペーサ表面の官能基と反応する化合物を作用させて修飾する方法、特開平11−223821号公報に開示されているようにスペーサ表面でグラフト重合を行って表面修飾を行う方法等が挙げられる。スペーサ表面に化学的に結合した表面層を形成する方法は、液晶表示装置のセル中での表面層の剥離や液晶への溶出を防止できることから好適である。なかでも、特開平9−113915号公報に開示されているように表面に還元性基を有する微粒子に酸化剤を反応させ、粒子表面にラジカルを発生させることで表面にグラフト重合を行う方法が、表面層の密度を高く、充分な厚みで形成できることから特に好ましい。
【0034】
上記スペーサ分散液におけるスペーサの濃度の好ましい下限は0.05重量%、好ましい上限は5重量%である。0.05重量%未満であると、吐出されたスペーサ分散液の液滴中にスペーサが含まれない確率が高くなる。5重量%を超えると、インクジェット装置のノズルが閉塞しやすくなったり、着弾したスペーサ分散液の滴中に含まれるスペーサの数が多くなりすぎて乾燥過程でスペーサの移動が起こりにくくなったりすることがある。より好ましい下限は0.1重量%、より好ましい上限は2重量%である。
【0035】
上記スペーサ分散液は、上記スペーサを媒体中に分散させたものである。
上記スペーサ分散液の媒体としては特に限定されず、インクジェットヘッドから吐出される温度で液体である各種化合物が使用できる。なかでも、水溶性又は親水性の液体が好ましい。なお、一部のインクジェット装置のインクジェットヘッドは水系用途にできているため、それらのインクジェットヘッドを使用する際に、疎水性の強い媒体は、インクジェットヘッドを構成する部材を侵したり、部材を接着する接着剤の一部を溶かしたりするので好ましくない。また、通常、基板上には配向膜と呼ばれる樹脂薄膜が形成されているため、配向膜中に浸透したり、配向膜を溶解したりする等の配向膜汚染性のないものが好ましい。
【0036】
上記水溶性又は親水性の液体としては特に限定されず、例えば、純水;エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ヘキサノール、1−メトキシ−2−プロパノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等のモノアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等のエチレングリコールの多量体;エチレングリコールの多量体のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノイソプロピルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル等の低級モノアルキルエーテル類;エチレングリコールの多量体のジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジプロピルエーテル等の低級ジアルキルエーテル類;エチレングリコールの多量体のモノアセテート、ジアセテート等のアルキルエステル類;プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール等のプロピレングリコールの多量体;プロピレングリコールの多量体のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノイソプロピルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル等の低級モノアルキルエーテル類;プロピレングリコールの多量体のジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジプロピルエーテル等の低級ジアルキルエーテル類;プロピレングリコールの多量体のモノアセテート、ジアセテート等のアルキルエステル類;1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−ヘキセン−2,5−ジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオール類;ジオール類のエーテル誘導体、ジオール類のアセテート誘導体;グリセリン、1,2,4、−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,5,−ペンタントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類;多価アルコール類のエーテル誘導体、多価アルコール類のアセテート誘導体;ジメチルスルホキシド、チオジグリコール、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジン、スルフォラン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、α−テルピネオール、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビス−β−ヒドロキシエチルスルフォン、ビス−β−ヒドロキシエチルウレア、N,N−ジエチルエタノールアミン、アビエチノール、ジアセトンアルコール、尿素等が挙げられる。
【0037】
上記スペーサ分散液の媒体は、沸点100℃未満の液体を含有することが好ましい。より好ましくは、沸点が70℃以上100℃未満の有機溶媒である。このような有機溶媒としては、例えば、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール等の低級モノアルコール類;アセトン等が挙げられる。これらの比較的低沸点の有機溶媒を用いることにより、基板上に吐出したスペーサ分散液を乾燥させる際に比較的低い温度で揮発させることができるので、高温の媒体が配向膜に接触して配向膜を汚染し、液晶表示装置の表示画質を損なうことを防止できる。
【0038】
上記沸点100℃未満の液体は、20℃における表面張力が25mN/m以下であることが好ましい。一般的なインクジェット装置では、吐出する液体の表面張力が30〜50mN/mであると良好な吐出精度を示す。一方、基板上に吐出されたスペーサ分散液の表面張力は高い方がスペーサを乾燥過程で移動させるのに適している。上記沸点100℃未満の液体の20℃における表面張力が25mN/m以下であると、吐出時はスペーサ分散液の表面張力を比較的低くすることができるので良好な吐出精度を得ることができ、基板上に着弾後はスペーサ分散液中の他の成分より先に揮散するのでスペーサ分散液の表面張力が高くなり、着弾地点中心に向かってのスペーサの移動を起こしやすくすることができる。
【0039】
上記沸点100℃未満の液体の媒体中での比率の好ましい下限は10重量%、好ましい上限は80重量%である。10重量%未満であると、比較的低い乾燥温度におけるスペーサ分散液の乾燥速度が遅くなり、生産効率が低下することがある。80重量%を超えると、スペーサ分散液がインクジェット装置のノズル付近で過剰に乾燥して吐出精度が低下したり、製造時や保管時にスペーサ分散液が乾燥して凝集粒子が発生したりすることがある。なお、本明細書において、沸点とは、1気圧下での沸点をいう。
【0040】
上記スペーサ分散液の媒体は、沸点150℃以上の液体を含有することが好ましい。より好ましくは、沸点が150℃以上200℃以下の溶媒である。このような溶媒としては、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等の低級アルコールエーテル類が挙げられる。このような溶媒を用いると、スペーサ分散液がインクジェット装置のノズル付近で過剰に乾燥して吐出精度が低下することを防いだり、製造時や保管時にスペーサ分散液が乾燥して凝集粒子が発生することを抑制したりすることができる。
【0041】
上記沸点150℃以上の液体は、20℃における表面張力が30mN/m以上であることが好ましい。30mN/m以上であると、スペーサ分散液の液滴が基板上に着弾し、より低沸点の溶媒成分が揮散した後に、スペーサ分散液の表面張力を高く保ちスペーサの移動を起こしやすくすることができる。
【0042】
上記沸点150℃以上の液体の媒体中での比率の好ましい下限は10重量%、好ましい上限は80重量%である。10重量%未満であると、スペーサ分散液の乾燥による吐出精度の低下、凝集粒子の発生が起こりやすくなることがある。80重量%を超えると、乾燥時間が著しくかかり効率が低下するばかりでなく、配向膜の汚染による液晶表示装置の表示画質の低下が起こりやすくなる。
【0043】
上記スペーサ分散液は、更に、接着性を付与するための接着成分;スペーサの分散性を改良したり、表面張力や粘度等の物理特性を制御して吐出精度を改良したり、スペーサの移動性を改良したりするための各種の界面活性剤、粘度調整剤等を含有していてもよい。
【0044】
上記スペーサ分散液の表面張力の下限は30mN/m、上限は50mN/mである。30mN/m未満であると、スペーサ分散液と基板面との接触角を大きくすることができず、疎水性が強く表面張力の低い配向膜等を使用した基板であっても、基板上に吐出されたスペーサ分散液の液滴が基板上に濡れ拡がるためスペーサの配置間隔を狭くすることができない。50mN/mを超えると、インクジェットヘッドのノズル内に気泡が残って吐出できなくなる。上記スペーサ分散液の表面張力は、スペーサ分散液の媒体の配合により調整することができる。
なお、上記スペーサ分散液の表面張力は、−5〜50℃の間で任意に設定される吐出時におけるインクジェット装置のインクジェットヘッド温度にて測定される。
【0045】
上記スペーサ分散液の上記基板面との接触角θの下限は30°、上限は90°である。30°未満であると、基板面に吐出されたスペーサ分散液の液滴が基板上に濡れ拡がるためにスペーサの配置間隔を狭くすることができない。90°を超えると、基板面に吐出されたスペーサ分散液の液滴が少しの振動で基板上を動き回り、結果として配置精度が悪化したり、スペーサと基板との密着性が悪くなったりする。上記スペーサ分散液の上記基板面との接触角θは、通常、スペーサ分散液の媒体の配合によりスペーサ分散液の表面張力を調整することにより制御することができる。
なお、上記スペーサ分散液の上記基板面との接触角θは、上記基板面にスペーサ分散液の液滴を着弾させる際の基板面温度にて測定される。
【0046】
上記スペーサ分散液の粘度の好ましい下限は0.5mPa・sであり、好ましい上限は15mPa・sである。0.5mPa・s未満であると、吐出量をコントロールすることが困難になる等安定的に吐出できなくなることがある。15mPa・sを超えると、インクジェット装置で吐出できないことがある。より好ましい下限は5mPa・s、より好ましい上限は10mPa・sである。なお、好ましい粘度範囲になるように、−5〜50℃の間で、インクジェット装置のインクジェットヘッド温度を制御する等してスペーサ分散液の吐出時の液温を調整してもよい。
【0047】
本発明の液晶表示装置の製造方法では、上記スペーサを基板上に配置する工程において、下記式(1)の関係を満たす着弾間隔D(μm)で上記スペーサ分散液の液滴を上記基板面に着弾させる。
【0048】
【数3】
Figure 2004170537
【0049】
上記式(1)の関係を満たさない小さな着弾間隔で吐出すると、インクジェットヘッドのノズルの口径を小さくしない場合には、吐出されるスペーサ分散液の液滴径が大きく、着弾径も大きくなるので基板上で液滴同士の合着が起き、合着が起きると乾燥過程でスペーサの凝集が一カ所に向かって起こることがなくなるため、結果として乾燥後のスペーサの配置精度が悪くなる。また、吐出されるスペーサ分散液の液滴径を小さくしようとしてインクジェットヘッドのノズルの口径を小さくした場合には、相対的にスペーサ粒子径がノズルの口径に対して大きくなるのでノズルより安定的に同一方向に直線的にスペーサを吐出することができなくなり、飛行曲がりにより着弾位置精度が低下し、状態が更に悪化するとスペーサによってノズルが閉塞する。
【0050】
上記スペーサ分散液の液滴は、液晶表示装置を構成する2枚の基板のうちの一方の表面に着弾させることが好ましい。
上記基板としては特に限定されず、例えば、ガラス、樹脂板等からなり、一般に液晶表示装置のパネル基板として使用されるもの等が挙げられる。上記基板の表面には、通常、液晶分子の配向を制御するための配向膜と呼ばれる樹脂薄膜が形成される。上記配向膜としては特に限定されないが、通常、ポリアミド樹脂が用いられ、表面をラビング処理することにより液晶分子の配向を制御する。なお、上述したように、上記スペーサ分散液の液滴を着弾させる基板面と上記スペーサ分散液との接触角θの下限は30°、上限は90°である。
どちらか一方の基板は、一定のパターンに従って配列された画素領域と、上記画素領域を画する格子状の遮光領域とを有するカラーフィルタが形成されたものであることが好ましい。
【0051】
上記スペーサの基板上での配置箇所としては特に限定されず、ランダムに配置しても、特定の位置にパターン化して配置してもよいが、光抜け等のスペーサに起因する液晶表示装置の表示画質の低下を防止するためにパネルの非表示部分に配置することが好ましい。上記非表示部分としては、画素領域の周囲に形成されるブラックマトリクスと呼ばれる遮光領域と、更にTFT液晶表示装置ではTFT素子が位置する部分が挙げられるが、TFT素子を破壊することがないようにブラックマトリクス下に配置することが好ましい。
上記スペーサは、遮光領域下のどのような部分にどのようなパターンで配置しても構わないが、表示部へのはみ出しを防止するため、一定のパターンに従って配列された画素領域と、上記画素領域を画する格子状の遮光領域とを有するカラーフィルタが形成された基板Aの上記格子状の遮光領域の格子点、又は、上記基板Aにスペーサ及び液晶を介して対向させる基板Bの上記基板Aの格子状の遮光領域の格子点に対応する位置に配置することが好ましい。
なお、上記ブラックマトリクスは、通常、幅が10〜30μmである。
【0052】
上記スペーサの配置密度は、通常、好ましい下限が1mm平方の領域に50個、好ましい上限が350個である。
【0053】
上記スペーサ分散液の液滴先端が着弾した基板面の位置と液滴後端が着弾した基板面の位置との距離である着弾間距離lは、40μmより大きくすることが好ましい。なお、吐出された液滴が、数滴に分かれて着弾した場合、最初に着弾した液滴と最も遠く離れて着弾した液滴との液滴間距離が着弾間距離lとなる。
上記着弾間距離lを40μmより大きくすることにより、通常のスペーサ分散液の吐出方法ではスペーサ分散液が着弾時に一つの円形形状の液滴になるのに対し、楕円形の液滴や円形でも数個に小さく分裂した液滴にすることができる。これにより、通常のスペーサ分散液の吐出方法で得られる着弾径に対して、着弾後の楕円状の液滴の短径や数個に小さく分かれた液滴の中での最大の着弾径を小さくすることができ、パネルの非表示部分に収まり易くなる。
【0054】
上記着弾状況は、インクジェットヘッドに設けられたノズルから液滴が飛び出してからの飛行状態及び基板とインクジェットヘッドとの相対速度により決まる。すなわち、インクジェット方式で吐出されるスペーサ分散液はノズルから棒状の液滴となって吐出されるが、スペーサ分散液の液滴は、空中で分裂することなくそのまま基板上に着弾するか、又は、空中で2滴以上の液滴に分裂して基板上に着弾する(一般的にはこちらの場合が多い)。この際、インクジェットヘッドと基板との相対速度Vが非常に小さいときには、いずれの飛行状態であっても、同一箇所近傍に着弾するので、ほぼ円形状で着弾する。上記インクジェットヘッドと基板との相対速度Vが小さいときには、いずれの飛行状態であっても楕円状になる。上記インクジェットヘッドと基板との相対速度Vが大きいときには、空中で分裂しない場合は楕円状になり、空中で分裂する場合は小さく分裂した数滴の円形状又は楕円形状になる。
【0055】
上記着弾間距離lは、下記式(2)により算出することができる。
【0056】
【数4】
Figure 2004170537
【0057】
式(2)中、V(m/s)は、インクジェットヘッドと基板との相対速度を表し、t(s)は、スペーサ分散液の液滴先端がインクジェットヘッドの液滴吐出口より吐出されだしてから後端が吐出され終わるまでに要する時間を表し、L(m)は、インクジェットヘッドの液滴吐出口と基板との距離を表し、φ(°)は、基板面とスペーサ分散液の液滴の吐出方向とのなす角度を表し、V(m/s)は、スペーサ分散液の液滴先端の速度を表し、V(m/s)は、スペーサ分散液の液滴後端の速度を表す。
【0058】
上記式(2)より、着弾間距離lを大きくするには、インクジェットヘッドと基板との相対速度V、吐出時間t、インクジェットヘッドの液滴吐出口と基板との距離Lを大きくしたり、スペーサ分散液の液滴先端の速度Vとスペーサ分散液の液滴後端の速度Vとを遅く、かつ、スペーサ分散液の液滴後端の速度Vをスペーサ分散液の液滴先端の速度Vに対して小さくしたり、基板面とスペーサ分散液の液滴の吐出方向とのなす角度φを水平に近づけてsinφを小さくしたりすればよい。
上記インクジェットヘッド(ピエゾ素子等)の駆動条件等を調整し、上記式(2)の各パラメータを制御してスペーサ分散液の液滴を吐出することにより、着弾間距離lを40μmより大きくすることができる。
【0059】
次に上記式(2)の各パラメータについて説明する。
まず、インクジェットヘッドの液滴吐出口(ノズル先端)と基板との距離をLとし、基板面とスペーサ分散液の液滴の吐出方向とのなす角度がφとなるようにインクジェットヘッド(ノズル)を傾ける等してインクジェットヘッドを設置する。そのノズルより、スペーサ分散液を、インクジェットヘッドと基板との相対速度がVとなるよう動いている基板に対して、液滴先端の速度がVとなるように吐出し、時間tが経過した後に液滴後端が吐出を終えるようにする。このときのスペーサ分散液の液滴後端の速度をVとする。これを1サイクルとして、これを繰り返して基板上にスペーサ分散液の液滴を配置していく。
【0060】
上記インクジェットヘッドと基板との相対速度Vの上限は、駆動装置の加速精度や位置精度等の駆動装置の能力で決まり、現時点では、100m/s程度である。上記インクジェットヘッドと基板との相対速度Vを大きくすることにより、スペーサ分散液の吐出間隔(1サイクルの時間)が短く、所望の間隔にスペーサを配置ができなくなる場合には、複数回に分けてスペーサ分散液を着弾させたり、ノズル数を増やしたりすることにより解決できる。上記スペーサを複数回に分けて着弾させる方法としては特に限定されず、例えば、移動方向を1回毎に交互に変えて吐出(往復吐出)してもよいし、片方向に移動時のみ吐出(単方向吐出)してもよい。
【0061】
上記吐出時間tは、ピエゾ素子に印加する電圧の制御条件に応じて、通常、3μs〜1msに設定される。上記ピエゾ素子に印加する電圧(波形)の制御条件は、安定的にスペーサ分散液を吐出できるように、スペーサ分散液の表面張力や粘度等に応じて設定される。
【0062】
上記インクジェットヘッドの液滴吐出口と基板との距離Lの好ましい下限は200μm、好ましい上限は3mmである。200μm未満であると、インクジェットヘッドが予期せぬ振動で基板と接触して基板に傷を付けたりインクジェットヘッドが破損したりすることがある。3mmを超えると、スペーサ分散液の液滴が小さいために雰囲気中の気流の影響を受けやすくなったり、わずかな液滴の曲がりが拡大されたりして、予想の着弾位置からずれやすくなる等の問題が発生することがある。より好ましい下限は300μm、より好ましい上限は1.5mmである。
【0063】
上記基板面とスペーサ分散液の液滴の吐出方向とのなす角度φの好ましい下限は5°、好ましい上限は175°である。5°未満であったり、175°を超えると、着弾するまでに液滴が空中に滞在する時間が延び、インクジェットヘッドの液滴吐出口と基板との距離Lが大きくなったときと同様に、スペーサ分散液の液滴が小さいために雰囲気中の気流の影響を受けやすくなったり、わずかな液滴の曲がりが拡大されたりして、予想の着弾位置からずれやすくなる等の問題が発生することがある。
【0064】
上記スペーサ分散液の液滴先端の速度Vは、ピエゾ式のインクジェット装置ではピエゾ素子に印加する電圧を増減させることにより、一般に3〜20m/sの範囲で制御できる。上記スペーサ分散液の液滴先端の速度Vの好ましい下限は5m/s、好ましい上限は12m/sである。
上記スペーサ分散液の液滴後端の速度Vは、スペーサ分散液の液滴先端の速度Vよりも小さく、一般には1〜10m/sである。上記スペーサ分散液の液滴後端の速度Vは、スペーサ分散液の液滴先端の速度Vと、スペーサ分散液の液滴の分裂状態、すなわちスペーサ分散液の表面張力や粘度とにより決まる。
【0065】
上記スペーサ分散液の液滴は上述した通り棒状に吐出され、基板に着弾するまでに分裂しない場合と分裂する場合とがある。分裂しない場合であって、着弾するまでに空中で球状の液滴になる場合には、着弾時の液滴先端速度と後端速度はほぼ同じとなる。棒状の液滴が球状になっていくので着弾時の液滴速度は吐出時の液滴先端速度や後端速度と厳密には異なるが、その差は液滴速度に対して小さいので、ここでは同じとする。また、分裂しない場合であって、棒状の液滴のまま着弾する場合には、着弾時の液滴先端速度と後端速度は吐出時の液滴先端速度と後端速度との差が残る。
一方、数個の液滴に分裂する場合には、吐出時の液滴先端速度が着弾時の先頭液滴(一般的にメイン液滴ともいう)の速度となり、吐出時の液滴後端速度が着弾時の最後尾の液滴(一般的にメイン液滴の後続の液滴をサテライト液滴ともいう)の速度となると考えられる。
なお、通常は、液滴先端速度が3m/s以下の場合には液滴は分裂しないことが多く、液滴先端速度が3〜20m/sの場合には液滴は分裂することが多い。
【0066】
上述の方法により基板面に着弾したスペーサ分散液を乾燥することにより、スペーサが基板上に配置される。
上記スペーサ分散液を乾燥する方法としては特に限定されず、例えば、基板を加熱する方法、熱風を吹き付ける方法等が挙げられるが、スペーサを乾燥過程で着弾液滴の中央付近に寄せ集めるために、媒体の沸点、乾燥温度、乾燥時間、媒体の表面張力、媒体の配向膜に対する接触角、スペーサの濃度等を適当な条件に設定することが好ましい。
【0067】
スペーサを乾燥過程で着弾液滴の中央付近に寄せ集めるためには、スペーサが基板上を移動する間に液体がなくなってしまわないようにある程度の時間幅をもって乾燥することが好ましい。更に、上記スペーサ分散液に室温で揮発しやすい媒体を使用していると、スペーサ分散液の製造時や保管時に乾燥によって凝集粒子が生成することがあり、インクジェット装置のノズル付近で乾燥してインクジェット吐出性を損なうことがある。ただし、媒体が高温で長時間配向膜と接触すると、配向膜を汚染して液晶表示装置の表示画質を損なうことがある。また、基板温度が比較的低い条件であっても乾燥時間が著しく長くなると液晶表示装置の生産効率が低下する。
【0068】
これらの条件を考慮すると、本発明の液晶装置の製造方法においてはスペーサ分散液の液滴が基板面に着弾したときの基板表面温度が、スペーサ分散液に含まれる最も低沸点の液体の沸点より20℃以上低い温度であることが好ましい。スペーサ分散液に含まれる最も低沸点の液体の沸点より20℃低い温度を超えると、この液体が急激に揮散してスペーサが移動できなくなるばかりでなく、著しい場合には液体の急激な沸騰で液滴ごと基板上を動き回り、スペーサの配置精度が著しく低下することがある。
【0069】
また、スペーサ分散液の液滴が基板面に着弾した後基板温度を徐々に上昇させながら媒体を乾燥させる乾燥方法を採る場合には、スペーサ分散液の液滴が基板面に着弾したときの基板表面温度がスペーサ分散液に含まれる最も低沸点の液体の沸点より20℃以上低い温度であって、かつ、乾燥完了するまでの間の基板表面温度が90℃を超えないことが好ましく、70℃を超えないことがより好ましい。スペーサ分散液の液滴が基板面に着弾したときの基板表面温度が、スペーサ分散液に含まれる最も低沸点の液体の沸点より20℃低い温度を超えると、この液体が急激に揮散してスペーサが移動できなくなるばかりでなく、著しい場合には液体の急激な沸騰で液滴ごと基板上を動き回り、スペーサの配置精度が著しく低下することがある。また、乾燥完了するまでの間の基板表面温度が90℃を超えると、配向膜を汚染して液晶表示装置の表示画質を損なうことがある。
なお、上記乾燥完了とは、基板上の液滴が消失した時点をいう。
【0070】
本発明の液晶表示装置の製造方法では、上記スペーサを上記基板上に配置する工程以外は、従来公知の液晶表示装置の製造工程に従って液晶表示装置を作製することができる。
通常、上記スペーサを上記基板上に配置する工程で作製したスペーサを配置した基板と、対向する基板とを周辺シール材を用いて加熱圧着し、更に2つの基板間の空隙に液晶を充填することにより、上記スペーサを配置した基板と対向する基板とをスペーサ及び液晶を介して対向させて液晶表示装置にする。
【0071】
本発明の液晶表示装置の製造方法は、インクジェット装置のノズルから粒子径R(μm)のスペーサを含有するスペーサ分散液の液滴を吐出して基板面に着弾させることにより上記スペーサを上記基板上に配置する工程を有する液晶表示装置の製造方法であって、上記ノズルの口径は、7R(μm)以上であり、上記スペーサ分散液は、表面張力が30〜50mN/m、かつ、上記基板面との接触角θが30〜90°であり、上記スペーサを基板上に配置する工程において、上記式(1)の関係を満たす着弾間隔D(μm)で上記スペーサ分散液の液滴を上記基板面に着弾させるものであることから、スペーサ分散液の液滴の基板上での合着やノズルから吐出する際の飛行曲がり等を防止してスペーサ分散液の着弾位置精度を向上することができる。これにより、スペーサをインクジェット法によって液晶表示装置基板の狭い幅の非表示部分に精度よく配置することができ、スペーサによる光漏れ及び光抜け等が防止され、高解像度を有する高い表示画質の液晶表示装置を製造することができる。
【0072】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0073】
(実施例1)
(スペーサ用微粒子の作製)
セパラブルフラスコにて、ジビニルベンゼン15重量部、イソオクチルアクリレート5重量部、及び、重合開始剤として過酸化ベンゾイル1.3重量部を均一に混合し、次にポリビニルアルコール(クラレ社製、GL−03)の3%水溶液20重量部、ドデシル硫酸ナトリウム0.5重量部を投入しよく攪拌した後、イオン交換水140重量部を添加した。この溶液を攪拌しながら窒素気流下80℃で15時間反応を行った。得られた微粒子を熱水及びアセトンにて洗浄後、分級操作を行い、アセトンを揮散させてスペーサ用微粒子を得た。得られたスペーサ用微粒子の平均粒子径は2.5μm、CV値は3.0%であった。
【0074】
(スペーサの表面処理)
得られたスペーサ用微粒子5重量部をジメチルスルホキシド(DMSO)20重量部、ヒドロキシメチルメタクリレート2重量部、N−エチルアクリルアミド18重量部の混合液中に投入し、ソニケータによって分散させた後均一に撹拌を行った。反応系に窒素ガスを導入し30℃にて2時間撹拌を続けた。これに1Nの硝酸水溶液で調製した0.1mol/Lの硝酸第2セリウムアンモニウム溶液10重量部を添加し5時間反応を続けた。重合反応終了後反応液を3μmのメンブランフィルターにて粒子と反応液とを濾別した。この粒子をエタノール及びアセトンにて充分洗浄し、真空乾燥器にて減圧乾燥を行いスペーサを得た。
【0075】
(スペーサ分散液の調製)
得られたスペーサ0.50重量部を、表1に記載した組成の分散媒にゆっくり添加し、ソニケータを使用しながら充分撹拌することによって分散させ、10μmの目開きのステンレスメッシュで濾過して凝集物を除去してスペーサ分散液Aを調製した。
【0076】
【表1】
Figure 2004170537
【0077】
(インクジェット法によるスペーサの配置)
表面にITO透明電極を備え、カラーフィルタの画素(縦150μm×横75μmピッチ)間に幅25μmのブラックマトリクスが形成されたカラーフィルタガラス基板上に、スピンコート法によりポリイミドを含有する溶液(日産化学社製、サンエバー150)を均一に塗布し、150℃で乾燥した後に230℃で1時間焼成して硬化させて配向膜が形成された基板を得た。得られた基板をステージに取り付け、ステージに取り付けたヒーターによってステージを加熱することにより60℃に基板を加熱した。
次いで、スペーサ分散液Aと上記60℃に加熱された基板面との接触角θを測定したうえで式(1)の関係を満たすように、60℃に加熱されている基板に対し、ノズル口径40μmのインクジェットヘッドを搭載したピエゾ方式のインクジェット装置にてスペーサ分散液Aを吐出し、ブラックマトリクスの縦のライン1列おきに110μm間隔でスペーサを配置した(縦110μm×横150μmピッチで配置した)。なお、吐出時におけるスペーサ分散液Aの表面張力は、31.7mN/mであった。また、このようにして配置したスペーサの配置密度は200個/mmとなった。
【0078】
基板上に吐出されたスペーサ分散液Aが目視では完全に乾燥していることを確認した後、更に乾燥させるため及びスペーサを基板に固着させるため、150℃に加熱したホットプレート上に移して加熱し、30分間放置した。
【0079】
得られたスペーサが配置されたカラーフィルタガラス基板と対向基板とを周辺シール材を用いて貼り合わせ、シール材を150℃1時間加熱して硬化させ、セルギャップがスペーサの粒子径である空セルを作製し、これに真空法で液晶を充填し、封口剤で注入口を封止して液晶表示装置を作製した。
【0080】
(評価)
液晶表示装置の作製段階における、スペーサ分散液と着弾間隔Dの関係、スペーサ分散液が基板に着弾したときの液滴の状態、スペーサ分散液の液滴を乾燥させた後のスペーサの配置状態、及び、得られた液晶表示装置の表示画質を下記の基準により評価した。
<スペーサ分散液と着弾間隔Dの関係>
○:式(1)の関係を満たしていた。
×:式(1)の関係を満たしていなかった。
<液滴着弾状態>
◎:液滴の着弾中心が遮光領域の格子点に対応する位置にあった。
○:液滴の着弾中心が遮光領域上の位置にあった。
ズレ:液滴の着弾中心が遮光領域上からずれた位置にあった。
合着:液滴同士が合着して大きな液滴になった。
ヌケ:インクジェットヘッドの一部のノズルから吐出せず、スペーサが存在しない部分があった。
<スペーサ配置精度>
○:ほとんど全てのスペーサが遮光領域上にあった。
△:一部のスペーサが遮光領域上からはみ出した位置にあった。
×:多くのスペーサが遮光領域上からはみ出した位置にあった。
<表示画質>
○:表示領域中にスペーサがほとんど認められず、スペーサに起因する光抜けがなく良好な画質であった。
△:表示領域中に若干のスペーサが認められ、スペーサに起因する光抜けがあった。
×:表示領域中にスペーサが多数認められ、スペーサに起因する光抜けがあった。
結果を表2に示した。
【0081】
(実施例2〜6)
実施例1と同様にして作製した平均粒子径4.5μm、CV値3.0%のスペーサ又は平均粒子径6.0μm、CV値3.0%のスペーサ0.50重量部を、表1に記載した組成の分散媒にゆっくり添加し、ソニケータを使用しながら充分撹拌することによって分散させた後、10μmの目開きのステンレスメッシュで濾過して凝集物を除去してスペーサ分散液B、C、D、Eを調製した。表2に記載したように、スペーサ分散液としてスペーサ分散液B、C、D、Eを用い、インクジェットヘッドのノズル口径及びスペーサ配置間隔を設定したこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置の作製、評価を行った。
結果を表2に示した。
【0082】
(実施例7、8)
スペーサ分散液の液滴の着弾位置をブラックマトリクスの格子点になるよう調整したこと以外は、それぞれ実施例2、5と同様にして液晶表示装置を作製した。結果を表2に示した。
【0083】
(比較例1〜5)
実施例1と同様にして作製した平均粒子径4.5μm、CV値3.0%のスペーサ0.50重量部を、表1に記載した組成の分散媒にゆっくり添加し、ソニケータを使用しながら充分撹拌することによって分散させた後、10μmの目開きのステンレスメッシュで濾過して凝集物を除去してスペーサ分散液B、C、E、RA、RBを調製した。表2に記載したように、スペーサ分散液としてスペーサ分散液B、C、E、RA、RBを用い、スペーサ配置間隔を設定したこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置の作製、評価を行った。
結果を表2に示した。
【0084】
【表2】
Figure 2004170537
【0085】
実施例1〜8では、スペーサは精度よくほとんど非表示領域に配置され、得られた液晶表示装置の表示画質に優れていた。実施例7、8で得られた液晶表示装置の表示画質は、特に優れていた。一方、比較例1〜5では、スペーサの配置精度が悪く非表示領域にまで配置され、得られた液晶表示装置の表示画質に劣っていた。
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、スペーサによる光漏れ及び光抜け等が防止され、高解像度を有する高い表示画質の液晶表示装置を製造することができる液晶表示装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の液晶表示装置の構成を示す模式図である。
【図2】スペーサ分散液の液滴の吐出状態を説明する模式図である。
【符号の説明】
1 透明基板
2 偏光板
3 透明電極
4 RGB着色膜
5 ブラックマトリクス
6 オーバーコート
7 液晶
8 スペーサ
9 配向膜
10 メニスカス
11 スペーサ分散液

Claims (2)

  1. インクジェット装置のノズルから粒子径R(μm)のスペーサを含有するスペーサ分散液の液滴を吐出して基板面に着弾させることにより前記スペーサを前記基板上に配置する工程を有する液晶表示装置の製造方法であって、前記ノズルの口径は、7R(μm)以上であり、
    前記スペーサ分散液は、表面張力が30〜50mN/m、かつ、前記基板面との接触角θが30〜90°であり、
    前記スペーサを基板上に配置する工程において、下記式(1)の関係を満たす着弾間隔D(μm)で前記スペーサ分散液の液滴を前記基板面に着弾させることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
    Figure 2004170537
  2. 一定のパターンに従って配列された画素領域と、前記画素領域を画する格子状の遮光領域とを有するカラーフィルタが形成された基板Aの前記格子状の遮光領域の格子点、又は、前記基板Aにスペーサ及び液晶を介して対向させる基板Bの前記基板Aの格子状の遮光領域の格子点に対応する位置にスペーサを配置することを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置の製造方法。
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