JP2004168497A - 自動原稿送り装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像読取装置に配置するADFにおいて、読取部での原稿搬送を搬送ベルトにより行い、原稿のバタツキ等が生じることなしに安定した搬送を行い得るようにする。
【解決手段】画像読取装置に設けるADF20においては、原稿搬送路の読取部で小プラテン4に対応する位置で、原稿を搬送するために走査部搬送手段30を配置し、搬送ベルト31により原稿を定速で搬送する。前記走査部搬送手段30においては、小プラテン4に原稿を押圧するためのローラを段付きローラ35として構成し、搬送ベルトの規制を行うとともに、搬送ベルトによる原稿の押圧作用を良好に行い得るようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】画像読取装置に設けるADF20においては、原稿搬送路の読取部で小プラテン4に対応する位置で、原稿を搬送するために走査部搬送手段30を配置し、搬送ベルト31により原稿を定速で搬送する。前記走査部搬送手段30においては、小プラテン4に原稿を押圧するためのローラを段付きローラ35として構成し、搬送ベルトの規制を行うとともに、搬送ベルトによる原稿の押圧作用を良好に行い得るようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置に設ける自動原稿送装置に関し、特に、読取位置での原稿搬送手段をベルトにより構成し、原稿にバタツキが生じることを防止可能にする装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やファクシミリ装置(FAX)等の画像形成装置に設ける画像読取装置においては、FBS(フラットベッドスキャナ)を用いて読み取る手段と、ADF(自動原稿送り装置)のように、原稿を搬送しながら、固定位置に設けた走査装置により読み取る手段とを組み合わせて構成しているものが多く用いられる。前記2種類の読取装置を設けることの他に、小型のファクシミリ装置(FAX)や複写機等においては、画像読取装置をADFのみにより構成して、シート原稿の読取りを行うものとして構成する場合もある。前記ADFは、原稿トレイと排出トレイとを上下に配置して、両トレイの間に横向きの略U字状の原稿搬送路を設け、前記原稿搬送路内に設けた搬送ローラ装置により、原稿を定速で搬送しながら、原稿搬送路の所定の位置に設けている読取位置で、走査装置により読取りを行う。前記原稿搬送路に設ける読取位置では、原稿の裏面側に対応させてホワイトプラテンを配置し、その読取位置の上下流側に配置する搬送ローラ装置により、定速で搬送しながら、固定位置に設けた走査装置により画像の読取りを行うようにしている。(例えば、特許文献1を参照)
【0003】
【特許文献1】
特開2001−114431号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来例のように、搬送ローラ装置により搬送しながら画像の読取りを行う機構を設けた場合でも、前記搬送ローラ装置により搬送される原稿にバタツキが生じたりして、読み取った画像情報の品質が低下する等の問題が生じることがある。また、前記原稿の搬送速度にムラが生じないようにするために、読取部のプラテンと、背後に設けるホワイトプラテンとの間隔を可能な限り狭く設定して、搬送ローラ装置の回転ムラ等が、読取情報に影響しないようにすることも考えられるが、原稿には厚手の用紙から非常に薄い用紙までの、各種の用紙が用いられていることから、前記原稿搬送装置による搬送速度ムラの影響が避けられないという問題が残る。
【0005】
本発明は、前述したような従来の自動原稿搬送装置の問題を解消しようとするもので、読取位置での原稿搬送手段をベルトにより構成し、原稿をプラテンに正確に押圧しながら読取りを行い得るように構成した自動原稿送り装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原稿トレイと排出トレイの間を結ぶUターン搬送路と、前記搬送路の途中に配置される読取位置で原稿の画像の読取りを行う自動原稿送り装置に関する。請求項1の発明は、前記読取位置に対してベルトによる原稿搬送装置を設け、前記ベルトにより原稿を定速で搬送することを特徴とする。したがって、、原稿搬送装置としてベルトを用いることにより、原稿をプラテンに対して摺動させる作用を良好に発揮でき、読み取った画像情報の画質が低下することが避けられる。
【0007】
請求項2の発明は、前記読取位置に対応させて、ベルトの裏面側にはローラが配置されることを特徴とする。そして、前記プラテンに対応させる位置で、ベルトの裏面側にローラを配置しているので、原稿の案内作用を良好に行わせることが可能となる。
【0008】
請求項3の発明は、前記ベルトの裏面に配置されるローラは、段付きローラであることを特徴とする。そして、前記ローラを段付きローラとして構成することにより、ベルトが直接プラテンに摺動せず、原稿に対するガイド作用を良好に行い得るものとされる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図示される例にしたがって、本発明の自動原稿送り装置(以下ADFとして説明する)を説明する。図1に示す例は、画像読取装置に配置するADF20の構成を説明しているもので、後述するように、大プラテン3に対応させてブックものの原稿を走査するFBS機能に対して、定速で搬送されるシートものの原稿を、小プラテン4の位置で走査するADF20を組み合わせて設けている。前記ADF20においては、原稿トレイ21と排出トレイ22とを上下に配置して、原稿トレイ21にセットしたシートものの原稿を1枚ずつ送りながら、小プラテン4の部分に位置させた走査装置により読み取るようにしている。
【0010】
前記ADF20において、原稿トレイ21に対応させた挿入部に、ピックアップローラ23を揺動アーム23aを介して上下動可能に設けており、原稿を取り込む際にのみ、前記ピックアップローラ23を原稿に接して回転させる。そして、前記原稿トレイ21から取り込んだ原稿を、用紙さばき装置24のフィードローラ24aと、リタードローラ24bの間でさばいて、1枚ずつに分離して搬送ローラ装置25により搬送路26に向けて搬送する。前記搬送路26は上下のガイド板26a、26bを所定の間隔で配置して、原稿を走査部搬送手段30に向けて案内する。また、前記走査部搬送手段30の下流部には、ガイド板27a、27bを対向させて配置した排出路27を設け、前記排出路27の端部に設けている排出ローラ装置28により、走査済みの原稿を排出トレイ22に排出して堆積させる。
【0011】
前記ADF20の読取部で、原稿の搬送作用を行う走査部搬送手段30は、小プラテン4に対応させて配置する押圧ローラとしての段付きローラ35と、複数のガイドローラ32、32a……に対して搬送ベルト31を掛け渡し、前記搬送ベルト31により原稿を一定の速度で搬送する。前記搬送ベルト31は原稿に接する表面側を白色のものとして構成し、従来のADFにおけるホワイトプラテンと同様に、薄い紙を用いた原稿を走査しても、原稿を透かして裏側の影が写らないようにする。また、前記搬送ベルト31をガイドするガイドローラ32、32a……のうちの1つは、駆動ローラとして構成され、搬送ベルト31を一定の速度で駆動して、走査部での原稿の搬送速度を一定に維持させるようにする。
【0012】
さらに、前記搬送路26と排出路27の各々に、走査部搬送手段30が接続される部分では、ガイドローラ32、32bに対応させて、ピンチローラ33、33aをそれぞれ配置し、搬送路26と走査部搬送手段30の間での原稿の受け渡しと、排出路27に向けて走査済みの原稿を送り出す動作を良好に行い得るようにしている。前記走査部搬送手段30においては、搬送ベルト31による原稿搬送経路に対して、ガイド部材38、38aを各々配置して、搬送ベルト31により読取部で搬送される原稿を、搬送ベルト31から離間させないように案内する。なお、前記搬送ベルト31は、ゴムと同様な弾力性を有する材料、または弾性を有するフィルム等の、無端状に構成された任意の厚さのものを使用することができ、原稿を支持する表面を白色に着色したものを用いる。
【0013】
前記走査部搬送手段30において、小プラテン4に対応する位置に配置されている押圧ローラは、段付きローラ35として構成されているもので、図2、3に示すように構成されている。前記段付きローラ35は搬送ベルト31を案内する中央部分を、小径部36として構成し、その軸方向の両側を大径部37、37aとして構成している。前記段付きローラ35において、大径部37は小径部36と一体のゴムローラとして製造することも可能であるが、小径部36の両側部にゴムのリングを取り付けて、大径部37として構成することもできる。前記段付きローラ35において大径部37と小径部36の径の差を、搬送ベルト31の厚さに対応させて設定すれば、前記段付きローラ35により小プラテン4に摺動しながら搬送される原稿は、巾方向に凹凸等が生じないように押圧されながら案内される。
【0014】
前記走査部搬送手段30において、段付きローラ35の小径部36の部分が、原稿を走査する範囲として設定するもので、大径部37の部分は小プラテン4に摺動するが、小径部36と搬送ベルト31の部分が、原稿を押圧する作用を負担する。また、前記原稿搬送経路の上流側から、小プラテン4と段付きローラ35の間の走査位置に向けて、原稿を案内して入り込ませるために、前記搬送ベルト31を上流側から案内するガイドローラ32aと、段付きローラ35の間で、搬送ベルト31が傾斜する角度θは、できるだけ小さく設定すると、原稿のバタツキが生じない状態で搬送することができる。そこで、前記走査部搬送手段30においては、段付きローラ35の上流側での搬送ベルト31の傾斜角度を小さくするように、搬送ベルト31に対するガイド部材の形成すると良い。
【0015】
前記図1に示されるような走査部搬送手段30を組み込んだADF20は、図4に示すような画像読取装置1に、FBS機能と組み合わせて走査装置10を構成し、FAXや複写機等の画像形成装置の読取装置として用いることができる。前記図4に示す画像読取装置1においては、前記小プラテン4と大プラテン3とを上部に設けた読取フレーム2の内部に、走査装置10を移動可能に設けている。そして、大プラテン3にセットしたブックものの原稿と、小プラテン4に対応させる位置に走査装置10を固定しておき、ADF20により搬送されるシートものの原稿の画像の読取りを行うことができる。
【0016】
前記走査装置10は、大プラテン3の下面に沿って往復移動されるフルレートキャリッジ11と、その半分の速度で往復移動されるハーフレートキャリッジ12とを、駆動装置15の大小のプーリ16、16aに掛け渡した駆動ベルト17、17aに接続して設ける。前記フルレートキャリッジ11には、ランプ11aと1つのミラーm1とを設けて、ランプ11aの光を原稿に照射し、その反射光をミラーm1を介してハーフレートキャリッジ12のミラーm2に伝達し、さらに、ミラーm3を介してレンズ13に伝達する。そして、前記レンズ13によりCCD14に結像し、前記CCD14に照射された光を、デジタル信号として画像形成装置の画像処理回路(図示を省略)に向けて伝達する。なお、前記走査部搬送手段30を用いて画像の読取りを行う際には、前記2つのキャリッジ11、12を小プラテン4の下部に停止させ、走査部搬送手段30により搬送される原稿の読取りを行うことは、従来のADFの場合と同様である。
【0017】
前記読取フレーム2の上部には、大プラテン3にセットした原稿を押圧するために、押圧部材6を設けた開閉フレーム5を設けており、前記開閉フレーム5の上面を、ADF20の排出トレイ22として構成している。また、前記開閉フレーム5には前記ADF20を一体に設けて、大プラテン3に対して原稿の交換を行う際に一緒に揺動されることも、従来のADFと同様に構成される。
【0018】
前述したように、走査部搬送手段30を原稿搬送に用いるADF20において、前記走査部搬送手段部分を除く原稿搬送装置の構成は、特に図示する例に限定するものではないが、小プラテン4に対応させる位置で、走査部搬送手段30による搬送作用が良好に行い得るものであれば良い。また、前記走査部搬送手段30において、小プラテン4に原稿を押圧しながら搬送する搬送ベルト31に対して、段付きローラ35の上流部に湾曲したガイドレール状の案内部を設けて、搬送ベルト31を緩やかな傾斜で案内し、読取位置に入り込ませる原稿に対する案内作用を補助することもできる。そして、前記図3に示されているように、傾斜角度θを小さい角度として設定することで、読取部での原稿のバタツキが生じることを防止可能にする。
【0019】
なお、前記走査部搬送手段30を設ける画像読取装置としては、前記FBSと組み合わせて構成せずに、単独の走査部搬送手段のみを用いたADFとして、画像形成装置に合わせて設けることも可能である。また、前記走査部搬送手段を設けたADFは、FAXや複写機等の任意の装置と組み合わせることが可能であり、パソコンに組み合わせた読取装置として設けることも可能である。
【0020】
【発明の効果】
本発明の装置は、前述したように構成したものであるから、ADFの読取部での原稿搬送にベルトを用いることにより、原稿をプラテンに対して摺動させる作用を良好に発揮でき、読み取った画像情報の画質が低下することが避けられる。また、前記プラテンに対応させる位置で、ベルトの裏面側にローラを配置しているので、原稿を押圧しながら搬送・案内する作用を良好に行わせることが可能となる。さらに、前記ローラを段付きローラとして構成することにより、ベルトが直接プラテンに摺動せず、原稿に対するガイド作用を良好に行い得るものとされる。そして、前記ベルトを白色のもので構成することで、ホワイトプラテンと同様な作用を発揮させ得て、原稿の紙質が読み取った画像情報に影響することがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】走査部搬送手段の構成を示す説明図である。
【図2】走査部での各構成部材の関係を示す説明図である。
【図3】図2の側面図である。
【図4】走査部搬送手段を組み込んだ画像読取装置の説明図である。
【符号の説明】
1 画像読取装置、 2 フレーム、 3・4 プラテン、
5 開閉フレーム、 6 押圧部材、 10 走査装置、
11・12 キャリッジ、 13 レンズ、 14 CCD、
15 駆動装置、 16 プーリ、 17 ベルト、
20 自動原稿送り装置(ADF)、 21 原稿トレイ、
22 排出トレイ、 23 ピックアップローラ、
24 用紙さばき装置、 25 搬送ローラ装置、 26 搬送路、
27 排出路、 28 排出ローラ装置、 30 走査部搬送手段、
31 搬送ベルト、 32 ガイドローラ、 33 ピンチローラ、
35 段付きローラ、 36 小径部、 37 大径部、
38 ガイド部材。
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置に設ける自動原稿送装置に関し、特に、読取位置での原稿搬送手段をベルトにより構成し、原稿にバタツキが生じることを防止可能にする装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やファクシミリ装置(FAX)等の画像形成装置に設ける画像読取装置においては、FBS(フラットベッドスキャナ)を用いて読み取る手段と、ADF(自動原稿送り装置)のように、原稿を搬送しながら、固定位置に設けた走査装置により読み取る手段とを組み合わせて構成しているものが多く用いられる。前記2種類の読取装置を設けることの他に、小型のファクシミリ装置(FAX)や複写機等においては、画像読取装置をADFのみにより構成して、シート原稿の読取りを行うものとして構成する場合もある。前記ADFは、原稿トレイと排出トレイとを上下に配置して、両トレイの間に横向きの略U字状の原稿搬送路を設け、前記原稿搬送路内に設けた搬送ローラ装置により、原稿を定速で搬送しながら、原稿搬送路の所定の位置に設けている読取位置で、走査装置により読取りを行う。前記原稿搬送路に設ける読取位置では、原稿の裏面側に対応させてホワイトプラテンを配置し、その読取位置の上下流側に配置する搬送ローラ装置により、定速で搬送しながら、固定位置に設けた走査装置により画像の読取りを行うようにしている。(例えば、特許文献1を参照)
【0003】
【特許文献1】
特開2001−114431号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来例のように、搬送ローラ装置により搬送しながら画像の読取りを行う機構を設けた場合でも、前記搬送ローラ装置により搬送される原稿にバタツキが生じたりして、読み取った画像情報の品質が低下する等の問題が生じることがある。また、前記原稿の搬送速度にムラが生じないようにするために、読取部のプラテンと、背後に設けるホワイトプラテンとの間隔を可能な限り狭く設定して、搬送ローラ装置の回転ムラ等が、読取情報に影響しないようにすることも考えられるが、原稿には厚手の用紙から非常に薄い用紙までの、各種の用紙が用いられていることから、前記原稿搬送装置による搬送速度ムラの影響が避けられないという問題が残る。
【0005】
本発明は、前述したような従来の自動原稿搬送装置の問題を解消しようとするもので、読取位置での原稿搬送手段をベルトにより構成し、原稿をプラテンに正確に押圧しながら読取りを行い得るように構成した自動原稿送り装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原稿トレイと排出トレイの間を結ぶUターン搬送路と、前記搬送路の途中に配置される読取位置で原稿の画像の読取りを行う自動原稿送り装置に関する。請求項1の発明は、前記読取位置に対してベルトによる原稿搬送装置を設け、前記ベルトにより原稿を定速で搬送することを特徴とする。したがって、、原稿搬送装置としてベルトを用いることにより、原稿をプラテンに対して摺動させる作用を良好に発揮でき、読み取った画像情報の画質が低下することが避けられる。
【0007】
請求項2の発明は、前記読取位置に対応させて、ベルトの裏面側にはローラが配置されることを特徴とする。そして、前記プラテンに対応させる位置で、ベルトの裏面側にローラを配置しているので、原稿の案内作用を良好に行わせることが可能となる。
【0008】
請求項3の発明は、前記ベルトの裏面に配置されるローラは、段付きローラであることを特徴とする。そして、前記ローラを段付きローラとして構成することにより、ベルトが直接プラテンに摺動せず、原稿に対するガイド作用を良好に行い得るものとされる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図示される例にしたがって、本発明の自動原稿送り装置(以下ADFとして説明する)を説明する。図1に示す例は、画像読取装置に配置するADF20の構成を説明しているもので、後述するように、大プラテン3に対応させてブックものの原稿を走査するFBS機能に対して、定速で搬送されるシートものの原稿を、小プラテン4の位置で走査するADF20を組み合わせて設けている。前記ADF20においては、原稿トレイ21と排出トレイ22とを上下に配置して、原稿トレイ21にセットしたシートものの原稿を1枚ずつ送りながら、小プラテン4の部分に位置させた走査装置により読み取るようにしている。
【0010】
前記ADF20において、原稿トレイ21に対応させた挿入部に、ピックアップローラ23を揺動アーム23aを介して上下動可能に設けており、原稿を取り込む際にのみ、前記ピックアップローラ23を原稿に接して回転させる。そして、前記原稿トレイ21から取り込んだ原稿を、用紙さばき装置24のフィードローラ24aと、リタードローラ24bの間でさばいて、1枚ずつに分離して搬送ローラ装置25により搬送路26に向けて搬送する。前記搬送路26は上下のガイド板26a、26bを所定の間隔で配置して、原稿を走査部搬送手段30に向けて案内する。また、前記走査部搬送手段30の下流部には、ガイド板27a、27bを対向させて配置した排出路27を設け、前記排出路27の端部に設けている排出ローラ装置28により、走査済みの原稿を排出トレイ22に排出して堆積させる。
【0011】
前記ADF20の読取部で、原稿の搬送作用を行う走査部搬送手段30は、小プラテン4に対応させて配置する押圧ローラとしての段付きローラ35と、複数のガイドローラ32、32a……に対して搬送ベルト31を掛け渡し、前記搬送ベルト31により原稿を一定の速度で搬送する。前記搬送ベルト31は原稿に接する表面側を白色のものとして構成し、従来のADFにおけるホワイトプラテンと同様に、薄い紙を用いた原稿を走査しても、原稿を透かして裏側の影が写らないようにする。また、前記搬送ベルト31をガイドするガイドローラ32、32a……のうちの1つは、駆動ローラとして構成され、搬送ベルト31を一定の速度で駆動して、走査部での原稿の搬送速度を一定に維持させるようにする。
【0012】
さらに、前記搬送路26と排出路27の各々に、走査部搬送手段30が接続される部分では、ガイドローラ32、32bに対応させて、ピンチローラ33、33aをそれぞれ配置し、搬送路26と走査部搬送手段30の間での原稿の受け渡しと、排出路27に向けて走査済みの原稿を送り出す動作を良好に行い得るようにしている。前記走査部搬送手段30においては、搬送ベルト31による原稿搬送経路に対して、ガイド部材38、38aを各々配置して、搬送ベルト31により読取部で搬送される原稿を、搬送ベルト31から離間させないように案内する。なお、前記搬送ベルト31は、ゴムと同様な弾力性を有する材料、または弾性を有するフィルム等の、無端状に構成された任意の厚さのものを使用することができ、原稿を支持する表面を白色に着色したものを用いる。
【0013】
前記走査部搬送手段30において、小プラテン4に対応する位置に配置されている押圧ローラは、段付きローラ35として構成されているもので、図2、3に示すように構成されている。前記段付きローラ35は搬送ベルト31を案内する中央部分を、小径部36として構成し、その軸方向の両側を大径部37、37aとして構成している。前記段付きローラ35において、大径部37は小径部36と一体のゴムローラとして製造することも可能であるが、小径部36の両側部にゴムのリングを取り付けて、大径部37として構成することもできる。前記段付きローラ35において大径部37と小径部36の径の差を、搬送ベルト31の厚さに対応させて設定すれば、前記段付きローラ35により小プラテン4に摺動しながら搬送される原稿は、巾方向に凹凸等が生じないように押圧されながら案内される。
【0014】
前記走査部搬送手段30において、段付きローラ35の小径部36の部分が、原稿を走査する範囲として設定するもので、大径部37の部分は小プラテン4に摺動するが、小径部36と搬送ベルト31の部分が、原稿を押圧する作用を負担する。また、前記原稿搬送経路の上流側から、小プラテン4と段付きローラ35の間の走査位置に向けて、原稿を案内して入り込ませるために、前記搬送ベルト31を上流側から案内するガイドローラ32aと、段付きローラ35の間で、搬送ベルト31が傾斜する角度θは、できるだけ小さく設定すると、原稿のバタツキが生じない状態で搬送することができる。そこで、前記走査部搬送手段30においては、段付きローラ35の上流側での搬送ベルト31の傾斜角度を小さくするように、搬送ベルト31に対するガイド部材の形成すると良い。
【0015】
前記図1に示されるような走査部搬送手段30を組み込んだADF20は、図4に示すような画像読取装置1に、FBS機能と組み合わせて走査装置10を構成し、FAXや複写機等の画像形成装置の読取装置として用いることができる。前記図4に示す画像読取装置1においては、前記小プラテン4と大プラテン3とを上部に設けた読取フレーム2の内部に、走査装置10を移動可能に設けている。そして、大プラテン3にセットしたブックものの原稿と、小プラテン4に対応させる位置に走査装置10を固定しておき、ADF20により搬送されるシートものの原稿の画像の読取りを行うことができる。
【0016】
前記走査装置10は、大プラテン3の下面に沿って往復移動されるフルレートキャリッジ11と、その半分の速度で往復移動されるハーフレートキャリッジ12とを、駆動装置15の大小のプーリ16、16aに掛け渡した駆動ベルト17、17aに接続して設ける。前記フルレートキャリッジ11には、ランプ11aと1つのミラーm1とを設けて、ランプ11aの光を原稿に照射し、その反射光をミラーm1を介してハーフレートキャリッジ12のミラーm2に伝達し、さらに、ミラーm3を介してレンズ13に伝達する。そして、前記レンズ13によりCCD14に結像し、前記CCD14に照射された光を、デジタル信号として画像形成装置の画像処理回路(図示を省略)に向けて伝達する。なお、前記走査部搬送手段30を用いて画像の読取りを行う際には、前記2つのキャリッジ11、12を小プラテン4の下部に停止させ、走査部搬送手段30により搬送される原稿の読取りを行うことは、従来のADFの場合と同様である。
【0017】
前記読取フレーム2の上部には、大プラテン3にセットした原稿を押圧するために、押圧部材6を設けた開閉フレーム5を設けており、前記開閉フレーム5の上面を、ADF20の排出トレイ22として構成している。また、前記開閉フレーム5には前記ADF20を一体に設けて、大プラテン3に対して原稿の交換を行う際に一緒に揺動されることも、従来のADFと同様に構成される。
【0018】
前述したように、走査部搬送手段30を原稿搬送に用いるADF20において、前記走査部搬送手段部分を除く原稿搬送装置の構成は、特に図示する例に限定するものではないが、小プラテン4に対応させる位置で、走査部搬送手段30による搬送作用が良好に行い得るものであれば良い。また、前記走査部搬送手段30において、小プラテン4に原稿を押圧しながら搬送する搬送ベルト31に対して、段付きローラ35の上流部に湾曲したガイドレール状の案内部を設けて、搬送ベルト31を緩やかな傾斜で案内し、読取位置に入り込ませる原稿に対する案内作用を補助することもできる。そして、前記図3に示されているように、傾斜角度θを小さい角度として設定することで、読取部での原稿のバタツキが生じることを防止可能にする。
【0019】
なお、前記走査部搬送手段30を設ける画像読取装置としては、前記FBSと組み合わせて構成せずに、単独の走査部搬送手段のみを用いたADFとして、画像形成装置に合わせて設けることも可能である。また、前記走査部搬送手段を設けたADFは、FAXや複写機等の任意の装置と組み合わせることが可能であり、パソコンに組み合わせた読取装置として設けることも可能である。
【0020】
【発明の効果】
本発明の装置は、前述したように構成したものであるから、ADFの読取部での原稿搬送にベルトを用いることにより、原稿をプラテンに対して摺動させる作用を良好に発揮でき、読み取った画像情報の画質が低下することが避けられる。また、前記プラテンに対応させる位置で、ベルトの裏面側にローラを配置しているので、原稿を押圧しながら搬送・案内する作用を良好に行わせることが可能となる。さらに、前記ローラを段付きローラとして構成することにより、ベルトが直接プラテンに摺動せず、原稿に対するガイド作用を良好に行い得るものとされる。そして、前記ベルトを白色のもので構成することで、ホワイトプラテンと同様な作用を発揮させ得て、原稿の紙質が読み取った画像情報に影響することがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】走査部搬送手段の構成を示す説明図である。
【図2】走査部での各構成部材の関係を示す説明図である。
【図3】図2の側面図である。
【図4】走査部搬送手段を組み込んだ画像読取装置の説明図である。
【符号の説明】
1 画像読取装置、 2 フレーム、 3・4 プラテン、
5 開閉フレーム、 6 押圧部材、 10 走査装置、
11・12 キャリッジ、 13 レンズ、 14 CCD、
15 駆動装置、 16 プーリ、 17 ベルト、
20 自動原稿送り装置(ADF)、 21 原稿トレイ、
22 排出トレイ、 23 ピックアップローラ、
24 用紙さばき装置、 25 搬送ローラ装置、 26 搬送路、
27 排出路、 28 排出ローラ装置、 30 走査部搬送手段、
31 搬送ベルト、 32 ガイドローラ、 33 ピンチローラ、
35 段付きローラ、 36 小径部、 37 大径部、
38 ガイド部材。
Claims (3)
- 原稿トレイと排出トレイの間を結ぶUターン搬送路と、前記搬送路の途中に配置される読取位置で原稿の画像の読取りを行う自動原稿送り装置において、
前記読取り位置に対してベルトによる原稿搬送装置を設け、前記ベルトにより原稿を定速で搬送することを特徴とする自動原稿送り装置。 - 前記読取り位置に対応させて、ベルトの裏面側にはローラが配置されることを特徴とする請求項1に記載の自動原稿送り装置。
- 前記ベルトの裏面に配置されるローラは、段付きローラであることを特徴とする請求項2に記載の自動原稿送り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002336646A JP2004168497A (ja) | 2002-11-20 | 2002-11-20 | 自動原稿送り装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002336646A JP2004168497A (ja) | 2002-11-20 | 2002-11-20 | 自動原稿送り装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004168497A true JP2004168497A (ja) | 2004-06-17 |
Family
ID=32700425
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002336646A Pending JP2004168497A (ja) | 2002-11-20 | 2002-11-20 | 自動原稿送り装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004168497A (ja) |
-
2002
- 2002-11-20 JP JP2002336646A patent/JP2004168497A/ja active Pending
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