JP2004167688A - フィルムの平滑化方法 - Google Patents

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稔和 清原
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Abstract

【課題】帯状高分子フィルムのフィルムロールに挟まれた異物により生じたフィルムの変形を解消する方法を提供する。
【解決手段】(1)帯状高分子フィルムのフィルムロールを巻戻す工程、(2)該フィルム表面の異物を除去する工程、(3)該フィルムを巻回してフィルムロールにする工程および(4)工程(3)で得られたフィルムロールを熱処理する工程をこの順に含むことを特徴とするフィルムの平滑化方法。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は帯状高分子フィルムの平滑化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フィルムロールとして提供された帯状高分子フィルムのフィルム層間に異物が挟まっていると、フィルムロールの巻締圧力により異物がフィルム間で押圧されてフィルムに凹凸の変形を生じる。フィルムから異物を除去しても変形は残る。高分子フィルムからなる配向基板上に塗布により液晶性高分子層等を形成して液晶表示装置等に用いる光学用素子を製造する場合(例えば特許文献1参照)には、フィルムの変形部分に塗布厚むらが生じ、これが光学的な欠陥になる。異物は、フィルムを所望幅に切断する際に生じる粉末が主なものであり、その大きさは径が数10〜数100μm程度であるが、フィルムに生じる変形は数100μm〜数mmになる。これに液体を塗布すると、塗布むらが数mm程度なる。フィルムロールは固く券回されているから、異物によるフィルムの変形は、当該異物を挟んで上下の複数層にわたって生じる。ロールからフィルムを繰り出して塗布すると一定長さごとに塗膜の欠陥が現れる。この欠陥が光学素子の歩留まりを低下させる。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−113993号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、帯状高分子フィルムのフィルムロールに挟まれた異物により生じたフィルムの変形を解消する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、(1)帯状高分子フィルムのフィルムロールを巻戻す工程、(2)該フィルム表面の異物を除去する工程、(3)該フィルムを巻回してフィルムロールにする工程および(4)工程(3)で得られたフィルムロールを熱処理する工程をこの順に含むことを特徴とするフィルムの平滑化方法に関するものである。
【0006】
本発明の第2は、本発明の第1において、前記工程(3)におけるフィルムロールの巻取り張力が10〜200N/mであることを特徴とするものである。
【0007】
本発明の第3は、本発明の第1または第2のいずれかにおいて、前記工程(4)における熱処理温度が30〜120℃、時間が1〜50時間であることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明において用いることができるフィルムは高分子フィルムであり、単層または複層のいずれも好ましく使用できる。さらに、高分子フィルムと金属箔など他の材料との積層体、高分子フィルム上に金属層を蒸着等で形成したもの、あるいは高分子フィルム上に他の材料の塗膜を形成したもの等も使用できる。フィルムは高分子材料および用途に応じて、適宜の方法で製造できる。また、フィルムは延伸処理を施したものであっても良い。
【0009】
本発明に用いる高分子フィルムの材質としては、ナイロン等のポリアミド;ポリイミド;ポリアミドイミド;ポリエステルイミド;ポリエーテルイミド;ポリエーテルケトン;ポリエーテルエーテルケトン;ポリケトン;ポリエーテルスルホン;ポリフェニレンサルファイド;ポリフェニレンオキサイド;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル;ポリアセタール;ポリカーボネート;ポリアクリレート、ポリメタクリレート;トリアセテートセルロース;ポリオレフィン;ポリスチレン;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;テフロン(登録商標);ポリビニルアルコール等である。
【0010】
フィルムの幅、厚さは用途に応じて適宜定めることができるが、幅10mm〜5,000mm、厚さ1〜10,000μm、好ましくは1〜200μmの範囲である。フィルムの長さは、ロールの取扱い等を顧慮して適宜定めるが、通常は10,000m程度以内が好ましい。
【0011】
本発明方法を図面を参照して説明する。図1は、本発明方法を実施する装置の一例の概略図である。この図において、1は未処理のフィルムロールであり、ここから繰り出されたフィルムは、搬送ロール2および粘着ロール3および4を通過して、フィルムの両面の異物を除去する。粘着ロールとしてはロール表面に弱粘着性を有するゴムロールが好ましい。図には粘着ロールによる異物除去の例を示したが、その外に回転ブラシ、エアーブラシ、超音波除塵、吸引、その他の適宜の方法によって異物除去を行うことができる。
【0012】
異物を除去されたフィルムには、異物により変形された凹凸が残っている。このフィルムを再び巻直し、フィルムロール5にする。フィルムロールを次に熱処理する。図2は、本発明に使用する熱処理装置の一例の概略図である。フィルムロールを、静置または常時もしくは間歇的に回転するように熱処理装置6内に収納する。熱処理装置にはフィルムロールを支持または回転する部材、ヒーターまたは熱風の吹き出し口、その他のフィルムロールの加熱温度を均一に維持するための手段および部材を適宜設ける。
【0013】
熱処理工程においてフィルムが加熱されると、フィルムの変形が緩和されてフィルムが平滑になる。熱処理に供されるフィルムロールの巻き締め圧力が適切でなければならない。巻き締めが固すぎると、緩和を有効に達成することができないし、巻き皺が生じたり残存していた異物により新たにフィルムに変形が生じることがある。一方、ゆるすぎると巻きずれが発生する。巻き締めの程度は工程(3)における巻取り張力により調節する。好ましい巻取り張力の範囲は10〜200N/mである。さらに好ましくは10〜100N/mである。
【0014】
熱処理の温度が低い場合、時間が短い場合は、フィルムの変形を十分に緩和できない。一方、温度が高い場合、時間が長い場合は、フィルムの加熱変形あるいはフィルムロールの変形が生じるおそれがある。熱処理における温度および時間は、高分子フィルムの材質、フィルムの延伸の有無およびその程度等に対応して条件を定める。たとえば、ポリフェニレンサルファイドフィルムの場合は50〜60℃で10〜20時間が最も適している。トリアセチルセルロースフィルムでは、30〜60℃、5〜20時間が、ポリエチレンテレフタレートフィルムでは、30〜50℃、5〜20時間が好ましい。
【0015】
工程(2)で完全に除去し切れなかった微細な異物が残ったままで工程(3)でフィルムを巻回してフィルムロールを形成すると、異物によって新たにフィルムの変形が生じるおそれがある。これを防止するには、帯状フィルムの幅方向の端部もしくはその近傍の少なくとも片面に、凹凸部を形成することが好ましい。これはいわゆるナーリング(knurling)処理と呼ばれるものである。凹凸部は任意の形状、たとえば線状または点状の凹凸部を、エンボス等により一列または複数列形成する。凸部の高さはフィルムの平均高さよりも高いのでフィルムロールの端部は強く巻かれ、中央部はゆるく巻かれて空気層を含んでいる。したがって、残存異物がフィルム間に存在しても、フィルムを変形するほどの圧力がフィルムと異物との間に掛からない。さらに、フィルムの幅方向の端部に凹凸部が存在することにより、本発明における低い巻き取り張力においてもフィルムロールの型崩れや、横ずれを防止でき、擦れ傷の発生や摩擦帯電の発生を防止することができる。
【0016】
本発明の方法で処理したフィルムは、欠陥が非常に少ないきわめて平滑なフィルムである。このようなフィルムに例えば感光剤、磁気テープや液晶配向処理等の薄膜精密塗工を行う場合に、光学的欠陥が極めて少ない光学素子が得られる。したがって、本発明の処理を施したフィルムは、たとえば、写真感光材料用支持体や液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ等の各種ディスプレイに備えられる各種光学フィルムおよび基板フィルム等を得る際に有用である。さらに具体的には、当該フィルムに配向層を形成または配向処理を施した後に液晶性高分子等を塗工して得ることができるコレステリックフィルム、ホログラムフィルム、偏光板、カラー偏光板、位相差板、色補償フィルム、視野角改良フィルム、輝度向上フィルム、反射防止フィルム、旋光フィルム等を得る際に非常に有用であると言える。
【0017】
このような液晶性高分子としては、カルボン酸基、アルコール基、フェノール基、アミノ基、チオール基などを有する化合物を縮合させて成る縮合系液晶性高分子、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基など二重結合を有する液晶性化合物などを原料として得られる液晶性ビニルポリマー、アルコキシシラン基を有する液晶化合物などから合成される液晶性ポリシロキサン、エポキシ基を有する液晶性化合物などから合成される液晶性エポキシ樹脂および上記液晶性高分子の混合物などが例示できる。これらの各種液晶性高分子の中でも、得られるフィルムの光学特性などの点から縮合系液晶性高分子が最も好ましい。
【0018】
縮合系液晶性高分子は、通常二官能性モノマーを適当な方法で縮合して得ることができる。当該二官能性モノマーとしては、芳香族またはシクロヘキサン環を有する二官能性モノマーが望ましく、具体的には、フェニレンジアミン等のジアミン類、ハイドロキノン、2−メチルハイドロキノン、レゾルシノール、カテコール、4−メチルカテコール、4−tert−ブチルカテコール、2,3−ジヒドロキシナフタレン等のジオール類、1,4−フェニレンジチオール、1,2−フェニレンジチオール等のジチオール類、サリチル酸、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、7−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等のヒドロキシカルボン酸類、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸等のアミノ酸類、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフィニルジカルボン酸、4,4’−スチルベンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボン酸類などを例示できる。なかでもヒドロキシ基を持つ成分としてカテコール単位を必須構造単位として含有する縮合系液晶性高分子が最も好ましい。
【0019】
縮合系液晶性高分子を調製する際の原料モノマーには、液晶性を破壊しない程度において、例えば、シュウ酸、フマル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール等の脂肪族ジオール類、ジアミノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノペンタン、ジアミノヘキサン、ジアミノヘプタン、ジアミノオクタン、ジアミノノナン、ジアミノデカン等の脂肪族ジアミン類、ヒドロキシ酢酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシヘキサン酸、ヒドロキシヘプタン酸、ヒドロキシオクタン酸、ヒドロキシノナン酸、ヒドロキシデカン酸等の脂肪族ヒドロキシカルボン酸類などが添加可能である。
【0020】
また、必要に応じて液晶性高分子の主鎖末端を修飾するために、一官能性モノマーや三官能性モノマー等を原料モノマー中に添加することもできる。一官能性モノマーとしては、カルボン酸基、アミン基、アルコール基、フェノール基、チオール基などを一分子中に一個有する例えば芳香族カルボン酸類、脂肪族カルボン酸類、芳香族アミン類、脂肪族アミン類、フェノール類、脂肪族フェノール類が挙げられる。また三官能性モノマーとしては、例えばトリメリット酸、ジヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシベンゼンカルボン酸、ベンゼントリカルボン酸、ピロメリット酸等が挙げられる。
【0021】
これらのモノマーを縮合して縮合系液晶性高分子、具体的には液晶性ポリエステルを得る方法は、特に制限されるものではなく、当該分野で公知の如何なる方法も適宜採用することができる。例えば、カルボン酸を酸ハロゲン化物としたり、ジシクロヘキシルカルボジイミド等を存在させることによってカルボン酸を活性化した後、アルコール、アミン等と反応させる方法、フェノールを酢酸エステル化した後、カルボン酸と反応させ脱酢酸反応により合成する方法、カルボン酸をメチルエステルのようなエステル化物とした後、必要であれば適当な触媒の存在下、アルコールと反応させ脱アルコール反応により合成する方法などが任意に採用できる。
【0022】
本発明の液晶性高分子には、上記したような縮合系液晶性高分子を単独で用いることもでき、また、2種類または3種類以上の縮合系液晶性高分子の混合物を用いることもできる。さらに、本発明の効果を損なわない範囲において光学活性な液晶性高分子、液晶性ビニルポリマー、液晶性ポリシロキサン、液晶性エポキシ樹脂等の各種液晶性高分子や非液晶性高分子などを適宜混合して用いることもできる。
【0023】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお参考例および実施例で用いた各分折法は以下のとおりである。
(1)液晶性高分子の対数粘度測定
ウッベローデ型粘度計を用いて、フェノール/テトラクロロエタン(60/40重量比)混合溶媒中、30℃で測定した。
(2)欠陥検査の観察
欠陥検査(個数計測)はオリンパス光学(株)製BH2偏光顕微鏡を用いて行った。
(3)液晶性高分子の組成の決定
液晶性ポリエステルを重水素化クロロホルムに溶解し、400MHzのH−NMR(日本電子製JNM−GX400)で測定し組成を決定した。
【0024】
[実施例1]
厚さ60μm、幅400mm、長さ1000mのポリエーテルエーテルケトン(PEEK)のフィルムロール1から搬送ロール2により繰り出したフィルムの両面を、ブチルゴム製の粘着ロール3、4に接触させて、異物を除去した。該フィルムを巻取り張力400N/400mmで巻き取ってフィルムロール5を得た。該フィルムの幅方向の両端部にはそれぞれ3条の凸部が形成されていた。凸部の平均高さは30μmであった。ついで、該フィルムロールを熱処理装置6において、温風を吹き込みながら温度50℃±10℃に維持して、24時間熱処理した。平滑化の効果を確認するために、該フィルム上に粘度5cPのポリイミド溶液(5%溶液、溶媒:ブチルセロソルブとN−メチル2ピロリドンの混合液)をコンマコーターにより20μmの膜厚に塗布し、乾燥し固化させた。得られた塗膜が形成されたフィルムについて検査したところ、フィルム凹凸起因の欠陥の数は平均0.1個/1平方mであり、その平均の大きさは0.1mmであった。
【0025】
比較のために、フィルムロール1と同一ロットのフィルムについて、本発明の処理をせずに、前記ポリイミド溶液の塗布・固化をしたものについて調べたところ、欠陥の数は平均20個/1平方mであり、その平均の大きさは0.3mmであった。
【0026】
(参考例)
式(1)の液晶性高分子物質(対数粘度=0.22dl/g、Tg=61℃)、及び式(2)の(R)−3−メチルヘキサン−1,6−ジオール単位を含む光学活性な液晶性高分子物質(対数粘度=0.17dl/g)を合成した。
これらの高分子材料の合成は、オルトジクロルベンゼン溶媒中、トリエチルアミンの共存下で、ジカルボン酸単位に対応する酸塩化物とジオール化合物とを反応させることによって行った。
得られた式(1)の液晶性高分子物質18.1g及び式(2)の液晶性高分子物質1.9gの混合物を80gのN−メチルピロリドンに溶解させて液晶性高分子物質溶液を調製した。
【0027】
【化1】
Figure 2004167688
【化2】
Figure 2004167688
【0028】
[実施例2]
厚さ60μm、幅400mm、長さ1000mのポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製配向基板フィルムをフィルムロール1から搬送ロール2により繰り出し、該フィルムの両面を、ブチルゴム製の粘着ロール3、4に接触させて、異物を除去した。該フィルムを巻取り張力400N/フィルム幅(400mm)で巻き取ってフィルムロール5を得た。該フィルムはあらかじめナーリング加工により幅方向の両端部にそれぞれ3条の凸部が形成されていた。凸部の平均高さは30μmであった。ついで、該フィルムロールを熱処理装置6において、温風を吹き込みながら温度50℃±10℃に維持して、24時間熱処理した。平滑化の効果を確認するために、該フィルム表面を長手方向に対して45°の角度でラビングした後に、ロールコ−ターを使用して参考例で得られた液晶性高分子溶液を塗布した後に乾燥し、200℃で15分間加熱処理して液晶性高分子を配向させ、さらに室温まで冷却して液晶構造を固定化した。PPS製配向基板フィルム上に形成した液晶性高分子層の厚さは5μmであった。次いで液晶性高分子層表面に紫外線硬化型接着剤を塗布し、幅400mm、厚さ80μmの長尺のトリアセチルセルロースフィルムから成る透光性基板フィルムを該接着剤層の上に空気を巻き込まないように貼り合わせた後に、該透光性基板フィルム上から紫外線を所定量照射して接着剤層の硬化を行った。このようにして得られた配向基板フィルム/液晶性高分子層/硬化接着剤層/透光性基板フィルムから層構成を有する積層フィルムから配向基板フィルムを剥離し、液晶性高分子層が硬化性接着剤を介して透光性基板フィルム上に転写された積層フィルムを得た。これらの製造法の詳細は本出願人の出願に係る特許文献−1に詳細に説明されている。
得られた積層フィルムの液晶性高分子層について、フィルム凹凸起因の欠陥検査をしたところ、欠陥の数は平均0.1個/1平方mであり、その平均の大きさは0.1mmであった。
【0029】
【発明の効果】
本発明の方法により、帯状高分子フィルムのフィルムロールに挟まれた異物により生じたフィルムの変形を解消することができる。高分子フィルムからなる配向基板上に塗布により液晶性高分子層等を形成して液晶表示装置等に用いる光学用素子を製造する場合には、欠陥のない優れたフィルムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する装置の一実施形態の概略図である。
【図2】本発明の熱処理装置の概略図である。
【符号の説明】
1…未処理フィルムロール
2…搬送ロール
3、4…粘着ロール
5…処理済みフィルムロール
6…熱処理装置

Claims (3)

  1. (1)帯状高分子フィルムのフィルムロールを巻戻す工程、(2)該フィルム表面の異物を除去する工程、(3)該フィルムを巻回してフィルムロールにする工程および(4)工程(3)で得られたフィルムロールを熱処理する工程をこの順に含むことを特徴とするフィルムの平滑化方法。
  2. 前記工程(3)におけるフィルムロールの巻取り張力が10〜200N/mであることを特徴とする請求項1記載のフィルムの平滑化方法。
  3. 前記工程(4)における熱処理温度が30〜120℃、時間が1〜50時間であることを特徴とする請求項1または2記載のフィルムの平滑化方法。
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