JP2004166901A - 輸液装置 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】輸液ポンプ機構1のドア52が閉じているときに行われる動作中に輸液チューブ機構2を少なくとも部分的に輸液ポンプ機構1から取外そうとして輸液ポンプ機構1のドア52を開けると、第1の流れ止め機構21によって輸液チューブ機構2の液路が閉塞される。そして、この状態においては、第1の流れ止め機構21による輸液チューブ機構2の液路の閉塞が確実に行われる。また、第2の流れ止め機構22を輸液ポンプ機構1の装着部から取外すときには、第2の流れ止め機構22が輸液チューブ機構2の液路を閉塞する。
【効果】輸液ポンプ機構1のドア52を開けたときには、第1および第2の流れ止め機構21、22の少なくとも一方によって、輸液チューブ機構2の液路を確実に閉塞することができるから、輸液チューブ機構2の液路における輸液用液体のフリーフローを確実に防止することができ、また、第1および第2の流れ止め機構21、22の動作が確実で構造も比較的簡単である。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液路を少なくとも部分的に構成するための輸液チューブを含む輸液チューブ機構と、輸液用液体を上記液路を通して移送するポンプ手段を含む輸液ポンプ機構とを備え、上記液路を選択的に閉塞することができる流れ止め機構をさらに備えている輸液装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
蠕動ポンプなどのポンプ手段を備えた輸液ポンプ機構によって患者などの被輸液者の静脈内などの体内に薬液などの輸液用液体を投与するようにした医療用輸液装置は、従来からよく知られている。このような従来の医療用輸液装置は、上述のような輸液ポンプ機構と、上記輸液用液体を液体収容ビンから液体注入針まで送り込むために上記輸液ポンプ機構に取付けられる輸液チューブ機構とを備えている。
【0003】
上述のような医療用輸液装置により患者などの被輸液者に薬液などの輸液用液体を投与している最中に移送チューブ機構を輸液ポンプ機構から取外さなければならない場合がある。このような場合として、輸液用液体の投与中に静脈内注入チューブ(以下、「IVチューブ」という)などの輸液チューブ中に気泡が溜り、この溜った気泡が気泡センサにより検出されて気泡検出ブザーが鳴った場合が考えられる。そして、このように輸液チューブ機構の液路中に気泡が溜まることは、往々にして発生する。
【0004】
上述のように輸液チューブ機構の液路中に気泡が溜まると、看護士などの輸液装置取扱者は、輸液チューブ機構を少なくとも部分的に輸液ポンプ機構から取外してから輸液チューブを指で叩くことによって、この溜った気泡を輸液チューブから点滴筒まで上方に向って戻してやる必要がある。しかし、このとき、輸液用液体が蠕動ポンプなどのポンプ手段との接触から解放された輸液チューブ内を下方に向ってフリーフローして被輸液者に多量に投与される恐れが生じる。そして、このようなフリーフローによる投与は、輸液用液体の種類によってはその投与自体が危険性があって不都合である。また、それ程危険性がない場合でも、輸液量を正確に把握できない欠点がある。
【0005】
このような欠点を解消するために、従来から輸液チューブの一部分を押し潰してこの輸液チューブを選択的に閉塞することができる手動用のロールクランパが輸液チューブ機構に設けられている。しかし、輸液装置取扱者が輸液チューブ機構を輸液ポンプ機構から取外すときに手動用ロールクランパを手動操作し忘れることがあるから、輸液チューブは必ずしも閉塞されるとは限らず、したがって、この場合でも大なり小なり上述のような欠点が生じる。
【0006】
特許第3133640号公報には、このような欠点を是正するようにした医療用輸液装置(以下、「上記公知の輸液装置」という)が開示されている。上記公知の輸液装置は、輸液ポンプ機構のケースに取付けられたドアを開けて輸液チューブ機構(ひいては、輸液チューブ)を上記輸液ポンプ機構から取外すときに輸液用液体がフリーフローにより意に反して被輸液者に多量に輸液されるのを防止するために、輸液チューブの一部分を押し潰すことによりこの輸液チューブを選択的に閉塞するスライドクランパが輸液チューブ機構に設けられている。そして、このスライドクランパは、上記輸液ポンプ機構に選択的に取付け固定されるベース部材に対して往復摺動可能なように、輸液チューブ機構に設けられている。
また、上記スライドクランパには、被引張り突起が形成され、この被引張り突起の被引張り面には、上記ドアに設けたラッチ機構に関連させた引張りフックが係合している。
【0007】
したがって、上記ドアを開けるために上記ラッチ機構を操作すると、上記引張りフックが上記スライドクランパの上記被引張り突起を引張るので、上記スライドクランパにより上記輸液チューブの一部分が押し潰されて、この輸液チューブが閉塞される。このために、上記輸液チューブ機構を上記輸液ポンプ機構から取外したときに、輸液用液体が被輸液者に意に反して供給されるフリーフローが防止される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公知の輸液装置の場合には、つぎに記載するような欠点がある。
【0009】
すなわち、上記引張りフックは、上記ドアに設けた上記ラッチ機構により操作されるように構成されている。したがって、上記スライドクランパに設けた上記被引張り突起に上記引張りフックを常に確実に係合させるようにするためには、上記引張りフックを上記被引張り突起に対して常に正確に位置合せさせるようにする必要がある。しかも、上記引張りフックが上記被引張り突起に確実に係合しているか否かを外部からは確認することができない。
【0010】
さらに、上記ドアを開けてから上記スライドクランパを上記ベース部材をともなって上記輸液ポンプ機構から取外すときに、上記スライドクランパの上面および下面に親指および人差指を当てがって上記輸液ポンプ機構から取外そうとする輸液装置取扱者の親指が、誤って釈放タブに触れてこの釈放タブを後方に往動させるとともに、上記スライドクランパを誤って後方に押す恐れがある。このために、上記スライドクランパが上記ベース部材に対して相対的に後方に往動する恐れがあるので、上記輸液チューブの一部分の上記押し潰しがこのような誤操作により解除されて、上記輸液チューブが開放される恐れがある。そして、この状態(すなわち、上記ドアが開いた状態)においては、上記輸液チューブは蠕動ポンプによる輸液量制御状態から解放されているので、上述のように輸液チューブが開放されると、輸液用液体が上記輸液チューブ機構の液路を通して被輸液者に意に反して多量に供給されるフリーフローが発生する。
【0011】
本発明は、上記公知の輸液装置の上述のような欠点を比較的簡単な構成でもって効果的に是正し得るようにしたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、その1つの観点によれば、液路を少なくとも部分的に構成するための輸液チューブを含む輸液チューブ機構と、輸液用液体を上記液路を通して移送するポンプ手段を含む輸液ポンプ機構とを備え、上記輸液ポンプ機構は、第1及び第2の押圧部が設けられたドアと、上記液路を選択的に閉塞することができる第1の流れ止め機構が配設された機構本体とを備え、上記輸液チューブ機構は、上記液路を選択的に閉塞することができる第2の流れ止め機構を備え、上記機構本体は、上記第2の流れ止め機構を着脱可能に装着することができる装着部を備え、上記ドアを閉じたときに上記第1の押圧部が上記第1の流れ止め機構の第1の被押圧部を押圧することによって、上記第1の流れ止め機構が上記液路の閉塞を解除する動作を行うとともに、上記ドアを開けたときに上記第1の押圧部が上記第1の被押圧部の押圧を解除することによって、上記第1の流れ止め機構が上記液路を閉塞する動作を行うように構成し、上記第2の流れ止め機構が上記装着部に装着された状態において、上記ドアを閉じたときに上記第2の押圧部が上記第2の流れ止め機構の第2の被押圧部を押圧することによって、上記第2の流れ止め機構が上記液路の閉塞を解除する動作を行うとともに、上記ドアを開けてから上記第2の流れ止め機構の操作部を操作してこの第2の流れ止め機構を上記装着部から取出す操作を行うことによって、上記第2の流れ止め機構が上記液路を閉塞する動作を行うように構成した輸液装置に係るものである。この場合、上記輸液チューブ機構は、上記輸液ポンプ機構に着脱可能に取付けることができる被取付け部をさらに備え、上記輸液ポンプ機構の上記機構本体は、上記被取付け部を差し込んで取付けることができるとともにこの差し込み方向とは逆の方向に抜き出して取外すことができる取付け部をさらに備え、上記第1の流れ止め機構は、上記取付け部と上記装着部との間において上記機構本体に配設され、上記差し込み方向は、上記装着部に装着された上記第2の流れ止め機構側に向う方向であるのが好ましい。
【0013】
また、本発明は、別の1つの観点によれば、液路を少なくとも部分的に構成するための輸液チューブを含む輸液チューブ機構と、輸液用液体を上記液路を通して移送するポンプ手段を含む輸液ポンプ機構とを備え、上記輸液チューブ機構は、上記液路を選択的に閉塞することができる流れ止め機構を備え、上記輸液ポンプ機構は、上記流れ止め機構を着脱可能に装着することができる装着部を備え、上記流れ止め機構は、この流れ止め機構が上記装着部に装着されたときにこの流れ止め機構を上記装着部に係止させることができる係止部と、上記流れ止め機構を上記装着部から取り出す操作を行うときに操作される操作部とを備え、上記操作部を操作して上記流れ止め機構を上記装着部から取り出す操作を行うことによって、上記流れ止め機構が上記液路を閉塞する動作を行うとともに、上記係止部による上記装着部に対する係止が解除されるように構成した輸液装置に係るものである。この場合、上記流れ止め機構は、上記装着部に挿入することによりこの装着部に着脱可能に取付け固定されることができるベース部材と、このベース部材に取付けられたスライドクランパとを備え、上記スライドクランパは、上記ベース部材に対して上記挿入方向とはほぼ直交する方向に往復摺動することができるクランプ部と、上記往復摺動方向とはほぼ直交して延びるように上記クランプ部の一端部に結合されているベース部とを備え、上記クランプ部は、上記輸液ポンプ機構のドアに設けた押圧部によって押圧される被押圧部をその他端部に備え、上記ベース部は、上記挿入方向側の端部に設けられた上記係止部と、上記挿入方向とは反対側の端部に設けられた第1の操作片部とを備え、上記ベース部材は、上記第1の操作片部側とは反対側の側端部に欠如部を形成することによって上記挿入方向とは反対側の端部に設けられた第2の操作片部とを備え、上記操作部は、上記第1および第2の操作片部によって構成され、上記被押圧部が上記押圧部によって押圧されたときに、上記スライドクランパが上記往動方向に摺動して上記液路が開放されるとともに上記係止部による上記装着部に対する上記係止が行われるように構成するのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明を医療用輸液装置に適用した一実施例を「(1)輸液チューブ機構の構成」、「(2)輸液ポンプ機構の構成」および「(3)輸液装置の作用効果」に項分けして図面を参照しつつ説明する。
【0015】
(1)輸液チューブ機構の構成
図1〜図10に示す輸液装置は、輸液ポンプ機構1と、この輸液ポンプ機構1に取付けられて用いられるようにIVチューブとして構成された輸液チューブ機構2とを備えている。そして、輸液チューブ機構2は、図3、図7および図8に示すように、全体として一列になるように順次間接的に連結されている複数の輸液チューブ3〜7と、これらの輸液チューブ3〜7が全体として一列になるようにこれらの輸液チューブ3〜7を連結している複数の連結部材8〜11とを備えている。なお、これら複数の連結部材は、具体的には、点滴筒8、被取付け具9、取付け具10およびチューブ接続具11から成っている。
【0016】
図3および図8に示すように、点滴筒8の上端部には輸液チューブ3の下端部が接続されるとともに、下端部には輸液チューブ4の上端部が接続される。そして、チューブ接続具兼用の被取付け具(すなわち、被取付け部)9の上端部には輸液チューブ4の下端部が接続されるとともに、下端部には輸液チューブ5の上端部が接続される。また、チューブ接続具兼用の取付け具(すなわち、取付け部)10(図8参照)の上端部には輸液チューブ5の下端部が接続されるとともに、下端部には輸液チューブ6の上端部が接続される。なお、図3、図7および図8において、符号12は、取付け具10の上端部の外周面に嵌め込まれた輸液チューブ5の下端部が取付け具10から抜けるのを防止するために輸液チューブ5の下端部の外周面に嵌め込まれた抜け止め用弾性リングである。さらに、チューブ接続具11の上端部には輸液チューブ6の下端部が接続されるとともに、下端部には輸液チューブ7の上端部が接続される。
【0017】
図3に示すように、輸液チューブ機構2は、ビン針13、翼付き針(すなわち、輸液注入針)14およびそれ自体は公知の一対のロールクランパ15、16をさらに備えている。そして、上記ビン針13は、輸液チューブ3の上端部に取付けられる。なお、このビン針13は、薬液などの輸液用液体が収容されて上下逆に配置されている液体収容ビン(図示せず)の栓体(図示せず)に下方から差し込まれる。したがって、この液体収容ビン内の輸液用液体は、ビン針13を通って輸液チューブ3内に流入することができる。また、上記翼付き針14は、輸液チューブ7の上端部に取付けられる。なお、この翼付き針14は、患者などの被輸液者の静脈などの身体に差込まれるので、輸液チューブ7内の輸液用液体は、翼付き針14を通って静脈内などの体内に流入することができる。
【0018】
輸液チューブ機構2の液路(すなわち、ビン針13の先端から翼付き針14の先端までの液路)は、ビン針13、輸液チューブ3〜7、点滴筒8、被取付け具9、取付け具10、チューブ接続具11および翼付き針14から構成される。したがって、輸液チューブ3〜7は、輸液チューブ機構2の上記液路を部分的に構成する。さらに、輸液チューブ3、6には、一対のロールクランパ15、16がそれぞれ取付けられる。したがって、看護士などの輸液装置取扱者がこれらのロールクランパ15または16を手動操作することによって、輸液チューブ3または6の一部分がその弾性に抗して押し潰されるので、これらの輸液チューブ3または6は選択的に閉塞することができる。
【0019】
図1〜図10に示す輸液装置は、図2および図4に示すように、輸液チューブ機構2の輸液チューブ5、6の一部分をその弾性に抗して押し潰すことによりこれらの輸液チューブ5、6を選択的に閉塞させる第1および第2の流れ止め機構21、22を備えている。そして、第1の流れ止め機構21は、後述のように、輸液ポンプ機構1に設けられている。また、第2の流れ止め機構22は、以下に述べるように、輸液チューブ機構2に設けられている。
【0020】
第2の流れ止め機構22は、ベース部材23とスライドクランパ24とから成っている。そして、このベース部材23は、図3、図7および図8に示すように、輸液チューブ機構2の取付け具10に取付けられている。なお、ベース部材23は、左右一対のベース構成ブロック25、26から成っている。そして、これらのベース構成ブロック25、26は、取付け具10を左右から挟み込むように互いに接合されて一体的に結合される。なお、この結合は、ベース構成ブロック26に設けた係合爪27および係合軸(図示せず)をベース構成ブロック25に設けた係合孔28、29にそれぞれ係合させることによって、達成することができる。また、ベース機構ブロック25、26の上面部および中段部分には取付け具10のための凹み部30がそれぞれ設けられている。そして、これらの凹み部30には、取付け具10がそれぞれ嵌め込まれて支持される。また、ベース構成ブロック25、26の下面部には、凹み部31および開口部32がそれぞれ設けられている。そして、凹み部31には輸液チューブ6の径方向における一半部分が嵌め込まれ、この輸液チューブ6の径方向における他半部分は上記開口部32に収容される。
【0021】
スライドクランパ24は、図8〜図10に示すように、ベース部35と、このベース部35からほぼ直交して延びる作動部36とから成っている。そして、ベース部35の先端部分には、係止爪(すなわち、係止部)37が形成されている。また、クランプ部として機能する作動部36には、図8〜図10に示すように、チューブ挿入孔38が形成されている。そして、このチューブ挿入孔38は、輸液チューブ6の径方向における外形とほぼ同じか多少大きい円形部39と、押し潰された輸液チューブ6の径方向における外形とほぼ同じか多少大きいスリット部40と、これらの円形部とスリット部とを連続的に接続している傾斜部41とから成っている。
【0022】
ベース部材23には、図7〜図10に示すように、スライドクランパ24の作動部36が往復摺動可能(換言すれば、往復直線移動可能)に取付けられる。このために、ベース構成ブロック25、26には、摺動用の孔部33、34がそれぞれ設けられている。そして、スライドクランパ24がこれらの孔部33、34にそれぞれ摺動可能に挿入される。
【0023】
図9および図10に示すように、スライドクランパ24のチューブ挿入孔38には、輸液チューブ6が挿入される。したがって、輸液チューブ6の上端部を取付け具10の下端部に接続する場合には、取付け具10に一対のベース構成ブロック25、26を取付けてから、輸液チューブ6の上端部を下方からベース構成ブロック25、26の凹み部31および開口部32ならびにチューブ挿入孔38を通して取付け具10の下端部の開孔に挿入すればよい。この場合、ベース構成ブロック26には、凹み部31よりも十分大きい開口部32が形成されているから、上記挿入を比較的容易に達成することができる。
【0024】
図7〜図10に示すように、ベース部材23の前端部には、欠如部42を形成することによって段部が形成されている。なお、この欠如部(すなわち、段部)42は、ベース構成ブロック25に対してベース構成ブロック26を前方へ突出させることによって構成されている。そして、この突出部分から成る挾持片部(すなわち、操作片部)26aとスライドクランパ24のベース部35の前方部分から成る挾持片部(すなわち、操作片部)35aとによって、左右一対の挾持部(すなわち、操作部)が形成されている。したがって、スライドクランパ24が図9に示す復動状態にあるときに、上記挾持部26a、35aを親指と人差し指とで両側から摘んで押圧力を加えると、スライドクランパ24を図10に示す復動位置へと摺動させることができる。
【0025】
この場合、挾持部26a、35aは、スライドクランパ24の操作部36が往復摺動するベース部材23の摺動用孔部33、34よりも前方に突出した状態で設けられている。したがって、挾持部26a、35aを挾持するための指は作動部36よりも前方に位置しているので、これらの指が作動部36に接触する恐れはない。さらに、スライドクランパ24の作動部36の前端部分の前方側には、後述のように被押圧部として機能する傾斜面43が形成されている。また、ベース構成ブロック25の側面には、後述のように仮係止孔として機能する凹部44が形成されている。
【0026】
(2)輸液ポンプ機構の構成
図1、図2、図4〜図6、図9および図10に示す輸液ポンプ機構1は、ケース51とこのケース51に収納された各種の機構部分とから成る機構本体17と、このケース51の前面を選択的に覆うことができる箱蓋形状のドア52とを備えている。そして、このドア52は、ヒンジ部53、54によって、ケース51の前側端部に往復回動可能に取付けられている。また、ケース51の前面には、図2に示すように、前面パネル55が配設されている。そして、この前面パネル55の上端附近には、輸液チューブ機構2の被取付具9を取付け固定するための取付け部56が設けられている。また、この取付け部56の前面には、被取付け具9を取付け部56に取付けおよび取外しするときに輸液チューブ5を挿通させるための切欠きスリット67が形成されている。
【0027】
図2に示すように、ケース51には、前面パネル55の前面に露出するように、それ自体は従来から周知の蠕動ポンプ57がポンプ手段として配設されている。なお。この蠕動ポンプ57は、取付け部56の下方において上下方向に沿って順次配列された複数の作動フィンガ58を備えている。また、前面パネル55には、取付け部56から蠕動ポンプ57まで、チューブ嵌合用の浅い条溝部59が設けられている。さらに、前面パネル55には、蠕動ポンプ57の側方に隣接して、ドアラッチ用の係止部60が設けられている。
【0028】
図2および図4に示すように、ケース51には、前面パネル55の前面に露出するように、第1の流れ止め機構21が配設されている。このために、前面パネル55には、図5および図6に示すように、蠕動ポンプ57の下方において凹部61が設けられている。そして、前面パネル55には、この凹部61において、左右一対のクランプ片62、63が配設されている。なお、一方のクランプ片62は、可動側クランプ片として機能するものであって、前面パネル55に軸64によって回動可能に取り付けられている。また、他方のクランプ片63は、固定側クランプ片として機能するものであって、前面パネル55に固定されている。
そして、可動側クランプ片62の先端部分の固定側クランプ片63側には、被押圧部として機能する傾斜面66が形成されている。また、左右一対のクランプ片62、63の基端部間には、弾性付勢手段としての反撥用コイルスプリング65が介装されている。したがって、可動側クランプ片62は、軸64を支点として図5の反時計方向(換言すれば、傾斜面66が固定側クランプ片63に近づく方向)に弾性的に付勢されている。
【0029】
図2および図4に示すように、ケース51には、第1の流れ止め機構21の下方において、第2の流れ止め機構22が配設されている。このために、図9および図10に示すように、前面パネル55には、凹部61の下方において、第2の流れ止め機構22の装着部として機能する凹部71が設けられている。そして、第2の流れ止め機構22のベース部材23およびスライドクランパ24がこの凹部71に挿入されて装着される。なお、図9に示すように、この凹部71は、第2の流れ止め機構22(すなわち、ベース部材23およびスライドクランパ24)を挾持部26a、35aを除いてほぼ全体が収容される奥行きおよび高さを有しかつ左右方向においては第2の流れ止め機構22(スライドクランパ24が往動した図9に示す状態)に対して多少の遊びを有している。したがって、第2の流れ止め機構22は、その挾持部26a、35aとこの挾持部26a、35aに隣接した部分とのみが、凹部71から前方(すなわち、ベース部材23およびスライドクランパ24の凹部71への挿入方向とは逆の方向)に突出している。また、前面パネル55の後面には、凹部71に対向するように、光センサ72が配設されている。そして、この光センサ72によって凹部71への第2の流れ止め機構22の装着が検出される。
【0030】
図9および図10に示すように、前面パネル55には、仮止め用の突起体73がベース部材23に対向するように配設されている。そして、この仮止め用突起体73は、弾性付勢手段としての反撥用コイルスプリング74によって、凹部71側に向って弾性的に付勢される。したがって、仮止め用突起体73は、ベース部材23の凹部44に嵌合してベース部材23を仮固定することができる。また、前面パネル55には、凹部71において、係止用突起部(すなわち、装着部71側の係止部)75が設けられている。そして、この係止用突起部75には、スライドクランパ24の係止爪(すなわち、スライドクランパ24側の係止部)37が選択的に係止される。
【0031】
図2および図4に示すように、凹部71の下方には、発光素子と受光素子とから成る気泡センサ76が配設されている。そして、この気泡センサ76によって、輸液チューブ6内の気泡の存在を検出することができる。また、気泡センサ76の上記検出によって、気泡検出ブザー(図示せず)を鳴らすようにすることができる。なお、気泡センサ76は、図4に示すように、上記配設位置に代えて第1の流れ止め機構21と第2の流れ止め機構22との間に配設することもできる。そして、この場合には、気泡センサ76によって、輸液チューブ5内の気泡の存在を検出することができるので、第2の流れ止め機構22によって輸液チューブ6が閉塞された状態でも、この検出された気泡を上方に向って戻してやることができる。さらに、蠕動ポンプ57から凹部71までの間と、凹部71から前面パネル55の下端までの間とにそれぞれチューブ嵌合用の浅い条溝77を設けることができる。
【0032】
図1に示すように、ドア52の前面には、輸液装置に必要な従来から周知の各種の表示部78および各種の操作部79が設けられている。また、ドア52には、ラッチ機構のためのラッチレバー80が設けられている。そして、このラッチレバー80は既述のドアラッチ用係止部60に選択的に係止されるようになっている。また、ケース51の上面には、輸液ポンプ機構1を持ち運ぶのに用いられる把手81が配設されている。
【0033】
図2に示すように、箱蓋形状のドア52の後面には、被取付け具9の逃げのための切り込み82と、取付け部56の逃げのための凹部83と、クランプ片62、63の逃げのための凹部84と、ベース部材23およびスライドクランパ24の逃げのための凹部85と、気泡センサ76の逃げのための凹部86とが設けられている。また、凹部84には、図5に示すように、ドア52を閉じるときに可動側クランプ片62の傾斜面66を押圧するための押圧部として機能する突出部87が設けられている。また、ドア52の後面には、凹部85に隣接して突出部88が設けられている。そして、この突出部88は、図10に示すように、ドア52を閉じるときにスライドクランパ24の傾斜面43を押圧するための押圧部として機能する。さらに、箱蓋形状のドア52の下端部には、輸液チューブ6の逃げのための切込み89が設けられている。
【0034】
ドア52の後面には、蠕動ポンプ57に対向するように、押え板90が配設されている。そして、この押え板90は、ドア52を閉めたときに輸液チューブ5を蠕動ポンプ57に軽く押し付ける機能を有している。なお、図2に示す符号91は、ドア52を開けたときに前面パネル55附近を照明するランプである。
【0035】
(3)輸液装置の作用効果
図1〜図10に示す輸液装置を用いて被輸液者に輸液を行う場合には、まず、輸液装置取扱者はつぎの(a)項〜(d)項に記載の準備操作を行えばよい。
(a)まず、ラッチレバー80を操作して輸液ポンプ機構1のドア52のラッチを解除してから、このドア52を開ける。
(b)ついで、輸液チューブ機構2の被取付け具9を輸液ポンプ機構1の取付け部56に上方から差し込んで取付け固定する。
(c)ついで、輸液チューブ機構2の輸液チューブ5を蠕動ポンプ57の前面および左右一対のクランプ片62、63の先端部前面にそれぞれ添わせるとともに、輸液チューブ機構2のベース部材23とスライドクランパ24とのセットを輸液ポンプ機構1の凹部71に図10に示すように装着し、さらに、輸液チューブ6を気泡センサ76に挟み込む。このとき、輸液ポンプ機構1の仮止め用突起体73は、ベース部材23のベース構成ブロック25の凹部44に嵌合して、ベース部材23を仮止めする。また、ベース部材23が凹部71に装着されたことを光センサ72が検出するので、蠕動ポンプ57が始動可能な状態になる。
(d)ついで、輸液ポンプ機構1のドア52を閉じてから、ラッチレバー80を操作してドア52をラッチする。このとき、ドア52の突出部87がドア52と一体となってヒンジ部53、54を支点として往回動しながら輸液チューブ5を介して可動側クランプ片62の傾斜面66を押圧するので、この可動側クランプ片62は、コイルスプリング65の付勢力に逆らって軸64を支点として図5に示す状態から図6に示す状態へと図5の時計方向に往回動する。このために、一対のクランプ片62、63の先端部前面に添って位置していた輸液チューブ5(換言すれば、輸液チューブ機構2の液路)は、図6に示すように開放状態のままで一対のクランプ片62、63の間に移動する。これと同時に、ドア52の突出部88がドア52と一体となってヒンジ部53、54を支点として図10の矢印Xの方向に往回動しながらスライドクランパ24の傾斜面43を押圧するので、このスライドクランパ24は、ベース部材23に対して側方(図10における左方から右方)に摺動して、図10に示す状態から図9に示す状態へと横方向に直線的に往動する。そして、スライドクランパ24の係止爪37が前面パネル55の係止用突起部75に係止されるので、スライドクランパ24(ひいては、ベース部材23)の前方への抜け止めが施される。したがって、図10に示すようにスライドクランパ24のチューブ挿入孔38のスリット部40に位置していた輸液チューブ6は、チューブ挿入孔38の傾斜部41を経て円形部39に相対的に往動するので、スリット部40の両側縁により挾着されて押し潰されていた閉塞状態から開放状態になる。
【0036】
上述の(a)項〜(d)項に記載した準備操作が終了すると、輸液チューブ5、6は開放状態になるので、輸液装置に従来から周知のようにして輸液動作を行わせることができる。
【0037】
上述の輸液動作を行っている途中などでこの輸液動作を停止させて輸液ポンプ機構1から輸液チューブ5、6を少なくとも部分的に取外したいときには、つぎの(e)項〜(h)項に記載の取外し操作を行えばよい。
(e)まず、前記(a)項に記載のように、ラッチレバー80を操作してドア52のラッチを解除してから、このドア52を開ける。このとき、ドア52の突出部87が図6に示す状態から図5に示す状態を経て可動側クランプ片62からさらに遠ざかるので、左右一対のクランプ片62、63は、輸液チューブ5を図5に示すようにを再び閉塞させる。また、ドア52の突出部88が図9に示す状態から図10の矢印Xの方向とは逆の方向に復回動してスライドクランパ24から遠ざかるので、スライドクランパ24は、図9に示す位置から図10に示す位置へと移動可能な状態になる。
(f)ついで、輸液装置取扱者がベース部材23の挾持片部26aとスライドクランパ24の挾持片部35aとを親指と人差指との間に挾持して、両者が互いに近づくように押圧するとともにベース部材23およびスライドクランパ24を凹部71から外部に引っぱり出す。このとき、スライドクランパ24がベース部材23に対して摺動して図10の右方から左方へと復動するので、輸液チューブ6は、前記(d)項に記載の場合とは逆に、開放状態から閉塞状態になる。
(g)ついで、前記(c)項に記載の場合とは逆に、輸液チューブ5、6を左右一対のクランプ片62、63の間などから取り外す。
(h)ついで、前記(b)項に記載の場合とは逆に、被取付け具9を取付け部56から上方に引き抜いて取り外す。なお、ベース部材23およびスライドクランパ24が凹部71に装着されているときには、上述のような被取付け具9の上方に引き抜いての取外しは、輸液チューブ5が存在するために、被取付け具9を強い力で上方に引っ張って輸液チューブ5をかなり引き伸ばしてからでないと行えない。しかし、この場合には、ベース部材23およびスライドクランパ24が凹部71からすでに取外されているので、上述のような被取付け具9の上方に引き抜いての取外しを容易に行うことができる。
【0038】
上述の(e)項〜(h)項に記載した取外し操作が終了すると、輸液チューブ機構2は輸液ポンプ機構1から取外されるので、必要に応じて、〔従来の技術〕の項で説明したようにして輸液チューブ4〜7内の気泡を点滴筒8に戻してやればよい。また、輸液チューブ機構2を輸液ポンプ機構1に再び取付けたいときには、前記(b)項〜(d)に記載した準備操作を再び行えばよい。
【0039】
上述のとおりであるから、図1〜図10に示す輸液装置は、つぎの(ア)項〜(ハ)項に記載の効果を奏する。
(ア)ドア52が閉じているときに行われる輸液動作中に輸液動作を停止させて輸液チューブ5、6を輸液ポンプ機構1から取外すためにドア52を開けると、第1の流止め機構21によって輸液チューブ5が閉塞される。そして、この状態においては、被取付け具9が輸液チューブ5によって第2の流れ止め機構22と連結されているので、被取付け具9を第2の流れ止め機構22から遠ざかる方向に引っ張って取付け部56から取外すには、被取付け具9を強い力で上方に引っ張って輸液チューブ5をかなり引き伸ばしてからでないと行えず、このために、第1の流れ止め機構21による輸液チューブ5の閉塞が確実に行われる。また、第2の流れ止め機構22を構成するベース部材23およびスライドクランパ24を装着部としての凹部71から取外すときには、第2の流れ止め機構22が輸液チューブ6を閉塞する。したがって、ドア52を開けたときには、第1および第2の流れ止め機構21、22の少なくとも一方によって輸液チューブ5、6の少なくとも一方を確実に閉塞することができるから、輸液チューブ機構の液路における輸液用液体のフリーフローを確実に防止することができる。
(イ)ドア52が閉じられるときには、このドア52に設けた突出部(押圧部)87、88により第1および第2の流れ止め機構21、22の傾斜面(被押圧部)66、43が押圧されて可動側クランプ片62およびスライドクランパ24を往動させるとともに、ドア52が開かれるときには、反撥用コイルスプリング65の弾性付勢力によって可動側クランプ片62が復動されるようにした。したがって、第1および第2の流れ止め機構21、22の動作が確実で構造も比較的簡単である。
(ハ)スライドクランパ24をベース部材23に対してこれら両方の取出し方向とはほぼ直交する方向に復動させてからしか、ベース部材23およびスライドクランパ24を凹部71から外部に取出すことができない。しかも、スライドクランパ24の傾斜面(押圧部)43側の側端部付近には、輸液装置取扱者の指を入れる空間がほとんどない。したがって、ベース部材23およびスライドクランパ24を凹部71から外部に取出すときに、輸液チューブ6を閉塞しているスライドクランパ24を誤動作により往動させて輸液チューブ6を開放状態にする恐れがないから、輸液チューブ機構2の液路における輸液用液体のフリーフローを一層確実に防止することができる。
【0040】
以上において、本発明の一実施例について詳細に説明したが、本発明は、この実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に基づいて各種の変更および修正が可能である。
【0041】
例えば、上述の実施例においては、輸液ポンプ機構1のポンプ手段として輸液ポンプ57を用いたが、輸液用液体に輸液チューブ機構2の液路を移送させる機能を有する他の各種のポンプをこの蠕動ポンプ57に代えて用いることができる。
【0042】
また、上述の実施例においては、左右一対のクランプ片のうちの一方のみを可動側としたが、両方のクランプ片を可動側としてもよい。
【0043】
また、上述の実施例においては、クランパ24は、ベース部材23に対して往復摺動するように構成されているが、摺動以外の方法でベース部材23に対して往復移動するように構成されていてもよい。
【0044】
さらに、上述の実施例においては、本発明を医療用輸液装置に適用したが、医療用以外の精密工学用、その他の用途のものにも同様に適用することができる。
【0045】
【発明の効果】
請求項1および2の発明によれば、輸液ポンプ機構のドアが閉じているときに行われる輸液動作中に輸液動作を停止させて輸液チューブ機構を少なくとも部分的に輸液ポンプ機構から取外すために輸液ポンプ機構のドアを開けると、第1の流止め機構によって輸液チューブ機構の液路が閉塞される。そして、この状態においては、第1の流れ止め機構による輸液チューブ機構の液路の閉塞が確実に行われる。また、第2の流れ止め機構を輸液ポンプ機構の装着部から取外すときには、第2の流れ止め機構が輸液チューブ機構の液路を閉塞する。したがって、ドアを開けたときには、第1および第2の流れ止め機構の少なくとも一方によって、輸液チューブ機構の液路を確実に閉塞することができるから、輸液チューブ機構の液路における輸液用液体のフリーフローを確実に防止することができる。
【0046】
また、請求項1および2の発明によれば、ドアを閉じられるときには、このドアに設けた第1および第2の押圧部により第1および第2の流れ止め機構の第1および第2の被押圧部が押圧されて第1および第2の流れ止め機構による輸液チューブ機構の液路の閉塞が解除されるとともに、ドアが開かれるときには、第1の流れ止め機構により上記液路が閉塞されるようにした。したがって、第1および第2の流れ止め機構の動作が確実で構造も比較的簡単である。
【0047】
また、請求項2の発明によれば、輸液チューブ機構の被取付け部が第2の流れ止め機構と連結されているので、この被取付け部を第2の流れ止め機構から遠ざかる方向に引っ張って輸液ポンプ機構の取付け部から取外すことは容易には行えず、このために、第1の流れ止め機構による輸液チューブの閉塞が確実に行われる。したがって、輸液ポンプ機構のドアを開けたときでも、第2の流れ止め機構を輸液ポンプ機構の装着部から取出すまでは、第1の流れ止め機構によって輸液チューブ機構の液路を確実に閉塞することができる。
【0048】
さらに、請求項3および4の発明によれば、流れ止め機構の操作部を操作してこの流れ止め機構を輸液ポンプ機構の装着部から取出す操作を行うことによって、流れ止め機構が輸液チューブ機構の液路を閉塞するとともに、流れ止め機構の係止部による上記装着部に対する係止を解除したときしか、流れ止め機構を輸液ポンプ機構の装着部から取出すことができない。したがって、流れ止め機構を上記装着部から取出すときに、輸液チューブ機構の液路を閉塞している流れ止め機構が誤動作されて輸液チューブ機構の液路が開放状態になる恐れがないから、輸液チューブ機構の液路における輸液用液体のフリーフローを確実に防止することができる。
【0049】
また、請求項4の発明によれば、スライドクランパをベース部材に対してこれら両方の取出し方向とはほぼ直交する方向に復動させたときしか、ベース部材およびスライドクランパを輸液ポンプ機構の装着部から取出すことができない。したがって、ベース部材およびスライドクランパを上記装着部から取出すときに、輸液チューブ機構の液路を閉塞しているスライドクランパを誤動作により往動させて輸液チューブ機構の液路を開放状態にする恐れがないから、輸液チューブ機構の液路における輸液用液体のフリーフローをさらに確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を医療用輸液装置に適用した一実施例における輸液ポンプ機構の、輸液動作状態における斜視図である。
【図2】図1に示す輸液ポンプ機構の、ドアを開いた状態における斜視図である。
【図3】図2に示す輸液ポンプ機構に用いられる輸液チューブ機構の、部分的に切欠した状態における斜視図である。
【図4】図2に示す輸液ポンプ機構の第1および第2の流れ止め機構附近の斜視図である。
【図5】図4に示す第1の流れ止め機構の、ドアを少し開いた状態における図4のA−A線に沿った断面図である。
【図6】図4に示す第1の流れ止め機構の、ドアを閉じた状態における図4のA−A線に沿った断面図である。
【図7】図4に示す第2の流れ止め機構の、スライドクランパの往動状態における斜視図である。
【図8】図7に示す第2の流れ止め機構の分解斜視図である。
【図9】図7に示す第2の流れ止め機構の、ドアを閉じた状態における図4のB−B線に沿った断面図である。
【図10】図7に示す第2の流れ止め機構の、スライドクランパを復動させかつドアを開いた状態における図4のB−B線に沿った断面図である。
【符号の説明】
1 輸液ポンプ機構
2 輸液チューブ機構
3 輸液チューブ
4 輸液チューブ
5 輸液チューブ
6 輸液チューブ
7 輸液チューブ
9 被取付け具(被取付け部)
17 機構本体
21 第1の流れ止め機構
22 第2の流れ止め機構
23 ベース部材
24 スライドクランパ
26a 挾持片部(第2の操作片部)
35 ベース部
35a 挾持片部(第1の操作片部)
36 作動部(クランプ部)
37 係止爪(係止部)
42 段部(欠如部)
43 傾斜面(第2の被押圧部)
52 ドア
56 取付け部
57 蠕動ポンプ(ポンプ手段)
66 傾斜面(第1の被押圧面)
71 凹部(装着部)
87 突出部(第1の押圧部)
88 突出部(第2の押圧部)

Claims (4)

  1. 液路を少なくとも部分的に構成するための輸液チューブを含む輸液チューブ機構と、輸液用液体を上記液路を通して移送するポンプ手段を含む輸液ポンプ機構とを備え、
    上記輸液ポンプ機構は、第1及び第2の押圧部が設けられたドアと、上記液路を選択的に閉塞することができる第1の流れ止め機構が配設された機構本体とを備え、
    上記輸液チューブ機構は、上記液路を選択的に閉塞することができる第2の流れ止め機構を備え、
    上記機構本体は、上記第2の流れ止め機構を着脱可能に装着することができる装着部を備え、
    上記ドアを閉じたときに上記第1の押圧部が上記第1の流れ止め機構の第1の被押圧部を押圧することによって、上記第1の流れ止め機構が上記液路の閉塞を解除する動作を行うとともに、上記ドアを開けたときに上記第1の押圧部が上記第1の被押圧部の押圧を解除することによって、上記第1の流れ止め機構が上記液路を閉塞する動作を行うように構成し、
    上記第2の流れ止め機構が上記装着部に装着された状態において、上記ドアを閉じたときに上記第2の押圧部が上記第2の流れ止め機構の第2の被押圧部を押圧することによって、上記第2の流れ止め機構が上記液路の閉塞を解除する動作を行うとともに、上記ドアを開けてから上記第2の流れ止め機構の操作部を操作してこの第2の流れ止め機構を上記装着部から取出す操作を行うことによって、上記第2の流れ止め機構が上記液路を閉塞する動作を行うように構成した輸液装置。
  2. 上記輸液チューブ機構は、上記輸液ポンプ機構に着脱可能に取付けることができる被取付け部をさらに備え、
    上記輸液ポンプ機構の上記機構本体は、上記被取付け部を差し込んで取付けることができるとともにこの差込み方向とは逆の方向に抜き出して取外すことができる取付け部をさらに備え、
    上記第1の流れ止め機構は、上記取付け部と上記装着部との間において上記機構本体に配設され、
    上記差込み方向は、上記装着部に装着された上記第2の流れ止め機構側に向う方向である請求項1に記載の輸液装置。
  3. 液路を少なくとも部分的に構成するための輸液チューブを含む輸液チューブ機構と、輸液用液体を上記液路を通して移送するポンプ手段を含む輸液ポンプ機構とを備え、
    上記輸液チューブ機構は、上記液路を選択的に閉塞することができる流れ止め機構を備え、
    上記輸液ポンプ機構は、上記流れ止め機構を着脱可能に装着することができる装着部を備え、
    上記流れ止め機構は、この流れ止め機構が上記装着部に装着されたときにこの流れ止め機構を上記装着部に係止させることができる係止部と、上記流れ止め機構を上記装着部から取り出す操作を行うときに操作される操作部とを備え、
    上記操作部を操作して上記流れ止め機構を上記装着部から取り出す操作を行うことによって、上記流れ止め機構が上記液路を閉塞する動作を行うとともに、上記係止部による上記装着部に対する係止が解除されるように構成した輸液装置。
  4. 上記流れ止め機構は、上記装着部に挿入することによりこの装着部に着脱可能に取付け固定されることができるベース部材と、このベース部材に取付けられたスライドクランパとを備え、
    上記スライドクランパは、上記ベース部材に対して上記挿入方向とはほぼ直交する方向に往復摺動することができるクランプ部と、上記往復摺動方向とはほぼ直交して延びるように上記クランプ部の一端部に結合されているベース部とを備え、
    上記クランプ部は、上記輸液ポンプ機構のドアに設けた押圧部によって押圧される被押圧部をその他端部に備え、
    上記ベース部は、上記挿入方向側の端部に設けられた上記係止部と、上記挿入方向とは反対側の端部に設けられた第1の操作片部とを備え、
    上記ベース部材は、上記第1の操作片部側とは反対側の側端部に欠如部を形成することによって上記挿入方向とは反対側の端部に設けられた第2の操作片部とを備え、
    上記操作部は、上記第1および第2の操作片部によって構成され、
    上記被押圧部が上記押圧部によって押圧されたときに、上記スライドクランパが上記往動方向に摺動して上記液路が開放されるとともに上記係止部による上記装着部に対する上記係止が行われるように構成した請求項3に記載の輸液装置。
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