JP2004166817A - 飾りしつけ縫い方法及びミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】1本針を用いて飾りしつけ縫目を所定間隔おきに任意の縫い方向に形成でき、機構が簡素であり、製造が容易であり、耐久性に優れた飾りしつけ縫いを行なうこと。
【解決手段】鉤1を設けた針2を布を貫通して上下直線往復運動させるように駆動する針駆動機構10と、縫い糸が刺し通され針に同期して前進後退往復運動するようにルーパ61を駆動するルーパ駆動機構60と、ルーパに刺し通された縫い糸を捌く糸スプレッダー62を針及びルーパに同期して駆動する糸スプレッダー駆動機構110と、針及びルーパに同期して鉤を閉塞して縫い糸が鉤に引掛けられている状態を維持する開閉ピンを駆動する開閉ピン駆動機構160とを備えている。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飾りしつけ縫い方法及びミシンに係り、特に1本針を用いて飾りしつけ縫目を所定間隔おきに任意の縫い方向に形成できる飾りしつけ縫い方法及びミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、洋服の襟やポケットには、手縫いと同じ縫目(ISO 4915:1991(E/F) CLASS 200 Stitch Type 209)でハンドステッチが行われている。
このハンドステッチを実行する幾つかのミシンが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
また、このハンドステッチの代わりに、ISO 4915:1991(E/F) CLASS 100 Stitch Type 104として規定された擬似ハンドステッチ縫目がある(図11)。
この擬似ハンドステッチを実行する方法又はミシンが知られている(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
【0003】
【特許文献1】特公昭58−357号公報 (第4図、第9図)
(=米国特許第4,122,787号明細書)
【特許文献2】特開平4−183494号公報 (第3図、第13図)
【特許文献3】特公昭55−35481号公報 (第6図、第7図)
【特許文献4】特公平4−3234号公報 (第7図、第14図)
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のハンドステッチミシンは、機構が極めて複雑であり、製造やメンテナンスが面倒であり、製造費が高額になるという難点がある。
一方、従来の擬似ハンドステッチ方法又はミシンは、2本針、2個のルーパを使用し、又は1本針、1個の釜、2個のフックを使用するので、機構が複雑であり、高価な部品を必要とし、製造が面倒であり、耐久性に劣るという多くの難点があった。
【0004】
本発明は上述した難点に鑑みなされたもので、1本針を用いて飾りしつけ縫目を所定間隔おきに任意の縫い方向に形成でき、機構が簡素であり、製造が容易であり、耐久性に優れた飾りしつけ縫い方法及びミシンを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するため本発明の飾りしつけ縫い方法は、鉤を設けた針を布を貫通して上下直線往復運動させ針に同期して前進後退往復運動するルーパとの協働によりルーパに刺し通されている縫い糸を絡めて布の上面に飾りしつけ縫目を形成して飾りしつけ縫いを行うにあたり、第1運針時に針を布を貫通して下降させ、針の鉤に縫い糸を引掛け、鉤を閉塞して縫い糸が鉤に引掛けられている状態を維持しながら針を布の上面を越えて上昇させ、ルーパを後退点で滞留させ、布を1縫目分布送りし、第2運針時に縫い糸が鉤に引掛けられている状態で針を布を貫通して下降させ、鉤を開放して鉤に引掛けられている縫い糸を前進しつつあるルーパの剣先で掬って縫い糸を鉤から外し、針を布の上面を越えて上昇させ、布を1縫目間分布送りし、第3運針時に針を布を貫通して下降させて後退しつつあるルーパに刺し通された縫い糸を針の上昇時に鉤に引掛け、鉤を閉塞して縫い糸が鉤に引掛けられている状態を維持しながら針を布の上面を越えて上昇させると共に、1縫目前に掬った縫い糸をルーパから解放し、ルーパを後退点で滞留させ、第2運針、第3運針の動作を順次繰り返すことから成る。
【0006】
この飾りしつけ縫い方法では、第1運針時に針の鉤に縫い糸を引掛ける前にルーパに刺し通された縫い糸は拡開される。
この飾りしつけ縫い方法では、第2運針時にルーパの剣先が縫い糸を掬うために針が最下位点の位置にある時点から第2運針時にルーパの剣先が縫い糸を掬う迄に鉤を閉塞して縫い糸が鉤に引掛けられている状態が維持される。
【0007】
この飾りしつけ縫い方法では、第2運針時にルーパの剣先が縫い糸を掬う動作は針が最下位点の直上の位置で行なわれる。
また、本発明の飾りしつけ縫いミシンは、鉤を設けた針を布を貫通して上下直線往復運動させるように駆動する針駆動機構と、縫い糸が刺し通され針に同期して前進後退往復運動するようにルーパを駆動するルーパ駆動機構と、ルーパに刺し通された縫い糸を捌く糸スプレッダーを針及びルーパに同期して駆動する糸スプレッダー駆動機構と、針及びルーパに同期して鉤を閉塞して縫い糸が鉤に引掛けられている状態を維持する開閉ピンを駆動する開閉ピン駆動機構とを備えることにより、針、ルーパ、糸スプレッダー及び開閉ピンの協働によりルーパに刺し通されている縫い糸を絡めて布の上面に飾りしつけ縫目を形成して飾りしつけ縫いを行う飾りしつけ縫いミシンであって、針駆動機構、ルーパ駆動機構、糸スプレッダー駆動機構及び開閉ピン駆動機構は、第1運針時に針を布を貫通して下降させ、針の鉤に縫い糸を引掛け、開閉ピンにより鉤を閉塞して縫い糸が鉤に引掛けられている状態を維持しながら針を布の上面を越えて上昇させ、ルーパを後退点で滞留させ、布を1縫目分布送りし、第2運針時に縫い糸が鉤に引掛けられている状態で針を布を貫通して下降させ、開閉ピンにより鉤を開放して鉤に引掛けられている縫い糸を前進しつつあるルーパの剣先で掬って縫い糸を鉤から外して糸スプレッダーによりルーパに保持し、針を布の上面を越えて上昇させ、布を1縫目間分布送りし、第3運針時に針を布を貫通して下降させて後退しつつあるルーパに刺し通された縫い糸を糸スプレッダーにより拡開し針の上昇時に鉤に引掛け、鉤を閉塞して縫い糸が鉤に引掛けられている状態を維持しながら針を布の上面を越えて上昇させると共に、1縫目前に掬った縫い糸をルーパから解放し、ルーパを後退点で滞留させ、第2運針、第3運針の動作を順次繰り返すように針、ルーパ、糸スプレッダー及び開閉ピンを協働して作動させることから成る。
この飾りしつけ縫いミシンは、第2運針時にルーパの剣先が縫い糸を掬うために針が最下位点の位置にある時点から第2運針時にルーパの剣先が縫い糸を掬う迄に鉤を閉塞して縫い糸が鉤に引掛けられている状態を維持する閉鎖カバーが設けられる。
この飾りしつけ縫いミシンでは、第2運針時にルーパの剣先が縫い糸を掬う動作は針が最下位点の直上の位置で行なわれる。
この飾りしつけ縫い方法及びミシンによれば、1本針を用いて飾りしつけ縫目を所定間隔おきに任意の縫い方向に形成でき、機構が簡素であり、製造が容易であり、耐久性に優れたものとなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の飾りしつけ縫い方法及びミシンをその好ましい実施の形態例について図面にしたがって説明する。
図1に示すように、本発明の飾りしつけ縫いミシンは、本体Bに設けられたモータMと、モータMからベルトVによりプーリPを介して回転駆動される上軸11とを備えている。
飾りしつけ縫いミシンは、鉤1を設けた針2を布3(図7)を貫通して上下直線往復運動させるように駆動する針駆動機構10を備えている。
図2に示すように、針駆動機構10は、上軸11の一端に固着されたクランク12に連結されたクランクロッド13が針2を取付けた針留14に連結ピン15を介して連結され、針留14が本体Bに上下に摺動自在に取付けた針棒16に沿って上下に駆動し、針2が上下直線往復運動するように構成されている。
図3に示すように、針棒16の下端には開閉ピン留162が固着されている。開閉ピン留162には針2と開閉ピン161が貫通する開孔163が穿設されている。針2には、縫い糸4(図6)を引掛けるための鉤1と、針2の鉤1側に設けられ開閉ピン161が摺動する溝164とが設けられている。
開閉ピン161は止めネジ165によって開閉ピン留162に固定され開孔163を通って針棒16の上下運動に伴い針2の溝164に沿って摺動する。
飾りしつけ縫いミシンは、縫い糸4が刺し通され針2に同期して前進後退往復運動するようにルーパ61を駆動するルーパ駆動機構60を備えている(図1)。上軸11は歯数比1:1の第1のスパイラルギア63a、63bを介して回転駆動される縦軸64から歯数比1:2の第2のスパイラルギア63c、63dを介してルーパ駆動機構60を駆動する横軸65に伝達されている。横軸65は本体Bに回転自在に設けられ、上軸11と直交して配置されている。
図4に示すように、ルーパ駆動機構60は、横軸65の一端に固着された平面変形溝カム66により摺動枠68に固着されたピン70に回転自在に取付られたカムフロワ67を従動させ、摺動枠68が本体Bに取付られた案内軸69と横軸65で案内される案内溝68aに沿って線形的に摺動し、ピン70がルーパ駆動リンク71を介して駆動腕72でルーパ軸73を揺動させ、ルーパ取付腕74に取付られたルーパ61に伝達される。これによりルーパ駆動機構60は、縫い糸4が刺し通され針2に同期して前進後退往復運動するべくルーパ61を駆動するように構成されている。なお、ルーパ61には、その剣先61aの後方上面に、刺し通された縫い糸4の糸出口61b(図6)が形成されている。
飾りしつけ縫いミシンは、ルーパ61に刺し通された縫い糸4を捌く糸スプレッダー62を針2及びルーパ61に同期して駆動する糸スプレッダー駆動機構110を備えている(図1)。
図5に示すように、糸スプレッダー駆動機構110は、横軸65の中間部に固着された三角カム111によりヨークカムフロワ112を従動させ、ヨークカムフロワ112がそのヨーク連結部113を介して糸スプレッダー駆動腕114を揺動し、ルーパ61にピン62cで枢着されバネ115で図5で見て時計方向(縫目の形成方向)に弾撥された糸スプレッダー62の突起62aに伝達される。これにより糸スプレッダー駆動機構110は、ルーパ61に刺し通された縫い糸4を捌く糸スプレッダー62を針2及びルーパ61に同期して駆動するように構成されている。なお、糸スプレッダー62の先端部には縫い糸4を捌くためのフック62bが形成されている。
飾りしつけ縫いミシンは、針2及びルーパ61に同期して鉤1を閉塞して縫い糸4が鉤1に引掛けられている状態を維持する開閉ピン161を駆動する開閉ピン駆動機構160を備えている(図1)。
図2、図3に示すように、開閉ピン駆動機構160は、上軸11に固着される偏心カム165により開閉ピン駆動ロッド166を往復揺動させて第1のピン167で連結され軸174で本体Bに回転自在に設けられたロッド168の第1の腕169を往復揺動させ、ロッド168の第2の腕170により第2のピン171で連結された連結リンク172から針棒16と一体的に取付られた針棒抱き173を介して針棒16を駆動し、開閉ピン留162を介して固着された開閉ピン161を駆動する。これにより開閉ピン駆動機構160は、針2及びルーパ61に同期して鉤1を閉塞して縫い糸4が鉤1に引掛けられている状態を維持し開閉ピン161を駆動するように構成されている。
基本的に、本発明の飾りしつけ縫いミシンは、針2、ルーパ61、糸スプレッダー62及び開閉ピン161の協働によりルーパ61に刺し通されている縫い糸4を絡めて布3の上面に飾りしつけ縫目3a、下面にしつけ縫目3bを形成して飾りしつけ縫いを行う機能を実行するように構成されている(図7)。
【0009】
この飾りしつけ縫いミシンは、針駆動機構10、ルーパ駆動機構60、糸スプレッダー駆動機構110及び開閉ピン駆動機構160により、第1運針時に針2を布3を貫通して下降させ、針2の鉤1に縫い糸4を引掛け、開閉ピン161により鉤1を閉塞して縫い糸4が鉤1に引掛けられている状態を維持しながら針2を布3の上面を越えて上昇させ、ルーパ61を後退点で滞留させ、布3を1縫目分t(図11)布送りし、第2運針時に縫い糸4が鉤1に引掛けられている状態で針2を布3を貫通して下降させ、開閉ピン161により鉤1を開放して鉤1に引掛けられている縫い糸4を前進しつつあるルーパ61の剣先61aで掬って縫い糸4を鉤1から外して糸スプレッダー62によりルーパ61に保持し、針2を布3の上面を越えて上昇させ、布3を1縫目間分布送りし、第3運針時に針2を布3を貫通して下降させて後退しつつあるルーパ61に刺し通された縫い糸4を糸スプレッダー62により拡開し針2の上昇時に鉤1に引掛け、鉤1を閉塞して縫い糸4が鉤1に引掛けられている状態を維持しながら針2を布3の上面を越えて上昇させると共に、1縫目前に掬った縫い糸4をルーパ61から解放し、ルーパ61を後退点で滞留させ、第2運針、第3運針の動作を順次繰り返すように針2、ルーパ61、糸スプレッダー62及び開閉ピン161を協働して作動させる機能をシーケンシャルに実行するように構成されている。
図6に示すように、この飾りしつけ縫いミシンは、第2運針時にルーパ61の剣先61aが縫い糸4を掬うために針2が最下位点LDPの位置にある時点から第2運針時にルーパ61の剣先61aが縫い糸4を掬う迄に鉤1を閉塞して縫い糸4が鉤1に引掛けられている状態を維持する閉鎖カバー180が設けられる。閉鎖カバー180は止めねじ(図示せず)で本体Bに固定されている。
この飾りしつけ縫いミシンは、第2運針時にルーパ61の剣先61aが縫い糸4を掬う動作は針2が最下位点LDPの直上の位置で行なわれる。
このように構成された飾りしつけ縫いミシンにおいて、針駆動機構10、ルーパ駆動機構60、糸スプレッダー駆動機構110及び開閉ピン駆動機構160を駆動させ、鉤1を設けた針2を布3を貫通して上下直線往復運動させ針2に同期して前進後退往復運動するルーパ61との協働によりルーパ61に刺し通されている縫い糸4を絡めて布3の上面に飾りしつけ縫目3a(図7)を形成して飾りしつけ縫いを行うものである(図8(a)〜図8(e))。
即ち、モータMからベルトVを介してプーリPにより上軸11が回転駆動され、第1運針時に、針駆動機構10により上軸11の一端に固着されたクランク12に連結されたクランクロッド13が針2を取付けた針留14に連結ピン15を介して駆動され、針留14が本体Bに上下に摺動自在に取付けた針棒16に沿って下方向に駆動され、針2を下降させルーパ61を後退させる(図8(a))。
開閉ピン駆動機構160は、上軸11に固着される偏心カム165により開閉ピン駆動ロッド166を往復揺動させて第1のピン167で連結され軸174で本体Bに回転自在に設けられたロッド168の第1の腕169を往復揺動させ、ロッド168の第2の腕170により第2のピン171で連結された連結リンク172から針棒16と一体的に取付られた針棒抱き173を介して針棒16を駆動し、開閉ピン留162を介して固着された開閉ピン161を駆動する。開閉ピン駆動機構160で開閉ピン161により針2の鉤1を閉塞して針2を布3を貫通し、開閉ピン駆動機構160で開閉ピン161により針2の鉤1を開く。糸スプレッダー駆動機構110で横軸65の中間部に固着された三角カム111によりヨークカムフロワ112を従動させ、ヨークカムフロワ112がそのヨーク連結部113を介して糸スプレッダー駆動腕114を揺動し、ルーパ61にピン62cで枢着されバネ115で図5で見て時計方向(縫目の形成方向)に弾撥された糸スプレッダー62の突起62aに伝達される。針2は糸スプレッダー62がルーパ61に刺し通された縫い糸4を捌いて糸出口61b、フック62bで拡開した状態で下降される(図8(b))。
ルーパ駆動機構60により横軸65の一端に固着された平面変形溝カム66により摺動枠68に固着されたピン70に回転自在に取付られたカムフロワ67を従動させ、摺動枠68が本体Bに取付られた横軸65と案内軸69に沿って線形的に摺動し、ピン70がルーパ駆動リンク71を介して駆動腕72でルーパ軸73を揺動させ、ルーパ取付腕74に取付られたルーパ61に伝達される。針2が最下位点LDPから上昇するときルーパ61の後退に伴い縫い糸4が針2に当接し針2の鉤1に縫い糸4を引掛ける(図8(c))。
開閉ピン駆動機構160で開閉ピン161により針2の鉤1を閉塞して縫い糸4が鉤1に引掛けられている状態を維持しながら針2を布3の上面を越えて上昇させられる(図8(d))。
ルーパ61を後退点で滞留させ、布3を1縫目分t(図11)布送りする(図8(e))。
第2運針時に縫い糸4が鉤1に引掛けられている状態で針2を布3を貫通して下降させ、開閉ピン駆動機構160により開閉ピン161で鉤1を開放して鉤1に引掛けられている縫い糸4を、閉鎖カバー180で縫い糸4が鉤1に引掛けられている状態を維持しながら、針2の最下位点LDPの直上の位置において前進しつつあるルーパ61の剣先61aで掬う(図9(a))。縫い糸4を鉤1から外し、掬った縫い糸4をルーパ61で掛け止めされた状態で針2を布3の上面を越えて上昇させ、布3を1縫目間分r(図11)布送りする(図9(b))。
第3運針時に針2を布3を貫通して下降させ、糸スプレッダー駆動機構110の糸スプレッダー62で縫い糸4を拡開すると共に、ルーパ61に掛け止めされた縫い糸4の糸ループをルーパ61の後方に保持した状態で針2は拡開された縫い糸4と縫い糸4の糸ループの間に下降させる(図10(a))。
後退しつつあるルーパ61に刺し通され糸スプレッダー62で拡開された縫い糸4を針2が最下位点LDPから上昇するときルーパ61の後退に伴い縫い糸4が針2に当接し針2の鉤1に縫い糸4を引掛ける(図10(b))。開閉ピン駆動機構160により開閉ピン161で鉤1を閉塞して縫い糸4が鉤1に引掛けられている状態を維持しながら針2を布3の上面を越えて上昇させると共に、ルーパ61に掛け止めされた縫い糸4をルーパ61から解放して、ルーパ61に掛け止めされた縫い糸4のループの中を通って鉤1に引掛けられている縫い糸4が上昇することになり、ルーパ61は後退点で滞留される(図10(c))。
この飾りしつけ縫い方法は、以上の第2運針、第3運針の動作を順次繰り返すことから成る。
このように1本針を用いて布3の上面に飾りしつけ縫目3a(図7、図11)を形成して飾りしつけ縫いを行なうことができる。
この場合、糸スプレッダーの糸捌きにより目跳びの発生が回避されるので一定長の飾りしつけ縫目を所定間隔おきに1目毎に任意の縫い方向に形成できる。
【0010】
この飾りしつけ縫い方法及びミシンによれば、1本針を用いて飾りしつけ縫目を所定間隔おきに任意の縫い方向に形成できるのでパッチワークやキルトの縫製に好適で、而も、機構が簡素であり、製造が容易であり、耐久性に優れたものとなる。
【0011】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の飾りしつけ縫い方法及びミシンによれば、1本針を用いて飾りしつけ縫目を所定間隔おきに任意の縫い方向に形成でき、機構が簡素であり、製造が容易であり、耐久性に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による飾りしつけ縫いミシンの全体を示す斜視図。
【図2】本発明による飾りしつけ縫いミシンの針駆動機構と開閉ピン駆動機構の形態例を示す斜視図。
【図3】本発明による飾りしつけ縫いミシンの針と開閉ピンの形態例を示す斜視図。
【図4】本発明による飾りしつけ縫いミシンのルーパ駆動機構を示す斜視図。
【図5】本発明による飾りしつけ縫いミシンの糸スプレッダー駆動機構を示す斜視図。
【図6】本発明による飾りしつけ縫いミシンの針、ルーパ及び閉鎖カバーを示す斜視図。
【図7】本発明による飾りしつけ縫いミシンで形成される縫目を示す斜視図。
【図8】本発明による飾りしつけ縫いミシンにおける第1運針を示す動作斜視図。
【図9】本発明による飾りしつけ縫いミシンにおける第2運針を示す動作斜視図。
【図10】本発明による飾りしつけ縫いミシンにおける第3運針を示す動作斜視図。
【図11】飾りしつけ縫目を示す断面図。
【符号の説明】
1・・・・・鉤
2・・・・・針
3・・・・・布
4・・・・・縫い糸
10・・・・・針駆動機構
61・・・・・ルーパ
61a・・・・・剣先
60・・・・・ルーパ駆動機構
62・・・・・糸スプレッダー
110・・・・・糸スプレッダー駆動機構
160・・・・・開閉ピン駆動機構
161・・・・・開閉ピン
180・・・・・閉鎖カバー
LDP・・・・・最下位点
t・・・・・1縫目分
r・・・・・1縫目間分
3a・・・・・しつけ縫目

Claims (7)

  1. 鉤を設けた針を布を貫通して上下直線往復運動させ前記針に同期して前進後退往復運動するルーパとの協働により前記ルーパに刺し通されている縫い糸を絡めて前記布の上面に飾りしつけ縫目を形成して飾りしつけ縫いを行う飾りしつけ縫い方法であって、
    第1運針時に前記針を前記布を貫通して下降させ、前記針の前記鉤に前記縫い糸を引掛け、前記鉤を閉塞して前記縫い糸が前記鉤に引掛けられている状態を維持しながら前記針を前記布の上面を越えて上昇させ、前記ルーパを後退点で滞留させ、前記布を1縫目分布送りし、
    第2運針時に前記縫い糸が前記鉤に引掛けられている状態で前記針を前記布を貫通して下降させ、前記鉤を開放して前記鉤に引掛けられている前記縫い糸を前進しつつある前記ルーパの剣先で掬って前記縫い糸を前記鉤から外し、前記針を前記布の上面を越えて上昇させ、前記布を1縫目間分布送りし、
    第3運針時に前記針を前記布を貫通して下降させて後退しつつある前記ルーパに刺し通された前記縫い糸を前記針の上昇時に前記鉤に引掛け、前記鉤を閉塞して前記縫い糸が前記鉤に引掛けられている状態を維持しながら前記針を前記布の上面を越えて上昇させると共に、1縫目前に掬った縫い糸を前記ルーパから解放し、前記ルーパを後退点で滞留させ、
    前記第2運針、前記第3運針の動作を順次繰り返すことを特徴とする飾りしつけ縫い方法。
  2. 前記第1運針時に前記針の前記鉤に前記縫い糸を引掛ける前に前記ルーパに刺し通された前記縫い糸を拡開することを特徴とする請求項1記載の飾りしつけ縫い方法。
  3. 前記第2運針時に前記ルーパの剣先が前記縫い糸を掬うために前記針が最下位点の位置にある時点から前記第2運針時に前記ルーパの剣先が前記縫い糸を掬う迄に前記鉤を閉塞して前記縫い糸が前記鉤に引掛けられている状態を維持することを特徴とする請求項1記載の飾りしつけ縫い方法。
  4. 前記第2運針時に前記ルーパの剣先が前記縫い糸を掬う動作は前記針が最下位点の直上の位置で行うことを特徴とする請求項1記載の飾りしつけ縫い方法。
  5. 鉤を設けた針を布を貫通して上下直線往復運動させるように駆動する針駆動機構と、縫い糸が刺し通され前記針に同期して前進後退往復運動するようにルーパを駆動するルーパ駆動機構と、前記ルーパに刺し通された前記縫い糸を捌く糸スプレッダーを前記針及び前記ルーパに同期して駆動する糸スプレッダー駆動機構と、前記針及び前記ルーパに同期して前記鉤を閉塞して前記縫い糸が前記鉤に引掛けられている状態を維持する開閉ピンを駆動する開閉ピン駆動機構とを備えることにより、前記針、前記ルーパ、前記糸スプレッダー及び前記開閉ピンの協働により前記ルーパに刺し通されている前記縫い糸を絡めて前記布の上面に飾りしつけ縫目を形成して飾りしつけ縫いを行う飾りしつけ縫いミシンであって、
    前記針駆動機構、前記ルーパ駆動機構、前記糸スプレッダー駆動機構及び前記開閉ピン駆動機構は、
    第1運針時に前記針を前記布を貫通して下降させ、前記針の前記鉤に前記縫い糸を引掛け、前記開閉ピンにより前記鉤を閉塞して前記縫い糸が前記鉤に引掛けられている状態を維持しながら前記針を前記布の上面を越えて上昇させ、前記ルーパを後退点で滞留させ、前記布を1縫目分布送りし、
    第2運針時に前記縫い糸が前記鉤に引掛けられている状態で前記針を前記布を貫通して下降させ、前記開閉ピンにより前記鉤を開放して前記鉤に引掛けられている前記縫い糸を前進しつつある前記ルーパの剣先で掬って前記縫い糸を前記鉤から外して前記糸スプレッダーにより前記ルーパに保持し、前記針を前記布の上面を越えて上昇させ、前記布を1縫目間分布送りし、
    第3運針時に前記針を前記布を貫通して下降させて後退しつつある前記ルーパに刺し通された前記縫い糸を前記糸スプレッダーにより拡開し前記針の上昇時に前記鉤に引掛け、前記鉤を閉塞して前記縫い糸が前記鉤に引掛けられている状態を維持しながら前記針を前記布の上面を越えて上昇させると共に、1縫目前に掬った縫い糸を前記ルーパから解放し、前記ルーパを後退点で滞留させ、
    前記第2運針、前記第3運針の動作を順次繰り返す、
    ように前記針、前記ルーパ、前記糸スプレッダー及び前記開閉ピンを協働して作動させることを特徴とする飾りしつけ縫いミシン。
  6. 前記第2運針時に前記ルーパの剣先が前記縫い糸を掬うために前記針が最下位点の位置にある時点から前記第2運針時に前記ルーパの剣先が前記縫い糸を掬う迄に前記鉤を閉塞して前記縫い糸が前記鉤に引掛けられている状態を維持する閉鎖カバーを設けたことを特徴とする請求項5記載の飾りしつけ縫いミシン。
  7. 前記第2運針時に前記ルーパの剣先が前記縫い糸を掬う動作は前記針が最下位点の直上の位置で行うことを特徴とする請求項5記載の飾りしつけ縫いミシン。
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MD4187C1 (ro) * 2011-03-24 2013-06-30 СИЛОЧ Харалампие Procedeu de formare a cusăturilor încheiate în două fire într-un rând şi/sau mai multe rânduri de cusături în lanţ cu un singur fir, legate cu un fir suplimentar şi dispozitiv pentru realizarea acestuia la maşini de cusut

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