JP2004164296A - Dp袋の自動発注方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各取引先のDP袋の在庫数量を自動的に把握し、在庫切れが起きないようにDP袋を自動発注することができようにする。
【解決手段】DP袋の入荷受付時等にDP袋のDP袋情報(取引先コードと受付ナンバーからなるバーコード)を読み取り(ステップS10)、DP袋の数量を同一の取引先ごとにカウントすることにより、各取引先のDP袋の日々の使用数量を算出する(ステップS12)。各取引先のDP袋の日々の使用数量に基づいて各取引先のDP袋の次月使用予定数量Aを算出し(ステップS14)、また、各取引先に納品したDP袋の総数量から各取引先のDP袋の日々の使用数量を減算することにより各取引先のDP袋の在庫数量Bを算出する(ステップS16)。そして、各取引先が維持すべきDP袋の在庫数量(0.5A)よりも実際の在庫数量Bが少なくなると、DP袋を自動発注する(ステップS20)。
【選択図】 図20

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はDP袋の自動発注方法に係り、特にフイルムやプリント写真を入れるためのDP(Developing and Printing)袋の各取引先での在庫数量を管理し、各取引先に納品すべきDP袋を自動的に発注するDP袋の自動発注方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
取次店やカメラ店などの取引先は、ユーザが持参したフイルム等を預かり、これをDP袋に入れるとともに、DP袋に注文内容を記入してプリント注文の受け付けを行う。各取引先で受け付けられたDP袋は集荷され、工場に入荷される。工場に入荷されたDP袋は、注文内容に応じて仕分けられ、注文内容に応じた生産工程を経由するとともに、DP袋での注文内容に応じた製品が生産される。
【0003】
このようにして生産されたプリント写真などの製品は、DP袋とともに取引先に出荷される。
【0004】
とろこで、DP袋は商品ではないため、各取引先は、DP袋の在庫数量を正確に管理していない場合が多く、DP袋の在庫数量が僅かになってから至急、DP袋の納品を依頼する場合がある。
【0005】
しかしながら、DP袋には、取引先を示す取引先コードと受付ナンバーとを示すバーコード(DP袋情報)を印刷する必要があるため、印刷所に対して取引先に応じたDP袋の発注を行う必要があるが、DP袋の印刷所への発注からDP袋が取引先に納品されるまでには4日程度かかる。そして、DP袋が発注されてから納品されるまでの間にDP袋の在庫切れが生じると、取引先での受付業務ができなくなるという問題が生じる。
【0006】
従来、この問題を解決するために、各取引先を管轄する集配拠点などでは、各取引先ごとにDP袋の在庫を用意し、取引先からのDP袋の納品の依頼に対して直ちに納品できるように備えている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、各取引先でのDP袋の使用数量は一律ではなく、集配拠点などで、各取引先でのDP袋の使用数量を考慮して各取引先ごとにDP袋の在庫を用意するのは煩雑であり、またDP袋の発注や配送の手配なども煩雑であるという問題がある。更に、各取引先ごとにDP袋の在庫を保管するためのスペースを確保する必要もある。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、各取引先のDP袋の在庫数量を自動的に把握し、在庫切れが起きないようにDP袋を自動発注することができ、また無駄な在庫の発生や取引先でのDP袋の無駄づかいを抑制することができるDP袋の自動発注方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために請求項1に係る発明は、フイルムやプリント写真を入れるためのDP袋であって、少なくとも集配先である取引先を示す取引先コードを含むユニークなDP袋情報が付加されたDP袋の各取引先における在庫を管理し、各取引先のDP袋の在庫数量に基づいて各取引先に納品すべきDP袋を自動的に発注するDP袋の自動発注方法であって、
(a) 各取引先から集荷したDP袋の入荷から該DP袋によって注文を受け付けた製品の出荷までの適宜の期間に各DP袋のDP袋情報を読み取ることにより、各取引先のDP袋の日々の使用数量を求める工程と、
(b) 前記工程(a) で求めた各取引先のDP袋の日々の使用数量に基づいて各取引先のDP袋の次月の使用予定数量を求める工程と、
(c) 各取引先に納品したDP袋の数量から前記工程(a) で求めた各取引先のDP袋の日々の使用数量を減算することにより各取引先のDP袋の在庫数量を算出する工程と、
(d) 前記工程(b) で求めた各取引先のDP袋の次月の使用予定数量に基づいて各取引先が維持すべきDP袋の在庫数量を求める工程と、
(e) 前記工程(c) で求めた各取引先のDP袋の在庫数量が、前記工程(d) で求めた各取引先が維持すべきDP袋の在庫数量よりも少なくなると、該当する取引先に対して納品するためのDP袋を自動発注する工程と、
を含むことを特徴としている。
【0010】
即ち、各取引先から集荷したDP袋は集配ラボの工場に入荷されるが、例えばDP袋の入荷受付時等にDP袋のDP袋情報を読み取り、DP袋の数量を同一の取引先ごとにカウントすることにより、各取引先のDP袋の日々の使用数量を求めるようにしている。尚、DP袋情報には、取引先を示す取引先コードが含まれているため、DP袋情報の読み取りにより、取引先ごとのDP袋の使用数量を知ることができる。
【0011】
このようにして求めた各取引先のDP袋の日々の使用数量に基づいて各取引先のDP袋の次月の使用予定数量を求め、一方、各取引先に納品したDP袋の数量から各取引先のDP袋の日々の使用数量を減算することにより各取引先のDP袋の実際の在庫数量を算出する。
【0012】
そして、各取引先のDP袋の次月の使用予定数量に基づいて各取引先が維持すべきDP袋の在庫数量を求め、この維持すべき在庫数量よりも実際の在庫数量が少なくなると、該当する取引先に対して納品するためのDP袋を自動発注するようにしている。
【0013】
請求項2に示すように前記工程(b) は、前記工程(a) で求めた各取引先のDP袋の日々の使用数量の直近7日間の使用数量の合計に4を乗算し、その乗算値を各取引先のDP袋の次月の使用予定数量とすることを特徴としている。これによれば、直近の1週間の日々の使用数量が反映された次月の使用予定数量を求めることができる。尚、直近の1カ月間の日々の使用数量を合計して次月の使用予定数量を求めるようにしてもよい。
【0014】
請求項3に示すように前記工程(d) は、前記工程(b) で求めた各取引先のDP袋の次月の使用予定数量に1以下の在庫率を乗算し、その乗算値を各取引先が保管すべきDP袋の在庫数量とすることを特徴としている。尚、前記在庫率としては、例えば、0.4 〜0.6 程度が好ましい。
【0015】
請求項4に示すように各取引先ごとのDP袋の発注数量を予め設定管理し、前記工程(e) では、取引先に応じて設定された発注数量のDP袋を発注することを特徴としている。即ち、取引先ごとに次月のDP袋の使用予定数量が異なるため、DP袋の発注数量も取引先ごとに設定できるようにしている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係るDP袋の自動発注方法の好ましい実施の形態について詳説する。
[集配ラボシステムの概要]
図1は本発明に係るDP袋の自動発注方法が適用された集配ラボシステムの概念図である。まず、この集配ラボシステムにおける製品の流れについて簡単に説明する。
【0017】
図1に示すように集配ラボの工場には、取次店、写真店などの契約している各取引先からDP袋が集荷される。
【0018】
即ち、取引先には、図2に示すようなDP袋10が予め用意されており、取引先では、ユーザからフイルムを受け取ると、そのフイルムをDP袋10に入れるとともに、DP袋上の注文欄12にユーザ希望の注文内容を記入する。このDP袋10を使用した製品の注文では、同時プリント、焼増し、ポストカードプリント等の多種類の製品の注文が可能であり、預かるフイルムの種類やプリントサイズも複数存在する。また、DP袋10には、ユニークなDP袋情報(この実施の形態では、7桁の取引先コードと、5桁の受付ナンバーを示すバーコード)14が印刷されている。
【0019】
図1に戻って、各取引先から集荷されたDP袋10は、DP袋10に記入された注文内容に応じて仕分けられ、注文内容に応じた生産工程▲1▼、▲2▼、▲3▼等を経由して製品が生産される。そして、生産された製品(プリント写真やフイルム)がDP袋10に入れられる。また、この製品に対して請求業務(値付け)が行われ、伝票が発行される。この伝票はDP袋10に貼付される。
【0020】
その後、DP袋10は、DP袋10に印刷されているコースナンバーによって配送するコースごとに仕分けられ、各取引先に配送される。
[製品の管理システムの概要]
図3は上記集配ラボの工場に設けられた製品の管理システムの概略構成図である。
【0021】
この製品の管理システムは、端末機20−1、20−2、20−3、20−4、…と、管理サーバ30と、モデム32と、これらを接続するLAN34とから構成されている。
【0022】
端末機20−1には、ハンディーターミナル(POT)22がセットされるクレードル24が設けられている。POT22は、取引先との間でDP袋10を受け渡しする担当者に携帯されるもので、DP袋10上のバーコード14(図2参照)を読み取るバーコードリーダが内蔵されている。この担当者が事業所に戻ってからPOT22をクレードル24にセットすると、POT22で読み取ったデータは端末機20 −1 にロードされる。
【0023】
端末機20−2、20−3、20−4等は、「工場受入」、「プリント工程終了」、「工場出荷済み」等の各工程ポイントに配置され、主として管理サーバ30への情報の入力端末、出力端末として作用する。また、各端末機20−2、20−3、20−4は、DP袋10上のバーコード14を読み取るためのバーコードリーダ20Aを有しており、各端末機20−2、20−3、20−4を操作する担当者は、バーコードリーダ20Aを操作して各工程ポイントを通過するDP袋10のバーコード14を読み取らせる。
【0024】
前記端末機20−1、20−2、20−3、20−4等(以下、単に「端末機20」という)は、POT22からロードされ、又はバーコードリーダ20Aによって読み取ったDP袋10のバーコード14(DP袋情報)と、各端末機20に設定されている生産工程ポイントを示す工程ポイントコードとを関連付けて管理サーバ30に送信し、これらのデータを管理サーバ30に登録できるようなっている。また、各端末機20は、必要な工程ポイントコード、工程名称を事業所別、製品別に自由に設定できる機能を有しているが、この詳細については後述する。
【0025】
管理サーバ30は、各端末機20を介して送信されたDP袋情報及び工程ポイントコードが登録されるデータベースを有しており、LAN34に接続されている端末機20やその他の事業所内の端末機からの製品の仕上がり、仕掛り状況の問い合わせ、工程通過件数の問い合わせ等に対して、前記データベースで管理された情報を基に製品の生産工程通過状況、入力者、入力端末機を通知する機能や、指定された工程ポイントの通過件数を通知する機能を有している。
【0026】
また、管理サーバ30は、生産現場に流れてしまった製品について何らかのアクション(注文変更、返却等)を示すコメント情報がDP袋情報とともに入力されると、各端末機20での工程ポイント入力時に対応するDP袋情報が読み取られると、その端末機20にメッセージを表示させる機能や、受入時に仕上り納期を入力することで、各端末機20での工程ポイント入力時に、指定納期を過ぎても出荷されないものが検知されると、その端末機20に納期遅れのメッセージを表示させる機能等を有している。
【0027】
更に、この管理システムは、モデム32を介してインターネットに接続できるようになっており、管理サーバ30は、DP袋情報を基に対応する製品の生産工程通過状況をインターネット上で情報公開する機能を有している。尚、上記各機能の詳細については後述する。
[ネットプリントシステム]
図4はネットプリントシステムのネットワーク構成図である。
【0028】
同図において、A事業所、B事業所、…、E事業所等は、社内ネットワーク網(IP−VAN)で接続されている。各事業所は、前述した集配ラボの工場を備えている。また、データセンタ40のネットサーバ40Aは、インターネットを通じてプリント注文を受け付けることができるようになっている。
【0029】
即ち、店頭受付端末機42に画像データが記録されたメディアを装填し、ここでユーザ情報、受取先、画像選択、プリント枚数等の必要な情報を入力し、送信を指令すると、前記必要な情報とともに選択された画像のデータがインターネットを通じてネットサーバ40Aにアップロードされる。また、取次店44に設置されている端末機からも上記と同様にして写真プリントのウエブ受付ができるようになっている。更に、一般ユーザ46のパソコンからも社内のホームページ上や、ネットプリント提携企業48が提供しているホームページ上で、写真プリントのウエブ受付ができるようになっている。
【0030】
各事業所は、ネットサーバ40Aにアップロードされた画像データのうち、それぞれ自分の事業所が管轄している集配エリアからウエブ受付した画像データ等をダウンロードする。
【0031】
そして、各事業所では、ネットサーバ40Aから画像データ等をダウンロードしてウエブ受付した段階で、DP袋情報が印刷されたDP袋を発行する。尚、ウエブ受付時には、製品の受取先(取引先)を入力する入力項目があり、前記発行されるDP袋には、入力された取引先を示す取引先コードと受付ナンバーとを示すバーコードがDP袋情報として印刷されている。また、このDP袋情報、仕上り予定日、取引先等の情報は、ネットサーバ40Aからウエブ注文者に電子メールで通知される。各事業所でのウエブ受付したものは、DP袋の集荷工程が省略されるが、その他の工程は、DP袋10で受付したものと同様である。
【0032】
また、各事業所は、社内ネットワーク網で接続されていることで、各事業所間では、前述した管理サーバ30で管理されるデータを利用することができ、また、ある事業所では処理できない製品の注文を受けた場合には、処理可能な他の事業所に回送する処理が行われる。
[POTを利用した取引先でのDP袋受渡し管理システム]
集配サービスマンは、POT22に内蔵されているバーコードリーダにより取引先の店頭でDP袋10のバーコード14を読み取らせる。そして、図5に示すようにPOT22に接続されるPOT用小型プリンタ23によって、DP袋10のバーコード(受付ナンバー)が印刷された受渡し明細リストをプリント出力する。
【0033】
DP袋の受渡し時に前記受渡し明細リストを取引先に渡すことで、製品の紛失、未着の責任の明確化とトラブル回避が可能となる。
【0034】
また、集配サービスマンは、帰社してからPOT22を送信状態にしてクレードル24にセットする(図3参照)。そして、端末機20−1をPOT22からの工程ポイント入力状態とすることで、集荷又は配送したDP袋10のDP袋情報がPOT22から端末機20−1にロードされる。端末機20−1には、生産工程ポイントを示す工程ポイントデータ等が設定されており、端末機20−1は、実行ボタンが押されると、前記ロードしたDP袋情報と工程ポイントデータとを管理サーバ30に送信する。
【0035】
このようにPOT22によりDP袋10の取引先の店頭での受渡し時に読み取ったDP袋情報を管理サーバ30にロードすることで、受渡し時の工程も工程ポイントとして活用することができる。
【0036】
尚、集荷時のPOTデータを送信する場合、端末機20−1には集荷工程を示す工程ポイントデータが設定され、配送後のPOTデータを送信する場合、端末機20−1には配送終了を示す工程ポイントデータが設定される。また、集荷時のPOTデータを送信する端末機20−1と、配送後のPOTデータを送信する端末機20−1とは、通常、異なるものが使用されるが、前記工程ポイントデータの設定を変更することで、同じものを使用することができる。
[工程ポイントシステム]
図6はDP袋情報及び工程ポイントデータ等を入力する端末機20のメニュー画面を示す。
【0037】
このメニュー画面上には、「工程ポイント入力(POT)」、「受付入力」、「工程ポイント入力(バーコード、マニュアル)」、「ビリング工程問合せ」、「ビリングQ&A」、「工程通過件数参照」などを実行するためのボタンが表示されており、操作者(担当者)は、これらのボタンから所望のボタンをクリックしたのち適宜の入力操作を行う。
【0038】
1)工程ポイント入力について
前記メニュー画面上で、「工程ポイント入力(POT)」のボタンをクリックすると、端末機20の画面は、図5に示すPOT入力画面となる。ここで、前述したようにPOT22をクレードル24にセットすると、POT22からロードしたDP袋情報とPOT入力を示す工程ポイントデータとが管理サーバ30に送信される。
【0039】
工場に入荷されたDP袋10は、DP袋10に記入された注文内容に応じて仕分けられ、注文内容に応じた生産工程に回される。
【0040】
ある生産工程の端末機20において、メニュー画面上で「受付入力」のボタンをクリックすると、端末機20の画面は、図7に示す受付入力画面となる。この状態で、DP袋10のバーコード14をバーコードリーダ20Aにより読み取ることにより、DP袋情報が端末機20内に取り込まれる。所定量(例えば、取引先単位)のDP袋10のDP袋情報を取り込んだのち、「実行」ボタンをクリックすると、受付入力を示す工程ポイントデータとともに、前記読み取ったDP袋情報が管理サーバ30に送信される。
【0041】
また、各生産工程では、その生産工程での各工程を示す工程ポイントコードの入力が行われる。即ち、メニュー画面上で「工程ポイント入力(バーコード、マニュアル)」のボタンをクリックすると、端末機20の画面は、図8に示す工程ポイント入力画面に切り替わる。この状態で、「担当者No. 」を入力し、「製品コード」と「ポイントコード」を入力することで、登録したい「ポイント名」を設定する。「製品コード」と「ポイントコード」の入力は、通常、7桁のバーコード(4桁の製品コードと、3桁のポイントコード)を作成しておき、これをバーコードリーダ20Aで読み取ることによって行うことができる。
【0042】
続いて、登録したい品物(DP袋10のバーコード14)をバーコードリーダ20Aにより連続して読み取らせたのち、「実行」ボタンをクリックすることにより、端末機20に設定されている工程ポイントデータ(担当者No. 、製品コード、ポイントコード、入力日時等)とともに、DP袋情報が管理サーバ30に送信される。
【0043】
尚、端末機20は、ロット単位で工程ポイントを入力する機能を有している。即ち、ポストカードのようにロットを組んで工程を流す製品は、ロット情報の入ったフロッピーを端末機20に読み取らせることにより、全件の工程情報を登録することができる。
【0044】
2)工程ポイントコードの登録(追加)方法について
工程ポイントコードの登録(追加)を行う場合、工程ポイントコード・メンテナンスを選択し、端末機20に図9に示す画面を表示させる。
【0045】
この状態で、製品コード、ポイントコード、ポイント名、担当者ナンバー、有効年月日を入力し、これを管理サーバ30に送信して登録する。このようにして登録した工程ポイントコードは、登録後直ちに使用することができる。
【0046】
これにより、必要なポイントコード、ポイント名を製品別、職場別に自由に登録し、これを直ちに利用することができる。
【0047】
このようにして登録され、設定可能な工程ポイントコードの事例を以下に示す。
【0048】
▲1▼通常使われる工程名
「工場受入」、「プリント工程終了」、「工場出荷済み」等
▲2▼工程に品名や職場名等をプラスし、具体的に判りやすくした事例
「写真名刺受入」、「大型+シール混合受入」、「RP仙台回送出し」等
▲3▼工程名だけでなく、ものの状態を指定した事例
「お店に問い合わせ中」、「入荷時プリント傷有」等
3)ビリング工程問合せ
図6に示したメニュー画面上で、「ビリング工程問合せ」のボタンをクリックすると、端末機20の画面は、図10に示す画面に切り替わる。
【0049】
この画面上で、入力項目の欄に問合せをしたい品物(DP袋情報)を入力し、「実行」ボタンをクリックすると、ビリング工程問合せを示す情報とともに、入力したDP袋情報が管理サーバ30に送信される。
【0050】
管理サーバ30は、前記ビリング工程問合せを示す情報とともに入力したDP袋情報に基づいて該DP袋情報に関連してデータベースに登録されている全ての工程ポイントコードを抽出し、この抽出した工程ポイントコードを前記端末機20に送信する。
【0051】
端末機20は、図10に示すように請求内容を画面の左側に表示し、管理サーバ30から受信した前記抽出された工程ポイントコードに基づいて製品の生産工程通過状況を示す工程情報(履歴)を画面の右側に表示する。
[工程内Q&Aシステム(処理依頼・確認システム)]
この工程内Q&Aシステムは、工場内に入った受注品に何らかの処置をしたいときに、伝言板として登録したものが、「工程ポイント入力」をしたときに作業者に伝えるもので、自ら現物を探しに行き処置をしなくてもよくするためのシステムである。
【0052】
例えば、取引先から注文変更の電話が入った場合、端末機20のメニュー画面上で「ビリングQ&A」のボタンをクリックし、端末機20の画面を図11に示す画面に切り替える。この画面上で、DP袋情報とともに、問い合わせ発行指示(依頼内容)を入力し、「実行」ボタンをクリックして入力した情報を管理サーバ30に送信する。尚、図11に示す例では、入荷後にお店から発注製品の枚数変更の電話が入り、20枚を50枚に変更した場合に関して示している。
【0053】
その後、ある端末機20での「工程ポイント入力」の作業時に、該当するDP袋情報が管理サーバ30に送信されると、管理サーバ30は、前記問い合わせ発行指示された受注品のDP袋情報と判別し、該当するDP袋情報を入力した端末機20の画面を、図12(A)に示す「工程ポイント入力」の画面から同図(B)に示す「ビリングQ&A」の画面(図11に示した画面と同じ)に切り替え、この画面に依頼内容等を表示させる。
【0054】
この依頼内容を見た作業者は、記入された処置を実施し、処置内容を入力する。発行者は、「ビリングQ&A」の画面で処理内容を確認することができ、お店に処置終了を連絡することができる。
[工程通過件数表示システム]
この工程通過件数表示システムは、「工程ポイントコード」と「製品別の請求入力」の日付別の入力件数を集計し、表示するためのシステムである。
【0055】
図6に示したメニュー画面上で、「工程通過件数表参照」のボタンをクリックすると、端末機20の画面は、図13に示す画面に切り替わる。
【0056】
この画面上で、期間(日付(複数日の指定も可能))を指定し、工程ポイントコード、又は製品別請求を入力し、これを管理サーバ30に送信する。
【0057】
管理サーバ30は、入力された期間及び工程ポイントコードから、その期間内に前記指定された工程ポイントを通過した件数(「工程ポイント入力」された件数)を集計し、この集計した件数を端末機20に送信する。
【0058】
端末機20は上記管理サーバ30からの受信した集計結果を表示する。
【0059】
図13に示した端末機20の画面は、工程ポイントコードを指定した場合の出力例であり、工程ポイント通過件数を画面の左側に表示し、時間帯別の工程ポイント通過件数を画面の左側に表示する。
【0060】
図14に示した端末機20の画面は、複数日を指定し且つ製品別請求入力を指定した場合の出力例であり、請求形態別(日付、工程別)の通過件数を画面の左側に表示し、また、左側の画面で選択された請求形態における時間帯別の通過件数を画面の右側に表示する。
[納期管理システム]
この納期管理システムは、製品の納期遅れを把握するためのシステムであり、図15に示すように注文受入時に、DP袋情報とともに納品日を入力し、これを管理サーバ30に送信する。
【0061】
その後、端末機20において、図16に示すように「仕上/発送確認問合せ(明細)」の画面を表示させ、ここで、製品コード及び/又は取引先コードを入力し、「実行」ボタンをクリックすると、これらの情報が管理サーバ30に送信される。管理サーバ30では、対応する製品のうちの納品日を越えた製品を抽出し、その製品の情報(DP袋情報、納品日等)を端末機20に送信する。これにより、端末機20の画面には、指定納期を過ぎても納品されない製品の情報が表示される。
[Webを利用したユーザからの問い合わせシステム]
図2に示したDP袋10には、「お客様控え」と「お店控え」として渡す半券(図示せず)が切り離し可能に付けられており、「お客様控え」の半券上で注文内容等を記入すると、その記入内容が「お店控え」の半券と、DP袋上にカーボンコピーされるようになっている。尚、図2に示したDP袋10は、半券が切り離されている状態に関して示している。
【0062】
上記半券には、DP袋情報が数字で印字されており、また、Webでの問い合わせアドレス(URL)も印字されている。
【0063】
一般ユーザは、インターネットに接続されているパソコンのWWWブラウザを起動し、半券に印字されているURLを入力して、図17に示す「仕上り状況照会」のホームページを開く。
【0064】
このホームページ上で、問い合わせナンバー(取引先コード+受付ナンバー)を入力すると、該当する製品の仕上り状態が表示される。尚、前述した管理サーバ30がWeb問合せに対するWWWサーバとしての機能を有していてもよいし、別途WWWサーバを設置し、管理サーバ30から仕上り状態(製品の生産工程通過状況)に関する情報をWWWサーバに送信するようにしてもよい。
【0065】
Web問合せで表示される工程と言葉は、一般ユーザに判り易いものに変換して表示される。また、「料金明細」ボタンをクリックすることで、料金の明細表も表示することができるようになっている。
[DP袋の自動発注方法]
次に、本発明に係るDP袋の自動発注方法の実施の形態について説明する。
【0066】
図18はDP袋の入荷までの流れを示す概念図である。
【0067】
取次店、写真店などの契約している各取引先のDP袋は、集配コース別に集配拠点に集められ、各集配拠点に集められたDP袋は、現像所(事業所)に入荷される。
【0068】
現像所に入荷されたDP袋は、前述の工程ポイントシステムで説明したように工程ポイントを通過するごとにDP袋のDP袋情報とともに、工程ポイントデータ等が端末機20より入力され、これが管理サーバ30に送信されて管理されるが、管理サーバ30はこのDP袋情報等を入力した時点で、DP袋が使用されたことを自動的に認識する。
【0069】
図19はDP袋の自動発注方法を実現するための処理手順を示すフローチャートである。
〔ステップS10〕
DP袋のDP袋情報は、DP袋の入荷受付部等に設けられた端末機20により読み取られる。この読み取られたDP袋情報は、工程ポイントデータとともに管理サーバ30に送信される。尚、DP袋情報は、POT22からロードされ、POT入力を示す工程ポイントデータとともに管理サーバ30に送信される場合も含む。
【0070】
これにより、管理サーバ30は、現像所に入荷したDP袋のDP袋情報を一括管理することができる。
〔ステップS12〕
管理サーバ30では、ステップS10で入力したDP袋情報に基づいて各取引先ごとにDP袋の1日の使用数量を算出する。即ち、DP袋情報は、7桁の取引先コードと5桁の受付ナンバーを示すバーコードからなり、管理サーバ30は、入力したDP袋情報に基づいて取引先コードが同じで、受付ナンバーの異なるものをカウントすることにより、取引先ごとのDP袋の1日の使用数量を算出することができる。
〔ステップS14〕
各取引先のDP袋の次月使用予定数量Aを算出する。この次月使用予定数量Aは、日々の使用数量の直近7日間の使用数量の合計に4を乗算した値を使用する。
〔ステップS16〕
各取引先のDP袋の在庫数量Bを算出する。この在庫数量Bは、過去に発注したDP袋の総数から日々の使用数量を減算することによって求めることができる。尚、取引先等において、DP袋の書き損じ等があるため、在庫数量の訂正ができるようになっている。
〔ステップS18〕
次月予定使用数量Aに在庫率(この実施の形態では、0. 5)を乗算し、各取引先が維持すべき在庫数量(0.5 ×A)を算出し、この在庫数量(0.5×A)とステップS16で求めた在庫数量Bとを比較する。そして、取引先が維持すべきDP袋の在庫数量(0.5×A)よりも在庫数量Bが少ない場合には、ステップS20に移行し、多い場合にはステップS20を跳んで終了する。
〔ステップS20〕
取引先が維持すべきDP袋の在庫数量(0.5×A)よりも在庫数量Bが少ない場合には、該当する取引先に対してDP袋を自動発注する。1回の発注数量は、例えば、DP袋100 束、200 束等である。また、取引先に応じて1回の発注数量をデータベースで管理し、取引先別に発注数量を設定してもよいし、次月使用数量に所定の係数(例えば、0.5 )を乗算して発注数量を決定してもよい。
【0071】
尚、管理サーバ30は、印刷所にDP袋の印刷数量と、DP袋に印刷するためのDP袋情報とを送信し、印刷所にて印刷されたDP袋は、運送業者によって取引先に納品される。
【0072】
図20はある取引先のDP袋の日々の使用数量、次月使用予定数量A、在庫数量(0.5×A)、在庫数量B、及び自動発注数量を示した図表である。
【0073】
図20に示すように日々の使用数量の直近7日間の使用数量の合計に4を乗算した値が次月使用予定数量Aとなっており、次月使用予定数量Aに在庫率(0.5) を乗算した値が取引先が維持すべき在庫数量(0.5 ×A)となっている。また、ある日の在庫数量Bから翌日の使用数量を減算した値がその日の在庫数量となり、DP袋の自動発注があると、その自動発注数量が在庫数量Bに加算される。
【0074】
図20上では、日次6のときに在庫数量(0.5 ×A)(62)よりも在庫数量B(61)が小さくなるため、この日に100 束のDP袋が自動発注されていることが示されている。
【0075】
図21は端末機20にて表示可能なDP袋の在庫マスタの画面である。
【0076】
同図に示すように取引先コード、DP袋種類コード等を入力することで、DP袋に関する各種の情報を閲覧することができる。即ち、「前回作成日−枚数」の欄には前回DP袋を自動発注した日付と発注枚数が表示され、「前月残」の欄には前月のDP袋の在庫数量が表示され、「当月作成累計」の欄にはDP袋の当月の自動発注数量が表示され、「次月使用予定」の欄には次月使用予定数量が表示され、「最終受付No. 」の欄には前回のDP袋の最終受付ナンバーが表示され、「当月使用実績」の欄には当月のDP袋の使用数量の累計が表示され、「当月至急累計」の欄には当月の至急発注数量の累計が表示され、「現在庫」の欄には取引先でのDP袋の在庫数量が表示される。
【0077】
また、「運送業者」の欄には、発注したDP袋を取引先に納品する運送業者名と、その運送業者のWebでの問い合わせアドレス(URL)が表示され、「問い合せ番号」には、運送業者を利用した場合の宅配伝票番号が表示される。従って、ネットに繋がる環境であれば、運送業者のURLと宅配伝票番号とにより、DP袋の配達状況を知ることができる。
【0078】
尚、この実施の形態では、DP袋の次月使用予定数量を直近7日間の使用数量の合計に4を乗算した値を使用したが、これに限らず、直近の1カ月間の日々の使用数量の累計によって次月使用予定数量を求めるようにしてもよい。また、在庫率を0.5 としたが、これに限らず、1以下の適宜の在庫率を使用してもよい。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、各取引先で使用したDP袋の日々の使用数量をDP袋の入荷受付等の作業に連動して自動的に把握し、各取引先のDP袋の在庫数量を一元管理し、その在庫数量が各取引先が維持しなければならない在庫数量を下回った場合には、自動的にDP袋の発注を行うようにしたため、各取引先が個別にDP袋の在庫数量を管理しなくてもDP袋の在庫切れを起こさないようにすることができる。また、各取引先に納品するためのDP袋の在庫を各取引先別に予め準備する必要がなく、無駄な在庫の発生を防止することができるとともに、DP袋の使用数量が管理されているため、各取引先でのDP袋の無駄づかいを抑制する効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るDP袋の自動発注方法が適用された集配ラボシステムの概念図
【図2】DP袋の正面図
【図3】集配ラボの工場に設けられた製品の管理システムの概略構成図
【図4】ネットプリントシステムのネットワーク構成図
【図5】ハンディーターミナル(POT)の使用方法を説明するために用いた図
【図6】端末機のメニュー画面を示す図
【図7】端末機の「受付入力」の画面を示す図
【図8】端末機の「工程ポイントコード入力」の画面を示す図
【図9】端末機の「工程ポイントコード・メンテナンス」の画面を示す図
【図10】端末機の「ビリング工程問合せ」の画面を示す図
【図11】端末機の「ビリングQ&A(伝言板)」の画面を示す図
【図12】端末機の「工程ポイントコード入力」の画面から「ビリングQ&A(伝言板)」の画面に切り替わる様子を示す図
【図13】端末機の「工程通過件数参照」の画面を示す図
【図14】端末機の「工程通過件数参照」の他の画面を示す図
【図15】端末機の「受入データ入力」の画面を示す図
【図16】端末機の「仕上/発送確認問合せ(明細)」の画面を示す図
【図17】「仕上り状況照会」のホームページを示す図
【図18】DP袋の入荷の流れを示す概念図
【図19】DP袋の自動発注方法を実現するための処理手順を示すフローチャート
【図20】ある取引先のDP袋の日々の使用数量、次月使用予定数量A、在庫数量(0.5×A)、在庫数量B、及び自動発注数量を示した図表
【図21】端末機のDP袋の在庫マスタの画面を示す図
【符号の説明】
10…DP袋、14…バーコード(DP袋情報)、20−1〜20−4…端末機、20A…バーコードリーダ、30…管理サーバ

Claims (4)

  1. フイルムやプリント写真を入れるためのDP袋であって、少なくとも集配先である取引先を示す取引先コードを含むユニークなDP袋情報が付加されたDP袋の各取引先における在庫を管理し、各取引先のDP袋の在庫数量に基づいて各取引先に納品すべきDP袋を自動的に発注するDP袋の自動発注方法であって、
    (a) 各取引先から集荷したDP袋の入荷から該DP袋によって注文を受け付けた製品の出荷までの適宜の期間に各DP袋のDP袋情報を読み取ることにより、各取引先のDP袋の日々の使用数量を求める工程と、
    (b) 前記工程(a) で求めた各取引先のDP袋の日々の使用数量に基づいて各取引先のDP袋の次月の使用予定数量を求める工程と、
    (c) 各取引先に納品したDP袋の数量から前記工程(a) で求めた各取引先のDP袋の日々の使用数量を減算することにより各取引先のDP袋の在庫数量を算出する工程と、
    (d) 前記工程(b) で求めた各取引先のDP袋の次月の使用予定数量に基づいて各取引先が維持すべきDP袋の在庫数量を求める工程と、
    (e) 前記工程(c) で求めた各取引先のDP袋の在庫数量が、前記工程(d) で求めた各取引先が維持すべきDP袋の在庫数量よりも少なくなると、該当する取引先に対して納品するためのDP袋を自動発注する工程と、
    を含むことを特徴とするDP袋の自動発注方法。
  2. 前記工程(b) は、前記工程(a) で求めた各取引先のDP袋の日々の使用数量の直近7日間の使用数量の合計に4を乗算し、その乗算値を各取引先のDP袋の次月の使用予定数量とすることを特徴とする請求項1のDP袋の自動発注方法。
  3. 前記工程(d) は、前記工程(b) で求めた各取引先のDP袋の次月の使用予定数量に1以下の在庫率を乗算し、その乗算値を各取引先が維持すべきDP袋の在庫数量とすることを特徴とする請求項1又は2のDP袋の自動発注方法。
  4. 各取引先ごとのDP袋の発注数量を予め設定管理し、前記工程(e) では、取引先に応じて設定された発注数量のDP袋を自動発注することを特徴とする請求項1のDP袋の自動発注方法。
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