JP4120792B2 - 請求伝票の発行方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は請求伝票の発行方法に係り、特にプリント写真を入れるためのDP(Developing and Printing)袋に付加される請求伝票の発行方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
各取引先から集荷したDP袋が工場に入荷されると、DP袋に記入された注文内容に応じて仕分けられ、注文内容に応じた生産工程を経由して製品が生産される。
【0003】
注文内容として同時プリントに仕分けられたDP袋は、1ロット分のDP袋束(例えば、40袋程度)にまとめられる。DP袋束の各DP袋からは順次フイルムカートリッジが取り出され、接合機械(スプライサー)に投入される。スプライサーは、1件(1本)毎にフイルムをスプライステープで接合し、1ロット分のネガロールを作成する。このネガロールはネガ現像されたのち、プリントロールに焼き付けられる。ネガ画像が焼き付けられたプリントロールを現像することによりプリント写真が連続したプリントロールが得られる。
【0004】
上記ネガロール及びプリントロールは、その後、ネガカット及びプリントカットされる。そして、カットされたネガフイルムとプリント写真とDP袋とを1件ずつ照合しながらネガフイルムとプリント写真とを対応するDP袋に入れる。
【0005】
ところで、現像後のプリントロールは、プリントカッターによって1枚ずつの写真プリントにカットされる前に各駒毎に目視で検査され、例えば、著しいピンぼけ写真などの不良プリント写真が検知されると、その不良プリント写真上に目印が記入される。プリントカッターは、プリント写真上の目印の有無を自動検出し、この検出結果に基づいてカットしたプリント写真を良品と不良品とに仕分けるとともに、1件毎に良品のプリント写真のみのプリント枚数を検出するようにしている。
【0006】
従来、上記同時プリントに対する請求伝票の発行は、プリントカッターによる1件毎のカットが終了した後、前記検出した良品のプリント写真のみのプリント枚数に基づいて手打ちにより行われており、このようにして発行された請求伝票は、DP袋に貼付される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来の請求伝票の発行は、プリントカッターによる1件毎のカットが終了した後に行われていたため、カットされたネガフイルムとプリント写真とDP袋とを1件ずつ照合しながらネガフイルムとプリント写真とを対応するDP袋に入れる照合作業時に、更に請求伝票を発行させてDP袋に貼付する作業が加わっていた。そのため、照合作業時に人手による作業が集中し、単位時間当たりの処理件数を増やすことができないという問題があった。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、プリント写真の仕上がり前に請求伝票を発行することができ、これにより照合作業における作業の集中を分散させ、照合作業の短縮化及び処理件数の増大を図ることができる請求伝票の発行方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために請求項1に係る請求伝票の発行方法は、
(a) 1ロット分のDP袋束から未現像の写真フイルムが収納されたフイルムカートリッジをそれぞれ取り出し、各フイルムカートリッジ内の未現像の写真フイルムをスプライステープで接合して1ロール分のネガロールを製造する工程と、
(b) 前記ネガロールを現像する工程と、
(c) 現像済みのネガロールの各駒をスキャンし、各駒のプリント時のプリント条件を検出する工程と、
(d) 前記現像済みのネガロールの各駒のネガ画像及び前記検出したプリント条件に基づいて各ネガ画像を順次プリントロールにプリントする工程と、
(e) 前記現像済みのネガロールをカットする工程と、
(f) 前記プリント済みのプリントロールをプリントカッターによりカットして1枚毎のプリント写真を得る工程と、
(g) 前記カットしたネガフイルムとプリント写真とDP袋とを1件ずつ照合しながらネガフイルムとプリント写真とを対応するDP袋に入れる照合工程と、を有する同時プリント方法において、
前記工程(c)でのプリント条件の検出結果に基づいて1件毎の第1のプリント枚数を検出する工程と、
前記工程 (f) の前の工程であるプレビリング工程に設けられた端末機に接続された請求伝票発行用のプリンターから前記検出した1件毎の第1のプリント枚数に基づいて同時プリントに対する請求伝票を発行させる工程と、
前記プレビリング工程に設けられた端末機から前記検出した1件毎の第1のプリント枚数を管理サーバに送信し、1件毎の第1のプリント枚数をデータベースに登録する工程と、
前記工程 (f) に設けられたプリントカッターによりプリント写真をカットした1件ごとの良品の第2のプリント枚数をカウントし、該プリントカッターから前記第2のプリント枚数を前記管理サーバに送信し、1件毎の第2のプリント枚数をデータベースに登録する工程と、を設け、
前記照合工程 (g) に設けられた端末機は、前記管理サーバから前記第1のプリント枚数と第2のプリント枚数とを読み出し、前記第1のプリント枚数と第2のプリント枚数とが一致する場合には、前記工程 (f) の前に対応するDP袋に貼付された請求伝票が正しいものと認識し、前記第1のプリント枚数と第2のプリント枚数とが不一致の場合には、前記端末機の画面上にそれぞれ数量を表示し、指示入力待ちとなることを特徴としている。
【0010】
即ち、現像済みのネガロールの各駒からプリント条件を検出する工程があるが、この工程でのプリント条件の検出結果に基づいて1件毎のプリント枚数を事前に検出するようにしている。例えば、ネガロールの各駒の明るさに関する情報(即ち、露光情報)からネガ画像の有無、ひいては1件毎のネガ画像の数を検出することができ、このネガ画像の数をプリント枚数とする。尚、ダブルプリントの注文内容の場合には、前記ネガ画像の数の2倍の数をプリント枚数とする。
【0011】
上記のようにして検出したプリント枚数に基づいて請求伝票を発行させることにより、プリント写真の仕上がり前に請求伝票の発行を可能にしている。
【0013】
請求項2に示すように、前記プリントロールにプリントされた各駒のプリント写真を目視で検査し、不良プリント写真が検出されると、該不良プリント写真上に目印を記入する工程を有し、前記工程(f)に設けられたプリントカッターは、前記プリント写真上の目印の有無を自動検出し、該検出結果に基づいてカットしたプリント写真を良品と不良品とに仕分けるとともに、1件毎に良品のプリント写真のみのプリント枚数を検出し、前記照合工程(g)に設けられた端末機は、前記検出した第1のプリント枚数とカット時に検出した第2のプリント枚数とが不一致の場合には、指示入力待ちとなり、前記カット時に検出した第2のプリント枚数に基づく請求伝票の再発行の指示入力を受け付けることを特徴としている。
【0014】
著しいピンぼけ写真などの不良品が発生する場合があるが、上記のようにネガロールから検出されるプリント条件に基づいてプリント枚数を決定すると、不良品もプリント枚数としてカウントされることになる。従って、不良品を除いたプリント写真の枚数は、プリント写真の仕上がり後の良品のカット枚数によって確定する。従って、事前に検出したプリント枚数とカット時に検出したプリント枚数とが不一致の場合に、カット時に検出したプリント枚数に基づく請求伝票の再発行を促すようにしている。
【0015】
請求項3に示すように、前記DP袋にはユニークなDP袋情報が印刷され、前記スプライステープには1件毎に連番のシーケンスナンバーが印刷されており、前記工程(a)時に前記DP袋情報を読み取り、該DP袋情報を前記シーケンスナンバーに対応付けて記憶手段に記憶させ、前記工程(c)でのプリント条件の検出結果に基づいて1件毎の第1のプリント枚数を前記シーケンスナンバーに対応付けて前記記憶手段に記憶させ、前記記憶手段に記憶された情報に基づいて同時プリントに対する請求伝票を発行させることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係る請求伝票の発行方法の好ましい実施の形態について詳説する。
[集配ラボシステムの概要]
図1は本発明に係る請求伝票の発行方法が適用された集配ラボシステムの概念図である。まず、この集配ラボシステムにおける製品の流れについて簡単に説明する。
【0020】
図1に示すように集配ラボの工場には、取次店、写真店などの契約している各取引先からDP袋が集荷される。
【0021】
即ち、取引先には、図2に示すようなDP袋10が予め用意されており、取引先では、ユーザからフイルムを受け取ると、そのフイルムをDP袋10に入れるとともに、DP袋上の注文欄12にユーザ希望の注文内容を記入する。このDP袋10を使用した製品の注文では、同時プリント、焼増し、ポストカードプリント等の多種類の製品の注文が可能であり、預かるフイルムの種類やプリントサイズも複数存在する。また、DP袋10には、ユニークなDP袋情報(この実施の形態では、7桁の取引先コードと、5桁の受付ナンバーを示すバーコード)14が印刷されている。
【0022】
図1に戻って、各取引先から集荷されたDP袋10は、DP袋10に記入された注文内容に応じて仕分けられ、注文内容に応じた生産工程▲1▼、▲2▼、▲3▼等を経由して製品が生産される。そして、生産された製品(プリント写真やフイルム)がDP袋10に入れられる。また、この製品に対して請求業務(値付け)が行われ、請求伝票50(図22参照)が発行される。この請求伝票50はDP袋10に貼付される。
【0023】
その後、DP袋10は、DP袋10に印刷されているコースナンバーによって配送するコースごとに仕分けられ、各取引先に配送される。
[製品の管理システムの概要]
図3は上記集配ラボの工場に設けられた製品の管理システムの概略構成図である。
【0024】
この製品の管理システムは、端末機20-1、20-2、20-3、20-4、…と、管理サーバ30と、モデム32と、これらを接続するLAN34とから構成されている。
【0025】
端末機20-1には、ハンディーターミナル(POT)22がセットされるクレードル24が設けられている。POT22は、取引先との間でDP袋10を受け渡しする担当者に携帯されるもので、DP袋10上のバーコード14(図2参照)を読み取るバーコードリーダが内蔵されている。この担当者が事業所に戻ってからPOT22をクレードル24にセットすると、POT22で読み取ったデータは端末機20 -1 にロードされる。
【0026】
端末機20-2、20-3、20-4等は、「工場受入」、「プリント工程終了」、「工場出荷済み」等の各工程ポイントに配置され、主として管理サーバ30への情報の入力端末、出力端末として作用する。また、各端末機20-2、20-3、20-4は、DP袋10上のバーコード14を読み取るためのバーコードリーダ20Aを有しており、各端末機20-2、20-3、20-4を操作する担当者は、バーコードリーダ20Aを操作して各工程ポイントを通過するDP袋10のバーコード14を読み取らせる。
【0027】
前記端末機20-1、20-2、20-3、20-4等(以下、単に「端末機20」という)は、POT22からロードされ、又はバーコードリーダ20Aによって読み取ったDP袋10のバーコード14(DP袋情報)と、各端末機20に設定されている生産工程ポイントを示す工程ポイントコードとを関連付けて管理サーバ30に送信し、これらのデータを管理サーバ30に登録できるようになっている。また、各端末機20は、必要な工程ポイントコード、工程名称を事業所別、製品別に自由に設定できる機能を有しているが、この詳細については後述する。
【0028】
管理サーバ30は、各端末機20を介して送信されたDP袋情報及び工程ポイントコードが登録されるデータベースを有しており、LAN34に接続されている端末機20やその他の事業所内の端末機からの製品の仕上がり、仕掛り状況の問い合わせ、工程通過件数の問い合わせ等に対して、前記データベースで管理された情報を基に製品の生産工程通過状況、入力者、入力端末機を通知する機能や、指定された工程ポイントの通過件数を通知する機能を有している。
【0029】
また、管理サーバ30は、生産現場に流れてしまった製品について何らかのアクション(注文変更、返却等)を示すコメント情報がDP袋情報とともに入力されると、各端末機20での工程ポイント入力時に対応するDP袋情報が読み取られると、その端末機20にメッセージを表示させる機能や、受入時に仕上り納期を入力することで、各端末機20での工程ポイント入力時に、指定納期を過ぎても出荷されないものが検知されると、その端末機20に納期遅れのメッセージを表示させる機能等を有している。
【0030】
更に、この管理システムは、モデム32を介してインターネットに接続できるようになっており、管理サーバ30は、DP袋情報を基に対応する製品の生産工程通過状況をインターネット上で情報公開する機能を有している。尚、上記各機能の詳細については後述する。
[ネットプリントシステム]
図4はネットプリントシステムのネットワーク構成図である。
【0031】
同図において、A事業所、B事業所、…、E事業所等は、社内ネットワーク網(IP−VAN)で接続されている。各事業所は、前述した集配ラボの工場を備えている。また、データセンタ40のネットサーバ40Aは、インターネットを通じてプリント注文を受け付けることができるようになっている。
【0032】
即ち、店頭受付端末機42に画像データが記録されたメディアを装填し、ここでユーザ情報、受取先、画像選択、プリント枚数等の必要な情報を入力し、送信を指令すると、前記必要な情報とともに選択された画像のデータがインターネットを通じてネットサーバ40Aにアップロードされる。また、取次店44に設置されている端末機からも上記と同様にして写真プリントのウエブ受付ができるようになっている。更に、一般ユーザ46のパソコンからも社内のホームページ上や、ネットプリント提携企業48が提供しているホームページ上で、写真プリントのウエブ受付ができるようになっている。
【0033】
各事業所は、ネットサーバ40Aにアップロードされた画像データのうち、それぞれ自分の事業所が管轄している集配エリアからウエブ受付した画像データ等をダウンロードする。
【0034】
そして、各事業所では、ネットサーバ40Aから画像データ等をダウンロードしてウエブ受付した段階で、DP袋情報が印刷されたDP袋を発行する。尚、ウエブ受付時には、製品の受取先(取引先)を入力する入力項目があり、前記発行されるDP袋には、入力された取引先を示す取引先コードと受付ナンバーとを示すバーコードがDP袋情報として印刷されている。また、このDP袋情報、仕上り予定日、取引先等の情報は、ネットサーバ40Aからウエブ注文者に電子メールで通知される。各事業所でのウエブ受付したものは、DP袋の集荷工程が省略されるが、その他の工程は、DP袋10で受付したものと同様である。
【0035】
また、各事業所は、社内ネットワーク網で接続されていることで、各事業所間では、前述した管理サーバ30で管理されるデータを利用することができ、また、ある事業所では処理できない製品の注文を受けた場合には、処理可能な他の事業所に回送する処理が行われる。
[POTを利用した取引先でのDP袋受渡し管理システム]
集配サービスマンは、POT22に内蔵されているバーコードリーダにより取引先の店頭でDP袋10のバーコード14を読み取らせる。そして、図5に示すようにPOT22に接続されるPOT用小型プリンタ23によって、DP袋10のバーコード(受付ナンバー)が印刷された受渡し明細リストをプリント出力する。
【0036】
DP袋の受渡し時に前記受渡し明細リストを取引先に渡すことで、製品の紛失、未着の責任の明確化とトラブル回避が可能となる。
【0037】
また、集配サービスマンは、帰社してからPOT22を送信状態にしてクレードル24にセットする(図3参照)。そして、端末機20-1をPOT22からの工程ポイント入力状態とすることで、集荷又は配送したDP袋10のDP袋情報がPOT22から端末機20-1にロードされる。端末機20-1には、生産工程ポイントを示す工程ポイントデータ等が設定されており、端末機20-1は、実行ボタンが押されると、前記ロードしたDP袋情報と工程ポイントデータとを管理サーバ30に送信する。
【0038】
このようにPOT22によりDP袋10の取引先の店頭での受渡し時に読み取ったDP袋情報を管理サーバ30にロードすることで、受渡し時の工程も工程ポイントとして活用することができる。
【0039】
尚、集荷時のPOTデータを送信する場合、端末機20-1には集荷工程を示す工程ポイントデータが設定され、配送後のPOTデータを送信する場合、端末機20-1には配送終了を示す工程ポイントデータが設定される。また、集荷時のPOTデータを送信する端末機20-1と、配送後のPOTデータを送信する端末機20-1とは、通常、異なるものが使用されるが、前記工程ポイントデータの設定を変更することで、同じものを使用することができる。
[工程ポイントシステム]
図6はDP袋情報及び工程ポイントデータ等を入力する端末機20のメニュー画面を示す。
【0040】
このメニュー画面上には、「受付入力」、「PB入力(プレビリング)」、「照合入力」、「工程ポイント入力(バーコード、マニュアル)」、「工程ポイントコード入力(LSIカード)」、「工程ポイント入力(POT)」、「工程通過件数参照」、「ビリング工程問合せ」、「ビリングQ&A」などを実行するためのボタンが表示されており、操作者(担当者)は、これらのボタンから所望のボタンをクリックしたのち適宜の入力操作を行う。
【0041】
1)工程ポイント入力について
前記メニュー画面上で、「工程ポイント入力(POT)」のボタンをクリックすると、端末機20の画面は、図5に示すPOT入力画面となる。ここで、前述したようにPOT22をクレードル24にセットすると、POT22からロードしたDP袋情報とPOT入力を示す工程ポイントデータとが管理サーバ30に送信される。
【0042】
また、メニュー画面上で「受付入力」のボタンをクリックすると、端末機20の画面は、図7に示す受付入力画面となる。この状態で、集荷したDP袋10のバーコード14をバーコードリーダ20Aにより読み取ることにより、DP袋情報が端末機20内に取り込まれる。所定量(例えば、取引先単位)のDP袋10のDP袋情報を取り込んだのち、「実行」ボタンをクリックすると、受付入力を示す工程ポイントデータとともに、前記読み取ったDP袋情報が管理サーバ30に送信される。
【0043】
このようにして工場への受付が終了したDP袋10は、製品ごとに仕分けられ、それぞれの生産工程に送られる。
【0044】
各生産工程では、その生産工程を示す工程ポイントコードの入力が行われる。
【0045】
即ち、メニュー画面上で「工程ポイント入力(バーコード、マニュアル)」のボタンをクリックすると、端末機20の画面は、図8に示す工程ポイント入力画面に切り替わる。この状態で、「担当者No. 」を入力し、「製品コード」と「ポイントコード」を入力することで、登録したい「ポイント名」を設定する。「製品コード」と「ポイントコード」の入力は、通常、7桁のバーコード(4桁の製品コードと、3桁のポイントコード)を作成しておき、これをバーコードリーダ20Aで読み取ることによって行うことができる。
【0046】
続いて、登録したい品物(DP袋10のバーコード14)をバーコードリーダ20Aにより連続して読み取らせたのち、「実行」ボタンをクリックすることにより、端末機20に設定されている工程ポイントデータ(担当者No. 、製品コード、ポイントコード、入力日時等)とともに、DP袋情報が管理サーバ30に送信される。
【0047】
尚、端末機20は、ロット単位で工程ポイントを入力する機能を有している。即ち、ポストカードのようにロットを組んで工程を流す製品は、ロット情報の入ったフロッピーを端末機20に読み取らせることにより、全件の工程情報を登録することができる。
【0048】
2)工程ポイントコードの登録(追加)方法について
工程ポイントコードの登録(追加)を行う場合、工程ポイントコード・メンテナンスを選択し、端末機20に図9に示す画面を表示させる。
【0049】
この状態で、製品コード、ポイントコード、ポイント名、担当者ナンバー、有効年月日を入力し、これを管理サーバ30に送信して登録する。このようにして登録した工程ポイントコードは、登録後直ちに使用することができる。
【0050】
これにより、必要なポイントコード、ポイント名を製品別、職場別に自由に登録し、これを直ちに利用することができる。
【0051】
このようにして登録され、設定可能な工程ポイントコードの事例を以下に示す。
【0052】
▲1▼通常使われる工程名
「工場受入」、「プリント工程終了」、「工場出荷済み」等
▲2▼工程に品名や職場名等をプラスし、具体的に判りやすくした事例
「写真名刺受入」、「大型+シール混合受入」、「RP仙台回送出し」等
▲3▼工程名だけでなく、ものの状態を指定した事例
「お店に問い合わせ中」、「入荷時プリント傷有」等
3)ビリング工程問合せ
図6に示したメニュー画面上で、「ビリング工程問合せ」のボタンをクリックすると、端末機20の画面は、図10に示す画面に切り替わる。
【0053】
この画面上で、入力項目の欄に問合せをしたい品物(DP袋情報)を入力し、「実行」ボタンをクリックすると、ビリング工程問合せを示す情報とともに、入力したDP袋情報が管理サーバ30に送信される。
【0054】
管理サーバ30は、前記ビリング工程問合せを示す情報とともに入力したDP袋情報に基づいて該DP袋情報に関連してデータベースに登録されている全ての工程ポイントコードを抽出し、この抽出した工程ポイントコードを前記端末機20に送信する。
【0055】
端末機20は、図10に示すように請求内容を画面の左側に表示し、管理サーバ30から受信した前記抽出された工程ポイントコードに基づいて製品の生産工程通過状況を示す工程情報(履歴)を画面の右側に表示する。
[工程内Q&Aシステム(処理依頼・確認システム)]
この工程内Q&Aシステムは、工場内に入った受注品に何らかの処置をしたいときに、伝言板として登録したのもが、「工程ポイント入力」をしたときに作業者に伝えるもので、自ら現物を探しに行き処置をしなくてもよくするためのシステムである。
【0056】
例えば、取引先から注文変更の電話が入った場合、端末機20のメニュー画面上で「ビリングQ&A」のボタンをクリックし、端末機20の画面を図11に示す画面に切り替える。この画面上で、DP袋情報とともに、問い合わせ発行指示(依頼内容)を入力し、「実行」ボタンをクリックして入力した情報を管理サーバ30に送信する。尚、図11に示す例では、入荷後にお店から発注製品の枚数変更の電話が入り、20枚を50枚に変更した場合に関して示している。
【0057】
その後、ある端末機20での「工程ポイント入力」の作業時に、該当するDP袋情報が管理サーバ30に送信されると、管理サーバ30は、前記問い合わせ発行指示された受注品のDP袋情報と判別し、該当するDP袋情報を入力した端末機20の画面を、図12(A)に示す「工程ポイント入力」の画面から同図(B)に示す「ビリングQtA」の画面(図11に示した画面と同じ)に切り替え、この画面に依頼内容等を表示させる。
【0058】
この依頼内容を見た作業者は、記入された処置を実施し、処置内容を入力する。発行者は、「ビリングQ&A」の画面で処理内容を確認することができ、お店に処置終了を連絡することができる。
[工程通過件数表示システム]
この工程通過件数表示システムは、「工程ポイントコード」と「製品別の請求入力」の日付別の入力件数を集計し、表示するためのシステムである。
【0059】
図6に示したメニュー画面上で、「工程通過件数表参照」のボタンをクリックすると、端末機20の画面は、図13に示す画面に切り替わる。
【0060】
この画面上で、期間(日付(複数日の指定も可能))を指定し、工程ポイントコード、又は製品別請求を入力し、これを管理サーバ30に送信する。
【0061】
管理サーバ30は、入力された期間及び工程ポイントコードから、その期間内に前記指定された工程ポイントを通過した件数(「工程ポイント入力」された件数)を集計し、この集計した件数を端末機20に送信する。
【0062】
端末機20は上記管理サーバ30からの受信した集計結果を表示する。
【0063】
図13に示した端末機20の画面は、工程ポイントコードを指定した場合の出力例であり、工程ポイント通過件数を画面の左側に表示し、時間帯別の工程ポイント通過件数を画面の左側に表示する。
【0064】
図14に示した端末機20の画面は、複数日を指定し且つ製品別請求入力を指定した場合の出力例であり、請求形態別(日付、工程別)の通過件数を画面の左側に表示し、また、左側の画面で選択された請求形態における時間帯別の通過件数を画面の右側に表示する。
[納期管理システム]
この納期管理システムは、製品の納期遅れを把握するためのシステムであり、図15に示すように注文受入時に、DP袋情報とともに納品日を入力し、これを管理サーバ30に送信する。
【0065】
その後、端末機20において、図16に示すように「仕上/発送確認問合せ(明細)」の画面を表示させ、ここで、製品コード及び/又は取引先コードを入力し、「実行」ボタンをクリックすると、これらの情報が管理サーバ30に送信される。管理サーバ30では、対応する製品のうちの納品日を越えた製品を抽出し、その製品の情報(DP袋情報、納品日等)を端末機20に送信する。これにより、端末機20の画面には、指定納期を過ぎても納品されない製品の情報が表示される。
[Webを利用したユーザからの問い合わせシステム]
図2に示したDP袋10には、「お客様控え」と「お店控え」として渡す半券(図示せず)が切り離し可能に付けられており、「お客様控え」の半券上で注文内容等を記入すると、その記入内容が「お店控え」の半券と、DP袋上にカーボンコピーされるようになっている。尚、図2に示したDP袋10は、半券が切り離されている状態に関して示している。
【0066】
上記半券には、DP袋情報が数字で印字されており、また、Webでの問い合わせアドレス(URL)も印字されている。
【0067】
一般ユーザは、インターネットに接続されているパソコンのWWWブラウザを起動し、半券に印字されているURLを入力して、図17に示す「仕上り状況照会」のホームページを開く。
【0068】
このホームページ上で、問い合わせナンバー(取引先コード+受付ナンバー)を入力すると、該当する製品の仕上り状態が表示される。尚、前述した管理サーバ30がWeb問合せに対するWWWサーバとしての機能を有していてもよいし、別途WWWサーバを設置し、管理サーバ30から仕上り状態(製品の生産工程通過状況)に関する情報をWWWサーバに送信するようにしてもよい。
【0069】
Web問合せで表示される工程と言葉は、一般ユーザに判り易いものに変換して表示される。また、「料金明細」ボタンをクリックすることで、料金の明細表も表示することができるようになっている。
[請求伝票の発行方法]
次に、本発明に係る請求伝票の発行方法の実施の形態について説明する。
【0070】
この請求伝票の発行方法は、同時プリントの場合において、後述するプリント・ネガカットの工程中に請求伝票の発行を可能にする方法であり、これにより照合工程の時間を短縮できるようにする。
【0071】
図18は同時プリント工程の流れと、該同時プリントの各工程における作業の流れ及びデータの流れを示すフローチャートである。
【0072】
同図に示すように、入荷したDP袋(フイルムカートリッジ入り)のうち、注文内容として同時プリントで、かつ同じプリントサイズに仕分けられたDP袋は、1ロット分のDP袋束(例えば、40袋程度)にまとめられ、籠に入れられる(ステップS10)。
【0073】
1ロット分のDP袋束の各DP袋からは順次フイルムカートリッジが取り出され、接合機械(スプライサー)に投入される。スプライサーは、フイルムカートリッジからフイルムを取り出し、フイルム1本ごとにスプライステープ60で接合し(図19)、1ロット分のネガロール62を作成する(ステップS12)。
【0074】
図19に示すようにスプライステープ60には、1件毎に連番(シーケンスナンバー)とそのシーケンスナンバーを示すバーコードが印字されており、スプライサーは、このバーコードを読み取り、対応するDP袋に同シーケンスナンバーを印字する。
【0075】
一方、DP袋束64に対応してメモリカード(LSIカード)66が用意され、該LSIカード66は、同時プリントの各工程をDP袋束64とともに搬送され、必要なデータが読み書きされる。上記1ロットのネガロールの作成時には、ロットナンバー、そのロットの各DP袋のDP袋情報(図2に示したDP袋10のバーコード14)、フイルムDXコード、及びシーケンスナンバーがLSIカード66に記録される。尚、ロットナンバーは、号機(アルファベット)+3桁のナンバーで構成されている。
【0076】
1ロット分のネガロール62はネガ現像され(ステップS14)、続いてネガスキャンが行われ、プリントすべき駒の特定が行われる(ステップS16)。即ち、ネガスキャンによって得られるネガ画像の有無により、図20に示すようにプリントすべき駒の位置を示すノッチ63をネガロールに開け、また、ノッチの開いた各ネガ画像をスキャニングしてプリント条件(ネガ画像の明るさ、ホワイトバランス等)を自動設定する。一方、LSIカード66には、1駒毎のノッチ63が開いた駒の駒ナンバー、及びプリント条件のデータが追記される。
【0077】
次に、ネガ現像された1ロット分のネガロール62とLSIカード66は、プリント工程に搬送される。プリント工程では、ネガロール62のノッチがついた駒がプリントロールに焼き付けられ、その後、プリントロールは現像工程にて現像される(ステップS20)。また、LSIカード66には、プリントロールにプリントされた1件毎のプリント枚数(ノッチを打った回数)が追記される。
【0078】
プリントに利用されたネガロール62は、その後、6駒ピース毎にネガカットされ、ロール状のネガシートに自動封入される(ステップS22)。
【0079】
次に、ステップS24の請求伝票の事前発行(プレビリング)について説明する。
【0080】
プレビリング工程に設置された端末機20のメニュー画面(図6参照)上で、「PB入力(プレビリング)」のボタンをクリックすると、端末機20の画面は、図21に示す画面に切り替わる。この画面上で、納品発行方式として項目番号1(一括発行)を選択する。また、LSIカード66を端末機20のカードリーダにセットする。
【0081】
端末機20の画面には、LSIカード66に記録された情報に基づいてロットナンバー、ロット内件数、そのロットの1件目のDP袋情報(取引先コード(店コード)と受付ナンバー(DP袋ナンバー))等が表示される。この画面に表示された1件目のDP袋情報と、DP袋束64の一番上のDP袋に印刷されているDP袋情報とが一致していることを確認した後、「実行」ボタンをクリックすると、LSIカード66に記録されたロットナンバー、ロット内件数、1件毎のDP袋情報、シーケンスナンバー、及びプリント枚数が管理サーバ30のデータベースに登録されるとともに、端末機20に接続された請求伝票発行用のプリンターから1ロット分の全件の請求伝票が一括発行される。
【0082】
図22は上記のようにして発行された請求伝票50の一例を示している。この請求伝票50は、取引先の店名、注文内容、店コード及び受付ナンバー、請求金額などがシール紙に印刷された、ミシン目で接続された仕上り明細、納品書、及び受領書からなり、シール紙の台紙を剥がすことによりDP袋に貼り付けられる。
【0083】
上記請求伝票50は、1ロット分のネガロール62の各件のプリントすべき駒が特定されるネガスキャン以降の工程で発行することができるため、後述する照合工程前(例えば、プリントロールへのネガ画像の焼き付け及び現像工程時)に発行し、DP袋に貼り付けることができ、これにより照合工程で請求伝票の発行やDP袋への貼付け作業が生じないようにすることができる。
【0084】
次に、図23に示すように現像済みプリントロール68は一定速度で巻き戻され、その巻き戻し中に各駒のプリント写真は人間の目視で検査される(ステップS26)。検査者は、各駒のプリント写真を目視で検査し、例えば、著しいピンぼけ写真などの不良プリント写真を検知すると、不良プリント写真上に不良(NG)を示す目印(2本線)をサインペンで記入し、プリント条件等が不適切で焼き直しが必要なプリント写真上に焼き直し(セカンド)を示す目印(1本線)をサインペンで記入する。
【0085】
上記のようにして検査が完了したプリントロール68は、照合台(図示せず)のプリントカッターにセットされる。また、照合台には、端末機20、DP袋10上のバーコード14を読み取るためのバーコードリーダ20A、ネガシートロールセット台などが設けられている。
【0086】
この照合台における照合作業では、プリントカッターによってカットされたプリント写真と、ネガフイルムが封入されたネガシートと、DP袋とを1件ずつ照合しながらネガフイルムとプリント写真とを対応するDP袋に入れる(ステップS28)。
【0087】
図24に示すようにプリントカッター70は、目視検査が完了したプリントロール68の各プリント写真を1枚ずつカットするとともに、各プリント写真上の目印(1本線、又は2本線)を自動検出し、この検出結果に基づいて1枚ずつカットしたプリント写真を良品、不良品、及び焼き直し品に仕分けて排出トレイ70A、70B、70Cに排出する。尚、プリントカッター70は、1件分のプリント写真をカットすると、カットを一時停止し、排出トレイ70A、70B、70Cからプリント写真が取り出されると、これを検出して次の1件分のプリント写真をカットする。また、プリントカッター70は、良品のプリント枚数、セカンドのプリント枚数をそれぞれカウントし、これらのカウント値を直接、又は端末機20を経由して管理サーバ30に送信する。管理サーバ30は、請求伝票の情報を管理するためのデータベースにロット毎に各件のプリント枚数を登録する。
【0088】
照合台で作業を行う作業者は、プリントカッター70で1件分のプリント写真がカットされると、排出トレイ70A、70B、70Cからプリント写真を取り出す。また、ネガシートロールセット台で、前記1件分のネガフイルムが封入されたネガシートをネガシートロールから切り離す。尚、ネガシートロールには、1件分のネガシート毎にミシン目が入れられており、1件分のネガシートは、このミシン目を利用してネガシートロールから切り離される。例えば、24枚撮りのフイルムが封入されたネガシートは、4枚綴りのネガシート(1枚のネガシートには6駒のネガフイルムが封入されている)毎にミシン目が入れられ、36枚撮りのフイルムが封入されたネガシートは、6枚綴りのネガシート毎にミシン目が入れられている。
【0089】
照合作業者は、プリントカッター70の排出トレイから取り出した良品のプリント写真と、ネガシートロールから切り離したネガシートとを1件毎に照合し、更に事前に発行された請求伝票が正しいかどうか等の確認を行う。そして、請求伝票が正しい場合には、その請求伝票が予め貼り付けられているDP袋にプリント写真とネガシートとを入れ、請求伝票が正しくない場合には、請求伝票を再発行させ、DP袋に予め貼り付けられた請求伝票に替えて再発行させた請求伝票をDP袋に貼り付け、このDP袋にプリント写真とネガシートとを入れる。
【0090】
次に、上記ステップS28での照合作業について更に説明する。
【0091】
照合台に設置された端末機20のメニュー画面(図6参照)上で、「照合入力」のボタンをクリックすると、端末機20の画面は、図25に示す画面に切り替わる。この画面上で、照合作業を行うロットのロットナンバーを入力すると、端末機20は、ロットナンバーを管理サーバ30に通知する。ロットナンバーが通知された管理サーバ30は、そのロットナンバーで管理されている連番のシーケンスナンバー(入力SEQ)、DP袋情報(取引先コード、受付ナンバー)、ネガスキャン時に事前にカウントしたプリント枚数(PB枚数) 、プリントカッター70でのカット枚数(数量:良品とセカンドの合計枚数)、セカンドのカット枚数(セカンド)等のデータを端末機20に送信する。
【0092】
ここで、前述したように良品のプリント写真とネガシートとを対応するDP袋に入れる際に、そのDP袋のDP袋情報(バーコード)をバーコードリーダによって読み取らせ、このDP袋情報を管理サーバ30に通知する。管理サーバ30は、上記DP袋情報を受信すると、これに対応してデータべースに保存されている数量やセカンドの枚数を端末機20に送信する。
【0093】
端末機20は、現在照合作業を行っている画面中央のDP袋におけるPB枚数と数量が一致すると、事前に発行され、そのDP袋に貼付されている請求伝票は正しいものと認識し、図25に示した画面の表示をスクロールさせ、次の照合作業に備える。
【0094】
一方、不良品の発生により、現在照合作業を行っている画面中央のDP袋におけるPB枚数と数量が一致しない場合には、図25の画面上の数量の表示領域81に数量を表示し、また、焼き直しのプリント写真が発生した場合には、図25の画面上の数量の表示領域81に数量を表示するとともに、焼直し(セカンド)の表示領域82に焼直し枚数を表示する。これらの場合には、画面の表示をスクロールさせずに指示待ちとなる。ここで、指示入力の領域83に、適宜の指示を示す数値(1〜4)が入力されると、画面の表示はスクロールする。尚、1は「OK」を示し、カウントミス等によって画面がスクロールしない場合に入力される。2は「セカンド」を示し、この数値が入力されたDP袋は焼き直しの工程に回される。3は「カッター枚数で伝票を再発行」を示し、この数値が入力されると、現在照合作業を行っているDP袋に対し、カッター枚数(良品のプリント枚数)によって請求伝票が再発行される。再発行された請求伝票は、現在照合作業を行っているDP袋に貼付されている請求伝票に替えて貼られる。4は「カッター枚数で伝票を再発行&セカンド」を示し、上記と同様に請求伝票が貼り替えられるとともに、焼き直しの工程に回される。
【0095】
上記のようにして1件ずつDP袋のバーコードを読み取らせ、管理サーバ30のデータベースに登録されているプリント枚数と良品としてカットされたカット枚数とを照合することで、事前に発行された請求伝票が正しいか否かを自動判別することができ、誤った請求伝票が発行されている場合には正しい請求伝票を再発行させることができる。
【0096】
また、1ロット分のDP袋束のDP袋のバーコードを順番に読み取らせることで、LSIカード66に最初に記録されたDP袋の順番と、現在のDP袋の順番とが合っているかどうかの確認をとることができる。
【0097】
尚、請求伝票の事前発行(プレビリング)の工程や、上記照合を行う工程も工程ポイントとして管理サーバ30に登録されるため、現在、製品がどの工程にあるかを把握することができる。また、ロット毎に日付、時間、DP袋情報が請求伝票の発行順に記録されているため、内容違い(DP袋に入れる内容物の入れ違い)が生じた場合に、DP袋に対応した内容物の早期発見が可能となる。
【0098】
ところで、プリント写真の仕上がり及び照合工程の前に、請求伝票を発行してDP袋に貼り付けておくことにより、上記照合工程での作業量が低減し、照合作業の時間短縮を図ることができ、例えば、照合工程時に請求伝票の発行を行っていた従来の場合は、160件/時の件数を処理していたのに対し、請求伝票を事前発行することで、240件/時の件数を処理することができるようになった。
【0099】
尚、この実施の形態では、同時プリントするフイルムとして135フイルムの場合について説明したが、APS(Advanced Photo System )フイルムの場合にも適用できる。尚、APSフイルムには、予め駒位置を示すパーフォレーションが形成されているため、フイルムにノッチを開ける工程はないが、プリント条件を設定するためのネガスキャン工程があるため、このプリント条件に基づいて事前に1件毎のプリント枚数を検知することができる。
【0100】
また、図4で説明したネットプリントシステムにおいても、プリント写真の仕上がり前に請求伝票を発行することができる。即ち、ネットワークを介してプリント注文が行われる場合、プリントすべき画像データ、及びプリント枚数等のプリント注文情報は注文時点で確定する。従って、ネットプリントの注文受付け後、プリント写真の仕上がり前の適宜の時期に請求伝票を発行することができる。尚、ネットプリントの注文受付けの場合には、予めユーザーがプリント注文する画像を選択しているため、不良品が発生することがなく、請求伝票を再発行することはない。
【0101】
ところで、DP袋に貼付した請求伝票が紛失した場合、DP袋情報を読み取らせることにより、請求伝票を再発行させることができるようになっているが、DP袋情報、注文内容(製品コード)、数量の全ての情報が一致する請求伝票の再発行時には、管理サーバ30は、請求が二重に計上されないように情報を管理している。
【0102】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、プリント写真の仕上がり前に請求伝票を発行することができ、これにより照合作業における作業の集中を分散させ、照合作業の短縮化及び処理件数の増大を図ることができる。尚、著しいピンぼけ写真などの不良品がプリントされる場合には、事前に発行した請求伝票は正しくないが、この場合には、プリント写真の仕上がり後の良品のカット枚数に基づく請求伝票の再発行を促すようにしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る請求伝票の発行方法が適用された集配ラボシステムの概念図
【図2】DP袋の正面図
【図3】集配ラボの工場に設けられた製品の管理システムの概略構成図
【図4】ネットプリントシステムのネットワーク構成図
【図5】ハンディーターミナル(POT)の使用方法を説明するために用いた図
【図6】端末機のメニュー画面を示す図
【図7】端末機の「受付入力」の画面を示す図
【図8】端末機の「工程ポイントコード入力」の画面を示す図
【図9】端末機の「工程ポイントコード・メンテナンス」の画面を示す図
【図10】端末機の「ビリング工程問合せ」の画面を示す図
【図11】端末機の「ビリングQ&A(伝言板)」の画面を示す図
【図12】端末機の「工程ポイントコード入力」の画面から「ビリングQ&A(伝言板)」の画面に切り替わる様子を示す図
【図13】係る端末機の「工程通過件数参照」の画面を示す図
【図14】端末機の「工程通過件数参照」の他の画面を示す図
【図15】端末機の「受入データ入力」の画面を示す図
【図16】端末機の「仕上/発送確認問合せ(明細)」の画面を示す図
【図17】「仕上り状況照会」のホームページを示す図
【図18】本発明に係る請求伝票の発行方法を説明するために用いた同時プリント工程の流れと、該同時プリントの各工程における作業の流れ及びデータの流れを示すフローチャート
【図19】1件毎にスプライステープによって接合されたネガフイルムを示す図
【図20】図19のネガフイルムがネガ現像され、かつノッチが形成されたネガフイルムを示す図
【図21】端末機の「PB入力(プレビリング)」の画面を示す図
【図22】請求伝票の一例を示す図
【図23】現像済みプリントロールの目視による検査を説明するために用いた図
【図24】プリントカッターを説明するために用いた図
【図25】端末機の「照合入力」の画面を示す図
【符号の説明】
10…DP袋、14…バーコード(DP袋情報)、20-1〜20-4…端末機、20A…バーコードリーダ、30…管理サーバ、50…請求伝票、60…スプライステープ、62…ネガロール、64…DP袋束、66…LSIカード、68…プリントロール、70…プリントカッター
Claims (3)
- (a) 1ロット分のDP袋束から未現像の写真フイルムが収納されたフイルムカートリッジをそれぞれ取り出し、各フイルムカートリッジ内の未現像の写真フイルムをスプライステープで接合して1ロール分のネガロールを製造する工程と、
(b) 前記ネガロールを現像する工程と、
(c) 現像済みのネガロールの各駒をスキャンし、各駒のプリント時のプリント条件を検出する工程と、
(d) 前記現像済みのネガロールの各駒のネガ画像及び前記検出したプリント条件に基づいて各ネガ画像を順次プリントロールにプリントする工程と、
(e) 前記現像済みのネガロールをカットする工程と、
(f) 前記プリント済みのプリントロールをプリントカッターによりカットして1枚毎のプリント写真を得る工程と、
(g) 前記カットしたネガフイルムとプリント写真とDP袋とを1件ずつ照合しながらネガフイルムとプリント写真とを対応するDP袋に入れる照合工程と、を有する同時プリント方法において、
前記工程(c)でのプリント条件の検出結果に基づいて1件毎の第1のプリント枚数を検出する工程と、
前記工程 (f) の前の工程であるプレビリング工程に設けられた端末機に接続された請求伝票発行用のプリンターから前記検出した1件毎の第1のプリント枚数に基づいて同時プリントに対する請求伝票を発行させる工程と、
前記プレビリング工程に設けられた端末機から前記検出した1件毎の第1のプリント枚数を管理サーバに送信し、1件毎の第1のプリント枚数をデータベースに登録する工程と、
前記工程 (f) に設けられたプリントカッターによりプリント写真をカットした1件ごとの良品の第2のプリント枚数をカウントし、該プリントカッターから前記第2のプリント枚数を前記管理サーバに送信し、1件毎の第2のプリント枚数をデータベースに登録する工程と、を設け、
前記照合工程 (g) に設けられた端末機は、前記管理サーバから前記第1のプリント枚数と第2のプリント枚数とを読み出し、前記第1のプリント枚数と第2のプリント枚数とが一致する場合には、前記工程 (f) の前に対応するDP袋に貼付された請求伝票が正しいものと認識し、前記第1のプリント枚数と第2のプリント枚数とが不一致の場合には、前記端末機の画面上にそれぞれ数量を表示し、指示入力待ちとなることを特徴とする請求伝票の発行方法。 - 前記プリントロールにプリントされた各駒のプリント写真を目視で検査し、不良プリント写真が検出されると、該不良プリント写真上に目印を記入する工程を有し、
前記工程(f)に設けられたプリントカッターは、前記プリント写真上の目印の有無を自動検出し、該検出結果に基づいてカットしたプリント写真を良品と不良品とに仕分けるとともに、1件毎に良品のプリント写真のみのプリント枚数を検出し、
前記照合工程(g)に設けられた端末機は、前記検出した第1のプリント枚数とカット時に検出した第2のプリント枚数とが不一致の場合には、指示入力待ちとなり、前記カット時に検出した第2のプリント枚数に基づく請求伝票の再発行の指示入力を受け付けることを特徴とする請求項1の請求伝票の発行方法。 - 前記DP袋にはユニークなDP袋情報が印刷され、前記スプライステープには1件毎に連番のシーケンスナンバーが印刷されており、前記工程(a)時に前記DP袋情報を読み取り、該DP袋情報を前記シーケンスナンバーに対応付けて記憶手段に記憶させ、
前記工程(c)でのプリント条件の検出結果に基づいて1件毎の第1のプリント枚数を前記シーケンスナンバーに対応付けて前記記憶手段に記憶させ、
前記記憶手段に記憶された情報に基づいて前記プレビリング工程に設けられた端末機に接続された請求伝票発行用のプリンターから同時プリントに対する請求伝票を発行させることを特徴とする請求項1又は2に記載の請求伝票の発行方法。
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