JP2004161652A - 機能性付与剤および機能性布帛 - Google Patents
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Abstract
【課題】スキンケア効果を有するが酸化されやすく且つ水溶性が高いアスコルビン酸を、耐水性、耐熱性および徐放性に優れるものとしたアスコルビン酸複合体の提供および当該複合体を担持したスキンケア等に使用できる機能性布帛に関する。
【解決手段】層状ケイ酸塩、ハイドロタルサイト類化合物、ハイドロタルサイト焼成物、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、4価金属リン酸塩、リン酸カルシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の無機化合物に、アスコルビン酸および/またはアスコルビン酸誘導体(以下アスコルビン酸等という)を担持させた複合体(以下アスコルビン酸複合体という)とすること、および当該アスコルビン酸複合体を布帛に担持させることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに到った。
【選択図】 なし
【解決手段】層状ケイ酸塩、ハイドロタルサイト類化合物、ハイドロタルサイト焼成物、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、4価金属リン酸塩、リン酸カルシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の無機化合物に、アスコルビン酸および/またはアスコルビン酸誘導体(以下アスコルビン酸等という)を担持させた複合体(以下アスコルビン酸複合体という)とすること、および当該アスコルビン酸複合体を布帛に担持させることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに到った。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐水性、耐熱性、徐放性に優れるアスコルビン酸複合体および当該複合体を含有しスキンケア効果を有する布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】
抗酸化性能を有するスキンケア効果のある材料として、アスコルビン酸が知られており、化粧品等に使用されている。アスコルビン酸の繊維製品への応用も考えられているが、酸化されやいため、酸化されて短時間で効果を失ってしまう、また、アスコルビン酸は水に対する溶解性が高いため、洗濯時に溶出して消失しまうといった問題がある。このようなことからアスコルビン酸の耐洗濯性を向上させる方法が各種提案されている。
【0003】
例えば、アスコルビン酸、第1鉄塩および抗菌物質とを合成樹脂を使用して繊維に固着させる消臭抗菌繊維が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この固着方法では、繊維表面に出ているアスコルビン酸は水に溶解してしまい、効力を失ってしまう。
また、抗酸化能を具備した植物組織の粉砕物または抽出物と、蛋白質または蛋白質部分加水分解物とで処理した抗酸化性繊維製品が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この抗酸化剤としてはローズマリーやセージの微粉砕物や緑茶抽出物であり、例示としてアスコルビン酸がある。この抗酸化性繊維製品は安定化され耐洗濯性があるものの耐久性を向上させるため架橋剤と共に処理しており、徐放機能はない。さらに、このものは包装材料用であり、スキンケア用ではない。
【0004】
水に難溶なアスコルビン酸誘導体を含有する乳化液で処理した繊維材料が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。この水に難溶なアスコルビン酸誘導体とは、アスコルビン酸のオリゴ脂肪酸エステルであり、このような難溶性の材料を使用しているため耐洗濯性、徐放性には優れるが、耐熱性には劣り、乾燥機で乾燥することにより劣化する可能性がある。
また、アスコルビン酸の不安定さを解消させるためアスコルビン酸アルキルエステルとし、これを含む酸化防止剤を内包した小胞体を有する柔軟仕上げ剤が開示されている(例えば、特許文献4参照)。このアスコルビン酸誘導体が例示されているのみであり、且つ洗濯後の柔軟仕上げ剤であるため耐洗濯性が劣るものである。
【0005】
○先行文献
【特許文献1】
特開昭62−250284号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開平10−331070号公報(特許請求の範囲)
【特許文献3】
特開平2002−61073号公報(特許請求の範囲)
【特許文献4】
特開平10−131042号公報(特許請求の範囲)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
スキンケア効果を有するが酸化されやすく且つ水溶性が高いアスコルビン酸を、耐水性、耐熱性および徐放性に優れるものとしたアスコルビン酸複合体の提供および当該複合体を担持したスキンケア等に使用できる機能性布帛に関する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、層状ケイ酸塩、ハイドロタルサイト類化合物、ハイドロタルサイト焼成物、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、4価金属リン酸塩、リン酸カルシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の無機化合物に、アスコルビン酸および/またはアスコルビン酸誘導体(以下アスコルビン酸等という)を担持させた複合体(以下アスコルビン酸複合体という)とすること、および当該アスコルビン酸複合体を布帛に担持させることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0009】
○無機化合物
本発明に用いる無機化合物は、層状ケイ酸塩、ハイドロタルサイト類化合物、ハイドロタルサイト焼成物、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、4価金属リン酸塩、リン酸カルシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上のものである。
【0010】
層状ケイ酸塩の具体例とし粘土鉱物がある。モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、サポナイト等のスメクタイト族、バーミキュライト族、イライト、白雲母、金雲母、黒雲母等の雲母族、マーガライト、クリントナイト等の脆雲母族、スドーアイト等の緑泥石族、カオリナイト、ハロイサイト等のカオリン類、アンチゴライト等の蛇紋石族等が挙げられる。その他の好ましい層状ケイ酸塩として以下のものがある。即ち、マガディアイト、ケニヤアイト、カネマイト、マカタイト、アイラーアイト等の層状ナトリウム珪酸塩、トバモライト等の層状カルシウム珪酸塩、及び水酸イオン等の陰イオンをフッ素イオンで置換せしめた合成雲母等がある。
【0011】
ハイドロタルサイト類化合物、下記一般式[1]で表現され、ハイドロタルサイト構造を有する化合物であり、最も好ましい化合物としてアルミニウムマグネシウムハイドロタルサイトがある。
M1(1−X)M2X(OH)2An− (X/n)・mH2O [1]
一般式[1]のM1は2価の金属であり、M2は3価の金属であり、Xは0より大きく0.5以下の数であり、An−は炭酸イオン、硫酸イオン等のn価の陰イオンであり、mは正数である。
ハイドロタルサイト焼成物は、ハイドロタルサイト類化合物を約500℃以上で焼成し、炭酸根や水酸基が脱離することにより得られる化合物である。
【0012】
酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウムは、無水物、水和物とも含む。
4価金属リン酸塩の具体例として、リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸スズ等がある。これらの化合物には、α型結晶、β型結晶、γ型結晶、ナシコン型結晶等、種々の結晶系を有する結晶質のものと非晶質のものがあるが、いずれも本発明に含まれる。
リン酸カルシウムは、ヒドロキシアパタイト、3リン酸カルシウム等が挙げられ、結晶質、非晶質いずれでもかまわない。
【0013】
これら無機化合物は、アスコルビン酸等とイオン結合、水素結合、ファンデアワールス結合、配位結合等により複合体を作り、アスコルビン酸等の水に対する溶解性を低下させ、あるいは耐熱性を向上させることができる。
【0014】
これらの化合物のうち、層状ケイ酸塩、ハイドロタルサイト類化合物、ハイドロタルサイト焼成物、酸化亜鉛及び酸化ケイ素が、アスコルビン酸等との親和性が高く好ましい。
【0015】
○アスコルビン酸誘導体
本発明に用いるアスコルビン酸誘導体の具体例として、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸ステアリン酸エステル、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸テトラパルミチン酸エステル等のL−アスコルビン酸の脂肪酸エステル、L−アスコルビン酸リン酸エステルやL−アスコルビン酸硫酸エステル等、L−アスコルビン酸グルコース等が挙げられる。L−アスコルビン酸脂肪酸エステルには、モノ脂肪酸エステル、ジ脂肪酸エステル、トリ脂肪酸エステル、及びテトラ脂肪酸エステルがある。
これらの化合物のうち、無機化合物と複合体にしたときにおける耐酸化性、耐水性、耐熱性等が優れることからL−アスコルビン酸脂肪酸エステルが好ましく、脂肪酸エステルが複数結合しているものが更に好ましい。また、L−アスコルビン酸脂肪酸エステルの脂肪酸としては、飽和脂肪酸が好ましい。また、L−アスコルビン酸脂肪酸エステルの脂肪酸の炭素数としては、2〜20個のものが使用でき、好ましくは炭素数10〜18個であり、更に好ましくは14〜18個のものであり、偶数のものがより好ましい。
【0016】
○無機化合物とアスコルビン酸等との複合体化
上記無機化合物とアスコルビン酸等とによるアスコルビン酸複合体は、上記記載の結合ができていれば、この作製方法について特に限定さるものではない。
例えば、アスコルビン酸等の水溶液または有機溶媒溶液に上記記載の無機化合物を添加して担持させて複合体化させる方法、乾式でアスコルビン酸等と無機化合物とを混合、加熱して担持させて複合体化させる方法等が挙げられる。
このようにして得られたアスコルビン酸複合体は、繊維後加工用バインダーを添加して、布帛表面に担持することができる。また、化粧品に配合したり、スキンケア用の薬品として使用することができる。
【0017】
また、繊維後加工用バインダーにアスコルビン酸等と上記記載の無機化合物とを添加し、これを用いて布帛に後加工してもよい。すなわち、事前に複合体としておかなくても、バンイダー添加時、バインダー後加工時、バインダーの加熱硬化時等、工程のいずれかの段階でアスコルビン酸と無機化合物が複合化し、当該複合体が布帛に担持できていればよい。
【0018】
上記記載の無機化合物とアスコルビン酸等とのアスコルビン酸複合体における配合割合は、上記記載の無機化合物100質量部に対して、アスコルビン酸等が1〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは10〜80質量部であり、20〜75質量部が特に好ましい。1質量部未満ではスキンケア効果が乏しく、逆に100質量部より多く添加しても複合体とならない物が残ることがあり、耐水性や耐熱性向上効果がない場合がある。
【0019】
○用途
本発明のアスコルビン酸複合体は、アスコルビン酸を安定に保持でき且つ耐水性および除放性等に優れていることから、化粧品、外用薬、食品の酸化防止剤等に用いることができる。例えば、アスコルビン酸の効果として知られている美白作用、コラーゲン合成促進作用、抗酸化作用、活性酸素消去作用、過酸化脂質産生抑制作用等を目的とするものにアスコルビン酸複合体を配合して用いることができる。
本発明のアスコルビン酸複合体は、綿や布帛に担持させてスキンケア用のものとして活用することができる。
【0020】
○布帛への加工
本発明に用いる布帛は特に限定されない。具体例として、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリエチレン、ポリビニル、ポリビニリデン、ポリウレタン、ポリスチレン、アセテート、綿、ウール、麻等であり、より好ましくはポリエステル、綿、ウール、麻等である。
布帛への加工方法に特に制限はないが、バインダーを含有した水系或いは有機系懸濁液に本発明のアスコルビン酸複合体を分散させ、塗布やディッピング等の方法で布帛に付着させ、溶媒を除去することにより布帛にアスコルビン酸複合体をコーティングする方法が一般的である。バインダー樹脂は、溶媒を除去した後、布帛に付着力が出れば特に制限はなく、アクリル系、ウレタン系等を用いることができる。布帛への添着量は特に制限はない。添着量が多いほどスキンケア効果は向上するが、あまり多すぎると、粉落ちしたり、布帛の肌触りを悪化させるので、アスコルビン酸複合体として、0.5〜5g/m2が好ましく、1〜4g/m2が特に好ましい。
【0021】
アスコルビン酸複合体に対するバインダー樹脂の量も特に限定はないが、アスコルビン酸複合体100質量部に対して、バインダー樹脂固形分が30〜300質量部が好ましく、更に40〜100質量部が好ましい。
尚、必要に応じて、アスコルビン酸複合体の水系或いは有機系懸濁液に、当該複合体の分散性を向上させるために界面活性剤、分散剤等を添加しても良く、界面活性剤等はアニオン系、ノニオン系、カチオン系等いずれのものでも良い。
【0022】
本発明のアスコルビン酸複合体を担持した布帛は、スキンケア効果且つ、耐洗濯性、耐熱性、徐放性に優れることから、洗濯を行なうスキンケア効果を必要とするものに使用することができる。例えば、アンダーウェア、ワイシャツ、ブラウス、靴下、ストッキング等の衣料、シーツ、布団カバー、枕カバー等の寝装具、タオル、ハンカチ、マスク、帽子等に使用することができる。さらに、抗酸化性を必要とする食品包装用途にも用いることができる。
【0023】
○実施の形態
・層状ケイ酸塩、ハイドロタルサイト類化合物、ハイドロタルサイト焼成物、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、4価金属リン酸塩、リン酸カルシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の無機化合物100質量部に対しアスコルビン酸および/またはアスコルビン酸誘導体を1〜100質量部を用いて作製したアスコルビン酸複合体。
・アスコルビン酸複合体を布帛に対し0.5〜5g/m2担持させた機能性布帛。
【0024】
【実施例】
以下、本発明をさらに具体的に説明する。
【0025】
○アスコルビン酸複合体の作製
表1に示したアスコルビン酸等40質量部を所定溶媒1,500質量部に溶解させ、ついで無機化合物60質量部を添加し2時間攪拌した。ろ過により複合体を回収し、複合体1は100℃で6時間乾燥、複合体2および3は室温で一晩放置することにより乾燥させ、アスコルビン酸複合体1〜3を得た。
また表2に示したアスコルビン酸等30質量部と無機化合物70質量部とを乾式で混合し、ついで120℃で2時間加熱することによりアスコルビン酸複合体4〜5を得た。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
<実施例1〜5>
○複合体の耐水性試験および耐熱性試験
イオン交換水100質量部に対して、上記記載のアスコルビン酸複合体1〜5を4質量部添加し10分間攪拌した。その後、ろ過し、ろ過残渣を100℃で乾燥した。この操作を10回繰り返した(この試験は、洗濯10回を想定した代用試験ともなる)。
アスコルビン酸複合体中のアスコルビン酸等の含有量は、元素分析により測定し、その結果を表3に示した。
【0029】
【表3】
【0030】
この結果からアスコルビン酸複合体の耐水性および除放性が分かる。また、10回の洗濯を想定した試験と考えられることから、アスコルビン酸複合体中にアスコルビン酸等がいずれも約70%以上残存しており、アスコルビン酸複合体の耐洗濯性および徐放性が確認された。
【0031】
<実施例6〜8>
アスコルビン酸複合体2,3、5、及び当該複合体の作製に用いたアスコルビン酸等そのものの示差熱分析測定を行ない(TG−DTA)、熱減量曲線よりアスコルビン酸等の分解温度を求めた。アスコルビン酸複合体中のアスコルビン酸等の分解温度の結果を表4に、複合体の作製に用いたアスコルビン酸等の分解温度の結果を表5に示した。
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】
上記表から、アスコルビン酸を無機化合物と複合化することによりアスコルビン酸等の分解温度が上昇した。このことは、アスコルビン酸複合体中のアスコルビン酸等の耐熱性が大幅に改善されていることが確認できた。このことから、アスコルビン酸等を複合体として布帛に担持させることにより加熱殺菌やアイロン操作による分解を抑制することができる。
【0035】
<実施例9〜11、比較例1,2>
イオン交換水100質量部に対して、アスコルビン酸複合体1を4.3質量部、アクリル系バインダー(東亞合成(株)製、KB−4900、固形分45質量%)6.7質量部を添加し、よく攪拌して懸濁液を得た。この懸濁液に対し綿100%布帛をディッピングし、絞り率70%でピックアップし、150℃で乾燥し試験布帛を作製した(実施例9)。
実施例9のアスコルビン酸複合体1をアスコルビン酸複合体2に代えた以外は、実施例9と同様に操作し、試験布帛を作製した(実施例10)。
実施例9のアスコルビン酸複合体1をアスコルビン酸複合体3に代えた以外は、実施例9と同様に操作し、試験布帛を作製した(実施例11)。
複合体1の代わりに、アスコルビン酸を用いた以外は実施例9と同様の操作を行ない、比較例1とした試験布帛を作製した。
複合体1の代わりに、アスコルビン酸パルミチン酸エステルを用いた以外は実施例9と同様の操作を行ない、比較例2とした試験布帛を作製した。
上記で作製した試験布帛を10cm四方に切り取り試験布帛10枚を作製した。この試験布帛について、[洗濯5分間+すすぎ2分間+脱水2分間]を1セットとした洗濯操作を10回繰り返して行った。この操作後、試験布帛を乾燥し、この質量を測定することにより、アスコルビン酸等の残存率を求めた。その結果を表5に示した。
【0036】
【表6】
【0037】
上記の結果から、アスコルビン酸等のみで担持させた布帛は、洗濯によりアスコルビン酸等が溶出し残存率がアスコルビン酸複合体のものに比べ非常に悪いことが分かる。このことからアスコルビン酸複合体を布帛に用いることにより、耐久性があるスキンケア用の布帛を作製することができる。また、アスコルビン酸複合体の耐水性が分かる。
【0038】
【発明の効果】
アスコルビン酸等を特定の無機化合物に担持させたアスコルビン酸複合体は、耐水性、耐熱性、徐放性に優れることから、アスコルビン酸の活性を長期間保持および放出することができる。このことからアスコルビン酸複合体は、化粧品、衣料、寝装具等に用いるスキンケア布帛として有用である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐水性、耐熱性、徐放性に優れるアスコルビン酸複合体および当該複合体を含有しスキンケア効果を有する布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】
抗酸化性能を有するスキンケア効果のある材料として、アスコルビン酸が知られており、化粧品等に使用されている。アスコルビン酸の繊維製品への応用も考えられているが、酸化されやいため、酸化されて短時間で効果を失ってしまう、また、アスコルビン酸は水に対する溶解性が高いため、洗濯時に溶出して消失しまうといった問題がある。このようなことからアスコルビン酸の耐洗濯性を向上させる方法が各種提案されている。
【0003】
例えば、アスコルビン酸、第1鉄塩および抗菌物質とを合成樹脂を使用して繊維に固着させる消臭抗菌繊維が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この固着方法では、繊維表面に出ているアスコルビン酸は水に溶解してしまい、効力を失ってしまう。
また、抗酸化能を具備した植物組織の粉砕物または抽出物と、蛋白質または蛋白質部分加水分解物とで処理した抗酸化性繊維製品が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この抗酸化剤としてはローズマリーやセージの微粉砕物や緑茶抽出物であり、例示としてアスコルビン酸がある。この抗酸化性繊維製品は安定化され耐洗濯性があるものの耐久性を向上させるため架橋剤と共に処理しており、徐放機能はない。さらに、このものは包装材料用であり、スキンケア用ではない。
【0004】
水に難溶なアスコルビン酸誘導体を含有する乳化液で処理した繊維材料が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。この水に難溶なアスコルビン酸誘導体とは、アスコルビン酸のオリゴ脂肪酸エステルであり、このような難溶性の材料を使用しているため耐洗濯性、徐放性には優れるが、耐熱性には劣り、乾燥機で乾燥することにより劣化する可能性がある。
また、アスコルビン酸の不安定さを解消させるためアスコルビン酸アルキルエステルとし、これを含む酸化防止剤を内包した小胞体を有する柔軟仕上げ剤が開示されている(例えば、特許文献4参照)。このアスコルビン酸誘導体が例示されているのみであり、且つ洗濯後の柔軟仕上げ剤であるため耐洗濯性が劣るものである。
【0005】
○先行文献
【特許文献1】
特開昭62−250284号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開平10−331070号公報(特許請求の範囲)
【特許文献3】
特開平2002−61073号公報(特許請求の範囲)
【特許文献4】
特開平10−131042号公報(特許請求の範囲)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
スキンケア効果を有するが酸化されやすく且つ水溶性が高いアスコルビン酸を、耐水性、耐熱性および徐放性に優れるものとしたアスコルビン酸複合体の提供および当該複合体を担持したスキンケア等に使用できる機能性布帛に関する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、層状ケイ酸塩、ハイドロタルサイト類化合物、ハイドロタルサイト焼成物、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、4価金属リン酸塩、リン酸カルシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の無機化合物に、アスコルビン酸および/またはアスコルビン酸誘導体(以下アスコルビン酸等という)を担持させた複合体(以下アスコルビン酸複合体という)とすること、および当該アスコルビン酸複合体を布帛に担持させることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0009】
○無機化合物
本発明に用いる無機化合物は、層状ケイ酸塩、ハイドロタルサイト類化合物、ハイドロタルサイト焼成物、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、4価金属リン酸塩、リン酸カルシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上のものである。
【0010】
層状ケイ酸塩の具体例とし粘土鉱物がある。モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、サポナイト等のスメクタイト族、バーミキュライト族、イライト、白雲母、金雲母、黒雲母等の雲母族、マーガライト、クリントナイト等の脆雲母族、スドーアイト等の緑泥石族、カオリナイト、ハロイサイト等のカオリン類、アンチゴライト等の蛇紋石族等が挙げられる。その他の好ましい層状ケイ酸塩として以下のものがある。即ち、マガディアイト、ケニヤアイト、カネマイト、マカタイト、アイラーアイト等の層状ナトリウム珪酸塩、トバモライト等の層状カルシウム珪酸塩、及び水酸イオン等の陰イオンをフッ素イオンで置換せしめた合成雲母等がある。
【0011】
ハイドロタルサイト類化合物、下記一般式[1]で表現され、ハイドロタルサイト構造を有する化合物であり、最も好ましい化合物としてアルミニウムマグネシウムハイドロタルサイトがある。
M1(1−X)M2X(OH)2An− (X/n)・mH2O [1]
一般式[1]のM1は2価の金属であり、M2は3価の金属であり、Xは0より大きく0.5以下の数であり、An−は炭酸イオン、硫酸イオン等のn価の陰イオンであり、mは正数である。
ハイドロタルサイト焼成物は、ハイドロタルサイト類化合物を約500℃以上で焼成し、炭酸根や水酸基が脱離することにより得られる化合物である。
【0012】
酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウムは、無水物、水和物とも含む。
4価金属リン酸塩の具体例として、リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸スズ等がある。これらの化合物には、α型結晶、β型結晶、γ型結晶、ナシコン型結晶等、種々の結晶系を有する結晶質のものと非晶質のものがあるが、いずれも本発明に含まれる。
リン酸カルシウムは、ヒドロキシアパタイト、3リン酸カルシウム等が挙げられ、結晶質、非晶質いずれでもかまわない。
【0013】
これら無機化合物は、アスコルビン酸等とイオン結合、水素結合、ファンデアワールス結合、配位結合等により複合体を作り、アスコルビン酸等の水に対する溶解性を低下させ、あるいは耐熱性を向上させることができる。
【0014】
これらの化合物のうち、層状ケイ酸塩、ハイドロタルサイト類化合物、ハイドロタルサイト焼成物、酸化亜鉛及び酸化ケイ素が、アスコルビン酸等との親和性が高く好ましい。
【0015】
○アスコルビン酸誘導体
本発明に用いるアスコルビン酸誘導体の具体例として、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸ステアリン酸エステル、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸テトラパルミチン酸エステル等のL−アスコルビン酸の脂肪酸エステル、L−アスコルビン酸リン酸エステルやL−アスコルビン酸硫酸エステル等、L−アスコルビン酸グルコース等が挙げられる。L−アスコルビン酸脂肪酸エステルには、モノ脂肪酸エステル、ジ脂肪酸エステル、トリ脂肪酸エステル、及びテトラ脂肪酸エステルがある。
これらの化合物のうち、無機化合物と複合体にしたときにおける耐酸化性、耐水性、耐熱性等が優れることからL−アスコルビン酸脂肪酸エステルが好ましく、脂肪酸エステルが複数結合しているものが更に好ましい。また、L−アスコルビン酸脂肪酸エステルの脂肪酸としては、飽和脂肪酸が好ましい。また、L−アスコルビン酸脂肪酸エステルの脂肪酸の炭素数としては、2〜20個のものが使用でき、好ましくは炭素数10〜18個であり、更に好ましくは14〜18個のものであり、偶数のものがより好ましい。
【0016】
○無機化合物とアスコルビン酸等との複合体化
上記無機化合物とアスコルビン酸等とによるアスコルビン酸複合体は、上記記載の結合ができていれば、この作製方法について特に限定さるものではない。
例えば、アスコルビン酸等の水溶液または有機溶媒溶液に上記記載の無機化合物を添加して担持させて複合体化させる方法、乾式でアスコルビン酸等と無機化合物とを混合、加熱して担持させて複合体化させる方法等が挙げられる。
このようにして得られたアスコルビン酸複合体は、繊維後加工用バインダーを添加して、布帛表面に担持することができる。また、化粧品に配合したり、スキンケア用の薬品として使用することができる。
【0017】
また、繊維後加工用バインダーにアスコルビン酸等と上記記載の無機化合物とを添加し、これを用いて布帛に後加工してもよい。すなわち、事前に複合体としておかなくても、バンイダー添加時、バインダー後加工時、バインダーの加熱硬化時等、工程のいずれかの段階でアスコルビン酸と無機化合物が複合化し、当該複合体が布帛に担持できていればよい。
【0018】
上記記載の無機化合物とアスコルビン酸等とのアスコルビン酸複合体における配合割合は、上記記載の無機化合物100質量部に対して、アスコルビン酸等が1〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは10〜80質量部であり、20〜75質量部が特に好ましい。1質量部未満ではスキンケア効果が乏しく、逆に100質量部より多く添加しても複合体とならない物が残ることがあり、耐水性や耐熱性向上効果がない場合がある。
【0019】
○用途
本発明のアスコルビン酸複合体は、アスコルビン酸を安定に保持でき且つ耐水性および除放性等に優れていることから、化粧品、外用薬、食品の酸化防止剤等に用いることができる。例えば、アスコルビン酸の効果として知られている美白作用、コラーゲン合成促進作用、抗酸化作用、活性酸素消去作用、過酸化脂質産生抑制作用等を目的とするものにアスコルビン酸複合体を配合して用いることができる。
本発明のアスコルビン酸複合体は、綿や布帛に担持させてスキンケア用のものとして活用することができる。
【0020】
○布帛への加工
本発明に用いる布帛は特に限定されない。具体例として、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリエチレン、ポリビニル、ポリビニリデン、ポリウレタン、ポリスチレン、アセテート、綿、ウール、麻等であり、より好ましくはポリエステル、綿、ウール、麻等である。
布帛への加工方法に特に制限はないが、バインダーを含有した水系或いは有機系懸濁液に本発明のアスコルビン酸複合体を分散させ、塗布やディッピング等の方法で布帛に付着させ、溶媒を除去することにより布帛にアスコルビン酸複合体をコーティングする方法が一般的である。バインダー樹脂は、溶媒を除去した後、布帛に付着力が出れば特に制限はなく、アクリル系、ウレタン系等を用いることができる。布帛への添着量は特に制限はない。添着量が多いほどスキンケア効果は向上するが、あまり多すぎると、粉落ちしたり、布帛の肌触りを悪化させるので、アスコルビン酸複合体として、0.5〜5g/m2が好ましく、1〜4g/m2が特に好ましい。
【0021】
アスコルビン酸複合体に対するバインダー樹脂の量も特に限定はないが、アスコルビン酸複合体100質量部に対して、バインダー樹脂固形分が30〜300質量部が好ましく、更に40〜100質量部が好ましい。
尚、必要に応じて、アスコルビン酸複合体の水系或いは有機系懸濁液に、当該複合体の分散性を向上させるために界面活性剤、分散剤等を添加しても良く、界面活性剤等はアニオン系、ノニオン系、カチオン系等いずれのものでも良い。
【0022】
本発明のアスコルビン酸複合体を担持した布帛は、スキンケア効果且つ、耐洗濯性、耐熱性、徐放性に優れることから、洗濯を行なうスキンケア効果を必要とするものに使用することができる。例えば、アンダーウェア、ワイシャツ、ブラウス、靴下、ストッキング等の衣料、シーツ、布団カバー、枕カバー等の寝装具、タオル、ハンカチ、マスク、帽子等に使用することができる。さらに、抗酸化性を必要とする食品包装用途にも用いることができる。
【0023】
○実施の形態
・層状ケイ酸塩、ハイドロタルサイト類化合物、ハイドロタルサイト焼成物、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、4価金属リン酸塩、リン酸カルシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の無機化合物100質量部に対しアスコルビン酸および/またはアスコルビン酸誘導体を1〜100質量部を用いて作製したアスコルビン酸複合体。
・アスコルビン酸複合体を布帛に対し0.5〜5g/m2担持させた機能性布帛。
【0024】
【実施例】
以下、本発明をさらに具体的に説明する。
【0025】
○アスコルビン酸複合体の作製
表1に示したアスコルビン酸等40質量部を所定溶媒1,500質量部に溶解させ、ついで無機化合物60質量部を添加し2時間攪拌した。ろ過により複合体を回収し、複合体1は100℃で6時間乾燥、複合体2および3は室温で一晩放置することにより乾燥させ、アスコルビン酸複合体1〜3を得た。
また表2に示したアスコルビン酸等30質量部と無機化合物70質量部とを乾式で混合し、ついで120℃で2時間加熱することによりアスコルビン酸複合体4〜5を得た。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
<実施例1〜5>
○複合体の耐水性試験および耐熱性試験
イオン交換水100質量部に対して、上記記載のアスコルビン酸複合体1〜5を4質量部添加し10分間攪拌した。その後、ろ過し、ろ過残渣を100℃で乾燥した。この操作を10回繰り返した(この試験は、洗濯10回を想定した代用試験ともなる)。
アスコルビン酸複合体中のアスコルビン酸等の含有量は、元素分析により測定し、その結果を表3に示した。
【0029】
【表3】
【0030】
この結果からアスコルビン酸複合体の耐水性および除放性が分かる。また、10回の洗濯を想定した試験と考えられることから、アスコルビン酸複合体中にアスコルビン酸等がいずれも約70%以上残存しており、アスコルビン酸複合体の耐洗濯性および徐放性が確認された。
【0031】
<実施例6〜8>
アスコルビン酸複合体2,3、5、及び当該複合体の作製に用いたアスコルビン酸等そのものの示差熱分析測定を行ない(TG−DTA)、熱減量曲線よりアスコルビン酸等の分解温度を求めた。アスコルビン酸複合体中のアスコルビン酸等の分解温度の結果を表4に、複合体の作製に用いたアスコルビン酸等の分解温度の結果を表5に示した。
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】
上記表から、アスコルビン酸を無機化合物と複合化することによりアスコルビン酸等の分解温度が上昇した。このことは、アスコルビン酸複合体中のアスコルビン酸等の耐熱性が大幅に改善されていることが確認できた。このことから、アスコルビン酸等を複合体として布帛に担持させることにより加熱殺菌やアイロン操作による分解を抑制することができる。
【0035】
<実施例9〜11、比較例1,2>
イオン交換水100質量部に対して、アスコルビン酸複合体1を4.3質量部、アクリル系バインダー(東亞合成(株)製、KB−4900、固形分45質量%)6.7質量部を添加し、よく攪拌して懸濁液を得た。この懸濁液に対し綿100%布帛をディッピングし、絞り率70%でピックアップし、150℃で乾燥し試験布帛を作製した(実施例9)。
実施例9のアスコルビン酸複合体1をアスコルビン酸複合体2に代えた以外は、実施例9と同様に操作し、試験布帛を作製した(実施例10)。
実施例9のアスコルビン酸複合体1をアスコルビン酸複合体3に代えた以外は、実施例9と同様に操作し、試験布帛を作製した(実施例11)。
複合体1の代わりに、アスコルビン酸を用いた以外は実施例9と同様の操作を行ない、比較例1とした試験布帛を作製した。
複合体1の代わりに、アスコルビン酸パルミチン酸エステルを用いた以外は実施例9と同様の操作を行ない、比較例2とした試験布帛を作製した。
上記で作製した試験布帛を10cm四方に切り取り試験布帛10枚を作製した。この試験布帛について、[洗濯5分間+すすぎ2分間+脱水2分間]を1セットとした洗濯操作を10回繰り返して行った。この操作後、試験布帛を乾燥し、この質量を測定することにより、アスコルビン酸等の残存率を求めた。その結果を表5に示した。
【0036】
【表6】
【0037】
上記の結果から、アスコルビン酸等のみで担持させた布帛は、洗濯によりアスコルビン酸等が溶出し残存率がアスコルビン酸複合体のものに比べ非常に悪いことが分かる。このことからアスコルビン酸複合体を布帛に用いることにより、耐久性があるスキンケア用の布帛を作製することができる。また、アスコルビン酸複合体の耐水性が分かる。
【0038】
【発明の効果】
アスコルビン酸等を特定の無機化合物に担持させたアスコルビン酸複合体は、耐水性、耐熱性、徐放性に優れることから、アスコルビン酸の活性を長期間保持および放出することができる。このことからアスコルビン酸複合体は、化粧品、衣料、寝装具等に用いるスキンケア布帛として有用である。
Claims (4)
- 層状ケイ酸塩、ハイドロタルサイト類化合物、ハイドロタルサイト焼成物、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、4価金属リン酸塩、リン酸カルシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の無機化合物にアスコルビン酸および/またはアスコルビン酸誘導体を担持させたことを特徴とするアスコルビン酸複合体。
- アスコルビン酸誘導体がアスコルビン酸脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項1記載のアスコルビン酸複合体。
- 請求項1記載の無機化合物が層状ケイ酸塩、ハイドロタルサイト類化合物、ハイドロタルサイト類焼成物、酸化亜鉛、酸化ケイ素から選ばれる少なくとも1種以上のものであることを特徴とする請求項1記載のアスコルビン酸複合体。
- 請求項1〜3にそれぞれ記載のアスコルビン酸複合体を、布帛に担持させたことを特徴とする機能性布帛。
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