JP2004158570A - チョークコイル及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インダクタンス特性が向上するとともに、生産性が向上し、大幅にコストダウンを図ることができるチョークコイルを提供することにある。
【解決手段】磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末18を圧縮成形して得られた第1の磁性コア部分19と、第1の磁性コア部分19に設けられた絶縁被膜を施した銅線からなるコイル13と、コイル13を包容するように第1の磁性コア部分19に磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末20を圧縮形成し、第1の磁性コア部分19と一体に形成した第2の磁性コア部分21とを具備したことにある。
【選択図】 図1
【解決手段】磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末18を圧縮成形して得られた第1の磁性コア部分19と、第1の磁性コア部分19に設けられた絶縁被膜を施した銅線からなるコイル13と、コイル13を包容するように第1の磁性コア部分19に磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末20を圧縮形成し、第1の磁性コア部分19と一体に形成した第2の磁性コア部分21とを具備したことにある。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、超小型のシールドタイプのチョークコイル及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高周波で用いられるチョークコイルとして、フェライト磁芯や圧縮磁芯が使用されている。フェライト磁芯は、透磁率が高いが飽和磁束密度が小さい。一方、金属粉末を成形して作成された圧粉磁芯は軟磁性フェライトに比べて透磁率が低いが、飽和磁束密度は高く直流重畳性に優れていることが知られている。従って、従来は、これら2種の材料は用途によって使い分けされている。
【0003】
また、磁芯用材料の中で金属系圧粉磁芯を使用したチョークコイルは、現在、トロイダル形状のコアに銅線を巻回したディストリートタイプが主力部品の一つとして使用されている。
【0004】
また、本出願人は、磁性材料からなるポットコアの内部に空芯コイルを収納し、このポットコアの内部に磁性粉末を混入したエポキシ系樹脂材料を充填して空芯コイルをポットコアの内部に充填したチョークコイルを特願2002−110760号として既に出願している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、トロイダル構造のチョークコイルは、コアをトロイダル形状に成形後、銅線を巻回する事が行われているが、トロイダル形状のコアへの巻線作業は、自動化が難しく、人手作業に頼っており、多大な作業時間を要し、コストアップの原因となっている。
【0006】
また、特願2002−110760号のものは、ポットコアにエポキシ系樹脂材料を充填したものであり、充填密度が低く、チョークコイルの小型化に限度がある。
【0007】
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、チョークコイルの生産性の向上を図るとともに、安価で高性能なチョークコイル及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記目的を解決するために、請求項1は、磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末を圧縮成形して得られた第1の磁性コア部分と、前記第1の磁性コア部分に載置される絶縁被膜を施した銅線からなるコイルと、前記コイルを包容するように第1の磁性コア部分に磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末を圧縮形成し、前記第1の磁性コア部分と一体に形成した第2の磁性コア部分とを具備したことを特徴とするチョークコイルにある。
【0009】
請求項2は、磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末を型内で圧縮成形して第1の磁性コア部分を成形する第1の工程と、前記型内の第1の磁性コア部分に絶縁被膜を施した銅線からなるコイルを載置する第2の工程と、前記型内に磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末を供給して圧縮成形し、前記コイルを包容した状態で、かつ前記第1の磁性コア部分と一体に第2の磁性コア部分を成形する第3の工程とからなることを特徴とするチョークコイルの製造方法にある。
【0010】
前記磁性粉末は圧粉磁芯などに使用される鉄系の粉末が好ましい。しかし、コイルとの絶縁を考えた場合、粉末の表面に絶縁処理を施すことが好ましい。また、バインダーは、硬化温度が銅線に施した絶縁被膜に耐え得る温度であれば問題がないが、一般的に300℃以下で硬化するエポキシ系、フェノール系、ポリアミド系が考えられる。
【0011】
前記構成によれば、磁性粉末とバインダーとの混合粉末と銅線からなるコイルを一体に形成することにより、磁芯とコイル間の空隙を低減することができ、これが磁気的にも有効で、インダクタンス特性の向上を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1はチョークコイルの斜視図であり、このチョークコイル11は、例えば円柱状の磁性コア12と、この磁性コア部分12に一体に埋設された空芯コイルからなるコイル13とによって構成されている。そして、コイル13は、絶縁被膜を施した銅線であり、その両端末13aは磁性コア12の外周面から外部に導出されている。
【0014】
磁性コア12は、磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末を圧縮成形して得られものであり、磁性粉末は圧粉磁芯などに使用される鉄系の粉末である。さらに、鉄系の粉末の表面に絶縁処理を施し、コイル13と電気的に絶縁されている。また、バインダーは、硬化温度がコイル13に施した絶縁被膜に耐え得る温度であれば問題がないが、一般的に300℃以下で硬化するエポキシ系、フェノール系、ポリアミド系を例示することができる。
【0015】
次に、図2及び図3に基づいてチョークコイル11の製造方法について説明する。図2に示す型本体14には上下方向に貫通する円筒状のキャビティ15が設けられている。このキャビティ15の内部には下パンチ16が設けられ、キャビティ15の上部には上下方向に移動する上パンチ17が設けられている。
【0016】
図2(a)に示すように、キャビティ15の内部における下パンチ16の上面に磁性粉末(鉄系粉末)とバインダー(例えば、フェノール樹脂3wt%)とを混合した混合粉末18を所定量供給する。次に、上パンチ17を下降させて下パンチ16との間で混合粉末18を圧縮成形すると、図3(a)に示すように扁平円板状の磁性コア12の一部である第1の磁性コア部分19が成形される。
【0017】
次に、図2(b)及び図3(b)に示すように、第1の磁性コア部分19の上面にコイル13をその巻き心が鉛直となるように載置する。このとき、コイル13の両端末13aは型本体14に設けられた挿通孔(図示しない)に挿通する。挿通孔の内周面を含む開口角部にはシリコンゴム等の保護層が設けられ、コイル13の絶縁被膜の破損を防止している。
【0018】
次に、図2(c)及び図3(c)に示すように、キャビティ15の内部に磁性粉末(鉄系粉末)とバインダー(例えば、フェノール樹脂3wt%)とを混合した混合粉末20を供給し、混合粉末20によってコイル13を包容する。
【0019】
次に、図2(d)に示すように、再び、上パンチ17を下降させて下パンチ16との間で混合粉末20を圧縮成形すると、第1の磁性コア部分19の上部に磁性コア12の一部である第2の磁性コア部分21が圧縮成形される。この第2の磁性コア部分21は第1の磁性コア部分19と一体に圧縮成形され、磁性コア12が形成され、この内部にコイル13が埋設された状態となる。この状態で、圧縮成形体を150℃で、約2時間加熱すると、バインダーが硬化して図3(d)(e)に示すチョークコイルが完成する。
【0020】
前述したチョークコイルは、図4に示すように、磁性コア12の内部にコイル13をその巻き心が鉛直になるように配置(実施例1とする)したが、図5に示すように、磁性コア12の内部に螺旋状コイルを円環状に湾曲し、その湾曲中心が鉛直になるようにコイル13を配置(実施例2とする)してもよい。なお、図6は比較例としてのトロイダルコア22にコイル23を巻回したものである。
【0021】
実施例1,2及び比較例のコイルは同一線径、同一ターン数であり、銅線は1種線を用い、絶縁被膜はポリアミドイミドである。なお、参考までに、ポリアミドイミド被膜コイル、ウレタン被膜コイルでのコア−コイル間の耐圧は、表1に示すように、500V以上であり、比較例のトロイダルコアと同等以上であることを確認した。
【0022】
【表1】
【0023】
また、図7は実施例1,2及び比較例のチョークコイルをHP製4284Aプレシジョンメーターを用いて直流重畳特性を測定した結果を示す。図7の横軸は電流、縦軸はインダクタンスである。
【0024】
図7によれば、実施例1,2の2種類とも比較例のトロイダルコアの直流重畳特性より20%以上優れていることが分かる。これは、従来のトロイダルコアで発生していた磁芯−コイル間の空隙が低減したためと考えられ、更なる小型化が可能である。また、銅線からなるコイルをトロイダルコアに巻線する巻線工程が省けるため、生産性が向上し、大幅にコストダウンを図ることができる。
【0025】
なお、前記実施例では、磁性粉末として鉄系粉末を使用したが、磁性を有している金属粉末、例えばセンダスト、パーマロイ、モリブデンパーマロイ、カルボニル鉄粉などにおいても同様の効果が得られる。
【0026】
また、前記実施例においては、磁性コアの形状は、円柱形状であるが、型本体を変えることで、立方体、直方体等、その形状に限定されるものではない。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、磁性粉末とバインダーとの混合粉末と銅線からなるコイルを一体に形成することにより、磁芯とコイル間の空隙を低減することができ、これが磁気的にも有効で、インダクタンス特性が向上する。さらに、巻線工程が省けるため、生産性が向上し、大幅にコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示し、チョークコイルの斜視図。
【図2】同実施形態を示し、(a)〜(d)はチョークコイルの製造工程を示す説明図。
【図3】同実施形態を示し、(a)〜(d)はチョークコイルの製造工程を示す説明図。
【図4】この発明の実施例1を示すチョークコイルの斜視図。
【図5】この発明の実施例2を示すチョークコイルの斜視図。
【図6】比較例のトロイダルコアを示す斜視図。
【図7】直流重畳特性を示すグラフ。
【符号の説明】
11…チョークコイル
12…磁性コア
13…コイル
18,20…混合粉末
19…第1の磁性コア部
21…第2の磁性コア部
【発明の属する技術分野】
この発明は、超小型のシールドタイプのチョークコイル及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高周波で用いられるチョークコイルとして、フェライト磁芯や圧縮磁芯が使用されている。フェライト磁芯は、透磁率が高いが飽和磁束密度が小さい。一方、金属粉末を成形して作成された圧粉磁芯は軟磁性フェライトに比べて透磁率が低いが、飽和磁束密度は高く直流重畳性に優れていることが知られている。従って、従来は、これら2種の材料は用途によって使い分けされている。
【0003】
また、磁芯用材料の中で金属系圧粉磁芯を使用したチョークコイルは、現在、トロイダル形状のコアに銅線を巻回したディストリートタイプが主力部品の一つとして使用されている。
【0004】
また、本出願人は、磁性材料からなるポットコアの内部に空芯コイルを収納し、このポットコアの内部に磁性粉末を混入したエポキシ系樹脂材料を充填して空芯コイルをポットコアの内部に充填したチョークコイルを特願2002−110760号として既に出願している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、トロイダル構造のチョークコイルは、コアをトロイダル形状に成形後、銅線を巻回する事が行われているが、トロイダル形状のコアへの巻線作業は、自動化が難しく、人手作業に頼っており、多大な作業時間を要し、コストアップの原因となっている。
【0006】
また、特願2002−110760号のものは、ポットコアにエポキシ系樹脂材料を充填したものであり、充填密度が低く、チョークコイルの小型化に限度がある。
【0007】
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、チョークコイルの生産性の向上を図るとともに、安価で高性能なチョークコイル及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記目的を解決するために、請求項1は、磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末を圧縮成形して得られた第1の磁性コア部分と、前記第1の磁性コア部分に載置される絶縁被膜を施した銅線からなるコイルと、前記コイルを包容するように第1の磁性コア部分に磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末を圧縮形成し、前記第1の磁性コア部分と一体に形成した第2の磁性コア部分とを具備したことを特徴とするチョークコイルにある。
【0009】
請求項2は、磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末を型内で圧縮成形して第1の磁性コア部分を成形する第1の工程と、前記型内の第1の磁性コア部分に絶縁被膜を施した銅線からなるコイルを載置する第2の工程と、前記型内に磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末を供給して圧縮成形し、前記コイルを包容した状態で、かつ前記第1の磁性コア部分と一体に第2の磁性コア部分を成形する第3の工程とからなることを特徴とするチョークコイルの製造方法にある。
【0010】
前記磁性粉末は圧粉磁芯などに使用される鉄系の粉末が好ましい。しかし、コイルとの絶縁を考えた場合、粉末の表面に絶縁処理を施すことが好ましい。また、バインダーは、硬化温度が銅線に施した絶縁被膜に耐え得る温度であれば問題がないが、一般的に300℃以下で硬化するエポキシ系、フェノール系、ポリアミド系が考えられる。
【0011】
前記構成によれば、磁性粉末とバインダーとの混合粉末と銅線からなるコイルを一体に形成することにより、磁芯とコイル間の空隙を低減することができ、これが磁気的にも有効で、インダクタンス特性の向上を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1はチョークコイルの斜視図であり、このチョークコイル11は、例えば円柱状の磁性コア12と、この磁性コア部分12に一体に埋設された空芯コイルからなるコイル13とによって構成されている。そして、コイル13は、絶縁被膜を施した銅線であり、その両端末13aは磁性コア12の外周面から外部に導出されている。
【0014】
磁性コア12は、磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末を圧縮成形して得られものであり、磁性粉末は圧粉磁芯などに使用される鉄系の粉末である。さらに、鉄系の粉末の表面に絶縁処理を施し、コイル13と電気的に絶縁されている。また、バインダーは、硬化温度がコイル13に施した絶縁被膜に耐え得る温度であれば問題がないが、一般的に300℃以下で硬化するエポキシ系、フェノール系、ポリアミド系を例示することができる。
【0015】
次に、図2及び図3に基づいてチョークコイル11の製造方法について説明する。図2に示す型本体14には上下方向に貫通する円筒状のキャビティ15が設けられている。このキャビティ15の内部には下パンチ16が設けられ、キャビティ15の上部には上下方向に移動する上パンチ17が設けられている。
【0016】
図2(a)に示すように、キャビティ15の内部における下パンチ16の上面に磁性粉末(鉄系粉末)とバインダー(例えば、フェノール樹脂3wt%)とを混合した混合粉末18を所定量供給する。次に、上パンチ17を下降させて下パンチ16との間で混合粉末18を圧縮成形すると、図3(a)に示すように扁平円板状の磁性コア12の一部である第1の磁性コア部分19が成形される。
【0017】
次に、図2(b)及び図3(b)に示すように、第1の磁性コア部分19の上面にコイル13をその巻き心が鉛直となるように載置する。このとき、コイル13の両端末13aは型本体14に設けられた挿通孔(図示しない)に挿通する。挿通孔の内周面を含む開口角部にはシリコンゴム等の保護層が設けられ、コイル13の絶縁被膜の破損を防止している。
【0018】
次に、図2(c)及び図3(c)に示すように、キャビティ15の内部に磁性粉末(鉄系粉末)とバインダー(例えば、フェノール樹脂3wt%)とを混合した混合粉末20を供給し、混合粉末20によってコイル13を包容する。
【0019】
次に、図2(d)に示すように、再び、上パンチ17を下降させて下パンチ16との間で混合粉末20を圧縮成形すると、第1の磁性コア部分19の上部に磁性コア12の一部である第2の磁性コア部分21が圧縮成形される。この第2の磁性コア部分21は第1の磁性コア部分19と一体に圧縮成形され、磁性コア12が形成され、この内部にコイル13が埋設された状態となる。この状態で、圧縮成形体を150℃で、約2時間加熱すると、バインダーが硬化して図3(d)(e)に示すチョークコイルが完成する。
【0020】
前述したチョークコイルは、図4に示すように、磁性コア12の内部にコイル13をその巻き心が鉛直になるように配置(実施例1とする)したが、図5に示すように、磁性コア12の内部に螺旋状コイルを円環状に湾曲し、その湾曲中心が鉛直になるようにコイル13を配置(実施例2とする)してもよい。なお、図6は比較例としてのトロイダルコア22にコイル23を巻回したものである。
【0021】
実施例1,2及び比較例のコイルは同一線径、同一ターン数であり、銅線は1種線を用い、絶縁被膜はポリアミドイミドである。なお、参考までに、ポリアミドイミド被膜コイル、ウレタン被膜コイルでのコア−コイル間の耐圧は、表1に示すように、500V以上であり、比較例のトロイダルコアと同等以上であることを確認した。
【0022】
【表1】
【0023】
また、図7は実施例1,2及び比較例のチョークコイルをHP製4284Aプレシジョンメーターを用いて直流重畳特性を測定した結果を示す。図7の横軸は電流、縦軸はインダクタンスである。
【0024】
図7によれば、実施例1,2の2種類とも比較例のトロイダルコアの直流重畳特性より20%以上優れていることが分かる。これは、従来のトロイダルコアで発生していた磁芯−コイル間の空隙が低減したためと考えられ、更なる小型化が可能である。また、銅線からなるコイルをトロイダルコアに巻線する巻線工程が省けるため、生産性が向上し、大幅にコストダウンを図ることができる。
【0025】
なお、前記実施例では、磁性粉末として鉄系粉末を使用したが、磁性を有している金属粉末、例えばセンダスト、パーマロイ、モリブデンパーマロイ、カルボニル鉄粉などにおいても同様の効果が得られる。
【0026】
また、前記実施例においては、磁性コアの形状は、円柱形状であるが、型本体を変えることで、立方体、直方体等、その形状に限定されるものではない。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、磁性粉末とバインダーとの混合粉末と銅線からなるコイルを一体に形成することにより、磁芯とコイル間の空隙を低減することができ、これが磁気的にも有効で、インダクタンス特性が向上する。さらに、巻線工程が省けるため、生産性が向上し、大幅にコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示し、チョークコイルの斜視図。
【図2】同実施形態を示し、(a)〜(d)はチョークコイルの製造工程を示す説明図。
【図3】同実施形態を示し、(a)〜(d)はチョークコイルの製造工程を示す説明図。
【図4】この発明の実施例1を示すチョークコイルの斜視図。
【図5】この発明の実施例2を示すチョークコイルの斜視図。
【図6】比較例のトロイダルコアを示す斜視図。
【図7】直流重畳特性を示すグラフ。
【符号の説明】
11…チョークコイル
12…磁性コア
13…コイル
18,20…混合粉末
19…第1の磁性コア部
21…第2の磁性コア部
Claims (2)
- 磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末を圧縮成形して得られた第1の磁性コア部分と、
前記第1の磁性コア部分に載置される絶縁被膜を施した銅線からなるコイルと、
前記コイルを包容するように第1の磁性コア部分に磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末を圧縮形成し、前記第1の磁性コア部分と一体に形成した第2の磁性コア部分と、
を具備したことを特徴とするチョークコイル。 - 磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末を型内で圧縮成形して第1の磁性コア部分を成形する第1の工程と、
前記型内の第1の磁性コア部分に絶縁被膜を施した銅線からなるコイルを載置する第2の工程と、
前記型内に磁性粉末とバインダーとを混合した混合粉末を供給して圧縮成形し、前記コイルを包容した状態で、かつ前記第1の磁性コア部分と一体に第2の磁性コア部分を成形する第3の工程と、
からなることを特徴とするチョークコイルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002321709A JP2004158570A (ja) | 2002-11-05 | 2002-11-05 | チョークコイル及びその製造方法 |
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JP2002321709A JP2004158570A (ja) | 2002-11-05 | 2002-11-05 | チョークコイル及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004158570A true JP2004158570A (ja) | 2004-06-03 |
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ID=32802159
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JP2002321709A Pending JP2004158570A (ja) | 2002-11-05 | 2002-11-05 | チョークコイル及びその製造方法 |
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JP (1) | JP2004158570A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN107170547A (zh) * | 2017-07-25 | 2017-09-15 | 郭良驹 | 一种模块化一体成型pfc电感结构 |
CN113096950A (zh) * | 2021-04-09 | 2021-07-09 | 江苏瑞德磁性材料有限公司 | 一种线圈内置的软磁粉芯的制备方法 |
CN113096951A (zh) * | 2021-04-09 | 2021-07-09 | 江苏瑞德磁性材料有限公司 | 一种截面为圆形的环状金属软磁粉芯的制备方法 |
WO2023157407A1 (ja) * | 2022-02-16 | 2023-08-24 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | インダクタ |
-
2002
- 2002-11-05 JP JP2002321709A patent/JP2004158570A/ja active Pending
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JP4718591B2 (ja) * | 2008-08-08 | 2011-07-06 | 義純 福井 | モールドコイルの製造方法 |
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