JP2004157482A - ピッチ変更装置、カラオケ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】標準ピッチの波形データD4に加え、標準ピッチより4度高い高ピッチの波形データD5、標準ピッチより4度低い低ピッチの波形データD6が準備される。そして、現在の演奏ピッチに対応して最も近い波形データが選択され、その選択された波形データを用いて、必要ならばさらにクロスフェード式ピッチ変更器によってピッチ変更する。したがって、標準ピッチから±6度の範囲内でのピッチ変更に対して、いずれの場合も最大2度分のピッチ変更で対応できる。そのため、従来のように常に標準ピッチの波形データを用いてピッチ変更処理を実行する場合には3度以上のピッチ変更が必要であったケースであっても、2度以内のピッチ変更で済む。
【選択図】図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、波形データに対してクロスフェード方式によるピッチ変更を行うピッチ変更装置、及びそのピッチ変更装置を備えたカラオケ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今、カラオケ市場においては、いわゆる通信カラオケというものが一般的になっている。この通信カラオケはMIDI演奏が一般的だが、例えばバックコーラスなど肉声が欲しい時はデジタルオーディオデータを使う。デジタルオーディオデータはそのままではデータが巨大過ぎるため、通常はADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)やMP3等のコーデックでエンコード(圧縮)して保存しておき、使用時にはデコード(解凍)している。
【0003】
また、例えばカラオケ装置においては、デフォルト状態での演奏ピッチがユーザの音域に合わないための対処として、ピッチを変更(増減)させることができるようになっている。具体的には、カラオケ曲の演奏が開始された後に、例えばピッチを増加させる場合には「#」ボタンを押し、逆に、ピッチを減少させる場合には「♭」ボタンを押すことで、ピッチ変更を実現していた。
【0004】
例えばバックコーラス付きのカラオケMIDI楽曲をピッチコントロールしようとした場合、MIDI演奏についてはMIDIデータの構造上から容易にピッチコントロール可能であるが、バックコーラスについては特殊な方法を用いてピッチコントロール(一般にはピッチシフト等と称す。)を行なう必要があった。
【0005】
ピッチシフトの方法には、クロスフェードを用いる方法(例えば、特許文献1参照)やFFT(=高速フーリエ変換)等の周波数変換を用いる方法(例えば、特許文献2参照)等各種あるが、例えばカラオケ装置において実現する場合には、その目的からリアルタイムにピッチシフトを行なう必要がある。ここで、周波数変換方式は音質劣化が少ないが、その一方で計算量がクロスフェード方式と比べて多いため、処理負荷の観点からクロスフェードを用いる方法が一般的であった。
【0006】
【特許文献1】
特許第3175179号公報
【特許文献2】
特開2001−356799号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、クロスフェード方式では周波数変換方式に比べて音質が劣化し易い欠点があった。例えばカラオケ装置においてピッチコントロールが必要とされる一般的範囲としては1オクターブ分が考えられるが、この範囲をカバーするための境界値は±6度にも及んでしまう。そして、このような±6度のピッチシフトをクロスフェード方式で行なうと、音質劣化が相当生じてしまうという問題があった。
【0008】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、ピッチ変更に際して周波数変換方式に比べて相対的に音質劣化が生じ易いが処理負荷の少ないクロスフェード方式を用いながらも、音質劣化が余り起こらないピッチ変更を実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
(1)上述した問題点を解決するためになされた請求項1に係るピッチ変更装置は、デジタル符号化された波形データを記憶する波形データ記憶手段、波形データ記憶手段に記憶された波形データを再生する波形データ再生手段、波形データ再生手段によって再生された波形データに対して、クロスフェード方式によるピッチ変更処理を実行するピッチ変更手段を備えるピッチ変更装置である。そして、波形データ記憶手段は、標準ピッチの波形データに加え、その標準ピッチの波形データに対してピッチが変更された1以上の波形データを記憶しており、ピッチ変更手段は、標準ピッチからのピッチ変更量が指定されると、そのピッチ変更量分だけ変更した後のピッチに最も近いピッチの波形データをデータ記憶手段から読み出し、その読み出した波形データを用いてピッチ変更処理を実行する。このように、標準ピッチの波形データだけでなくピッチ変更された波形データも記憶し、ピッチ変更時には、変更後のピッチに最も近いピッチの波形データを用いてピッチ変更処理を実行するため、常に標準ピッチの波形データを用いてピッチ変更処理を実行する場合に比べ、ピッチ変更の度合いが少なくて済むケースが多くなり、クロスフェード方式のピッチ変更処理を実行した場合の音質劣化を抑制できる。
【0010】
(2)標準ピッチの波形データ以外の波形データとしては、例えば請求項2に示すように、標準ピッチの波形データに対してピッチが4度分高い波形データ及びピッチが4度分低い波形データを記憶しておくことが考えられる。例えばカラオケ装置では、デフォルト状態での演奏ピッチがユーザの音域に合わないための対処として、ピッチを変更(増減)させることができるようになっているが、このピッチコントロールが必要とされる一般的範囲としては1オクターブ分が考えられる。この範囲をカバーするための境界値は±6度である。したがって、カラオケ装置に適用した場合を想定すれば、上述のように標準ピッチの波形データと、当該波形データに対して±4度ピッチ変更した波形データを持てば、最大でも2度分のピッチ変更で全ての範囲をカバーできることとなり、音質劣化抑制の観点から望ましいといえる。
【0011】
また、請求項3に示すように、標準ピッチの波形データ以外の波形データとして、原曲ピッチに対応するピッチの波形データを記憶していてもよい。例えばカラオケ装置に適用した場合を想定すれば、原曲ピッチ(あるいはそれに近いピッチ)で歌唱したいと希望するユーザも多いと考えられる。したがって、このような原曲ピッチに対応するピッチの波形データを記憶しておけば、ピッチ変更の度合いが少なくて済むケースが多くなると考えられる。
【0012】
(3)ところで、上述した標準ピッチの波形データと、その標準ピッチの波形データに対してピッチが変更された波形データについては、それら全てを予め作成して波形データ記憶手段に記憶しておいてもよいが、請求項4に示すように、ピッチ変更装置自らが作成するようにしてもよい。つまり、それらの波形データの内のいずれか一つは記憶手段に記憶しておき、その波形データを元にして、それ以外の波形データを第2のピッチ変更手段及び符号化手段によって作成するようにしてもよい。
【0013】
そして、この波形データ作成のために用いる第2のピッチ変更手段としては、請求項5に示すように、クロスフェード方式によるピッチ変更処理に対してピッチ変更後の音質劣化が少ない方式によるピッチ変更処理を実行できることが望ましい。つまり、例えばカラオケ装置に適用した場合を想定すると、ピッチ変更手段はカラオケ曲の演奏時においてリアルタイムにピッチ変更処理を実行することとなるため、処理量が比較的少ないクロスフェード方式を採用することが好ましい。それに対してこのような波形データの作成は比較的時間に余裕がある状況で実行できるため、クロスフェード方式よりも音質劣化が少ない方式によって処理した方がよいからである。この方式の例としては、請求項6に示すように、高速フーリエ変換(FFT)等の周波数変換方式によることが考えられる。
【0014】
(4)これまでの説明でも何度か例示しているが、このピッチ変更装置は、例えば請求項7に示すように、楽曲演奏時のピッチを増減変更するための操作入力を受け付けるピッチ変更入力受付手段を備えるカラオケ装置に適用することが考えられる。その場合、波形データ記憶手段がカラオケ演奏時に用いるバックコーラス用の波形データを記憶しており、ピッチ変更手段が、ピッチ変更入力受付手段によって受け付けたピッチ変更量に対応するピッチ変更量に基づいてピッチ変更処理を実行することとなる。このようにすれば、カラオケ演奏時に、音質劣化の少ないバックコーラスを実現できる。
【0015】
(5)ところで、標準ピッチの波形データ以外の波形データは、多ければ多いほど、ピッチ変更処理を実行する際のピッチ変更の度合いが少なくて済む。上述のように1度単位のピッチ変更が可能なカラオケ装置に適用した場合を想定すれば、3度分のピッチ間隔で変更した波形データを準備しておけば、どのようなピッチ変更が指定されても、ピッチの最も近いいずれかの波形データを用いれば最大1ピッチ分のピッチ変更で対応できる。
【0016】
しかしながら、波形データが多ければ当然ながら記憶手段のデータ記憶量が多くなるため、必要に応じて波形データ数を調整してもよい。具体的には、ピッチ変更による音質劣化が聴者にとって気になる度合いによって変えることが考えられる。例えば請求項8に示すように、楽曲の演奏速度や楽曲演奏情報に基づく同時発音数の少なくとも何れか一方に対応して設定することが考えられる。例えば相対的に速い演奏の場合や同時発音数が多い場合は、相対的に遅い演奏の場合や同時発音数が少ない場合と比べ、聴者が音質劣化を感じる度合いが減少する。そのため、相対的に遅い演奏の場合や同時発音数が少ない場合になるほど、準備する波形データを多くし、実際のピッチ変更の量が少なくなるようにして音質劣化を抑制するとよい。
【0017】
また、曲のジャンルによって波形データ数を変更してもよい。
(6)楽曲演奏情報及び波形データを含むカラオケ演奏用のデータについては、例えばCD−ROMやDVD−ROMのようなパッケージメディアから読み込んでもよいが、請求項9に示すように外部装置から配信してもらうこともできる。特に、いわゆる通信カラオケと称されるように、カラオケ演奏用データを外部装置(例えば配信センタ等のホストコンピュータ)から配信してもらうことが近年のカラオケ市場ではよく行われている。近年普及がめざましいブロードバンドの通信網を介して配信される場合には、通信コストが低下すると共に、カラオケ装置側で波形データを生成する手間が省けるメリットがある。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施例について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうることは言うまでもない。
【0019】
図1(a)は、ピッチ変更装置を備えた本実施例のカラオケ装置1の構成を示すブロック図である。本実施例のカラオケ装置1は、いわゆる通信カラオケと称されるものであり、通信ネットワーク3を介してホストコンピュータ2に接続できるようになっている。そして、カラオケ装置1は、この通信ネットワーク3を介して接続したホストコンピュータ2からカラオケに関する音楽情報と画像情報とを取得することができる。
【0020】
なお、ホストコンピュータ2は、通信ネットワーク3を介してカラオケ装置1aとアクセス可能であって、カラオケ装置1に対して、最新の流行曲等の曲データを発信したり、どのような曲が何回演奏されたかといったログデータを含む関連情報をカラオケ装置1から受信したりして管理することができるようになっている。また、ホストコンピュータ2は、データベースを備えており、このデータベースに楽曲演奏に使用するコンテンツデータとしての音楽情報や背景画または歌詞等の画像情報等を記憶している。また、ホストコンピュータ2は、コンテンツデータ以外にバージョンアップされたシステムプログラム等をデータベースに記憶し、そのデータベースから随時読み出してカラオケ装置1に対して配信することができるようになっている。
【0021】
次に、カラオケ装置1の構成について説明する。
このカラオケ装置1には、図1(a)に示されるように、ホストコンピュータ2に通信ネットワーク3を介して接続し各種の情報を送受信する通信装置19、曲の予約操作などを行うための操作パネル10、カラオケ装置1全体の制御を司るCPU14、各種情報を一時的に記憶するRAM15、演奏の再生を行う音源再生装置18、音楽情報にかかる電気信号を増幅等するアンプ20、アンプ20からの電気信号を入力して伴奏曲及び利用者(歌唱者)の歌声等を流すスピーカ22、利用者(歌唱者)の歌声等をアンプ20に入力するためのマイクロフォン(以下、単にマイクと称す。)23、カラオケ用の音楽情報や画像情報その他各種データを記憶しているハードディスク13、画像情報等を映像化するための映像再生装置24、画像情報である背景画及び歌詞等を表示する表示装置26を備えている。この内、操作パネル10、ハードディスク13、RAM15、音源再生装置18及び映像再生装置24は、CPU14に接続されている。
【0022】
上述した通信装置19は、信号の変調および復調を行う変復調装置であり、CPU14の制御の下、通信ネットワーク3を通じてホストコンピュータ2にアクセス可能に構成されている。それによって、通信装置19は、通信ネットワーク3を介してホストコンピュータ2から送られてくる楽曲データ等を受信したり、上記関連情報をホストコンピュータ2に伝送することができる。
【0023】
また、操作パネル10は、利用者によって操作されるものであり、任意の曲の選択等を行うためのテンキーパネル10a、演奏音のピッチ(演奏キーとも称される)の調整及び表示を行うためのピッチパネル10b、例えば選択された曲番号等を表示するための表示部10cを備えている。
【0024】
テンキーパネル10aは、「0」から「9」までの数字ボタンと、その数字ボタンを介して入力された選曲番号を確定させて演奏を実行させるための選曲ボタンを備える。
また、ピッチパネル10bは、歌唱者の希望する音域に合わせた演奏をさせるための4種類のボタン、すなわちフラットボタン101、ナチュラルボタン102、シャープボタン103、原曲ボタン104と、ピッチ表示用LED105を備える。フラット(♭)ボタン101はキーを下げるためのもの、シャープ(#)ボタン103はキーを上げるためのものである。また、ナチュラルボタン102は、直前の操作でキーを上げた場合には下げ、キーを下げた場合には上げる、というように一つ前の操作の状態に戻すためのものである。また、原曲ボタン104は、原曲と同じピッチに変更するためのものである。
【0025】
ピッチ表示用LED105は、演奏ピッチが標準ピッチ(デフォルトの状態)からどの程度変更されているかを示すためのものであり、中央には、標準ピッチを示すための他よりも少し大きな表示サイズのLEDが配置され、その左右両側には、中央のLEDよりも小さなLEDがそれぞれ6つずつ配置されている。上述したフラットボタン101、シャープボタン103は、それぞれ1回押す毎にピッチが1度(半音:セミトーン)ずつ増減するようになっており、その操作に応じてピッチ表示用LED105の点灯部分が移動するように構成されている。具体的には、標準ピッチの場合は中央のLEDが点灯しており、シャープボタン103を1回押せば1つ右側のLEDが点灯し、さらに1回押せばさらに1つ右側のLEDが点灯する。フラットボタン101の場合も同様に、押した回数分だけ左に位置するLEDが点灯する。なお、このピッチ表示用LED105の配置からも分かるように、本実施例では、標準ピッチから最大6度の増減が可能となっている。
【0026】
また、ハードディスク13には、図2に示すように、アプリケーションプログラムや楽曲データなどが記憶されている。楽曲データは、図3に示すようにヘッダD1、MIDIデータD2、歌詞データD3、バックコーラスなどの肉声の波形データD4(D5,D6,D7)等によって構成されているが、これについては後述する。また、ハードディスク13には、映像データや各種の設定に必要な設定データ、さらには演奏記録などのログデータなども記憶されている。そして、操作パネル10の操作部を介して曲が選択されると、CPU14は、選択された曲の楽曲データや選択された曲と関連する映像データをハードディスク13から呼び出して、音源再生装置18及び映像再生装置24に同期させて出力するようになっている。
【0027】
その後、CPU14から出力される楽曲データは、音源再生装置18において、アナログの演奏音信号に変換された後、アンプ20へ送られて電気的に増幅される。このアンプ20は、マイク23を介して入力される利用者の歌唱音信号と適度な割合でミキシングするもので、ミキシングされた歌唱音信号と演奏音信号は、アンプ20からスピーカ22に出力され、音声及び演奏音となってスピーカ22から外部へ出力される。
【0028】
ここで、音源再生装置18について、図2を参照してさらに説明する。音源再生装置18は、デコーダ18a、クロスフェード式ピッチ変更器18b、デジタルアナログコンバータ(DAC)18c、エンコーダ18d、FFT(高速フーリエ変換)式ピッチ変更器18e、MIDI音源18fを備えている。CPU14から出力される楽曲データ中のMIDIデータD2は、MIDI音源18fにおいて演奏音信号に変換された後、DAC18cを介してアンプ20へ出力される。一方、例えばバックコーラス用の波形データD4(D5,D6,D7)は、デコーダ18aによってデコードした後、必要に応じてクロスフェード式ピッチ変更器18bにてピッチ変更を行い、その後、DAC18cを介してアンプ20へ出力される。
【0029】
MIDIデータを用いた楽曲演奏に際してピッチ変更(キー変更)をする場合には、標準ピッチからの変更量をCPU14からMIDI音源18fに指示してやれば、MIDIデータを用いてその指示されたピッチでの演奏音信号を容易に作成できる。一方、波形データの場合は、クロスフェード式ピッチ変更器18bにてピッチ変更される。クロスフェード式のピッチ変更に関しては、従来技術としても示した特許文献1(特許第第3175179号公報参照)などに記載されている公知技術であるため、ここでは詳しい説明は省略する。
【0030】
しかしクロスフェード方式のピッチ変更の場合は、周波数変換方式に比べて音質が劣化し易い。上述のように、本実施例では、標準ピッチから最大6度の増減が可能であるが、±6度のピッチ変更をクロスフェード方式で行なうと、音質劣化が相当生じてしまう。そこで、本実施例のカラオケ装置1では、次のような工夫をして音質劣化を極力防止している。つまり、図3(a)に示すように、波形データとして、「標準ピッチ」の波形データD4、標準ピッチより所定ピッチ高い「高ピッチ」の波形データD5、標準ピッチより所定ピッチ低い「低ピッチ」の波形データD6、及び原曲ピッチの波形データD7を、楽曲データとしてハードディスク13に記憶しておくのである。そして、標準ピッチからのピッチ変更量が指定されると、そのピッチ変更量分だけ変更した後のピッチに最も近いピッチの波形データをハードディスク13から読み出し、その読み出した波形データをデコーダ18aによってデコードし、クロスフェード式ピッチ変更器18bによってピッチ変更するのである。
【0031】
一例を挙げると、図7(a)に示すように、標準ピッチの波形データD4に加えて、高ピッチの波形データD5として標準ピッチより4度高いものを準備し、低ピッチの波形データD6として標準ピッチより4度低いものを準備する。そして、図7(b)に示すように、現在の演奏ピッチに対応して、選択すべき波形データとその波形データに対するピッチ変更値を記憶しておく。なお、現在の演奏ピッチは、標準ピッチとの差で示してある。図7(b)に示す例であれば、標準ピッチに対して±2度以内のピッチ変更であれば、標準ピッチの波形データD4を用いる。また、標準ピッチに対して3度、4度、5度、6度のピッチ変更(ピッチ増加)であれば、高ピッチの波形データD5を用いる。また、標準ピッチに対して−3度、−4度、−5度、−6度のピッチ変更であれば、低ピッチの波形データD6を用いる。このようにすれば、標準ピッチから±6度の範囲内でのピッチ変更であれば、いずれの場合も最大2度分のピッチ変更で対応できる。
【0032】
なお、図7では原曲ピッチの波形データD7について触れなかったが、原曲ピッチの波形データD7が存在すれば、さらにピッチ変更する機会が減ることとなる。例えば、原曲ピッチの波形データD7が標準ピッチより6度低いものであったとすると、図7の例では標準ピッチより6度低い場合には低ピッチの波形データD6を用いてさらに2度分低くピッチ変更することとなるが、そのようなことをせずに、原曲ピッチの波形データD7をピッチ変更せずにそのまま用いることができるからである。
【0033】
また、本実施例の場合は、通信ネットワーク3を介してホストコンピュータ2からカラオケ装置1に送られてくる時点での楽曲データ中には、図3(b)に示すように、波形データとしては標準ピッチの波形データD4しか存在しない。この標準ピッチの波形データD4を用いて他の波形データをカラオケ装置1内で作成するのである。もちろん、図3(c)に示すように、波形データ自体が存在しない楽曲データも当然存在する。上述のバックコーラス等のようにMIDIデータでは対応するのが難しい楽音データについて波形データとして持つため、元々バックコーラス等がない楽曲データであれば波形データ自体が存在しなくてもよいからである。
【0034】
それでは、図4のフローチャートを参照して、標準ピッチの波形データD4を用いて他の波形データを作成する処理について説明する。この処理は、楽曲データの受信時、又は受信後のカラオケ装置1が演奏を行っていないアイドリング時にCPU14が実行するものである。
【0035】
まず、楽曲データを受信し(S10)、その中に波形データがあるか否かを判断する(S20)。図3(c)に示すように、波形データ自体が存在しない楽曲データであれば(S20:NO)、そのまま本処理ルーチンを終了する。一方、図3(b)に示すように、波形データD4が存在する楽曲データであれば(S20:YES)、その波形データをデコーダ18aに送ってデコードさせる(S30)。そして、デコードした波形データをFFT式ピッチ変更器18eによって必要度数のピッチ変更をさせる(S40)。例えば上述例の高ピッチの波形データを作成するのであれば4度分高くピッチ変更させる。
【0036】
そして、FFT式ピッチ変更器18eによってピッチ変更された波形データをエンコ−ダ18dによってエンコードし(S50)、楽曲データに連結する(S60)。例えば高ピッチの波形データD5を作成したのであれば、それを標準ピッチの波形データD4の後に連結する。その後、他にピッチ変更が必要か否かを判断し(S70)、必要であれば(S70:YES)S40へ戻り、必要でなければ(S70:NO)本処理ルーチンを終了する。本実施例では、高ピッチの波形データD5、低ピッチの波形データD6、原曲ピッチの波形データD7を順番に作成し、図3(a)のような楽曲データを作成して終了する。
【0037】
なお、配信時の楽曲データ中のヘッダには、標準ピッチの情報はもちろん、原曲ピッチの情報も含まれている。したがって、標準ピッチと原曲ピッチとの差を算出し、その差がある場合には、その差分のピッチ変更を行って原曲ピッチの波形データD7を作成する。もちろん、標準ピッチと原曲ピッチが同一の場合もあるので、必ず原曲ピッチの波形データD7を作成するというわけではない。なお、図3の処理は受信した各楽曲データに対して実行され、その結果、図3(a)又は図3(c)に示す内容の楽曲データがハードディスク13に格納されることとなる。
【0038】
次に、カラオケ装置1にて実行されるカラオケ演奏時の処理についても図5のフローチャートを参照して説明する。この処理もCPU14が実行するものである。
まず、曲番号の受付が完了したか否か判断し(S110)、選曲ボタンが操作されて受付完了の場合は(S110:YES)、その受け付けた曲番号に対応する楽曲データをハードディスク13からRAM15に転送する(S120)。この時点ではハードディスク13中には、図3(a)に示すように、4種類の波形データD4〜D7を持つ楽曲データか、あるいは図3(c)に示すように波形データ自体を持たない楽曲データのいずれかが存在することとなる。
【0039】
そして、次のステップS130では、RAM15に転送した楽曲データ内のMIDIデータD2を音源再生装置18(図1参照)内のMIDI音源18f(図2参照)に送る。それと共に、図3(a)に示すように波形データを持つ楽曲データの場合には、標準ピッチの波形データD4を音源再生装置18内のデコーダ18a(図2参照)に送る。当然ながら、図3(c)に示すように波形データ自体を持たない楽曲データの場合は、デコーダ18aへ送ることはない。
【0040】
そして、次のステップMIDIデータD2はMIDI音源18fにおいて演奏音信号に変換された後、DAC18cを介してアンプ20へ出力される。一方、デコーダ18aにてデコードされた標準ピッチの波形データD4はクロスフェード式ピッチ変更器18bを介し、さらにDAC18cを介してアンプ20へ出力される。
【0041】
そして、曲の演奏が終了するまでは(S140:NO)、ピッチ変更処理(S150)を実行し、曲の演奏が終了したら(S140:YES)、本処理ルーチンを終了する。
それでは、図5のステップS150にて実行されるピッチ変更処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0042】
まず、ピッチ変更操作について判断する(S210)。ピッチ変更操作が無い場合には、そのまま本処理ルーチンを終了する。
一方、フラットボタン101、ナチュラルボタン102、シャープボタン103のいずれかが操作された場合には、その操作に応じて「現在の演奏ピッチ値」を増減させる(S220)。本実施例の「現在の演奏ピッチ値」は、標準ピッチに対する差を度数(セミトーン数)で示すものであり、初期値は0である。そして、フラットボタン101が1回操作されれば1減り、シャープボタン103が1回操作されれば1増える。また、ナチュラルボタン102が操作された場合は、直前の操作がフラットボタン101によるものであればその反対の操作による動作としてピッチ値を1増やし、直前の操作がシャープボタン103によるものであればその反対の操作による動作としてピッチ値を1減らす。この「現在の演奏ピッチ値」は、RAM15にセット(記憶)される。
【0043】
また、原曲ボタン104が操作された場合には、楽曲データ(図3参照)中のヘッダD1に含められている原曲パラメータよる原曲ピッチを取得する(S230)。本実施例の「原曲ピッチ」は、標準ピッチに対する原曲ピッチの差を度数で示すものである。そして、続くステップS240では、この取得した原曲ピッチを現在の演奏ピッチ値としてセットする。
【0044】
ステップS220又はS240の処理後はステップS250へ移行し、MIDI演奏を、S220又はS240にてセット(記憶)された現在の演奏ピッチ値に応じたものに変更する。MIDI音源18fを用いたMIDI演奏における演奏ピッチの変更は、MIDIデータD2のパラメータの変更のみで簡単に対応できる。
【0045】
次のステップS260では、現在の演奏ピッチ値に対応する波形データを選択し、その波形データを必要に応じてさらにピッチ変更する。具体的には、図7(b)に示す対応関係がマップ等の形式でハードディスク13に格納されており、その対応関係を参照してピッチ変更を行う。例えば現在の演奏ピッチ値が「−3」となっていれば、図7(b)より、対応する選択波形データは「低」であり、ピッチ変更値は「1」であるため、低ピッチの波形データをデコーダ18aに送り、さらにクロスフェード式ピッチ変更器18bによって1度分ピッチを上げる。これによって標準ピッチから−3度のピッチ変更が、低ピッチの波形データに対する1度のピッチ変更で実現できる。また、例えば現在の演奏ピッチ値が「6」となっていれば、図7(b)より、対応する選択波形データは「高」であり、ピッチ変更値は「2」であるため、高ピッチの波形データをデコーダ18aに送り、さらにクロスフェード式ピッチ変更器18bによって2度分ピッチを上げる。これによって標準ピッチから6度のピッチ変更が、高ピッチの波形データに対する2度のピッチ変更で実現できる。
【0046】
以上、本実施例のカラオケ装置1によれば、次のような効果が得られる。
(イ)図7(a)に示すように、標準ピッチの波形データD4、標準ピッチより4度高い高ピッチの波形データD5、標準ピッチより4度低い低ピッチの波形データD6が準備されており、図7(b)に示すように、現在の演奏ピッチに対応して最も近い波形データが選択され、その選択された波形データを用いて、必要ならばさらにクロスフェード式ピッチ変更器18bによってピッチ変更する。したがって、標準ピッチから±6度の範囲内でのピッチ変更に対して、いずれの場合も最大2度分のピッチ変更で対応できる。そのため、従来のように常に標準ピッチの波形データを用いてピッチ変更処理を実行する場合には3度以上のピッチ変更が必要であったケースであっても、2度以内のピッチ変更で済む。そのため、クロスフェード方式のピッチ変更処理を実行した場合の音質劣化を抑制でき、カラオケ演奏時に音質劣化の少ないバックコーラスを実現できる。
【0047】
なお、ピッチ変更に際してクロスフェード方式ではなくFFT等の周波数変換方式を用いれば相対的に音質劣化は少ない。しかし、その一方で計算量がクロスフェード方式と比べて多いため、リアルタイム処理のためには処理負荷が相当大きくなる。したがって、処理負荷低減の観点からクロスフェード方式が有効であるが、従来のような最大6度のピッチ変更では音質劣化が問題となる。しかし、上述のように本実施例の場合は最大でも2度のピッチ変更で対応できるため、音質劣化の問題が小さくなり、その分クロスフェード式のピッチ変更を用いる場合の処理負荷の低減というメリットが生かされるのである。
【0048】
(ロ)本実施例では、上述した標準ピッチの波形データD4、高ピッチの波形データD5、低ピッチの波形データD6に加え、原曲ピッチの波形データD7も準備されている。そのため、原曲ピッチへの変更が指示された場合には、その原曲ピッチの波形データD7をそのまま(つまりそれ以上に何らピッチ変更せずに)用いることができるため、音質劣化が特に少なくなる。
【0049】
(ハ)上述した高ピッチの波形データD5、低ピッチの波形データD6、原曲ピッチの波形データD7は、もともとホストコンピュータ2にて作成してカラオケ装置1に配信するようにしてもよいが、本実施例では図3(b)に示すように、配信時の楽曲データ中には波形データとして標準ピッチの波形データD4のみを含めておき、それ以外の波形データD5,D6,D7についてはカラオケ装置1内で作成するようにした。そのため、配信時の1曲あたりのデータ量が相対的に少なくなるため、ホストコンピュータ2とカラオケ装置1との間での通信時間や通信コストの低減に寄与する。そして、本実施例では、この標準ピッチ以外の波形データD5,D6,D7の作成に際してFFT式ピッチ変更器18eを用いているため、それらの波形データD5,D6,D7作成時には音質劣化を少なくできる。カラオケ曲の演奏時にはリアルタイムにピッチ変更処理を実行する必要があるため、処理負荷低減を重視したクロスフェード式ピッチ変更器18bを用いることのメリットが発揮される。それに対してこのような波形データD5,D6,D7の作成は比較的時間に余裕がある状況で実行できるため、音質劣化低減を重視したFFT式ピッチ変更器18eを用いることのメリットが発揮される。
【0050】
なお、本実施例においては、ハードディスク13が「波形データ記憶手段」及び「楽曲演奏情報記憶手段」に相当し、CPU14及び音源再生装置18が「波形データ再生手段」、「ピッチ変更手段」、「第2のピッチ変更手段」、「符号化手段」及び「楽曲演奏手段」に相当する。また、操作パネル10が「ピッチ変更入力受付手段」に相当し、通信装置19が「通信手段」に相当する。
【0051】
以上実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様で実施し得る。そのいくつかを説明する。
(1)上記実施例では、図3(a)に示すように、標準ピッチの波形データD4以外に、高ピッチの波形データD5、低ピッチの波形データD6及び原曲ピッチの波形データD7を持つようにした。標準ピッチの波形データD4以外の波形データは、多ければ多いほど、クロスフェード式ピッチ変更器18bにおけるピッチ変更実行時のピッチ変更の度合いが少なくて済む。例えば3度分のピッチ間隔で変更した波形データを準備しておけば、どのようなピッチ変更が指定されても、ピッチの最も近いいずれかの波形データを用いれば最大1ピッチ分のピッチ変更で対応できる。さらに言えば、カラオケ装置1においてピッチ変更を認める全てのピッチに対して予め波形データを準備しておけば、実際のカラオケ演奏時にはピッチ変更なしで対応することもできる。
【0052】
しかしながら、波形データが多ければ当然ながらハードディスク13のデータ記憶量が多くなるため、例えば図3(d)のように、標準ピッチの波形データD4と原曲ピッチの波形データD7のみを持つようにしてもよい。原曲ピッチでカラオケを歌いたいという要望はそれなりにあると考えられるため、利用頻度としても相対的に高いと思われる。したがって、この場合の波形データを準備しておけば原曲ピッチでの演奏時に音質劣化の少ないバックコーラスが実現される。なお、標準ピッチの波形データD4以外の波形データとして、高ピッチの波形データD5及び低ピッチの波形データD6のみを持つようにしたり、あるいは高ピッチの波形データD5又は低ピッチの波形データD6の何れか一方と原曲ピッチの波形データD7のみを持つようにしてもよい。その場合、原曲ピッチの波形データD7が標準ピッチよりも高ければ低ピッチの波形データD6を持ち、逆に原曲ピッチの波形データD7が標準ピッチよりも低ければ高ピッチの波形データD5を持つようにすることが考えられる。
【0053】
また、例えばバックコーラスが存在する全ての曲について同じ数の波形データを準備するのではなく、必要に応じて波形データ数を調整してもよい。具体的には、ピッチ変更による音質劣化が聴者にとって気になる度合いによって変えることが考えられる。例えば楽曲の演奏速度が相対的に速い場合やMIDIの同時発音数が相対的に多い場合には、相対的に遅い演奏の場合やMIDI同時発音数が少ない場合と比べ、聴者が音質劣化を感じる度合いが減少する。そのため、相対的に演奏速度が遅くなるほど、また同時発音数が少なくなるほど、準備する波形データを多くし、実際のピッチ変更の量が少なくなるようにして音質劣化を抑制するとよい。
【0054】
(2)上記実施例では、高ピッチの波形データD5として標準ピッチより4度高いものを準備し、低ピッチの波形データD6として標準ピッチより4度低いものを準備した。しかし、標準ピッチとの差については4度に限らず他のピッチ差であってもよい。また、標準ピッチと高ピッチとの差及び標準ピッチと低ピッチとの差は必ずしも等しくなくてもよい。また、例えば高ピッチの波形データは1つだけ作成するが、低ピッチの波形データは2つ作成する、といったことも考えられる。
【0055】
(3)上記実施例ではカラオケ装置1の本体に設けられた操作パネル10の操作部によってピッチ変更操作(や選曲番号)を入力するようにしたが、例えば赤外線信号やBluetooth規格に基づく無線通信によって接続されたリモコンなどに上記操作ボタンを準備し、その操作に基づくピッチ変更データ(や選曲データ)をカラオケ装置本体側へ送信するような構成であってもよい。
【0056】
(4)上記実施例では、カラオケ装置1として実現した場合について説明したが、CPU14及び音源再生装置18にて実行する「波形データに対するクロスフェード方式によるピッチ変更」や「波形データの作成」等については、カラオケ装置以外であっても適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は実施例のカラオケ装置の概略構成を示すブロック図、(b)は操作パネルの外観図である。
【図2】実施例のカラオケ装置における音源再生装置等の詳細を示すブロック図である。
【図3】実施例の楽曲データの説明図である。
【図4】標準ピッチの波形データを用いて他の波形データを作成する処理を示すフローチャートである。
【図5】カラオケ演奏時の処理を示すフローチャートである。
【図6】図5の処理中で実行されるピッチ変更処理を示すフローチャートである。
【図7】(a)は標準ピッチ以外の高ピッチ及び低ピッチの例を示す説明図、(b)は図6のピッチ変更処理にて用いられる対応関係を示すマップである。
【符号の説明】
1…カラオケ装置、2…ホストコンピュータ、3…通信ネットワーク、10…操作パネル、10a…テンキーパネル、10b…ピッチパネル、10c…表示部、13…ハードディスク、14…CPU、15…RAM、18…音源再生装置、18a…デコーダ、18b…クロスフェード式ピッチ変更器、18c…デジタルアナログコンバータ(DAC)、18d…エンコーダ、18e…FFT式ピッチ変更器、18f…MIDI音源、20…アンプ、22…スピーカ、23…マイクロフォン、24…映像再生装置、26…表示装置、101…フラットボタン、102…ナチュラルボタン、103…シャープボタン、104…原曲ボタン、105…ピッチ表示用LED。
Claims (9)
- デジタル符号化された波形データを記憶する波形データ記憶手段、
前記波形データ記憶手段に記憶された波形データを再生する波形データ再生手段、
前記波形データ再生手段によって再生された波形データに対して、クロスフェード方式によるピッチ変更処理を実行するピッチ変更手段を備えるピッチ変更装置であって、
前記波形データ記憶手段は、
標準ピッチの波形データに加え、その標準ピッチの波形データに対してピッチが変更された1以上の波形データを記憶しており、
前記ピッチ変更手段は、
前記標準ピッチからのピッチ変更量が指定されると、そのピッチ変更量分だけ変更した後のピッチに最も近いピッチの波形データを前記データ記憶手段から読み出し、その読み出した波形データを用いて前記ピッチ変更処理を実行する
ピッチ変更装置。 - 請求項1に記載のピッチ変更装置において、
前記波形データ記憶手段は、
前記標準ピッチの波形データに対してピッチが変更された1以上の波形データとして、前記標準ピッチの波形データに対してピッチが4度分高い波形データ及びピッチが4度分低い波形データを記憶している
ピッチ変更装置。 - 請求項1又は2に記載のピッチ変更装置において、
前記標準ピッチは、原曲のピッチとは異なるピッチであり、
前記波形データ記憶手段は、
前記標準ピッチの波形データに対してピッチが変更された1以上の波形データとして、前記原曲ピッチに対応するピッチの波形データを記憶している
ピッチ変更装置。 - 請求項1〜3の何れかに記載のピッチ変更装置において、
さらに、
前記波形データ再生手段によって再生された波形データに対してピッチ変更処理を実行する第2のピッチ変更手段、
前記第2のピッチ変更手段によってピッチ変更のなされた波形データをデジタル符号化する符号化手段を備え、
前記波形データ記憶手段が記憶している標準ピッチの波形データ及びその標準ピッチの波形データに対してピッチが変更された1以上の波形データは、それらの内のいずれか一つの波形データを元にして他の波形データが前記第2のピッチ変更手段及び符号化手段によって作成されたものである
ピッチ変更装置。 - 請求項4に記載のピッチ変更装置において、
前記第2のピッチ変更手段は、前記ピッチ変更手段によるクロスフェード方式によるピッチ変更処理に対してピッチ変更後の音質劣化が少ない方式によるピッチ変更処理を実行する
ピッチ変更装置。 - 請求項5に記載のピッチ変更装置において、
前記第2のピッチ変更手段は、高速フーリエ変換等の周波数変換方式によるピッチ変更処理を実行する
ピッチ変更装置。 - 請求項1〜6の何れかに記載のピッチ変更装置、
音符を元にした楽曲演奏情報を記憶する楽曲演奏情報記憶手段、
前記ピッチ変更装置によって変更された波形データ及び前記楽曲演奏情報記憶手段に記憶された楽曲演奏情報に基づいて楽曲の演奏を行なう楽曲演奏手段と、
楽曲演奏時のピッチを増減変更するための操作入力を受け付けるピッチ変更入力受付手段を備えるカラオケ装置であって、
前記波形データ記憶手段は、カラオケ演奏時に用いるバックコーラス用の波形データを記憶しており、
前記ピッチ変更手段は、前記ピッチ変更入力受付手段によって受け付けたピッチピッチ変更量に対応するピッチ変更量に基づいて前記ピッチ変更処理を実行する
カラオケ装置。 - 請求項7に記載のカラオケ装置において、
前記波形データ記憶手段が記憶している前記標準ピッチの波形データに対してピッチが変更された1以上の波形データの数は、
当該波形データを用いた前記楽曲演奏時の演奏速度又は前記楽曲演奏情報に基づく同時発音数の少なくとも何れか一方に対応して設定されている
カラオケ装置。 - 請求項7又は8に記載のカラオケ装置において、
外部装置と通信するための通信手段を備え、
前記楽曲演奏情報及び波形データを含むカラオケ演奏用のデータは、外部装置から配信されたものである
カラオケ装置。
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