JP2004155952A - ポリアミドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(1)液粘度から溶融重合中の定点におけるポリアミドのモルバランス(アミン/酸)を推算し、(2)液粘度から溶融重合の終点におけるポリアミドの分子量または相対粘度を推算した後、(1)および(2)の推算値に基づき、得られたポリアミドの固相重合の条件(温度,時間,圧力)を決定することを特徴とするポリアミドの製造方法。
【選択図】 無
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶融重合により得られたポリアミドを、更に固相重合するポリアミドの製造方法に関する。更に詳しくは、溶融重合により得られたポリアミドを固相重合する際に、迅速にかつ簡便に溶融重合により得られたポリアミドの性状を推算し、これら推算値に基づき、固相重合条件(時間、温度、圧力)を決定するポリアミドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、成形材料用途に用いられるポリアミドは射出成形等により成形され、溶融時の流動性が高いことが求められ、いわゆる低粘度品が用いられる。一方、ボトル,シート,フィルム及び繊維等の用途に用いられるポリアミドは、射出成形の他に押し出し成形によっても成形される。ボトル,シート,フィルム及び繊維等の用途では、溶融時の流動性は成形材料用途の場合より低いことが求められ、主に中,高粘度品が用いられる。
【0003】
主に成形材料用途に用いられる低粘度ポリアミドとしては、溶融重合して得られたポリアミドがそのまま用いられるか、又は更に乾燥したものが用いられる。しかし、ボトル,シート,フィルム及び繊維等の用途に主に用いられる中,高粘度ポリアミドを、溶融状態における重縮合で得ようとするとき、一般的な攪拌装置では重合槽内の溶融状態を均一に保つための充分な攪拌動力が得られず、特殊な重合装置が必要となる。また、低粘度から中,高粘度に到達するまで重縮合反応を続けると、溶融状態を維持する時間(反応時間)が長くなり、ポリアミド分子が損傷(ラジカルの発生などによるポリマー分子の劣化など)を受けたり、非直鎖の分子成長等の異常反応(三次元ポリマー化など)が起こり、ゲル又はフィッシュアイの生成が多くなり、実用上不都合を生じる。このため、中,高粘度ポリアミドを得るには、一旦溶融状態で重縮合して低粘度ポリアミドを得た後、固相状態で加熱処理するいわゆる固相重合を行うことが知られている。
【0004】
ポリアミドを固相重合する場合、原料となるポリアミドのモルバランス、および分子量または相対粘度等の重合度に関わる性状を把握した上で、アミド化の反応速度式に基づき固相重合中の温度、時間、圧力から、固相重合中の重合度の増加を推算し、目標重合度に到達したところで固相重合を終了する、もしくは固相重合条件を決定する方法が一般的である。原料となるポリアミドのモルバランスは重合度の増加速度に多大な影響を与えるため、把握しなければならない重要な性状である。また、固相重合中に増加されるべき重合度を把握するため、原料となるポリアミドの重合度も当然把握しておかなければならず、分子量、相対粘度等の重合度に関わる性状の分析が必要となる。
原料となるポリアミドの分析無しに固相重合する場合、固相重合中にポリアミドをサンプリングし、溶融粘度等迅速に評価可能な分析法に基づき固相重合中の重合度を評価し、固相重合の終点を判定する方法がある。しかし、ポリエステルより反応速度の速いポリアミドの固相重合の終点を判定するには、時間的猶予が少ないことも事実であり、操作が煩雑である欠点は否めない。
【0005】
当然、固相重合の原料である溶融重合で得られたポリアミドのモルバランスや重合度が常に一定であれば、その都度分析する必要はない。しかしながら、特に回分式重合槽を用いて溶融重合する場合、モノマーの仕込み段階で常にモルバランスを設定値に維持し、かつ各バッチ間で重合条件をそろえたとしても、重合中のジアミンの反応系外への留出は避けがたく、その留出量をバッチ間で常に一定とすることは極めて困難である。従って、得られるポリアミドのモルバランスは成り行きとならざるを得ないのが実情であり、バッチ間でモルバランスが変動すれば、モルバランスに多大な影響を受ける重合度(分子量および相対粘度等)も変動してくる。
【0006】
ポリアミドのモルバランス、分子量および相対粘度等の分析は、通常化学分析による。例えば、モルバランス、数平均分子量は、まずポリアミドを特定の溶媒に溶解させ、カルボキシル末端基濃度とアミノ末端基濃度を中和滴定により求めた後、これら分析値を用いて算出される。また相対粘度は、ポリアミドを濃硫酸に溶解させ、粘度計を用いて溶液の落下秒数を濃硫酸のみの落下秒数と比較することで求められる。この様な化学分析では分析結果が判明するまで通常2〜4時間以上の時間が必要である。このため、溶融重合で得られたポリアミドを固相重合の原料として用いる場合、分析結果が判明するまでサイロ等でポリアミドを保存する必要があり、効率的な生産を妨げていた。
【0007】
ポリアミドの連続重合における物性のリアルタイム測定として粘度計を用いることが提案されている(特許文献1参照。)。つまり、溶融重合中に溶融粘度という重合度に関連した性状が化学分析によらず迅速に把握することができるが、モルバランスの測定については何ら記載が無い。粘度計には一般にキャピラリータイプのものが用いられ、回分式重合においては、連続式には無い相当な困難さが予想される。反応液は原料となるモノマーから排出直前のポリアミドまで性状が変化し、その粘度範囲は0.01〜約500Pa・sまで変動する可能性があり、供給原料にポリアミドに対する充分な溶解性が無い場合、キャピラリーは閉塞し、安定な使用は困難となる。また、粘度計は一般に高価な測定機器であり、コスト的な負担も大きい。
【0008】
近年、近赤外分光分析計を用いてポリマーの諸物性をオンラインで測定する方法が提案されている。近赤外光は紫外光や赤外光と比較して透過性に優れているため、非破壊分析やリアルタイム分析に非常に適している。しかしこれまでは、光源の安定性、分光システム、検出器およびスペクトルを解析するコンピュータのハード面、ソフト面で問題点が多く、実用化されるまでには至っていなかったが近年の技術の発展に伴い、これら多くの問題が解決された近赤外分光分析計が市販されるようになった。
【0009】
ポリエステルの製造工程において、ポリエステルの諸物性値を近赤外分光分析計を用いて測定し、得られた測定値を用いて反応条件を制御する方法がそれぞれ提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4および特許文献5参照。)。フェノール樹脂の製造工程において、近赤外分光分析計を用いて系内成分量を測定し、その物理量から反応進行度を測定しながら反応を行う方法が提案されている(特許文献6参照。)。近赤外分光分析計を用いてアミド溶媒と芳香族ポリアミドとからなる溶液の濃度を測定し、溶液中の溶媒の量を制御する方法が開示されている(特許文献7参照。)。また、近赤外分光分析計を用いて連続溶融重合におけるポリアミドの製造方法が開示されている(特許文献8参照。)。当該公報にはカルボキシル末端基濃度とアミノ末端基濃度を測定し、ジアミンの注入量を制御することでカルボキシル末端基濃度とアミノ末端基濃度の比を制御することにより目的のポリアミドの比に制御し、反応装置内の固形分の形成を防止している。
【0010】
しかしながら、近赤外分光分析計を用いて正確な測定結果を導くためには、測定対象となる液が均質であることが必要であり、液中の気泡は除かれなければならず、脱水反応を伴うポリアミドの重合では、相当な困難さを伴う。また、近赤外分光分析計は高価な機器であり、既に設置されている重合槽に設置する場合、重合槽の加工等、相当な工事費も発生し、コスト的な負荷も大きい。
【0011】
【特許文献1】
特公昭48−36957号公報
【特許文献2】
特開平2−306937号公報
【特許文献3】
特開平10−182802号公報
【特許文献4】
特開平11−60711号公報
【特許文献5】
特開平11−315137号公報
【特許文献6】
特開平6−322054号公報
【特許文献7】
特表平10−504390号公報
【特許文献8】
特表平10−509760号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、溶融重合により得られたポリアミドを更に固相重合する際に、固相重合条件を決定する上で必要となる溶融重合により得られたポリアミドの性状を、迅速にかつ簡便に把握するポリアミドの製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討した結果、溶融重合により得られたポリアミドを更に固相重合する際に、溶融重合中のポリアミドの液粘度からポリアミドのモルバランス(ジアミン/ジカルボン酸)、分子量、相対粘度を推算し、その推算値に基づき固相重合条件を決定することで、効率的なポリアミドの製造が可能であることを見出し、本発明を完成させた。
【0014】
すなわち本発明は、回分式重合槽を用いて溶融重合により得られたポリアミドを、更に固相重合するに際し、
(1)液粘度からポリアミドのモルバランス(アミン/酸)を求める推算式を作成し、該推算式から溶融重合中の定点におけるモルバランスを推算し、
(2)液粘度からポリアミドの分子量または相対粘度を求める推算式を作成し、該推算式から溶融重合の終点における分子量または相対粘度を推算し、
(3)上記(1)および(2)の推算値に基づき、得られたポリアミドの固相重合の条件(温度,時間,圧力)を決定することを特徴とするポリアミドの製造方法に関するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明における溶融重合中の定点とは、重合が始まってから液粘度の測定点に至るまでのアミド化の反応速度定数、温度、時間、圧力(水分濃度)に支配されるアミド化反応の履歴が、後述の推算式を作成する際のバッチと同じ履歴を経た液粘度の測定点であるという意味であり、工程上の特定の点に限定されるものでは無いが、溶融重合により得られたポリアミドのモルバランスを把握する目的であるため、モノマーの固定化がほぼ終了した重合反応中盤以降での測定が必要である。アミド化反応の履歴を同一にするためには、アミド化の反応速度定数に影響を与える添加剤、アミド化反応を開始してからの時間・温度・圧力をバッチ毎に同じ状態に維持することが、操作上簡便である。圧力が同じであるとき、反応系の温度測定に基づく定点を定める場合、定点温度に到達するまでの重合反応履歴を、熱媒等の加熱条件を制御することで一定に調整し、アミド化反応を開始してから定点に至るまでの時間を、バッチ間の平均時間に対し、±5分以内の変動範囲に抑えることが好ましく、より好ましくは±3分以内である。また、圧力が同じであるとき、反応時間に基づく定点を定める場合、定点時間に到達するまでの重合反応履歴を、熱媒等の加熱条件を制御することで一定に調整し、アミド化反応を開始してから定点に到達した温度を、バッチ間の平均温度に対し、±1℃以内の変動範囲に抑えることが好ましく、より好ましくは±0.5℃以内である。もちろん重合反応履歴を、熱媒等の加熱条件を制御することで一定に調整するためには、仕込みのモノマー総量、モノマーの留出量、回分式重合槽内の攪拌混合性を、バッチ毎に一定に保つ必要がある。
【0016】
本発明における溶融重合の終点とは、回分式重合槽から排出する直前を指し、排出後速やかに冷却固化されたポリアミドと溶融重合の終点における溶融重合槽内のポリアミドとが、実質的に同一の分子量、相対粘度等の重合度に関わる性状を示すことを意味する。溶融重合中の定点と異なり、溶融重合の終点にいたるアミド化反応の履歴が同じである必要は無い。しかし同一バッチ内で上記2点での液粘度の観測が必要であり、あえてバッチ間で定点以降のアミド化反応の履歴を変える必要も無い。バッチ間での溶融重合の終点における温度は、例えば後述の(B)、(C)式において補正可能であり、特に一定とする必要はないが、外乱要因が少なく、推算精度を向上させるには、温度は一定とした方が好ましい。温度は±5℃以内の変動範囲に抑えることが好ましく、より好ましくは±3℃以内である。
【0017】
溶融重合中の定点における液粘度からポリアミドのモルバランスを推算する場合、数バッチ以上、好ましくは5バッチ以上のモルバランスの分析値と液粘度データから推算式を用いて算出することができる。液粘度とモルバランスは一見全く物理化学的な相関が無いように思われるが、液粘度を観測する溶融重合中の定点に至る、温度、時間、圧力等の重合履歴が一定であるとき、液粘度からモル比は相当な精度で推算できる。
【0018】
例えば、溶融したアジピン酸に常圧下でメタキシリレンジアミンを添加する直接重合方法におけるシミュレーション結果(一例)を図1に示す。先ず、特定のモルバランスにおいて、溶融アジピン酸とメタキシリレンジアミンの総重量、メタキシリレンジアミンの滴下開始における溶融アジピン酸の温度、メタキシリレンジアミンの滴下時間および滴下中の昇温履歴、メタキシリレンジアミン滴下終了時の反応液の温度、メタキシリレンジアミンの滴下終了から定点に至るまでの時間・温度の履歴、等全ての反応条件を固定し、アミド化の二次反応速度式を用いて、定点において得られるポリアミドの数平均分子量を求めた。次にこの数平均分子量から、予め算出した(B)式により一定温度におけるポリアミドの液粘度を推算した。この一連の計算を、モルバランスを任意に変えた場合について行い、その結果を図1にプロットした。図1の様に、液粘度とモルバランスには一定の関係が存在し、溶融重合中の定点において、液粘度からモルバランスが推算できる(推算式を作成できる)ことがわかる。
【0019】
図1に示されるように、モルバランスが0.997〜1.003では、液粘度とモルバランスは曲線相関を示し、モルバランスの差が液粘度の差として現れ難いうえに、更にモルバランスが1を中心にジカルボン酸過剰か、ジアミン過剰か判断が難しくなるため、モルバランスが0.997以下もしくは1.003以上で推算することがより好ましい。つまり、モルバランスが0.997以下もしくは1.003以上においては、ジカルボン酸過剰か、ジアミン過剰かが明らかな操作上の判断のもとに決定でき、更に下式(A)の様な一次式の推算式を用いて、モルバランスの推算が容易に行なえる。
モルバランス=a×液粘度+b …(A)
ここで、aおよびbは定数であり、実験により決定される。
【0020】
モルバランスは反応液をサンプリングし、固化したものを、従来法による滴定分析でカルボキシル基およびアミノ基の末端基濃度を測定し、計算によって求められる。分析試料は、溶融重合中の定点で反応液を排出、固化したものを用いても良いし、溶融重合中の定点がモノマーの留出が無くなった重合後半であれば、重合が終了し排出されたポリアミドを用いても良い。
【0021】
溶融重合の終点における液粘度からポリアミドの分子量を推算する場合、数バッチ以上、好ましくは5バッチ以上の分子量の分析値と液粘度データから推算式を用いて算出することができる。例えば、反応液をサンプリングして、メルトインデクサー、フローテスター等の溶融粘度測定機を用いて液粘度を測定し、分子量も分析する。その結果に基づき、(B)式を定め液粘度から分子量を求めることができる。
c×Log[分子量]=Log[液粘度(Pa・s)]+d/温度(T)+e …(B)
ここで、c、dおよびeは定数であり、実験により決定される。
ここで求められる分子量は、数平均分子量、重量平均分子量、粘度平均分子量等、任意の分子量を採用することができ、適時実験から(B)式を決定することができる
【0022】
溶融重合の終点における液粘度からポリアミドの相対粘度を推算する場合、数バッチ以上、好ましくは5バッチ以上の相対粘度の分析値と液粘度データから推算式を用いて算出することができる。例えば、反応液をサンプリングして、メルトインデクサー、フローテスター等の溶融粘度測定機を用いて液粘度を測定し、相対粘度も分析する。その結果に基づき、(C)式を定め液粘度から分子量を求めることができる。
f×Log[相対粘度]=Log[液粘度(Pa・s)]+g/温度(T)+h …(C)
ここで、f、gおよびhは定数であり、実験により決定される。
ここで求められる相対粘度は、特定純度(濃度)の硫酸、蟻酸等の溶媒と、その溶媒に特定濃度にポリアミドを溶解させた検液とを、毛細管を利用した粘度計を用いて落下時間を測定し、[検液の落下時間/溶媒の落下時間]から算出され、ポリアミドの重合度を評価する一般的な物性である。
【0023】
液粘度は反応液をサンプリングして、メルトインデクサー、フローテスター等の溶融粘度測定機を用いて測定することも可能であるが、リアルタイムで液粘度を観測出きる方が好ましい。このため、キャピラリー式の粘度計等の液粘度測定機器を回分式反応槽に具備することが好ましいが、ポリアミドを攪拌混合するための攪拌翼の回転により発生する攪拌トルクから液粘度を算出することが、簡便で非常に有効である。この場合、攪拌トルクを検出するためのトルク計が攪拌翼に接続されていることが必要であるが、通常の攪拌装置であればトルク計は具備されている。攪拌トルクと液粘度の関係式は経験式もしくは実験式にて容易に算出できる。例えば、(D)式により、攪拌トルクと攪拌翼の回転数から液粘度を求めることができる。
液粘度(Pa・s)=i×攪拌トルク(N・m)/回転数(rpm)+j …(D)
ここで、iおよびjは定数であり、実験により決定される。
攪拌翼の回転数は(D)式において補正可能であり、特に限定されないが、外乱要因が少なく、推算精度を向上させるには、回転数は一定とした方が好ましい。バッチ内およびバッチ間での回転数の変動は、±5rpm以内の変動範囲に抑えることが好ましく、より好ましくは±3rpm以内である。
【0024】
攪拌翼はアンカー翼、リボン翼、ダブルヘリカルリボン翼、格子翼、タービン翼、パドル翼、プロペラ翼、デスク翼、メガネ翼、およびこれら攪拌翼を組み合わせたもの等、様々なタイプの攪拌翼が使用可能であり特に限定されないが、モルバランスを推算する定点、および分子量または相対粘度を推算する終点において、液粘度の違いに対し鋭敏である様に設計することが好ましい。もちろん攪拌翼の性能として、反応全般にわたる粘度域、例えば、0.01〜約500Pa・sの範囲で、充分な攪拌混合性能を達成する必要がある。
【0025】
いずれの液粘度測定方法においても、溶融重合中の定点において、10Pa・s以上の液粘度の違いが液粘度の違いとして検出されることが好ましく、3Pa・s以上の液粘度の違いが検出されることがより好ましく、1Pa・s以上の液粘度の違いが検出されることが更に好ましい。
【0026】
本発明では、溶融重合中の定点および溶融重合の終点において、ポリアミドの液粘度を測定する。水分はポリアミドに対し可塑化効果を与えるため、多くの水分の存在は液粘度の検出において誤差要因となる。このため、溶融重合中の定点および溶融重合の終点の近傍においてポリアミド中の水分量は飽和水分量の4倍未満であることが好ましく、より好ましくは2倍未満である。また、水分に多大な影響を与える圧力は、液粘度の測定点において同一であることが好ましく、その変動範囲はバッチ間で±10kPaであり、好ましくは±2kPaである。
【0027】
ポリアミドの液粘度を、攪拌翼の回転により発生する攪拌トルクから算出する場合、回分式重合槽中のポリアミド総量が一定であることが好ましく、回分式重合槽に存在する前バッチのポリアミド残渣と仕込まれたポリアミド原料の総重量を、攪拌トルクと液粘度の関係式を作成した際のバッチ間の平均総重量に対し±1/50以下の変動範囲に抑えることが好ましく、±1/100以下の変動範囲に抑えることがより好ましく、±1/200以下の変動範囲に抑えることが更に好ましい。
【0028】
本発明は、ナイロン塩水溶液を原料とする加圧法の場合であっても、溶媒の非存在下、溶融したジカルボン酸に直接ジアミンを添加する方法であっても実施可能である。しかし、溶媒の非存在下、溶融したジカルボン酸に直接ジアミンを添加する方法の方が、バッチ内の反応条件の変更・変動が少なく好ましい。
【0029】
排出されるポリアミドの粘度物性(溶融粘度、分子量、相対粘度)をバッチ間で一致させたとしても、モルバランスは溶融成形および溶融加工中の上記性状変化の主たる要因となるため、やはりバッチ間でモルバランスを一致させることは重要である。モルバランスを制御する上でジアミンの固定化が大きな課題である。溶媒の非存在下、溶融したジカルボン酸に直接ジアミンを添加する方法による場合、気相より液相状態のジアミンの方が固定化する上で効率のよいことは明らかであり、ポリアミドの融点より沸点が高いジアミン成分の使用により、ジアミンの固定化を目的に高度な加圧条件を選択する必要がなく、常圧付近での反応が可能なため設備的にも有利となる。このため、ジアミンの沸点はポリアミドの融点より5℃以上、更に好ましくは10℃以上高い沸点を有するジアミンの使用が好ましい。ポリアミドの融点とは、DSC測定等で観測される結晶融解熱に起因する吸熱ピーク温度を指し、この融点以上の温度にポリアミドを加熱することにより均一な攪拌混合が達成される。また、明確な結晶融解を示さない難晶性もしくは非晶性ポリアミドの場合は、均一な攪拌混合が可能となる温度つまり流動開始温度を指す。
【0030】
本発明でジアミン成分に好適に使用できるジアミンとしては、キシリレンジアミンとビスアミノメチルシクロヘキサンが例示できる。更にキシリレンジアミンはメタ,パラおよびオルソキシリレンジアミンが例示でき、ビスアミノメチルシクロヘキサンは1,2−、1,3−および1,4―ビスアミノメチルシクロヘキサンが例示できる。得られるポリアミドの実用的な物性から考えて、ジアミンがキシリレンジアミンの場合、メタキシリレンジアミンを50mol%以上含むジアミンの使用が好ましく、より好ましくは70mol%以上である。また、ジアミンがビスアミノメチルシクロヘキサンの場合、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを50mol%以上含むことが好ましく、より好ましくは70mol%以上である。
その他のジアミン成分としてはテトラメチレンジアミン,ペンタメチレンジアミン,ヘキサメチレンジアミン,オクタメチレンジアミン,ノナメチレンジアミン,パラフェニレンジアミン等が上げられ、ポリアミドの融点より5℃以上高い沸点を有しないジアミン成分であっても、ジアミン成分の30mol%未満の範囲で、更に固定化が困難とならない範囲で適時選択される。
【0031】
ジカルボン酸成分に使用できるジカルボン酸としては、アジピン酸、琥珀酸、セバシン酸、ドデカン二酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。これらのジカルボン酸は単独でも2種以上混合しても使用可能である。得られるポリアミドの実用的な物性から考えて、ジカルボン酸成分の50モル%以上がアジピン酸であることが特に好ましい。
また、ジアミンおよびジカルボン酸以外のポリアミド構成成分としては、カプロラクタム,バレロラクタム,ラウロラクタム,ウンデカラクタム等のラクタム、11−アミノウンデカン酸,12−アミノドデカン酸等のアミノカルボン酸を例示することができる。
【0032】
本発明において、ナイロン塩水溶液を原料とする加圧法の場合であっても、溶媒の非存在下、溶融したジカルボン酸に直接ジアミンを添加する方法であっても、反応原料、特にジアミン成分の反応系外への留出は避けがたく、回分式重合槽には、分縮器を備えていることが必要である。分縮器で水蒸気とジアミンが分離され、重合槽にジアミンが戻され、ジアミン成分の留出を効果的に防止できる。分縮器の温度は、常圧の場合、90〜120℃の温度に制御されていることが好ましく、より好ましく95〜115℃である。
【0033】
本発明においては、固相重合方法として、回転ドラム等の回分式加熱装置を用いて不活性ガス中もしくは減圧下で固相重合するバッチ方式、溝型攪拌加熱装置を用いて不活性ガス流通下で加熱し、結晶化させた後(予備結晶化処理)、ホッパー形状の加熱装置を用いて不活性ガス流通下で固相重合する連続方式、溝型攪拌加熱装置を用いて結晶化させた後、回転ドラム等の回分式加熱装置を用いて固相重合を行う半連続方式等が挙げられる。回分式加熱装置はタンブルドライヤー,コニカルドライヤー,ロータリードライヤー等と称される回転ドラム式の加熱装置およびナウタミキサーと称される内部に回転翼を備えた円錐型の加熱装置が好適に使用できるが、これらに限定されるものではない。
【0034】
また、本発明で得られるポリアミドはナノコンポジットあるいは酸素捕捉性材料に用いられるポリアミドとしても、好適に利用される。
【0035】
【実施例】
以下に実施例および比較例を示し、本発明を具体的に説明する。なお本発明における評価のための測定は以下の方法によった。
(イ)攪拌トルク
ポリアミドを攪拌混合するための攪拌翼の回転により発生する攪拌トルクは、攪拌翼に接続されたトルク計から読み取った。攪拌翼はアンカー翼を用い、攪拌トルクの測定精度は0.01N・mであった。
(ロ)液粘度
回分式反応槽から溶融したポリアミドを排出し、液温度と同じ温度(約260℃)に加熱したステンレス製の受器に受け、速やかに、島津製作所製のフローテスターCFT−500Cで溶融粘度を測定した。荷重は981kPa、ダイスは1mmφ,10mmL、測定温度はポリアミドを排出した際の液温度に一致させ、予熱時間は1分とした。
(ハ)末端アミノ基濃度
回分式反応槽から溶融したポリアミドを排出し、冷却固化し乾燥後、0.3〜0.5gを精秤しフェノール/エタノール=4/1容量溶液30ccに20〜30℃で攪拌溶解した。完全に溶解した後、攪拌しつつN/100塩酸水溶液で中和滴定して求めた。
(ニ)末端カルボキシル基濃度
回分式反応槽から溶融したポリアミドを排出し、冷却固化し乾燥後、0.3〜0.5gを精秤しベンジルアルコール30ccに窒素気流下160〜180℃で攪拌溶解した。完全に溶解した後、窒素気流下80℃以下まで冷却し、攪拌しつつメタノールを10cc加え、N/100水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定して求めた。
(ホ)数平均分子量
末端アミノ基濃度および末端カルボキシル基濃度から次式(E)により求めた。
数平均分子量=2×106/([NH2]+[COOH]) …(E)
([NH2]は末端アミノ基濃度(μeq/g)、[COOH]は末端カルボキシル基濃度(μeq/g)を表す。)
(ヘ)相対粘度
回分式反応槽から溶融したポリアミドを排出し、冷却固化し乾燥後、1gを精秤し96%硫酸100ccに20〜30℃で攪拌溶解した。完全に溶解した後、速やかにキャノンフェンスケ型粘度計に溶液5ccを取り、25℃±0.03℃の恒温槽中で10分間放置後、落下時間(t)を測定した。また、96%硫酸そのものの落下時間(t0)も同様に測定した。tおよびt0から次式(F)により相対粘度を求めた。
相対粘度=t/t0 (F)
【0036】
実施例
▲1▼推算式の作成
攪拌機、トルク計、分縮器、全縮器、窒素ガス導入管および滴下ラインを備えた6m3のステンレス製の回分式重合槽を用い、190℃に加熱溶融したアジピン酸を、40rpmで攪拌しながら、滴下ラインからメタキシリレンジアミンを常圧下に連続的に140分かけて滴下した。仕込みのアジピン酸およびメタキシリレンジアミンの総量は3500kgとした。この間内温を246℃まで連続的に昇温した。メタキシリレンジアミンの滴下とともに留出する水は約100℃の温調された分縮器および全縮器を通して反応系外に除いた。メタキシリレンジアミンの滴下終了後、引き続き攪拌しながら常圧下に20分保持し内温を250℃まで昇温した。その後5分かけて80kPaまで圧力を低下させ、更に80kPaで15分保持し内温256℃まで昇温した。256℃到達後、速やかに攪拌翼の回転数を20rpmに変更し、20rpm到達時を定点と定め、攪拌トルクを記録し、予め実験で定数を決定した(D)式から定点における液粘度を求めた。以後内温を260℃に収束させる様に熱媒温度を調整しつつ、同一条件にて溶融重合を継続し所定時間保持した後、溶融重合を終了し攪拌を停止し窒素背圧をかけて重合槽下部のダイスからポリアミドを排出し、水冷固化しポリアミドペレットを得た。溶融重合を終了する直前を溶融重合の終点とし、内温を記録し、更に攪拌トルクを記録し(D)式から終点における液粘度を求めた。溶融重合により得られたポリアミドペレットに関し、モルバランス、数平均分子量および相対粘度を分析した。
同様の操作にて、仕込みのモルバランス(メタキシリレンジアミン/アジピン酸)を0.990〜1.000の範囲で変更するとともに、定点以降終点までの保持時間を10〜60分の範囲で変更し、標本数10で(A)〜(C)式の定数a〜hを決定した。
【0037】
▲2▼溶融重合
推算式の作成を行なった場合と同様の操作にて溶融重合を行い、仕込みのモルバランス(メタキシリレンジアミン/アジピン酸)を0.992〜0.998の範囲で変更するとともに、定点以降終点までの保持時間を10〜40分の範囲で変更した。溶融重合により得られた15バッチのポリアミドについて、推算式(A)〜(C)式をもとにモルバランス、数平均分子量および相対粘度を推算した。
【0038】
▲3▼固相重合
回分式の13m3のジャケット付きバキュームタンブルドライヤーに、溶融重合により得られたポリアミドペレット約3000kgをバッチ毎に仕込み、窒素置換した後、窒素中で熱媒を用いて昇温を開始した。内温が120℃に到達した時点で真空引きを開始した。内温が140℃に到達した時点からアミド化の2次反応速度式をもとに、推算されたモルバランス、推算された数平均分子量(固相重合開始時の数平均分子量とする)、温度、圧力から更新周期1分の逐次演算により、固相重合中のポリアミドの数平均分子量を演算した。内温は205℃以下まで昇温した。固相重合中のポリアミドの数平均分子量の演算結果が所定値に到達したところで、窒素常圧とし熱媒の冷却を開始した。内温が60℃に到達したところで固相重合されたポリアミドペレットを排出し、相対粘度を測定した。得られた15バッチの固相重合されたポリアミドの相対粘度測定結果を表1および図2に示す。また、溶融重合から固相重合までの時間的制約は何ら発生せず、溶融重合後速やかにポリアミドペレットをバキュームタンブルドライヤーに送り、固相重合を実施できた。
【0039】
比較例
▲1▼溶融重合
実施例の推算式の作成を行なった場合と同様の操作にて溶融重合を行い、仕込みのモルバランス(メタキシリレンジアミン/アジピン酸)を0.992〜0.998の範囲で変更するとともに、定点以降終点までの保持時間を10〜40分の範囲で変更した。溶融重合により得られた15バッチのポリアミドについて、モルバランス、数平均分子量、相対粘度を化学分析により実測した。
【0040】
▲2▼固相重合
実施例と同様の設備を用い、同様の方法で固相重合を開始した。内温が140℃に到達した時点からアミド化の2次反応速度式をもとに、実測されたモルバランス,実測された数平均分子量(固相重合開始時の数平均分子量とする)、温度、圧力から更新周期1分の逐次演算により、固相重合中のポリアミドの数平均分子量を演算した。内温は205℃以下まで昇温した。固相重合中のポリアミドの数平均分子量の演算結果が実施例と同じ所定値に到達したところで、窒素常圧とし熱媒の冷却を開始した。内温が60℃に到達したところで固相重合されたポリアミドペレットを排出し、相対粘度を測定した。得られた15バッチの固相重合されたポリアミドの相対粘度測定結果を表1および図2に示す。溶融重合により得られたポリアミドのモルバランス、数平均分子量、相対粘度の化学分析に約6時間を要し、溶融重合により得られたポリアミドの分析が完了するまで固相重合を開始することはできなかった。
【0041】
【表1】
【0042】
表1から、溶融重合で得られたポリアミドの性状を本発明に基づく方法により推算しても、得られる固相重合されたポリアミドの相対粘度は、バッチ間で安定しており、むしろ化学分析に基づく方法より、若干安定していることがわかる。また、本発明により、溶融重合後に遅延無く固相重合を行うことができ、生産性が極めて向上した。
【0043】
【発明の効果】
本発明に係るポリアミドの製造方法によって以下の効果が得られる。
(イ)溶融重合によって得られたポリアミドの性状(モルバランス、分子量、相対粘度)が、簡便にかつ速やかに推算できるため、遅延なく固相重合条件を決定し固相重合を行なうことができる。
(ロ)ポリアミドの性状(モルバランス、分子量、相対粘度)が簡便にかつ速やかに推算できるため、当該バッチの以後の溶融重合条件の調整が容易となる。
(ハ)攪拌トルクを基に推算することで、高価な測定機器を導入することなく、溶融重合によって得られたポリアミドの性状(モルバランス、分子量、相対粘度)が容易に推算できる。
等、本発明によって得られる効果は非常に絶大であり、意味深いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶融重合中のポリアミドのモルバランスと液粘度の関係の一例。
【図2】固相重合されたポリアミドの相対粘度測定例。
Claims (13)
- 回分式重合槽を用いて溶融重合により得られたポリアミドを、更に固相重合するに際し、
(1)液粘度からポリアミドのモルバランス(アミン/酸)を求める推算式を作成し、該推算式から溶融重合中の定点におけるモルバランスを推算し、
(2)液粘度からポリアミドの分子量または相対粘度を求める推算式を作成し、該推算式から溶融重合の終点における分子量または相対粘度を推算し、
(3)上記(1)および(2)の推算値に基づき、得られたポリアミドの固相重合の条件(温度,時間,圧力)を決定することを特徴とするポリアミドの製造方法。 - 溶融重合中の定点における液粘度からポリアミドのモルバランス(アミン/酸)を求める推算式が、ポリアミドのモルバランスが0.997以下もしくは1.003以上において、(A)式であることを特徴とする請求項1に記載のポリアミドの製造方法。
モルバランス=a×液粘度+b …(A)
(a、b:定数) - 前記溶融重合中の定点が、回分式重合槽内のポリアミドの温度によって決定されることを特徴とする請求項1または2に記載のポリアミドの製造方法。
- 前記溶融重合中の定点が、アミド化反応を開始してからの時間によって決定されることを特徴とする請求項1または2に記載のポリアミドの製造方法。
- 溶融重合の終点における液粘度からポリアミドの分子量を求める推算式が、(B)式であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミドの製造方法
c×Log[分子量]=Log[液粘度(Pa・s)]+d/温度(T)+e …(B)
(c、d、e:定数) - 溶融重合の終点における液粘度からポリアミドの相対粘度を求める推算式が、(C)式であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミドの製造方法
f×Log[相対粘度]=Log[液粘度(Pa・s)]+g/温度(T)+h …(C)
(f、g、h:定数) - 溶融重合中の定点における液粘度、および溶融重合の終点における液粘度が、ポリアミドを攪拌混合するための攪拌翼の回転により発生する攪拌トルクと液粘度の関係式に基づき求められたものであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のポリアミドの製造方法。
- 溶融重合の開始時において、回分式重合槽に存在する前バッチのポリアミド残渣と仕込まれたポリアミド原料の総重量を、前記関係式作成時のバッチ間の平均総重量に対し±1/50以内の変動範囲に抑えることを特徴とする請求項7に記載のポリアミドの製造方法。
- ポリアミドを攪拌混合するための攪拌翼の回転により発生する攪拌トルクの測定点において、回分式重合槽の圧力を、前記関係式作成時のバッチに対して±10kPa以内の変動範囲に制御することを特徴とする請求項7または8に記載のポリアミドの製造方法。
- 回分式重合槽を用いて溶融重合によりポリアミドを得る方法が、溶媒の非存在下、溶融したジカルボン酸成分に直接ジアミン成分を連続的に、もしくは間欠的に添加する方法であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のポリアミドの製造方法。
- 前記ジアミン成分の70モル%以上がキシリレンジアミンであることを特徴とする請求項10に記載のポリアミドの製造方法。
- 前記ジアミン成分の70モル%以上がビスアミノメチルシクロヘキサンであることを特徴とする請求項10に記載のポリアミドの製造方法。
- 前記ジカルボン酸成分の50モル%以上がアジピン酸であることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載のポリアミドの製造方法。
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