JP2004155350A - 車体前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】前方から過大な荷重がフロントサイドメンバに入力して、これがサイドシルに伝達された場合に、このサイドシルの変形を効果的に低減してキャビンの変形を抑制できる車体前部構造の提供を図る。
【解決手段】フロントサイドメンバ10の下方に傾斜した車体後方端部を、第1連結部材12を介してサイドシル20の車体前方端部に結合するとともに、第2連結部材13を介してサイドシル20の第1連結部材12の結合部位よりも車体後方に結合する。第1連結部材12とサイドシル20との第1結合部位K1を、サイドシル20の上方または下方のいずれかに片寄った位置に設定するとともに、第2連結部材13とサイドシル20との第2結合部位K2を、第1結合部位K1とは上下逆方向に片寄った位置に設定することにより、第1結合部位K1と第2結合部位K2に逆方向のモーメントを発生させて相互に打ち消し合わす。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車の車体前部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車体の前部骨格を成す左右1対のフロントサイドメンバの車体後方端部を斜め後方車外側に屈曲して、それぞれの後端末をそれぞれが対応する左右のサイドシルに結合した車体前部構造がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
従って、このような車体前部構造では、車体前方から荷重が入力した場合に、この入力荷重はフロントサイドメンバからその車体後方端部を経てサイドシルに伝達される。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−287664号公報(第3,4頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来の車体前部構造では、前方からの入力荷重が大きい場合には、フロントサイドメンバからサイドシルに伝達される荷重も大きくなるため、このサイドシルの車外側への変形量が大きくなってフロントサイドメンバからの荷重入力を十分に支えきれなくなってしまう恐れがある。
【0006】
そこで、本発明は前方から過大な荷重がフロントサイドメンバに入力してサイドシルに伝達された場合に、このサイドシルの変形を効果的に低減することができる車体前部構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にあっては、フロントサイドメンバの車体後方端部を下方に傾斜し、この車体後方端部を、第1連結部材を介してサイドシルの車体前方端部に結合するとともに、第2連結部材を介してサイドシルの第1連結部材の結合部位よりも車体後方に結合してあり、このような車体前部構造にあって第1連結部材とサイドシルとの第1結合部位を、サイドシルの上方または下方のいずれかに片寄った位置に設定するとともに、第2連結部材とサイドシルとの第2結合部位を、前記第1結合部位とは上下逆方向に片寄った位置に設定している。
【0008】
【発明の効果】
本発明によれば、前方から入力した荷重はフロントサイドメンバから第1連結部材および第2連結部材を介してサイドシルに伝達される。
【0009】
このとき、第1連結部材とサイドシルとの第1結合部位が、サイドシルの上方または下方のいずれかに片寄った位置に設定され、かつ、第2連結部材とサイドシルとの第2結合部位が、前記第1結合部位とは上下逆方向に片寄った位置に設定されているため、サイドシルには第1結合部位と第2結合部位にそれぞれ互いに逆方向となるモーメントを発生させて相互に打ち消し合わすことができ、この結果、サイドシルが車体前後方向の軸を中心とした捻れ変形を防止若しくは低減し、ひいては、キャビン変形を抑制することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0011】
図1〜図9は本発明にかかる車体前部構造の第1実施形態を示し、図1は車体の骨格構造を示す平面図、図2は車体の骨格構造を示す側面図、図3は車体前部の骨格構造の要部を分解して示す斜視図、図4は図1中A−A線に沿った拡大断面図、図5は図1中B−B線に沿った拡大断面図、図6はフロントサイドメンバを構成する下部メンバの要部を示す斜視図、図7は車体前部左側の骨格構造を示す要部平面図、図8はサイドシルに作用するモーメントを示す車体左側の斜視図、図9は側面衝突時の荷重伝達経路を示す車体骨格の要部平面図である。
【0012】
この第1実施形態の車体前部構造は、図1〜図3に示すように車体のフロントコンパートメントF・Cの車幅方向両側に位置して、車体前後方向に延在した左右1対のフロントサイドメンバ10を備えており、また、キャビンCの下面を隔成するフロアパネルPfの車幅方向両側には、車体前後方向に延在した左右1対のサイドシル20が設けられている。
【0013】
前記フロントサイドメンバ10は、前方から入力される衝突荷重Fを軸圧壊によりエネルギー吸収するメンバ前部10Aと、曲げ変形により衝突荷重Fのエネルギーを吸収するメンバ後部10Bと、によって構成してあり、各フロントサイドメンバ10の後端部(後端部とは車体後方端部の意で以下同様)は、図2,図3に示すように図外のダッシュパネルの下方に廻り込むように下方に傾斜している。
【0014】
左右1対のフロントサイドメンバ10の前端部(前端部とは車体前方端部の意で以下同様)間には、図1に示すようにフロントバンパーの骨格を成すバンパーレインフォース11をバンパーステイ11aを介して連結してあり、前方からの衝突荷重Fはバンパーレインフォース11およびバンパーステイ11aを介してフロントサイドメンバ10に入力される。
【0015】
フロントサイドメンバ10の前記下方に傾斜した後端部は、第1連結部材としての斜め車外方向に傾斜したアウトリガー(トルクボックス)12を介してサイドシル20の前端部に結合するとともに、フロントサイドメンバ10の後端から延設した第2連結部材としての斜め車外方向に傾斜したエクステンションメンバ13を介して、サイドシル20の前記アウトリガー12の結合部位(第1結合部位K1)よりも車体後方に結合(第2結合部位K2)してある。
【0016】
左右のサイドシル20間には、前記エクステンションメンバ13から車体後方に向かって適宜間隔をもってセカンドクロスメンバ21、サードクロスメンバ22、リアクロスメンバ23を架け渡してあり、サイドシル20の後端部はリアサイドメンバ24に結合している。
【0017】
図2に示すように、左右のサイドシル20の前端部は上方に立ち上がるフロントピラー25、中間部はセンターピラー26および後端部は図外のリアピラーにそれぞれ結合し、フロントピラー25とセンターピラー26の上端部間にはルーフサイドの骨格を成すフロントピラーアッパー27を架設してある。
【0018】
また、前記フロアパネルPfの車幅方向中央部に設けたトンネル部Tの両側には、車体前後方向に延在した左右一対の補強メンバ28を設けてある。
【0019】
前記フロントサイドメンバ10は、そのメンバ後部10Bが、図6に示すように鋼板をプレス形成により断面U字状に形成した下部メンバ10Cと、図4,図5に示すようにこの下部メンバ10Cの上方開放部を閉塞する上部メンバ10Dと、によって閉断面に形成してある。
【0020】
断面U字状に折曲した下部メンバ10Cの上端部には、その上端部を外方に折曲してフランジ部f1を形成し、このフランジ部f1に前記上部メンバ10Dをスポット溶接して結合している。
【0021】
前記フロントサイドメンバ10は、下部メンバ10Cおよび上部メンバ10Dを形成する際に、アウトリガー12およびエクステンションメンバ13を一体に形成しており、図6に示すように前記下部メンバ10Cにはアウトリガー12の形成部分12Aおよびエクステンションメンバ13の形成部分13Aを一体に形成している。
【0022】
勿論、前記上部メンバ10Dは、アウトリガー12の形成部分12Aおよびエクステンションメンバ13の形成部分13Aの上方開放部の形状に沿った閉塞部分を形成してあり、これら各形成部分12A,13Aの上方開放部を閉塞するようになっている。
【0023】
ここで、この第1実施形態にあっては図2,図3に示すように、前記アウトリガー12とサイドシル20との第1結合部位K1を、サイドシル20の上方に片寄った位置に設定するとともに、エクステンションメンバ13とサイドシル20との第2結合部位K2を、前記第1結合部位K1とは上下逆方向に片寄った位置、つまりサイドシル20の下方に片寄って位置に設定してある。
【0024】
つまり、アウトリガー12は、図4に示すように、その形成部分12Aおよび上部メンバ10Dの接続端部に設けたフランジ部f2を、サイドシル20の内側面20a上側と上側面20bとに跨って結合するとともに、エクステンションメンバ13は、図5に示すように、その形成部分13Aおよび上部メンバ10Dの接続端部に設けたフランジ部f3を、サイドシル20の内側面20a下側と下側面20cとに跨って結合している。
【0025】
また、フロントサイドメンバ10の後端部には、図2に示すようにアウトリガー12の分岐部D1近傍の上側を、第3連結部材としてのダッシュクロスメンバ14を介してフロントピラー25に連結して支持してある。
【0026】
ところで、この実施形態では前記フロントサイドメンバ10の下方には、図外のフロントサスペンションを取り付けるサスペンションメンバ15が配置される。
【0027】
サスペンションメンバ15は、左右1対の前記フロントサイドメンバ10の下側に沿って略車体前後方向に延在する左,右縦部材15a,15bと、これら左,右縦部材15a,15bの前端部および後端部をそれぞれ連結する前部横部材15cおよび後部横部材15dと、によって平面略矩形状に形成してあり、詳細には前部横部材15cよりも後部横部材15dを短く形成して、サスペンションメンバ15は車両後方がやや幅狭となる平面台形状となっている。
【0028】
そして、サスペンションメンバ15の前端部は前部横部材15cの両端部を、フロントサイドメンバ10の前端部下側に垂設したブラケット16(図3参照)に結合してある。
【0029】
一方、左右一対のフロントサイドメンバ10の車体後方端部、つまり、図1,図3に示すように、エクステンションメンバ13の分岐部分D2の内側にそれぞれメンバ連結部17を設け、これらメンバ連結部17に前記サスペンションメンバ15の後部横部材15dの両端部を結合してある。
【0030】
前記メンバ連結部17は、図6に示すように下部メンバ10Cにそのメンバ連結部17の形成部分17Aを一体にプレス成形してあり、また、上部メンバ10Dにはその形成部分17Aの上方開放部の形状に沿った閉塞部分を形成してあり、この閉塞部分を形成部分17Aの上方開放部に設けたフランジ部f1にスポット溶接して閉塞している。
【0031】
前記メンバ連結部17の形成部分17Aの上方開放部には、図6に示すように前記上部メンバ10Dの内方に位置して、前記後部横部材15dの締結部材としての取付ボルトB1(図3参照)を支持する支持プレート17Cを結合してある。
【0032】
そして、メンバ連結部17には、形成部分17Aの底部および前記支持プレート17Cおよび上部メンバ10Dに前記取付ボルトB1の挿通穴B1hを形成している。
【0033】
前記支持プレート17Cのフロントサイドメンバ10側には縦壁17C1を折曲して設けてあり、この縦壁17C1の周囲に形成したフランジf4を、下部メンバ10Cの内側壁10C1および底面10C2に結合してある。
【0034】
このとき、前記縦壁17C1は車体後方側に設けたフランジf4を介してエクステンションメンバ13の形成部分13Aの縦壁13A1にほぼ面一に連なるように連続性をもって結合している。
【0035】
以上の構成によりこの第1実施形態の車体前部構造にあっては、図1,図2に示すように前面衝突等によって前方から荷重Fが入力すると、この衝突荷重Fは図7に示すように先ずバンパーレインフォース11に入力し、そして、バンパーステイ11aを介してフロントサイドメンバ10に入力する。
【0036】
フロントサイドメンバ10に入力した衝突荷重Ffは、アウトリガー12およびエクステンションメンバ13に荷重Ff1およびFf2に分散してサイドシル20に伝達される。
【0037】
このとき、アウトリガー12とサイドシル20との第1結合部位K1を、サイドシル20の上方に片寄った位置に設定し、かつ、エクステンションメンバ13とサイドシル20との第2結合部位K2を、サイドシル20の下方に片寄った位置に設定してあるため、図4に示すように第1結合部位K1では、サイドシル20の上部を車外側に捻る方向のモーメントMaが発生する一方、図5に示すように第2結合部位K2では、サイドシル20の下部を車外側に捻る方向のモーメントMbが発生する。
【0038】
従って、これを図8に示すように車体前方からの斜視図で説明すると、サイドシル20は、その後方がセカンドクロスメンバ21、サードクロスメンバ22、リアクロスメンバ23およびセンターピラー26で固定されたトーションビーム状となって、サイドシル20の後方部分が確実に支持されているため、前記第1結合部位K1にモーメントMaおよび前記第2結合部位K2にモーメントMbを受けたときに、これらモーメントMa,Mbがそれぞれ互いに逆方向となって打ち消し合うため、サイドシル20が車体前後方向の軸を中心とした捻れ変形を防止若しくは低減し、ひいては、キャビンCの変形を抑制することができる。
【0039】
また、この実施形態にあっては、図3に示すように車体1を側方から見た場合に、フロントサイドメンバ10のアウトリガー12の分岐部D1近傍の上側に、ダッシュクロスメンバ14を介してフロントピラー25に連結してあるため、フロントサイドメンバ10に作用する入力Ffにより、前記ダッシュクロスメンバ14を結合した上側が後方に変形するモーメントMfが発生し、このモーメントMfによりアウトリガー12を介して前記第1結合部位K1、つまりサイドシル20の前端部が上方に変形するモーメントMf1を受ける。
【0040】
しかし、エクステンションメンバ13への車体側入力によりサイドシル20の下部に後方入力Ff2が作用するため、第2結合部位K2には前記モーメントMf1を打ち消すモーメントMf2が発生し、このモーメントMf2がアウトリガー12を伝って前記分岐部D1に入力することにより、前記ダッシュクロスメンバ14の結合部でフロントサイドメンバ10が後方変形するのを抑制することができる。
【0041】
従って、この第1実施形態ではサイドシル20の捻れ変形やダッシュクロスメンバ14の結合部の後退変形を抑制できることにより、サイドシル20やフロントサイドメンバ10の補強や板厚増大を抑えることができ、ひいては、車体の重量増加を抑制することができる。
【0042】
更に、この実施形態にあっては、図1に示すように左右1対のフロントサイドメンバ10の後端部には、エクステンションメンバ13の分岐部分D2の内側にそれぞれメンバ連結部17を設けて、これらメンバ連結部17にサスペンションメンバ15の後部横部材15dの両端部を結合したので、図9に示すように左側面衝突により荷重F′が図外のドアやピラーを介してサイドシル20に入力した場合、その荷重F′の一部はセカンドクロスメンバ21やサードクロスメンバ22等を介して非衝突側(車体右側)のサイドシル20に入力する一方、残りの荷重F′の一部は衝突側(車体左側)のエクステンションメンバ13に荷重fsとして入力する。
【0043】
エクステンションメンバ13に入力した荷重fsは、これに連なるメンバ連結部17に伝達されて、サスペンションメンバ15の左縦部材15aに沿った縦分力fs2と、後部横部材15dに沿った横分力fs1とを発生する。
【0044】
縦分力fs2は前記左縦部材15aを伝って前方のブラケット16から車体左側のフロントサイドメンバ10の前端部に伝達されるとともに、横分力fs1は前記後部横部材15dを伝って非衝突側(車体右側)のメンバ連結部17に入力し、更に、その非衝突側のエクステンションメンバ13から車体右側のサイドシル20に伝達される。
【0045】
このため、前記側突荷重F′を車体骨格の広範囲に亘って分散できるため、トンネル部T両側の補強メンバ28やサイドシル20およびフロントサイドメンバ10等の補強や板厚増大を抑えることができ、ひいては、車体の重量増加を抑制することができる。
【0046】
更にまた、この実施形態にあっては、図6に示すようにフロントサイドメンバ10のメンバ後部10Bを、アウトリガー12、エクステンションメンバ13およびメンバ連結部17と一体に鋼板をプレス形成して形成し、メンバ連結部17の形成部分17Aの上方開放部に結合した支持プレート17Cの縦壁17C1をその車体後方側に設けたフランジf4を介して、エクステンションメンバ13の形成部分13Aの縦壁13A1に連続性をもって結合してあるため、側面衝突時にエクステンションメンバ13に入力される荷重fs(図9参照)を、このエクステンションメンバ13の前記縦壁13A1の面内力で前記支持プレート17C、ひいてはメンバ連結部17に確実に伝達することができる。
【0047】
従って、メンバ後部10Bの補強やこのメンバ後部10Bを形成する鋼板の板厚増大を抑えることができ、ひいては、車体の重量増加をより一層抑制することができる。
【0048】
ところで、この第1実施形態では第1結合部位K1をサイドシル20の上方に片寄った位置、第2結合部位K2をサイドシル20の下方に片寄った位置に設定したが、これとは逆に第1結合部位K1をサイドシル20の下方に片寄った位置、第2結合部位K2をサイドシル20の上方に片寄った位置に設定した場合にも、同様の作用・効果を奏することができる。
【0049】
図10,図11は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0050】
図10はフロントサイドメンバを構成する下部メンバの要部を示す後方斜視図、図11は図10中C−C線に沿った拡大断面図である。
【0051】
この第2実施形態の車体前部構造は、フロントサイドメンバ10のメンバ後部10Bを、図11に示すようにそれぞれアルミ等の軽合金鋳物によって形成した下部メンバ10C′と上部メンバ10D′とを結合して閉断面に形成している。
【0052】
図10に示すように下部メンバ10C′は、第1実施形態のプレス形成した下部メンバ10Cと同様に断面U字状に形成し、アウトリガー12の形成部分12A、エクステンションメンバ13の形成部分13Aおよびメンバ連結部17の形成部分17Aを一体に形成している。
【0053】
前記メンバ連結部17の形成部分17A内には、図11に示すようにサスペンションメンバ15の後部横部材15dを結合する取付ボルトB1を挿通するボス部17A1およびこのボス部17A1から放射状に突出して形成部分17A内壁に結合する複数のリブ17A2を一体成形し、これら複数のリブ17A2のうち1つのリブ17A2′を、エクステンションメンバ13の形成部分13Aの縦壁13A1′に連続性をもって結合している。
【0054】
勿論、この実施形態にあっても上部メンバ10D′は、前記各形成部分12A,13A,17Aを一体成形した下部メンバ10C′の上側形状に沿って形成し、図11に示すように下部メンバ10C′の上方開放部を上部メンバ10D′で閉塞した後、これら両者を溶接により一体に接合している。
【0055】
従って、この第2実施形態の車体前部構造にあっては、メンバ連結部17の形成部分17A内に設けたボス部17A1から突出するリブ17A2′を、エクステンションメンバ13の形成部分13Aの縦壁13A1′に連続性をもって結合したので、前記第1実施形態と同様に側面衝突時の荷重fs(図9参照)を、縦壁13A1′の面内力でメンバ連結部17に確実に伝達することができる。
【0056】
また、この第2実施形態ではフロントサイドメンバ10のメンバ後部10Bを軽合金鋳物によって形成したので、部品点数の削減を可能として組立工数を減少し、車体の生産性を向上することができる。
【0057】
ところで、本発明の車体前部構造にあっては前記第1,第2実施形態に例をとって説明したが、これに限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲内でその他の各種実施形態を採ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における車体の骨格構造を示す平面図。
【図2】本発明の第1実施形態における車体の骨格構造を示す側面図。
【図3】本発明の第1実施形態における車体前部の骨格構造の要部を分解して示す斜視図。
【図4】図1中A−A線に沿った拡大断面図。
【図5】図1中B−B線に沿った拡大断面図。
【図6】本発明の第1実施形態におけるフロントサイドメンバを構成する下部メンバの要部を示す斜視図。
【図7】本発明の第1実施形態における車体前部左側の骨格構造を示す要部平面図。
【図8】本発明の第1実施形態におけるサイドシルに作用するモーメントを示す車体左側の斜視図。
【図9】本発明の第1実施形態における側面衝突時の荷重流れを示す車体骨格の要部平面図。
【図10】本発明の第2実施形態におけるフロントサイドメンバを構成する下部メンバの要部を示す斜視図。
【図11】図10中C−C線に沿った拡大断面図。
【符号の説明】
10 フロントサイドメンバ
10C,10C′ 下部メンバ
12 アウトリガー(第1連結部材)
12A アウトリガーの形成部分
13 エクステンションメンバ(第2連結部材)
13A エクステンションメンバの形成部分
13A1 エクステンションメンバの縦壁
14 ダッシュクロスメンバ(第3連結部材)
15 サスペンションメンバ
15d 後部横部材
17 メンバ連結部
17A メンバ連結部の形成部分
17A1 ボス部
17A2′ リブ
17C 支持プレート
17C1 支持プレートの縦壁
20 サイドシル
C キャビン
Pf フロアパネル
K1 第1結合部位
K2 第2結合部位
D1 第1連結部材の分岐部
D2 第2連結部材の分岐部
B1 取付ボルト(締結部材)

Claims (5)

  1. 車体前部の車幅方向両側に車体前後方向に延在して車体後方端部が下方に傾斜したフロントサイドメンバと、フロアパネルの車幅方向両側に車体前後方向に延設したサイドシルと、を備え、フロントサイドメンバの車体後方端部を、第1連結部材を介してサイドシルの車体前方端部に結合するとともに、第2連結部材を介してサイドシルの前記第1連結部材の結合部位よりも車体後方に結合した車体前部構造において、
    前記第1連結部材とサイドシルとの第1結合部位を、サイドシルの上方または下方のいずれかに片寄った位置に設定するとともに、第2連結部材とサイドシルとの第2結合部位を、前記第1結合部位とは上下逆方向に片寄った位置に設定したことを特徴とする車体前部構造。
  2. フロントサイドメンバの車体後方端部における第1連結部材の分岐部近傍の上側を、第3連結部材を介してフロントピラーに支持したことを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  3. フロントサイドメンバの車体後方端部に、フロントサイドメンバの下方に配置したサスペンションメンバの後部横部材の両端部を結合するメンバ連結部を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の車体前部構造。
  4. フロントサイドメンバの少なくとも一部は、板材のプレス成形により第1連結部材、第2連結部材およびメンバ連結部を含めて断面U字状に一体形成した下部メンバを備えた閉断面構造とし、前記メンバ連結部の形成部分内の上方開放部に前記後部横部材の締結部材を支持する支持プレートを設け、この支持プレートのフロントサイドメンバ側に設けた縦壁の少なくとも車体後方側を、第2連結部材の形成部分の縦壁に連続性をもって結合したことを特徴とする請求項3に記載の車体前部構造。
  5. フロントサイドメンバの少なくとも一部は、軽合金鋳物により第1連結部材、第2連結部材およびメンバ連結部を含めて断面U字状に一体形成した下部メンバを備えた閉断面構造とし、前記メンバ連結部の形成部分内に、前記後部横部材の締結部材を挿通するボス部およびこのボス部から放射状に突出して形成部分内壁に結合する複数のリブを一体成形し、これら複数のリブの少なくとも1つを、第2連結部材の形成部分の縦壁に連続性をもって結合したことを特徴とする請求項3に記載の車体前部構造。
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